JP6979335B2 - 舶用ディーゼルエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、船舶に搭載される舶用ディーゼルエンジンに関するものである。
従来、船舶の分野においては、エンジン本体の出力や燃費効率を向上させる手段として
、二段式過給機等の複数の過給機を適用した舶用ディーゼルエンジンが公知である。例え
ば、特許文献1、2には、エンジン本体から排出された排ガスを動力源としてタービンと
ともに圧縮機を回転させることにより、空気等の燃焼用ガスを二段階に圧縮してエンジン
本体に送給する高圧段過給機および低圧段過給機を備えた二段過給方式のディーゼルエン
ジンが開示されている。
特許文献1に記載のディーゼルエンジンは、高圧段過給機と低圧段過給機とをエンジン
本体の一側面に集約して配置した構造のものである。このディーゼルエンジンにおいて、
低圧段過給機は、高圧段過給機に比べて大型で重いことを考慮して、エンジン本体の一側
面に接近させた状態で配置されている。高圧段過給機は、エンジン本体の一側面から外側
に離間させた状態で、低圧段過給機の側方(すなわちタービンおよび圧縮機の回転軸に対
して垂直な方向)に並ぶように配置されている。
特許文献2に記載のディーゼルエンジンは、高圧段過給機と低圧段過給機とをエンジン
本体の幅方向両端面に振り分けて配置した構造のものである。このディーゼルエンジンに
おいて、高圧段過給機と低圧段過給機とは、エンジン本体の幅寸法分、互いに離間した状
態で側方に並ぶように配置されている。
特許第6109040号公報 特許第6109041号公報
ところで、エンジン本体で発生した排ガスは、高圧段過給機および低圧段過給機を駆動
させるべく、配管を通じて高圧段過給機および低圧段過給機の各タービンに順次排出され
る。この過程において、配管を通じた排ガスの流通に伴い、排ガスの放熱および圧力損失
は増大する傾向にある。このため、タービンの動力源となる排ガスの放熱および圧力損失
(以下、これらを総称して「エネルギー損失」という)を低減するという観点から、排ガ
スの配管を短くすることが好ましい。
しかしながら、特許文献1、2に記載の従来技術では、上述した高圧段過給機と低圧段
過給機との配置関係に起因して、排ガスの配管を短くすることが制約されてしまう。例え
ば、特許文献1に記載の従来技術では、高圧段過給機と低圧段過給機とが互いに側方に離
間して並ぶように配置されているので、これらのタービン同士を連結する配管を短くする
ことは困難である。特に、特許文献2に記載の従来技術では、高圧段過給機と低圧段過給
機とがエンジン本体の幅寸法分、離間して配置されているので、これらのタービン同士を
連結する配管を短くすることは極めて困難である。したがって、特許文献1、2に記載の
従来技術では、高圧段過給機および低圧段過給機に例示される各過給機のタービンの動力
源となる排ガスのエネルギー損失を低減することは困難である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、各過給機のタービンの動力源と
なる排ガスのエネルギー損失を低減することができる舶用ディーゼルエンジンを提供する
ことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る舶用ディーゼルエンジン
は、燃料を燃焼させて出力軸から船舶の推進力を出力するエンジン本体と、前記エンジン
本体から排出された排ガスを受けて回転するラジアルタービンを有する第1の過給機と、
前記ラジアルタービンの回転軸方向について前記ラジアルタービンと対向するように配置
され、前記ラジアルタービンから送出された前記排ガスを受けて回転する軸流タービンを
有する第2の過給機と、前記ラジアルタービンと前記軸流タービンとの間に配置され、前
記ラジアルタービンから前記軸流タービンへ前記排ガスを流通させる流通管と、を備える
ことを特徴とする。
また、本発明に係る舶用ディーゼルエンジンは、上記の発明において、前記エンジン本
体から前記ラジアルタービンに向かって前記ラジアルタービンの径方向に前記排ガスを排
出する排気管を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る舶用ディーゼルエンジンは、上記の発明において、前記ラジアルタ
