JP6999285B2 - 階段構造 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の踏み部が一対の側桁の間にわたされた階段本体と、階段本体の各踏み部に配置された踏み板と、を備えた階段構造に関する。
従来、この種の階段構造として、たとえば、特許文献1には、一対の側桁と、一対の側桁の間にわたされた複数の踏み部と、を備えた階段本体と、各踏み部に配置された踏み板とを備えた階段構造が提案されている。階段本体には、踏み板を収容する収容凹部が形成されており、踏み板は、収容凹部に所定の厚さまでモルタルを打設することにより形成されたモルタル板からなる(例えば、特許文献1参照)。
特開2014-201949号公報
ところで、特許文献1に示す階段構造では、踏み板を設ける際には、階段本体の収容凹部にモルタルを打設した後、1つ1つの踏み板の踏み面を左官仕上げにより仕上げられるため、作業の手間が大きい。また、左官仕上げ後、モルタルが乾燥するまでの養生期間中は、階段を通行することができない。
また、階段の踏み板は、モルタル板からなるため、他の材料に比べてその重量が大きく、階段を撤去する際には、階段本体から、踏み板であるモルタル板を除去するのに、多大な時間がかかってしまう。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、簡単な構成で軽量化でき、容易に施工できるとともに、容易に解体することができる階段構造を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る階段構造は、一対の側桁と、前記一対の側桁の間にわたされた複数の踏み部と、を有した階段本体と、前記各踏み部に載置された踏み板と、を備えた階段構造であって、前記踏み板は、前記階段本体に対して取付け取外し自在に、前記踏み部に載置されるものであり、樹脂材料または無機材料からなる下地材と、前記下地材の上に積層され、前記下地材とは異なる材料からなる仕上げ材と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る階段構造によれば、踏み板は、階段本体に対して取付け取外し自在に、踏み部に載置されるものであることから、踏み板を階段本体の踏み部に簡単に載置するとともに、踏み部から踏み板を取り除くことができる。このため、モルタルにより踏み板を成形した場合に比べて、階段の施工および解体を容易に行うことができる。また、下地材を構成する樹脂材料または無機材料は、モルタルに比べて軽量であるばかりでなく、合板、無垢材などの木質系材料等に比べて湿気より膨潤し難い。このため、下地材の反りに伴う踏み板の反りを低減することができる。これにより、階段本体の踏み部から、踏み板が浮き上がることを防止することができる。
また、従来のように、踏み板を形成する際に、階段本体にモルタル等を打設する必要がなく、下地材と仕上げ材とを備えた踏み板を踏み部に載置するだけで、踏み板を形成することができる。このため、乾式で施工でき、解体時には階段本体から踏み板を容易に分別することができるので、リサイクル作業が容易となる。
ここで、踏み板を構成する下地材と仕上げ材は、接着されていてもよく、ビス止めされていてもよいが、より好ましい態様としては、前記下地材と、前記仕上げ材とは、相互に非拘束状態で重なっている。
このように構成された階段構造では、下地材と、仕上げ材とは、相互に非拘束状態で重なっているので、メンテナンス時に、下地材および仕上げ材を簡単に交換することができる。下地材と仕上げ材とを容易に分離することが可能であるため、これらのリサイクル性を高めることができる。下地材と仕上げ材とが異種の材料からなるため、湿度変化および温度変化により、これらの伸縮量は異なるが、この態様によれば、下地材と仕上げ材とは、相互に非拘束状態で重なっているため、これらは独立して伸縮することができ、下地材と仕上げ材との伸縮量の差に起因した、踏み板の反りを抑えることができる。
