JP7001573B2 - 建設機械 - Google Patents

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Description

本発明は、建設機械に関する。
下記特許文献1には、可変容量型油圧ポンプの故障判定手段として、可変容量型油圧ポンプから延びるセンターバイパスラインの最下流に配置されたブリードオフ制御を行うための流量制御弁の開口面積を保持させて、可変容量型油圧ポンプの吐出流量を変化させ、可変容量型油圧ポンプの吐出圧を検出し、標準値と比較することにより可変容量型油圧ポンプが故障であるか否かを判定する技術が開示されている。
下記特許文献2には、ポンプの故障を検出するための方法として、シリンダに流れる実際の流量とシリンダに流れる期待流量を比較し、比較に応じてポンプ状態を判断する技術が開示されている。
特開2000-46015号公報 特開2000-205141号公報
特許文献1の故障判定手段をネガティブコントロール制御の可変容量型油圧ポンプに使用した場合、センターバイパスラインから油タンクへ流れる流量が増えるとセンターバイパスラインの最下流に配置されたネガコン絞りから発信され、可変容量型油圧ポンプのレギュレータに入力されるネガコン圧が大きくなることから可変容量型油圧ポンプの吐出流量は小さくなるため、可変容量型油圧ポンプの吐出流量を増やして、可変容量型油圧ポンプの吐出圧と基準値を比較しても変容量型油圧ポンプが故障であるか否かを十分に判定できないという問題がある。特許文献2は、故障診断を行うたびに、作業機に特定の動きをさせねばならないこと、作業機を動かすアクチュエータの動きをセンシングするセンサを作業機に設置しなければならないことから、手軽に可変容量型油圧ポンプの故障診断を行なうことができないという問題点がある。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、ネガティブコントロール方式で制御される可変容量型ポンプの故障を簡易な構造にて精度良く判定することができる建設機械を提供することを目的とする。
本発明の建設機械は、原動機と、前記原動機によって駆動される可変容量型ポンプと、前記可変容量型ポンプを油圧源とする油圧アクチュエータと、前記可変容量型ポンプからの圧油の流量及び方向を制御する方向切換弁が中立のときに前記方向切換弁を通って前記可変容量型ポンプから油タンクに連通するセンターバイパス油路と、前記センターバイパス油路の最下流に配置されたネガコン絞りと、前記可変容量型ポンプの吐出流量を制御するポンプレギュレータと、前記ポンプレギュレータに入力される圧力信号を生成する圧力信号生成装置と、前記圧力信号生成装置に入力される制御指令を発信するコントローラと、前記ネガコン絞りの上流で発生したネガコン圧を電気信号に変換して前記コントローラへ出力する電気信号生成装置と、前記方向切換弁が中立のときに前記可変容量型ポンプの故障の有無を診断する故障診断モードを選択可能なモード選択装置とを備え、
前記コントローラは、前記故障診断モードが選択されると、前記原動機の目標回転数を故障診断モード用の目標回転数に設定する目標回転数設定部と、前記電気信号に前記制御指令が前記可変容量型ポンプの吐出流量を増大させる指令となるような故障診断モード用のゲインを乗じて前記制御指令を生成する制御指令生成部と、前記ネガコン圧に基づき前記可変容量型ポンプの実ポンプ流量を演算する実ポンプ流量演算部と、前記制御指令と前記原動機の実回転数に基づき前記可変容量型ポンプの理論ポンプ流量を演算する理論ポンプ流量演算部と、前記実ポンプ流量と前記理論ポンプ流量に基づき前記可変容量型ポンプの故障判定を行う故障判定部とを備えているものである。
本発明によれば、故障診断モード選択時に、故障診断モード用の目標回転数と故障診断モード用のゲインを設定することにより、可変容量型ポンプの故障を判定するために最適なポンプ流量を可変容量型ポンプからセンターバイパス油路に流すことができるため、ネガティブコントロール方式で制御される可変容量型ポンプの故障を簡易な構造にて精度良く判定することができる。
