JP7019499B2 - トラス梁 - Google Patents

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Description

本開示は、地震時の変形能力が高いトラス梁に関する。
トラス梁は、弦材及び斜材の個材で構成され、弾性域では個々の部材に生じる軸力で抵抗する部材であり、一般的に弦材は直線や曲線、斜材は直線であることが多い。
鉄骨部材の変形能力は、主に個材の幅厚比によって構造特性係数(以下、「Ds値」と記す)が決まり、H形鋼などの単材の充腹材部材に適用されている。変形性能が大きいほどDs値は小さな値となり、設計用の地震力が小さくなる。しかし、トラス梁の個材の幅厚比には適用できず、トラス梁自体の部材種別が存在しないため、現時点では特別な検討をしない限り、トラス梁の設計にはDs値を大きく定めることが慣例である。従って、トラス梁を設ける場合には、変形性能に乏しい「建物」として、地震力を大きく(Ds値を大きく)して設計する必要があり、トラス梁だけでなく、その他の柱・梁も含めて、不経済な設計になっていた。
非特許文献1には、ラーメン骨組に組み込まれた平面トラス部材において、塑性化する部材を座屈拘束部材や、安定した履歴特性を有する部材に交換することにより、トラス架構全体に安定された履歴特性を与える設計が可能で、個材座屈の影響を考慮せず、充腹材(H形鋼等)と同様に架構を扱うことが可能になると記されている。
例えば特許文献1に、座屈拘束部材が記載されている。この座屈拘束部材は、建物の柱と梁の軸組構造に斜めに配置される制振ブレースとして使用されるものであり、鋼管と、両端部が突出するように鋼管に挿通された鋼製の芯材と、芯材に付着しないように鋼管内に充填された充填材とを有する。
特開2005-146773号公報
日本建築学会著「鋼構造座屈設計指針」日本建築学会、2009年11月
しかしながら、特許文献1に記載の座屈拘束部材では、建物の柱と梁の軸組構造に斜めに配置される制振ブレースとして使用されるものである。また、芯材の両端部が鋼管から露出しているため、芯材が鋼管内に位置する部分と鋼管から露出した部分との境界での折れ、すなわち、首折れ座屈が生じる場合があった。
このような問題を鑑み、本発明は、首折れ座屈が防止された座屈拘束部材を容易に弦材の一部に配置でき、充腹材と同様に架構を扱うことができるトラス梁を提供することを目的とする。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁は、上弦材(2,42)、下弦材(3,22,32)及び複数の斜材(4)を有し、1対の構造部材(5,5)に支持されたトラス梁(1,21,31,41)であって、前記下弦材は、長尺材を有する本体部(6)と、該下弦材の延在方向の一部の区間において前記本体部に置き換わるように配置された座屈拘束部材(8,23,33)とを有し、前記座屈拘束部材が前記本体部又は前記構造部材に接合されて互いに対向する1対の接合体(10,10)と、両端部がそれぞれ対応する前記接合体に固定された芯材(11,34)と、それぞれ、前記芯材が挿通された筒状をなし、一端側が対応する前記接合体に固定された1対の拘束材(12)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、接合体によって容易に座屈拘束部材を下弦材の一部として配置することができ、芯材の両端部が拘束材に覆われているため、首折れ座屈が防止される。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁(1,31,41)では、前記座屈拘束部材(8,33)は、前記複数の斜材の内の当該トラス梁における端部から2番目及び3番目に配置された第2斜材(4b)及び第3斜材(4c)の下端の間に配置されたことを特徴とする。
この構成によれば、斜材の下端側を本体部に接合させた上で座屈拘束部材を下弦材において最も塑性化し易いが区間長の短い端部に比較的近い位置に配置でき、塑性域(芯材)の長さを大きく確保することができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁(21)は、上記第1の構成において、前記複数の斜材の内の当該トラス梁における端部から1番目及び2番目に配置された第1斜材(4a)及び第2斜材(4b)の下端は、前記1対の拘束材の一方に接合していることを特徴とする。
