JP6996569B2 - 計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラム - Google Patents

計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6996569B2
JP6996569B2 JP2019554070A JP2019554070A JP6996569B2 JP 6996569 B2 JP6996569 B2 JP 6996569B2 JP 2019554070 A JP2019554070 A JP 2019554070A JP 2019554070 A JP2019554070 A JP 2019554070A JP 6996569 B2 JP6996569 B2 JP 6996569B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
measured
measuring device
reference plane
displacement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019554070A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019097576A1 (ja
Inventor
雅彦 太田
学 中野
一仁 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2019097576A1 publication Critical patent/JPWO2019097576A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6996569B2 publication Critical patent/JP6996569B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01HMEASUREMENT OF MECHANICAL VIBRATIONS OR ULTRASONIC, SONIC OR INFRASONIC WAVES
    • G01H9/00Measuring mechanical vibrations or ultrasonic, sonic or infrasonic waves by using radiation-sensitive means, e.g. optical means
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M5/00Investigating the elasticity of structures, e.g. deflection of bridges or air-craft wings
    • G01M5/0066Investigating the elasticity of structures, e.g. deflection of bridges or air-craft wings by exciting or detecting vibration or acceleration
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M99/00Subject matter not provided for in other groups of this subclass

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、計測システム、それに用いられる補正処理装置及び補正処理方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムに関する。
従来から、対象物の機械振動を遠隔から非接触で計測する技術が提案されている。このような技術によれば、振動検出用のセンサの取り付け及び取り外しが不要となり、効率的な振動計測が可能となるため、特に橋梁・道路・建築物・設備などのインフラ構造物の維持管理及び異常検知などの分野でニーズがある。
例えば、特許文献1は、撮像装置を用いた振動計測装置を開示している。特許文献1に開示された振動計測装置は、撮像装置から対象物の時系列画像を取得し、取得した時系列画像に対して画像処理を行なって、対象物の振動を計測する。但し、特許文献1に開示された振動計測装置では、画像内の2次元の方向での振動成分しか計測できず、撮像装置の光軸方向の振動成分が計測できないという問題がある。
これに対して、特許文献2は、撮像装置に加えて、レーザ距離計及び超音波距離計などの距離測定装置を用いた振動計測装置を開示している。特許文献2に開示された振動計測装置によれば、画像内の2次元の方向での振動成分だけでなく、距離測定装置によって撮像装置の光軸方向における振動成分も計測できるため、3次元方向において対象物の振動を計測することができる。
特開2003-156389号公報 特開2005-283440号公報
ところで、振動計測の対象物がインフラ構造物である場合は、振動計測装置は、インフラ構造物の構造上、振動を受けやすい場所に設置され、それ自体が振動してしまうことがある。例えば、対象物が橋梁である場合は、振動計測装置は、橋梁の点検路又は橋梁の構造部材に設置されることがあり、その場合、車輌等が通過して橋梁が揺れると、振動計測装置自体も振動してしまう。そして、振動計測装置自体が振動してしまうと、自身の振動が、対象物の振動に重畳されて観察されるため、対象物の振動成分のみを正確に計測することが困難となる。
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、対象物の振動を計測する計測装置の設置場所が振動を受けやすい場所であっても、対象物の振動を正確に測定し得る、計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一側面における計測システムは、対象物の振動を計測する計測装置と、予め設定された基準面を撮影可能にとなるように前記計測装置に固定されている撮像装置と、補正処理装置とを備え、
前記補正処理装置は、
前記撮像装置から出力されてきた前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、変位算出部と、
前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、移動量算出部と、
前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、補正処理部と、
を備えている、ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の一側面における補正処理装置は、対象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するための装置であって、
予め設定された基準面を撮影可能にとなるように前記計測装置に固定されている撮像装置から出力されてきた、前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、変位算出部と、
前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、移動量算出部と、
前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、補正処理部と、
を備えている、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における補正処理方法は、対象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するための方法であって、
(a)予め設定された基準面を撮影可能にとなるように前記計測装置に固定されている撮像装置から出力されてきた、前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、ステップと、
(b)前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、ステップと、
(c)前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、ステップと、
を有する、ことを特徴とする。
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータによって、対象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータに、
(a)予め設定された基準面を撮影可能にとなるように前記計測装置に固定されている撮像装置から出力されてきた、前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、ステップと、
(b)前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、ステップと、
(c)前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、対象物の振動を計測する計測装置の設置場所が振動を受けやすい場所であっても、対象物の振動を正確に測定することができる。
