JP7001453B2 - ギャップ調整装置、ギャップ調整方法および樹脂成形装置 - Google Patents

ギャップ調整装置、ギャップ調整方法および樹脂成形装置 Download PDF

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開示の実施形態は、ギャップ調整装置、ギャップ調整方法および樹脂成形装置に関する。
従来、金型を用いてワークの表面に樹脂を成形する樹脂成形装置が知られている。かかる樹脂成形装置では、金型とワーク表面とのギャップを高い精度で制御することが重要であることから、かかるギャップをオートコリメータなどを用いて調整している。
特開2012-4515号公報
しかしながら、上述のようにオートコリメータを用いて金型とワーク表面とのギャップを調整する場合、オートコリメータの設置や調整などに多くの時間が必要であることから、ワークに効率よく樹脂を成形することが困難であった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、金型とワーク表面とのギャップを効率よく調整することができるギャップ調整装置、ギャップ調整方法および樹脂成形装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るギャップ調整装置は、金型部と、第1昇降部と、第2昇降部と、変位計と、制御部とを備える。前記金型部は、凹部が形成され、紫外線硬化樹脂を前記凹部により成形する。前記第1昇降部は、第1昇降軸を有し、前記第1昇降軸に沿って前記金型部を昇降させる。前記第2昇降部は、第2昇降軸を有し、前記第2昇降軸に沿って前記第1昇降部を昇降させ、昇降させる前記第1昇降部の変位を検出する。前記変位計は、前記第1昇降部に対する前記金型部の変位を測定する。前記制御部は、前記第1昇降部に対する前記金型部の変位と前記第2昇降部に対する前記第1昇降部の変位とに基づいて、前記紫外線硬化樹脂が成形されるワークの表面と前記金型部とのギャップを調整する。
実施形態の一態様によれば、金型とワーク表面とのギャップを効率よく調整することができる。
図1は、実施形態に係る樹脂成形装置の概略構成を示す模式図である。 図2Aは、実施形態に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(1)である。 図2Bは、実施形態に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(2)である。 図2Cは、実施形態に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(3)である。 図2Dは、実施形態に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(4)である。 図3は、実施形態に係る真空チャック装置の構成を示す模式図である。 図4Aは、実施形態に係る真空チャック装置を用いた樹脂成形処理を説明するための模式図(1)である。 図4Bは、実施形態に係る真空チャック装置を用いた樹脂成形処理を説明するための模式図(2)である。 図5は、実施形態の変形例に係る真空チャック装置の構成を示す正面図である。 図6は、実施形態に係るギャップ調整装置の構成を示す模式図である。 図7Aは、実施形態に係るギャップ調整処理を説明するための模式図(1)である。 図7Bは、実施形態に係るギャップ調整処理を説明するための模式図(2)である。 図7Cは、実施形態に係るギャップ調整処理を説明するための模式図(3)である。 図7Dは、実施形態に係るギャップ調整処理を説明するための模式図(4)である。 図8は、実施形態に係るワークの表面を示す模式図である。 図9は、実施形態に係るワークのずれ調整処理を説明するための模式図である。 図10Aは、実施形態に係る金型部の位置調整処理を説明するための模式図(1)である。 図10Bは、実施形態に係る金型部の位置調整処理を説明するための模式図(2)である。 図10Cは、実施形態に係る金型部の位置調整処理を説明するための模式図(3)である。 図11は、実施形態の変形例に係る樹脂成形装置の概略構成を示す模式図である。 図12Aは、実施形態の変形例に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(1)である。 図12Bは、実施形態の変形例に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(2)である。 図12Cは、実施形態の変形例に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(3)である。 図13は、樹脂成形装置が実行する樹脂成形処理の手順を示すフローチャートである。 図14は、ギャップ調整装置が実行するギャップ調整処理の手順を示すフローチャートである。 図15は、樹脂成形装置が実行するワークずれ調整処理の手順を示すフローチャートである。 図16は、樹脂成形装置が実行する金型位置調整処理の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するギャップ調整装置、ギャップ調整方法および樹脂成形装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<樹脂成形装置の概要>
最初に、図1を参照しながら、実施形態に係る樹脂成形装置1の概略構成について説明する。図1は、実施形態に係る樹脂成形装置1の概略構成を示す図である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示すように、樹脂成形装置1は、筐体10と、真空チャック装置11と、金型部14と、ギャップ調整部15と、搬送部16と、樹脂吐出部17と、撮像部18と、紫外線照射部19と、搬送部20と、ワーク回転部21と、制御装置22とを備える。また、金型部14とギャップ調整部15とにより、ギャップ調整装置2が構成される。
筐体10は、内部に空間10aが形成された箱形状であり、かかる空間10aに金型部14やギャップ調整部15、搬送部16が収容される。また、筐体10の上面10b側には、真空チャック装置11と、樹脂吐出部17とが設けられる。
