JP7004901B2 - ロータリー圧縮機 - Google Patents

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Description

空気調和装置に用いられるロータリー圧縮機。
特許文献1(特許4911147号公報)は圧縮機を開示する。この圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構のフロントヘッドに取り付けられるにマフラ部材を有する。マフラ空間の2次共鳴モードに起因する騒音を低減させるため、マフラ部材には絞り部が設けられている。
特許文献1では、マフラ部材以外の部品に絞り部を設けることについて言及がない。さらに、同文献では、圧縮機構の吐出ポートと絞り部の位置関係の最適化について言及がない。
圧縮機の騒音の抑制については改善の余地があるという課題がある。
本開示の1つの態様に係るロータリー圧縮機は、シリンダと、ピストンと、ヘッドと、マフラと、を備える。ピストンは、回転軸を中心として公転する。ヘッドは、シリンダ及びピストンと共に圧縮室を規定する。ヘッドには、冷媒の吐出ポートが形成される。マフラは、ヘッドと共にマフラ空間を規定する。ヘッドは、マフラ空間を包囲する側壁を有する。側壁は、第1ボルト座と、突出部と、を有する。第1ボルト座は、マフラ空間に第1突出量だけ突出する。第1ボルト座は、マフラを固定するためのものである。突出部は、マフラ空間に第2突出量だけ突出する。第1仮想直線は、回転軸と吐出ポートとを結ぶ。第2仮想直線は、第1仮想直線に直交するとともに回転軸を通る。平面視において、第2仮想直線は、吐出ポートを含む第1領域と、吐出ポートを含まない第2領域とを分割する。平面視において、第1ボルト座は、第1領域に位置し、突出部は、第2領域に位置する。第2突出量は、第1突出量よりも大きい。
この構成によれば、騒音を抑制できる。
好ましくは、突出部は、ボルトを締結するための穴を有しない。
あるいは、突出部は、マフラを固定するための第2ボルト座である。
好ましくは、側壁は、第1ボルト座の他に、さらに少なくとも1つの第3ボルト座を備える。第3ボルト座は、マフラ空間に第3突出量だけ突出する。第2突出量は、第3突出量よりも大きい。
好ましくは、第3仮想直線は、回転軸と突出部とを結ぶ。第1仮想直線と第3仮想直線のなす角度は150°以上かつ210°以内である。
好ましくは、ロータリー圧縮機は、上下に配置された2つのシリンダと、上下に配置された2つのピストンと、を備える。ヘッドは、下側のシリンダの下面を覆うリアヘッドである。
実施形態に係るロータリー圧縮機101の断面図である。 図1の高さ位置IIにおける断面図である。 フロントヘッド23及びフロントマフラ26の斜視図である。 図1の高さ位置IVにおける断面図である。 リアヘッド43の斜視図である。 リアヘッド43の平面図である。 リアマフラ空間33の模式図である。 変形例Aに係るロータリー圧縮機101のリアヘッド143の平面図である。 変形例Bに係るロータリー圧縮機101のリアヘッド243の平面図である。
本開示の一実施形態に係るロータリー圧縮機について説明する。以下の実施形態は、具体例であって、技術的範囲を限定するものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(1)全体構成
図1は、ロータリー圧縮機101の構造を示す。ロータリー圧縮機101は、2シリンダ型のロータリー圧縮機である。ロータリー圧縮機101は、ケーシング10、圧縮機構15、モータ16、クランクシャフト17、2つの吸入管19、吐出管20を有する。
(2)詳細構成
(2-1)ケーシング10
ケーシング10は、胴部11と、上部12と、下部13を有する。胴部11は、円筒形である。上部12は、胴部11の上側の開口を気密的に塞ぐ。下部は、胴部11の下側の開口を気密的に塞ぐ。
ケーシング10は、圧縮機構15、モータ16、クランクシャフト17を収容する。吸入管19及び吐出管20は、ケーシング10を貫通するとともに、ケーシング10に気密的に固定されている。