ービンの回転軸と前記軸流タービンの回転軸とは、同一軸上に位置することを特徴とする
また、本発明に係る舶用ディーゼルエンジンは、上記の発明において、前記ラジアルタ
ービンの回転軸と前記軸流タービンの回転軸とは、前記エンジン本体の前記出力軸に対し
て平行であることを特徴とする。
また、本発明に係る舶用ディーゼルエンジンは、上記の発明において、前記第2の過給
機の圧縮機によって圧縮された燃焼用ガスを冷却する第1の冷却器と、前記第1の過給機
の圧縮機によってさらに圧縮された前記燃焼用ガスを冷却する第2の冷却器と、を備え、
前記第2の過給機は前記第1の冷却器の上方に配置され、前記第1の過給機は前記第2の
冷却器の上方に配置されることを特徴とする。
また、本発明に係る舶用ディーゼルエンジンは、上記の発明において、前記エンジン本
体は、排気マニホールドを備え、前記第1の過給機および前記第2の過給機は、前記排気
マニホールドに比べて、前記エンジン本体の高さ方向の下側に配置されることを特徴とす
る。
また、本発明に係る舶用ディーゼルエンジンは、上記の発明において、前記流通管は、
前記回転軸方向に伸縮可能な伸縮管を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る舶用ディーゼルエンジンは、上記の発明において、前記第2の過給
機は、前記第1の過給機に比べて大型の過給機であることを特徴とする。
本発明によれば、各過給機のタービンの動力源となる排ガスのエネルギー損失を低減す
ることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジンの一構成例を示す模式図である。 図2は、本発明の実施形態における高圧段タービンおよび低圧段タービンの配置構成の一例を示す模式図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る舶用ディーゼルエンジンの好適な実施形態
について詳細に説明する。なお、本実施形態により、本発明が限定されるものではない。
また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実のも
のとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸
法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、各図面において、同一構
成部分には同一符号が付されている。
(舶用ディーゼルエンジンの構成)
まず、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジンの構成について説明する。図1
は、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジンの一構成例を示す模式図である。図
1に示すように、本実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10は、エンジン本体1と、
エンジン本体1に燃焼用ガスを過給する二段式過給機11と、二段式過給機11による一
段階目の圧縮後の燃焼用ガスを冷却する中間冷却器15と、二段式過給機11による二段
階目の圧縮後の燃焼用ガスを冷却する冷却器16とを備える。また、舶用ディーゼルエン
ジン10は、給気用の配管としての給気管101、102、103と、排気用の配管とし
ての排気管111、112、113、114とを備える。これらの配管のうち、排気管1
12、113は、二段式過給機11の配管である。なお、図1において、実線矢印はエン
ジン本体1からの排ガスの流通を示し、破線矢印は燃焼用ガスの流通を示す。
エンジン本体1は、図示しないが、プロペラ軸を介して船舶の推進用プロペラを駆動回
転させる推進用の機関(主機関)である。このエンジン本体1は、ユニフロー掃排気式の
クロスヘッド式ディーゼルエンジン等の2ストロークディーゼルエンジンである。具体的
には、図1に示すように、エンジン本体1は、エンジン本体1の高さ方向D11の下側(
下方)に位置する台板2と、台板2上に設けられる架構3と、架構3上に設けられるシリ
ンダジャケット4とを備える。これらの台板2と架構3とシリンダジャケット4とは、高
