JP6986666B2 - 画像表示装置用粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、画像表示装置用粘着シートに関する。
近年、様々な分野で、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、タッチパネルなどの前記表示装置と組み合わせて用いられる入力装置が広く用いられるようになってきている。これらの表示装置や入力装置の製造等においては、光学部材を貼り合せる用途に、例えば透明な両面粘着シートが使用されており、表示装置と入力装置との貼合にも透明な両面粘着シートが使用されている。ここで、上記タッチパネルや液晶ディスプレイ等の中には印刷等による段差部(凹凸部)を有する構成部材を含んでいるものがあり、例えば、携帯電話においては枠状の印刷部分が施された部材を有するタッチパネルが用いられている。かかる用途においては、粘着シートには、部材を貼合固定する性能と同時に印刷段差を埋める性能、即ち、優れた凹凸追従性(段差吸収性)が求められる(例えば、特許文献1)。なお、凹凸追従性が低いと、段差部分において気泡が残存しやすくなってしまう。
上記のような用途に用いられる両面粘着シートとしては、熱硬化性および活性エネルギー線硬化性の両方を備える粘着剤組成物(以下、「デュアル硬化型粘着剤組成物」ということがある。)を基材上に塗工し、熱硬化または活性エネルギー線硬化させて半硬化した粘着剤層を備えるものが提案されている。このような粘着剤層は、熱硬化物の場合は活性エネルギー線硬化性、活性エネルギー線硬化物の場合は熱硬化性を有している。そのため、被着体との接合時には柔軟性を有することで凹凸に追従させることができ、その後、さらに活性エネルギー線または加熱により完全硬化させることで被着体に強固に接着できる、凹凸追従性と保持力とを両立したものであるとされている。
従来、このような粘着シートに用いられるデュアル硬化型粘着剤組成物としては、熱硬化性を付与する成分として架橋剤、活性エネルギー線硬化を付与する成分としてモノマーおよび光開始剤をベースポリマーに配合したものが提案されている。モノマーとしては通常、多官能モノマーが用いられている。
例えば、特許文献2には、紫外線架橋可能な光架橋剤と加熱架橋可能な潜在型硬化剤の両方をベースポリマーに配合することで紫外線架橋と加熱架橋の二種類の架橋方式を兼ね備えた粘着剤とし、先にどちらか一方の架橋方式で架橋させて被着体を貼着した後、残った架橋方式で後架橋させる粘着剤および粘着体が開示され、光架橋剤として多官能モノマーと光開始剤とを含むものが用いられている。
また、特許文献3には、マレイミド基を有する重合体を含有する活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物が開示され、該組成物が、さらに、有機溶剤、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物、光重合開始剤、熱硬化型架橋剤等を含有してもよいことが記載されている。
特開2010−90204号公報 特開2006−335840号公報 特開2010−261029号公報
デュアル硬化型粘着剤組成物からなる粘着剤層は、被着体(例えば、画像表示装置等)との接合時には半硬化している状態であるため柔らかく優れた凹凸追従性を有し、段差部における気泡残存を効果的に抑制でき、かつ、その後の活性エネルギー線または加熱による完全硬化によって被着体に強固に接着できるという点で確かに優れたものである。
しかしながら、デュアル硬化型粘着剤組成物からなる粘着剤層は、印刷等による段差部を有する被着体に貼り合わせた際に、段差部周辺の粘着剤層に付加された応力ひずみ等に起因して画像表示領域の周縁部に表示ムラが発生しやすいという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、被着体との貼り合わせ時には優れた凹凸追従性を有し、貼り合わせ直後及び高温環境下での表示ムラの発生を抑制することができる画像表示装置用粘着シートを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、活性エネルギー線による硬化性を有する粘着剤層を有する画像表示装置用粘着シートであって、前記粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化前の20℃、周波数1Hzでの貯蔵弾性率が7.0×10Pa以下であり、活性エネルギー線による硬化前後の20℃、周波数1Hzでのtanδの変化率が0.8以上であり、前記粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、架橋性官能基を有するアクリル酸エステル共重合体(A)と、重合性不飽和基を2つ以上有するオリゴマー(B)と、前記アクリル酸エステル共重合体(A)と反応する官能基及び前記オリゴマー(B)と反応する官能基を有するモノマー(C)と、熱により前記アクリル酸エステル共重合体(A)と反応する架橋剤(D)と、活性エネルギー線の照射により前記オリゴマー(B)及び前記モノマー(C)の重合反応を開始させる重合開始剤(E)と、熱硬化特性を発する多官能水酸基を有するオリゴマー(F)とを含有し、前記アクリル酸エステル共重合体(A)は、水酸基価が50〜200mgKOH/gで、重量平均分子量が10万〜80万であり、前記オリゴマー(B)は、光硬化特性を発する多官能アクリロイル基を有し、重量平均分子量が100〜80000であり、含有量は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.3〜30重量部であり、前記モノマー(C)は、水酸基と反応する有機官能基を有する(メタ)アクリロイル基含有モノマーであり、含有量は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.01〜5.0重量部であり、前記架橋剤(D)は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)が有する架橋性官能基との反応性を有し、含有量は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.01〜5.0重量部であり、前記重合開始剤(E)は、前記オリゴマー(B)の重合性不飽和基と、前記モノマー(C)の前記オリゴマー(B)と反応する官能基との重合反応を開始させ得るものであり、含有量は、前記オリゴマー(B)および前記モノマー(C)の総質量に対し、0.05〜10質量%であり、前記オリゴマー(F)は、重量平均分子量が100〜20000であり、含有量は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、1〜30重量部であることを特徴とする画像表示装置用粘着シートにより達成される。
