JP7006389B2 - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
シリコン(Si)よりもバンドギャップの広い半導体(以下、ワイドバンドギャップ半導体とする)は、最大電界強度がシリコンより大きいため、高耐圧、低オン抵抗、低損失、高温動作などを実現可能な半導体材料として期待される。ワイドバンドギャップ半導体を用いた半導体装置を高耐圧化した場合、オン状態のときに電流が流れる活性領域だけでなく、活性領域の周囲を囲むエッジ終端領域にも高電圧が印加され、電界が集中する。
半導体装置の耐圧は半導体装置の各部の不純物濃度、厚さおよび電界強度等によって決定されるが、半導体固有の特長によって決定される破壊耐量は活性領域からエッジ終端領域にわたって等しい。したがって、エッジ終端領域に電界が集中し、エッジ終端領域の破壊耐量を超える電気的負荷がかかった場合、エッジ終端領域で半導体装置が破壊に至る虞がある。すなわち、半導体装置の耐圧は、エッジ終端領域での破壊耐量に律速される。
エッジ終端領域の電界を緩和・分散させることで半導体装置全体の耐圧を向上させる構造として、エッジ終端領域に配置される接合終端(JTE:Junction Termination Extension)構造や、フィールドリミッティングリング(FLR:Field Limiting Ring)構造などの耐圧構造が公知である。一般的なJTE構造について、半導体材料を炭化珪素(SiC)とした場合を例に説明する。
図11は、従来の半導体装置の耐圧構造を示す断面図である。図11に示す従来の半導体装置は、炭化珪素からなる半導体基板(半導体チップ)150に、縦型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)を配置した活性領域110と、JTE構造140を配置したエッジ終端領域120と、を備える。符号130は、活性領域110とエッジ終端領域120との間の領域(以下、中間領域とする)である。
活性領域110の縦型MOSFETには、構造的に低オン抵抗特性を得やすいトレンチゲート構造が採用されている。トレンチゲート構造は、半導体基板150のおもて面から所定深さで形成したトレンチ107の内部にゲート絶縁膜を介して埋め込んだゲート電極を有する構造(以下、MOSゲートとする)110aである。半導体基板150は、炭化珪素からなるn+型出発基板101上にn-型ドリフト領域102およびp型ベース領域104となる各炭化珪素層151,152を順にエピタキシャル成長させてなる。
エッジ終端領域120の全域にわたってp型炭化珪素層152が除去されることで、半導体基板150のおもて面にエッジ終端領域120を活性領域110よりも低くした(ドレイン側に凹ませた)段差121が形成されている。エッジ終端領域120において、段差121の底面121aにはn-型炭化珪素層151が露出され、外側(チップ端部側)に配置されるほど不純物濃度を低くした複数のp型領域(ここでは2つ。活性領域110側から符号141,142を付す)を隣接して配置したJTE構造140が設けられている。
これら2つのp型領域(以下、第1,2JTE領域とする)141,142は、それぞれ、n-型炭化珪素層151の、段差121の底面121aに露出する部分に選択的に設けられている。第1JTE領域141は、段差121の底面121aにおいて活性領域110から延在するp+型領域111に接する。このJTE構造140で耐圧構造が構成される。n-型ドリフト領域102は、n-型炭化珪素層151の、n型電流拡散領域103、p+型領域111~113および第1,2JTE領域141,142以外の部分である。
また、トレンチゲート構造では、トレンチ107の側壁に沿って縦方向(深さ方向)にチャネル(n型の反転層)が形成されるため、半導体基板のおもて面上に平板状に配置されたMOSゲートを有するプレーナゲート構造に比べて短チャネル化が容易であり、p型ベース領域104の厚さを薄くすることで短チャネル化が可能である。しかしながら、MOSFETのオン時にドレイン側およびソース側からそれぞれp型ベース領域104内に伸びる空乏層の影響(短チャネル効果の増大)により、ゲート閾値電圧が低下してしまう。
短チャネル効果の抑制は、ハロー(HALO)構造を採用することで実現可能である。ハロー構造とは、p型ベース領域104の内部に、トレンチ107と離してp+型領域(いわゆるハロー領域)を選択的に設けることで、MOSFETのオン時にドレイン側およびソース側からそれぞれp型ベース領域104内に伸びる空乏層を抑制した構造である。一般的なハロー構造を備えた従来の半導体装置の製造方法について説明する。図12は、従来の半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
図12に示すように、まず、活性領域110において、半導体基板150のおもて面側に、所定の半導体領域(MOSゲート110aを構成するトレンチ107に隣接して配置される各部等)を形成する。エッジ終端領域120において、半導体基板150のおもて面側に、第1,2JTE領域141,142等の半導体領域、および、半導体基板150のおもて面の段差121を形成する。次に、活性領域110に、MOSゲート110aを構成するトレンチ107を半導体基板150のおもて面から所定深さで形成する。
次に、半導体基板150のおもて面に対して所定の注入角度で斜めの方向から、トレンチ107の両側壁にそれぞれアルミニウム(Al)等のp型不純物をイオン注入(以下、斜めイオン注入とする)161する。この斜めイオン注入161により、トレンチ107の側壁にセルフアラインに、トレンチ107の側壁から所定距離だけ離して、p型ベース領域104の内部に、ハロー構造を構成するp+型領域114を選択的に形成する。図12には、n+型ソース領域105に接するp+型領域114を形成した場合を示す。
また、短チャネル効果を抑制したプレーナゲート型MOSFETとして、n-型ソース領域の下部に、ソースからチャネル形成領域への不純物の広がりを抑制するp型ハロー領域を設けた装置が提案されている(例えば、下記特許文献1(第0234段落)参照。)。
また、短チャネル効果を抑制したトレンチゲート型MOSFETとして、p型ベース領域の内部に、ゲート絶縁膜(ゲートトレンチ)から離して、高不純物濃度にp型不純物を含む領域を設けた装置が提案されている(例えば、下記特許文献2(第0079,0090段落、第10,12図)参照。)。
特開2013-012669号公報 特開2015-153893号公報
上述した従来の半導体装置の製造方法(図12参照)では、p+型領域114を形成するための斜めイオン注入161において、p+型領域114の形成領域に対応した部分を開口したイオン注入用マスクを用いていない。その理由は、p+型領域114の形成領域に、イオン注入用マスクの陰に隠れて部分的にp型不純物が注入されない箇所が生じる虞があるため、斜めイオン注入161の注入角度の制御やイオン注入用マスクの位置合わせが難しく、p+型領域114の加工精度が低下するからである。
しかしながら、イオン注入用マスクを用いずに斜めイオン注入161を行うことで、ハロー構造を構成するp+型領域114とともに、半導体基板150のおもて面全域にわたって、半導体基板150のおもて面から所定深さに、半導体基板150のおもて面に平行にp+型領域115が形成される。このようにp+型領域115が活性領域110だけでなくエッジ終端領域120にも形成されることで、エッジ終端領域120で耐圧が低下し、半導体装置全体の耐圧が低下するという問題がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、短チャネル効果を抑制することができるとともに、耐圧低下を防止することができる半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる半導体基板に、活性領域と、前記活性領域の周囲を囲む終端領域と、が設けられている。第2導電型層は、前記終端領域以外の領域において前記半導体基板のおもて面に露出された部分であり、前記半導体基板のおもて面に露出されている。第1導電型層は、前記終端領域において前記半導体基板のおもて面に露出され、かつ前記終端領域以外の領域において前記半導体基板の裏面側の部分であり、前記第2導電型層よりも前記半導体基板の裏面側に前記第2導電型層に接して配置されている。トレンチは、前記半導体基板のおもて面から前記第2導電型層を深さ方向に貫通して、前記第1導電型層に達する。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して、ゲート電極が設けられている。