さ方向D11に延在する複数のタイボルト(図示せず)およびナット(図示せず)等の連
結部材により、一体に締結されて固定されている。
台板2は、クランクケースを構成する。図示しないが、台板2には、推進用プロペラを
駆動回転させるプロペラ軸およびクランクシャフト等が設けられている。クランクシャフ
トは、軸受によって回転自在に支持されている。このクランクシャフトには、クランクを
介して連接棒(図示せず)の下端部が回動自在に連結されている。
架構3には、上述した連接棒と、ピストン棒(図示せず)と、これらピストン棒と連接
棒とを回動自在に連結するクロスヘッド(図示せず)とが設けられている。詳細には、ピ
ストン棒の下端部および連接棒の上端部が、クロスヘッドに接続されている。クロスヘッ
ドは、架構3に固定された一対のガイド板(図示せず)の間に配置され、この一対のガイ
ド板に沿って摺動自在に支持されている。
シリンダジャケット4には、図1に示すように、シリンダジャケット4の内部から上部
に延在するようにシリンダライナ5が設けられおり、このシリンダライナ5の上端部には
シリンダカバー6が設けられている。これらのシリンダライナ5およびシリンダカバー6
等によって、エンジン本体1のシリンダが形成される。本実施形態において、エンジン本
体1には、複数(図1では6つ)のシリンダが形成されている。これら複数のシリンダの
各々には、燃料噴射ポンプ(図示せず)から燃料が供給される。一方、シリンダの内部空
間には、ピストン(図示せず)がシリンダ内壁に沿って往復動自在に設けられている。こ
のピストンの下端部には、上述したピストン棒の上端部が取り付けられている。
また、エンジン本体1は、掃気トランク7および排気マニホールド8を備える。掃気ト
ランク7は、図1に示すように、シリンダジャケット4に設けられ、エンジン本体1の掃
気ポート(図示せず)を介して各シリンダ内の燃焼室と連通している。掃気トランク7は
、圧縮空気等の燃焼用ガスを受け入れ、受け入れた燃焼用ガスを各シリンダ内の燃焼室へ
送り込む。排気マニホールド8は、図1に示すように、シリンダジャケット4の上方(例
えばシリンダカバー6の近傍)に設けられ、エンジン本体1の排気ポート(図示せず)を
介して各シリンダ内の燃焼室と連通している。排気マニホールド8は、燃料の燃焼によっ
て発生した排ガスを各シリンダ内の燃焼室から受け入れて一時貯留し、これにより、この
排ガスの動圧を静圧に変える。
上述したような構成を有するエンジン本体1は、各シリンダ内の燃焼室において、掃気
トランク7から送り込まれた燃焼用ガスとともに燃料を燃焼させることにより、ピストン
を往復運動させる。エンジン本体1は、この往復運動をプロペラ軸またはクランクシャフ
ト等の出力軸の回転運動に変換することにより、この出力軸から船舶の推進力を出力する
。この際、エンジン本体1は、各シリンダ内の吸排気の流れを下方から上方への一方向と
して、排気の残留を無くすようにしている。具体的には、掃気トランク7から各シリンダ
内の燃焼室へ燃焼用ガスが給気され、燃焼後の排ガスが各シリンダ内の燃焼室から排気マ
ニホールド8へ排出される。
なお、本実施形態において、エンジン本体1の高さ方向D11は、上下方向であり、例
えば、ピストンの往復動の方向に対して平行である。エンジン本体1の幅方向D12は、
図1に示す出力軸方向D2に対して平行である。出力軸方向D2は、エンジン本体1の出
力軸の長手方向である。これらの高さ方向D11および幅方向D12は、互いに垂直な方
向である。また、本実施形態において、排ガスとは、エンジン本体1から配管等を通じて
外部に排出されるガスである。
二段式過給機11は、エンジン本体1からの排ガスを利用して、空気等の燃焼用ガスを
段階的に圧縮してエンジン本体1に送給し得る多段式過給機の一例である。本実施形態に
おいて、図1に示すように、二段式過給機11は、高圧段過給機12と、低圧段過給機1
3と、サイレンサ14と、排気管112、113とを備える。
高圧段過給機12は、エンジン本体1から排出された排ガスを利用して燃焼用ガスの過
給を行う第1の過給機(ターボチャージャ)である。具体的には、図1に示すように、高
圧段過給機12は、高圧段タービン12aと、高圧段圧縮機12bとを備える。また、図
