JP7019544B2 - イオン注入装置 - Google Patents

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本発明は、部材にイオンを注入するイオン注入装置に関する。
イオン注入装置は、被注入部材にイオンを注入するための注入処理を行う。被注入部材は、例えば、半導体ウエハ(基板)である。以下においては、被注入部材に注入するためのイオンを、「特定イオン」ともいう。
注入処理では、イオン源に供給される材料ガスまたは固体材料が、アーク放電により、イオン化される。これにより、イオン源は、異なる複数種類のイオンを発生する。そして、イオン源に所定の電圧が印加されることにより、イオン源から複数種類のイオンが引き出される。質量分析部は、複数種類のイオンに含まれる特定イオンを、分析スリットのスリットへ導く。分析スリットのスリットを通過した特定イオンは、被注入部材に注入される。
特許文献1では、イオン注入装置において注入処理を行うための構成(以下、「関連構成A」ともいう)が開示されている。関連構成Aでは、4枚の可動板を独立して移動させることにより、特定イオンが通過するための開口のサイズが調整される。
特開平6-020618号公報
関連構成Aでは、特定イオンが通過するスリット(開口)のサイズを調整するために、独立して移動可能な4枚の可動板が使用される。そのため、スリットのサイズを調整するための構成が複雑であり、イオン注入装置の製造コストが高い。そこで、スリットのサイズを調整するための構成が、簡単な構成であることが要求される。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、スリットのサイズを調整するための構成が、簡単な構成であるイオン注入装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るイオン注入装置は、イオン源が発生させる複数種類のイオンに含まれる特定イオンを、被注入部材に注入する。前記イオン注入装置は、前記特定イオンが通過する分析スリットを備え、前記分析スリットは、前記特定イオンが通過するスリットを有し、前記分析スリットは、板状の第1部材と、板状の第2部材とを含み、前記第1部材は、前記特定イオンが通過する第1スリットを有し、前記第2部材は、前記特定イオンが通過する第2スリットを有し、前記スリットは、平面視において、前記第1部材の前記第1スリットが前記第2部材の前記第2スリットと重なった状況における、当該第1スリットおよび当該第2スリットから構成され、前記イオン注入装置は、前記第1部材および前記第2部材の両方または一方が移動することにより、前記スリットのサイズを変える構造を有し、前記構造は、前記第1部材および前記第2部材の両方または一方が移動することにより、前記スリットの幅、および、当該スリットの高さを変え、前記第1スリットおよび前記第2スリットの各々の形状は長尺状であり、前記第1スリットは、第1端部を有し、前記第1端部は、前記第1スリットの長手方向の端部であり、前記第2スリットは、第2端部を有し、前記第2端部は、前記第2スリットの長手方向の端部であり、前記構造では、前記第1部材および前記第2部材の両方または一方が移動することにより前記スリットの高さが変わるように、前記第1端部および前記第2端部の各々は構成されている
本発明によれば、前記スリットは、平面視において、前記第1部材の前記第1スリットが前記第2部材の前記第2スリットと重なった状況における、当該第1スリットおよび当該第2スリットから構成される。前記イオン注入装置は、前記第1部材および前記第2部材の両方または一方が移動することにより、前記スリットのサイズを変える構造を有する。
すなわち、前記イオン注入装置は、第1部材および第2部材という2つの部材を使用した簡単な構成で、スリットのサイズを変えることができる。これにより、スリットのサイズを調整するための構成が、簡単な構成であるイオン注入装置を提供することができる。
