JP7017484B2 - 全固体電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、全固体電池に関する。特に、本開示は、電池積層体及び電池積層体を被覆している樹脂層を有する全固体電池に関する。
近年、樹脂を用いて電池を封止する技術が種々開示されている。
例えば、特許文献1では、全固体電池素子を熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂から構成する外装体で被覆する技術が開示されている。
また、特許文献2では、バイポーラ型の積層電池を複数個有し、複数の積層電池の全体をモールド樹脂によって封止された全固体電池が開示されている。
一般的に、全固体電池は、単位電池を1以上含む電池積層体を有し、この単位電池は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層を、この順で積層してなる。また、電池積層体では、一般的に、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層のうちの少なくとも1層が、他の層よりも外方に延出している延出部を有し、電池積層体の側面においては、延出部間に隙間が形成されている。
側面にこのような隙間を有する電池積層体の側面を樹脂層で被覆する際に、樹脂をその隙間まで確実に埋め込むために、様々な技術が開発されている。
例えば特許文献3では、延出部間に隙間が形成されている電池積層体の側面に対して、隙間に液状の樹脂を供給し、そして樹脂を硬化させることによって、樹脂層で被覆されている全固体電池を製造する方法が開示されている。
特開2000-106154号公報 特開2014-116156号公報 特開2017-220447号公報
通常、電池積層体の側面を樹脂層で被覆する全固体電池の製造方法は、樹脂を供給する工程及び樹脂を硬化させる工程を含んでいる。このため、電池積層体の側面に樹脂層を形成するために、時間が掛かって生産コストが高くなる可能性がある。
したがって、本開示は、上記事情を鑑みてなされたものであり、短時間で電池積層体の側面に樹脂層を形成できる全固体電池の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の本発明者は、下記の工程を含む全固体電池の製造方法により、上記課題を解決できることを見出した:
(a)2以上の単位電池を含む電池積層体を準備すること、ここで、前記単位電池は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層をこの順に積層することによって構成されており、前記正極集電体層、前記正極活物質層、前記固体電解質層、前記負極活物質層、及び前記負極集電体層のうちの少なくとも1層が、前記電池積層体の側面において、他の層よりも外方に延出している延出部を有し、かつ前記延出部間に隙間が形成されており;並びに
(b)前記電池積層体を収容しており、かつ加熱されている金型に、熱硬化性樹脂を注入することによって、前記電池積層体の側面に樹脂層を形成すること、ここで、前記熱硬化性樹脂の粘度が、5Pa・s以上10Pa・s以下であり、前記熱硬化性樹脂の注入圧が1MPa以上3MPa以下である。
本開示の全固体電池の製造方法によれば、短時間で電池積層体の側面に樹脂層を形成することができる。
図1は、本開示にかかる工程(a)の一態様を示す概略断面図である。 図2は、本開示にかかる工程(b)の一態様を示す概略断面図である。 図3は、本開示の全固体電池の一例を示す概略断面図である。 図4は、実施例4、比較例3及び比較例7の製造された全固体電池の断面写真である。
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において、同一又は相当する部分には同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。実施の形態の各構成要素は、全てが必須のものであるとは限らず、一部の構成要素を省略可能な場合もある。ただし、以下の図に示される形態は本開示の例示であり、本開示を限定するものではない。
《全固体電池の製造方法》
本開示の全固体電池の製造方法は、下記の工程を含む:
(a)2以上の単位電池を含む電池積層体を準備すること、ここで、単位電池は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層をこの順に積層することによって構成されており、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層のうちの少なくとも1層が、電池積層体の側面において、他の層よりも外方に延出している延出部を有し、かつ延出部間に隙間が形成されており;並びに
