特許文献1のウェーブ用櫛では、櫛の歯が熱風の吹出し中心線と直角に設けられているため、髪を櫛で梳きながら乾燥させる場合の使い勝手に問題がある。具体的には、特許文献1のウェーブ用櫛で髪を梳き流すには、乾燥機を乾燥風の吹出し中心線に沿って移動させる必要があるため、無理な姿勢で髪を梳きながら乾燥させる必要があり、とくに後頭部側の髪を自分自身で梳きながら乾燥させることは極めて困難となる。また、不使用時のウェーブ用櫛は、吹出口から取外して保管しておく必要があるが、保管場所を忘れてしまうことがあり、あるいは他の美容器具に紛れてしまうことが多く、ウェーブ用櫛を使用したい場合に即座に使用できない不便もある。
本発明の目的は、整髪体で髪を梳き流しながら乾燥させる作業を、常に楽な姿勢で効果的に行うことができ、しかも必要時には整髪体を即座に使用できる使い勝手に優れたヘアードライヤーを提供することにある。
本発明のヘアードライヤーは、乾燥風を吹出し供給する本体ケース1と、本体ケース1で支持される整髪体21とを備えている。整髪体21は一群の整髪要素31と、整髪要素を支持する支持ベース30とを備えている。整髪体21は本体ケース1で整髪姿勢と収容姿勢の間で姿勢変更可能に支持されている。整髪姿勢における整髪体21が、本体ケース1の吹出口5側の端部から突出されて整髪要素31が乾燥風の吹き出し領域に臨んでおり、収容姿勢における整髪体21が、整髪要素31が乾燥風の吹き出し領域から退避して、本体ケース1の周囲に沿う状態で収納されていることを特徴とする。
整髪姿勢における整髪体21の支持ベース30は、本体ケース1の吹出口5から吹出し供給される乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って突設されている。整髪体21の整髪要素31の一群が、支持ベース30から乾燥風の吹出し中心軸Pに向かって多列状に突設されている。
本体ケース1に、送風ファン11を駆動するモーター12と、乾燥風を加熱するヒーター13と、モーター12およびヒーター13の作動状態を制御する制御部15と、整髪体21の姿勢が切換えられたことを検知する姿勢検知スイッチ61(図1参照)が配置されている。整髪体21が整髪姿勢に切換え操作されたことを姿勢検知スイッチ61が検知した状態においては、姿勢検知スイッチ61の出力信号を受けた制御部15がモーター12の駆動回転数を増加させ、あるいはヒーター13の発熱量を減少させる。
乾燥風の吹出し中心軸Pと、吹出し中心軸Pと直交する垂直線Qを想定し、本体ケース1の下面に突設した本体グリップ2のグリップ中心軸線Rと、前記垂直線Qが挟む角度をθとするとき、整髪姿勢に切換えられた整髪体21の整髪軸線Sと、乾燥風の吹出し中心軸Pが挟む角度が前記角度θに設定されている(図12参照)。
乾燥風の吹き出し領域における最終出口26の開口縁の延長形状線K(図1参照)を想定するとき、整髪要素31が吹出口5の開口縁の延長形状線Kと交差する構成を採ることができる。
本体ケース1の吹出口5に臨んで、送風ファン11から送給された乾燥風を変向案内する複数の変向板48と、変向板48を切換え操作する変向板操作体49を備えた変向機構22が設けられている。変向板48は、送風ファン11から送給された乾燥風を乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って送出案内する待機姿勢と、送風ファン11から送給された乾燥風を整髪体21に向かって変向案内する変向姿勢との間で姿勢変更可能に支持されている。整髪体21が収容姿勢から整髪姿勢に切換えられるのに連動して、変向機構22の変向板48を変向板操作体49で待機姿勢から変向姿勢に切換え操作できる。
整髪体21は、直線軸状の支持ベース30と、同ベース30に沿って列設される整髪要素31を備えている。整髪要素31が乾燥風の吹き出し領域に臨む整髪姿勢と、整髪要素31が乾燥風の吹き出し領域から退避する収容姿勢の間で、整髪体21が本体ケース1に対して支軸36回りに反転回動可能に支持されている。
整髪ユニットは、整髪体21および変向機構22と、これら両者21・22を支持する整髪ノズル20とでアタッチメント化されている。整髪ノズル20の内部に変向板48と変向板操作体49が配置されており、整髪体21が整髪ノズル20で整髪姿勢と収容姿勢の間で姿勢切換え可能に支持されている。
付属品装着部8に着脱される補助ノズル70(図8参照)を備えているヘアードライヤーである。本体ケース1と整髪ユニットの間に、整髪ユニットに設けた姿勢検知スイッチ61の出力信号を受け継ぐコネクター65が設けられている。コネクター65は、整髪ユニットの側に設けられるコネクターピン66と、本体ケース1の側に設けられる接続端子67を備えている。補助ノズル70に接続端子67と係合するダミーピン74が設けられている。
本体ケース1の一端および他端に吸込口4と吹出口5が開口されている。本体ケース1の吸込口4に、本体ケース1を乾燥風の吹出し中心軸Pの回りに回転操作する補助グリップ90が着脱自在に装着されている(図16参照)。補助グリップ90が、乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って突設されるグリップ軸部92を備えている。
補助グリップ90は、吸込口4に外嵌される装着部91とグリップ軸部92を一体に備えている。グリップ軸部92が、装着部91の内部に連通する通気自在な筒軸で形成されている。
装着部91の周面に外部空気の通過を許す吸気開口95が形成され、グリップ軸部92の突端に外部空気の通過を許す吸気口97が形成されている。
本体ケース1の周面に本体グリップ2が設けられている。本体グリップ2は、グリップ軸部92の内部に着脱可能な装着部2aを備えている。装着部91を載置面に載置し、装着部2aをグリップ軸部92に装着することにより、補助グリップ90が本体ケース1のスタンドを兼ねている(図17参照)。
整髪体21が、直線軸状の支持ベース30と、同ベース30に沿って列設される整髪要素31を備えている。整髪要素31が乾燥風の吹き出し領域に臨む整髪姿勢と、整髪要素が乾燥風の吹き出し領域から退避する収容姿勢の間で、整髪体21が本体ケース1に対して変位可能に支持されている。整髪体21が整髪姿勢に切換えられた状態において、支持ベース30が本体ケース1の吹出口5の側からベース突端側に向かって下り傾斜されて、ベース突端側の整髪要素31が乾燥風の吹出し中心軸Pと交差されている(図13参照)。
本体ケース1の吹出口5に設けた付属品装着部8に、整髪ユニットが着脱可能に装着されている。整髪ユニットは、付属品装着部8に装着される整髪ノズル20と、整髪ノズル20で整髪姿勢と収容姿勢の間で姿勢切換え可能に支持される整髪体21を備えている。付属品装着部8に装着した整髪ノズル20は、本体ケース1で乾燥風の吹出し中心軸Pの回りに回転可能に支持されている。整髪ノズル20が、本体ケース1と整髪ノズル20の間に設けた節度構造で一定の回転角度おきに係合保持される(図13参照)。