1には図示しないが、高圧段過給機12は、高圧段タービン12aと高圧段圧縮機12b
とを連結する回転軸(後述の図2に示す回転軸12c)を備える。高圧段タービン12a
および高圧段圧縮機12bは、この回転軸を中心軸として一体に回転し得るように構成さ
れている。
高圧段タービン12aは、エンジン本体1から排出された排ガスを受けて回転するラジ
アルタービンであり、ケーシングに収容された状態でエンジン本体1に設けられる。本実
施形態において、図1に示すように、高圧段タービン12aのケーシングのガス入側には
、排気管111が接続されている。高圧段タービン12aは、エンジン本体1からの排ガ
スを、排気管111を通じて高圧段タービン12aの径方向(以下、タービン径方向と適
宜略記する)に受け、この排ガスのエネルギーを動力源として回転し得るように構成され
ている。また、図1に示すように、高圧段タービン12aのケーシングのガス出側には、
排気管112、113が高圧段タービン12aの回転軸方向D1に直列に接続されている
。高圧段タービン12aは、上述したようにタービン径方向に受けた排ガスを、回転軸方
向D1に送出して排気管112、113内に流通させるように構成されている。
なお、回転軸方向D1は、高圧段タービン12aの回転軸の長手方向である。タービン
径方向は、高圧段タービン12aを構成するラジアルタービンの径方向(具体的にはター
ビンディスクの径方向)である。これらの回転軸方向D1およびタービン径方向は、互い
に垂直な方向である。
高圧段圧縮機12bは、二段式過給機11における燃焼用ガスの二段階目の圧縮を行う
圧縮機である。高圧段圧縮機12bは、高圧段タービン12aと回転軸を介して一体に連
結された羽根車等によって構成され、高圧段タービン12aと一体に回転し得るようにケ
ーシングに収容された状態でエンジン本体1に設けられる。具体的には、図1に示すよう
に、高圧段圧縮機12bは、上述した高圧段タービン12aに対して低圧段過給機13と
は反対側に配置される。高圧段圧縮機12bのケーシングのガス入側には、中間冷却器1
5に通じる給気管102が接続されている。また、高圧段圧縮機12bのケーシングのガ
ス出側には、冷却器16に通じる給気管103が接続されている。
低圧段過給機13は、高圧段過給機12から送出された排ガスを利用して燃焼用ガスの
過給を行う第2の過給機(ターボチャージャ)である。具体的には、図1に示すように、
低圧段過給機13は、低圧段タービン13aと、低圧段圧縮機13bとを備える。また、
図1には図示しないが、低圧段過給機13は、低圧段タービン13aと低圧段圧縮機13
bとを連結する回転軸(後述の図2に示す回転軸13c)を備える。低圧段タービン13
aおよび低圧段圧縮機13bは、この回転軸を中心軸として一体に回転し得るように構成
されている。
低圧段タービン13aは、高圧段タービン12a(ラジアルタービン)から送出された
排ガスを受けて回転する軸流タービンであり、ケーシングに収容された状態でエンジン本
体1に設けられる。具体的には、図1に示すように、低圧段タービン13aは、高圧段タ
ービン12aの回転軸方向D1について高圧段タービン12aと対向するように配置され
る。すなわち、低圧段タービン13aの回転軸方向(回転軸の長手方向)は、高圧段ター
ビン12aの回転軸方向D1と同じである。低圧段タービン13aのケーシングのガス入
側には、高圧段タービン12aに通じる排気管112、113が接続されている。低圧段
タービン13aは、高圧段タービン12aから送出された排ガスを、排気管112、11
3を通じて回転軸方向D1に受け、この排ガスのエネルギーを動力源として回転し得るよ
うに構成されている。また、図1に示すように、低圧段タービン13aのケーシングのガ
ス出側には、外部へ排ガスを排出する煙突等(図示せず)に通じる排気管114が接続さ
れている。低圧段タービン13aは、上述したように回転軸方向D1に受けた排ガスを排
気管114内に流通させるように構成されている。
低圧段圧縮機13bは、二段式過給機11における燃焼用ガスの一段階目の圧縮を行う
圧縮機である。低圧段圧縮機13bは、低圧段タービン13aと回転軸を介して一体に連
結された羽根車等によって構成され、低圧段タービン13aと一体に回転し得るようにケ
ーシングに収容された状態でエンジン本体1に設けられる。具体的には、図1に示すよう
