JP7031622B2 - 教師データ生成装置、ゲート設定学習システム、教師データ生成方法、及び教師データ生成プログラム - Google Patents

教師データ生成装置、ゲート設定学習システム、教師データ生成方法、及び教師データ生成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を適切な状態にするための機械学習に用いられる教師データを生成する教師データ生成装置、ゲート設定学習システム、教師データ生成方法、及び教師データ生成プログラムに関する。
従来、入場券や乗車券等の通行券を読み取り、通行券に含まれる情報を取得する自動改札機が知られている。このような自動改札機は、施設における通行セキュリティゲートや鉄道における改札口などに設けられている。自動改札機には、通路を開閉するための扉(ゲート)が備えられている。自動改札機は、通行券が正当に処理された場合に扉を開位置に動作させて通路を通行可能に開放し、通行券が読取処理されず、或いは読取不良が生じた場合に扉を閉位置に保持して通行を禁止する。
一般に、鉄道の改札口には複数の通路が区画されており、各通路に対応して複数の自動改札機が改札口に設けられている。従来、各自動改札機を管理する駅係員は、入場者及び出場者を円滑に通行させるために、改札口付近の混雑状況を予測して事前に各自動改札機の通路設定を変更し、或いは、改札口付近の現時点の混雑状況に応じて各自動改札機の通路設定を変更している。具体的には、駅係員は、各自動改札機それぞれの通路設定を、出場専用に設定したり、入場専用に設定したり、入出場兼用に設定していた。
一方、人間の判断によらず、コンピュータによる演算処理によって通路設定を決定する装置が公知である。例えば、過去の運用実績と現時点の環境情報とに基づいて、有料道路の料金所の複数のゲートにおける運用車線数を決定する車線運用推定装置が開示されている(特許文献1参照)。また、撮像されたゲート周辺の画像から推定された通行人の位置や進行方向に基づいて、複数のゲートそれぞれについて設定すべき状態を判断するゲート制御装置が開示されている(特許文献2参照)。
特開2001-143109号公報 特開2005-70850号公報
しかしながら、演算処理によって通路設定を決定する従来手法では、必ずしも、ゲート(改札口等)の周辺の状況に応じた適切な設定値が出力されるとは限られず、著しく不適切な設定値が出力される場合もある。この場合、不適切な設定値に基づいて各ゲートの通路設定が自動で変更されると、そのゲートを通る通行人や車両運転者が迷惑を被る。また、変更後の混雑状況の悪化に気づいた駅係員があわてて通路設定を変更することになり、駅係員の作業負担が大きくなる。
また、近年においては、複数のゲートそれぞれの通路設定を機械学習によって判定することも考えられる。しかしながら、前記機械学習では、判定精度を高めるために大量の教師データが必要になるところ、複数パターンの通路設定が可能な複数のゲートに対応する大量の教師データを生成することは困難である。
本発明の目的は、複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を設定するための機械学習に用いられる教師データを効率的に生成することが可能な教師データ生成装置、ゲート設定学習システム、教師データ生成方法、及び教師データ生成プログラムを提供することにある。
本発明の一の局面に係る教師データ生成装置は、機械学習に用いられる教師データを生成する教師データ生成装置であって、複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を取得する通路状態取得部と、前記通路状態取得部により取得される前記通路規制状態の前記複数のゲート装置の周辺の利用者の混雑度を検出する混雑度検出部と、前記混雑度検出部により検出される前記混雑度が閾値を超えるか否かを判定する混雑判定部と、所定期間のうち前記混雑度が前記閾値を超える時間の合計を示す混雑合計時間を算出する混雑時間算出部と、前記通路状態取得部により取得される前記通路規制状態と、前記混雑時間算出部により算出される前記混雑合計時間とを関連付けた前記教師データを生成する教師データ生成部と、を備える。
上記の構成によれば、教師データ生成装置は、複数のゲート装置で構成される通路規制状態の全てのパターンについて混雑合計時間を算出せず、所定数のパターンの通路規制状態について前記混雑合計時間を算出する。また、前記混雑度が閾値を超えた時間を合計した混雑合計時間を教師データとして生成し、前記混雑度が閾値以下の時間については教師データを生成しない構成である。このため、混雑状況を適切に反映した特定の教師データを生成することができる。よって、複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を設定するための機械学習に用いられる教師データを効率的に生成することが可能となる。
前記教師データ生成装置では、前記混雑度検出部は、前記複数のゲート装置の周辺の利用者の人数又は密度を検出し、前記混雑判定部は、前記混雑度検出部により検出される前記人数又は前記密度が前記閾値を超えるか否かを判定する。これにより、複数のゲート装置の周辺の混雑状況を適切に判断することができる。
前記教師データ生成装置では、前記混雑時間算出部は、前記所定期間において、前記混雑判定部により前記混雑度が前記閾値を超えると判定された場合に前記混雑度が前記閾値以下になるまでの所要時間の合計を、前記混雑合計時間として算出する。
前記教師データ生成装置では、前記所定期間は、第1所定期間及び第2所定期間を含み、前記通路状態取得部は、前記第1所定期間に対応する第1通路規制状態と、前記第2所定期間に対応する第2通路規制状態とを取得し、前記混雑度検出部は、前記第1所定期間に対応する第1混雑度と、前記第2所定期間に対応する第2混雑度とを検出し、前記混雑判定部は、前記混雑度検出部により検出される前記第1混雑度が第1閾値を超えるか否かを判定し、前記混雑度検出部により検出される前記第2混雑度が第2閾値を超えるか否かを判定し、前記混雑時間算出部は、前記第1混雑度が前記第1閾値を超える時間の合計を示す第1混雑合計時間と、前記第2混雑度が前記第2閾値を超える時間の合計を示す第2混雑合計時間とを算出し、前記教師データ生成部は、前記通路状態取得部により取得される前記第1通路規制状態と、前記混雑時間算出部により算出される前記第1混雑合計時間とを関連付けた第1教師データと、前記通路状態取得部により取得される前記第2通路規制状態と、前記混雑時間算出部により算出される前記第2混雑合計時間とを関連付けた第2教師データとを生成する。
また、前記第1所定期間は、一日のうちの午前を含む期間であり、前記第2所定期間は、一日のうちの午後を含む期間とすることができる。これにより、午前の混雑状況に応じた教師データと、午後の混雑状況に応じた教師データとを生成することができる。なお、前記第1閾値及び前記第2閾値は、互いに異なる値に設定されてもよい。例えば、前記第1閾値及び前記第2閾値は、混雑状況に応じて異なる値に設定される。
前記教師データ生成装置では、前記通路状態取得部は、所定の複数パターンの前記通路規制状態を取得し、前記混雑度検出部は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記混雑度を検出し、前記混雑時間算出部は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を算出し、前記教師データ生成部は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記教師データを生成する。これにより、所定の複数のパターンにより教師データを生成できるため、大量のパターンを用意する必要がない。
前記教師データ生成装置では、前記通路規制状態は、前記ゲート装置の通路に対して一方向のみの通行を許可する第1状態、前記ゲート装置の通路に対して他方向のみの通行を許可する第2状態、及び、前記ゲート装置の通路に対して両方向の通行を許可する第3状態のいずれか一つであってもよい。また前記教師データ生成装置では、前記ゲート装置は、鉄道の駅の改札口に設置され、前記第1状態、前記第2状態、及び第3状態のいずれか一つに設定される自動改札機であってもよい。
本発明の他の局面に係るゲート設定学習システムは、前記教師データ生成装置と、前記教師データ生成装置により生成される前記教師データを用いて機械学習を行うことにより学習済みモデルを生成する学習装置と、を備える。また、前記ゲート設定学習システムでは、前記学習装置は、任意の前記通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を推定する前記学習済みモデルを生成する。これにより、所定数(所定パターン)の通路規制状態に応じた前記教師データを用いて、任意の通路規制状態に対応する混雑合計時間を推定することが可能な学習済みモデルを生成することができる。
前記ゲート設定学習システムでは、前記学習装置により生成される前記学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を最適通路規制状態に決定する通路設定装置をさらに備える。これにより、複数のゲート装置を最適な通路規制に設定することができる。
前記ゲート設定学習システムでは、前記教師データ生成装置は、さらに、前記通路設定装置により決定された前記最適通路規制状態に対応する最適教師データを生成し、前記学習装置は、前記教師データ生成装置により生成される前記教師データ及び前記最適教師データを用いて機械学習を行うことにより前記学習済みモデルを修正した修正学習済みモデルを生成する。また前記ゲート設定学習システムでは、前記通路設定装置は、前記学習装置により生成される前記修正学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を新たな前記最適通路規制状態に決定するこれにより、改札口の周辺の混雑状況に応じて、複数のゲート装置それぞれの通路規制を最適な状態に設定することができる。
本発明の他の局面に係る教師データ生成方法は、機械学習に用いられる教師データを生成する教師データ生成方法であって、複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を取得する通路状態取得ステップと、前記通路状態取得ステップにより取得される前記通路規制状態の前記複数のゲート装置の周辺の利用者の混雑度を検出する混雑度検出ステップと、前記混雑度検出ステップにより検出される前記混雑度が閾値を超えるか否かを判定する混雑判定ステップと、所定期間のうち前記混雑度が前記閾値を超える時間の合計を示す混雑合計時間を算出する混雑時間算出ステップと、前記通路状態取得ステップにより取得される前記通路規制状態と、前記混雑時間算出ステップにより算出される前記混雑合計時間とを関連付けた前記教師データを生成する教師データ生成ステップと、を一又は複数のプロセッサーにより実行する教師データ生成方法である。