真空チャック装置11は、チャック部12と接続部13とを有する。チャック部12は、下面側のチャック面12aでワークWを真空チャックする。接続部13は、チャック部12のチャック面12aに形成される溝12c(図3参照)と、図示しない排気装置との間を配管などで接続する。
また、チャック部12は、石英ガラスなどの透明材料で構成され、上面側が開放されている。真空チャック装置11の詳細については後述する。
ワークWは、石英ガラスなどの透明材料で構成される。ワークWは、たとえば、円板状であり、シリコンウェハなどと同程度の厚さ(たとえば、厚さ0.7mm)であるとよい。これにより、ワークWの各種処理において、既存のシリコンウェハと同じ搬送装置や基板処理装置を流用することができる。
金型部14は、紫外線硬化樹脂である樹脂R(図2A参照)を所定の形状に成形する。具体的には、金型部14の上面側に所定の形状を有する凹部14aが形成され、かかる凹部14aで樹脂RをワークWの表面Waに押しつけた状態で紫外線を照射することにより、樹脂Rを所定の形状に成形する。凹部14aは、たとえば、XY平面視で四角形状や円形状である。
金型部14は、たとえば、金属材料で構成される。なお、金型部14は、金属材料である場合に限られず、硬化した樹脂Rを剥離可能であればどのような材料で構成されていてもよい。
ギャップ調整部15は、金型部14の下方に設けられ、金型部14とともにギャップ調整装置2を構成する。そして、かかるギャップ調整装置2は、ワークWと金型部14との間のギャップを調整する。
これにより、ワークWの表面Waに対する金型部14の位置を正確に制御することができることから、ワークWの表面Waに良好な形状の樹脂Rを成形することができる。ギャップ調整装置2の詳細については後述する。
搬送部16は、金型部14およびギャップ調整部15を筐体10の空間10a内における所定の位置に搬送する。なお、搬送部16は、金型部14およびギャップ調整部15をX軸、Y軸およびZ軸に任意に移動させることができるとともに、金型部14およびギャップ調整部15をXY平面視で任意に回転させることができる。
樹脂吐出部17は、樹脂Rを吐出可能に構成される吐出口17aを有し、図示しない樹脂供給部から供給される樹脂Rを、吐出口17aを介して吐出する。
撮像部18は、真空チャック装置11におけるチャック部12の上方に設けられ、透明なチャック部12を介してワークWや金型部14などを撮像することができる。撮像部18は、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)カメラである。
紫外線照射部19は、撮像部18に隣接して設けられ、透明なチャック部12およびワークWを介して表面Waに当接する樹脂Rに紫外線を照射することができる。紫外線照射部19は、たとえば、UV(Ultra Violet)ランプである。
搬送部20は、撮像部18および紫外線照射部19を筐体10の上方における所定の位置に搬送する。なお、搬送部20は、撮像部18および紫外線照射部19をX軸、Y軸およびZ軸に任意に移動させることができる。
ワーク回転部21は、たとえば、筐体10に隣接して設けられ、ワークWを所定の向きに回転させることができる。なお、ワーク回転部21は、筐体10の内部に設けられていてもよい。
制御装置22は、たとえばコンピュータであり、制御部23と記憶部24とを備える。記憶部24には、樹脂成形装置1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部23は、記憶部24に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって樹脂成形装置1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置22の記憶部24にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
<樹脂成形処理の概要>
次に、図2A~図2Dを参照しながら、実施形態に係る樹脂成形処理の概要について説明する。図2A~図2Dは、実施形態に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(1)~(4)である。
最初に、図2Aに示すように、図示しない搬送装置を動作させて、ワークWを筐体10に搬入し、真空チャック装置11のチャック部12で保持する(ステップS1)。次に、ギャップ調整装置2を用いて、ワークWと金型部14との間のギャップを調整する処理が行われる。かかる処理の詳細については後述する。
次に、撮像部18を用いて、チャック部12に対するワークWのずれを調整する処理が行われる。かかる処理の詳細については後述する。
次に、図2Aに示すように、搬送部16を動作させて、金型部14を樹脂吐出部17の近傍に移動させる(ステップS2)。そして、樹脂吐出部17を動作させて、吐出口17aから金型部14の凹部14aに樹脂Rを吐出する(ステップS3)。これにより、金型部14の凹部14aには樹脂Rが液盛りされる。
次に、図2Bに示すように、搬送部20を動作させて、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所が撮像可能な位置に撮像部18を移動させる(ステップS4)。そして、搬送部16を動作させて、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所に金型部14を移動させて、樹脂Rを表面Waに当接させる(ステップS5)。
なお、樹脂Rを表面Waに当接させる際、金型部14自体はワークWの表面Waには当接させず、たとえば数十μm程度の所定のギャップが設けられる。これにより、樹脂Rが凹部14a内で硬化した際に、樹脂Rにシワやボイドなどの成形不良が発生することを抑制することができる。また、かかるステップS5の際には、上方に配置された撮像部18を用いて、ワークWに対する金型部14の位置を調整する処理が行われる。かかる処理の詳細については後述する。
