JP7038393B2 - ランドセルの背環 - Google Patents

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Description

本発明は、ランドセル本体に背負いベルトを連結するための背環に関する。
特許文献1には、ランドセル本体の背当て部に取り付けられる基体と、基体に揺動可能に軸支され、上端部にランドセルの背負いベルトの一端側が連結される揺動アームと、揺動アームの外向きの揺動によって圧縮され、揺動アームを内向きに付勢するゴム状弾性体とを備えたランドセルの背環が開示されている。
実用新案登録第3203042号公報
ところで、特許文献1の背環は、ゴム状弾性体を圧縮変形させることで反発力を得ており、金属製の板バネのように材の弾性曲げにより反発力を得るものに比べて耐久性に優れている。
ただ、圧縮変形は、体積を維持した状態での変形となるため、変形できる量が自ずと限られる。また、曲げ変形に比べて僅かな変形で反発力が急激に増す(バネ係数が大きい)ことから、揺動アームの揺動範囲(可動範囲)の始めと終わりとで反発力に大きな差が生じていた。
そこで本発明は、揺動アームの可動範囲が広く、安定した反発力を得られ、さらに耐久性にも優れた背環の提供を目的とする。
この発明のランドセルの背環は、ランドセル本体10の背当て部10aに取り付けられる基体2と、前記基体2に揺動自在に軸支され、上端部にランドセルの背負いベルト11の一端側が連結される左右一対の揺動アーム3と、板状の形態を有し、前記左右一対の揺動アーム3の基部3aの間に配置され、揺動アーム3の揺動により弾力的に変形し、揺動に反発するゴム状弾性体4とを備えていることを特徴とする。
なお、ここで「反発する」とは、ゴム状弾性体4が変形させられることで、揺動アーム3の揺動を許容しながらも、ゴム状弾性体4自身の元の形状に戻ろうとする復元性(弾性)により揺動アーム3を揺動前の元の位置に向かって付勢することを言う。
このような背環においては、前記ゴム状弾性体4が左右一対で構成され、かつ、隙間4fをあけて配置されているものが好ましい。また、前記ゴム状弾性体4の弾力的な変形が、前記基体2の内壁面によって規制される厚さ方向の湾曲ないし屈曲を含むものが好ましい。さらに前記基体2が、基板21とその基板21の前面に取り付けられる蓋材22とからなり、前記ゴム状弾性体4が、前記基板21と蓋材22の間に渡された、ゴム状弾性体4を貫通する支持軸22aによって支持されているものが好ましい。
また、前記基体2が縁部に立ち上がり22bを備えており、前記ゴム状弾性体4の下端が立ち上がり22bの内面と当接しているものが好ましい。さらに前記基体2が前記基板21と蓋材22の間に渡される中間立ち上がり片22jを備えており、前記ゴム状弾性体4の上端が中間立ち上がり片22jの下面と当接しているものが好ましい。
前記揺動アーム3が揺動中心を中心とする円板状の基部3aと、その基部3aから半径方向外向きに突出する当接部3dとを備えており、前記ゴム状弾性体4が、基部3aの外周面に沿う凹円弧部4cと、当接部3dに向かって膨出する凸円弧部4dとを備えているものが好ましい。
また、前記いずれの場合も、前記ゴム状弾性体4がシリコーン系のゴムからなるものが好ましい。
本発明のランドセルの背環は、背負いベルトの上端に連結される揺動アームが左右に揺動するので、ランドセルを背負うときに弾力的に拡がり、背負った後は弾力的に閉じるので、背負ったり外したりする動作が楽である。また、使用者が成長しても背中の大きさにフィットする。拡げた揺動アームを戻す弾性体として板状のゴム状弾性体を用いているので、広い範囲で弾性変形を担うことができ、部分的な変形が抑制される。そのため、繰り返し変形してもゴム状弾性体が損傷しにくく、耐久性が高い。