に、低圧段圧縮機13bは、上述した低圧段タービン13aに対して高圧段過給機12と
は反対側に配置される。低圧段圧縮機13bのケーシングのガス入側には、サイレンサ1
4が設けられている。サイレンサ14は、外部から空気(新気)を吸入する際の騒音を軽
減するものである。このサイレンサ14の吸入口には、異物の吸い込みを防止するための
フィルタ(図示せず)が設けられている。一方、低圧段圧縮機13bのケーシングのガス
出側には、中間冷却器15に通じる給気管101が接続されている。
排気管111は、エンジン本体1から高圧段タービン12aに向かってタービン径方向
に排ガスを排出する配管である。本実施形態において、図1に示すように、排気管111
は、一端が排気マニホールド8に連結され且つ他端が高圧段タービン12aのケーシング
のガス入口部に連結されており、排気マニホールド8と高圧段タービン12aのケーシン
グ内とをタービン径方向に連通する。このような排気管111は、エンジン本体1におい
て発生した排ガスを、排気マニホールド8から高圧段タービン12aに向かってタービン
径方向に排出する。
排気管112、113は、高圧段タービン12aと低圧段タービン13aとの間に配置
されて高圧段タービン12aから低圧段タービン13aへ排ガスを流通させる流通管を構
成する配管である。具体的には、図1に示すように、排気管112、113は、高圧段タ
ービン12aのガス出側から低圧段タービン13aのガス入側までの領域に亘って回転軸
方向D1に直列に接続されている。このような排気管112、113は、互いに回転軸方
向D1に対向する高圧段タービン12aおよび低圧段タービン13aの各ケーシングの内
部空間同士を回転軸方向D1に連通して、高圧段タービン12aから送出された排ガスを
低圧段タービン13aに向かって回転軸方向D1に流通させることを可能にする。
中間冷却器15は、二段式過給機11による一段階目の圧縮後の燃焼用ガスを冷却する
ための冷却器である。具体的には、図1に示すように、中間冷却器15は、給気管101
を通じて低圧段圧縮機13bのケーシング内と連通し且つ給気管102等を介して高圧段
圧縮機12bのケーシング内と連通するように構成されており、エンジン本体1に設けら
れる。中間冷却器15は、低圧段圧縮機13bから給気管101を通じて流入して給気管
102から高圧段圧縮機12b側へ流通する燃焼用ガス、すなわち、低圧段圧縮機13b
によって圧縮された高温の燃焼用ガスを、例えば冷却水との熱交換等によって冷却する。
冷却器16は、二段式過給機11による二段階目の圧縮後の燃焼用ガスを冷却するため
のものである。具体的には、図1に示すように、冷却器16は、給気管103を通じて高
圧段圧縮機12bのケーシング内と連通し且つ内部空間等(図示せず)を介してエンジン
本体1の掃気トランク7と連通するように構成されており、エンジン本体1に設けられる
。冷却器16は、高圧段圧縮機12bから給気管103を通じて流入して掃気トランク7
側へ流通する燃焼用ガス、すなわち、高圧段圧縮機12bによってさらに圧縮された高温
の燃焼用ガスを、例えば冷却水との熱交換等によって冷却する。
ここで、本実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10において、二段式過給機11を
構成する高圧段過給機12および低圧段過給機13の各回転軸は、互いに平行であっても
よいが、同一軸上に位置することが好ましい。さらには、図1に示す回転軸方向D1につ
いて、高圧段過給機12、低圧段過給機13、サイレンサ14および排気管112、11
3の各中心軸は同一軸上に位置することが好ましい。また、本実施形態において、高圧段
過給機12および低圧段過給機13の回転軸方向D1は、エンジン本体1の出力軸方向D
2(幅方向D12)に対して平行である。すなわち、高圧段タービン12aの回転軸と低
圧段タービン13aの回転軸とは、エンジン本体1の出力軸に対して平行である。さらに
、二段式過給機11は、エンジン本体1の高さ方向D11について排気マニホールド8と
中間冷却器15および冷却器16との間に配置されている。具体的には、図1に示すよう
に、高圧段過給機12および低圧段過給機13は、排気マニホールド8に比べて高さ方向