前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って、第1導電型の第1半導体領域が選択的に設けられている。前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側に、前記トレンチの側壁に沿って、かつ前記第1半導体領域に接して、第2導電型の第2半導体領域が選択的に設けられている。前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、第2導電型の第3半導体領域が選択的に設けられている。前記第3半導体領域は、前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する。前記第3半導体領域は、前記第2半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、第2導電型の第4半導体領域が選択的に設けられている。前記第4半導体領域は、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する。前記第4半導体領域は、前記第2半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記終端領域において前記半導体基板のおもて面側に、耐圧構造が設けられている。第1電極は、前記第1半導体領域に電気的に接続されている。前記第2電極は、前記半導体基板の裏面に設けられている。前記第4半導体領域は、前記活性領域側から前記終端領域側へ延在し、前記終端領域よりも前記内側で終端している。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記耐圧構造は、前記半導体基板のおもて面の表面層に、前記半導体基板のおもて面に平行な方向に隣接して配置され、外側に配置されるほど不純物濃度を低くした複数の第2導電型の第5半導体領域を有することを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる半導体基板に、活性領域と、前記活性領域の周囲を囲む終端領域と、が設けられている。第2導電型層は、前記終端領域以外の領域において前記半導体基板のおもて面に露出された部分であり、前記半導体基板のおもて面に露出されている。第1導電型層は、前記終端領域において前記半導体基板のおもて面に露出され、かつ前記終端領域以外の領域において前記半導体基板の裏面側の部分であり、前記第2導電型層よりも前記半導体基板の裏面側に前記第2導電型層に接して配置されている。トレンチは、前記半導体基板のおもて面から前記第2導電型層を深さ方向に貫通して、前記第1導電型層に達する。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して、ゲート電極が設けられている。前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って、第1導電型の第1半導体領域が選択的に設けられている。前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側に、前記トレンチの側壁に沿って、かつ前記第1半導体領域に接して、第2導電型の第2半導体領域が選択的に設けられている。前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、第2導電型の第3半導体領域が選択的に設けられている。前記第3半導体領域は、前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する。前記第3半導体領域は、前記第2半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、第2導電型の第4半導体領域が選択的に設けられている。前記第4半導体領域は、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する。前記第4半導体領域は、前記第2半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記終端領域において前記半導体基板のおもて面側に、耐圧構造が設けられている。第1電極は、前記第1半導体領域に電気的に接続されている。前記第2電極は、前記半導体基板の裏面に設けられている。前記耐圧構造は、前記半導体基板のおもて面の表面層に、前記半導体基板のおもて面に平行な方向に隣接して配置され、外側に配置されるほど不純物濃度を低くした複数の第2導電型の第5半導体領域を有する。前記第4半導体領域は、前記活性領域側から前記終端領域へ延在し、最も内側の前記第5半導体領域の内部で終端している。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる半導体基板に、活性領域と、前記活性領域の周囲を囲む終端領域と、が設けられている。第2導電型層は、前記終端領域以外の領域において前記半導体基板のおもて面に露出された部分であり、前記半導体基板のおもて面に露出されている。第1導電型層は、前記終端領域において前記半導体基板のおもて面に露出され、かつ前記終端領域以外の領域において前記半導体基板の裏面側の部分であり、前記第2導電型層よりも前記半導体基板の裏面側に前記第2導電型層に接して配置されている。トレンチは、前記半導体基板のおもて面から前記第2導電型層を深さ方向に貫通して、前記第1導電型層に達する。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して、ゲート電極が設けられている。前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って、第1導電型の第1半導体領域が選択的に設けられている。前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側に、前記トレンチの側壁に沿って、かつ前記第1半導体領域に接して、第2導電型の第2半導体領域が選択的に設けられている。前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、第2導電型の第3半導体領域が選択的に設けられている。前記第3半導体領域は、前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する。前記第3半導体領域は、前記第2半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、第2導電型の第4半導体領域が選択的に設けられている。前記第4半導体領域は、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する。前記第4半導体領域は、前記第2半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記終端領域において前記半導体基板のおもて面側に、耐圧構造が設けられている。第1電極は、前記第1半導体領域に電気的に接続されている。前記第2電極は、前記半導体基板の裏面に設けられている。前記耐圧構造は、前記半導体基板のおもて面の表面層に設けられた第2導電型の第5半導体領域を有する。前記第4半導体領域は、前記活性領域側から前記終端領域へ延在する。前記第4半導体領域の前記終端領域に延在する部分は、前記活性領域側から外側へ向かう方向に所定間隔で離して複数配置されている。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1導電型層の内部に、前記第2半導体領域と離して、第1の第2導電型領域が選択的に設けられている。前記第1の第2導電型領域は、前記トレンチの底面を覆う。隣り合う前記トレンチの間において前記第1導電型層の内部に、前記トレンチと離して、第2の第2導電型領域が選択的に設けられている。前記第1の第2導電型領域は、前記活性領域から前記終端領域側へ延在し、前記第5半導体領域の内側に隣接することを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込んだゲート構造を備えた半導体装置の製造方法であって、次の特徴を有する。まず、シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる出発基板の表面に、第1導電型層をエピタキシャル成長させる第1工程を行う。次に、前記第1導電型層の上に第2導電型層をエピタキシャル成長させることで、前記第2導電型層側の表面をおもて面とし、前記出発基板側の表面を裏面とする半導体基板を作製する第2工程を行う。次に、活性領域において前記第2導電型層を深さ方向に貫通して前記第1導電型層に達する所定深さで前記トレンチを形成する第3工程を行う。