以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
また、本明細書において、等しいなどの要素間の関係性を示す用語、並びに、数値、及び、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の差異をも含むことを意味する表現である。
(実施の形態)
[1.構成]
まず、本実施の形態に係る制御システム100の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る制御システム100の機能構成を示すブロック図である。図2は、本実施の形態に係る音声取得端末10及び第一サーバ装置20の機能構成を示す図である。
図1及び図2に示すように、制御システム100は、ユーザUが発する音声に基づいて複数の機器50を制御することができる機器制御システムである。
また、制御システム100は、ユーザUが「照明をつけて」といった機器50の制御に関する要求指示を音声で発すると、「照明をつけました」などの制御が正常に完了したか否かの制御結果を、制御要求に対する応答を示す情報(以降において、応答情報とも記載する)として音声で出力してもよい。また、制御システム100は、ユーザUが「照明をつけて」といった機器50の制御に関する要求指示を音声で発すると、「受け付けました」などのユーザUからの制御要求を正常に取得したか否かの取得結果を応答情報として音声で出力してもよい。制御システム100は、取得結果及び制御結果の少なくとも一方を音声として出力する。
制御システム100は、音声取得端末10と、第一サーバ装置20と、第二サーバ装置30と、制御装置40とを備える。また、図1では、制御システム100の制御対象となる複数の機器50も図示されている。なお、複数の機器50は、制御システム100に含まれてもよい。
まず、音声取得端末10について、主に図2を参照しながら説明する。音声取得端末10は、ユーザUの音声を取得し、取得した音声を第一サーバ装置20に送信する処理などを行う。音声取得端末10は、例えば、ユーザUの住宅に設置されるスマートスピーカであるが、スマートフォン又はタブレット端末などの携帯端末であってもよい。あるいは、音声取得端末10は、HEMS(Home Energy Management System)コントローラであってもよい。音声取得端末10は、ユーザUの音声を取得し、取得した音声を第一サーバ装置20に送信できる機器であればよい。音声取得端末10は、音声取得部11と、情報処理部12と、記憶部13と、通信部14と、出力部15とを備える。
音声取得部11は、ユーザUの音声を取得する。音声取得部11は、例えば、マイクロフォンによって実現される。
情報処理部12は、音声取得部11によって取得された音声に基づく情報処理を行う。情報処理部12は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
記憶部13は、情報処理部12が情報処理を行うために実行するプログラム、及び、情報処理を行うために必要な情報などが記憶される記憶装置である。記憶部13は、例えば、半導体メモリによって実現される。
通信部14は、音声取得端末10が第一サーバ装置20と通信を行うための通信回路(言い換えれば、通信モジュール)である。通信部14は、例えば、音声取得部11が取得した音声を含む音声情報、及び、当該音声に対応するユーザUのユーザIDを第一サーバ装置20に送信する。通信部14は、例えば、無線通信を行うための無線通信回路であるが、有線通信を行うための有線通信回路であってもよい。通信部14が行う通信の通信規格については、特に限定されない。
出力部15は、情報処理部12の制御に基づいて音声を出力する。出力部15は、例えば、スピーカである。
次に、第一サーバ装置20について、主に図2を参照しながら説明する。第一サーバ装置20は、取得した音声に対する音声認識処理を行うクラウドサーバである。また、第一サーバ装置20は、複数の機器50に関する情報を管理する。第一サーバ装置20は、例えば、音声取得端末10の製造メーカによって提供される。第一サーバ装置20は、通信部21と、情報処理部22と、記憶部23とを備える。
通信部21は、第一サーバ装置20が音声取得端末10及び第二サーバ装置30と通信を行うための通信回路(言い換えれば、通信モジュール)である。通信部21は、例えば、音声取得端末10から要求指示を含む音声を受信する。通信部21は、例えば、無線通信を行うための無線通信回路であるが、有線通信を行うための有線通信回路であってもよい。通信部21が行う通信の通信規格については特に限定されない。
情報処理部22は、通信部21が受信した音声に基づいて複数の機器50を制御するための情報処理を行う。情報処理部22は、例えば、複数の機器50を音声及びユーザIDに基づいて制御するための制御信号を通信部21に第二サーバ装置30へ送信させる。制御信号には、機器ID、ユーザID、及び、制御要求が含まれる。情報処理部22は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。なお、制御要求は、機器50を制御するための情報であり、例えば、制御コマンドなどである。なお、機器IDは、制御対象となる機器50を特定するための情報である。ユーザIDは、例えば、音声取得端末10を特定するための識別情報である。
情報処理部22は、具体的には、分析部24、機器制御部25、及び、出力制御部26を有する。
分析部24は、音声取得部11によって取得された音声に対して音声認識処理を行う。音声認識処理は、例えば、制御対象となる機器50を特定するための処理を含む。音声認識処理は、例えば、制御対象となる機器50を特定する「キーワード」を抽出する処理を含む。キーワードは、例えば、「照明」などの対象となる機器50を示す言葉であってよいし、「照明機器」などの機器50の種別を示す言葉であってもよい。分析部24は、例えば、当該キーワードと、記憶部23に格納されているテーブル(例えば、キーワードと機器とが対応付けられたテーブル)とに基づいて、制御対象となる機器50を特定する。なお、キーワードは、制御対象となる機器50(例えば、複数の機器50)を特定できる言葉であれば、上記に限定されない。
機器制御部25は、通信部21に第二サーバ装置30へ制御信号を送信させる。制御信号には、分析部24により特定された制御対象となる機器50を示す情報、及び、音声に基づく制御コマンドなどが含まれる。出力制御部26は、応答情報を示す音声を出力するための情報処理を行う。
記憶部23は、情報処理部22が情報処理を行うために実行するプログラム、及び、情報処理部22が情報処理を行うために必要な情報などが記憶される記憶装置である。記憶部13は、例えば、半導体メモリによって実現される。
情報処理部22は、例えば、通信部21を介して、複数の機器50のそれぞれに対応する制御要求(例えば、制御コマンド)を第二サーバ装置30に送信する。すなわち、情報処理部22は、制御要求を制御要求ごとに個別に第二サーバ装置30に送信する。さらに、情報処理部22は、通信部21を介して、制御対象となる機器50に紐づく機器IDを含む情報を第二サーバ装置30に送信する。