ここで、下地材は、1枚の板材からなってもよく、相互に固定または接着された複数の板材からなってもよいが、好ましい態様としては、前記下地材は、複数の板材が積層されたものであり、前記複数の板材同士は、相互に非拘束状態で重なっている。この態様によれば、下地材である複数の板材同士が、相互に非拘束状態で積層されているので、踏み面から発生する音は、下地材の板材間において吸収され、階段の歩行時の騒音が低減される。さらに、各板材が、熱および湿気に晒されても、これらは独立して伸縮するため、下地材全体として反り難い。
さらに好ましい態様としては、前記仕上げ材の前記下地材に接触する下面には、前記踏み板の長手方向に交差する方向に沿ってスリットが形成されている。このように構成された階段構造では、仕上げ材の表面は、下地材に比べて外気に直接晒されるため、湿気により伸縮し易いところ、長手方向に交差する方向に沿ってスリットを形成することにより、仕上げ材の下面全体に作用する応力をスリットを介して分断することができる。この結果、仕上げ材の反りを抑えることができる。なお、本発明でいう、「踏み板の長手方向」とは、踏み板を踏み部に載置した時に、階段の有効幅に沿った方向と一致する方向である。
さらに、前記仕上げ材には、前記踏み板の長手方向に亘って、前記踏み板の一部と、これに連続する段鼻とを被覆するカバー材が取付けられていることが好ましい。このように構成された階段構造では、踏み板の一部と、これに隣接する段鼻を被覆するカバー材により、仕上げ材の反りを防止することができる。
下地材の材料は、樹脂材料または無機材料であれば、特に限定されるものではないが、より好ましい態様としては、前記下地材は、石膏ボードからなる。この態様によれば、下地材を石膏ボードとすることにより、材料費のコストダウンを達成できる。石膏ボードは、他の材料に比べて低伸縮性を有するため、湿度変化および温度変化に起因とした下地材の変形を好適に抑えることができる。さらに、下地材が石膏ボードからなるので、踏み板の防耐火性を高めることができる。
また、仕上げ材の材料は、下地材とは異なる材料であれば、特に限定されるものではないが、下地材の材料よりも、硬質の材料であること好ましく、たとえば、無垢材等の木質系材料などであってもよい。しかしながら、より好ましい態様として、前記仕上げ材は、合板からなる。この態様によれば、合板からなる仕上げ材を用いることで、下地材を保護できるとともに、美観を向上させることができる。特に、下地材が石膏ボードである場合には、歩行時にヒール等で石膏ボードが凹むことを防止することができる。さらに、仕上げ材である合板は、吸湿および乾燥等により反り易いが、下地材と非拘束状態で重なったとても、合板の上面に上述したスリットを設ければ、このような反りを抑えることができる。
前記踏み部には、前記踏み板の載置面よりも、上方に延出させた段鼻を形成することにより、前記踏み板を収容する収容凹部が形成されていることが好ましい。この態様によれば、各踏み部に取付け取外し自在に載置される踏み板は、上方に延出させた段鼻により形成された収容凹部に挿入し、踏み部に載置されるため、踏み板の水平方向の移動が阻止されて、踏み板を定位置に安定して載置できる。
本発明の階段構造は、乾式の施工で軽量に構成することができるため、施工および解体を容易に行なうことができる。また、階段本体と踏み部に載置される踏み板とを容易に分別できるとともに、リサイクル作業が容易となる。
本発明に係る階段構造の第1実施形態を示し、(a)は要部断面図、(b)は(a)の踏み部の側面図。 (a)は図1に示す階段構造の階段本体の要部斜視図、(b)は(a)の階段本体に載置する踏み板の斜視図。 (a)は図2(b)に示す踏み板の拡大図、(b)は(a)の分解図、(c)は(b)の長手方向に沿う要部断面図、(d)は(c)の変形例の要部断面図。 図1~3で示す階段構造の上部に踊り場を形成した要部斜視図。 図1~3で示す階段構造の下部に踊り場を形成した要部斜視図。 (a)は本発明に係る階段構造の第2実施形態の要部断面図、(b)はカバー材の長手方向に直交した断面図。 本発明に係る階段構造の第3実施形態の要部断面図。 (a)は本発明に係る階段構造の第4実施形態の要部断面図、(b)は(a)の踏み部の側面図。 (a)は図8に示す階段構造の階段本体の要部斜視図、(b)は(a)の階段本体に載置する踏み板の斜視図。 (a)は図8に示す階段構造の階段本体の変形例の要部断面図、(b)は(a)の階段本体に用いる踏み部の側面図。
