JP7030678B2 - 制御バルブ - Google Patents

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Description

本発明は、スプールの作動により作動油を給排する制御バルブに関する。
特許文献1には、バルブハウジング(文献では弁本体)にスプールを軸方向に収容し、このスプールの第1ランドを、バルブハウジングの断部に当接させることで閉じ状態を維持するスプリング(文献ではバネ)を備えた減圧弁が記載されている。特許文献1では、減圧弁の一次側に供給された圧油は貫通孔を介して二次側のスプリング室に導入され、スプリング室を介して減圧弁の外部に排出されるようになっている。
特開2007-249583号公報
しかしながら、特許文献1の減圧弁では、大流量の圧油が流れる場合に二次側のスプリング室の圧力が上昇し(スプリング室に所謂「こもり圧」が生じ)、スプールに貫通孔を閉じる方向の力が作用して十分な流量の圧油を流すことができない場合がある。
このような理由から、大流量の圧油が流れる場合であっても作動油の排出を円滑に行える制御バルブが求められる。
本発明に係る制御バルブの特徴構成は、作動軸芯と同軸芯でスプール室が形成され、作動油の圧力が作用する圧力ポートと、作動油を排出する第1ドレンポートと、作動油を排出する第2ドレンポートとが、この順序で前記作動軸芯に沿って配置され、かつ、これらのポートが前記スプール室に連通して形成されているバルブハウジングと、前記スプール室に収容され、前記圧力ポートを閉じる閉塞ポジションと、前記圧力ポートを開放することで前記圧力ポートから前記スプール室に流入する作動油を前記スプール室から前記第1ドレンポートに排出する排出ポジションとに操作自在なスプールと、前記スプール室のうち、前記第2ドレンポートが連通する部位に収容され、前記スプールを前記排出ポジションの側から前記閉塞ポジションの側に付勢するスプリングとを備え、前記スプールは、制御ランド部と、当接ランド部と、規制壁部とが、この順序で前記作動軸芯に沿って形成され、前記スプールが前記閉塞ポジションにある場合に前記制御ランド部と前記当接ランド部とが前記圧力ポートから前記第1ドレンポートへの作動油の流れを阻止し、前記スプールが前記排出ポジションにある場合に前記制御ランド部と前記当接ランド部とが開放することにより、前記圧力ポートからの作動油を前記制御ランド部と前記当接ランド部の間の空間から前記第1ドレンポートへ排出し、前記規制壁部は、前記スプールが前記閉塞ポジションと前記排出ポジションとの何れにある場合でも前記圧力ポートから前記第2ドレンポートへの作動油の流れを抑制し、前記規制壁部が、前記スプリングに当接して前記スプリングの付勢力を受けるスプリング受部材として構成されている点にある。
この特徴構成によると、スプリングの付勢力によりスプールを閉塞ポジションに保持できる。また、スプールが閉塞ポジションから排出ポジションに操作された場合には、スプール室のうちスプリングが配置された空間の作動油を第2ドレンポートから排出するのでスプールを容易に作動させることが可能となる。また、スプールを排出ポジションに設定することにより、圧力ポートからの作動油がスプール室に流入し、このようにスプール室に流入する作動油を第1排出ドレンポートから排出する。つまり、スプール室の内部を作動油が流れる場合には、作動油が第2ドレンポートに流れる現象を規制壁部が抑制する。これにより、圧力ポートからスプール室に流れる作動油の流量が増大した場合であっても、スプリングが配置された空間の圧力(こもり圧)が上昇してスプールに作用することを抑制し、作動油の流れが抑制される現象を招くことを抑制できる。
従って、大流量の圧油が流れる場合であっても作動油の排出を円滑に行える制御バルブが構成された。
他の構成として、前記スプール室が、前記スプールが前記閉塞ポジションから前記排出ポジションに移動する領域において前記規制壁部の外周に近接する内周面となるガイド孔部を有しても良い。
これによると、規制壁部の外周とガイド孔部の内周面との間で作動油が流れる現象を抑制し、第1ドレンポートに流れるべき作動油が第2ドレンポートに流れることもない。
他の構成として、前記スプールが中実構造であっても良い。
