JP7038452B1 - 表面処理粒子及び表面処理粒子の製造方法 - Google Patents

表面処理粒子及び表面処理粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた撥水性を実現可能な表面処理粒子を提供する。【解決手段】本発明の表面処理粒子は、無機粒子と、前記無機粒子に支持された第1改質剤と、前記第1改質剤を支持した前記無機粒子に支持された第2改質剤とを備え、前記第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸と、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩と、フルエステルのエステルワックスとからなる群より選ばれる1以上であり、前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩の1以上である。【選択図】図4

Description

本発明は、表面処理粒子に関する。
化粧品などに使用される無機粒子としては、撥水性等の性質を向上させるために、シリカ等の無機粉体に表面処理剤を施したもの、即ち、表面処理粒子を使用することがある。
表面処理粒子として、例えば、特許文献1には、板状無機粒子の表面が常温硬化型シリコーン組成物の硬化物で被覆されてなる疎水化板状無機粒子が記載されている。
特開2021-104906号公報
本発明は、優れた撥水性を実現可能な表面処理粒子を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、無機粒子と、前記無機粒子に支持された第1改質剤と、前記第1改質剤を支持した前記無機粒子に支持された第2改質剤とからなり、前記第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸と、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩とからなる群より選ばれる1以上であり、前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩の1以上であり、前記第1改質剤が脂肪酸金属塩である場合、前記第1改質剤と前記第2改質剤とは異なる表面処理粒子が提供される。
本発明の更に他の側面によると、無機粒子と、前記無機粒子に支持された第1改質剤と、前記第1改質剤を支持した前記無機粒子に支持された第2改質剤とからなる表面処理粒子の製造方法であって、前記第1改質剤と前記無機粒子とを加熱混合して第1処理物を得る第1工程であって、前記第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸と、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩とからなる群より選ばれる1以上である第1工程と、前記第2改質剤と前記第1処理物とを混合して第2処理物を得る第2工程であって、前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩の1以上である第2工程とを含み、前記第1改質剤が脂肪酸金属塩である場合、前記第1改質剤と前記第2改質剤とは異なる表面処理粒子の製造方法が提供される。
本発明によると、優れた撥水性を実現可能な表面処理粒子が提供される。
無機粒子を走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真。 第1処理物を走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真。 図2に示す第1処理物と第1成分とを混合して得られた処理物を走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真。 例2-71に係る表面処理粒子を走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真。 ラウリン酸Znを走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真。 ステアリン酸Mgを走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
<表面処理粒子>
本発明の一実施形態に係る表面処理粒子は、無機粒子と、無機粒子に支持された第1改質剤と、第1改質剤を支持した無機粒子に支持された第2改質剤とを備えている。
一例によると、表面処理粒子は、ファンデーション及び乳液等の化粧品に使用することができる。他の例によると、表面処理粒子は、制汗剤等の医薬部外品に使用することができる。更に他の例によると、表面処理粒子は、樹脂や塗料等の添加剤として使用することができる。