(2-2)モータ16
モータ16は、ブラシレスDCモータである。モータ16は、ステータ51及びロータ52を有する。ステータ51は、ケーシング10の胴部11の内周面に固定される円筒形の部材である。ロータ52は、ステータ51の内周側に設置される円柱形の部材である。ステータ51とロータ52の間にはわずかな隙間が設けられる。
ステータ51は、ステータコア61と、一対のインシュレータ62とを有する。インシュレータ62は、ステータコア61の鉛直方向の両端面に取り付けられる。ステータコア61は、円筒部と、複数のティースとを有する。ティースは、円筒部の内周面から径方向内側に向かって突出する。ステータコア61のティースは、一対のインシュレータ62と共に、導線が巻きつけられる。これにより、ステータコア61の各ティースにはコイル72aが形成される。
ロータ52は、ロータコア52aと、複数の磁石52bとを有する。ロータコア52aは、鉛直方向に積層された複数の金属板から構成される。磁石52bは、ロータコア52aに埋め込まれている。磁石52bは、ロータコア52aの周方向に沿って、等間隔に配置されている。磁石52bは、コイル72aによって誘導される磁界と相互作用することによって、ロータ52の回転力を生み出す。
(2-3)クランクシャフト17
クランクシャフト17は、回転軸RAを中心として回転する。クランクシャフト17は、ロータ52の回転力を圧縮機構15へ伝達する。クランクシャフト17は、鉛直方向に延びる。クランクシャフト17の上端部は、ロータ52を鉛直方向に貫通し、ロータ52に固定されている。クランクシャフト17の下部には、フロント偏心部17aおよびリア偏心部17bが形成されている。フロント偏心部17aとリア偏心部17bの位置は、クランクシャフト17の回転軸RAを基準として点対称である。
(2-4)圧縮機構15
圧縮機構15は、フロントシリンダ24、フロントピストン25、フロントヘッド23、フロントマフラ26、ミドルプレート31、リアシリンダ44、リアピストン45、リアヘッド43、リアマフラ46を有する。
フロントシリンダ24は、フロントヘッド23とミドルプレート31の間に配置される。フロントシリンダ24の上面は、フロントヘッド23の下面と接触する。フロントシリンダ24の下面は、ミドルプレート31の上面と接触する。
フロントピストン25もまた、フロントヘッド23とミドルプレート31の間に配置される。フロントピストン25の上面は、フロントヘッド23の下面と接触する。フロントピストン25の下面は、ミドルプレート31の上面と接触する。
リアシリンダ44は、ミドルプレート31とリアヘッド43の間に配置される。リアシリンダ44の上面は、ミドルプレート31の下面と接触する。リアシリンダ44の下面は、リアヘッド43の上面と接触する。
リアピストン45もまた、ミドルプレート31とリアヘッド43の間に配置される。リアピストン45の上面は、ミドルプレート31の下面と接触する。リアピストン45の下面は、リアヘッド43の上面と接触する。
圧縮機構15は、フロント圧縮室40を有する。フロント圧縮室40は、フロントシリンダ24、フロントピストン25、フロントヘッド23、ミドルプレート31によって囲まれた空間である。
圧縮機構15は、さらにリア圧縮室41を有する。リア圧縮室41は、リアシリンダ44、リアピストン45、リアヘッド43、ミドルプレート31によって囲まれた空間である。
(2-4-1)フロントシリンダ24
図2は、図1の高さ位置IIにおける圧縮機構15の断面図である。フロントシリンダ24には、フロントシリンダ孔24a、フロント吸入孔24b、フロント吐出路24c、フロントブッシュ収容孔24d、フロントブレード収容孔24e、2つのフロントシリンダ連通孔24hが形成されている。
フロントシリンダ孔24aは、フロントシリンダ24を鉛直方向に貫通する円柱形の孔である。フロント吸入孔24bは、フロントシリンダ24を径方向に貫通する孔である。フロント吐出路24cは、フロントシリンダ24の内周面の上端部に形成される切欠きである。