本発明の他の局面に係る教師データ生成プログラムは、機械学習に用いられる教師データを生成する教師データ生成プログラムであって、複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を取得する通路状態取得ステップと、前記通路状態取得ステップにより取得される前記通路規制状態の前記複数のゲート装置の周辺の利用者の混雑度を検出する混雑度検出ステップと、前記混雑度検出ステップにより検出される前記混雑度が閾値を超えるか否かを判定する混雑判定ステップと、所定期間のうち前記混雑度が前記閾値を超える時間の合計を示す混雑合計時間を算出する混雑時間算出ステップと、前記通路状態取得ステップにより取得される前記通路規制状態と、前記混雑時間算出ステップにより算出される前記混雑合計時間とを関連付けた前記教師データを生成する教師データ生成ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるための教師データ生成プログラムである。
本発明によれば、複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を設定するための機械学習に用いられる教師データを効率的に生成することが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係るゲートシステムのネットワーク構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係るゲートシステムが適用される複数の自動改札機、及び改札口の周辺の状況を示す見取り図である。 図3は、本発明の実施形態に係るゲートシステムが適用される自動改札機を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係るゲートシステムが適用される自動改札機の構成を示すブロック図である。 図5は、本発明の実施形態に係るゲートシステムが適用される駅サーバの構成を示すブロック図である。 図6は、駅サーバが備える教師データ生成装置、学習装置、及び通路設定装置の構成を示すブロック図である。 図7は、駅の一日の期間における改札口周辺の混雑状況を表す利用者の人数の変化の一例を示すグラフである。 図8は、本発明の実施形態に係る教師データ生成装置において生成される教師データの一例を示す図である。 図9は、本発明の実施形態に係るゲートシステムが適用される駅員端末装置の構成を示すブロック図である。 図10は、本発明の実施形態に係る教師データ生成装置において実行される教師データ生成処理の一例を示すフローチャートである。 図11は、本発明の実施形態に係る教師データ生成装置、学習装置、及び通路設定装置において実行される通路設定処理の一例を示すフローチャートである。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[ゲートシステム100]
図1は、本発明の実施形態に係るゲートシステム100(本発明のゲート設定学習システムの一例)を示すネットワーク図である。ゲートシステム100は、鉄道事業者が運営管理する鉄道の駅8の改札口7に設けられた複数の自動改札機1(本発明のゲート装置の一例)に適用されるものであり、図1に示すように、自動改札機1、駅員端末装置2、駅サーバ4(本発明の教師データ生成装置、学習装置、及び通路設定装置それぞれの一例)、及び、センタ装置5などを含んで構成されている。図1では、鉄道の駅8に設けられた二つの改札口7それぞれに複数の自動改札機1が設置された構成を例示するが、ゲートシステム100は、一つの改札口における少なくとも2つ以上の通路に複数の自動改札機1が設置された構成に適用可能である。
なお、ゲートシステム100は、駅8の複数の自動改札機1に適用されるものに限られず、例えば、空港の搭乗口や施設の入場口などの通行セキュリティゲートに設けられている複数の自動入場装置(本発明のゲート装置の一例)や、有料道路の料金所に定められた複数のETCゲートに設けられた複数の自動ゲート装置(本発明のゲート装置の一例)にも適用可能である。
駅8には複数の駅務機器が属しており、具体的には、複数の自動改札機1、駅員が使用する駅員端末装置2、精算端末装置3(図2参照)、駅サーバ4、券売機6(図2参照)等の駅務機器が駅8の改札口7の周辺に設置されている。これらの駅務機器は、LAN等のネットワークN1を介して互いに通信可能に接続されている。また、駅8の駅サーバ4は、専用回線や公衆回線等のネットワークN2を介して、鉄道事業者(鉄道会社)が管理するサーバ装置であるセンタ装置5に通信可能に接続されている。
自動改札機1は、駅8の改札口7に設置されている。各改札口7それぞれには複数の自動改札機1が設置されている。図2は、改札口7Aの周辺の状況を示す見取り図(レイアウト図)である。図2に示すように、改札口7Aには複数の改札通路9が区画されており、具体的には、6つの改札通路9が区画されている。
図3に示すように、自動改札機1は、入場用の自動改札機1A(以下、入場用改札機1Aと称する。)と出場用の自動改札機1B(以下、出場用改札機1Bと称する。)とを互いに対面させた構成である。入場用改札機1Aと出場用改札機1Bとは、互いに対向するように配置されている。改札通路9は、入場用改札機1Aと出場用改札機1Bとの間に形成された空間であり、改札口7Aの内側と外側とを繋いでいる。なお、一方の入場用改札機1Aは、入場時の進行方向(矢印D10の方向)に沿って改札口7Aの外側から内側に入場する利用者(入場者)に対して改札処理(入場改札処理)を行う役割を担う。他方の出場用改札機1Bは、出場時の進行方向(矢印D11の方向)に沿って改札口7Aの内側から外側へ出場する利用者(出場者)に対して改札処理(出場改札処理)を行う役割を担う。以下においては、特に区別しない限り、自動改札機1が入場用改札機1A及び出場用改札機1Bを含んでおり、入場用及び出場用の両方の改札機能を兼ねるものとして説明する。
本実施形態では、ゲートシステム100は、複数の自動改札機1それぞれに対して、所定の通路規制となるように通路設定を行うことができる。自動改札機1が取り得る通路規制として、3つの通路規制が定められている。つまり、ゲートシステム100は、3つの通路規制から選択された特定の通路規制となるように自動改札機1の通路設定を行うことができる。
自動改札機1が取り得る通路規制は、以下に説明する「入場専用」と、「出場専用」と、「入出場兼用」の3つのタイプがある。具体的には、前記入場専用は、自動改札機1のうちの出場用改札機1Bの改札機能を停止して、入場しようとする利用者(入場者)のみの通行を許可する通路規制である。前記出場専用は、自動改札機1のうちの入場用改札機1Aの改札機能を停止して、出場しようとする利用者(出場者)のみの通行を許可する通路規制である。前記入出場兼用は、入場用改札機1A及び出場用改札機1Bそれぞれの改札機能をともに有効にして、入出場者の双方の通行を許可する通路規制である。複数の自動改札機1の通路設定は、上述の3つのタイプの通行規制のいずれかに設定される。
前記入場専用に設定された自動改札機1では、入場改札処理が行われた場合に改札通路9に対して入場時の進行方向D10のみの通行を許可し、逆方向の通行が禁止される。また、前記出場専用に設定された自動改札機1では、出場改札処理が行われた場合に改札通路9に対して出場時の進行方向D11のみの通行を許可し、逆方向の通行が禁止される。また、前記入出場兼用に設定された自動改札機1では、改札通路9に対して入場時に進行方向D10及び出場時の進行方向D11の両方からの通行を許可することが可能であり、先に改札処理が行われた利用者の通行を許可する。
各自動改札機1の通路設定は、駅係員が所望する通路規制に対応する通路設定値を駅係員自らが定め、その通路設定値を含む設定値情報を、駅員端末装置2を通じて各自動改札機1に送信することにより変更することが可能である。ここで、前記通路設定値は、複数の自動改札機1それぞれの通路設定の内容(通行規制のタイプ)を示す設定値である。また、前記設定値情報は、複数の自動改札機1それぞれの通路設定を行うための情報である。
以下、ゲートシステム100が適用される自動改札機1、駅サーバ4、駅員端末装置2、及びセンタ装置5の構成について説明する。
[自動改札機1]
図3は、自動改札機1の外観を示す斜視図であり、図4は、自動改札機1の構成を示すブロック図である。
自動改札機1は、駅8の改札口7に設置されるものであり、改札口7を通る利用者に対して改札処理を行う。図3に示すように、自動改札機1は、互いに対向するように設置された入場用改札機1A及び出場用改札機1Bを備える。本実施形態では、自動改札機1は、改札通路9を通行しようとする利用者が所有するICカードや切符(磁気券)などの乗車券から前記乗車券に含まれる乗車券情報を取得して、当該乗車券情報に基づく改札処理を行う。具体的には、自動改札機1は、取得した乗車券情報が有効であるか否かを判定し、有効と判定した場合に通行を許可し、無効と判定した場合や乗車券情報が取得されなかった場合に利用者の通行を禁止する。通行が許可される場合、自動改札機1は、フラップドア15を開けて、改札通路9を開放して、利用者が通行可能な状態にする。一方、通行が禁止される場合、自動改札機1は、フラップドア15を閉じて、改札通路9を閉鎖して、利用者が通行できない状態にする。
なお、前記乗車券として、前記乗車券情報が記録されたバーコードやQRコード(登録商標)などの情報コードが用いられてもよい。この場合、前記情報コードが印刷された紙媒体、或いは、前記情報コードが表示されたスマートフォンなどの端末装置の表示画面が前記乗車券に代用される。
図3及び図4に示すように、自動改札機1は、制御部11と、記憶部12と、上側表示部13と、通信部14と、フラップドア15(15A,15B)と、ICカード読取部16と、サイド表示部17と、撮像部18と、人感センサ19と、を備えており、これらが自動改札機1の筐体10(図3参照)に設けられている。
記憶部12は、各種の情報を記憶するHDD又はSSDなどを含む不揮発性の記憶媒体である。記憶部12には、自動改札機1で実行される各種演算処理を制御部11に実行させるための制御プログラム、前記各種演算処理に用いられる各種のデータなどが記憶されている。また、記憶部12には、駅サーバ4やセンタ装置5などから自動改札機1に送信された通路規制に関する通路設定値などの各種情報が記憶されている。