本実施形態に係る油圧ショベルを示す側面図である。 本実施形態に係る油圧ショベルの油圧回路を示す図である。 故障診断の手順を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[油圧ショベルの構造]
まず、図1を参照しながら、建設機械の一例としての油圧ショベル1の概略構造について説明する。
下部走行体2は、エンジン42からの動力を受けて駆動し、油圧ショベル1を走行させる。下部走行体2は、左右一対のクローラ21,21及び左右一対の走行モータ22,22(図1では右走行モータ22は図示していない)を備える。油圧モータである左右の走行モータ22,22が左右のクローラ21,21をそれぞれ駆動することで油圧ショベル1の前後進を可能としている。また、下部走行体2には、ブレード23、及びブレード23を上下方向に回動させるための油圧アクチュエータであるブレードシリンダ24が設けられている。
作業機3は、エンジン42からの動力を受けて駆動し、土砂等の掘削作業を行うものである。作業機3は、ブーム31、アーム32、及びバケット33を備え、これらを独立して駆動することによって掘削作業を可能としている。ブーム31、アーム32、及びバケット33は、それぞれ作業部に相当し、油圧ショベル1は、複数の作業部を有する。
ブーム31は、基端部が上部旋回体4の前部に支持されて、伸縮自在に可動するブームシリンダ31aによって回動される。また、アーム32は、基端部がブーム31の先端部に支持されて、伸縮自在に可動するアームシリンダ32aによって回動される。そして、バケット33は、基端部がアーム32の先端部に支持されて、伸縮自在に可動するバケットシリンダ33aによって回動される。ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、及びバケットシリンダ33aは、作業部を駆動する油圧アクチュエータに相当する。
バケット33は、作業機3の先端に設けられ、掘削作業を行うためのツメを備えた容器状の部材である。バケット33は、アーム32の先端にピン34を介して回動可能に取り付けられている。さらに、バケット33は、リンク機構35を介してバケットシリンダ33aと連結されている。
上部旋回体4は、下部走行体2に対して旋回ベアリング(図示しない)を介して旋回可能に構成されている。上部旋回体4には、操縦部41、エンジン42、旋回台43、旋回モータ44等が配置されている。油圧モータである旋回モータ44の駆動力で上部旋回体4が旋回ベアリングを介して旋回する。また、上部旋回体4には、エンジン42により駆動される複数の油圧ポンプ(図1では図示していない)が配設される。これらの油圧ポンプが、走行モータ22,22、旋回モータ44、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、及びバケットシリンダ33a等に圧油を供給する。
操縦部41には、操縦席411が配置されている。操縦席411の左右に一対の作業操作レバー412,412、前方に一対の走行レバー413,413が配置されている。作業者は、操縦席411に着座して作業操作レバー412,412、走行レバー413,413等を操作することによって、エンジン42、各油圧モータ、各油圧アクチュエータ等の制御を行い、走行、旋回、作業等を行うことができる。
[油圧回路の構成]
図2を用いて、油圧ショベル1が有する油圧回路5について説明する。油圧回路5は、第1走行用モータ22a、第2走行用モータ22b(左走行モータ22、右走行モータ22のいずれか)、第1作業機アクチュエータ30a、第2作業機アクチュエータ30b、第3作業機アクチュエータ30c(ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33aのいずれか)、油圧作業アタッチメント(油圧ハンマ等)のアタッチメント用モータ30d、旋回モータ44と、可変容量型ポンプ51と、固定容量型ポンプ52と、パイロットポンプ53と、コントローラ70とを有する。
