JP7001102B2 - マルチアングル測色計 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチアングル測色計に関する。
近年、自動車などの工業製品の分野では、より高い意匠性を実現する手法として、メタリック塗装またはパール塗装(以下では、これらをまとめて「メタリック・パール塗装」または「メタリック・パールカラー塗装」とも称する)が知られている。メタリック・パールカラー塗装では、塗装に含まれる光輝材(フレーク状のアルミ片またはマイカ片)の影響により、塗装表面を観察する角度によって、色彩の見え方を異ならせるようにすることができ、現在広く利用されている。
メタリック・パールカラー塗装では、上記のように、塗装表面の観察角度によって色彩の見え方が異なるため、色彩評価を行うにあたっては、複数の観察角度のそれぞれについて行う必要がある。そこで、メタリック・パールカラー塗装の色彩評価には、一般的に、マルチアングル測色計が利用される。マルチアングル測色計では、塗装表面を照明し、塗装表面での反射光(可視光)を複数の角度で受光することにより、各角度ごとに反射光の分光反射率を測定することができる。また、測定された分光反射率に基づいて、例えばXYZ表色系における3刺激値XYZや、L***表色系における明度(L*)およびa*値およびb*値を取得することもできる。したがって、これらの光学パラメータに基づいて、複数の観察角度ごとに色彩を評価することが可能となる。
ところで、メタリック・パールカラー塗装の評価においては、上記した色彩評価に加えて、光輝材の粒子感などの色彩以外の特徴を、質感として捉えて評価することも必要である。この点、例えば、特許文献1では、ハイライト15°の方向(照明光の正反射方向に対する偏角が15°となる方向)からメタリック塗装が施された被対象物表面をデジタルカメラで測定し、光輝材の粒子感を表す値(HG値)を画像解析によって求めて質感を評価するようにしている。
特開2003-279413号公報(段落〔0008〕、〔0045〕~〔0061〕、図1、図9等参照)
ところが、特許文献1のようにメタリック・パールカラー塗装の質感評価(特に粒子感の評価)を、デジタルカメラを用いて行う場合、色彩評価については上記のようにマルチアングル測色計を用いて行い、質感評価については、マルチアングル測色計とは異なる装置(デジタルカメラ)を用いて行うことになる。このように、色彩評価と質感評価とを別々の装置を用いて行うことは、メタリック・パールカラー塗装の評価に用いる装置全体の大型化および高コスト化を意味する。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、色彩評価および質感評価(特に粒子感の評価)を含めて、メタリック塗装またはパール塗装を評価する装置全体の大型化および高コスト化を回避することができるマルチアングル測色計を提供することにある。
本発明の一側面に係るマルチアングル測色計は、被対象物に対して光を出射する発光部と、前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得するとともに、前記光学パラメータを用いて、前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標を算出する指標算出部とを備え、nを2以上の整数として、前記複数の角度を、それぞれθ1~θnとし、前記各々の角度θ1~θnの方向について、前記反射光量に基づいて取得される前記光学パラメータを、それぞれI(θ1)~I(θn)とし、前記各光学パラメータI(θ1)~I(θn)の重み係数を、それぞれa1~anおよびb1~bnの2種類としたとき、前記指標算出部は、以下の式で表される指標Bを、前記光輝材の粒径に相当する指標として算出することを特徴とするマルチアングル測色計;
B={a1・I(θ1)+a2・I(θ2)+・・・+an・I(θn)}
/{b1・I(θ1)+b2・I(θ2)+・・・+bn・I(θn)}
ただし、重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であり、残りは正、負、ゼロのいずれかであり、重み係数b1~bnの各々は、正、負、ゼロのいずれかであり、全てがゼロである場合を除く、である。
本発明の他の側面に係るマルチアングル測色計は、被対象物に対して光を出射する発光部と、前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得するとともに、前記光学パラメータを用いて、前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標を算出する指標算出部とを備え、nおよびmをそれぞれ2以上の整数として、前記複数の角度を、それぞれθ1~θnとし、前記各々の角度θ1~θnの方向について、前記反射光量に基づいて取得される、異なる波長帯域ごとの、または異なる波長ごとの前記光学パラメータを、それぞれI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)とし、前記各光学パラメータI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)の重み係数を、それぞれa1~anおよびb1~bnの2種類としたとき、前記指標算出部は、以下の式で表される指標Bを、前記光輝材の粒径に相当する指標として算出することを特徴とするマルチアングル測色計;
B’1={a1・I’1(θ1)+a2・I’1(θ2)+・・・+an・I’1(θn)}/{b1・I’1(θ1)+b2・I’1(θ2)+・・・+bn・I’1(θn)}
B’2={a1・I’2(θ1)+a2・I’2(θ2)+・・・+an・I’2(θn)}/{b1・I’2(θ1)+b2・I’2(θ2)+・・・+bn・I’2(θn)}
・・・
B’m={a1・I’m(θ1)+a2・I’m(θ2)+・・・+an・I’m(θn)}/{b1・I’m(θ1)+b2・I’m(θ2)+・・・+bn・I’m(θn)}
B=B’1+B’2+・・・+B’m
ただし、
重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であり、残りは正、負、ゼロのいずれかであり、
重み係数b1~bnの各々は、正、負、ゼロのいずれかであり、全てがゼロである場合を除く、
である。
本発明のさらに他の側面に係るマルチアングル測色計は、被対象物に対して光を出射する発光部と、前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得した後に、前記光学パラメータを少なくとも2つ以上の角度で合算し、合算値を前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標として取得する指標算出部とを備える。
上記の構成によれば、色彩評価の際に用いるマルチアングル測色計を用い、上記測色計の指標算出部によって算出された指標Bまたは合算値に基づいて質感評価(特に粒子感の評価)を行うことができる。これにより、色彩評価および質感評価を含めて、メタリック塗装またはパール塗装を評価する装置全体の大型化および高コスト化を回避することができる。
本発明の実施の形態1に係るマルチアングル測色計の全体の構成を模式的に示す説明図である。 上記マルチアングル測色計の分光ユニットの概略の構成を模式的に示す断面図である。 光輝材の粒径が異なる複数の試料の顕微鏡写真を示す説明図である。 上記複数の試料について、複数の角度と明度L*との関係を示すグラフである。 図4で示したグラフを、明度L*の和で正規化したグラフである。 光輝材の粒径順位と、上記光輝材の粒径に相当する指標の値とで決まる点を座標平面上にプロットした説明図である。 光輝材の粒径順位と、上記光輝材の粒径に相当する他の指標の値とで決まる点を座標平面上にプロットした説明図である。 光輝材の粒径順位と、上記光輝材の粒径に相当するさらに他の指標の値とで決まる点を座標平面上にプロットした説明図である。 光輝材の粒径順位と、上記光輝材の粒径に相当するさらに他の指標の値とで決まる点を座標平面上にプロットした説明図である。 光輝材の粒径順位と、上記光輝材の粒径に相当するさらに他の指標の値とで決まる点を座標平面上にプロットした説明図である。 光輝材の粒径順位と、上記光輝材の粒径に相当するさらに他の指標の値とで決まる点を座標平面上にプロットした説明図である。 光輝材の粒径順位と、上記光輝材の粒径に相当するさらに他の指標の値とで決まる点を座標平面上にプロットした説明図である。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本明細書において、数値範囲をa~bと表記した場合、その数値範囲に下限aおよび上限bの値は含まれるものとする。また、本発明は、以下の内容に限定されるものではない。
(1.マルチアングル測色計について)