本発明に係る別のヘアードライヤーは、乾燥風を吹出し供給する本体ケース1と、本体ケース1の吹出口5に装着される整髪ユニットを備えている。本体ケース1に、乾燥風を加熱するヒーター13と、送風ファン11を駆動するモーター12と、ヒーター13およびモーター12の作動状態を制御する制御部15が設けられている。整髪ユニットは、吹出口5に連続する風導筒部101と、風導筒部101の出口102から送給される乾燥風の送給領域内に設けられる整髪体21を備えている。本体ケース1に、整髪ユニットが吹出口5に装着されたことを検知する着脱検知スイッチ113が配置されている(図18参照)。整髪ユニットが吹出口5に装着されたことを着脱検知スイッチ113が検知した状態において、制御部15がヒーター13の発熱量を減少させ、あるいはモーター12の駆動回転数を増加させることを特徴とする。
本発明に係るさらに別のヘアードライヤーは、乾燥風を吹出し供給する本体ケース1と、本体ケース1の周面から突出する本体グリップ2と、本体ケース1の吹出口5に装着される整髪ユニットを備えている。本体ケース1に、乾燥風を加熱するヒーター13と、送風ファン11を駆動するモーター12と、ヒーター13およびモーター12の作動状態を制御する制御部15が設けられている。本体グリップ2は、本体ケース1の下方に突出する使用姿勢と、本体ケース1の吸込口4の側へ折起こされる第2収納姿勢との間で変位できるよう、本体ケース1に設けた支軸16で支持されている。整髪ユニットは、吹出口5に連続する風導筒部101と、風導筒部101の出口102から送給される乾燥風の送給領域内に設けられる整髪体21を備えている。本体ケース1に、本体グリップ2が第2収納姿勢に切換ったことを検知するグリップ検知スイッチ114が配置されている(図20参照)。本体グリップ2が第2収納姿勢に切換ったことをグリップ検知スイッチ114が検知した状態において、制御部15がヒーター13の発熱量を減少させ、あるいはモーター12の駆動回転数を増加させることを特徴とする。
整髪ユニットの風導筒部101は、本体ケース1の吹出口5に連続する握り凹部105を備えている。握り凹部105は前記吹出口5の外径寸法B1より小径の領域において凹み形成されている(図19参照)。
整髪ユニットの風導筒部101は、本体ケース1の吹出口5に連続する握り凹部105と、握り凹部105に連続するベルマウス部106を備えている。ベルマウス部106は握り凹部105に連続して、風導筒部101の出口102へ向かって拡径状に形成されている。
風導筒部101の出口102の外径寸法D1は、本体ケース1の吹出口5の外径寸法B1より大きく設定されている。
本体ケース1の吸込口4の外径寸法A1と、本体ケース1の吹出口5の外径寸法B1と、風導筒部101の出口102の外径寸法D1が、不等式(B1<=D1<=A1)を満足するように設定されている。
風導筒部101の握り凹部105が内壁108と、内壁108の外に設けられて、内壁108に手が触れるのを阻止する外壁110で構成されている。
本発明のヘアードライヤーにおいては、整髪体21を本体ケース1で整髪姿勢と収容姿勢の間で姿勢変更可能に支持し、整髪姿勢における整髪体21の整髪要素31を乾燥風の吹き出し領域に臨ませるようにした。また、収容姿勢における整髪体21は、整髪要素31が乾燥風の吹き出し領域から退避して、本体ケース1の周囲に沿う状態で収納されるようにした。こうしたヘアードライヤーによれば、整髪体21で髪を梳き流しながら乾燥させる作業を、常に楽な姿勢で効果的に行える。また、本体ケース1の周囲に整髪体21を常備しているので、必要時には整髪体21を即座に使用可能な状態にすることができ、全体として使い勝手に優れたヘアードライヤーを提供できる。
整髪体21は、整髪姿勢において乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って突設される支持ベース30と、支持ベース30から乾燥風の吹出し中心軸Pに向かって多列状に突設される整髪要素31の一群で構成するようにした。こうした整髪ユニットを備えたヘアードライヤーによれば、ヘアードライヤーを乾燥風の吹出し中心線Pと交差する向きに移動させることで、髪を整髪体21で梳きながら乾燥させることができ、従来の乾燥機に比べて、自然で楽な姿勢で髪処理を行うことができる。また、整髪体21には多列状に突設される整髪要素31の一群が設けてあるので、髪の乾燥、梳き流し、くせ付けなどの各種の髪処理に適した量の髪を整髪要素31で過不足なく捕捉して、髪処理を効果的に行うことができる。
本体ケース1に姿勢検知スイッチ61を設けておき、整髪体21が整髪姿勢に切換え操作されたことを姿勢検知スイッチ61が検知した状態では、制御部15がモーター12の駆動回転数を増加させ、あるいはヒーター13の発熱量を減少させるようにした。こうしたヘアードライヤーによれば、整髪体21で捕捉された髪に送給される乾燥風の温度を低下して、高温の温風が髪に過度に送給されるのを解消できるので、髪にダメージを与えることなく好適に髪処理を行うことができる。
本体グリップ2のグリップ中心軸線Rと、垂直線Qが挟む角度をθとするとき、整髪姿勢に切換えられた整髪体21の整髪軸線Sと、乾燥風の吹出し中心軸Pが挟む角度を角度θと同じに設定するようにした。このように、整髪体21の傾きが本体グリップ2の傾きとの関係で設定してあると、本体グリップ2を握った状態で髪の乾燥あるいは梳き流し作業を行う場合に、整髪体21と本体グリップ2の傾きの差を修正しながらヘアードライヤーを移動操作する必要がない。従って、髪の乾燥あるいは梳き流し作業を、楽な姿勢で容易に行うことができる。
整髪要素31が、吹出口5の開口縁の延長形状線Kと交差させてあると、整髪ノズル20の出口26から送給された勢いがある強い流れの乾燥風を、ブリッスル31で捕捉した髪に吹付けることができる。従って、髪を梳き流しながら行う乾燥あるいはくせ付けなどの髪処理を効果的に行うことができる。
本体ケース1の吹出口5に臨んで変向機構22を設け、整髪体21が整髪姿勢に切換えられるのに連動して、変向板48を変向板操作体49で変向姿勢に切換え操作し、送風ファン11から送給された乾燥風を整髪体21に向かって変向案内できるようにした。こうしたヘアードライヤーによれば、吹出口5から送給される乾燥風の大半をヘアーブラシ21に向かって流動案内できるので、髪の乾燥やくせ付けをさらに効果的に行うことができる。
直線軸状の支持ベース30と、同ベース30に沿って列設される整髪要素31で整髪体21を構成し、整髪体21を本体ケース1に対して支軸36回りに反転回動可能に支持するようにした。こうした整髪ユニットによれば、整髪体21を反転回動操作するだけで、整髪体21の姿勢を収容姿勢と整髪姿勢に切換えることができるので、例えば、整髪体21を往復スライドして姿勢を切換えるような場合に比べて、整髪体21の姿勢切換えをワンタッチ操作で即座に行える。
整髪体21および変向機構22と、これら両者21・22を支持する整髪ノズル20で整髪ユニットがアタッチメント化してあると、整髪ユニットを取外した状態における本体ケース1の重量を軽減できるので、本体ケース1のみで髪乾燥を行う場合のヘアードライヤーの取扱いを軽快に行える。