可変容量型ポンプ51及び固定容量型ポンプ52は、エンジン42によって駆動され、油圧アクチュエータ(第1走行用モータ22a、第2走行用モータ22b、第1作業機アクチュエータ30a、第2作業機アクチュエータ30b、第3作業機アクチュエータ30c、アタッチメント用モータ30d、旋回モータ44)へ供給される圧油を吐出する。可変容量型ポンプ51は、第1走行用モータ22a、第2走行用モータ22b、第1作業機アクチュエータ30a、第2作業機アクチュエータ30b、第3作業機アクチュエータ30c、及びアタッチメント用モータ30dに圧油を供給して駆動する。固定容量型ポンプ52は、旋回モータ44に圧油を供給して駆動する。
可変容量型ポンプ51は、ポンプレギュレータ51aの駆動により可動斜板51bの傾斜角度を変更することで圧油の吐出流量を制御可能としている。ポンプレギュレータ51aは、パイロットポンプ53から吐出されたパイロット油の圧力(パイロット圧)により駆動される。
ポンプレギュレータ51aとパイロットポンプ53との間の油路53aには、電磁比例弁51c(圧力信号生成装置に相当)が設けられている。電磁比例弁51cは、ポンプレギュレータ51aに入力される圧力信号(パイロット信号圧)を生成する。電磁比例弁51cは、コントローラ70からの制御指令によりパイロット信号圧を調圧可能となっている。
可変容量型ポンプ51は、第1吐出ポートP1と第2吐出ポートP2を備える、いわゆるスプリットフロータイプの油圧ポンプである。第1吐出ポートP1から吐出された圧油は、第1センターバイパス油路51dを介して後述する第1走行用方向切換弁55e及びアタッチメント用方向切換弁55dへ供給され、第2吐出ポートP2から吐出された圧油は、第2センターバイパス油路51eを介して後述する第1作業機用方向切換弁55a、第2作業機用方向切換弁55b、第3作業機用方向切換弁55c、及び第2走行用方向切換弁55fへ供給される。
第1センターバイパス油路51dの最下流には、第1ネガコン絞り51fが設けられている。第1ネガコン絞り51fは、第1センターバイパス油路51dを流れる圧油の流れを制限して第1ネガコン絞り51fの上流で第1ネガコン圧を発生させる。同様に、第2センターバイパス油路51eの最下流には、第2ネガコン絞り51gが設けられている。第2ネガコン絞り51gは、第2センターバイパス油路51eを流れる圧油の流れを制限して第2ネガコン絞り51gの上流で第2ネガコン圧を発生させる。
圧力センサ51hは、第1ネガコン圧と第2ネガコン圧のうち低圧側のネガコン圧を検出し、検出した値を電気信号に変換し、電気的なネガコン圧としてコントローラ70に対して出力する。
圧力センサ51i(電気信号生成装置に相当)は、第1ネガコン圧を検出し、検出した値を電気信号に変換し、電気的なネガコン圧としてコントローラ70に対して出力する。
温度センサ51jは、第1ネガコン絞り51fの上流での油温度を検出し、検出した値を電気信号に変換してコントローラ70に対して出力する。
第1リリーフ弁51kは、第1ネガコン絞り51fと並列状に配置されている。第1リリーフ弁51kは、第1ネガコン絞り51fの上流側の第1センターバイパス油路51dの圧力が所定のリリーフ圧を超えた場合に、第1センターバイパス油路51dの圧油を油タンクに逃す。これにより、第1リリーフ弁51kは、第1ネガコン絞り51fの上流における第1ネガコン圧が予め設定されたリリーフ圧以上になった場合に、圧油を油タンクに排出して第1ネガコン圧をかかるリリーフ圧未満に制御することができる。
第2リリーフ弁51mは、第2ネガコン絞り51gと並列状に配置されており、第2ネガコン絞り51gの上流における第2ネガコン圧が予め設定されたリリーフ圧以上になった場合に、圧油を油タンクに排出して第2ネガコン圧をかかるリリーフ圧未満に制御することができる。
固定容量型ポンプ52から吐出された圧油は、第3センターバイパス油路52aを介して後述する旋回用方向切換弁55gへと供給される。