実施の形態1に係るイオン注入装置の構成を示す図である。 質量分析部の一部を拡大した図である。 分析スリットの構成を示す平面図である。 実施の形態1の特徴的な構成を説明するための図である。 実施の形態1の特徴的な構成を説明するための平面図である。 実施の形態1に係るサイズ変更処理を説明するための平面図である。 変形例1に係る構成が適用された、初期状態の分析スリットに含まれる部材の構成を示す図である。 変形例1に係る構成が適用された分析スリットの構成を示す平面図である。 変形例1に係るサイズ変更処理Aを説明するための平面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。以下の図面では、同一の各構成要素には同一の符号を付してある。同一の符号が付されている各構成要素の名称および機能は同じである。したがって、同一の符号が付されている各構成要素の一部についての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、当該各構成要素の相対配置などは、装置の構成、各種条件等により適宜変更されてもよい。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係るイオン注入装置100の構成を示す図である。図1において、X方向、Y方向およびZ方向は、互いに直交する。以下の図に示されるX方向、Y方向およびZ方向も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(-X方向)とを含む方向を「X軸方向」ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(-Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」ともいう。また、以下においては、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(-Z方向)とを含む方向を「Z軸方向」ともいう。
また、以下においては、X軸方向およびY軸方向を含む平面を、「XY面」ともいう。また、以下においては、X軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「XZ面」ともいう。また、以下においては、Y軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「YZ面」ともいう。
イオン注入装置100は、イオンを、被注入部材6に注入する装置である。被注入部材6は、例えば、半導体ウエハ(基板)である。以下においては、被注入部材6に注入するためのイオンを、「特定イオン」ともいう。詳細は後述するが、イオン注入装置100は、イオン源10が発生させる複数種類のイオンに含まれる特定イオンを、被注入部材6に注入する注入処理を行う。注入処理は、例えば、半導体ウエハ(基板)の表面側における不純物の濃度を制御する処理である。
図1を参照して、イオン注入装置100は、イオン源10と、質量分析部20と、ビームライン部30と、収容部40とを備える。収容部40は、被注入部材6を収容する。被注入部材6は、収容部40の内部に固定されている。
図2は、質量分析部20の一部を拡大した図である。図1および図2を参照して、質量分析部20は、質量分析器21と、分析スリット70とを含む。分析スリット70は、質量分析を行うための重要な部材である。なお、注入処理が行われている期間において、特定イオンが分析スリット70を通過する。
図3は、分析スリット70の構成を示す平面図である。以下においては、新品の分析スリット70の状態を、「初期状態」ともいう。図3(a)は、初期状態の分析スリット70を示す平面図である。分析スリット70は、主面7sを有する。また、初期状態の分析スリット70は、スリットS1wを有する。
次に、注入処理について説明する。図1から図3を参照して、注入処理では、イオンビームB1が、被注入部材6に照射される。イオンビームB1は、イオンを含むビームである。
具体的には、注入処理では、まず、イオン源10が、異なる複数種類のイオンを発生させる。質量分析部20は、複数種類のイオンに含まれる特定イオンを選択する。具体的には、特定イオンが分析スリット70のスリットS1wを通過するように、質量分析器21は、当該特定イオンを含むイオンビームB1を、分析スリット70のスリットS1wへ導く。これにより、イオンビームB1に含まれる特定イオンは、分析スリット70のスリットS1wを通過する。そして、イオンビームB1に含まれる特定イオンは、ビームライン部30を経由して、収容部40に収容されている被注入部材6に注入される。
以下においては、分析スリット70のうち、スリットS1wの周辺の部分を、「スリット周辺部」ともいう。前述の注入処理が行われた場合、イオンビームB1の一部は、分析スリット70のスリット周辺部に照射される。そのため、注入処理を行うイオン注入装置100が長期間使用された場合、分析スリット70のスリット周辺部が磨耗する。これにより、スリットS1wのサイズは大きくなる。
以下においては、スリット周辺部の磨耗により、初期状態の分析スリット70のスリットS1wのサイズが変化した状況における当該分析スリット70の状態を、「磨耗状態」ともいう。磨耗状態の分析スリット70は、スリットS1waを有する(図3(b)参照)。なお、図3(b)では、スリットS1wの輪郭を点線で示している。