前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って第1導電型の第1半導体領域を選択的に形成し、前記第2導電型層の、前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側の部分を第2導電型の第2半導体領域として残す第4工程を行う。次に、前記活性領域の周囲を囲む終端領域において前記第2導電型層を除去し、前記半導体基板のおもて面に前記第1導電型層を露出させる第5工程を行う。次に、前記終端領域において、前記半導体基板のおもて面側に耐圧構造を形成する第6工程を行う。次に、少なくとも前記終端領域において前記半導体基板のおもて面を覆う酸化膜を形成する第7工程を行う。次に、前記酸化膜をマスクとして、前記半導体基板のおもて面に対して斜めの方向から所定の注入角度で前記半導体基板のおもて面および前記トレンチの側壁に第2導電型不純物をイオン注入する第8工程を行う。前記第8工程では、前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、かつ前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域を選択的に形成する。前記第3半導体領域の形成とともに、前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域を選択的に形成する。前記第4半導体領域を、前記活性領域側から前記終端領域側へ延在させて、前記終端領域よりも内側で終端させる。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込んだゲート構造を備えた半導体装置の製造方法であって、次の特徴を有する。まず、シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる出発基板の表面に、第1導電型層をエピタキシャル成長させる第1工程を行う。次に、前記第1導電型層の上に第2導電型層をエピタキシャル成長させることで、前記第2導電型層側の表面をおもて面とし、前記出発基板側の表面を裏面とする半導体基板を作製する第2工程を行う。次に、活性領域において前記第2導電型層を深さ方向に貫通して前記第1導電型層に達する所定深さで前記トレンチを形成する第3工程を行う。前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って第1導電型の第1半導体領域を選択的に形成し、前記第2導電型層の、前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側の部分を第2導電型の第2半導体領域として残す第4工程を行う。次に、前記活性領域の周囲を囲む終端領域において前記第2導電型層を除去し、前記半導体基板のおもて面に前記第1導電型層を露出させる第5工程を行う。次に、前記終端領域において、前記半導体基板のおもて面側に耐圧構造を形成する第6工程を行う。次に、少なくとも前記終端領域において前記半導体基板のおもて面を覆う酸化膜を形成する第7工程を行う。次に、前記酸化膜をマスクとして、前記半導体基板のおもて面に対して斜めの方向から所定の注入角度で前記半導体基板のおもて面および前記トレンチの側壁に第2導電型不純物をイオン注入する第8工程を行う。前記第6工程では、前記耐圧構造として、前記半導体基板のおもて面の表面層に、前記半導体基板のおもて面に平行な方向に隣接して配置され、外側に配置されるほど不純物濃度を低くした複数の第2導電型の第5半導体領域を選択的に形成する。前記第8工程では、前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、かつ前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域を選択的に形成する。前記第3半導体領域の形成とともに、前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域を選択的に形成する。前記第4半導体領域を、前記活性領域側から前記終端領域へ延在させ、最も内側の前記第5半導体領域の内部で終端させる。
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込んだゲート構造を備えた半導体装置の製造方法であって、次の特徴を有する。まず、シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる出発基板の表面に、第1導電型層をエピタキシャル成長させる第1工程を行う。次に、前記第1導電型層の上に第2導電型層をエピタキシャル成長させることで、前記第2導電型層側の表面をおもて面とし、前記出発基板側の表面を裏面とする半導体基板を作製する第2工程を行う。次に、活性領域において前記第2導電型層を深さ方向に貫通して前記第1導電型層に達する所定深さで前記トレンチを形成する第3工程を行う。前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って第1導電型の第1半導体領域を選択的に形成し、前記第2導電型層の、前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側の部分を第2導電型の第2半導体領域として残す第4工程を行う。次に、前記活性領域の周囲を囲む終端領域において前記第2導電型層を除去し、前記半導体基板のおもて面に前記第1導電型層を露出させる第5工程を行う。次に、前記終端領域において、前記半導体基板のおもて面側に耐圧構造を形成する第6工程を行う。次に、少なくとも前記終端領域において前記半導体基板のおもて面を覆う酸化膜を形成する第7工程を行う。次に、前記酸化膜をマスクとして、前記半導体基板のおもて面に対して斜めの方向から所定の注入角度で前記半導体基板のおもて面および前記トレンチの側壁に第2導電型不純物をイオン注入する第8工程を行う。前記第6工程では、前記耐圧構造として、前記半導体基板のおもて面の表面層に設けられた第2導電型の第5半導体領域を形成する。前記第8工程では、前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、かつ前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域を選択的に形成する。前記第3半導体領域の形成とともに、前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域を選択的に形成する。前記第4半導体領域を、前記活性領域側から前記終端領域へ延在させる。前記第4半導体領域の前記終端領域に延在させた部分を、前記活性領域側から外側へ向かう方向に所定間隔で離して複数配置する。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第7工程では、前記酸化膜に、前記活性領域側から外側へ向かう方向に互いに離して複数の開口部を形成する。前記第8工程では、前記半導体基板のおもて面の前記開口部に露出された表面層に、前記第4半導体領域の前記終端領域に延在させた部分を形成することを特徴とする。
本発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法によれば、短チャネル効果を抑制することができるとともに、耐圧低下を防止することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態3にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 実施の形態4にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。 図1の切断線A-A’におけるp型不純物濃度プロファイルを示す特性図である。 図1の切断線A-A’におけるp型不純物濃度プロファイルを示す特性図である。 従来の半導体装置の耐圧構造を示す断面図である。 従来の半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および-は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる半導体装置は、シリコンよりもバンドギャップが広い半導体(ワイドバンドギャップ半導体とする)を用いて構成される。この実施の形態1にかかる半導体装置の構造について、ワイドバンドギャップ半導体として例えば炭化珪素(SiC)を用いた場合を例に説明する。図1は、実施の形態1にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。図1には、活性領域10に配置された複数の単位セル(素子の構成単位)のうちの最も外側(チップ(半導体基板50)端部側)の単位セルからチップ端部までを示す。活性領域10は、半導体装置がオン状態のときに電流が流れる領域である。