(b)電池積層体を収容しており、かつ加熱されている金型に、熱硬化性樹脂を注入することによって、電池積層体の側面に樹脂層を形成すること、ここで、熱硬化性樹脂の粘度が5Pa・s以上10Pa・s以下であり、熱硬化性樹脂の注入圧が1MPa以上3MPa以下である。
〈工程(a)〉
工程(a)では、2以上の単位電池を含む電池積層体を準備する。
ここで、単位電池は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層をこの順に積層することによって構成されており、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層のうちの少なくとも1層が、電池積層体の側面において、他の層よりも外方に延出している延出部を有し、かつ延出部間に隙間が形成されている。
図1は、本開示にかかる工程(a)の一態様を示す概略断面図である。より具体的には、図1では、単位電池6a~6lを11個含む電池積層体20を準備した態様が示されている。
これらの単位電池6a~6lは、いずれも正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層を、この順に積層することによって構成されており、また、電池積層体20の側面において、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層が、正極集電体層及び正極活物質層よりも外方に延出している延出部を有し、かつ延出部間に隙間X1~X5が形成されている。
〈工程(b)〉
工程(b)では、電池積層体を収容しており、かつ加熱されている金型に、熱硬化性樹脂を注入することによって、電池積層体の側面に樹脂層を形成する。なお、この注入は、予め電池積層体を収容しており、かつ加熱されている金型を、減圧しておいて行うこともできる。
図2は、本開示にかかる工程(b)の一態様を示す概略断面図である。より具体的には、図2(a)は、図1で準備した電池積層体20が金型50に収容されている態様を示している。なお、金型50は、加熱されている。
本開示において、電池積層体を金型に入れてから、金型を加熱してもよく、電池積層体を加熱されている金型に入れてもよい。また、金型の加熱温度は、特に限定されず、用いる熱硬化性樹脂の硬化できる温度範囲において適宜設定できる。
図2(b)は、電池積層体20を収容しており、かつ加熱されている金型50に、熱硬化性樹脂を注入することによって、電池積層体20の側面に樹脂層21が形成されている態様を示している。
従来、熱硬化性樹脂の注入と加熱による硬化とは別の工程として広く行われていた。しかしながら、本開示の本発明者は、熱硬化性樹脂を加熱してもすぐには硬化せずに、むしろ場合によっては粘度が低下し、その後で硬化することに基づいて、特定範囲の粘度と注入圧を用いることによって、側面に隙間を有する電池積層体の側面を樹脂層で確実に被覆できることを見出して、本開示に想到した。
本開示において、用いる熱硬化性樹脂は、特に限定されず、例えば電池積層体に損傷を与えない程度の温度で硬化できる樹脂材料から適宜選択できる。
熱硬化性樹脂としては、ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリアミド、シリコーン、シアネート樹脂及び/又はそれを原料としたプレポリマー、ビスマレイミド-トリアジン樹脂、メラミン樹脂、熱硬化性ポリイミド等、並びにこれらの熱硬化性樹脂の1種以上を含む混合物が挙げられる。なお、熱硬化性樹脂としては、加熱によって硬化が促進される限り、常温硬化型の樹脂も含まれるものとする。
熱硬化性樹脂の粘度が5Pa・s未満であると、電池積層体の側面の延出部間の隙間に注入された熱硬化性樹脂が流出してしまう可能性があり、よって延出部間の隙間に樹脂層を確実に形成できないおそれがある。また、熱硬化性樹脂の粘度が10Pa・sを超えると、電池積層体の側面の延出部が変形してしまうおそれがある。したがって、本開示において、熱硬化性樹脂の粘度は5Pa・s以上10Pa・s以下であると規定している。なお、熱硬化性樹脂の粘度は、6Pa・s以上、7Pa・s以上、8Pa・s以上、又は9Pa・s以上であってもよく、また9Pa・s以下、8Pa・s以下、7Pa・s以下、又は6Pa・s以下であってもよい。
なお、本開示において、熱硬化性樹脂の粘度は、加熱時における粘度とする。
また、熱硬化性樹脂の注入圧が1MPa未満であると、電池積層体の側面の延出部間の隙間に樹脂が入らずボイドが発生してしまう恐れがある。また、熱硬化性樹脂の注入圧が5MPa以上であると、電池積層体の側面の延出部が変形してしまうおそれがある。したがって、本開示において、熱硬化性樹脂の注入圧は、1MPa以上3MPa以下であると規定している。なお、熱硬化性樹脂の注入圧は、1.5MPa以上、1.8MPa以上、2.0MPa以上、2.5MPa以上、又は2.8MPa以上であってもよく、また2.8MPa以下、2.58MPa以下、2.0MPa以下、1.8MPa以下、又は1.5MPa以下であってもよい。