上側表示部13は、制御部11からの指示に従って、改札通路9を通行する利用者に対するメッセージを表示する。上側表示部13は、例えば、液晶パネルを有している。図3に示すように、上側表示部13は、自動改札機1の筐体10の上面に設けられている。詳細には、上側表示部13は、筐体10の上面において、改札通路9(図3参照)における利用者の進行方向(矢印D10又は矢印D11の方向)の前方側に配置されている。利用者の通行が許可される場合、上側表示部13には、通行可能であることを示すメッセージが表示される。また、利用者の通行が許可されない場合、上側表示部13には、通行不可(禁止)であることを示すメッセージが表示される。なお、自動改札機1が出場用として用いられる場合は、上側表示部13には、例えば、運賃が不足していることを示すメッセージや、精算端末装置3(図2参照)での精算を促すメッセージが表示されてもよい。
通信部14は、自動改札機1を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介して駅サーバ4や駅員端末装置2などの駅務機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
図3に示すように、人感センサ19は、筐体10に設けられており、詳細には、筐体10において改札通路9側の側面に設けられている。人感センサ19は、改札通路9に進入した利用者を検知するセンサであり、例えば、非接触で利用者を検知する光学式の近接センサである。本実施形態では、改札通路9において入場時の進行方向D10の手前側(入口側)と、前記進行方向の前方側(出口側)のそれぞれに人感センサ19が設けられている。換言すると、人感センサ19は、筐体10の側面において、改札口7よりも内部側の位置と、改札口7よりも外部側の位置に設けられている。例えば、乗車券が読み取られる前に進行方向の手前側の人感センサ19によって改札通路9内の利用者が検知されると、改札処理が行われずに改札通路9に利用者が進入したと判定され、更に進行方向の前方側の人感センサ19によって利用者が検知されると、改札処理が行われずに改札通路9を通過したと判定される。
フラップドア15は、自動改札機1の改札通路9において、両サイドの通行口9A,9Bそれぞれの近傍に設けられている。換言すると、フラップドア15は、改札通路9において、改札口7よりも内部側の通行口9Aと、改札口7よりも外部側の通行口9Bに設置されている。前者の通行口9Aは、入場時の進行方向D10の前方側の出口(通行口)であり、後者の通行口9Bは、出場時の進行方向D11の前方側の出口(通行口)である。
フラップドア15は、開閉可能な一対の扉であり、各扉は、入場用改札機1A及び出場用改札機1Bそれぞれの側面に回動可能に設けられている。フラップドア15は、モータなどの駆動部(不図示)から駆動力を得て開閉する。前記駆動部が制御部11のフラップドア駆動制御部116によって駆動制御されることにより、フラップドア15が開位置と閉位置との間で変位する。フラップドア15は、入場改札処理又は出場改札処理が行われて利用者の通行が許可された場合に開放される。これにより、利用者は自動改札機1の改札通路9を通過することができる。一方、利用者の通行が許可されない場合は、フラップドア15が閉じられるか、或いは閉位置を維持する。
本実施形態では、改札通路9における前記通路規制が前記入出場兼用に設定されている自動改札機1においては、改札通路9の各フラップドア15A,15Bは、いずれも開位置に配置される。この状態では、入場改札処理又は出場改札処理が行われる前に利用者が改札通路9に進入して、人感センサ19(図3参照)によって前記利用者が検知されると、フラップドア15は開位置から閉位置に変位する。
例えば、入場時に入場改札処理が行われていない状態で通行口9Bから改札通路9に利用者が進入すると、通行口9Bの人感センサ19によって検知されることにより、通行口9A側のフラップドア15Aが開位置から閉位置に変位される。そして、その後に入場改札処理が行われると、フラップドア15Aが閉位置から開位置に変位して、改札通路9が開放される。一方、入場改札処理が行われなかった場合は、フラップドア15Aは閉位置に維持される。
また、出場時に出場改札処理が行われていない状態で通行口9Aから改札通路9に利用者が進入すると、通行口9Aの人感センサ19によって検知されることにより、通行口9B側のフラップドア15Bが開位置から閉位置に変位される。そして、その後に出場改札処理が行われると、フラップドア15Bが閉位置から開位置に変位して、改札通路9が開放される。一方、出場改札処理が行われなかった場合は、フラップドア15Bは閉位置に維持される。
なお、上述したようにフラップドア15が動作するように前記通路規制が前記入出場兼用に設定されている自動改札機1の状態(通路規制状態)は、本発明の第3状態に相当する。
また、改札通路9における前記通路規制が前記入場専用に設定されている自動改札機1においては、改札通路9の通行口9Aのフラップドア15Aが閉位置に配置され、通行口9Bのフラップドア15Bは開位置に配置される。この状態では、入場改札処理が行われて利用者の通行が許可された場合にフラップドア15Aが開けられて改札通路9が開放される。また、入場改札処理が行われていない場合は、フラップドア15Aは閉位置を維持して、改札通路9は閉鎖状態を保つ。
上述したようにフラップドア15が動作するように前記通路規制が前記入場専用に設定されている自動改札機1の状態(通路規制状態)は、本発明の第1状態に相当する。なお、前記通路規制が前記入場専用に設定されている場合、出場改札機能が停止されているため、利用者は、その改札通路9からの出場が禁止される。
また、改札通路9における前記通路規制が前記出場専用に設定されている自動改札機1においては、改札通路9の通行口9Bのフラップドア15Bが閉位置に配置され、通行口9Aのフラップドア15Aは開位置に配置される。この状態では、出場改札処理が行われて利用者の通行が許可された場合にフラップドア15Bが開けられて改札通路9が開放される。また、出場改札処理が行われていない場合は、フラップドア15Bは閉位置を維持して、改札通路9は閉鎖状態を保つ。
上述したようにフラップドア15が動作するように前記通路規制が前記出場専用に設定されている自動改札機1の状態(通路規制状態)は、本発明の第2状態に相当する。なお、前記通路規制が前記出場専用に設定されている場合、入場改札機能が停止されているため、利用者は、その改札通路9からの入場が禁止される。
なお、フラップドア15は、物理的な扉に限られず、例えば、ホログラムを用いた立体画像で現された扉であってもよい。また、フラップドア15に替えて、音声により利用者の通過を許可又は禁止する音声ゲートを用いてもよい。
サイド表示部17は、制御部11からの指示に従って、改札通路9を通行しようとする利用者に対するメッセージを表示する。サイド表示部17は、例えば、液晶パネルを有している。図3に示すように、サイド表示部17は、自動改札機1の筐体10の前面(進行方向の手前側の側面)に設けられている。サイド表示部17には、自動改札機1に設定されている通路設定の内容を示す情報、つまり、前記通路規制の内容を示す情報が表示される。例えば、ICカード専用の改札機である場合は、「IC」の文字がサイド表示部17に表示される。また、改札処理が可能である場合は、「○」印がサイド表示部17に表示され、改札処理が不可である場合は、「×」印がサイド表示部17に表示される。
ICカード読取部16は、筐体10の上面において前記進行方向の手前側に設けられている。ICカード読取部16は、ICカード形式の乗車券(以下「ICカード」という。)に記録されている情報(乗車券情報)を非接触により読み取る。ICカード読取部16は、例えば、近距離通信によってICカード内の情報を非接触で読み出し、非接触で書き込みを行うリーダライタ装置である。ICカード読取部16により読み取られた情報は制御部11に送信され、制御部11は当該情報に基づいて改札処理を実行する。ICカードを利用する利用者は、ICカード読取部16にICカードを翳して、ICカード読取部16に前記乗車券情報を読み取らせる。
なお、乗車券挿入口(不図示)に切符が挿入された場合も、制御部11は、当該切符から読み取った情報に基づいて改札処理を実行する。
撮像部18は、筐体10の上面に設けられている。撮像部18は、自動改札機1を利用しようとする利用者を撮像するものであり、詳細には、利用者の顔を撮像する。撮像部18は、具体的にはカメラである。撮像部18は、レンズが前記進行方向の上流側へ向くように設置されている。撮像部18は、入出場時の改札処理が行われる際に、利用者の顔を撮像する。撮像された顔画像は顔画像照合処理に用いられる。当該顔画像照合処理によって、撮像された顔画像と予め登録されている利用者本人の登録済み顔画像とが一致していると判定されると、入出場時の改札処理が行われ、改札通路9の通行が許可される。なお、撮像部18は省略されてもよい。
制御部11は、自動改札機1の各部の動作を制御する。制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶媒体である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶媒体であり、前記CPUが実行する各種の演算処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより自動改札機1を制御する。
図4に示すように、制御部11は、読取処理部111、記録処理部112、通路設定部113、通行制御部114、フラップドア駆動制御部116、通知処理部117、などの各種の処理部を含む。
制御部11は、前記CPUが前記制御プログラムに従った各種の演算処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。言い換えると、前記CPUは、前記制御プログラムを実行することにより、読取処理部111、記録処理部112、通路設定部113、通行制御部114、フラップドア駆動制御部116、通知処理部117、などの処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。なお、制御部11又は前記CPUが、前記制御プログラムを実行するコンピュータの一例である。
読取処理部111は、ICカード読取部16により読み取られたICカードの前記乗車券情報、或いは、磁気読取部(不図示)により読み取られた切符の前記乗車券情報を取得する。
読取処理部111によって乗車券から前記乗車券情報が取得されると、記録処理部112は、乗車券における当該情報をICカード読取部16や前記磁気読取部(不図示)に更新させる。例えば、記録処理部112は、入場駅の駅名を乗車券に書き込む。また、記録処理部112は、出場時に、ICカードにチャージされている金額から所定の金額(運賃)を減額し、減額された残りの金額をICカードの情報保持部に書き込む。また、記録処理部112は、出場駅の駅名をICカードに書き込む。