図1に示す実施の形態1にかかる半導体装置は、炭化珪素からなる半導体基板(半導体チップ)50に、縦型MOSFETを配置した活性領域10と、JTE構造40を配置したエッジ終端領域20と、を備える。エッジ終端領域20は、活性領域10とチップ(半導体基板50)側面との間の領域であり、n-型ドリフト領域2の、基板おもて面(半導体基板50のおもて面)側の電界を緩和して耐圧(耐電圧)を保持する領域である。耐圧とは、半導体装置が誤動作や破壊を起こさない限界の電圧である。符号30は、活性領域10とエッジ終端領域20との間の領域(中間領域)である。
活性領域10の縦型MOSFETには、例えば、構造的に低オン抵抗特性を得やすい一般的なトレンチゲート構造が採用されている。トレンチゲート構造は、半導体基板50のおもて面から所定深さで形成したトレンチ7の内部にゲート絶縁膜8を介して埋め込んだゲート電極9を有する構造(以下、MOSゲートとする)10aである。活性領域10は、最も外側に配置されたトレンチ7aの中心間に挟まれた領域である。隣り合うトレンチ7間(メサ領域)には、縦型MOSFETのp型ベース領域4、n+型ソース領域5およびp++型コンタクト領域6が選択的に設けられている。
具体的には、半導体基板50は、炭化珪素からなるn+型出発基板1上にn-型ドリフト領域2およびp型ベース領域4となる各炭化珪素層51,52を順にエピタキシャル成長させてなる。トレンチ7は、半導体基板50のおもて面(n-型炭化珪素層51側の表面)から深さ方向にp型炭化珪素層52を貫通してn-型炭化珪素層51に達する。深さ方向とは、半導体基板50のおもて面から裏面へ向かう方向である。n-型炭化珪素層51の、p型炭化珪素層52側の表面層には、p型炭化珪素層52(p型ベース領域4)に接してn型領域(以下、n型電流拡散領域とする)3が選択的に設けられている。
n型電流拡散領域3は、キャリアの広がり抵抗を低減させる、いわゆる電流拡散層(CSL)である。n型電流拡散領域3は、例えば、トレンチ7の内壁(側壁および底面)を覆うように、活性領域10において半導体基板50のおもて面に平行な方向に一様に設けられている。n型電流拡散領域3は、活性領域10から中間領域30へ延在し、中間領域30で終端していてもよい。n-型炭化珪素層51の、n型電流拡散領域3、後述する第1~3p+型領域11~13、第1,2JTE領域41,42およびn+型ストッパ領域43以外の部分がn-型ドリフト領域2である。
n型電流拡散領域3の内部には、第1~3p+型領域11~13がそれぞれ選択的に設けられている。第1p+型領域11は、p型ベース領域4とn型電流拡散領域3との界面よりもドレイン側(ドレイン電極18側)に深い位置に、p型ベース領域4と離して配置され、かつトレンチ7の底面を覆う。第1p+型領域11は、トレンチ7の底面および底面コーナー部全体を覆っていてもよい。トレンチ7の底面コーナー部とは、トレンチ7の底面と側壁との境界である。
最も外側のトレンチ7aの底面を覆う第1p+型領域11(以下、最外周の第1p+型領域11aとする)は、後述する段差21まで延在し、段差21の底面21aに露出されている。段差21の底面21aとは、段差21の形成によりエッジ終端領域20に新たに形成された、半導体基板50のおもて面である。段差21の底面21aに露出とは、段差21の底面21aの表面層に後述するフィールド酸化膜22に接するように配置されていることである。最外周の第1p+型領域11aは、例えば、n型電流拡散領域3および第3p+型領域13よりも外側へ延在している。
第2p+型領域12は、隣り合うトレンチ7間(メサ領域)に、第1p+型領域11およびトレンチ7と離して設けられ、かつp型ベース領域4に接する。第2p+型領域12は、例えば、第1p+型領域11と略同じ深さ位置に配置された部分12aと、p型ベース領域4に接する部分12bと、を深さ方向に隣接して配置した2層構造であってもよい。第2p+型領域12を当該部分12a,12bとの2層構造にする場合、これらの部分12a,12bは例えば同じ幅および不純物濃度であってもよい。
第3p+型領域13は、最外周の第1p+型領域11aとp型炭化珪素層52との間において、最も外側のトレンチ7aから後述する段差21まで延在し、段差21の側壁21bに露出されている。段差21の側壁21bとは、段差21の形成により新たに形成されたp型炭化珪素層52の側面であり、半導体基板50のおもて面となる。段差21の側壁21bに露出とは、段差21の側壁21bの表面層にフィールド酸化膜22に接するように配置されていることである。
第3p+型領域13は、例えば、n型電流拡散領域3よりも外側へ延在している。また、第3p+型領域13は、最外周の第1p+型領域11aおよびp型炭化珪素層52に接する。すなわち、中間領域30において、半導体基板50のおもて面の表面層には、ドレイン側から最外周の第1p+型領域11a、第3p+型領域13およびp型炭化珪素層52を深さ方向に順に隣接させたp型領域が設けられている。
n型電流拡散領域3を設けずに、n-型炭化珪素層51の内部に第1~3p+型領域11~13を選択的に設けてもよい。第1,2p+型領域11,12とn型電流拡散領域3(またはn-型ドリフト領域2)とのpn接合がトレンチ7の底面よりもドレイン側に深い位置に形成されていればよく、第1,2p+型領域11,12のドレイン側の面の深さ位置は設計条件に合わせて種々変更可能である。
例えば、第1,2p+型領域11,12のドレイン側の面は、トレンチ7の底面よりもドレイン側においてn型電流拡散領域3またはn-型ドリフト領域2の内部に位置していてもよいし、n型電流拡散領域3とn-型ドリフト領域2との界面に位置していてもよい。第1,2p+型領域11,12とn型電流拡散領域3(またはn-型ドリフト領域2)とのpn接合がトレンチ7の底面よりもドレイン側に位置することにより、トレンチ7の底面に沿った部分でゲート絶縁膜8に高電界が印加されることを防止することができる。
p型炭化珪素層52の内部には、互いに接するようにn+型ソース領域5およびp++型コンタクト領域6がそれぞれ選択的に設けられている。n+型ソース領域5は、トレンチ7の側壁のゲート絶縁膜8に接し、トレンチ7の側壁のゲート絶縁膜8を介してゲート電極9に対向する。n+型ソース領域5およびp++型コンタクト領域6のドレイン側の面は、p型炭化珪素層52の内部で終端している。p++型コンタクト領域6は、深さ方向に第2p+型領域12に対向する。p++型コンタクト領域6は、例えば、p型炭化珪素層52を深さ方向に貫通して第2p+型領域12に達していてもよい。
また、p型炭化珪素層52の内部には、トレンチ7の側壁付近に、トレンチ7の側壁から所定距離だけ離して、かつトレンチ7の側壁に略平行に、第4p+型領域14が設けられている。第4p+型領域14は、n+型ソース領域5に接し、かつn型電流拡散領域3および第1,2p+型領域11,12に接していない。p型ベース領域4の、トレンチ7の側壁と第4p+型領域14との間の部分は、MOSFETのオン時にトレンチ7の側壁に沿ってチャネル(n型の反転層)が形成される領域(以下、チャネル領域とする)である。
第4p+型領域14は、MOSFETのオン時に、p型ベース領域4とn+型ソース領域5とのpn接合と、p型ベース領域4とn型電流拡散領域3とのpn接合と、からそれぞれp型ベース領域4内に伸びる空乏層を抑制する、いわゆるハロー(HALO)領域である。第4p+型領域14を設けることで、低オン抵抗化を図るためにチャネル領域の厚さ(=チャネル長)を薄くしたとしても、MOSFETのオン時に短チャネル効果の増大を抑制することができ、ゲート閾値電圧の低下を抑制することができる。
さらに、p型炭化珪素層52の内部には、半導体基板50のおもて面から所定深さに、半導体基板50のおもて面に平行に、かつトレンチ7と離して第5p+型領域15が設けられている。第5p+型領域15は、例えば、同一のメサ領域においてp++型コンタクト領域6を挟んで隣り合う第4p+型領域14間にわたって設けられ、当該p型ベース領域4、n+型ソース領域5およびp++型コンタクト領域6に接する。第5p+型領域15は、活性領域10および中間領域30のみに配置され、エッジ終端領域20に配置されない。
最も外側の第5p+型領域15(以下、最外周の第5p+型領域15aとする)は、活性領域10側から、段差21の側壁21bおよび底面21aにそれぞれ平行に、段差21の底面21aに深さ方向に対向する位置まで延在している。最外周の第5p+型領域15aは、段差21の底面21aおよび側壁21bから所定深さに配置されており、段差21の底面21aおよび側壁21bに露出されていない。最外周の第5p+型領域15aの外側の端部は、中間領域30で終端している。
