JP7012414B2 - 端部構造および半導体レーザモジュール - Google Patents

端部構造および半導体レーザモジュール Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバにおける端部構造および半導体レーザモジュールに関する。
加工や溶接といった産業分野においても、半導体レーザモジュールが用いられている。半導体レーザモジュールにおいて、半導体レーザ素子から出力されたレーザ光を光ファイバに結合させる部分の構成として、光ファイバの外周に光ファイバを固定するガラスキャピラリを設け、ガラスキャピラリの外周にガラスキャピラリを固定する光吸収体を設ける構成が開示されている。光ファイバとガラスキャピラリとはたとえば樹脂などの第1固着材で固着される。ガラスキャピラリと光吸収体とはたとえば樹脂などの第2固着材で固着される(特許文献1)。この構成において、光ファイバに入力されたレーザ光の一部はコア部に結合せずにクラッドモードで伝搬する。このようなレーザ光は、伝搬中に徐々にクラッド部から漏洩し、2つの固着材とガラスキャピラリを透過して光吸収体に到達し、光吸収体によって吸収される。なお、レーザ光を光ファイバに結合させる部分においては、光ファイバの被覆は除去されており、クラッド部が露出している。特許文献1の構成によれば、被覆の損傷の抑制が可能とされている。
国際公開第2015/037725号
産業分野において、光源のレーザ光の高パワー化が求められている。特許文献1の構成では、レーザ光が高パワー化するにつれて、レーザ光のうちクラッドモードで伝搬するレーザ光のパワーが大きくなる。その結果、クラッドモードで伝搬し、クラッド部から漏洩したレーザ光が、第1または第2固着材を損傷させるおそれがある。特に、第1固着材はクラッド部の外周に隣接しているため、漏洩したレーザ光のパワー密度が高く、第2固着材に比して損傷されやすい。また、クラッド部から漏洩したレーザ光は、光ファイバの樹脂被覆を損傷させる場合もある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光ファイバにおける端部構造であって、クラッドモードでの光伝搬が抑制された端部構造および半導体レーザモジュールを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る端部構造は、光ファイバにおける端部構造であって、コア部と、前記コア部の外周に形成されたクラッド部とを有する光ファイバと、第1端面と、前記第1端面の面積よりも小さい面積を有する第2端面と、前記第1端面かから前記第2端面へ断面積が縮小するテーパ形状を有するテーパ部とを有する光学部材と、を備え、前記光学部材の第2端面は、前記光ファイバのコア部の端面に接続されており、前記光学部材は、前記第1端面側から入力された光を前記テーパ部の内側面で全反射して前記光のビーム径を縮小し、前記第2端面から出力するように構成されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端部構造は、前記光学部材の屈折率は、前記光ファイバのコア部の屈折率と略同じであることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端部構造は、前記光学部材の第2端面から前記光ファイバのコア部への前記光の入射角の正弦値が、前記光ファイバの開口数以下であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端部構造は、前記光学部材は、前記第1端面側から入力された前記光のビーム径を、前記コア部のコア径以下にして、前記第2端面から出力することを特徴とする。
本発明の一態様に係る端部構造は、前記光学部材の第2端面の面積は、前記光ファイバのコア部の端面の面積以下であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端部構造は、前記光学部材の第2端面は、前記光ファイバのコア部の端面のみに接続されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端部構造は、前記光学部材は、前記テーパ部と前記第2端面との間に位置し、所定の長さを有する接続部を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る端部構造は、前記光学部材の前記第1端面に接続された、前記第1端面よりも面積