JP7018993B2 - コンピュータベースのシミュレーションのための高速方法 - Google Patents

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Description

多数の既存の製品およびシミュレーションシステムが、例えば、実際の物体または部品の組立品など、部品の設計およびシミュレーションのために市場で提供されている。このようなシステムは通常、コンピュータ支援設計(CAD)およびコンピュータ支援エンジニアリング(CAE)プログラムを用いる。これらのシステムは、ユーザが、物体または物体の組立品の複雑な三次元モデルを構築、操作、およびシミュレーションすることを可能にする。CADおよびCAEシステムは、特定の場合には面を含む、端または線を使用した物体のモデル表現(本明細書では「モデル化された物体」)を提供する。線、端、面、または多角形は、様々な方法、例えば、非一様有理Bスプライン(NURBS)で表現され得る。
これらCADシステムは、主に幾何学的形状の仕様であるモデル化された物体の部品または部品の組立品を管理する。特に、CADファイルは、仕様を含み、そこから幾何学的形状が生成される。幾何学的形状から、三次元CADモデルまたはモデル表現が生成される。仕様、幾何学的形状、およびCADモデル/表現は、単一のCADファイル、または複数のCADファイルに記憶される。CADシステムは、設計者に3次元で表現されたモデル化された物体を視覚的に示すためのグラフィックツールを含み、これらのツールは、複雑な実際の物体の表示専用である。例えば、組立品は、数千個の部品を含み得る。CADシステムは、実際の物体の三次元モデルを管理するために使用することができ、それらは、電子ファイルに記憶される。
CADおよびCAEシステムの出現は、物体の、メッシュベースのモデルなどの幅広い表現の可能性を可能にする。CADモデルは通常、メッシュベースのモデルによって近似され、個別の数値計算を可能する。したがって、メッシュベースのモデルは、例えば、一つ以上の部品または組立品全体を表現するなど、近似し得る。メッシュベースのモデルの例は、メッシュと呼ばれるグリッドを作るために相互接続されたノードと呼ばれる点のシステムである有限要素メッシュである。メッシュベースのモデルは、メッシュベースのモデルが実際の基礎となる物体またはメッシュベースのモデルが表現する物体の特性(例えば、物理的、材料の、または他の物理学ベースの)を持つような方法でプログラムされてもよい。例示的なプロパティには、中でも、剛性(変位への力の比率)、可塑性(不可逆性歪み)、および粘性(隣接する層上の一つの層の流れに対する抵抗)が含まれる。有限要素メッシュまたはその他のこうしたメッシュベースのモデルが当該技術分野で既知のものとしてそのような方法でプログラムされる場合、モデルが表す実際の物体のシミュレーションを実施するために使用され得る。例えば、メッシュベースのモデルは、車両の内部空洞、構造体を囲む音響流体、またはあらゆる数の実際の物体を表現するために使用され得る。さらに、CADおよびCAEシステムは、メッシュベースのモデルと共に、実際の物理的システム(他の例の中でも、例えば、車両、平面、建物、および橋など)などのエンジニアリングシステムをシミュレーションするために利用できる。さらに、CAEシステムを用いて、騒音や振動などのこれらの物理学ベースのシステムの任意の様々な動作およびこれらの物理学ベースのシステムの動作の組み合わせをシミュレーションすることができる。
本発明の実施形態は、一般に、コンピュータプログラムおよびシステムの分野に関連し、詳細には製品設計およびシミュレーションの分野に関連する。上述の通り、コンピュータ支援システムは、実際の物理的物体をシミュレーションするため、より具体的には、物体の物理学ベースの特性をシミュレーションするために存在する。しかし、これらの既存システムは、速度および効率を改善するプロセスから恩恵を得ることができる。シミュレーション機能の速度と効率性を向上させることで、実際の物体設計を改善し、同様にこれらの改善された設計に基づいて製造された実際の物体を改善する。本発明の実施形態は、こうした機能性を提供する。
こうした一つの例示的な実施形態は、実際の物体のコンピュータベースのシミュレーションを実施するためのコンピュータ実装方法を提供する。具体的には、本方法は、実際の物体を表すメッシュベースのモデルを取得することから始まる。メッシュベースのモデルは、それぞれ幾何学的特性を有する複数のメッシュ要素から構成される。続けるため、本方法は、メッシュベースのモデルを使用して、実際の物体の物理的動作(物理学ベースの特性)のシミュレーションを実施する。シミュレーションを実施することは、モデルの複数のメッシュ要素の少なくとも一つのメッシュ要素の物理的動作を決定するために使用されるメッシュ幾何学的特性、材料特性(測定値またはその量)の関数として、修正、すなわち訂正することを含む。言い換えれば、一実施形態によれば、メッシュ要素の材料特性の測定値(すなわち、量またはレベル)は、シミュレーションの誤差/不正確性を訂正するためにメッシュ要素の幾何学的特性に基づいて変更される。一実施形態によれば、材料特性の修正は、実際の物体のモデルを離散化すること、すなわち、メッシュベースのモデルを使用して実際の物体を表すことから生じる離散化誤りを訂正する。
結果から、または実施されたシミュレーションの結果を使用して、方法は自動的に実際の物体の設計変更を識別する。方法はまた、実際の物体のメッシュベースのモデルを自動的に修正して、識別された設計変更に対応することも含み得る。別の実施形態は、(i)シミュレーションを実施すること、(ii)設計変更を識別すること、および(iii)実際の物体の最適化された設計が決定されるまで、設計変更に対応するモデルを修正することを反復し得る。このように、実施形態は、実際の物体の改善された設計を自動的に生成し得る。
実施形態において用いられるメッシュベースのモデルは、当該技術分野で既知の任意のこうしたメッシュベースのモデルであってもよい。例えば、一実施形態では、メッシュベースのモデルは、有限要素モデル、有限容積モデル、または有限差異方法モデルである。同様に、実施形態で実施されるシミュレーションは、有限要素シミュレーション、有限容積シミュレーション、または有限差異シミュレーションなど、当技術分野で既知の任意のこうしたコンピュータベースのシミュレーションであってもよい。
実施形態は、任意の様々な領域における実際の物体の物理的動作または物理学ベースの動作を計算するために使用され得る。例えば、一実施形態では、シミュレーションを実施することは、流体領域、構造領域、および電磁領域のうちの少なくとも一つにおける物理的動作を計算することを含む。同様に、実施形態を実際の任意の物体をシミュレートするために使用し得る。一実施形態によると、実際の物体は、自動車、車両、飛行機、ボート、水上船、ジェットエンジン、建物、土木工学構造体、貯蔵器、またはヒトである。実施形態を使用してシミュレーションされ得る実施例は、予め構築されたモデルの北京オリンピックスタジアムの仮想地震試験、または医療装置のモデルをヒトの心臓のモデルに挿入する臨床手順の仮想試験と同じくらい多彩である。別の実施形態では、実際の物体は薄壁の金属シェルである。さらに別の実施形態では、車の電池、すなわち、容積要素を含むメッシュベースのモデルによって表されるセルをシミュレートする。
例示的な実施形態によると、メッシュの幾何学的特性(例えば、メッシュ要素の幾何学的特性)の関数としての材料特性(その測定値)を修正することは、メッシュの幾何学的特性を与えられる物理的動作を示すデータ曲線(分析関係を表す)を修正することを含む。一実施形態では、物理的動作(材料特性)は塑性圧縮および金属折り畳みであり、データ曲線は、経験データによって形成または非常に微細なメッシュベースのモデル(例えば、代表的な元素容積(RVE)有限要素モデル)から形成される応力ひずみ曲線である。こうした一つの例示的な実施形態では、シミュレーションを実施する際に、応力ひずみ曲線(そのデータ値)は、実際の物体が塑性圧縮動作を受けている期間修正され、応力ひずみ曲線は実際の物体が塑性圧縮動作を受けていない期間修正されない。別の実施形態では、シミュレーションを実施するときに、修正された応力ひずみ曲線(そのデータ値)がメッシュベースのモデルのシェル要素に適用される。