p型炭化珪素層52の、n+型ソース領域5、p++型コンタクト領域6および第4,5p+型領域14,15以外の部分がp型ベース領域4である。層間絶縁膜16は、トレンチ7に埋め込まれたゲート電極9を覆うように、活性領域10において半導体基板50のおもて面全面に設けられている。すべてのゲート電極9は、図示省略する部分(例えばエッジ終端領域20と中間領域30との境界付近)において、層間絶縁膜16に開口されたコンタクトホールを介してゲート電極パッド(不図示)に電気的に接続されている。
ソース電極17は、層間絶縁膜16に開口されたコンタクトホールを介してn+型ソース領域5およびp++型コンタクト領域6に接し、これらの領域に電気的に接続されている。また、ソース電極17は、層間絶縁膜16によってゲート電極9と電気的に絶縁されている。ソース電極17は、フィールド酸化膜22上に延在していてもよい。半導体基板50の裏面(n+型ドレイン領域となるn+型出発基板1の裏面)には、活性領域10からエッジ終端領域20にわたってドレイン電極18が設けられている。
エッジ終端領域20には、エッジ終端領域20の全域にわたってp型炭化珪素層52が除去されることで、半導体基板50のおもて面にエッジ終端領域20を活性領域10よりも低くした(ドレイン側に凹ませた)段差21が形成されている。エッジ終端領域20から中間領域30の外側の部分までp型炭化珪素層52を除去して、エッジ終端領域20から中間領域30まで段差21が延在していてもよい。すなわち、段差21の側壁21bが中間領域30に位置していてもよい。
段差21の底面21aの、活性領域10側には、上述したように活性領域10側から延在する最外周の第1p+型領域11aが露出されている。段差21の底面コーナー部21cは、最外周の第1p+型領域11aに覆われている。段差21の底面コーナー部21cとは、段差21の底面21aと側壁21bとの境界である。段差21の底面21aの、最外周の第1p+型領域11aよりも外側には、n-型ドリフト領域2が露出されている。
-型ドリフト領域2の、段差21の底面21aに露出する部分の表面層には、外側に配置されるほど不純物濃度を低くした複数のp型領域(ここでは2つ。以下、活性領域10側から第1,2JTE領域41,42とする)を隣接して配置したJTE構造40が設けられている。第1,2JTE領域41,42は、最外周の第1p+型領域11aよりも不純物濃度が低い。第1JTE領域41は、最外周の第1p+型領域11aよりも外側に配置され、最外周の第1p+型領域11aに隣接している。
第2JTE領域42は、第1JTE領域41よりも外側に配置され、第1JTE領域41に隣接している。このJTE構造40で耐圧構造が構成される。MOSFETのオフ時に、p型ベース領域4とn型電流拡散領域3との間のpn接合から外側に向かって伸びる空乏層が、第1,2JTE領域41,42の両方に広がる。エッジ終端領域20での耐圧は、第1,2JTE領域41,42とn-型ドリフト領域2とのpn接合で確保される。
また、n-型ドリフト領域2の、段差21の底面21aに露出する部分の表面層には、第2JTE領域42よりも外側において、第2JTE領域42と離して、n+型ストッパ領域43が選択的に設けられている。n+型ストッパ領域43は、半導体基板50の側面(すなわちチップ端部)に露出されている。エッジ終端領域20および中間領域30において、半導体基板50のおもて面はフィールド酸化膜22に覆われている。
次に、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法について説明する。図2~5は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。まず、図2に示すように、n+型ドレイン領域となるn+型出発基板1を用意する。次に、n+型出発基板1のおもて面に、n-型炭化珪素層51をエピタキシャル成長させる。次に、n-型炭化珪素層51の内部の所定深さに、一般的な方法(イオン注入等)により第1~3p+型領域11~13およびn型電流拡散領域3をそれぞれ選択的に形成する。
次に、n-型炭化珪素層51上に、p型炭化珪素層52をエピタキシャル成長させる。これにより、n+型出発基板1上にn-型炭化珪素層51およびp型炭化珪素層52を順に堆積した炭化珪素基板(半導体ウエハ)50が形成される。次に、p型炭化珪素層52を深さ方向に貫通して、n型電流拡散領域3の内部の第1p+型領域11に達するトレンチ7を形成する。次に、p型炭化珪素層52の内部の所定位置に、一般的な方法(イオン注入等)によりn+型ソース領域5およびp++型コンタクト領域6をそれぞれ選択的に形成する。p型炭化珪素層52の、n+型ソース領域5およびp++型コンタクト領域6以外の部分がp型ベース領域4となる。
次に、図3に示すように、エッジ終端領域20の全域にわたってp型炭化珪素層52をエッチングにより除去してn-型炭化珪素層51を露出させることで、半導体基板50のおもて面に段差21を形成する。これにより、段差21の底面21aの活性領域10側および段差21の底面コーナー部21cに最外周の第1p+型領域11aが露出される。段差21の側壁21bに、p型ベース領域4および第3p+型領域13が露出される。このとき、例えば等方性エッチングにより段差21を形成することで、段差21の側壁21bの底面21aに対する角度θ1が鈍角となる斜度をつけてもよい。
次に、図4に示すように、n-型炭化珪素層51の、段差21の底面21aに露出させた部分の表面層の所定位置に、一般的な方法(イオン注入等)により第1,2JTE領域41,42およびn+型ストッパ領域43をそれぞれ選択的に形成する。n-型炭化珪素層51の、第1~3p+型領域11~13、n型電流拡散領域3、第1,2JTE領域41,42およびn+型ストッパ領域43以外の部分がn-型ドリフト領域2となる。
次に、図5に示すように、エッジ終端領域20において段差21の底面21aを覆う酸化膜マスク61を形成する。すなわち、酸化膜マスク61の開口部には、活性領域10から段差21の底面コーナー部21cまでが露出される。次に、半導体基板50のおもて面に対して所定の注入角度±θ2で斜めの方向から、トレンチ7の両側壁にそれぞれアルミニウム(Al)等のp型不純物をイオン注入(斜めイオン注入)62する。トレンチ7の両側壁それぞれに異なる条件の複数回(複数段)の斜めイオン注入62を行ってもよい。
この斜めイオン注入62により、トレンチ7の側壁にセルフアラインに、トレンチ7の側壁から所定距離だけ離して、p型ベース領域4の内部に第4p+型領域14を選択的に形成する。第4p+型領域14の、トレンチ7の側壁からの距離は、斜めイオン注入62の注入角度θ2や加速エネルギーにより調整可能である。また、この斜めイオン注入62により、第4p+型領域14とともに、酸化膜マスク61の開口部において半導体基板50のおもて面の表面層に、半導体基板50のおもて面から所定深さに、かつ半導体基板50のおもて面に平行に第5p+型領域15が形成される。
図5には、トレンチ7の一方の側壁(右側の側壁)に所定の注入角度(+θ2)で斜めイオン注入62を行っている状態を示し、トレンチ7の他の側壁(左側の側壁)に注入角度(-θ2)で斜めイオン注入62を行っている状態を図示省略する(図6~8においても同様)。トレンチ7の他の側壁に斜めイオン注入62を行っている状態は、図5において斜めイオン注入62を示す「左上から右下に向かう矢印」を、「右上から左下へ向かう矢印」に変更したものとなる。
この斜めイオン注入62時、第5p+型領域15はトレンチ7の側壁にまで延在するように形成される。このため、この斜めイオン注入62の後に、n+型ソース領域5の、トレンチ7の側壁に沿った部分で、かつ斜めイオン注入62によりp型に反転した部分を、半導体基板50のおもて面に対して注入角度を0度以上60度以下程度とした方向からのイオン注入によりn+型に反転させる。
次に、イオン注入で形成したすべての領域について、不純物を活性化させるための熱処理(活性化アニール)を行う。イオン注入で形成したすべての領域とは、n型電流拡散領域3、n+型ソース領域5、p++型コンタクト領域6、第1~5p+型領域11~15、第1,2JTE領域41,42およびn+型ストッパ領域43である。次に、一般的な方法により、ゲート絶縁膜8、ゲート電極9、層間絶縁膜16、コンタクトホール、ソース電極17およびドレイン電極18を形成する。その後、半導体ウエハをダイシング(切断)して個々のチップ状に個片化することで、図1に示すMOSFETが完成する。