磨耗状態の分析スリット70におけるスリットS1waのサイズは、初期状態の分析スリット70におけるスリットS1wのサイズより大きい。以下においては、特定イオンのみがスリットを通過するために必要な、当該スリットの幅を、「特定幅」ともいう。
スリットS1waの幅が、特定幅より大きい場合、特定イオンのみを選択することができない。この場合、特定イオンと異なる別のイオンが、被注入部材6に注入されるという不具合が発生する。当該不具合が発生した場合、製品の品質低下が発生する。これを防ぐためには、分析スリットの定期的な交換が必要である。しかしながら、分析スリットの交換作業を行うためには、多くの時間が必要なため、生産装置の稼働にも影響を与え、生産性が低下するという問題がある。
そこで、本実施の形態のイオン注入装置100は、上記の不具合の発生を抑制し、かつ、上記の問題を解決するように構成されている。
次に、本実施の形態の特徴的な構成(以下、「構成Ct1」ともいう)について説明する。図4は、実施の形態1の特徴的な構成Ct1を説明するための図である。図4は、XY面に沿った、分析スリット70の断面図である。図5は、実施の形態1の特徴的な構成Ct1を説明するための平面図である。
図4(a)および図5(a)の各々は、初期状態の分析スリット70を示す平面図である。なお、図5(a)では、構成Ct1を分かりやすくするために、スリットS1wのX軸方向のサイズを、実際のサイズより大きく示している。
図4(a)および図5(a)を参照して、構成Ct1では、分析スリット70は、板状の部材71と、板状の部材72とを含む。なお、分析スリット70の主面7sは、部材71の一方の主面である。
部材71,72の各々は、例えば、カーボン(炭素)で構成される。部材71は、スリットS1を有する。部材72は、スリットS2を有する。なお、部材71のサイズおよび形状は、それぞれ、部材72のサイズおよび形状と同じである。そのため、スリットS1のサイズおよび形状は、それぞれ、スリットS2のサイズおよび形状と同じである。スリットS1およびスリットS2の各々の形状は長尺状である。
以下においては、平面視(XZ面)において、部材71のスリットS1が部材72のスリットS2と重なった状況を、「重なり状況」ともいう。本明細書において、「平面視」とは、「分析スリット70の主面7sを、当該主面7sと対向する位置から視た状態」という意味である。
なお、重なり状況は、平面視(XZ面)において、部材71が部材72と重なっている状況でもある。図5(a)は、重なり状況を示している。
構成Ct1では、スリットS1wは、重なり状況における、スリットS1およびスリットS2から構成される(図4(a)および図5(a)参照)。これにより、注入処理が行われている期間において、特定イオンが、スリットS1,S2を通過する。また、構成Ct1では、イオン注入装置100は、構造X1を有する。
次に、構造X1について説明する。構造X1は、部材71および部材72の両方または一方が移動することにより、スリットS1wのサイズを変える構造である。前述したように、注入処理を行うイオン注入装置100が長期間使用されることにより、分析スリット70の状態は、初期状態から磨耗状態になる。
図4(b)および図5(b)は、磨耗状態の分析スリット70を示す。なお、図4(b)および図5(b)では、スリットS1wを点線で示している。図4(b)および図5(b)を参照して、磨耗状態の分析スリット70は、スリットS1waを有する。
前述したように、構造X1は、部材71および部材72の両方または一方が移動することにより、スリットS1wのサイズ(幅)を変える構造である。すなわち、構造X1は、部材71および部材72の両方または一方が移動することにより、スリットS1waのサイズ(幅)を変える構造である。
以下においては、磨耗状態の分析スリット70に含まれる部材71のスリットS1を、「スリットS1a」ともいう。また、以下においては、磨耗状態の分析スリット70に含まれる部材72のスリットS2を、「スリットS2a」ともいう。構成Ct1におけるスリットS1waは、平面視(XZ面)において、分析スリット70に存在する、スリットS1aおよびスリットS2aから構成される開口(貫通孔)である(図5(b)参照)。
また、以下においては、水平方向を、「水平方向Dr1」または「方向Dr1」ともいう。水平方向Dr1は、X軸方向に沿った方向である。水平方向Dr1は、方向Dr1aと、方向Dr1bとを含む。方向Dr1bは、方向Dr1aと反対の方向である。