前記ゴム状弾性体が左右一対で構成され、かつ、隙間をあけて配置されている場合は、ゴム状弾性体が揺動アームによって中央側に加圧されて変形するとき、隙間の部分に逃げることができる。そのため、弾性変形による反発力が穏やかに増大し、使用者にとって肩ベルトの装着感が優れる。前記ゴム状弾性体の弾力的な変形が、前記基体の内壁面によって所定の範囲に規制される厚さ方向の湾曲ないし屈曲を含んでいれば、過度の部分的な変形が一層抑制されると共に、反発力が穏やかになり、背負いベルトの背負い動作および外し動作が一層容易になる。前記基体が基板とその基板の前面に取り付けられる蓋材とからなり、前記ゴム状弾性体が、前記基板と蓋材の間に渡された、ゴム状弾性体を貫通する支持軸によって支持されていれば、組み立て作業が容易であり、また、弾性変形しているゴム状弾性体が安定する。
前記基体が縁部に立ち上がりを備えており、前記ゴム状弾性体の下端が立ち上がりの内面と当接していれば、組み立て時および弾性変形後のゴム状弾性体の姿勢が安定する。また、前記基体が前記基板と蓋材の間に渡される中間立ち上がり片を備えており、前記ゴム状弾性体の上端が中間立ち上がりの下面と当接していれば、ゴム状弾性体の変形後の姿勢が安定する。
前記揺動アームが揺動中心を中心とする円板状の基部と、その基部から半径方向外向きに突出する当接部とを備えており、前記ゴム状弾性体が、基部の外周面に沿う凹円弧部と、前記当接部に向かって膨出する凸円弧部とを備えていれば、揺動アームとゴム状弾性体との不要な干渉を避けつつ、必要な当接を確実とし、揺動の初期段階から十分な反発力を発揮させることができる。そのため、揺動範囲の全域に亘って安定した反発力を得ることができる。
また、ゴム状弾性体がシリコーン系のゴムからなれば、耐候性に優れており、長期に亘って安定した反発力を発揮させることができる。
この発明の一実施形態に係るランドセルの背環を示す分解斜視図である。 基板の詳細を示しており、(a)はその内面側の正面図、(b)は側面図である。 蓋材の詳細を示しており、(a)は蓋材の内側面の正面図、(b)は(a)のIII-III線断面図、(c)は揺動レバーおよびゴム状弾性体と共に示す蓋材の内側面の正面図である。 揺動アームの詳細を示しており、(a)は正面図、(b)は右側面図である。 ゴム状弾性体の詳細を示しており、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図、(d)は底面図である。 揺動アームとゴム状弾性体の当接状態を示しており、(a)は揺動前の正面図、(b)は(a)のVIb-VIb線断面図、(c)、(d)は揺動の前後における(a)のVIc-VIc線断面図である。 ゴム状弾性体の他の実施形態を示す正面図である。 背環のランドセルへの取り付け状態を示す正面図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の一実施形態に係るランドセルの背環1を示している。この背環1は、図8に示すように、ランドセル本体10の背当て部10aに取り付けられる基体2と、基体2に揺動自在に軸支され、上端部に背負いベルト11の一端側が連結される左右一対の揺動アーム3、3と、基体2内に収容され、揺動アーム3の揺動に反発する左右一対のゴム状弾性体4、4とを備えている。揺動アーム3の上端部と背負いベルト11の一端側とは、取付環5を介して連結されている。基体2には、ランドセル本体10をフックなどに掛け止めるための吊り下げ環6が取り付けられている。図8において符号7は、基体2の上部を覆うカバーである。
基体2は、図1に示すように、ランドセル本体10の背当て部10a側に位置する板状の基板21と、基板21を覆う浅い箱状の蓋材22とから構成されている。基板21に蓋材22を取り付けることにより、薄い箱状の基体2が得られる。基体2は前記揺動アーム3、3の下部およびゴム状弾性体4、4などを収容し、支持するケースである。
図2a、図2bに示すように、基板21は、左右対称で、上端が上に凸の円弧状で、左右の側面から下面にかけて略U字状の輪郭を有する合成樹脂製の平板である。基板21の下部には、蓋材22に突設された支持軸22a(図3b参照)の孔と嵌合する嵌合ピン21aが左右一対で突設されている。
