JP7016252B2 - バスケット型内視鏡用処置具 - Google Patents
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Description
そこで、嵌頓となった場合に、バスケット部を構成するバスケットワイヤの先端を纏める先端チップからバスケットワイヤが外れるように構成することで、嵌頓を解除してバスケット型内視鏡用処置具を体内から取り出すことを容易にする技術が知られている(特許文献1参照)。
また、本発明は、前記第1又は2の特徴のバスケット型内視鏡用処置具において、前記先端チップは、前記細領域を有する先端チップ本体と、該先端チップ本体の外周に嵌合固定され前記太領域を有するチップ外筒とからなることを第3の特徴とする。
また、前記第5の特徴のバスケット型内視鏡用処置具において、前記先端チップの先端に、筒軸に対して直角方向に溝が形成され、該溝に前記リブが固定されることを第6の特徴とする。
また、本発明は、前記第6の特徴のバスケット型内視鏡用処置具において、前記先端チップの細領域は、前記リブよりも後端側に配置され、前記バスケットワイヤのうち、少なくとも一本のバスケットワイヤの前記先端を、前記先端チップの細領域で保持することを第7の特徴とする。
本実施例によるバスケット型内視鏡用処置具は、図1に示す如く、後端に操作部10が取り付けられる樹脂やコイル等からなる細長い可撓性シース2と、この可撓性シース2内に進退自在に挿通される操作ワイヤ3と、前記可撓性シース2の先端に配置される硬質の金属材料から成る円筒状の先端金具20と、前記操作ワイヤ3の先端に連結され、操作部10の操作により操作ワイヤ3を先端側に押す又は後端側に牽引することより可撓性シース2内から突没可能な処置部である異物破砕用のバスケット部40とを備える。
なお、本実施例においては、図1右方の操作部10側に向かう方向を後端側と呼び、図1左右方の先端チップ6に向かう方向を先端側と呼ぶ。
このように構成された本実施例によるバスケット型内視鏡用処置具は、予め患者の体腔内に挿入された内視鏡装置のチャネルを通じて患者の体腔内に挿入されて回収対象物である結石を破砕するために使用され、この施術例を図9を参照して説明する。
次に、本実施例の特徴である先端チップ6について図2~5を参照して説明する。
なお、図2(a)は先端チップ6の外観図、図2(b)は(a)を先端側((a)の上方向)から見た図、図2(c)は(b)のA-A断面図、図2(d)は(b)のB-B断面図、図2(e)は(a)のC-C断面図、図2(d)は(a)のD-D断面図を示し、バスケットワイヤ41及び42は、籠状に広がらずに閉じた状態を示す。
この内径部は、図3(b)に示す如く、後述するバスケットワイヤ41、42を纏めて保持するための所定内径の細内径領域イと、該細内径領域よりも後端側に位置し、該細内径領域イよりも径が大きく、バスケットワイヤ41、42が内部で移動可能な太内径領域ロを有する。
なお、前記細内径領域は細領域、前記太内径領域は太領域とも呼ぶ。
次に、先端チップ6、先端金具20、可撓性シース2の寸法を、図5を用いて説明する(バスケットワイヤ41、42、リブ6b不図示)。なお、各部材の寸法の具体例は、バスケットワイヤ41、42の径を0.35mmとして2対計4本のバスケットワイヤを用いた場合の例であるため、これに限られない。
先端部6eの先端側の内径L1は、バスケットワイヤ41の折り返し部41a及びリブ6bを収納するため、先端筒部6fの内径L4よりも大径となっており、例えば1.2mm程度である。
チップ外筒6cの内径L5は、先端筒部6fと嵌合するため先端筒部6fの外径と略同径となっており、例えば1.2mm程度である。
チップ外筒6cの外径L7は、先端金具20の細内径部20aの径L8に挿通可能とするため径L8よりも細く、例えば、径L8を、1.65mmとした場合、径L7は1.58mm程度である。
可撓性シース2の外径L10は、先端金具20の太内径部20aと嵌合固定するため略同径であって、例えば2.15mm程度であり、可撓性シース2の内径L12は、チップ外筒6cの外径L7よりも小径であって、例えば1.09mm程度である。
本実施例に示すバスケット型内視鏡用処置具1は、上記のように、バスケットワイヤ41、42とチップ外筒6cとの間に隙間6gを設けたことにより、結石をつかんだときに隙間6gが形成する許容範囲でバスケットワイヤ41、42が動くため、嵌頓しにくく、また嵌頓した場合であっても嵌頓を解除しやすい。
すなわち、本実施例によるバスケット型内視鏡用処置具1は、バスケットワイヤ41、42を窄めた状態において、先端チップ6のチップ外筒6cの内周との間に隙間6gを設けたことにより、図4(a)に示すように、バスケットワイヤ41、42(42不図示)を籠状に拡げてバスケット部40の内部に結石が挟まって動かなくなってしまった場合であっても、操作ワイヤ2を押し引き操作することにより、チップ外筒6cの内部でバスケットワイヤ41、42をX方向(バスケットワイヤ41、42が籠状に拡がる方向及び窄まる方向)に移動することができるため、結石を少しずつ動かすことが可能となり、徐々にバスケットワイヤ41、42と結石との間に隙間ができて嵌頓を解除することができる。
なお、図6に示す部分以外については、実施例1と同様であるため説明を省略する。
前述の実施例においては、先端チップ6をチップ本体6aとチップ外筒6cを組み立てることにより形成する例を示したが、これに限られず、第2実施例によるバスケット型内視鏡用処置具1は、例えば、図6に示すように、先端チップ30を一部材として形成してもよく、先端チップ30に半球状の先端部を設けず外形筒状に形成してもよく、また折り返し部を設けたバスケットワイヤを用いずに、バスケット部を構成する本数分のバスケットワイヤを先端で束ねて溶接などにより先端チップ30に固定するようにしてもよい。
