JP6986300B2 - 直流遮断器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、直流遮断器に関する。
近年、例えば電気自動車の室内の冷暖房装置やバッテリーなどの電気回路を冷却する温度制御装置に、高電圧直流電源が利用されている。このような装置においては、衝突事故などにより回路に異常な電流が流れると、過剰電流により発熱して発火したりするなどの重大事故を引き起こす恐れがある。そのため、このような装置については、確実に電流を遮断する直流遮断器が要求されていた。そして、このような直流遮断器は、例えば自動車のエンジンルームのような限られた空間内に設置する場合には、設置場所の確保が難しいため、小型でかつ簡易な構造であることも要求される。
しかしながら、このような直流遮断器において、高電圧直流電流の活電遮断時に生じるアークを確実に遮断するためには、十分な距離まで接点を引き離したり、発生したアークを分散させるための消弧器を設けるなどする必要があり、小型化が容易ではなかった。更には、小型化を図るほど構成部品が小さくなり、その結果、組立が難しくなって生産性が低下する傾向にある。
特開2012−212543号公報 特開2004−288604号公報 特開2016−143559号公報 特開2016−177891号公報
そこで、確実に高電圧直流電流を遮断することができ、かつ小型化及び生産性の向上を図った直流遮断器を提供する。
実施形態による直流遮断器は、電気絶縁性の材料で構成されたケースと、前記ケース内に固定された2つの固定接点と、2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、を備える。前記溝部は、前記移動ブロックをU字状に彫り込んだ形状であり、前記バイパス板は、2つの前記可動接点の間に設けられU字形状に湾曲して前記溝部に配置される湾曲部を有している。
一実施形態による直流遮断器の外観構成の一例を示す斜視図 一実施形態による直流遮断器の外観構成の一例を、図1とは異なる方向から示す斜視図 一実施形態による直流遮断器の外観構成の一例を分解して示す斜視図 一実施形態による直流遮断器の動作前の内部構造の一例を示す断面図 一実施形態による直流遮断器の動作前の内部構造の一例について、図4のX5−X5線に沿って示す断面図 一実施形態による直流遮断器の動作前の内部構造の一例について、図4のX6−X6線に沿って示す断面図 一実施形態による直流遮断器の動作後の内部構造の一例を示す断面図 一実施形態による直流遮断器の動作後の内部構造の一例について、図7のX8−X8線に沿って示す断面図 一実施形態による直流遮断器の動作後の内部構造の一例について、図7のX9−X9線に沿って示す断面図 一実施形態による直流遮断器について、移動ブロックの一例を示す斜視図 一実施形態による直流遮断器の動作前の内部構造の一例について、ラッチの係止部と移動ブロックの被係止部との位置関係を拡大して示す図 一実施形態による直流遮断器の動作後の内部構造の一例について、ラッチの係止部と移動ブロックの被係止部との位置関係を拡大して示す図 一実施形態による直流遮断器について、シャッター挿入機構の動作前後の状態を示す図 一実施形態による直流遮断器について、シャッターの一例を示す底面図 一実施形態による直流遮断器について、図14のX15−X15線に沿った断面形状の一例を示す図 一実施形態による直流遮断器について、図14のX15−X15線に沿った断面形状の他の例を示す図
以下、一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[構成]
まず、実施形態の直流遮断器10の構成の一例について説明する。直流遮断器10は、熱応動型の直流遮断器であり、対象機器の異常過熱を検知した場合に動作して通電を遮断する。直流遮断器10は、図1〜図3に示すように、ケース20と、固定電極機構30と、可動電極機構40と、ラッチ機構50と、トリガー機構60と、シャッター挿入機構70と、固定リング80と、を備えている。
ケース20は、直流遮断器10の外殻を構成するものであり、例えば樹脂などの電気絶縁性を有する材料で構成されている。なお、ケース20の材料は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、UP(不飽和ポリエステル)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ABSなどの電気絶縁性樹脂や、セラミックスのような無機絶縁材料などから、直流遮断器10の使用環境に応じて適宜選択される。ケース20は、複数、この場合、2つに分割された第1ケース21と第2ケース22とを組み合わせることで構成されている。
固定電極機構30は、図3等に示すように、2つの端子板31と、2つの配線接続部32と、2つの固定接点33と、を有している。この場合、端子板31と配線接続部32と固定接点33とは、それぞれ1個ずつで1組を構成している。端子板31は、例えば銅や銅合金などの導電性を有する材料で構成されている。端子板31は、板状に構成されており、ケース20、この場合、第1ケース21に取り付けられている。端子板31の一部は、第1ケース21から露出している。端子板31は、図4にも示すように、ケース20、この場合、第1ケース21に対して例えばボルト34及びナット35を用いて固定されている。
配線接続部32は、例えば端子板31を貫いて形成されためねじを有する穴又はめねじを有さない単純な穴であり、ケース20から露出している。配線接続部32には、遮断対象となる機器の配線が接続される。例えばこの場合、機器の配線は、おねじ端子を有しており、そのおねじ端子が配線接続部32にねじ込まれるか、又はナットにより共締めされることにより、配線接続部32に固定される。なお、配線接続部32に、おねじなどの端子やスタッド端子などを設けても良い。
固定接点33は、例えば銀を主成分とした導電性を有する材料で構成されている。なお、固定接点33の材料は、例えば酸化銀と銅又は銅合金のクラッド材などの材料から、直流遮断器10の使用環境に応じて適宜選択される。固定接点33は、端子板31に対して配線接続部32とは反対側へ向いた状態で端子板31に固定されている。これにより、固定接点33は、ケース20内、この場合、第1ケース21内に収容された状態で固定されている。固定接点33は、ケース20内において移動不可に構成されている。