なお、図2に示すように、音声取得端末10と第一サーバ装置20とで、要求受付部10aが構成される。上記では、要求受付部10aは、ユーザUから音声で制御要求を取得し、かつ音声で応答情報を出力する例について説明したが、これに限定されない。要求受付部10aは、例えば、図示しない押しボタン又はタッチパネルなどに対するユーザUの操作により、制御要求を取得してもよい。また、要求受付部10aは、例えば、液晶ディスプレイなどの表示部を備えており、当該表示部に応答情報を表示することにより、応答情報を出力してもよい。
次に、第二サーバ装置30について、主に図1を参照しながら説明する。第二サーバ装置30は、複数の機器50を制御するサーバである。また、第二サーバ装置30は、複数の機器50に関する情報を管理する。第二サーバ装置30は、例えば、複数の機器50の製造メーカによって提供される。第二サーバ装置30は、第一通信部31と、判定部32と、第一記憶部33と、第二記憶部34と、制御部35と、第二通信部36とを備える。
第一通信部31は、第二サーバ装置30が第一サーバ装置20と通信を行うための通信装置であり、第一サーバ装置20から制御要求を受信する。第一通信部31は、本実施の形態では、第一通信部31は、機器ID及び制御要求を受信する。第一通信部31は、例えば、ユーザUの「照明つけて」の音声に対して、制御対象となる照明機器51の台数分の機器ID及び制御要求を受信する。例えば、制御対象となる照明機器51が3台である場合、第一通信部31は、ユーザUの「照明つけて」の音声に対して、3つの機器ID及び制御要求を受信する。すなわち、第一通信部31は、3台の照明機器51のそれぞれに対する機器ID及び制御要求を異なるタイミングで受信する。第一通信部は、このように、機器ID及び制御要求を受信する第一取得部として機能する。第一通信部31は、通信回路を含んで構成される。
第一通信部31は、受信した機器ID及び制御要求を、判定部32に出力する。第一通信部31は、例えば、3つの機器ID及び制御要求を個別に判定部32に出力する。
さらに、第一通信部31は、制御装置40から受信した取得結果、及び、制御結果を、判定部32の判定結果に基づいて第一サーバ装置20に送信する第二出力部としても機能する。なお、判定部の判定結果については、後述する。
判定部32は、第一通信部31から取得した制御要求を制御装置40にまとめて送信するか、又は、個別に送信するかを判定する処理部である。判定部32は、例えば、制御装置40又は複数の機器50の通信における特性に基づいて、第一通信部31が取得した制御要求を一括で送信するか否かを判定する。判定部32は、例えば、機器50の通信における特性(例えば、第二通信部36と機器50との通信における特性)に基づいて、第一通信部31が取得した制御要求を一括で送信するか否かを判定する。
機器50との通信における特性は、例えば、第二通信部36が制御要求を送信してから、当該制御要求に対する応答結果を取得するまでの時間(以降において、応答時間とも記載する)を含む。通信における特性は、例えば、制御装置40又は機器50が一括して制御要求を取得可能であるか否か、応答時間、及び、制御装置40又は機器50が一括して制御要求を取得する際の制限(例えば、一括して取得できる制御要求の数、又は、連続して制御要求を送信するとパケットの衝突又は詰まり等が発生するなどの情報)の少なくとも1つを含む。
本実施の形態では、判定部32は、第一記憶部33に格納されているテーブルに基づいて、上記の判定を行う。当該テーブルは、上記の特性の少なくとも1つに基づいて作成されている。なお、以降において制御要求をまとめて送信することを「まとめ制御」と記載し、個別に制御することを「個別制御」と記載する。
ここで、第一記憶部33が格納するテーブルT1について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施の形態に係る第一記憶部33が格納するテーブルT1を示す図である。
図3に示すように、テーブルT1は、制御対象である機器50の機器ID、出力方法、及び、出力条件が対応づけられた情報である。出力方法は、制御要求をまとめ制御又は個別制御のどちらを行うかを示す。出力条件は、制御要求を送信するときの条件を示す。出力方法及び出力条件は、例えば、機器50の種別ごとに設定される。照明機器51、空調機器52、及び、電気錠53は、種別の一例である。なお、図3では、照明機器51に属する機器IDがM10の照明機器51、空調機器52に属する機器IDがM20の空調機器52、及び、電気錠53に属する機器IDがM30の電気錠53を一例として図示している。
照明機器51の機器IDは「M10」であり、出力方法は「まとめ制御」であり、出力条件は「第一期間に取得した制御要求を一括して送信」である。また、空調機器52(例えば、エアーコンディショナー)の機器IDは「M20」であり、出力方法は「個別制御」であり、出力条件は「制御要求を第二期間あけて送信」である。また、電気錠53の機器IDは「M30」であり、出力方法は「まとめ制御」であり、出力条件は「第一期間に取得した制御要求のうち、同じ動作を行う制御要求を一括して送信」である。
なお、出力方法は、例えば、制御装置40が一括して制御要求を取得可能であるか否か、応答情報を取得するまでの時間(以降において、応答時間とも記載する)、及び、通信性能(例えば、連続して制御要求を送信するとパケットの衝突又は詰まり等が発生するか否か)の少なくとも1つに基づいて決定される。出力方法は、例えば、制御装置40が制御要求を一括して取得可能である場合に、制御要求を一括して送信すると決定される。
応答時間は、第二サーバ装置30又は制御装置40が制御要求を送信してから当該制御要求に対する応答情報(例えば、取得結果)を受信するまでの時間である。例えば、応答時間が短い機器50に対する制御要求を効率的に蓄積する観点から、応答時間が長い場合、出力条件は、個別制御に決定されてもよい。これにより、応答時間が長い機器50に対する制御要求を送信してから当該制御要求に対する応答情報を受信するまでに、応答時間が短い機器50に対する制御要求を第二記憶部34に蓄積することができる。また、第二サーバ装置30が第一サーバ装置20へ応答情報を送信する時間が決まっている場合などに、上記のように応答時間が長い機器50に対する制御要求を個別制御により先に送信することで、第二サーバ装置30は効率的に応答情報を取得することができる。なお、第一サーバ装置20へ応答情報を送信する時間が決まっていない場合などでは、応答時間が長い機器50に対する制御要求をまとめ制御に決定してもよい。図3の例では、空調機器52が応答時間の長い機器の一例である。
判定部32は、取得した機器IDとテーブルT1とに基づいて、取得した制御要求をまとめ制御するか否かを判定する。具体的には、判定部32は、取得した機器IDと、テーブルT1に示される当該機器IDに対応する出力方法とに基づいて、当該機器IDに対応する制御要求がまとめ制御するか否かを判定する。例えば、判定部32は、照明機器51に対する制御要求及び当該照明機器51の機器IDを取得した場合、当該制御要求をまとめ制御すると判定する。また、例えば、判定部32は、空調機器52に対する制御要求及び当該空調機器52の機器IDを取得した場合、当該制御要求を個別制御すると判定する。