図1は、本発明の実施の形態における計測システム及び補正処理装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態1における計測システム及び補正処理装置の構成を具体的に示すブロック図である。 図3は、本発明の実施の形態1における計測システム及び補正処理装置の動作を示すフロー図である。 図4は、基準面を撮影した際に処理画像上で観測される変位の各成分を説明するための図である。 図5は、基準面の画像上で観察される変位ベクトル(δxij,δyij)の2次元空間分布の様子を示した図である。 図6は、本発明の実施の形態2における計測システム及び補正処理装置の概略構成を示すブロック図である。 図7は、図に示された計測装置及び撮像装置の位置関係を別の角度で示す図である。 図8は、本発明の実施の形態2における計測システム及び補正処理装置の構成を具体的に示すブロック図である。 図9は、本発明の実施の形態2における計測システム及び補正処理装置の動作を示すフロー図である。 図10は、本実施の形態1及び2における補正処理装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における、計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラムについて、図1~図5を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、図1を用いて本実施の形態1における計測システム及び補正処理装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態における計測システム及び補正処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示す本実施の形態1における計測システム100は、対象物40の振動を計測するためのシステムである。本実施の形態において、対象物40としては、たとえば、橋梁、道路、建築物、設備等のインフラ構造物が挙げられる。
また、図1に示すように、計測システム100は、計測装置20と、撮像装置30と、補正処理装置10とを備えている。このうち、計測装置20は、対象物40の特定方向における振動を計測する装置である。撮像装置30は、予め設定された基準面50を撮影する装置であり、基準面50を撮影可能にとなるように計測装置20に固定されている。
補正処理装置10は、計測装置20によって計測された振動を補正する装置である。図1に示すように、補正処理装置10は、変位算出部11と、移動量算出部12と、補正処理部13とを備えている。
変位算出部11は、撮像装置30から出力された基準面50の時系列画像から、基準面の変位を算出する。移動量算出部12は、算出された変位と予め設定されている撮像装置30の撮影情報とに基づいて、計測装置20の基準面50に対する移動量を算出する。補正処理部13は、算出された移動量を用いて、計測装置20が計測した振動を、基準面50を基準とした振動に補正する。
このように、本実施の形態1では、計測装置20が計測した振動の値は基準面を基準とした値に補正される。従って、計測装置20の設置場所が振動を受けやすい場所であっても、対象物40の振動を正確に測定することが可能となる。
続いて、図1に加えて図2を用いて、本実施の形態1における計測システム及び補正処理装置の構成についてより具体的に説明する。図2は、本発明の実施の形態1における計測システム及び補正処理装置の構成を具体的に示すブロック図である。
まず、本実施の形態1においては、対象物40は橋梁であり、計測装置20は、橋梁の上部構造、例えば、桁、床版等の下面の所定の領域(以下「計測対象領域」と表記する)における振動を計測している。また、計測装置20によって計測される振動の方向は、計測対象領域上の直交する2方向と、計測対象領域に対して垂直な方向(法線方向)との3方向に設定されている。
計測装置20は、本実施の形態1では、計測対象領域を撮影する撮像装置20aと、計測装置20から計測対象領域までの距離を測定する距離計20bとを備えている。計測装置20は、自身の撮像装置20aが出力した画像から、計測対象領域上の直交する2方向における振動を計測し、距離計20bによって計測された距離から、計測対象領域の法線方向における振動を計測する。また、計測装置20は、計測した3方向の振動を特定する振動データを、補正処理装置10に入力する。なお、本実施の形態1において、計測装置20の構成は、図2に示した構成に限定されない。計測装置20は、撮像装置20aのみで構成されていても良い。この場合、計測装置20は、撮像装置20aで撮影された画像から、3方向の振動を特定する。
基準面50は、対象物40の振動の影響を受けない又は受けにくい箇所、例えば、地面、橋脚などの橋梁の下部構造の基礎等に設定されていれば良い。本実施の形態1では、基準面50は、計測対象領域と平行な面に設定されている。
撮像装置30は、本実施の形態1では、その固体撮像素子の受光面の法線が基準面の法線と平行となり、且つ、時系列画像の水平方向及び垂直方向が計測装置20の撮像装置20aで撮影された画像の水平方向及び垂直方向と一致するように、計測装置20に取り付けられている。このため、本実施の形態1においては、計測対象領域上の直交する2方向は、時系列画像(基準面50)における直交する2方向(X,Y方向)に対応し、計測対象領域の法線方向は、基準面50の法線方向(Z方向)に対応する。
ところで、計測装置20は、対象物の振動を正確に計測するためには、対象物40に近接させることが望ましい。そのため、たとえば橋梁などのインフラ構造物に備えられている点検用の通路・足場などに設置する場合がある。一方、計測値の正確性の点からは、計測装置20は、対象物40の振動の影響を受けない場所に設置されているのが望ましいが、多くの場合、点検用の通路及び足場などは、対象物40であるインフラ構造物自体に取り付けられており、一般的に振動の影響を受けやすくなっている。このため、対象物40が振動すると、それに合わせて計測装置20が設置されている点検用の通路及び足場なども影響を受けて振動し、その影響を受けて計測装置20も振動する。また、撮像装置30は計測装置20に固定されているので、この場合、撮像装置30も振動する。しかしながら、本実施の形態1においては、補正処理装置10により、計測装置20及び撮像装置30の基準面50に対する移動量が算出され、これを用いて補正が行なわれるので、計測装置20の振動がキャンセルされる。
補正処理装置10において、変位算出部11は、本実施の形態1では、撮像装置30が出力する時系列画像を取得し、任意の時刻に撮像された画像を基準画像とし、それ以外を処理画像とする。そして、変位算出部11は、処理画像毎に基準画像上の少なくとも1つ以上の特定の領域(以下「特定領域」と表記する)に対して変位を算出する。
具体的には、変位算出部11は、まず、処理画像上の特定領域と基準画像上の特定領域とを対比して照合し、処理画像毎に、最も照合度合の高い特定領域の位置を特定して、特定領域の変位(d1x、d1y)を算出する。最も照合度合の高い特定領域の探索方法としては、例えば、SAD(Sum of Absolute Difference)、SSD(Sum of Squared Difference)、NCC(Normalized Cross-Correlation)、ZNCC(Zero-means Normalized Cross-Correlation)等の類似度相関関数を用いて、最も相関が高い位置(座標)を探索する手法が挙げられる。
また、最も照合度合の高い特定領域の位置特定においては、最も照合度合の高い特定領域の位置(座標)と、その位置(座標)の前後左右の位置(座標)における領域の類似度相関関数を利用し、この算出した類似度相関関数を用いて、直線フィッティング、曲線フィッティング、パラボラフィッティングなどの手法を適用しても良い。これにより、より精度良く、サブピクセル精度で類似している領域の位置(座標)を算出できることになる。
次いで、変位算出部11は、特定領域の法線方向の変位d1zを算出するため、基準画像を予め定められた倍率で拡大及び縮小することによって画像群(以下「基準画像群」と表記する)を作成する。このとき、変位算出部11は、先に算出した変位(d1x、d1y)に基づいて、基準画像の拡大画像及び縮小画像の中心位置を設定して、基準画像群を作成する。
続いて、変位算出部11は、処理画像毎に、基準画像群を構成する拡大画像及び縮小画像に照合し、最も照合度合の高い拡大画像及び縮小画像を特定する。照合度合の高い画像の特定は、例えば、SAD、SSD、NCC、ZNCC等の先に述べた類似度相関関数を用いて行なうことができる。そして、変位算出部11は、基準画像群を構成する画像の中から最も類似度が高い画像、即ち、最も照合度合が高い画像を特定し、特定した画像の拡大率又は縮小率(以下「倍率」と表記する)を、特定領域の法線方向の変位を示す量(d1z)として算出する。
また、変位算出部11は、最も照合度合が高い画像を特定した後、基準画像群の中から、特定した画像の前後の倍率の画像を選択し、特定した画像と選択した画像との類似度相関関数を算出し、算出した類似度相関関数を用いて、直線フィッティング、曲線フィッティングなどの手法を適用して、法線方向の変位を示す量(d1z)となる倍率を算出することもできる。これにより、より精度良く、法線方向の変位を示す量として、倍率(d1z)を算出できることになる。このようにして処理画像毎の変位(d1x、d1y)、および法線方向の変位を示す量として倍率(d1z)を算出する。
また、変位算出部11は、変位の精度を高めるため、上述の処理を複数回実行することができる。具体的には、変位算出部11は、先に算出した倍率d1zの影響を考慮して、基準画像群を構成する画像の中から、倍率d1zに対応する画像を選択し、選択した画像を新たな基準画像とする。次いで、変位算出部11は、処理画像と新たな基準画像上の特定の領域とを対比して、処理画像において、新たな基準画像の特定の領域に最も類似している領域を特定し、その位置を求めて、特定の領域の変位(d2x、d2y)を検出する。
次いで、変位算出部11は、新たに検出した変位(d2x、d2y)に基づいて、基準画像群を構成する各画像の拡大又は縮小の中心位置を設定し、新たな基準画像群を作成する。そして、変位算出部11は、処理画像の特定領域に対応する領域と新たな基準画像群を構成する各画像の特定領域との類似度を算出し、新たな基準画像群を構成する画像の中から最も類似度が高い画像を特定する。その後、変位算出部11は、特定した画像の倍率を、特定領域の法線方向の変位を示す量(d2z)として算出する。