無機粒子は、例えば、ケイ酸塩鉱物、ケイ酸化合物、カルシウム化合物、バリウム化合物、チタン化合物、亜鉛化合物又はこれらの2以上からなる。ケイ酸塩鉱物は、例えば、セリサイト、タルク、マイカ又はゼオライトである。マイカは合成マイカであってもよく、天然マイカであってもよい。ケイ酸化合物は、例えば、シリカである。シリカは球状であってもよく、不定形であってもよい。カルシウム化合物は、例えば、炭酸カルシウムである。炭酸カルシウムは、例えば、軽質炭酸カルシウムである。軽質炭酸カルシウムは球状であってもよく、紡錘状であってもよい。バリウム化合物は、例えば、硫酸バリウムである。チタン化合物は、例えば、酸化チタンである。亜鉛化合物は、例えば、酸化亜鉛である。
好ましくは、無機粒子は、ケイ酸塩鉱物、ケイ酸化合物、カルシウム化合物、バリウム化合物、チタン化合物及び亜鉛化合物からなる群より選ばれる1以上からなる。
より好ましくは、無機粒子は、セリサイト、タルク、マイカ、ゼオライト、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群より選ばれる1以上からなる。
無機粒子の径は0.1μmの微粒子から、数mmのフレーク及び粒状品までと範囲に制限は無い。
第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸と、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩と、フルエステルのエステルワックスとからなる群より選ばれる1以上である。第1改質剤は、炭素原子数が18乃至22の範囲内にある脂肪酸と、ラウリン酸の金属塩と、ミリスチン酸の金属塩と、パルミチン酸の金属塩と、オレイン酸の金属塩と、ステアリン酸の金属塩と、ベヘニン酸の金属塩と、トリグリセリドと、ペンタエリスリトールのフルエステルとの1以上であることが好ましい。一例によると、第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸である。他の例によると、第1改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩である。更に他の例によると、第1改質剤は、フルエステルのエステルワックスである。
脂肪酸は、炭素原子数が28以下であることが好ましく、22以下であることがより好ましい。一例によると、脂肪酸は、炭素原子数が18乃至22の範囲内にある。
脂肪酸は、融点が100℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましい。脂肪酸は、融点が50℃以上であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましい。
脂肪酸は、直鎖脂肪酸であることが好ましい。第1改質剤として直鎖脂肪酸を備えた表面処理粒子は、特に優れた撥水性を実現できる。また、脂肪酸は、飽和脂肪酸であることが好ましい。第1改質剤として飽和脂肪酸を備えた表面処理粒子は、特に優れた撥水性を実現できる。
脂肪酸は、例えば、ステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸又はこれらの2以上である。脂肪酸は、ステアリン酸又はベヘニン酸であることが好ましい。
脂肪酸金属塩は、例えば、ラウリン酸の金属塩、ミリスチン酸の金属塩、パルミチン酸の金属塩、ステアリン酸の金属塩、オレイン酸の金属塩、12-ヒドロキシステアリン酸の金属塩、ベヘニン酸の金属塩若しくはモンタン酸の金属塩、又はこれらの2以上である。脂肪酸金属塩は、ラウリン酸の金属塩、ミリスチン酸の金属塩、パルミチン酸の金属塩、ステアリン酸の金属塩、オレイン酸の金属塩、ベヘニン酸の金属塩のうち少なくとも1つであることが好ましい。また、脂肪酸とは異なり、脂肪酸金属塩は不飽和脂肪酸の金属塩であっても構わない。
脂肪酸金属塩は、例えば、脂肪酸亜鉛、脂肪酸カルシウム、脂肪酸マグネシウム、脂肪酸アルミニウム、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸リチウム、脂肪酸カリウム又はこれらの2以上である。
脂肪酸金属塩は、炭素原子数が28以下であることが好ましく、22以下あることがより好ましい。脂肪酸金属塩は、炭素原子数が12以上であることが好ましい。
脂肪酸金属塩は、融点が300℃以下であることが好ましく、260℃以下であることがより好ましい。脂肪酸金属塩は、融点が60℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましい。
脂肪酸金属塩は、例えば、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、又はこれらの2以上である。脂肪酸金属塩は、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸リチウムからなる群より選ばれる1以上であることが好ましい。