これによると、スプールにスプリング受部材を特別に備える必要がない。
他の構成として、前記スプールが、前記スプリングが配置された位置と反対側の端部にプランジャを一体形成した構造を有し、前記プランジャに作用する圧力の制御により前記スプールを前記閉塞ポジションと前記排出ポジションとの間で操作自在に構成されても良い。
これによると、制御バルブの外部からプランジャに作用する圧力を調整することにより、スプリングの付勢力とバランスする位置までスプールを操作できる。
バルブユニットの油圧回路図である。 閉塞ポジションにある上昇制御バルブの断面図である。 供給ポジションにある上昇制御バルブの断面図である。 上昇制御スプールの断面図である。 開放ポジションにある上昇制御バルブの連通孔の部位の拡大断面図である。 閉塞ポジションにある下降制御バルブの断面図である。 排出ポジションにある下降制御バルブの断面図である。 電磁バルブの断面図である。 分離状態の雌ネジ部と雄ネジ部とを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、油圧ポンプPからの作動油が供給される作動油供給ポートHpと、リフトシリンダCに接続するシリンダポートHcと、作動油を排出する複数の排出ポートHdがバルブハウジングHに形成され、このバルブハウジングHに圧力補償バルブVrと、上昇制御バルブVuと、上昇側電磁バルブVucと、下降制御バルブVdと、下降側電磁バルブVdcとを備えてバルブユニットAが構成されている。
このバルブユニットAは、トラクタの車体に備えられるものを示している。油圧ポンプPは車体のエンジン(図示せず)で駆動され、リフトシリンダCは車体後端に備えたリフトアーム1を駆動する。
このバルブユニットAでは、油圧ポンプPからの作動油を供給する主流路2がバルブハウジングHに形成されると共に、この主流路2に流れる作動油の圧力を補償するように主流路2から分岐する圧力制御流路3に圧力補償バルブVrが備えられている。また、主流路2に流れる作動油を開閉するように上昇制御バルブVuが配置され、この主流路2から分岐する分岐流路4に下降制御バルブVdが配置されている。
上昇制御バルブVuは、上昇側電磁バルブVucで制御されるパイロット圧により操作され、上昇制御バルブVuと上昇側電磁バルブVucとの間に上昇制御パイロット流路5が形成されている。
これと同様に下降制御バルブVdは、下降側電磁バルブVdcで制御されるパイロット圧により操作され、下降制御バルブVdと下降側電磁バルブVdcとの間に下降制御パイロット流路6が形成されている。
尚、圧力補償バルブVrは、リフトシリンダCに作用する負荷に拘わらず作動油供給ポートHpから供給される作動油の圧力を設定値に維持する補償機能を有する。上昇側電磁バルブVucは供給される電流値に対応したパイロット圧を発生させ、発生させたパイロット圧を上昇制御パイロット流路5に作用させる。また、下降側電磁バルブVdcは供給される電流値に対応したパイロット圧を発生させ、発生させたパイロット圧を下降制御パイロット流路6に作用させる。
リフトアーム1には、ロータリ耕耘装置や、プラウ等の作業装置が吊り下げ状態で支持され、車体には作業装置の昇降を制御する制御装置(図示せず)を備えている。この制御装置は、作業装置の対地高さ、あるいは、作業装置に作用する牽引負荷等の情報を取得し、リフトアーム1の目標姿勢を設定し、この目標姿勢に達するように上昇側電磁バルブVucと下降側電磁バルブVdcとを制御する昇降制御を実現する。
〔上昇制御バルブ〕
図2~図4に示すように、バルブハウジングHに対し第1軸芯X1と同軸芯で上昇側スプール室11が形成され、この上昇側スプール室11に、ポンプポート12と、吐出ポート13とを連通状態で形成している。上昇制御バルブVuは、上昇側スプール室11に上昇制御スプール14と、上昇側スプリング15とを収容して構成されている。
ポンプポート12は、主流路2のうち作動油供給ポートHpからの作動油が供給される位置に形成され、吐出ポート13は、主流路2のうち、シリンダポートHcに連通する位置に形成されている。