このように、1回目の処理では、法線方向の変位を示す倍率であるd1zが考慮されていない状態で、変位(d1x、d1y)が算出されているのに対して、2回目の処理では、倍率d1zが考慮された状態で、変位(d2x、d2y)が算出される。このため、2回目の処理で算出された変位(d2x、d2y)の方が、変位の算出する精度が向上することになる。また、同様な処理を複数回実行する場合は、変位の精度が向上することになる。
なお、上述の例では、処理の繰り返し回数は2回であるが、特に限定されるものではない。繰り返しの回数は、予め設定された回数であっても良いし、結果に応じて適宜設定されても良い。また、算出された変位の値が閾値に到達するまで繰り返される態様であっても良い。
また、以降の説明では、ある処理画像において最終的に得られる変位として、変位(dnx、dny)、および法線方向の変位を示す量として倍率(dnz)と表記する。時系列画像に対して同様に変位を算出した結果は、時間変化する値として扱うことができるため、それぞれ変位(dnx(t)、dny(t))、および倍率(dnz(t))と表記する。
移動量算出部12は、変位算出部11で得られる時系列画像から算出した撮像装置30の基準面50に対する変位(dnx(t)、dny(t))および倍率(dnz(t))と、撮像装置30における撮影情報から、撮像装置30の基準面50に対する移動量を算出する。撮像装置30の撮影情報とは、少なくとも、固体撮像素子の1画素のサイズ、レンズの焦点距離、レンズの主点から基準面50までの距離、撮影フレームレート、とを含む。
得られた撮像装置30の基準面50に平行な方向の移動量は、変位(dnx(t)、dny(t))から算出できる。また、基準面50に垂直な方向(法線方向)の移動量は、倍率(dnz(t))から算出できる。それぞれの移動量は、時系列画像を撮影した撮影フレームレート毎に得られるため、各移動量は、撮影フレームレートの逆数をサンプリング間隔とした振動情報として扱うことができる。
補正処理部13は、計測装置20によって計測された対象物40の振動と、移動量算出部12で算出した撮像装置30の基準面50に対する移動量とを用いて、基準面50を基準とした対象物40の振動に補正する。
なお、基準面50としては、対象物40が振動した時に、振動の影響を受けにくい場所が選ばれており、それ自体の移動量は、対象物40の移動量に比べて極めて小さくなる。そのため、基準面50の移動量をゼロと見なすと、実質的には、基準面50を基準とした対象物40の移動量および振動は、対象物40自体の移動量および振動として求めることができる。
また、対象物40で生じている振動の周波数と、計測装置20、撮像装置30、または基準面50で生じている振動の周波数とが、異なる場合には、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ノッチフィルタなどのフィルタ処理が併用されていても良い。これにより、計測装置20によって計測された振動の補正処理は、より効果的なものとなる。
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態1における計測システム100及び補正処理装置10の動作について図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態1における計測システム及び補正処理装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図1及び図2を参照する。また、本実施の形態1では、補正処理装置10を動作させることによって、補正処理方法が実施される。よって、本実施の形態1における補正処理方法の説明は、以下の補正処理装置10の動作説明に代える。
図3に示すように、最初に、補正処理装置10において、変位算出部11は、撮像装置30が出力する時系列画像の画像データを取得する(ステップA1)。具体的には、撮像装置30は、設定されたフレームレートで画像データを出力しているので、変位算出部11は、所定の期間となるまで、又は所定のフレーム数に到達するため、時系列画像の画像データを取得する。
次に、変位算出部11は、取得した時系列画像のうち、任意の時刻に撮像された1枚の画像を基準画像とし、それ以外を処理画像とし、両者を対比することによって、画像の水平方向(X方向)における基準面50の変位と、画像の垂直方向(Y方向)における基準面50の変位とを算出する(ステップA2)。なお、このとき算出される変位は、実際には、基準面50は不動であることから、画像の水平方向及び垂直方向に対応する方向における、撮像装置30の基準面50に対する変位に該当する。
具体的には、ステップA2では、上述したように、変位算出部11は、処理画像上の特定領域と基準画像上の特定領域とを対比して照合、処理画像において、最も照合度合の高い特定領域の位置を特定する。最も照合度合の高い特定領域の探索方法としては、例えば、SAD(Sum of Absolute Difference)、SSD(Sum of Squared Difference)、ZNCC(Zero-means Normalized Cross-Correlation)等の類似度相関関数を用いて、最も相関が高い位置(座標)を探索する手法が挙げられる。
また、変位算出部11は、算出精度を高めるため、必要に応じて、最も照合度合の高い特定領域の位置の前後左右の位置における類似度相関関数を用いて、直線フィッティング、曲線フィッティング、パラボラフィッティングなどの手法を適用することもできる。このようにして得られた位置が、画像の水平方向及び垂直方向に対応する、基準面50に対する撮像装置30の変位(d1x、d1y)として算出される。
次に、変位算出部11は、処理画像、基準画像、およびステップA2で算出した基準面50の変位(d1x、d1y)を用いて、基準面50の法線方向(Z方向)の変位を示す倍率d1zを算出する(ステップA3)。なお、このとき算出される倍率d1zは、実際には、基準面50は不動であることから、基準面の法線方向における撮像装置30の変位を示している。
具体的には、ステップA3では、上述したように、変位算出部11は、基準画像を予め定められた倍率で拡大及び縮小することによって基準画像群を作成する。また、変位算出部11は、処理画像毎に、基準画像群を構成する拡大画像及び縮小画像に照合して、最も照合度合の高い画像を特定する。このとき、最も照合度合の高い画像の特定は、例えば、SAD、SSD、NCC、ZNCC等の先に述べた類似度相関関数を用いて行なうことができる。
そして、変位算出部11は、基準画像群を構成する画像の中から最も照合度合の高いい画像、即ち、相関が高い画像を特定し、特定した画像の拡大率又は縮小率を、特定領域の法線方向の変位の量を示す倍率(d1z)として算出する。
更に、変位算出部11は、必要に応じて、最も照合度合が高い画像の前後の倍率の画像における類似度相関関数を算出し、それらを用いて、直線・曲線フィッティングなどの手法を用いて精度よく倍率を算出してもよい。この処理の結果、得られた倍率を、基準面50に対する撮像装置30の表面の特定領域の法線方向の変位を示す倍率(d1z)として算出する。また、これらのステップA2,A3の処理は2回以上繰り返し行われてもよい。
次に、移動量算出部12は、ステップA2で算出した水平方向および垂直方向の変位(d1x、d1y)と、ステップA3で算出した倍率d1zと、撮像装置30の撮影情報とを用いて、撮像装置30及び計測装置20の実際の移動量を算出する(ステップA4)。
具体的には、撮像装置30の固体撮像素子の1画素のサイズ(1画素当りのピッチ)をd[mm]、レンズの焦点距離をf[mm]、レンズの主点から基準面50までの距離をL[mm]、撮影フレームレートをFPS[fps]とする。この場合、基準面50の画像上での1画素のサイズD[mm/pixel]は、下記の数1によって算出される。
Figure 0006996569000001
ここで、ステップA2で算出された変位がdnx[pixel]、dny[pixel]、ステップA3で算出された倍率がdnz[倍率]であるとする。この場合、移動量算出部12は、以下の数2~数4によって、基準面50に対する撮像装置30の実際の移動量[mm]を算出する。ここで、時系列画像の水平方向に対応する撮像装置30の移動方向を「面内水平方向」とし、時系列画像の垂直方向に対応する撮像装置30の移動方向を「面内垂直方向」とする。
Figure 0006996569000002
Figure 0006996569000003
Figure 0006996569000004
また、時系列画像から算出した変位及び倍率に対して、移動量を算出する場合、データとしては、撮影フレームレートの逆数(1/FPS)の時間間隔毎に移動量が得られることとなる。そのため、得られたデータは、撮影フレームレートの逆数をサンプリング間隔とした振動情報として扱うことができる。
次に、補正処理部13は、計測装置20から取得した振動データで特定される振動を、ステップA4で得られた移動量を用いて、基準面50を基準とした対象物40の振動に補正する(ステップA5)。また、補正処理部13は、補正後の振動を特定するデータを出力する。
具体的には、補正処理部13は、計測装置20から振動データを取得し、取得した振動データから、計測装置20を基準とした計測対象領域の移動量を特定する。そして、補正処理部13は、特定した移動量から、ステップA4で算出した基準面50に対する撮像装置30の移動量(第2の移動量)を減算することによって、基準面50を基準とした対象物40の振動を算出する。
以上のように本実施の形態1では、計測装置20が計測した振動の値は基準面50を基準とした値に補正される。従って、基準面50が対象物40の振動の影響を受けにくい面であれば、計測装置20の設置場所が振動を受けやすい場所であっても、対象物40の振動を正確に測定することが可能となる。また、本実施の形態1では、振動は、3方向において補正されているが、これに限定されず、1方向のみにおいて補正されていても良い。
[プログラム]