この構成によれば、第1及び第2斜材を、1対の拘束材の一方に接合したことにより、トラスとして成立させた上で、下弦材において最も塑性化し易いが区間長の短い端部に座屈拘束部材を配置できるとともに、塑性域(芯材)の長さを大きく確保できる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁(1,21,31)は、上記構成のいずれかにおいて、前記1対の拘束材の互いに近接する側の端部は、互いに離間していることを特徴とする。
この構成によれば、地震時に芯材が伸縮することにより、地震のエネルギーを効率的に吸収することができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁(31)は、上記構成において、前記座屈拘束部材(33)が、前記1対の拘束材に充填され、前記芯材に付着していない充填材(13)を更に有し、前記芯材(34)は、前記1対の拘束材の一方に挿通された第1芯材(35)と、前記1対の拘束材の他方に挿通された第2芯材(36)とを有し、前記第1芯材及び前記第2芯材の互いに近接する側の端部は、それぞれ前記1対の拘束材から突出して、互いに接合されたことを特徴とする。
この構成によれば、充填材の注入後に第1及び第2芯材の互いの接合を行うことができるため、充填材の施工性が改善される。また、第1及び第2芯材間の距離を調整することにより、座屈拘束部材の寸法を調整することができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁(41)は、上記第1~第3の構成のいずれかにおいて、前記上弦材(42)は、長尺材を有する上弦本体部(43)と、該上弦材の延在方向の一部の区間において前記上弦本体部に置き換わるように配置された上弦座屈拘束部材(8')とを有し、前記上弦座屈拘束部材が、前記上弦本体部又は前記構造部材に接合されて互いに対向する1対の上弦接合体(10')と、両端部がそれぞれ対応する前記上弦接合体に固定された上弦芯材(11')と、それぞれ、前記上弦芯材が挿通された筒状をなし、一端側が対応する前記上弦接合体に固定された1対の上弦拘束材(12',12')とを有し、前記1対の拘束材の互いに近接する側の端部が互いに当接し、かつ、前記1対の上弦拘束材の互いに近接する側の端部が互いに当接していることを特徴とする。
この構成によれば、芯材及び上弦芯材が交互に伸長することによって地震時のエネルギーを吸収できるとともに、芯材及び上弦芯材の中央がそれぞれ1対の拘束材及び1対の上弦拘束材で覆われているため、芯材及び上弦芯材の中央での座屈を防止できる。
本発明によれば、首折れ座屈が防止された座屈拘束部材を容易に弦材の一部に配置でき、充腹材と同様に架構を扱うことができるトラス梁を提供することができる。
第1実施形態に係るトラス梁の正面図 図1におけるII-II断面図 第1実施形態の変形例を示す断面図 第2実施形態に係るトラス梁の正面図 第3実施形態に係るトラス梁における座屈拘束部材の正面図 第4実施形態に係るトラス梁の正面図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1及び図2は、第1実施形態に係るトラス梁1を示す。トラス梁1は、上弦材2と、下弦材3と、複数の斜材4とを有し、両端部が1対の柱5,5に支持されている。なお、トラス梁1は束材(図示せず)を有していてもよい。トラス梁1は、概ね鏡像対称形をなすため、両端部の一方を例に説明するが、他方の端部も同様の構成を有する。
上弦材2及び下弦材3は、概ね水平方向に沿って互いに平行に配置されている。本実施形態の上弦材2及び下弦材3は、直線状の部材であるが、曲線状の部材でもよい。上弦材2の全体及び下弦材3の本体部6には、H形鋼が用いられているが、他の形鋼や鋼管等の長尺の鋼材を用いてもよい。上弦材2の全体及び下弦材3の本体部6に用いられるH形鋼は、1対のフランジが上下方向に対向し、ウェブが鉛直面に沿うように配置される。上弦材2及び下弦材3の両端部は、それぞれ、対応する柱5に剛接合又はピン接合される。
複数の斜材4は、トラス梁1の延在方向の一端側から他端側に向かうにつれ、斜め下方に向かうものと斜め上方に向かうものとが交互に配置される。複数の斜材4において、特定の位置に配置したものを示すときは、最も端部に配置されたものから中央に向かって順に、第1斜材4a、第2斜材4b、第3斜材4c、第4斜材4dと記し、不特定のものや全体を示すときは単に斜材4と記す。各々の斜材4は、H形鋼や、互いに平行に配置された1対の溝形鋼等の鋼製の長尺材からなる。各々の斜材4の上弦材2及び下弦材3に対する角度は互いに略等しい。第1斜材4aの上端は、ガセットプレート7を介して上弦材2及び柱5に剛接合又はピン接合される。第2斜材4b及び第3斜材4cのように上端側が互いに隣接する2つの斜材4,4において、これらの上端側は、共通のガセットプレート7を介して、互いに剛接合又はピン接合されるとともに上弦材2に剛接合又はピン接合される。また、第1斜材4a及び第2斜材4bのように下端側が互いに隣接する2つの斜材4,4において、これらの下端側は、共通のガセットプレート7を介して、互いに剛接合又はピン接合されるとともに下弦材3に剛接合又はピン接合される。上弦材2、下弦材3及び斜材4は、ガセットプレート7にボルト及びナット(図示せず)等によって締結される。