D11の下側に配置されている。且つ、高圧段圧縮機12bは冷却器16の上方に配置さ
れ、低圧段圧縮機13bは中間冷却器15の上方に配置されている。
舶用ディーゼルエンジン10における二段式過給機11の配置構成は、上述したもの(
図1参照)に限定されないが、二段式過給機11の動力源である排ガスの配管長さを短く
して当該排ガスのエネルギーロスを低減するという観点や舶用ディーゼルエンジン10を
小型化するという観点から、上述したものであることが好ましい。
また、二段式過給機11による燃焼用ガスの過給効率を向上させるという観点から、低
圧段過給機13は、高圧段過給機12に比べて大型の過給機であることが好ましい。すな
わち、低圧段タービン13aは高圧段タービン12aに比べて大型のタービンであり、低
圧段圧縮機13bは高圧段圧縮機12bに比べて大型の圧縮機であることが好ましい。
(燃焼用ガスの過給動作)
つぎに、図1を参照しつつ、本実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10におけるエ
ンジン本体1への燃焼用ガスの過給動作について説明する。舶用ディーゼルエンジン10
において、二段式過給機11は、エンジン本体1から排出される排ガスを動力源として稼
働することにより、空気等の燃焼用ガスをエンジン本体1に対して過給する。
具体的には、図1に示すように、エンジン本体1の各シリンダ内の燃焼室で発生した排
ガスは、排気マニホールド8に一時貯留された後、排気マニホールド8から排気管111
を通じて高圧段タービン12aに供給される。高圧段タービン12aは、排気管111か
らの排ガスをタービン径方向に受けて回転しながら、この回転に使用した排ガスを回転軸
方向D1に送出する。高圧段タービン12aから送出された排ガスは、排気管112、1
13を通じて低圧段タービン13aに供給される。低圧段タービン13aは、排気管11
2、113からの排ガスを回転軸方向D1に受けて回転する。この回転に使用された排ガ
スは、低圧段タービン13aから排気管114へ送出され、その後、排気管114等を通
じて煙突(図示せず)から外部へ排出される。
高圧段タービン12aからの排ガスを動力源とした低圧段タービン13aの回転は、回
転軸を介して低圧段圧縮機13bに伝達される。これにより、低圧段圧縮機13bは、こ
の低圧段タービン13aの回転に伴って回転する。このように回転した状態の低圧段圧縮
機13bは、サイレンサ14の吸入口(フィルタが設けられた吸入口)等を通じて外部か
ら空気(新気)を燃焼用ガスとして吸入し、この吸入した燃焼用ガスを圧縮する(一段階
目の圧縮)。低圧段圧縮機13bは、この圧縮作用によって昇圧した燃焼用ガスを、給気
管101を通じて中間冷却器15へ圧送する。低圧段圧縮機13bによる圧縮後の燃焼用
ガスは、給気管101を通じて中間冷却器15内に流入し、中間冷却器15によって冷却
された後、中間冷却器15から給気管102等を通じて高圧段圧縮機12bに供給される
一方、エンジン本体1からの排ガスを動力源とした高圧段タービン12aの回転は、回
転軸を介して高圧段圧縮機12bに伝達される。これにより、高圧段圧縮機12bは、こ
の高圧段タービン12aの回転に伴って回転する。このように回転した状態の高圧段圧縮
機12bは、給気管102を通じて供給された燃焼用ガス、すなわち、上述した低圧段圧
縮機13bによる圧縮後の燃焼用ガスをさらに圧縮する(二段階目の圧縮)。高圧段圧縮
機12bは、この圧縮作用によってさらに昇圧した燃焼用ガスを、給気管103を通じて
冷却器16へ圧送する。高圧段圧縮機12bによる圧縮後の燃焼用ガスは、給気管103
を通じて冷却器16内に流入し、冷却器16によって冷却された後、冷却器16から内部
空間等を通じてエンジン本体1の掃気トランク7に供給される。
このようにして、エンジン本体1には、必要量の燃焼用ガスが過給される。過給された
燃焼用ガスは、掃気トランク7からエンジン本体1の各シリンダ内の燃焼室へ供給(掃気
)され、燃料とともに燃焼される。
(タービンの配置構成)
つぎに、本実施形態における高圧段タービン12aおよび低圧段タービン13aの配置
構成について詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態における高圧段タービンおよび