〔第1実施形態〕
以下、図1~5を参照して、本発明に係る階段構造の第1実施形態を詳細に説明する。
図1~3において、階段構造1は、一対の側桁2,2と、一対の側桁2,2の間にわたされた複数の踏み部3,3…と、を少なくとも備えた階段本体4と、各踏み部3,3…に載置される踏み板5,5…と、を備えている。踏み板5は、階段本体4に対して取付け取外し自在に、踏み部3に載置されるものである。
一対の側桁2,2は十分な強度を有する鉄板などの金属厚板で形成され、例えば10mm程度の厚さを有する金属板材で形成されている。一対の側桁2,2は、基本的には基礎等の水平なベース面に対して所定の角度で傾斜する形状であり、必要に応じて上部または下部に水平な踊り場を有する形状に形成されている。
各踏み部3は、図1(b)に示すように、側桁2,2より薄い鉄板などの金属板材を屈曲させて、L字状に近い形状に形成されている。本実施形態では、各踏み部3は、金属板材を直角よりさらに大きい屈曲角度θで屈曲されている。各踏み部3の長手方向の幅は、階段の有効幅に相当し、80~100cm程度に設定されている。各踏み部3は、水平方向に沿った踏面部3aを有するとともに、踏面部3aの奥行端から上方に延出する蹴込み部3bを有しており、蹴込み部3bの上部が段鼻3cとなっている。
複数の踏み部3,3…は、その水平方向の両端部で側桁2,2に溶接等で接合されている。複数の踏み部3,3…は、図1(a)に示すように、上段に位置する踏み部3の踏面部3aが、下段に位置する踏み部3の蹴込み部3bの上端から深さHだけ下がった位置に連続するように、下段の踏み部3に接合されている。このため、階段本体4には、踏み部3の踏み板5が載置される載置面3fから、深さHに相当する分だけ上方に延出された段鼻3cが形成されている。この段鼻3cにより、踏み部3の踏面部3aの上には、踏み板5,5…を収容するための上方に開口した収容凹部3dが形成されている。
本実施形態の階段構造1では、踏み板5は、階段本体4に対して取付け取外し自在となるように、踏み部3の踏面部3aに載置されている。具体的には、収容凹部3dに、踏み板5が、階段本体4に対して上方から非拘束状態で載置されている。踏み板5の厚さTは、収容凹部3dの深さHと一致している。すなわち、本実施形態では、段鼻3cの高さと踏み板5の厚さTが一致しており、段鼻3cの上端と踏み板5の踏み面3gとが同じ平面上に位置するようになっている。
踏み板5は、無機材料からなる下地材6と、下地材6の上側において、下地材6に積層され、下地材6とは異なる材料からなる仕上げ材7と、を備えている。ここで、仕上げ材7を構成する材料としては、下地材6の材料よりも硬質の材料が好ましい。これにより、階段の使用時に踏み面3gがヒール等により凹むことを低減することができる。
本実施形態では、下地材6は、3枚の積層された板材6aからなる。下地材6(すなわち最上層の板材6a)と仕上げ材7とは、相互に非拘束状態で重なっている。さらに、3枚の下地材6の板材6a,6a…同士も、相互に非拘束状態で重なっている。すなわち、下地材6と仕上げ材7とは、ビス止め等による固定もされず、接着剤により相互に接着されていない。同様に、3枚の下地材6の板材6a,6a…同士も、ビス止め等による固定もされず、接着剤により相互に接着されていない。
より具体的には、下地材6を構成する3枚の板材6a,6a…は、それぞれ石膏ボードからなり、仕上げ材7は合板からなる。本実施形態では、その一例として、収容凹部3dの深さHが50mmに設定され、石膏ボード1枚の厚さは12.5mmであり、合板の1枚の厚さは12.5mmに設定され、踏み板5の厚さTは50mmに設定されている。
踏み板5の表面に位置する仕上げ材7には、下方に位置する下地材6に接触する下面に、踏み板5の長手方向に交差する方向にスリット7aが形成されている。具体的には、スリット7aは、その下面から上方に向けて切込まれた溝状のスリットであり、図3(a),(b)に示すように、仕上げ材7の長手方向に直交する方向に形成されていることが好ましい。