下弦材3は、実質的にH形鋼からなる本体部6と、下弦材3の延在方向において本体部6に整合するように配置された座屈拘束部材8とを有する。換言すると、下弦材3の一部の区間において、本体部6を構成する部材が座屈拘束部材8に置き換えられている。座屈拘束部材8は、下弦材3における塑性化し易い区間に設けられる。最も塑性化し易い区間は、複数の斜材4の内、第1斜材4aの下端及び第2斜材4bの下端の下弦材3への接合部9から柱5までの区間である。しかし、この区間の長さは、第1斜材4aの下端及び第2斜材4bの下端の下弦材3への接合部9から第3斜材4cの下端及び第4斜材4dの下端の下弦材3への接合部9までの区間長の約半分であり、座屈拘束部材8に必要な長さを確保できないおそれがある。そこで、第1実施形態では、座屈拘束部材8は、第1斜材4aの下端と第2斜材4bの下端との接合部9から第3斜材4cの下端と第4斜材4dの下端との接合部9までの区間内に配置される。
座屈拘束部材8は、それぞれ本体部6に接合されて互いに対向する1対の接合体10,10と、両端部が1対の接合体10,10に固定されて、下弦材3の延在方向において本体部6に整合するように配置された芯材11と、それぞれ、芯材11が挿通された筒状をなし、一端側が対応する接合体10に固定された1対の拘束材12,12と、1対の拘束材12,12のそれぞれに充填され、芯材11に付着していない充填材13を有する。
接合体10は鋼製の平板からなる。接合体10には、芯材11及び拘束材12の一端側が溶接等により固定されている。本体部6における座屈拘束部材8に接合する端部には、鋼製の平板からなる本体部側接合体14が設けられており、本体部側接合体14は、本体部6の主要部分を構成するH形鋼に溶接等によって固定されている。接合体10と本体部側接合体14とが、互いに当接した状態でボルト及びナット等の締結具15で締結されていることにより、座屈拘束部材8の両端部が本体部6に接合している。
芯材11は、1本のH形鋼からなり、1対のフランジが上下方向に対向し、ウェブが鉛直面に沿うように配置される。なお、芯材11として、図3に示す変形例のように、互いに平行に配置された1対の溝形鋼16,16を、開口部16aが互いに反対側を向くようにウェブ16bを対向させて配置したもの(図3(A))や、複数の鋼製の平板17を互いに並行に配置したもの(図3(B))を用いてもよい。
各々の拘束材12は、角形鋼管等の鋼管からなる。1対の拘束材12,12の互いに近接する端部は、互いに離間している。この離間長を芯材11の長さで割った値が、芯材11の最大圧縮ひずみとなる。なお、1対の拘束材12,12の互いに近接する端部が互いに当接する(離間長を0とする)ように変形してもよく、この場合、芯材11に圧縮ひずみが生じず、座屈拘束部材8は引張降伏型となる。
充填材13はモルタル等からなる。充填材13は、芯材11における1対の拘束材12,12内に位置する部分に型枠剥離材、オイルペイント又はアスファルト等の付着防止剤を塗布した後に、1対の拘束材12,12内に充填される。そのため、充填材13は、芯材11に付着していない。1対の拘束材12,12及び充填材13によって、芯材11の座屈が防止される。なお、充填材13を設けず、1対の拘束材12,12のみによって芯材11の座屈を防止してもよい。
芯材11は、1対の拘束材12,12及び充填材13によって座屈が防止されるとともに、充填材13が付着していないためその延在方向に伸縮可能である。そのため、座屈拘束部材8は、安定して地震等のエネルギーを吸収することができる。また、下弦材3における塑性化し易い部分に座屈拘束部材8を配置したため、トラス梁1において、個材座屈の影響を考慮せずに、充腹材と同様に架構を扱うことができる。すなわち、トラス梁1の変形能力を向上させることで、必要保有水平耐力計算時のDs値を小さくすることができ、鋼材量を減らすことができる。
芯材11の両端部が1対の拘束材12,12及び充填材13に覆われているため、座屈拘束部材8の首折れ座屈や、芯材11の両端部の局部座屈の発生を防止できる。また、1対の拘束材12,12及び充填材13に覆われていない芯材11の中央部は、従来品の座屈し易い部分に比べて形状の変化が緩やかであるため、スムーズに力が伝達され座屈が生じ難い。