この画像表示装置用粘着シートにおいて、前記粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδが0.4以上であることが好ましい。
また、前記粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδと、活性エネルギー線による硬化後の20℃、周波数1Hzのtanδとの変化率が0.5以上であることが好ましい。
また、前記粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化前の35℃、周波数1×10−3Hzでのtanδが0.7以上であることが好ましい。
本発明によれば、被着体との貼り合わせ時には優れた凹凸追従性を有し、貼り合わせ直後及び高温環境下での表示ムラの発生を抑制することができる画像表示装置用粘着シートを提供することができる。
以下、本発明の実施形態にかかる画像表示装置用粘着シートについて説明する。本発明に係る画像表示装置用粘着シートは、粘着剤組成物からなる粘着剤層を有している。この粘着剤組成物は、デュアル硬化型粘着剤組成物であり、加熱することにより1次硬化(半硬化)させた後、活性エネルギー線の照射により2次硬化(完全硬化)させることが可能な粘着剤組成物である。ここで、「活性エネルギー線」とは電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
本発明に係る画像表示装置用粘着シートが有する粘着剤層は、加熱することにより1次硬化(半硬化)させた後の段階、つまり、活性エネルギー線による硬化前の段階において、20℃、周波数1Hzでの貯蔵弾性率が7.0×10Pa以下となるように構成されている。また、活性エネルギー線による硬化前後の20℃、周波数1Hzでのtanδの変化率が0.8以上となるように構成されている。ここで、貯蔵弾性率は、フィルムの硬さ(軟らかさ)の指標となるものであり、また、tanδは、損失弾性率/貯蔵弾性率であり、エネルギー散逸項、すなわちその温度における流動性の指標となるものである。また、20℃、周波数1Hzでのtanδの値は、活性エネルギー線に(UV)照射前において、0.3〜1.1が好ましく、0.35〜1.05がより好ましく、0.4〜1.0がさらに好ましい。また、20℃、周波数1Hzでのtanδの値は、活性エネルギー線に(UV)照射後において、0.25〜1.05が好ましく、0.3〜1.0がより好ましく、0.35〜0.95がさらに好ましい。
また、粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδが0.4〜1.05となるように構成することが好ましく、0.45〜1.0がより好ましく、0.5〜0.95がさらに好ましい。更に、粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδと、活性エネルギー線による硬化後の20℃、周波数1Hzでのtanδとの変化率が0.5以上となるように構成することがより好ましい。
また、粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化前の35℃、周波数1×10−3Hzでのtanδが0.7〜2.0となるように構成することが好ましく、0.75〜1.9がより好ましく、0.8〜1.8がさらに好ましい。
粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、架橋性官能基を有するアクリル酸エステル共重合体(A)と、重合性不飽和基を2つ以上有するオリゴマー(B)と、前記アクリル酸エステル共重合体(A)と反応する官能基及び前記オリゴマー(B)と反応する官能基を有するモノマー(C)と、熱により前記アクリル酸エステル共重合体(A)と反応する架橋剤(D)と、活性エネルギー線の照射により前記オリゴマー(B)及び前記モノマー(C)の重合反応を開始させる重合開始剤(E)とを含有する。
アクリル酸エステル共重合体(A)は、本発明に係る粘着剤組成物の主剤を構成するものであり、透明性や耐久性に優れることから粘着剤組成物として好ましく用いることができる。アクリル酸エステル共重合体(A)としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと反応性官能基を有するモノマーとの共重合体が好ましい。なお、アクリル酸エステル共重合体(A)は1種単独でもよいし、他のポリマーと組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、或いは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含むことを意味する。
また、反応性官能基を有するモノマーとしては、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマーなどが挙げられるが、金属を腐食しにくい水酸基含有モノマーが好ましい。本発明の水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、必要に応じて他のモノマーを有してもよい。一方、金属や合金を含む電極などが形成された被着体に本発明に係る粘着シートを貼合する場合は、金属等を腐食する可能性があるため、前記アクリル酸エステル共重合体がカルボキシル基を含まないことが好ましい。ここで「含まない」とは、粘着組成物の材料設計上含まないことを表し、不純物として微小量含むことは許容される概念である。
アクリル酸エステル共重合体(A)における水酸基価は50〜200mgKOH/gであることが好ましい。水酸基価が前記範囲の下限値より小さければ、湿熱耐久性が悪くなり、前記範囲の上限値より大きければ、オリゴマー(B)との相溶性が悪くなる。