低圧段タービンの配置構成の一例を示す模式図である。なお、図2において、実線矢印は
、タービン回転の動力源である排ガスの流通を示す。
図2に示すように、高圧段タービン12aは、排ガスをタービン径方向に受けて回転す
るラジアルタービンであり、ケーシング12dに収容されている。ケーシング12dのガ
ス入口部には、排気管111が接続されている。ケーシング12dの内部には、ガス入口
部側から高圧段タービン12aを経由してガス出口部側に通じる流通路が形成されている
。高圧段タービン12aは、排気管111およびケーシング12d内の流通路を通じてタ
ービン径方向の両側から、排ガスを受ける。高圧段タービン12aは、タービン径方向か
らの排ガスの圧力により、回転軸12cを回転中心にして回転しながら、この回転に使用
された排ガスを回転軸方向D1に順次送出する。図2には特に図示しないが、高圧段ター
ビン12aは、回転軸12cを介して高圧段圧縮機12b(図1参照)と一体に連結され
ている。
また、図2に示すように、低圧段タービン13aは、排ガスを回転軸方向D1に受けて
回転する軸流タービンであり、ケーシング(図示せず)に収容されている。低圧段タービ
ン13aは、高圧段タービン12aから回転軸方向D1に送出された排ガスを受け、この
排ガスの圧力により、回転軸13cを回転中心にして回転する。図2には特に図示しない
が、低圧段タービン13aは、回転軸13cを介して低圧段圧縮機13b(図1参照)と
一体に連結されている。
これらの高圧段タービン12aと低圧段タービン13aとは、図2に示すように、互い
に回転軸方向D1に対向するように配置されている。この際、高圧段タービン12aと低
圧段タービン13aとは、互いのタービン翼側を回転軸方向D1に対向させている。この
ような対向配置により、高圧段タービン12aから回転軸方向D1に送出された排ガスが
低圧段タービン13aの軸流タービン翼に供給されるまでの流通経路を、可能な限り短く
することができる。また、この流通経路を形成する流通管を簡易に短く構成するという観
点から、高圧段タービン12aの回転軸12cと低圧段タービン13aの回転軸13cと
は、同一軸上に位置することが好ましく、さらには、高圧段タービン12aの回転軸12
cの中心軸C1と低圧段タービン13aの回転軸13cの中心軸C2とが同一軸上に一致
することが好ましい。
本実施形態において、上述した高圧段タービン12aから低圧段タービン13aへの排
ガスの流通経路を形成する流通管は、図2に示すように、排気管112、113によって
構成される。一方の排気管112は、回転軸方向D1に伸縮可能な伸縮管である。この排
気管112は、一端が高圧段タービン12aのケーシング12dのガス出口部に連結され
且つ他端が他方の排気管113に連結され、ケーシング12dと排気管113とを回転軸
方向D1に連通する。他方の排気管113は、低圧段タービン13aのケーシングにおけ
るガス入側の一部分となる配管である。この排気管113は、一端が上記の排気管112
に連結され且つ他端が低圧段タービン13aのケーシングのタービンノズル13dに連結され、排気管112とタービンノズル13dとを回転軸方向D1に連通する。また、排気管113の内部には、図2に示すように、高圧段タービン12a側から低圧段タービン13a側に向かって低圧段タービン13aのタービン径方向の両側に分岐する流通経路が形成されている。
これらの排気管112、113は、例えば回転軸方向D1に延在するように高圧段ター
ビン12aと低圧段タービン13aとの間に配置され、高圧段タービン12aから低圧段
タービン13aへ排ガスを流通させる。具体的には、図2に示すように、一方の排気管1
12は、高圧段タービン12aから回転軸方向D1に送出された排ガスを、高圧段タービ
ン12aのケーシング12dのガス出口部から他方の排気管113に向かって回転軸方向
D1に流通させる。他方の排気管113は、排気管112から回転軸方向D1に送出され
た排ガスを、低圧段タービン13aのケーシングのタービンノズル13dに向かって分流させながら回転軸方向D1に流通させる。また、伸縮管である排気管112は、高温の排ガスの流通に起因して排気管112、113が受ける熱応力を、回転軸方向D1の伸縮によって吸収する。これにより、排気管112は、熱応力による排気管112、113の変形および破損を防止する。