座屈拘束部材8は、芯材11の端部及び拘束材12の端部を一方の表面に固定した接合体10を有する。そのため、1対の接合体10,10を本体部6に固定することにより、座屈拘束部材8を容易に本体部6に取り付けることができる。また、芯材11及び1対の拘束材12,12には市場で流通している一般形鋼を使用できるため、コストの増加を抑えることができる。
図4を参照して、第2実施形態に係るトラス梁21について説明する。説明に当たって、第1実施形態と共通する構成は、その説明を省略し同一の符号を付す。
トラス梁21の下弦材22は、本体部6と座屈拘束部材23とを有する。座屈拘束部材23は、第1斜材4a及び第2斜材4bの下方に延在している。座屈拘束部材23は、第1実施形態と同様に、1対の接合体10,10、1本の芯材11、1対の拘束材12,12及び充填材13を有する。
1対の拘束材12,12の一方は、座屈拘束部材23の端部側である一端側において接合体10を介して柱5に固定され、座屈拘束部材23の中央側である他端側においてガセットプレート7を介して第1斜材4a及び第2斜材4bの下端側を固定している。1対の拘束材12,12の他方は、座屈拘束部材23の端部側である一端側において接合体10及び本体部側接合体14を介して本体部6を構成するH形鋼に固定されている。
このように、第1及び第2斜材4a,4bの下端側をガセットプレート7を介して一方の拘束材12に固定したことにより、第1及び第2斜材4a,4bと下弦材3との接合部9を跨ぐように座屈拘束部材8を配置できる。そのため、トラスとして成立させた上で下弦材3において最も塑性化し易いが区間長の短い端部に座屈拘束部材23を配置できるとともに、塑性域である芯材11の長さを大きく確保することができる。なお、第1及び第2斜材4a,4bの下端側を他方の拘束材12に固定してもよい。
図5を参照して、第3実施形態に係るトラス梁31について説明する。トラス梁31の下弦材32は、本体部6と座屈拘束部材33とを有する。座屈拘束部材33は、第1実施形態と同様に、1対の接合体10,10、1対の拘束材12,12及び充填材13を有し、第1実施形態と同様に配置されるが、芯材34の構成が第1実施形態と異なる。
芯材34は、一端側において1対の接合体10,10の一方に固定され、かつその接合体10に固定されている拘束材12に挿通された第1芯材35と、一端側において1対の接合体10,10の他方に固定され、かつその接合体10に固定されている拘束材12に挿通された第2芯材36とを有する。第1及び第2芯材35,36は、それぞれH形鋼等の長尺の鋼材からなる。第1及び第2芯材35,36の他端側は、それぞれ拘束材12から突出し、互いに接合されている。第1及び第2芯材35,36の他端側は、両者に当接するように配置された鋼製の継手板37とともにボルト及びナット等の締結具38で締結されることにより、互いに接合される。
第1及び第2芯材35,36の互いの接合は、充填材13を各々の拘束材12に注入した後に行うことができる。そのため、充填材13の施工性が改善される。また、第1及び第2芯材35,36を接合するために、1対の拘束材12,12の互いに近接する側の端部間の距離を第1実施形態に比べて大きくする必要が生じる。この区間で芯材34の座屈拘束が低減されるが、継手板37による補強効果によって座屈が抑制される。また、座屈拘束部材33が設置されるべき区間の長さは、本体部6の施工誤差によって変動し得るが、その施工誤差に応じて第1及び第2芯材35,36間の距離を調整することにより座屈拘束部材33の寸法を調整することができる。
図6を参照して、第4実施形態に係るトラス梁41について説明する。第4実施形態では、上弦材42が、実質的にH形鋼からなる上弦本体部43と、上弦材42の延在方向において上弦本体部43に整合するように配置された上弦座屈拘束部材8'とを有する。換言すると、上弦材42の一部の区間において、上弦本体部43を構成する部材が上弦座屈拘束部材8'に置き換えられている。上弦座屈拘束部材8'は、1対の上弦接合体10',10'、上弦芯材11'、1対の上弦拘束材12',12'及び充填材13'を有し、これらは、それぞれ、下弦材3における1対の接合体10,10、芯材11、1対の拘束材12,12及び充填材13に対応する構成を有する。下弦材3の座屈拘束部材8は、第1実施形態と同様に、第2及び第3斜材4b,4cの下方に配置される。上弦座屈拘束部材8'は、第1及び第2斜材4a,4bの上方に配置され、一方の上弦接合体10'は柱5に接合し、他方の上弦接合体10'は、本体部側接合体14と同様の構成を有する本体側上弦接合体14'を介して上弦本体部43に接合している。1対の拘束材12,12の互いに近接する側の端部が互いに当接し、1対の上弦拘束材12',12'の互いに近接する側の端部が互いに当接している。なお、上弦材42の端部に上弦座屈拘束部材8'が配置されているため、第1斜材4aの上端側を固定するガセットプレート7は、柱5に固定され、上弦材42には接合されていない。