次に、図2Cに示すように、搬送部20を動作させて、樹脂Rを成形させる箇所に紫外線が照射可能な位置に紫外線照射部19を移動させる(ステップS6)。そして、紫外線照射部19を動作させて、チャック部12およびワークWを介して、金型部14の凹部14aに収容される樹脂Rに紫外線を照射する(ステップS7)。これにより、金型部14の凹部14a内に収容される樹脂Rが、凹部14aで規定される所定の形状で硬化する。
最後に、図2Dに示すように、搬送部16を動作させて、硬化した樹脂Rから金型部14を剥離して(ステップS8)、ワークWの表面Waに1つの樹脂Rを成形する処理が完了する。そして、実施形態では、上述のステップS2~ステップS8の処理をくり返して行うことにより、ワークWの表面Wa全面に樹脂Rを成形することができる。
<真空チャック装置の詳細>
ここまで説明した実施形態では、図2Cに示したステップS7において、チャック部12およびワークWを介して、金型部14の凹部14aに収容される樹脂Rに紫外線を照射している。そして、ワークWを真空チャック方式で保持する場合、チャック部12のチャック面12aにはワークWを吸引するための溝12c(図3)が形成される。しかしながら、かかる溝12cにより紫外線が乱反射して、チャック部12を透過する紫外線の透過が阻害されてしまうことから、樹脂Rが十分に硬化できない恐れがある。
一方で、上述の実施形態で真空チャック方式ではなく静電チャック方式を採用した場合、静電チャック方式の保持力は真空チャック方式よりかなり劣る。これにより、図2Dに示したステップS8において硬化した樹脂Rから金型部14を剥離する際に、金型部14によりワークWが静電チャック装置から脱離する恐れがある。したがって、上述の実施形態では、静電チャック方式の採用は困難である。
そこで、実施形態では、真空チャック方式において、新たな配置の溝12cを用いることとした。図3は、実施形態に係る真空チャック装置11の構成を示す模式図であり、具体的には、チャック部12のチャック面12aを正面から見た図である。
チャック部12は、チャック面12aに、円板状のワークWと当接する当接部12bを有する。そして、かかる当接部12bには、ワークWを吸引するための溝12cが形成される。実施形態では、たとえば、溝12cが直線状に複数形成される。
複数の溝12cにはそれぞれに吸引口が形成され、複数の溝12cはかかる吸引口と上述の接続部13とを介して図示しない排気装置に接続される。そして、かかる排気装置で吸引されることにより、ワークWを真空チャックすることができる。
ここで、実施形態では、図3に示すように、複数の溝12cが、当接部12bの中心12dに対して非対称に形成される。このように複数の溝12cを形成する効果について、以下に説明する。図4Aは、実施形態に係る真空チャック装置11を用いた樹脂成形処理を説明するための模式図(1)である。
図4Aに示すように、ワークWが真空チャック装置11のチャック部12に保持される場合に、ワークWの表面Waには、溝12cに干渉する領域A1と、溝12cに干渉しない領域A2とが形成される。かかる領域A1および領域A2は、それぞれ溝12cと平行な帯状の領域である。そこで、実施形態では、まず溝12cに干渉しない領域A2の全体に樹脂Rを成形する。
そして、領域A2の全体に樹脂Rを成形した後に、ワークWを真空チャック装置11からワーク回転部21に搬送して、かかるワーク回転部21でワークWを180°回転する。次に、180°回転されたワークWを真空チャック装置11に搬送してチャック部12で保持すると、ワークWは図4Bに示すような配置となる。図4Bは、実施形態に係る真空チャック装置11を用いた樹脂成形処理を説明するための模式図(2)である。
図4Bに示すように、実施形態では、複数の溝12cが当接部12bの中心12dに対して非対称に形成されることから、ワーク回転部21でワークWを回転させることにより、溝12cに干渉する領域と溝12cに干渉しない領域とを入れ替えることができる。
そこで、実施形態では、溝12cに干渉しなくなった領域A1の全体に樹脂Rを成形する。これにより、ワークWの表面Wa全体に樹脂Rを成形することができる。すなわち、実施形態によれば、複数の溝12cを当接部12bの中心12dに対して非対称に形成することにより、透明なワークWの表面Wa全面に樹脂Rを成形することができる。
また、実施形態では、複数の直線状の溝12cを、平行かつ等しいピッチD1で配置するとよい。これにより、ワークWをワーク回転部21で1回、180°回転させることにより、ワークW全面で溝12cに干渉する領域と溝12cに干渉しない領域とを入れ替えることができる。
したがって、実施形態によれば、ワーク回転部21で複数回ワークWを回転させる必要がなくなることから、ワークWに樹脂Rを効率よく成形することができる。
また、実施形態では、複数の直線状の溝12cが、中心12dからピッチD1の1/4だけオフセットして配置されるとよい。すなわち、図3に示すように、複数の溝12cのうち、もっとも中心12dに近い溝12cと中心12dとの距離D2が、ピッチD1の1/4であるとよい。
これにより、図4Aに示す領域A1の幅D3と、領域A2の幅D4とを、それぞれピッチD1の1/2で略均等にすることができる。したがって、樹脂Rが成形される領域A1または領域A2と溝12cとの距離を十分にとることができることから、樹脂Rに良好に紫外線を照射することができる。
なお、複数の直線状の溝12cは、中心12dからピッチD1の1/4だけオフセットして配置される場合に限られない。また、溝12cは、複数の直線状の溝12cが平行かつ等しいピッチD1で形成される場合に限られない。ワーク回転部21でワークWを回転させることにより、溝12cに干渉する領域と溝12cに干渉しない領域とを入れ替えることができれば、溝12cはどのような配置であってもよい。
さらに、溝12cに干渉する領域と溝12cに干渉しない領域とを入れ替える手段として、ワークWを複数回回転させてもよい。
図5は、実施形態の変形例に係る真空チャック装置11Aの構成を示す正面図であり、実施形態の図3に対応する図面である。図5に示すように、変形例のチャック部12には、上述の複数の溝12cに加えて、当接部12bの縁部に円状の溝12eが形成される。これにより、ワークWの縁部をしっかりと真空チャックすることができることから、ワークWの全面に安定して樹脂Rを成形することができる。