アクリル酸エステル共重合体(A)の重量平均分子量は、10万〜80万が好ましく、20万〜60万がより好ましく、30万〜50万がさらに好ましい。重量平均分子量が前記下限値より小さければ、硬化後の耐久性が低下し、前記上限値より大きければ、凹凸追従性が低下する。なお、アクリル酸エステル共重合体(A)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。アクリル酸エステル共重合体としては、市販のものを用いてもよく、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
オリゴマー(B)は、光硬化性オリゴマーを主とするであり、重合性不飽和基を少なくとも2つ以上有するものである。このようなオリゴマー(B)を粘着組成物が含有することで、1次硬化により凹凸追従性の高い柔軟な粘着シートを得ることができ、また、活性エネルギー線照射により凝集力を高めて耐久性を向上させることが可能となる。また、オリゴマー(B)は、モノマーと比較してブリードアウトが少ないため、経時劣化を効果的に抑制することが可能となる。また、オリゴマー(B)の重量平均分子量は、100〜80000が好ましく、200〜70000がより好ましく、300〜60000がさらに好ましい。
重合性不飽和基としては、エチレン性二重結合を含む基が好ましく、例えば(メタ)アクリロイル基、ビニル基等が挙げられる。なかでも(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
オリゴマー(B)としては、例えば、アルキル(メタ)アクリルレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートなどのオリゴマーを好ましく用いることができる。これらは単独で用いてもよく、或いは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、アクリル酸エステル共重合体(A)との相溶性や、柔軟性や伸び等の特性付与の容易さからウレタン(メタ)アクリレート成分を含むものが好ましい。オリゴマー(B)は、必要に応じて例えば希釈等を目的として、他のモノマーや溶剤を含んでもよい。
上記ウレタン(メタ)アクリレートのオリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸との反応でエステル化することにより得ることができる。
本発明に係る粘着剤組成物中、光硬化特性を有するオリゴマー(B)の含有量は、アクリル酸エステル共重合体(A)の組成や分子量、架橋密度等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.3〜30重量部が好ましく、0.5〜25重量部がより好ましい。1〜20重量部がさらに好ましい。オリゴマー(B)の含有量が前記範囲の下限値より小さければ光硬化後の凝集力が不足し、前記範囲の上限値よりも大きければ光硬化後の粘着力が低下する。
また、粘着剤組成物中に多官能水酸基を有するオリゴマー(F)を含有させても良い。含有させることにより、貯蔵弾性率を低下させることができるため、粘着剤組成物の主剤を構成するアクリル酸エステル共重合体(A)の材料選択の自由度が広がる。なお、多官能水酸基を有するオリゴマー(F)の重量平均分子量は、100〜20000が好ましく、200〜10000がより好ましく、300〜5000がさらに好ましい。また、多官能水酸基を有するオリゴマー(F)を含有させる場合、多官能水酸基を有するオリゴマー(F)の含有量は、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、1〜30重量部が好ましく、3〜25重量部がより好ましい。5〜20重量部がさらに好ましい。
モノマー(C)は、アクリル酸エステル共重合体(A)と反応する官能基(熱架橋)と、オリゴマー(B)と反応する官能基(光架橋)とを有する単量体である。具体的には、例えば、水酸基と反応する有機官能基を有する(メタ)アクリロイル基含有モノマーが好ましい。有機官能基を有する(メタ)アクリロイル基含有モノマーとしては、グリシジル基含有(メタ)アクリレートモノマー、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートモノマー、イソシアネート基含有(メタ)アクリレートモノマー等の前記アクリル酸エステル共重合体(A)と反応する官能基を有するものであれば特に限定されないが、反応が容易である点からイソシアネート基含有(メタ)アクリレートモノマーが好適に用いられる。
本発明に係る粘着剤組成物中、モノマー(C)の含有量は、アクリル酸エステル共重合体(A)の組成や分子量、架橋密度等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.01〜5.0重量部が好ましく、0.05〜1.0重量部がより好ましい。モノマー(C)の含有量が前記範囲の下限値よりも小さい、或いは、上限値より大きいと、粘着力の著しい低下が懸念される。
架橋剤(D)としては、特に限定されず、例えばイソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などの公知の架橋剤のなかから、アクリル酸エステル共重合体(A)が有する架橋性官能基との反応性を考慮して適宜選択できる。たとえば架橋性官能基としてヒドロキシ基を含む場合は、ヒドロキシ基の反応性から、イソシアネート化合物を用いることが好ましい。なお、架橋剤(D)としては、上記化合物の1種を単独で用いても、或いは、2種以上を併用してもよい。
また、架橋剤(D)として例示している上記化合物のうち、架橋性官能基を有するアクリル酸エステル共重合体(A)を容易に架橋できることから、イソシアネート化合物、エポキシ化合物が好ましい。イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。また、エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
