JP6987085B2

JP6987085B2 - 計量ヘッド、計量ヘッドを備えた計量装置、および計量ヘッドを用いた計量方法

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Publication number: JP6987085B2
Application number: JP2018568831A
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Inventors: イェンス・ヴィルマル
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Priority date: 2016-06-29
Filing date: 2017-06-29
Publication date: 2021-12-22
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Description

本発明は、複数のピペット・チップを同時に採取する計量ヘッド、複数のピペット・チップを同時に採取するための計量ヘッドを備えた計量装置、および、複数のピペット・チップを同時に採取するための計量ヘッドを用いて液体を計量する方法に関する。

複数のピペット・チップを同時に採取するための計量ヘッド（「ピペット・ヘッド」）を備えた計量装置（「ピペット装置」）は、特に、液体を計量するために臨床検査室、生物検査室、生化学検査室で使用される。

複数のピペット・チップを採取するための計量ヘッドは、隣接して配置されている複数の平行のアタッチメントを有する。このアタッチメントは、ピペット・チップの上端部にある装着用開口部に挿入される。液体が、ピペット・チップに吸引され、そこからピペット・チップの下端部にある先端開口部を通って排出される。

使用後、ピペット・チップはアタッチメントから取り外し可能であり、新しいピペット・チップと交換可能である。このようにして、後続の計量の汚染を防ぐことができる。プラスチックからなるピペット・チップは、単体での使用に経済的に利用可能である。

エア・クッション式ピペット装置として設計される場合、少なくとも１つの変位装置がピペット装置に一体化され、アタッチメントの接続孔を介して接続されて、ピペット・チップと連通する。変位装置を用いることによって、エア・クッションが変位装置によって移動可能となるので、液体がピペット・チップに吸引されピペット・チップから排出される。変位装置は、概して、その中で移動可能なプランジャを備えたシリンダである。しかし、１つの変位チャンバおよび少なくとも１つの可変壁を備えている変位装置もまた知られており、この壁の変形によってエア・クッションが変位する。

直接変位式ピペット装置としての本実施形態では、小型のプランジャがピペット・チップに配置されており、ピペット・チップがアタッチメントに装着される場合、ピペット・チップがピペット装置のプランジャ駆動装置に連結される。

好ましくは、液体が単一ステップまたは数回の小さなステップで吸入される。ピペット操作時に液体が単一ステップで分注され、分注時には数回の小さなステップで排出される。

計量装置は、手動または電動モータで駆動し、計量時にユーザの手で把持する実際のマルチチャネル・ピペットとして設計可能である（「手動ピペット」）。

計量ステーション（「ピペット・ステーション」）または計量機械（「ピペット機械」）では、計量ヘッドがロボットアームまたは別の移送システムで移動可能であり、計量ヘッドを作業面の上に移動させる。計量ステーションまたは計量機械は、計量ヘッドによって新しいピペット・チップをホルダから採取し、容器から液体を吸引し、液体をピペット・チップによって容器内に排出し、使用済みのピペット・チップをゴミ用容器に破棄することができる。計量ステーションまたは計量機械は、液体の計量以外に別の処理をすることのできる実験用機械（ワークステーション）の構成要素であってもよい。これは、特に、混合、温度制御、および他の物理的処理、化学転化、または生化学転化、および試料分析を含む。

ピペット・チップを保持するためのアタッチメントは、しばしば、ハウジングまたは別の計量装置の保持具に対して、円錐形、円筒形、または部分的に円錐形、または部分的に円筒形の円筒凸部として設計されている。ピペット・チップは、概して、シール・シートによってアタッチメントに装着用開口部に近い上端部で締着可能である。このために、アタッチメントをホルダで利用可能なピペット・チップの装着用開口部に押入するので、ピペット・チップは幾分か拡張し、張力がかかった状態でアタッチメントに堅固に載置する。締着するために加わる力は、ピペット・チップの数で増大する。

締着したピペット・チップをアタッチメントから取り外すために、ピペット装置は駆動装置およびエジェクタを備えた排出装置を有する。駆動装置を作動することによって、エジェクタが移動するので、エジェクタがピペット・チップをアタッチメントから取り外す。駆動装置は、手動で駆動するか、あるいは電動モータで駆動するかのどちらかである。締着したピペット・チップをアタッチメントから取り外す排出力は、ピペット・チップの数で増大する。

強い力を加えて、ピペット・チップを８アタッチメント、１２アタッチメント、１６アタッチメント、２４アタッチメント、９６アタッチメント、または３８４アタッチメントに締着し、ピペット・チップをアタッチメントから排出しなければならない。

独国特許第１０２００４００３４３３Ｂ４号はマルチチャネル・ピペットを記載しており、ピペット・チップをアタッチメントに締着し、ピペット・チップをアタッチメントから取り外すのに加える力は、アタッチメントがばね懸架式であり、かつエジェクタにより形成される停止部を超えて軸方向に突出することで減少する。ピペット・チップに締着するときにその締着力が特定値を超えると、ピペット・チップがエジェクタに載置されるまでアタッチメントは曲がる。このことによって、締着力は、ピペット・チップがアタッチメントに密封式に保持される値に制限される。排出力もまた、これに応じて制限される。

欧州特許公開第２７３５３６９Ａ１号は、マルチチャネル・ピペットを記載しており、ここでは、ピペット・チップを押圧してアタッチメントから外すために順次接触する複数の接触要素をエジェクタが有する場合に、排出力がさらに減少する。

国際特許公開第ＷＯ０１／５６６９５Ａ１号は、９６チャネル付きのピペット・ヘッドを記載しており、ここでは、カラーを備えたピペット・チップを装着するための力を減少させるために、アタッチメントがより大きな円錐角を上部より下端部に有しており、ピペット・チップ上端部でより壁厚が大きく、カラーより下では壁厚が小さい。ピペット・ヘッドは、ピペット・チップをアタッチメントから排出するための停止プレートを備える。停止プレートはピペット・チップをアタッチメントから順次押出し、排出力を低減させるために、段が付けられている。プレテンショニング式装置を備えた支柱が停止プレートから突出している。停止プレートによるピペット・チップのアタッチメントからの排出を開始させるために、アタッチメントに接続されているシリンダ内でプランジャを移動させるプランジャ・プレートが、プレテンショニング式装置と接触する。ピペット・チップを排出するためのプレテンショニング式装置を備えた設計は、複雑である。

国際特許公報第ＷＯ２００５／１１３１４９Ａ１号は、ピペット・チップ用の９６アタッチメントを有するピペット・ヘッドを備えた、液体を吸引および分注する装置を記載する。９６プランジャ／シリンダユニットは、アタッチメントに接続され、駆動機構を手動で作動可能である。ピペット・チップをピペット・チップ保持具から採取し、液体を吸引し分注するために、ピペット・ヘッドは縦案内部に沿って移動可能である。９６ピペット・チップを採取するのに必要な力を加えるために、トランスミッションレバーを用いてより大きな力で下方に押圧可能である。ピペット・チップをアタッチメントからすり落とすために、アタッチメントは垂直に移動可能な穿孔プレートにある貫通孔に案内される。

独国特許第２０２００８０１３５３３Ｕ１号は、ベースプレート、およびベースプレートを外側で横方向に覆う弾性シールプレートを備えたピペット装置を記載しており、所定のパターンで配置されている複数のピペット・チャネルが、このベースプレートおよびシールプレートを通って延びている。同じパターンのそれぞれカラーを有するピペット・チップを備えたマガジンが、マガジン・ホルダにあり、ベースプレートをカラーおよびシールプレートを介して嵌合する力でベースプレートに直接接続する。ピペット・チップをシールプレートと密封式に接触させるために、あるいはピペット・チップをシールプレートから外すために、マガジン・ホルダは、偏心ギヤを介して駆動モータによって上下するマガジンフレームによって形成される。

ピペット・チップをマガジン・ホルダのマガジンに受け、ピペット・チップをシールプレートに押圧するピペット機械は、「ｉ−Ｐｉｐｅｔｔｅ」および「ｉ−ＰｉｐｅｔｔｅＰｒｏ」という商品名の、ＡｐｒｉｃｏｔＤｅｓｉｇｎｓ，Ｉｎｃ，Ｃｏｖｉｎａ，ＣＡ，ＵＳＡによって販売されている。

不利な点は、このようなピペット機械が特定のマガジンで特定のピペット・チップでしか作動しないことである。さらに不利な点は、マガジン・ホルダが手動で充填されることである。

欧州特許公開第０７３７７２６Ａ２号は、複数のピペット・チップを直列の平行なアタッチメントを用いて同時に採取する装置を記載しており、アタッチメントは調節可能な溝幅の環状溝にエラストマのＯリングを有する。ピペット・チップをアタッチメントに密封式にしっかりと締着し、ピペット・チップをアタッチメントから取り外すために、Ｏリングの周縁方向の伸張は、溝幅を調節することによって変更可能である。溝幅を調節するために、溝部はそれぞれ、アタッチメントにねじ留めされるねじ付きスリーブによって縁取られ、結合した駆動機構を用いてアタッチメントを作動させることができる。各ねじ付きスリーブは、歯付きホイールに堅固に接続される。歯付ホイールは回転可能な取手によって駆動するシングルラックと噛合う。代替の実施形態では、各個別のねじ付きスリーブが電動モータによって個々に駆動し、電動モータは同期的に操作するために共通の電源に接続される。アタッチメントの下には、装置を下降させる場合にピペット・チップをアタッチメントに位置合わせするための一列の切欠きを備えた案内プレートがある。ピペット・チップをアタッチメントに堅固に締着する駆動部のデザインは複雑である。切り欠きによって、ピペット・チップがアタッチメントで傾斜するのを防ぐことはできない。したがって、この装置は、互いにあまり近接して配置されていない少数のピペット・チップを同時に採取することにのみ適している。この例示的実施形態には、４つのピペット・チップを同時に採取する４つのアタッチメントを有する。

独国特許第１９９１７３７５Ｃ２号は、ピペット・チップと、アタッチメントとを備えるピペットユニットを記載する。アタッチメントは、下端部に結合スリーブを備えたピペットチューブ、ピペットチューブに押込まれ弾性可変材料からなるＯリング、およびピペットチューブに押込まれるスリーブを有する。スリーブはＯリングを軸方向に圧縮する役目をするので、Ｏリングは径方向に変形し、ピペット・チップの内周縁にある環状溝に密封式に係合する。Ｏリングを解放してピペット・チップを取り外すことが可能である。ピペット・チップをアタッチメントの所定の位置に保持するために、アタッチメントおよびピペット・チップは相互作用する軸方向位置合わせ手段を有する。Ｏリングがピペット・チップの環状溝で係合するので、互いに接合する軸方向位置合わせ手段には予め張力がかかる。ピペット・チップを排出するために、スリーブを取り囲むエジェクタチューブとして形成される移動可能なエジェクタが設けられている。エジェクタは、油圧式または電動モータによって作動し、あるいは、ピペット・チップをピペットユニットに装着する間に張力がかかる予め荷重が加えられたばねによって作動する。ピペット・チップをアタッチメントに堅固に締着し、取り外す作動手段は複雑であり、大きな空間を必要とする。製造許容差またはピペット・チップをアタッチメントに不正確に位置合わせすることによって、ピペット・チップを特定の結合位置に容易く固定できなくなる。環状溝および軸方向位置合わせ手段は、様々なピペット・チップの使用を限定してしまう。

このような背景に対して、本発明の目的は、多数のピペット・チップを同時に採取するために、多数のアタッチメント、特に８アタッチメント、１２アタッチメント、１６アタッチメント、２４アタッチメント、９６アタッチメント、または３８４アタッチメントを備えた計量ヘッドを提供することであり、設計上の複雑さを減らして、種々の設計のピペット・チップを自動的に高信頼性で採取し取り外すことができる。

本目的は、請求項１の特徴を有する計量ヘッドにより達成される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項に明記されている。

本発明による計量装置のための計量ヘッドは、
・ピペット・チップを採取するための複数の平行なアタッチメントが互いに隣接して配置されている保持具を備え、
・各アタッチメントは以下の特徴を有し：
・下端部で外周縁から突出する少なくとも部分的に周縁を支持する突部を有するチューブと、
・上記チューブを包囲し、上記チューブを軸方向に移動可能な少なくとも１つのスリーブと、
・上記チューブを包囲し、スリーブの下端部付近に配置されている少なくとも１つのエラストマのＯリング、
・スリーブの上に配置され、チューブが延びる複数の第１の孔を有する圧力プレートであって、圧力プレートは、支持用突部から第１の距離にある解除位置と、支持用突部から第１の距離よりも短い第２の距離にある締着位置との間でチューブに沿って移動可能であり、圧力プレートは、スリーブが下端部で隣接するＯリングに押圧されるように、締着位置にあるすべてのアタッチメントの隣接するスリーブの上縁部を押圧し、アタッチメントに押されたピペット・チップを堅固に締着するために、Ｏリングが拡張する、圧力プレートと、
・第１の変位装置であって、圧力プレートに接続され、圧力プレートを解除位置と締着位置との間で移動させるように設計されている、第１の変位装置とを備える。