なお、図3に示したように、当接部12bの縁部には溝12eが形成されなくともよい。これにより、ワークWの縁部が溝12eに干渉しないことから、ワークWの縁部にまで樹脂Rを成形することができる。
<ギャップ調整装置の詳細>
つづいて、実施形態に係るギャップ調整装置2の詳細について、図6を参照しながら説明する。図6は、実施形態に係るギャップ調整装置2の構成を示す模式図である。ギャップ調整装置2は、金型部14と、ギャップ調整部15とを有する。また、ギャップ調整装置2には、上述の搬送部16が設けられる。
ギャップ調整部15は、チルト調整部30と、第1昇降部31と、第2昇降部32と、変位計33とを有する。また、かかるギャップ調整部15は、上述の制御部23で制御される。
チルト調整部30は、金型部14を保持し、かかる金型部14のチルトを調整可能に構成される。チルト調整部30は、たとえば、球面静圧軸受であり、上側の可動部材30aと、下側の固定部材30bとを有する。可動部材30aには球面状の凸部が形成され、かかる凸部が固定部材30bに形成される球面状の凹部と係合する。
また、固定部材30bの凹部には、図示しないエア制御部が接続される。そして、かかるエア制御部から固定部材30bの凹部にエアが供給されることにより、可動部材30aを浮上させて、可動部材30aが球面にならって動作可能な状態にすることができる。
一方で、かかるエア制御部により固定部材30bの凹部からエアを吸引することにより、可動部材30aを固定部材30bに吸着させて、可動部材30aが固定される状態にすることもできる。
ここで、図6に示すように、可動部材30aには金型部14が保持されていることから、上述のエア制御部を動作させることにより、金型部14が球面にならって動作可能な状態(すなわち、チルト変更が可能な状態)と、金型部14が固定部材30bに固定される状態とを切り替えることができる。
第1昇降部31は、チルト調整部30の固定部材30bを保持する。第1昇降部31は、第1昇降軸31aを有し、保持されるチルト調整部30の固定部材30bをかかる第1昇降軸31aに沿って昇降させることができる。
第1昇降部31は、たとえば、エアシリンダであり、昇降可能に保持される固定部材30bが外部から押圧される圧力を適宜制御することができる。
第2昇降部32は、第1昇降部31を保持する。第2昇降部32は、第2昇降軸32aを有し、保持される第1昇降部31をかかる第2昇降軸32aに沿って昇降させることができる。
第2昇降部32は、たとえば、図示しないモータで駆動するモータ駆動軸である。第2昇降部32は、かかるモータに搭載されるレゾルバやリニアスケールなどを用いて、昇降可能に保持される第1昇降部31の第2昇降部32に対する変位Eを検出することができる。
変位計33は、第1昇降部31に保持される。変位計33は、たとえば、レーザ変位計であり、保持される第1昇降部31と昇降する金型部14との変位を測定することができる。実施形態では、第1昇降部31と、金型部14が保持されるチルト調整部30との変位Fを測定することにより、第1昇降部31と金型部14との変位を測定する。
<ギャップ調整処理の詳細>
つづいて、ここまで説明したギャップ調整装置2を用いたギャップ調整処理の詳細について、図7A~図7Dを参照しながら説明する。図7A~図7Dは、実施形態に係るギャップ調整処理を説明するための模式図(1)~(4)である。
まず、図7Aに示すように、真空チャック装置11のチャック部12にワークWが保持された後に、搬送部16を動作させて、金型部14をワークWの表面Waに近接させる(ステップS11)。
次に、第2昇降部32を動作させて、第2昇降軸32aに沿って第1昇降部31を上昇させる(ステップS12)。これにより、第1昇降部31に保持されるチルト調整部30と、かかるチルト調整部30に保持される金型部14とが第1昇降部31とともに上昇し、金型部14の上部がワークWの表面Waに当接する。
なお、ステップS12を開始する際には、上述のエア制御部からエアを供給することにより、図7Aに示すように、可動部材30aを浮上させて、金型部14が球面にならって動作可能な状態(すなわち、チルト変更が可能な状態)に制御される。なお、ステップS12を開始する際の第2昇降部32に対する第1昇降部31の変位Eを変位E1とし、第1昇降部31に対するチルト調整部30の変位Fを変位F1とする。
次に、図7Bに示すように、ステップS12を継続して、第2昇降軸32aに沿って第1昇降部31をさらに上昇させる。これにより、金型部14をワークWの表面Waに押し当て、金型部14をチルト調整部30の球面にならって動作させて、ワークWの表面Waと平行になるように金型部14の上面のチルトを調整する(ステップS13)。
これにより、ワークWの表面Waと金型部14の上面とが平行になるように、金型部14のチルトを調整することができる。なお、図7Bに示す状態では、第1昇降部31の変位Eは上述の変位E1より大きい変位E2となり、チルト調整部30の変位Fは上述の変位F1より小さい変位F2となる。
次に、図7Cに示すように、ステップS12をさらに継続して、第2昇降軸32aに沿って第1昇降部31をさらに上昇させる。これにより、チルト調整部30の変位Fを、当初の変位F1から所定の変位量だけ変位させる(ステップS14)。
すなわち、図7Cに示すチルト調整部30の変位F3は、当初の変位F1から所定の変位量だけ小さい値である。なお、図7Cに示す状態では、第1昇降部31の変位Eは上述の変位E2より大きい変位E3となる。
そして、チルト調整部30の変位Fを当初の変位F1から所定の変位量だけ変位させた段階で、図7Dに示すように、第2昇降部32による第1昇降部31の上昇動作を停止させる。さらに、エア制御部でエアを吸引することにより、可動部材30aを固定部材30bに吸着させて、金型部14が固定部材30bに固定される状態に変更する(ステップS15)。
なお、金型部14がワークWに押し当てられていることから、可動部材30aを固定部材30bに吸着させた場合、可動部材30aが下降するのではなく固定部材30bが上昇する。したがって、チルト調整部30の変位F4は、上述の変位F3からわずかに大きくなる。