油圧アクチュエータ(第1作業機アクチュエータ30a、第2作業機アクチュエータ30b、第3作業機アクチュエータ30c、アタッチメント用モータ30d、第1走行用モータ22a、第2走行用モータ22b、旋回モータ44)には、それぞれ対応する方向切換弁55が設けられ、方向切換弁55は、可変容量型ポンプ51及び固定容量型ポンプ52から油圧アクチュエータへ圧送する圧油の方向と容量を切り換え可能なパイロット式の方向切換弁である。方向切換弁55は、スプールを摺動させることにより複数のポジションに切り換えることが可能である。方向切換弁55の2つのパイロットポートのいずれにもパイロット信号圧が付与されない場合、スプリングの付勢力により、方向切換弁55は中立位置に保持される。方向切換弁55が中立位置にある場合、圧油は、対応する油圧アクチュエータに供給されず、第1センターバイパス油路51d、第2センターバイパス油路51e、及び第3センターバイパス油路52aを通って油タンクに流れる。一方、方向切換弁55の何れかのパイロットポートにパイロット信号圧が付与された場合、方向切換弁55が中立位置から他のポジションに切り換えられて、圧油は、対応する油圧アクチュエータに供給される。
本実施形態においては、第1作業機アクチュエータ30aに対応する第1作業機用方向切換弁55a、第2作業機アクチュエータ30bに対応する第2作業機用方向切換弁55b、第3作業機アクチュエータ30cに対応する第3作業機用方向切換弁55c、アタッチメント用モータ30dに対応するアタッチメント用方向切換弁55d、第1走行用モータ22aに対応する第1走行用方向切換弁55e、第2走行用モータ22bに対応する第2走行用方向切換弁55f、旋回モータ44に対応する旋回用方向切換弁55gが設けられている。これらの方向切換弁は、まとめてコントロールバルブと呼ばれる。
パイロットポンプ53は、主に方向切換弁55へ入力される指令としてのパイロット油を吐出する。パイロットポンプ53は、エンジン42によって駆動され、圧油を吐出することにより、油路53a内にパイロット信号圧を発生させる。
また、油圧回路5には、操作装置56が接続されている。操作装置56は、例えばアタッチメント用モータ30dを操作するためのものである。ただし、操作装置56は、その他の作業機アクチュエータを操作するためのものでもよい。操作装置56は、アタッチメント用方向切換弁55dに供給されるパイロット圧油の向きと圧力を切り換えるためのアタッチメント用リモコン弁56aを有する。アタッチメント用リモコン弁56aには、パイロットポンプ53から吐出された圧油が油路53aを介して供給される。アタッチメント用リモコン弁56aは、油路53aから分岐される油路53bに接続される。油路53bの中途部には、開閉弁53cが配置されている。開閉弁53cは、電磁バルブで構成され、ソレノイド53dを備えている。
また、油圧回路5には、カットオフレバー57が接続されている。カットオフレバー57は、上下に回動可能に構成されており、下方に回動操作されると操作装置56の操作によるアタッチメント用モータ30dの作動が可能の状態となり、上方に回動操作されると操作装置56を操作してもアタッチメント用モータ30dが作動しないロック状態となるように構成されている。カットオフレバー57には、カットオフレバー57の回動位置を検知するカットオフスイッチ57aが設けられている。カットオフスイッチ57aは、カットオフレバー57が下方に回動されるとONされ、一方、カットオフレバー57が上方に回動されるとOFFされるように構成されている。
カットオフスイッチ57aは、開閉弁53cのソレノイド53dに接続されている。ソレノイド53dは、カットオフレバー57が下方に回動されてカットオフスイッチ57aがONのとき、通電されて、開閉弁53cを連通状態とする。これにより、パイロットポンプ53からの圧油が開閉弁53cを介してアタッチメント用リモコン弁56aへ供給される。一方、カットオフレバー57が上方に回動されると、カットオフスイッチ57aはスプリングの付勢力によりOFFとなり、ソレノイド53dに通電されなくなり、開閉弁53cはスプリングの付勢力により遮断状態となる。これにより、パイロットポンプ53からの圧油がアタッチメント用リモコン弁56aへ供給されなくなり、操作装置56を操作してもアタッチメント用方向切換弁55dにパイロット圧が付与されないため、アタッチメント用モータ30dに圧油が供給されず、アタッチメント用モータ30dの操作が制限される。よって、カットオフレバー57は、下方に回動操作されると操作装置56の操作によるアタッチメント用モータ30dの作動が可能の状態となり、上方に回動操作されると操作装置56を操作してもアタッチメント用モータ30dが作動しないロック状態となる。
