JP7022005B2 - Rfidタグ - Google Patents

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Description

本発明は、RFIDタグに関する。
RFID(Radio Frequency Identifier)タグは、商品管理、流通状況把握等の手段として既に一般的に用いられている。RFIDタグでは、情報の書き換えが可能であるため、各商品に、その商品が経由した環境の履歴情報を容易に記録することが可能である。
RFIDタグは、特に、食品の流通・管理への適用が期待されている。これは、食品が他の商品と比較して環境の影響を受け易いこと、安全性が他の商品よりも厳しく求められること等により、品質管理をより厳密に行う必要があることによる。
RFIDタグを食品パッケージに適用すると、食品パッケージごと電子レンジ加熱が行われる場合が考えられる。特に、コンビニエンスストア等で販売される食品では、食品パッケージに付したRFIDタグが、食品パッケージごとそのまま電子レンジで加熱される可能性がある。
IFIDタグに電子レンジのマイクロ波が照射されると、RFIDタグのアンテナの金属部分がスパークする懸念がある。そのため、従来技術においては、食品パッケージにはRFIDタグを取り付けることができなかった。
本発明は、従来技術における上記の問題点を解決することを目的とする。したがって本発明の課題は、電子レンジ加熱を行った場合のスパークの発生が抑制されたRFIDタグを提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を提示するものである。
《態様1》基材と、前記基材上に積層されている送受信用のアンテナと、前記アンテナに接合されているICチップとを有するRFIDタグであって、
前記アンテナは導電性材料によって形成されており、かつ、電子レンジを用いて出力700Wにて3分間マイクロ波を照射したときの前記アンテナのシート抵抗値が、照射前の2倍以上となる、RFIDタグ。
《態様2》前記アンテナが、スパイラル、メッシュ、空間充填曲線、及びパンチングから選択されるパターン状である、態様1に記載のRFIDタグ。
《態様3》前記アンテナのパターンにおける一番狭い部分の幅が、0.1~15μmである、態様2に記載のRFIDタグ。
《態様4》前記アンテナの厚みが10nm~5μmである、態様1~3のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
《態様5》前記基材のうちの、導電性材料が形成されている領域の最小外接長方形の面積に対する、導電性材料の総面積の比として定義される、アンテナの開口率が70~99%である、態様1~4のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
《態様6》前記アンテナが銅で形成されている、態様1~5のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
《態様7》基材上に、酸化第一銅微粒子の分散体をパターン状に印刷した後、還元して金属銅とすることによってアンテナを形成する工程を含む、態様1~6のいずれか一項に記載のRFIDタグの製造方法。
本発明のRFIDタグは、パッケージがレンジ加熱される前には良好に電波を受信し、かつ電子レンジのマイクロ波によって抵抗値が増大することにより、スパーク発生が抑制される。
図1は、本発明のRFIDタグのアンテナパターンの一例(スパイラル)を示す概略平面図である。 図2は、本発明のRFIDタグのアンテナパターンの別の一例(メッシュ)を示す概略平面図である。 図3は、本発明のRFIDタグのアンテナパターンの更に別の一例(空間充填曲線)を示す概略平面図である。 図4は、本発明のRFIDタグのアンテナパターンの更に別の一例(パンチング)を示す概略平面図である。
《RFIDタグ》
本発明のRFIDタグは、基材と、基材上に積層されている送受信用のアンテナと、アンテナに接合されているICチップ(集積回路チップ)とを有する。アンテナは導電性材料によって形成されており、かつ、電子レンジを用いて出力700Wにて3分間マイクロ波を照射したときのアンテナのシート抵抗値が、照射前の2倍以上となる。