本実施の形態1におけるプログラムは、コンピュータに、図3に示すステップA1~A5を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における補正処理装置10と補正処理方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、変位算出部11、移動量算出部12、及び補正処理部13として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態1におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、変位算出部11、移動量算出部12、及び補正処理部13のいずれかとして機能しても良い。
[変形例]
ここで、本実施の形態1における変形例について図4及び図5を用いて説明する。変形例では、変位の算出処理及び移動量の算出処理が異なっている。図4は、撮像装置の振動によって生じる基準面における時系列画像上の像の変位を示す図である。
ここでは、基準面50が固定され、計測装置20および撮像装置30が3次元方向に振動する場合を考える。例として、ある時刻における撮像装置30の基準面50に対する画面に対して水平方向・垂直方向(X,Y方向)、基準面50の法線方向(Z方向)への移動量を、それぞれ(Δx、Δy、Δz)とする。
画面の撮像中心を原点とした座標において、座標(i,j)の点Aにおける観測される変位(δxij,δyij)について考える。撮像装置30が基準面50の法線方向の移動量Δzだけ近づく場合、撮像距離がΔz分だけ短くなる。すると、図4に示すように、撮像装置30の撮像面には、画面に対して水平方向(X方向)における撮像装置30の移動量△xよって生じる変位δxとは別に、移動量Δzによる変位δzxが生じる。同様に、撮像装置30の撮像面には、画面に対して垂直方向(Y方向)における撮像装置30の移動量Δyによって生じる変位δyとは別に、移動量Δzによる変位δzyも生じる。また、このとき、基準面50の表面に変形や変位が発生した場合、それに伴って発生する表面変位成分(δδxij,δδyij)も重ねあわされる。
すると、点Aで観測される変位(δxij,δyij)は、図5に示すように、以下の数5及び数6によって表すことができる。
Figure 0006996569000005
Figure 0006996569000006
ここで、レンズの主点から基準面50までの撮像距離をL、撮像装置30のレンズ焦点距離をf、撮像中心からの座標を(i,j)とすると、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位成分(δx, δy)、法線方向の移動(Δz)に伴う変位成分(δzxij,δzyij)、表面変位成分(δδxij, δδyij)は、それぞれ、下記の数7、数8、数9で表される。なお今回は、基準面50としては表面の変形や変位が発生しにくい面が選ばれているため、表面変位成分(δδxij, δδyij)はゼロとみなすことができる。
Figure 0006996569000007
Figure 0006996569000008
Figure 0006996569000009
図4は、基準面を撮影した際に処理画像上で観測される変位の各成分を説明するための図である。具体的には、図4では、撮像装置30において、基準面50に対して、画面上の水平方向及び垂直方向(X,Y方向)と、基準面50の法線方向(Z方向)において、移動量(Δx、Δy、Δz)が発生している。この場合、上記の数7及び数8で示される面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位成分(δx, δy)と、法線方向の移動(Δz)に伴う変位成分(δzxij,δzyij)との関係は、図4に示すようになる。
図4に示すように、基準面の変位は、画面全体で一様な方向及び大きさで観察される面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位成分(δx, δy)と、画面の撮像中心から放射状のベクトル群として観察される法線方向の移動(Δz)に伴う変位成分(δzxij,δzyij)と、基準面の表面の変形又は変位に伴う表面変位成分(δδxij,δδyij)との合成ベクトルで表すことができる。
図5は、基準面の画像上で観察される変位ベクトル(δxij,δyij)の2次元空間分布(以下変位分布とする)の様子を示した図である。図5に示すように、変位ベクトル(δxij,δyij)は、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)、と、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)と、表面変位成分(δδxij, δδyij)との合成ベクトルとして観察されている。
また、図5に示すように、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位成分(δx, δy)は、基本的にはオフセットのように、画面全体で一様な方向及び大きさで観察される。法線方向の移動(Δz)に伴う変位成分(δzxij,δzyij)は、計測対象が法線方向に移動する場合において、画面内での拡大又は縮小として発生する。そのため、2次元空間変位分布には、放射状の特徴的な変位ベクトル群が発生する。表面変位成分(δδxij, δδyij)は、今回は基準面が撮影対象となっており、表面の変形又は変位が起こりにくい場所を選んでいるため、ゼロとなっている。
ここで、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)を算出する方法について考える。まず、画面の撮像中心を中心としたある領域の各画素に対して、上述した方法で変位を解析し、図5のように変位分布を算出する。その後、算出した各画素の変位ベクトルを全て足し合わせ、平均を取る。これにより、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)を算出できる。
本手法について、詳しく述べる。まず、図5に示すように、変位分布として、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)と、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)とが合成されたベクトル群が観察される。ここで、画面の撮像中心を中心とした領域では、図5に示したように、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)は、放射状のベクトルとして観察される。
そのため、画面の撮像中心を中心とした領域の各画素の変位ベクトルを全て足し合わせると、放射状の変位ベクトル成分であり、且つ、法線方向の移動(Δz)に伴って発生する、変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)は、キャンセルされる。結果、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)を足し合わせて得られた成分のみが残る。そのため、残った成分の値に対して平均を算出することで、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)のみを算出することが可能となる。つまり、上述の方法により、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)を算出することができる。
次に、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)を算出する方法について検討する。法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)のみを考えると、そのベクトルの大きさR(i,j)は、下記の数10に示すように、移動量Δzが一定であれば、撮像中心からの距離に比例した値となる。また、比例定数を下記の数11に示すようにkと置けば、下記の数10は下記の数12のようにも表される。
Figure 0006996569000010
Figure 0006996569000011
Figure 0006996569000012
また、図5からもわかるとおり、実際に画像処理により計測される変位分布は、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)(図4、5中細実線の矢印)と、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)(図4、5中太実線の矢印)との合成ベクトルV(vi,vj)である。
この合成ベクトルV(vi,vj)のうち、先に算出した面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)を減算したものが、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)に相当する。したがって、ある座標(i,j)における法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)をRmes(i,j)とすると、これらは下記の数13及び数14によって表すことができる。本実施の形態1の変形例では、変位算出部11は、変位分布として、下記の数13に示すRmes(i,j)と、下記の数13に示す計測ベクトルV(vi,vj)とを算出する。
Figure 0006996569000013
ところで、移動量Δzが大きくなると、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)の大きさR(i,j)も大きくなる。そして、R(i,j)の倍率は、上記の数11で与えられる比例定数kに相当する。