本発明による計量ヘッドでは、第１の変位装置の移動が圧力プレートによってすべてのスリーブに同時に伝達される。したがって、解除位置から締着位置まで圧力プレートが移動すると、すべてのＯリングを拡張することができ、したがってアタッチメントに押込まれたピペット・チップを固定する。逆に、締着位置から解除位置まで圧力プレートが移動すると、すべてのＯリングが弛み、したがってピペット・チップの締着をそれによって外すことができる。多数のピペット・チップを同時に確実に締着し解除することは、圧力プレートを同時にすべてのスリーブに押圧し、かつすべてのスリーブを同時に解除することによって可能となる。本発明は特に、８アタッチメント、１２アタッチメント、１６アタッチメント、２４アタッチメント、９６アタッチメント、または３８４アタッチメントを備えた計量ヘッドに適している。第１の調節装置から圧力プレートを介してスリーブへ力を伝達することによって、比較的簡単でコンパクトで軽量の構成が促進される。したがって、計量ヘッドを備えた計量装置の設計上の複雑さもまた、軽減可能である。Ｏリングを拡張することによって堅固に締着することは、異なる形状や寸法のピペット・チップの使用を促進する。本発明は、各アタッチメントが１つのＯリングのみと１つの単一スリーブのみとを有する実施形態を含む。さらに、本発明は、各アタッチメントが複数のＯリングと複数のスリーブとを有する実施形態を含む。本発明のある好ましい実施形態では、Ｏリングは下部で支持用突部に接合する。

好ましい実施形態によると、計量装置用の計量ヘッドが、
・ピペット・チップを採取するための複数の平行なアタッチメントが互いに隣接して配置されている保持具を備え、
・各アタッチメントは以下の特徴を有する：
・外側に突出し少なくとも部分的に周縁に延びる支持用突部を下端部に有するチューブと、
・下端部に周縁テーパ部を備え、上記チューブを包囲し、上記チューブ上を軸方向に移動可能な少なくとも１つのスリーブと、
・上記チューブを包囲し、テーパ部の付近に配置されている、少なくとも１つのエラストマのＯリング、
・スリーブの上に配置され、チューブが延びる複数の第１の孔を有する圧力プレートであって、圧力プレートは、支持用突部から第１の距離にある解除位置と、支持用突部から第１の距離よりも短い第２の距離にある締着位置との間でチューブに沿って移動可能であり、圧力プレートは、スリーブが隣接するＯリングに圧入されるように、締着位置にあるすべてのアタッチメントの隣接するスリーブの上縁部を押圧し、アタッチメントに押込まれたピペット・チップを堅固に締着するために、Ｏリングが拡張する、圧力プレートと、
・第１の変位装置であって、圧力プレートに接続され、圧力プレートを解除位置と締着位置との間で移動させるように設計されている、第１の変位装置と、を備える。

さらに、本目的は、請求項２の特徴を有する計量ヘッドにより達成される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項に明記されている。

本発明による計量装置のための計量ヘッドは、
・ピペット・チップを採取するための複数の平行なアタッチメントが互いに隣接して配置されている保持具を備え、
・各アタッチメントは以下の特徴を有し：
・下端部で外周縁から突出する少なくとも部分的に周縁を支持する突部を有するチューブと、
・上記チューブを包囲し、上記チューブ上を軸方向に移動可能な第１のスリーブと、
・上記チューブを包囲し、第１のスリーブの下端部付近に配置されている、第１のエラストマのＯリングと、
・第１のスリーブの上にある上記チューブを包囲し、上記チューブ上を軸方向に移動可能な第２のスリーブと、
・上記チューブを包囲し、第２のスリーブの第２の端部付近に配置され、下端部で第１のスリーブと接合している第２のエラストマのＯリングと、
・第１および第２のスリーブが、支持用突部から第１の距離にある解除位置と、支持用突部から第１の距離よりも短い第２の距離にある締着位置との間でチューブに沿って移動可能であり、上記締着位置では、第２のスリーブの下端部が隣接する第２のＯリングに圧入され、第１のスリーブの下端部が隣接する第１のＯリングに圧入され、アタッチメントに押込まれたピペット・チップを堅固に締着させるために、第１および第２のＯリングが拡張し、
・すべてのアタッチメントの第１および第２のスリーブに結合され、第１および第２のスリーブを解除位置と締着位置との間で変位させるように設計されている、第２の変位装置と、を備える。

本発明による計量ヘッドでは、各アタッチメントが第１のＯリングと第２のＯリングとを有し、第１のスリーブおよび第２のスリーブに押圧されることによって拡張可能であり、それによってピペット・チップに堅固に締着可能である。反対に、ピペット・チップ内の第１のＯリングおよび第２のＯリングを取り外すことができる。各ピペット・チップが２つにリングを用いてアタッチメントに堅固に締着されるので、多数のピペット・チップを正確に位置合わせすることが可能である。本発明は特に、８アタッチメント、１２アタッチメント、１６アタッチメント、２４アタッチメント、９６アタッチメント、または３８４アタッチメントを備えた計量ヘッドに適しており、ここでは、ピペット・チップが対応する数の異なるシートに同時に導入することができるように、ピペット・チップはできるだけ平行に位置合わせする必要がある。さらに、正確に締着するのに求められる力が、２つのＯリングを使用することによって低減される。このことによって、かなり簡潔で、コンパクトで軽量の設計が促進される。したがって、計量ヘッドを備えた計量装置の設計上の複雑さもまた、軽減可能である。さらに、２つのＯリングを用いて固定することによって堅固に締着することは、異なる形状や寸法のピペット・チップの使用を促進する。本発明の好ましい一実施形態によると、Ｏリングは下部で支持用突部に接合する。

好ましい実施形態によると、計量装置用の計量ヘッドが、
・ピペット・チップを採取するための複数の平行なアタッチメントが互いに隣接して配置されている保持具を備え、
・各アタッチメントは以下の特徴を有する：
・下端部で外周縁から突出する少なくとも部分的に周縁を支持する突部を有するチューブと、
・下端部に第１の周縁テーパ部を備え、上記チューブを包囲し、上記チューブを軸方向に移動可能な第１のスリーブと、
・上記チューブを包囲し、第１のテーパ部付近に配置されているエラストマの第１のＯリングと、
・下端部に第２の周縁テーパ部を備え、第１のスリーブの上の上記チューブを包囲し、上記チューブを軸方向に移動可能な第２のスリーブと、
・上記チューブを包囲し、第２のテーパ部付近に配置され、下端部で第１のスリーブと接合しているエラストマの第２のＯリングと、
・第１および第２のスリーブが、支持用突部から第１の距離にある解除位置と、支持用突部から第１の距離よりも短い第２の距離にある締着位置との間でチューブに沿って移動可能であり、上記締着位置では、第２のスリーブの第２のテーパ部が隣接する第２のＯリングに圧入され、第１のスリーブの第１のテーパ部が隣接する第１のＯリングに圧入され、押されたピペット・チップをアタッチメントに堅固に締着させるために、第１および第２のＯリングが拡張し、
・すべてのアタッチメントの第１および第２のスリーブに結合され、第１および第２のスリーブを解除位置と締着位置との間で変位させるように設計されている、第２の変位装置。

好ましい実施形態によると、請求項１に記載の圧力プレートおよび第１の調節装置は、請求項２の第２の調節装置である。本実施形態は以下を備える：
ピペット・チップを採取するための複数の平行なアタッチメントが互いに隣接して配置されている保持具。

各計量ヘッドのアタッチメントは以下の特徴を有する：
・下端部で外周縁から突出する少なくとも部分的に周縁を支持する突部を有するチューブと、
・上記チューブを包囲し、上記チューブを軸方向に移動可能な第１のスリーブと、
・上記チューブを包囲し、第１のスリーブの下端部付近に配置されているエラストマの第１のＯリングと、
・第１のスリーブの上にある上記チューブを包囲し、上記チューブを軸方向に移動可能な第２のスリーブと、
・上記チューブを包囲し、第２のスリーブの下端部付近に配置され、下端部で第１のスリーブと接合しているエラストマの第２のＯリングと、
・第１および第２のスリーブが、支持用突部から第１の距離にある解除位置と、支持用突部から第１の距離よりも短い第２の距離にある締着位置との間でチューブに沿って移動可能であり、上記締着位置では、第２のスリーブの下端部が隣接する第２のＯリングに圧入され、第１のスリーブの下端部が隣接する第１のＯリングに圧入され、アタッチメントに押込まれたピペット・チップを堅固に締着させるために、第１および第２のＯリングが拡張する。

さらに、本実施形態では、
・圧力プレートが第２のスリーブの上に配置され、上記締着位置では、第２のスリーブの下端部が隣接する第２のＯリングに圧入されるように、圧力プレートが異なるアタッチメントの隣接する第２のスリーブの上縁部に押圧され、かつ第２のＯリングが拡張し、第１のスリーブの下端部が隣接する第１のＯリングに圧入されるように、第２のＯリングが第１のスリーブの上縁部に押圧され、アタッチメントに押されたピペット・チップを堅固に締着するために、第１のＯリングが拡張する。

さらに、実施形態は請求項２による発明により構成され、第１のスリーブおよび第２のスリーブが解除位置と締着位置との間で別の変位装置を用いて調節可能である。特に、請求項２は以下のような実施形態を含む：各第２のスリーブがアタッチメントの調節ねじにねじ留めされ、たとえば欧州特許公開第０７３７７２６Ａ２号に記載されているような結合歯車機構を用いて回転可能である。

好ましい実施形態によると、請求項１および２の範囲内のアタッチメントは、ハウジングまたは別の保持具に関して、円錐形、円筒形、または部分的に円錐形、または部分的に円筒形の円筒凸部として設計されている。好ましくは、アタッチメントが計量ヘッドの保持具に堅固に接続されている。

請求項１および２によるＯリングは、好ましい実施形態による縦断面（垂直断面）が円形状であるので、Ｏリングは全体がトーラスの幾何学的形状をしている。しかし、本発明はまた、Ｏリングの縦断面が多角形、楕円形、または別の形状である実施形態を含む。

好ましい実施形態によると、エラストマのＯリングがゴム、シリコーン、または熱可塑性エラストマからなる。

請求項１および２の範囲内のスリーブは、長く中空円筒の本体であり、その長さは内径を超え、同様に短く中空円筒の本体でもあり、その長さは内径よりも小さい。特に、リング状の本体は、請求項１および２の範囲内のスリーブである。リング状の本体は、異なる断面形状を有していてもよい。特に、リング状の本体は、縦断面が多角形、楕円形、または円形であってもよい。リング状の本体の縦断面が円形である場合、リング状の本体は全体がトーラスの幾何学的形状をしている。

請求項１および２の範囲内の保持具は特に、ハウジング、および／またはフレーム（シャーシ）、あるいは別の単一構成または複部構成の支持構成である。

請求項１に記載の第１の変位装置は、解除位置から締着位置まで圧力プレートを移動させ、かつ締着位置から解除位置まで圧力プレートを移動させるように設計されている。請求項１による計量ヘッドでは、圧力プレートが解除位置に配置されている場合、スリーブもまた解除位置に配置され、圧力プレートが締着位置にある場合には、スリーブもまた締着位置に配置される。請求項１は以下の実施形態を含む：スリーブが締着位置から圧力プレートがスリーブを解除する解除位置に変位するので、Ｏリングをリセットする力によってスリーブ締着位置から解除位置に移動する。さらに、請求項１は以下の実施形態を含む：圧力プレートが、締着位置から、たとえば圧力プレートがスリーブに堅固に接続される解除位置までスリーブを能動的に移動させる。請求項３３は、請求項１および２のうちの一項に記載のスリーブの解除位置および締着位置に関する。

請求項２に記載の第２の変位装置は、解除位置から締着位置まで第１および第２のスリーブ・プレートを移動させ、かつ締着位置から解除位置まで第１および第２のスリーブを移動させるように設計されている。請求項２は以下の実施形態を含む：第１および第２のスリーブが締着位置から変位装置が第１および第２のスリーブを解除する解除位置に変位するので、Ｏリングを再設定する力によってスリーブは締着位置から解除位置に移動する。この場合、第２の変位装置は、たとえば、請求項１による圧力プレートおよび変位装置によって形成される。さらに、請求項２は以下の実施形態を含む：第２の変位装置が、締着位置から解除位置まで第１および第２のスリーブを能動的に移動させる。