補助ノズル70を備えているヘアードライヤーにおいて、補助ノズル70にダミーピン74が設けてあると、補助ノズル70を付属品装着部8に係合装着した状態において、ダミーピン74を接続端子67で係合捕捉でき、その分だけ補助ノズル70の装着強度を増強できる。従って、本体ケース1や補助ノズル70に衝突衝撃や落下衝撃が作用するような場合であっても、補助ノズル70が本体ケース1から分離するのを防止できる。
本体ケース1の吸込口4に装着した補助グリップ90が、乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って突設されるグリップ軸部92を備えるようにした。このように、補助グリップ90を併用するヘアードライヤーによれば、グリップ軸部92を握っている側の手および手首を、前腕軸の回りに軽くひねるだけでヘアーブラシ21を楽にしかも適確に回転操作することができる。従って、ヘアーブラシ21で髪を梳き流しながら乾燥する作業や、髪をくせ付けする作業をより楽な姿勢で効果的に行うことができる。また乾燥作業時には、グリップ軸部92を握っている手の位置と、髪を捕捉しているヘアーブラシ21の位置が遠く離れるので、髪の梳き流し状況や仕上がり状況を明確に目視して、使用者の意図するくせ付け処理を適確に行うことができる。
補助グリップ90のグリップ軸部92が、装着部91の内部に連通する通気自在な筒軸で形成してあると、グリップ軸部92と吸込口4を介して本体ケース1内に空気を吸込むことができるので、吸込口4における吸気抵抗を少なくすることができる。従って、補助グリップ90の装着部91が吸込口4に外嵌装着してあるにも拘らず、髪の乾燥やくせ付けを支障なく行うことができる。
装着部91に形成した吸気開口95と、グリップ軸部92の突端に形成した吸気口97から外部空気を吸込むようにした補助グリップ90によれば、吸込口4における吸気抵抗をさらに少なくして、さらに大量の外部空気を本体ケース1内に取込むことができる。従って、吹出口5から送給される乾燥風量を充分なものとして、髪の乾燥やくせ付けをさらに効果的に行うことができる。
装着部91を載置面に載置し、本体グリップ2の装着部2aをグリップ軸部92に装着することにより、補助グリップ90が本体ケース1のスタンドを兼ねるようにした。このように、補助グリップ90をヘアードライヤーのスタンドとして使用する使用形態によれば、乾燥風を髪に送給しながら、両手ともハンズフリーの状態で髪処理を行うことができるので、髪の乾燥やくせ付けなどの髪処理を多様化して、ヘアードライヤーの使い勝手をさらに向上できる。
整髪体21が整髪姿勢に切換えられた状態において、支持ベース30が本体ケース1の吹出口5の側からベース突端側に向かって下り傾斜し、ベース突端側の整髪要素31が乾燥風の吹出し中心軸Pと交差するようにした。こうした整髪ユニットによれば、髪をヘアーブラシ21で梳き流しながら乾燥させるとき、ブリッスル31で捕捉された髪に、吹出し中心軸P付近の勢いのある乾燥風を直接吹き付けることができる。また、ヘアーブラシ21を下り傾斜させてブリッスル31で捕捉された髪に乾燥風を吹付けるので、変向機構22を別途設ける場合に比べて、整髪ユニットの構造を簡素化して低コスト化できる。
整髪ノズル20と整髪体21を備えた整髪ユニットにおいて、整髪ノズル20を本体ケース1で乾燥風の吹出し中心軸Pの回りに回転可能に支持し、本体ケース1と整髪ノズル20の間に設けた節度構造で整髪ノズル20を一定の回転角度おきに係合保持できるようにした。こうした整髪ユニットによれば、整髪ノズル20およびヘアーブラシ21を回転操作して、使用者の好みの位置に位置保持できるので、全体として髪の乾燥やくせ付けを楽な姿勢で効果的に行うことができる。
本発明に係る別のヘアードライヤーの整髪ユニットは、吹出口5に連続する風導筒部101と、風導筒部101の出口102から送給される乾燥風の送給領域内に設けられる整髪体21を備えるようにした。このように、強い流れの乾燥風が送給される風導筒部101の出口102に整髪体21が設けてあると、整髪体21で捕捉された髪が、風量が多く高い温度の乾燥風に晒されてダメージを受けやすくなる。こうした髪のダメージを防ぐために、整髪ユニットが吹出口5に装着されたことを着脱検知スイッチ113が検知した状態において、制御部15がヒーター13の発熱量を減少させ、あるいはモーター12の駆動回転数を増加させるようにしている。従って、強い流れの乾燥風が送給される風導筒部101の出口102に整髪体21が設けてあったとしても、整髪体21で捕捉された髪に送給される乾燥風の温度を低下させて、髪がダメージを受けて傷むのを解消できる。
本発明に係るさらに別のヘアードライヤーの整髪ユニットは、吹出口5に連続する風導筒部101と、風導筒部101の出口102から送給される乾燥風の送給領域内に設けられる整髪体21を備えるようにした。このように、強い流れの乾燥風が送給される風導筒部101の出口102に整髪体21が設けてあると、整髪体21で捕捉された髪が、風量が多く高い温度の乾燥風に晒されてダメージを受けやすくなる。こうした髪のダメージを防ぐために、本体グリップ2が第2収納姿勢に切換ったことをグリップ検知スイッチ114が検知した状態において、制御部15がヒーター13の発熱量を減少させ、あるいはモーター12の駆動回転数を増加させるようにした。従って、強い流れの乾燥風が送給される風導筒部101の出口102に整髪体21が設けてあったとしても、整髪体21で捕捉された髪に送給される乾燥風の温度を低下させて、髪がダメージを受けて傷むのを解消できる。
整髪ユニットの風導筒部101は、本体ケース1の吹出口5に連続する握り凹部105を備えており、握り凹部105が吹出口5の外径寸法B1より小径の領域において凹み形成されるようにした。こうした整髪ノズル20によれば、握り凹部105の内凹み直径を小さくできるので、手が小さく指が短い使用者であっても握り凹部105を確りと握り保持した状態で髪処理を適切に行うことができる。
風導筒部101は、握り凹部105と、握り凹部105に連続するベルマウス部106を備えるようにした。また、ベルマウス部106は握り凹部105に連続して、風導筒部101の出口102へ向かって拡径状に形成されるようにした。こうした整髪ノズル20によれば、握り凹部105を握り保持した手を、出口102へ向かって拡径状に形成されるベルマウス部106で受止めることができる。従って、握り凹部105を掴んで髪の乾燥や髪処理を行う場合に、握り凹部105を掴んでいる手が出口102へ向かってずれ動き、指先が出口102の側へはみ出るのを確実に防止して、髪の乾燥や髪処理をさらに確実に行うことができる。