図1は、本実施形態のマルチアングル測色計1の全体の構成を模式的に示す説明図である。マルチアングル測色計1は、被対象物Mに施されたメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価および質感評価を行うための装置であり、発光部10と、光量検出ユニット20と、制御部30と、記憶部40と、操作部50と、表示部60とを備えている。ここで、被対象物Mとは、メタリック塗装またはパール塗装が施された車体またはその車体の塗装サンプル(試料)を指す。上記車体には、完成品としての自動車のほか、外装パーツ(フェンダー、ドアなど)などの車体の一部も含まれる。
(1-1.発光部)
発光部10は、被対象物Mに対して光を出射し、被対象物Mを照明する照明ユニットであり、本実施形態では、被対象物Mの塗装表面の測定点M0における法線Nに対して45°の方向から被対象物Mを照明する。このような発光部10は、光源装置11と、発光回路12と、ハーフミラー13と、レンズ14と、導光部15とを有している。
光源装置11は、例えばキセノンフラッシュランプからなる光源と、光源から発せられた光線を規制する規制板と、光源から発せられて規制板で規制された光線を平行光に変換するコリメートレンズとを有して構成されている。発光回路12は、制御部30の制御に応じて光源装置11の光源を発光させる回路であり、光源装置11の近傍に設けられている。ハーフミラー13は、光源装置11から発せられた光のうち、一部の光をレンズ14に向けて反射し、残余の光(照明光)を被対象物Mに向けて透過させる。レンズ14は、光源装置11から発せられた光のうち、ハーフミラー13で反射された光を透過させ、導光部15の一端面に集光させる。導光部15は、例えば光ファイバーで構成されており、レンズ14を介して一端面に入射した光を内部で導光して、光量検出ユニット20の後述する分光ユニット22に導く。
(1-2.光量検出ユニット)
光量検出ユニット20は、発光部10から出射され、被対象物Mによって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、複数の角度ごとに反射光量を検出するユニットである。この光量検出ユニット20は、複数の受光部21と、分光ユニット22とを有している。
複数の受光部21は、本実施形態では、6つの受光部21a~21fで構成されている。なお、受光部21の数は、複数であればよく、上記の6個に限定されるわけではない。各受光部21a~21fは、レンズ21a1~21f1と、導光部21a2~21f2とを有している。レンズ21a1~21f1は、発光部10(光源装置11)から出射され、被対象物Mの表面で複数の角度方向に反射された光を透過させ、導光部21a2~21f2の一端面に集光させる。導光部21a2~21f2は、例えば光ファイバーで構成されており、レンズ21a1~21f1を介して一端面入射した光を内部で導光して、分光ユニット22に導く。上記した導光部15および導光部21a2~21f2の他端面側は、分光ユニット22の筐体22a(図2参照)に支持されている。
ここで、発光部10から出射された光の主光線(光束の中心光線)の被対象物M(測定点M0)に対する入射方向と正反射方向とを含む面内(図1では紙面に平行な面内)で、上記正反射方向を0°とし、測定点M0を基準(支点)として、上記正反射方向から上記入射方向に近づくように傾く(回動する)角度方向を正方向とする。本実施形態では、上記複数の角度(方向)として、例えば-15°、+15°、+25°、+45°、+75°、+110°を考える。なお、以下では、+15°、+25°、+45°、+75°、+110°の角度を、正の符号(+)を省略して、単に、15°、25°、45°、75°、110°とも表記する。なお、複数の角度は、上記の角度に限定されるわけではない。
なお、正反射方向を基準とする角度θのことを、Asθとも表記する。Asは、aspecularの略であり、正反射(specular)の方向からのズレを示す。したがって、上記した複数の角度は、As(-15°)、As(15°)、As(25°)、As(45°)、As(75°)、As(110°)とも表現することができる。
分光ユニット22は、各受光部21a~21f(特に、導光部21a2~21f2)を介して入射する光を分光して、上記複数の角度ごとの反射光量(受光量)を検出するとともに、発光部10の導光部15を介して入射する光の受光量を検出する。図2は、分光ユニット22の概略の構成を模式的に示す断面図である。なお、図2では、上記した導光部15および導光部21a2~21f2のうち、5つの導光部21b2~21f2の他端面から出射される光の光路を代表して示す。分光ユニット22は、集光光学系23と、分光部24と、光検出部25とを有している。
集光光学系23は、例えば複数のシリンドリカルレンズ23a~23cを有して構成されており、入射光を、断面が一方向(図2では、導光部15および導光部21a2~21f2の配列方向)に延びる線状の光束に整形する。分光部24は、例えば、リニアバリアブルフィルタ(LVF)または分割フィルタで構成される。LVFは、上記一方向(波長変化方向とも言う)における光の入射位置に応じて、透過光の波長を異ならせるフィルタである。分割フィルタは、透過させる光の波長が相互に異なる多数のフィルタを上記一方向に配置して構成されたフィルタである。
光検出部25は、分光部24を透過した光の波長または波長域ごとの強度に応じた電気信号を生成して出力する複数の光電変換素子で構成される。上記光電変換素子としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)などの光センサを用いることができる。複数の光電変換素子は、分光部24を透過した光の波長が変化する上記一方向において相互に異なる位置に配置されており、これによって、ラインセンサが構成されている。
上記構成の分光ユニット22において、導光部21a2~21f2の他端面から出射された光はそれぞれ、集光光学系23によって上記一方向に線状の光束に整形された後、分光部24で上記一方向に分光され、光検出部25に入射する。光検出部25では、導光部21a2~21f2ごとに、つまり、被対象物Mでの反射方向である複数の角度ごとに、入射光の波長に応じた受光量が検出される。上記受光量に応じた電気信号は、制御部30に出力される。また、同様の原理で、発光部10の導光部15を介して入射する光についても、光検出部25にて受光量が検出され、上記受光量に応じた電気信号が制御部30に出力される。
なお、分光ユニット22において、導光部15および導光部21a2~21f2の他端面の近傍にシャッタを設け、各シャッタをON/OFFすることによって、各導光部から出射される光の透過/遮断を個々に制御してもよい。
(1-3.制御部)
図1に戻って説明を続ける。制御部30は、例えばCPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)で構成されており、記憶部40に記憶された動作プログラムに基づいて動作する。このような制御部30は、全体制御部31と、演算部32とを含む。
全体制御部31は、マルチアングル測色計1の各部の動作を制御する。また、全体制御部31は、光量検出ユニット20の導光部15から出射されて光検出部25で検出された光の受光量に基づいて、上記光源の発光回路12を制御する。これにより、測色の対象となる被対象物Mごとに、適切な光量で上記光源を発光させ、被対象物Mを照明することができる。
演算部32は、光量検出ユニット20から出力される電気信号に基づいて、各種演算を行う。例えば、演算部32は、上記電気信号が表す、光量検出ユニット20で検出された反射光量に基づいて、被対象物Mの表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得するとともに、上記光学パラメータを、被対象物Mでの反射方向である複数の角度ごとに取得する。したがって、上記角度ごとに上記光学パラメータを表示部60に表示させると、表示部60を見る使用者は、表示された光学パラメータを見て、被対象物Mの表面の色彩評価を上記角度のそれぞれについて行うことが可能となる。
ここで、上記光学パラメータとしては、例えば、分光反射率、XYZ表色系における3刺激値XYZ、L***表色系における明度L*およびクロマティクネス指数(a*値およびb*値)を挙げることができる。
分光反射率は、各波長について、完全拡散反射面で光が反射されて得られる反射光量(既知とする)に対する、被対象物Mで反射された光の反射光量の比率に100を乗じた値(%)で表される。光学パラメータが分光反射率であれば、上記分光反射率に基づいて、例えば被対象物Mの表面に施された塗装の色や濃淡を評価することが可能となる。