ここで、可動部材30aと固定部材30bとが当接することから、チルト調整部30の変位F4は、第1昇降部31に対する金型部14の変位とみなすことができる。また、第1昇降部31の変位は、第1昇降部31の上昇動作が停止されたため、変位E3のままである。
次に、制御部23は、ステップS15が完了した後の第2昇降部32に対する第1昇降部31の変位E3と、第1昇降部31に対するチルト調整部30の変位F4(すなわち、第1昇降部31に対する金型部14の変位)とに基づいて、金型部14とワークWの表面Waとのギャップを調整する。
たとえば、ステップS15完了後に、変位E3が当初の変位E1から30μm増加し、変位F4が当初の変位F1から10μm減少した場合、第2昇降部32に対する第1昇降部31の変位Eが当初の変位E1から30-10=20μm増加するように制御すれば、金型部14とワークWの表面Waとのギャップをゼロにすることができる。
すなわち、実施形態では、ギャップ調整装置2の内部に昇降軸を2つ(第1昇降軸31aおよび第2昇降軸32a)設けることにより、金型部14を接触式の精密な変位計として用いることができる。
これにより、オートコリメータなどを用いることなく、ワークWの表面Waと金型部14の上面との間に所定のギャップを高い精度で形成することができる。したがって、実施形態によれば、金型部14とワークWの表面Waとのギャップを効率よく調整することができる。
また、実施形態では、チルト調整部30を用いることにより、ワークWの表面Waと金型部14の上面とが平行になるように、金型部14のチルトを調整することができる。これにより、ワークWの表面Waに形成される樹脂Rの形状が傾斜することを抑制することができる。したがって、実施形態によれば、ワークWの表面Waに良好な形状の樹脂Rを形成することができる。
また、実施形態では、チルト調整部30が球面静圧軸受であるとよい。これにより、金型部14をワークWに押しつけるだけで、ワークWの表面Waと金型部14の上面とが平行になるように、金型部14のチルトを高い精度で調整することができる。したがって、実施形態によれば、効率よくかつ高い精度で金型部14のチルトを調整することができる。
また、実施形態では、第1昇降部31が、外部から押圧される圧力を適宜制御することができるエアシリンダであるとよい。これにより、金型部14がワークWに押しつけられる力を所定の圧力以下に制御することができることから、金型部14がワークWに押しつけられる際に、ワークWや金型部14が破損することを抑制することができる。
また、第1昇降部31がバネなどではなく第1昇降軸31aを有するエアシリンダであることにより、金型部14が外乱で第1昇降軸31aからずれたり回転したりすることを抑制することができる。したがって、実施形態によれば、金型部14で樹脂Rを安定して成形することができる。
なお、実施形態では、金型部14を近接させるワークWは、樹脂Rが成形されない縁部Wbであるとよい。これにより、金型部14が押し当てられてワークWの表面Waに傷が付いた場合に、かかる傷により樹脂Rが表面Waから剥離することを抑制することができる。
<ワークのずれ調整処理の詳細>
つづいて、ワークWが真空チャック装置11に保持された際に、チャック部12に対するワークWのずれを調整する処理の詳細について、図8および図9を参照しながら説明する。図8は、実施形態に係るワークWの表面Waを示す模式図である。
図8に示すように、ワークWの表面Waには、複数のアライメントマークMがマトリックス状に並んで形成される。かかるアライメントマークMは、たとえば、十字形状である。なお、アライメントマークMの形状は十字形状に限られず、撮像部18で撮像可能であればどのような形状であってもよい。
図9は、実施形態に係るワークWのずれ調整処理を説明するための模式図である。図9に示すように、撮像部18でワークWにおける所定の領域A3およびA4を撮像する。そして、制御部23は、撮像された画像データに基づいて、領域A3に位置するアライメントマークM1の位置と、領域A4に位置するアライメントマークM2の位置とを評価する。
次に、制御部23は、評価されたアライメントマークM1の位置と、記憶部24にあらかじめ記憶されている規定のアライメントマークM1aの位置とにもとづいて、アライメントマークM1のずれ量を評価する。また、制御部23は、評価されたアライメントマークM2の位置と、記憶部24にあらかじめ記憶されている規定のアライメントマークM2aの位置とにもとづいて、アライメントマークM2のずれ量を評価する。
最後に、制御部23は、評価されたアライメントマークM1のずれ量とアライメントマークM2のずれ量とに基づいて、チャック部12に対するワークWのずれ量を評価し、評価されたワークWのずれ量に基づいてその後の各種処理におけるワークWのずれを調整する。
このように、実施形態によれば、チャック部12に対するワークWのずれを適切に調整することができることから、ワークWの表面Waにおける適切な位置に樹脂Rを成形することができる。
<金型部の位置調整処理の詳細>
つづいて、ワークWの表面Waに樹脂Rを成形する際に、ワークWに対する金型部14の位置を調整する処理の詳細について、図10A~図10Cを参照しながら説明する。図10A~図10Cは、実施形態に係る金型部14の位置調整処理を説明するための模式図(1)~(3)である。
図10Aに示すように、搬送部20を動作させて、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所が撮像可能な位置に撮像部18を移動させる。また、搬送部16を動作させて、樹脂Rが凹部14aに液盛りされた金型部14を、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所に移動させる。この図10Aに示した状態において、撮像部18で撮像される画像の模式図を図10Bに示す。
図10Bに示すように、撮像部18では、金型部14と、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所の四隅に配置されるアライメントマークM3~M6とが撮像される。ここで、制御部23は、撮像された画像データに基づいて、アライメントマークM3~M6の中心C1の位置を評価する。