フロントブッシュ収容孔24d、フロントブレード収容孔24e、フロントシリンダ連通孔24hは、いずれも、フロントシリンダ24を鉛直方向に貫通する孔である。平面視において、フロントブッシュ収容孔24dは、フロント吸入孔24bとフロント吐出路24cの間に位置する。フロントブッシュ収容孔24dは、フロントシリンダ孔24aと連通する。フロントブレード収容孔24eは、フロントブッシュ収容孔24dと連通する。フロントシリンダ連通孔24hは、後述するマフラ空間連通路34a、34bの一部である。
(2-4-2)フロントピストン25
フロントピストン25は、フロントローラ25a及びフロントブレード25bを有する。フロントローラ25aは円筒形である。フロントブレード25bは板状である。フロントブレード25bは、フロントローラ25aの径方向にフロントローラ25aから突出する。
フロントローラ25aは、フロントシリンダ孔24aに収容される。フロントローラ25aに設けられた孔には、クランクシャフト17のフロント偏心部17aが嵌め込まれる。フロントブレード25bは、フロントシリンダ孔24a、フロントブッシュ収容孔24d、フロントブレード収容孔24eに収容される。フロントブッシュ収容孔24dには、さらにフロントブッシュ22が収容される。フロントブッシュ22は、1対の半円柱形の部材である。フロントローラ25aは、回転軸RAを中心として公転する。
フロント圧縮室40は、フロントピストン25によって、フロント吸入室40a及びフロント吐出室40bに区画される。フロント吸入室40aは、フロント吸入孔24bと連通する。フロント吐出室40bは、フロント吐出路24cと連通する。フロント吸入室40a及びフロント吐出室40bの容積は、フロントピストン25の位置に応じて変化する。
(2-4-3)フロントヘッド23
図1に戻り、フロントヘッド23は、フロントシリンダ孔24aを塞いでいる。フロントヘッド23は、ケーシング10の内周面に固定される。
フロントヘッド23は、クランクシャフト17を支持するフロント軸受23aを有する。フロントヘッド23は、フロント吐出ポート23bを有する。フロント吐出ポート23bは、フロント吐出路24cと連通する。フロント吐出ポート23bは、フロント圧縮室40で圧縮された冷媒をフロントマフラ空間32へ送るための通路である。
フロントヘッド23の上面には、フロント吐出弁23cが取り付けられている。フロント吐出弁23cは、フロントマフラ空間32からフロント圧縮室40への冷媒の逆流を抑制する。フロント吐出弁23cの一端は、フロントヘッド23に固定される。フロント吐出弁23cの他端は、フロント吐出ポート23bの圧力が低いときにはフロント吐出ポート23bを塞ぎ、フロント吐出ポート23bの圧力が高いときにはフロントヘッド23から離れる。
(2-4-4)フロントマフラ26
フロントマフラ26は、フロントヘッド23の上面に固定されている。フロントマフラ26は、フロントヘッド23とともにフロントマフラ空間32を形成する。図3は、フロントマフラ26が取り付けられたフロントヘッド23の斜視図である。フロントマフラ26は、固定部26a及び突出部26bを有する。固定部26aは、フロントヘッド23の上面に固定される周縁の部分である。突出部26bは、固定部26aから上方に突出する部分である。フロントマフラ26は、フロントヘッド23のフロント吐出ポート23bから冷媒が吐出される際に発生する騒音を低減するために設けられる。
フロントマフラ26は、フロント軸受貫通孔26cを有する。フロントヘッド23のフロント軸受23aは、フロント軸受貫通孔26cを貫通する。フロントマフラ26は、2つのフロントマフラ吐出孔26dを有する。フロントマフラ吐出孔26dは、フロント軸受貫通孔26cと連通する。
(2-4-5)ミドルプレート31
図1に示すミドルプレート31は、フロントシリンダ孔24a及び後述するリアシリンダ孔44aを塞いでいる。