以上、説明したように、実施の形態1によれば、エッジ終端領域を酸化膜マスクで覆った状態で、ハロー構造を構成する第4p+型領域を形成するための斜めイオン注入を行う。このため、斜めイオン注入により、第4p+型領域とともに形成され、半導体基板のおもて面から所定深さに、半導体基板のおもて面に平行に配置される第5p+型領域がエッジ終端領域に形成されない。これにより、エッジ終端領域の電位が例えばJTE構造のみで得られる電位から変動しない。斜めイオン注入によりハロー構造を構成する第4p+型領域を形成して短チャネル効果を抑制することができるとともに、斜めイオン注入によるエッジ終端領域の耐圧低下を防止することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる半導体装置の構造について説明する。図6は、実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。実施の形態2にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、最外周の第5p+型領域15cの、活性領域10側から外側へ延在する幅を狭くした点である。実施の形態2において、最外周の第5p+型領域15cは、活性領域10側から段差21に達しないように設けられている。
図6に示すように、実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法において、斜めイオン注入62に用いる酸化膜マスク63を、段差21の底面21aおよび側壁21bを覆うように形成すればよい。
以上、説明したように、実施の形態2によれば、最外周の第5p+型領域が活性領域側から外側へ延在する幅を狭くした場合においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる半導体装置の構造について説明する。図7は、実施の形態3にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。実施の形態3にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、最外周の第5p+型領域15dの外側の端部をエッジ終端領域20まで延在させて、JTE構造40の第1JTE領域41の内部で終端させた点である。
図7に示すように、実施の形態3にかかる半導体装置の製造方法は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法において、斜めイオン注入62に用いる酸化膜マスク64を、チップ端部からJTE構造40の第1JTE領域41のチップ端部側の一部までを覆うように形成すればよい。すなわち、斜めイオン注入62時、酸化膜マスク64の開口部には、活性領域10から、第1JTE領域41の活性領域10側の一部までが露出される。
以上、説明したように、実施の形態3によれば、実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態3によれば、最外周の第5p+型領域の外側の端部を、JTE構造を構成する最も活性領域側のJTE領域の内部で終端させる。これにより、JTE構造を構成する最も活性領域側のJTE領域の不純物濃度を高くすることができる。このため、エッジ終端領域の幅を変えない場合には、エッジ終端領域の耐圧を向上させることができ、エッジ終端領域の耐圧を変えない場合には、エッジ終端領域を短縮することができる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4にかかる半導体装置の構造について説明する。図8は、実施の形態4にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。実施の形態4にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、最外周の第5p+型領域15eの外側の部分15fで、フローティングのp+型領域であるフィールドリミッティングリング(FLR)を構成した点である。
具体的には、実施の形態4においては、n-型ドリフト領域2の、段差21の底面21aに露出する部分の表面層に、JTE構造に代えてp型領域44が設けられている。p型領域44は、最外周の第1p+型領域11aよりも外側に配置され、最外周の第1p+型領域11aに隣接している。最外周の第5p+型領域15eは、活性領域10側からp型領域44の内部まで延在し、例えばp型領域44よりも外側で終端している。
最外周の第5p+型領域15eの外側の部分15fはp型領域44の内部において複数に分離されている。最外周の第5p+型領域15eの外側の部分15fの、分離された各部15f-1~15f-4間の間隔は外側に配置されるほど広くなっていてもよい。最外周の第5p+型領域15eの外側の部分15fの、分離された各部15f-1~15f-4は、フィールドリミッティングリングを構成する。
実施の形態4にかかる半導体装置の製造方法は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法において、斜めイオン注入62に用いる酸化膜マスク65に、最外周の第5p+型領域15eの外側の部分15fの分離された各部15f-1~15f-4の形成領域にそれぞれ対応した開口部65-1~65-4を形成すればよい。
以上、説明したように、実施の形態4によれば、最外周の第5p+型領域15eの外側の部分でフィールドリミッティングリングを構成した場合においても、実施の形態1~3と同様の効果を得ることができる。
(実施例)
次に、斜めイオン注入62により形成される第5p+型領域15のp型不純物濃度プロファイルについて検証した。図9,10は、図1の切断線A-A’におけるp型不純物濃度プロファイルを示す特性図である。図9,10には、最外周の第5p+型領域15aの、半導体基板50のおもて面から深さ方向のp型不純物濃度プロファイルを示す。図9,10の横軸は半導体基板50のおもて面からの深さであり、縦軸は最外周の第5p+型領域15aのドーピング濃度である。
図9,10は、上述した実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法において、斜めイオン注入62の注入角度θ2をそれぞれ45度および60度としたときの最外周の第5p+型領域15aのp型不純物のドーピング濃度プロファイルである。図9,10に示す各試料ともに、トレンチ7の両側壁それぞれに2段の斜めイオン注入62を行って第5p+型領域15を形成している。
2段の斜めイオン注入62のうち、1段目の斜めイオン注入62は、ドーパントをアルミニウムとし、加速エネルギーを320keVとし、ドーズ量を3.5×1012/cm2とした。2段目の斜めイオン注入62は、ドーパントをアルミニウムとし、加速エネルギーを260keVとし、ドーズ量を2.5×1012/cm2とした。
図9,10に示す結果より、斜めイオン注入62により半導体基板50のおもて面付近の不純物濃度が1.0×1017/cm3程度まで高くなることが確認された。本発明においては、エッジ終端領域20における半導体基板50のおもて面付近の不純物濃度が、エッジ終端領域20全域にわたって一様に1.0×1017/cm3程度となることを防止することができる。したがって、エッジ終端領域20での耐圧低下を防止するにあたって、本発明が有用であることが確認された。
以上において本発明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、上述した各実施の形態において、例えば各部の寸法や不純物濃度等は要求される仕様等に応じて種々設定される。また、本発明は、炭化珪素以外のワイドバンドギャップ半導体(例えばガリウム(Ga)など)にも適用可能である。また、本発明は、導電型(n型、p型)を反転させても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法は、ハロー構造を備えたトレンチゲート構造のMOS型半導体装置に有用である。
1 n+型出発基板
2 n-型ドリフト領域
3 n型電流拡散領域
4 p型ベース領域
5 n+型ソース領域
6 p++型コンタクト領域
7,7a トレンチ
8 ゲート絶縁膜
9 ゲート電極
10 活性領域
11,11a 第1p+型領域
12 第2p+型領域
12a,12b 第2p+型領域の一部
13 第3p+型領域
14 第4p+型領域
15 第5p+型領域
15a,15c~15e 最外周の第5p+型領域
15f 最外周の第5p+型領域の外側の部分
15f-1~15f-4 最外周の第5p+型領域の外側の、フィールドリミッティングリングを構成する各部
16 層間絶縁膜
17 ソース電極
18 ドレイン電極
20 エッジ終端領域