が大きい入力端面を有するエンドキャップを備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る半導体レーザモジュールは、前記端部構造と、半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子から出力されたレーザ光を前記端部構造に導く光学系と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、クラッドモードでの光伝搬が抑制されるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る端部構造を備えた半導体レーザモジュールの模式的な平面図である。 図2は、図1に示す端部構造の模式的な断面図である。 図3は、図2に示す端部構造に対するレーザ光の入力状態を説明する図である。 図4は、実施形態2に係る端部構造の模式的な断面図である。 図5は、実施形態3に係る端部構造の模式的な断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付し、重複説明を適宜省略する。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る端部構造を備えた半導体レーザモジュールの模式的な平面図である。半導体レーザモジュール100は、筐体であるパッケージ101と、パッケージ101の内部に順に積載されたLD高さ調整板102と、サブマウント103-1~103-6と、6つの半導体レーザ素子104-1~104-6とを備える。パッケージ101は、蓋を備えるが、図1においては説明のために図示を省略している。半導体レーザモジュール100は、半導体レーザ素子104-1~104-6に電流を注入するリードピン105を備える。そして、半導体レーザモジュール100は、半導体レーザ素子104-1~104-6が出力するレーザ光の光路上に順に配置された光学素子である、第1レンズ106-1~106-6と、第2レンズ107-1~107-6と、ミラー108-1~108-6と、第3レンズ109と、光フィルタ110と、第4レンズ111とを備える。第1レンズ106-1~106-6、第2レンズ107-1~107-6、ミラー108-1~108-6、第3レンズ109、光フィルタ110、第4レンズ111は、それぞれパッケージ101の内部に固定されている。さらに、半導体レーザモジュール100は、第4レンズ111と対向して配置された端部構造10と、端部構造10に融着接続などで接続された光ファイバ112とを備える。光ファイバ112の端部構造10に接続された側とは反対側の一端は、パッケージ101の外部に延伸している。
半導体レーザ素子104-1~104-6は、LD高さ調整板102によってパッケージ101の底面から互いに異なる高さに配置されている。さらに、第1レンズ106-1~106-6、第2レンズ107-1~107-6、ミラー108-1~108-6は、それぞれ対応する1つの半導体レーザ素子と同じ高さに配置されている。また、光ファイバ112のパッケージ101への挿入部には、ルースチューブ114が設けられ、ルースチューブ114の一部を覆うように、パッケージ101の一部にブーツ113が外嵌されている。
各半導体レーザ素子104-1~104-6は、リードピン105から電力を供給されてレーザ光を出力する。出力された各レーザ光は、それぞれ第1レンズ106-1~106-6および第2レンズ107-1~107-6によって、略平行光とされる。つぎに、各レーザ光は、対応する高さに配置された1つのミラー108-1~108-6によって、光ファイバ112の方向に反射される。そして、各レーザ光は、第3レンズ109および第4レンズ111によって集光される。すなわち、第1レンズ106-1~106-6、第2レンズ107-1~107-6、ミラー108-1~108-6、第3レンズ109および第4レンズ111は、各レーザ光を端部構造10に導く光学系を構成している。
端部構造10は、第4レンズ111によって集光された各レーザ光を光ファイバ112に結合させる。光ファイバ112は、結合された各レーザ光を半導体レーザモジュール100の外部に出力する。
つぎに、半導体レーザモジュール100の各構成要素についてより詳細に説明する。筐体であるパッケージ101は、内部の温度上昇を抑制するため、熱伝導性のよい材料からなることが好ましく、各種金属からなる金属部材であってよい。