(2-4-6)リアシリンダ44
図4は、図1の高さ位置IVにおける圧縮機構15の断面図である。リアシリンダ44には、リアシリンダ孔44a、リア吸入孔44b、リア吐出路44c、リアブッシュ収容孔44d、リアブレード収容孔44e、2つのリアシリンダ連通孔44hが形成されている。
リアシリンダ孔44aは、リアシリンダ44を鉛直方向に貫通する円柱形の孔である。リア吸入孔44bは、リアシリンダ44を径方向に貫通する孔である。リア吐出路44cは、リアシリンダ44の内周面の下端部に形成される切欠きである。
リアブッシュ収容孔44d、リアブレード収容孔44e、リアシリンダ連通孔44hは、いずれも、リアシリンダ44を鉛直方向に貫通する孔である。平面視において、リアブッシュ収容孔44dは、リア吸入孔44bとリア吐出路44cの間に位置する。リアブッシュ収容孔44dは、リアシリンダ孔44aと連通する。リアブレード収容孔44eは、リアブッシュ収容孔44dと連通する。リアシリンダ連通孔44hは、後述するマフラ空間連通路34a、34bの一部である。
(2-4-7)リアピストン45
リアピストン45は、リアローラ45a及びリアブレード45bを有する。リアローラ45aは円筒形である。リアブレード45bは板状である。リアブレード45bは、リアローラ45aの径方向にリアローラ45aから突出する。
リアローラ45aは、リアシリンダ孔44aに収容される。リアローラ45aに設けられた孔には、クランクシャフト17のリア偏心部17bが嵌め込まれる。リアブレード45bは、リアシリンダ孔44a、リアブッシュ収容孔44d、リアブレード収容孔44eに収容される。リアブッシュ収容孔44dには、さらにリアブッシュ42が収容される。リアブッシュ42は、1対の半円柱形の部材である。リアローラ45aは、回転軸RAを中心として公転する。
リア圧縮室41は、リアピストン45によって、リア吸入室41a及びリア吐出室41bに区画される。リア吸入室41aは、リア吸入孔44bと連通する。リア吐出室41bは、リア吐出路44cと連通する。リア吸入室41a及びリア吐出室41bの容積は、リアピストン45の位置に応じて変化する。
(2-4-8)リアヘッド43
図1に戻り、リアヘッド43は、リアシリンダ孔44aを塞いでいる。リアヘッド43は、クランクシャフト17を支持するリア軸受43aを有する。リアヘッド43は、リア吐出ポート43bを有する。リア吐出ポート43bは、リア吐出路44cと連通する。リア吐出ポート43bは、リア圧縮室41で圧縮された冷媒をリアマフラ空間33へ送るための通路である。
リアヘッド43の下面には、リア吐出弁43cが取り付けられている。リア吐出弁43cは、リアマフラ空間33からリア圧縮室41への冷媒の逆流を抑制する。リア吐出弁43cの一端は、リアヘッド43に固定される。リア吐出弁43cの他端は、リア吐出ポート43bの圧力が低いときにはリア吐出ポート43bを塞ぎ、リア吐出ポート43bの圧力が高いときにはリアヘッド43から離れる。
図5は、リアヘッド43の斜視図である。図6は、リアヘッド43の平面図である。図5及び図6は、リアヘッド43の下面を示している。リアヘッド43は、側壁43dを有する。側壁43dは、リアヘッド43の下面の外縁部に形成される環状の部分である。側壁43dの高さ寸法は、リア軸受43aの高さ寸法より短い。側壁43dは、複数のマフラ締結孔43eを有している。マフラ締結孔43eは、リアマフラ46をリアヘッド43に固定するためのボルトが通る孔である。
側壁43dは、マフラ締結孔43eが形成されている部分において、リアヘッド43の中心43i、すなわち回転軸RAに向かって突出するボルト座43x、43y、43zを有する。図6に示すように、ボルト座43xは突出量P1だけ突出する。ボルト座43yは突出量P3だけ突出する。ボルト座43zは突出量P4だけ突出する。突出量P1、突出量P3、突出量P4は、例えば同じ長さである。
