JP6985871B2 - 電力供給装置、及び制御システム - Google Patents
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Description
請求項2に記載の電力供給装置は、請求項1に記載の電力供給装置において、前記供給制御手段は、前記対象シャッター装置に対して電力を供給するタイミングが到来した場合には、前記対象シャッター装置に対して前記外部電源手段から電力を供給させ、前記複数のシャッター装置に対して決められた順に電力を供給するタイミングが到来した場合には、前記複数のシャッター装置に対して決められた順に前記外部電源手段から電力を供給させる。
請求項7に記載の制御システムは、請求項6に記載の制御システムにおいて、前記開閉移動制御手段は、商用電源から電力が供給されている場合には、当該電力を用いて、少なくとも前記対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させ、前記商用電源から電力が供給されず、且つ前記電力供給装置から電力が供給されている場合には、当該電力を用いて、少なくとも前記対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させる。
請求項8に記載の制御システムは、請求項6又は7に記載の制御システムにおいて、前記電力供給装置は、前記対象シャッター装置に対して電力を供給するタイミングが到来した場合には、前記対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させることを指示する第1起動信号を出力し、前記複数のシャッター装置に対して決められた順に電力を供給するタイミングが到来した場合には、前記複数のシャッター装置の各々のシャッターカーテンを開放移動させることを指示する第2起動信号を出力し、前記開閉移動制御手段は、前記第1起動信号が入力された場合には、前記対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させ、前記第2起動信号が入力された場合には、前記複数のシャッター装置の各々のシャッターカーテンを開放移動させる。
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の複数の開口部の各々に設けられた複数のシャッター装置に対して電力を供給するための電力供給装置を備える制御システムに関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、実施の形態1に係る開閉制御システムについて説明する。この実施の形態1は、外部電源手段をバッテリとした形態である。
最初に、実施の形態1に係る制御システムが適用される開閉システムの構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を開閉システムの左右方向又は幅方向(−X方向を開閉システムの左方向、+X方向を開閉システムの右方向)、図1のY方向を開閉システムの上下方向(+Y方向を開閉システムの上方向、−Y方向を開閉システムの下方向)、X方向及びY方向に直交する方向を前後方向(図1の紙面の手前側に至る方向を開閉システムの前方向(建物の屋外側の方向)、図1の紙面の奥側に至る方向を開閉システムの後方向(建物の屋内側の方向))と称する。
次に、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの構成について説明する。第1シャッター装置10aは、第1開口部2aを開閉するための装置であり、第2シャッター装置10bは、第2開口部2bを開閉するための装置である。ただし、これら第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々の構成はそれぞれ略同一であるので、以下では、第1シャッター装置10aの構成のみについて説明することとする。
シャッター収納部11は、第1シャッター装置10aの各部を収納するための中空体である。図1に示すように、このシャッター収納部11は、建物の壁における第1開口部2aの上端部よりも上方に設置されている。また、このシャッター収納部11の内部には、開閉機40、巻取軸、上限検知部60、下限検知部70、及び制御装置80が収容されていると共に、巻取軸にてシャッターカーテン30が巻上げられた状態では、シャッターカーテン30の少なくとも一部が、シャッター収納部11の内部に収容される。また、このシャッター収納部11の具体的な構成については任意であるが、例えば、折り曲げ成形された複数のスチール製の板状体を、ビスや取付ネジ等の取付具によって相互に接続して形成している。
