JP7013922B2 - 撮影システム、撮影方法およびプログラム - Google Patents
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Description
スタンド型イメージスキャナにおける周囲の光源からの光の影響に関し、特許文献1では、撮影対象物での反射光によって反射箇所が真っ白になる現象をハレーションと称し、ハレーションに対応するためのスキャナ装置を示している。特許文献1に記載のスキャナ装置は、台座部に反射媒体を載置した状態で撮影した画像から、所定輝度以上の階調値を有する画素をハレーション部として特定する。そして、特許文献1に記載のスキャナ装置は、ハレーション部以外の場所で所定形状の撮影対象を載置可能な置き場所を検出し表示する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮影装置の外形の例を示す概略外形図である。図1に示すように、撮影システム100は、撮影部110と、投影部120と、処理ユニット170とを備える。
載置面F11として既存物の面を用いる場合、撮影システム100が載置台等を備える必要がない点でコンパクトな構成となり、撮影システム100の持ち運びが比較的容易になる。
図1に示すように撮影システム100の撮影部110がスタンド型イメージスキャナとして構成されており、撮影部110が撮影対象物を撮影する。
投影部120はスタンド型のプロジェクタとして構成されており、載置面F11に画像を投影する。
図1の領域A11は、載置面F11のうち撮影部110が撮影可能な領域の例を示す。図1では、領域A11は、投影部120が画像を投影可能な領域ともなっている。但し、撮影部110が撮影可能な領域と投影部120が画像を投影可能な領域とは同じである必要はない。
ここでいう撮影対象物での反射光が過多とは、照明光など光源からの光を撮影対象物が反射した光によって撮影部110の光電素子が飽和状態となることである。撮影対象物での反射光が過多となると、撮影対象物の画像に真っ白な部分が生じる。この真っ白な部分における撮影対象物本来の色が画像に反映されない、あるいは、その部分に記載されている文字を画像から読み取れないなど、撮影対象物本来の外観の画像を得られなくなってしまう。
例えば、撮影対象物の表面が加工されている場合、および、撮影対象物がプラスチックケース入りのカードまたは書類等である場合など、撮影対象物の表面が光を反射し易くなっている場合、特に白飛びが生じやすい。
撮影システム100は、白飛びの対策として、載置面上の複数の位置それぞれで、当該位置に載置された撮影対象物を撮影し、撮影対象物の位置と撮影対象物での光の反射との関係を検出する。
但し、撮影対象物810が載置面F11上を移動する軌道は特定のパターンの軌道に限定されない。
また、撮影システム100が載置面F11上を移動する方法は、ユーザが手で動かす方法に限定されない。例えば、撮影システム100が可動式の載置台を備え、載置面F11自身が動くことで撮影対象物810が載置面F11上を移動するようにしてもよい。
あるいは、投影部120が、領域A23の位置を示すことで、ユーザに対して領域A23に撮影対象物810を置くよう促すようにしてもよい。そして、ユーザが領域A23に撮影対象物810を置いた状態で、撮影部110が撮影対象物810の画像を撮影するようにしてもよい。
撮影対象物810は、典型的には領域A11よりも小さいものであるが、撮影対象物810が、領域A11と同じ大きさのもの、あるいは、領域A11よりも大きいものであってもよい。
位置決めモードは、撮影対象物810を置くべき位置を決定し、決定した位置に撮影対象物810が置かれた状態で撮影対象物810を撮影するモードである。図2を参照して説明したように、撮影対象物810を置くべき位置を処理ユニット170が決定し、決定された位置を投影部120がユーザに通知する。撮影対象物810を置くべき位置に撮影対象物810が置かれた状態で、撮影部110が撮影対象物810を撮影する。これにより、撮影システム100は、撮影対象物810の画像を取得する。
但し、投影部120が撮影対象物810を置くべき位置をユーザに通知する方法は、特定の方法に限定されない。例えば、投影部120が、撮影対象物810を置くべき位置の外周を線で表示するようにしてもよい。
図2を参照して説明した例のように、処理ユニット170は、撮影対象物810の複数の位置の各々について撮影対象物810の画像に白飛びが生じているか否かを判定する。白飛びが生じていない画像があった場合、処理ユニット170は、その画像から撮影対象物810の画像を切り出す。これにより、撮影システム100は、白飛びが生じていない撮影対象物810画像を取得する。
ユーザが撮影対象物810を動かしながら撮影部110が撮影した何れの画像でも撮影対象物810の画像の一部が白飛びしていた場合でも、白飛びしていない部分の画像を組み合わせることで、撮影対象物810の画像を得られる可能性がある。
モードの切り替えは、例えばユーザによって行われる。
図4の各部のうち、図1で既に示されている部分には同の符号(100、110、120、170)を付して説明する。
制御部190は、処理ユニット170の各部を制御して各種処理を実行する。制御部190は、撮影システム100が備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が記憶部180からプログラムを読み出して実行することで構成される。