コントローラ70は、電磁比例弁51cに制御指令を発信する。電磁比例弁51cは、コントローラ70によって作動制御されており、印加される制御電流値の大きさに応じて、ポンプレギュレータ51aに対するパイロット信号圧を調圧することができる。すなわち、制御指令は、例えば制御電流値である。
コントローラ70には、モード選択スイッチ81(モード選択装置に相当)が電気的に接続されている。モード選択スイッチ81は、可変容量型ポンプ51の故障の有無を診断する故障診断モードを選択するためのものである。モード選択スイッチ81は、作業者により故障診断モードが選択されると、コントローラ70に故障診断モード指令を発信する。コントローラ70は故障診断モード指令に従って故障診断を実行する。
コントローラ70は、制御指令生成部71を備えている。制御指令生成部71は、モード選択スイッチ81により故障診断モードが選択されると、圧力センサ51iから入力された電気信号に故障診断モード用のゲインを乗じて制御指令を生成する。なお、制御指令生成部71は、第2ネガコン圧を検出して変換した電気信号に故障診断モード用のゲインを乗じて制御指令を生成するようにしてもよい。ゲインの大きさを調整して制御指令を調整することで、ポンプレギュレータ51aに付与されるパイロット信号圧を調整することができる。本実施形態では、故障診断モード以外のとき(通常の運転のとき)のゲインに比べ、故障診断モード用のゲインを大きくして制御指令を大きくすることで、電磁比例弁51cはポンプレギュレータ51aに供給されるパイロット圧油の流量を減少させる(ポンプレギュレータ51aに付与されるパイロット信号圧を低くする)。このとき、ポンプレギュレータ51aは、可変容量型ポンプ51の吐出流量を増大させる。
また、コントローラ70は、目標回転数設定部72を備えている。目標回転数設定部72は、モード選択スイッチ81により故障診断モードが選択されると、エンジン42の目標回転数を故障診断モード用の目標回転数に設定する。故障診断モード用の目標回転数は、上記の故障診断モード用のゲインによる可変容量型ポンプ51の吐出流量を実現可能な回転数とされる。コントローラ70は、目標回転数設定部72で設定された目標回転数となるようにエンジン42の回転数を制御する。
また、コントローラ70は、実ポンプ流量演算部73を備えている。実ポンプ流量演算部73は、モード選択スイッチ81により故障診断モードが選択されると、ネガコン圧に基づき可変容量型ポンプ51の実ポンプ流量Qaを演算する。具体的には、実ポンプ流量Qaは、下記の式(1)で求められる。なお、aは第1ネガコン絞り51fの開口面積を表し、cは流量係数を表し、ΔPは第1ネガコン圧を表す。また、流量係数cは、油温度と流量係数cとの関係を表したマップと、温度センサ51jで検出された油温度とを用いて求められる。また、第1ネガコン圧ΔPは、圧力センサ51iにて検出される。
Figure 0007001573000001
また、コントローラ70は、理論ポンプ流量演算部74を備えている。理論ポンプ流量演算部74は、モード選択スイッチ81により故障診断モードが選択されると、制御指令生成部71で生成された制御指令とエンジン42の実回転数に基づき可変容量型ポンプ51の理論ポンプ流量Qpを演算する。具体的には、理論ポンプ流量Qpは、下記の式(2)で求められる。なお、qはポンプ容量を表し、Nは実回転数を表す。また、ポンプ容量qは、制御指令とポンプ容量との関係を表したマップと、制御指令生成部71で生成された制御指令とを用いて求められる。
Figure 0007001573000002
また、コントローラ70は、故障判定部75を備えている。故障判定部75は、実ポンプ流量Qaと理論ポンプ流量Qpに基づき可変容量型ポンプ51の故障判定を行う。具体的には、故障判定部75は、実ポンプ流量Qaと理論ポンプ流量Qpとの比であるポンプ容積効率ηv(=Qa/Qp)が閾値η1未満である場合、可変容量型ポンプ51が故障していると判定する。故障判定部75は、ポンプ容積効率ηvが閾値η1以上である場合、可変容量型ポンプ51が正常であると判定する。