本発明のRFIDタグは、ICチップがアンテナからの電磁誘導供給電力によって動作するパッシブ型、電池を内蔵するアクティブ型のどちらでもよい。しかしながら、本発明では、電子レンジによるマイクロ波照射によって、アンテナのシート抵抗値が増大し、アンテナ機能が低下するため、RFIDタグは使い捨てとなる。したがって、安価なパッシブ型であることが、コスト面から好ましい。
(基材)
本発明のRFIDタグの基材としては、例えば、フィルム状、シート状、袋状等の形態を有する基材が想定される。
基材を構成する材料としては、樹脂フィルムが好ましく用いられる。材質としては例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド等が挙げられる。
基材を構成する材料は、RFIDタグの使用態様によって選択される。
例えば、パッケージに貼り付ける場合であれば、パッケージの形状に沿う柔軟性を有しつつ、タグの破損を防止する程度の剛性のある材料を選択することが好ましい。このような材料としては、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、RFIDタグがついた包装材により、パッケージ自体を包めるようにする形態もとることができる。この場合の包装材の形態としては、例えば、フィルム、袋等が挙げられ、この包装材の一部にRFIDタグが付属していてよい。この場合の基材としては、ポリエチレン等の、薄く柔軟な基材が好ましい。
更に、基材を複数積層して、アンテナパターンのある部分には剛性の高い材質、周縁部に延伸性を有する材質を用いて、RFIDタグの堅牢性と貼付のし易さとを両立させてもよい。
基材は、基材を通して下の模様、文字等を判別できる程度に透明であることが好ましい。具体的には、可視光線透過率が70%以上の材料から成ることが好ましい。可視光透過率の測定方法は、JIS K 7361-1:1997「プラスチック-透明材料の全光線透過率の試験方法」に準拠して、波長360~830nmの領域の光の透過率を算出して測定される。
(アンテナ)
本発明のRFIDタグにおけるアンテナは、ICチップと接合されており、ICチップに記録された情報を電磁波によって送受信する機能を有する。アンテナが送受信する周波数の範囲は、用途及び目的に応じて適宜に設定することができ、高周波(HF:3MHz~30MHz)、超短波(VHF:30MHz~300MHz)、極超短波(UHF:300MHz~3GHz)の範囲であってよい。
RFIDタグとRFIDリーダーとの送受信可能範囲は、例えば、1cm~10mで設定されてよい。好ましくは5cm~5m、より好ましくは10cm~1mである。この送受信可能範囲は、アンテナを形成する導電性材料の導電性(高いほど送受信可能範囲が遠くなる)、アンテナ面積(面積が大きいほど送受信可能範囲が遠くなる)等によって制御可能である。また、アンテナ形状によって、送受信の指向性を制御可能である。
アンテナは、導電性材料から形成されている。
導電性材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミ、ニッケル、及び鉄、又はこれらの混合物を含有する金属;カーボン;導電性無機酸化物:導電性有機化合物等が使用可能である。
導電性材料中に、導電性材料以外の材料を含有していてもよい。導電性材料以外の材料としては、例えば、アンテナを形成する際の工程で含まれた不純物、アンテナを形成するために用いられる材料成分、これらの変性物等が考えられる。導電性材料中の、導電性材料以外の材料の含有率は、アンテナが機能する限り特に限定されないが、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。
本発明のRFIDタグにおけるアンテナは、銅で形成されていることが、特に好ましい。
本発明のRFIDタグは、電子レンジを用いて出力700Wにて3分間マイクロ波を照射したときのアンテナのシート抵抗値が、照射前の2倍以上となることを特徴とする。このことにより、本発明のRFIDタグを付した食品パッケージを電子レンジ加熱した場合に、アンテナのスパーク発生が抑制されることとなる。