LD高さ調整板102は、上述したように、パッケージ101内に固定されており、半導体レーザ素子104-1~104-6の高さを調節し、半導体レーザ素子104-1~6が出力するレーザ光の光路が互いに干渉しないようにしている。なお、LD高さ調整板102は、パッケージ101と一体として構成されていてもよい。
サブマウント103-1~103-6は、LD高さ調整板102上に固定されており、載置された半導体レーザ素子104-1~104-6の放熱を補助する。そのため、サブマウント103-1~103-6は、熱伝導性のよい材料からなることが好ましく、各種金属からなる金属部材であってよい。
半導体レーザ素子104-1~104-6は、出力されるレーザ光の光強度が、1W以上、さらには、10W以上の高出力な半導体レーザ素子である。本実施形態において、半導体レーザ素子104-1~104-6の出力するレーザ光の光強度は、たとえば11Wである。また、半導体レーザ素子104-1~104-6は、たとえば、900nm~1000nmの波長のレーザ光を出力する。ただし、レーザ光の波長や強度は特に限定されない。なお、半導体レーザモジュール100は6つの半導体レーザ素子104-1~104-6を備えているが、6つ以外の複数でもよく、1つでもよい。
リードピン105は、不図示のボンディングワイヤを介して半導体レーザ素子104-1~6に電力を供給する。供給する電力は、一定の電圧であってよいが、変調電圧であってもよい。
第1レンズ106-1~106-6は、たとえば焦点距離が0.3mmのシリンドリカルレンズである。第1レンズ106-1~106-6は、対応する1つの半導体レーザ素子の出力光を鉛直方向に略平行光とする位置に配置される。
第2レンズ107-1~107-6は、たとえば焦点距離が5mmのシリンドリカルレンズである。第2レンズ107-1~107-6は、半導体レーザ素子の出力光を水平方向に略平行光とする位置に配置される。
ミラー108-1~108-6は、各種の金属膜、または誘電体膜を備えるミラーであってよく、半導体レーザ素子104-1~104-6の出力するレーザ光の波長において、反射率が高いほど好ましい。また、ミラー108-1~108-6は、対応する1つの半導体レーザ素子のレーザ光を光ファイバ112に好適に結合するように、反射方向を微調整することができる。
第3レンズ109と第4レンズ111とは、たとえばそれぞれ焦点距離が12mm、5mmの互いに曲率が直交したシリンドリカルレンズであり、半導体レーザ素子104-1~104-16が出力したレーザ光を集光し、光ファイバ112に好適に結合する。第3レンズ109と第4レンズ111とは、たとえば半導体レーザ素子104-1~104-6が出力したレーザ光の光ファイバ112への結合効率が85%以上となるように、光ファイバ112に対する位置が調整されている。
光フィルタ110は、たとえば波長1060nm~1080nmの光を反射し、900nm~1000nmの光を透過するローパスフィルタである。その結果、光フィルタ110は、半導体レーザ素子104-1~104-6が出力したレーザ光を透過するとともに、波長1060nm~1080nmの光が半導体レーザ素子104-1~104-6に外部から照射されることを防止する。また、光フィルタ110は、光フィルタ110でわずかに反射された半導体レーザ素子104-1~104-6の出力レーザ光が半導体レーザ素子104-1~6に戻らないように、レーザ光の光軸に対して角度をつけて配置されている。光フィルタ110の通過波長として、1060nm~1080nmとしたが、この波長に限定するものではない。ただし、光フィルタ110は必ずしも必要ではない。
光ファイバ112は、石英ガラス系材料からなる光ファイバである。光ファイバ112は、たとえばコア部のコア径が105μm、クラッド部のクラッド径が125μmのマルチモード光ファイバであってよいが、シングルモード光ファイバであってもよい。光ファイバ112のNAは、たとえば0.15~0.22である。
ブーツ113は、光ファイバ112を挿通されており、光ファイバ112の曲げによる損傷を防止する。ブーツ113は、金属製のブーツであってよいが、材料は特に限定されず、ゴムや各種の樹脂、プラスチックなどであってもよい。ただし、ブーツ113は必ずしも必要ではない。
ルースチューブ114は、光ファイバ112を挿通されており、光ファイバ112の曲げによる損傷を防止する。さらに、ルースチューブ114は、光ファイバ112と固着され、その結果、光ファイバ112に対して長手方向に引っ張る力が加えられた場合に、光ファイバ112の位置がずれることを防止する構成であってもよい。ただし、ルースチューブ114は必ずしも必要ではない。