請求項１による計量ヘッドの一実施形態によると、下端部のスリーブが周縁テーパ部を有する。請求項２による計量ヘッドの一実施形態によると、第１のスリーブが第１の周縁テーパ部を下端部に有し、かつ／または第２のスリーブが第２の周縁テーパ部を下端部に有する。解除位置から締着位置に移動する間、（第１および／または第２の）テーパ部を備えた（第１および／または第２の）スリーブが隣接する（第１および／または第２の）Ｏリングに圧入され、それによって、（第１および／または第２の）Ｏリングが極めて強く拡張し、アタッチメントに押込まれているピペット・チップが極めて堅固に締着される。この締着効果は、（第１および／または第２の）Ｏリングが、（第１および／または第２の）スリーブの平坦な下端部に鉛直方向に押圧されることにより、単に径方向に拡張する場合よりも大きい。本発明の範囲内の（第１および／または第２の）テーパ部は、概して、スリーブの下端部に向けてテーパ付けされている回転面である。別の実施形態によると、テーパ部は好ましくは以下の幾何学図形の少なくとも１つを有する：切頭円錐形の表面（「面取り部」）または円錐形領域。上述の幾何学形状の組み合わせはまた、本発明の範囲内のテーパ部である。

計量ヘッドは、好ましくは、Ｏリングを拡張するのに発生する力が計量ヘッド内に残り、計量ヘッドに接続されることになる計量装置に応力を加えないように設計される。このことを達成するために、第１の変位装置または第２の変位装置は、好ましい実施形態による保持具を接合する。このことを達成するために、たとえば第１または第２の変位装置が保持具に保持されるか固定される。第１または第２の変位装置が保持具と接合するので、スリーブを保持具で移動させると、変位装置に作用する反力が偏向する。スリーブを圧入するときにＯリングに作用する反力は、支持用凸部によって偏向し、アタッチメントもまた偏向して保持具に入る。したがって、Ｏリングが拡張する間に生じる力が、計量ヘッド内に残る。

好ましい実施形態によると、第１のＯリングの内径は第２のＯリングの内径よりも小さく、第１のＯリングの外径は第２のＯリングの外径よりも小さい。この記載は、第１のＯリングおよび第２のＯリングが変形していない状態を示す。本実施形態によって、上端部に拡張部を備えるピペット・チップがアタッチメントに堅固に締着されることが向上する。この拡張部によって、アタッチメントをピペット・チップに導入しやすくなる。

別の実施形態によると、第１のＯリングがチューブの外周縁に案内され、第２のＯリングがそこに係合される第２のスリーブの端部の外周縁に案内される。このことによって、第１のＯリングおよび第２のＯリングをアタッチメントに有利に心出しする。

好ましい実施形態によると、支持用凸部がチューブの下端部を包囲する支持リングである。支持リングは、製造中にチューブと有利にも組合せ可能である。別の実施形態によると、支持リングがその下端部に向かってテーパが付けられている。このことによって、アタッチメントをピペット・チップの装着用開口部に導入しやすくなる。

好ましい実施形態によると、圧力プレートが保持具の下に配置されている。圧力プレートはスリーブの周縁上端部に直接載置することができる。しかしながら、圧力プレートはまた、保持具の上に配置することも可能であり、保持具内の通路を貫通するスリーブの延長部に載置することが可能である。

好ましい実施形態によると、第１の変位装置が少なくとも１つの案内軸を有し、この案内軸は下部が圧力プレートに接続され、上部が偏心ギヤによって電動モータに連結されている。このことによって、構造的に極めて簡潔で精密な第１変位装置が可能となる。

別の実施形態によると、４つの案内軸が下端部で圧力プレートに堅固に接続され、上端部で少なくとも１つの偏心ギヤによって電動モータに連結されている。このことによって、設計の複雑さが最小限となる圧力プレートを正確に平行に案内することができる。

別の実施形態によると、各案内軸が保持具内に保持されているボール循環式軸受に装着される。このことによって、特に低摩擦で精密な第１変位装置が可能となる。

別の実施形態によると、各案内軸が、上端部で案内軸に対して垂直に延びるゲートと、第１の軸で案内軸およびゲートに対して垂直に偏向し、ゲートに係合する偏心部とを有し、第１の軸が電動モータに連結されている。このことによって、特に簡潔で低摩擦の方法で、電動モータの回転運動を少なくとも１つの案内軸の軸運動に変換する。

好ましい実施形態によると、各偏心部にはゲートに案内される玉軸受がある。このことによって、偏心部から案内軸に特に低摩擦で力を伝達することができる。

好ましい実施形態によると、単一の電動モータが第１伝動装置によって第１の軸すべてに連結されている。このことによって、特に簡潔で、省スペースで、軽量化された設計が可能となる。案内軸を平行に走らすために複数の電動モータを同期化することが不要となる。好ましい一実施形態によると、第１の伝動装置がウォームギアである。

好ましい一実施形態によると、複数の第１の軸が、共同して回転するように、互いに平行に配置され、第１のウォームホイールに接続され、第１のウォームホイールは互いに面一であり、第２の軸が第１のウォームホイールと同一面に配置され、第２の軸は共同して回転するように第１のねじに接続されている。第１のねじは第１のウォームホイールと噛合し、第２の軸は電動モータに連結している。このことによって、省スペースで軽量化された構造が可能となる。別の実施形態によると、第２の軸が共同して回転するように第２のウォームホイールに接続されており、電動モータのモータ軸が共同して回転するように第２のねじに接続されており、第２のウォームホイールに噛合する。このことによって、省スペースで軽量化された構造が促進される。

別の実施形態によると、少なくとも１つの電動モータが電気制御装置に連結されている。電気制御装置は、圧力プレートが解除位置と締着位置との間を移動可動になるように電動モータを制御する。

別の実施形態によると、少なくとも１つの電動モータがロータリエンコーダに連結されている。ロータリエンコーダは電気制御装置に接続されており、電気制御装置は、ロータリエンコーダを用いて検出された電動モータのモータ軸の回転位置に応じて、圧力プレートの位置を決定するように設計されている。本実施形態によって、圧力プレートが解除位置と締着位置との間を特に正確に移動することが保証される。

別の好ましい実施形態によると、停止プレートが圧力プレートの下に配置され、複数の第２の孔を有し、この孔を通って、ピペット・チップを停止プレートに当接するまでアタッチメントに押込むためにアタッチメントが延びている。停止プレートを用いて、ピペット・チップすべてがある所定の位置でアタッチメントに同時に押込められる。このことを達成するために、停止プレートがピペット・チップの上縁部に載置されるまで、アタッチメントを備えた計量ヘッドが設けられているピペット・チップ群に挿入可能である。別の実施形態によると、停止プレートが保持具に堅固に保持される。

好ましい実施形態によると、ピペット・チップを停止プレートに当接するまで停止位置にあるアタッチメントに押し付け、停止プレートを停止位置から排出位置に移動させることによってピペット・チップをアタッチメントから排出するために、第３の変位装置が、停止プレートに接続され、支持用凸部から第１の距離にある停止位置と、第１の距離より短い支持用凸部から第２の距離にある排出位置との間で停止プレートを移動させるように設計されている。このことによって、Ｏリングがまたピペット・チップ内にあり、スリーブによって解除された後にピペット・チップを堅固に保持している場合でも、ピペット・チップをアタッチメントから排出することが確実となる。停止プレートは排出プレートとなる。特に、ピペット・チップがスリーブを解放した後にリングに付着可能であるので（「密着」）、ピペット・チップはすぐには落下しない。

別の実施形態によると、第３の変位装置が、保持具に枢動可能に装着される揺れ腕と、圧力プレートに堅固に接続されそこから上方に突出し、互いに１つの揺れ腕の一端に対接している伝動軸と、停止プレートに堅固に接続され、揺れ腕の別の端部にそれぞれ対接している排出軸とを有し、そのため、圧力プレートが上昇すると、伝動軸が揺れ腕を枢動し、伝動軸が排出軸を介して停止プレートを停止位置から排出位置まで押圧する。本実施形態では、停止プレートを排出位置に移動させるために、Ｏリングを解放するのに圧力プレートの移動が有利にも使用される。このことによって、第３の変位装置の複雑さが低減する。さらに、ピペット・チップを排出する間に生じる力が、計量ヘッドによって取り込まれる。

別の実施形態によると、圧力プレートが解除位置から締着位置に移動する場合、ばね装置が、停止プレートと、停止プレートを停止位置に戻す保持具との間にある。このことは、特に、揺れ腕を備えた第３の変位装置の本実施形態で有利となる、というのは、圧力プレートが伝動軸によって下降した場合に揺れ腕が枢動して戻らないからである。好ましい実施形態によると、保持具が、少なくとも１つの停止装置を備え、それに停止位置にある停止プレートが対接しているので、停止プレートが保持具に向かってさらに移動することは不可能である。簡単な実施形態では、停止装置が少なくとも３つの停止要素から形成され、この停止要素は保持具の底面から下方に突出するので、停止プレートの上面が停止位置で停止要素と接触するようになる。

別の実施形態によると、スペーシング・リングが圧力プレートの横の各チューブに載置されており、スペーシング・リングを介して圧力プレートがスリーブに隣接する上端部に押圧される。このことによって、簡潔な設計が促進される、というのは、圧力プレートがストップ・ライトの近くまで移動可能なためである。

別の実施形態によると、スリーブが平坦面を上部に有し、圧力プレート、または第２のＯリング、またはスペーシング・リングがこれに対接している。このことによって、スリーブとＯリング間に力を有利に伝達することができる。

本発明の別の実施形態は、請求項２１に記載されている。本実施形態は以下を備える：
・ピペット・チップを採取するための複数の平行なアタッチメントが互いに隣接して配置されている保持具を備え、
・各アタッチメントは以下の特徴を有する：
・下端部で外周縁から突出する少なくとも部分的に周縁を支持する突部を有するチューブと、
・上記チューブを包囲し、上記チューブを軸方向に移動可能な少なくとも１つのスリーブと、
・上記チューブを包囲し、スリーブの下端部付近に配置されている少なくとも１つのエラストマのＯリングと、
・スリーブの上に配置され、チューブが延びる複数の第１の孔を有する圧力プレートであって、圧力プレートは、支持用突部から第１の距離にある解除位置と、支持用突部から第１の距離よりも短い第２の距離にある締着位置との間でチューブに沿って移動可能であり、圧力プレートは、スリーブが下端部で隣接するＯリングに押圧されるように、締着位置にあるすべてのアタッチメントの隣接するスリーブの上縁部を押圧し、アタッチメントに押されたピペット・チップを堅固に締着するために、Ｏリングが拡張し、
・第１の変位装置であって、圧力プレートに接続され、圧力プレートを解除位置と締着位置との間で移動させるように設計されている、第１の変位装置を備え、
・第１の変位装置は以下の特徴を有する：
・圧力プレートの下に配置され、複数の第２の孔を有し、この孔を通ってアタッチメントが延びている、停止プレートであって、停止プレートは、支持用突部から第１の距離にある停止位置と、支持用突部から第１の距離よりも短い第２の距離にある排出位置との間でチューブに沿って移動可能である、停止プレートと、
・停止プレートおよび圧力プレートに連結されている第２の伝動装置であって、圧力プレートが排出位置から停止位置まで移動する場合に、解除位置から締着位置まで停止プレートを移動させるように設計されている、第２の伝動装置、
・停止プレートに接続されている少なくとも１つの第１の掛止要素と、保持具に接続されている少なくとも１つの第２の掛止要素とを有する、掛止装置と、第１および第２の掛止要素は、圧力プレートが締着位置に配置されると互いに掛止するように設計されている、掛止装置と、
・少なくとも１つの解除要素と解除要素に接続されている排出要素とを有する解除装置と、解除装置は、排出要素が開始位置から解除位置に移動すると、第１の掛止装置と第２の掛止装置との掛止接続が解除されるように設計されている、解除装置。

ピペット・チップをアタッチメントに装着すると、ピペット・チップはその上縁部によって停止プレートに接触し、停止プレートを上方に移動させる。同時に、停止プレートの上に配置されている圧力プレートが、下方に移動する。そうすることで、Ｏリングをアタッチメントで拡張させるスリーブを圧力プレートが下方に移動させ、ピペット・チップがアタッチメントに堅固に締着される。締着位置では、ピペット・チップが計量ヘッド固定されるように圧力プレートが掛止される。ピペット・チップを取り外すには、掛止装置を解除装置によって解除する。このようにするために、解除要素が第１および第２の掛止装置の掛止を解除するように、排出要素が作動する。掛止装置を解除したあと、スリーブおよび圧力プレートは、弾性Ｏリングの作用により、その解除位置に戻る。Ｏリングが収縮すると、ピペット・チップとアタッチメント環の締着が解除されるので、ピペット・チップがアタッチメントから落下する。本実施形態では、ピペット・チップをアタッチメントに装着するときに生じる力を、ピペット・チップをアタッチメントに堅固に締着するのに使用する。第１の変位装置が、停止プレートおよび第２の伝動装置によって形成される。第１の変位装置は、極めて簡潔で省スペースに設計されている。停止プレートは、ピペット・チップをアタッチメントの所定の位置に押込み、アタッチメントからピペット・チップをすり落とすのに、付加的に使用可能である。好ましくは、計量ヘッドが手動式ピペットでの使用を目的とするものである。