フルエステルのエステルワックスは、多価アルコールの水酸基の80%以上をカルボン酸のカルボキシル基と反応させたエステルである。
多価アルコールは2価以上のアルコールである。多価アルコールは、例えば、3価、4価又は6価のアルコールである。
多価アルコールは、例えば、グリセリン又はペンタエリスリトールである。
カルボン酸は、例えば、1価又は2価のカルボン酸である。
カルボン酸は、例えば、ステアリン酸若しくは12-ヒドロキシステアリン酸、又はこれらの2以上である。
好ましくは、フルエステルのエステルワックスは、トリグリセリドと、ペンタエリスリトールのフルエステルとのうち少なくとも一方である。
トリグリセリドは、例えば、グリセリントリ12-ヒドロキシステアレートである。
ペンタエリスリトールのフルエステルは、例えば、ペンタエリスリトールテトラステアレートである。
フルエステルのエステルワックスは、グリセリントリ12-ヒドロキシステアレート及びペンタエリスリトールテトラステアレートのうち少なくとも一方であることが好ましい。
第1改質剤の量は、無機粒子の量を100質量部とした場合に、0.01質量部乃至100質量部の範囲内にあることが好ましく、0.1質量部乃至45質量部の範囲内にあることがより好ましい。第1改質剤の量が上記の範囲内にある場合、特に優れた撥水性を実現できる。
第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩の1以上である。第2改質剤としては、第1改質剤である脂肪酸金属塩について上述したものを使用することができる。
第1改質剤が脂肪酸金属塩である場合、第1改質剤と第2改質剤とは異なる。
好ましくは、第2改質剤は、ラウリン酸の金属塩、ミリスチン酸の金属塩、パルミチン酸の金属塩、ステアリン酸の金属塩、オレイン酸の金属塩及びベヘニン酸の金属塩の1以上である。より好ましくは、第2改質剤は、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸リチウムからなる群より選ばれる1以上である。
第2改質剤である脂肪酸金属塩のメディアン径は、0.1μm乃至50μmの範囲内にあることが好ましく、0.1μm乃至20μmの範囲内にあることがより好ましい。ここ及び後に記載するメディアン径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置を用いて得られるメディアン径である。
第2改質剤の量は、無機粒子の量を100質量部とした場合に、0.1質量部乃至45質量部の範囲内にあることが好ましく、0.1質量部乃至25質量部の範囲内にあることがより好ましい。第2改質剤の量が上記の範囲内にある場合、特に優れた触感を実現できる。
第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩を2以上含んでいてもよい。
上記の表面処理粒子において、第1改質剤は無機粒子表面に連続層を形成しているが、部分的に不連続な層が形成されていてもよい。第2改質剤は、様々な形態で存在し得る。
例えば、第2改質剤の1以上は、層を形成していてもよい。この層は、連続膜であってもよく、不連続な膜であってもよい。不連続な膜である場合、この膜は、粒子の集合体からなる粒状層であってもよい。粒状層において、これを構成する粒子は、互いに結合していてもよく、結合していなくてもよい。また、第2改質剤が複数の化合物の組み合わせである場合、複数の化合物の各々が層を形成していてもよい。
第2改質剤の1以上は、層を形成していなくてもよい。例えば、或る改質剤からなる粒子は、層を形成することなしに、無機粒子に付着していてもよく、無機粒子に直接又は間接的に支持された他の改質剤からなる粒子又は層に付着していてもよく、それらの双方に付着していてもよい。
一例によると、第1改質剤は無機粒子に支持された層を形成し、第2改質剤は第1改質剤の層の上に支持された粒状層を形成している。他の例によると、第1改質剤は無機粒子に支持された層を形成し、第2改質剤は第1改質剤の層の上に支持された粒子である。
<表面処理粒子の製造方法>
以下、表面処理粒子の製造方法の一例について説明する。
先ず、第1工程、即ち、上述した第1改質剤と上述した無機粒子とを加熱混合して第1処理物を得る工程を行う。混合は、乾式により行う。混合には、高速ミキサーを使用することができる。高速ミキサーは、例えば、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業製)又はスーパーミキサー(カワタ社製)である。
一例によると、第1工程は、溶媒を使用することなしに、無機粒子と第1改質剤とを混合することにより行う。この混合は、加熱しながら行う。この加熱は、第1改質剤の融点以上の温度で行う。