ガイドレール20は、シャッターカーテン30を第1開口部2aの開閉方向(上下方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレール20は、横断面形状が略コ字状となるように形成された長尺体であり、第1シャッター装置10aの左右の各端部において、上下方向に略沿う方向で配置されており、建物の壁に対して直接的に固定されており、又は下地材(図示省略)を介して間接的に固定されている。
シャッターカーテン30は、巻取軸によって閉鎖移動又は開放移動されることで、シャッターカーテン30の状態を全開状態、全閉状態、又は半開状態とする遮蔽手段である。このシャッターカーテン30は、図1に示すように、複数のスラット31を備えており、各スラット31の上下の両端部に形成された嵌合部(図示省略)を介して複数のスラット31が相互に嵌合接続されている。また、このシャッターカーテン30の左右方向の両端部の各々は、ガイドレール20のコ字状の開放端部を介してガイドレール20の内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレール20の内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレール20の外部に脱落しないように規制されている。また、このシャッターカーテン30の下端部には、座板32が接続されている。この座板32は、シャッターカーテン30の状態が全閉状態である場合において建物の床面と近接し、又は接触するように配置されたものであり、シャッターカーテン30の下端部の左右方向全長にわたって形成されている。
開閉機40は、巻取軸を回転駆動することによって電動でシャッターカーテン30を閉鎖移動又は開放移動させる開閉移動手段であり、例えばシャッター用の開閉機等を用いて構成されている。
巻取軸は、シャッターカーテン30を閉鎖移動又は開放移動させるための回動軸である。この巻取軸は、例えば公知の巻取軸等を用いて構成されており、左右方向に沿って設置されている。また、この巻取軸にはシャッターカーテン30の上端に連結された連結部(図示省略)が接続されており、この巻取軸を回転させることで、連結部を介してシャッターカーテン30を閉鎖移動又は開放移動させることができる。また、この巻取軸の左端部(又は右端部)がチェーン(図示省略)を介して開閉機40の出力軸に連結されているので、開閉機40の出力軸の回転に伴って巻取軸を回転させることができる。
シャッター側操作装置50は、シャッターカーテン30の閉鎖移動又は開放移動に関する操作入力を受け付ける装置である。このシャッター側操作装置50は、図1に示すように、第1開口部2aの近傍に設けられており、例えば公知の有線式操作装置等を用いて構成され、具体的には、シャッターカーテン30の開放移動を行う旨を指示する開放ボタン、シャッターカーテン30の閉鎖移動を行う旨を指示する閉鎖ボタン、及びシャッターカーテン30の閉鎖移動又は開放移動を停止させる旨を指示する停止ボタンを備えている(いずれも図示省略)。そして、これら開放ボタン、閉鎖ボタン、又は停止ボタンがユーザによって押圧された場合に、当該押圧されたボタンに応じた第1操作信号(すなわち、開放信号、閉鎖信号、停止信号)を制御装置80を介して開閉機40に出力することで、開閉機40によってシャッターカーテン30が電動で閉鎖移動又は開放移動させたり、あるいはシャッターカーテン30の閉鎖移動又は開放移動を電動で停止させることができる。なお、実施の形態1では、シャッター側操作装置50は、制御装置80と有線で通信するものとして説明するが、これに限られず、例えば、制御装置80と無線で通信するものであってもよい。あるいは、これら有線式及び無線式のシャッター側操作装置50の両方を第1シャッター装置10aに設けてもよい。
上限検知部60は、シャッターカーテン30の下端部が部屋の天井3の面と面一となる位置(以下、「上限位置」と称する。)に達しているか否かを検出する上限検知手段である。また、下限検知部70は、シャッターカーテン30の下端部が、部屋の床面近傍に設定された位置(例えば、床面から所定距離(数cm)だけ上方側に設定された位置等。以下、「下限位置」と称する。)に達しているか否かを検出する下限検知手段である。これら上限検知部60及び下限検知部70は、例えばカウンター式のリミットスイッチ等の公知の検知センサを用いて構成されており、開閉機40の近傍位置にそれぞれ設置されている。
制御装置80は、第1シャッター装置10aの各部を相互に連動させる装置である。この制御装置80は、開閉機40、シャッター側操作装置50、上限検知部60、下限検知部70、及び電力供給装置100と配線4を介して電気的に接続されており、図2に示すように、入力部81、出力部82、電源部83、制御部84、及び記憶部85を備えている。
入力部81は、第1操作信号、第2操作信号、上限検知信号、下限検知信号、後述する第1起動信号、後述する第2起動信号、後述する指定完了信号、後述する解除信号、後述する終了信号等の入力を受け付ける入力手段であり、例えば公知の入力端子等を用いて構成されている。
