JP7002488B2 - ユニット固定構造 - Google Patents
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Description
このようなユニット固定構造によれば、各種の電子制御ユニットが車両の各部に分散配置されたものと異なって、電子制御ユニット相互間での信号の授受を行うワイヤハーネスの錯綜を防止することができる。
本実施形態に係るユニット固定構造は、車両のインストルメントパネルの内側(車室外側)に配置される複数のユニットのうち、2以上のユニットを収納して支持するユニットボックスを備えている。
本実施形態でのユニットとしては、例えば、エンジン電子制御ユニット、トランスミッション電子制御ユニット、電動パワーステアリングシステム電子制御ユニット、レーンキープアシスト電子制御ユニット、アンチロック・ブレーキ・システム電子制御ユニット、車両挙動安定化制御システム電子制御ユニットなどの電子制御ユニット(ECU)、スマートアクセサリユニット、各種アンテナユニット、スピーカユニットなどが挙げられるがこれらの電気電子ユニットに制限されるものではない。
以下に、このユニットボックスが5つのユニットを収納して支持するユニット固定構造を例に取って説明するが、ユニットの数は前記のように2以上であれば特に制限はない。
ユニット固定構造Sは、図1に示すように、インストルメントパネル2とステアリングハンガビーム3とに固定されるユニットボックス1を備えている。
図1に示すように、インストルメントパネル2は、上面部材21と縦壁部材22とを主に備えて構成されている。本実施形態でのインストルメントパネル2は、振動溶着(Vibration welding)が可能なポリプロピレンなどの樹脂成形品を想定しているがこれに限定されるものではない。
縦壁部材22は、上面部材21の後縁から下方(図1の紙面の奥側)に延びるように形成されている。
ちなみに、本実施形態での開口部21aは、後記するように、ユニットボックス1のユニット11をインストルメントパネル2の外側に臨ませるように形成されている。
なお、本実施形態でのリッド21cは、後記するようにスピーカリッドを兼ねており、メッシュ状に形成されている。
この液晶パネル5には、各種メータ類、カーナビゲーション画像のほか、必要に応じて受信映像画像、車体状態のアニメーション画像、車載カメラの撮像画像などが適所に映し出されるようになっている。
また、縦壁部材22の中央部よりも右寄りには、ステアリングコラム6の取付開口22cが形成されている。
また、縦壁部材22には、図示しないが、グローブボックスの取付開口、各種スイッチパネルの取付開口、エアバッグ格納部のリッド取付開口などが設けられている。
ステアリングハンガビーム3は、ユニットボックス1の下方(図1の紙面奥側)に位置し、車幅方向に延びている。
本実施形態でのステアリングハンガビーム3は、パイプ部材からなるビーム本体31と、ビーム本体31の車幅方向の両端部にそれぞれ形成されるサイドブラケット32と、ビーム本体31にステアリングコラム6を支持するコラム支持部材33と、ビーム本体31から延出する複数の支持ブラケット34と、後記のユニットボックス支持ブラケット35(図2参照)と、を備えている。
サイドブラケット32は、図示しないフロントピラーの下部にボルトなどで締結されている。
ステアリングコラム6は、このコラム支持部材33にボルトなどで締結されることでビーム本体31に支持されている。
支持ブラケット34の先端部は、車体フレーム(図示を省略)などに接続されている。
なお、ユニットボックス支持ブラケット35(図2参照)については、次のユニットボックス1とともに説明する。
次に、ユニットボックス1(図1参照)について説明する。
図1に示すように、ユニットボックス1は、開口部21aに対応するように配置されている。
ユニットボックス1は、インストルメントパネル2の外側から見た図1に示す平面視で、略矩形の外形を有している。
図2に示すように、ユニットボックス1は、複数の板体が組み合わされて一体成形された骨組構造を有している。このユニットボックス1は、振動溶着が可能なポリプロピレンなどの樹脂成形品を想定しているがこれに限定されるものではない。