通路設定部113は、自動改札機1に前記設定値情報が入力された場合に、入力された前記設定値情報に含まれる前記通路設定値に基づいて自動改札機1における通路設定(通路規制の内容)を変更する。本実施形態では、通路設定部113は、自動改札機1の通路設定を、前記通路設定値に基づいて当該通路設定値が示す前記通路規制となるように変更、又は現状に維持する。上述したように、自動改札機1が取り得る前記通路規制は、前記入場専用、前記出場専用、及び前記入出場兼用の3タイプがあり、通路設定部113は、自動改札機1の通路設定を三つの通路規制のいずれかとなるように変更又は維持する。
前記設定値情報には、複数の自動改札機1それぞれの識別情報とともに各自動改札機1の設定内容を示す前記通路設定値が含まれている。通路設定部113は、前記設定値情報を受け取ると、自身の自動改札機1に対応する前記通路設定値を抽出して、その通路設定値が示す通路規制となるように自動改札機1の通路設定を変更又は維持する。
本実施形態では、駅員端末装置2から前記設定値情報が自動改札機1に入力されるケースと、駅サーバ4から前記設定値情報が自動改札機1に入力されるケースとがある。いずれのケースであっても、通路設定部113は、前記設定値情報を受信すると、自動改札機1の通路設定を変更又は維持する。
駅員端末装置2から各自動改札機1に入力される前記設定値情報は、駅係員の判断によって決定した各自動改札機1それぞれに対する通路規制を示す情報である。また、駅サーバ4から各自動改札機1に入力される前記設定値情報は、駅サーバ4の通路設定装置43(本発明の通路設定装置の一例)により決定された情報を含む。通路設定装置43は、学習装置42により生成される学習済みモデルを用いて、最適な通路規制の状態(最適通路規制状態)を決定し、最適通路規制状態に対応する前記設定値情報を各自動改札機1に送信する。通路設定部113は、通路設定装置43が決定した前記通路設定値を含む前記設定値情報(最適通路規制状態)を受け取ると、前記設定値情報に含まれる前記通路設定値に基づいて自動改札機1の通路設定を変更又は維持する。なお、通路設定装置43については後述する。
通行制御部114は、所定の条件を満たした場合に、利用者が改札通路9を通行することを許可又は禁止する。例えば、通行制御部114は、ICカードや切符などの乗車券から読み取られた乗車券情報が有効であると判定すると、利用者が改札通路9を通行することを許可する。一方、通行制御部114は、前記乗車券情報が無効であると判定した場合、利用者が改札通路9を通行することを禁止する。通行が許可された場合、後述のフラップドア駆動制御部116によってフラップドア15が開位置に変位されて、改札通路9が開放される。一方、通行が許可されなかった場合は、フラップドア駆動制御部116によってフラップドア15が閉位置に変位されて、改札通路9は閉鎖される。
フラップドア駆動制御部116は、フラップドア15の動作(開閉動作)を制御する。例えば、改札通路9における利用者の通行が許可された場合、フラップドア駆動制御部116は、モータなどの駆動部(不図示)を制御して、フラップドア15を開位置まで変位させる。これにより改札通路9が開放される。一方、改札通路9における利用者の通行が禁止された場合、フラップドア駆動制御部116は、前記駆動部を制御して、フラップドア15を閉位置まで変位させるか、閉じた状態を維持する。これにより、改札通路9が閉鎖される。
通知処理部117は、上側表示部13やサイド表示部17に所定の情報を出力して表示させる。本実施形態では、通知処理部117は、通行可能であることを示すメッセージを上側表示部13に表示する。また、利用者の通行が許可されない場合は、通行不可(禁止)であることを示すメッセージを上側表示部13に表示する。また、通知処理部117は、改札処理が可能か否かを識別するための「○」印又は「×」印をサイド表示部17に表示する。通知処理部117は、自動改札機1に設定されている通路設定の内容を示す情報、つまり、前記通路規制を示す情報をサイド表示部17に表示してもよい。
[駅サーバ4]
図5は、駅サーバ4の構成を示すブロック図である。駅サーバ4は、駅8内のサーバ室などに設置されるサーバ装置であり、各駅8に設けられている。駅サーバ4は、駅8の駅内ネットワークであるネットワークN1に接続されている自動改札機1などの複数の駅務機器を管理する。なお、駅サーバ4は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、駅サーバ4で実行される各種の処理は、複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
駅サーバ4は、教師データ生成装置41と、学習装置42と、通路設定装置43と、記憶部44と、通信部45と、を備えている。教師データ生成装置41は、本発明の教師データ生成装置の一例であり、学習装置42は、本発明の学習装置の一例であり、通路設定装置43は、通路設定装置の一例である。なお、教師データ生成装置41、学習装置42、及び通路設定装置43の少なくともいずれか一つが、駅サーバ4の外部に設置された情報処理装置であってもよい。この場合、前記情報処理装置は、ネットワークN1に接続される。
通信部45は、駅サーバ4を有線又は無線でネットワークN1,N2に接続し、所定の通信プロトコルに従って、ネットワークN1を介して自動改札機1や駅員端末装置2などの駅務機器との間でデータ通信を実行し、ネットワークN2を介してセンタ装置5との間でデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
記憶部44は、各種の情報を記憶するHDD又はSSDなどを含む不揮発性の記憶媒体である。記憶部44には、駅サーバ4の制御部に各種演算処理を実行させるための制御プログラムや、駅サーバ4で実行される後述の教師データ生成処理(図10参照)及び最適通路決定処理(図11参照)に用いられる、教師データ生成プログラムなどの制御プログラムや、各処理に用いられるデータなどが記憶される。また、記憶部44には、自動改札機1の設置台数や各自動改札機1の識別番号及び位置情報などが記憶されている。
なお、本実施形態では、記憶部44が駅サーバ4に設けられた構成を例示するが、例えば、記憶部44内の各種情報の一部又は全部が、ネットワークN1,N2などを通じて駅サーバ4とデータ通信可能な他のサーバ装置やネットワーク接続可能な記憶装置などの外部装置に記憶されていてもよい。また、後述の通路設定履歴格納部441及び教師データ格納部442が前記外部装置に設けられていてもよい。
また、記憶部44には、通路設定履歴格納部441及び教師データ格納部442などの記憶領域が設けられている。
通路設定履歴格納部441には、通路設定履歴データが格納されている。前記通路設定履歴データには、駅員端末装置2から自動改札機1に送られてきた前記設定値情報が含まれている。前記通路設定履歴データは、後述の教師データ生成処理及び最適通路決定処理に用いられる。前記通路設定履歴データは、駅係員の判断によって複数の自動改札機1の通路設定が変更された場合に、その変更内容の履歴を記録したログデータである。前記通路設定履歴データには、設定変更に用いられた前記設定値情報、設定変更された日時などが含まれている。
教師データ格納部442には、教師データ生成装置41により生成される教師データ(図8参照)が格納される。図8に示すように、教師データは、複数の自動改札機1それぞれの通路設定を規定する設定値情報と、後述する混雑合計時間とが互いに関連付けられた情報である。教師データは、1つの設定値情報及び混雑合計時間で構成されてもよいし、複数の設定値情報及び混雑合計時間で構成されてもよい。図8に示す例では、第1日目から第10日目までの各午前に対応する教師データ(本発明の第1教師データの一例)と、第1日目から第10日目までの各午後に対応する教師データ(本発明の第2教師データの一例)とを示している。
前記制御部は、駅サーバ4の各部の動作を制御する。前記制御部は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶媒体である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶媒体であり、前記CPUが実行する各種の演算処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、前記制御部は、前記ROM又は記憶部44に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUが実行することにより駅サーバ4を制御する。
[教師データ生成装置41]
図6に示すように、教師データ生成装置41は、通路状態取得部411、混雑度検出部412、混雑判定部413、混雑時間算出部414、教師データ生成部415等の各種の処理部を含む。教師データ生成装置41の制御部は、前記CPUが前記制御プログラム(教師データ生成プログラムを含む)に従った各種の演算処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、前記制御部に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
通路状態取得部411は、複数の自動改札機1それぞれの通路規制状態を取得する。具体的には、通路状態取得部411は、複数の自動改札機1それぞれに設定された通路規制(入場専用、出場専用、入出場兼用)の状態(通路規制状態)を取得する。例えば、通路状態取得部411は、通路設定履歴格納部441に格納されている前記通路設定履歴データに基づいて前記通路規制状態を取得する。また、通路状態取得部411は、複数の前記通路規制状態それぞれに対応する複数の前記設定値情報を取得する。
また、通路状態取得部411は、所定の条件に基づいて複数の前記通路規制状態を取得する。
ここで、前記通路規制状態は、複数の自動改札機1それぞれの通路規制内容に変動を来す要素(変動要素)に応じて変化する。
前記変動要素は、例えば、駅8の改札口7Aに設置された自動改札機1の設置台数や各自動改札機1の位置などを含む。これらの変動要素は、予めこれらの情報が記憶された記憶部44から得ることができる。
また、前記変動要素は、駅8の改札口7Aの内側又は外側のコンコース(図2参照)や、改札口7Aの近辺、精算端末装置3や券売機6(図2参照)の周辺、改札口7Aと駅ホームとを接続する階段やエスカレータ(図2参照)、コンコース階とホーム階とを結ぶエレベータ(図2参照)などの各所における利用者の流動性や混雑具合を示す流動指数、当該利用者の進行速度及び進行方向、当該利用者の年齢層、団体利用者の有無、などである。また、前記変動要素は、当該利用者に非健常者が含まれている場合はその人の進行速度、進行方向、位置、年齢層、杖の使用の有無、車いすの利用の有無、白杖の使用の有無などである。これらの変動要素は、駅8の内外に設けられた複数のカメラ(図2参照)によって撮影された動画或いは静止画を解析して得ることができる。