粘着剤組成物中、架橋剤(D)の含有量は、所望とする粘着物性等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.01〜5.0重量部が好ましく、0.01〜3.0重量部がより好ましい。架橋剤(D)の含有量が前記下限値以上であれば加工性や耐久性に優れ、前記上限値以下であれば、凹凸追従性に優れる。
重合開始剤(E)としては、活性エネルギー線の照射により前記オリゴマー(B)の重合性不飽和基と、モノマー(C)のオリゴマー(B)と反応する官能基(重合性不飽和基)との重合反応を開始させ得るものであればよく、光重合開始剤等として公知のものが利用できる。ここで、「活性エネルギー線」とは電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
重合開始剤(E)としては、例えばアセトフェノン系開始剤、ベンゾインエーテル系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤、ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤、チオキサントン系開始剤、アミン系開始剤等が挙げられる。これらのうち、アセトフェノン系開始剤として具体的には、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。ベンゾインエーテル系開始剤として具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等が挙げられる。ベンゾフェノン系開始剤として具体的には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられる。ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤として具体的には、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等が挙げられる。チオキサントン系開始剤として具体的には、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン等が挙げられる。アミン系開始剤として具体的には、トリエタノールアミン、4−ジメチル安息香酸エチル等が挙げられる。なお、重合開始剤(E)としては、上記開始剤の1種を単独で用いてもよく、或いは、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る粘着剤組成物中、重合開始剤(E)の含有量は、オリゴマー(B)およびモノマー(C)の含有量や完全硬化させるときの活性エネルギー線の照射量等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、オリゴマー(B)およびモノマー(C)の総質量に対し、0.05〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5.0質量%であることがより好ましい。前記下限値以上であれば、完全硬化時の重合反応を容易に開始させることができ、前記上限値以下であれば、完全硬化時の重合反応熱の影響による基材の損傷や、完全硬化時の重合開始剤の残留による黄変や白濁等の外観不良の発生を防止できる。
また、本発明に係る粘着剤組成物は、任意に、発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。該他の成分としては、粘着剤用の添加剤として公知の成分、例えば酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、屈折率調整剤、シランカップリング剤等のなかから必要に応じて選択できる。
また、本発明に係る画像表示装置用粘着シートは、上述の粘着剤組成物と溶剤との混合液(塗工液)を基材シート上に塗布して粘着剤層を形成し、その後加熱することにより形成することができる。加熱することにより、架橋剤(D)が、アクリル酸エステル共重合体(A)同士を架橋(1次架橋)し、粘着剤層を半硬化の状態とすることができる。ここで、1次架橋とは、アクリル酸エステル共重合体(A)の熱架橋成分のみが反応した状態をいう。また、1次架橋させることにより、粘着剤層が半硬化状態となるため、柔軟性が高く、被着体の凹凸部分(段差部)に追従しやすくなる。なお、粘着剤組成物の塗布方法としては、ナイフコータ、マイクロバーコータ、エアナイフコータ、リバースロールコータ、リバースグラビアコータ、バリオグラビアコータ、ダイコータ、カーテンコータ等の公知の塗布方法から適宜選択することができる。
ここで、溶剤は、粘着剤組成物の塗工適性の向上のために用いられるものであり、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酪酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のポリオール及びその誘導体を挙げることができる。なお、溶剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、粘着剤組成物中、溶剤の含有量は、塗工設備を考慮し、任意で決定することができる。
また、画像表示装置用粘着シートは、片面粘着タイプ、或いは、両面粘着タイプのいずれの構成であってもよい。両面粘着タイプとして形成する場合、例えば、上記基材シートとして第1剥離シートを採用し、当該第1剥離シート上に、上記粘着剤組成物と溶剤との混合液の塗布及び加熱を行って粘着剤層を形成し、当該粘着剤層上に第2剥離シートを積層して形成することができる。
第1及び第2剥離シートは、一般的に基材の一方面に剥離剤層を形成して構成されている。基材としては、例えば、ポリエチレンフィルム(PET)、ポリプロピレンフィルム(PP)、ポリブテンフィルム等、剥離シートの基材用材料として従来から公知な材料を用いて形成することができる。また、基材上に形成される剥離剤層の材料としては、例えば、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系の従来から公知な剥離剤を挙げることができる。