第1改質剤を融点以上の温度で加熱する場合、加熱温度は、第1改質剤の融点に対して+10℃以下とすることが好ましく、+5℃以下とすることがより好ましい。加熱温度を高くすると、粒子の凝集を生じ易くなる。加熱時間は、1分乃至30分の範囲内にあることが好ましく、5分乃至15分の範囲内にあることがより好ましい。加熱後、第1処理物は、第1改質剤の融点未満の温度、例えば、第1改質剤の融点に対して-10℃以下の温度まで冷ますことが好ましい。
第1工程を上記のように行う場合、第1改質剤が脂肪酸金属塩を含む場合、脂肪酸金属塩粒子のメディアン径は、0.1μm乃至50μmの範囲内にあることが好ましく、0.1μm乃至20μmの範囲内にあることがより好ましい。また、第1改質剤が脂肪酸を含む場合、脂肪酸粒子の径は、0.01mm乃至30mmの範囲内にあることが好ましく、0.05mm乃至15mmの範囲内にあることがより好ましい。また、第1改質剤がエステルワックスを含む場合、エステルワックス粒子の径は、0.01mm乃至30mmの範囲内にあることが好ましく、0.01mm乃至1mmの範囲内にあることがより好ましい。ここ及び後に記載する径は、乾式篩を用いて得られる径である。
他の例によると、第1工程は、第1改質剤を溶媒に溶解させてなる溶液を使用して行う。例えば、無機粒子からなる粉体を流動させ、これに上記の溶液を少量ずつ加える。上記溶液の添加は、無機粒子が粉体の状態を維持するように行う。溶媒は、常温常圧で揮発させてもよく、加熱及び減圧の少なくとも一方によって揮発させてもよい。加熱を行う場合、加熱温度は、第1改質剤の融点未満であってもよく、第1改質剤の融点以上であってもよい。
溶媒は、例えば、水又はアルコールである。溶媒の量は、第1改質剤の量を100質量部とした場合に、100質量部乃至10000質量部の範囲内にあることが好ましく、400質量部乃至1900質量部の範囲内にあることがより好ましい。
次に、第2工程、即ち、第1処理物と、上述した第2改質剤とを混合して第2処理物を得る工程を行う。混合は、乾式により行う。また、混合には上述した高速ミキサーを使用することができる。第2工程は、例えば、第2改質剤の融点未満の温度、例えば常温で行う。
第2改質剤が複数の化合物の組み合わせである場合、それら化合物は同時に第1処理物と混合してもよい。或いは、それら化合物の1つを第1処理物と混合し、その後、これにより得られた処理物と上記化合物の他の1つとを混合するというように、混合を順次行ってもよい。
以上、表面処理粒子の製造方法の一例について述べた。
<効果>
上述した表面処理粒子は優れた撥水性を実現可能である。本発明者らは、表面処理粒子が優れた撥水性を実現可能とする理由の一つは以下の通りであると考えている。上述した第1改質剤は何れも極性基を有している。表面処理粒子において、第1改質剤は、これら極性基が無機粒子を向くように配向している。この構造では、非極性基である炭化水素基が極性基よりも外側に位置し、撥水性を高める。また、第2改質剤も、非極性基を有しており、例えば、第1改質剤上に又は第1改質剤からなる層の不連続部に存在することにより、撥水性を更に高める。このため、上述した表面処理粒子は優れた撥水性を実現可能とする。
また、上述した表面処理粒子は優れた触感を実現可能である。触感は、例えば、のび感、しっとり感又はさらさら感である。本発明者らは、表面処理粒子が優れたのび感、さらさら感又はしっとり感を実現可能とする理由の一つは以下の通りであると考えている。上述した第2改質剤は結晶性が高い。一例によると第2改質剤の粒子形状が扁平状またはこれに類似した形状を有している改質剤を使用した表面処理粒子を肌に乗せた場合、表面処理粒子同士の互いに対する摩擦が小さく、肌の表面に広がりやすい。従って、上述した表面処理粒子は優れたのび感又はさらさら感を実現可能とする。一方で粒子形状が板状またはこれに類似した形状を有している改質剤を使用した表面処理粒子を肌に乗せた場合、表面処理粒子同士の互いに対する摩擦が大きい。従って、上述した表面処理粒子は優れたしっとり感を実現可能とする。
ところで、上述した通り、表面処理粒子としては、シリコーンを含んだ組成物で無機粒子を被覆したものが知られている。しかしながら、シリコーンは保湿性の高い油分のため、皮脂や水に強く、洗いきれずに残ったシリコーンが毛穴をふさいでしまい、肌荒れや抜け毛の原因になることもある。一方、上述した表面処理粒子は、その表面、即ち、第1及び第2改質剤にシリコーンを有していない。従って、シリコーンに由来した肌荒れなどは生じえない。
他の側面では、プラスチック粒子を使用することが知られている。しかしながら、プラスチック粒子は自然界で分解されないため食物連鎖を通して汚染は生態系全体に広がり、生体に有害な影響を与えることが懸念されている。一方、上述した表面処理粒子は、プラスチック粒子を含まないので、上述したプラスチック粒子に起因した有害な影響が生じえない。
以下に、実施例を記載する。
<表面処理粒子の調製>
<例1-1>