側壁43dは、さらに、リアヘッド43の中心43i、すなわち回転軸RAに向かって突出する突出部43gを有する。突出部43gは、突出量P2だけ突出する。突出部43gは、マフラ底面43fと接続している。突出部43gは、リアヘッド43の成形時において、一体的に形成される。突出部43gの突出量P2は、ボルト座43xの突出量P1、ボルト座43yの突出量P3、ボルト座43zの突出量P4よりも大きい。
図6に示した第1仮想直線L1は、回転軸RAとリア吐出ポート43bとを結ぶ。第2仮想直線L2は、第1仮想直線L1に直交するとともに、回転軸RAを通る。第2仮想直線L2は、リアヘッド43を、リア吐出ポート43bを含む第1領域R1と、リア吐出ポート43bを含まない第2領域R2とに分割する。ボルト座43xは第1領域に位置する。突出部43gは第2領域R2に位置する。本実施形態において、突出部43gは第1仮想直線L1の上に位置する。
リアヘッド43は、マフラ底面43fおよび2つのリアヘッド連通孔43hを有する。マフラ底面43fは、側壁43dとリア軸受43aとの間に位置するリアヘッド43の下面である。リアヘッド連通孔43hは、マフラ底面43fに開口している。リアヘッド連通孔43hは、後述するマフラ空間連通路34a、34bの一部である。
(2-4-9)リアマフラ46
図1に戻り、リアマフラ46は、リアヘッド43の側壁43dの下面にボルトによって固定される。リアマフラ46は板状の部材である。リアマフラ46は、リア吐出ポート43bから冷媒が吐出される際に発生する騒音を低減する。
リアマフラ46は、リアヘッド43のリア軸受43aが貫通するリア軸受貫通孔を有する。リアマフラ46は、リアヘッド43の下面を覆う事で、リアヘッド43とともに、リアマフラ空間33を形成する。リアマフラ空間33は、実質的に環状の空間である。
(2-4-10)マフラ空間連通路34a、34b
圧縮機構15は、2つのマフラ空間連通路34a、34bを有する。マフラ空間連通路34a、34bは、フロントマフラ空間32とリアマフラ空間33とを連通する。図1に示すように、マフラ空間連通路34a、34bは、フロントヘッド23、フロントシリンダ24、ミドルプレート31、リアシリンダ44、及びリアヘッド43を貫通する。マフラ空間連通路34a、34bは、フロントシリンダ連通孔24h、リアシリンダ連通孔44h、及びリアヘッド連通孔43hを含む。
(2-5)吸入管19
吸入管19は、冷媒回路から圧縮機構15へ冷媒を供給する。2つの吸入管19は、それぞれ、フロント吸入孔24b、及びリア吸入孔44bに接続する。
(2-6)吐出管20
吐出管20は、圧縮機構15によって圧縮された冷媒を冷媒回路へ供給する。吐出管20の一端は、ケーシング10の内部空間において、モータ16の上方に位置する。吐出管20の他端は、ケーシング10の外部空間において、冷媒回路に接続する。
(3)基本動作
(3-1)モータ16の駆動
モータ16が通電されると、ロータ52と共にクランクシャフト17が回転する。フロント偏心部17a及びリア偏心部17bは、クランクシャフト17の回転軸RAを中心として偏心回転する。これにより、フロントピストン25及びリアピストン45は公転する。
(3-2)フロント圧縮室40における冷媒圧縮
フロントピストン25の公転の間、フロントローラ25aの外周面は、フロントシリンダ24の内周面と接触する。フロントブレード25bは、フロントブッシュ22に挟まれながら往復運動を行う。フロントブッシュ22は、フロントシリンダ24及びフロントブレード25bと摺動しながら、フロントブッシュ収容孔24dの中で揺動する。
フロントローラ25aの公転により、フロント吸入室40aの容積は徐々に増加する。これにより、吸入管19から低圧の冷媒がフロント吸入室40aに吸入される。さらなるフロントローラ25aの公転により、フロント吸入室40aはフロント吐出室40bとなる。フロント吐出室40bの容積は徐々に減少し、これによって、フロント吐出室40bの中の低圧の冷媒は圧縮されて高圧の冷媒となる。高圧の冷媒は、フロント吐出路24c及びフロント吐出ポート23bを経由して、フロントマフラ空間32に吐出される。フロントマフラ空間32には、高圧の冷媒がフロント吐出ポート23bから周期的に吐出される。