可動電極機構40は、図3に示すように、1つのバイパス板41と、2つの可動接点42と、1つの移動ブロック43と、2つの押圧バネ44と、2つの引き離しバネ45と、を有している。バイパス板41は、例え銅又は銅合金のクラッド材などの導電性を有する材料で板状に構成されており、通常の使用状態において変形しない程度の剛性を有している。バイパス板41は、図4に示すように、一方向に長い板状の部材を、その長手方向の中央部が固定接点33とは反対側へ突出するとともに、平行な2つの直線部の片側の端部を繋いだいわゆるU字状に湾曲するように折り曲げられた形状に形成されている。この場合、バイパス板41のうちU字状に湾曲した部分を湾曲部411とする。
可動接点42は、固定接点33と同様に、例えば銅や銅合金などの導電性を有する材料で構成されている。2つの可動接点42は、それぞれバイパス板41の長手方向の両端部に固定されている。各可動接点42は、バイパス板41に対して固定接点33側を向いている。移動ブロック43は、ケース20、この場合、第1ケース21内において移動可能に収容されている。本実施形態の場合、移動ブロック43は、例えば図4の紙面下側へ移動可能に構成されている。
この場合、第1ケース21は、図4等に示すように、移動ブロック43を収容する移動ブロック収容部211と、突出部212と、を有している。移動ブロック収容部211は、移動ブロック43を移動可能な状態で収容する空間である。移動ブロック43は、第1ケース21の移動ブロック収容部211内に収容されている。移動ブロック43は、移動ブロック収容部211の壁面に案内されて、固定接点33から離れる方向へ移動することができる。この場合、可動接点42が固定接点33に接触している場合の移動ブロック43の位置を、移動ブロック43の始端位置とする。また、移動ブロック43の移動範囲内において、可動接点42が固定接点33から最も離れた場合の移動ブロック43の位置を、移動ブロック43の終端位置とする。
突出部212は、移動ブロック43の終端側の面に設けられており、移動ブロック43側へ突出している。本実施形態の場合、第1ケース21は、2つの突出部212を有している。2つの突出部212は、移動ブロック43の重心を通りかつ移動ブロック43の移動方向に沿って延びる平面に対して対象となる位置に設けられている。すなわち、2つの突出部212は、図4における移動ブロック43の左右方向の中心に対して対象となる位置に設けられている。また、本実施形態の場合、2つの突出部212は、それぞれ2つの可動接点42に対応する位置に設けられている。すなわち、突出部212と可動接点42とは、移動ブロック43の移動方向に沿った直線上に配置されている。
移動ブロック43は、図4〜図6及び図10に示すように、溝部431と、2つの窪み部432と、2つの押圧バネ収容部433と、2つの引き離しバネ収容部434と、を有している。溝部431は、バイパス板41の長手方向の中央の湾曲部411に沿ったU字形状であって、かつ移動ブロック43の移動方向に対して直角方向に掘るようにして形成された溝である。バイパス板41の湾曲部411は、移動ブロック43の溝部431に挿入されて配置される。この場合、溝部431は、バイパス板41が溝部431に挿入された状態において、移動ブロック43の移動方向に隙間を有している。このため、バイパス板41は、移動ブロック43に対して隙間分の相対的な移動が許容されている。
この場合、バイパス板41のU字状に湾曲した湾曲部411のうち移動ブロック43の移動方向に伸びる直線部分は、互いに平行となるように配置されており、U字状の溝部431のうち移動ブロック43の移動方向に伸びる直線部分に挿入されている。このため、バイパス板41は、移動ブロック43の移動方向に対する直角方向つまり図4及び図7の紙面に対する左右方向へ移動しようとした際に、湾曲部411のうち移動ブロック43の移動方向に伸びる直線部分が、溝部431の内面に接触する。これにより、バイパス板41は、移動ブロック43の移動方向に対する直角方向つまり図4及び図7の紙面に対する左右方向への移動が規制される。
なお、溝部431をU字状の溝と称しているが、移動ブロック43の移動方向に隙間を有しかつ、接点開放時に接点押圧バネ44の付勢によりバイパス板41が移動ブロック43から脱離しないように保持できるものであれば、バイパス板の湾曲部411のU字状に沿った形状に限るものではない。
窪み部432は、移動ブロック43における固定接点33とは反対側の面、つまり移動ブロック43の移動方向側の面に設けられている。2つの窪み部432は、第1ケース21に設けられた2つの突出部212にそれぞれ対応している。移動ブロック43が終端位置まで移動すると、窪み部432に突出部212が嵌まり込む。これにより、移動ブロック43が高速で移動して移動ブロック収容部211の終端側の壁面に衝突した場合に、移動ブロック43が跳ね返って固定接点33側へ一時的に戻ってしまうことを防ぐことができる。こうして、接点間開放時に固定接点33と可動接点42との間の空間距離が短くなってアークが継続したり一度途切れたアークが再発してしまうことを防ぐことができる。
押圧バネ収容部433は、移動ブロック43において、可動接点42側の面を移動ブロック43の移動方向へ向かって筒状に掘り込んだ形状に形成されており、押圧バネ44の一部を収容し支持する。2つの押圧バネ収容部433は、それぞれ2つの可動接点42に対応する位置に設けられている。すなわち、可動接点42と押圧バネ収容部433とは、移動ブロック43の移動方向に沿った直線上に配置されている。
引き離しバネ収容部434は、移動ブロック43において、可動接点42側の面を移動ブロック43の移動方向へ向かって筒状に掘り込んだ形状に形成されており、引き離しバネ45の一部を収容し支持する。2つの引き離しバネ収容部434は、2つの押圧バネ収容部433の配置方向に対して直角方向にずれた位置に配置されている。つまり、2つの引き離しバネ収容部434は、図6の紙面奥行方向に対して直角方向となる紙面左右方向にずれた位置に配置されている。換言すれば、2つの引き離しバネ収容部434は、移動ブロック43の重心位置からずれた位置に配置されている。
押圧バネ44は、例えば圧縮コイルバネで構成されており、バイパス板41に設けられた可動接点42を固定接点33に押圧する方向へ付勢する可動接点用付勢部材として機能するものである。押圧バネ44は、2つの可動接点42に対応して設けられており、バイパス板41に対して固定接点33とは反対側にあってバイパス板41と移動ブロック43との間に設けられている。
すなわち、押圧バネ44は、一部が押圧バネ収容部433から突出した状態で押圧バネ収容部433に収容されている。この場合、押圧バネ44の一端部は、押圧バネ収容部433の底部に支持され、押圧バネ44の他端部は、バイパス板41における可動接点42とは逆側の面を支持する。なお、押圧バネ44は、バイパス板41に設けられた可動接点42を固定接点33に押圧する方向へ付勢することができれば、圧縮コイルバネに限られない。