別の実施形態は、メッシュの幾何学的特性の関数として材料特性(測定値および対応するデータ曲線)の修正に使用される修正を決定する。こうした例示的な実施形態では、まず、変化する幾何学的特性を有する複数のメッシュベースのモデルを使用して複数のシミュレーションを実施し、次に、複数のシミュレーションの結果の機械学習分析を使用して材料特性の修正を識別する。
一実施形態によると、メッシュ幾何学的特性は、シェル厚さおよびメッシュ指標のうちの少なくとも一方を含む。メッシュ指標の例は、他の例の中でも、頂点サイズ、メッシュ端サイズ、メッシュ面サイズ、メッシュ多角形サイズ、メッシュアスペクト比、およびメッシュ表面サイズを含む。
別の実施形態では、実際の物体は流体の流れの影響を受けやすい。このような実施形態では、シミュレーションを実施することは、流体の流れの影響を受けながら実際の物体の動作を決定し得る。さらに別の実施形態では、メッシュ幾何学的特性の関数として材料特性(測定値または量)を修正することは、幾何学的特性を与えられた材料特性/物理的動作を修正することを含む。一実施形態によれば、物理的動作は流体の流れであり、またメッシュ幾何学的特性を与えられた材料特性/物理的動作を示す値は、粘性である。
別の実施形態は、コンピュータベースのシミュレーションを実施するためのシステムを対象とする。システムは、プロセッサおよび本明細書に記載されるようにシミュレーションをシステムに実施させるその上に記憶されたコンピュータコード命令を備えるメモリを含む。例示的な実施形態では、システムは、実際の物体を表すメッシュベースのモデルを得るように構成され、メッシュベースのモデルは、それぞれ幾何学的特性を有する複数のメッシュ要素から構成される。メッシュベースのモデルを使用して、システムは、複数のうちの少なくとも一つのメッシュ要素に対して、物理的動作(物理学ベースの特性)を決定するために使用される材料特性(測定値またはその量)を、メッシュ幾何学的特性の関数として修正することを含む実際の物体の物理的動作のシミュレーションを実施する。
本発明の別の実施形態は、コンピュータベースのシミュレーションを実施するためのクラウドコンピューティング実施を対象とする。かかる実施形態は、ネットワーク上で一つ以上のクライアントと通信しているサーバによって実行されるコンピュータプログラム製品を対象とし、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体を備える。このような実施形態では、コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行されるときにプロセッサに実際の物体を表すメッシュベースのモデルを得るようにさせるプログラム命令を備え、メッシュベースのモデルはそれぞれ幾何学的特性を有する複数のメッシュ要素から構成される。さらに、実行されるコンピュータプログラム製品(その上のプログラム命令)は、サーバに、複数のうちの少なくとも一つのメッシュ要素に対して、物理的動作(物理学ベースの特性)を決定するために使用される材料特性(測定値、またはその量)を、メッシュ幾何学的特性の関数として修正することを含むメッシュベースのモデルを使用して実際の物体の物理的動作のシミュレーションを実施させる。
前述は、類似の参照文字が、異なる図にわたって同じパーツを言及する添付図面に図示する通り、例示的な実施形態に関する、より具体的な以下の記載から明らかとなるであろう。図面は必ずしも正確な縮尺ではなく、実施形態を図示することに重点が置かれている。
実施形態が実装され得るエンジニアリング設計最適化方法のブロック図である。 既存の方法で実施されるシミュレーションの精度を示す図である。 コンピュータベースのシミュレーション技術を使用してシミュレーションされ得る実際の物体に力をかける結果を示す。 一実施形態による、実際の物体をシミュレーションするための方法のフローチャートである。 実施形態に使用され得る物理的動作(物理学ベースの特性)とメッシュ要素の幾何学的特性との間の関係を示す図である。 一実施形態のシミュレーション結果を既存の方法からのシミュレーション結果と比較し、結果を得るために使用されるモデルを示すプロットである。 一実施形態を使用して得られたシミュレーション結果を既存の方法論を用いて生成されたシミュレーション結果と比較し、シミュレーションで使用される車両のモデルを示すプロットを示す。 モデルを使用してシミュレーションを実施することによって決定される実際の世界的物体および物理的動作のモデルを示す。 実施形態を使用してシミュレートされ得るメッシュベースのモデルを示す。 図8Aに示されるモデルを使用して生成されたモデルおよびシミュレーション結果を図8Aのモデルに類似するが、変化した幾何学的特性を有するモデルと比較する。 一実施形態による材料特性を訂正するための実施を示す。 実施形態で実装され得る材料特性に対する修正を決定するための流れ図である。 図10に図示した方法など、機械学習方法で使用されるデータセットの例であり、このような機械学習方法の結果である。 一実施形態による、コンピュータベースのシミュレーションを実施するコンピュータシステムの簡略ブロック図である。 本発明の一実施形態が実装され得るコンピュータネットワーク環境の簡略図である。
例示的な実施形態についての記載は、以下の通りである。
本明細書に引用されるすべての特許、公開された出願、および参考文献の教示は、その全体が参照により援用される。
上述のように、既存のコンピュータベースのシミュレーション方法は、シミュレーションの正確性を維持しつつ、速度および効率を改善する機能性から恩恵を受けることができる。現在、実際の物体のコンピュータベースのシミュレーションは、メッシュベースのモデルを使用して一般的に実施される。これらのメッシュベースのモデルは、メッシュと呼ばれるグリッドを作るために相互接続されたノードと呼ばれる点のシステムを使用する実際の物体を表す。このため、実際の物体は離散化された形式で表されます。コンピュータベースのシミュレーションを実施するため実際の物体を離散化すると、エラーが発生する。メッシュ離散化エラーの推定は、リチャードソン補外などの技術によって得ることができる。数値技術、すなわち、メッシュベースのシミュレーション方法については、細分化格子を増加することによって、すなわち、微細なメッシュを有するモデルを利用することによって、エラー訂正が実装される。しかしながら、微細なメッシュベースのモデルを用いることで、シミュレーションを実施するために必要な処理時間が増加するので、多くの場合、ひどく高いシミュレーションコストにつながる。
例えば、図1は、シミュレーションに法外に時間のかかる多分野最適化シミュレーション100を示す。シミュレーション100は、車のメッシュベースモデル101を利用して、衝突シミュレーション102、剛性シミュレーション103、ならびに騒音、振動、および耳障り感(NVH)シミュレーション104を並行して実施する。車シャーシのモデル105はまた、シミュレーション102、103、および104と並行して実施されるライドおよび取り扱いシミュレーション106で使用される。最適化シミュレーション100では、剛性シミュレーション103は約10分で解決され、NVHシミュレーション104はおよそ20分で解決され、ライドおよび取り扱いシミュレーションはおよそ5分で解決される。対照的に、衝突シミュレーション102は解決におよそ4時間かかる。