また、前記変動要素は、駅8の所在地における気温、湿度、気圧、高度、及び天候を含む。また、前記変動要素は、現時点の季節、暦(年月日)、時刻を含む。また、前記変動要素は、駅8の周辺で開催されるイベントや、駅8の周辺における大型施設の有無、駅8における運行状況(運行ダイヤ)、列車の遅延などを含む。前記変動要素が、駅8の所在地における気温、湿度、気圧、高度である場合は、これらの変動要素は、教師データ生成装置41は、駅8の屋内又は屋外に設けられた温度センサ、湿度センサ、気圧センサ、高度センサから出力されるセンサ出力値を受け取り、そのセンサ出力値が示すリアルタイムな気温、湿度、気圧、高度を取得する。また、前記変動要素が駅8周辺の天候である場合は、前記制御部は、駅サーバ4とインターネット接続された天候情報データベースから天候情報をダウンロードし、教師データ生成装置41は、前記制御部から前記天候情報を受け取る。また、教師データ生成装置41は、センタ装置5から前記運行状況や前記遅延情報などの情報を取得することができる。
また、前記変動要素は、過去の月別又は曜日別の利用者数を示す統計情報(利用者履歴情報)を含んでいてもよい。
このような変動要素は、改札口7Aを通行する利用者の通行状況に影響するものであるため、複数の自動改札機1それぞれの通路規制内容に変動を来す情報であるといえる。例えば、改札口7の外側のスペースやコンコースの混雑度合いが高まった場合は、改札口7からの入場利用者が急増すると推測でき、この場合は、通路規制が入場専用に設定された自動改札機1の数を増加させる必要が生じる。また、平日の出勤・通学時刻では、ビジネス街や学校などの付近の駅の出場利用者が急増し、住宅街付近の駅の入場利用者が急増する。そのため、前者の駅では通路規制が出場専用に設定された自動改札機1の数を増加させる必要が生じ、後者の駅では通路規制が入場専用に設定された自動改札機1の数を増加させる必要が生じる。また、運行状況(運行ダイヤ)に乱れが生じたり遅延が生じたりした場合は、駅8を出場する出場利用者が急増すると推測でき、この場合は、通路規制が出場専用に設定された自動改札機1の数を増加させる必要が生じる。
そこで、通路状態取得部411は、前記変動要素に基づいて過去に設定された様々なパターンの前記通路規制状態を取得することが望ましい。
例えば、前記変動要素のうち通勤・通学の要素は通路規制内容に与える影響が大きいため、通路状態取得部411は、通勤・通学の時間帯の通路規制状態と、当該時間帯を除いた時間帯の通路規制状態とを取得する。また、一般的に、一日の間で通勤・通学により混雑する時間帯は午前及び午後それぞれに存在するが、通路規制内容が異なる。例えば、午前に入場専用に設定された自動改札機1の数が多い駅の場合、午後では、出場専用に設定された自動改札機1の数が増加する。同様に、午前に出場専用に設定された自動改札機1の数が多い駅の場合、午後では、入場専用に設定された自動改札機1の数が増加する。このように、複数の自動改札機1それぞれの前記通路規制状態は、一日の間で異なる傾向にある。
そこで、通路状態取得部411は、通路設定履歴格納部441に格納されている前記通路設定履歴データに基づいて、一日(本発明の所定期間の一例)のうち午前(本発明の第1所定期間の一例)に設定された複数の前記通路規制状態(本発明の第1通路規制状態の一例)と、一日のうち午後(本発明の第2所定期間の一例)に設定された複数の前記通路規制状態(本発明の第2通路規制状態の一例)と、を取得する。
ここでは、一例として、通路状態取得部411は、午前に設定された10個(10パターン)の第1通路規制状態と、午後に設定された10個(10パターン)の第2通路規制状態とを取得するものとする。よって、通路状態取得部411は、午前に設定された10個の第1通路規制状態に対応する10個の第1設定値情報と、午後に設定された10個の第2通路規制状態に対応する10個の第2設定値情報とを取得する。通路状態取得部411により取得される複数の前記通路規制状態それぞれは、順に複数の自動改札機1に設定されて、以下の各処理部の処理が実行される。例えば、10個の第1設定値情報は、一日ごとに一つの第1設定値情報が複数の自動改札機1に送信されて、午前の通路設定に変更される。同様に、10個の第2設定値情報は、一日ごとに一つの第2設定値情報が複数の自動改札機1に送信されて、午後の通路設定に変更される。
混雑度検出部412は、通路状態取得部411により取得される前記通路規制状態の複数の自動改札機1の周辺の利用者の混雑度を検出する。例えば複数の自動改札機1が通路状態取得部411により取得される前記通路規制状態の通路規制に設定されて運用されている場合に、複数の自動改札機1の周辺の利用者の混雑度を検出する。例えば、混雑度検出部412は、改札口7周辺や駅8のコンコースなどに設置された複数のカメラにより撮像された画像に基づいて、複数の自動改札機1の周辺の利用者の人数又は密度を検出する。前記密度は、複数の自動改札機1の周辺の単位面積当たりの利用者の人数で表される。
また、混雑度検出部412は、所定期間(所定時間帯)の前記混雑度を検出する。例えば、上述のように一日(所定期間)を午前(第1所定期間)の時間帯と午後(第2所定期間)の時間帯とに区切った場合、混雑度検出部412は、午前の期間の前記混雑度(本発明の第1混雑度の一例)と、午後の期間の前記混雑度(本発明の第2混雑度の一例)とを検出する。例えば、混雑度検出部412は、駅8の利用が開始する開始時刻から正午までの午前の第1混雑度と、正午から駅8の利用が終了する終了時刻までの午後の第2混雑度とを検出する。例えば、混雑度検出部412は、午前の利用者の人数の変化を第1混雑度として検出し、午後の利用者の人数の変化を第2混雑度として検出する。
混雑判定部413は、混雑度検出部412により検出される前記混雑度が閾値を超えるか否かを判定する。具体的には、混雑判定部413は、混雑度検出部412により検出される複数の自動改札機1の周辺の利用者の人数又は密度が前記閾値を超えるか否かを判定する。前記閾値は、複数の自動改札機1の周辺に複数の利用者が滞留(行列)している状態に対応する値に設定される。例えば、前記閾値は、改札口に区画されている改札通路9の数に10(人)を乗算して得られる値に設定される。すなわち、前記閾値は、1つの改札通路9当たり10人の利用者が利用待ち(入場待ち又は出場待ち)している状況に対応する。
図2の例では改札口7Aに改札通路が6通路区画されているため、例えば、混雑判定部413は、混雑度検出部412により検出される改札口7Aの周辺の利用者数が60人を超えるか否かを判定する。混雑判定部413は、混雑度検出部412により前記混雑度が検出される度に前記判定処理を実行する。
また、上述のように一日を午前の時間帯と午後の時間帯とに区切った場合、混雑判定部413は、混雑度検出部412により検出される前記第1混雑度が前記閾値(本発明の第1閾値の一例)を超えるか否かを判定し、混雑度検出部412により検出される前記第2混雑度が前記閾値(本発明の第2閾値の一例)を超えるか否かを判定する。前記第1閾値及び前記第2閾値は、同一の値に設定されてもよいし、互いに異なる値に設定されてもよい。
混雑時間算出部414は、所定期間のうち前記混雑度が前記閾値を超える時間の合計を示す混雑合計時間を算出する。具体的には、混雑時間算出部414は、前記所定期間において、混雑判定部413により前記混雑度が前記閾値を超えると判定された場合に前記混雑度が前記閾値以下になるまでの所要時間の合計を、前記混雑合計時間として算出する。前記所要時間は、前記混雑度が前記閾値を超える状態(混雑状態)になってから、前記混雑度が前記閾値以下の状態(非混雑状態)になる(混雑状態が解消される)までの時間である。
ここで、前記混雑合計時間の具体例を説明する。なお、説明の便宜上、以下に挙げる例は、前記変動要素を考慮せず、利用者の人数と自動改札機1の通路設定との関係のみに着目したものである。
第1の例では、1分間に100人の改札処理を行う能力を有する複数の自動改札機1が改札口に設置されて10通路の改札通路が区画されている場合において、午前の通勤・通学の時間帯に1000人の利用者が出場しようとした場合、混雑時間算出部414は、以下に示すように、前記混雑合計時間を算出する。例えば、9個の改札通路を出場専用に設定した場合、1分で出場待ちの利用者数が100人以下になり混雑状態が解消されるため、前記混雑合計時間は「1分」となる。また例えば、8個の改札通路を出場専用に設定した場合、1.125分で混雑状態が解消されるため、前記混雑合計時間は「1.125分」となる。また例えば、1個の改札通路を出場専用に設定した場合、9分で混雑状態が解消されるため、前記混雑合計時間は「9分」となる。よって、この例では、9個の改札通路を出場専用に設定した場合に、前記混雑合計時間が最も短くなる。
第2の例では、前記複数の自動改札機1が改札口に設置されて10通路の改札通路が区画されている場合において、午前の通勤・通学の時間帯に1000人の利用者が出場しようとし、かつ、325人の利用者が入場しようとした場合、混雑時間算出部414は、以下に示すように、前記混雑合計時間を算出する。なお、ここでの混雑状態は、100人以上の利用者が出場待ち又は入場待ちをしている状態である。例えば、9個の改札通路を出場専用に設定し、1個の改札通路を入場専用に設定した場合、出場側では1分で出場待ちの利用者数が100人以下になり混雑状態が解消され、入場側では2.25分で入場待ちの利用者数が100人以下になり混雑状態が解消されるため、前記混雑合計時間は「2.25分」となる。また例えば、8個の改札通路を出場専用に設定し、2個の改札通路を入場専用に設定した場合、出場側では1.125分で混雑状態が解消され、入場側では1.125分で混雑状態が解消されるため、前記混雑合計時間は「1.125分」となる。また例えば、7個の改札通路を出場専用に設定し、3個の改札通路を入場専用に設定した場合、出場側では1.286分で混雑状態が解消され、入場側では0.75分で混雑状態が解消されるため、前記混雑合計時間は「1.286分」となる。また例えば、1個の改札通路を出場専用に設定し、9個の改札通路を入場専用に設定した場合、出場側では9分で混雑状態が解消され、入場側では0.25分で混雑状態が解消されるため、前記混雑合計時間は「9分」となる。よって、この例では、8個の改札通路を出場専用に設定し、2個の改札通路を入場専用に設定した場合に、前記混雑合計時間が最も短くなる。
上述した例では、複数の利用者が複数の自動改札機1に対して均等に振り分けられて所定の速度で改札処理が実行される状態を前提とした計算結果である。しかし、実際には、前記変動要素が加わるため前記混雑合計時間は、所定の計算式により算出することは困難である。このため、本実施形態では、混雑時間算出部414は、複数の自動改札機1が前記通路規制状態に設定されて運用されている間に、前記混雑合計時間を算出する。
また、上述のように一日を午前の時間帯と午後の時間帯とに区切った場合、混雑時間算出部414は、前記第1混雑度が前記第1閾値を超える時間の合計を示す前記混雑合計時間(本発明の第1混雑合計時間の一例)と、前記第2混雑度が前記第2閾値を超える時間の合計を示す前記混雑合計時間(本発明の第2混雑合計時間の一例)とを算出する。