スリット7aは、例えば切込み幅が3mm以下で、深さが、仕上げ材7の板厚の50%以上に設定され、仕上げ材7の下面全体に作用する応力を分断する機能を有している。また、スリット7aは、仕上げ材7の長手方向に直交する方向に形成したが、仕上げ材7の下面全体に作用する応力を分断することができるのであれば、スリット7aが、踏み板5の長手方向に対して交差する角度は特に限定されるものではない。
また、本実施形態では、スリット7aを、仕上げ材7の下面の長手方向の中央に形成したが、これに限定されるものでなく、仕上げ材7の下面に、2本以上の複数本のスリットを形成してもよく、これらが交差していてもよい。また、図3(c)では、スリット7aの断面形状は矩形状であるが、これに限定されるものでなく、たとえば、図3(d)に示すように、断面形状が先端の尖った三角形状のスリット7bや、断面形状が半円形のスリット等であってもよい。
図1(b)に示すように、踏み部3を構成する蹴込み部3bが、直角より大きく屈曲しているため、直角より僅かに大きく傾斜している。このため、相互に非拘束状態で重なっている仕上げ材7および下地材6の板材6a,6a…は、屈曲角度θに合わせて僅かにずらして重ね合わされている。蹴込み部3bが直角の場合には、ずらして重ねる必要はない。
図4に示すように、階段構造1の上部には、上部踊り場8Aが設けられており、上部踊り場8Aの一部となる踏み部11が配置されている。階段本体4の側桁2,2には、水平方向に延出する水平部2A,2Aが形成されており、踏み部11は、水平部2A,2Aの間をわたすように、水平部2A,2Aに溶接等により接合されている。
踏み部11は、水平面に延在した踏面部11aと、踏面部11aの端部から上方に延出する立上げ部11bとを備えており、踏面部11aは上部踊り場8Aに応じた面積を有している。踏面部11aの上には、踏み板12を収容するための上方に開口した収容凹部11cが形成されている。上部踊り場8Aでは、収容凹部11cが、側桁2,2の水平部2A,2A、立上げ部11b、及び段鼻3cで囲むことにより、形成されている。踏み板12は、階段本体4に対して取付け取外し自在にとなるように、収容凹部11cに収容された踏み板12は、相互に非拘束状態で、踏み部11に載置されている。
踏み板12は、前記した踏み板5と同様の材料からなり、下地材13と、下地材13に積層された仕上げ材14と、を備えている。本実施形態では、下地材13は、3枚の板材13a,13a…が積層されたものである。下地材13と、仕上げ材14とは、相互に非拘束状態で重なっており、下地材13の板材13a,13a…同士も、相互に非拘束状態で重なっている。上部踊り場8Aでは、隣接する下段の踏み部3の段鼻3c上端と、踏み板12の踏み面11gとが同一平面状にある。
同様に、図5に示す階段構造1の下部には、下部踊り場8Bが設けられており、下部踊り場8Bの一部となる踏み部15が配置されている。踏み部15は、側桁2,2に形成された水平部2B,2Bの間をわたすように、水平部2B,2Bに溶接等により接合されている。
踏み部15は、水平面に延在した踏面部15aと、踏面部15aの端部から上方に延出する蹴込み部15bと、を備えている。蹴込み部15bは、屈曲角度が踏み部3の蹴込み部3bと同様であり、その上部には段鼻15cが形成されている。さらに、蹴込み部15bと対向する辺には、踏み板16の厚さに応じた高さ50mm程度の立上げ部15dが形成されている。
踏面部15aの上には、踏み板16を収容するための上方に開口した収容凹部15eが形成されている。下部踊り場8Bでは、収容凹部15eは、側桁の水平部2B,2B、蹴込み部15b、および立上げ部15dで囲むことにより、形成されている。踏み板16は、取付け取外し自在に載置される。踏み板16は、階段本体4に対して取付け取外し自在に、収容凹部15eに収容された状態で、非拘束状態で、踏み部15に載置されている。
踏み板16は、踏み板5と同様の材料からなり、下地材17と、下地材17に積層された仕上げ材18と、を備えている。本実施形態では、下地材17は、3枚の板材17a,17a…が積層されたものである。下地材17と、仕上げ材18とは、相互に非拘束状態で重なっており、下地材17の板材17a,17a…同士も、相互に非拘束状態で重なっている。