また、面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)をあらかじめ計測ベクトルV(vi,vj)から減算することで得られた、Rmes(i,j)は、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)の大きさR(i,j)と同様に法線方向の移動(Δz)に伴って変化する。
このため、Rmes(i,j)から、R(i,j)の倍率を推定することが可能となる。具体的には、R(i,j)の倍率は、下記の数14に示す評価関数E(k)を最少にする比例定数kを求めることによって推定することができる。
Figure 0006996569000014
従って、本実施の形態の変形例では、移動量算出部12は、上記の数14に最小2乗法を適用して、比例定数kを算出する。なお、評価関数E(k)として、上記の数16に示したRmes(i,j)とR(i,j)との差の2乗和以外に、絶対値和、他の累乗和等が用いられていても良い。
そして、移動量算出部12は、算出した拡大係数kを上記数14に適用して、移動量Δzを算出する。また、移動量算出部12は、算出した移動量Δzを、上記数8に代入して、法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)を算出する。更に、移動量算出部12は、変位算出部11によって算出されている計測ベクトルV(vi,vj)から、算出した法線方向の移動(Δz)に伴う変位ベクトル成分(δzxij,δzyij)を減算することで、面内方向の移動(Δx,Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)を算出する(上記数5及び数6参照)。
その後、移動量算出部12は、算出した面内方向の移動(Δx, Δy)に伴う変位ベクトル成分(δx, δy)と、移動量Δzとを、上記の数7に適用して、撮像装置の移動量△x及び△yを算出する。このようにして算出された、△x、△y及びΔzは、3方向における基準面50に対する撮像装置30の移動量に相当する。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における、計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラムについて、図6~図9を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、図6~図8を用いて本実施の形態2における計測システム及び補正処理装置の構成について説明する。図6は、本発明の実施の形態2における計測システム及び補正処理装置の概略構成を示すブロック図である。図7は、図6に示された計測装置及び撮像装置の位置関係を別の角度で示す図である。図8は、本発明の実施の形態2における計測システム及び補正処理装置の構成を具体的に示すブロック図である。
図6に示すように、本実施の形態2における計測システム101では、計測装置20と撮像装置30とが、ジョイント部材70によって結合されている。また、この構成により、本実施の形態2では、補正処理装置60は、図1及び図2で示した実施の形態1における補正処理装置10と異なり、方向特定部14を更に備えている。以下、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
本実施の形態2において、ジョイント部材70は、角度変更が可能な光学部品、たとえばボールジョイントであり、計測装置20と撮像装置30との位置関係が可変可能となるように両者を結合している。撮像装置30は、このジョイント部材70によって計測装置20に結合されているため、図6及び図7に示すように、基準面50が、対象物40の計測対象領域と平行な面に設定されていない場合にも対応できる。
また、図6及び図7において、X軸は、時系列画像の水平方向に沿った軸であり、Y軸は、時系列画像の垂直方向に沿った軸であり、Z軸は、基準面50の法線方向に沿った軸である。更に、X’軸は、X軸を計測対象面に投影して得られる計測対象面に平行な軸であり、Y’軸は、Y軸を計測対象面に投影して得られる計測対象面に平行な軸であり、Z’軸は、計測対象面の法線方向に沿った軸である。
更に、図6に示すように、Y軸回りの撮像装置30の回転角度をαとする。図7に示すように、X軸回りの撮像装置30の回転角度をβとする。回転角度α及びβの設定は、撮像装置30の固体撮像素子の受光面の法線を基準面50の法線(Z軸)と平行となるように、基準面50の傾斜に合わせて撮像装置30の向きを調整することによって行なわれる。
また、撮像装置30の向きの調整は、レーザ距離計等の測距装置を用いて行なうことができる。具体的には、まず、測距装置の測定方向が固体撮像素子の受光面の法線方向となるように、測距装置を撮像装置30に取り付ける。そして、撮像装置30の向きを調整しながら、測距装置測定された距離が最も小さくなる位置を特定する。この特定された位置では、測定された距離が最小となるので、固体撮像素子の受光面の法線と基準面50の法線とは一致する。よって、その位置で撮像装置30の向きを固定する。また、管理者等は、固定時の回転角度α及び回転角度βを測定し、測定した値を補正処理装置10に入力する。
方向特定部14は、計測装置20と撮像装置30との位置関係を特定し、特定した位置関係に基づいて、時系列画像上での基準面50における特定方向に対応する方向を特定する。
補正処理部13は、本実施の形態2では、方向特定部14が特定した特定方向に対応する方向に基づいて、第2の移動量を補正する。また、補正処理部13は、補正後の第2の移動量を用いて、計測装置20が計測した振動を、基準面50を基準とした振動に補正する。
具体的には、図8に示すように、方向特定部14は、入力された回転角度α及び回転角度βを取得することで、計測装置20と撮像装置30との位置関係を特定する。また、方向特定部14は、取得した回転角度αを数15に適用することによって、又は、回転角度βを下記の数16に適用することによって、X軸、Y軸、及びZ軸と、X’軸、Y’軸、及びZ’軸との関係を求める。また、この軸関係により、時系列画像上での基準面における、振動が計測された特定方向に対応する方向が特定される。
Figure 0006996569000015
Figure 0006996569000016
また、この軸関係により、時系列画像上での基準面における、振動が計測された特定方向に対応する方向が特定される。例えば、回転角度α=135度、β=0であるとする。この場合は、以下の数17に示す関係が特定される。
Figure 0006996569000017
補正処理部13は、図8に示すように、移動量算出部12が算出した移動量を、特定された軸関係によって補正する。補正対象となる移動量は、例えば、基準面50に対する撮像装置30の移動量「A-B」=(dxa-dxb、dya-dyb、dza-dzb)である。よって、回転角度α=135度、β=0である場合は、補正後の移動量は下記の数18に示す通りとなる。
Figure 0006996569000018
その後、補正処理部13は、計測装置20によって計測された振動から、基準面50に対する計測装置20の補正後の移動量を減算することによって、基準面50を基準とした対象物40の振動を算出する。
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態2における計測システム101及び補正処理装置60の動作について図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施の形態2における計測システム及び補正処理装置の動作を示すフロー図である。以下の説明においては、適宜図4~図8を参照する。また、本実施の形態2では、補正処理装置60を動作させることによって、補正処理方法が実施される。よって、本実施の形態2における補正処理方法の説明は、以下の補正処理装置60の動作説明に代える。
図9に示すように、最初に、補正処理装置60において、変位算出部11は、撮像装置30が出力する時系列画像の画像データを取得する(ステップB1)。ステップB1は、図3に示したステップA1と同様のステップである。
次に、変位算出部11は、取得した時系列画像のうち、1の画像を基準画像とし、それ以外を処理画像とし、両者を対比することによって、画像の水平方向(X方向)における基準面50の変位と、画像の垂直方向(Y方向)における基準面50の変位とを算出する(ステップB2)。ステップB2は、図3に示したステップA2と同様のステップである。
次に、変位算出部11は、処理画像、基準画像、およびステップB2で算出した基準面50の変位(d1x、d1y)を用いて、基準面50の法線方向(Z方向)の変位を示す倍率d1zを算出する(ステップB3)。ステップB3は、図3に示したステップA3と同様のステップである。
次に、移動量算出部12は、ステップB2で算出した水平方向および垂直方向の変位(d1x、d1y)と、ステップB3で算出した倍率d1zと、撮像装置30の撮影情報とを用いて、撮像装置30及び計測装置20の実際の移動量を算出する(ステップB4)。ステップB4は、図3に示したステップA4と同様のステップである。
次に、方向特定部14は、計測装置20と撮像装置30との位置関係を特定し、特定した位置関係に基づいて、時系列画像上での基準面50における特定方向に対応する方向を特定する(ステップB5)。具体的には、ステップB5では、方向特定部14は、回転角度α及び回転角度βを用いて、X軸、Y軸、及びZ軸と、X’軸、Y’軸、及びZ’軸との関係を求めて、特定方向に対応する方向を特定する。
次に、補正処理部13は、ステップB5で特定した方向に基づいてステップB4で得られた移動量を補正し、補正後の移動量を用いて、計測装置20から取得した振動データで特定される振動を、基準面50を基準とした対象物40の振動に補正する(ステップB6)。また、補正処理部13は、補正後の振動を特定するデータを出力する。