図7には、ある一日の駅8の利用開始時刻から利用終了時刻までの期間における改札口周辺の混雑状況を表す利用者の人数の変化を示している。例えば午前において、利用者の人数が前記閾値を超える時間帯が2箇所存在する場合、混雑時間算出部414は、午前の前記混雑合計時間(第1混雑合計時間T1)として、「t1+t2」を算出する。また午前において、利用者の人数が前記閾値を超える時間帯が3箇所存在する場合、混雑時間算出部414は、午後の前記混雑合計時間(第2混雑合計時間T2)として、「t3+t4+t5」を算出する。このように、混雑時間算出部414は、前記混雑度が前記閾値を超える度に時間を計測して所定期間の前記混雑合計時間を算出する。
教師データ生成部415は、通路状態取得部411により取得される前記通路規制状態と、混雑時間算出部414により算出される前記混雑合計時間とを関連付けた教師データを生成する。
また、上述のように一日(所定期間)を午前(第1所定期間)の時間帯と午後(第2所定期間)の時間帯とに区切った場合、教師データ生成部415は、通路状態取得部411により取得される前記第1通路規制状態と、混雑時間算出部414により算出される前記第1混雑合計時間とを関連付けた第1教師データと、通路状態取得部411により取得される前記第2通路規制状態と、混雑時間算出部414により算出される前記第2混雑合計時間とを関連付けた第2教師データとを生成する。すなわち、教師データ生成部415は、所定期間ごとに教師データを生成する。
本実施形態の教師データ生成装置41は、複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記教師データを生成する。例えば、通路状態取得部411は、所定の複数パターンの前記通路規制状態を取得する。上述の例では、通路状態取得部411は、午前の10パターンの第1通路規制状態と、午後の10パターンの第2通路規制状態とを取得する。混雑度検出部412は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記混雑度を検出する。また混雑時間算出部414は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を算出する。そして、教師データ生成部415は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記教師データを生成する。図8は、教師データ生成装置41により生成された前記教師データの一例を示す図である。図8に示すように、午前の10パターンの前記通路規制状態それぞれに対応する、設定情報「D101~D110」及び前記混雑合計時間「T101~T110」がそれぞれ関連付けられて登録され、午後の10パターンの前記通路規制状態それぞれに対応する、設定情報「D201~D210」及び前記混雑合計時間「T201~T210」がそれぞれ関連付けられて登録される。教師データ生成部415により生成された前記教師データは、教師データ格納部442に格納される。また、教師データ生成装置41は、前記教師データを学習装置42に送信する。
このように、教師データ生成装置41は、複数の自動改札機1で構成される通路規制状態の全てのパターンについて混雑合計時間を算出せず、所定数のパターンの通路規制状態について前記混雑合計時間を算出する。また、前記混雑度が閾値を超えた時間を合計した混雑合計時間を教師データとして生成し、前記混雑度が閾値以下の時間については教師データを生成しない構成である。さらに、前記混雑合計時間は、前記変動要素が含まれる状況(環境)において実際に計測される時間である。このため、大量の通路規制状態のパターンを用意せずに、混雑状況を適切に反映した特定の教師データを生成することができる。よって、本実施形態の教師データ生成装置41によれば、複数の自動改札機1それぞれの通路規制状態を設定するための機械学習に用いられる教師データを効率的に生成することが可能となる。
[学習装置42]
学習装置42は、教師データ生成装置41により生成される前記教師データを用いて機械学習を行うことにより学習済みモデルを生成する。具体的には、学習装置42は、前記教師データを用いて機械学習を行うことにより、任意の前記通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を推定する前記学習済みモデルを生成する。
なお、学習装置42は、前記教師データのみならず、前記通路規制状態の情報をも利用して機械学習を行ってもよい。学習装置42は、汎用的なCPUを用いることができるが、より高速な演算処理を可能にするために、例えば、GPGPU(General-Purpose computing on Graphics Processing Units)や大規模PCクラスター等を用いることが望ましい。
機械学習には、教師あり学習(Supervised Learning)、教師なし学習(Unsupervised Learning)、強化学習(Reinforcement Learning)などのアルゴリズムがあり、更に、これらの手法を実現するうえで、特徴量そのものの抽出を学習する、「深層学習(ディープラーニング:Deep Learning)」と呼ばれる手法が用いられる。本実施形態では、学習装置42は、上述した各種のアルゴリズムに基づく学習モデルを有している。
ここで、教師あり学習は、事前に入力されたデータから、その「入力と出力の関係」を学習するアルゴリズムである。入力されるデータには、入力値とともに、そのデータの正解が付与されており、このようなデータを学習装置42に入力することで、学習装置42は、それらのデータにある特徴を学習し、入力から出力(結果)を推定する。教師あり学習では、入力と出力との誤差を数値化するための誤差関数(クロスエントリピー関数など)が用いられる。教師あり学習では、前記誤差が小さくなるように学習モデルのパラメータ(重みやバイアス)を調整することにより、与えられた入出力データ間の関係を学習する。この学習ができれば、その関係性を未知のデータに適用することにより、出力の予想が可能になる。本実施形態の学習装置42は、前記教師データを用いて教師あり学習を行う。
教師なし学習は、正解となる出力データを与えられることなく、入力された入力データから、そのデータの構造、特性、新たな知識などの特徴量を学習するアルゴリズムである。なお、学習する元となるデータに正解が付与されていない点で、教師あり学習とは異なる。本実施形態の学習装置42は、前記通路規制状態の情報を用いて教師なし学習を行ってもよい。
強化学習は、教師あり学習、教師なし学習のような固定的で明確なデータを元にした学習ではなく、プログラム自体が、与えられた環境(現在の状態)を観測し、連続した一連の行動を評価し、環境に行動が与える相互作用を踏まえて適切な行動、つまり、将来的に得られる報酬を最大にするための行動を自ら学習するアルゴリズムである。代表的な手法としてTD学習やQ学習が知られている。本実施形態の学習装置42は、教師あり学習で事前学習を行い、事前学習した入出力の関係性を初期状態として、その後に強化学習が適用される。
本実施形態の学習装置42は、特に前記教師データを用いて教師あり学習を行うことにより学習済みモデルを生成する。
また、本実施形態の学習装置42は、例えば、第1所定期間(午前)に対応する第1教師データを用いて機械学習を行うことにより第1所定期間に対応する第1学習済みモデルを生成し、第2所定期間(午後)に対応する第2教師データを用いて機械学習を行うことにより第2所定期間に対応する第2学習済みモデルを生成する。
前記学習済みモデルは、例えば任意の通路規制状態の情報(設定値情報)が入力されると、当該通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を推定する。例えば、第1学習済みモデルは、任意の通路規制状態の情報(設定値情報)が入力されると、当該通路規制状態に対応する、午前の特徴に応じた第1混雑合計時間を推定する。同様に、第2学習済みモデルは、任意の通路規制状態の情報(設定値情報)が入力されると、当該通路規制状態に対応する、午後の特徴に応じた第2混雑合計時間を推定する。これにより、任意の通路規制状態に対応する混雑合計時間を得ることができる。
このように、学習装置42は、所定数(所定パターン)の通路規制状態に応じた前記教師データを用いて、任意の通路規制状態に対応する混雑合計時間を推定することが可能な学習済みモデルを生成する。また、前記教師データは、前記混雑度が閾値を超えた時間を合計した混雑合計時間に対応するものである。よって、任意の通路規制状態に対応する混雑合計時間を高精度に推定することができる。
学習装置42は、生成した前記学習済みモデルを通路設定装置43に出力する。これにより、通路設定装置43に前記学習済みモデルが適用される。
[通路設定装置43]
通路設定装置43は、学習装置42により生成される前記学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を最適通路規制状態に決定する。通路設定装置43は、前記学習済みモデルに任意の通路規制状態(設定値情報)を入力して、当該通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を推定する。これにより、予め大量の通路規制状態(設定値情報)に対応する前記混雑合計時間を取得することができる。通路設定装置43は、取得した前記設定値情報及び前記混雑合計時間のデータを自身の記憶部又は記憶部44に記憶する。そして、通路設定装置43は、取得した複数の前記混雑合計時間の中から最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を最適通路規制状態に決定する。なお、前記混雑合計時間が最短となる通路規制状態は、改札口の周辺の複数の利用者がスムーズに改札口を通行し得る状態と言える。
例えば、通路設定装置43は、前記第1学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を、第1所定期間(午前)に対応する最適通路規制状態に決定する。同様に、通路設定装置43は、前記第2学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を、第2所定期間(午後)に対応する最適通路規制状態に決定する。
このように、所定期間ごとに最適な通路規制状態を決定することにより、所定期間ごとに改札口の混雑状況が異なる場合であっても、適切な通路規制を行うことが可能となる。
通路設定装置43は、決定した前記最適通路規制状態の情報(設定値情報)を、自動改札機1に送信する。各自動改札機1は、前記設定値情報が入力されると、前記設定値情報に含まれる前記通路設定値に基づいて通路設定(通路規制の内容)を変更、又は現状に維持する。