前記の如く構成された本実施形態の階段構造1の製造方法について以下に説明する。先ず、一対の側桁2,2の対向する内面に、段鼻3cが形成されるように、複数の踏み部3,3…を配列する。この状態で、踏み部3の両側と側桁2,2とを溶接等により接合する。また、上段の踏面部3aの先端と下段に位置する踏み部3の蹴込み部3bも溶接等により接合する。
上部踊り場8Aでは、側桁2,2の水平部2A,2Aの間に踏み部11をわたして、これらを溶接等により接合する。下部踊り場8Bでは、側桁2,2の水平部2B,2Bの間に踏み部15をわたして、これらを溶接等により接合する。このようにして、階段本体4が完成される。
このあと、収容凹部3dの上方から、各踏み板5を収容し、各踏み板5を、踏み部3の踏面部3aに載置する。同様に、収容凹部11cの上方から、踏み板12を収容し、踏み板12を、踏み部11の踏面部11aに載置し、収容凹部15eの上方から、踏み板16を収容し、踏み板16を、踏み部15の踏面部15aに載置する。
このように、踏み板5(12,16)は、階段本体4から取外し自在に、踏み部3(11,15)に載置さするため、乾式で容易に施工することができる。これにより、踏み部にモルタル等を打設して踏み板を成形する場合に比べて、階段の施工および解体を容易に行うことができる。
また、踏み板5(12,16)は、下地材6(13,17)と仕上げ材7(14,18)とを相互に非拘束状態で重ねた構成であり、下地材6(13,17)は3枚の板材6a(13a,17a)を、相互に非拘束状態で重ねた構成である。このため、下地材6(13,17)と仕上げ材7(14,18)とは、独立して伸縮し、踏み板5(12,16)全体としての反りを抑えることができる。さらに、3枚の板材6a(13a,17a)も、相互に非拘束状態で積層されているので、踏み面から発生する音は、下地材6(13,17)の板材6a(13a,17a)間において吸収され、階段の歩行時の騒音が低減される。さらに、各板材6a(13a,17a)が、熱および湿気に晒されても、これらは独立して伸縮し、下地材6(13,17)全体として大きく変形することを防止することができる。
さらに、下地材6(13,17)は、無機材料である石膏ボードで形成されているため、低コストに構成できるとともに、湿気より膨潤し難いため、踏み板5(12,16)の反りを低減することができる。さらに、階段本体4は、金属材料からなり、下地材6(13,17)は、石膏ボードであるため、階段の防耐火性を高めることができる。仕上げ材7(14,18)は、合板で形成されているため、踏み部3等に圧力が加わったとき下地材の石膏ボードを保護できるとともに、美観を向上させることができる。そして、踏み板5(12,16)をメンテナンスする場合には、踏み板5(12,16)は、各部材を相互に非拘束状態に重ねられているだけであるので容易に取外すことができ、施工が容易となる。
また、仕上げ材7にスリット7aを形成することで、仕上げ材7の下面全体に作用する応力をスリット7aを介して分断することができる。この結果、仕上げ材7の反りを抑えることができる。なお、上部および下部踊り場8A、8Bを構成する仕上げ材14,18にもスリットを形成し、仕上げ材14,18の反りを低減してもよい。上部および下部踊り場8A,8Bを構成する仕上げ材14,18は、正方形に近い形状であるため、スリットを十字状に交差して設けてもよい。また、上部および下部踊り場8A,8Bを構成する仕上げ材14,18が、分割された複数の板材で構成されていてもよい。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態を図6に基づき詳細に説明する。図6(a)は、本発明に係る階段構造1Aの第2実施形態の要部断面図であり、図6(b)は、カバー材25の長手方向に直交した断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、カバー材25をさらに設けた点が相違する。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図6において、本実施形態の階段構造1Aでは、カバー材25は、踏み板5の長手方向(有効幅方向)に亘って、踏み板5の踏み面の一部(端縁部)と、これに隣接する段鼻3cと、を被覆している。カバー材25は、例えばアルミニウム材のアングル材で形成され、カバー材25の水平部分25aは踏み板5の一部を覆うように位置し、垂直部分25bは段鼻3cの一部を覆うように位置する。水平部分25aには、滑り止め用の複数の溝(図示せず)が長手方向に沿って形成されている。カバー材25は、水平部分25aの長手方向に沿って形成された複数の貫通孔25cにねじ等の固定具26で合板である仕上げ材7に固定されている。