風導筒部101の出口102の外径寸法D1は、本体ケース1の吹出口5の外径寸法B1より大きく設定した。こうした整髪ノズル20によれば、握り凹部105を握り保持した手を、出口102の近傍に張出されたベルマウス部106で受止めることができるので、握り凹部105を掴んで髪の乾燥や髪処理を行う場合に、握り凹部105を掴んでいる手が出口102へ向かってずれ動き、指先が出口102の側へはみ出るのを確実に防止して、髪の乾燥や髪処理をさらに確実に行うことができる。
本体ケース1の吸込口4の外径寸法A1と、本体ケース1の吹出口5の外径寸法B1と、風導筒部101の出口102の外径寸法D1の三者の関係は、不等式(B1<=D1<=A1)を満足するように設定してある。こうした整髪ユニットによれば、整髪ノズル20を小形化し軽量化できるので、整髪ユニットを本体ケース1に装着して髪の乾燥や髪処理を行う場合に、本体ケース1から突出する整髪ユニットが持ち重りするのを防止して、髪の乾燥や髪処理を軽快に行うことができる。
風導筒部101の握り凹部105は、内壁108と、内壁108に手が触れるのを阻止する外壁110で構成するようにした。こうした整髪ユニットによれば、整髪体21で髪を梳き流すとき、乾燥風で加熱された内壁108の熱が外壁110に伝導するのを防いで握り凹部105の外周面が高温になるのを防止できる。従って、握り凹部105を掴んだ状態のままで、髪の乾燥や梳き流し、あるいはくせ付け作業を連続して念入りに行うことができる。
(実施例1) 図1から図8に、本発明に係るヘアードライヤーの実施例1を示す。本発明における前後、左右、上下とは、図2に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2に示すように、ヘアードライヤーは、横長筒状の本体ケース1と、本体ケース1の後寄り下面に折り畳み可能に連結される本体グリップ2を備えている。本体グリップ2の前面には、ヘアードライヤーの動作を起動ないし停止し、さらに運転モードを切換えるスライド式のスイッチノブ3が設けられている。スイッチノブ3をオフ位置から一段押し上げると常温の冷風が送給され、さらにスイッチノブ3を一段押し上げると低温の温風が送給され、さらにスイッチノブ3を一段押し上げると高温の温風が送給される。
本体ケース1の後端には吸込口4が設けられ、前端には吹出口5が設けられており、本体ケース1の内部に吸込口4から吹出口5へ至る乾燥風通路が形成されている。吸込口4には、パンチングメタル製の吸込グリル6が装着されており、髪や衣服の一部が乾燥風通路に吸い込まれるのを防いでいる。また、吹出口5には、パンチングメタル製の吹出グリル7が設けられており、乾燥風通路内に手指等が入り込むのを防いでいる。吹出口5の開口縁と吹出グリル7との間には、後述する補助ノズル70や整髪ユニット19を選択的に着脱する付属品装着部8が設けられている。
乾燥風通路の内部には、軸流式の送風ファン11と、送風ファン11を回転駆動するモーター12と、乾燥風を加熱するヒーター13が上流側から下流側に向かって記載順に配置されている。モーター12は図示していないモーターケースに組付けられており、モーターケースの周囲には整流翼が放射状に設けられている。本体ケース1の内面上部で乾燥風通路の外には、モーター12およびヒーター13の作動状態を制御する制御部15が設けてられている。
図2に示すように、本体グリップ2は本体ケース1に対して連結軸16で起伏可能に連結されており、実線で示す使用位置と、本体グリップ2が本体ケース1の下面側へ折畳まれた第1収納位置と、本体グリップ2が吸込口4の下面側へ折起こされた第2収納位置とに回動変位することができる。また、各変位位置において、本体グリップ2を位置保持するために、連結軸16に節度リング17を固定し、本体ケース1の連結部の内面の3個所に節度凹部18が設けられている。節度リング17は、本体グリップ2と同行回転して、その周囲1個所に設けた節度突起19が各変位位置において節度凹部18と係合する。
髪を梳き流しながら乾燥する作業を楽な姿勢で効果的に行うために、整髪ユニットが設けられている。整髪ユニットはリング状の整髪ノズル20と、整髪ノズル20で支持されるヘアーブラシ(整髪体)21と、整髪ノズル20の内部に組まれる変向機構22などでアタッチメント化されている。整髪ノズル20の後面にはリング状の連結部23が一体に設けられており、図1に示すように、連結部23を先の付属品装着部8の内面の段部24に圧嵌装着することにより、整髪ユニット19を本体ケース1に装着することができる。
ヘアーブラシ21は、ブラシ本体28と、同本体28の基端に連結される基軸体29で構成される。ブラシ本体28は乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って水平に突設される平板状の支持ベース30と、支持ベース30の片面から吹出し中心軸Pに向かって突設される一群のブリッスル(整髪要素)31で構成される。図1、図3、図5に示すように、ブリッスル31は前後および左右に直線列を形成する状態で多列状に設けられている。ブラシ本体28と基軸体29は、ブラシ本体28に設けた係合軸32を基軸体29の係合穴33に弾性係合させることにより一体化される。また、基軸体29のボス部34を、整髪ノズル20のブラケット35に設けた支軸36で支持することにより、ヘアーブラシ21の全体を整髪姿勢と収容姿勢の間で姿勢変更できるようにしている。このように、ヘアーブラシ21が本体ケース1で支軸36の回りに反転回動可能に支持してあると、ヘアーブラシ21を反転回動操作するだけで、ヘアーブラシ21の姿勢を収容姿勢と整髪姿勢に切換えることができるので、例えば、整髪体21を往復スライドして姿勢を切換えるような場合に比べて、ヘアーブラシ21の姿勢切換えをワンタッチ操作で即座に行える。また、ブラシ本体28を基軸体29に対して係合軸32の回りに回転操作することにより、ブラシ本体28の姿勢を多様に変更することができる。例えば、本体グリップ2を握って頭部側面の髪を整髪する際には、図1に実線で示すようにブラシ本体28を下向きにし、頭部後面の髪を整髪する際には、図1に想像線で示すようにブラシ本体28を上向きにすることで、整髪しやすくして使い勝手を向上できる。ブラシ本体28を上向きにした状態では、ブリッスル31で捕捉した髪に温風を直接的に送給できないが、温風の送給と髪の梳き流しを交互に行うことにより整髪乾燥を行うことができる。上記のように、整髪姿勢にしたブラシ本体28は、基軸体29に対して吹出し中心軸Pと平行な軸回りに回転可能に取付けてある。
図1に示すように、ヘアーブラシ21を整髪姿勢にした状態では、ヘアーブラシ21が本体ケース1の吹出口5側の前端部から突出して、ブリッスル31が乾燥風の吹き出し領域に臨んでいる。また、ヘアーブラシ21を収容姿勢にした状態では、図2に示すように、ブリッスル31が乾燥風の吹き出し領域から退避して、ヘアーブラシ21が本体ケース1の周囲に沿う状態で収納される。乾燥風の吹き出し領域とは、整髪ノズル20の出口(最終吹出口)26から送給される乾燥風が、流れの勢いを損なうことなく到達する領域であって、出口26を基端とする先拡がりテーパー状の空間である。従って、ブリッスル31が乾燥風の吹き出し領域に臨んでいるとは、整髪姿勢においてブリッスル31先端が、延長形状線Kより上方に位置している形態を含むこととする。