別の実施形態によると、第２の伝動装置が、保持具に枢動可能に取り付けられている２つのアングル・レバーを備えるレバー伝動装置であり、圧力プレートの上面に互いにある距離にある第１のレバーアームの端部にあり、互いに停止プレートまである距離にある第２のレバーアームの端部で連結されている。停止プレートがピペット・チップの上縁部から上方に移動すると、停止プレートは第２のレバーアームを上方に枢動させる。このことによって、第１のレバーアームが下方に枢動し、圧力プレートを下方に移動させ、それによって、ピペット・チップがアタッチメントに堅固に締着される。掛止装置を解除したあと、停止プレートはその自重で排出位置まで移動可能であり、ピペット・チップをアタッチメントから外すことが可能である。第２の伝動装置は、極めて簡潔で省スペースに設計されている。

別の実施形態によると、第１の掛止装置が停止プレートから垂直上方に突出するラックであり、第２の掛止装置は爪であり、爪は保持具に枢動可能に装着され、ばね装置によってラックに向かって予め張力がかけられ、停止プレートを上方に移動させるとラックに掛止する。この掛止装置は、極めて簡潔で省スペースに設計可能である。好ましい一実施形態は、正確に２つのラックと、正確に２つの爪とを有する。別の実施形態によると、ラックが停止プレートの端部から上方に突出する。別の実施形態によると、ラックが互いに対向する縁部に歯を有する。

別の実施形態によると、解除装置が、垂直に対して鋭角である第１のくさび要素を爪に有する少なくとも１つのくさび歯車、および／または、垂直に対して鋭角である第２のくさび要素を排出要素に有する少なくとも１つのくさび歯車を有し、排出要素は案内装置の垂直方向に保持具上で移動式に案内される、そのため、排出要素を垂直方向に移動させることによって、排出要素および爪が第１および第２のくさび要素のうちの少なくとも１つによって互いに係合するようになり、それによって爪がラックの歯から上昇する。

別の実施形態によると、第１のエジェクタ部が、停止プレートと、停止プレートから上方に突出する２つのラックとを有し、横材の形状をした第２のエジェクタ部が、横材から垂直下方に突出する２つの排出要素と、垂直上方に突出する作動要素とを有し、第１のエジェクタ部および第２のエジェクタ部が、第１および第２の掛止装置を解除した後に互いに接触する第１および第２の停止要素を有し、それによって、第２のエジェクタ部はさらに下方に移動すると第１のエジェクタ部を引き込む。本実施形態では、まず解除装置が第２のエジェクタ部の下方移動によって解除し、ついで停止プレートがピペット・チップをアタッチメントから擦り落とすために下方に引き込まれる。別の実施形態によると、排出要素がエジェクタ・ロッドである。別の実施形態によると、排出要素がその下端部に第１のくさび要素を有する。

別の実施形態によると、請求項２０による、またはその実施形態のうちの１つによる計量ヘッドが、８アタッチメント、１２アタッチメント、１６アタッチメント、または２４アタッチメントである。

別の実施形態によると、ピペット・チップが計量ヘッドのアタッチメントに配置され、Ｏリングが拡張することによって堅固に締着される。ピペット・チップはそれぞれ、下端部に先端開口部と、上端部に装着用開口部とを備えたチューブである。ピペット・チップの内径および外径は、概して、先端開口部から装着用開口部まで広がっている。好ましい実施形態によると、ピペット・チップの上縁部は、停止プレートの底面に対接している。

好ましい実施形態によると、計量ヘッドが、アタッチメントの接続孔に連通して接続されている少なくとも１つの変位装置を有する。このために、チャネルが、シリンダから、または変位装置の別の変位チャンバから、アタッチメントを通ってアタッチメント内の接続孔まで延びる。好ましい実施形態によると、計量ヘッドが、複数の変位装置を有し、各変位装置の変位チャンバが単一のアタッチメントの接続孔に連通して接続されている。好ましい実施形態によると、各変位装置が、その中で移動可能なプランジャを備えたシリンダである。代替として、各変位装置が少なくとも１つの可変壁の変位チャンバである。

さらに、本発明の目的は、多数のピペット・チップを同時に採取するために、多数のアタッチメント、特に８アタッチメント、１２アタッチメント、１６アタッチメント、２４アタッチメント、９６アタッチメント、または３８４アタッチメントを備えた計量装置を提供することであり、計量装置は種々の設計のピペット・チップを設計上の複雑さを減らして、自動的に高信頼性で採取し取り外すことができる。

本目的は、請求項２７の特徴を有する計量装置により達成される。計量装置の有利な実施形態は、従属請求項において特定されている。

請求項２７によると、計量装置が上述のタイプの、液体を計量する計量ヘッド、特に請求項１から２６のうちの一項に記載の計量ヘッドを備える。

比較的小型で軽量の本発明による計量ヘッドと、ピペット・チップを堅固に締着し計量ヘッドから取り外すのに加えられる力が低減するので、計量装置の設計をあまり複雑にしなくてもよくなる。Ｏリングを拡張するときに生じた力が計量ヘッド内に残るように計量ヘッドを設計すると、計量装置をきわめて低荷重で設計することが可能である。

別の実施形態によると、計量装置が、計量ステーション、計量機械、または実験機械である。好ましい実施形態によると、計量ステーション、計量機械、または実験機械が、９６ピペット・チップ用の９６アタッチメントを備えた計量ヘッド、または３８４ピペット・チップ用の３８４アタッチメントを備えた計量ヘッドを備える。

別の実施形態によると、計量装置は、手動または電動モータで駆動し、計量時にユーザの手で把持可能な、扱いやすいマルチチャネル・ピペットである。マルチチャネル・ピペットは、好ましくは８ピペット・チップまたは１２ピペット・チップ用の８アタッチメントまたは１２アタッチメントを有し、あるいはピペット・チップの数に対応する、全体として複数の８アタッチメントまたは１２アタッチメントを有する。

好ましい実施形態によると、計量ステーション、計量機械、または実験機械が、以下の装置のうち少なくとも１つを備える：
・その中に複数のピペット・チップが保持されている少なくとも１つのホルダ、
・液体試料を供給するための少なくとも１つの試料容器、
・試薬を供給するための少なくとも１つの試薬容器、
・使用済みのピペット・チップを採取するための少なくとも１つのゴミ用容器。

好ましい実施形態によると、計量ステーション、計量機械、または実験機械が、計量ヘッドを空間内で三軸に沿って移動させるように設計されている三軸移送ユニットに保持される。

さらに、本発明の目的は、計量ヘッドを用いて液体を計量する方法を作成することであり、多数のピペット・チップ、特に、８ピペット・チップ、１２ピペット・チップ、１６ピペット・チップ、２４ピペット・チップ、９６ピペット・チップ、または３８４ピペット・チップ、特に異なる設計のピペット・チップを、設計上の複雑さを減らして、同時に、高信頼性で自動的に採取し、取り外す。

本目的は、請求項３２の特徴を有する液体を計量する方法により達成される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項に明記されている。

液体を計量する本発明による方法では、上述のタイプの計量ヘッドを用いて、特に請求項１から２６のうちの一項に記載の計量ヘッドを用いて、液体が計量される。本発明による方法は、本発明による計量ヘッドを使用する。本方法は、上述の記載による計量ヘッドに基づく利点を利用する。

本方法の好ましい実施形態によると、
・ピペット・チップ群が、ピペット・チップ用のホルダに設けられており、
・スリーブが解除位置まで移動し、
・アタッチメントを備えた計量ヘッドが、用意されたピペット・チップの装着用開口部に導入されるので、Ｏリングが用意されたピペット・チップに入り込み、
・スリーブが締着位置に入り、それによってピペット・チップがアタッチメントに堅固に締着され、
・計量ヘッドが上昇し、それに堅固に締着されているピペット・チップがホルダから除去され、
・計量ヘッドのアタッチメントに堅固に締着されているピペット・チップを用いて、計量が実施され、
・したがって、締着位置から解除位置までスリーブを移動させることによって、ピペット・チップがアタッチメントから解放される。

好ましい実施形態によると、計量ステーション、計量機械、または実験機械が、計量ヘッドを備え、計量機械または実験機械の三軸移送ユニットによって、計量ヘッドが移動する。

別の実施形態によると、計量ヘッドが計量機械または実験機械の電気制御装置に連結されており、計量ヘッドの第１または第２の変位装置が電子制御装置によって制御される。

別の実施形態によると、アタッチメントをピペット・チップに入れ込む前に停止プレートが停止位置に入り、ピペット・チップの上端部が停止プレートに対接するまでアタッチメントがピペット・チップに入り込み、ついで、スリーブを解除位置から締着位置に移動させることによって、ピペット・チップがアタッチメントに堅固に締着され、計量が行われたあと、締着位置から解除位置までスリーブを移動させ、停止プレートを停止位置から排出位置まで移動させることによって、ピペット・チップがアタッチメントから取り外される。

別の実施形態によると、計量ヘッドのピペット・チップを使用して、液体が容器から吸引され、容器に分注される。

別の実施形態によると、ピペット・チップをアタッチメントから排出する前に、計量ヘッドがゴミ用容器の上まで移動し、ピペット・チップがゴミ用容器に排出される。

本発明を、例示的実施形態の添付図面に基づいて、以下に説明する。

計量ヘッドの、正面および側面から斜めにみた斜視図である。ピペット・チップを備えた計量ヘッドの、正面および別の側面から斜めにみた斜視図である。ピペット・チップを備えた計量ヘッドの、背面および側面から斜めにみた斜視図である。ピペット・チップを堅固に締着する前の、ピペット・チップに導入された計量ヘッドのアタッチメントの縦断面図である。ピペット・チップに堅固に締着されているアタッチメントの縦断面図である。堅固に取付けられているピペット・チップを備えた計量ヘッドの部分破断正面図である。ピペット・チップを排出中の計量ヘッドの部分破断正面図である。固締ピンおよびプランジャ・プレートを備えた計量ツールの上部の垂直断面図である。計量機械にある計量ヘッドの、上面および側面から斜めにみた斜視図である。ピペット・チップを採取する場合の、後部ハウジング・ケースのない別の計量ヘッドの背面図である。締着されたピペット・チップを備える、後部ハウジング・ケースのない別の計量ヘッドの背面図である。図１１の拡大詳細図である。図１１の別の拡大詳細図である。ピペット・チップを排出している、後部ハウジング・ケースのない別の計量ヘッドの背面図である。図１４の拡大詳細図である。同じ計量ヘッドの垂直断面図である。機械的手動ピペットにある計量ヘッドの、背面から斜めにみた斜視図である。別の計量ヘッドの垂直断面図である。電子手動ピペットにある計量ヘッドの、背面から斜めにみた斜視図である。

本願では、用語「上部」および「下部」、「水平方向」および「垂直方向」は、垂直方向にあるアタッチメントを備えた計量ヘッドの向きを示し、アタッチメントは下部に配置され、計量ヘッドの他の部品は上に配置されている。

異なる実施形態の記載では、同じ参照番号を同じ名前の構成要素に使用する。

図１から図３によると、計量ヘッド１が複部構成の保持具２を有する。この保持具２は、矩形の保持プレート３と、その下に、上部が開口している箱型の保持ハウジング４を有する。保持ハウジング４は、底壁５と、底壁５の縁部から上方に突出する側壁６、７、８、９とを有する。保持プレート３は、底壁５に対して平行に向いている。保持プレート３は、保持ハウジング４の上縁部からある距離でスタッド１０によって固定されている。スタッド１０の端部は、保持プレート３の四隅と保持ハウジング４の上縁部で、第１および第２のねじ孔１１、１２にねじ留めされる。簡潔にするために、１つのスタッド１０のみを示している。

合計で９６個の第３のねじ孔１３が、８行１２列の配列パターンで底壁５に形成されている。計量ヘッドは、９６個の平行なプランジャ／シリンダユニット１４を備える。このパターンは、生体分子スクリーニング協会（ＳｏｃｉｅｔｙｆｏｒＢｉｏｍｏｌｅｃｕｌａｒＳｃｒｅｅｎｉｎｇ：ＳＢＳ）基準による、マイクロタイタープレートの凹部のパターンに相当する。各プランジャ／シリンダユニット１４は、１つのシリンダ１５と１つのプランジャ１６とを有する。各シリンダ１５は、第３のねじ孔１３のうちの１つにねじ留めされている雄ねじ１７を有する。各シリンダ１５は、下部にチューブ１８を有し、このチューブは底壁５から下方に突出している。

周縁を密封し軸方向に可動なプランジャ１６が、各シリンダ１５に挿入される。プランジャ１６は、上部でシリンダ１５から突出する複数のプランジャ・ロッド１９に接続されている。各プランジャ・ロッド１９は、プランジャ・ヘッド２０を上端部に、その下に、周縁環状溝２１を有する。