具体的には、補正処理部13は、ステップB4で算出した基準面50に対する撮像装置30の移動量(第2の移動量)「A-B」を、ステップB5で特定した方向に基づいて補正する。そして、補正処理部13は、計測装置20から振動データを取得し、取得した振動データから、計測装置20を基準とした計測対象領域の移動量「C-B」を特定する。その後、補正処理部13は、特定した移動量「C-B」から、補正後の基準面50に対する撮像装置30の移動量(第2の移動量)「A-B」を減算することによって、基準面50を基準とした対象物40の振動を算出する。
以上のように本実施の形態2では、基準面50は平ら面である必要はない。本実施の形態2によれば、基準面50が平らな面で無い場合であっても、基準面50が平らな面である場合(実施の形態1の場合)と同様に、対象物40の振動を正確に測定することが可能となる。
[変形例]
上述した例では、回転角度α=135度、回転角度β=0度の例について説明しているが、本実施の形態2において、回転角度α及び回転角度βは、0度以上180度以下の範囲であれば良い。また、本実施の形態2では、回転角度α及び回転角度βの両方の値が0(ゼロ)より大きくなっていても良い。
また、例えば、回転角度α=90度、又は回転角度β=90の場合、基準面50は、計測対象領域に対して垂直となり、計測対象領域の法線と基準面50の法線とは直交する。この場合、計測対象領域の法線方向の振動は、時系列画像上の基準面の水平方向又は垂直方向の移動量によって補正されることになる。この態様では、計測対象領域の法線方向の振動の計測精度を高めることができる。これは、基準面の法線方向の移動量に比べて、時系列画像の水平方向又は垂直方向での移動量の方が、算出精度が高いためである。
[プログラム]
本実施の形態2におけるプログラムは、コンピュータに、図9に示すステップB1~B6を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における補正処理装置60と補正処理方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、変位算出部11、移動量算出部12、補正処理部13、及び方向特定部14として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態2におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、変位算出部11、移動量算出部12、補正処理部13、及び方向特定部14のいずれかとして機能しても良い。
(物理構成)
ここで、実施の形態1及び2におけるプログラムを実行することによって、補正処理装置を実現するコンピュータについて図10を用いて説明する。図10は、本実施の形態1及び2における補正処理装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
図10に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記録媒体、又はCD-ROM(Compact DiskRead Only Memory)などの光学記録媒体が挙げられる。
なお、本実施の形態における補正処理装置は、プログラムがインストールされたコンピュータではなく、各部に対応したハードウェアを用いることによっても実現可能である。更に、補正処理装置は、一部がプログラムで実現され、残りの部分がハードウェアで実現されていてもよい。
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)~(付記16)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
(付記1)
対象物の振動を計測する計測装置と、予め設定された基準面を撮影可能にとなるように前記計測装置に固定されている撮像装置と、補正処理装置とを備え、
前記補正処理装置は、
前記撮像装置から出力されてきた前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、変位算出部と、
前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、移動量算出部と、
前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、補正処理部と、
を備えている、
ことを特徴とする計測システム。
(付記2)
前記計測装置が、特定方向において前記対象物の振動を計測し、
前記補正処理装置が、
前記計測装置と前記撮像装置との位置関係を特定し、特定した前記位置関係に基づいて、前記時系列画像上での前記基準面における前記特定方向に対応する方向を特定する、方向特定部を更に備え、
前記補正処理部が、特定された前記特定方向に対応する方向に基づいて、前記移動量を補正し、補正後の前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、
付記1に記載の計測システム。
(付記3)
前記特定方向が、前対象物の振動が計測されている面の法線方向を少なくとも含み、前対象物の振動が計測されている面の法線と前記基準面の法線とが直交する場合において、
前記方向特定部が、前対象物の振動が計測されている面の法線方向に対応する方向として、前記基準面に平行な方向を特定する、
付記2に記載の計測システム。
(付記4)
前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面での直交する2方向と、前対象物の振動が計測されている面の法線方向との3方向であり、
前記移動量算出部が、前記3方向それぞれに対応する3方向について、前記移動量を算出する、
付記1~3のいずれかに記載の計測システム。
(付記5)
対象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するための装置であって、
予め設定された基準面を撮影可能にとなるように前記計測装置に固定されている撮像装置から出力されてきた、前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、変位算出部と、
前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、移動量算出部と、
前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、補正処理部と、
を備えている、
ことを特徴とする補正処理装置。
(付記6)
前記計測装置が、特定方向において前記対象物の振動を計測し、
前記計測装置と前記撮像装置との位置関係を特定し、特定した前記位置関係に基づいて、前記時系列画像上での前記基準面における前記特定方向に対応する方向を特定する、方向特定部を更に備え、
前記補正処理部が、特定された前記特定方向に対応する方向に基づいて、前記移動量を補正し、補正後の前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、
付記5に記載の補正処理装置。
(付記7)
前記特定方向が、前対象物の振動が計測されている面の法線方向を少なくとも含み、前対象物の振動が計測されている面の法線と前記基準面の法線とが直交する場合において、
前記方向特定部が、前対象物の振動が計測されている面の法線方向に対応する方向として、前記基準面に平行な方向を特定する、
付記6に記載の補正処理装置。
(付記8)
前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面での直交する2方向と、前対象物の振動が計測されている面の法線方向との3方向であり、
前記移動量算出部が、前記3方向それぞれに対応する3方向について、前記移動量を算出する、
付記5~7のいずれかに記載の補正処理装置。
(付記9)
対象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するための方法であって、
(a)予め設定された基準面を撮影可能にとなるように前記計測装置に固定されている撮像装置から出力されてきた、前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、ステップと、
(b)前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、ステップと、
(c)前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、ステップと、
を有する、
ことを特徴とする補正処理方法。
(付記10)
(d)前記計測装置が、特定方向において前記対象物の振動を計測している場合に、前記計測装置と前記撮像装置との位置関係を特定し、特定した前記位置関係に基づいて、前記時系列画像上での前記基準面における前記特定方向に対応する方向を特定する、ステップを更に有し、
前記(c)のステップにおいて、特定された前記特定方向に対応する方向に基づいて、前記移動量を補正し、補正後の前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、
付記9に記載の補正処理方法。
(付記11)
前記特定方向が、前対象物の振動が計測されている面の法線方向を少なくとも含み、前対象物の振動が計測されている面の法線と前記基準面の法線とが直交する場合において、
前記(d)のステップにおいて、前対象物の振動が計測されている面の法線方向に対応する方向として、前記基準面に平行な方向を特定する、
付記10に記載の補正処理方法。
(付記12)
前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面での直交する2方向と、前対象物の振動が計測されている面の法線方向との3方向であり、
前記(b)のステップにおいて、前記3方向それぞれに対応する3方向について、前記移動量を算出する、
付記9~11のいずれかに記載の補正処理方法。
(付記13)
コンピュータによって、対象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータに、