ヘアーブラシ21で梳き流される髪に乾燥風を効果的に接触させるために、ヘアーブラシ21を整髪姿勢にした状態では、ブリッスル31の突端が、出口26の開口縁の延長形状線Kと交差している。図1に示すように延長形状線Kは、出口26の開口縁の直径と同径で、乾燥風の吹出し中心軸P回りの円周面を想定するときの仮想形状線である。このように、ブリッスル31の突端が延長形状線Kと交差させてあると、整髪ノズル20の出口26から送給された勢いがある強い流れの乾燥風を、ブリッスル31で捕捉した髪に吹付けることができる。従って、髪を梳き流しながら行う乾燥あるいはくせ付けなどの髪処理を効果的に行うことができる。
ヘアーブラシ21を整髪姿勢と収容姿勢において位置保持するために、基軸体29のボス部34と、片方のブラケット35の間に第1節度構造を設けている。図5に示すように第1節度構造は、ボス部34に収容される節度ボール39および、同ボール39を押し出し付勢する圧縮ばね40と、ブラケット35の側に凹み形成した2個の節度凹部41で構成される。先に説明したように、ブラシ本体28は基軸体29に対して係合軸32を介して連結されており、係合軸32が係合穴33で回動可能に支持されている。そのため、ヘアーブラシ21を整髪姿勢にしたうえで、ブラシ本体28を係合軸32の回りに回動操作することにより、ブリッスル31が突出する向きをユーザーの好みに応じて変更することができる。また、ブリッスル31をユーザーの好みの位置で位置保持するために、ブラシ本体28と基軸体29の接合面の間に第2節度構造が設けられている。第2節度構造は第1節度構造と同様に、基軸体29の側に収容される節度ボール43および、同ボール43を押し出し付勢する圧縮ばね44と、ブラシ本体28の側に凹み形成した8個の節度凹部45で構成され、ブラシ本体28が45度回転操作される毎に位置保持できる。
ヘアーブラシ21が整髪姿勢に切換えられた状態において、乾燥風の大半をヘアーブラシ21に向かって流動案内して髪の乾燥を効果的に行うために、整髪ノズル20の内部に変向機構22が組込まれている。図1および図4において変向機構22は、整髪ノズル20の筒壁で上下揺動可能に支持される3個の変向板48と、これらの変向板48を同時に切換え操作する変向板操作体49と、変向板操作体49を押上げ付勢する板ばね製の復帰ばね50で構成される。変向板48は後縁が丸められ、前縁に向かって尖る翼形断面に形成されており、後縁に変向板操作体49で揺動操作される長穴51が形成される。変向板操作体49は、変向板48の後側の左右中央と直交する操作腕53と、操作腕53の上端に連続するばね受座54と、ばね受座54から上向きに突設される受動軸55と、受動軸55から後向きに突設される切換片56を一体に備えたプラスチック成形品からなる。受動軸55の上部は基軸体29の揺動領域に臨んで突出されている。
各変向板48と変向板操作体49は、変向板操作体49に固定した操作ピン57と長穴51を介して連結されている。従って、ヘアーブラシ21が整髪姿勢に切換えられた状態では、変向板操作体49が復帰ばね50の付勢力に抗して押下げ操作されて、図1に示すように変向板48をヘアーブラシ21に向かって上り傾斜状の変向姿勢に切換えることができる。また、ヘアーブラシ21が収容姿勢に切換えられた状態では、変向板操作体49が復帰ばね50で押上げ操作されて、図4に示すように変向板48を乾燥風の吹出し中心軸Pに沿う待機姿勢に復帰させる。このように、変向機構22の変向板48は、ヘアーブラシ21が収容姿勢から整髪姿勢に切換えられるのに連動して、待機姿勢から変向姿勢に切換え操作される。変向板48が変向姿勢に切換え操作された状態では、吹出口5から送給される乾燥風の大半をヘアーブラシ21に向かって流動案内できるので、髪の乾燥やくせ付けを効果的に行うことができる。
反面、高温の乾燥風が過度に供給される場合には、髪にダメージを与えてしまうおそれがある。こうした不具合を解消するために、整髪ノズル20の上部のスイッチ区画60の内部に姿勢検知スイッチ61を設けて、高温の温風が送給されるのを解消できるようにしている。姿勢検知スイッチ61は、上側のスイッチ端子62と、下側のスイッチ端子63で構成されており、ヘアーブラシ21が整髪姿勢に切換えられた状態では、上側のスイッチ端子62が切換片56で押下げ操作されて、両端子62・63が導通しオン状態になる(図1参照)。また、ヘアーブラシ21が収容姿勢に切換えられた状態では、上側のスイッチ端子62と切換片56が上方移動して、両端子62・63が分離しオフ状態になる(図4参照)。先の復帰ばね50と、ばね受座54と、受動軸55と、切換片56もスイッチ区画60の内部に収容されている。
姿勢検知スイッチ61の出力信号(オン信号)を制御部15に出力するために、本体ケース1と整髪ユニット19の間にコネクター65が設けられている。コネクター65は、整髪ノズル20に固定されて各スイッチ端子62・63と導通する一対のコネクターピン66と、本体ケース1の側に設けられる一対の接続端子67で構成される。各接続端子67は、端子板および接続リードを介して制御部15に接続される。ヘアードライヤーの使用時に、姿勢検知スイッチ61から制御部15にオン信号が出力されると、制御部15は図7(a)に示すように、ヒーター13の熱出力を予め設定された出力から低下させて発熱量を減少させて温風の温度を低下させる。あるいは図7(b)に示すように、姿勢検知スイッチ61から制御部15にオン信号が出力されると、制御部15はモーター12の駆動回転数を予め設定された回転数より増加させて温風の温度を低下させる。必要があれば、ヒーター13の熱出力を低下させる制御と、モーター12の駆動回転数を増加させる制御を同時に行ってもよい。また、ヘアーブラシ21が収容姿勢に切換えられたとき、両端子62・63が導通してオン状態に切換り、ヘアーブラシ21が整髪姿勢に切換えられたとき、両端子62・63が分離してオフ状態に切換るように姿勢検知スイッチ61が構成してあってもよい。その場合には、収容姿勢で通常温風を送給し、整髪姿勢で温風の温度を低下させて送給するように、制御部15がヒーター13の熱出力を低下させる制御と、モーター12の駆動回転数を増加させる制御の、少なくとも一方を行うようにしてあればよい。
実施例1のヘアードライヤーは、上記の整髪ユニットとは別の付属品として補助ノズル70を備える。図8において補助ノズル70の後面には付属品装着部8に着脱されるリング状の連結部71が一体に設けられ、補助ノズル70の出口72側は先拡がり状に形成されていて、乾燥風を先拡がり状に拡散した状態で送給することができる。補助ノズル70を付属品装着部8に装着した状態においては、連結部71が段部24と係合して補助ノズル70を本体ケース1と一体化できるが、これら両者1・70の連結強度をさらに増強するために、補助ノズル70の上面にボス部73を膨出形成し、その後面に接続端子67と係合するダミーピン74を設けている。このように、補助ノズル70を付属品装着部8に装着した状態において、ダミーピン74を接続端子67と係合させると、ダミーピン74と接続端子67の係合強度の分だけ、補助ノズル70と本体ケース1の連結強度を増強できるので、補助ノズル70が衝突衝撃や落下衝撃などの外力を受けて付属品装着部8から分離するのをよく防止できる。