また、コントローラ70は、リリーフ圧設定部76を備えている。リリーフ圧設定部76は、第1リリーフ弁51kと電気的に接続されており、第1リリーフ弁51kのリリーフ圧を設定することができる。
図3は、故障診断の手順を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、作業者によりカットオフレバー57が上方に回動される。これにより、作業者は、モード選択スイッチ81によって故障診断モードを選択可能となる。
次いで、ステップS2において、作業者により故障診断モードが選択される。故障診断モードが選択されると、ステップS3において、エンジン42の目標回転数を故障診断モード用の目標回転数N1に設定する。また、故障診断モードが選択されると、ステップS4において、第1リリーフ弁51kのリリーフ圧を第1設定圧P1から第1設定圧P1より高い第2設定圧P2に変更する。第1ネガコン圧の上限を規定するリリーフ圧を高くすることで、故障判定の精度を上げることができる。
ステップS2で故障診断モードが選択されると、ステップS5において、電磁比例弁51cに入力される制御指令を生成する。制御指令は、圧力センサ51iから入力された電気信号(ネガコン信号)に故障診断モード用のゲインKを乗じることで生成される。故障診断モード用のゲインKは、故障診断モード用の目標回転数N1とともに保存されている。操作装置56が操作されないとき、ネガコン圧が大きくなり、仮にこのネガコン圧をそのまま利用してネガティブコントロール制御を行うと可変容量型ポンプ51の吐出流量は小さくなるが、可変容量型ポンプ51の吐出流量が小さいと、実ポンプ流量Qaと理論ポンプ流量Qpに基づく故障判定の精度が悪くなるという問題がある。そのため、操作装置56が操作されない故障診断モードにおいて、故障診断モード用のゲインKを用いて可変容量型ポンプ51の吐出流量を増大させることで、故障判定の精度を向上させることができる。
また、ステップS2で故障診断モードが選択されると、ステップS6において、第1ネガコン圧に基づき可変容量型ポンプ51の実ポンプ流量Qaを演算する。
ステップS5で制御指令が生成されると、ステップS7において、制御指令とエンジン42の実回転数に基づき可変容量型ポンプ51の理論ポンプ流量Qpを演算する。
次いで、ステップS8において、ステップS6で演算された実ポンプ流量QaとステップS7で演算された理論ポンプ流量Qpとによりポンプ容積効率ηvを演算する。
次いで、ステップS9において、ポンプ容積効率ηvが閾値η1未満であるか否かを判定する。ポンプ容積効率ηvが閾値η1未満である場合、ステップS10に進み、可変容量型ポンプ51が故障していると判定する。一方、ポンプ容積効率ηvが閾値η1以上である場合、ステップS11に進み、可変容量型ポンプ51が正常であると判定する。
[他の実施形態]
油圧ショベル1は、作業者への報知を行う報知部(図示していない)を備えていてもよい。報知部としては、モニター等の表示装置、スピーカー等の音声装置が例示される。コントローラ70は、可変容量型ポンプ51の累計の駆動時間を計測するカウント部を備えており、計測された累計の駆動時間が所定時間に達すると、作業者に対して故障診断モードの選択を促す報知を報知部に行わせるようにしてもよい。
また、故障判定部75は、実ポンプ流量Qaと理論ポンプ流量Qpとの比であるポンプ容積効率ηvの時間変化から故障時間を推定し、可変容量型ポンプ51の累計の駆動時間が当該故障時間に近付いたときに、故障予兆ありと判定し、故障予兆ありの旨の報知を報知部に行わせるようにしてもよい。通常、摩耗等の影響により実ポンプ流量Qaが時間の経過とともに低下するため、ポンプ容積効率ηvも時間の経過とともに低下する。そのため、ポンプ容積効率ηvの時間変化を見ることにより、可変容量型ポンプ51が完全に故障する故障時間を推定することができる。よって、可変容量型ポンプ51の累計の駆動時間が故障時間に近付いたとき、すなわち累計の駆動時間が、推定される故障時間よりも所定時間前になったときに、故障予兆ありと判定することができる。故障予兆ありの旨を作業者へ報知することで、可変容量型ポンプ51が完全に故障し、油圧回路5全体に悪影響を及ぼすことを防止できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 作業機