保持プレート３に平行な矩形のプランジャ・プレート２２が保持プレート３の下に配置されている。底面では、プランジャ・プレート２２は８つのチャネル２３を有し、このチャネル２３は下部で開口し、底壁５の第３のねじ孔１３からなる行に平行に走る。

各チャネル２３は、２つのストリップ状のチャネル壁２４と、チャネル壁２４の下端部から内側に突出する２つのチャネル・ショルダ２５によって縁取られている。プランジャ・プレート２２の２つの縦縁部にあるチャネル壁２４はそれぞれ、隣接するチャネル２３を片側のみで縁取る。他のチャネル壁２４はそれぞれ、隣接するチャネル２３を片側で縁取る。チャネル・ショルダ２５の間に、各チャネルは溝付き開口部２６を有する。

プランジャ・プレート２２の短縁部に、チャネル２３が正面開口部２７を備える。プランジャ・ロッド１９のプランジャ・ヘッド２０が正面開口部２７を通ってチャネル２３に挿入されるので、チャネル・ショルダ２５が環状溝２１をぴったりと係合する。したがって、プランジャ・プレート２２をシリンダ１５内で垂直方向に移動させることによって、プランジャ１６が移動可能である。

保持プレート３の上面から、差し込みロックの固締ピン２８が上方に突出している。固締ピン２８の中央に、軸方向移動が可能なねじナット２９が配置され、その下端部は、プランジャ・プレート２２をシリンダ１５の軸方向に移動させるために、プランジャ・プレート２２に堅固に接続されている。固締ピン２８の詳細を以下に記す。

下端部では、各チューブ１８が径方向に突出する周縁支持用凸部３０を有する。これは、チューブに固定されている支持リングとして設計されている。

図４によると、エラストマ材料からなる第１のＯリング３１が、支持用凸部３０の隣にあるチューブ１８に案内される。周縁面取り部の形をした第１のテーパ部３３と下端部に備えた第１のスリーブ３２が、チューブ１８で第１のＯリング３１の上に案内される。第１のスリーブ３２は、第１のテーパ部３３と共に第１のＯリング３１により深く挿入可能である。上部の第１の端部３４では、第１のスリーブ３２が周縁カラー３５を有し、周縁カラー３５は上面で平坦な第１の面３６をさらに有する。エラストマ材料からなり、チューブ１８に案内される第２のＯリング３７が、第１のスリーブの上面と接合する。

この上で、第２のスリーブ３８がチューブ１８に案内される。第２のスリーブ３８は、面取り部の形をした第２のテーパ部３９を下部に有する。第２のスリーブ３８は、第２のテーパ部３９と共に第２のＯリング３７により深く挿入可能である。

第２のスリーブ３８は、平坦な第２の面４０を上部に有する。チューブ１８に案内されるスペーシング・リング４１が、第２の面４０と接合する。

第１および第２のスリーブ３２、３８は、金属またはプラスチックなどの剛性材料からなる。第１および第２のＯリング３１、３７は、ゴム、シリコーン、または熱可塑性エラストマなどのエラストマ材料からなる。スペーシング・リング４１は、エラストマまたはほぼ剛性の材料からなる。

チューブ１８は、支持用凸部３０と、第１および第２のＯリング３１、３７と、第１および第２のスリーブ３２、３８とともに、ピペット・チップ４３を堅固に締着するためのアタッチメント４２を形成する。

圧力プレート４４が、底壁５の下および第２のスリーブ３８の上に配置されている。圧力プレート４４は、アタッチメント４２のチューブ１８が案内される第１の孔４５を有する。第１の孔は、圧力プレート４４がスペーシング・リング４１の上面にある第１の孔４５の縁部と対接するように寸法決めされている。

図３および図４によると、ピペット・チップ４３は、下端部に先端開口部４７を有し、上端部に装着用開口部４８を有するチューブ４６である。ピペット・チップ４３は、装着用開口部４８に隣接する内部にシール・シート４９を有する。ピペット・チップ４３の内径および外径は、概して、先端開口部４７から装着用開口部４８まで広がっている。本実施例では、ピペット・チップ４３が、複数の円錐円筒領域、ならびに、上端部の近傍に円筒形拡張部５０を有する。

図４によると、計量ヘッド１のアタッチメント４２が、装着用開口部４８を通ってピペット・チップ４３に導入される。Ｏリング３１、３７が、シール・シート４９の高さに配置されている。図５によると、圧力プレート４４を下方に移動させることによって第１および第２のスリーブ３２、３８が押込まれるので、第１および第２のＯリング３１、３７が共に軸方向に押圧され、周縁方向に拡張する。このことによって、装着済みのピペット・チップ４３をアタッチメントに堅固に密封式に締着する。圧力プレート４４を上昇させることによって、ピペット・チップ４３のアタッチメント４２への締着を解除することができる。

図１から図３によると、圧力プレート４４を垂直方向に移動させる変位装置５１がある。変位装置５１は、４つの案内軸５２を有し、圧力プレート４４に堅固に接続されている。各案内軸５２は、圧力プレート４４の下部にねじ留めされる。各案内軸５２が、保持ハウジング４内に保持されている循環ボール式歯車５３に低摩擦で案内される。

４つの案内軸５２が、底壁５の第１の貫通孔５４および保持プレート３の第２の貫通孔５５を通って案内され、保持プレート３の上に上方に突出する。そこに、各案内軸５２がゲート要素５６に接続され、ゲート要素５６は下部にゲートベース部５７を有し、その中に案内軸５２がねじ留めされる。ゲートベース部５７の上面に、各ゲート要素５６がスロットの形をしたゲート５８を有する。

４つのゲート５８が、保持プレート３の縦縁部で固締ピン２８に対して左右対称に配置されている。

保持プレート３の上面には、第１のシャフト６１が、それぞれ第１の玉軸受６０が中に保持されている２つの第１のベアリング・ブロック５９に装着されている。第１のシャフト６１はそれぞれ、端部に、偏心部６３が配置されている偏心円板６２を有する。第２の玉軸受６４が、各偏心部６３に装着され、ゲート５８内で係合する。

各偏心円板６２が、第１のウォームホイール６５を周縁に有する。２つの第１のウォームホイール６５が平面に配置されている。

２つのウォームホイール６５の上にあるこの平面にあるのは、第２のシャフト６６であり、これにウォームホイール６５と噛合する２つの第１のねじ６７が形成されている。第２のシャフト６６が第２の軸受ブロック６８に装着される。第２の軸受ブロック６８は、ウォームホイール６５に加えて第１のシャフト６１を支持する第１の軸受ブロック５９の上縁部に固定されている。

第２のウォームホイール６９が第２のシャフト６６の端部に載置されている。第２のウォームホイール６９が第２のねじ７０と噛合する。第２のねじ７０は、第１のシャフト６１と平行に位置合わせされている電動モータ７２のモータ軸７１に固定されている。

電動モータ７２のモータ軸７１の回転運動は、第２のシャフト６６によって、第１のシャフト６１に伝達される。これによって、偏心ギヤ７３を介して偏心部６３とゲート５８と案内軸５２とともに、圧力プレート４４が移動する。電動モータ７２を様々な方向に駆動させることによって、圧力プレート４４がそれに応じて上昇または下降することが可能となる。このことによって、アタッチメント４２のピペット・チップ４３を固定したり解除したりできる。

したがって、第１変位装置５１が、案内軸５２から電動モータ７２までのすべての構成部品を有し、圧力プレート４４を移動させる。第１変位装置５１および圧力プレート４４がともに、スリーブ３２、３８を移動させるための第２の変位装置７４を形成する。

矩形の停止プレート７５が圧力プレート４４の下に配置されている。この停止プレート７５は、アタッチメント４２が係合する第２の孔７６を有する。第２の孔７６は、支持用凸部３０と、第１および第２のＯリング３１、３７と、第１および第２のスリーブ３２、３８とを含むアタッチメント４２が第２の孔７６を通って挿入可能なように寸法決めされている。

停止プレート７５は、垂直方向に移動可能である。さらに上方に位置する停止位置では、停止プレート７５がピペット・チップ４３を装着する停止部としての役目をする。さらに下方に位置する排出位置では、停止プレート７５がピペット・チップ４３すべてを押してアタッチメント４２から離す。

図６および図７によると、停止プレート７５を垂直方向に移動させる第３の変位装置７７がある。第３の変位装置７７は、伝動軸７８を備え、２つの伝動軸７８が圧力プレート４４の各縦面から上方に突出している。伝動軸７８はその下端部によって、圧力プレート４４のねじ孔７９にねじ留めされる。

伝動軸７８の上端部は揺れ腕８０の端部に緩く対接しており、この揺れ腕８０は保持ハウジング４の内側に枢動可能に装着されている。揺れ腕８０の他端は、排出軸８１の上端部に緩く対接しており、この排出軸８１は第３の貫通孔８２を通って圧力プレート４４に案内され、その下端部は停止プレート７５の第４のねじ孔８３にねじ留めされる。

図３によると、停止プレート７５は、４つのばね要素８４を介して、保持ハウジング４の底壁５を接合する。ばね要素８４は、その下端部で停止プレート７５の第５のねじ孔８６にねじ留めされる案内ロッド８５を有する。プレート８７が案内ロッド８５の上端部に固定されている。予め張力を加えられた、停止プレート７５を押し上げる第１のコイルばね８８が、プレート８７と底壁５の上面との間の案内ロッド８５に案内される。停止プレート７５の上方移動は、圧力プレート４４を接合する停止プレート７５によって、圧力プレート４４の貫通孔８２を通って案内される排出軸８１、揺れ腕８０、および圧力プレート４４から上方に突出する伝動軸７８を用いて制限される。

ピペット・チップ４３が装着しようとしている場合には、圧力プレート４４は解除位置にあり、停止プレート７５は図４から図６による停止位置にある。ピペット・チップ４３は、停止プレート７５に対接するまで、アタッチメント４２で押込まれてもよい。

偏心ギヤ７３および案内軸５２を用いて、圧力プレート４４が締着位置まで下方に移動し、それによって、ピペット・チップ４３をアタッチメント４２に堅固に締着する。そうすることで、停止プレート７５が、底壁５から下方に突出する停止要素を備えた停止装置によって、停止位置から上方に逃げることがなくなる。この状況を図２、図３、図５、および図６に示す。

ピペット・チップを排出するために、圧力プレート４４がその解除位置まで上方に移動する。そうすることで、アタッチメント４２のピペット・チップ４３の締着が解除される。同時に、伝動軸７８が揺れ腕８０の先を付き、揺れ腕８０が排出軸８１を移動させ、従って、停止プレート７５を排出位置まで下方に移動させる。このことで、アタッチメント４２のピペット・チップ４３がすり落ちる。この状況を図７に示す。

再びピペット・チップ４３を採取するために、圧力プレート４４が解除位置に到達するまで案内軸５２が上昇し、停止プレート７５は図１による停止位置に到着する。

図１から図３および図８によると、固締ピン２８が上部に円筒形の上部ピン部９１を有する。外周縁に、上部ピン部９１が２つの部分的に周縁の接続要素９２を支持する。この接続要素９２は互いに１８０度偏位しており、バイオネット接続９３を形成するために外側に径方向に突出する。接続要素９２は、底面にわずかなねじピッチを有し、バイオネット接続部のピン・ホルダに嵌合接続要素で締め付けられる。

上部ピン部９１の近傍に、固締ピン２８が円筒形の中央ピン部９４を備え、上部ピン部９１よりも外径が大きい。

その下に、固締ピン２８が、円錐状に下方に拡張する下部ピン部９５を有する。下部ピン部９５はその底部で保持プレート３の上面に固定される。

中央孔９６が固締ピン２８の長手方向に延びる。中央孔９６は、２つの直径方向に対向する縦溝９７を有する。

スリーブ状のねじナット２９が中央孔９６に挿入され、上端部で２つの径方向に突出する羽根９８によって縦溝９７に案内される。

さらに、スピンドル９９がねじナット２９にねじ留めされる。このねじの上に、スピンドル９９は突出する軸受ピン１００を有し、この軸受ピン１００によって、第３の玉軸受１０１に装着される。第３の玉軸受１０１が軸受保持具１０３の軸受ブシュ１０２に保持される。軸受保持具１０３は、２つのタブ１０４有し、このタブ１０４は両面から直径方向に突出し、上部ピン部９１の上縁部にあり、そこにねじを用いて固定されている。

第３の玉軸受１０１を超えて突出する軸受ピン１００の一部に、ドライバ１０６が、径方向のねじピン１０５を用いて非回転式に固定され、ドライバ１０６は、その上面で径方向および軸方向に延びる、爪状の駆動部を導入するためのスロット１０７を有する。

スピンドル９９は第３の玉軸受１０１の面を接合する。ドライバ１０６は軸受キャリア１０３の上面と接合する。これによって、スピンドル９９は軸方向に移動不可能なように固締ピン２８に保持される。

ねじナット２９の１つの羽根では、溝１０９によって軸受保持具１０３に案内されるシリンダピン１０８が固定されている。軸受保持具１０３はねじナット２９の中軸に対して平行に向いており固締ピン２８から上方に突出する。