以上のように構成した実施例1に係るヘアードライヤーによれば、整髪体21で髪を梳き流しながら乾燥させる作業や髪のくせ付け作業を、常に楽な姿勢で効果的に行える。また、本体ケース1の周囲に整髪体21を常備しているので、必要時には整髪体21を即座に使用可能な状態にすることができ、全体として使い勝手に優れたヘアードライヤーを提供できる。
実施例1における整髪体21は、整髪姿勢において乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って突設される支持ベース30と、支持ベース30から乾燥風の吹出し中心軸Pに向かって多列状に突設される整髪要素31の一群で構成するようにした。こうした整髪ユニットを備えたヘアードライヤーによれば、ヘアードライヤーを乾燥風の吹出し中心線Pと交差する向きに移動させることで、髪を整髪体21で梳きながら乾燥させることができ、従来の乾燥機に比べて、自然で楽な姿勢で髪処理を行うことができる。また、整髪体21に多列状に突設される整髪要素31の一群を設けたので、髪の乾燥、梳き流し、くせ付けなどの各種の髪処理に適した量の髪を整髪要素31で過不足なく捕捉して、髪処理を効果的に行うことができる。
さらに、実施例1におけるヘアードライヤーでは、本体ケース1に姿勢検知スイッチ61を設けて、整髪体21が整髪姿勢に切換え操作されたことを姿勢検知スイッチ61が検知した状態では、制御部15がモーター12の駆動回転数を増加させ、あるいはヒーター13の発熱量を減少させるようにした。こうしたヘアードライヤーによれば、髪束が整髪体21で捕捉された状態において、髪束に送給される乾燥風の温度を低下して、高温の温風が髪束に過度に送給されるのを解消できるので、髪にダメージを与えることなく好適に髪処理を行うことができる。
(実施例2) 図9に本発明の実施例2に係るヘアードライヤーを示す。そこでは、実施例1と同様に、ヘアーブラシ21をブラシ本体28と基軸体29で構成するが、整髪ノズル20の上部にヘアーブラシ21を支持するための連結部77を設け、基軸体29の下面に突設した支軸36を連結部77で回転可能に支持して、ヘアーブラシ21を垂直軸回りに姿勢変更できるようにした。ヘアーブラシ21を整髪姿勢にした状態では、ヘアーブラシ21が本体ケース1の吹出口5側の前端部から突出して、ブリッスル31が乾燥風の吹き出し領域に臨む。また、ヘアーブラシ21を収容姿勢にした状態では、想像線で示すように、乾燥風の吹き出し領域から退避したブリッスル31が本体ケース1の上周面と正対する。ヘアーブラシ21を整髪姿勢と収容姿勢において位置保持するために、基軸体29と連結部77との間に、第1節度構造と同等の節度構造を設けた。この節度構造は節度ボール39、圧縮ばね40、節度凹部41で構成してある。ヘアーブラシ21が整髪姿勢に切換えられた状態では、変向板操作体49を基軸体29で押下げ操作して、変向板48を上り傾斜状の変向姿勢に切換えることができる。他は実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の各実施例においても同じとする。
(実施例3) 図10に本発明の実施例3に係るヘアードライヤーを示す。そこでは、本体ケース1の上部の前端から後端寄りにわたってブラシ収容部79を設け、ブラシ収容部79に収容したヘアーブラシ21を前後にスライド操作して、整髪姿勢と収容姿勢に切換えられるようにした。そのために、ヘアーブラシ21の支持ベース30の後端上面に操作ノブ80を設けて、同ノブ80をブラシ収容部79の上壁に開口したガイド溝81に沿ってスライド操作できるようにした。また、ヘアーブラシ21のブリッスル31は、支持ベース30に固定したピン82で起伏可能に支持し、ヘアーブラシ21をブラシ収容部79に収容する場合に、ブリッスル31を支持ベース30に沿って倒伏収納できるようにした。
(実施例4) 図11に本発明の実施例4に係るヘアードライヤーを示す。そこでは、支持ベース30と、同ベース30の一側から突設される一群の櫛歯(整髪要素)31とで櫛(整髪体)21を構成し、櫛21を実施例3のヘアーブラシ21と同様に、本体ケース1に設けたブラシ収容部79にスライド出し入れできるようにした。そのために、櫛21の支持ベース30の後端上面に操作ノブ80を設けて、同ノブ80をブラシ収容部79の上壁に開口したガイド溝81に沿ってスライド操作できるようにした。
(実施例5) 図12に本発明の実施例5に係るヘアードライヤーを示す。そこでは、整髪姿勢に切換えられた状態におけるヘアーブラシ21の傾きを、第1使用姿勢における本体グリップ2の傾きとの関係で設定して、本体グリップ2を握った状態で行う整髪作業を容易にしかも的確に行えるようにした。詳しくは、乾燥風の吹出し中心軸Pと、吹出し中心軸Pと直交する垂直線Qを想定し、本体ケース1の下面に突設した本体グリップ2のグリップ中心軸線Rと、前記垂直線Qが挟む角度をθとするとき、整髪姿勢に切換えられた整髪体21の整髪軸線Sと、乾燥風の吹出し中心軸Pが挟む角度を前記角度θと同じに設定した。角度θは0〜25度の範囲内で選定できる。このように、ヘアーブラシ21の傾き角度が本体グリップ2の傾き角度θと同じに設定してあると、本体グリップ2を握った状態で髪の乾燥あるいは梳き流し作業を行う場合に、整髪体21と本体グリップ2の傾きの差を修正しながらヘアードライヤーを移動操作する必要がない。従って、髪の乾燥あるいは梳き流し作業を、楽な姿勢で容易に行うことができる。
(実施例6) 図13に本発明の実施例6に係るヘアードライヤーを示す。そこでは、実施例1と同様に、整髪ユニットを整髪ノズル20と、支軸36の回りに反転回動可能に支持されるヘアーブラシ21で構成するが、ヘアーブラシ21が整髪姿勢に切換えられた状態において、支持ベース30を本体ケース1の吹出口5の側からベース突端側に向かって下り傾斜させる点が実施例1と異なっている。ヘアーブラシ21が下り傾斜して整髪姿勢に切換った状態では、ベース突端側のブリッスル31が乾燥風の吹出し中心軸Pと交差する。また、整髪ノズル20と付属品装着部8の接合面に第1節度構造と同等の節度構造を設けて、整髪ノズル20およびヘアーブラシ21を吹出し中心軸Pの回りの4ないし8か所で位置保持できるようにした。この節度構造は節度ボール39、圧縮ばね40、節度凹部41で構成してある。
こうした整髪ユニットによれば、髪をヘアーブラシ21で梳き流しながら乾燥させるとき、ブリッスル31で捕捉された髪に、吹出し中心軸P付近の勢いのある乾燥風を直接吹き付けることができる。また、整髪ノズル20およびヘアーブラシ21を回転操作して、使用者の好みの位置に位置保持できるので、全体として髪の乾燥やくせ付けを楽な姿勢で効果的に行うことができる。さらに、ヘアーブラシ21を下り傾斜させてブリッスル31で捕捉された髪に乾燥風を吹付けるので、別途変向機構22を設ける場合に比べて整髪ユニットの構造を簡素化して低コスト化できる。