判定部32は、機器ID、制御要求、及び、出力条件を第二記憶部34に格納する。さらに、判定部32は、まとめ制御する制御要求に対しては、時刻情報を付加する。時刻情報とは、例えば、制御要求を取得した取得時刻である。また、判定部32は、例えば、個別制御する制御要求に対しては、機器ID、制御要求、及び、出力条件を第二記憶部34に格納し、かつ当該制御要求を出力する指令である出力要求を制御部35に出力してもよい。判定部32が第二記憶部34に格納した情報は、制御リストとして格納される。
また、本実施の形態では、判定部32は、さらに、制御装置40から取得した応答情報を、第一サーバ装置20にまとめて送信するか、又は、個別に送信するかを判定する。つまり、判定部32は、応答情報を一括で送信するか否かを判定する。
なお、判定部32は、現在の年月日を計時するリアルタイムクロック機能を有していてもよい。
ここで、第二記憶部34が格納する制御リストT2について、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態に係る第二記憶部34が格納する制御リストT2を示す図である。なお、図4では、制御リストT2に、照明機器51が4台、空調機器52が1台、及び、電気錠53が3台の機器ID及び制御要求等が格納されている例を示している。
図4に示すように、制御リストT2は、機器ID、制御要求、出力条件、及び、時刻情報の一例である取得時刻が対応づけられた情報である。
機器ID及び制御要求は、第一サーバ装置20から取得した情報である。
出力条件は、第一記憶部33が格納するテーブルT1に基づく情報である。
取得時刻は、例えば、第二サーバ装置30が制御要求を取得した時刻を示す情報である。取得時刻は、制御部35が第一期間を経過したか否かを判定するために用いられる。なお、時刻情報は、制御部35が第一期間を経過したか否かを判定できれば、取得時刻に限定されない。時刻情報は、例えば、第一期間が経過する時刻であってもよい。すなわち、時刻情報は、制御要求を出力するタイミングを示す情報であってもよい。
なお、図4では、空調機器52に対しても取得時刻が格納されている例を示しているが、個別制御する機器である空調機器52には、時刻情報は格納されていなくてもよい。
図1を再び参照して、第一記憶部33は、判定部32が判定処理を含む情報処理を行うために必要なテーブルT1を含む情報、及び、判定部32が情報処理を行うために実行するプログラムなどを格納する記憶装置である。判定部32が情報処理として機器IDを変換する処理を行う場合、機器IDの変換を行うための情報が格納されていてもよい。例えば、第一サーバ装置20内において機器50を特定する機器IDと、第二サーバ装置30内において当該機器50を特定する機器IDとが異なる場合、機器IDを変換する処理が行われる。
第二記憶部34は、制御装置40に制御要求を送信するための制御リストT2を含む情報、及び、制御部35が情報処理を行うために実行するプログラムなどを格納する記憶装置である。第二記憶部34は、制御装置40の第二記憶部34は、記憶部の一例である。
第一記憶部33及び第二記憶部34は、例えば、半導体メモリによって実現される。
制御部35は、制御装置40に送信する制御要求を含む制御情報を生成し、第二通信部36を介して制御情報を出力する処理部である。制御部35は、第二記憶部34に格納されている制御リストT2に基づいて、制御装置40に送信するための制御情報を生成し、生成した制御情報を第二通信部36を介して制御装置40に送信する。制御情報は、例えば、1以上の制御要求を含む。
制御部35は、まとめ制御する機器50に対する制御要求において、当該制御要求に対応する出力条件に基づいて、制御要求を一括して送信する。制御部35は、個別制御する機器50に対する制御要求において、当該制御要求に対応する出力条件に基づいて、制御要求を個別に出力する。また、制御部35は、判定部32から出力要求を取得すると、当該出力要求に対応する制御要求を制御装置40に出力する。制御部35は、当該出力要求に対応する制御要求を、当該制御要求に対応する出力条件に基づいて個別に出力する。制御部35による処理の詳細は、後述する。
また、制御部35は、さらに、第二記憶部34に格納されている制御要求が第二通信部36から送信された後、当該制御要求等を第二記憶部34から削除する処理を行ってもよい。具体的には、制御部35は、制御リストT2から、送信した制御要求における情報を削除してもよい。これにより、制御部35は、第二記憶部34に蓄積されている制御要求の中から一括して送信する制御要求を選定する処理を低減することができる。
第二通信部36は、第二サーバ装置30が制御装置40と通信を行うための通信装置であり、第一通信部31が受信した制御要求を出力する。第二通信部36は、制御部35の制御により、例えば、判定部32がまとめて送信すると判定した複数の制御要求を、1回の送信処理で送信し、判定部32が個別で送信すると判定した制御要求を、それぞれ1回の送信処理で送信する。第二通信部36は、制御部35から取得した制御要求を制御装置40に送信する第一出力部として機能する。第二通信部36は、通信回路を含んで構成される。
さらに、第二通信部36は、制御装置40が送信した取得結果、及び、制御結果を受信する第二取得部としても機能する。
次に、制御装置40について説明する。制御装置40は、第二サーバ装置30及び複数の機器50のそれぞれと通信可能に接続され、第二サーバ装置30及び複数の機器50の間での通信を中継する中継装置である。制御装置40は、制御要求を第二サーバ装置30から受信し、受信した制御要求に対して、対応する機器50に制御要求を送信する。制御装置40は、例えば、一括で受信した同じ種別に属する2以上の機器50(例えば、2以上の照明機器51)に対する制御要求を、2以上の機器50のそれぞれごとに分割して送信する。また、制御装置40は、例えば、一括で受信した異なる種別の2以上の機器50(例えば、照明機器51及び空調機器52)に対する制御要求を、2以上の機器50のそれぞれごとに分割して送信する。制御装置40は、音声取得端末10と同様に、例えば、ユーザUの住宅に設置される機器であり、例えば、ゲートウェイ装置である。
次に、複数の機器50について説明する。複数の機器50は、音声取得端末10及び制御装置40と同様に、例えば、ユーザUの住宅に設置される機器である。複数の機器50は、第二サーバ装置30から送信される制御要求によって制御される被制御機器である。つまり、複数の機器50は、制御システム100の制御対象機器である。本実施の形態では、複数の機器50の種別が照明機器51、空調機器52、及び、電気錠53である例を示しているが、第二サーバ装置30と通信可能な機器であれば種別はこれに限定されない。複数の機器50は、例えば、床暖房、洗濯機、電動シャッター、給湯システム、炊飯器、テレビ、コンセント(例えば、スマートコンセント)、及び、配線スイッチ(例えば、壁スイッチ)などが含まれてもよい。また、制御システム100が制御する機器50の種別の数は特に限定されない。なお、機器50の種別とは、機器50が有する主とする機能に着目し、機器50を分類する際に使用する名称である。
また、本実施の形態では、複数の機器50は、4台の照明機器51、2台の空調機器52、及び、3台の電気錠53である例について説明するが、制御システム100が制御する機器50の数は特に限定されない。