XYZ表色系における3刺激値XYZは、以下の数1式または数2式によって演算される。数1式は、CIE(国際照明委員会)で1931年に採択した等色関数に基づく三色表色系(2°視野XYZ表色系とも言う)における3刺激値XYZの演算式を示す。また、数2式は、CIEで1964年に採択した等色関数に基づく三色表色系(10°視野XYZ表色系とも言う)における3刺激値X101010の演算式を示す。なお、ここでは、数1式の3刺激値XYZと数2式の3刺激値X101010とをまとめて、3刺激値XYZと称する。光学パラメータが3刺激値XYZであれば、それらの刺激値を用いて、明度(Y値、輝度値)、色度x(=X/(X+Y+Z))およびy(=Y/(X+Y+Z))を評価することが可能となる。
Figure 0007001102000001
Figure 0007001102000002
***表色系における明度L*は、以下の数3式によって演算される。また、クロマティクネス指数(a*値およびb*値)は、以下の数4式によって演算される。a*値およびb*値から色相および彩度がわかるため、光学パラメータがL*、a*値、b*値であれば、明度、色相および彩度を評価することが可能となる。なお、数4式において、X/Xn、Y/Yn、Z/Znに(24/116)3=0.008856以下のものがある場合、対応する立方根の項をそれぞれ数5式に置き換えて計算する。
Figure 0007001102000003
Figure 0007001102000004
Figure 0007001102000005
(1-4.記憶部、操作部、表示部)
記憶部40は、例えば、不揮発性メモリで構成されており、制御部30の動作プログラムのほか、光量検出ユニット20から出力される各種データ(検出値)等を格納する。操作部50は、使用者による各種の入力を受け付ける入力部である。使用者によって操作部50が操作されると、その操作に応じた信号が制御部30に送られ、制御部30の制御により、各種の動作(例えば電源のON/OFF、測色の開始/停止など)が実行される。表示部60は、各種の情報を表示するディスプレイである。例えば、上記した光学パラメータや、後述する指標Bなど、演算部32で演算された結果が表示部60に表示される。
(2.光輝材の粒径に相当する指標の算出方法)
本実施形態では、上記した制御部30の演算部32は、色彩評価に用いられる上記光学パラメータを用いて、メタリック塗装またはパール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標を算出する。この場合、演算部32は、上記指標を算出する指標算出部として機能する。以下、上記指標の算出方法について説明する。
図3は、光輝材の粒径が段階的に異なる各試料P1~P8の顕微鏡写真を、光輝材の平均粒径が大きいほうから順に並べて示したものである。なお、光輝材の平均粒径は、試料P1で約80μmであり(試料P1~P8の中で最大であり)、試料P1から試料P8に向かって順に減少しており、試料P1における光輝材の平均粒径は、約10μmである。なお、各顕微鏡写真の撮影倍率は、全て同じ(ここでは接眼レンズの倍率×対物レンズの倍率で50倍)である。
ここで、以下での説明の便宜上、各試料の表面に入射して反射された光のうち、正反射方向に近い角度(例えばAs(-15°)~As(45°))で反射された光を、ハイライトと称し、正反射方向から離れた角度(例えばAs(75°)~As(110°))で反射された光を、シェードと称する。
光輝材の粒径が小さいほど(光輝材の粒子が細かいほど)、入射光は試料内部まで潜って光輝材で反射する機会が多くなる。すると、入射光は、傾きを有する光輝材で反射される確率が増え、試料外部へ反射される際に、正反射から離れた方向へと拡散しやすくなる。結果的に、拡散光の成分が増える。逆に、光輝材の粒径が大きいほど(光輝材の粒子が粗いほど)、入射光は試料表面に近い光輝材で反射される確率が高くなり、試料内部での光輝材での反射機会が少なくなる。すると、入射光は、試料外部へ反射される際に正反射に近い方向に反射されやすくなる。結果的に、正反射方向に指向性を持った反射光の角度分布が得られる。
すなわち、光輝材の粒径が小さい場合、内部での光の反射機会が増大し、拡散成分が増えるため、ハイライトとシェートとで反射光の受光量(反射光量)の差が小さくなる。逆に、光輝材の粒径が大きい場合、内部での光の反射機会が減少し、正反射成分が増えるため、ハイライトとシェードとで反射光の受光量(反射光量)の差が大きくなる。
したがって、光輝材が細かい場合、反射光のハイライト成分(受光量)が相対的に低くなり、シェード成分(の受光量)が相対的に高くなる。逆に、光輝材が粗い場合、反射光のハイライト成分が相対的に高くなり、シェード成分が相対的に低くなる。
よって、以上のことから、絶対値に依存しない、反射光のハイライト成分およびシェード成分の相対的な高低関係が、光輝材の粒径と相関を持つと考えられる。したがって、上記高低関係に基づいて、光輝材の粒径の大小を判断することが可能となる。
光輝材の粒径の大小を判断する基本的な考え方は、上記の通りであるが、本願発明者らは、複数の角度ごとに得られる光学パラメータ(例えば明度L*)と光輝材の粒径との間でさらに高い相関が得られる式を検討し、得られた式を、演算部32での指標の演算式として設定した。より詳しくは、以下の通りである。
図4は、上記した8つの試料P1~P8について、複数の角度As(-15°)、As(15°)、As(25°)、As(45°)、As(75°)、As(110°)と、L***表色系の明度L*との関係を示すグラフである。同図のように、試料P1~P8のいずれについても、角度As(-15°)で明度L*が最も高く、角度As(110°)に近づくにつれて明度L*が低くなり、角度As(110°)で明度L*が最も低くなることがわかる。
図5は、図4で示したグラフを、試料P1~P8ごとに明度L*の和(面積、積分値)で正規化して示したものである。正規化により、試料P1~P8間での明度L*の絶対値の差がキャンセルされ、粒径の大小による明度L*の相対分布の差が顕著に表れる。
ここで、ハイライト(-15°≦Asθ≦45°)に着目すると、光輝材の粒径が大きいほど(試料P1に近づくほど)、明度L*の分布の勾配が大きく、光輝材の粒径が小さいほど(試料P8に近づくほど)、明度L*の分布の勾配が小さいことが顕著である。このことは、ハイライトの2角度について得られる明度L*の差と、光輝材の粒径との間に高い相関があると言える。したがって、例えば、光輝材の粒径に相当する指標をB1またはB2として、以下のいずれかの式によって指標B1またはB2を演算することにより、指標B1またはB2の値に基づいて光輝材の粒径の大小を評価することが可能となる。なお、以下の式において、L(θ)は、角度θについて得られる明度L*を指す。
B1={(L(-15°)-L(25°)}/{(L(-15°)+L(15°)+L(25°)+L(45°)+L(75°)+L(110°)} ・・・(1)
B2={(L(15°)-L(25°)}/{(L(-15°)+L(15°)+L(25°)+L(45°)+L(75°)+L(110°)} ・・・(2)
次に、上記の式(1)に基づいて得られる指標B1と、光輝材の粒径との相関性、および上記の式(2)に基づいて得られる指標B2と、光輝材の粒径との相関性を検証する。
図6は、光輝材の粒径の異なる複数の試料について、上記光輝材の粒径順位と、式(1)を用いて算出した指標B1の値とで決まる点を座標平面上にプロットしたものである。なお、光輝材の粒径順位は、値が小さいほど粒径が大きく、値が大きいほど粒径が小さいことを示す。同図の各点の分布を近似する回帰直線を最小二乗法によって求めると、回帰直線として、y=-0.0007x+0.0319が得られ、回帰直線と各点との相関度を示す決定係数としては、R2=0.7258が得られた。なお、決定係数R2は、以下の数6式によって算出される。通常、決定係数R2が0.5以上であれば、相関が高いと考えられるため、上記決定係数R2の値より、指標B1と光輝材の粒径との相関は高いと言える。
Figure 0007001102000006
また、図7は、光輝材の粒径の異なる複数の試料について、上記光輝材の粒径順位と、式(2)を用いて算出した指標B2の値とで決まる点を座標平面上にプロットしたものである。上記と同様に、回帰直線を最小二乗法によって求めると、回帰直線として、y=-0.002x+0.0896が得られ、決定係数としては、R2=0.6908が得られた。したがって、指標B2と光輝材の粒径との相関も高いと言える。
また、式(1)~(2)の分子に、2角度についての明度L*の差が含まれているのであれば、上記分子に他の角度についての明度L*がさらに加算または減算されていても、算出された指標のそれぞれと光輝材の粒径との間に高い相関があることが、以下の検討からわかった。例えば以下に示す式(3)によって指標B3を演算してもよい。
B3={(L(-15°)-L(25°)+0.5L(75°)}/{(L(-15°)+L(15°)+L(25°)+L(45°)+L(75°)+L(110°)}
・・・(3)
図8は、光輝材の粒径の異なる複数の試料について、上記光輝材の粒径順位と、式(3)を用いて算出した指標B3の値とで決まる点を座標平面上にプロットしたものである。回帰直線を最小二乗法によって求めると、回帰直線として、y=-0.0084x+0.438が得られ、決定係数としては、R2=0.7282が得られた。したがって、指標B3と光輝材の粒径との相関も高いと言える。