このように、本開示の方法によって、側面の延出部間に隙間が形成されている電池積層体の側面に樹脂層を形成することができる。
電池積層体の積層方向の上側及び下側の端面を樹脂層で被覆しないことが好ましい場合、例えば工程(b)の前に、電池積層体の積層方向の上側及び下側の端面を挟み込むようにして保持するジグによって、電池積層体の積層方向の上側及び下側の端面を保護することができる。あるいは、この場合、電池積層体の積層方向の上側及び下側の端面にマスキングテープを貼り付けることもできる。
《全固体電池》
上述した方法によって製造される本開示の全固体電池は、2以上の単位電池を含む電池積層体、及び電池積層体の側面に樹脂層を有する。
ここで、単位電池は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層をこの順に積層することによって構成されており、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層のうちの少なくとも1層が、電池積層体の側面において、他の層よりも外方に延出している延出部を有し、かつ延出部間に隙間が形成されている。
なお、電池積層体の側面とは、電池積層体に含まれる単位電池の各層の外縁によって構成されている面である。
例えば、図3は、本開示の全固体電池の一例を示す概略断面図である。本開示の全固体電池100では、固体電解質層3a~3d、負極活物質層4a~4d、及び負極集電体層5a~5dはそれぞれ、電池積層体10の側面において、他の層、具体的には正極活物質層2a~2d、及び正極集電体層1a~1dよりも外方に延出している延出部30b及び30cを有し、かつ延出部30b及び30cの間に隙間が形成されている。なお、この隙間も樹脂層11で被覆されている。
〈電池積層体〉
本開示において、電池積層体は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層を、この順で積層してなる単位電池を2以上含む。すなわち、本開示において、電池積層体に含まれる単位電池の個数は、2以上であればよく、目的・用途に合わせて、随意に単位電池の個数を設定することができる。
例えば、図3に示されている電池積層体10は、4つの単位電池6a、6b、6c及び6dを有している。また、単位電池6aは、正極集電体層1a、正極活物質層2a、固体電解質層3a、負極活物質層4a、及び負極集電体層5a(5b)をこの順に積層することによって構成されている。単位電池6bは、負極集電体層5a(5b)、負極活物質層4b、固体電解質層3b、正極活物質層2b、及び正極集電体層1b(1c)をこの順に積層することによって構成されている。単位電池6cは、正極集電体層1b(1c)、正極活物質層2c、固体電解質層3c、負極活物質層4c、及び負極集電体層5c(5d)をこの順に積層することによって構成されている。単位電池6は、負極集電体層5c(5d)、負極活物質層4d、固体電解質層3d、正極活物質層2d、正極集電体層1dをこの順に積層することによって構成されている。
また、図1に示されている電池積層体20は、11個の単位電池6a~6lを有する態様である。なお、各単位電池の構成の詳細は、上述した電池積層体10における単位電池の説明を参照されたい。
本開示において、電池積層体は、モノポーラ型の電池積層体であってもよく、バイポーラ型の電池積層体であってもよい。
モノポーラ型の電池積層体である場合、積層方向に隣接する2つの単位電池は、正極集電体層又は負極集電体層を共有するモノポーラ型の構成であってよい。例えば、図3に示されているように、隣接する単位電池6a及び6bは、負極集電体層5a(5b)を共有しており、隣接する単位電池6b及び6cは、正極集電体層1b(1c)を共有しており、また隣接する単位電池6c及び6dは、負極集電体層5c(5d)を共有しており、これらの単位電池6a、6b、6c及び6dを合わせてモノポーラ型の電池積層体10を構成している。
バイポーラ型の電池積層体である場合、積層方向に隣接する2つの単位電池は、正極及び負極集電体層の両方として用いられる正極/負極集電体層を共有するバイポーラ型の構成であってよい。したがって、例えば電池積層体は、正極及び負極集電体層の両方として用いられる正極/負極集電体層を共有する3つの単位電池の積層体であってよく、具体的には、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、正極/負極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、正極/負極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層を、この順で有することができる(図示せず)。また、この場合において、「正極/負極集電体層」は、正極及び負極集電体層の両方として用いられるため、本開示でいう「正極集電体層」又は「負極集電体層」のいずれにも当てはまる。