複数の機器50は、例えば、制御装置40を介して制御される。また、複数の機器50がコンセント又はスイッチである場合、制御要求に基づいてコンセント又はスイッチのオン及びオフなどを制御することで、当該コンセント又はスイッチに接続された機器(例えば、照明機器など)の状態を制御することができる。
[2.動作]
上記のような制御システム100における第二サーバ装置30の動作について、図5~図7を参照しながら説明する。図5は、本実施の形態に係る第二サーバ装置30における、制御要求を出力する動作を示すフローチャートである。
図5に示すように、第二サーバ装置30は、第一サーバ装置20から制御要求を受信する(S10)。具体的には、第一通信部31は、第一サーバ装置20から機器ID及び制御要求を受信する。第一通信部31は、受信した機器ID及び制御要求を判定部32に出力する。なお、ステップS10は、取得ステップの一例である。
判定部32は、取得した制御要求が、まとめ制御する制御要求であるか否かを判定する(S20)。判定部32は、機器IDと、テーブルT1に示される出力方法とに基づいて、制御要求をまとめ制御するか否かを判定する。判定部32は、ステップS20の判定を、例えば、制御要求を取得するたびに実行するが、これに限定されない。
判定部32は、当該制御要求がまとめ制御する制御要求であると判定する(S20でYes)と、時刻情報及び出力条件を取得し(S30)、機器ID、制御要求、出力条件、及び、取得時刻を第二記憶部34に格納する(S40)。これにより、第二記憶部34に制御リストT2が作成される。また、制御リストT2は、判定部32におけるステップS20~S40の処理が繰り返されることで、更新される。なお、時刻情報は、例えば、判定部32が有するリアルタイムクロック機能により取得可能である。
次に、制御部35は、第一期間が経過したか否かを判定する(S50)。ここで、第一期間は、一括で送信する制御要求を蓄積するための期間であり、例えば、同じ種別の機器50に対する制御要求、又は、同一の制御内容の制御要求を蓄積するための期間であってもよいし、その他であってもよい。第一期間は、第二記憶部34が制御要求を格納していない状態で最初に制御要求を取得した時点を開始点とする期間である。第一期間は、例えば、第二記憶部34が同じ種別の機器50(例えば、照明機器51)に対する制御要求、又は同一の制御内容の制御要求を格納していない状態で、当該種別又は当該制御内容の制御要求を最初に取得した時点を開始点とする期間であってもよい。第一期間が同じ種別の機器50に対する制御要求を格納していない状態で、当該種別の制御要求を最初に取得した時点を開始点とする期間である場合、開始点は、機器50の種別ごとに時刻が異なる。
第一期間は、例えば、ユーザUが音声を発してから機器50が動作するまでの間において当該ユーザUがタイムラグを感じない期間であるとよい。第一期間は、例えば、数秒以下である。第一期間は、3sec以下であってもよいし、300msec以下であってもよい。なお、第一期間の長さは、機器50の種別ごとに設定されてもよい。以降において、照明機器51における第一期間は、一例として3secであり、電気錠53における第一期間は、一例として8secであるとする。なお、個別制御する空調機器52に対しては、第一期間は設定されない。
図4を例に説明すると、機器50の種別が照明機器51である場合、機器IDがM10の照明機器51に対する制御要求は、同じ種別の機器50に対する制御要求を格納していない状態で、最初に取得した制御要求に該当する。すなわち、照明機器51に対する第一期間の開始点は、M10の照明機器51に対する制御要求を取得した時刻(9:00:00)である。この場合、制御部35は、ステップS50において、9:00:03を経過すると、照明機器51に対する第一期間が経過したと判定する。
また、機器50の種別が電気錠53である場合、機器IDがM30の電気錠53に対する制御要求は、同じ種別の機器50に対する制御要求を格納していない状態で、最初に取得した制御要求に該当する。すなわち、電気錠53に対する第一期間の開始点は、M30に対する制御要求を取得した時刻(11:00:00)である。この場合、制御部35は、ステップS50において、11:00:08を経過すると、電気錠53に対する第一期間が経過したと判定する。
制御部35は、第一期間が経過したと判定する(S50でYes)と、蓄積した制御要求を出力条件に応じて一括して送信する処理を行う(S60)。ステップS60の処理の詳細は、後述する。なお、一括して送信とは、出力条件に応じた2以上の制御要求をまとめて制御装置40に送信することを意味する。例えば、出力条件に応じた2以上の制御要求を、1回の送信処理で送信するともいえる。なお、ステップS60は、出力ステップの一例である。
そして、制御部35は、第二通信部36が送信した制御要求を第二記憶部34から削除する(S70)。これにより、制御リストT2から、送信された制御要求等の情報が削除される。
また、制御部35は、第一期間が経過していないと判定する(S50でNo)と、ステップS10に戻り、制御要求を取得するとステップS10~S50までの処理を繰り返し行う。
また、判定部32は、当該制御要求がまとめ制御する制御要求ではないと判定する(S20でNo)と、出力条件を取得し(S80)、機器ID、制御要求、及び、出力条件を第二記憶部34に格納する(S90)。これにより、第二記憶部34に制御リストT2が作成される。
そして、制御部35は、出力条件に応じて制御要求を送信する処理を行う(S100)。ステップS100の処理の詳細は、後述する。なお、ステップS100は、出力ステップの一例である。
そして、制御部35は、第二通信部36が送信した制御要求を第二記憶部34から削除する(S70)。これにより、制御リストT2から、送信された制御要求等の情報が削除される。
なお、ステップS40、S70及びS90の処理が繰り返し行われることで、制御リストT2が更新される。
制御装置40は、第二サーバ装置30から送信された制御要求、例えば、一括して送信された制御要求を受信する。そして、制御装置40は、取得した制御要求に応じて、対応する機器50ごとに制御要求を送信する。これにより、複数の機器50が制御される。
例えば、第二サーバ装置が要求受付部10aから制御要求を取得するたびに制御装置40に当該制御要求を送信する場合、例えば、複数の照明機器51を制御するときに、複数回の通信が行われる。つまり、1回の送信処理で、複数の照明機器51のうちの1つの照明機器51に対する制御要求が送信される。
一方、上記のような動作を行う第二サーバ装置30であれば、複数の制御要求を1回の通信で送信することができる。つまり、1回の送信処理で、複数の照明機器51のそれぞれに対する制御要求が送信される。これにより、第二サーバ装置30と照明機器51との間の通信量を削減することができる。
なお、制御装置40は、複数の機器50のそれぞれと時分割で通信する通信方式により通信してもよい。制御装置40は、例えば、制御要求を取得しているか否かに関わらず、複数の機器50のそれぞれと時分割で通信する。制御装置40は、第二サーバ装置30から機器IDがM10の照明機器51に対する制御要求のみを取得している場合であっても、制御装置40と通信可能な機器50(例えば、複数の照明機器51、複数の空調機器52、及び、複数の電気錠53)のそれぞれと順次通信する。そして、制御装置40は、機器IDがM10の照明機器51と通信するときに、当該照明機器51に対応する制御要求を送信する。