(a)予め設定された基準面を撮影可能にとなるように前記計測装置に固定されている撮像装置から出力されてきた、前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、ステップと、
(b)前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、ステップと、
(c)前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、ステップと、
を実行させるプログラム
(付記14)
前記プログラムは、前記コンピュータに、
(d)前記計測装置が、特定方向において前記対象物の振動を計測している場合に、前記計測装置と前記撮像装置との位置関係を特定し、特定した前記位置関係に基づいて、前記時系列画像上での前記基準面における前記特定方向に対応する方向を特定する、ステップを実行させ、
前記(c)のステップにおいて、特定された前記特定方向に対応する方向に基づいて、前記移動量を補正し、補正後の前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、
付記13に記載のプログラム
(付記15)
前記特定方向が、前対象物の振動が計測されている面の法線方向を少なくとも含み、前対象物の振動が計測されている面の法線と前記基準面の法線とが直交する場合において、
前記(d)のステップにおいて、前対象物の振動が計測されている面の法線方向に対応する方向として、前記基準面に平行な方向を特定する、
付記14に記載のプログラム
(付記16)
前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面での直交する2方向と、前対象物の振動が計測されている面の法線方向との3方向であり、
前記(b)のステップにおいて、前記3方向それぞれに対応する3方向について、前記移動量を算出する、
付記13~15のいずれかに記載のプログラム
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上のように、本発明によれば、対象物の振動を計測する計測装置の設置場所が振動を受けやすい場所であっても、対象物の振動を正確に測定することができる。本発明は、橋梁・道路・建築物・設備などのインフラ構造物の維持管理及び異常検知などの分野に有用である。
10 補正処理装置(実施の形態1)
11 変位算出部
12 移動量算出部
13 補正処理部
14 方向特定部
20 計測装置
30 撮像装置
40 対象物
50 基準面
60 補正処理装置(実施の形態2)
70 ジョイント部材
100 計測システム(実施の形態1)
101 計測システム(実施の形態2)
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス

Claims (12)

  1. 象物の振動を計測する計測装置と、前記対象物の振動の影響を受けにくい箇所に予め設定された基準面を撮影するために前記計測装置との位置関係が可変可能に結合された撮像装置と、補正処理装置と、を備え、
    前記補正処理装置は、
    前記撮像装置から出力されてきた前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、変位算出部と、
    前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、移動量算出部と、
    前記計測装置と前記撮像装置との位置関係を特定し、特定した前記位置関係に基づいて、前記時系列画像上での前記基準面における振動が計測された特定方向に対応する方向を特定する、方向特定部と、
    特定された前記特定方向に対応する方向に基づいて、前記移動量を補正し、補正後の前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、補正処理部と、を備える、
    ことを特徴とする計測システム。
  2. 前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向を少なくとも含み、前記対象物の振動が計測されている面の法線と前記基準面の法線とを直交させた場合において、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向に対応する方向として、前記基準面に平行な方向を特定する、
    請求項1に記載の計測システム。
  3. 前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面での直交する2方向と、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向との3方向であり、
    前記移動量算出部が、前記3方向それぞれに対応する3方向について、前記移動量を算出する、
    請求項1又は2に記載の計測システム。
  4. 象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するための装置であって、
    前記対象物の振動の影響を受けにくい箇所に予め設定された基準面を撮影するために前記計測装置との位置関係が可変可能に結合された撮像装置から出力されてきた前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、変位算出部と、
    前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、移動量算出部と、
    前記計測装置と前記撮像装置との位置関係を特定し、特定した前記位置関係に基づいて、前記時系列画像上での前記基準面における振動が計測された特定方向に対応する方向を特定する、方向特定部と、
    特定された前記特定方向に対応する方向に基づいて、前記移動量を補正し、補正後の前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、補正処理部と、を備える、
    ことを特徴とする補正処理装置。
  5. 前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向を少なくとも含み、前記対象物の振動が計測されている面の法線と前記基準面の法線とを直交させた場合において、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向に対応する方向として、前記基準面に平行な方向を特定する、
    請求項4に記載の補正処理装置。
  6. 前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面での直交する2方向と、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向との3方向であり、
    前記移動量算出部が、前記3方向それぞれに対応する3方向について、前記移動量を算出する、
    請求項4又は5に記載の補正処理装置。
  7. 象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するための方法であって、
    (a)前記対象物の振動の影響を受けにくい箇所に予め設定された基準面を撮影するために前記計測装置との位置関係が可変可能に結合された撮像装置から出力されてきた、前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、ステップと、
    (b)前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、ステップと、
    (c)前記計測装置が、前記対象物の振動を計測している場合に、前記計測装置と前記撮像装置との位置関係を特定し、特定した前記位置関係に基づいて、前記時系列画像上での前記基準面における振動が計測された特定方向に対応する方向を特定する、ステップと、
    (d)特定された前記特定方向に対応する方向に基づいて、前記移動量を補正し、補正後の前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、ステップと、を有する、
    ことを特徴とする補正処理方法。
  8. 前記(c)のステップにおいて、前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向を少なくとも含み、前記対象物の振動が計測されている面の法線と前記基準面の法線とを直交させた場合において、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向に対応する方向として、前記基準面に平行な方向を特定する、
    請求項7に記載の補正処理方法。
  9. 前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面での直交する2方向と、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向との3方向であり、
    前記(b)のステップにおいて、前記3方向それぞれに対応する3方向について、前記移動量を算出する、
    請求項7又は8に記載の補正処理方法。
  10. コンピュータによって、象物の振動を計測する計測装置の計測結果を補正するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記プログラムは、前記コンピュータに、
    (a)前記対象物の振動の影響を受けにくい箇所に予め設定された基準面を撮影するために前記計測装置との位置関係が可変可能に結合された撮像装置から出力されてきた、前記基準面の時系列画像から、前記基準面の変位を算出する、ステップと、
    (b)前記変位と予め設定されている前記撮像装置の撮影情報とに基づいて、前記計測装置の前記基準面に対する移動量を算出する、ステップと、