本開示において、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層のうちの少なくとも1層が、電池積層体の側面において、他の層よりも外方に延出している延出部を有し、かつ延出部間に隙間が形成されていれば、延出部を有する層は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層のうちのどの層に限定されるものではない。
なお、リチウムイオン電池に代表される積層型の全固体電池では、充電時に正極活物質層から放出されたリチウムイオンを負極活物質層に確実かつスムーズに移動させるために、負極活物質層及び負極集電体層が正極活物質層及び正極集電体層よりも大面積で形成することが好ましい。したがって、負極活物質層、負極集電体層、及び固体電解質層が延出部を有することが好ましい。
延出部の延出距離(長さ)は、特に限定されず、目的とする全固体電池の目的・用途に合わせて、随意に設定することができる。例えば延出部の延出距離(長さ)は、0.5mm以上、1mm以上、1.5mm以上、2mm以上、2.5mm以上、又は3mm以上であってもよく、また10mm以下、8mm以下、5mm以下、4.5mm以下、又は3mm以下であってもよい。
延出部間の距離(すなわち、延出部間の隙間の高さ)は、特に限定されず、目的とする全固体電池の目的・用途に合わせて、随意に設定することができる。例えば延出部の延出距離(長さ)は、30μm以上、40μm以上、50μm以上、60μm以上、70μm以上、80μm以上、90μm以上、100μm以上、又は120μm以上であってもよく、また200μm以下、180μm以下、160μm以下、140μm以下、又は120μm以下であってもよい。
また、本開示の全固体電池は、正極集電体層に電気的に接続されている正極集電タブを有し、負極集電体層に電気的に接続されている負極集電タブを有していてもよい。この場合、これらの集電タブが樹脂層から突出していてよい。この構成によれば、集電タブを介して、電池積層体で発生した電力を外部に取り出すことができる。
また、正極集電体層は、面方向に突出する正極集電体突出部を有していてよく、この正極集電体突出部には、正極集電タブが電気的に接続されていてよい。同様に、負極集電体層は、負極集電体突出部を有していてよく、この負極集電体突出部には、負極集電タブが電気的に接続されていてよい。
本開示の全固体電池では、電池積層体が、積層方向に拘束されていることができる。これによって、充放電の際に、全固体電池積層体の各層の内部及び各層の間における、イオン及び電子の伝導性を改良して、電池反応をより促進することができる。
以下では、電池積層体にかかる各部材について詳細に説明する。なお、本開示を容易に理解するために、全固体リチウムイオン二次電池の電池積層体にかかる各部材を例として説明するが、本開示の全固体電池は、リチウムイオン二次電池に限定されず、幅広く適用できる。
(正極集電体層)
正極集電体層に用いられる導電性材料は、特に限定されず、全固体電池に使用できるものを適宜採用されうる。例えば、正極集電体層に用いられる導電性材料は、SUS、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、チタン、又はカーボン等であってよいが、これらに限定されない。
正極集電体層の形状として、特に限定されず、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができる。これらの中で、箔状が好ましい。
(正極活物質層)
正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含み、好ましくは後述する固体電解質をさらに含む。そのほか、使用用途や使用目的等に合わせて、例えば、導電助剤又はバインダー等の全固体電池の正極活物質層に用いられる添加剤を含むことができる。
正極活物質の材料として、特に限定されない。例えば、正極活物質は、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、Li1+xMn2-x-y(Mは、Al、Mg、Co、Fe、Ni、及びZnから選ばれる1種以上の金属元素)で表される組成の異種元素置換Li-Mnスピネル等であってよいが、これらに限定されない。