制御装置40が複数の機器50のそれぞれと順次通信することをスキャンと定義する場合、制御装置40は、1回のスキャンで複数の機器50のそれぞれと1回ずつ通信する。4台の照明機器51を例に説明すると、制御装置40が4台の照明機器51のそれぞれに対する制御要求を順次取得する場合、制御要求を取得するタイミングによっては、4台の照明機器51のそれぞれに制御要求を送信するために4回のスキャンが必要になることがある。つまり、4台の照明機器51のそれぞれにおける制御要求を取得するタイミングが、1回のスキャンに要する時間ずつ異なってしまうことが起こりうる。これにより、4台の照明機器51が順次制御される。例えば、制御要求が照明機器をオンすることである場合、4台の照明機器51は同時に点灯せずに順次点灯するので、ユーザUは違和感を感じることがある。
一方、本実施の形態に係る制御装置40は、第二サーバ装置30から一括で制御要求を受信する。そのため、制御装置40は、一括で受信した制御要求を複数の機器50のそれぞれに対する制御要求に分割し、1回のスキャンの中で複数の機器50の全てに制御要求を送信することができる。これにより、制御要求を順次取得する場合に比べ、制御要求を送信するのに要する時間が短縮される。つまり、4台の照明機器51のそれぞれが制御要求を取得するタイミングを等しくすることができる。
これにより、4台の照明機器51は、等しいタイミングで制御される。例えば、制御要求が照明機器をオンすることである場合、4台の照明機器51が同時に点灯するので、ユーザUは違和感を感じにくい。なお、ここでの等しいとは、例えば、1回のスキャンに要する時間内に4台の照明機器51のそれぞれが制御要求を取得することを意味する。また、同時に点灯とは、例えば、1回のスキャンに要する時間内に4台の照明機器51のそれぞれが点灯することを意味する。
上記のように、本実施の形態に係る第二サーバ装置30は、取得した制御要求がまとめ制御を行う制御要求である場合、第一期間の間、制御要求を蓄積し、蓄積した制御要求をまとめて送信する。また、第二サーバ装置30は、取得した制御要求が個別制御を行う制御要求である場合、第一期間を経過したか否かの判定を行うことなく、制御要求を送信する。例えば、第二サーバ装置30は、個別制御を行う制御要求に対しては、当該制御要求を取得するたびに、当該制御要求を制御装置40に送信する。
ここで、ステップS60及びS100の詳細について、図6A~図7を参照しながら説明する。まずは、ステップS60について、図6A~図6Dを参照しながら説明する。図6Aは、本実施の形態に係る制御部35における動作の第一例を示すフローチャートである。図6Aは、制御要求を一括して送信する場合のフローチャートを示す。
図6Aに示すように、制御部35は、第二通信部36を介して、第一期間に取得した制御要求を一括して送信してもよい(S61)。図4の制御リストT2を例に説明すると、照明機器51の第一期間の開始点は、9:00:00であり、第一期間の終了点は、9:00:03である。この場合、制御部35は、第二通信部36を介して、M10~M13のうちM10~M12の照明機器51に対する制御要求を一括して送信する。言い換えると、第二通信部36は、第一期間の経過後に、当該第一期間に取得した照明機器51(第一種別の一例)に属するM10~M12の照明機器51に対する制御要求を一括で出力する。例えば,第二通信部36は、M10~M12の照明機器51に対する共通の制御要求を出力する。
なお、第二通信部36は、少なくとも2つの制御要求を一括して送信すればよい。例えば、第二通信部36は、照明機器51に属する機器である機器IDがM10の照明機器51(第一機器の一例)に対する制御要求(第一制御要求の一例)を取得し、かつ、照明機器51に対する制御要求を取得してから第一期間以内に機器IDがM11の照明機器51(第二機器の一例)に対する制御要求(第二制御要求の一例)を取得した場合に、2つの制御要求を一括で送信する。
なお、制御部35は、M10~M12に対する制御要求を一括して送信すると、第一期間をリセットする。つまり、次に照明機器51に属する機器に対する制御要求を取得した時点が、次の第一期間の開始点となる。図4の例では、M13の照明機器51に対する制御要求を取得した時刻(11:00:03)が次に第一期間の開始点となる。
図6Bは、本実施の形態に係る制御部35における動作の第二例を示すフローチャートである。図6Bは、同じ動作を行う制御要求を一括して送信する場合のフローチャートを示す。
図6Bに示すように、制御部35は、第二通信部36を介して、第一期間に取得した制御要求のうち、同じ動作を行う制御要求を一括して送信してもよい(S62)。図4の制御リストT2を例に説明すると、電気錠53の第一期間の開始点は、11:00:00であり、第一期間の終了点は、11:00:08である。この場合、制御部35は、M30~M32の電気錠53のうち、同じ動作を行うM30及びM32の電気錠53に対する制御要求を一括して送信する。
なお、第二通信部36は、同じ動作を行う少なくとも2つの制御要求を一括して送信すればよい。例えば、第二通信部36は、第一期間に取得した複数の制御要求のうち、M30の電気錠53に対する制御要求(第一制御要求の一例)と、M31の電気錠53に対する制御要求(第二制御要求の一例)とが同じ制御内容である場合に、2つの制御要求を一括で送信する。
なお、上記では、同じ種別の機器50である電気錠53において同じ動作を行う制御要求を一括して送信する例について説明したが、制御部35は、動作が同じであれば互いに種別が異なる機器50に対する制御要求を一括で送信してもよい。
これにより、制御装置40は、複数の機器50のうち同じ種別の機器50に対して制御要求を送信することになるので、制御装置40における処理量を低減させることができる。
なお、制御部35は、時刻11:00:00を制御要求「開錠」に対する第一期間の開始点であり、時刻11:00:05を制御要求「施錠」に対する第一期間の開始点として第一期間が経過したか否かを判定してもよい。第一期間は、同じ種別の機器50に対して、異なる動作を行う制御要求ごとに計測されてもよい。
図6Cは、本実施の形態に係る制御部35における動作の第三例を示すフローチャートである。図6Cは、同じ種別に対する制御要求を一括して送信する場合のフローチャートを示す。
図6Cに示すように、制御部35は、第二通信部36を介して、第一期間に取得した制御要求のうち、同じ種別に対する制御要求を一括して送信してもよい(S63)。すなわち、制御部35は、互いに異なる種別に属する機器50に対する複数の制御要求を取得した場合、当該複数の制御要求のうち、同じ種別に属する機器50に対する制御要求を、第二通信部36を介して、一括して送信する。
図4の制御リストT2を用いて説明すると、電気錠53に対する出力条件が「同じ種別に対する制御要求を一括して送信する」であった場合、制御部35は、M30~M32の電気錠53に対する制御要求、及び、M13の照明機器51に対する制御要求のうち、M30~M32の電気錠53に対する制御要求を一括して送信する制御を行う。