トラス梁41の一端側に着目すると、上弦材42及び下弦材3は、地震時に一方が圧縮力を受けると、他方が引張力を受ける。また、トラス梁41の一端側において上弦材42が引張力を受けるとき、トラス梁41の他端側において下弦材3が引張力を受ける。1対の拘束材12,12の互いに近接する側の端部が互いに当接しているため、圧縮力を受ける芯材11又は上弦芯材11'の収縮は妨げられるが、引張力を受ける上弦芯材11'又は芯材11が伸長する。交互に引張力を受ける芯材11及び上弦芯材11'が伸長することによって、地震時のエネルギーが吸収される。また、芯材11及び上弦芯材11'の中央がそれぞれ1対の拘束材12,12及び1対の上弦拘束材12'、12'で覆われているため、芯材11及び上弦芯材11'の中央での座屈を防止できる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。トラス梁は、柱以外の建物の構造部材、例えば梁等に支持されてもよい。下弦材の本体部及び芯材、並びに上弦材の上弦本体部及び上弦芯材に使用されるH形鋼は、弱軸使い、すなわち、1対のフランジが鉛直方向に延在し、ウェブが水平方向に延在するように配置されてもよい。
1,21,31,41:トラス梁
2,42:上弦材
3,22,32:下弦材
4:斜材
4a:第1斜材
4b:第2斜材
5:柱(構造部材)
6:本体部
8,23,33:座屈拘束部材
8':上弦座屈拘束部材
10:接合体
10':上弦接合体
11,34:芯材
11':上弦芯材
12:拘束材
12':上弦拘束材
13,13':充填材
35:第1芯材
36:第2芯材

Claims (6)

  1. 上弦材、下弦材及び複数の斜材を有し、1対の構造部材に支持されたトラス梁であって、
    前記下弦材は、長尺材を有する本体部と、該下弦材の延在方向の一部の区間において前記本体部に置き換わるように配置された座屈拘束部材とを有し、
    前記座屈拘束部材が
    前記本体部又は前記構造部材に接合されて互いに対向する1対の接合体と、
    両端部がそれぞれ対応する前記接合体に固定された芯材と、
    それぞれ、前記芯材が挿通された筒状をなし、一端側が対応する前記接合体に固定された1対の拘束材とを有することを特徴とするトラス梁。
  2. 前記座屈拘束部材は、前記複数の斜材の内の当該トラス梁における端部から2番目及び3番目に配置された第2斜材及び第3斜材の下端の間に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のトラス梁。
  3. 前記複数の斜材の内の当該トラス梁における端部から1番目及び2番目に配置された第1斜材及び第2斜材の下端は、前記1対の拘束材の一方に接合していることを特徴とする請求項1に記載のトラス梁。
  4. 前記1対の拘束材の互いに近接する側の端部は、互いに離間していることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のトラス梁。
  5. 前記座屈拘束部材が、前記1対の拘束材に充填され、前記芯材に付着していない充填材を更に有し、
    前記芯材は、前記1対の拘束材の一方に挿通された第1芯材と、前記1対の拘束材の他方に挿通された第2芯材とを有し、
    前記第1芯材及び前記第2芯材の互いに近接する側の端部は、それぞれ前記1対の拘束材から突出して、互いに接合されたことを特徴とする請求項4に記載のトラス梁。
  6. 前記上弦材は、長尺材を有する上弦本体部と、該上弦材の延在方向の一部の区間において前記上弦本体部に置き換わるように配置された上弦座屈拘束部材とを有し、
    前記上弦座屈拘束部材が、
    前記上弦本体部又は前記構造部材に接合されて互いに対向する1対の上弦接合体と、
    両端部がそれぞれ対応する前記上弦接合体に固定された上弦芯材と、
    それぞれ、前記上弦芯材が挿通された筒状をなし、一端側が対応する前記上弦接合体に固定された1対の上弦拘束材とを有し、
    前記1対の拘束材の互いに近接する側の端部が互いに当接し、かつ、前記1対の上弦拘束材の互いに近接する側の端部が互いに当接していることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のトラス梁。
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