この実施形態においては、踏み板5の踏み面の一部と、これに隣接する段鼻3cと、を被覆するカバー材25を取付けたことにより、仕上げ材7が、階段本体4から脱落することを防止できる。さらに、仕上げ材7の一部が、カバー材25により覆われているため、仕上げ材7の反りを防止することができる。なお、固定具26を仕上げ材7のみに固定すれば、仕上げ材7と下地材6とを、相互に非拘束状態で重ねることができる。
〔第3実施形態〕
つぎに、本発明に係る階段構造1Bの第3実施形態について図7を参照して説明する。図7は、その要部断面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、踏み板が、1枚の下地材で構成される点が相違する。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
この実施形態では、踏み板5Aは、各踏み部3,3…に取付け取外し自在に載置されるものであり、1枚の石膏ボードからなる下地材6Aと、その上に位置する1枚の合板からなる仕上げ材7Aとを備えている。踏み板5Aは、階段本体4の収容凹部3dに収容され、踏み部3に載置される。この実施形態では、踏み板5Aは1枚の下地材6Aと、1枚の仕上げ材7Aとで構成されるため、構成を簡単にできるとともに、施工が容易となるものである。
〔第4実施形態〕
つぎに、本発明に係る階段構造のさらに第4実施形態について、図8,9を参照して詳細に説明する。図8(a)は、本発明に係る階段構造1Cの第4実施形態の要部断面図であり、図8(b)は、図8(a)の踏み部33の側面図である。図9(a)は、図8に示す階段構造1Cの階段本体4の要部斜視図であり、図9(b)は、図9(a)の階段本体4に載置する踏み板5の斜視図である。
図8(b)に示すように、本実施形態に係る階段構造1Cでは、各踏み部33は、1枚の金属板材を屈曲して形成したものである。踏み部33は、水平方向に沿って形成された踏面部33aと、踏面部33aの後端から上方に向けて直角に延出する蹴込み部33bと、踏面部33aの前端から上方に向けて直角に延出する前方延出部として段鼻33cと、を備えている。
本実施形態では、階段本体4の各踏み部33には、踏み板5を収容するための収容凹部33dが形成されている。収容凹部33dの深さHと踏み板5の厚さTとは、同じ大きさである。なお、踏み板5は前記した実施形態と同じ構成であり、3枚の石膏ボードからなる下地材6,6…と、1枚の合板からなる仕上げ材7で構成され、下地材6,6…と仕上げ材7とは、相互に非拘束状態で重なっている。
この実施形態の踏み部33は、長手方向の両端部の踏面部33a、蹴込み部33b、段鼻33cが側桁2,2の間にわたされて接合されている。また、下段の踏み部33の蹴込み部33bの上端が、上段の踏み部33の段鼻3cより奥行方向に距離Lだけ後退した位置で、上段の踏面部33aの下面に接合されているため、階段構造1Cをコンパクトにすることができる。
つぎに、図10を参照して、第4実施形態の階段構造1Cの変形例について説明する。図10(a)は、図8に示す階段構造1Dの階段本体4の変形例の要部断面図であり、図10(b)は、図10(a)の階段本体4に用いる踏み部35の側面図である。
この変形例の階段構造1Dでは、踏み部35…は、水平方向に沿って形成された踏面部35aと、踏面部33aの後端から上方に向けて直角に延出する立ち上がり部35bと、踏面部35aの前端から上方に向けて直角に延出する段鼻35cと、を備えている。
本実施形態では、上段の踏み部33と、下段の踏み部33とは、直接的に接合されておらず、この変形例では、階段本体4に蹴り込み部が存在せず、階段本体4には、上段の踏み部33と下段の踏み部33との間に、貫通孔36が形成されている。これにより、この変形例に係る階段構造1Dでは、階段本体4を軽量化することができるとともに、通気性能が向上した階段構造とすることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、下地材として、3枚の石膏ボードの例を示したがさらに多数枚でもよいことは勿論である。