上昇制御バルブVuは、上昇側スプール室11が、第1スプール孔11aと、第2スプール孔11bと、第3スプール孔11cとを、この順序で第1軸芯X1に沿って配置した構造を有し、第1スプール孔11aと、第2スプール孔11bと、第3スプール孔11cとは、第1軸芯X1を中心として断面形状が円形で等しい内径として形成されている。
第1スプール孔11aは、上昇側スプリング15が配置される空間に隣接し、第3スプール孔11cに隣接する位置に上昇側受圧空間16が隣接する。第1スプール孔11aと第2スプール孔11bとの間に吐出ポート13が配置され、第2スプール孔11bと第3スプール孔11cとの間にポンプポート12が配置されている。
上昇制御スプール14は、第1スプール孔11aに内嵌する第1ランド部14aと、第2スプール孔11bから第3スプール孔11cとに亘って内嵌する第2ランド部14bとが形成されると共に、第2ランド部14bに連なる位置に第2ランド部14bと同径の上昇側プランジャ14cが一体的に形成されている。
上昇制御スプール14は、スプール軸芯(図示せず)を中心として全体に円柱状であり、スプール軸芯は、上昇側スプール室11に上昇制御スプール14を挿入した状態で第1軸芯X1と一致する。前述した第2ランド部14bは、スプール軸芯(第1軸芯X1と一致する)を中心に筒状に形成される。この第2ランド部14bは、所定の肉厚で形成され、これには内部空間と外部空間とを連通させるように複数の貫通孔状で開口面積が異なる複数の連通孔17が形成されている。複数の連通孔17は、何れも第1軸芯X1と直交する姿勢で形成されている。
つまり、連通孔17として、開口径が異なる3種類のものが用いられており、大径の連通孔17が、第2ランド部14bの周方向沿って並んで配置され、このように並列する大径の連通孔17の間に小径の連通孔17を配置することにより、作動油の流通可能な開口の断面積の拡大が図られている。
また、第1軸芯X1に直交する何れからの方向視において複数の連通孔17の何れかの開口が露出するように位置関係で形成されている。
この上昇制御バルブVuでは、上昇側電磁バルブVucから上昇側受圧空間16にパイロット圧が作用しない場合に、上昇側スプリング15の付勢力により上昇制御スプール14が、図2に示す閉塞ポジションに維持される。また、上昇側電磁バルブVucから上昇側受圧空間16にパイロット圧が作用した場合には、図3に示すように上昇側スプリング15の付勢力とパイロット圧とがバランスする位置まで上昇制御スプール14が作動し、供給ポジションに達する。
尚、上昇制御スプール14が閉塞ポジションにある場合には、複数の連通孔17の一部が、ポンプポート12に連通するものの、複数の連通孔17が第2スプール孔11bによって閉塞され、吐出ポート13に連通しない状態に維持される。
これに対して、上昇制御スプール14が供給ポジションに達した場合には、複数の連通孔17のうちの何れかの一部が吐出ポート13に連通し、複数の連通孔17の残りの一部がポンプポート12に連通する状態となる。これにより、ポンプポート12からの作動油が連通孔から第2ランド部14bの内部空間に流れ、更に、内部空間の作動油が連通孔から外部空間に流れ吐出ポート13に供給される。
特に、供給ポジションは、ポンプポート12からの作動油を吐出ポート13に送り出す領域に含まれる複数の位置を指すものであり、供給ポジションのうち上昇側電磁バルブVucから作用するパイロット圧が上昇した状況におけるポジションは、パイロット圧が低いポジションと比較して作動油の供給量が増大する。
この上昇制御バルブVuでは、上昇側電磁バルブVucを駆動する電流を増大した場合に、駆動電流の増大に対応して上昇制御スプール14の作動量も増大する。このため上昇制御スプール14が供給ポジションにある状況では、駆動電流の増大に対応してシリンダポートHcからリフトシリンダCに供給される作動油の油量を増大させ、リフトアーム1の上昇作動の高速化を実現する。
特に、図5に示すように複数の連通孔が第1軸芯X1と直交する姿勢で形成されているため、連通孔に作動油が流れる際の流路抵抗が小さく、上昇制御バルブVuからシリンダポートHcに供給される作動油の増大を可能にしている。すなわち、本実施形態では、第1軸芯X1に対して略垂直な方向に開口面積の異なる複数の連通孔17を開けている。これらの連通孔17から流出する作動油は、流出角度が第1軸芯17に対して垂直に近い角度になるので、上昇制御スプール14に作用する流体力を低減することができる。その結果、作動油の流体力が上昇制御スプール14を閉塞する方向に作用することを抑制し、作動油の流量が増大した場合であっても作動油の流量を適切に制御することができる。