なお、細かい検証については省略するが、上記した式(1)~(3)の分子が、シェードの2角度についての明度L*の差(例えば(L(75°)-L(110°))であったり、ハイライトの角度についての明度L*とシェードの角度についての明度L*との差(例えば(L(-15°)-L(75°))であっても、算出された指標のそれぞれと光輝材の粒径との間に高い相関があることがわかった。
また、式(3)の検証より、演算式の分子のL(θ)の係数(重み係数とも言う)は、「+1」および「-1」のほか、それ以外の係数であってもよく(式(3)の分子の「0.5L(75°)」参照)、さらに係数としてゼロが含まれていてもよいと言える(例えば式(3)の分子において、L(25°)、L(45°)、L(110°)の係数は全てゼロと考えることができる)。さらに、式(1)~(3)の分母では、L(θ)の係数が全て「+1」であり、分母がL(θ)の単純和となっているが、分母のL(θ)の係数に「+1」以外の正の値が含まれていてもよく、負の値が含まれていてもよく、ゼロが含まれていてもよい。ただし、分母の全てのL(θ)について、係数が全てゼロである場合は除かれる(演算式の分母がゼロとなり、指標が無限大の値となるため)。
また、以上では、光輝材の粒径に相当する指標を演算するにあたって、L***表色系の明度L*を用いて演算する例について説明したが、明度L*の代わりに、例えばXYZ表色系のXYZ刺激値や分光反射率を用いてもよい。この場合でも、算出された指標と光輝材の粒径との間に高い相関が得られるため、指標に基づいて例えば異なる色同士で光輝材の粒径を比較することも可能となり、指標に基づく粒径判断の適用範囲がさらに広がる。なお、明度L*の代わりに、XYZ表色系のXYZ刺激値や分光反射率を用いる例のさらに望ましい形態については、後述する実施の形態2で説明する。
したがって、以上のことから、指標の算出に用いる演算式を一般化すると、特定角度についての光学パラメータの線形和を、複数角度(例えば、全測定角度)についての光学パラメータの重み付け平均で正規化した式で表現することができると言える。すなわち、光輝材の粒径に相当する指標B(指標B1~B3を含む)は、以下の式によって演算される。
B={a1・I(θ1)+a2・I(θ2)+・・・+an・I(θn)}
/{b1・I(θ1)+b2・I(θ2)+・・・+bn・I(θn)}
ただし、nを2以上の整数として、被対象物Mの表面での複数の反射方向を示す角度を、それぞれθ1~θnとし、各々の角度θ1~θnの方向について、色彩評価に用いられる光学パラメータを、それぞれI(θ1)~I(θn)とし、各光学パラメータI(θ1)~I(θn)の重み係数を、それぞれa1~anおよびb1~bnの2種類とする。なお、重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であり、残りは正、負、ゼロのいずれかである。また、重み係数b1~bnの各々は、正、負、ゼロのいずれかであり、全てがゼロである場合を除く。
上記の考察から、指標Bと、メタリック塗装またはパール塗装に使用される光輝材の粒径(粒子感、質感)とは相関が高いと言えるため、指標Bに基づいて、光輝材の粒径の大小を評価することが可能となる。例えば、算出された指標B(数値)を表示部60に表示させることにより、使用者は表示部60に表示された指標Bを見て、光輝材の粒径の大小を評価することが可能となる。したがって、従来必要であったデジタルカメラなどの2次元センサを別途用いることなく、マルチアングル測色計1のみを用い、色彩評価に用いられる光学パラメータを利用して質感評価のための指標Bを算出し、色彩評価と併せて、指標Bの値に基づいて質感(ここでは粒子感)を評価することが可能となる。したがって、メタリック塗装およびパール塗装の評価に用いる装置としては、マルチアングル測色計1のみで済むため(デジタルカメラなどの2次元センサは不要であるため)、上記装置の大型化および高コスト化を回避することができる。
また、重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であることから、指標Bの演算式の分子には、特定の2角度についての光学パラメータの重み付け差に相当する項が必ず含まれることになる。上記の差と光輝材の粒径との間には高い相関があるため、上記の差を指標Bの演算に反映させることにより、得られた指標Bに基づいて光輝材の粒径の大小を適切に評価することが可能となる。
また、明度L*は、上述したように、光量検出ユニット20での受光量(反射光量)に応じて演算によって取得することが可能であり(分光反射率→3刺激値XYZ→L***の順に演算可能)、色彩評価(明るさの評価)のパラメータとして通常用いられる。したがって、このような明度L*を指標Bの演算に用いることにより、つまり、指標Bの演算で用いる各光学パラメータI(θ1)~I(θn)を全て明度L*とすることにより、マルチアングル測色計1を用いて色彩評価と質感評価とを両方行うことが確実に可能となる。
なお、マルチアングル測色計1の光量検出ユニット20は、XYZ表色系の等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)に対応する分光感度を有するフィルタと、各フィルタに対応する複数のセンサを備え、導光部21a2~21f2から出射され、各フィルタを透過した光をそれぞれのセンサで検知し、各センサから受光量に応じた電気信号(3刺激値XYZに対応する電気信号)を制御部30に出力する構成であってもよい。この場合、演算部32は、上記電気信号に基づいて取得される3刺激値XYZから明度L*を演算し、得られた明度L*を用いて指標Bを算出することが可能となる。
また、指標Bの演算式において、重み係数a1~an(演算式の分子に含まれる係数)のうちで正の重み係数が掛かる光学パラメータに対応する角度の少なくとも1つは、正反射方向を基準として-15°~+45°の範囲内(ハイライト)の角度である。例えば、演算式の分子中で、正の重み係数が掛かる光学パラメータは、式(1)の分子では、L(-15°)であり、式(2)の分子では、L(15°)であり、式(3)の分子では、L(-15°)およびL(75°)である。なお、演算式の分子中に、L(-15°)、L(15°)、L(75°)以外に、正の重み係数が掛かる光学パラメータがさらに含まれていてもよいことは上述の通りである。したがって、以上のことから、演算式の分子中で、正の重み係数が掛かる光学パラメータに対応する角度の少なくとも1つは、ハイライトの角度であると言える。
ハイライトの範囲(-15°~45°)では、シェードの範囲(75°~110°)に比べて、光量検出ユニット20での受光量に応じて取得される光学パラメータ(例えば明度L*)の値が大きい。このため、正の重み係数が掛かる光学パラメータと、他の角度について得られる光学パラメータ(重み係数が負のもの)との差を大きくして、指標Bの取り得る範囲(ダイナミックレンジ)を広げることが可能となる。これにより、指標Bに基づく質感評価がしやすくなる。つまり、指標Bに基づいて、光輝材の粒径の大小を複数段階で細かく評価することが可能となる。
また、重み係数a1~anのうちで負の重み係数が掛かる光学パラメータに対応する角度の少なくとも1つは、正反射方向を基準として-15°~+45°の範囲内(ハイライト)の角度である。例えば、上記した式(1)~(3)の分子において、負の重み係数が掛かる光学パラメータは、全てL(25°)である。なお、演算式の分子中に、L(25°)以外に、負の重み係数が掛かる光学パラメータがさらに含まれていてもよいことは上述の通りである。したがって、以上のことから、演算式の分子中で、負の重み係数が掛かる光学パラメータに対応する角度の少なくとも1つは、ハイライトの角度であると言える。
ハイライトの範囲では、シェードの範囲に比べて、光量検出ユニット20での受光量に応じて取得される光学パラメータの値が大きいことは上述の通りである。このため、上記光学パラメータが持つ情報(例えば明度L*)を指標Bに大きく反映させて、指標Bに基づく質感評価を適切に行うことが可能となる。
また、上記した式(1)~(3)の分母において、各光学パラメータの重み係数は、全て「+1」となっている。このことは、上記した指標Bの演算式において、重み係数b1~bn(演算式の分母に含まれる係数)の各々が1であることと等価である。この場合、演算式の分母が、複数の角度についての光学パラメータの単純和(積分値)となるため、演算による指標Bの取得が容易となる。
また、本実施形態のマルチアングル測色計1は、演算部32によって算出された指標Bを表示する表示部60をさらに備えている。これにより、使用者は、表示部60に表示された指標Bを見て、光輝材の粒径の大小を評価することが可能となる。