(実施例7) 図14に本発明の実施例7に係るヘアードライヤーを示す。そこでは、ヘアーブラシ21を整髪姿勢に切換えた状態において、支持ベース30をベース突端側に向かって下り傾斜させ、ベース突端側の7列のブリッスル31を乾燥風の吹出し中心軸Pと交差させる点で実施例6と同じである。しかし、実施例7における整髪ユニットは、整髪ノズル20を省略して、ヘアーブラシ21の支軸36を本体ケース1に設けたブラケット83で反転揺動可能に支持する点が実施例6と異なる。こうした整髪ユニットによれば、髪をヘアーブラシ21で梳き流しながら乾燥させるとき、ブリッスル31で捕捉された髪に、吹出し中心軸P付近の勢いのある乾燥風を直接吹き付けることができる。また、整髪ノズル20を省略した分だけ、整髪ユニットの構造を簡素化して低コスト化し、軽量化できる。
(実施例8) 図15に本発明のヘアードライヤーを構成する姿勢検知スイッチ61を示す。図15(a)では、基軸体29の側に埋設固定した磁石85と、本体ケース1の側に埋設固定したブレーク形のリードスイッチ86で姿勢検知スイッチ61を構成し、ヘアーブラシ21が整髪姿勢に切換えられた状態において、リードスイッチ86のリード体が閉成してオン信号を制御部15に出力できるようにした。図15(b)では、基軸体29の側に設けた切換え突起87と、本体ケース1の側に設けた常閉形の押しボタンスイッチ88で姿勢検知スイッチ61を構成し、ヘアーブラシ21が整髪姿勢に切換えられた状態において、押しボタンスイッチ88がオン信号を制御部15に出力できるようにした。
(実施例9) 図16および図17に本発明の実施例9に係るヘアードライヤーを示す。図16に示すように補助グリップ90は、吸込口4に外嵌される装着部91と、装着部91の後面の中央から乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って突設されるグリップ軸部92を備えた漏斗状のプラスチック成形品からなる。詳しくは、グリップ軸部92は、その中心軸が乾燥風の吹出し中心軸Pと略同軸となるように突設してあり、乾燥風の吹出し中心軸Pは、筒状の本体ケース1の中心軸と略同軸になっている。装着部91は筒壁93と、筒壁93の後縁に連続する端壁94を備えており、使用時に吸込グリル6に密着する端壁94の周方向4個所に外部空気の通過を許す扇形の吸気開口95が形成してある。また、筒壁93の下面中央には、通口96が切欠形成してある。グリップ軸部92は、装着部91の内部に連通する通気自在な筒軸で形成されて、グリップ軸部92の突端に外部空気の通過を許す吸気口97が開口してある。筒壁93の開口縁の内面の3個所には、本体ケース1の段部1aに係合する係合リブ98が形成してある。
ヘアーブラシ21で髪を梳き流しながら乾燥作業を行う場合には、髪の長さや、頭部における乾燥させる髪の位置の違いなどに応じて、本体グリップ2を握り保持した状態と、本体ケース1の周面を掴んだ状態でヘアードライヤーを保持することが多い。しかし、いずれの場合にも、ヘアーブラシ21で髪を梳き流しながら本体ケース1を回転操作して髪をカールさせる場合に、ヘアードライヤーを保持している手や腕の姿勢、および角度が不自然になりやすく使い勝手が悪い。こうした使い勝手の悪さを解消するために補助グリップ90を設けている。
補助グリップ90を備えたヘアードライヤーにおいては、図16に示すように、補助グリップ90の装着部91を吸込口4側の本体ケース1に装着し、グリップ軸部92を片手で握り保持して、ヘアーブラシ21で髪を梳き流しながら本体ケース1を乾燥風の吹出し中心軸Pの回りに回転操作して髪をカールさせる。先に説明したように、グリップ軸部92は乾燥風の吹出し中心軸Pに沿って突設してあるので、グリップ軸部92を握っている側の手および手首を、前腕軸の回りに軽くひねるだけでヘアーブラシ21を楽にしかも適確に回転操作することができる。従って、ヘアーブラシ21で髪を梳き流しながら乾燥する作業や、髪をくせ付けする作業をより楽な姿勢で効果的に行うことができる。また乾燥作業時には、グリップ軸部92を握っている手の位置と、髪を捕捉しているヘアーブラシ21の位置が遠く離れるので、髪の梳き流し状況や仕上がり状況を明確に目視して、使用者の意図するカール処理を適確に行うことができる。
補助グリップ90は、ヘアードライヤーを載置保持した状態で使用するためのスタンドを兼ねている。そのため、本体グリップ2の下端に断面が丸軸状のスタンド軸部2aを設け、スタンド軸部2aの直径をグリップ軸部92の内面直径より僅かに小さく設定している。補助グリップ90をスタンドとして使用する場合には、図17に示すように、装着部91の筒開口が載置面で支持されるように補助グリップ90を台上に載置し、電源コード99をグリップ軸部92および装着部91の内部に通し、通口96から導出した状態で、スタンド軸部2aをグリップ軸部92の吸気口97に内嵌装着する。このように、補助グリップ90をヘアードライヤーのスタンドとして使用する使用形態によれば、乾燥風を髪に送給しながら、ハンズフリーの状態で髪処理を行うことができるので、髪の乾燥やくせ付けなどの髪処理を多様化して、ヘアードライヤーの使い勝手をさらに向上できる。
(実施例10) 図18および図19に本発明の実施例10に係るヘアードライヤーを示す。そこでは、付属品装着部8に着脱される整髪ノズル20と、整髪ノズル20の出口26の中央に固定されるロールブラシ(整髪体)21で整髪ユニットを構成している。整髪ノズル20は風導筒部101を備えており、風導筒部101の後端に付属品装着部8の段部24に係合する連結部23が形成してあり、風導筒部101の出口102の内面に、ロールブラシ21を固定するための連結ボス103と放射状の支持枠104が形成してある。風導筒部101は、本体ケース1の吹き出し口5に連続する握り凹部105と、握り凹部105に連続するベルマウス部106を備えており、ベルマウス部106は握り凹部105に連続して、風導筒部101の出口102へ向かって拡径状に形成されている。上記のように、ロールブラシ21は整髪ノズル20の出口26から送給される乾燥風の送給領域内の中央に配置してある。
握り凹部105は、それぞれ内凹み筒状に形成される内壁108と、内壁108の外に断熱空間109を隔てて固定される外壁110とで多重筒状に形成してある。このように、握り凹部105が内壁108と外壁110で多重筒状に形成してあると、ロールブラシ21で髪を梳き流すとき、乾燥風で加熱された内壁108の熱が外壁110に伝導するのを防ぐことができ、さらに断熱空間109で熱の伝導を遮断できるので、握り凹部105の外周面が高温になるのを防止できる。従って、握り凹部105を掴んだ状態のままで、髪の乾燥や梳き流し、あるいはくせ付け作業を連続して行うことができる。上記のように外壁110は、高温の内壁108に手が直接触れるのを阻止して、内壁108の熱が手指に伝わるのを防いでいる。