マイクロ波照射前のアンテナのシート抵抗値は、可能な限り低いほうが好ましいが、シート抵抗値が過度に低いことの実益は少ない。本発明のRFIDタグの貼付が想定される食品パッケージの流通形態を考慮すると、実際的なシー抵抗値の範囲は0.1~1,000Ω/□であり、好ましくは0.1~500Ω/□、より好ましくは0.1~100Ω/□、更に好ましくは0.1~50Ω/□である。
電子レンジを用いて出力700Wにて3分間マイクロ波を照射した後のアンテナのシート抵抗値は、照射前のシート抵抗値に対して、好ましくは2.5倍以上、より好ましくは3倍以上、更に好ましくは3.5倍以上、特に4倍以上となる。マイクロ波照射後のアンテナのシート抵抗値増大の程度が大きいほど、食品パッケージの電子レンジ加熱によるスパーク発生をより効果的に抑制することが可能になり、好ましい。
マイクロ波照射前後のアンテナのシート抵抗値を上記の好ましい範囲に制御する手法としては、例えば、アンテナをパターン状に形成し、該パターンの一番狭い部分の幅(最小幅)を適宜に調整すること;アンテナを形成する導電性材料の厚みを適宜に調整すること;アンテナを形成する導電性材料として、マイクロ波照射により化合物組成が変化する材料を使用し、マイクロ波照射後の組成変化により抵抗値を増大させること;膨張率の異なる複数の材料の混合物を使用し、マイクロ波照射後に接触を低下させて抵抗値を増大させること、等の方法を採用してもよい。
アンテナをパターン状に形成し、該パターンの最小幅を適宜に調整することにより、マイクロ波照射前後のアンテナのシート抵抗値を制御することができる。
アンテナが有するパターン形状としては、例えば、導電性材料の細線で形成された、スパイラル、メッシュ、空間充填曲線等のパターン;、又は、面状の導電性材料に、円、多角形等の適宜の形状の開口部が形成されたパンチングパターン等が挙げられる。
アンテナの辺縁部は、円弧状になっていることが好ましい。アンテナの辺縁部の角を円弧状とすることにより、マイクロ波を照射したときの電解集中を防止し、スパーク発生を更に効果的に抑制することが可能となる。
図1~図4に、本発明のRFIDタグのアンテナパターンの例を、いずれも概略平面図として示した。
図1は、スパイラル状のパターンを有するアンテナの例である。スパイラルとは、アンテナを形成する導電性材料の細線が、渦巻き状のパターンを有するものである。スパイラル状のアンテナは、角が図1に示す如く、円弧状になっていることが好ましい。
図2は、メッシュ状のパターンを有するアンテナの例である。メッシュとは、アンテナを形成する導電性材料の細線が、格子状のパターンを有するものである。アンテナがメッシュ状のパターンを有すると、ICチップを設置する際の位置合わせの目印となり易く、ICチップの配置位置が多少ずれても、ICチップとアンテナとの電気的接合が取れる確率が上がるので、製品歩留まりが高くなる。メッシュ状のアンテナは、図2に示す如く、角が丸められていることが好ましい。
図3は、空間充填曲線状のパターンを有するアンテナの例である。空間充填曲線とは、平面の領域を複数の正方形に分割したときに、そのすべての正方形を1回ずつ通過する1本の曲線をいう。空間充填曲線は、図3に示した如くの矩形波状の曲線であってもよいし、メアンダ曲線、ペアノ曲線、ヒルベルト曲線等であってもよい。空間充填曲線は、図3に示す如く、角が丸められた曲線であることが好ましい。
図4は、パンチングパターンを有するアンテナの例である。パンチングパターンとは、図4に示す如く、面状の導電性材料中に、一定形状の開口部が多数形成されているものである。開口部の形状は、円、楕円、多角形等であってよい。パンチングパターンの端部は、角が丸められていることが好ましい。
本発明のRFIDタグでは、基材のうちの導電性材料が形成されている領域の最小外接長方形の面積に対する、導電性材料の総面積の比として定義される、アンテナの開口率が、70~99%であることが好ましい。この開口率が大きくなると、導電性を示すアンテナの面積が減少する。そのため、アンテナ自体は目立たなくなる利点を有するが、アンテナの送受信性能は減少する。アンテナの開口率範囲は、アンテナの用途、形状等に応じて適宜設定される。本発明のRFIDタグにおける開口率は、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは85%以上である。開口率は98%以下、95%以下、又は90%以下でもよい。