〔下降制御バルブ〕
図6、図7に示すように、下降制御バルブVdは、バルブハウジングHに第2軸芯X2(作動軸芯の一例)と同軸芯で形成された下降側スプール室21に、圧力ポート22と、第1ドレンポート23と、第2ドレンポート24とを、この順序で第2軸芯X2(作動軸芯)に沿って形成しており、この下降側スプール室21に下降制御スプール25と、下降側スプリング26とを収容して構成されている。
圧力ポート22は、シリンダポートHcに連通し、第1ドレンポート23と、第2ドレンポート24とは、各々が排出ポートHdに連通している。
下降側スプール室21は、第2軸芯X2に沿ってガイド孔部21aと、当接部21bと、制御孔部21cと、プランジャ孔部21dとが、この順序で形成されている。
この下降制御バルブVdでは、制御孔部21cとプランジャ孔部21dとの間の空間に圧力ポート22が連通している。また、当接部21bとガイド孔部21aとの間の空間に第1ドレンポート23に連通し、ガイド孔部21aより外端側の空間(下降側スプリング26が配置された空間)が第2ドレンポート24に連通している。尚、第1ドレンポート23と、第2ドレンポート24とは個別に分岐流路4に連通している。
更に、ガイド孔部21aには第2ドレンポート24が連通している。プランジャ孔部21dの外端位置に下降制御パイロット流路6が連通している。
下降制御スプール25は、ガイド孔部21aに収容される規制壁部25aと、当接部21bに当接する当接ランド部25bと、制御孔部21cに収容される制御ランド部25cとが形成されている。また、制御ランド部25cの外周には、下降制御スプール25の作動方向での中間位置から下降側プランジャ25dの方向に溝状で作動油の流れが可能となる補助流路25cgが形成されている。更に、制御ランド部25cに連なる位置に制御ランド部25cと同径の下降側プランジャ25dが形成されている。
この下降制御バルブVdでは、下降側スプリング26の付勢力により当接ランド部25bが当接部21bに当接することにより、下降制御スプール25が図6に示す閉塞ポジションに維持される。この閉塞ポジションでは、圧力ポート22が閉塞する状態に維持される。規制壁部25aは、下降側スプリング26の付勢力を受けるスプリング受部材としても構成されている。
また、規制壁部25aの外周と、ガイド孔部21aの内周とが近接するように寸法関係が設定されている。つまり、ガイド孔部21aは第2軸芯X2を中心とする円筒の内周面を有しており、この内周面に規制壁部25aの外周が近接することから、各々の間の間隙が小さく、下降制御スプール25が作動する際に圧力ポート22からの作動油が第2ドレンポート24に流れる現象が抑制される。
下降側電磁バルブVdcが駆動され、下降制御パイロット流路6にパイロット圧が作用した場合には、下降側スプリング26の付勢力とパイロット圧とがバランスする位置まで下降制御スプール25が作動し、図7に示す排出ポジションに達する。
特に、排出ポジションは、圧力ポート22から下降側スプール室21に流入する作動油を第1ドレンポート23に流す領域に含まれる複数の位置を指すものであり、排出ポジションのうち、下降側電磁バルブVdcから作用するパイロット圧が上昇した際の排出ポジションは、パイロット圧が低いポジションと比較して作動油の排出量が増大する。
前述したように、閉塞ポジションから図7に示す排出ポジションにある場合には、当接ランド部25bが当接部21bから離間すると共に、制御ランド部25cの補助流路25cgを介して圧力ポート22からの作動油が第1ドレンポート23に流れる。
また、下降制御スプール25が排出ポジションに移動する際には、規制壁部25aの変位に伴い下降側スプリング26が配置された空間の作動油が第2ドレンポート24から排出される。特に、下降制御スプール25が排出ポジションに設定された場合には、下降側プランジャ25dの移動に伴い規制壁部25aが移動するものの、この規制壁部25aがガイド孔部21aの内部に位置するため、圧力ポート22からの作動油が第2ドレンポート24に流れる現象を抑制する。