ドライバ１０６を回転させることによって、固締ピン２８に軸方向に固定されているスピンドル９９が、固締ピン２８に軸方向に非回転式に案内されているねじナット２９を移動させる。このことで、プランジャ・プレート２２が移動し、プランジャ１６がシリンダ１５に押込まれる。ドライバ１０６を様々な方向に回転させることによって、プランジャ１６をシリンダ１５内で様々な方向に移動可能である。シリンダピン１０８の位置を走査することによって、プランジャ１６のシリンダ１５におけるそれぞれの位置を測定することができる。

固締ピン２８と、ねじナット２９および内蔵されているスピンドル９９を備えた駆動装置は、欧州特許第１４０７８６１Ｂ１号による図１から図４ならびに図６の例示的実施形態に相当する。関連する記載は、参照によって本願に含まれる。

計量機械または実験機械は、固締ピンに連結されている、差し込みロックの相補型ピン・ホルダを備える。好ましくは、相補型接続部が、上述の特許の図７から図１０によるツールホルダに相当する。関連する記載は、参照によって本願に含まれる。

図９によると、計量ヘッド１が計量機械１１１の三軸移送ユニット１１０に連結されている。このために、固締ピン２８が、三軸移送ユニット１１０の対応するピン・ホルダ１１２に保持される。計量機械１１１の電動モータ７２および電子制御装置１１６用の計量機械の電源１１５の第１のプラグイン接続部１１３と第２のプラグイン接続部１１４を計量ヘッド１と結合するさらなる装置もまた、三軸移送ユニット１１０内にある。第２のプラグイン接続部１１４を用いて、たとえばモータ軸７１の回転位置を検出するロータリエンコーダからの信号が、制御装置１１０に伝達され、モータ制御信号が制御装置１１６から計量ヘッド１のモータ制御部に伝達される。

計量機械１１１の力を借りて、ピペット・チップ４３を自動的に採取し、排出することができ、液体を計量することができる。図９では、ピペット・チップ４３を採取した後、計量ヘッド１が締着されたピペット・チップ４３を備えたホルダ１１７から上昇している。先端開口部が貯蔵容器１１８に浸潤するように、計量ヘッド１が移動してリザーバ１１８から液体を吸引することができる。液体を吸引したあと、ピペット・チップ４３を備えた計量ヘッド１は、液体をウェルに分注するために、マイクロタイタープレート１２０のウェル１１９まで移動可能である。液体はさらにマイクロタイタープレート１２０で処理されてもよく、たとえば、別の液体と混合され、または、物理的、化学的、生化学的に処理されたり分析されたりしてもよい。最後に、計量ヘッド１をゴミ用容器１２１の上まで移動可能であり、ピペット・チップ４３をゴミ用容器１２１に排出可能である。

手動式ピペットの計量ヘッドを以下に記載する。

図１０から図１７によると、計量ヘッド１が、垂直面で結合する前部および後部のハウジング・ケース１２３、１２４から形成される第１ハウジング１２２を有する。後部ハウジング・ケース１２４は、図１０から図１５では取り外されている。

８個の平行プランジャ／シリンダユニット１４が計量ヘッド１に一列に配置されている。各プランジャ／シリンダユニット１４は、１つのプランジャ１６が中で可動に配置されている１つのシリンダ１５を有する。

図１２から図１６によると、各シリンダ１５が下部でピン１２５によって円形ディスク１２６に接続されており、円形ディスク１２６は円錐状に下方にテーパが付けられている。各円形ディスク１２６は、ハウジング１２２の水平な下部ハウジング壁１２８にある対応する形状の４つの貫通孔１２７に、上から挿入され、たとえば締着することによってそこに固定される。

各ピン１２５は、円形ディスク１２６の上の裏面に平坦部１２９を有する。

各円形ディスクは、垂直な第５の中央貫通孔１３０を有する。第５の貫通孔１３０の延長部１３１は、ピン１２５の平坦部内まで延びる。平坦部１２９のために、第５の貫通孔１３０の半分のみが、ピン１２５内まで延びる。

平坦部１２９の領域に露出するチューブ１８が、ピン１２５の垂直な貫通チャネル１３２にある各シリンダ１５の下端部から延びる。チューブ１８は第５の貫通孔１３０を通って延び、下部ハウジング壁部１２８から下方に突出する。

下端部では、各チューブが周縁支持用凸部３０を有する。周縁支持用凸部３０は、たとえば、チューブ１８に固定される円錐形のスリーブとして設計されている。

その上に、エラストマの第１のＯリング３１がチューブ１８に配置されている。その上に、第１のスリーブ３２が、下端部に第１の周縁テーパ部３３を有するチューブ１８にある。その上に、エラストマの第２のＯリング３７がチューブ１８に載置されている。この上に、また、第２のスリーブ３８が、第２の周縁テーパ部３９を下端部に有するチューブ１８に案内される。第２のスリーブ３８は、円形ディスク１２６にある第５の貫通孔１３０に係合する。

第２のスリーブ３８は、貫通孔１３０の延長部１３１の上端部まで、上方に押し込まれてもよい。押上げ位置では、第２のスリーブ３８の半分が平坦部１２９の隣で露出する。

各チューブ１８は、支持用凸部３０と、第１および第２のスリーブ３２、３８と、第１および第２のＯリング３１、３７とともに、アタッチメント４２を形成する。

各シリンダ１５が、その上端部で、前部ハウジング・ケース１２３の水平方向の支持プレート１３４の第６の貫通孔１３３に案内される。

各プランジャ・ロッド１６は、プランジャ・ヘッド２０を上端部に有するプランジャ・ロッド１９を支持する。プランジャ・ヘッド２０は、水平方向に向くストリップ状のプランジャ・プレート２２のチャネル２３に保持される。ロッド１３５がストリップ状のプランジャ・プレート２２から上方に突出する。ストリップ状のプランジャ・プレート２２およびロッド１３５は、プランジャ・アクチュエータ１３６の構成部品である。上部では、プランジャ・アクチュエータ１３６、またはそれぞれロッド１３５が、ピペット上部の昇降ロッドの下端部に対する接触表面１３７を有する。

スリーブ状の保持要素１３９は、そこを通ってロッド１３７が延び、上部ハウジング壁１３８から上方に突出する。保持要素１３９は、ピペット上部への解除可能接続部１４０用の第１の手段を有する。

スリーブ状の当接要素１４１がロッドの上端部に解除可能に保持されている。スリーブ状の保持要素１３９とロッド１３５との間に、第２のコイルばね１４２が配置されている。第２のコイルばね１４２は、下部で第１のハウジング１２２の上部ハウジング壁１３８を接合し、上部で予め張力をかけられた状態で当接要素１４１を接合する。

接触表面１３７を上から押圧することによって、第２のコイルばね１４２の作用に反してロッド１３５が下方に移動可能であり、従って、プランジャ１６がシリンダ１５内でより下方に移動可能である。接触表面１３７を解除することによって、ロッド１３５、従って、プランジャ１６が、第２のコイルばね１４２によって元の位置まで戻ることができる。

上述の計量ヘッド１の構成要素は、前部ハウジング・ケース１２３に保持されている。

さらに、計量ヘッド１が水平の圧力プレート４４を有する。圧力プレート４４はピン１２５の平坦部１２９と係合し、その底面は第２のスリーブ３８の上面に載置している（図１２）。ピン１２５の領域では、圧力プレート４４が、側部切欠き１４３の形をした第１の孔４５を有し、これを通ってチューブ１８が延びる。圧力プレート４４は、計量ヘッド１の前部ハウジング壁１４４に向かって、ピン１２５の側面まで延びる。圧力プレート４４は、ハウジング１２２で垂直ガイドピン１４６に案内される垂直案内孔１４５を有する。

水平な停止プレート７５が、水平な下部ハウジング壁１２８の下に配置されている。停止プレート７５は、２つの孔７６を有し、アタッチメント４２が各第２の孔７６の中心を通って延びている。

ラック１４７が停止プレート７５の２つの端部から垂直上方に突出する。ラック１４７は、ファン状に側方に延びる部分に第１の歯１４８を有する。ラック１４７は停止プレート７５に堅固に接続される。

ラック１４７の第１の歯１４８に加えて、枢動可能な爪１４９がハウジング１２２に装着されている。各爪１４９は、角柱状であり、矩形の主面と、一方に第１のくさび要素１５０を形成するベベルとを備える（図１０、１３、１４、１５）。くさび要素１５０の下端部は、爪１４９の隣接する側方縁部に対してわずかに突出している。第１くさび要素１５０の片面に、各爪が第２の歯１５１を有する。この側面は、隣接する爪１４７の第１の歯１４８に対向する。

各爪１４９が、角度がついている軸受保持具１５４の第１の脚部１５３から突出する水平な第１のシャフト１５２に装着される。第２の脚部１５５では、軸受保持具１５４が、保持ピン１５７に固定するための***１５６を有する。保持ピン１５７は第１のハウジング１２２の後部ハウジング壁１５８から内方に突出する。第３のコイルばね１５９の端部は、第２の脚部１５５に接合する。第３のコイルばね１５９の他方の端部は、同じ軸受保持具１５４に装着されている爪１４９の幅狭面にある止まり穴に装着される。第３のコイルばね１５９を用いて、爪１４９が隣接するラック１４７に向かって予め張力がかけられている。

停止プレート７５およびラック１４７は、エジェクタ１６１の第１の排出部１６０である（図１０）。さらに、エジェクタ１６１は、横材として設計されている第２の排出部１６２を備える。２つのエジェクタ・ロッド１６３が、第２の排出部１６２の水平な下縁部から垂直下方に突出する。エジェクタ・ロッド１は、第２の排出部１６２の側縁部の近くに配置されている。エジェクタ・ロッド１６３の近くの下縁部に、第２の排出部１６２はラック１４７の上に突部１６４を有する。

軸の形をした駆動要素１６５が、第２の排出部１６２の上縁部から中央に上方に突出する。駆動要素１６５は第２の排出部１６２の前部と面一である平坦な前面と、上部排出部１６２の後部に対して円筒状にわずか外側に湾曲する後面とを有する。張り出している後面に、駆動要素は垂直に延びる第１の凹部１６６を有し、第１の当接部１６７によって上部で境界が定められる。

上部では、駆動要素１６５は、ストリップ状の伝達要素１６８を有し、伝達要素１６８は上方に突出し、水平断面が中空円筒形である。

駆動要素１６５が、保持要素１３９の隣にある水平な上部ハウジング壁１３８にある円弧状のスロット１６９を通って、伝達要素１６８によって案内される（図１７）。

後部ハウジング壁１５８は第２の当接部１７０を内部に有する。図１０は後部ハウジング壁のない計量ヘッド１を示しているが、第２の当接部１７０を付加的に描いている。駆動要素の第２の当接部１７０と第１の当接１６７との間に、第４のコイルばね１７１が凹部１６６に予テンション下で保持されている。第４のコイルばね１７１は、第２の排出部１６２を引っ張るので、図１の位置まで上方に押圧される。

エジェクタ・ロッド１６３が、丸み部またはベベルの形をした２つのくさび要素１７２を備えた、互いに対向する側面の下部に設けられている（図１３）。第２の排出部１６２が下方に移動すると、その第２のくさび要素１７２を備えたエジェクタ・ロッド１６３が、爪１４９の第１のくさび要素１５０の上をスライドする。

さらに、２つのアングル・レバー１７３が、２つの水平な第２の軸１７４に枢動可能に装着されており、第２の軸１７４は後部ハウジング壁１５８の内側から突出している（図１０）。各アングル・レバー１７３は、短い第１のレバーアーム１７５を有し、第１のレバーアーム１７５は、その自由端で、丸み部によって圧力プレート４４の上面に対接している。各アングル・レバー１７３は、長い第２のレバーアーム１７６を有し、その前端部にある丸み部によって、第２のレバーアーム１７６は、ラック１４７の前面にある水平に延びる第２の凹部１７７の下縁部に載置される（図１２）。

図１７によると、計量ヘッド１がピペット上部１７８に接続されている。ピペット上部１７８は、ハンドルとして形成されほぼロッド状の第２のハウジング１７９を有する。下端部に、第２のハウジング１７９はハウジング開口部１８０を有し、この中にスリーブ状保持要素１３９が挿入される。ハウジング上部１７９の内部には、解除可能接続部１８１用の第２の手段があり、スリーブ状保持要素１３９の解除可能接続部１４０用の第１の手段に解除可能に接続されている。さらに、ピペット上部１３８はエジェクタ・スリーブ１８２を有し、エジェクタ・スリーブ１８２はハウジング開口部１８０から下部でわずかに突出している。駆動装置１６５の伝達要素１６８は、その上縁部がエジェクタ・スリーブ１８２の下縁部にある。

ピペット上部１７８は、計量ヘッド１のシリンダ１５内でプランジャ１６を変位させる第１の駆動装置１８３と、エジェクタ１６１を変位させる第２の駆動装置１８４とを有する。