引き離しバネ45は、例えば圧縮コイルバネで構成されており、移動ブロック43を固定接点33から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材として機能するものである。つまり、引き離しバネ45は、移動ブロック43と共にバイパス板41及び可動接点42に対し、固定接点33から引き離す方向へ移動させるための移動力を与える。
引き離しバネ45は、2つの可動接点42に対応して設けられている。引き離しバネ45は、移動ブロック43とケース20の壁面この場合第1ケース21の壁面との間に設けられている。この場合、引き離しバネ45の一端部は、引き離しバネ収容部434の底部に支持され、引き離しバネ45の他端部は、第1ケース21の移動ブロック収容部211内の壁部に支持される。これにより、引き離しバネ45は、移動ブロック43を常に固定接点33から離れる方向へ付勢している。
ここで、2つの引き離しバネ収容部434は、移動ブロック43の重心位置からずれた位置に配置されている。そのため、引き離しバネ45も、移動ブロック43の重心位置からずれた位置に配置される。この場合、押圧バネ44の弾性力を考慮しないとすると、移動ブロック43には、引き離しバネ45から受ける弾性力によって、重心位置を回転中心とした回転力が作用する。すると、移動ブロック43が移動ブロック収容部211の内壁面に引っ掛かってしまい、スムーズな移動を妨げる。
そこで、本実施形態の場合、引き離しバネ45の弾性力は、押圧バネ44の弾性力よりも弱く設定されている。つまり、可動接点用付勢部材である2つの押圧バネ44の付勢力の合計は、移動ブロック用付勢部材である2つの引き離しバネ45の付勢力の合計よりも大きくなるように設定されている。これにより、押圧バネ44は、移動ブロック43の移動の初期段階で、引き離しバネ45による回転力を打ち消す方向へ力を作用させる。そのため、移動ブロック43の移動の初期段階で、移動ブロック43の回転が抑制される。その結果、移動ブロック43が移動ブロック収容部211の内壁面に引っ掛かってしまうことが抑制され、移動ブロック43の移動を円滑なものとすることができる。
ラッチ機構50は、可動電極機構40の動作つまり移動ブロック43の移動を制御するものである。ラッチ機構50は、図3に示すように、ラッチ51とラッチ軸52とを有している。ラッチ51は、例えばアルミ合金や黄銅などで構成されている。また、ラッチ軸52は、ステンレスや炭素鋼などで構成されている。なお、ラッチ51及びラッチ軸52は、十分な機械的強度を有する材料であれば、樹脂やその他の金属で構成しても良い。
ラッチ51は、図5等に示すように、全体として直角方向に曲がったいわゆるL字形状に形成されている。ラッチ軸52は、図5等に示すように、ラッチ51のL字状の屈曲部分に通されている。なお、ラッチ51とラッチ軸52とは、一体に形成しても良い。ラッチ51は、ラッチ軸52が通された状態で、ケース20内、この場合、第1ケース21内に収容される。ラッチ軸52の両端部は、第1ケース21に設けられた図示しない軸受け部に支持される。
ラッチ51は、受動部511及び係止部512を有している。受動部511は、L字形状の一方の端部に設けられており、トリガー機構60からラッチ51の動作力を受ける部分である。係止部512は、L字形状の他方の端部に設けられており、移動ブロック43を係止する部分である。この場合、移動ブロック43は、被係止部435を有している。被係止部435は、固定接点33とは逆側部分の一部を段差形状に切り欠いて形成されている。そして、ラッチ51の係止部512が移動ブロック43の被係止部435を係止することで、ラッチ51は、移動ブロック43の移動を規制する。また、ラッチ51が動作して図11の白抜き矢印で示す方向へ回転すると、係止部512が移動ブロック43の被係止部435から外れて、移動ブロック43の移動の規制が解除される。
ここで、図11及び図12に示すように、移動ブロック43の移動方向に沿いかつラッチ51の回転中心つまりラッチ軸52の中心を通る中心線を、中心線Hとする。この場合、ラッチ51の係止部512は、図11に示すようにラッチ51の係止部512が移動ブロック43を係止している状態において、中心線Hに対して動作時のラッチ51の回転方向とは逆方向にずれた位置に設定されている。このため、移動ブロック43からラッチ51に作用する力が大きくなるほど、ラッチ51には、白抜き矢印で示すラッチ51の動作方向とは逆方向、つまり係止部512の係止が外れる方向とは逆方向への回転力が作用する。したがって、この構成によれば、ラッチ51の係止が確実となり、例えば振動や衝撃などによって受動部511にトリガー機構60の動作力以外の力が加わった場合に、誤ってラッチ51の係止が誤って外れてしまうことを防止できる。
また、移動ブロック43は、図5及び図11等に示すように、ラッチ案内面436を有している。ラッチ案内面436は、ラッチ51が動作して移動ブロック43が移動する際に、ラッチ51に接触する面である。ラッチ案内面436は、移動ブロック43の進行方向の終端側から始端側に向かって、ラッチ51の回転方向へ広がるように傾斜したテーパ形状の傾斜面に形成されている。ラッチ案内面436は、移動ブロック43が移動した際に、ラッチ51をラッチ51の動作方向つまり図11の白抜き矢印で示す方向へ押してラッチ51の回転を補助する。これにより、移動ブロック43が移動する際に、ラッチ51が引っ掛かって移動ブロック43の移動を阻害することが抑制される。
トリガー機構60は、直流遮断器10における設置面90側に設けられており、対象機器の異常過熱を検知した場合にラッチ51を動作させて移動ブロック43の規制を解除する機能を有する。トリガー機構60は、図3等に示すように、熱応動部材61と、押さえバネ62と、カバー63と、を有している。熱応動部材61は、例えば円板状のバイメタルなどで構成されている。本実施形態の熱応動部材61は、浅い皿状に絞り加工されたバイメタルを使用している。熱応動部材61は、図4〜図6等に示すように、ケース20において対象機器の設置面90に対向する位置に設けられており、対象機器の設置面90が所定の温度以上になったことに応じて変形する。本実施形態の熱応動部材61はスナップアクションにより湾曲方向を反転する。そして、熱応動部材61の変形は、ラッチ51の受動部511に伝達され、これによりラッチ51が動作する。