このようなユニットボックス1は、液晶パネル5(ディスプレイ)の前側に配置されている。
そしてユニットボックス1の下面は、図2の側面視で、略水平になっている。
第1固定部16は、後記する複数箇所でインストルメントパネル2に振動溶着される。
第2固定部17は、ステアリングハンガビーム3のビーム本体31から延出するユニットボックス支持ブラケット35の先端にボルトなどで締結される。
なお、ユニットボックス支持ブラケット35は、ビーム本体31に嵌入されたリング状の基部35aと、この基部35aから鉛直方向上方に延びる延出部35bと、延出部35bの先端でL字状に屈曲する締結部35cと、を備えている。
このようなユニットボックス支持ブラケット35は、一対の第2固定部17(図4(b)参照)と対応するように、ビーム本体31の軸方向に並んで一対設けられている。
次に参照する図3は、複数のユニット11を搭載したユニットボックス1の平面図である。なお、図3中、液晶パネル5と、インストルメントパネル2の開口部21aを仮想線(二点鎖線)で併記している。
これらの第2ユニット11bから第5ユニット11eのユニット11は、第1ユニット11aの周囲に配置されている。
なお、第2ユニット11bと第5ユニット11eのそれぞれは、それらの一部が、図3に示すユニットボックス1の平面視で、次に説明するユニットボックス1の枠体13とオーバーラップするように配置されている。図3中、それらのオーバーラップ部は、隠れ線(点線)で示している。
図4(a)に示すように、ユニットボックス1は、枠体13と、ユニット11(図3参照)の支持体14と、を備えている。また、図4(b)に示すように、ユニットボックス1は、枠体13と支持体14とを連結する脚部15を備えている。
具体的には、枠体13は、前後方向に所定の間隔を開けて並ぶように配置される一対の横部材13a,13aと、車幅方向に所定の間隔を開けて並ぶように配置される一対の縦部材13b,13bとによって略矩形形状が形成されている。
また、縦部材13b,13bのそれぞれの上面には、前後方向の略中央に第1固定部16が形成されている。
この支持体14は、枠体13の下方(図4(a)の紙面奥側)に枠体13と所定の間隔を開けて配置されている。
そして、これらのユニット11は、この取付部14b(ねじ孔)に螺合するねじ12(図3参照)によって支持体14に取り付けられる。
これらの抜き孔14aは、ユニットボックス1の重量軽減に寄与している。また、これらの抜き孔14aは、ユニットボックス1内に配置されるユニット11(図3参照)が例えば発熱するものである場合には、ユニットボックス1内での熱籠りをも抑制する機能をも有する。
これらの脚部15は、枠体13の内周に沿って複数配置されている。そして、枠体13から下方に延びる脚部15の先端のそれぞれは、支持体14の外周に接続されている。
そして、図3に示すように、第2ユニット11bと第5ユニット11eのそれぞれは、その一部を支持体14側からこの開口15bを介して枠体13の下面側に突出させている。
これにより第2ユニット11bと第5ユニット11eのそれぞれは、前記のように、それらの一部が、図3に示す平面視で枠体13とオーバーラップしている。
第2固定部17は、支持体14の下面から部分的に下方に突出する凸部で形成されている。
この第2固定部17は、ステアリングハンガビーム3(図2参照)のユニットボックス支持ブラケット35(図2参照)における締結部35c(図2参照)に対応するように、車幅方向に並んで2つ形成されている。
これらの第2固定部17の中央には、ユニットボックス支持ブラケット35(図2参照)における締結部35c(図2参照)と締結するためのボルト孔17aが形成されている。
これらの枠体支持脚18の下端部は、図示しないがインストルメントパネル2(図1参照)における縦壁部材22(図1参照)の内面にブラケットを介してボルトなどで締結されている。
次に、本実施形態のユニット固定構造Sの奏する作用効果について説明する。
本実施形態のユニット固定構造Sは、複数のユニット11を搭載するユニットボックス1がインストルメントパネル2の内面21dに固定される第1固定部16と、ステアリングハンガビーム3(車体側)に固定される第2固定部17と、を有している。