粘着シートを被着体へ貼合する例として、表示装置の表示面に保護カバーやタッチパネルを貼着するケースを以下に示す。まず、第1剥離シートを剥がして保護カバーやタッチパネルに貼合して画像表示装置用粘着シート付きの保護カバーやタッチパネルを作成する。その後、第2剥離シートを剥がして表示装置の表示面に貼着する。気泡噛み、貼りずれ等の問題が無いことを確認した後、紫外線等を照射して、粘着剤組成物中の重合開始剤(E)の作用によって、オリゴマー(B)とモノマー(C)との重合反応(光架橋成分が反応:2次架橋)を開始させる。これにより、粘着剤層は完全硬化し、保護カバーやタッチパネルと表示装置とが強固に接着される。
また、本発明に係る粘着剤組成物は、重合性不飽和基を2つ以上有するオリゴマー(B)を含有するように構成されているため、粘着剤層を完全硬化させた後の耐久性を向上させることが可能となる。
上述の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する画像表示装置用粘着シートは、被着体との貼り合わせ時には優れた凹凸追従性を有し、貼り合わせ直後及び高温環境下での表示ムラの発生を効果的に抑制することが可能となる。本発明者らは、画像表示装置用粘着シートの上記効果を確認するために、5種類の粘着シートサンプル(実施例1、2、及び、比較例1〜3)を作成し、凹凸追従性確認試験、及び、液晶表示ムラ確認試験を行ったので、以下説明する。
まず、作成した粘着シートサンプル(実施例1、2、及び、比較例1〜3)の構成について説明する。
[実施例1]
(塗工液の作成)
まず、重量平均分子量45万、水酸基価90〜100であるアクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、溶剤にて固形分43.5%に希釈し、その後、オリゴマー(B)、モノマー(C)、架橋剤(D)、光重合開始剤(E)を添加して、十分に撹拌することにより粘着剤組成物と溶剤とからなる塗工液(粘着剤溶液)を調整した。ここで、溶剤として、酢酸エチルを採用している。また、オリゴマー(B)として、ダイセル・オルネクス社製 型番「ebecryl 4200」を採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、8重量部添加している。モノマー(C)として、2−イソシアネートエチルメタクリレートを採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し0.05重量部添加している。また、架橋剤(D)として、日本カーバイド社製 型番「CK−121」を採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.13重量部添加している。光重合開始剤(E)として、BASFジャパン社製 型番「Irgacurel173」を採用し、オリゴマー(B)とモノマー(C)との合計重量の1.0%を添加している。
(粘着シートの作成)
A4サイズの基材シート(第1剥離シートに相当:ニッパ社製、型番:PET38X1-V0)上に、アプリケーターを用いて上記塗工液(粘着剤溶液)を塗工して粘着剤層を形成した後、乾燥炉(アドバンテック社製 型番:DRD620DA)で90℃にて5分間加熱・乾燥し、粘着剤層を半硬化させた。その後、第2剥離シート(東洋紡績社製 型番:E7006-38μm)を粘着剤層上に貼合して、実施例1に係る粘着シートサンプルを形成した。なお、粘着剤層の厚さは、半硬化状態で85μmとなるように構成している。
[実施例2]
実施例2に係る粘着シートサンプルは、塗工液において、オリゴマー(B)として、光硬化特性を発する多官能アクリロイル基を有するオリゴマー:共栄社化学株式会社製 型番「UF−C051」を採用すると共に、熱硬化特性を発する多官能水酸基を有するオリゴマー(F)として、KING INDUSTRIES社製 型番「Flexorez188」を混合させている。なお、多官能アクリロイル基を有するオリゴマー(B)は、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、4.8重量部添加し、熱硬化特性を発する多官能水酸基を有するオリゴマー(F)は、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、6重量部添加している。また、また、架橋剤(D)として、日本カーバイド社製 型番「CK−121」を採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.19重量部添加している。光重合開始剤(E)として、BASFジャパン社製 型番「Irgacurel173」を採用し、多官能アクリロイル基を有するオリゴマー(B)とモノマー(C)との合計重量の1.0%を添加している。
[比較例1]
(塗工液の作成)
まず、重量平均分子量45万、水酸基価90〜100であるアクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、溶剤にて固形分43.5%に希釈し、その後、モノマー(C)、架橋剤(D)を添加して、十分に撹拌することにより粘着剤組成物と溶剤とからなる比較例用の塗工液(粘着剤溶液)を調整した。ここで、溶剤として、酢酸エチルを採用している。また、モノマー(C)として、2−イソシアネートエチルメタクリレートを採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し0.05重量部添加している。また、架橋剤(D)として、日本カーバイド社製 型番「CK−121」を採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.12重量部添加している。
(粘着シートの作成)
粘着シートの作成については、上記実施例1と同様にして作成した。
[比較例2]