撮影モードでは、反射検出部191は、撮影対象物810の画像のいずれの部分について白飛びが生じなかった画像を、撮影対象物810の画像を切り出すべき画像に決定する。
合成モードでは、反射検出部191が検出した部分の画像が、撮影対象物810の画像を合成するための部分画像として用いられる。
例えば、書類の文字認識を行う場合、文字が書かれている部分が文字認識のために重要である。そこで、撮影対象物810が、書類のうち文字が書かれている部分を特定部分として、当該特定部分について白飛びが生じているか否かを判定するようにしてもよい。文字が書かれている部分に白飛びが生じていなければ、他の部分に白飛びが生じていても、その画像を用いて文字認識を行うことができる。
位置決めモードでは、画像生成部192は、撮影対象物810が指定位置(撮影対象物810を置くべき位置)に置かれた状態で撮影部110が撮影した領域A11全体の画像から、撮影対象物810が写っている部分の画像を切り出す。
撮影モードでは、画像生成部192は、反射検出部191が決定した撮影対象物810の画像を切り出すべき画像から、撮影対象物810の画像を切り出す。反射検出部191が決定した画像は、領域A11全体の画像となっており、画像生成部192は、この領域A11全体の画像から、撮影対象物810が写っている部分の画像を切り出す。
図5は、撮影システム100が位置決めモードで行う処理の手順の例を示すフローチャートである。
図5の処理で、ユーザが撮影対象物を載置面F11に載置した状態で(ステップS111)、撮影部110が、撮影可能範囲(領域A11)の撮影を行う(ステップS112)。
あるいは、反射検出部191が複数の画素における画素値の平均と閾値とを比較するなど、画素以外の単位で反射光が過多の領域を検出するようにしてもよい。
あるいはユーザが、予定した撮影を全て完了した旨を知らせるユーザ操作を行うようにしてもよい。この場合、制御部190が、当該ユーザ操作を検出すると、予定した撮影を全て完了したと判定する。あるいは、制御部190が、図5の処理開始から所定時間以上経過したときに、予定した撮影を全て完了したと判定するようにしてもよい。
一方、ステップS115で、予定した撮影を全て完了したと判定した場合(ステップS115:YES)、投影部120が、撮影可能位置を表示する(ステップS131)。例えば、反射検出部191が、撮影対象物810の画像に白飛びが発生しなかったときの撮影対象物810を撮影可能位置に決定する。そして、投影部120は、上記のように撮影可能位置への投影を他の部分への投影と異なる投影とすることで、撮影可能位置をユーザに示す。
全ての撮影で撮影対象物810の画像に白飛びが発生した場合、投影部120が、撮影に失敗したことをユーザに通知して撮影の条件を変更するよう促すメッセージを表示するようにしてもよい。あるいは、反射検出部191が、白飛び部分の面積が最も小さかった位置など、撮影対象物810の位置の何れかを撮影可能位置に決定するようにしてもよい。
具体的には、撮影部110は撮影可能範囲(領域A11)全体を撮影する。そして、画像生成部192は、撮影部110による撮影画像のうち、撮影対象物810が写っている部分の画像を切り出す。あるいは、撮影部110が、画角を変化させる等により、撮影対象物810が写っている部分の画像の切出が不要な画像を撮影するようにしてもよい。
ステップS133の後、撮影システム100は、図5の処理を終了する。
図6のステップS211~S214は、図5のステップS111~S114と同様である。
ステップS214の後、反射検出部191は、撮影部110による撮影画像から撮影対象物810全体の画像を取得可能か否かを判定する(ステップS215)。具体的には、反射検出部191は、ステップS214で撮影対象物810の画像中に反射光が過多の領域を検出したか否かを判定する。反射検出部191は、反射光が過多の領域がないと判定することで、撮影対象物810全体の画像を取得可能と判定する。また、反射検出部191は、反射光が過多の領域があると判定することで、撮影対象物810全体の画像を取得不可と判定する。
ステップS221の後、撮影システム100は、図6の処理を終了する。
ステップS231で、まだ完了していない撮影があると判定した場合(ステップS231:NO)、ユーザが撮影対象物を移動させ(ステップS241)、処理はステップS212へ戻る。
一方、ステップS231で、予定した撮影を全て完了したと判定した場合(ステップS231:YES)、投影部120が、撮影に失敗したことをユーザに通知して撮影の条件を変更するよう促すメッセージを表示する(ステップS251)。
ステップS251の後、撮影システム100は、図6の処理を終了する。
図7のステップS311~S315は、図6のステップS211~S215と同様である。
ステップS321の後、撮影システム100は、図7の処理を終了する。
ステップS332で、まだ完了していない撮影があると判定した場合(ステップS332:NO)、ユーザが撮影対象物を移動させ(ステップS341)、処理はステップS312へ戻る。
そして、画像生成部192は、撮影対象物810全体の画像を得られたか否かを判定する(ステップS352)。すなわち、画像生成部192は、撮影対象物810全体の画像の合成に成功したか否かを判定する。
一方、撮影対象物810全体の画像を得られなかったと判定した場合(ステップS352:NO)、処理がステップS361へ進む。ステップS361は、図6のステップS251と同様である。
ステップS361の後、図7の処理を終了する。