21 半導体基板のおもて面の段差
21a 段差の底面
21b 段差の側壁
21c 段差の底面コーナー部
22 フィールド酸化膜
30 中間領域
40 JTE構造
41 第1JTE領域
42 第2JTE領域
43 n+型ストッパ領域
44 p型領域
50 半導体基板
51 n-型炭化珪素層
52 p型炭化珪素層
61,63~65 酸化膜マスク
62 第4,5p+型領域を形成するための斜めイオン注入
65-1~65-4 酸化膜マスクの開口部
θ1 段差の側壁の底面に対する角度
θ2 斜めイオン注入の注入角度

Claims (9)

  1. シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる半導体基板と、
    前記半導体基板に設けられた活性領域と、
    前記活性領域の周囲を囲む終端領域と、
    前記終端領域以外の領域において前記半導体基板のおもて面に露出された部分である第2導電型層と、
    前記終端領域において前記半導体基板のおもて面に露出され、かつ前記終端領域以外の領域において前記半導体基板の裏面側の部分であり、前記第2導電型層よりも前記半導体基板の裏面側に前記第2導電型層に接して配置された第1導電型層と、
    前記半導体基板のおもて面から前記第2導電型層を深さ方向に貫通して、前記第1導電型層に達するトレンチと、
    前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
    前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って選択的に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
    前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側に、前記トレンチの側壁に沿って、かつ前記第1半導体領域に接して選択的に設けられた第2導電型の第2半導体領域と、
    前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して選択的に設けられ、前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域と、
    前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも裏面側に深い位置に選択的に設けられ、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域と、
    前記終端領域において前記半導体基板のおもて面側に設けられた耐圧構造と、
    前記第1半導体領域に電気的に接続された第1電極と、
    前記半導体基板の裏面に設けられた第2電極と、
    を備え、
    前記第4半導体領域は、前記活性領域側から前記終端領域側へ延在し、前記終端領域よりも内側で終端していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記耐圧構造は、前記半導体基板のおもて面の表面層に、前記半導体基板のおもて面に平行な方向に隣接して配置され、外側に配置されるほど不純物濃度を低くした複数の第2導電型の第5半導体領域を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる半導体基板と、
    前記半導体基板に設けられた活性領域と、
    前記活性領域の周囲を囲む終端領域と、
    前記終端領域以外の領域において前記半導体基板のおもて面に露出された部分である第2導電型層と、
    前記終端領域において前記半導体基板のおもて面に露出され、かつ前記終端領域以外の領域において前記半導体基板の裏面側の部分であり、前記第2導電型層よりも前記半導体基板の裏面側に前記第2導電型層に接して配置された第1導電型層と、
    前記半導体基板のおもて面から前記第2導電型層を深さ方向に貫通して、前記第1導電型層に達するトレンチと、
    前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
    前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って選択的に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
    前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側に、前記トレンチの側壁に沿って、かつ前記第1半導体領域に接して選択的に設けられた第2導電型の第2半導体領域と、
    前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して選択的に設けられ、前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域と、
    前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも裏面側に深い位置に選択的に設けられ、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域と、
    前記終端領域において前記半導体基板のおもて面側に設けられた耐圧構造と、
    前記第1半導体領域に電気的に接続された第1電極と、
    前記半導体基板の裏面に設けられた第2電極と、
    を備え、
    前記耐圧構造は、前記半導体基板のおもて面の表面層に、前記半導体基板のおもて面に平行な方向に隣接して配置され、外側に配置されるほど不純物濃度を低くした複数の第2導電型の第5半導体領域を有し、
    前記第4半導体領域は、前記活性領域側から前記終端領域へ延在し、最も内側の前記第5半導体領域の内部で終端していることを特徴とする半導体装置。
  4. シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる半導体基板と、
    前記半導体基板に設けられた活性領域と、
    前記活性領域の周囲を囲む終端領域と、
    前記終端領域以外の領域において前記半導体基板のおもて面に露出された部分である第2導電型層と、
    前記終端領域において前記半導体基板のおもて面に露出され、かつ前記終端領域以外の領域において前記半導体基板の裏面側の部分であり、前記第2導電型層よりも前記半導体基板の裏面側に前記第2導電型層に接して配置された第1導電型層と、
    前記半導体基板のおもて面から前記第2導電型層を深さ方向に貫通して、前記第1導電型層に達するトレンチと、
    前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
    前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って選択的に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
    前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側に、前記トレンチの側壁に沿って、かつ前記第1半導体領域に接して選択的に設けられた第2導電型の第2半導体領域と、
    前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して選択的に設けられ、前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域と、
    前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも裏面側に深い位置に選択的に設けられ、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域と、
    前記終端領域において前記半導体基板のおもて面側に設けられた耐圧構造と、
    前記第1半導体領域に電気的に接続された第1電極と、
    前記半導体基板の裏面に設けられた第2電極と、
    を備え、
    前記耐圧構造は、前記半導体基板のおもて面の表面層に設けられた第2導電型の第5半導体領域を有し、
    前記第4半導体領域は、前記活性領域側から前記終端領域へ延在し、
    前記第4半導体領域の前記終端領域に延在する部分は、前記活性領域側から外側へ向かう方向に所定間隔で離して複数配置されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 前記第1導電型層の内部に、前記第2半導体領域と離して選択的に設けられ、前記トレンチの底面を覆う第1の第2導電型領域と、