また、基板21には、上方において揺動アーム3を揺動可能に軸支するための軸部21bが設けられている。軸部21bは円筒状であって、中心の貫通孔に蓋材22から突出する嵌合突起22d(図3a参照)が嵌合できるようにしている。また、基板21の中央部及び両端部には、基体11をランドセル本体に取り付けるためのネジを通すネジ孔21c、21dが設けられている。なお、両端部のネジ孔21dの周囲は、後述する蓋材22の突出部22k(図3a、b参照)の穴に嵌合して位置決めするため、円筒状に前方に突出している。そしてネジ孔21dの近辺は、基体2の内部の空間S(図6c参照)を広くするため、基体2の側縁から左右に突出している。
蓋材22は、図3a、図3bに示すように、上端が略円弧状で、左右の側面から下面にかけて略U字状を呈しており、基板21と実質的に同じ輪郭形状を有する。但し、蓋材22は縁部が立ち上がっており(立ち上がり22b)、図3cに示すように、基板21に取り付けると、基板21と蓋材22の間に揺動アーム3やゴム状弾性体4、吊り下げ環6を収容可能な空間Sが形成されるようになっている。また、蓋材22の前面下部は、図3bに示すように、緩やかに湾曲しながら後退している。そのため、下方にいくほど空間Sの深さが浅く、基体2の厚さが薄くなっている。これにより、図8のようにランドセル本体10に取り付けたとき、背当て部10aとの段差が少なくなり、化粧用の皮革Cで滑らかに覆うことができる。
前記縁部の立ち上がり22bは、基板21の軸部21bによって軸支された揺動アーム3を上方に突出させるため、左右の揺動アーム3の可動域となる部分がそれぞれ切り欠かれている(切欠部22c)。そのため、基板21と蓋材22とを組み合わせると、基体2の左右の上方にスリット状の開口が形成される。また、切欠部22cの間には、突出片が形成され、その突出片に吊り下げ環6の下部(U字状の部分6a)を上下動自在にガイドする浅い溝が設けられている。
また、蓋材22には、上記の通り、基板21の軸部21bの貫通孔に嵌合する嵌合突起22dが設けられている。嵌合突起22dは筒状であり、その中心の貫通孔22eは、基板21と蓋材22を固着するリベットを通す穴である。蓋材22の内面には、嵌合突起22dを囲むように円弧状ないし環状のリブ22fが突設されている。このリブ22fは、後述する揺動アーム3の基部3aと摺接する部位であり、精度が高い滑らかな摺動面を形成し、スムーズな揺動をもたらす。環状のリブ22fと嵌合突起22dとは十文字状のリブ22lで連結されている。
さらに蓋材22の幅方向の中央には、前述の一対のゴム状弾性体4、4を支持する2本の支持軸22aが突出している。これらの支持軸22aは、それぞれ図3cに示すようにゴム状弾性体4の貫通孔4fに挿入されてゴム状弾性体4を支持するものである。これらの支持軸22aと基板21の嵌合ピン21aは、基板21と蓋材22の位置決め機能をも奏する。
また、蓋材22の中央部及び両端部には、図3aに示すように基板21と重ね合わせたときに、基板21のネジ孔21c、21dと対向する箇所にそれぞれネジ孔22g、22hが設けられている。なお、中央のネジ孔22gは、吊り下げ環6の取り付けにも使用されることから、その外周には強度を確保するための補強リブ22iが設けられている。この補強リブ22iは上下に長く、この実施形態では下端はゴム状弾性体4、4の上端縁4aと当接する中間立ち上がり片22jであり、ゴム状弾性体4の位置を定め、上向きの弾性変形を規制する機能を備えている。蓋材22の左右端のネジ孔22hの外周には、基板21との間隔を確保するべく、ねじ締め力に対抗できる円筒状の突出部22kが設けられている。突出部22kは立ち上がり22bと一体にされており、基板21のネジ孔21dの周囲の突出部分と嵌合する穴が形成されている。