導電助剤としては、特に限定されない。例えば、導電助剤は、VGCF(気相成長法炭素繊維、Vapor Grown Carbon Fiber)及びカーボンナノ繊維等の炭素材並びに金属材等であってよいが、これらに限定されない。
バインダーとしては、特に限定されない。例えば、バインダーは、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ブタジエンゴム(BR)若しくはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の材料、又はこれらの組合せであってよいが、これらに限定されない。
(固体電解質層)
固体電解質層は、少なくとも固体電解質を含む。固体電解質として、特に限定されず、全固体電池の固体電解質として利用可能な材料を用いることができる。例えば、固体電解質は、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、又はポリマー電解質等であってよいが、これらに限定されない。
硫化物固体電解質の例として、硫化物系非晶質固体電解質、硫化物系結晶質固体電解質、又はアルジロダイト型固体電解質等が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な硫化物固体電解質の例として、LiS-P系(Li11、LiPS、Li等)、LiS-SiS、LiI-LiS-SiS、LiI-LiS-P、LiI-LiBr-LiS-P、LiS-P-GeS(Li13GeP16、Li10GeP12等)、LiI-LiS-P、LiI-LiPO-P、Li7-xPS6-xCl等;又はこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。
酸化物固体電解質の例として、LiLaZr12、Li7-xLaZr1-xNb12、Li7-3xLaZrAl12、Li3xLa2/3-xTiO、Li1+xAlTi2-x(PO、Li1+xAlGe2-x(PO、LiPO、又はLi3+xPO4-x(LiPON)等が挙げられるが、これらに限定されない。
(ポリマー電解質)
ポリマー電解質としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、及びこれらの共重合体等が挙げられるが、これらに限定されない。
固体電解質は、ガラスであっても、結晶化ガラス(ガラスセラミック)であってもよい。また、固体電解質層は、上述した固体電解質以外に、必要に応じてバインダー等を含んでもよい。具体例として、上述の「正極活物質層」で列挙された「バインダー」と同様であり、ここでは説明を省略する。
(負極活物質層)
負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含み、好ましくは上述した固体電解質をさらに含む。そのほか、使用用途や使用目的等に合わせて、例えば、導電助剤又はバインダー等の全固体電池の負極活物質層に用いられる添加剤を含むことができる。
負極活物質の材料として、特に限定されず、リチウムイオン等の金属イオンを吸蔵及び放出可能であることが好ましい。例えば、負極活物質は、合金系負極活物質又は炭素材料等であってよいが、これらに限定されない。
合金系負極活物質として、特に限定されず、例えば、Si合金系負極活物質、又はSn合金系負極活物質等が挙げられる。Si合金系負極活物質には、ケイ素、ケイ素酸化物、ケイ素炭化物、ケイ素窒化物、又はこれらの固溶体等がある。また、Si合金系負極活物質には、ケイ素以外の元素、例えば、Fe、Co、Sb、Bi、Pb、Ni、Cu、Zn、Ge、In、Sn、Ti等を含むことができる。Sn合金系負極活物質には、スズ、スズ酸化物、スズ窒化物、又はこれらの固溶体等がある。また、Sn合金系負極活物質には、スズ以外の元素、例えば、Fe、Co、Sb、Bi、Pb、Ni、Cu、Zn、Ge、In、Ti、Si等を含むことができる。これらの中で、Si合金系負極活物質が好ましい。
炭素材料として、特に限定されず、例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン、又はグラファイト等が挙げられる。
負極活物質層に用いられる固体電解質、導電助剤、バインダー等その他の添加剤については、上述した「正極活物質層」及び「固体電解質層」の項目で説明したものを適宜採用することができる。
(負極集電体層)
負極集電体層に用いられる導電性材料は、特に限定されず、全固体電池に使用できるものを適宜採用されうる。例えば、負極集電体層に用いられる導電性材料は、SUS、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、チタン、又はカーボン等であってよいが、これらに限定されない。