出力部82は、信号を開閉機40に出力する出力手段であり、例えば公知の出力端子等を用いて構成されている。
電源部83は、図示しない商用電源又は電力供給装置100から供給される電力を、制御装置80の各部、開閉機40、シャッター側操作装置50、上限検知部60、又は下限検知部70に供給する電源手段である。
制御部84は、制御装置80の各部を制御する制御手段である。この制御部84は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(なお、後述する電力供給装置100の制御部107についても同様とする)。
記憶部85は、制御装置80の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、書き換え可能な公知の記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる(なお、後述する電力供給装置100の記憶部108についても同様とする)。
図1に戻り、次に、電力供給装置100の構成について説明する。電力供給装置100は、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bに対して電力を供給するための装置である。この電力供給装置100は、図1に示すように、建物の屋内において建物の壁に設けられており、図3に示すように、操作部101、入力部102、出力部103、水圧検知部(図示省略)、検知部104、バッテリ105、電力変換部106、制御部107、及び記憶部108を備えている。
操作部101は、対象シャッター装置(第1シャッター装置10a又は第2シャッター装置10b)のシャッターカーテン30の開閉移動に関する操作指示を受け付けるための操作手段である。この操作部101は、例えばタッチパネル等の公知の操作手段を用いて構成されており、シャッター側操作装置50と同様に、開放ボタン、閉鎖ボタン、及び停止ボタンを備えていることに加えて、対象シャッター装置を指定した旨を指示する指定ボタンを備えている(いずれも図示省略)。そして、これら開放ボタン、閉鎖ボタン、停止ボタン、又は指定ボタンがユーザによって押圧された場合に、当該押圧された信号(実施の形態1では、開放ボタン、閉鎖ボタン、及び停止ボタンに応じた第2操作信号(すなわち、開放信号、閉鎖信号、停止信号)や指定ボタンに応じた指定信号)を制御装置80に出力することで、開閉機40によってシャッターカーテン30が電動で閉鎖移動又は開放移動させたり、シャッターカーテン30の閉鎖移動又は開放移動を電動で停止させたり、又は対象シャッター装置を指定することができる。
入力部102は、第2操作信号、指定信号、上限検知信号、下限検知信号、後述する水圧検知信号、又は後述する検知信号等の入力を受け付ける入力手段であり、例えば公知の入力端子等を用いて構成されている。
出力部103は、信号を第1シャッター装置10aの制御装置80又は第2シャッター装置10bの制御装置80に出力する出力手段であり、例えば公知の出力端子等を用いて構成されている。
水圧検知部は、建物の壁において第1シャッター装置10a又は第2シャッター装置10bのいずれか一方の近傍に設けられた送水口金具(図示省略)に対して消防ホース等を用いて建物の屋外側から送水した際の水圧(又は水量)を検知し、この検知結果を示す水圧検知信号を出力する水圧検知手段であり、例えば、公知の水圧センサ等を用いて構成されており、上記送水口金具の近傍に設けられている。
検知部104は、バッテリ105の状態を検知し、この検知結果を示す検知信号を出力する検知手段である。ここで、「バッテリ105の状態」とは、ある時点におけるバッテリ105の有り様を意味し、例えば、バッテリ105の温度状態、バッテリ105の電力消費状態等を含む概念であるが、実施の形態1では、バッテリ105の温度状態として説明する。この検知部104は、例えば公知の温度センサを用いて構成されており、バッテリ105の近傍に設けられている。
バッテリ105は、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bに対して電力を供給することが可能な外部電源手段であると共に、電力を蓄電する蓄電手段であり、例えば、公知のシャッター用のバッテリ等を用いて構成されている。また、このバッテリ105の容量の設定方法については任意であるが、実施の形態1では、第1シャッター装置10a又は第2シャッター装置10bのいずれ一方のシャッターカーテン30を開閉移動させることが可能な容量に設定している(なお、後述する発電機109の容量の設定方法についても同様とする)。これにより、バッテリ105の容量を第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々のシャッターカーテン30を同時に開閉移動させることが可能な容量に設定した場合に比べて小さくすることができるので、バッテリ105の設置コストを低減することが可能となる。