先ず、100質量部の無機粒子と6質量部の第1改質剤とを加熱しながら混合して第1処理物を得た。無機粒子としては、セリサイトを使用した。セリサイトは、メディアン径が13μmである。第1改質剤としては、ステアリン酸を使用した。ステアリン酸は炭素原子数が18であり、融点が70℃である。径は約0.5mmである。加熱は75℃で10分間行った。
次に、得られた第1処理物と6質量部の第2改質剤とを常温で混合して第2処理物を得た。第2改質剤としては、ステアリン酸マグネシウムを使用した。ステアリン酸マグネシウムは、炭素原子数が18である。融点が135℃であり、メディアン径が10μmである。
得られた第2処理物を例1-1に係る表面処理粒子とした。
<例1-2乃至1-35及び比較例1-1乃至1-93>
表1乃至表10に記載した通りに組成を変更したこと以外は例1-1について説明したのと同様の方法により、例1-2乃至1-35及び比較例1-1乃至1-93に係る表面処理粒子を得た。但し、例1-16及び例1-24乃至1-27、並びに比較例1-57乃至1-64及び1-77乃至1-81においては、無機粒子と第1改質剤とを加熱しながら混合して第1処理物を得る代わりに、第1改質剤を54質量部の水に溶解させてなる溶液と無機粒子とを加熱混合することで水を揮発し、第1処理物を得た。
<例2-1>
以下の方法により、例2-1に係る表面処理粒子を得た。以下の方法では、第2改質剤として、2つの化合物の組み合わせを用いた。一方の化合物を第1成分とし、他方の化合物を第2成分とする。
先ず、100質量部の無機粒子と6質量部の第1改質剤とを加熱しながら混合して第1処理物を得た。無機粒子としては、例1-1で使用したセリサイトと同じものを使用した。第1改質剤としては、ステアリン酸を使用した。加熱は75℃で10分間行った。
次に、得られた第1処理物と3質量部の第1成分とを常温で混合し、その後、これによって得られた処理物と第2成分とを常温で混合して第2処理物を得た。第1成分としては、ラウリン酸亜鉛を使用した。ラウリン酸亜鉛は融点が130℃であり、メディアン径が16μmである。第2成分としては、ステアリン酸亜鉛を使用した。ステアリン酸亜鉛は融点が130℃であり、メディアン径が10μmである。
得られた第2処理物を例2-1に係る表面処理粒子とした。
<例2-2乃至2-66及び比較例2-1乃至2-89>
表11乃至表18及び表20乃至表29に記載した通りに組成を変更したこと以外は例2-1について説明したのと同様の方法により、例2-2乃至2-66及び比較例2-1乃至2-89に係る表面処理粒子を得た。但し、例2-42乃至2-54、並びに比較例2-33乃至2-45及び2-62乃至2-73においては、無機粒子と第1改質剤とを加熱しながら混合して第1処理物を得る代わりに、第1改質剤を54質量部の水に溶解させてなる溶液と無機粒子とを加熱混合することで水を揮発し、第1処理物を得た。
<例2-67乃至2-74>
無機粒子として、セリサイトの代わりに表19に示す化合物を使用し、第1改質剤としてステアリン酸の代わりにベヘニン酸を使用し、第2成分としてステアリン酸亜鉛の代わりにステアリン酸マグネシウムを使用し、第1改質剤の質量部、第1成分の質量部及び第2成分の質量部を表19に示す通りに変更したこと以外は例2-1について説明したのと同様の方法により、例2-67乃至2-74に係る表面処理粒子を得た。
なお、例2-71に係る表面処理粒子については、その製造過程毎に走査顕微鏡写真を取得した。取得した走査顕微鏡写真については後述する。
<比較例3-1乃至3-28>
第1改質剤として、ステアリン酸の代わりに表30及び表31に示す化合物を使用し、第1処理物を表面処理粒子として得たこと以外は例1-1について説明したのと同様の方法により、比較例3-1乃至3-28に係る表面処理粒子を得た。
<比較例3-29>
例1-1において使用したセリサイトと同じセリサイトを比較例3-29に係る無機粒子とした。
<撥水性の評価>
例1-1乃至1-35及び2-1乃至2-74、並びに比較例1-1乃至1-93、2-1乃至2-89及び3-1乃至3-28に係る表面処理粒子及び比較例3-29の無機粒子について、以下の方法により撥水性を評価した。
先ず、20質量部の表面処理粒子と80質量部のアルコールとの混合物をスライドガラスに塗布し、その後乾燥させた。次に、上記混合物を塗布したスライドガラスの表面に25μLの水滴を滴下した。次に、水滴の滴下から30秒後に、水滴をマイクロスコープで撮影し、接触角を測定した。なお、アルコールとしてはイソプロピルアルコールを使用した。
<触感の評価>
例1-1乃至1-35及び2-1乃至2-74、並びに比較例1-1乃至1-93、2-1乃至2-89及び3-1乃至3-28に係る表面処理粒子及び比較例3-29の無機粒子について、以下の方法により触感、具体的には、しっとり感、さらさら感及びのび感を評価した。
しっとり感については、先ず、10人の評価者の各々が、各表面処理粒子について、適量の表面処理粒子を指でつまみ、指をすり合わせたときの官能を1乃至5の5段階で評価した。評価1はしっとり感が最も弱かったことを示し、評価5はしっとり感が最も強かったことを示す。