揺動アーム3は、図1及び図4a、図4bに示すように、円板状の基部3aと、基部3aから前上方に延出された板状の連結部3bと、その上端に左右方向に延びている、取付環5を取り付けるためのパイプ状の取付部3cと、基部3aから下方に突出して、ゴム状弾性体4と当接する板状の当接部3dとから構成されている。基部3aの中心には、揺動アーム3を基板21の軸部21bに揺動自在に軸支するための軸孔3eが設けられている。
揺動アーム3の上端の取付部3cには、図4bに示すように取付環5の端部を挿入するための取付孔3gが設けられている。図1に示すように、この実施形態では取付環5が取付孔3g内で回動しないように、取付環5の端部5a、5aは扁平に潰されており、取付孔3gは扁平な矩形状の断面形状を有する。取り付け強度を高めるため、取付孔3gの内側に金属製のパイプを埋設してもよい。
ゴム状弾性体(ゴムプレート)4、4は板状であって、図1及び図5a~dに示すように、上端縁4aは直線状で、その内側(中央側)の端部からまっすぐ下方に内端縁4bが延びている。他方、上端縁4aの外側の端部から斜め下方に延びる傾斜部には、揺動アーム3の円盤状の基部3aの周囲と摺接する凹円弧部4cが形成されている。また、下部の外側の端部には、円弧状に膨出する凸円弧部4dが形成されており、下端縁4eは蓋材22の下端の立ち上がり22bの内面と当接するように緩い凸湾曲面とされている。そのため、それぞれのゴム状弾性体4は、いわば靴ないし靴下の形状を呈する。そして左右のゴム状弾性体4,4は、全体として、中央に隙間4fを有するものの、上部が略台形状で、下部が左右に長い小判型ないし楕円状を呈し、全体として富士山ないし宇宙人の顔の形態となる。さらにそれぞれのゴム状弾性体4,4の中央部には蓋材22の支持軸22aと嵌合する取り付け用の貫通孔4gが形成されている。
このゴム状弾性体4は、図3cに示すように蓋材22に対し、上端縁4aが蓋材22の中間立ち上がり片22jの下面に当接し、下端縁4eが蓋材22の下端の立ち上がり22bの内面に当接し、貫通孔4gが支持軸22aの外周に嵌合するように嵌め込まれる。それにより左右のゴム状弾性体4、4は、両者の間に隙間4fをあけて配置される。図3bのように蓋材22の内面がいくらか湾曲しているときは、ゴム状弾性体4はその内面に沿って湾曲する(図6b参照)。ついで揺動アーム3が取り付けられた基板21に蓋材22が取り付けられる。それにより、図6aに示すように、ゴム状弾性体4の凸円弧部4dが揺動アーム3の当接部3dの側面に当接する。このとき凹円弧部4cが揺動アーム3の基部3aの外周と当接し、または隙間を介して対向する。図6bに示すように、ゴム状弾性体4の厚さは基体2内の空間Sの深さ(前後寸法)よりいくらか薄くしている。そのため、図6cに示すように、基板21の内面とゴム状弾性体4の表面の間に隙間Gができる。ゴム状弾性体4の厚さは2~5mm程度、隙間Gは0.5~3mm程度が好ましい。
ゴム状弾性体4の材質としては、例えばシリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、ポリオレフィン系ゴム、エラストマー等の合成ゴムの使用や天然ゴムが可能であるが、耐候性に優れるシリコーン系ゴムを用いることが好ましい。製法としては、例えば上記素材のゴムシートを靴状などの所定の形状に打ち抜いたり、ゴム素材を型に流し込んでベーキングないし加硫したりする。後者の場合は部分的に厚さを変えたり、立体形状にすることもできる。
取付環5は、図1に示すように、金属線を台形状ないし三角形状に折り曲げて成形したものである。線材の両端部5a、5a間には、取付部3bの軸方向長さよりも狭い程度の間隔が設けられている。そしてこれら両端部5a、5aを取付孔3eに挿入し、頂角が狭くなるように曲げ変形させることで揺動アーム3に取り付けられる。なお、取付環5は揺動アーム3に対して回転が拘束された状態で取り付けられることが好ましいが、端部5a、5aを回転軸として回転可能に取り付けても良い。