電力変換部106は、バッテリ105に蓄電された電力を所定の電力に変換する電力変換手段であり、例えば公知の電力変換装置(一例として、三相電力生成装置等)を用いて構成されている。
制御部107は、電力供給装置100の各部を制御する制御手段であり、図3に示すように、機能概念的に、指定部107a、供給制御部107b、及び判定部107cを備えている。
記憶部108は、電力供給装置100の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段である。
次に、このように構成された開閉システム1によって実行される処理について説明する。この開閉システム1によって実行される処理は、電力供給処理と開閉処理とに大別される。以下、電力供給処理と開閉処理とのそれぞれについて説明する。
まず、電力供給処理について説明する。電力供給処理は、シャッター装置10に対して電力を供給するための処理である。この開閉処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態1では、電力供給装置100の電源が投入された後に起動されるものとして説明する。また、この電力供給処理の前提としては、具体的には、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々のシャッターカーテン30の状態が全閉状態であるとして説明する(なお、開閉処理の前提についても同様とする)。
次に、図4のSA3の第1電力供給処理について説明する。第1電力供給処理は、対象シャッター装置に対して電力を供給するための処理である。
次に、図4のSA6の第2電力供給処理について説明する。第2電力供給処理は、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bに対して決められた順に電力を供給するための処理である。
次に、開閉処理について説明する。開閉処理は、シャッター装置10のシャッターカーテン30を開閉移動させるための処理である。この開閉処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態1では、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの電源が投入された後に起動され、電力供給処理と並行して実行されるものとして説明する。なお、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々の開閉処理はそれぞれ略同一であるので、以下では、第1シャッター装置10aの開閉処理のみについて説明することとする。
次に、図7のSD5の第1開閉処理について説明する。第1開閉処理は、対象シャッター装置のシャッターカーテン30を開閉移動させるための処理である。
次に、図7のSD6の第2開閉処理について説明する。第2開閉処理は、第1シャッター装置10a又は第2シャッター装置10bのシャッターカーテン30を開放移動させるための処理である。
続いて、開閉システム1によって実行される処理が実行される具体的な状況及びその場合の処理内容について、以下で説明する。
最初に、1つ目の具体的な例について説明する。1つ目の具体的な例については、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々のシャッターカーテン30の状態が全閉状態において、火災以外の原因(例えば、落雷等)により建物で停電が発生している場合に、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々のシャッターカーテン30の状態を半開状態にする場合には、以下に示す処理が行われる。
次に、2つ目の具体的な例について説明する。2つ目の具体的な例については、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々のシャッターカーテン30の状態が全閉状態において、火災により建物で停電が発生している場合に、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々のシャッターカーテン30の状態を全開状態にする場合には、以下に示す処理が行われる。
次に、3つ目の具体的な例について説明する。3つ目の具体的な例については、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々のシャッターカーテン30の状態が全閉状態において、建物で停電が発生していない場合に、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々のシャッターカーテン30の状態を全開状態にする場合には、以下に示す処理が行われる。