「高忠実性衝突と安全性のシミュレーション性能を最適化する(Optimizing High Fidelity Crash & Safety Simulation Performance)」は、https://www.cray.com/sites/default/files/Altair-Cray-RADIOSS-Crash-Safety.pdf(以下、Altair-Cray)で利用できる。これはひどく時間がかかり、計算的に高価なシミュレーションの別の例について説明している。この既存のAltair-Crayシミュレーション方式は、1024個のコアプロセッサを6時間使用して、100ミリ秒のセダンの衝撃をシミュレーションする。こうしたシミュレーションは、計算リソース(1024個コアプロセッサ)と時間(6時間以上)の両方において非常に高価である。さらに、典型的な衝突シミュレーションでは、金属折り畳み動作を捕捉するため2 mmのメッシュサイズ(三角形などの各個々のメッシュ要素が、実際の物体の2mm×2mmの区域を表す)を必要とし、これは数百万のシミュレーション要素を有するモデルにつながる。このような方式の計算的リソースおよび時間のコストは、図1に示される概念設計シミュレーション100など、多くの用途に対する方式をひどく高価にする。本明細書に記述される実施形態は、この問題を解決し、計算時間を大幅に短縮した実際の物体をシミュレーションするための方法およびシステムを提供する。
https://www.cray.com/sites/default/files/Altair-Cray-RADIOSS-Crash-Safety.pdfで利用可能な「高忠実性衝突および安全性のシミュレーション性能を最適化する」で説明されているAltair-Crayシミュレーション方式についてのベンチマークテスト結果は、シミュレーションの実施に使用される処理ノード(コアプロセッサ)の数に対して2ミリ秒の衝突をシミュレーションするための経過時間を示す。Altair-Crayの結果は、512個のノード(コアプロセッサ)が使用されている場合でも、2ミリ秒の衝突をシミュレーションすると合計処理/計算時間が227秒かかることを示す。さらに、衝突全体は約100ミリ秒~200ミリ秒であり、従って、512個のノード(コアプロセッサ)を有する既存のシミュレーション方法(Altair-Cray方式)を使用すると、衝突全体をシミュレートするためにおよそ11,350秒~22,700秒(3.15時間~6.3時間)必要となることに留意されたい。
既存のAltair-Cray方法によって要求される長い処理時間に寄与する一つの要因は、使用されるメッシュベースのモデルのサイズであり、それは2 mmである。既存の方法では、典型的なメッシュサイズの範囲は2 mm~5 mmである。ただし、「弾性支持体を用いた押出しアルミニウム衝突ボックスの衝突挙動に関する数値および実験試験(A Numerical and experimental study on the crash behavior of the extruded aluminum crash box with elastic support)」Marzbanradら著、Latin American Journal of Solids and Structures出版、11、1329-1348ページ、(2014)などの他のベンチマーク調査は、2mmのメッシュサイズは正確なモデリングに必要であり、これは業界プロセスと一致していることを確認している。さらに、メッシュサイズを大きくするだけでシミュレーションが速くなるが、容認できない精度のコストがかかる。実施形態は、この問題を解決し、より大きなメッシュベースのモデルで実施されるシミュレーションを可能にする機能を提供し、シミュレーションの精度を犠牲にせず、計算時間を短縮する。
「Design Optimization Of Vehicle Structures For Crashworthiness Using Equivalent Mechanism Approximations」Hamzaら著、ASME Design Engineering Technical Conferences and Computers and Information in Engineering Conference (Sept. 2003)、およびその他は、ビームから同等の衝突メカニズムを生成することにより実際の物体のシミュレーションの計算費用を低減しようとしている。しかしながら、(i)モデルは回転継手でのみ曲げることができる、(ii)大きな変形エラーが導入され、且つ(iii)同等の設計から詳細な設計へと進むことが困難なため、これらの試みは問題である。このように、ハムザの取り組みおよびその変異形は、コンピュータベースのシミュレーションを速やかにするための良好な解決策ではない。
図2Aは、既存の方法で実施されたシミュレーションのプロット220での精度を図示する。プロット220は、変位222に対する衝突負荷221を示す。衝突負荷221は、管(物体がシミュレーションされている)内で経験される軸方向力であり、変位222は軸方向の変位を意味する。衝突負荷221の値(量)および変位222の値(量)の乗算は、衝突で吸収されるエネルギーの量を定義する。線223および224は、既存の方法を使用して実施されるシミュレーションの数値結果を示し、線225および226は、金属(図2Bに図示された管227および228)の断片に負荷をかけることによって実施される衝突実験からの実験結果を示す。
図2Bは、プロット220に示される線225および226を作成するために使用される実際の実験結果を示す。実験において、薄壁の金属管227および228に力がかけられ、薄い壁の金属管227および228内の結果としての曲げおよび折り畳みが測定され、衝突結果が得られた。プロット220は、2mmのメッシュサイズが、前述の実験を薄壁の金属管227および228で実施した場合、観察された実際の実験結果225および226と十分に類似した数値シミュレーション結果223および224を得るために必要であることを示す。正確なシミュレーション結果を得るために、メッシュが、実際の折り畳みの湾曲を捕捉するように、2mmのメッシュサイズが必要である。これは、上述のように、2 mmサイズのメッシュベースのモデルで実施されるシミュレーションは、法外に計算的に高価であり得るため問題である。さらに、メッシュサイズの増加により、精度を劣化させる離散化エラーが発生する。実施形態は、これらの問題に対する解決策を提供する。
図3は、一実施形態による、実際の物体のコンピュータベースのシミュレーションを実施する方法330のフローチャートである。方法330は、当業界で既知のハードウェアおよびソフトウェアの任意の組み合わせを介して実装、および実施されてもよい。例えば、方法330は、プロセッサに方法330の工程を実装させるコンピュータコード命令を保存するメモリに関連付けられた一つ以上のプロセッサを介して実装されてもよい。方法330は、実際の物体をシミュレーションするための改善された機能を提供する。例えば、方法330は、既存の方法と比較して計算的にずっと安価である。
方法330は、実際の物体を表すメッシュベースのモデルを取得するデジタルプロセッサによって工程331で始まる。工程331で取得されたメッシュベースのモデルは、それぞれ幾何学的特性を有する複数のメッシュ要素から構成される。方法330はコンピュータ実装されるため、メッシュベースのモデルは、方法330を実装する計算装置と通信できる任意の点(例えば、計算装置または記憶装置)から工程331で取得され得る。
続けるため、工程332で、メッシュベースのモデルを使用して、実際の物体の物理的動作(物理学ベースの特徴)のシミュレーションが実施される。プロセッサは、工程332でシミュレーションを実施し、メッシュ幾何学的特性の関数として、複数のメッシュ要素の少なくとも一つのメッシュ要素の物理的動作を決定するために使用される材料特性の測定値を修正することを含む。言い換えれば、一実施形態によると、工程442でのプロセッサは、シミュレーションの誤差/不正確性を説明するように、メッシュ要素の幾何学的特性に基づいて、メッシュ要素の被験材料特性の量またはレベルを修正する。一実施形態では、メッシュ要素は、メッシュベースのモデルを形成するノードおよび端で作製された個々の要素である。