なお、以上では、演算式によって算出される指標Bが正の値であることを前提に説明したが、指標Bは負の値であってもよい。例えば式(1)の分子において、L(-15°)の重み係数を「-1」とし、L(25°)の重み係数を「+1」としたとき、指標B1の値は負になる。この場合は、指標(負の値)の原点(ゼロ)からの距離の大小を評価することによって、粒径(粒子感、質感)の大小を評価すればよい。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施の形態1と異なる部分についてのみ説明する。
実施の形態1では、光輝材の粒径に相当する指標の演算に、L***表色系の明度L*を用いる例について説明した。L***表色系の明度L*は、XYZ表色系ではY値のみに依存し、Y値は、RGB表色系においてG(緑)に相当する波長帯域の寄与が大きい。したがって、可視光の波長域(例えば400~700nm)のうち、中央付近(ほぼGの波長域)の分光反射強度(分光反射率、反射光量)は、明度L*への寄与度が大きく(明度L*に大きく加味され)、他の波長域(赤や青の波長域)の分光反射強度は、明度L*への寄与度が小さい。
このため、例えばGの塗色同士での光輝材の粒径の比較や、無彩色同士での光輝材の粒径の比較(例えばホワイトの塗装とシルバーの塗装での光輝材の粒径の比較)であれば、明度L*を用いた演算式でも、その演算式によって算出される指標と光輝材の粒径との相関が十分に得られるため、問題はない。しかし、明度L*への寄与度が小さい波長域(例えば赤色)の塗色同士での光輝材の粒径の比較や、赤、緑、青などの複数の異なる塗色間での光輝材の粒径の比較においては、明度L*を用いた演算式では、算出される指標と光輝材の粒径との相関が十分に得られないおそれがある。
そこで、本願発明者らは、色彩評価に用いられる光学パラメータのうち、明度L*以外の光学パラメータを用いた指標Bの演算式を検討した。そして、検討の結果、見出した演算式を、実施の形態1の演算部32での演算式として設定した。すなわち、演算部32は、以下の演算式で表される指標Bを、光輝材の粒径に相当する指標として算出する。
B’1={a1・I’1(θ1)+a2・I’1(θ2)+・・・+an・I’1(θn)}/{b1・I’1(θ1)+b2・I’1(θ2)+・・・+bn・I’1(θn)}
B’2={a1・I’2(θ1)+a2・I’2(θ2)+・・・+an・I’2(θn)}/{b1・I’2(θ1)+b2・I’2(θ2)+・・・+bn・I’2(θn)}
・・・
B’m={a1・I’m(θ1)+a2・I’m(θ2)+・・・+an・I’m(θn)}/{b1・I’m(θ1)+b2・I’m(θ2)+・・・+bn・I’m(θn)}
B=B’1+B’2+・・・+B’m
ただし、nおよびmを2以上の整数として、被対象物Mの表面での複数の反射方向を示す角度(正反射方向を0°とする)を、それぞれθ1~θnとし、各々の角度θ1~θnの方向について、光量検出ユニット20で検出される反射光量に基づいて取得される、異なる波長帯域ごとの、または異なる波長ごとの光学パラメータを、それぞれI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)とし、各光学パラメータI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)の重み係数を、それぞれa1~anおよびb1~bnの2種類とする。なお、重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であり、残りは正、負、ゼロのいずれかである、また、重み係数b1~bnの各々は、正、負、ゼロのいずれかであり、全てがゼロである場合を除く。
ここで、上記の光学パラメータI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)としては、波長によって特性が変化する波長依存性を示すパラメータを用いることができ、具体的には、3刺激値XYZ、または複数の波長λ(例えば400~700nm)における分光反射率Ref(λ,θ)を用いることができる。以下、より詳細に説明する。
(光学パラメータが3刺激値XYZの場合)
光学パラメータが、3刺激値XYZである場合、上記のI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)は、XYZに対応して、I’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、I’3(θ1)~I’3(θn)とすることができる。
ここで、
I’1(θ1)~I’1(θn)=X(θ1)~X(θn
I’2(θ1)~I’2(θn)=Y(θ1)~Y(θn
I’3(θ1)~I’3(θn)=Z(θ1)~Z(θn
としたとき、
B’1=B’x={a1・X(θ1)+a2・X(θ2)+・・・+an・X(θn)}/{b1・X(θ1)+b2・X(θ2)+・・・+bn・X(θn)}
B’2=B’y={a1・Y(θ1)+a2・Y(θ2)+・・・+an・Y(θn)}/{b1・Y(θ1)+b2・Y(θ2)+・・・+bn・Y(θn)}
B’3=B’z={a1・Z(θ1)+a2・Z(θ2)+・・・+an・Z(θn)}/{b1・Z(θ1)+b2・Z(θ2)+・・・+bn・Z(θn)}
であり、
B=B’x+B’y+B’z
である。
具体例としては、
B’x={X(15°)-X(25°)}/{(X(-15°)+X(15°)+X(25°)+X(45°)+X(75°)+X(110°)}
B’y={Y(15°)-Y(25°)}/{(Y(-15°)+Y(15°)+Y(25°)+Y(45°)+Y(75°)+Y(110°)}
B’z={Z(15°)-Z(25°)}/{(Z(-15°)+Z(15°)+Z(25°)+Z(45°)+Z(75°)+Z(110°)}
B=B’x+B’y+B’z
とすることができる。
図9は、光輝材の粒径の異なる複数の試料について、上記光輝材の粒径順位と、上記のB’x、B’y、B’zに基づいて得られる指標Bの値とで決まる点を座標平面上にプロットしたものである。同図の各点の分布を近似する回帰直線を最小二乗法によって求めると、回帰直線として、y=-16.291x+595.37が得られ、回帰直線と各点との相関度を示す決定係数としては、R2=0.6271が得られた。したがって、上記決定係数R2の値より、指標Bと光輝材の粒径との相関は高いと言える。
3刺激値XYZは、人間の目が感じるRGBの色とほぼ対応しているため、光学パラメータとして、各角度ごとの3刺激値XYZを用いて指標Bの演算式を設定することにより、この演算式に基づいて、可視光の波長域全体にわたって光輝材の粒径との相関の高い指標Bを算出することができる。これにより、明度L*への寄与度が小さい波長域の塗色同士(例えば赤の塗色同士、青の塗色同士)での光輝材の粒径の比較や、複数の異なる塗色間(例えば赤の塗色と青の塗色との間)での光輝材の粒径の比較を行う場合でも、算出された指標Bに基づいて、光輝材の粒径の大小を適切に評価することができる。
(光学パラメータが分光反射率の場合)
光学パラメータが、複数の波長λにおける分光反射率Ref(λ,θ)である場合、上記のI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)は、複数の波長λを、λ1、λ2、・・・λmとして、
I’1(θ1)~I’1(θn)=Ref(λ1,θ1)~Ref(λ1,θn
I’2(θ1)~I’2(θn)=Ref(λ2,θ1)~Ref(λ2,θn
・・・
I’m(θ1)~I’m(θn)=Ref(λm,θ1)~Ref(λm,θn
と表すことができる。この場合、
B’1={a1・Ref(λ1,θ1)+a2・Ref(λ1,θ2)+・・・+an・Ref(λ1,θn)}/{b1・Ref(λ1,θ1)+b2・Ref(λ1,θ2)+・・・+bn・Ref(λ1,θn)}
B’2={a1・Ref(λ2,θ1)+a2・Ref(λ2,θ2)+・・・+an・Ref(λ2,θn)}/{b1・Ref(λ2,θ1)+b2・Ref(λ2,θ2)+・・・+bn・Ref(λ2,θn)}
・・・
B’m={a1・Ref(λm,θ1)+a2・Ref(λm,θ2)+・・・+an・Ref(λm,θn)}/{b1・Ref(λm,θ1)+b2・Ref(λm,θ2)+・・・+bn・Ref(λm,θn)}
であり、
B=B’1+B’2+・・・+B’m
である。
具体例としては、複数の波長λとして、可視光の400~700nmの範囲で10nmごとの波長を考える場合、以下のようにして指標Bを演算することができる。
B’1={Ref(400nm,15°)-Ref(400nm,25°)}/{Ref(400nm,-15°)+Ref(400nm,15°)+Ref(400nm,25°)+Ref(400nm,45°)+Ref(400nm,75°)+Ref(400nm,110°)}
B’2={Ref(410nm,15°)-Ref(410nm,25°)}/{Ref(410nm,-15°)+Ref(410nm,15°)+Ref(410nm,25°)+Ref(410nm,45°)+Ref(410nm,75°)+Ref(410nm,110°)}