先端チップ30は、軸方向先端側にバスケットワイヤ31を固定するための細内径領域ハが形成され、後端側に細内径領域ハよりも太くバスケットワイヤ31が移動可能な隙間30aを有する太内径領域ニが形成される。太内径領域ニの長さL13は、上述の実施例1のように、例えばバスケットワイヤ31の径を0.35mm程度とした場合は、2mm程度が好ましい。
なお、先端チップ30の太内径領域ニの内径L14と外径L15を、図5に示す実施例1のチップ外筒6cの内径L5と外径L7と同様に設定することにより、実施例1と同様に先端チップ30の後端側が可撓性シース2の先端に突き当たり、可撓性シース2内に引き込まれるのを防止することができる。
また、先端チップ30の外径L15を実施例1の可撓性シース2の内径L11よりも小さく設定することにより、先端チップ30がシースの先端に突き当たらず先端チップを含むバスケット全体が可撓性シース2内を移動可能となり、この場合はシース及びバスケット部をシース後端から取り出して新しいバスケットと入れ替えることもできる。
なお、図7、8に示す先端金具以外については、実施例1と同様なため、説明を省略する。
前述の各実施例においては、先端金具を筒状に構成する例を示したが、下記のように構成してもよい。
また、先端金具50の突部52を含む軸方向長さを実施例1の先端金具20の長さと同等とし、内径をL8、L10と同等に設定することにより、図5に示す実施例1と同様に、先端チップ6のチップ外筒6cの後端が可撓性シース2の先端に当たり、先端チップ6が可撓性シース2内に引き込まれないようにすることができるため、先端チップ6の先端部6eの後端が先端金具50の突部52にぶつかって破損することがない。
6a チップ本体、6b リブ、6c チップ外筒、6d 溝、6e 先端部、
6f 先端筒部、6g 隙間、7 後端チップ、10操作部、
20 先端金具、20a 細内径部、20b 太内径部
40 バスケット部、41 バスケットワイヤ、41a ワイヤ折り返し部、
42 バスケットワイヤ、42a ワイヤ折り返し部、イ 細内径領域、ロ 太内径領域、
50 先端金具、51 円環部、52 突部、53 切り欠き部
Claims (8)
- 長尺円筒状の可撓性シースと、
該可撓性シースの円筒内に挿通され、押し引き操作されることにより該円筒内を軸方向に進退自在な操作ワイヤと、
該操作ワイヤの先端に設けられ、撚り線から成る複数のバスケットワイヤが弾性的に縮径または拡開するように形成されたバスケット部と、
筒状に貫通する内径部を有し、折り返した複数のバスケットワイヤを該内径部に圧入して保持する先端チップと、
前記複数のバスケットワイヤの後端側を纏めて保持する後端チップと、
前記可撓性シースの先端に取り付けられ、前記バスケット部が設けられた操作ワイヤを挿通する先端金具と、
前記操作ワイヤを進退操作するための操作部と、
を備え、前記先端チップに向かう方向を先端側と呼び、前記操作部に向かう方向を後端側と呼ぶバスケット型内視鏡用処置具において、
前記先端チップの内径部が、前記バスケットワイヤの折り返した先端より後端側のバスケットワイヤを保持する内径の細領域と、該細領域よりも後端側に延びるバスケットワイヤが内部で移動可能な内径の太領域とを段差をもって開口していることを特徴とするバスケット型内視鏡用処置具。 - 前記先端チップの前記太領域の長さは、該太領域の径の1、5倍~6倍であることを特徴とする請求項1に記載のバスケット型内視鏡用処置具。
- 前記先端チップは、前記細領域を有する先端チップ本体と、該先端チップ本体の外周に嵌合固定され前記太領域を有するチップ外筒とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のバスケット型内視鏡用処置具。
- 前記先端金具は、外形概略円筒状であって、軸方向後端側に位置し、内径が前記可撓性シースの外径と略同等の太内径部と、先端側に位置し、内径が前記可撓性シースの内径よりも太径であって、前記可撓性シースの外径よりも細径の細内径部とを有し、
前記操作ワイヤを牽引して前記バスケット部を前記可撓性シース内に引き込んだときに、前記先端チップの後端側が前記可撓性シースの先端に突き当たることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のバスケット型内視鏡用処置具。 - 前記先端チップの先端に、筒軸に対して直角方向に前記先端チップを横断する長さの円柱棒状のリブが固定され、前記バスケットワイヤのうち、少なくとも一本のバスケットワイヤの前記先端が前記リブに掛けられていること特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のバスケット型内視鏡用処置具。
- 前記先端チップの先端に、筒軸に対して直角方向に溝が形成され、該溝に前記リブが固定されることを特徴とする請求項5に記載のバスケット型内視鏡用処置具。
- 前記先端チップの細領域は、前記リブよりも後端側に配置され、
前記バスケットワイヤのうち、少なくとも一本のバスケットワイヤの前記先端を、前記先端チップの細領域で保持することを特徴とする請求項6に記載のバスケット型内視鏡用処置具。 - 前記先端金具が、外形概略円筒状の硬質材料から成り、前記可撓性シースの先端に嵌合
する円環部と、該円環部のバスケット部方向に等間隔に突出した複数の突部から構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のバスケット型内視鏡用処置具。
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