図2Bの薄壁の管227および228の場合、メッシュ要素はほぼ四角であり、また厚さを一組の仮想統合点に対して形作る。メッシュ要素がサイズを大きくすると、折りたたみを表す増加した内部メッシュ要素の塑性変形を実施するために大きめの力が必要とされる。一実施形態では、この強化された力は、先験的な材料塑性剛性を低減することによって説明される。例えば、一実施形態では、工程332の修正は、正しい解決策の先験的知識を持たないシミュレーションの間、すなわち、決定される物理学ベースの動作の予測される結果を知らないシミュレーションの間に、メッシュ幾何学的特性と材料特性との間の決定された関係を使用して、材料特性の測定値(量)を修正する。
一実施形態は、複数のシミュレーションを実施し、これらのシミュレーションの結果に機械学習分析を実施することによってこの関係を決定し、(1)メッシュの幾何学的特性の変化がシミュレーション結果にどう影響するかを判定し、(2)メッシュベースのモデルの幾何学的特性に関わらず、同じシミュレーション結果を取得するようにシミュレーションにおいてなされ得る被験材料特性の測定値または量の変化を決定する。次に、工程442でシミュレーションを実施する際、材料特性値に対するこれらの変化(測定値または量)は、メッシュ幾何学的特性が変化する場合でも、許容可能なシミュレーション結果を得るために使用される。実施形態で使用される関係の決定に関するさらなる詳細は、以下に記載されている。
工程332を例証するために、メッシュベースのモデルが車を表し、メッシュベースのモデルおよびメッシュベースのモデルの個々の要素が、それらが表す車の物理的または材料特性を持つようにプログラムされた例を考える。この簡略化された例では、所与のメッシュ要素は、メッシュ要素がそのサイズである、材料特性、鋼製塑性降伏強度、および幾何学的特性を有するようにプログラムされる。このセットアップを提供すると、工程332での衝突(圧縮)などのモデル化された車の物理的動作をシミュレーションするとき、被験材料特性(塑性降伏強度)の測定値は、メッシュ要素のサイズに基づいて修正される。
メッシュ要素の対象となる材料特性の測定値/量をメッシュ幾何学的特性の関数として修正することで、方法330は、既存の方法よりもより効率的かつより迅速に実際の物体をシミュレートすることができる。例えば、材料特性測定値または量がメッシュ幾何学的特性の関数として修正されるため、精度を犠牲にしないと同時に、シミュレーションをより迅速に実施できるメッシュベースのモデルの幾何学的特性を使用することができる。
前述の車の例に戻って、例えば、車の物理学ベースの動作を正確にシミュレーションするために2mmのメッシュサイズが必要な場合、車の物理的動作のシミュレーションは、あまりに計算的に費用がかかり実施できない場合がある。ただし、メッシュサイズの幾何学的特性を例えば25mmに変更することによって、シミュレーションをより迅速に実施することができる。しかし、シミュレーションを迅速に実施するためにメッシュサイズを大きくすることで、許容できない離散化エラーが発生する。方法330などの実施形態は、材料特性(例えば、鋼製降伏強度)の測定値(量)を変更することによって、幾何学的特性(例えば、メッシュサイズ)を構成することによるこの離散化エラー問題を解決する。このように、実施形態は、先行方法として同じまたは類似のシミュレーション結果を、より迅速かつ精度を犠牲にすることなく得ることができる。したがって、実施形態は、実際の物体をシミュレートするのに必要な計算時間を大幅に減少させる。
方法330に用いられるメッシュベースのモデルは、当該技術分野で既知の任意のこうしたメッシュベースのモデルであってもよい。例えば、一実施形態では、メッシュベースのモデルは、有限要素モデル、有限容積モデル、または有限差異方法モデルである。同様に、工程332で実施されるシミュレーションは、有限要素シミュレーションなど、当技術分野で既知の任意のこうしたコンピュータベースのシミュレーションであってもよい。さらに、シミュレーションは、材料特性測定値をメッシュ幾何学的特性の関数として修正することを除いて、既知の原理に従って工程332で実施されてもよい。さらに、メッシュ幾何学的特性は、シェル厚さまたはメッシュ指標など、当技術分野で既知の任意の幾何学的特性を含み得る。メッシュ指標の例には、他の例の中でも、頂点サイズ、メッシュ領域、メッシュ歪み、およびメッシュアスペクト比が含まれる。
方法330は、任意の様々な領域における実際の物体の物理的動作を計算するために使用され得る。例えば、工程332でのシミュレーションを実施することは、流体領域、構造領域、および電磁領域のうちの少なくとも一つにおける物理的(物理学ベースの)動作を計算することを含む。さらに、方法330は、自動車、飛行機、ボート、ジェットエンジン、建物、土木工学構造体、貯蔵器、ヒト、または薄壁金属シェルなど、当技術分野で既知の任意の実際の物体をシミュレーションするために使用され得る。
方法330の実施形態によると、工程332におけるメッシュ幾何学的特性の関数としての材料特性の測定値(量)を修正することは、幾何学的特性に与えられる材料の(物理的)動作を示すデータ曲線を修正することを含む。方法330の例示的な実施形態では、物理的動作および材料特性は塑性圧縮および金属折り畳みであり、データ曲線は応力ひずみ曲線である。こうした一つの例示的な実施形態では、シミュレーションを実施する際に、応力ひずみ曲線上のデータ点値は、実際の物体が塑性動作、例えば、塑性圧縮および/または塑性引張動作を受けている期間、修正され、実際の物体が塑性動作を受けていない期間、応力ひずみ曲線は修正されない。別の実施形態では、いつ要素が塑性現象を経験しているかに応じてシミュレーションを実施するときに、修正された応力ひずみ曲線(そのデータ値)がメッシュベースのモデルのシェル要素に適用される。これらの物理学ベースの現象は、毎秒1.6キロメートル(毎秒1マイル)の速度でシミュレーションされる物体の本体を通って圧縮波が移動および反射するときの持続時間では非常に短い。閾値圧縮波に反応して、物体の本体は折り畳める。折り畳みが起こると、エネルギーが吸収される。このように、実施形態は、そのような物理学ベースの動作、すなわち、修正が必要な折り畳み/エネルギー吸収現象をシミュレーションする時にまたは期間中に材料特性の測定値(量)を修正し得る。
方法330の実施形態では、物理的動作および材料特性に関わらず、工程332で実施されるシミュレーションは、他の例の中でも、特定の動作の種類でエラーが発生する場合など、必要な場合に材料特性(その測定値)のみを修正できることに留意されたい。物理的動作の種類および訂正が必要な場合のタイミングは、実施形態で決定されてもよく、かつ/または所定の関係、すなわち、図10を参照して以下に記載された方法を使用して決定される関係に基づいてもよい。例えば、一実施形態では、工程332で適用される修正は、データ曲線に従い、曲線上の点(時間の瞬間に適用される状態/修正)は、経時的な物理的現象の計算によって決定される。例えば、一実施形態では、例えば、図9の曲線907などの曲線は、使用する曲線上の修正および点を定義し、すなわち、適用される訂正は、各々の時間工程の塑性変形の量の関数としてすべての要素に対する物理的計算によって決定される。一実施形態では、訂正は、図10の方法の結果から検索することができる。さらに、いつ訂正するかは、自動的に決定されてもよく、またはユーザによって設定されてもよい。例えば、一実施形態では、いつ訂正するかは、ユーザによって設定され得るメッシュ要素の材料特性に基づいて、各メッシュ要素に対し自動的に決定されてもよい。
上述のように、方法330の実施形態では、工程332の修正は、シミュレーション中に材料特性を修正するために、メッシュ幾何学的特性と材料特性との間の決定された関係を使用する。方法330の実施形態は、この関係を決定する。例えば、実施形態は、変化する幾何学的特性を持つ複数のメッシュベースのモデルを使用して複数のシミュレーションを実施し、複数のシミュレーションの結果の機械学習分析を使用して材料特性の修正を識別する。