・・・
B’31={Ref(700nm,15°)-Ref(700nm,25°)}/{Ref(700nm,-15°)+Ref(700nm,15°)+Ref(700nm,25°)+Ref(700nm,45°)+Ref(700nm,75°)+Ref(700nm,110°)}
B=B’1+B’2+・・・+B’31
である。
図10は、光輝材の粒径の異なる複数の試料について、上記光輝材の粒径順位と、上記のB’1~B’31に基づいて得られる指標Bの値とで決まる点を座標平面上にプロットしたものである。同図の各点の分布を近似する回帰直線を最小二乗法によって求めると、回帰直線として、y=-0.143x+7.5191が得られ、回帰直線と各点との相関度を示す決定係数としては、R2=0.726が得られた。したがって、上記決定係数R2の値より、指標Bと光輝材の粒径との相関は高いと言える。
光学パラメータとして、各波長λおよび各角度ごとの分光反射率Ref(λ,θ)を用いて指標Bの演算式を設定することにより、この演算式に基づいて、可視光の波長域全体にわたって光輝材の粒径との相関の高い指標Bを算出することができる。したがって、光学パラメータとして3刺激値XYZを用いた場合と同様に、明度L*への寄与度が小さい波長域の塗色同士での光輝材の粒径の比較や、複数の異なる塗色間での光輝材の粒径の比較を行う場合でも、算出された指標Bに基づいて、光輝材の粒径の大小を適切に評価することができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施の形態1および2と異なる部分についてのみ説明する。
光輝材の粒径が小さいほど(光輝材の粒子が細かいほど)、入射光は試料内部まで潜って光輝材で反射する機会が多くなる。すると、入射光は、傾きを有する光輝材で反射される確率が増え、光輝材や塗料内部における吸収ロスが大きくなるため、試料外部へ反射される際に、全方向の光量和が減少する。逆に、光輝材の粒径が大きいほど(光輝材の粒子が粗いほど)、入射光は試料表面に近い光輝材で反射される確率が高くなり、試料内部での光輝材での反射機会が少なくなる。すると、光輝材や塗料内部における吸収ロスが小さくなるため、入射光が試料外部へ反射される際に、全方向の光量和が増加する。
したがって、全方向への反射光の総和を受光する積分球などの受光手段(例えばコニカミノルタ株式会社製のCM-700d)にて受光した場合、受光手段からの出力値は、光輝材の粒径が小さい場合には小さくなり、逆に光輝材の粒径が大きい場合には大きくなる傾向がある。
一方、マルチアングル測色計のように、複数角度の反射光を個別に受光できる測定器においても、正反射近傍を含めた各角度の出力を合算することで、上記と同様の効果を得ることが可能である。すなわち、複数角度についての出力を合算することで、光輝材の粒径に相当する指標を算出することが可能である。
そこで、本実施形態では、複数の角度As(-15°)、As(15°)、As(25°)、As(45°)、As(75°)、As(110°)での測色が可能な6角度マルチアングル測色計1を用いる場合において、上記の考察に基づいて、以下の式で表される指標Bを、演算部32での指標の演算式として設定した。すなわち、
B=L(-15°)+L(15°)+L(25°)+L(45°)+L(75°)+L(110°)
である。
図11は、光輝材の粒径の異なる複数の試料について、上記光輝材の粒径順位と、上記の式を用いて算出した指標Bの値とで決まる点を座標平面上にプロットしたものである。回帰直線を最小二乗法によって求めると、回帰直線として、y=-0.9182x+117.39が得られ、決定係数としては、R2=0.5139が得られた。したがって、上記の指標Bと光輝材の粒径との相関は高いと言える。
以上では、光学パラメータとして、角度θについて得られる明度L*を指すL(θ)を用いて指標Bを演算する例について説明したが、3刺激値XYZ、または複数の波長λ(例えば400~700nm)における分光反射率Ref(λ,θ)を用いて指標Bを演算するようにしてもよい。例えば、光学パラメータとして3刺激値XYZを用いる場合、以下の式で表される指標Bを、演算部32での指標の演算式として設定してもよい。すなわち、
B’1=X(-15°)+X(15°)+X(25°)+X(45°)+X(75°)+X(110°)
B’2=Y(-15°)+Y(15°)+Y(25°)+Y(45°)+Y(75°)+Y(110°)
B’3=Z(-15°)+Z(15°)+Z(25°)+Z(45°)+Z(75°)+Z(110°)
B=B’1+B’2+B’3
である。
図12は、光輝材の粒径の異なる複数の試料について、上記光輝材の粒径順位と、上記の式を用いて算出した指標Bの値とで決まる点を座標平面上にプロットしたものである。回帰直線を最小二乗法によって求めると、回帰直線として、y=-7.3431x+448.73が得られ、決定係数としては、R2=0.5253が得られた。したがって、上記の指標Bと光輝材の粒径との相関は高いと言える。
なお、本実施形態では、6角度について得られる光学パラメータを合算して指標B(合算値)を演算しているが、指標Bを得るための演算式は上記の式に限定されるわけではない。細かい検証については省略するが、少なくとも2角度についての光学パラメータを合算して指標Bを算出すれば、算出された指標Bと光輝材の粒径との間に高い相関が得られることが種々の検討から分かった。
以上、本実施形態では、指標算出部としての演算部32は、メタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータ(明度L*、XYZ刺激値、分光反射率など)を取得した後に、取得した光学パラメータを少なくとも2つ以上の角度で合算し、合算値をメタリック塗装またはパール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標として取得する。この場合でも、実施の形態1または2と同様の効果を得ることができる。すなわち、デジタルカメラなどの2次元センサを別途用いることなく、マルチアングル測色計1のみを用い、色彩評価に用いられる光学パラメータを利用して指標Bを算出し、色彩評価と併せて、指標Bの値に基づいて質感(粒子感)を評価することが可能となる。したがって、メタリック塗装およびパール塗装の評価に用いる装置としては、マルチアングル測色計1のみで済み、上記装置の大型化および高コスト化を回避することができる。
また、前述の実施の形態1および2では、指標Bの演算に用いる光学パラメータの重み係数として、正の値のほか、負の値を設定することが必要である。これに対して、本実施形態では、上記重み係数として正の値を設定するだけで済み、その重み係数も各光学パラメータの単純和となる「+1」であるため、簡単かつ迅速に指標Bを算出することができる。これにより、マルチアングル測色計1による測定の開始後、指標Bを迅速に取得して表示部60に表示させることができ、使用者は、表示された指標Bに基づく質感(粒子感)の評価を迅速に開始することが可能となる。
また、指標Bの算出に用いる光学パラメータは、明度L*、3刺激値XYZ、複数の波長λにおける分光反射率Ref(λ,θ)のいずれかを含んでいるため、それらの各パラメータを用いて、粒子感との相関の高い指標Bを確実に取得することができる。
なお、本実施形態で算出される指標Bは、少なくとも2角度について得られる光学パラメータの合算値であるため、指標Bを表示部60に表示させることは、上記合算値を表示部60に表示させることと同義である。このような合算値の表示により、使用者は合算値に基づいて粒子感を評価することが可能となる。
なお、本実施形態で説明した指標Bは、以下の演算式によって算出されると言うこともできる。
例えば、nを2以上の整数とし、各々の角度θ1~θnの方向について、光量検出ユニット20で検出される反射光量に基づいて取得される光学パラメータを、それぞれI(θ1)~I(θn)としたとき、指標Bは、以下の演算式によって算出される。すなわち、
B=I(θ1)+I(θ2)+・・・+I(θn
である。
特に、各光学パラメータI(θ1)~I(θn)が全て明度L*である場合、角度θ1~θnについて得られる明度L*をL(θ1)~L(θn)として、指標Bは、以下の演算によって算出される。すなわち、
B=L(θ1)+L(θ2)+・・・+L(θn
である。
また、nおよびmをそれぞれ2以上の整数とし、上記反射光量に基づいて取得される、異なる波長帯域ごとの、または異なる波長ごとの上記光学パラメータを、それぞれI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)としたとき、指標Bは、以下の演算式によって算出される。すなわち、
B’1=I’1(θ1)+I’1(θ2)+・・・+I’1(θn
B’2=I’2(θ1)+I’2(θ2)+・・・+I’2(θn
・・・
B’m=I’m(θ1)+I’m(θ2)+・・・+I’m(θn
B=B’1+B’2+・・・+B’m