本発明のRFIDタグのアンテナは、その一部に、ICチップを搭載するための接点パッドが設けられていてもよい。この接点パッドは周辺部とは異なるパターンとしてもよい。すなわち、接点パッドは、開口部を有さないか、又は周辺部よりも開口率を小さく設定したパターンとしてもよい。もちろん、均一な開口率を有するアンテナ上にICチップを電気的に接合してもよい。
本発明のRDIDタグでは、アンテナのパターンにおける最小幅(w)が、0.1~15μmの範囲であることが好ましい。この最小幅(w)を15μm以下に狭くすることにより、マイクロ波を照射したときのシート抵抗値の増大効果が高くなり、スパーク抑制効果がより向上する。スパーク抑制効果を重視する場合、アンテナパターンの最小幅(w)は、より好ましくは8μm以下、更に好ましくは5μm以下である。一方、アンテナの最小幅(w)を広くすると、アンテナの導電性が向上する。アンテナの高導電性を重視する場合の最小幅(w)は、より好ましくは0.2μm以上、更に好ましくは0.3μm以上である。
アンテナのパターンが細線で形成されている場合、アンテナの最小幅(w)は、その線幅の一番細い部分の幅として定義される。一方、アンテナがパンチングパターン状である場合、アンテナの最小幅(w)は、そのアンテナパターンの幅が一番細くなる部分の幅として定義してよい。
アンテナの最小幅(w)は、アンテナパターンの幅が一番細くなると思われる箇所を10箇所測定した平均値として定義されてもよい。
図1~図4では、各図に示したアンテナのパターン最小幅(w)の測定位置の例を、図中に合わせて示した。
本発明のRFIDタグでは、アンテナの厚み(h)が10nm~5μmの範囲であることが好ましい。
アンテナを厚くすることによって、アンテナの導電性が向上する。したがって高導電性を重視する場合は、アンテナの厚み(h)は、10nm以上であることが好ましく、100nm以上であることがより好ましく、500nm以上であることが更に好ましく、特に好ましくは1μm以上である。また、アンテナを薄くすることによって、マイクロ波照射によるシート抵抗値増大効果が高くなり、スパーク抑制効果が向上する。したがってシート抵抗値増大効果を重視する場合は、アンテナの厚み(h)は5μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましく、特に好ましくは1μm以下である。
導電性材料にマイクロ波を照射した場合、電流が表面に集中する表皮効果が生じ、内部より表面での発熱がより生じ易い。マイクロ波の浸透深さは材質によって異なり、例えば、2.45GHz(家庭用電子レンジのマイクロ波の波長)におけるマイクロ波の浸透深さは、アルミニウムでは1.69μm、銅では1.33μm程度である。
したがって、アンテナを形成する導電性材料の選択と、アンテナの厚み(h)の調整とにより、アンテナにマイクロ波を照射したときのアンテナの温度上昇の程度を制御することができ、これにより、アンテナのシート抵抗値の増大効果を制御できる。
アンテナの最小幅(w)に対するアンテナ厚み(h)の比率として定義されるアスペクト比(h/w)は、アンテナの導電性を向上させる観点からは、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.4以上であり、マイクロ波の照射によるシート抵抗値を増大させる効果の観点からは、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下である。
《RFIDタグの製造方法。》
本発明のRFIDタグは、上記のような構成を有している限り、任意の方法によって製造されてよい。
本発明のRFIDタグは、例えば、基材上にアンテナを形成する工程(アンテナ形成工程)を含む、RFIDタグの製造方法によって製造されてよい。基材上にアンテナを形成する工程を経た後、更に、アンテナ上にICチップを電気的に接合する工程(ICチップ接合工程)を有していてよい。
〈アンテナ形成工程〉
本発明のRFIDタグにおけるアンテナは、パターン状の場合であっても、パターンを有さない「ベタ膜」状のものであってもよい。
以下では、基材上に、パターン状のアンテナを形成する場合を例として、その形成方法について説明するが、本発明はこれに限定されない。