なお、第二通信部36は、少なくとも2つの制御要求を一括して送信すればよい。例えば、第二通信部36は、第一期間に取得した制御要求のうち、機器IDがM30及びM31の電気錠53に対する制御要求が同じ種別に対する制御要求である場合に、当該2つの制御要求を一括で送信してもよい。
図6Dは、本実施の形態に係る制御部35における動作の第四例を示すフローチャートである。図6Dは、異なる動作を行う制御要求を一括して送信する場合のフローチャートを示す。
図6Dに示すように、制御部35は、第二通信部36を介して、第一期間に取得した制御要求のうち、異なる動作を行う制御要求を一括して送信してもよい(S64)。例えば、第二通信部36は、取得した複数の制御要求に制御内容が異なる制御要求が含まれる場合に、当該制御内容が異なる制御要求を一括して送信する。異なる動作は、予め設定されていてもよく、例えば、機器50を「オン」する動作と、「オフ」する動作であってもよい。また、異なる動作は、3以上設けられてもよい。
次に、ステップS100について、図7を参照しながら説明する。図7は、本実施の形態に係る制御部35における動作の第五例を示すフローチャートである。具体的には、図7は、個別制御する制御要求を応答時間が長い機器50(例えば、空調機器52)に送信する場合のフローチャートである。なお、図7では、図4に示すように個別制御する機器50である機器ID20である空調機器52に対する制御要求が2つ蓄積されている場合について説明する。
なお、制御内容が「冷房運転」である制御要求は、制御内容が「オン」である制御要求を第二通信部36が送信する前に取得された情報である。制御内容が「オン」である制御要求は、第三制御要求の一例であり、制御内容が「冷房運転」である制御要求は、第四制御要求の一例である。つまり、制御リストT2には、機器IDがM20の空調機器52に対して、2つの制御要求が蓄積されている。なお、機器IDがM20の空調機器52は、第二種別に属する第三機器の一例である。
図7に示すように、制御部35は、第二記憶部34から2つの制御要求を取得する(S101)。そして、制御部35は、第二通信部36を介して、ステップS101で取得した制御要求のうち、一方の制御要求を送信する(S102)。図4の例では、制御部35は、まず、動作が「オン」である制御要求を制御装置40に送信する。そして、制御部35は、第二期間が経過したか否かを判定する(S103)。制御部35は、第二期間が経過したと判定する(S103でYes)と、第二通信部36を介して、2つの制御要求のうち他方の制御要求を送信する(S104)。例えば、第二通信部36は、第三制御要求を送信する前に第一通信部31が第三機器に対する第四制御要求を受信した場合、第三制御要求を出力してから第二期間経過後に第四制御要求を出力する。
また、制御部35は、第二期間が経過していないと判定する(S103でNo)と、ステップS103にもどり第二期間が経過するまで待機する。
なお、制御部35は、個別制御する制御要求であり、かつ出力条件がない制御要求に対しては、第二通信部36を介して、M20の空調機器52(第三機器の一例)に対する制御要求を取得した場合、当該M20の空調機器52に対する制御要求(第三制御要求の一例)を個別に送信する。なお、空調機器52は、第一種別と異なる第二種別の一例である。
ここで、第二期間は、同一の機器50に対して2以上の制御要求を送信する場合の送信間隔である。制御部35は、第二通信部36を介して、一方の制御要求を送信してから、第二期間待った後、他方の制御要求を送信する。例えば、第二サーバ装置30と制御装置40との間の通信に制約がある場合、又は、制御要求を取得してから当該制御要求に対する応答結果を取得するまでの時間が長い機器50に対する制御要求である場合に、制御装置40が2つの制御要求を正常に取得することができるようにするためである。第二期間は、機器IDがM20の空調機器52に制御要求を出力してから当該制御要求を取得したことを示す応答結果を取得するまでの時間に基づいて決定される。
第二期間あけて制御要求を送信する機器50は、予め設定されていてもよいし、機械学習により決定されてもよいし、統計的な手法により決定されてもよい。機械学習は、例えば、応答時間に基づく値を報酬として用いる機械学習である。出力条件は、応答時間等のデータに基づいて、更新されてもよい。
なお、出力条件に上記の制約等がない場合は、制御部35は、2つの制御要求を連続して送信してもよい。また、個別制御する制御要求が制御リストT2に1つのみ含まれている場合、ステップS103以降の処理は、行われない。
次に、第二サーバ装置30が機器50から制御結果を取得し、取得した制御結果を第一サーバ装置20に出力する場合の動作について、図8を参照しながら説明する。なお、以下では、制御結果を例に説明するが、応答結果において同様の処理が行われてもよい。
図8に示すように、第二通信部36は、制御装置40から制御結果を受信する(S110)。ここで第二通信部36は、複数の機器50に対する制御結果を一括で取得してもよいし、個別に取得してもよい。言い換えるとは、制御装置40は、複数の機器50のそれぞれから制御結果を取得し、取得した制御結果を一括して第二サーバ装置30に送信してもよいし、個別に第二サーバ装置30に送信してもよい。第二通信部36は、取得した制御結果を判定部32に出力する。
判定部32は、取得した制御結果を一括して送信するか否かを判定する(S120)。判定部32は、例えば、第一サーバ装置20の特性に応じて、上記の判定を行う。判定部32は、第一サーバ装置20が制御結果を一括して取得可能である場合、又は、第一サーバ装置20が複数の機器50に対する制御結果を一括して送信する必要がある装置である場合、取得した制御結果を一括して送信すると判定してもよい。第一サーバ装置20に対して制御結果を一括して送信するか否かを示す情報は、例えば、第一記憶部33に格納されている。判定部32は、当該情報に基づいて上記の判定を行ってもよい。
判定部32は、制御結果を一括して送信すると判定する(S120でYes)と、一括して出力する制御結果を取得したか否かを判定する(S130)。例えば、第一サーバ装置20が所定数の制御結果を一括で取得可能である場合、判定部32は、所定数の制御結果を取得すると、一括して送信する制御結果を取得したと判定する。また、例えば、第一サーバ装置20がユーザUから取得した音声に基づいて制御される制御対象の機器50ごとの制御結果を一括で送信する必要がある装置である場合、判定部32は、制御対象の機器50のそれぞれから制御結果を取得すると、一括して送信する制御結果を取得したと判定する。図1に示すように、ユーザUが「照明つけて」と音声を発した場合、判定部32は、当該音声により制御される照明機器51のそれぞれから制御結果を取得すると、一括して送信する制御結果を取得したと判定する。
判定部32は、一括して送信する制御結果を取得したと判定すると(S130でYes)、第一通信部31を介して制御結果を一括して第一サーバ装置20に送信する(S140)。例えば、第一通信部31は、判定部32が一括で送信すると判定した場合、複数の制御結果を一括で送信し、判定部32が一括で送信しないと判定した場合、制御結果を個別に送信する。