このように実施の形態1によれば、複数のシャッター装置10のいずれか1つを対象シャッター装置として選択的に指定する指定手段と、指定手段によって指定された対象シャッター装置に対してバッテリ105から電力を供給させる供給制御部107bと、を備えたので、従来技術(2つのシャッター装置10に対して決められた順に電力を供給する技術)に比べて、複数のシャッター装置10のうちユーザのニーズに対応するシャッター装置10に対して電力を効果的に供給させることができ、複数のシャッター装置10の使用におけるユーザの利便性を向上させることが可能になる。
次に、実施の形態2に係る制御システムについて説明する。この実施の形態2は、外部電源手段をバッテリ及び発電機とした形態である。ただし、この実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
最初に、実施の形態2に係る制御システムが適用される開閉システムの構成について説明する。実施の形態2に係る開閉システム1は、実施の形態1に係る開閉システム1とほぼ同様に構成されている。ただし、電力供給装置100の構成の詳細については、下記に示す工夫が施されている。
次に、電力供給装置100の構成の詳細について説明する。この電力供給装置100は、図10に示すように、操作部101、入力部102、出力部103、水圧検知部(図示省略)、検知部104、バッテリ105、発電機109、電力変換部106、制御部107、及び記憶部108を備えている。
操作部101は、開放ボタン、閉鎖ボタン、停止ボタン、及び指定ボタンを備えていることに加えて、バッテリ105又は発電機109のいずれか一方の切り替えを指示する切替ボタンを備えている(いずれも図示省略)。そして、切替ボタンがユーザによって押圧された場合に、指定ボタンに応じた切替信号を制御装置80に出力することで、電力の供給元をバッテリ105又は発電機109のいずれか一方に切り替えることができる。
発電機109は、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bに対して電力を供給することが可能な外部電源手段であると共に、電力を発生させる電力発生手段であり、例えば、公知の発電機等を用いて構成されている。なお、実施の形態2では、この発電機109は、電力供給装置100にあらかじめ設置されているものとして説明するが、これに限られず、例えば、電力供給装置100にあらかじめ設置されておらず、外部から持ち運んで電力供給装置100に取り付けたものであってもよい。
制御部107は、図10に示すように、機能概念的に、指定部107a、供給制御部107b、判定部107c、及び切替部107dを備えている。このうち、切替部107dは、操作部101から出力される切替信号に基づいてバッテリ105又は発電機109のいずれか一方を選択的に切り替えることにより、当該切り替えられたバッテリ105又は発電機109のいずれか一方からの対象シャッター装置に対する電力供給を可能とするものである。なお、上述した「操作部101の切替ボタン」及び「切替部107d」は、特許請求の範囲における「切替手段」に対応する。
次に、このように構成された開閉システム1によって実行される処理について説明する。実施の形態2に係る開閉システム1によって実行される処理は、実施の形態1に係る開閉システム1によって実行される処理とほぼ同様に構成されている。ただし、第1電力供給処理の処理内容については、下記に示す工夫が施されている。
ここで、第1電力供給処理について説明する。なお、実施の形態2に係る第1電力供給処理における図11のSB1、SB2、SB5からSB15は、実施の形態2に係る第1電力供給処理における図5のSB1からSB13とそれぞれ同様であるので、説明を省略する。
このように実施の形態2によれば、供給制御部107bが、対象シャッター装置に対して切替手段によって切り替えられたバッテリ105又は発電機109のいずれか一方から電力を供給させるので、使用状況に応じてバッテリ105又は発電機109のいずれか一方からの電力供給を切り替えることができ、バッテリ105又は発電機109が破損することを一層回避することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、電力供給装置100を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に制御部107を設けると共に、これら複数の装置の他の一部に記憶部108を設けてもよい。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
上記実施の形態1、2では、シャッター装置10の設置数が2台(第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10b)であると説明したが、これに限られず、例えば、3台以上であってもよい。この場合には、第2電力供給処理において、3台以上のシャッター装置10に対して決められた順に電力供給装置100から電力が供給される。また、第2開閉処理において、3台以上のシャッター装置10の各々のシャッターカーテン30の開放移動を決められた順に行う。