基材上にパターン状のアンテナを形成する方法としては、例えば、基材に積層した導電性薄膜のエッチングによる方法;基材上に、導電性材料又はその前駆体を含む塗工液を塗布する工程を経る方法等が挙げられる。パターン形成の自由度を確保する観点からは、導電性材料又はその前駆体を含む塗工液をパターン状に塗布する工程を経る、パターン形成方法が好ましい。好ましくは、塗工液の塗布後に加熱が行われる。
-塗工液-
塗工液に含まれる成分は、好ましくは、導電性材料又はその前駆体の微粒子と、分散媒とが主であり、これらの他に、非導電性粒子、界面活性剤、分散剤、酸化防止剤、還元剤等の任意成分が含まれていてもよい。
導電性材料としては、例えば、金属、導電性金属酸化物、カーボン、導電性有機化合物等;導電性材料の前駆体としては、例えば、金属化合物等が;それぞれ挙げられ、これらから選択される1種以上を使用することができる。複数種の材料又は前駆体の混合物であってもよく、コアシェル構造等の複合化がされているものでもよい。
導電性材料又はその前駆体の粒子の大きさは、平均一次粒径として、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは50nm以下であり、更に好ましくは10nm以下である。粒子の平均一時粒径は、1nm以上が好ましい。
分散媒の主成分は、分散媒の主体を成す液体である。この液体としては、使用時に流動性があり、導電性材料又はその前駆体の粒子を分散可能であり、かつ好ましく行われる加熱の際に残留し難い物性を有する液体が好ましい。使用可能例としては、例えば、アルコール、アルキルエーテル、炭化水素化合物、エステル化合物等が挙げられる。これらのうちでも、室温で液状であるものが好ましく使用される。
塗工液の任意成分のうち、分散剤は、分散する粒子の二次凝集を防止し、分散液を安定に保存するために使用される。酸化防止剤及び還元剤は、それぞれ、粒子若しくは分散媒、又はその両者の分解を抑制し、分散液の保存安定性を付与するために使用される。
-塗布-
基材上に塗工液を塗布する方法としては、例えば、転写印刷、直接描画等挙げられる。
-加熱-
基材上に塗工液を塗布した後、好ましく行われる加熱は、例えば、焼成炉中で行うことができ、又はプラズマ、加熱触媒、紫外線、真空紫外線、電子線、赤外線ランプアニール、フラッシュランプアニール、レーザー等を照射する等の手段によってもよい。
この加熱によって、パターン状に塗布された導電性材料が焼結され、又は導電性材料の前駆体が還元されて導電性材料になるとともに焼結されて、パターン状のアンテナが形成される。
加熱は、非酸化性雰囲気中、還元性雰囲気中で行われてよい。また、加熱は、加圧雰囲気で行なってもよいし、減圧雰囲気で行なってもよい。
加熱温度は、塗工液に含有される粒子の種類によって、適宜に設定されてよい。
(好ましいアンテナ形成方法)
本発明においては、
基材上に、酸化第一銅微粒子の分散体をパターン状に印刷した後、還元して金属銅とすることによって、アンテナを形成する方法が好ましい。加熱は、例えばプラズマ焼成処理によってよい。
これは、酸化第一銅が還元され易いこと、銅の導電性が良好であることから、上記の方法によれば、送受信感度が高いRFIDタグを簡便に製造可能であるからである。
〈ICチップ接合工程〉
基材上に、好ましくは上記の方法によってアンテナを形成した後、アンテナ上にICチップが電気的に接合される。
アンテナとICチップとの接合は、ハンダ付又は異方導電性ペースト等を用いて行ってよい。
(その他の任意工程)
本発明のRFIDタグは、アンテナ及びICチップ上に、更に透明基材を積層し、アンテナ及びICチップが基材と透明基材との間に挟まれた構造を有するものとしてもよい。このようにすることにより、アンテナの送受信部を保護する他、アンテナの微小な凹凸を2枚の基材で挟持することにより、スパーク発生を更に効果的に抑制することが可能となる。
《実施例1~4及び比較例1》
下記の方法にて、RFIDタグを作成した。
先ず、アンテナ形成用の塗工液として、以下の組成を有する分散体を調製した。
酸化第一銅微粒子(平均粒径30nm):10wt%
n-ブタノール:86wt%