(端部構造の構成)
つぎに、端部構造10の構成について具体的に説明する。図2は、端部構造10の模式的な断面図である。なお、集光部115は、第3レンズ109と第4レンズ111とによって構成されるものであり、半導体レーザ素子104-1~104-16が出力したレーザ光L1を集光し、端部構造10に入力させるものである。
端部構造10は、光ファイバ11と、光学部材12と、を備えている。
光ファイバ11は、石英ガラス系材料からなる光ファイバであって、コア部11aと、コア部11aの外周に形成されたクラッド部11bと、クラッド部11bの外周に形成された樹脂からなる被覆11cとを有する。また、光ファイバ11は、コア部11aの端面11aaを有する。端面11aaの外周にはクラッド部11bの端面が存在する。被覆11cは、端面11aaの近傍では除去されており、クラッド部11bが露出している。光ファイバ11は、たとえばコア部11aのコア径が105μm、クラッド部11bのクラッド径が125μmのマルチモード光ファイバであってよいが、特に限定されず、シングルモード光ファイバであってもよい。光ファイバ11の開口数(NA)は、たとえば0.15~0.22である。
光学部材12は、たとえば石英系ガラス材料からなる。本実施形態では、光学部材12の屈折率は、光ファイバ11のコア部11aの屈折率と同じである。光学部材12は、第1端面としての端面12aと、第2端面としての端面12bと、テーパ部12cとを有する。端面12aは、本実施形態では円形であるが、楕円などの他の形状でもよい。端面12bは、端面12aの面積よりも小さい面積を有する。端面12bは、本実施形態では円形であるが、楕円などの他の形状でもよい。また、端面12aと第2端面とが互いに異なる形状でもよい。本実施形態では端面12aと端面12bとは平行であるが、非平行であってもよい。テーパ部12cは、端面12aから端面12bへ断面積が縮小するテーパ形状を有する。ここで、テーパ部12cの断面積は、光学部材12の光軸に垂直な断面における断面積である。光学部材12の光軸は、たとえば端面12aの中心と端面12bの中心とを通り、端面12aおよび端面12bに垂直である。本実施形態では、光学部材12は円錐台の形状を有している。
光学部材12の端面12bは、光ファイバ11のコア部11aの端面11aaに、たとえば溶着により接続されている。光学部材12が、コア部11aと同じ石英系ガラス材料であれば、コア部11aと屈折率が同じであり、かつ接続損失が低減できるので好ましい。なお、本実施形態では、端面12bがコア部11aの端面11aaのみに接続しており、クラッド部11bの端面には接続していないものとする。また、本実施形態では、端面12bの直径がコア部11aのコア径以下であり、端面12bの面積がコア部11aの端面11aaの面積以下であるとする。
集光部115がレーザ光L1を集光し、端部構造10に入力させるときに、レーザ光のL1のビーム径は、端面12aの直径以下であるとする。なお、レーザ光のビーム径は、ピークを含み、ピーク強度の1/e以上の強度の領域の径として定義する場合がある。本実施形態のレーザ光L1のビームのように、複数の半導体レーザ素子が出力したレーザ光のビームを含む場合は、ビームが円形でないので、ピークを含み、ピーク強度の1/e以上の強度の領域を包含する最小の円の直径をビーム径と定義する。
光学部材12は、端面12a側から入力されたレーザ光L1をテーパ部12cの内側面で全反射してレーザ光L1のビーム径を縮小し、端面12bから出力する。端面12bから出力した、縮小されたレーザ光L2は、端面12bに接続されたコア部11aを伝搬する。これにより、レーザ光L1の一部がクラッド部11bに結合してクラッドモードとして伝搬することが大幅に抑制または防止される。
すなわち、端部構造10では、レーザ光L1のビーム径を、光の全反射を利用して縮小させる。その結果、レーザ光L1のビーム径を効果的に縮小させてコア部11aを伝搬させることができるので、レーザ光L1の一部がクラッドモードとして伝搬することが大幅に抑制または防止される。その結果、クラッドモードで伝搬したレーザ光がたとえば樹脂からなる被覆11cに到達して被覆11cを損傷させるという事態を防止できる。