(3-3)リア圧縮室41における冷媒圧縮
リアピストン45の公転の間、リアローラ45aの外周面は、リアシリンダ44の内周面と接触する。リアブレード45bは、リアブッシュ42に挟まれながら往復運動を行う。リアブッシュ42は、リアシリンダ44及びリアブレード45bと摺動しながら、リアブッシュ収容孔44dで揺動する。
リアローラ45aの公転により、リア吸入室41aの容積は徐々に増加する。これにより、吸入管19から低圧の冷媒がリア吸入室41aに吸入される。さらなるリアローラ45aの公転により、リア吸入室41aはリア吐出室41bとなる。リア吐出室41bの容積は徐々に減少し、これによって、リア吐出室41bの中の低圧の冷媒は圧縮されて高圧の冷媒となる。高圧の冷媒は、リア吐出路44c及びリア吐出ポート43bを経由して、リアマフラ空間33に吐出される。リアマフラ空間33には、高圧の冷媒がリア吐出ポート43bから周期的に吐出される。
(3-4)吐出後の冷媒の移動
リアマフラ空間33に吐出された冷媒は、リアマフラ空間33を流れて、マフラ空間連通路34a、34bに流入する。その後、冷媒はフロントマフラ空間32に流入する。フロントマフラ空間32の中の冷媒は、フロントマフラ26のフロントマフラ吐出孔26dを通過して、ケーシング10の内部の高圧空間S1に供給される。高圧空間S1に供給された冷媒は、上方に向かって流れて、吐出管20に供給される。
(4)騒音の低減
図7は、リアマフラ空間33で発生する音響共鳴モードを説明する模式図である。マフラ空間33には、圧力脈動に起因して定常波が発生する。定常波は、圧力脈動の大きさが最大となる腹(antinode)と、圧力脈動の大きさが最小となる節(node)を有する。本図において、腹は「+」又は「-」の符号が付された領域である。本図の定常波は、1対の腹と1対の節を有する一次共鳴モードである。「+」が付された一方の腹は、第1領域R1におけるリア吐出ポート43bの付近に位置している。これは、リアマフラ空間33の圧力脈動が、リア吐出ポート43bから周期的に吐出される冷媒によって生じるためである。
リアマフラ空間33において、「-」が付された他方の腹は、第2領域R2に位置している。この腹の近傍には、突出部43gが設けられている。突出部43gは、定常波の発生を抑制する障害物として機能する。これにより、リアマフラ空間33において、一次共鳴モードの定常波の大きさが低減される。
従って、リアマフラ空間33に突出部43gを設けることにより、リアマフラ空間33で発生する音響共鳴に起因する騒音が抑制される。
(5)特徴
(5-1)
リアマフラ空間33に突出する突出部43gは、リア吐出ポート43bとは反対側の第2領域R2に位置する。したがって、突出部43gは共鳴モードに影響を与えるので、騒音を抑制できる。
(5-2)
突出部43gはボルト座の機能を有しない。したがって、突出部43gを騒音抑制に特化させてデザインできる。
(5-3)
突出部43gは、ボルト座43x、ボルト座43y、及びボルト座43zよりも突出する。したがって、突出部43gが共鳴モードに与える影響が大きい。
(5-4)
突出部43gは2シリンダ型のロータリー圧縮機101のリアヘッド43に設けられる。したがって、2シリンダ型のロータリー圧縮機101の騒音を効果的に抑制できる。
(6)変形例
以下に本実施形態の変形例を示す。なお、複数の変形例を適宜組み合わせてもよい。
(6-1)変形例A
図8は、本開示の変形例Aに係るロータリー圧縮機101のリアヘッド143を示す。リアヘッド143は、突出部43gがマフラ締結孔43eを有している点で、上述の実施形態に係るリアヘッド43とは異なる。
この構成によれば、突出部43gはボルト座の機能を兼ねる。したがって、リアマフラ46をより強固にリアヘッド43に固定できる。
(6-2)変形例B
図9は、本開示の変形例Bに係るロータリー圧縮機101のリアヘッド243を示す。リアヘッド243は、突出部43gの位置が、上述の実施形態に係るリアヘッド43とは異なる。