なお、得られた全ての評価を確認したところ、一部の表面処理粒子については評価者の間で点数のつけ方に相違が生じたものもあったが、評価者の間で表面処理粒子の評価の順序に矛盾は生じなかった。
次に、各表面処理粒子について、得られた評価の平均値を算出し、算出した平均値の小数点以下第1位を四捨五入した値を、しっとり感の評価値として得た。
さらさら感については、しっとり感の評価方法と同様の方法により、さらさら感の評価値を得た。
のび感については、適量の表面処理粒子を指でつまみ、指をすり合わせたときの官能を評価する代わりに、適量の表面処理粒子を指でつまみ、つまんだ表面処理粒子を手の甲に擦り付けたときの官能を評価したこと以外は、しっとり感の評価方法と同様の方法により、のび感の評価値を得た。
なお、さらさら感及びのび感についても、しっとり感と同様、評価者の間で点数のつけ方に相違が生じたものもあったが、評価の順序に矛盾は生じなかった。
撥水性の評価及び触感の評価の結果を以下の表1乃至表32に纏めた。
Figure 0007038452000002
Figure 0007038452000003
Figure 0007038452000004
Figure 0007038452000005
Figure 0007038452000006
Figure 0007038452000007
Figure 0007038452000008
Figure 0007038452000009
Figure 0007038452000010
Figure 0007038452000011
Figure 0007038452000012
Figure 0007038452000013
Figure 0007038452000014
Figure 0007038452000015
Figure 0007038452000016
Figure 0007038452000017
Figure 0007038452000018
Figure 0007038452000019
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上記表において、「撥水性」の「評価」と表記された欄において、「×」は、接触角が測定できなかったか、又は接触角が90°以下であったことを示し、「△」は、接触角が91°乃至120°の範囲内にあったことを示し、「〇」は、接触角が121°以上であったことを示している。
上記表において、「触感」の「評価」と表記された欄において、「×」は、のび感、しっとり感及びさらさら感の評価値が何れも3以下で、全ての項目が3ではないことを示し、「△」は、のび感、しっとり感及びさらさら感の評価値が全て3であることを示し、「〇」は、のび感が3以上、且つのび感、しっとり感及びさらさら感の評価値のうち少なくとも1つが4以上であったことを示している。なお、のび感の評価値が2以下であり、且つしっとり感及びさらさら感のうち少なくとも一方が4以上であるものはなかった。
上記表において、「総合評価」と表記された欄において、「×」は、撥水性の評価及び触感の評価のうち少なくとも一方が×であったことを示し、「△」は、撥水性の評価及び触感の評価のうち少なくとも一方が△であったことを示し、「〇」は、撥水性の評価及び触感の評価が何れも〇であったことを示している。
なお、表における「シリコーン(A)」は、ジメチコンである。「シリコーン(B)」は、メチコンである。
また、表における「カプリン酸」は炭素原子数が10であり、融点が32℃である。「ラウリン酸」は炭素原子数が12であり、融点が43℃である。径が約1mmである。「ベヘニン酸」は炭素原子数が22であり、融点が80℃である。径が約5mmである。「モンタン酸」は炭素原子数が28であり、融点が91℃である。径が約1mmである。「オレイン酸」は炭素原子数が18であり、融点が13℃である。「イソステアリン酸」は炭素原子数が18であり、融点が7℃である。「12-ヒドロキシステアリン酸」は炭素原子数が18であり、融点が75℃である。径が約1mmである。
また、表における「ステアリン酸Zn」は、融点が130℃であり、メディアン径が10μmである。「ステアリン酸Ca」は、融点が150℃であり、メディアン径が5μmである。「ステアリン酸Na」は、融点が220℃であり、メディアン径が14μmである。「ステアリン酸Al」は、融点が160℃であり、メディアン径が15μmである。「ステアリン酸Li」は、融点が220℃であり、メディアン径が7μmである。「ステアリン酸K」は、融点が240℃であり、メディアン径が15μmである。「カプリン酸Zn」は、融点が135℃であり、メディアン径が14μmである。「ミリスチン酸Zn」は、融点が130℃であり、メディアン径が10μmである。「パルミチン酸Zn」は、融点が130℃であり、メディアン径が11μmである。「オレイン酸Zn」は、融点が80℃であり、メディアン径が18μmである。「ベヘニン酸Zn」は、融点が130℃であり、メディアン径が13μmである。