図3を参照して、端部構造10に対するレーザ光の入力状態をより具体的に説明する。図3においては、光学部材12における端面12aの直径をD1、端面12bの直径をD2とする。また、端面12aに、レーザ光L1の光線Rが、光学部材12における直径D1の端面12aに、θ1の入射角(°)で入射する。ここで、光線Rは、レーザ光L1のうち、端面12aへの入射角が最大である光成分を示す。このときの屈折角(°)をθ2とする。レーザ光L1の波長における光学部材12の屈折率をNとする。光学部材12のテーパ部12cは周囲を空気に囲まれており、空気の屈折率を1とする。テーパ部12cの光軸に対する角度(テーパ角)(°)をθ3とする。テーパ部12cの内側面に対する光線Rの入射角(°)をθ4とすると、光線Rがテーパ部12cの内側面、すなわち空気との界面で全反射する場合、スネルの法則により以下の式(1)が成り立つ。
N×sinθ4=1×sin(90°) ・・・ (1)
また、θ1、θ2、θ3、θ4については、以下の式(2)、(3)が成り立つ。
1×sinθ1=N×sinθ2 ・・・ (2)
θ4=90(°)-θ3+θ2 ・・・ (3)
また、光線Rがテーパ部12cの内側面に入射するために、以下の式(4)が成り立つ。
θ3>θ2 ・・・ (4)
また、光学部材12の端面12bから光ファイバ11のコア部11aへの光線Rの入射角をθ5とすると、コア部11aのレーザ光L1の波長における屈折率がNの場合、コア部11aでの屈折角もθ5である。このとき、光線Rがコア部11a内を全反射しながら伝搬する場合は、以下の式(5)が成り立つ。
sinθ5≦(光ファイバ11のNA) ・・・ (5)
また、θ4は以下の式(5)で表される。
θ5=2×θ3-θ2 ・・・ (6)
式(5)、(6)は、光学部材12からコア部11aへの光線Rの入射角が、光ファイバ11のコア部11aにおける全反射条件を満たす角度以下、すなわち入射角の正弦値が光ファイバ11のNA以下であれば、光線Rがクラッド部11bに漏洩せず、コア部11aの伝搬モードで伝搬することを示している。
以上のことから、式(1)、(4)が成立することがクラッドモードでの光伝搬を抑制する上で好ましく、さらに式(5)が成立することがより好ましい。また、式(5)で等号が成り立たなくてもよい。ただし、クラッドモードでの光伝搬をある程度許容すれば、式(5)におけるsinθ5が光ファイバ11のNAよりもある程度大きくてもよい。
なお、光学部材12からコア部11aへの光線Rの入射角と屈折角とが等しいのは、光学部材12とコア部11aとで屈折率が等しいからである。光学部材12とコア部11aとで屈折率が異なっていてもよいが、略等しくてもよい。ここで、略等しいとは、光学部材12とコア部11aとの界面での屈折率差による反射が許容範囲である程度に屈折率差が有る場合と、屈折率差が無い場合とを含む。光学部材12とコア部11aとで屈折率が異なっている場合、式(5)、(6)は、その屈折率差に応じて周知のように変形して適用すればよい。
また、光軸方向におけるテーパ部12cの長さをLとすると、Lは、たとえば以下のようにして設定できる。まず、端面12bの直径は以下の式(7)で表される。
D2=D1-2×L×tanθ3 ・・・ (7)
したがって、以下の式(8)が成り立つようにすれば、端面12bの直径D2をコア部11aのコア径D3以下とでき、かつレーザ光L1のビーム径をコア径D3以下にして、端面12bから出力することが容易にできる。なお、式(8)で等号が成り立たなくてもよい。
D1-2×L×tanθ3≦D3 ・・・ (8)
なお、光学部材12は、端面12bの直径D2がコア部11aのコア径D3より大きくても、レーザ光L1のビーム径をコア径D3以下にして、端面12bから出力することができるように構成してもよい。
以上説明したように、実施形態1に係る端部構造10によれば、クラッドモードでの光伝搬が抑制される。
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係る端部構造の模式的な断面図である。この端部構造10Aは、実施形態1に係る端部構造10の構成において、光学部材12を光学部材14に置き換えた構成を有する。この端部構造10Aは、たとえば半導体レーザモジュール100において端部構造10と置き換えて用いることができる。
光学部材14は、たとえば石英系ガラス材料からなる。光学部材14の屈折率は、光ファイバ11のコア部11aの屈折率と同じである。光学部材14は、光学部材12と、接続部13とを有する。
光学部材12は、端部構造10の光学部材12と同じものであって、第1端面としての端面12aと、端面12bと、テーパ部12cとを有する。