である。
特に、上記光学パラメータが、3刺激値XYZであり、
I’1(θ1)~I’1(θn)=X(θ1)~X(θn
I’2(θ1)~I’2(θn)=Y(θ1)~Y(θn
I’3(θ1)~I’3(θn)=Z(θ1)~Z(θn
としたとき、指標Bは、以下の演算式によって算出される。すなわち、
B’1=B’x=X(θ1)+X(θ2)+・・・+X(θn
B’2=B’y=Y(θ1)+Y(θ2)+・・・+Y(θn
B’3=B’z=Z(θ1)+Z(θ2)+・・・+Z(θn
B=B’x+B’y+B’z
である。
また、上記光学パラメータが、複数の波長λにおける分光反射率Ref(λ,θ)であり、上記複数の波長λを、λ1、λ2、・・・λmとして、
I’1(θ1)~I’1(θn)=Ref(λ1,θ1)~Ref(λ1,θn
I’2(θ1)~I’2(θn)=Ref(λ2,θ1)~Ref(λ2,θn
・・・
I’m(θ1)~I’m(θn)=Ref(λm,θ1)~Ref(λm,θn
としたとき、指標Bは、以下の演算式によって算出される。すなわち、
B’1=Ref(λ1,θ1)+Ref(λ1,θ2)+・・・+Ref(λ1,θn
B’2=Ref(λ2,θ1)+Ref(λ2,θ2)+・・・+Ref(λ2,θn
・・・
B’m=Ref(λm,θ1)+Ref(λm,θ2)+・・・+Ref(λm,θn)}
であり、
B=B’1+B’2+・・・+B’m
である。
〔その他〕
以上の各実施の形態で説明したマルチアングル測色計は、以下のように表現することもできる。
すなわち、以上で説明したマルチアングル測色計は、被対象物に対して光を出射する発光部と、前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得するとともに、前記光学パラメータを用いて、前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標を算出する指標算出部とを備え、nを2以上の整数として、前記複数の角度を、それぞれθ1~θnとし、前記各々の角度θ1~θnの方向について、前記反射光量に基づいて取得される前記光学パラメータを、それぞれI(θ1)~I(θn)とし、前記各光学パラメータI(θ1)~I(θn)の重み係数を、それぞれa1~anおよびb1~bnの2種類としたとき、前記指標算出部は、以下の式で表される指標Bを、前記光輝材の粒径に相当する指標として算出することを特徴とするマルチアングル測色計;
B={a1・I(θ1)+a2・I(θ2)+・・・+an・I(θn)}
/{b1・I(θ1)+b2・I(θ2)+・・・+bn・I(θn)}
ただし、重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であり、残りは正、負、ゼロのいずれかであり、重み係数b1~bnの各々は、正、負、ゼロのいずれかであり、全てがゼロである場合を除く、である。
上記のマルチアングル測色計において、前記各光学パラメータI(θ1)~I(θn)は、全て明度L*であってもよい。
以上で説明したマルチアングル測色計は、被対象物に対して光を出射する発光部と、前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得するとともに、前記光学パラメータを用いて、前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標を算出する指標算出部とを備え、nおよびmをそれぞれ2以上の整数として、前記複数の角度を、それぞれθ1~θnとし、前記各々の角度θ1~θnの方向について、前記反射光量に基づいて取得される、異なる波長帯域ごとの、または異なる波長ごとの前記光学パラメータを、それぞれI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)とし、前記各光学パラメータI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)の重み係数を、それぞれa1~anおよびb1~bnの2種類としたとき、前記指標算出部は、以下の式で表される指標Bを、前記光輝材の粒径に相当する指標として算出することを特徴とするマルチアングル測色計;
B’1={a1・I’1(θ1)+a2・I’1(θ2)+・・・+an・I’1(θn)}/{b1・I’1(θ1)+b2・I’1(θ2)+・・・+bn・I’1(θn)}
B’2={a1・I’2(θ1)+a2・I’2(θ2)+・・・+an・I’2(θn)}/{b1・I’2(θ1)+b2・I’2(θ2)+・・・+bn・I’2(θn)}
・・・
B’m={a1・I’m(θ1)+a2・I’m(θ2)+・・・+an・I’m(θn)}/{b1・I’m(θ1)+b2・I’m(θ2)+・・・+bn・I’m(θn)}
B=B’1+B’2+・・・+B’m
ただし、
重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であり、残りは正、負、ゼロのいずれかであり、
重み係数b1~bnの各々は、正、負、ゼロのいずれかであり、全てがゼロである場合を除く、
である。
上記のマルチアングル測色計において、前記光学パラメータは、3刺激値XYZであり、
I’1(θ1)~I’1(θn)=X(θ1)~X(θn
I’2(θ1)~I’2(θn)=Y(θ1)~Y(θn
I’3(θ1)~I’3(θn)=Z(θ1)~Z(θn
としたとき、
B’1=B’x={a1・X(θ1)+a2・X(θ2)+・・・+an・X(θn)}/{b1・X(θ1)+b2・X(θ2)+・・・+bn・X(θn)}
B’2=B’y={a1・Y(θ1)+a2・Y(θ2)+・・・+an・Y(θn)}/{b1・Y(θ1)+b2・Y(θ2)+・・・+bn・Y(θn)}
B’3=B’z={a1・Z(θ1)+a2・Z(θ2)+・・・+an・Z(θn)}/{b1・Z(θ1)+b2・Z(θ2)+・・・+bn・Z(θn)}
であり、
B=B’x+B’y+B’z
であってもよい。
上記のマルチアングル測色計において、前記光学パラメータは、複数の波長λにおける分光反射率Ref(λ,θ)であり、
前記複数の波長λを、λ1、λ2、・・・λmとして、
I’1(θ1)~I’1(θn)=Ref(λ1,θ1)~Ref(λ1,θn
I’2(θ1)~I’2(θn)=Ref(λ2,θ1)~Ref(λ2,θn
・・・
I’m(θ1)~I’m(θn)=Ref(λm,θ1)~Ref(λm,θn
としたとき、
B’1={a1・Ref(λ1,θ1)+a2・Ref(λ1,θ2)+・・・+an・Ref(λ1,θn)}/{b1・Ref(λ1,θ1)+b2・Ref(λ1,θ2)+・・・+bn・Ref(λ1,θn)}
B’2={a1・Ref(λ2,θ1)+a2・Ref(λ2,θ2)+・・・+an・Ref(λ2,θn)}/{b1・Ref(λ2,θ1)+b2・Ref(λ2,θ2)+・・・+bn・Ref(λ2,θn)}
・・・
B’m={a1・Ref(λm,θ1)+a2・Ref(λm,θ2)+・・・+an・Ref(λm,θn)}/{b1・Ref(λm,θ1)+b2・Ref(λm,θ2)+・・・+bn・Ref(λm,θn)}
であり、
B=B’1+B’2+・・・+B’m
であってもよい。
上記のマルチアングル測色計において、前記発光部から出射された光の主光線の前記被対象物に対する入射方向と正反射方向とを含む面内で、前記正反射方向を0°とし、前記正反射方向から前記入射方向に向けて傾く角度方向を正方向としたとき、重み係数a1~anのうちで正の重み係数が掛かる光学パラメータに対応する角度の少なくとも1つは、前記正反射方向を基準として-15°~+45°の範囲内の角度であってもよい。
上記のマルチアングル測色計において、前記発光部から出射された光の主光線の前記被対象物に対する入射方向と正反射方向とを含む面内で、前記正反射方向を0°とし、前記正反射方向から前記入射方向に向けて傾く角度方向を正方向としたとき、重み係数a1~anのうちで負の重み係数が掛かる光学パラメータに対応する角度の少なくとも1つは、前記正反射方向を基準として-15°~+45°の範囲内の角度であってもよい。
上記のマルチアングル測色計において、重み係数b1~bnの各々は、1であってもよい。
以上で説明したマルチアングル測色計は、被対象物に対して光を出射する発光部と、前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得した後に、前記光学パラメータを少なくとも2つ以上の角度で合算し、合算値を前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標として取得する指標算出部とを備える。
上記のマルチアングル測色計において、前記光学パラメータは、明度L*、3刺激値XYZ、複数の波長λにおける分光反射率Ref(λ,θ)のいずれかを含んでいてもよい。
上記のマルチアングル測色計は、前記指標算出部によって算出された前記指標Bまたは前記合算値を表示する表示部をさらに備えていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