また、下地材を構成する無機材料からなる板材として、石膏ボードを例示したが、この他にも、ALC板、ケイカル板、フレキシブルボード等を用いてもよい。特に、ALC板、ケイカル板は膨張率が小さく低伸縮性を有するため、表裏面での伸縮差が小さく、板材の反りが小さくなり好適である。
また、下地材を構成する板材は、樹脂材料から板材であってもよく、樹脂材料としては特に限定されるものではないが、例えば、PP(ポリプロピレン)樹脂板、PE(ポリエチレン)樹脂板等を用いることができる。これらの樹脂材料は、吸湿性がほとんどないため、湿気の影響を受け難く好適である。
さらに、踏み板の表面に位置する仕上げ材の上に、Pタイルやクッションフロア等の床材を適宜敷設してもよい。また、図7~図10に示す階段構造においても、カバー材を設置することができる。
1,1A,1B,1C、1D:階段構造、2:側桁、3:踏み部、3a:踏面部、3b:蹴込み部、3c:段鼻、3d:収容凹部、4:階段本体、5,5A:踏み板、6,6A:下地材、6a:板材、7,7A:仕上げ材、7a:スリット、11:踏み部(踊り場)、11a:踏面部、11b:立上げ部、11c:収容凹部、12:踏み板、13:下地材、14:仕上げ材、15:踏み部、15a:踏面部、15b:蹴込み部、15e:収容凹部、16:踏み板、17:下地材、18:仕上げ材、21:踏み部(踊り場)、22:踏み板、25:カバー材、33:踏み部、33a:踏面部、33c:段鼻、33d:収容凹部、35:踏み部、35c:段鼻、35d:収容凹部

Claims (6)

  1. 一対の側桁と、前記一対の側桁の間にわたされた複数の踏み部と、を有した階段本体と、前記各踏み部に載置された踏み板と、を備えた階段構造であって、
    前記踏み板は、前記階段本体に対して取付け取外し自在に、前記踏み部に載置されるものであり、
    樹脂材料または無機材料からなる下地材と、
    前記下地材の上に積層され、前記下地材とは異なる材料からなる仕上げ材と、
    を備え、
    前記下地材と、前記仕上げ材とは、相互に非拘束状態で重なっており、
    前記仕上げ材の前記下地材に接触する下面には、前記踏み板の長手方向に交差する方向に沿ってスリットが形成されていることを特徴とする階段構造。
  2. 一対の側桁と、前記一対の側桁の間にわたされた複数の踏み部と、を有した階段本体と、前記各踏み部に載置された踏み板と、を備えた階段構造であって、
    前記踏み板は、前記階段本体に対して取付け取外し自在に、前記踏み部に載置されるものであり、
    樹脂材料または無機材料からなる下地材と、
    前記下地材の上に積層され、前記下地材とは異なる材料からなる仕上げ材と、
    を備え、
    前記下地材と、前記仕上げ材とは、相互に非拘束状態で重なっており、
    前記踏み板の長手方向に亘って、前記踏み板の一部と、これに連続する段鼻とを被覆するカバー材が、前記仕上げ材のみに固定されていることを特徴とする階段構造。
  3. 前記下地材は、複数の板材が積層されたものであり、前記複数の板材同士は、相互に非拘束状態で重なっていることを特徴とする請求項1または2に記載の階段構造。
  4. 前記下地材は、石膏ボードからなることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の階段構造。
  5. 前記仕上げ材は、合板からなることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の階段構造。
  6. 前記踏み部には、前記踏み板の載置面よりも、上方に延出させた段鼻を形成することにより、前記踏み板を収容する収容凹部が形成されていることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の階段構造。
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