図中の第3仮想直線L3は、回転軸RAと突出部43gを結ぶ。第1仮想直線L1と第3仮想直線L3のなす角度θは150°以上かつ210°以内である。
この構成によれば、突出部43gの配置場所に自由度がある。したがって、突出部43gを設けるに際し、設計上の各種制約を満足しやすい。
(7)結語
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
23 :フロントヘッド
23b :フロント吐出ポート
24 :フロントシリンダ
25 :フロントピストン
26 :フロントマフラ
32 :フロントマフラ空間
33 :リアマフラ空間
40 :フロント圧縮室
41 :リア圧縮室
43 :リアヘッド
43b :リア吐出ポート
43d :側壁
43g :突出部
43x :ボルト座
43y :ボルト座
43z :ボルト座
44 :リアシリンダ
45 :リアピストン
46 :リアマフラ
101 :ロータリー圧縮機
L1 :第1仮想直線
L2 :第2仮想直線
L3 :第3仮想直線
P1 :突出量
P2 :突出量
P3 :突出量
P4 :突出量
R1 :第1領域
R2 :第2領域
θ :角度
特許4911147号公報

Claims (6)

  1. シリンダ(24、44)と、
    回転軸(RA)を中心として公転するピストン(25、45)と、
    前記シリンダ及び前記ピストンと共に圧縮室(40、41)を規定するとともに、冷媒の吐出ポート(43b)が形成されたヘッド(23、43)と、
    前記ヘッドと共にマフラ空間(32、33)を規定するマフラ(26、46)と、
    を備えるロータリー圧縮機(101)であって、
    前記ヘッドは、前記マフラ空間を包囲する側壁(43d)を有し、
    前記側壁は、
    前記マフラ空間に第1突出量(P1)だけ突出し、前記マフラを固定するための第1ボルト座(43x)と、
    前記マフラ空間に第2突出量(P2)だけ突出する突出部(43g)と、
    を有し、
    第1仮想直線(L1)は、前記回転軸と前記吐出ポートとを結び、
    第2仮想直線(L2)は、前記第1仮想直線に直交するとともに前記回転軸を通り、
    平面視において、
    前記第2仮想直線は、前記吐出ポートを含む第1領域(R1)と、前記吐出ポートを含まない第2領域(R2)とを分割し、
    前記第1ボルト座は、前記第1領域に位置し、
    前記突出部は、前記第2領域に位置し、
    前記第2突出量は、前記第1突出量よりも大きい、
    ロータリー圧縮機。
  2. 前記突出部は、ボルトを締結するための穴を有しない、
    請求項1に記載のロータリー圧縮機。
  3. 前記突出部は、前記マフラを固定するための第2ボルト座である、
    請求項1に記載のロータリー圧縮機。
  4. 前記側壁は、前記第1ボルト座の他に、さらに少なくとも1つの第3ボルト座(43y、43z)を備え、
    前記第3ボルト座は、前記マフラ空間に第3突出量(P3、P4)だけ突出し、
    前記第2突出量は、前記第3突出量よりも大きい、
    請求項1から3のいずれか1つに記載のロータリー圧縮機。
  5. 第3仮想直線(L3)は、前記回転軸と前記突出部とを結び、
    前記第1仮想直線と前記第3仮想直線のなす角度(θ)は150°以上かつ210°以内である、
    請求項1から4のいずれか1つに記載のロータリー圧縮機。
  6. ロータリー圧縮機は、
    上下に配置された2つの前記シリンダ(24、44)と、
    上下に配置された2つの前記ピストン(25、45)と、
    を備え、
    前記ヘッドは、下側の前記シリンダの下面を覆うリアヘッド(43)である、
    請求項1から5のいずれか1つに記載のロータリー圧縮機。
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