比較例2に係る粘着シートサンプルは、比較例1において説明した上記比較例用の塗工液において、オリゴマー(B)として、光硬化特性を発する多官能アクリロイル基を有するオリゴマー:共栄社化学株式会社製 型番「UF−C051」を採用すると共に、熱硬化特性を発する多官能水酸基を有するオリゴマー(F)として、KING INDUSTRIES社製 型番「Flexorez188」を混合させている。なお、多官能アクリロイル基を有するオリゴマー(B)は、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、4.8重量部添加し、熱硬化特性を発する多官能水酸基を有するオリゴマー(F)は、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、6重量部添加している。また、モノマー(C)として、2−イソシアネートエチルメタクリレートを採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し1重量部添加している。また、架橋剤(D)として、日本カーバイド社製 型番「CK−121」を採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.19重量部添加している。また、光重合開始剤(E)として、BASFジャパン社製 型番「Irgacurel173」を採用し、多官能アクリロイル基を有するオリゴマー(B)とモノマー(C)との合計重量の1.0%添加している。上記以外については、比較例1と同様にして作成した。
[比較例3]
比較例2に係る粘着シートサンプルは、比較例1において説明した比較例用の塗工液において、オリゴマー(B)として、光硬化特性を発する多官能アクリロイル基を有するオリゴマー:共栄社化学株式会社製 型番「UF−C051」を採用すると共に、熱硬化特性を発する多官能水酸基を有するオリゴマー(F)として、ダイセル・オルネクス社製 型番「KRM9315」を混合させている。なお、多官能アクリロイル基を有するオリゴマー(B)は、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、4.8重量部添加し、熱硬化特性を発する多官能水酸基を有するオリゴマー(F)は、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、6重量部添加している。また、モノマー(C)として、2−イソシアネートエチルメタクリレートを採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し0.05重量部添加している。また、架橋剤(D)として、日本カーバイド社製 型番「CK−121」を採用し、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.23重量部添加している。また、光重合開始剤(E)として、BASFジャパン社製 型番「Irgacurel173」を採用し、多官能アクリロイル基を有するオリゴマー(B)とモノマー(C)との合計重量の1.0%添加している。上記以外については、比較例1と同様にして作成した。
ここで、上記の粘着シートサンプル(実施例1及び2、比較例1〜3)のそれぞれについて、貯蔵弾性率(Pa)及びtanδを測定した結果を表1に示す。測定装置として、ティー・エイ・インスツルメント社製「Discoverry HR−3」を用いて測定した。測定条件については、以下の通りである。
<測定条件>
・測定モード:せん断モード
・歪み: 0.1%、
・測定周波数: 1Hz、1×10-3 HZ、
・測定温度:20℃、35℃、80℃
・測定サンプル:各粘着シートサンプルの粘着層を10枚重ねあわせ、総厚850μmにして測定
また、貯蔵弾性率(Pa)については、活性エネルギー線(紫外線)を照射する前、つまり、完全硬化する前の状態で、20℃、周波数1Hzでの測定結果を表1に示している。また、tanδについては、活性エネルギー線(紫外線)を照射する前、つまり、完全硬化する前の状態における温度35度、周波数1×10−3Hzにおける各値、活性エネルギー線(紫外線)を照射する前における温度20度、周波数1Hzにおける各値、活性エネルギー線(紫外線)を照射した後(完全硬化時)における温度20度、周波数1Hzにおける各値を表1に示している。また、活性エネルギー線(紫外線)を照射する前段階と照射した後段階とにおける温度20度、周波数1Hzにて測定したtanδの変化率についても表1に示している。このtanδの変化率は、式:(活性エネルギー線(紫外線)を照射した後段階でのtanδ)/(活性エネルギー線(紫外線)を照射する前段階でのtanδ)により算出している。更に、活性エネルギー線(紫外線)を照射した後(完全硬化時)における温度80度、周波数1Hzにおける各値を表1に示している。また、活性エネルギー線(紫外線)を照射した後段階における温度80度、周波数1Hzにて測定したtanδと、活性エネルギー線(紫外線)を照射した後段階とにおける温度20度、周波数1Hzにて測定したtanδとの変化率についても表1に示している。このtanδの変化率は、式:(活性エネルギー線(紫外線)を照射した後段階での温度80度、周波数1Hzにて測定したtanδ)/(活性エネルギー線(紫外線)を照射した後段階での温度20度、周波数1Hzにて測定したtanδ)により算出している。
Figure 0006986666
次に、上記5種類の粘着シートサンプル(実施例1及び2、比較例1〜3)を用いて行った凹凸追従性確認試験について以下説明する。
(凹凸追従性確認試験用積層体の作成)
まず、各粘着シートサンプルから第1剥離シートを取り外した後、厚み 50μm PETフィルム(東洋紡績社製 A4300-50)にハンドローラーを用いて貼合する。その後、PETフィルムを貼合したサンプルから第2剥離シートを取りはずし、印刷済ガラスに貼合する。この印刷済ガラスは、厚さ0.7mm、サイズ60mm×120mmの素ガラス板の表面に、サイズ6mm×70mmの矩形状の印刷部が形成されたものである。なお、印刷部の厚みは32μmとなるように構成されている。また、印刷部は、材料:熱硬化型インクをスクリーン印刷法によって形成されている。次いで、上記方法にて作成したサンプル(構成:50μmPETフィルム / 各種粘着シートサンプル / 印刷済ガラス)に対して、温度35℃、圧力0.3MPaの条件下で15分のオートクレーブ処理を行った後、紫外線を照射して粘着シートにおける粘着剤層を完全硬化させ、積層体を構成するPETフィルム、粘着シートサンプル、及び、印刷済ガラスを一体化した。なお、紫外線の照射条件としては、積算光量が2000mJ/cm なるように、高圧水銀ランプ紫外線照射機を用いて1PASSで照射した。
(凹凸追従性確認試験内容)
各粘着シートサンプルを目視により、印刷部によって形成される段差部における気泡残存の有無を確認した。目視による確認は、蛍光灯下で行った。