接続部13は、所定の長さを有し、端面13aと、第2端面としての端面13bとを有し、断面積および断面形状が長手方向で一定の筒状の部材であり、本実施形態では円筒状である。光学部材12の端面12bと接続部13の端面13aとは略同一形状である。光学部材12と接続部13とは、たとえばガラスロッドを機械研磨やエッチング等の化学研磨によって一体的に形成したものである。この接続部13は、テーパ部12cと第2端面である端面13bとの間に位置し、端面13bと同形状の断面を有するものである。端面13bの直径や面積は、コア部11aの端面11aaの直径以下や面積以下であることが好ましい。
光学部材14の第2端面としての接続部13の端面13bは、光ファイバ11のコア部11aの端面11aaに、たとえば溶着により接続されている。
この光学部材14は、接続部13で光ファイバ11と接続されているので、溶着により接続する場合でも、テーパ部12cが熱変形することがきわめて抑制または防止される。その結果、テーパ部12cの内側面での全反射によるレーザ光L1のビーム径の縮小効果が、より設計通りに発揮される。また、接続部13は筒状であるので、光ファイバ11との溶着作業がより容易に実行できる。接続部13の長さは、溶着による熱がテーパ部12cに悪影響を与えない程度であることが好ましい。
(実施形態3)
図5は、実施形態3に係る端部構造の模式的な断面図である。この端部構造10Bは、たとえば半導体レーザモジュール100において端部構造10と置き換えて用いることができる。
端部構造10Bは、端部構造10の構成にエンドキャップ15を追加した構成を有する。エンドキャップ15は、円柱形状の入力部15aと、円錐台形状の出力部15bとを備える。入力部15aの端面が入力端面15aaであり、出力部15bの端面が出力端面15baである。エンドキャップ15は、出力端面15baにおいて光学部材12の端面12aと溶着などで接続されている。なお、出力部15bは出力端面15ba側に向かって直径が小さくなる円錐台形状なので、出力端面15baと光学部材12の端面12aとの直径の差は比較的小さい。そのため、光学部材12とエンドキャップ15との調心や接続が容易になる。
エンドキャップ15の入力端面15aaは、第1端面である光学部材12の端面12aよりも面積が大きい。その結果、レーザ光L1が集光されて端部構造10Bに入力する場合、光学部材12の端面12aに直接入力する場合よりも、エンドキャップ15の入力端面15aaに入力する方が、レーザ光L1のビームのパワー密度が小さい状態で入力する。その結果、レーザ光L1のパワーによる入力端面15aaの損傷の発生が抑制される。ここで、エンドキャップ15の材料は、光学部材12と同程度の屈折率を有する材料であることが好ましく、たとえば光学部材12と同じ石英系ガラス材料であることが好ましい。なお、エンドキャップ15は円柱形状と円錐台形状とを組み合わせた形状を有するが、エンドキャップの形状はこれには限定されない。
なお、上記実施形態では、端部構造を構成する光ファイバ11が光ファイバ112と接続しているが、光ファイバ11の代わりに光ファイバ112が実施形態に係る端部構造を構成していてもよい。または、光ファイバ11が半導体レーザモジュールの外部まで延在していてもよい。
また、上記実施形態では、光学部材の第2端面が光ファイバのコア部の端面のみに接続しているが、クラッドモードでの光伝搬が抑制される程度であれば、クラッド部の端面にも接続していてもよい。また、クラッドモードでの光伝搬が抑制される程度であれば、光学部材の第2端面の面積が、光ファイバのコア部の端面の面積より大きくてもよい。
また、光学部材の第1端面やエンドキャップの入力端面に反射防止膜を形成してもよい。
また、上記実施形態では、端部構造は、半導体レーザ素子等の光源から出力されたレーザ光を光ファイバに結合させる用途に使用されている。ただし、端部構造の用途はこれに限られない。たとえば、端部構造を、ファイバレーザ等を用いた加工用レーザ装置の出力側、たとえばヘッド部などのデリバリ光ファイバの出力側に設けてもよい。加工用レーザ装置では、加工対象に照射したレーザ光が反射して戻ってくる場合がある。このような戻り光が、加工用レーザ装置を構成する光ファイバをクラッドモードで伝搬すると、戻り光の一部がクラッド部から漏洩して装置を損傷させる場合がある。そこで、加工用レーザ装置の出力側に端部構造を設けることで、戻り光のクラッドモードでの伝搬を抑制または防止することができる。