方法330の実施形態では、実際の物体は流体の流れの影響を受けやすい。さらに別の実施形態では、メッシュ幾何学的特性の関数として材料特性を修正することは、幾何学的特性に与えられた材料の(物理的)動作を示す値を修正することを含む。こうした例示的な実施形態では、物理的動作は流体の流れであり、幾何学的特性に与えられた材料動作を示す値は粘性である。
結果から、または工程332からのシミュレーションの結果を使用して、方法330の別の実施形態は、実施されたシミュレーションの結果に基づいて、実際の物体の設計変更を自動的に識別する。この設計変更は、例えば、過度の塑性変形に起因する故障など、故障の点を識別することによって識別され得る。識別された故障点に基づき、この故障が発生しないように物体の幾何学的形状への変更が識別され、実装され得る。変更には、物体または物体の内容物、例えば乗員、への力の加速度を増加させることなく、過度の変形を減少させるために、球構造レイアウト(シェル厚さを含む幾何学的形状)への修正が含まれ得る。こうした実施形態は、識別された設計変更に対応するために実際の物体のメッシュベースのモデルが基づいている、メッシュベースのモデルまたは幾何学的形状モデル(例えば、シェルの厚さを変更することによって)を自動的に修正することも含み得る。さらに、方法330の実施形態は、工程332でシミュレーションを実施すること、設計変更を識別すること、および実際の物体の最適化された設計が決定されるまで、モデルを修正して設計変更に対応することを反復することができる。このようにして、こうした実施形態は、実際の物体の改善された設計を自動的に生成する。
以下において、例示的な実施形態および結果は、車の衝突に関連して説明されている。しかし、実施形態はそのように限定されず、本明細書に記載される方法およびシステムは、任意の様々な動作を受ける任意の種々の実際の物体をシミュレーションするために使用されてもよいことに留意されたい。
上述のように、金属塑性折り畳みなどの実際の物体の物理的動作を解決するための本方法は、小さなメッシュサイズを必要とする。自動衝突安全の例では、このようなメッシュサイズは、シート金属材料(1mm~6mm)の厚さと一般的に関連付けられる(またはその他の方法でそれに対応する)。こうした小さなメッシュサイズを使用することで、多数の時間をかけてシミュレーションする大きなモデルになる。そのため、これらの既存の方法は、車の概念レイアウトなど、多数の用途に使用することはできない。物体をモデル化するために同等のビーム構造を作成するために努力してきたが、このようなアプローチは、特にシェル接合部がある場所では、物理学を正確に解決しない。ビーム要素と複雑なシェルレイアウトとの間に一対一の関係がないため、これらの既存の解決策も問題となる。ビームがそのノード点(スティック図など)で変形する間に、塑性のしわまたはシェルの折り畳みによって複雑な幾何学的形状シェルは失敗する。スティック図とシェルモデルとの間に直接幾何学的マッピングがないため、これは問題である。
本発明の実施形態は、これらの問題を解決する。例えば、本発明の実施形態は、塑性(圧縮)折り畳み状態にあるとき、薄壁のシェル要素(1~7mm)の陽解法シミュレーション中に塑性変形物理学を変化させ得る。こうした実施形態の実施により、メッシュ要素の物理学ベースの動作(圧縮)を決定するときに、メッシュ要素の材料特性(塑性変形)を訂正する。こうした実施形態では、塑性圧縮応力ひずみ材料曲線は、歪み、シェルの厚さ、およびメッシュサイズの関数として修正される。このように、グラフ化された曲線(塑性圧縮応力ひずみ曲線)によって表される材料特性測定値または点値は、メッシュ幾何学的特性(シェルの厚さおよびメッシュサイズ)の関数として変化する。このような実施形態では、これは、現在必要とされるメッシュ(2~5mm)よりもずっと大きい約15~40 mmのメッシュベースのモデルを使用して、衝突をシミュレートすることができる。最大メッシュサイズ(例えば、40 mm)は、実施されるシミュレーションの関数、またはシミュレーションされる物体の関数であってもよく、そのため他の実施形態は40 mmより大きいメッシュを使用してもよい。こうした実施を通して、25mmの訂正された粗いメッシュの変形および加速度の観点からの精度は、5mm未訂正メッシュと同様であり、スピードアップはおよそ25倍以上である。このようにして、実施形態は、コンピュータベースのシミュレーションを正確かつ迅速に実施する問題を解決し、かかるシミュレーションを実施するための計算時間を大幅に減少させる。
図4は、実施形態に使用され得る物理的動作(物理学ベースの特性)とメッシュ要素の幾何学的特性との間の関係を示す図である。図4は、シェル厚さ1mmおよび様々なメッシュ要素のサイズについての材料応力δ451対歪みε449の曲率を示すプロット440、および材料応力内訂正値「dip」446対材料の厚さt445、要素のサイズm450、およびメッシュの解像度452の関数Fを示すプロット441を含む。メッシュ解像度452は、衝突方向における構成要素の幾何学的形状にわたる要素の数によって決定される。厚さ445、要素サイズ450、およびメッシュ解像度452は、メッシング後および溶解開始前に周知である。実施形態は、これらの訂正をシミュレーションの実施に使用することができる。図4に図示した物理的動作/メッシュの幾何学的形状の関係(および訂正率444)は、幾何学的形状の変動および材料の種類の変動、ならびに衝突負荷および境界の状態の変動を保持する。例えば、所与のシェル厚さt、メッシュサイズm、およびメッシュ解像度(衝突の方向の要素の数)については、一実施形態は、降伏応力448の公称値と比較した、ディップ447での塑性降伏応力の比を決定することができる。
プロット441に示される訂正は、塑性(圧縮)折り畳み状態の時のシミュレーション中のメッシュ要素の材料特性、例えば、塑性変形物理学などの測定値を修正するために使用され得る。こうした実施形態では、塑性圧縮応力ひずみ材料曲線(そのデータ点)は、歪み、シェルの厚さ、およびメッシュサイズの関数として訂正される。こうした実施例では、訂正は陽解法シミュレーションでシェル要素に適用される。これにより、シミュレーションを、現在必要とされるメッシュ(2~5mm)よりもずっと大きな(25 mm)メッシュを使用して実施して、衝突動作をシミュレーションすることができる。より大きなメッシュサイズを使用することを可能にすることで、実施形態は、シミュレーションの精度を備えることなく、実際の物体のコンピュータベースのシミュレーションを実施するための計算時間を大幅に短縮する。
一実施形態では、図4に図示された物理的動作/メッシュの幾何学的形状関係は、実験の設計、すなわち、数多くの数値シミュレーションに基づいた要因と寸法的低減を有する機械学習に基づいた要因との間の関係を決定して要因間の関係を簡略化する系統的方法を使用して決定される。こうした実施形態は、変動するメッシュ幾何学的特性を持つメッシュベースのモデルを使用して複数のシミュレーションを実施する。次に、これらのシミュレーションの結果で機械学習分析を実施して、材料特性とメッシュ幾何学的特性との関係を決定し、決定された関係が訂正を決定するために使用される。訂正および機械学習分析の決定に関するさらなる詳細は、図10~11に関連して以下に記載されている。