上記実施の形態1、2では、電力供給装置100が、第1シャッター装置10aの制御装置80及び第2シャッター装置10bの制御装置80と接続されていると説明したが、これに限られず、例えば、第1シャッター装置10aの制御装置80及び第2シャッター装置10bの制御装置80の各々と取り外し可能に接続されてもよい。これにより、例えば、電力供給装置100を既設の複数のシャッター装置10に容易に接続することができ、既設の複数のシャッター装置10に対して電力を供給することが可能となる。
上記実施の形態1、2では、水圧検知部が電力供給装置100に設けられていると説明したが、これに限られず、例えば、電力供給装置100に代えて、第1シャッター装置10a及び第2シャッター装置10bの各々に設けられてもよい。この場合には、電力供給処理の図4のSA4において、第1シャッター装置10a又は第2シャッター装置10bのいずれか一方の水圧検知部(又は両方の水圧検知部)から水圧検知信号の入力を入力部102によって受け付けられた場合に、図4のSA5へ移行させる。
上記実施の形態では、開閉システムによって実行される処理においては、第2電力供給処理及び第2開閉処理が実行されると説明したが、これに限られず、例えば、第2電力供給処理及び第2開閉処理を省略してもよい。この場合には、図4のSA4からSA6の処理、及び図7のSD2、SD6の処理を省略できる。
上記実施の形態1では、SB2及びSB10の処理が実行されると説明したが、これに限られず、例えば、SB2及びSB10を省略してもよい(なお、実施の形態2に係る第1電力供給処理についても同様とする)。この場合には、第1開閉処理の図8のSE1、SE5、及びSE6の処理を省略することができる。また、上記実施の形態1では、SB13の処理が実行されると説明したが、これに限られず、例えば、SB13を省略してもよい(なお、実施の形態2に係る第1電力供給処理についても同様とする)。この場合には、電力供給処理の図4のSA2及びSA5を省略できると共に、開閉処理の図7のSD1、SD2、SD5、及びSD6を省略できるが、図7のSD3において第2操作信号(開放信号、閉鎖信号、停止信号)の入力が受け付けられるようにする。
上記実施の形態1、2では、SE3において、第2操作信号、上限検知信号、又は下限検知信号の入力が受け付けられると説明したが、これに限られず、例えば、これらの信号に加えて、シャッター側操作装置50から出力される第1操作信号(開放信号、閉鎖信号、停止信号)の入力が受け付けられてもよい。この場合には、SE4において、SE3に受け付けられた第1操作信号に基づいて、シャッターカーテン30を開閉移動させたり、又はシャッターカーテン30の開閉移動を停止させてもよい。
付記1の電力供給装置は、建物の複数の開口部の各々に設けられた複数のシャッター装置に対して電力を供給するための電力供給装置であって、前記複数のシャッター装置に対して電力を供給することが可能な外部電源手段と、前記複数のシャッター装置のいずれか1つを、前記外部電源手段から電力が供給される対象となる対象シャッター装置として選択的に指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された前記対象シャッター装置に対して前記外部電源手段から電力を供給させる供給制御手段と、を備えた。
付記1に記載の電力供給装置によれば、複数のシャッター装置のいずれか1つを対象シャッター装置として選択的に指定する指定手段と、指定手段によって指定された対象シャッター装置に対して外部電源手段から電力を供給させる供給制御手段と、を備えたので、従来技術(2つのシャッター装置に対して決められた順に電力を供給する技術)に比べて、複数のシャッター装置のうちユーザのニーズに対応するシャッター装置に対して電力を効果的に供給させることができ、複数のシャッター装置の使用におけるユーザの利便性を向上させることが可能になる。
2a 第1開口部
2b 第2開口部
3 天井
4 配線
10 シャッター装置
10a 第1シャッター装置
10b 第2シャッター装置
11 シャッター収納部
20 ガイドレール
30 シャッターカーテン
31 スラット
32 座板
40 開閉機
50 シャッター側操作装置
60 上限検知部
70 下限検知部
80 制御装置
81 入力部
82 出力部
83 電源部
84 制御部
84a 開閉移動制御部
85 記憶部
100 電力供給装置
101 操作部
102 入力部
103 出力部
104 検知部
105 バッテリ
106 電力変換部
107 制御部
107a 指定部
107b 供給制御部
107c 判定部
107d 切替部
108 記憶部
109 発電機
Claims (8)
- 建物の複数の開口部の各々に設けられた複数のシャッター装置に対して電力を供給するための電力供給装置であって、