また、以下においては、水平方向Dr1における、初期状態の分析スリット70におけるスリットS1wのサイズを、「サイズL1」ともいう。サイズL1は、スリットS1wの幅である。すなわち、サイズL1は、スリットS1,S2の各々の幅である。
また、以下においては、水平方向Dr1における、スリットS1waのサイズを、「サイズL1a」ともいう。サイズL1aは、スリットS1waの幅である。すなわち、サイズL1aは、スリットS1a,S2aの各々の幅である。
具体的には、構造X1では、部材71は、水平方向Dr1に移動自在に構成されている(図4および図5参照)。また、構造X1では、部材72は、水平方向Dr1に移動自在に構成されている。部材71,72の各々は、例えば、作業者の手により、水平方向Dr1に移動するように構成されている。
なお、部材71,72の各々は、例えば、モーター等で駆動する機械により、水平方向Dr1に移動するように構成されてもよい。当該構成では、部材71,72の各々は、当該部材71,72の各々を水平方向Dr1に移動させる機能を有する機械により、移動する。
また、構造X1は、部材71および部材72の両方または一方が水平方向Dr1に移動することにより、スリットS1w(スリットS1wa)のサイズ(幅)を変える構造である。
以下においては、部材71が方向Dr1aへ移動する処理を、「処理Pr1」ともいう。また、以下においては、部材72が方向Dr1bへ移動する処理を、「処理Pr2」ともいう。構造X1は、処理Pr1および処理Pr2の両方または一方が行われることにより、スリットS1w(スリットS1wa)の幅を小さくする構造である。
次に、磨耗状態の分析スリット70におけるスリットS1waのサイズL1aを変えるための処理(以下、「サイズ変更処理」ともいう)について説明する。サイズ変更処理は、磨耗状態の分析スリット70におけるスリットS1waのサイズL1a(幅)を小さくする処理である。
サイズ変更処理では、スリットS1waのサイズL1aがサイズL1となるように、処理Pr1,Pr2が行われる。処理Pr1,Pr2は、例えば、作業者により行われる。なお、処理Pr1,Pr2は、例えば、機械により行われてもよい。処理Pr1が行われることにより、部材71が方向Dr1aへ移動する(図4(c)および図6参照)。図6は、実施の形態1に係るサイズ変更処理を説明するための平面図である。また、処理Pr2が行われることにより、部材72が方向Dr1bへ移動する(図4(c)および図6参照)。
これにより、スリットS1waのサイズL1aが、初期のサイズL1となる。そのため、磨耗状態の分析スリット70を使用した状況において、特定イオンと異なる別のイオンが、スリットS1waを通過することを抑制することができる。
(効果)
以上説明したように、本実施の形態によれば、スリットS1wは、平面視(XZ面)において、部材71のスリットS1が部材72のスリットS2と重なった状況における、当該スリットS1および当該スリットS2から構成される。イオン注入装置100は、部材71および部材72の両方または一方が移動することにより、スリットS1w(S1wa)のサイズを変える構造を有する。
すなわち、イオン注入装置100は、部材71および部材72という2つの部材を使用した簡単な構成で、スリットS1w(S1wa)のサイズを変えることができる。これにより、スリットのサイズを調整するための構成が、簡単な構成であるイオン注入装置を提供することができる。
また、本実施の形態によれば、分析スリット70のスリット周辺部の磨耗により、スリットが大きくなった状況において、すぐに、分析スリット70を新品の分析スリットに交換しない。その代わり、分析スリット70のスリットS1waのサイズが小さくなるように、処理Pr1,Pr2が行われる。すなわち、分析スリット70のスリットS1waのサイズL1aがサイズL1となるように、処理Pr1,Pr2が行われる。
これにより、分析スリット70のスリット周辺部の磨耗により大きくなったスリットS1wであるスリットS1waのサイズを、初期のサイズにすることができる。そのため、分析スリット70に磨耗が発生した状況においても、当該分析スリット70の耐久性を持続させることができる。すなわち、分析スリット70の使用寿命を延ばすことができる。したがって、分析スリットの交換が必要になった状況において、分析スリット70を、新品の分析スリットに交換する交換作業を行う回数を、低減させることができる。
また、分析スリット70は、同じ形状を有する部材71,72で構成される。そのため、分析スリット70の構造を簡易にすることができる。
<変形例1>