図5は、本発明の実施形態に従って生成されたシミュレーション結果551を、既存のシミュレーション方法論を使用して生成されたシミュレーション結果552と比較するプロット550を示す。プロット550は、変位シミュレーション結果553を決定するために使用されるメッシュ554のサイズに対する変位シミュレーション結果553を示す。結果551および552は、メッシュベースのモデル555a(2mmメッシュ)、555b(5mmメッシュ)、555c(15mmメッシュ)および555d(25mmメッシュ)を使用して生成された。プロット550は、メッシュサイズが小さい(モデル555aのメッシュを使用する)とき、実施形態を使用して生成されたシミュレーション結果(551)と既存の方法を使用して生成された結果(552)は、類似であることを示す。しかしながら、メッシュサイズが増加すると、離散化エラーが増加し、実施形態を使用して生成された結果551と既存の方法を使用して生成された結果552が、分岐する。プロット550では、結果551および552は3mmのメッシュサイズで早くも分岐し、分岐は5mmのメッシュサイズ(モデル555b)ほど実在する。プロット550は、本明細書に記述した原理に従ったメッシュ幾何学的特性の関数として材料特性を修正することによって、実施形態は、より大きなメッシュを使用することによって導入される分散化エラーに対して訂正するものとして示されている。プロット550はまた、同一の条件の実験結果の変化によって決定される不確実な範囲556を示す。この不確実性の範囲556よりも良い結果は重要でなさそうである。このように、実施形態は、経験される力、吸収されるエネルギー、および全体的変形の観点から、シミュレーションの精度を損なうことなく、より迅速にシミュレーション結果を決定できる。一実施形態において、詳細な折り畳み幾何学的形状は定常状態に収束できないことに留意されたい。これは、複雑な物理的現象をシミュレーションする結果で予想されることである。しかし、デザイン目的では、折りたたみの詳細な形状は、力および変位の予測に対して二次的である。
図6は、本発明の実施形態を使用して生成されたシミュレーション結果を既存の方法論を使用して生成したシミュレーション結果と比較するプロット660である。プロット660は、正面壁衝突の間、鋼管正面車衝突ゾーンの加速661対変位662を示す。下記の説明は、鋼管構造メッシュのみを言及することに留意されたい。図6は、モデル666および665の電気モータ、ドライブトレイン、および前輪も示し、これは衝撃で変形しない。プロット660の結果664は、材料特性(その測定値)を修正することなく、従来の5mmメッシュベースモデル665を使用して生成された。結果663は、本明細書に記述した原理を使用して、すなわち、25mmメッシュモデル666に対するメッシュ幾何学的特性の関数として材料特性測定値(量またはレベル)を修正して、生成された。プロット660は、結果663および664は同様であるが、結果663は、より大きなメッシュ要素を有するモデル666を用いて生成されたことを示す。したがって、プロット660は、実施形態が離散化エラーを訂正し、既存の方法よりも効率的にシミュレーションを実施することを可能にする。図6に示すように、本明細書に記載の機能を採用することにより、シミュレーションを実施するための計算時間は、4100CPU秒(結果664)から147CPU秒(結果663)に低減された。そのため、実施形態は、インタラクティブ設計などの多数の用途に適している。プロット660はまた、モデル666の結果が離散化エラー訂正なしであったという結果667を示す。ここで、シミュレーションは、車が50%強い力で壁にぶつかり、変形が30%少ないことを示す結果を生成している。これらの結果667に基づいて、シミュレーションは、車が衝撃を吸収する代わりに、壁から跳ね返った場合の結果を生成したことになる。そのため、本方法の効果はかなり頑丈である。
図7は、モデル775を使用して生成されたシミュレーション結果770およびモデル776を使用して生成されたシミュレーション結果772を示す。ここでモデル775は、図6に関連して上述したモデル665と同じ衝撃前モデルであり、モデル776は、図6に関して上述したモデル666と同じモデルである。衝撃の種類が部分的な重なりに変化することを除いて変更はなく、これは正面壁の代わりに壁の隅にぶつかる車をシミュレーションしていることを意味する。結果770は、5mmのメッシュ要素を持つモデル775を使用して生成され、当技術分野で既知の既存のシミュレーション方法を使用してシミュレーションが実施された。モデル775を使用して生成された結果770は決定するために70分かかった。対照的に、結果772は、25mmサイズのメッシュ要素を持つモデル776を使用して生成され、例えば、方法330など、本明細書に記述した本発明の実施形態の原理を使用してシミュレーションが実施された。モデル776を使用して生成された結果772およびメッシュサイズの関数として材料特性の測定値レベルを修正する方法を4分で決定した。さらに、時間の関数としてエネルギー吸収が非常に類似しているが、シミュレーション結果772は、結果770よりも著しく速く生成されたことがプロット770および772でわかる。
図8Aは、複雑な自動車Sビームおよび500kgの質量に56.3km/h(35mph)で衝撃を与えられた重なっているリベット留めされたシェルを備えるショックタワーのモデル801の二つの図800aおよび800bを示す。こうしたSビーム構造体は、その不安定な崩壊モードによってシミュレーションが困難であることが有名である。
図8Bは、モデル801および訂正された粗いメッシュモデル802を使用して生成されたシミュレーション結果を比較する。モデル801は、5mmメッシュ要素を持つ一方、モデル802は、本明細書に記載の材料特性に対する先験的修正を有する25mmメッシュ要素を有する。プロット811は、訂正されていない5mmモデル801のビーム前面をぶつける質量の加速を示し、一方でプロット812は、訂正された25mmモデル802のビームの前面をぶつける質量の加速を示す。プロット822は、訂正されていない5mmモデル801のsビームの軸方向変形を示し、一方でプロット823は、訂正された25mmモデル802のsビームの軸方向変形を示す。すべての結果811、812、822、および823は、実質的に類似しており、その結果、実施形態は、詳細な幾何学的形状、組立方法、および材料の種類に関わらず、離散化エラーを訂正できることを示す。
実際の物体の物理的動作を決定するために使用される材料特性が、メッシュ幾何学的特性の関数として修正される(レベル調整)シミュレーションを実行するために本発明の実施形態を実施する複数の方法がある。この機能を実施する一つの方法は、シミュレーションソルバー(例えば、Abaqus FEA)の既存の機構を活用して、要素サイズ、厚さ、および応力状態(張力対圧縮)の関数として応力ひずみ曲線を用いて材料の軟化を導入することである。
図9は、一実施形態による材料特性レベルの修正を実施するために、プロット906および907において、ストレス901対ひずみ902の材料動作塑性応力ひずみ曲線が、公称、すなわち訂正されてない(906)対訂正された(907)でどのように変化するかを示す。訂正されていない906の材料動作は、FEAモデルで表908として表される。訂正された907の材料曲線は、表909としてFEAモデルで表される。
応力901対塑性ひずみ902の特定の形状は、例えば、衝突など、所与のn-構成要素幾何学的形状に対してシミュレーションされる動作の方向におけるメッシュ幾何学的形状、公称(例えば、変化しない)の材料特性表、幾何学的厚さ、およびメッシュ要素の数に応じる。本発明の実施形態は、図9に示すように、材料曲線906を材料曲線907に修正することによって実装され得る。
実施形態を実施する別の方法は、明示的なユーザサブルーチンを使用することである。通常FEAコードは、等エントロピ材料の圧縮または張力を区別しない。一実施形態は、サブルーチン、例えば、VUSFLD(明示的なAbaqusサブルーチンフィールド)を使用して、FEAソースコードを修正する。こうした実施形態では、サブルーチンは、シミュレーション中に修正された曲線を使用することによって、材料特性測定値またはレベルを修正するために、フィールド値(例えば、値903)を計算する。曲線は、シミュレーション(例えば、自動車衝突)中のわずかの間に圧縮から張力へと戻ることができる。別の実施形態は、その公称材料特性(例えば、特性904、シェル幾何学的形状、およびシェルの厚さ)の関数として、シミュレーションの各メッシュ要素に対する曲線、例えば、張力および圧力の関数としての、応力対塑性ひずみ曲線を自動的に修正することにより、サブルーチンをさらに高めることができる。フィールドサブルーチンVUSFLDの例は以下のとおりである。