商用電源とは異なる外部電源手段であり、前記複数のシャッター装置に対して電力を供給することが可能な外部電源手段と、
前記複数のシャッター装置のいずれか1つを、前記外部電源手段から電力が供給される対象となる対象シャッター装置として選択的に指定する指定手段と、
前記指定手段によって指定された前記対象シャッター装置に対して前記外部電源手段から電力を供給させる供給制御手段と、を備え、
前記指定手段は、前記対象シャッター装置のシャッターカーテンの開閉移動に関する操作指示を受け付けるための操作手段とは別体に設けられた指定ボタンであって、前記シャッターカーテンの開閉移動に関するボタンとは異なるボタンであり、且つ、当該指定ボタンを介して前記対象シャッター装置を指定することを可能とする指定ボタンを備える、
電力供給装置。 - 前記供給制御手段は、
前記対象シャッター装置に対して電力を供給するタイミングが到来した場合には、前記対象シャッター装置に対して前記外部電源手段から電力を供給させ、
前記複数のシャッター装置に対して決められた順に電力を供給するタイミングが到来した場合には、前記複数のシャッター装置に対して決められた順に前記外部電源手段から電力を供給させる、
請求項1に記載の電力供給装置。 - 当該電力供給装置から電力を供給している前記対象シャッター装置である第1対象シャッター装置に代えて、前記第1対象シャッター装置とは異なる前記対象シャッター装置である第2対象シャッター装置に電力が供給する場合には、
前記供給制御手段は、前記第1対象シャッター装置に対する前記外部電源手段からの電力供給を停止させると共に、前記第2対象シャッター装置に対して前記外部電源手段から電力を供給させる、
請求項1又は2に記載の電力供給装置。 - 前記外部電源手段が破損する可能性が高い破損可能性状態であるか否かを判定する判定手段を備え、
前記供給制御手段は、
前記判定手段によって前記破損可能性状態でないと判定された場合には、前記対象シャッター装置に対する前記外部電源手段からの電力供給を継続させ、
前記判定手段によって前記破損可能性状態であると判定された場合には、前記対象シャッター装置に対する前記外部電源手段からの電力供給を停止させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電力供給装置。 - 前記外部電源手段は、
電力を蓄電するバッテリと、
電力を発生させる発電機と、を含み、
前記バッテリ又は前記発電機のいずれか一方を選択的に切り替えることにより、当該切り替えられた前記バッテリ又は前記発電機のいずれか一方からの前記対象シャッター装置に対する電力供給を可能とする切替手段を備え、
前記供給制御手段は、前記対象シャッター装置に対して前記切替手段によって切り替えられた前記バッテリ又は前記発電機のいずれか一方から電力を供給させる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の電力供給装置。 - 建物の複数の開口部の各々に設けられた複数のシャッター装置であって、対応する前記開口部を開閉するシャッターカーテンを備える複数のシャッター装置を制御するための制御システムであって、
請求項1から5のいずれか一項に記載の電力供給装置と、
前記複数のシャッター装置のうち、前記電力供給装置によって電力が供給される対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させる開閉移動制御手段と、
を備えた制御システム。 - 前記開閉移動制御手段は、
商用電源から電力が供給されている場合には、当該電力を用いて、少なくとも前記対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させ、
前記商用電源から電力が供給されず、且つ前記電力供給装置から電力が供給されている場合には、当該電力を用いて、少なくとも前記対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させる、
請求項6に記載の制御システム。 - 前記電力供給装置は、
前記対象シャッター装置に対して電力を供給するタイミングが到来した場合には、前記対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させることを指示する第1起動信号を出力し、
前記複数のシャッター装置に対して決められた順に電力を供給するタイミングが到来した場合には、前記複数のシャッター装置の各々のシャッターカーテンを開放移動させることを指示する第2起動信号を出力し、
前記開閉移動制御手段は、
前記第1起動信号が入力された場合には、前記対象シャッター装置のシャッターカーテンを開閉移動させ、
前記第2起動信号が入力された場合には、前記複数のシャッター装置の各々のシャッターカーテンを開放移動させる、
請求項6又は7に記載の制御システム。
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