これによりユニット固定構造Sは、空きスペースを有効利用することによって車体レイアウトの自由度を向上させることができる。
これによりユニット固定構造Sは、車体全体としての部品点数を減じることができるとともに、車重の軽減によって車両の低燃費化を図ることもできる。
このユニット固定構造Sによれば、複数のユニット11が開口部21aに臨むので、これらのユニット11に対するメンテナンス作業の効率化を図ることができる。
また、ユニット固定構造Sによれば、開口部21aを介してユニットボックス1に複数のユニット11を収納配置することができるので、ユニット固定構造Sの組立作業の効率化を図ることができる。
このユニット固定構造Sによれば、スピーカユニットの音響効果を考慮して第1ユニット11aを開口部21aの中央に配置した際に、他のユニット11b,11c,11d,11eをバランス良くメンテナンス用の開口部21aに臨むように配置することができる。
このユニット固定構造Sによれば、ユニットボックス1の上面部を枠体13で形成することで、ユニットボックス1の上面部に対応してその上方に形成される開口部21aの面積を大きく確保することができる。
また、このようなユニット固定構造Sにおいては、インストルメントパネル2の開口部21aを囲むように枠体13に複数の第1固定部16を有している。
このユニット固定構造Sによれば、開口部21a周囲のインストルメントパネル2の剛性を高めることができる。
このユニット固定構造Sによれば、このようなオーバーラップ部を設けることによってユニットボックス1のコンパクト化を図ることができる。
前記実施形態では、インストルメントパネル2の上面部材21に開口部21aを設けるとともに上面部材21の内面21dにユニットボックス1を固定するユニット固定構造Sについて説明した。しかしながら本発明は、インストルメントパネル2の縦壁部材22に開口部21aを設けるとともに縦壁部材22の内面21dにユニットボックス1を固定する構成とすることもできる。
2 インストルメントパネル
3 ステアリングハンガビーム(車体側)
6 ステアリングコラム
11 ユニット
11a 第1ユニット
11b 第2ユニット
11c 第3ユニット
11d 第4ユニット
11e 第5ユニット
13 枠体
13a 横部材
13b 縦部材
14 支持体
15 脚部
16 第1固定部
17 第2固定部
21 上面部材(インストルメントパネル)
21a インストルメントパネルの開口部
21c リッド
21d インストルメントパネルの内面
22 縦壁部材(インストルメントパネル)
31 ビーム本体
32 サイドブラケット
35 ユニットボックス支持ブラケット
S ユニット固定構造
Claims (3)
- 複数のユニットを収納して支持するユニットボックスを備え、
前記ユニットボックスは、
インストルメントパネルの内面に固定される第1固定部と、
車体側に固定される第2固定部と、を有し、
前記インストルメントパネルは、前記ユニットボックスに収納される前記ユニットを前記インストルメントパネルの外側に臨ませる開口部を有し、
前記ユニットボックスは、
枠体と、前記ユニットの支持体と、前記枠体と前記支持体とを連結する複数の脚部と、前記脚部同士の間に形成され前記ユニットの一部を突出させる開口と、を備え、
前記枠体は、前記インストルメントパネルの前記開口部の外周側で前記開口部を囲むように配置されるとともに、前記開口部を囲む複数の前記第1固定部を有していることを特徴とするユニット固定構造。 - 前記第2固定部は、ステアリングハンガビームに固定されていることを特徴とする請求項1に記載のユニット固定構造。
- 前記ユニットボックスに収納される前記ユニットには、スピーカユニットが含まれ、
前記ユニットボックスに収納される前記ユニットのうち、前記スピーカユニットを除く他の複数の前記ユニットは、前記ユニットボックスの平面視で、前記スピーカユニットの周囲に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のユニット固定構造。
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