上記凹凸追従性確認試験の結果を表2に示す。表2においては、気泡の発生が確認されなかったものを○とし、僅かに気泡が確認されるものの性能上問題ないと判断されるもの(気泡径が0.2mm未満のもの)を△とし、気泡を明確に確認できるもの(気泡径が0.2mm以上のもの)を×としている。
Figure 0006986666
上記表2から、比較例1及び比較例3については、気泡径が0.2mm以上の気泡が明確に確認され、また、比較例2については、気泡径が0.2mm未満の大きさではあるが気泡が確認されたことが分かる。これに対し、活性エネルギー線による硬化前の貯蔵弾性率が7.0×10Pa以下であり、活性エネルギー線による硬化前後の20℃、周波数1Hzでのtanδの変化率が0.8以上である本発明に係る実施例1(貯蔵弾性率:6.20×10Pa、tanδの変化率:1.08)、及び、実施例2(貯蔵弾性率:6.80×10Pa、tanδの変化率:0.94)については、気泡は全く確認されず、比較例1〜3と比べて、極めて優れた凹凸追従性を有していることが分かる。また、実施例2と比較例3とを比べると、架橋剤(D)の含有量が異なることに起因して、凹凸追従性の差が生じていると認められる。このことから、架橋剤(D)の含有量としては、アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.23重量部未満に設定することがより好ましいと考えられる。
次に、上記5種類の粘着シートサンプル(実施例1及び2、比較例1〜3)を用いて行った液晶表示ムラ確認試験について以下説明する。
(液晶表示ムラ確認試験用積層体の作成)
まず、各粘着シートサンプルから第1剥離シートを取り外した後、素ガラス(サイズ 50mm×120mm、厚み0.55mm)に、ハンドローラーを用いて貼合する。その後、素ガラスを貼合したサンプルから第2剥離シートを取りはずし、液晶(WUXGA TFT液晶、224ppi)に、ハンドローラーを用いて貼合する。次いで、上記方法にて作成したサンプル(構成:素ガラス(厚み0.55mm)/ 各種粘着シートサンプル /液晶)に対して、温度35℃、圧力0.3MPaの条件下で15分のオートクレーブ処理を行った後、紫外線を照射して粘着シートにおける粘着剤層を完全硬化させて、積層体を構成する素ガラス、粘着シートサンプル、及び、液晶を一体化した。なお、紫外線の照射条件としては、積算光量が2000mJ/cmとなるように、高圧水銀ランプ紫外線照射機を用いて1PASSで照射した。
(液晶表示ムラ確認試験内容)
上記構成の各サンプルに関し、液晶を点灯させ、粘着シートを貼り合せた箇所の表示ムラの有無を目視により確認した。
上記液晶表示ムラ確認試験の結果を表3に示す。表3においては、高照度 340cd/mでの確認において表示ムラの発生が無かったもの〇とし、高照度 340cd/mでの確認においてムラ発生面積が50%以下のものを△としている。また、高照度 340cd/mでの確認において全面ムラが発生しているものを×とし、低照度 80cd/mでの確認において全面ムラが発生しているものを××としている。
また、液晶表示ムラ確認試験においては、上記構成のサンプル(構成:素ガラス(厚み0.55mm)/ 各種粘着シートサンプル /液晶)に対して、環境試験装置を用いて80℃×24時間の負荷を与えた後、各サンプルを取り出して、再度、液晶を点灯させ、粘着シートを貼り合せた箇所の表示ムラの有無を目視により確認したので、この結果も併せて表3に示す。
Figure 0006986666
上記表3から、比較例1〜比較例3については、紫外線を照射して粘着シートにおける粘着剤層を完全硬化させて、積層体を構成する素ガラス、粘着シートサンプル、及び、液晶を一体化した段階(粘着シートを貼り合わせた直後の段階)で、いずれも高照度 340cd/mでの確認において全面ムラが発生していることが分かる(確認結果がいずれも×)。これに対し、20℃、周波数1Hzでの活性エネルギー線による硬化前の貯蔵弾性率が7.0×10Pa以下であり、活性エネルギー線による硬化前後の20℃、周波数1Hzでのtanδの変化率が0.8以上である粘着シートを有する本発明に係る実施例1(貯蔵弾性率:6.20×10Pa、tanδの変化率:1.08)、及び、実施例2(貯蔵弾性率:6.80×10Pa、tanδの変化率:0.94)については、高照度 340cd/mでの確認において表示ムラの発生が確認されず(確認結果がいずれも〇)、極めて効果的に表示ムラの発生を抑制できるものであることが分かる。
また、環境試験装置を用いて80℃×24時間の負荷を与えた場合、比較例1〜比較例3は、低照度 80cd/mでの確認においても全面ムラが視認されたのに対し(確認結果がいずれも××)、実施例1及び実施例2においては、全く表示ムラが確認されず(確認結果がいずれも〇)、本発明に係る画像表示装置用粘着シートが、高温環境下であっても、表示ムラが発生することを極めて効果的に抑制することができるものであることが分かる。
このように、本発明に係る画像表示装置用粘着シートは、被着体との貼り合わせ時には優れた凹凸追従性を有すると共に、貼り合わせ直後及び高温環境下において画像表示領域での表示ムラの発生を効果的に抑制することができるということが分かる。
また、実施例1及び実施例2に係る粘着シートが有する粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδが、それぞれ0.62、0.48となっている。これに対し、比較例2及び比較例3に係る粘着シートの粘着剤層は、0.08、0.24となっている。このことから、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδに関しては、実施例2のtanδ:0.48と、比較例3のtanδ:0.24との間に、高温環境下において画像表示領域での表示ムラの発生を効果的に抑制可能なtanδの境界値があると考えられる。この境界値は、0.4程度と考えられることから、高温環境下において画像表示領域での表示ムラの発生を効果的に抑制するためには、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδが0.4以上となるように構成することが有効であると考えられる。