押さえバネ62は、例えば中央部に円形の穴が形成された板バネであり、ケース20と熱応動部材61との間に設けられている。押さえバネ62は、熱応動部材61の温度による変形を阻害しない程度の荷重で、熱応動部材61を設置面90側へ押さえつけている。この場合、押さえバネ62は、4本の脚部621を有し、その脚部621によって熱応動部材61の外周付近を設置面90側へ押さえつけている。なお、熱応動部材61の動作に影響しない程度の荷重で均等に押さえつけることが可能であれば、脚部621の本数は3本または5本以上であってもよい。
カバー63は、熱伝導性が高い材料、例えばアルミ合金や銅合金等の金属材料によって浅い筒状に構成されている。カバー63は、熱応動部材61をケース20に取り付けるためのもので、熱応動部材61の中央部分を露出させ熱応動部材61の外周部分を保持した状態でケース20に取り付けられる。
設置面90の表面に熱伝導性が高く柔軟な熱媒体を設ける場合は、カバー63で熱応動部材61を完全に覆う構成であってもよい。
本実施形態の場合、ケース20は、熱応動部材取付部201を有している。熱応動部材取付部201は、第1ケース21と第2ケース22とが組み合わされた状態において、設置面90側へ突出した形状に形成されている。熱応動部材取付部201の外形形状は、熱応動部材61の外形形状に一致している。そして、図4〜図6等に示すように、直流遮断器10を対象機器に取り付けた場合、熱応動部材取付部201の周囲における、ケース20と対象機器の設置面90との間には、空間部11が形成される。
この空間部11によって、ケース20が設置面90に触れることが防がれる。そのため、この空間部11は、設置面90からの熱が、ケース20に伝わることを抑制する断熱層として機能する。この空間部11の断熱作用により、ケース20は、設置面90からの熱の影響を受け難くなる。つまり、設置面90からの熱が、熱応動部材61以外の部分に伝わりに難くなる。これにより、熱応動部材61は、例えばケース20に蓄積される熱の影響を受け難くなり、その結果、設置面90の熱の変化をより正確に検知することができる。すなわち、設置面90からケース20への熱伝達を遅らせることにより、急峻な昇温変化が生じた場合に、設置面90の熱を熱応動部材61に効率よく伝えることで、熱の変化をより正確に検知することができる。これにより、直流遮断器10は、設置面90の温度が規定値以上の温度に上がった場合には速やかに遮断動作を行うことが可能となる。
シャッター挿入機構70は、図3に示すように、1つの取付部材71と、2つのシャッター挿入用バネ72と、2つのシャッター73と、を有している。取付部材71は、ケース20と同様に、例えば樹脂などの電気絶縁性を有する材料で構成されている。なお、取付部材71の材料は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、UP(不飽和ポリエステル)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ABSなどの電気絶縁性樹脂や、セラミックスのような無機絶縁材料などから、直流遮断器10の使用環境に応じて適宜選択される。取付部材71は、図3及び図6に示すように、2つの支持軸711を一体に有している。2つの支持軸711は、移動ブロック43及び可動接点42の移動方向に対して直角方向に延びている。
シャッター挿入用バネ72は、シャッター73を常に固定接点33と可動接点42との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材として機能するものである。本実施形態の場合、シャッター挿入用バネ72は、図6に示すように、コイル部721と、支持アーム722と、作用アーム723と、を有するねじりバネで構成されている。
コイル部721は、コイル状に形成された部分である。支持アーム722は、コイル部721の一方の端部に設けられており、取付部材71又はケース20この場合第2ケース22に支持される部分である。作用アーム723は、コイル部721に対し他方側の端部に設けられ、シャッター73に対して弾性力を作用させる部分である。シャッター挿入用バネ72は、コイル部721が取付部材71の支持軸711に挿入された状態で、取付部材71に取り付けられている。
ここで、図13に示すように、シャッター73の移動方向つまり図13の白抜き矢印で示す方向と直交する軸を直交軸Pとする。また、シャッター73が固定接点33と可動接点42との間に挿入されていない非動作時つまり動作前の状態における直交軸Pと作用アーム23との成す角度を動作前角度θ1とし、シャッター73が固定接点33と可動接点42との間に挿入された動作時つまり動作後の状態における直交軸Pと作用アーム23との成す角度を動作後角度θ2とする。そして、シャッター挿入用バネ72は、動作前角度θ1及び動作後角度θ2がいずれも30°以下となるようにケース20内に収容されている。換言すれば、作用アーム23は、動作前及び動作後のいずれの状態においても、直交軸Pに対して±30°の範囲内となっている。
なお、小型化を考慮すると、動作前角度θ1及び動作後角度θ2は、20°以下が好ましい。本実施形態では、動作前角度θ1は17°に設定されており、動作後角度θ2は18°に設定されている。この場合、作用アーム23の動作角度θは35°となる。
2つのシャッター73は、それぞれ2つの固定接点33及び可動接点42に対応している。シャッター73は、ケース20と同様に、例えば樹脂などの電気絶縁性を有する材料で構成されている。なお、シャッター73の材料は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、UP(不飽和ポリエステル)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ABSなどの電気絶縁性樹脂や、セラミックスのような無機絶縁材料などから、直流遮断器10の使用環境に応じて適宜選択される。シャッター73は、全体として板状に形成されており、ケース20、この場合、第2ケース22内に移動可能に収容されている。シャッター73は、図6及び図9に示すように、移動ブロック43の移動方向つまり可動接点42の移動方向に対して直角方向に移動可能に構成されている。
この場合、シャッター73は、シャッター挿入用バネ72から常に弾性力を受けている。そして、移動ブロック43が移動していない非動作時において、シャッター73は、図6に示すように、バイパス板41に係止されて移動が規制されている。一方、図9に示すように、移動ブロック43が移動した動作時には、シャッター73に対するバイパス板41による係止が解除される。これにより、シャッター73は、シャッター挿入用バネ72の作用により移動し、可動接点42が固定接点33から離間した場合に固定接点33と可動接点42との間に挿入される。この場合、2つのシャッター73は、それぞれ別のシャッター挿入用バネ72から付勢力を受けており、それぞれ独立して作動する。