第１の駆動装置１８３および第２の駆動装置１８４は、第２のハウジング１７９の上端部から上方に突出する計量ボタン１８５を有する。計量ボタン１８５は、親指で作動させることによって、第２のハウジング１７９内に垂直下方に下降することが可能である。計量ボタン１８５は昇降ロッドに連結されており、その下端部によって、計量ヘッド１のロッド１３５の接触表面１３７に対接している。

計量ヘッド内で押圧し始めると、プランジャ１６が計量ストロークを行うためにシリンダ１５内で移動する。計量ストロークは、計量ボタン１８５を回転することによって調節可能である。変位は、戻しばね作用の反対であるので、計量ヘッド１８５を解除した後昇降ロッドが独立して上方に移動する。計量ヘッド１８５を解除すると、シリンダ１５にあるプランジャ１６もまた、２つのコイルばね１４２によって独立して戻る。計量ヘッド１８５を押圧したり解除したりすることで、ピペット・チップ４３を排出したり充填するために、空気がプランジャ／シリンダユニット１４から空気を押出したり吸入したりすることが可能となる。

設定された計量ストロークが排出された後、残りの液体をピペット・チップ４３から排出するために計量ボタン１８５をさらに押圧することによって、第２のハウジング１７９に配置されている別のばねの作用に反してオーバーストロークを実行することが可能である。

オーバーストロークを実行した後、エジェクタ１６１を作動させるために計量ボタン１８５を押圧することによって、エジェクタ・スリーブ１８２を下方に移動することができる。液体の変位とピペット・チップの排出と両方を同じ計量ボタン１８５で制御可能なため、ピペットは単一ボタンのピペットである。

ピペット上部１７８のさらなる可能な実施形態に関して、欧州特許第２７３５３６９Ｂ１号の段落５３から６２を参照し、これによってその内容は本願に組み込まれるものとする。

ユーザは第２のハウジング１７９を片手で把持するので、親指を計量ボタン１８５の上端部に押し当てることができる。計量ボタン１８５は、ホルダに設けられているピペット・チップ４３の装着用開口部４８にアタッチメント４２で案内される。ラック１４７の停止部によって、停止プレート７５が下方に移動しない。

図１０によると、ピペット・チップ４３はさらにアタッチメント４２に押し込まれながら、停止プレート７５を上方に移動させる。それによって、ラック１４７の第１の歯１４８が、爪１４９の第２の歯１５１と係合する。アングル・レバー１７３はラック１４７の上方移動を圧力プレート４４に伝達するので、圧力プレート４４は下方に移動する。圧力プレート４４を下方に移動させることによって、スリーブ３２、３８が下方に移動し、Ｏリング３１、３７が径方向に拡張し、ピペット・チップ４３をアタッチメント４２に堅固に締着する。

ピペット・チップ４３がさらに押し込まれると、ラック１４７はさらに爪１４９に沿って上方に走行するので、ラック１４７は繰り返し係合し、停止プレート７５が落下して図１０の開始位置まで戻ることはない。

停止プレート７５を下部ハウジング壁１２８に接触させることによって、ピペット・チップ４３の締着が制限される。このことは図１１に示されている。この位置では、Ｏリング３１、３７が最大限まで拡張し、ピペット・チップ４３が最大限の力で堅固に締着される。

ついで、計量ヘッド１８５を作動させることによって、液体がピペット・チップ４３に吸入され、そこから分注される（図１７）。一旦計量が行われたら、ピペット・チップ４３を共に排出することが可能である。このために、計量ヘッド１８５が最大限まで押圧されるので、エジェクタ・スリーブ１８２が第２のエジェクタ部１６２の伝達要素１６８を下方に押圧し、エジェクタ・ロッド１６３が第１のくさび要素１５０を押圧し、爪１４９を離す（図１４、１５）。第２のエジェクタ部１６２をさらに下方に変位させることによって、側方突部１６４がラック１４７の上端部を押圧し、図１０の開始位置まで下方に移動させる。このことで、圧力プレート４４を解除し、停止プレート７５がアタッチメント４２のピペット・チップ４３をすり落とす。

図１８および１９の例示的実施形態は、プランジャ１６の移動を電気駆動させる点で、上述のものとは異なる。電気駆動装置によってプランジャ１６が上下に移動するので、ロッド１３５と第１のハウジング１２２との間に第２のコイルばね１４２がない。さらに、ロッド１３５の上端部には、ポット状の第１の電磁結合要素１８６があり、第１の電磁結合要素１８６は、対応するピペット上部１７８の第２の電磁結合要素に結合するためのものである。

ピペット上部１７８は、ハンドル状の把持部１８７およびそれに対して角度をつけられているピペット・ヘッド１８８を備えたハウジング上部１７９を有する。ピペット・ヘッド１８８には、ディスプレイ１８９と、ボタンやダイヤルなどの制御要素１９０がある。この上に、エジェクタ・ボタン１９１が、ピペット・ヘッド１８８と把持部１８７の間の移行領域に配置されている。

この例示的実施形態も同様に、解除可能接続部１４０、１８１用の第１および第２の手段によって、計量ヘッド１が、ピペット上部１７８に接続されている。伝達要素１６８もまた、エジェクタ・スリーブ１８２の下縁部にある。ピペット上部部１７８の駆動系が、第１および第２の電磁結合要素１８６によって、プランジャ１６に結合されている。ピペット・チップ４３の排出は、エジェクタ・ボタン１９１によって制御され、エジェクタ・ボタン１９１は対応する機構によってエジェクタ・スリーブ１８２に接続されている。

ピペット・チップ４３は、別の方法で、上述の例示的実施形態にあるように締着される。液体を吸引し分注するために、計量パラメータおよび操作モードを設定し、プランジャの運動を制御するための制御要素１９０が、それに応じて作動する。

１計量ヘッド
２保持具
３保持プレート
４保持ハウジング
５床壁
６側壁
７側壁
８側壁
９側壁
１０スタッド
１１（第１の）ねじ孔
１２（第２の）ねじ孔
１３（第３の）ねじ孔
１４プランジャ／シリンダユニット
１５シリンダ
１６プランジャ
１７雄ねじ
１８チューブ
１９プランジャ・ロッド
２０プランジャ・ヘッド
２１環状溝
２２プランジャ・プレート
２３チャネル
２４チャネル壁
２５チャネル・ショルダ
２６溝付き開口部
２７正面開口部
２８固締ピン
２９ねじナット
３０支持用凸部
３１（第１の）Ｏリング
３２（第１の）スリーブ
３３（第１の）テーパ部
３４（第１の）端部
３５カラー
３６（第１の）面
３７（第２の）Ｏリング
３８（第２の）スリーブ
３９（第２の）テーパ部
４０（第２の）面
４１スペーシング・リング
４２アタッチメント
４３ピペット・チップ
４４圧力プレート
４５（第１の）孔
４６チューブ
４７上部シリンジ開口部
４８装着用開口部
４９シール・シート
５０拡張部
５１（第１の）変位装置
５２案内シャフト
５３循環ボール式歯車
５４（第１の）貫通孔
５５（第２の）貫通孔
５６ゲート要素
５７ゲートベース部
５８ゲート
５９（第１の）軸受ブロック
６０（第１の）玉軸受
６１（第１の）軸
６２偏心円板
６３偏心部
６４（第２の玉軸受）
６５（第１の）ウォームホイール
６６（第２の）軸
６７（第１の）ねじ
６８（第２の）軸受ブロック
６９（第２の）ウォームホイール
７０（第２の）ねじ
７１モータ軸
７２電動モータ
７３偏心ギヤ
７４（第２の）変位装置
７５停止プレート
７６（第２の）孔
７７（第３の）変位装置
７８伝動軸
７９ねじ孔
８０揺れ腕
８１排出軸
８２（第３の）貫通孔
８３（第４の）ねじ孔
８４ばね要素
８５案内ロッド
８６（第５の）ねじ孔
８７プレート
８８（第１の）コイルばね
９１（上部）ピン部
９２接続要素
９３バイオネット接続
９４（中央）ピン部
９５（下部）ピン部
９６（中央）孔
９７縦溝
９８羽根
９９スピンドル
１００軸受ピン
１０１（第３の）玉軸受
１０２軸受ブシュ
１０３軸受保持具
１０４タブ
１０５ねじピン
１０６駆動装置
１０７スロット
１０８円柱ピン部材
１０９溝
１１０三軸移送ユニット
１１１計量機械
１１２ピン・ホルダ
１１３（第１の）プラグイン接続部
１１４（第２の）プラグイン接続部
１１５電源
１１６制御装置
１１７ホルダ
１１８貯蔵容器
１１９ウェル
１２０マイクロタイタープレート
１２１ゴミ用容器
１２２（第１の）ハウジング
１２３（前部）ハウジング・ケース
１２４（後部）ハウジング・ケース
１２５ピン
１２６円形ディスク
１２７（第４の）貫通孔
１２８（下部）ハウジング壁
１２９平坦部
１３０（第５の）貫通孔
１３１凸部
１３２貫通チャネル
１３３（第５の）貫通孔
１３４支持プレート
１３５ロッド
１３６プランジャ・アクチュエータ
１３７接触表面
１３８（上部）ハウジング壁
１３９保持要素
１４０（第１の）着脱可能接続部用手段
１４１当接要素
１４２第２のコイルばね
１４３切欠き
１４４（前部）ハウジング壁
１４５案内孔
１４６ガイドピン
１４７歯付ラック
１４８（第１の）歯
１４９爪
１５０（第１の）くさび要素
１５１第２の歯
１５２（第１の）軸
１５３（第１の）脚
１５４軸受保持具
１５５第２の脚
１５６ ***
１５７保持用ピン
１５８（後部）ハウジング壁
１５９（第３の）コイルばね
１６０（第１の）排出部
１６１エジェクタ
１６２（第２の）排出部
１６３エジェクタ・ロッド
１６４凸部
１６５作動要素
１６６（第１の）凹部
１６７（第１の）当接部
１６８伝達要素
１６９スロット
１７０第２の当接部
１７１（第４の）コイルばね
１７２（第２の）くさび要素
１７３アングル・レバー
１７４（第２の）軸
１７５（第１の）レバーアーム
１７６（第２の）レバーアーム
１７７（第２の）凹部
１７８ピペット上部
１７９（第２の）ハウジング
１８０ハウジング開口部
１８１（第２の）着脱可能接続部用手段
１８２エジェクタ・スリーブ
１８３（第１の）駆動装置
１８４（第２の）駆動装置
１８５計量ボタン
１８６（第１の）電磁結合要素
１８７把持部
１８８ピペット・ヘッド
１８９ディスプレイ
１９０操作要素
１９１エジェクタ・ボタン