以下においては、本変形例の構成を「構成Ctm1」ともいう。構成Ctm1では、イオン注入装置100が有する構造X1が、スリットの幅に加え、当該スリットの高さを変える構造である。構成Ctm1は、実施の形態1の構成Ct1に適用される。構成Ctm1における分析スリット70は、構成Ct1における分析スリット70と比較して、スリットS1,S2の形状のみが異なる。構成Ctm1における分析スリット70のそれ以外の構成および機能は、構成Ct1における分析スリット70と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
図7は、変形例1に係る構成Ctm1が適用された、初期状態の分析スリット70に含まれる部材71,72の構成を示す図である。図7(a)は、変形例1に係る構成Ctm1が適用された部材71の構成を示す図である。図7(b)は、変形例1に係る構成Ctm1が適用された部材72の構成を示す図である。
図7(a)および図7(b)を参照して、部材71はスリットS1を有し、部材72はスリットS2を有する。構成Ctm1では、部材71の形状は、部材72の形状と同じである。そのため、スリットS1のサイズおよび形状は、それぞれ、スリットS2のサイズおよび形状と同じである。スリットS1およびスリットS2の各々の形状は長尺状である。
構成Ctm1におけるスリットS1は、2つの端部E1を有する。各端部E1は、スリットS1の長手方向の端部である。2つの端部E1の一方の端部E1の輪郭の形状は、逆V字状である。また、2つの端部E1の他方の端部E1の輪郭の形状は、V字状である。
構成Ctm1におけるスリットS2は、2つの端部E2を有する。各端部E2は、スリットS2の長手方向の端部である。2つの端部E2の一方の端部E2の輪郭の形状は、逆V字状である。また、2つの端部E2の他方の端部E2の輪郭の形状は、V字状である。
図8は、変形例1に係る構成Ctm1が適用された分析スリット70の構成を示す平面図である。図8(a)は、変形例1における、初期状態の分析スリット70を示す平面図である。構成Ctm1における分析スリット70のスリットS1wは、重なり状況における、図7(a)のスリットS1、および、図7(b)のスリットS2から構成される(図8(a)参照)。なお、XY面に沿った、図8(a)の分析スリット70の断面図は、図4(a)である。
前述したように、イオン注入装置100が長期間使用されることにより、分析スリット70の状態は、初期状態から磨耗状態になる(図8(b)参照)。なお、XY面に沿った、図8(b)の分析スリット70の断面図は、図4(b)である。なお、図8(b)および図4(b)では、スリットS1wを点線で示している。
以下においては、構成Ctm1における磨耗状態の分析スリット70に含まれる部材71のスリットS1を、「スリットS1a」ともいう。また、以下においては、構成Ctm1における磨耗状態の分析スリット70に含まれる部材72のスリットS2を、「スリットS2a」ともいう。
図4(b)および図8(b)を参照して、磨耗状態の分析スリット70は、スリットS1waを有する。構成Ctm1におけるスリットS1waは、平面視(XZ面)において、分析スリット70に存在する、スリットS1aおよびスリットS2aから構成される開口(貫通孔)である。
構成Ctm1における構造X1では、部材71は、水平方向Dr1に移動自在に構成されている。また、構成Ctm1における構造X1では、部材72は、水平方向Dr1に移動自在に構成されている。
構成Ctm1における構造X1は、部材71および部材72の両方または一方が移動することにより、スリットS1w(スリットS1wa)のサイズを変える構造である。具体的には、構成Ctm1における構造X1は、部材71および部材72の両方または一方が移動することにより、スリットS1w(スリットS1wa)の幅、および、当該スリットS1w(スリットS1wa)の高さを変える構造である。
また、構成Ctm1における構造X1では、部材71および部材72の両方または一方が移動することによりスリットS1w(スリットS1wa)の高さが変わるように、端部E1および端部E2の各々は構成されている。
以下においては、部材71が方向Dr1aへ移動する処理を、「処理Pr1」ともいう。また、部材72が方向Dr1bへ移動する処理を、「処理Pr2」ともいう。構成Ctm1における構造X1は、処理Pr1および処理Pr2の両方または一方が行われることにより、スリットS1w(スリットS1wa)の幅、および、当該スリットの高さを小さくする構造である。
構成Ctm1における構造X1では、処理Pr1および処理Pr2の両方または一方が行われることによりスリットS1w(スリットS1wa)の高さが小さくなるように、端部E1および端部E2の各々は構成されている。