シャッター73の進行方向における先端部731は、先端側へ行くほど薄くなるようなテーパ形状に形成されている。この場合、ケース20のうち第1ケース21は、図6に示すように、シャッター受部213を有している。シャッター受部213は、第1ケース21の内壁部のうち、シャッター73の移動端部分に設けられている。シャッター受部213は、シャッター73の先端部731の形状に沿ったテーパの溝形状に形成されている。
シャッター73の先端部731は、その移動端においてシャッター受部213に嵌まり込む。これにより、シャッター73が高速で移動した場合であっても、シャッター73が跳ね返って一時的に、固定接点33と可動接点42との間から抜けてしまうことを抑制することができる。
また、シャッター73は、図14に示すように、作用アーム723を受ける凹部732を有している。凹部732は、シャッター73の進行方向における後端側を切り欠くようにして設けられている。作用アーム723は、凹部732に嵌め込まれている。凹部732の底部分は、常に作用アーム723と接触しており、作用アーム723からシャッター挿入用バネ72による弾性力を受けている。この場合、凹部732の底部分つまり凹部732のうち作用アーム723と接触する部分は、図15に示すように、作用アーム723の移動に沿って湾曲している。また、凹部732のうち作用アーム723と接触する部分は、図16に示すように、作用アーム723に沿って傾斜していても良い。この凹部732が湾曲又は傾斜状に形成されていることにより、シャッター73の移動時に、作用アーム723と凹部732との接触がスムーズに行われる。
ケース20のうち第2ケース22は、シャッター収容部221及び取付部材収容部222を有している。シャッター収容部221は、図4及び図6等に示すように、第2ケース22を貫く溝状に形成されており、シャッター73の移動方向を決定する。すなわち、シャッター73は、シャッター収容部221に収容された状態で、シャッター収容部221の周囲の壁部に案内されて移動する。シャッター収容部221は、第2ケース22の外部に連通している。これにより、シャッター73は、第2ケース22の外部からシャッター収容部221内に挿入可能となっている。
また、取付部材収容部222は、図6に示すように、第2ケース22を外側から窪ませたような形状に形成されている。これにより、取付部材71は、支持軸711にシャッター挿入用バネ72が取付けられた状態で、シャッター挿入用バネ72と共に第2ケース22の外部から取付部材収容部222に挿入可能に構成されている。
固定リング80は、2つに分割されたケース21、22、及び取付部材71を、組み合わせた状態で固定するものである。固定リング80は、例えばアルミ合金や黄銅などの金属材料によって円環状、この場合、筒状に形成されている。第1ケース21、第2ケース22、及び取付部材71は、相互に組み合わされた状態で固定リング80の内側に挿入される。そして、固定リング80をかしめることで、第1ケース21、第2ケース22、及び取付部材71は、相互に固定される。
この場合、ケース20及び取付部材71の少なくとも一方は、かしめ受部を有している。本実施形態の場合、図5に示すように、ケース20のうち第1ケース21は、かしめ受部214を有している。また、取付部材71は、かしめ受部712を有している。かしめ受部214、712は、固定リング80をかしめた際の変形を受ける部分である。かしめ受部214、712は、ケース20の周囲において対角の位置に設けられている。つまり、本実施形態の場合、固定リング80は、ケース20の周囲において対角の位置となる2点でかしめられている。
この場合、かしめ受部712は、取付部材71を外側から内側へ向かって円形に窪ませるようにして形成されている。また、かしめ受部214は、第1ケース21を外側から内側へ向かって円形に貫いて形成されている。このかしめ受部214は、ラッチ51の係止部512に対応した位置に設けられている。そのため、かしめ受部214は、ケース20を貫通し、ケース20の外部からケース20内における係止部512と移動ブロック43との係止状態を視認可能な窓部として機能する。そして、窓部214は、固定リング80によって塞がれる。
[組立方法]
次に、直流遮断器10の組立方法について説明する。
作業者は、直流遮断器10を組み立てる際に、まず、固定電極機構30、可動電極機構40、及びラッチ機構50を第1ケース21に取り付ける。次に、作業者は、固定電極機構30、可動電極機構40、及びラッチ機構50が取り付けられた第1ケース21と第2ケース22とを組み合わせる。その後、作業者は、第1ケース21と第2ケース22とを組み合わせた状態で、トリガー機構60をケース20に取り付けるとともに、シャッター挿入機構70を、ケース20の外部から第2ケース22のシャッター収容部221及び取付部材収容部222内に挿入する。
その後、作業者は、かしめ受部を兼用する窓部214から、ラッチ51の係止部512と移動ブロック43の被係止部435との係止状態を目視により確認する。そして、ラッチ51の係止部512と移動ブロック43の被係止部435との係止状態に問題が無ければ、ケース20に固定リング80を嵌め込み、固定リング80をかしめて、第1ケース21と第2ケース22と取付部材71とを相互に固定する。これにより、直流遮断器10が完成する。
[動作]
次に、直流遮断器10の動作について説明する。直流遮断器10は、対象機器の設置面90が異常過熱されていない状態、つまり対象機器の設置面90が所定温度未満の状態では、図4〜図6に示すように、非動作状態であり、可動接点42は固定接点33に接触している。これにより、2つの固定接点33間は、可動接点42及びバイパス板41によって導通状態つまり閉状態となっている。
本実施形態において、バイパス板41は、押圧バネ44の弾性力を受けて固定接点33側へ押圧されている。この場合、バイパス板41が挿入される溝部431は、バイパス板41が溝部431に挿入された状態において、移動ブロック43の移動方向に隙間を有している。そのため、バイパス板41の固定接点33側への移動が、移動ブロック43の溝部431によって阻害されることが抑制されるため、バイパス板41に設けられた可動接点42と固定接点33とをより確実に密着させることができる。