湿潤分散剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製、「Disperbyk(登録商標)-145」、):2wt%
1、2-プロピレングリコール:1wt%
フッ素系界面活性剤(セイミケミカル株式会社製、「サーフロン(登録商標)S-611」):1wt%
PET基材上に、上記の塗工液を、直接描画法によってパターン状に塗布した。このパターンは、一辺100μmの正方形が縦横の辺を共有して多数隣接して形成されたメッシュ状とした。塗布後のパターンは、マイクロ波プラズマ焼成機を用いて、0.8kWで300秒加熱焼成することにより、メッシュ状のアンテナパターンを得た。
メッシュアンテナの形成面積は3cm×10cmとし、アンテナの最小幅(w)及び厚み(h)は、それぞれ、表1に示したとおりとした。
次に、このアンテナパターン上に異方性導電接着剤を薄く塗布し、この上にICチップ(NXPセミコンダクタ社製、型番G2XM)を配置し、熱圧着装置で160℃、1.0Nにて、10秒間圧着することによって電気的に接続させ、アンテナとICチップとを電気的に接合した。この上に、接着層付PETフィルムを積層することにより、パッシブ型RFIDタグを作製した。
ハンディーリーダ/ライタ(株式会社ウェルキャット製、型番XIT-150-BR)を用いて、得られたRFIDタグの動作確認を行った。具体的には、RFIDタグとハンディーリーダ/ライタとの距離を1m離して、データの入出力が可能かどうかを確認した。
このRFIDを電子レンジ(パナソニック株式会社製、型番NE-EH228)に入れ、出力700Wで3分間マイクロ波を照射した。
マイクロ波照射前後のメッシュアンテナ部分のシート抵抗値を、四端子法シート抵抗測定装置(三菱油化株式会社製、型番「ロレスタMP」)を用い、JIS K 7194に準拠した5点法にて測定した。
また、マイクロ波照射時のスパーク発生の有無を、目視にて確認した。
結果を表1に記載する。
Figure 0007022005000001
表1の結果から、本発明のRFIDタグは、電子レンジを用いて出力700Wにて3分間マイクロ波を照射したときのアンテナのシート抵抗値が、照射前の2倍以上となることによって、マイクロ波照射時のスパーク発生が抑制されていることが検証された。
本発明のRFIDタグは、食品パッケージ、特に電子レンジ加熱される食品パッケージに貼付するRFIDとして、好適に利用可能である。

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材上に積層されている送受信用のアンテナと、前記アンテナに接合されているICチップとを有するRFIDタグであって、
    前記アンテナは導電性材料によって形成されており、かつ、電子レンジを用いて出力700Wにて3分間マイクロ波を照射したときの前記アンテナのシート抵抗値が、照射前の2倍以上となる、RFIDタグ。
  2. 前記アンテナが、スパイラル、メッシュ、空間充填曲線、及びパンチングから選択されるパターン状である、請求項1に記載のRFIDタグ。
  3. 前記アンテナのパターンにおける一番狭い部分の幅が、0.1~15μmである、請求項2に記載のRFIDタグ。
  4. 前記アンテナの厚みが10nm~5μmである、請求項1~3のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
  5. 前記基材のうちの、導電性材料が形成されている領域の最小外接長方形の面積に対する、導電性材料の総面積の比として定義される、アンテナの開口率が70~99%である、請求項1~4のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
  6. 前記アンテナが銅で形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のRFIDタグ。
  7. 基材上に、酸化第一銅微粒子の分散体をパターン状に印刷した後、還元して金属銅とすることによってアンテナを形成する工程を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のRFIDタグの製造方法。
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