具体的には、各端部E1の輪郭を示す輪郭線は、2本の直線Le1を含む(図7(a)参照)。なお、平面視(XZ面)において、水平方向Dr1に沿った線と各直線Le1とが成す角度は鋭角である。また、各端部E2の輪郭を示す輪郭線は、2本の直線Le2を含む(図7(b)参照)。平面視(XZ面)において、水平方向Dr1に沿った線と各直線Le2とが成す角度は鋭角である。
以下においては、垂直方向(Z軸方向)における、初期状態の分析スリット70におけるスリットS1wのサイズを、「サイズL2」ともいう。サイズL2は、スリットS1wの高さである。すなわち、サイズL2は、スリットS1,S2の各々の高さである。
また、以下においては、垂直方向(Z軸方向)における、スリットS1waのサイズを、「サイズL2a」ともいう。サイズL2は、スリットS1waの高さである。すなわち、サイズL2aは、スリットS1a,S2aの各々の高さである。
次に、磨耗状態の分析スリット70におけるスリットS1waのサイズL1a,L2aを変えるための処理(以下、「サイズ変更処理A」ともいう)について説明する。構成Ctm1におけるサイズ変更処理Aは、スリットS1waのサイズL1a(幅)、および、スリットS1waのサイズL2a(高さ)を小さくする処理である。
サイズ変更処理Aでは、スリットS1waのサイズL1aがサイズL1となり、かつ、スリットS1waのサイズL2aがサイズL2と同等のサイズになるように、処理Pr1,Pr2が行われる。処理Pr1,Pr2は、例えば、作業者により行われる。なお、処理Pr1,Pr2は、例えば、機械により行われてもよい。
処理Pr1が行われることにより、部材71が方向Dr1aへ移動する(図4(c)および図9参照)。図9は、変形例1に係るサイズ変更処理Aを説明するための平面図である。処理Pr2が行われることにより、部材72が方向Dr1bへ移動する(図4(c)および図9参照)。
これにより、スリットS1waのサイズL1aが、初期のサイズL1となる。また、スリットS1waのサイズL2aがサイズL2と同等のサイズになる。例えば、図9のように、スリットS1waの長手方向の一方の端部は、スリットS1aの端部E1の直線Le1と、スリットS2aの端部E2の直線Le2とから構成される。そのため、処理Pr1,Pr2が行われることにより、例えば、スリットS1waの長手方向の一方の端部の頂点の高さは低くなる。
(効果)
以上説明したように、本変形例によれば、スリットS1waのサイズL1aがサイズL1となり、かつ、スリットS1waのサイズL2aがサイズL2と同等のサイズになるように、処理Pr1,Pr2が行われる。これにより、実施の形態1と同様な効果が得られる。例えば、分析スリット70の使用寿命を延ばすことができる。したがって、分析スリット70を、新品の分析スリット70に交換する交換作業を行う回数を、低減させることができる。
また、本変形例によれば、1回のサイズ変更処理Aが行われることにより、スリットS1waのサイズL1a(幅)に加え、スリットS1waのサイズL2a(高さ)も小さくすることができる。これにより、スリットS1waの開口面積を、初期状態の面積と同等の面積に維持することができる。そのため、本変形例の構成Ctm1では、磨耗状態の分析スリット70を使用した状況において、特定イオンと異なる別のイオンが、スリットS1waを通過することをさらに抑制することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態、変形例を自由に組み合わせたり、実施の形態、変形例を適宜、変形、省略することが可能である。
例えば、実施の形態1のサイズ変更処理において、処理Pr1,Pr2の一方が行われる構成(以下、「変形構成A1」ともいう)としてもよい。変形構成A1における構造X1は、処理Pr1および処理Pr2の一方が行われることにより、スリットS1w(スリットS1wa)の幅を小さくする構造である。すなわち、変形構成A1における構造X1は、部材71および部材72の一方が水平方向Dr1に移動することにより、スリットS1w(スリットS1wa)のサイズを変える構造である。つまり、変形構成A1における構造X1は、部材71および部材72の一方が移動することにより、スリットS1wのサイズを変える構造である。
また、例えば、変形例1のサイズ変更処理Aにおいて、処理Pr1,Pr2の一方が行われる構成(以下、「変形構成A2」ともいう)としてもよい。変形構成A2における構造X1では、処理Pr1および処理Pr2の一方が行われることによりスリットS1w(スリットS1wa)の高さが小さくなるように、端部E1および端部E2の各々は構成されている。すなわち、変形構成A2における構造X1では、部材71および部材72の一方が移動することによりスリットS1w(スリットS1wa)の高さが変わるように、端部E1および端部E2の各々は構成されている。