Claims

計量機械または別の計量装置用の計量ヘッドであって、
・ピペット・チップ（４３）を採取するための複数の平行なアタッチメント（４２）が互いに隣接して配置されている保持具（２）と、
・各アタッチメント（４２）は以下の特徴を有し：
・外側に突出し少なくとも部分的に周縁に延びる支持用突部（３０）を下端部に有するチューブ（１８）と、
・チューブ（１８）を包囲し、チューブ（１８）上を軸方向に移動可能な少なくとも１つのスリーブ（３２、３８）と、
・チューブ（１８）を包囲し、スリーブ（３２、３８）の下端部付近に配置されている、少なくとも１つのエラストマのＯリング（３１、３７）、
・スリーブ（３２、３８）の上に配置され、チューブ（１８）が延びる複数の第１の孔（４５）を有する圧力プレート（４４）であって、圧力プレート（４４）は、支持用突部（３０）から第１の距離にある解除位置と、支持用突部（３０）から第１の距離よりも短い第２の距離にある締着位置との間でチューブ（１８）に沿って移動可能であり、圧力プレート（４４）は、スリーブ（３２、３８）が下端部で隣接するＯリング（３１、３７）に押圧されるように、締着位置にあるすべてのアタッチメント（４２）の隣接するスリーブ（３８）の上縁部を押圧し、アタッチメントに押込まれたピペット・チップ（４３）を堅固に締着するために、Ｏリング（３１、３７）が拡張する、圧力プレート（４４）と、
・第１の変位装置（５１）であって、圧力プレート（４４）に接続され、圧力プレート（４４）を解除位置と締着位置との間で移動させるように設計されている、第１の変位装置（５１）と、
を備える、計量ヘッド。
計量機械または別の計量装置用の計量ヘッドであって、
・ピペット・チップ（４３）を採取するための複数の平行なアタッチメント（４２）が互いに隣接して配置されている保持具（２）と、
・各アタッチメント（４２）は以下の特徴を有し：
・下端部で外周縁から突出する少なくとも部分的に周縁を支持する突部（３０）を有するチューブ（１８）と、
・チューブ（１８）を包囲し、チューブ（１８）上を軸方向に移動可能な第１のスリーブ（３２）と、
・チューブ（１８）を包囲し、第１のスリーブ（３２）の下端部付近に配置されている、エラストマの第１のＯリング（３１）と、
・チューブ（１８）を第１のスリーブ（３２）の上で包囲し、チューブ（１８）上を軸方向に移動可能な第２のスリーブ（３８）と、
・チューブ（１８）を包囲し、第２のスリーブ（３８）の第２の端部付近に配置され、下端部で第１のスリーブ（３２）と接合しているエラストマの第２のＯリング（３７）と、
・第１および第２のスリーブ（３２、３８）が、支持用突部（３０）から第１の距離にある解除位置と、支持用突部（３０）から第１の距離よりも短い第２の距離にある締着位置との間でチューブに沿って移動可能であり、締着位置では、第２のスリーブ（３８）の第２の端部が隣接する第２のＯリング（３７）に圧入され、第１のスリーブ（３２）の第１のテーパ部（３３）が隣接する第１のＯリング（３１）に圧入され、アタッチメント（４２）に押込まれたピペット・チップ（４３）を堅固に締着するために、第１および第２のＯリング（３１、３７）が拡張し、
・すべてのアタッチメント（４２）の第１および第２のスリーブ（３２、３８）に結合され、第１および第２のスリーブ（３２、３８）を解除位置と締着位置との間で変位させるように設計されている、第２の変位装置（７４）と、
を備える、計量ヘッド。
圧力プレート（４４）および第１の変位装置（５１）が、スリーブ（３２、３８）を変位させるための第２の変位装置であり、圧力プレート（４４）が、第２のスリーブ（３８）の上縁部に押圧されている、請求項１または２に記載の計量ヘッド。
スリーブ（３２、３８）が下端部に周縁テーパ部を有する、請求項１から３のうちの一項に記載の計量ヘッド。
第１の変位装置（５１）または第２の変位装置（７４）が、保持具（２）を接合する、請求項１から４のうちの一項に記載の計量ヘッド。
第１のＯリング（３１）の内径は第２のＯリング（３７）の内径よりも小さく、第１のＯリング（３１）の外径は第２のＯリング（３７）の外径よりも小さい、請求項２から５のうちの一項に記載の計量ヘッド。
第１のＯリング（３１）がチューブ（１８）の外周縁に案内され、第２のＯリング（３７）がそこに係合される第２のスリーブ（３８）の端部の外周縁に案内される、請求項６に記載の計量ヘッド。
第１の変位装置（５１）が少なくとも１つの案内軸（５２）を有し、この案内軸（５２）は下部が圧力プレート（４４）に接続され、上部が偏心ギヤ（７３）によって電動モータ（７２）に連結されている、請求項１から７のうちの一項に記載の計量ヘッド。
４つの案内軸（５２）が下端部で圧力プレート（４４）に接続され、上端部で少なくとも１つの偏心ギヤ（７３）によって電動モータ（７２）に連結されている、請求項８に記載の計量ヘッド。
各案内軸（５２）が保持具（２）内に保持されているボール循環式軸受（５３）に装着される、請求項８または９に記載の計量ヘッド。
各案内軸（５２）が、上端部で案内軸に対して垂直に延びるゲート（５８）と、第１の軸（６１）で案内軸（５２）およびゲート（５８）に対して垂直に偏向し、ゲート（５８）に係合する偏心部（６３）とを有し、第１の軸（６１）が電動モータ（７２）に連結されている、請求項８から１０のうちの一項に記載の計量ヘッド。
各偏心部（６３）がゲート（５８）に案内される玉軸受（６４）を支持する、請求項８から１１のうちの一項に記載の計量ヘッド。
単一の電動モータ（７２）が第１の伝動装置によって第１の軸（６１）すべてに連結されている、請求項８から１２のうちの一項に記載の計量ヘッド。
少なくとも１つの電動モータ（７２）が電気制御装置（１１６）に連結されており、電気制御装置（１１６）は、圧力プレート（４４）が解除位置と締着位置との間を移動可動になるように電動モータ（７２）を制御する、請求項８から１３のうちの一項に記載の計量ヘッド。
少なくとも１つの電動モータ（７２）のモータ軸（７１）がロータリエンコーダに連結されており、ロータリエンコーダは電気制御装置（１１６）に接続されており、電気制御装置（１１６）は、ロータリエンコーダを用いて検出された電動モータ（７２）のモータ軸（７１）の回転位置に応じて、圧力プレート（４４）の位置を決定するように設計されている、請求項８から１４のうちの一項に記載の計量ヘッド。
停止プレート（７５）が圧力プレート（４４）の下に配置され、複数の第２の孔（７６）を有し、孔（７６）を通って、ピペット・チップ（４３）を停止プレート（７５）に当接するまでアタッチメント（４２）に押込むためにアタッチメント（４２）が延びている、請求項１から１５のうちの一項に記載の計量ヘッド。
ピペット・チップ（４３）を停止プレート（７５）に当接するまで停止位置にあるアタッチメント（４２）に押し付け、停止プレート（７５）を停止位置から排出位置に移動させることによってピペット・チップをアタッチメント（４２）から排出するために、第３の変位装置（７７）が、停止プレート（７５）に接続され、支持用凸部（３０）から第１の距離にある停止位置と、第１の距離より短い支持用凸部（３０）から第２の距離にある排出位置との間で停止プレート（７５）を移動させるように設計されている、請求項１６に記載の計量ヘッド。
第３の変位装置が、保持具（２）に枢動可能に装着される揺れ腕（８０）と、圧力プレート（４４）に堅固に接続されそこから上方に突出し、互いに１つの揺れ腕（８０）の一端に対接している伝動軸（７８）と、停止プレート（７５）に堅固に接続され、揺れ腕（８０）の別の端部にそれぞれ対接している排出軸（８１）とを有し、そのため、圧力プレート（４４）が上昇すると、伝動軸（７８）が揺れ腕（８０）を枢動し、伝動軸が排出軸（８１）を介して停止プレート（７５）を停止位置から排出位置まで押圧する、請求項１７に記載の計量ヘッド。
チューブ（１８）を包囲するスペーシング・リング（４１）が、圧力プレート（４４）に隣接する各チューブ（１８）に移動可能に配置され、圧力プレート（４４）がスペーシング・リング（４１）を用いて隣接するスリーブ（３８）の上端部を押圧する、請求項１から１８のうちの一項に記載の計量ヘッド。
スリーブ（３２、３８）が平坦面（３６、４０）を上部に有し、圧力プレート（４４）、または第２のＯリング（３７）、またはスペーシング・リング（４１）がこれに対接している、請求項２から１９のうちの一項に記載の計量ヘッド。
請求項１から２０のうちの一項に記載の計量ヘッドであって、
・第１の変位装置は以下の特徴を有し：
・圧力プレートの下に配置され、複数の第２の孔（７６）を有し、この孔（７６）を通ってアタッチメント（４２）が延びている、停止プレート（７５）であって、停止プレートは、支持用突部（３０）から第１の距離にある停止位置と、支持用突部（３０）から第１の距離よりも短い第２の距離にある排出位置との間でチューブに沿って変位動可能である、停止プレート（７５）と、
・停止プレート（７５）および圧力プレート（４４）に連結されている第２の伝動装置（１４７、１７３）であって、第２の伝動装置（１４７、１７３）は、圧力プレート（４４）が排出位置から停止位置まで移動する場合に、解除位置から締着位置まで停止プレート（７５）を移動させるように設計されている、第２の伝動装置（１４７、１７３）、
・計量ヘッド（１）はさらに以下の特徴を有する、計量ヘッド：
・停止プレート（７５）に接続されている少なくとも１つの第１の掛止要素（１４７）と、保持具に接続されている少なくとも１つの第２の掛止要素（１４９）とを有する、掛止装置であって、第１および第２の掛止要素（１４７、１４９）は、圧力プレート（４４）が締着位置に配置されると互いに掛止するように設計されている、掛止装置と、
・少なくとも１つの解除要素（１５０、１７２）と解除要素（１５０、１７２）に接続されている排出要素（１６３）とを有する解除装置であって、解除装置は、排出要素（１６３）が開始位置から解除位置に移動すると、第１の掛止装置（１４７）と第２の掛止装置（１４０）との掛止接続が解除されるように設計されている、解除装置。
第２の伝動装置が、保持具に枢動可能に取り付けられている２つのアングル・レバー（１７３）を備えるレバー伝動装置であり、圧力プレート（４４）の上面に互いにある距離にある第１のレバーアーム（１７６）の端部にあり、互いに停止プレート（７５）まである距離にある第２のレバーアーム（１７５）の端部で連結されている、請求項２１に記載の計量ヘッド。
第１の掛止装置が、停止プレート（７５）から垂直上方に突出するラック（１４７）であり、第２の掛止装置が爪（１４９）であり、爪は保持具に枢動可能に装着され、ばね装置によってラックに向かって予め張力がかけられ、停止プレート（７５）を上方に移動させるとラック（１４７）に掛止する、請求項２１または２２に記載の計量ヘッド。
解除装置が、垂直に対して鋭角である第１のくさび要素（１５０）を爪（１４９）に有する少なくとも１つのくさび歯車、および／または、垂直に対して鋭角である第２のくさび要素（１７２）を排出要素（１６３）に有する少なくとも１つのくさび歯車を有し、排出要素（１６３）は案内装置の垂直方向に保持具上で移動式に案内されるので、排出要素（１６３）を垂直方向に移動させることによって、排出要素（１６３）および爪（１４９）が第１および第２のくさび要素（１５０、１７２）のうちの少なくとも１つによって互いに係合するようになり、それによって爪（１４７）がラックの歯から上昇する、請求項２３に記載の計量ヘッド。
第１のエジェクタ部（１６０）が、停止プレート（７５）と、停止プレートから上方に突出する２つのラック（１４７）とを有し、横材の形状をした第２のエジェクタ部（１６２）が、横材から垂直下方に突出する２つの排出要素（１６３）と、垂直上方に突出する作動要素とを有し、第１のエジェクタ部（１６０）および第２のエジェクタ部（１６２）が、第１および第２の掛止装置を解除した後に互いに接触する第１および第２の停止要素を有し、それによって、第２のエジェクタ部（１６２）はさらに下方に移動すると第１のエジェクタ部（１６０）を引き込む、請求項２１から２４のうちの一項に記載の計量ヘッド。
アタッチメント（４２）がピペット・チップ（４３）に挿入され、アタッチメント（４３）のＯリング（３１、３７）を拡張することによって、ピペット・チップ（４３）が堅固に締着する、請求項１から２５のうちの一項に記載の計量ヘッド。
請求項１から２６の一項による計量ヘッド（１）を備える計量装置。
計量ステーション、または計量機械（１１１）である、請求項２７に記載の計量装置。
マルチチャネル・ピペットである、請求項２７に記載の計量装置。
以下の特徴のうちの少なくとも１つを備える、請求項２８に記載の計量装置：
・その中に複数のピペット・チップ（４３）が保持されている少なくとも１つのホルダ（１１７）、
・液体試料を供給するための少なくとも１つの試料容器（１２０）、
・試薬を供給するための少なくとも１つの試薬容器（１１８）、
・使用済みのピペット・チップ（４３）を採取するための少なくとも１つのゴミ用容器（１２１）。
計量ヘッド（１）を空間内で三軸に沿って移動させるように設計されている三軸移送ユニット（１１０）に、計量ヘッド（１）が保持される、請求項２８または２９に記載の計量装置。
請求項１から２５のうちの一項に記載の計量ヘッドを用いて液体が計量される、液体を計量する方法。
請求項３２に記載の方法であって、以下を含む、方法：
・ピペット・チップ群が、ピペット・チップ用のホルダに設けられており、
・計量ヘッドのスリーブが解除位置まで移動し、
・Ｏリングが用意されたピペット・チップに入り込むまで、アタッチメントを備えた計量ヘッドが、用意されたピペット・チップの上端部に導入され、
・スリーブが締着位置に入り、それによってピペット・チップがアタッチメントに堅固に締着され、
・計量ヘッドが上昇し、それに堅固に締着されているピペット・チップがホルダから除去され、
・計量ヘッドのアタッチメントに堅固に締着されているピペット・チップを用いて、計量が実施され、
・締着位置から解除位置までスリーブを移動させることによって、ピペット・チップがアタッチメントから解除される。
アタッチメントをピペット・チップに入れ込む前に停止プレートが停止位置に入り、ピペット・チップの上端部が停止プレートに対接するまでアタッチメントがピペット・チップに入り込み、ついで、スリーブを解除位置から締着位置に移動させることによって、ピペット・チップがアタッチメントに堅固に締着され、計量が行われたあと、締着位置から解除位置までスリーブを移動させ、停止プレートを停止位置から排出位置まで移動させることによって、ピペット・チップがアタッチメントから取り外される、請求項３２または３３に記載の方法。
ピペット・チップをアタッチメントから排出する前に、計量ヘッドがゴミ用容器の上まで移動し、ピペット・チップがゴミ用容器に排出される、請求項３２から３４のうちの一項に記載の方法。