吊り下げ環6は、図1に示すように、金属線を略栓抜き状に折り曲げて成形したものである。この吊り下げ環6は、下方に延びるU字状の部分6aにネジ(ネジ孔21c、ネジ孔22gを貫通するネジ)が挿通されることで、基体2に対して上下方向にスライド可能に固定される。なお、下降端では、中間立ち上がり片22jによって支持され、下方への過度の移動が規制される。
上記構成の背環1は、図6a、図6bの状態から揺動アーム3を外側(一対の揺動アーム3、3の上端同士が互いに離間する方向)に揺動させると、図6dのように当接部3dが内側(当接部3c同士が互いに近接する方向)に揺動し、ゴム状弾性体4、4が内側に向かって押圧される。そしてゴム状弾性体4の端部の凸円弧部4cが中央側に押し込まれるようにして変形する。この際、ゴム状弾性体4が板状であり、且つ基体2内の空間Sの厚さより薄いため、湾曲ないし屈曲して逃げる。そして基体2の内面に当接したとき、それ以上の変形が抑制される。そのため、図6dで示すように、先端が平面視でいくらか波打つように厚さ方向に変形する。
上記のように、本発明の背環1は、一枚のゴム状弾性体4が基体2内に、その内面に沿って配置されるので、体積が大きく、内部に蓄積できる弾性エネルギが大きい。また、圧縮変形を基本としつつ、波打つことによる曲げ変形も同時に生ずるので、適切な反発力が得られる。さらに揺動アーム3の揺動角度が大きくなっても反発力が過度に大きくなることがなく、揺動範囲の全域に亘って安定した反発力を得ることができる。また、左右のゴム状弾性体4、4の間に隙間4fが設けられているので、この隙間にも逃げることができる。そのため、加圧力の増大に伴う反発力の増大は、穏やかであり、使用者の使用感が優れている。
揺動アーム3の揺動によって変形させられたゴム状弾性体4の反発力は、当接部3dに作用する。従って、揺動アーム3への外向きの負荷を無くせば、揺動アーム3は内側に向かって移動し、基本位置に戻る。この際、ゴム状弾性体4も元の形状に戻る。
このように本発明の背環1は、揺動アーム3の揺動の初期段階から十分な反発力が得られ、さらに揺動の終盤においても反発力の急激な増加が抑えられるため、揺動がスムーズであり使い心地が良い。また、ゴム状弾性体4の輪郭は滑らかな曲線によって構成されており隅角部を有しないため、変形時における応力集中を避けることができ、耐久性に優れる。また、ゴム状弾性体4は自然な形状で装着することができ、板バネのように弾け飛ぶこともないため、組み立てを簡単且つ迅速に行うことができる。
以上に、この発明の代表的な実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、左右一対のゴム状弾性体4、4を採用しているが、図7のように、左右が一体となった一枚のゴム状弾性体4を採用することもできる。その場合は取付作業が一層容易になる。また、一枚のゴム状弾性体を2本の支持軸22a(図3c参照)で支持するので、取り付けた姿勢が安定する。また、上記実施形態では片側が靴状で、左右を合わせると富士山状になるゴム状弾性体4を用いていたが、上記の作用効果が得られる範囲で、矩形状や小判型など種々の形状を採用しても良い。また、厚さを部分的に変化させたり立体的な形状にしたりしてもよい。このように形状を変化させることでバネ係数を容易に調整することができる。
さらにゴム状弾性体4は、同一材料または異なる材質のシートを複数枚重ねて用いることもできる。また、いくらか大きめのゴム状弾性体を採用してゴム状弾性体4に予圧を与え、揺動前から揺動アーム3に反発力が付与されている状態としてもよい。また、蓋材22に立ち上がり22bが設けられているが、基板21側に立ち上がりを設けるようにしても良い。また、揺動アーム3への背負いベルト11の連結については、取付環5を介さず、揺動アーム3の上端にベルト連結部を一体的に設けて、直接連結してもよい。
1・・ランドセルの背環
2・・基体
21・・基板
21a・・嵌合ピン
21b・・軸部
21c・・ネジ孔(中央)
21d・・ネジ孔(端部)
22・・蓋材
22a・・支持軸
22b・・立ち上がり
22c・・切欠部
22d・・嵌合突起
22e・・貫通孔
22f・・円弧状のリブ