具体的には、かかる中心C1は、隣り合わないアライメントマークM3およびM6を結ぶ対角線と、隣り合わないアライメントマークM4およびM5を結ぶ対角線との交点である。
また、制御部23は、かかる中心C1を通り、アライメントマークM3およびM6を結ぶ対角線との角度θ1aと、アライメントマークM4およびM5を結ぶ対角線との角度θ1bとが等しくなる直線L1を求める。
また、制御部23は、金型部14のXY平面視における中心C2の位置を評価する。たとえば、図10Bに示すように、金型部14がXY平面視で矩形状である場合、隣り合わない二隅同士をそれぞれ結ぶ2本の対角線の交点を中心C2とすることができる。
また、制御部23は、かかる中心C2を通り、先に求められた直線L1と平行な直線L2を求める。そして、制御部23は、かかる直線L2と金型部14における一方の対角線との角度θ2aと、かかる直線L2と金型部14における他方の対角線との角度θ2bとを評価する。
そして、実施形態では、図10Cに示すように、搬送部16を動作させて、アライメントマークM3~M6の中心C1と金型部14の中心C2との位置が一致するように、金型部14を移動させる。また、搬送部16を動作させて、直線L2と金型部14における一方の対角線との角度θ2aと、直線L2と金型部14における他方の対角線との角度θ2bとが等しくなるように、金型部14を回転させる。
これにより、実施形態では、アライメントマークM3~M6で設定されるワークWの所定の箇所に、樹脂Rを正確に成形することができる。
なお、実施形態では、4つのアライメントマークM3~M6に基づいて金型部14の位置を調整した例について示したが、基準となるアライメントマークは4つに限られず、中心C1を評価可能であればアライメントマークの個数はいくつでもよい。
また、金型部14がXY平面視で円状である場合には、金型部14の傾きを調整する必要はなく、金型部14の中心C2を評価して、評価された中心C2とアライメントマークM3~M6の中心C1との位置を一致させればよい。
<樹脂成形装置の変形例>
つづいて、実施形態の変形例に係る樹脂成形装置1Aについて、図11を参照しながら説明する。図11は、実施形態の変形例に係る樹脂成形装置1Aの概略構成を示す模式図である。なお、かかる変形例についての図面では、実施形態と同じ機能を有する部位には同じ符号を付して、重複する説明は省略する場合がある。
変形例の樹脂成形装置1Aは、実施形態と同様、筐体10の空間10aに金型部14やギャップ調整部15、搬送部16が収容される。一方で、実施形態とは異なり、筐体10の下面10c側に真空チャック装置11が設けられる。そして、かかる真空チャック装置11のチャック部12は、上面側のチャック面12aでワークWを真空チャックする。
金型部14は、ギャップ調整部15の下側に設けられ、下面側に所定の形状を有する凹部14aが形成される。樹脂吐出部17は、空間10aに収容され、たとえば搬送部16により移動可能に構成される。
撮像部18および紫外線照射部19は、真空チャック装置11におけるチャック部12の下方に設けられる。搬送部20は、撮像部18および紫外線照射部19を筐体10の下方における所定の位置に搬送する。
つづいて、変形例の樹脂成形装置1Aでの樹脂成形処理について、図12A~図12Cを参照しながら説明する。図12A~図12Cは、実施形態の変形例に係る樹脂成形処理を説明するための模式図(1)~(3)である。
最初に、図12Aに示すように、図示しない搬送装置を動作させて、ワークWを筐体10に搬入し、真空チャック装置11のチャック部12で保持する。次に、金型部14やギャップ調整部15を用いて、ワークWと金型部14との間のギャップを調整する上述の処理が行われる。そして、撮像部18を用いて、チャック部12に対するワークWのずれを調整する上述の処理が行われる。
次に、図12Aに示すように、搬送部16を動作させて、樹脂吐出部17をワークWの近傍に移動させる(ステップS21)。そして、樹脂吐出部17を動作させて、ワークWの表面Waに樹脂Rを吐出する(ステップS22)。これにより、ワークWの表面Waには樹脂Rが液盛りされる。
次に、図12Bに示すように、搬送部20を動作させて、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所が撮像可能な位置に撮像部18を移動させる(ステップS23)。そして、搬送部16を動作させて、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所に金型部14を移動させる(ステップS24)。
なお、かかるステップS24の際には、下方に配置された撮像部18を用いて、ワークWに対する金型部14の位置を調整する上述の処理が行われる。
次に、図12Cに示すように、搬送部20を動作させて、樹脂Rを成形させる箇所に紫外線が照射可能な位置に紫外線照射部19を移動させる(ステップS25)。また、搬送部16を動作させて、金型部14の凹部14aでワークWの表面Waに塗布される樹脂Rを押圧する(ステップS26)。
そして、紫外線照射部19を動作させて、チャック部12およびワークWを介して、金型部14の凹部14aに収容される樹脂Rに紫外線を照射する(ステップS27)。これにより、金型部14の凹部14a内に収容される樹脂Rが、凹部14aで規定される所定の形状で硬化する。
最後に、搬送部16を動作させて、硬化した樹脂Rから金型部14を剥離して、ワークWの表面Waに1つの樹脂Rを成形する処理が完了する。そして、変形例では、上述のステップS23からの処理をくり返して行うことにより、ワークWの表面Wa全面に樹脂Rを成形することができる。
なお、ここまで説明した変形例の樹脂成形処理では、樹脂吐出部17でワークWの表面Wa全面に樹脂Rを塗布した例について示したが、樹脂Rを塗布する方法はこの場合に限られない。たとえば、樹脂Rを硬化させる際に、樹脂Rを成形させる箇所ごとに樹脂Rを毎回塗布してもよい。
<樹脂成形処理の詳細>
つづいて、図13を参照しながら、実施形態に係る樹脂成形装置1の樹脂成形処理の詳細について説明する。図13は、樹脂成形装置1が実行する樹脂成形処理の手順を示すフローチャートである。