本実施形態のゲートシステム100は、前記所定期間ごとに複数の自動改札機1それぞれの通路設定を変更する。前記所定期間が午前(第1所定期間)の時間帯と午後(第2所定期間)の時間帯とに区切られている場合、ゲートシステム100は、午前の開始時刻に複数の自動改札機1それぞれの通路設定を変更し、午後の開始時刻に複数の自動改札機1それぞれの通路設定を変更する。
[駅員端末装置2]
図9は、駅員端末装置2の構成を示すブロック図である。駅員端末装置2は、鉄道において駅務を行う駅係員が利用する端末装置であり、例えば、改札口7Aに隣接する駅務室90(図2参照)に設置された情報処理装置や、駅係員が携帯して所持可能なスマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末などの携帯端末である。駅員端末装置2は、有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介して駅サーバ4や自動改札機1などの他の駅務機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を行う。駅係員は、駅員端末装置2を操作することにより、駅員端末装置2が受信した各種情報を閲覧、確認することができ、また、複数の自動改札機1の通路設定を変更することができる。
図7に示すように、駅員端末装置2は、制御部21と、入力部22と、記憶部23と、表示部24と、通信部25と、を備えている。
入力部22は、キーボード、マウス、タッチパネルなどのユーザインターフェースである。駅係員は、入力部22を用いて駅員端末装置2を操作する。
記憶部23は、各種の情報を記憶するHDD又はSSDなどを含む不揮発性の記憶媒体である。記憶部23には、駅員端末装置2で実行される各種演算処理を制御部21に実行させるための制御プログラム、前記各種演算処理に用いられる各種のデータなどが記憶されている。また、記憶部23には、駅サーバ4やセンタ装置5などから送信された各種情報が一時的に格納される場合がある。
表示部24は、例えば液晶パネルである。この表示部24には、自動改札機1の通路設定を変更するためのGUI画面や、駅係員に対するメッセージなどが、制御部21からの指示に従って表示される。
通信部25は、駅員端末装置2を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介して駅サーバ4や自動改札機1などの他の駅務機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
制御部21は、駅員端末装置2の各部の動作を制御する。制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶媒体である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶媒体であり、前記CPUが実行する各種の演算処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより駅員端末装置2を制御する。
制御部21は、設定値生成部211と、通知処理部212とを含む。
制御部21は、前記CPUが前記制御プログラムに従った各種の演算処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。言い換えると、前記CPUは、前記制御プログラムを実行することにより、設定値生成部211、及び通知処理部212として機能する。また、制御部21に含まれる前記各種の処理部が電子回路で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。なお、制御部21又は前記CPUが、前記制御プログラムを実行するコンピュータの一例である。
設定値生成部211は、駅係員による操作によって複数の自動改札機1の通路設定を変更するための指示情報が入力された場合に、その指示情報に対応する前記通路設定値を含む前記設定値情報を生成する。そして、駅係員による操作によって設定変更指示が入力されると、制御部21は、前記設定値情報を複数の自動改札機1に送信して、各自動改札機1の通路設定を通路設定部113(図4参照)に変更させる。また、制御部21は、前記設定値情報を駅サーバ4にも送信して、駅サーバ4の通路設定履歴格納部441に格納させる。
通知処理部212は、駅係員に通知する各種メッセージを出力して表示部24に表示する。
[センタ装置5]
センタ装置5は、駅8を含む鉄道事業を運営する鉄道事業者が管理する中央監視装置であり、鉄道事業者が運営する全ての駅8の駅サーバ4や自動改札機1などの駅務機器を管理する。図1に示すように、センタ装置5は、無線によりネットワークN2に接続し、所定の通信プロトコルに従って、ネットワークN2を介して駅サーバ4や他の駅務機器との間でデータ通信を実行する。
[教師データ生成処理]
以下、図10を参照して、ゲートシステム100の教師データ生成装置41の制御部によって実行される教師データを生成する教師データ生成処理の一例について説明する。各図において、S11,S12,・・・は処理手順の番号(ステップ番号)を示す。なお、本発明は、前記教師データ生成処理に含まれる一又は複数のステップを実行する教師データ生成方法の発明として捉えることができる。
図10に示すように、ステップS11において、前記制御部は、通路規制状態を取得する。例えば、前記制御部は、10日分の午前の10パターンの前記通路規制状態を前記通路設定履歴データから取得する。そして、前記制御部は、第1日目の午前に10パターンのうち1つのパターンの前記通路規制状態に対応する通路規制を複数の自動改札機1に設定する。ステップS11は、本発明の通路状態取得ステップの一例である。
次にステップS12において、教師データ生成装置41の制御部は、所定期間が開始したか否かを判定する。例えば、前記制御部は、現在時刻が、駅8の利用が開始する開始時刻、午前の開始時刻、又は、午後の開始時刻になったか否かを判定する。
次にステップS13において、前記制御部は、前記通路規制状態の複数の自動改札機1の周辺の利用者の混雑度の検出を開始する。例えば、前記制御部は、前記通路規制状態において所定期間(午前の期間)、前記混雑度の検出処理を行う。ステップS13は、本発明の混雑度検出ステップの一例である。
次にステップS14において、前記制御部は、前記混雑度が前記閾値を超えたか否かを判定する。前記制御部は、前記混雑度が検出される度に判定処理を実行する。前記混雑度が前記閾値を超えた場合(S14:YES)、処理はステップS15に移行する。前記混雑度が前記閾値以下の場合(S14:NO)、処理はステップS18に移行する。ステップS14は、本発明の混雑判定ステップの一例である。
ステップS15において、前記制御部は、時間の計測を開始する。ステップS16において、前記制御部は、前記混雑度が前記閾値以下になったか否かを判定する。前記混雑度が前記閾値以下になった場合(S16:YES)、処理はステップS17に移行する。ステップS17において、前記制御部は、時間の計測を終了する。すなわち、前記制御部は、前記混雑度が前記閾値以下になるまで時間の計測を行う。
ステップS18において、前記制御部は、前記所定期間が終了したか否かを判定する。例えば、前記制御部は、午前が終了したか否かを判定する。前記所定期間が終了すると(S18:YES)、処理はステップS19に移行し、前記所定期間が終了しない場合(S18:NO)、処理はステップS14に戻る。
ステップS19において、前記制御部は、前記混雑度の検出を終了する。次にステップS20において、前記制御部は、前記混雑合計時間を算出する。例えば、前記制御部は、午前の間に前記混雑度が前記閾値を超えた時間の合計(図7の「T1」参照)を前記混雑合計時間として算出する。ステップS20は、本発明の混雑時間算出ステップの一例である。
最後にステップS21において、前記制御部は、ステップS12において取得された1つの前記通路規制状態と、前記混雑合計時間とを関連付けた前記教師データを生成する。ここで生成された前記教師データは、例えば、図8に示す設定値情報「D101」及び混雑合計時間「T101」からなるデータである。ステップS21は、本発明の教師データ生成ステップの一例である。
前記制御部は、ステップS11において取得された残りの9つの前記通路規制状態のそれぞれのパターンを、第2日目から第10日目までの各午前に各自動改札機1に設定して、上述のステップS12~S21の処理を繰り返す。また第1日目から第10日目までの各午後についても同様に処理を行う。これにより、図8に示す教師データが生成される。
[最適通路決定処理]
次に、図11を参照して、前記最適通路設定処理について説明する。
図11に示すように、前記最適通路設定処理では、上述したステップS11~S21の処理が行われ、その後に、ステップS22~S2の処理が行われる。教師データ生成装置41は、前記教師データ生成処理により生成した前記教師データを学習装置42に出力する。
学習装置42の制御部は、前記教師データ生成処理により生成された前記教師データを用いて機械学習を行って(ステップS22)、学習済みモデルを生成する(ステップS23)。例えば、前記制御部は、図8に示す前記教師データを用いて、第1所定期間(午前)に対応する第1学習済みモデルを生成し、第2所定期間(午後)に対応する第2学習済みモデルを生成する。前記制御部は、生成した前記学習済みモデルを通路設定装置43に出力する。
ステップS24において、通路設定装置43の制御部は、前記学習済みモデルを適用して任意の通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を推定する。
ステップS25において、通路設定装置43の制御部は、前記学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を最適通路規制状態に決定する。
通路設定装置43の制御部は、決定した前記最適通路規制状態の情報(設定値情報)を、自動改札機1に送信する。各自動改札機1は、前記設定値情報が入力されると、前記設定値情報に含まれる前記通路設定値に基づいて通路設定(通路規制の内容)を変更、又は現状に維持する。
最適通路決定処理では、ステップS25の処理が終了した場合に、ステップS12に移行してもよい。この場合、教師データ生成処理において、教師データ生成装置41の制御部は、複数の自動改札機1に設定された最適通路規制状態において、前記混雑度を検出し、前記混雑合計時間を算出する。すなわち、前記制御部は、前記最適通路規制状態に対応する教師データ(本発明の最適教師データの一例)を生成する(S21)。
その後、ステップS22において、学習装置42は、前記教師データ生成処理により生成された前記教師データ及び前記最適教師データを用いて機械学習(ステップS22)を行うことにより前記学習済みモデルを修正した修正学習済みモデルを生成する(ステップS23)。