また、表における「エステルWAX(A)」は、グリセリントリ12-ヒドロキシステアレートであり、グリセリントリ12-ヒドロキシステアレートは融点が85℃であり、径が約3mmである。「エステルWAX(B)」は、ペンタエリスリトールテトラステアレートであり、ペンタエリスリトールテトラステアレートは融点が55℃であり、径が約0.5mmである。「エステルWAX(C)」は、ペンタエリスリトールモノステアレートであり、ペンタエリスリトールモノステアレートは融点が62℃である。「エステルWAX(D)」は、グリセリンモノステアレートであり、グリセリンモノステアレートは融点が65℃である。「パラフィンWAX」は融点が65℃である炭化水素化合物である。「グリセリン」は融点が20℃である。なお、パラフィンWAX、グリセリン、並びにエステルWAX(C)及び(D)はフルエステルのエステルワックスではない。
表1乃至3及び表11乃至19に示すように、例1-1乃至1-35及び2-1乃至2-74に係る表面処理粒子は優れた撥水性及び触感を実現していた。
一方、比較例1-1乃至1-93、2-1乃至2-89及び3-3乃至3-28に係る表面処理粒子及び比較例3-29の無機粒子は何れも、優れた撥水性及び優れた触感のうち少なくとも一方を実現できなかった。
なお、比較例1-3、1-4、及び3-3に係る表面処理粒子並びに比較例3-29の無機粒子については、接触角が小さすぎたため接触角が測定できなかった。
<走査顕微鏡写真>
上述した通り、例2-71に係る表面処理粒子について、その製造過程毎に走査顕微鏡写真を取得した。以下、取得した走査顕微鏡写真について説明する。
図1は、無機粒子を走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真である。図2は、図1に示す無機粒子と第1改質剤との混合物、即ち、第1処理物を走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真である。図3は、図2に示す第1処理物と第1成分とを混合して得られた処理物を走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真である。図4は、図3に示す処理物と第2成分を混合して得られた処理物、即ち、例2-71に係る表面処理粒子を走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真である。
図1と図2との比較によると、第1改質剤は無機粒子の表面全体を被覆している。また、図3及び図4に示すように第2改質剤は第1改質剤からなる層上に担持されている。
以上、例2-71に係る表面処理粒子の製造過程において取得した走査顕微鏡写真について説明した。
なお、ラウリン酸Zn及びステアリン酸Mgについても走査顕微鏡写真を取得した。図5は、ラウリン酸Znを走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真である。図6は、ステアリン酸Mgを走査顕微鏡で撮像して得られた顕微鏡写真である。図5に示すように、ラウリン酸Znは板状の粒子である。図6に示すように、ステアリン酸Mgは扁平状の粒子である。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
無機粒子と、前記無機粒子に支持された第1改質剤と、前記第1改質剤を支持した前記無機粒子に支持された第2改質剤とを備え、
前記第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸と、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩と、フルエステルのエステルワックスとからなる群より選ばれる1以上であり、
前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩の1以上である表面処理粒子。
[2]
前記無機粒子は、ケイ酸塩鉱物、ケイ酸化合物、カルシウム化合物、バリウム化合物、チタン化合物及び亜鉛化合物からなる群より選ばれる1以上からなる項1に記載の表面処理粒子。
[3]
前記第1改質剤は、炭素原子数が18乃至22の範囲内にある脂肪酸と、ラウリン酸の金属塩と、ミリスチン酸の金属塩と、パルミチン酸の金属塩と、オレイン酸の金属塩と、ステアリン酸の金属塩と、ベヘニン酸の金属塩と、トリグリセリドと、ペンタエリスリトールのフルエステルとの1以上である項1又は2に記載の表面処理粒子。
[4]
前記第1改質剤の量は、前記無機粒子の量を100質量部とした場合に、0.01質量部乃至100質量部の範囲内にある項1乃至3の何れか1項に記載の表面処理粒子。
[5]
前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩を2以上含んだ項1乃至4の何れか1項に記載の表面処理粒子。