判定部32は、一括して出力する制御結果を取得していないと判定すると(S130でNo)、ステップS130にもどり一括して送信する制御結果を取得するまでステップS130の処理を繰り返し行う。なお、判定部32は、一括して送信する制御結果を取得していない場合であっても、最初にステップS120でYesと判定してから所定期間が経過したと判定すると、第一通信部31を介して、所定期間が経過した時点までに取得した制御結果を第一サーバ装置20に一括して送信してもよい。
また、判定部32は、制御結果を一括して出力しないと判定する(S120でNo)と、取得した制御結果を個別に送信する(S150)。判定部32は、例えば、制御結果を取得するたびに、第一通信部31を介して、当該制御結果を第一サーバ装置20に送信する。
このように、判定部32は、応答結果及び制御結果においても、第一サーバ装置20へ一括して送信するかい否かを判定し、当該判定結果に基づいて、応答結果及び制御結果を第一サーバ装置20に送信してもよい。
[3.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る制御システム100は、機器50を制御する制御システム100であって、機器50に対する制御要求を取得する第一通信部31(第一取得部の一例)と、第一通信部31が取得した制御要求を送信する第二通信部36(第一出力部の一例)と、を備える。第二通信部36は、第一種別に属する機器50である第一機器に対する第一制御要求を取得し、かつ、第一機器に対する制御要求を取得してから第一期間以内に第一種別に属する機器50である第二機器に対する第二制御要求を取得した場合に、第一制御要求及び第二制御要求を一括で送信する。また、第二通信部36は、第一種別と異なる第二種別に属する機器である第三機器に対する制御要求を取得した場合に、第三機器に対する第三制御要求を個別に送信する。
これにより、第一種別に属する機器50に対する制御要求は一括で送信されるので、制御要求の送信における通信量及び通信回数を削減することができる。さらに、制御要求を受信する受信装置(例えば、制御装置40)における制御要求の取得時の処理負担を削減することができる。また、第二種別に属する機器50に対する制御要求は個別に送信されるので、例えば、第二種別に属する機器50が複数の制御要求を一括で取得できない機器50である場合に、当該機器50に制御要求を取得させることができる。
例えば、複数の制御要求を一括で取得できる機器50であるか否かに関わらず、制御要求を一括して送信している場合に比べて、制御要求が適切に取得されないようなことが発生することを抑制しつつ、制御要求の送信における通信量及び通信回数を削減することができる。よって、制御システム100によれば、通信負荷を適切に削減することができる。
また、第一通信部31は、第一期間の経過後に、当該第一期間に取得した第一種別に属する機器50に対する第一制御要求及び第二制御要求を一括で送信する。
これにより、第一種別に属する機器50に対する制御要求は、第一期間の経過後に一括で送信される。つまり、第一期間中に、第一種別に属する機器50に対する制御要求は送信されない。よって、制御システム100によれば、第一期間中に取得した第二種別に対する制御要求を効率的に送信することができる。
また、第二通信部36は、さらに、第一制御要求と第二制御要求とが同じ制御内容である場合に、第一制御要求及び前記第二制御要求を一括で送信する。
これにより、制御装置40は、第一機器及び第二機器に制御要求を送信するときに、送信パケットにおける機器IDの情報(送信先アドレス)を変更するだけでよいので、制御装置40における処理量を低減することができる。
また、第一通信部31は、さらに、第一制御要求と第二制御要求とが異なる制御内容である場合に、第一制御要求及び第二制御要求を一括で送信する。
これにより、制御内容が異なる場合であっても、制御要求を送信するための通信量を削減することができる。
また、第一通信部31は、さらに第三機器に対する第四制御要求を取得し、第二通信部36は、第三制御要求を出力してから第二期間経過後に第四制御要求を送信する。
これにより、例えば、第三機器が連続して制御要求を取得できない特性を有する場合であっても、制御要求を適切に送信することができる。
また、第二期間は、第三機器に制御要求を出力してから第三機器から当該制御要求を取得したことを示す応答結果を取得するまでの時間に基づいて決定される。
これにより、第三機器が応答結果を送信していない状態のときに次の制御要求を受信できない特性を有する場合であっても、制御要求を適切に送信することができる。
また、さらに、機器50の通信における特性に基づいて、第一通信部31が受信した制御要求を一括で送信するか否かを判定する判定部32を備える。
これにより、判定部32が一括して送信すると判定した場合に、当該制御要求を送信するための通信量及び通信回数を削減することができる。また、判定部32が一括して送信しないと判定した場合に、制御要求が適切に取得されないようなことが発生することを抑制することができる。よって、制御システム100によれば、判定部32が機器50の通信における特性に基づいて一括で送信するか否かを判定するので、通信負荷をより適切に削減することができる。
また、判定部32は、さらに、第二通信部36が送信した制御要求を機器50が受信したことを示す応答結果を一括で送信するか否かを判定する。そして、制御システム100は、さらに、応答結果を取得する第二通信部36(第二取得部の一例)と、第二通信部36が受信した応答結果を判定部32の判定結果に基づいて出力する第一通信部31(第二出力部の一例)とを備える。また、第二通信部36は、さらに、当該第二通信部36が送信した制御要求に対する制御結果を受信する。判定部32は、さらに、制御結果を一括で送信するか否かを判定する。そして、第一通信部31は、さらに、第二通信部36が受信した制御結果を判定部32の判定結果に基づいて送信する。
これにより、判定部32が応答結果及び制御結果の少なくとも一方を一括して送信すると判定した場合、当該応答結果及び制御結果を送信するための通信量を削減することができる。
また、以上のように、本実施の形態に係る制御システム100の制御方法は、機器50を制御する制御方法であって、機器50に対する制御要求を取得する取得ステップ(S10)と、取得した制御要求を送信する出力ステップ(S60及びS100)と、を有する。出力ステップでは、第一種別に属する機器50である第一機器に対する第一制御要求を取得し、かつ、第一制御要求を取得してから第一期間以内に第一種別に属する機器50である第二機器に対する第二制御要求を取得した場合に、第一制御要求及び第二制御要求を一括で送信し、第一種別と異なる第二種別に属する機器50である第三機器に対する第三制御要求を取得した場合に、第三機器に対する第三制御要求を個別に送信する。
これにより、上記の制御システム100と同様の効果を奏する。
(実施の形態の変形例)
以下、本変形例に係る制御システムについて説明する。本変形例では、実施の形態との相違点を中心に説明し、実施の形態と実質的に同一の内容については説明を簡略化又は省略する。本変形例に係る制御システムの構成は、実施の形態と同様であり、説明を省略する。本変形例に係る制御システム100は、判定部32での処理が実施の形態と異なり、図9を参照しながらその点を中心に説明する。図9は、本変形例に係る第二サーバ装置30における、制御要求を出力する動作を示すフローチャートである。