本発明は、例えば自動車などの工業製品の分野において、メタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられるマルチアングル測色計に利用可能である。
1 マルチアングル測色計
10 発光部
20 光量検出ユニット
32 演算部(指標算出部)
60 表示部
M 被対象物

Claims (11)

  1. 被対象物に対して光を出射する発光部と、
    前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、
    前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得するとともに、前記光学パラメータを用いて、前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標を算出する指標算出部とを備え、
    nを2以上の整数として、
    前記複数の角度を、それぞれθ1~θnとし、
    前記各々の角度θ1~θnの方向について、前記反射光量に基づいて取得される前記光学パラメータを、それぞれI(θ1)~I(θn)とし、
    前記各光学パラメータI(θ1)~I(θn)の重み係数を、それぞれa1~anおよびb1~bnの2種類としたとき、
    前記指標算出部は、以下の式で表される指標Bを、前記光輝材の粒径に相当する指標として算出する、マルチアングル測色計;
    B={a1・I(θ1)+a2・I(θ2)+・・・+an・I(θn)}
    /{b1・I(θ1)+b2・I(θ2)+・・・+bn・I(θn)}
    ただし、
    重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であり、残りは正、負、ゼロのいずれかであり、
    重み係数b1~bnの各々は、正、負、ゼロのいずれかであり、全てがゼロである場合を除く、
    である。
  2. 前記各光学パラメータI(θ1)~I(θn)は、全て明度L*である、請求項1に記載のマルチアングル測色計。
  3. 被対象物に対して光を出射する発光部と、
    前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、
    前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得するとともに、前記光学パラメータを用いて、前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標を算出する指標算出部とを備え、
    nおよびmをそれぞれ2以上の整数として、
    前記複数の角度を、それぞれθ1~θnとし、
    前記各々の角度θ1~θnの方向について、前記反射光量に基づいて取得される、異なる波長帯域ごとの、または異なる波長ごとの前記光学パラメータを、それぞれI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)とし、
    前記各光学パラメータI’1(θ1)~I’1(θn)、I’2(θ1)~I’2(θn)、・・・I’m(θ1)~I’m(θn)の重み係数を、それぞれa1~anおよびb1~bnの2種類としたとき、
    前記指標算出部は、以下の式で表される指標Bを、前記光輝材の粒径に相当する指標として算出する、マルチアングル測色計;
    B’1={a1・I’1(θ1)+a2・I’1(θ2)+・・・+an・I’1(θn)}/{b1・I’1(θ1)+b2・I’1(θ2)+・・・+bn・I’1(θn)}
    B’2={a1・I’2(θ1)+a2・I’2(θ2)+・・・+an・I’2(θn)}/{b1・I’2(θ1)+b2・I’2(θ2)+・・・+bn・I’2(θn)}
    ・・・
    B’m={a1・I’m(θ1)+a2・I’m(θ2)+・・・+an・I’m(θn)}/{b1・I’m(θ1)+b2・I’m(θ2)+・・・+bn・I’m(θn)}
    B=B’1+B’2+・・・+B’m
    ただし、
    重み係数a1~anにおいて、いずれか1つは正であり、いずれか1つは負であり、残りは正、負、ゼロのいずれかであり、
    重み係数b1~bnの各々は、正、負、ゼロのいずれかであり、全てがゼロである場合を除く、
    である。
  4. 前記光学パラメータは、3刺激値XYZであり、
    I’1(θ1)~I’1(θn)=X(θ1)~X(θn
    I’2(θ1)~I’2(θn)=Y(θ1)~Y(θn
    I’3(θ1)~I’3(θn)=Z(θ1)~Z(θn
    としたとき、
    B’1=B’x={a1・X(θ1)+a2・X(θ2)+・・・+an・X(θn)}/{b1・X(θ1)+b2・X(θ2)+・・・+bn・X(θn)}
    B’2=B’y={a1・Y(θ1)+a2・Y(θ2)+・・・+an・Y(θn)}/{b1・Y(θ1)+b2・Y(θ2)+・・・+bn・Y(θn)}
    B’3=B’z={a1・Z(θ1)+a2・Z(θ2)+・・・+an・Z(θn)}/{b1・Z(θ1)+b2・Z(θ2)+・・・+bn・Z(θn)}
    であり、
    B=B’x+B’y+B’z
    である、請求項3に記載のマルチアングル測色計。
  5. 前記光学パラメータは、複数の波長λにおける分光反射率Ref(λ,θ)であり、
    前記複数の波長λを、λ1、λ2、・・・λmとして、
    I’1(θ1)~I’1(θn)=Ref(λ1,θ1)~Ref(λ1,θn
    I’2(θ1)~I’2(θn)=Ref(λ2,θ1)~Ref(λ2,θn
    ・・・
    I’m(θ1)~I’m(θn)=Ref(λm,θ1)~Ref(λm,θn
    としたとき、
    B’1={a1・Ref(λ1,θ1)+a2・Ref(λ1,θ2)+・・・+an・Ref(λ1,θn)}/{b1・Ref(λ1,θ1)+b2・Ref(λ1,θ2)+・・・+bn・Ref(λ1,θn)}
    B’2={a1・Ref(λ2,θ1)+a2・Ref(λ2,θ2)+・・・+an・Ref(λ2,θn)}/{b1・Ref(λ2,θ1)+b2・Ref(λ2,θ2)+・・・+bn・Ref(λ2,θn)}
    ・・・
    B’m={a1・Ref(λm,θ1)+a2・Ref(λm,θ2)+・・・+an・Ref(λm,θn)}/{b1・Ref(λm,θ1)+b2・Ref(λm,θ2)+・・・+bn・Ref(λm,θn)}
    であり、
    B=B’1+B’2+・・・+B’m
    である、請求項3に記載のマルチアングル測色計。
  6. 前記発光部から出射された光の主光線の前記被対象物に対する入射方向と正反射方向とを含む面内で、前記正反射方向を0°とし、前記正反射方向から前記入射方向に向けて傾く角度方向を正方向としたとき、
    重み係数a1~anのうちで正の重み係数が掛かる光学パラメータに対応する角度の少なくとも1つは、前記正反射方向を基準として-15°~+45°の範囲内の角度である、請求項1から5のいずれかに記載のマルチアングル測色計。
  7. 前記発光部から出射された光の主光線の前記被対象物に対する入射方向と正反射方向とを含む面内で、前記正反射方向を0°とし、前記正反射方向から前記入射方向に向けて傾く角度方向を正方向としたとき、
    重み係数a1~anのうちで負の重み係数が掛かる光学パラメータに対応する角度の少なくとも1つは、前記正反射方向を基準として-15°~+45°の範囲内の角度である、請求項1から6のいずれかに記載のマルチアングル測色計。
  8. 重み係数b1~bnの各々は、1である、請求項1から7のいずれかに記載のマルチアングル測色計。
  9. 被対象物に対して光を出射する発光部と、
    前記発光部から出射され、前記被対象物によって複数の角度方向に反射された光をそれぞれ受光して、前記角度ごとに反射光量を検出する光量検出ユニットと、
    前記反射光量に基づいて、前記被対象物の表面のメタリック塗装またはパール塗装の色彩評価に用いられる光学パラメータを取得した後に、前記光学パラメータを少なくとも2つ以上の角度で合算し、合算値を前記メタリック塗装または前記パール塗装で使用される光輝材の粒径に相当する指標として取得する指標算出部とを備える、マルチアングル測色計。
  10. 前記光学パラメータは、明度L*、3刺激値XYZ、複数の波長λにおける分光反射率Ref(λ,θ)のいずれかを含む、請求項9に記載のマルチアングル測色計。
  11. 前記指標算出部によって算出された前記指標Bまたは前記合算値を表示する表示部をさらに備えている、請求項1から10のいずれかに記載のマルチアングル測色計。
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