図19に整髪ノズル20および握り凹部105と、本体ケース1の関係寸法の詳細を示している。図19において、本体ケース1の吸込口4の外径寸法をA1とし、吹出口5の外径寸法をB1とするとき、握り凹部105は吹出口5の外径寸法B1より小径の領域において内凹み状に形成されている。こうした整髪ノズル20によれば、握り凹部105の内凹み直径を小さくできるので、手が小さく指が短い使用者であっても握り凹部105を確りと握り保持した状態で髪処理を行うことができる。
ベルマウス部106が握り凹部105に連続して、風導筒部101の出口102へ向かって拡径状に形成してあると、握り凹部105を握り保持した手を、出口102へ向かって拡径状に形成されるベルマウス部106で受止めることができる。従って、握り凹部105を掴んで髪の乾燥や髪処理を行う場合に、握り凹部105を掴んでいる手が出口102へ向かってずれ動き、指先が出口102の側へはみ出るのを確実に防止して、髪の乾燥や髪処理をさらに確実に行うことができる。
また、風導筒部101の出口102の外径寸法をD1とするとき、外径寸法D1が本体ケース1の吹出口5の外径寸法B1より大きく設定してあると、上記と同様に握り凹部105を握り保持した手を、出口102の近傍に張出されたベルマウス部106で受止めることができるので、握り凹部105を掴んで髪の乾燥や髪処理を行う場合に、握り凹部105を掴んでいる手が出口102へ向かってずれ動き、指先が出口102の側へはみ出るのを確実に防止して、髪の乾燥や髪処理をさらに確実に行うことができる。
本体ケース1の吸込口4の外径寸法A1と、本体ケース1の吹出口5の外径寸法B1と、風導筒部101の出口102の外径寸法D1の三者の関係は、不等式(B1<=D1<=A1)を満足するように設定してある。こうした整髪ノズル20によれば、整髪ノズル20を小形化し軽量化できるので、整髪ユニットを本体ケース1に装着して髪の乾燥や髪処理を行う場合に、本体ケース1から突出する整髪ユニットが持ち重りするのを防止して
髪の乾燥や髪処理を軽快に行うことができる。
ロールブラシ21は、丸筒状のブラシ軸(支持ベース)30と、ブラシ軸30の周囲に放射状に突設した一群のブリッスル(整髪要素)31を備えており、ブラシ軸30の筒壁には乾燥風を吹出し送給する風開口112の一群が形成してある。こうしたロールブラシ21によれば、送風ファン11で送給された乾燥風の一部をブラシ軸30の内部に導入し、風開口112から吹出すことができるので、ブリッスル31で捕捉されてブラシ軸30に巻かれた髪を内側からも加熱し、あるいは冷却できる。
上記のように、ロールブラシ21が整髪ノズル20の出口26の中央に配置してあると、ロールブラシ21で捕捉された髪に高温の温風が供給されて、髪にダメージを与えてしまうおそれがある。こうした髪のダメージを防止するために、本体ケース1の付属品装着部8の周囲壁に着脱検知スイッチ113を配置して、整髪ユニットが吹出口5に装着されたか否かを確認できるようにした。そのうえで、整髪ユニットが吹出口5に装着されたことを着脱検知スイッチ113が検知した状態においては、制御部15がヒーター13の発熱量を減少させ、あるいはモーター12の駆動回転数を増加させて、高温の温風が送給されるのを解消できるようにした。こうしたヘアードライヤーによれば、強い流れの乾燥風が送給される風導筒部101の出口102に整髪体21が設けてあったとしても、整髪体21で捕捉された髪に送給される乾燥風の温度を低下させて、髪がダメージを受けて傷むのを解消できる。
(実施例11) 図20に本発明の実施例11に係るヘアードライヤーを示す。実施例11の整髪ユニットおよびヘアードライヤーは実施例10で説明した整髪ユニットおよびヘアードライヤーと同じであるが、整髪ユニットを使用するとき、本体グリップ2を折起こして第2収納姿勢にし、さらに吸込口4に補助グリップ90を装着した状態で髪処理を行う。その場合には、図20に示すように、本体ケース1の節度凹部18のひとつにグリップ検知スイッチ114を配置して、本体グリップ2が第2収納姿勢に切換ったことをグリップ検知スイッチ114で検知できるようにしている。そのうえで、本体グリップ2が第2使用姿勢に切換ったことをグリップ検知スイッチ114が検知した状態において、制御部15がヒーター13の発熱量を減少させ、あるいはモーター12の駆動回転数を増加させて、高温の温風が送給されるのを解消できるようにした。こうしたヘアードライヤーによれば、強い流れの乾燥風が送給される風導筒部101の出口102に整髪体21が設けてあったとしても、整髪体21で捕捉された髪に送給される乾燥風の温度を低下させて、髪がダメージを受けて傷むのを解消できる。なお、実施例11に係るヘアードライヤーでは、補助グリップ90を吸込口4に装着した状態で髪処理を行う必要はなく、本体ケース1の周囲壁や、風導筒部101の握り凹部105を掴んだ状態で髪処理を行うことができる。握り凹部105を掴んだ状態で髪処理を行う場合には、本体グリップ2を第2収納姿勢にできるので、本体グリップ2が邪魔になるのを防ぐことができる。
(実施例12) 図21に本発明の実施例12に係るヘアードライヤーを示す。そこでは、付属品装着部8に着脱される整髪ノズル20と、整髪ノズル20の出口26に固定される3個の整髪ロッド(整髪体)21で整髪ユニットを構成している。整髪ノズル20は風導筒部101を備えており、風導筒部101の後端に付属品装着部8の段部24に係合する連結部23が形成してあり、風導筒部101の出口102の内面に支持枠104を設け、支持枠104に沿って3個の整髪ロッド21を直線列状に配置した。上記のように、3個の整髪ロッド21は整髪ノズル20の出口26から送給される乾燥風の送給領域内に配置してある。
風導筒部101は、本体ケース1の吹き出し口5に連続する握り凹部105と、握り凹部105に連続するベルマウス部106を備えており、ベルマウス部106は握り凹部105に連続して、風導筒部101の出口102へ向かって拡径状に形成されている。握り凹部105は、内凹み筒状に形成される内壁108と、内壁108の外面の周方向一定間隔おきに突設したリブ壁(外壁)110で構成してある。リブ壁110は、高温の内壁108に手指が直接触れるのを阻止するために設けてあり、そのために、周方向に隣接するリブ壁110は、指先が入込んで内壁108に接触するのを阻止できる間隔をあけて放射状に突設してある。こうした握り凹部105によれば、内壁108の熱を一群のリブ壁110で放熱し、さらに手指が高温の内壁108に直接触れるのをリブ壁110で阻止できる。従って、実施例10の整髪ユニットと同様に、髪の乾燥や梳き流し、あるいはくせ付け作業を連続して行うことが可能となる。
整髪ロッド21は丸筒状に形成されて、筒壁に一群の風開口112が形成してある。こうした整髪ロッド21によれば、送風ファン11で送給された乾燥風の一部を整髪ロッド21の内部に導入し、風開口112から吹出すことができるので、整髪ロッド21で捕捉された髪を内側からも加熱し、あるいは冷却できる。