    (c)前記計測装置が、特定方向において前記対象物の振動を計測している場合に、前記計測装置と前記撮像装置との位置関係を特定し、特定した前記位置関係に基づいて、前記時系列画像上での前記基準面における振動が計測された特定方向に対応する方向を特定する、ステップと、
    (d)特定された前記特定方向に対応する方向に基づいて、前記移動量を補正し、補正後の前記移動量を用いて、前記計測装置が計測した振動を、前記基準面を基準とした振動に補正する、ステップと、を実行させ
    プログラム。
  11. 前記(c)のステップにおいて、前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向を少なくとも含み、前記対象物の振動が計測されている面の法線と前記基準面の法線とを直交させた場合において、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向に対応する方向として、前記基準面に平行な方向を特定する、
    請求項10に記載のプログラム。
  12. 前記特定方向が、前記対象物の振動が計測されている面での直交する2方向と、前記対象物の振動が計測されている面の法線方向との3方向であり、
    前記(b)のステップにおいて、前記3方向それぞれに対応する3方向について、前記移動量を算出する、
    請求項10又は11に記載のプログラム。
JP2019554070A 2017-11-14 2017-11-14 計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラム Active JP6996569B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2017/040944 WO2019097576A1 (ja) 2017-11-14 2017-11-14 計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019097576A1 JPWO2019097576A1 (ja) 2020-11-26
JP6996569B2 true JP6996569B2 (ja) 2022-02-04

Family

ID=66538565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019554070A Active JP6996569B2 (ja) 2017-11-14 2017-11-14 計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20200393289A1 (ja)
JP (1) JP6996569B2 (ja)
WO (1) WO2019097576A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022091458A1 (ja) * 2020-10-26 2022-05-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 情報処理方法、情報処理装置および情報処理システム
CN113932914B (zh) * 2021-09-23 2024-02-23 北京机电工程研究所 一种振动测量通道方向修正方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008309680A (ja) 2007-06-15 2008-12-25 Cosmo Planning:Kk 軌道変位測定システム
CN103743356A (zh) 2014-01-17 2014-04-23 北京光电技术研究所 建筑物多点实时视频测量方法及测量***
US20140168422A1 (en) 2012-12-14 2014-06-19 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Displacement monitoring system having vibration cancellation capabilities
JP2015175827A (ja) 2014-03-18 2015-10-05 日本電気株式会社 振動計測装置
US20170169575A1 (en) 2015-12-10 2017-06-15 Airbus Defence and Space GmbH Modular device for high-speed video vibration analysis
WO2017179535A1 (ja) 2016-04-15 2017-10-19 日本電気株式会社 構造物の状態判定装置と状態判定システムおよび状態判定方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008309680A (ja) 2007-06-15 2008-12-25 Cosmo Planning:Kk 軌道変位測定システム
US20140168422A1 (en) 2012-12-14 2014-06-19 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Displacement monitoring system having vibration cancellation capabilities
CN103743356A (zh) 2014-01-17 2014-04-23 北京光电技术研究所 建筑物多点实时视频测量方法及测量***
JP2015175827A (ja) 2014-03-18 2015-10-05 日本電気株式会社 振動計測装置
US20170169575A1 (en) 2015-12-10 2017-06-15 Airbus Defence and Space GmbH Modular device for high-speed video vibration analysis
WO2017179535A1 (ja) 2016-04-15 2017-10-19 日本電気株式会社 構造物の状態判定装置と状態判定システムおよび状態判定方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
YONEYAMA Satoru et al.,Bridge Deflection Measurement Using Digital Image Correlation with Camera Movement Correction,Material Transaction,2012年,Vol.53,No.2,pp.285-290

Also Published As

Publication number Publication date
US20200393289A1 (en) 2020-12-17
JPWO2019097576A1 (ja) 2020-11-26
WO2019097576A1 (ja) 2019-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6954368B2 (ja) 変位成分検出装置、変位成分検出方法、及びプログラム
Khaloo et al. Pixel‐wise structural motion tracking from rectified repurposed videos
JP6996569B2 (ja) 計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラム
JP6954367B2 (ja) 計測システム、補正処理装置、補正処理方法、及びプログラム
JP6954452B2 (ja) 振動計測システム、振動計測装置、振動計測方法、及びプログラム
JP6813025B2 (ja) 状態判定装置、状態判定方法、及びプログラム
JP6954451B2 (ja) 振動計測システム、振動計測装置、振動計測方法、及びプログラム
JP7238984B2 (ja) 振動計測装置、振動計測方法、及びプログラム
JP6954369B2 (ja) 振動計測装置、振動計測方法、及びプログラム
JP2010145219A (ja) 運動推定装置及びプログラム
Paganoni et al. 2D DIC from single moving camera by homographies compensation
JP6838660B2 (ja) 状態判定装置、状態判定方法、及びプログラム
WO2020255231A1 (ja) 変位測定装置、変位測定方法、コンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP6954382B2 (ja) 振動信頼度算出装置、振動信頼度算出方法、及びプログラム
JP7391252B2 (ja) 変形算出装置、変形計測装置および変形算出方法
JP7287463B2 (ja) データ符号化装置、データ通信システム、データ通信方法、及びプログラム
WO2020255230A1 (ja) 負荷検知装置、負荷検知方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP6624841B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP2022095239A (ja) 画像標定方法、画像標定装置、画像標定システム及び画像標定プログラム
JP2020165893A (ja) 変位測定装置、変位測定方法、及びプログラム
Lattanzi Pixel-wise structural motion tracking from rectified repurposed videos

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200508

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6996569

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150