    隣り合う前記トレンチの間において前記第1導電型層の内部に、前記トレンチと離して選択的に設けられた第2の第2導電型領域と、
    をさらに備え、
    前記第1の第2導電型領域は、前記活性領域から前記終端領域側へ延在し、前記第5半導体領域の内側に隣接することを特徴とする請求項3または4に記載の半導体装置。
  6. トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込んだゲート構造を備えた半導体装置の製造方法であって、
    シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる出発基板の表面に、第1導電型層をエピタキシャル成長させる第1工程と、
    前記第1導電型層の上に第2導電型層をエピタキシャル成長させることで、前記第2導電型層側の表面をおもて面とし、前記出発基板側の表面を裏面とする半導体基板を作製する第2工程と、
    活性領域において前記第2導電型層を深さ方向に貫通して前記第1導電型層に達する所定深さで前記トレンチを形成する第3工程と、
    前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って第1導電型の第1半導体領域を選択的に形成し、前記第2導電型層の、前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側の部分を第2導電型の第2半導体領域として残す第4工程と、
    前記活性領域の周囲を囲む終端領域において前記第2導電型層を除去し、前記半導体基板のおもて面に前記第1導電型層を露出させる第5工程と、
    前記終端領域において、前記半導体基板のおもて面側に耐圧構造を形成する第6工程と、
    少なくとも前記終端領域において前記半導体基板のおもて面を覆う酸化膜を形成する第7工程と、
    前記酸化膜をマスクとして、前記半導体基板のおもて面に対して斜めの方向から所定の注入角度で前記半導体基板のおもて面および前記トレンチの側壁に第2導電型不純物をイオン注入する第8工程と、
    を含み、
    前記第8工程では、
    前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、かつ前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域を選択的に形成するとともに、
    前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域を選択的に形成し、
    前記第4半導体領域を、前記活性領域側から前記終端領域側へ延在させて、前記終端領域よりも内側で終端させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込んだゲート構造を備えた半導体装置の製造方法であって、
    シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる出発基板の表面に、第1導電型層をエピタキシャル成長させる第1工程と、
    前記第1導電型層の上に第2導電型層をエピタキシャル成長させることで、前記第2導電型層側の表面をおもて面とし、前記出発基板側の表面を裏面とする半導体基板を作製する第2工程と、
    活性領域において前記第2導電型層を深さ方向に貫通して前記第1導電型層に達する所定深さで前記トレンチを形成する第3工程と、
    前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って第1導電型の第1半導体領域を選択的に形成し、前記第2導電型層の、前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側の部分を第2導電型の第2半導体領域として残す第4工程と、
    前記活性領域の周囲を囲む終端領域において前記第2導電型層を除去し、前記半導体基板のおもて面に前記第1導電型層を露出させる第5工程と、
    前記終端領域において、前記半導体基板のおもて面側に耐圧構造を形成する第6工程と、
    少なくとも前記終端領域において前記半導体基板のおもて面を覆う酸化膜を形成する第7工程と、
    前記酸化膜をマスクとして、前記半導体基板のおもて面に対して斜めの方向から所定の注入角度で前記半導体基板のおもて面および前記トレンチの側壁に第2導電型不純物をイオン注入する第8工程と、
    を含み、
    前記第6工程では、前記耐圧構造として、前記半導体基板のおもて面の表面層に、前記半導体基板のおもて面に平行な方向に隣接して配置され、外側に配置されるほど不純物濃度を低くした複数の第2導電型の第5半導体領域を選択的に形成し、
    前記第8工程では、
    前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、かつ前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域を選択的に形成するとともに、
    前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域を選択的に形成し、
    前記第4半導体領域を、前記活性領域側から前記終端領域へ延在させ、最も内側の前記第5半導体領域の内部で終端させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込んだゲート構造を備えた半導体装置の製造方法であって、
    シリコンよりもバンドギャップの広い半導体からなる出発基板の表面に、第1導電型層をエピタキシャル成長させる第1工程と、
    前記第1導電型層の上に第2導電型層をエピタキシャル成長させることで、前記第2導電型層側の表面をおもて面とし、前記出発基板側の表面を裏面とする半導体基板を作製する第2工程と、
    活性領域において前記第2導電型層を深さ方向に貫通して前記第1導電型層に達する所定深さで前記トレンチを形成する第3工程と、
    前記第2導電型層の内部に、前記トレンチの側壁に沿って第1導電型の第1半導体領域を選択的に形成し、前記第2導電型層の、前記第1半導体領域よりも前記半導体基板の裏面側の部分を第2導電型の第2半導体領域として残す第4工程と、
    前記活性領域の周囲を囲む終端領域において前記第2導電型層を除去し、前記半導体基板のおもて面に前記第1導電型層を露出させる第5工程と、
    前記終端領域において、前記半導体基板のおもて面側に耐圧構造を形成する第6工程と、
    少なくとも前記終端領域において前記半導体基板のおもて面を覆う酸化膜を形成する第7工程と、
    前記酸化膜をマスクとして、前記半導体基板のおもて面に対して斜めの方向から所定の注入角度で前記半導体基板のおもて面および前記トレンチの側壁に第2導電型不純物をイオン注入する第8工程と、
    を含み、
    前記第6工程では、前記耐圧構造として、前記半導体基板のおもて面の表面層に設けられた第2導電型の第5半導体領域を形成し、
    前記第8工程では、
    前記第2導電型層の内部に、前記第1半導体領域および前記第2半導体領域に接して、かつ前記第2半導体領域を挟んで前記トレンチの側壁に対向する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域を選択的に形成するとともに、
    前記第2導電型層の内部において、前記半導体基板のおもて面よりも深い位置に、前記半導体基板のおもて面に沿って延在する、前記第2半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第4半導体領域を選択的に形成し、
    前記第4半導体領域を、前記活性領域側から前記終端領域へ延在させ、
    前記第4半導体領域の前記終端領域に延在させた部分を、前記活性領域側から外側へ向かう方向に所定間隔で離して複数配置することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記第7工程では、前記酸化膜に、前記活性領域側から外側へ向かう方向に互いに離して複数の開口部を形成し、
    前記第8工程では、前記半導体基板のおもて面の前記開口部に露出された表面層に、前記第4半導体領域の前記終端領域に延在させた部分を形成することを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
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