本変形例に係る判定部32は、実施の形態に加え、さらにステップS210及びS220の処理を行う。ステップS10~S100までの処理は、実施の形態と同様である。
図9に示すように、制御部35は、第一期間が経過していないと判定した場合(S50でNo)、さらに、所定数の制御要求が蓄積したか否かを判定する(S210)。所定数の制御要求とは、例えば、第一期間が経過していない場合において一括して送信する制御要求の上限数であり、例えば、制御装置40が一括して取得することができる制御要求の数に基づいて決定されてもよい。所定数の制御要求は、同じ種別に属する機器50に対する制御要求の数であってもよいし、同じ種別かつ同じ制御内容に対する制御要求の数であってもよい。
制御部35は、所定数の制御要求が蓄積したと判定する(S210でYes)と、第一期間が経過する前に、第二通信部36を介して、所定数の制御要求を一括して制御装置40に送信する(S220)。例えば、第二通信部36は、第一通信部31が第一期間内に第一種別に属する機器に対する制御要求を所定数取得した場合、制御要求が所定数に達した時点において所定数の制御要求を一括で送信する。また、制御部35は、所定数の制御要求が蓄積していないと判定すると(S210でNo)、ステップS10にもどり、ステップS10以降の処理を繰り返し実行する。
なお、制御部35は、第一期間が経過していると判定した場合(S50でYes)、ステップS60に進み、制御要求は一括して送信される。この場合、制御要求が所定数に達していなくても、制御部35は、所定数未満の制御要求を一括して送信する。
以上のように、本実施の形態に係る制御システム100が備える第二通信部36(第一出力部の一例)は、さらに、第一通信部31(第一取得部の一例)が第一期間内に第一種別に属する機器に対する制御要求を所定数取得した場合、制御要求が所定数に達した時点において所定数の制御要求を一括で送信する。
これにより、第二通信部36から送信された制御要求を受信する受信装置(例えば、制御装置40)において、一度に受信できる制御要求に制限がある場合であっても、当該制約に応じて一括で制御要求を送信することができる。
(他の実施の形態)
以上、本発明の1つ又は複数の態様に係る制御システム等について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態等では、制御システムは、複数の機器を制御する制御システムである例について説明したが、これに限定されない。制御システムは、例えば1台の機器を制御する制御システムであってもよい。この場合、第二サーバ装置は、第一期間に取得した当該1台の機器に対する複数の制御要求に対して、複数の制御要求を一括して送信するか否かを判定して、当該判定結果に応じて制御要求を送信する。1台の機器がエアコンである場合、複数の制御要求は、例えば、運転モード(例えば、暖房運転)、設定温度(例えば、28℃)、及び、風量(例えば、最大)などの制御内容を含む。
また、上記実施の形態等では、判定部は、第一記憶部に格納されているテーブルに基づいて、まとめ制御するか否かを判定したが、これに限定されない。例えば、第一記憶部は、制御装置及び複数の機器の通信における特性を示す情報を格納しており、判定部は、当該情報に基づいてまとめ制御するか否かを判定してもよい。
また、上記実施の形態等では、要求受付部が第二サーバ装置に機器IDを送信する例について説明したが、これに限定されない。要求受付部は、例えば、制御対象となる機器が1台(例えば、1台の照明機器)である場合、機器IDを送信しなくてもよい。
また、上記実施の形態等では、第二サーバ装置と制御装置とが、及び、制御装置と複数の機器とが直接通信する例を示したが、これに限定されない。制御システムは、第二サーバ装置と制御装置との間、及び、制御装置と複数の機器との間に、さらに別の装置を備えていてもよい。例えば、第二サーバ装置と制御装置とは、別のサーバ装置を介して通信してもよい。また、例えば、制御装置と複数の機器とは、別の制御装置を介して通信してもよい。当該別の制御装置は、例えば、機器がスイッチである場合、LAN(Local Area Network)の通信と配線スイッチの通信とを中継する機能を有していてもよい。
また、上記実施の形態等では、第二サーバ装置は制御装置に制御要求に送信する例について説明したが、これに限定されない。第二サーバ装置は、例えば、複数の機器に制御要求を直接送信してもよい。
また、上記実施の形態等では、要求受付部は、ユーザから音声により要求指示を取得する例について説明したが、これに限定されない。要求受付部は、ユーザからの操作を受け付ける受付部(例えば、ボタン又はタッチパネルなど)を有しており、当該受付部がユーザからの操作を受け付けることにより制御要求を取得してもよい。
また、上記実施の形態等では、制御システムは、応答情報を音声で出力する例について説明したが、出力方法は音声に限定されない。制御システムは、表示装置を備える場合、応答情報を表示装置に表示してもよい。
また、上記実施の形態等では、第二サーバ装置の第一通信得部は、制御対象となる機器ごとの制御要求等を異なるタイミングで取得する例について説明したが、これに限定されない。第一通信部は、制御対象となる機器ごとの制御要求等を1つの制御信号として取得してもよい。この場合であっても、例えば、第一通信部が1つの制御信号として取得した制御対象となる機器ごとの制御要求等を、分割して判定部に出力する場合、本願発明を適用することで、第二サーバ装置と複数の機器との間の通信における通信量を削減することができる。
また、上記実施の形態等における第一サーバ装置と第二サーバ装置とは、例えば、アカウントリンクにより接続されていてもよい。
また、上記実施の形態等のフローチャートで説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。
また、上記実施の形態等における装置間の通信方法については特に限定されない。装置間では、無線通信が行われてもよいし、有線通信が行われてもよい。また、装置間では、無線通信及び有線通信が組み合わされてもよい。また、上記実施の形態において2つの装置が通信を行う場合、2つの装置間には図示されない中継装置が介在してもよい。
また、上記実施の形態等において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、制御システムは、単一の装置として実現されてもよいし、複数の装置によって実現されてもよい。例えば、第一サーバ装置と第二サーバ装置とは、1つのサーバ装置で実現されてもよいし、3以上のサーバ装置で実現されてもよい。制御システムが複数の装置によって実現される場合、制御システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
例えば、本発明は、音声制御システムなどのコンピュータによって実行される音声制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、音声制御システムが汎用の携帯端末として実現される場合、本発明は、汎用の携帯端末を音声制御システムとして動作させるために当該携帯端末にインストールされるアプリケーションプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。