そして、下降側電磁バルブVdcの駆動電流を増大した場合には、駆動電流の増大に対応して下降制御スプール25の作動量も増大する。このため下降制御スプール25が排出ポジションにある状況では、駆動電流の増大に対応して圧力ポート22から第1ドレンポート23から排出する作動油の油量を増大させ、リフトアーム1の下降作動の高速化を実現する。
特に、この下降制御バルブVdでは、当接ランド部25bが当接部21bを備えた比較的単純な構造に構成するものであるが、圧力ポート22からの作動油を第1ドレンポート23から排出させ、下降側スプリング26が配置された空間(スプリング室)に作動油がこもることを抑制できる。これにより、シリンダポートHcに作用する作動油の圧力が高くとも、下降側スプリング26が配置された空間(スプリング室)の圧力が上昇して(スプリング室にこもり圧が生じて)貫通孔を閉じる方向の力が下降制御スプール25に作用することを抑制し、作動油の流量が多い場合であっても確実に作動油を排出することが可能である。
〔電磁バルブ〕
このバルブユニットAでは、上昇側電磁バルブVucと下降側電磁バルブVdcとに共通する構成のものが使用されている。この理由から、上昇側電磁バルブVucと下降側電磁バルブVdcとにおいて、共通する部分には共通する符号を付して説明する。
図8に示すように、電磁バルブ(上昇側電磁バルブVucと下降側電磁バルブVdcとの上位概念)は、磁性体で成る有底筒状の第1ハウジング31と、この第1ハウジング31の開口に螺合連結する第2ハウジング32と、第1ハウジング31の内部に収容される磁性体で成るプランジャ体33と、プランジャ体33に作用させる磁気を作り出すコイル部34と、パイロット圧を制御する弁ユニット35とを備えて構成されている。
この電磁バルブでは、第1ハウジング31と第2ハウジング32とが、コイル部34からの磁束をプランジャ体33に作用させるヨークとして機能する。コイル部34は、ボビンに対して導体で成る導線が巻回された構造を有しており、導線に供給される電流の増大に伴い、プランジャ体33に作用させる磁力も増大させるように構成されている。
第1ハウジング31は、第3軸芯X3を中心とする筒状壁31aの外端部に第3軸芯X3と直交する姿勢の端部壁31bが一体形成され、図9に示すように筒状壁31aの開口部分の内周に雌ネジ部31Sが形成されている。
第2ハウジング32は、第1ハウジング31の筒状壁31aの内部空間に収容される軸状部32aと、この軸状部32aより大径となる大径部32bと、大径部32bを挟んで軸状部32aと反対側に突出する突出軸部32cとが一体形成されている。尚、電磁バルブは、突出軸部32cを、バルブハウジングHの孔部に嵌合した状態でバルブハウジングHの外面に連結固定される。
図9に示すように、第2ハウジング32の大径部32bの外周に雄ネジ部32Sが形成され、この雄ネジ部32Sを第1ハウジング31の雌ネジ部31Sに螺合させることにより第1ハウジング31と第2ハウジング32とが連結状態となる。
このように第1ハウジング31に第2ハウジング32が螺合連結した状態で、第2ハウジング32の軸状部32aと大径部32bと突出軸部32cとの中心が、第3軸芯X3と一致する位置に配置される。この螺合連結構造については後述する。
プランジャ体33は、第1ハウジング31の内部空間のうち端部壁31bの近傍で第3軸芯X3に沿う方向に移動自在に収容されている。第2ハウジング32の軸状部32aには、第3軸芯X3と同軸芯で挿通孔32dが形成されている。プランジャ体33は一体作動するロッド33aを有し、このロッド33aが挿通孔32dに挿通状態で配置されている。
この電磁バルブ(上昇側電磁バルブVuc、下降側電磁バルブVdc)では、コイル部34を駆動した場合に発生する磁束が、第1ハウジング31と第2ハウジング32とに形成される磁路を流れる。このように磁路が形成される際に、第2ハウジング32の大径部32bの外周に雄ネジ部32Sと、第1ハウジング31の雌ネジ部31Sとを螺合連結部において磁気抵抗を増大させない構成を有している。