負極集電体層の形状として、特に限定されず、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができる。これらの中で、箔状が好ましい。
本開示において、樹脂層は、全固体電池積層体の側面を被覆している。これによって、本開示の全固体電池の外側に、ラミネートフィルムや金属缶等の外装体を有さなくてもよい。したがって、本開示の全固体電池は、外装体を必要とする従来の全固体電池よりもコンパクトであり、これは、電池のエネルギー密度向上にも繋がる。ただし、本開示の1つの態様では、これらの外装体をさらに有していてもよい。
また、本開示の全固体電池は、電池積層体の積層方向の上側の端面及び下側の端面が、フィルム等によって被覆されており、かつ少なくとも全固体電池積層体の側面が樹脂層によって被覆されている全固体電池であってもよい。また、本開示の全固体電池は、全固体電池積層体の積層方向の上側の端面及び/又は下側の端面も樹脂層によって被覆されている全固体電池であってもよい。
〈全固体電池の種類〉
本開示において、全固体電池の種類としては、全固体リチウムイオン電池、全固体ナトリウムイオン電池、全固体マグネシウムイオン電池及び全固体カルシウムイオン電池等を挙げることができる。中でも、全固体リチウムイオン電池及び全固体ナトリウムイオン電池が好ましく、特に、全固体リチウムイオン電池が好ましい。
また、本開示の全固体電池は、一次電池であってもよく、二次電池であってもよいが、中でも、二次電池であることが好ましい。二次電池は、繰り返し充放電でき、例えば、車載用電池として有用だからである。よって、本開示の全固体電池が、全固体リチウムイオン二次電池であることが好ましい。
以下に示す実施例を参照して本開示を更に詳しく説明するが、本開示の範囲は、実施例によって限定されるものではない。
〈実施例及び比較例〉
図3に示す積層構造を有する電池積層体10を準備した。なお、電池積層体10の側面において、延出部30b及び30cの長さは2mmであり、延出部30b及び30cの間の距離が100μmであった。
そして、電池積層体10を収容しており、かつ使用するエポキシ系の熱硬化性樹脂(硬化温度:130℃)の硬化温度を考慮して、130℃に加熱されている金型に、表1に示している熱硬化性樹脂の粘度及び注入圧の範囲に合わせて樹脂を注入して、電池積層体10の側面に樹脂層を形成して、各実施例及び比較例の全固体電池を製造した。その結果は、表1に示す。また、実施例4、比較例3及び比較例7の製造された全固体電池の断面写真は、図4に示す。
Figure 0007017484000001
表1及び図4の結果から明らかであるように、注入する際の熱硬化性樹脂の粘度が5Pa・s以上10Pa・s以下であり、かつ注入圧が1MPa以上3MPa以下である実施例1~4では、問題なく、かつ短時間で電池積層体の側面に樹脂層を有する全固体電池を製造できた。一方、注入する際の熱硬化性樹脂の粘度が15Pa・s以上であった比較例1~4、7及び8、並びに注入圧が5MPaであった比較例5及び6のいずれにおいても、電池積層体の延出部の変形が起こったり、又は内部短絡が生じたりする問題があった。
1a、1b、1c、1d 正極集電体層
2a、2b、2c、2d 正極活物質層
3a、3b、3c、3d、 固体電解質層
4a、4b、4c、4d 負極活物質層
5a、5b、5c、5d 負極集電体層
6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h、6j、6k、6l 単位電池
10、20 電池積層体
11、21 樹脂層
30b 延出部
30c 延出部
50 金型
100 全固体電池

Claims (1)

  1. 下記の工程を含む全固体電池の製造方法:
    (a)2以上の単位電池を含む電池積層体を準備すること、ここで、前記単位電池は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層をこの順に積層することによって構成されており、前記正極集電体層、前記正極活物質層、前記固体電解質層、前記負極活物質層、及び前記負極集電体層のうちの少なくとも1層が、前記電池積層体の側面において、他の層よりも外方に延出している延出部を有し、かつ前記延出部間に隙間が形成されており;並びに
    (b)前記電池積層体を収容しており、かつ加熱されている金型に、熱硬化性樹脂を注入することによって、前記電池積層体の側面に樹脂層を形成すること、ここで、前記熱硬化性樹脂の粘度が5Pa・s以上10Pa・s以下であり、前記熱硬化性樹脂の注入圧が1MPa以上3MPa以下である。
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