そして、対象機器の設置面90が異常過熱されて所定温度以上になると、直流遮断器10は、図7〜図9に示すように動作状態となって、回路を遮断する。この場合、対象機器の設置面90が異常過熱されて所定温度以上になると、トリガー機構60の熱応動部材61が変形し、その熱応動部材61の変形によってラッチ51の受動部511が押される。すると、ラッチ51は、ラッチ軸52を軸に回転し、これにより、移動ブロック43の被係止部435に対する係止部512の係止が解除されて、移動ブロック43の移動が可能になる。すると、移動ブロック43は、引き離しバネ45の弾性力によって、固定接点33から離れる方向へ移動する。これにより、バイパス板41に設けられた可動接点42は、移動ブロック43と共に固定接点33から離れる方向へ移動し、可動接点42が固定接点33から引き離される。その結果、2つの固定接点33間の導通が開放されて開状態になる。このとき、高電圧直流電流が流れている回路を開くことで、固定接点33と可動接点42との間にアークが発生することがある。
その後、移動ブロック43と共にバイパス板41が移動すると、バイパス板41によるシャッター73に対する係止が解除されて、シャッター73の移動が可能になる。すると、シャッター73は、図9に示すように、シャッター挿入用バネ72の弾性力の作用により、固定接点33と可動接点42との間に挿入される。このようにして、固定接点33と可動接点42との距離が離されるとともに固定接点33と可動接点42に絶縁性を有するシャッター73が挿入されることで、回路が遮断される。そして、このとき、固定接点33と可動接点42との間に生じたアークは、シャッター73の先端部731とケース20の内面とで挟み込まれて途切れることで確実に消弧される。
以上説明した実施形態によれば、直流遮断器10は、ケース20と、2つの固定接点33と、2つの可動接点42と、バイパス板41と、移動ブロック43と、引き離しバネ45と、熱応動部材61と、ラッチ51と、シャッター73と、シャッター挿入用バネ72と、を備える。
ケース20は、電気絶縁性の材料で構成されている。固定接点33は、ケース20内に固定されている。可動接点42は、2つの固定接点33のそれぞれに対応して設けられている。バイパス板41は、2つの可動接点42が固定されおり、2つの可動接点42間を電気的に接続する。移動ブロック43は、バイパス板41が配置される溝部431を有しており、ケース20内において固定接点33から離れる方向へ移動可能に設けられている。そして、移動ブロック43は、固定接点33から離れる方向へ移動するときにその移動に伴ってバイパス板41を固定接点33から離れる方向へ移動させる。
引き離しバネ45は、移動ブロック43に対して常に固定接点33から離れる方向へ弾性力を作用させるものであり、移動ブロック用付勢部材として機能する。熱応動部材61は、設置面90に対向する位置に設けられ設置面90が所定の温度以上になったことに応じて変形する。ラッチ51は、係止部512を有している。係止部512は、熱応動部材61の変形前の状態つまり非動作時の状態において、移動ブロック43を係止することで移動ブロック43の移動を規制する。また、ラッチ51は、熱応動部材61が変形することによって動作して係止部512が移動ブロック43から外れて移動ブロック43の移動の規制を解除する。
シャッター73は、電気絶縁性の材料で構成されており、可動接点42が固定接点33から離間した場合に固定接点33と可動接点42との間に挿入される。そして、シャッター挿入用バネ72は、シャッター73を常に固定接点33と可動接点42との間に挿入する方向に弾性力を作用させるものであり、シャッター用付勢部材として機能する。
この構成によれば、対象機器に異常過熱が生じた場合には、可動接点42が固定接点33から強制的に引き離されるとともに可動接点42と固定接点33との間に電気絶縁性を有するシャッター73が挿入される。そのため、可動接点42と固定接点33との間に生じたアークが確実に消弧され、その結果、固定接点33間の電流を確実に遮断することができる。
ここで、可動接点42が固定されたバイパス板41を移動可能に構成するために、例えばシャフト等の部品を使用することも考えられる。しかし、シャフト等の部品は、筒状の穴に通したり、両端を締結部材等で固定したりするなど、組立に多くの作業を伴う。これに対し、本実施形態によれば、可動接点42が固定されたバイパス板41は、U字状に湾曲した湾曲部411を有している。そして、バイパス板41は、湾曲部411を、移動ブロック43に設けられたU字状の溝部431に挿入することで、移動ブロック43に取付けられている。これによれば、可動接点42が固定されたバイパス板41を移動可能に構成するために、シャフト等の部材を用いる必要がない。したがって、部品点数を削減することで、小型化を図ると共に組立に要する作業を低減することができる。その結果、本実施形態によれば、確実に電流を遮断することができ、かつ小型化及び生産性の向上を図ることができる。
シャッター挿入用バネ72は、コイル状に形成されたコイル部721の両端部分に、支持アーム722と作用アーム723とを有するねじりバネで構成されている。支持アーム722は、コイル部721に対し一方側の端部に設けられており、取付部材71又はケース20に支持される部分である。作用アーム723は、コイル部721に対し他方側の端部に設けられており、シャッター73に対して弾性力を作用させる部分である。そして、シャッター挿入用バネ72は、シャッター73の移動方向と直交する直交軸Pと作用アーム723との成す角度であって、シャッター73の非動作時における動作前角度θ1及び動作時における動作後角度θ2が、いずれも30°以下となるようにケース20内に収容されている。
これによれば、シャッター挿入用バネ72の取り付けスペースをより小さくすることができ、その結果、直流遮断器10の更なる小型化を図ることができる。
シャッター73は、図14〜図16に示すように、凹部732を有している。凹部732は、作用アーム723を受ける部分であって、作用アーム723と接触する部分が作用アーム723に沿って傾斜又は湾曲している。これによれば、シャッター73の後端部つまり作用アーム723との接触部分が直角に形成されている場合に比べて、作用アーム723とシャッター73との接触面積が大きくなる。そのため、シャッター挿入用バネ72の弾性力を効率良くシャッター73に作用させることができる。そのため、シャッター73をより確実に動作させることができると共に、シャッター挿入用バネ72を小型化することができ、ひいては直流遮断器10全体を小型化が図られる。
直流遮断器10は、シャッター挿入用バネ72が取付けられる取付部材71を更に備えている。また、ケース20は、シャッター収容部221と、取付部材収容部222と、を有している。シャッター収容部221は、ケース20の外部からシャッター73が挿入されてシャッター73をケース20の内部に収容可能に構成されている。取付部材収容部222は、ケース20の外部からシャッター挿入用バネ72が取付けられた取付部材71が挿入されて、シャッター挿入用バネ72と共に取付部材71をケース20の内部に収容可能に構成されている。