[6]
前記第2改質剤は、ラウリン酸の金属塩、ミリスチン酸の金属塩、パルミチン酸の金属塩、オレイン酸の金属塩、ステアリン酸の金属塩及びベヘニン酸の金属塩の1以上である項1乃至5の何れか1項に記載の表面処理粒子。
[7]
前記第2改質剤の量は、前記無機粒子の量を100質量部とした場合に、0.5質量部乃至45質量部の範囲内にある項1乃至6の何れか1項に記載の表面処理粒子。
[8]
第1改質剤と無機粒子とを加熱混合して第1処理物を得る第1工程であって、前記第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸と、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩と、フルエステルのエステルワックスとからなる群より選ばれる1以上である第1工程と、
第2改質剤と前記第1処理物とを混合して第2処理物を得る第2工程であって、前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩の1以上である第2工程と
を含んだ表面処理粒子の製造方法。
[9]
前記第2改質剤は複数の化合物を含み、前記第2工程では、前記複数の化合物を前記第1処理物と順次混合する項8に記載の表面処理粒子の製造方法。

Claims (9)

  1. 無機粒子と、前記無機粒子に支持された第1改質剤と、前記第1改質剤を支持した前記無機粒子に支持された第2改質剤とからなり
    前記第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸と、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩とからなる群より選ばれる1以上であり、
    前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩の1以上であり、
    前記第1改質剤が脂肪酸金属塩である場合、前記第1改質剤と前記第2改質剤とは異なる表面処理粒子。
  2. 前記無機粒子は、ケイ酸塩鉱物、ケイ酸化合物、カルシウム化合物、バリウム化合物、チタン化合物及び亜鉛化合物からなる群より選ばれる1以上からなる請求項1に記載の表面処理粒子。
  3. 前記第1改質剤は、炭素原子数が18乃至22の範囲内にある脂肪酸と、ラウリン酸の金属塩と、ミリスチン酸の金属塩と、パルミチン酸の金属塩と、オレイン酸の金属塩と、ステアリン酸の金属塩と、ベヘニン酸の金属塩とからなる群より選ばれる1以上である請求項1又は2に記載の表面処理粒子。
  4. 前記第1改質剤の量は、前記無機粒子の量を100質量部とした場合に、0.01質量部乃至100質量部の範囲内にある請求項1乃至3の何れか1項に記載の表面処理粒子。
  5. 前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩を2以上含んだ請求項1乃至4の何れか1項に記載の表面処理粒子。
  6. 前記第2改質剤は、ラウリン酸の金属塩、ミリスチン酸の金属塩、パルミチン酸の金属塩、オレイン酸の金属塩、ステアリン酸の金属塩及びベヘニン酸の金属塩からなる群より選ばれる1以上である請求項1乃至5の何れか1項に記載の表面処理粒子。
  7. 前記第2改質剤の量は、前記無機粒子の量を100質量部とした場合に、0.5質量部乃至45質量部の範囲内にある請求項1乃至6の何れか1項に記載の表面処理粒子。
  8. 無機粒子と、前記無機粒子に支持された第1改質剤と、前記第1改質剤を支持した前記無機粒子に支持された第2改質剤とからなる表面処理粒子の製造方法であって、
    前記第1改質剤と前記無機粒子とを加熱混合して第1処理物を得る第1工程であって、前記第1改質剤は、炭素原子数が18以上であり且つ融点が50℃以上である脂肪酸と、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩とからなる群より選ばれる1以上である第1工程と、
    前記第2改質剤と前記第1処理物とを混合して第2処理物を得る第2工程であって、前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩の1以上である第2工程と
    を含み、
    前記第1改質剤が脂肪酸金属塩である場合、前記第1改質剤と前記第2改質剤とは異なる表面処理粒子の製造方法。
  9. 前記第2改質剤は、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩2種類以上含み、前記第2工程では、前記2種類以上の、炭素原子数が12以上である脂肪酸金属塩を前記第1処理物と順次混合する請求項8に記載の表面処理粒子の製造方法。
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