次に、ステップS24において、通路設定装置43の制御部は、前記修正学習済みモデルを適用して任意の通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を推定する。
そして、ステップS25において、通路設定装置43の制御部は、前記修正学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を新たな最適通路規制状態に決定する。
通路設定装置43の制御部は、決定した前記最適通路規制状態の情報(設定値情報)を、自動改札機1に送信する。各自動改札機1は、前記設定値情報が入力されると、前記設定値情報に含まれる前記通路設定値に基づいて通路設定を変更、又は現状に維持する。
このようにして、前記教師データ生成処理及び前記最適通路決定処理を繰り返す。これにより、改札口の周辺の混雑状況に応じて、複数の自動改札機1それぞれの通路規制を最適な状態に設定することができる。
なお、上述の実施形態では、図10及び図11に示す教師データ生成処理及び最適通路決定処理が駅サーバ4によって実行される例について説明したが、各ステップにおける処理が駅サーバ4、自動改札機1、駅員端末装置2、センタ装置5のいずれかの制御部によって実行されてもよく、また、各装置の各制御部によって分散して実行されてもよい。
また、教師データ生成装置41、学習装置42、及び通路設定装置43それぞれは、個別の情報処理装置により構成されてもよい。また教師データ生成装置41及び学習装置42が、駅サーバ4の外部に設置された1つの情報処理装置で構成され、通路設定装置43が駅サーバ4で構成されてもよい。本発明のゲート設定学習システムは、教師データ生成装置41及び学習装置42で構成されてもよいし、さらに通路設定装置43を含んでもよい。また、本発明のゲート設定学習システムは、ゲートシステム100であってもよい。
また、上述の実施形態では、各自動改札機1それぞれの通行規制の通路設定が、入場専用、出場専用、入出場兼用のいずれかに設定可能な構成について説明したが、本発明はこの構成に限られない。例えば、自動改札機1が、入場専用と出場専用のいずれかに設定可能な構成、或いは、入場専用と入出場兼用のいずれかに設定可能な構成、或いは、出場専用と入出場兼用のいずれかに設定可能な構成にも本発明は適用可能である。
1 :自動改札機
2 :駅員端末装置
3 :精算端末装置
4 :駅サーバ
5 :センタ装置
6 :券売機
7 :改札口
8 :駅
9 :改札通路
41 :教師データ生成装置
42 :学習装置
43 :通路設定装置
44 :記憶部
45 :通信部
90 :駅務室
100 :ゲートシステム
111 :読取処理部
112 :記録処理部
113 :通路設定部
114 :通行制御部
116 :フラップドア駆動制御部
117 :通知処理部
211 :設定値生成部
212 :通知処理部
411 :通路状態取得部
412 :混雑度検出部
413 :混雑判定部
414 :混雑時間算出部
415 :教師データ生成部
441 :通路設定履歴格納部
442 :教師データ格納部

Claims (16)

  1. 機械学習に用いられる教師データを生成する教師データ生成装置であって、
    複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を取得する通路状態取得部と、
    前記通路状態取得部により取得される前記通路規制状態の前記複数のゲート装置の周辺の利用者の混雑度を検出する混雑度検出部と、
    前記混雑度検出部により検出される前記混雑度が閾値を超えるか否かを判定する混雑判定部と、
    所定期間のうち前記混雑度が前記閾値を超える時間の合計を示す混雑合計時間を算出する混雑時間算出部と、
    前記通路状態取得部により取得される前記通路規制状態と、前記混雑時間算出部により算出される前記混雑合計時間とを関連付けた前記教師データを生成する教師データ生成部と、
    を備える教師データ生成装置。
  2. 前記混雑度検出部は、前記複数のゲート装置の周辺の利用者の人数又は密度を検出し、
    前記混雑判定部は、前記混雑度検出部により検出される前記人数又は前記密度が前記閾値を超えるか否かを判定する、
    請求項1に記載の教師データ生成装置。
  3. 前記混雑時間算出部は、前記所定期間において、前記混雑判定部により前記混雑度が前記閾値を超えると判定された場合に前記混雑度が前記閾値以下になるまでの所要時間の合計を、前記混雑合計時間として算出する、
    請求項1又は2に記載の教師データ生成装置。
  4. 前記所定期間は、第1所定期間及び第2所定期間を含み、
    前記通路状態取得部は、前記第1所定期間に対応する第1通路規制状態と、前記第2所定期間に対応する第2通路規制状態とを取得し、
    前記混雑度検出部は、前記第1所定期間に対応する第1混雑度と、前記第2所定期間に対応する第2混雑度とを検出し、
    前記混雑判定部は、前記混雑度検出部により検出される前記第1混雑度が第1閾値を超えるか否かを判定し、前記混雑度検出部により検出される前記第2混雑度が第2閾値を超えるか否かを判定し、
    前記混雑時間算出部は、前記第1混雑度が前記第1閾値を超える時間の合計を示す第1混雑合計時間と、前記第2混雑度が前記第2閾値を超える時間の合計を示す第2混雑合計時間とを算出し、
    前記教師データ生成部は、前記通路状態取得部により取得される前記第1通路規制状態と、前記混雑時間算出部により算出される前記第1混雑合計時間とを関連付けた第1教師データと、前記通路状態取得部により取得される前記第2通路規制状態と、前記混雑時間算出部により算出される前記第2混雑合計時間とを関連付けた第2教師データとを生成する、
    請求項1から3のいずれかに記載の教師データ生成装置。
  5. 前記第1所定期間は、一日のうちの午前を含む期間であり、前記第2所定期間は、一日のうちの午後を含む期間である、
    請求項4に記載の教師データ生成装置。
  6. 前記第1閾値及び前記第2閾値は、互いに異なる値に設定される、
    請求項4又は5に記載の教師データ生成装置。
  7. 前記通路状態取得部は、所定の複数パターンの前記通路規制状態を取得し、
    前記混雑度検出部は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記混雑度を検出し、
    前記混雑時間算出部は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を算出し、
    前記教師データ生成部は、前記複数パターンそれぞれの前記通路規制状態に対応する前記教師データを生成する、
    請求項1から6のいずれかに記載の教師データ生成装置。
  8. 前記通路規制状態は、前記ゲート装置の通路に対して一方向のみの通行を許可する第1状態、前記ゲート装置の通路に対して他方向のみの通行を許可する第2状態、及び、前記ゲート装置の通路に対して両方向の通行を許可する第3状態のいずれか一つである、
    請求項1から7のいずれかに記載の教師データ生成装置。
  9. 前記ゲート装置は、鉄道の駅の改札口に設置され、前記第1状態、前記第2状態、及び前記第3状態のいずれか一つに設定される自動改札機である、
    請求項8に記載の教師データ生成装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の教師データ生成装置と、
    前記教師データ生成装置により生成される前記教師データを用いて機械学習を行うことにより学習済みモデルを生成する学習装置と、
    を備えるゲート設定学習システム。
  11. 前記学習装置は、任意の前記通路規制状態に対応する前記混雑合計時間を推定する前記学習済みモデルを生成する、
    請求項10に記載のゲート設定学習システム。
  12. 前記学習装置により生成される前記学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を最適通路規制状態に決定する通路設定装置をさらに備える、
    請求項11に記載のゲート設定学習システム。
  13. 前記教師データ生成装置は、さらに、前記通路設定装置により決定された前記最適通路規制状態に対応する最適教師データを生成し、
    前記学習装置は、前記教師データ生成装置により生成される前記教師データ及び前記最適教師データを用いて機械学習を行うことにより前記学習済みモデルを修正した修正学習済みモデルを生成する、
    請求項12に記載のゲート設定学習システム。
  14. 前記通路設定装置は、前記学習装置により生成される前記修正学習済みモデルを用いて推定された複数の前記混雑合計時間のうち最短の前記混雑合計時間に対応する前記通路規制状態を新たな前記最適通路規制状態に決定する、
    請求項13に記載のゲート設定学習システム。
  15. 機械学習に用いられる教師データを生成する教師データ生成方法であって、
    複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を取得する通路状態取得ステップと、
    前記通路状態取得ステップにより取得される前記通路規制状態の前記複数のゲート装置の周辺の利用者の混雑度を検出する混雑度検出ステップと、
    前記混雑度検出ステップにより検出される前記混雑度が閾値を超えるか否かを判定する混雑判定ステップと、
    所定期間のうち前記混雑度が前記閾値を超える時間の合計を示す混雑合計時間を算出する混雑時間算出ステップと、
    前記通路状態取得ステップにより取得される前記通路規制状態と、前記混雑時間算出ステップにより算出される前記混雑合計時間とを関連付けた前記教師データを生成する教師データ生成ステップと、
    を一又は複数のプロセッサーにより実行する教師データ生成方法。
  16. 機械学習に用いられる教師データを生成する教師データ生成プログラムであって、
    複数のゲート装置それぞれの通路規制状態を取得する通路状態取得ステップと、
    前記通路状態取得ステップにより取得される前記通路規制状態の前記複数のゲート装置の周辺の利用者の混雑度を検出する混雑度検出ステップと、
    前記混雑度検出ステップにより検出される前記混雑度が閾値を超えるか否かを判定する混雑判定ステップと、
    所定期間のうち前記混雑度が前記閾値を超える時間の合計を示す混雑合計時間を算出する混雑時間算出ステップと、
    前記通路状態取得ステップにより取得される前記通路規制状態と、前記混雑時間算出ステップにより算出される前記混雑合計時間とを関連付けた前記教師データを生成する教師データ生成ステップと、
    を一又は複数のプロセッサーに実行させるための教師データ生成プログラム。
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