撮影システム100によれば、撮影に対する周囲の光源からの光の影響を、撮影対象物810自体を用いて把握することができる。この点で、撮影システム100によれば、撮影に対する周囲の光源からの光の影響を高精度に把握することができる。
また、撮影対象物810と反射シートとの素材および色の違いによっても光の反射の状況が異なることが考えられる。反射シートを用いて撮影対象物810の実物よりも光の反射量を多く把握した場合、実際には白飛びのない撮影対象物810の画像を撮影可能であるにもかかわらず、撮影不可と判定してしまうことが考えられる。これにより、撮影対象物810の画像を得られる可能性が低下してしまう。
これに対し上記のように、撮影システム100では、撮影に対する周囲の光源からの光の影響を、撮影対象物810自体を用いて把握する点で、撮影に対する周囲の光源からの光の影響を高精度に把握することができる。
上記のように、撮影対象物810のうち特定部分が処理に重要である場合、撮影システム100によれば、特定部分以外の部分に白飛びが生じている場合でも処理を行うことができる。この点で、撮影システム100によれば所望の処理を行える可能性を向上させることができる。
これにより、撮影対象物810は、撮影対象物810を置くべき位置を直接的に表示することができる。ユーザは、撮影対象物810を置くべき位置を容易に把握することができ、撮影対象物810を置く位置を間違える可能性を小さくすることができる。
反射検出部191は、撮影対象物810の位置が異なる複数の状態の各々で撮影部110が撮影した画像から、撮影対象物810での反射光が過多でない部分を検出する。画像生成部192は、撮影対象物810での反射光が過多でない部分の部分画像を合成して撮影対象物810の画像を生成する。
これにより、撮影システム100では、載置面F11上の領域A11内に白飛びのない撮影対象物810の画像を得られる位置がない場合でも、画像の合成によって白飛びのない撮影対象物810全体の画像を得られると期待される。この点で、撮影システム100によれば、白飛びのない撮影対象物810全体の画像を得られる可能性を向上させることができる。
図8は、本発明に係る撮影システムの最小構成の例を示す図である。図8に示す撮影システム10は、撮影部11と、反射検出部12とを備える。
かかる構成にて撮影部11は、載置面上に置かれて載置面上を移動する撮影対象物を、撮影対象物の位置が異なる複数の状態の各々で撮影する。反射検出部12は、撮影部11が撮影した画像に基づいて、撮影対象物の位置と撮影対象物での光の反射との関係を検出する。
撮影システム10によれば、撮影に対する周囲の光源からの光の影響を、撮影対象物自体を用いて把握することができる。この点で、撮影システム10によれば、撮影に対する周囲の光源からの光の影響を高精度に把握することができる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
11、110 撮影部
12、191 反射検出部
120 投影部
170 処理ユニット
180 記憶部
190 制御部
192 画像生成部
Claims (5)
- 載置面上に置かれて前記載置面上を移動する撮影対象物を、前記撮影対象物の位置が異なる複数の状態の各々で撮影する撮影部と、
前記撮影部が撮影した画像に基づいて、前記撮影対象物の位置と前記撮影対象物の画像におけるハレーションの有無との関係を検出し、検出した関係に基づいて、前記載置面のうち前記撮影対象物を置くべき位置を決定する反射検出部と、
前記載置面に投影を行う投影部であって、前記撮影対象物を置くべき位置を、他の部分への投影と異なる投影によって示す投影部と、
を備える撮影システム。 - 前記反射検出部は、前記撮影対象物のうち特定部分の画像におけるハレーションの有無を判定する、請求項1に記載の撮影システム。
- 前記撮影対象物の画像を生成する画像生成部をさらに備え、
前記反射検出部は、前記撮影対象物の位置が異なる複数の状態の各々で前記撮影部が撮影した画像から、前記撮影対象物の画像のうちハレーションが生じていない部分を検出し、
前記画像生成部は、前記撮影対象物の画像のうちハレーションが生じていない部分の部分画像を合成して前記撮影対象物の画像を生成する、
請求項1または請求項2に記載の撮影システム。 - 載置面上に置かれて前記載置面上を移動する撮影対象物を、前記撮影対象物の位置が異なる複数の状態の各々で撮影する工程と、
前記撮影する工程で撮影した画像に基づいて、前記撮影対象物の位置と前記撮影対象物の画像におけるハレーションの有無との関係を検出し、検出した関係に基づいて、前記載置面のうち前記撮影対象物を置くべき位置を決定する工程と、
前記載置面に投影を行い、前記撮影対象物を置くべき位置を、他の部分への投影と異なる投影によって示す工程と、
を含む撮影方法。 - コンピュータに、
載置面上に置かれて前記載置面上を移動する撮影対象物を、前記撮影対象物の位置が異なる複数の状態の各々で撮影する工程と、
前記撮影する工程で撮影した画像に基づいて、前記撮影対象物の位置と前記撮影対象物の画像におけるハレーションの有無との関係を検出し、検出した関係に基づいて、前記載置面のうち前記撮影対象物を置くべき位置を決定する工程と、
前記載置面に投影を行い、前記撮影対象物を置くべき位置を、他の部分への投影と異なる投影によって示す工程と、
を実行させるためのプログラム。
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