これによれば、シャッター挿入用バネ72及びシャッター73の取付作業を、ケース20の外部から行うことができる。そのため、シャッター挿入用バネ72及びシャッター73の取付作業がし易くなり、その結果、直流遮断器10の生産性の更なる向上を図ることができる。
取付部材71は、例えば樹脂などの電気絶縁性を有する材料であって、シャッター挿入用バネ72のコイル部721を支持する支持軸711を一体に有している。これによれば、支持軸711を組み付ける作業が不要となり、直流遮断器10の生産性を更に向上させることができる。なお、ケース20の材料は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、UP(不飽和ポリエステル)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ABSなどの電気絶縁性樹脂や、セラミックスのような無機絶縁材料などから、直流遮断器10の使用環境に応じて適宜選択される。
また、直流遮断器10は、2つの押圧バネ44を備えている。2つの押圧バネ44は、それぞれ可動接点42に対応し、バイパス板41に対して固定接点33とは反対側にあってバイパス板41と移動ブロック43との間に設けられている。そして、2つの押圧バネ44は、バイパス板41に設けられた2つの可動接点42をそれぞれ2つの固定接点33に押圧する方向へ付勢する可動接点用付勢部材として機能する。
つまり、直流遮断器10は、2つの可動接点42のそれぞれに対応した2つの押圧バネ44を備えている。これによれば、バイパス板41に設けられた可動接点42と固定接点33とを確実に密着させることができる。これにより、通常の使用で発生する振動等によっては容易に可動接点42が固定接点33から離れないようにすることができ、その結果、直流遮断器10の誤作動つまり通常の使用環境における振動等によって開いてしまうことをより確実に防止することができる。
また、押圧バネ44の弾性力は、引き離しバネ45の弾性力よりも大きく設定されている。これによれば、押圧バネ44は、移動ブロック43の移動の初期段階で、引き離しバネ45による回転力を打ち消す方向へ力を作用させる。そのため、移動ブロック43の移動の初期段階で、移動ブロック43の回転が抑制される。その結果、移動ブロック43が移動ブロック収容部211の内壁面に引っ掛かってしまうことが抑制され、移動ブロック43の移動が円滑なものとなる。
ラッチ51の係止部512は、移動ブロック43を係止している状態において、移動ブロック43の移動方向に沿いかつラッチ51の回転中心であるラッチ軸52を通る中心線Hに対して、動作時のラッチ51の回転方向とは逆方向にずれている。これによれば、移動ブロック43からラッチ51に作用する力が大きくなるほど、ラッチ51には、図10に白抜き矢印で示すラッチ51の動作方向とは逆方向、つまり係止部512の係止が外れる方向とは逆方向へ、換言すれば、係止部512と被係止部435との係止が強くなる方向へ回転力が作用する。したがって、この構成によれば、係止部512と被係止部435との係止をより確実に行うことができ、その結果、移動ブロック43からラッチ51に作用する力によって、通常の使用環境における振動等によりラッチ51の係止が誤って外れてしまうことを防止できる。
ケース20は、複数、この場合2つに分割された第1ケース21及び第2ケース22を組み合わせて構成されている。そして、ケース20を構成する第1ケース21及び第2ケース22は、円環状に形成された固定リング80に挿入された状態で固定リング80をかしめることで相互に固定されている。これによれば、第1ケース21及び第2ケース22の組立にボルトやナット等の締結部材が不要になるため部品点数を削減できるとともに、締結部材を設置するためのスペースも不要となる。また、固定リング80をかしめることで第1ケース21及び第2ケース22を組み立てることができるため、締結部材の取り付け作業を行う必要がなく、その結果、組立作業を低減できて生産性の向上を図ることができる。
また、ケース20は、窓部214を有している。窓部214は、ケース20を貫いて形成されており、ケース20の外部からケース20内に設けられたラッチ51の係止部512を視認可能に構成されている。そして、固定リング80は、窓部214を塞ぐ位置に設けられている。
これによれば、作業者は、固定リング80を取り付けて直流遮断器10を完成させる直前まで、窓部214からラッチ51と移動ブロック43との係止状態を確認することができる。そのため、例えば組立作業中の振動等によってラッチ51と移動ブロック43との係止が解除された場合には、作業者は、窓部214を通してケース20内を目視することで、その係止が解除されたことを素早く確認することができる。その結果、ラッチ51が移動ブロック43に係止していない、つまり組立時点で、可動接点42と固定接点33とが開いたまま組み立ててしまう、といった不良を確実に発見でき、このような不良品の流出を抑制することができる。
また、固定リング80は、窓部214を塞ぐ位置に設けられている。これによれば、ユーザが窓部214を通してケース20内のラッチ51に誤って触れてしまい、ラッチ51の係止が解消されて、意図せずに直流遮断器10が動作してしまう、といったことを抑制することができる。
また、ケース20は、熱応動部材取付部201を有している。熱応動部材取付部201は、熱応動部材61が取付けられる部分であって、設置面90側へ突出して形成されている。そして、熱応動部材取付部201の周囲において、ケース20と設置面との間には、空間部11が形成されている。
これによれば、この空間部11の作用により、ケース20は、設置面90からの熱の影響を受け難くすることができる。つまり、設置面90からの熱が、熱応動部材61以外の部分に伝わりに難くなるため、熱応動部材61は、例えばケース20に蓄積される熱の影響を受け難くなり、その結果、設置面90の熱の変化をより正確に検知することができる。すなわち、設置面90からケース20への熱伝達を遅らせることにより、急峻な昇温変化が生じた場合に、設置面90の熱を熱応動部材61に効率よく伝えることで、熱の変化をより正確に検知することができる。これにより、直流遮断器10は、設置面90の温度が規定値以上の温度に上がった場合には速やかに遮断動作を行うことが可能となる。
なお、可動接点用付勢部材44、移動ブロック付勢部材45、及びシャッター用付勢部材72は、同様の機能を有するものであればバネに限らず、例えばゴム等の弾性体であっても良い。