また、実施例1及び実施例2に係る粘着シートが有する粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδと、活性エネルギー線による硬化後の20℃、周波数1Hzのtanδとの変化率が、それぞれ0.87、0.71となっている。これに対し、比較例2及び比較例3に係る粘着シートの粘着剤層は、0.15、0.39となっている。このことから、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδと、活性エネルギー線による硬化後の20℃、周波数1Hzのtanδとの変化率に関しては、実施例2のtanδ:0.71と、比較例3のtanδ:0.39との間に、被着体との貼り合わせ時には優れた凹凸追従性を有すると共に、貼り合わせ直後及び高温環境下において画像表示領域での表示ムラの発生を効果的に抑制可能なtanδの変化率の境界値があると考えられる。この境界値は、0.5程度と考えられることから、被着体との貼り合わせ時には優れた凹凸追従性を有すると共に、貼り合わせ直後及び高温環境下において画像表示領域での表示ムラの発生を効果的に抑制するためには、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδと、活性エネルギー線による硬化後の20℃、周波数1Hzのtanδとの変化率が0.5以上となるように構成することが有効であると考えられる。
また、実施例1及び実施例2に係る粘着シートが有する粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化前の35℃、周波数1×10−3Hzでのtanδがそれぞれ、1.67、0.90となっている。これに対し、凹凸追従性が悪い比較例1及び比較例3に係る粘着シートの粘着剤層は、それぞれ、0.40、0.33となっている。このことから、活性エネルギー線による硬化前の35℃、周波数1×10−3Hzでのtanδに関しては、実施例2のtanδ:0.90と、比較例3のtanδ:0.33との間に、被着体との貼り合わせ時に優れた凹凸追従性を発揮可能なtanδの境界値があると考えられる。この境界値は、0.7程度と考えられることから、被着体との貼り合わせ時に優れた凹凸追従性を発揮させるためには、活性エネルギー線による硬化前の35℃、周波数1×10−3Hzでのtanδが0.7以上となるように構成することが有効であると考えられる。

Claims (4)

  1. 活性エネルギー線による硬化性を有する粘着剤層を有する画像表示装置用粘着シートであって、
    前記粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化前の20℃、周波数1Hzでの貯蔵弾性率が7.0×10Pa以下であり、活性エネルギー線による硬化前後の20℃、周波数1Hzでのtanδの変化率が0.8以上であり、
    前記粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、架橋性官能基を有するアクリル酸エステル共重合体(A)と、重合性不飽和基を2つ以上有するオリゴマー(B)と、前記アクリル酸エステル共重合体(A)と反応する官能基及び前記オリゴマー(B)と反応する官能基を有するモノマー(C)と、熱により前記アクリル酸エステル共重合体(A)と反応する架橋剤(D)と、活性エネルギー線の照射により前記オリゴマー(B)及び前記モノマー(C)の重合反応を開始させる重合開始剤(E)と、熱硬化特性を発する多官能水酸基を有するオリゴマー(F)とを含有し、
    前記アクリル酸エステル共重合体(A)は、水酸基価が50〜200mgKOH/gで、重量平均分子量が10万〜80万であり、
    前記オリゴマー(B)は、光硬化特性を発する多官能アクリロイル基を有し、重量平均分子量が100〜80000であり、含有量は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.3〜30重量部であり、
    前記モノマー(C)は、水酸基と反応する有機官能基を有する(メタ)アクリロイル基含有モノマーであり、含有量は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.01〜5.0重量部であり、
    前記架橋剤(D)は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)が有する架橋性官能基との反応性を有し、含有量は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、0.01〜5.0重量部であり、
    前記重合開始剤(E)は、前記オリゴマー(B)の重合性不飽和基と、前記モノマー(C)の前記オリゴマー(B)と反応する官能基との重合反応を開始させ得るものであり、含有量は、前記オリゴマー(B)および前記モノマー(C)の総質量に対し、0.05〜10質量%であり、
    前記オリゴマー(F)は、重量平均分子量が100〜20000であり、含有量は、前記アクリル酸エステル共重合体(A)100重量部に対し、1〜30重量部であることを特徴とする画像表示装置用粘着シート。
  2. 前記粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδが0.4以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置用粘着シート。
  3. 前記粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化後の80℃、周波数1Hzでのtanδと、活性エネルギー線による硬化後の20℃、周波数1Hzのtanδとの変化率が0.5以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置用粘着シート。
  4. 前記粘着剤層は、活性エネルギー線による硬化前の35℃、周波数1×10−3Hzでのtanδが0.7以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像表示装置用粘着シート。
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