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
10、10A、10B 端部構造
11、112 光ファイバ
11a コア部
11aa、12a、12b、13a、13b 端面
11b クラッド部
11c 被覆
12、14 光学部材
12c テーパ部
13 接続部
15 エンドキャップ
15aa 入力端面
15a 入力部
15b 出力部
15ba 出力端面
100 半導体レーザモジュール
101 パッケージ
102 LD高さ調整板
103-1~103-6 サブマウント
104-1~104-6 半導体レーザ素子
105 リードピン
106-1~106-6 第1レンズ
107-1~107-6 第2レンズ
108-1~108-6 ミラー
109 第3レンズ
110 光フィルタ
111 第4レンズ
113 ブーツ
114 ルースチューブ
115 集光部
L1 レーザ光
L2 レーザ光
R 光線

Claims (9)

  1. 光ファイバにおける端部構造であって、
    コア部と、前記コア部の外周に形成されたクラッド部とを有する光ファイバと、
    第1端面と、前記第1端面の面積よりも小さい面積を有する第2端面と、前記第1端面から前記第2端面へ断面積が縮小するテーパ形状を有するテーパ部とを有する光学部材と、
    を備え、前記第1端面側から入力されるレーザ光は、前記第1端面から離れた集光部により集光されて前記第1端面に入力されるときにビーム径が前記第1端面の直径以下であり、前記光学部材の屈折率をN、前記レーザ光のうち前記第1端面への入射角が最大である光成分の前記第1端面への入射角をθ1、前記光成分の屈折角をθ2、前記テーパ部の光軸に対する角度をθ3、前記第2端面から前記コア部への前記光成分の入射角をθ5、前記光ファイバの開口数をNA、前記第1端面の直径をD1、前記テーパ部の光軸方向の長さをL、前記コア部のコア径をD3とした場合、下記式(1)から下記式(5)が成り立ち、前記光学部材の第2端面は、前記光ファイバのコア部の端面に接続されており、前記光学部材は、前記第1端面側から入力された光を前記テーパ部の内側面で全反射して前記光のビーム径を縮小し、前記第2端面から出力するように構成されていることを特徴とする端部構造。
    1×sinθ1=N×sinθ2・・・(1)
    θ3>θ2・・・(2)
    sinθ5≦NA・・・(3)
    θ5=2×θ3-θ2・・・(4)
    D1-2×L×tanθ3≦D3・・・(5)
  2. 前記光学部材の屈折率は、前記光ファイバのコア部の屈折率と略同じであることを特徴とする請求項1に記載の端部構造。
  3. 前記光学部材は、前記第1端面側から入力された前記光のビーム径を、前記コア部のコア径以下にして、前記第2端面から出力することを特徴とする請求項1に記載の端部構造。
  4. 前記光学部材の第2端面の面積は、前記光ファイバのコア部の端面の面積以下であることを特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の端部構造。
  5. 前記光学部材の第2端面は、前記光ファイバのコア部の端面のみに接続されていることを特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の端部構造。
  6. 前記光学部材は、前記テーパ部と前記第2端面との間に位置し、所定の長さを有する接続部を備えることを特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の端部構造。
  7. 前記光学部材の前記第1端面に接続された、前記第1端面よりも面積が大きい入力端面を有するエンドキャップを備えることを特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の端部構造。
  8. 前記クラッド部の外周に被覆を備え、
    前記第2端面に接続される前記コア部の端面の近傍で前記被覆が除去されて前記クラッド部が露出している
    請求項1~7のいずれか一つに記載の端部構造。
  9. 請求項1~8のいずれか一つに記載の端部構造と、
    半導体レーザ素子と、
    前記半導体レーザ素子から出力されたレーザ光を前記端部構造の前記第1端面に導く光学系と、
    を備えることを特徴とする半導体レーザモジュール。
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