また、本実施形態では、例えばケース20、取付部材71、及びシャッター73は、電気絶縁性の樹脂材料で構成されているが、必ずしも同一の材料で構成する必要は無く、異種材料を組み合わせて構成しても良い。なお、ケース20、取付部材71、及びシャッター73を構成する電気絶縁性の材料は、例えばPBT、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、UP(不飽和ポリエステル)、ABSなどの電気絶縁性樹脂や、セラミックスのような無機絶縁材料などから、直流遮断器10の使用環境に応じて適宜選択される。
以上説明した一実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (11)

  1. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え
    前記溝部は、前記移動ブロックをU字状に彫り込んだ形状であり、
    前記バイパス板は、2つの前記可動接点の間に設けられU字形状に湾曲して前記溝部に配置される湾曲部を有している、
    直流遮断器。
  2. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え、
    前記シャッター用付勢部材は、
    コイル状に形成されたコイル部と、前記シャッターに対して弾性力を作用させる作用アームと、を有するねじりバネで構成され、
    前記シャッターの移動方向と直交する直交軸と前記作用アームとの成す角度が、前記シャッターの非動作時及び動作時において30°以下となるように前記ケース内に収容されている
    直流遮断器。
  3. 前記シャッターは、前記作用アームと接触する部分に前記作用アームに沿って傾斜又は湾曲した凹部を有している、
    請求項に記載の直流遮断器。
  4. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え、
    前記シャッター用付勢部材が取付けられる取付部材を更に備え、
    前記ケースは、
    前記ケースの外部から前記シャッターが挿入されて前記シャターを前記ケースの内部に収容可能なシャッター収容部と、
    前記ケースの外部から前記シャッター用付勢部材が取付けられた前記取付部材が挿入されて前記シャッター付用勢部材と共に前記取付部材を前記ケースの内部に収容可能な取付部材収容部と、を有している
    直流遮断器。
  5. 前記取付部材は、樹脂製であって前記シャッター用付勢部材の前記コイル部を支持する支持軸を一体に有している、
    請求項に記載の直流遮断器。
  6. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え、
    2つの前記可動接点に対応して設けられ、前記バイパス板に対して前記固定接点とは反対側にあって前記バイパス板と前記移動ブロックとの間に設けられて、前記バイパス板に設けられた前記可動接点を前記固定接点に押圧する方向へ付勢する2つの可動接点用付勢部材を更に備えており、
    前記可動接点用付勢部材の付勢力は、前記移動ブロック用付勢部材の付勢力よりも大きく設定されている
    直流遮断器。
  7. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え、
    前記係止部は、前記移動ブロックを係止している状態において、前記移動ブロックの移動方向に沿いかつ前記ラッチの回転中心を通る中心線に対して、前記動作時の前記ラッチの回転方向とは逆方向にずれている
    直流遮断器。
  8. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え、
    前記ケースは、複数に分割された部品を組み合わせて構成されており、
    前記ケースを構成する各部品は、円環状に形成された固定リングに挿入された状態で前記固定リングをかしめることで相互に固定されている
    直流遮断器。
  9. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え、
    前記ケースは、前記ケースの外部から前記係止部へ貫通した窓部を有している
    直流遮断器。
  10. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え、
    前記ケースは、複数に分割された部品を組み合わせて構成されており、
    前記ケースを構成する各部品は、円環状に形成された固定リングに挿入された状態で前記固定リングをかしめることで相互に固定され、
    前記ケースは、前記ケースの外部から前記係止部へ貫通した窓部を有し、
    前記固定リングは、前記窓部を塞ぐ位置に設けられている
    直流遮断器。
  11. 電気絶縁性の材料で構成されたケースと、
    前記ケース内に固定された2つの固定接点と、
    2つの前記固定接点のそれぞれに対応して設けられた2つの可動接点と、
    2つの前記可動接点が固定され、2つの前記可動接点間を電気的に接続するバイパス板と、
    前記バイパス板が配置される溝部を有し、前記ケース内において前記固定接点から離れる方向へ移動可能に設けられ、前記固定接点から離れる方向へ移動するときにその移動に伴って前記バイパス板を前記固定接点から離れる方向へ移動させる移動ブロックと、
    前記移動ブロックを常に前記固定接点から離れる方向へ付勢する移動ブロック用付勢部材と、
    設置面に対向する位置に設けられ前記設置面が所定の温度以上になったことに応じて変形する熱応動部材と、
    前記熱応動部材の変形前の状態で前記移動ブロックを係止することで前記移動ブロックの移動を規制する係止部を有し、前記熱応動部材が変形することによって動作して前記係止部が前記移動ブロックから外れて前記移動ブロックの移動の規制を解除するラッチと、
    電気絶縁性の材料で構成され、前記可動接点が前記固定接点から離間した場合に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入されるシャッターと、
    前記シャッターを常に前記固定接点と前記可動接点との間に挿入する方向に付勢するシャッター用付勢部材と、
    を備え、
    前記ケースは、前記設置面側へ突出した前記熱応動部材が取付けられる熱応動部材取付け部を有し、
    前記熱応動部材取付け部の周囲において前記ケースと前記設置面との間に空間部が形成されている
    直流遮断器。
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