図9に示すように、第1ハウジング31に形成された雌ネジ部31Sのうち、雄ネジ部32Sの突出側の端部が螺合する内端位置(同図で右側)から内方に向けて第3軸芯X3に直交する姿勢の受圧面31Tが形成されている。また、第2ハウジング32の軸状部32aに形成された雄ネジ部32Sの突出端に第3軸芯X3に直交する姿勢の当接面32Tが形成されている。この当接面32Tは、軸状部32aと大径部32bとの境界において軸芯Xと直交する姿勢の境界壁として形成されるものである。
更に、雌ネジ部31Sのうち、第3軸芯X3に沿う方向で雄ネジ部32Sの突出側の端部が螺合する内端側部位の全周を取り除いた環状溝部31Gを形成している。この環状溝部31Gは、本来、不完全ネジ部が形成される領域であり、このように環状溝部31Gを形成することにより、雌ネジ部31Sに雄ネジ部32Sを螺合させた際に、適正な螺合を実現している。このように適正な螺合が行われることにより、受圧面31Tと当接面32Tとを確実に密着させ、第1ハウジング31の筒状壁31aと第2ハウジング32の大径部32bとの間の磁路の磁気抵抗の上昇を抑制している。
弁ユニット35は、プランジャ体33と一体的に作動するロッド33aの外端部が当接することにより、プランジャ体33の作動に連係して操作されるスプール体35aと、このスプール体35aをスライド作動自在に収容する制御ブッシュ35bとを備えて構成されている。
制御ブッシュ35bは、作動油供給ポートHpから作動油が供給される流路と、排出ポートHdに作動油を排出する流路とを有し、スプール体35aは、パイロット流路(上昇制御パイロット流路5、下降制御パイロット流路6)を排出ポートHdに連通させることにより、パイロット流路5,6の圧力を大きく低減させるポジションと、作動油供給ポートHpから作動油の圧力をパイロット流路5,6に作用させるポジションとに切り換え自在に構成されている。
また、電磁バルブ(上昇側電磁バルブVuc、下降側電磁バルブVdc)コイル部34を駆動する電流を増大させることにより、電流に対応したパイロット圧をパイロット流路5,6に作用させることが可能となる。
これにより、上昇側電磁バルブVucの駆動電流を増大することにより上昇制御パイロット流路5のパイロット圧を上昇させ、上昇制御スプール14を大きく作動させる結果、リフトシリンダCに供給する作動油の流量の増大を可能にする。
また、下降側電磁バルブVdcの駆動電流を増大することにより下降制御パイロット流路6のパイロット圧を上昇させ、下降制御スプール25を大きく作動させる結果、リフトシリンダCから排出される作動油の油量の増大を可能にする。
〔実施形態の作用効果〕
この構成では、上昇制御バルブVuの上昇制御スプール14が供給位置に達した場合には、ポンプポート12からの作動油を、第2ランド部14bに形成された複数の連通孔17を介して吐出ポート13に供給することになるものの、連通孔が第2ランド部14bの外周面に大きい流通用の開口を形成することになるため、多量の作動油の供給を可能にすると共に、各々の連通孔が第1軸芯X1に直交する姿勢で形成されているため、連通孔に作動油が流通する際に作動油に抵抗を作用させることがなく円滑な流れを実現し圧損も抑制する。
下降側電磁バルブVdcは、下降制御スプール25の当接ランド部25bを当接部21bに当接させることで作動油の流れを阻止する等、比較的単純な構成であるものの、圧力ポート22からの作動油が第2ドレンポート24に流れる不都合を抑制する規制壁部25aを備えている。このため、例えば、圧力ポート22からの作動油が下降側スプリング26が配置された空間(スプリング室)を介して排出される構成の制御バルブと比較すると、スプリング室のこもり圧が下降制御スプール25に作用して作動油の流量が低下する不都合を解消できる。
上昇側電磁バルブVucと下降側電磁バルブVdcとは共通した構成を有しており、何れの電磁バルブも、磁性体で成る第1ハウジング31と磁性体で成る第2ハウジング32とを螺合連結により一体化するように構成されている。