まず、制御部23は、所定の搬送装置を動作させて、ワークWを筐体10に搬入し、真空チャック装置11のチャック部12で保持する(ステップS101)。次に、制御部23は、ギャップ調整装置2を用いて、ワークWと金型部14との間のギャップを調整するギャップ調整処理を行う(ステップS102)。かかる処理の詳細な手順については後述する。
次に、制御部23は、撮像部18を用いて、チャック部12に対するワークWのずれを調整するワークずれ調整処理を行う(ステップS103)。かかる処理の詳細な手順については後述する。
次に、制御部23は、搬送部16を動作させて、金型部14を樹脂吐出部17の近傍に移動させる(ステップS104)。そして、制御部23は、樹脂吐出部17を動作させて、金型部14の凹部14aに樹脂Rを吐出する(ステップS105)。これにより、金型部14の凹部14aには樹脂Rが液盛りされる。
次に、制御部23は、搬送部20を動作させて、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所が撮像可能な所定の位置に撮像部18を移動させるとともに、搬送部16を動作させて、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所に近接する所定の位置に金型部14を移動させる(ステップS106)。
次に、制御部23は、金型部14の上方に配置された撮像部18を用いて、ワークWに対する金型部14の位置を調整する金型位置調整処理を行う(ステップS107)。かかる処理の詳細な手順については後述する。そして、制御部23は、搬送部16を動作させて、位置が調整された金型部14に液盛りされた樹脂Rを、ワークWの表面Waに当接させる(ステップS108)。
次に、制御部23は、搬送部20を動作させて、樹脂Rを成形させる箇所に紫外線が照射可能な所定の位置に紫外線照射部19を移動させる(ステップS109)。そして、制御部23は、紫外線照射部19を動作させて、チャック部12およびワークWを介して、金型部14の凹部14aに収容される樹脂Rに紫外線を照射する(ステップS110)。これにより、金型部14の凹部14a内に収容される樹脂Rが、凹部14aで規定される所定の形状で硬化する。
次に、制御部23は、搬送部16を動作させて、硬化した樹脂Rから金型部14を剥離する(ステップS111)。次に、制御部23は、チャック部12に形成される溝12cに干渉しない所定の領域A2のすべてで樹脂Rの成形が完了したか否かを判断する(ステップS112)。そして、所定の領域A2のすべてで樹脂Rの成形が完了していない場合(ステップS112,No)、ステップS104の処理に戻る。
一方で、所定の領域A2のすべてで樹脂Rの成形が完了した場合(ステップS112,Yes)、制御部23は、ワークWの表面Wa全面で樹脂Rの成形が完了したか否かを判断する(ステップS113)。すなわち、制御部23は、領域A1と領域A2との両方で樹脂Rの成形が完了したか否かを判断する。
そして、ワークWの表面Wa全面で樹脂Rの成形が完了した場合(ステップS113,Yes)、制御部23は、所定の搬送装置を動作させて、ワークWを筐体10から搬出し(ステップS114)、処理を終了する。
一方で、ワークWの表面Wa全面で樹脂Rの成形が完了していない場合(ステップS113,No)、すなわち所定の領域A1では樹脂Rの成形が完了していない場合、制御部23は、所定の搬送装置を動作させて、ワークWをワーク回転部21に搬出する(ステップS115)。そして、制御部23は、ワーク回転部21を動作させて、ワークWを180°回転させ(ステップS116)、ステップS101の処理に戻る。
図14は、ギャップ調整装置2が実行するギャップ調整処理の手順を示すフローチャートである。まず、制御部23は、搬送部16を動作させて、金型部14をワークWの表面Waに近接させる(ステップS201)。
次に、制御部23は、第2昇降部32を動作させて、第2昇降軸32aに沿って第1昇降部31を上昇させる(ステップS202)。これにより、第1昇降部31に保持されるチルト調整部30と、かかるチルト調整部30に保持される金型部14とが第1昇降部31とともに上昇する。
そして、制御部23は、さらに第2昇降部32を動作させて第1昇降部31を上昇させ、金型部14をワークWの表面Waに押し当てる。これにより、制御部23は、金型部14をチルト調整部30の球面にならって動作させて、ワークWの表面Waと平行になるように金型部14の上面のチルトを調整する(ステップS203)。
次に、制御部23は、さらに第2昇降部32を動作させて第1昇降部31を上昇させ、チルト調整部30の変位Fが当初の変位F1から所定の変位量になるまで変位させる(ステップS204)。
次に、制御部23は、第2昇降部32による第1昇降部31の上昇を停止させる(ステップS205)。そして、制御部23は、エア制御部を制御することにより可動部材30aを固定部材30bに吸着させて、チルト調整部30が固定される状態に変更する(ステップS206)。
次に、制御部23は、ステップS206が完了した後の第2昇降部32に対する第1昇降部31の変位E3と、第1昇降部31に対するチルト調整部30の変位F4(すなわち、第1昇降部31に対する金型部14の変位)とを評価する(ステップS207)。最後に、評価された第1昇降部31の変位E3と、チルト調整部30の変位F4(すなわち、金型部14の変位)とに基づいて、金型部14とワークWの表面Waとのギャップを調整し(ステップS208)、処理を終了する。
図15は、樹脂成形装置1が実行するワークずれ調整処理の手順を示すフローチャートである。まず、制御部23は、搬送部20を動作させて、所定の領域A3を撮像可能な位置に撮像部18を移動させ、撮像部18でワークWにおける所定の領域A3を撮像する(ステップS301)。そして、制御部23は、撮像された画像データに基づいて、領域A3に位置するアライメントマークM1の位置を評価する(ステップS302)。
次に、制御部23は、搬送部20を動作させて、別の所定の領域A4を撮像可能な位置に撮像部18を移動させ撮像部18でワークWにおける別の所定の領域A4を撮像する(ステップS303)。そして、制御部23は、撮像された画像データに基づいて、領域A4に位置するアライメントマークM2の位置を評価する(ステップS304)。