Figure 0007018993000001
Figure 0007018993000002
上述のように、実施形態は、シミュレーション中に材料特性測定値またはレベルを修正するために、メッシュ幾何学的特性と材料特性との間の関係を利用する。一実施形態は、変化する要素の種類、幾何学的寸法、材料特性、および衝撃シナリオ特性を持つ複数のメッシュベースモデルを使用して、複数のシミュレーションを実施することにより関係を決定する。これらのシミュレーションの結果は、機械学習分析を使用して材料特性の訂正を識別するために分析されます。図10は、シミュレーションが入力1001を使用して実施されてシミュレーション結果1002を生成する方法1000を図示する。方法1000は、5mmサイズのメッシュ要素を持つメッシュベースのモデルを使用してシミュレーション1003を実施し、25mmサイズのメッシュ要素を持つメッシュベースのモデルを使用してシミュレーション1004を実施する。次に、これらのシミュレーション1003および1004からの結果1002は、機械学習分析を通して処理され、メッシュ幾何学的特性(この例ではメッシュサイズ)の関数として材料特性修正を識別する。具体的には、機械学習分析は、25mmメッシュサイズ要素を持つモデルを使用して実施されたシミュレーションの結果が、5mmメッシュサイズ要素で実施されたシミュレーションの結果と同じである材料特性の訂正を決定する。このようにして、前進し、シミュレーションの結果の質を損なわないと同時に、ずっと速い、25mmメッシュを使用してシミュレーションを実施することができる。
メッシュサイズは、方法1000および機械学習図10に関連して説明されているが、任意の様々なメッシュ幾何学的特性を変更してもよく、また幾何学的特性の変化によって生じる離散化エラーを修正するために、材料特性を同様に変更してもよい。さらに、一実施形態によれば、メッシュ幾何学的特性と材料特性との間の異なる関係が、シミュレーションされる各物理的動作に使用される。こうした実施形態では、方法1000は、すべての異なる物理的ベースの現象に対する関係、すなわち、シミュレーションされた物理的動作を決定するために実施される。例えば、一関係は、シェルメッシュ離散化およびホワイトボディ構造の振動モードへのその影響に対して、または「ゼリーロール」電池セルの体積メッシュ離散化と電気自動車の振動モードおよび衝撃負荷に対するその影響との間で決定される。しかしながら、実施形態は、方法1000を使用して実施された機械学習によって扱われる特定のモデルおよびシナリオに限定されないことに留意されたい。言い換えれば、方法1200を使用して所与の物理的動作に対して決定された材料特性とメッシュ幾何学的特性との間の関係は、本明細書に記載されるように実行されるその所与の動作の任意のモデルシミュレーションに用いることができる。
図11は、例えば、図10に示される方法1000の機械学習方法の入力パラメータ1101~1105を使用して生成される、入力1101、1102、1103、1104、および1105ならびに結果(出力)1106を含む、実験データセット1100の設計を図示する。入力パラメータには、材料データ13101、幾何学的形状データ1102、材料軟化データ1103、シナリオデータ1104、およびメッシュデータ1105が含まれる。材料データ1101は、ヤング係数、降伏応力(塑性変形の間の応力)および材料密度を含む。試験部品の幾何学的形状1102は、可変の高さ、幅、および厚さの長方形管を含む。材料軟化パラメータ1103は、材料特性データ曲線の修正を記述する。シナリオ1104は、様々な速度で長方形の管に影響を与える様々な質量によって説明される。メッシュ幾何学的形状1105は、管上の平均メッシュ幾何学的形状の説明を含む。出力1106(図11のデータセット1100に図示されていない)は、5mmの管の最大軸方向変形、および管内最大吸収エネルギー、ならびにそれらの値とさらに粗い25mmメッシュの値との間の差を含む。データセット1100の例の結果1106を、約2800 CPU時間(500,000x20CPU)で生成した。同様のアプローチを、5mm、9mm、15mm、および19mmなどのその他のメッシュサイズに使用することができる。このデータは、変形およびエネルギー吸収の誤差が10%以内であるように、材料訂正モデルを生成するために次元降下法を使用して組み合わされ処理され得る。
図12は、本明細書に記載の本発明の任意の様々な実施形態による、実際の物体をシミュレーションするために使用され得る、コンピュータベースのシステム1200の簡略ブロック図である。システム1200は、バス1203を含む。バス1203は、システム1200の様々な構成要素間の相互接続として機能する。バス1203に接続されているのは、キーボード、マウス、ディスプレイ、スピーカなどの様々な入力および出力デバイスをシステム1200に接続するための、入力/出力デバイスインターフェース1206である。中央処理装置(CPU)1202は、バス1203に接続され、コンピュータ命令の実行を提供する。メモリ1205は、コンピュータ命令を実行するために使用されるデータの揮発性記憶装置を提供する。記憶装置1204は、操作システム(図示せず)など、ソフトウェア命令のための不揮発性記憶装置を提供する。システム1200はまた、ワイドエリアネットワーク(WAN)およびローカルエリアネットワーク(LAN)を含む、当該技術分野で既知の任意の様々なネットワークに接続するためのネットワークインターフェース1201を備える。
本明細書に記載の例示的な実施形態は、多くの異なる方法で実装され得ることを理解するべきである。いくつかの例では、本明細書に記載の様々な方法および機械は、各々、コンピュータシステム1200など、物理的、仮想的、あるいはハイブリッドな汎用コンピュータ、または図13に関連して本明細書に以下に記載の、コンピュータ環境1300などのコンピュータネットワーク環境によって実装されてもよい。コンピュータシステム1200は、例えば、CPU1202による実行のために、メモリ1205または不揮発性記憶装置1204のいずれかにソフトウェア命令をロードすることによって、本明細書に記載の方法を実行する機械に変換されてもよい。当業者は、システム1200およびその様々な構成要素が、本明細書に記載の本発明の任意の実施形態または実施形態の組み合わせを実行するように構成されてもよいことをさらに理解するべきである。さらに、システム1200は、システム1200に動作可能に内部的に、または外部的に連結された、ハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアモジュールの任意の組み合わせを利用して、本明細書に記載の様々な実施形態を実装してもよい。
図13は、本発明の一実施形態を実装し得る、コンピュータネットワーク環境1300を例解する。コンピュータネットワーク環境1300では、サーバ1301は、通信ネットワーク1302を介して、クライアント1303a~nにリンクされる。環境1300を使用して、クライアント1303a~nが、単独、またはサーバ1301と組み合わせて、本明細書に記載の方法のいずれかを実行することを可能にすることができる。非限定的な例では、コンピュータネットワーク環境1300は、クラウドコンピューティング実施形態、サービスとしてのソフトウェア(SAAS)実施形態などを提供する。
実施形態またはその態様は、ハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアの形態で実装することができる。ソフトウェアで実装された場合、ソフトウェアは、プロセッサが、ソフトウェアまたはその命令のサブセットをロードすることを可能にするように構成されている、任意の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。次いで、プロセッサは、命令を実行して、本明細書に記載された方法で作動するまたは装置を動作させるよう構成される。
さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、または命令は、データプロセッサの特定の動作および/または機能を実行するものとして本明細書に記載され得る。しかしながら、本明細書に含まれるかかる記載は、単に便宜のためであり、かつ、実際には、かかる動作は、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行する計算デバイス、プロセッサ、コントローラ、または他のデバイスから生じることを認識するべきである。
フロー図、ブロック図およびネットワーク図は、より多いもしくは少ない要素を含んでもよく、異なって配置されてもよく、または異なって表現されてもよいことを理解するべきである。しかし、特定の実装形態は、実施形態の実行を例解する、ブロックおよびネットワーク図、ならびにブロックおよびネットワーク図の数は、特定の方法で実装されることを指示してもよいことを、さらに理解するべきである。
それに応じて、さらなる実施形態はまた、様々なコンピュータアーキテクチャ、物理的、仮想的、クラウドコンピュータ、および/またはそれらのいくつかの組み合わせに実装されてもよく、したがって、本明細書に記載のデータプロセッサは、例解の目的で意図されているに過ぎず、実施形態の限定として意図されるものではない。
例示的な実施形態を具体的に示し説明してきたが、形態および詳細の様々な変更が、添付の請求項によって網羅される実施形態の範囲から逸脱することなく、実施形態になされてもよいことは、当業者に理解されるであろう。

Claims (20)

  1. コンピュータベースのシミュレーションを実施するためのコンピュータによって実施される方法であって、
    実際の物体を表すメッシュベースのモデルを取得することであって、前記メッシュベースのモデルが、それぞれ幾何学的特性を有する複数のメッシュ要素から構成される、メッシュベースのモデルを取得することと、
    前記メッシュベースのモデルを使用して前記実際の物体の物理的動作のシミュレーションを実施することであって、前記シミュレーションを実施することが、前記複数のうちの少なくとも一つのメッシュ要素に対して、前記物理的動作を計算するために前記シミュレーションを実施する際に使用される材料特性の値を、前記幾何学的特性の関数として修正することを含む、シミュレーションを実施することと、
    を含む、方法。
  2. 前記実施されたシミュレーションの結果に基づいて、前記実際の物体の設計変更を自動的に識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記識別された設計変更に対応するように、前記実際の物体の前記メッシュベースのモデルを自動的に修正することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記シミュレーションを実施すること、前記設計変更を識別すること、および前記メッシュベースのモデルを修正することが、前記実際の物体の最適化された設計が決定されるまで、プロセッサによって自動的に反復される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記メッシュベースのモデルが、有限要素モデル、有限容積モデル、または有限差異方法モデルである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記シミュレーションは、有限要素シミュレーションである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記シミュレーションを実施することが、流体領域、構造領域、および電磁領域のうち少なくとも一つでの物理的動作を計算することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記実際の物体は、自動車、飛行機、ボート、ジェットエンジン、建物、土木工学構造体、貯蔵器、またはヒトである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記実際の物体が薄壁の金属シェルである、請求項1に記載の方法。
  10. 前記材料特性の値を前記幾何学的特性の関数として修正することが、前記幾何学的特性を与えられた物理学ベースの動作を示すデータ曲線を修正することを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記物理的動作が塑性圧縮および金属折り畳みであり、前記データ曲線が応力ひずみ曲線である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記シミュレーションを実施する際に、前記応力ひずみ曲線が、前記実際の物体が塑性圧縮動作を受けている期間修正され、前記応力ひずみ曲線が、前記実際の物体が前記塑性圧縮動作を受けていない期間修正されない、請求項11に記載の方法。
  13. 前記シミュレーションを実施する際に、前記修正された応力ひずみ曲線が、前記メッシュベースのモデルのシェル要素に適用される、請求項11に記載の方法。
  14. 変化する幾何学的特性を持つ複数のメッシュベースのモデルを使用して複数のシミュレーションを実施することと、
    前記複数のシミュレーションの結果の機械学習分析を使用して材料特性の修正を識別することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記幾何学的特性が、シェル厚さ、頂点サイズ、メッシュ端サイズ、メッシュ面サイズ、メッシュ多角形サイズ、およびメッシュ表面サイズのうち少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記実際の物体が流体の流れの影響を受けやすい、請求項1に記載の方法。
  17. 前記材料特性の値を前記幾何学的特性の関数として修正することが、前記幾何学的特性を与えられた材料動作を示す所与の値を修正することを含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記物理的動作が流体の流れであり、前記値が粘性である、請求項17に記載の方法。
  19. コンピュータベースのシミュレーションを実施するためのシステムであって、
    プロセッサと、
    コンピュータコード命令を記憶したメモリと、を備え、前記コンピュータコード命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、
    それぞれが幾何学的特性を有する複数のメッシュ要素から構成される、実際の物体を表すメッシュベースのモデルを取得させ、
    前記複数のうちの少なくとも一つのメッシュ要素に対して、物理的動作を計算するために前記シミュレーションを実施する際に使用される材料特性の値を、前記幾何学的特性の関数として修正することを含む、前記メッシュベースのモデルを使用して、前記実際の物体の前記物理的動作のシミュレーションを実施させる、
    システム。
  20. コンピュータベースのシミュレーションを実施するコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プログラム命令を含み、前記プログラム命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
    それぞれが幾何学的特性を有する複数のメッシュ要素から構成される、実際の物体を表すメッシュベースのモデルを取得させ、
    前記複数のうちの少なくとも一つのメッシュ要素に対して、物理的動作を計算するために前記シミュレーションを実施する際に使用される材料特性の値を、前記幾何学的特性の関数として、修正することを含む、前記メッシュベースのモデルを使用して、前記実際の物体の前記物理的動作のシミュレーションを実施させる
    コンピュータプログラム。
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