また、変形構成A2における構造X1は、部材71および部材72の一方が移動することにより、スリットS1w(スリットS1wa)のサイズを変える構造である。具体的には、変形構成A2における構造X1は、部材71および部材72の一方が移動することにより、スリットS1w(スリットS1wa)の幅、および、当該スリットS1w(スリットS1wa)の高さを変える構造である。
また、部材71のサイズおよび形状は、それぞれ、部材72のサイズおよび形状と同じであるとしたがこれに限定されない。部材71および部材72の両方または一方の移動により、スリットS1w(スリットS1wa)のサイズを変えることが可能であれば、部材71のサイズおよび形状は、それぞれ、部材72のサイズおよび形状と異なってもよい。
また、端部E1,E2の各々の形状は、図7(a)または図7(b)に示される形状に限定されない。部材71および部材72の両方または一方の移動により、スリットS1w(スリットS1wa)の高さを変えることが可能であれば、端部E1,E2の各々の形状は、図7(a)または図7(b)に示される形状と異なってもよい。
6 被注入部材、10 イオン源、20 質量分析部、70 分析スリット、71,72 部材、100 イオン注入装置、E1,E2 端部、Le1,Le2 直線、S1,S1a,S1w,S1wa,S2,S2a スリット。

Claims (5)

  1. イオン源が発生させる複数種類のイオンに含まれる特定イオンを、被注入部材に注入するイオン注入装置であって、
    前記特定イオンが通過する分析スリットを備え、
    前記分析スリットは、前記特定イオンが通過するスリットを有し、
    前記分析スリットは、
    板状の第1部材と、
    板状の第2部材とを含み、
    前記第1部材は、前記特定イオンが通過する第1スリットを有し、
    前記第2部材は、前記特定イオンが通過する第2スリットを有し、
    前記スリットは、平面視において、前記第1部材の前記第1スリットが前記第2部材の前記第2スリットと重なった状況における、当該第1スリットおよび当該第2スリットから構成され、
    前記イオン注入装置は、
    前記第1部材および前記第2部材の両方または一方が移動することにより、前記スリットのサイズを変える構造を有し、
    前記構造は、前記第1部材および前記第2部材の両方または一方が移動することにより、前記スリットの幅、および、当該スリットの高さを変え、
    前記第1スリットおよび前記第2スリットの各々の形状は長尺状であり、
    前記第1スリットは、第1端部を有し、
    前記第1端部は、前記第1スリットの長手方向の端部であり、
    前記第2スリットは、第2端部を有し、
    前記第2端部は、前記第2スリットの長手方向の端部であり、
    前記構造では、前記第1部材および前記第2部材の両方または一方が移動することにより前記スリットの高さが変わるように、前記第1端部および前記第2端部の各々は構成されている
    イオン注入装置。
  2. 前記構造では、前記第1部材は、水平方向に移動自在に構成されており、
    前記構造では、前記第2部材は、前記水平方向に移動自在に構成されており、
    前記構造は、前記第1部材および前記第2部材の両方または一方が前記水平方向に移動することにより、前記スリットのサイズを変える
    請求項1に記載のイオン注入装置。
  3. 前記構造は、前記第1部材が前記水平方向に含まれる第1方向へ移動する第1処理、および、前記第2部材が前記第1方向と反対の方向へ移動する第2処理の両方または一方が行われることにより、前記スリットの幅を小さくする
    請求項2に記載のイオン注入装置。
  4. 前記構造では、前記第1部材が水平方向に含まれる第1方向へ移動する第1処理、および、前記第2部材が前記第1方向と反対の方向へ移動する第2処理の両方または一方が行われることにより前記スリットの高さが小さくなるように、前記第1端部および前記第2端部の各々は構成されている
    請求項に記載のイオン注入装置。
  5. 前記第1端部の輪郭を示す第1輪郭線は、第1直線を含み、
    平面視において、前記水平方向に沿った線と前記第1直線とが成す角度は鋭角であり、
    前記第2端部の輪郭を示す第2輪郭線は、第2直線を含み、
    平面視において、前記水平方向に沿った線と前記第2直線とが成す角度は前記鋭角である
    請求項に記載のイオン注入装置。
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