次に、制御部23は、評価された2つのアライメントマークM1、M2の位置に基づいて、2つのアライメントマークM1、M2のずれ量を評価する(ステップS305)。具体的には、制御部23は、評価されたアライメントマークM1の位置と、記憶部24にあらかじめ記憶されている規定のアライメントマークM1aの位置とにもとづいて、アライメントマークM1のずれ量を評価する。
また、制御部23は、評価されたアライメントマークM2の位置と、記憶部24にあらかじめ記憶されている規定のアライメントマークM2aの位置とにもとづいて、アライメントマークM2のずれ量を評価する。
最後に、制御部23は、評価されたアライメントマークM1のずれ量とアライメントマークM2のずれ量とに基づいて、チャック部12に対するワークWのずれ量を評価し(ステップS306)、処理を終了する。
図16は、樹脂成形装置1が実行する金型位置調整処理の手順を示すフローチャートである。まず、制御部23は、搬送部20を動作させて、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所が撮像可能な位置に撮像部18を移動させる(ステップS401)。また、制御部23は、搬送部16を動作させて、樹脂Rが凹部14aに液盛りされた金型部14を、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所に近接する所定の位置に移動させる(ステップS402)。
次に、制御部23は、撮像部18を用いて、金型部14と、ワークWにおける樹脂Rを成形させる箇所の四隅に配置されるアライメントマークM3~M6とを撮像する(ステップS403)。次に、制御部23は、撮像された画像データに基づいて、金型部14およびアライメントマークM3~M6の位置(たとえば、中心C1、C2)や角度(たとえば、角度θ1a、θ1b、θ2a、θ2b)を評価する(ステップS404)。
そして、制御部23は、搬送部16を動作させて、評価された金型部14およびアライメントマークM3~M6の位置や角度に基づいて、アライメントマークM3~M6に対する金型部14の位置が適切になるように金型部14の位置を調整して(ステップS405)、処理を終了する。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
W ワーク
Wa 表面
R 樹脂
1、1A 樹脂成形装置
2 ギャップ調整装置
11、11A 真空チャック装置
12 チャック部
12a チャック面
12b 当接部
12c、12e 溝
12d 中心
14 金型部
14a 凹部
15 ギャップ調整部
16、20 搬送部
17 樹脂吐出部
18 撮像部
19 紫外線照射部
21 ワーク回転部
22 制御装置
23 制御部
24 記憶部
30 チルト調整部
31 第1昇降部
31a 第1昇降軸
32 第2昇降部
32a 第2昇降軸
33 変位計
D1 ピッチ
E、E1~E3、F、F1~F4 変位
M、M1~M6 アライメントマーク

Claims (9)

  1. 凹部が形成され、紫外線硬化樹脂を前記凹部により成形する金型部と、
    第1昇降軸を有し、前記第1昇降軸に沿って前記金型部を昇降させる第1昇降部と、
    第2昇降軸を有し、前記第2昇降軸に沿って前記第1昇降部を昇降させ、昇降させる前記第1昇降部の変位を検出する第2昇降部と、
    前記第1昇降部に対する前記金型部の変位を測定する変位計と、
    前記第1昇降部に対する前記金型部の変位と前記第2昇降部に対する前記第1昇降部の変位とに基づいて、前記紫外線硬化樹脂が成形されるワークの表面と前記金型部とのギャップを調整する制御部と、
    を備えるギャップ調整装置。
  2. 前記金型部とともに前記第1昇降軸に沿って昇降され、前記金型部のチルトを調整するチルト調整部をさらに備える
    請求項1に記載のギャップ調整装置。
  3. 前記チルト調整部は、球面静圧軸受である
    請求項2に記載のギャップ調整装置。
  4. 前記第1昇降部は、前記金型部が前記ワークに押圧される圧力を制御することができるエアシリンダである
    請求項1~3のいずれか一つに記載のギャップ調整装置。
  5. 凹部が形成され、紫外線硬化樹脂を前記凹部により成形する金型部と、前記金型部を昇降させる第1昇降部とを、前記紫外線硬化樹脂が成形されるワークに向かって前記第1昇降部の変位を検出しながら第2昇降部で上昇させる工程と、
    前記金型部を前記ワークに当接させて、前記第1昇降部に対する前記金型部の変位が所定の変位量になった場合に、前記第2昇降部での上昇動作を停止させる工程と、
    前記第1昇降部に対する前記金型部の変位と前記第2昇降部に対する前記第1昇降部の変位とに基づいて、前記ワークの表面と前記金型部とのギャップを調整する工程と、
    を含むギャップ調整方法。
  6. 前記金型部を前記ワークに当接させて前記金型部のチルトを調整する工程をさらに含む
    請求項5に記載のギャップ調整方法。
  7. 前記金型部が前記ワークに当接する際に、前記金型部が前記ワークに押圧される圧力を前記第1昇降部で所定の圧力以下に制御する
    請求項5または6に記載のギャップ調整方法。
  8. 請求項1~4のいずれか一つに記載のギャップ調整装置と、
    透明部材で構成される前記ワークの表面における所定の位置に、前記金型部を搬送する搬送部と、
    透明部材で構成され、前記ワークを真空チャックするチャック部と、
    前記ワークの表面で前記凹部内に配置された前記紫外線硬化樹脂に対して、前記チャック部と前記ワークとを介して紫外線を照射する紫外線照射部と、
    を備える樹脂成形装置。
  9. 前記金型部に形成される前記凹部に前記紫外線硬化樹脂を吐出する樹脂吐出部をさらに備え、
    前記搬送部は、前記樹脂吐出部で前記凹部に吐出された前記紫外線硬化樹脂を前記金型部とともに前記ワークの表面における所定の位置に搬送する
    請求項8に記載の樹脂成形装置。
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