特に、この電磁バルブでは、第1ハウジング31の筒状壁31aの開口部分の内周に雌ネジ部31Sに対して、第2ハウジング32の大径部32bの外周に形成された雄ネジ部32Sを螺合させる構成である。この構造において、雌ネジ部31Sの内端側部位の全周を取り除いた環状溝部31Gを形成することにより、第1ハウジング31の受圧面31Tと、第2ハウジング32の当接面32Tとを確実に密着させ、この部位での磁気抵抗の増大の抑制を実現している。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)実施形態では、当接ランド部25bを、下降側スプール室21の当接部21bに当接することで下降制御スプール25を閉塞ポジションに維持して作動油の流れを阻止していたが、これに代えて、制御ランド部25cの一部を下降側スプール室21の制御孔部21cの端部に当接させることで、下降制御スプール25を閉塞ポジションに維持し、作動油の流れを阻止するように構成する。
尚、この別実施形態(a)の構成の下降制御バルブVd(制御バルブ)の構成として、当接ランド部25bに代えて、第2軸芯X2を中心とする円柱状で平滑な外面を形成したランド部を備え、このランド部を挿入できるように当接部21bの内面を円筒内面状に形成することも可能である。
このように構成したものであっても、下降制御スプール25を排出ポジションに設定された場合に規制壁部25aが第2ドレンポート24への作動油の流れを阻止することが可能となる。
(b)下降制御バルブVd(制御バルブ)は、パイロット圧によって操作されるものに限るものではなく、電磁ソレノイドからの操作力、あるいは、外部からの機械的な操作力で排出ポジションに操作されるものに適用することも可能である。
本発明は、スプールの作動により作動油を給排する制御バルブに利用できる。
21 下降側スプール室(スプール室)
21a ガイド孔部
22 圧力ポート
23 第1ドレンポート
24 第2ドレンポート
25 下降制御スプール(スプール)
25a 規制壁部
25d 下降側プランジャ(プランジャ)
26 下降側スプリング(スプリング)
H バルブハウジング
X2 第2軸芯(作動軸芯)

Claims (4)

  1. 作動軸芯と同軸芯でスプール室が形成され、作動油の圧力が作用する圧力ポートと、作動油を排出する第1ドレンポートと、作動油を排出する第2ドレンポートとが、この順序で前記作動軸芯に沿って配置され、かつ、これらのポートが前記スプール室に連通して形成されているバルブハウジングと、
    前記スプール室に収容され、前記圧力ポートを閉じる閉塞ポジションと、前記圧力ポートを開放することで前記圧力ポートから前記スプール室に流入する作動油を前記スプール室から前記第1ドレンポートに排出する排出ポジションとに操作自在なスプールと、
    前記スプール室のうち、前記第2ドレンポートが連通する部位に収容され、前記スプールを前記排出ポジションの側から前記閉塞ポジションの側に付勢するスプリングとを備え、
    前記スプールは、制御ランド部と、当接ランド部と、規制壁部とが、この順序で前記作動軸芯に沿って形成され、前記スプールが前記閉塞ポジションにある場合に前記制御ランド部と前記当接ランド部とが前記圧力ポートから前記第1ドレンポートへの作動油の流れを阻止し、前記スプールが前記排出ポジションにある場合に前記制御ランド部と前記当接ランド部とが開放することにより、前記圧力ポートからの作動油を前記制御ランド部と前記当接ランド部の間の空間から前記第1ドレンポートへ排出し、
    前記規制壁部は、前記スプールが前記閉塞ポジションと前記排出ポジションとの何れにある場合でも前記圧力ポートから前記第2ドレンポートへの作動油の流れを抑制し、
    前記規制壁部が、前記スプリングに当接して前記スプリングの付勢力を受けるスプリング受部材として構成されている制御バルブ。
  2. 前記スプール室が、前記スプールが前記閉塞ポジションから前記排出ポジションに移動する領域において前記規制壁部の外周に近接する内周面となるガイド孔部を有している請求項1に記載の制御バルブ。
  3. 前記スプールが中実構造である請求項1又は2に記載の制御バルブ。
  4. 前記スプールが、前記スプリングが配置された位置と反対側の端部にプランジャを一体形成した構造を有し、前記プランジャに作用する圧力の制御により前記スプールを前記閉塞ポジションと前記排出ポジションとの間で操作自在に構成されている請求項1~3のいずれか一項に記載の制御バルブ。
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