22g・・ネジ孔(中央部)
22h・・ネジ孔(端部上方)
22i・・補強リブ
22j・・中間立ち上がり片
22k・・突出部
22l・・十文字状のリブ
3・・揺動アーム
3a・・基部
3b・・連結部
3c・・取付部
3d・・当接部
3e・・軸孔
3g・・取付孔
4・・ゴム状弾性体
4a・・上端縁
4b・・内端縁
4c・・凹円弧部
4d・・凸円弧部
4e・・下端縁
4f・・隙間
4g・・貫通孔
4A・・ゴム状弾性体
5・・取付環
5a・・端部
6・・吊り下げ環
6a・・U字部分
7・・カバー
10・・ランドセル本体
10a・・背当て部
11・・背負いベルト
S・・空間
G・・隙間
C・・皮革

Claims (8)

  1. ランドセル本体の背当て部に取り付けられる基体と、
    前記基体に揺動自在に軸支され、上端部にランドセルの背負いベルトの一端側が連結される左右一対の揺動アームと、
    板状の形態を有し、前記左右一対の揺動アームの基部の間に配置され、揺動アームの揺動により弾力的に変形し、揺動に反発するゴム状弾性体とを備えており、
    前記基体が基板と蓋体とからなり、
    前記ゴム状弾性体と基板との間に隙間が設けられており、
    前記揺動アームが揺動中心を中心とする円板状の基部と、その基部から半径方向外向きに突出する当接部とを備え、
    揺動アームの基部と蓋体との間に隙間が設けられており、
    前記ゴム状弾性体が前記当接部に向かって膨出する凸円弧部を備えており、
    前記揺動アームが外側に揺動したとき、凸円弧部が当接部によって押圧されて厚さ方向に湾曲ないし屈曲する、
    ランドセルの背環。
  2. 前記ゴム状弾性体が左右一対で構成され、かつ、隙間をあけて配置されている請求項1記載のランドセルの背環。
  3. 前記ゴム状弾性体が、前記基板と蓋材の間に渡された、ゴム状弾性体を貫通する支持軸によって支持されている請求項1または2のいずれかに記載のランドセルの背環。
  4. 前記基体が縁部に立ち上がりを備えており、
    前記ゴム状弾性体の下端が立ち上がりの内面と当接している請求項1からのいずれかに
    記載のランドセルの背環。
  5. 前記基体が前記基板と蓋材の間に渡される中間立ち上がり片を備えており、
    前記ゴム状弾性体の上端が中間立ち上がり片の下面と当接している請求項1から4のいずれかに記載のランドセルの背環。
  6. 前記ゴム状弾性体が、基部の外周面に沿う凹円弧部を備えている請求項1からのいずれかに記載のランドセルの背環。
  7. 前記ゴム状弾性体がシリコーン系のゴムからなる請求項1からのいずれかに記載のランドセルの背環。
  8. ランドセル本体の背当て部に取り付けられる基体と、
    前記基体に揺動自在に軸支され、上端部にランドセルの背負いベルトの一端側が連結される左右一対の揺動アームと、
    板状の形態を有し、前記左右一対の揺動アームの基部の間に配置され、揺動アームの揺動により弾力的に変形し、揺動に反発するゴム状弾性体とを備えており、
    前記ゴム状弾性体が、前記基体を構成する基板と蓋材の間に渡された、ゴム状弾性体を貫通する支持軸によって支持されており、
    前記ゴム状弾性体の下端が基体の縁部に設けられた立ち上がりの内面と当接しており、
    前記揺動アームが揺動中心を中心とする円板状の基部と、その基部から半径方向外向きに突出する当接部とを備えており、
    前記ゴム状弾性体が、基部の外周面に沿う凹円弧部と、前記当接部に向かって膨出する凸円弧部とを備えており、
    ゴム状弾性体の厚さが基体内の深さより薄く、前記揺動アームが外側に揺動したとき、ゴム状弾性体の揺動アームの当接部と支持軸によって挟まれる部位が、当接部と支持軸によって挟圧され、基体の内壁面によって規制される範囲内で厚さ方向に湾曲ないし屈曲する、
    ランドセルの背環。
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