4 上部旋回体
5 油圧回路
22a 第1走行用モータ
22b 第2走行用モータ
30a 第1作業機アクチュエータ
30b 第2作業機アクチュエータ
30c 第3作業機アクチュエータ
42 エンジン
44 旋回モータ
51 可変容量型ポンプ
51a ポンプレギュレータ
51c 電磁比例弁
51d 第1センターバイパス油路
51e 第2センターバイパス油路
51f 第1ネガコン絞り
51g 第2ネガコン絞り
51i 圧力センサ
52 固定容量型ポンプ
53 パイロットポンプ
55 方向切換弁
70 コントローラ
71 制御指令生成部
72 目標回転数設定部
73 実ポンプ流量演算部
74 理論ポンプ流量演算部
75 故障判定部

Claims (5)

  1. 原動機と、前記原動機によって駆動される可変容量型ポンプと、前記可変容量型ポンプを油圧源とする油圧アクチュエータと、前記可変容量型ポンプからの圧油の流量及び方向を制御する方向切換弁が中立のときに前記方向切換弁を通って前記可変容量型ポンプから油タンクに連通するセンターバイパス油路と、前記センターバイパス油路の最下流に配置されたネガコン絞りと、前記可変容量型ポンプの吐出流量を制御するポンプレギュレータと、前記ポンプレギュレータに入力される圧力信号を生成する圧力信号生成装置と、前記圧力信号生成装置に入力される制御指令を発信するコントローラと、前記ネガコン絞りの上流で発生したネガコン圧を電気信号に変換して前記コントローラへ出力する電気信号生成装置と、前記方向切換弁が中立のときに前記可変容量型ポンプの故障の有無を診断する故障診断モードを選択可能なモード選択装置とを備え、
    前記コントローラは、前記故障診断モードが選択されると、前記原動機の目標回転数を故障診断モード用の目標回転数に設定する目標回転数設定部と、前記電気信号に前記制御指令が前記可変容量型ポンプの吐出流量を増大させる指令となるような故障診断モード用のゲインを乗じて前記制御指令を生成する制御指令生成部と、前記ネガコン圧に基づき前記可変容量型ポンプの実ポンプ流量を演算する実ポンプ流量演算部と、前記制御指令と前記原動機の実回転数に基づき前記可変容量型ポンプの理論ポンプ流量を演算する理論ポンプ流量演算部と、前記実ポンプ流量と前記理論ポンプ流量に基づき前記可変容量型ポンプの故障判定を行う故障判定部とを備えている、建設機械。
  2. 前記ネガコン絞りと並列状に配置され、前記ネガコン圧を、設定されたリリーフ圧未満に制御するリリーフ弁を備え、
    前記コントローラは、前記故障診断モードが選択されると、前記リリーフ圧を第1設定圧から前記第1設定圧より高い第2設定圧に変更するリリーフ圧設定部を備えている、請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記方向切換弁に入力するパイロット圧を切断することにより前記油圧アクチュエータを作動不能にするカットオフレバーを備え、
    前記カットオフレバーが上方に回動されて前記パイロット圧が切断されている場合に、前記モード選択装置は、前記故障診断モードを選択可能となる、請求項1又は2に記載の建設機械。
  4. 作業者への報知を行う報知部を備え、
    前記コントローラは、前記可変容量型ポンプの累計駆動時間に応じて前記故障診断モードの選択を促す報知を前記報知部に行わせる、請求項1~3の何れかに記載の建設機械。
  5. 作業者への報知を行う報知部を備え、
    前記故障判定部は、前記実ポンプ流量と前記理論ポンプ流量との比であるポンプ容積効率の時間変化から故障時間を推定し、前記可変容量型ポンプの累計駆動時間が前記故障時間に近付いたときに、故障予兆ありと判定し、故障予兆ありの旨の報知を前記報知部に行わせる、請求項1~4の何れかに記載の建設機械。



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