排気管112、113を通じてタービンノズル13dから低圧段タービン13aに供給された排ガスは、低圧段タービン13aを回転させた後、低圧段タービン13aのケーシング内の排気管114に流入する。その後、この排ガスは、排気管114等を通じて煙突から外部に排出される。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10では、高
圧段過給機12(第1の過給機)が有する高圧段タービン12aを、エンジン本体1から
排出された排ガスを受けて回転するラジアルタービンとし、低圧段過給機13(第2の過
給機)が有する低圧段タービン13aを、高圧段タービン12aから送出された排ガスを
受けて回転する軸流タービンとし、高圧段タービン12aと低圧段タービン13aとが回
転軸方向D1に対向するように高圧段過給機12と低圧段過給機13とを配置し、高圧段
タービン12aと低圧段タービン13aとの間に配置された流通管(例えば排気管112
、113)を通じて、高圧段タービン12aから低圧段タービン13aへ排ガスを流通さ
せている。
このため、高圧段タービン12aから回転軸方向D1に送出される排ガスのガス出口部
と、排ガスを回転軸方向D1に受ける低圧段タービン13aのガス入口部とを、回転軸方
向D1について可能な限り近接配置することができる。これにより、高圧段タービン12
aから低圧段タービン13aへ排ガスを流通させる流通管の長さ(流通経路長)を可能な
限り短くすることができる。この結果、流通管を通じた排ガスの流通に伴う放熱および圧
力損失を低減できることから、各過給機のタービンの動力源となる排ガスのエネルギー損
失を低減することができる。
さらには、高圧段過給機12と低圧段過給機13と上記の流通管とを回転軸方向D1に
並べて近接配置できることから、エンジン本体1に対する各過給機の配置に必要な占有領
域を縮小することができる。この結果、舶用ディーゼルエンジン10の規模を、例えば、
上述した特許文献1、2に開示される従来のディーゼルエンジンに比べて小型化すること
ができる。
また、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10では、エンジン本体1から
高圧段タービン12aに向かってタービン径方向に排ガスを排出する排気管111を設け
ている。このため、エンジン本体1(例えば排気マニホールド8)から高圧段タービン1
2aへの排ガスの流通経路を可能な限り短くすることができる。これにより、当該流通経
路を形成する排気管111の短化を促進できることから、エンジン本体1から排気管11
1を通じて高圧段タービン12aへ排出される排ガスの放熱および圧力損失を低減して、
高圧段タービン12aの動力源となる当該排ガスのエネルギー損失を可能な限り低減する
ことができる。
また、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10では、高圧段タービン12
aの回転軸と低圧段タービン13aの回転軸とが同一軸上に位置するように、高圧段過給
機12と低圧段過給機13とが配置されている。このため、互いに回転軸方向D1に対向
するよう配置される高圧段タービン12aと低圧段タービン13aとの間における排ガス
の流通管を、簡易に短く構成することができる。これにより、高圧段タービン12aから
低圧段タービン13aへの排ガスの流通経路長を簡易に短化できることから、当該排ガス
のエネルギー損失の低減を促進することができる。
また、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10では、高圧段タービン12
aの回転軸と低圧段タービン13aの回転軸とがエンジン本体1の出力軸に対して平行と
なるように、高圧段過給機12と低圧段過給機13とがエンジン本体1に設けられている
。このため、高圧段タービン12aおよび低圧段タービン13aの動力源となる排ガスの
流通経路長を短くして当該排ガスのエネルギー損失の低減を実現しながら、エンジン本体
1に対する各過給機の配置に必要な占有領域を可能な限り縮小し、且つ、エンジン本体1
と各過給機との接合部分に負荷される荷重の偏りを抑制することができる。この結果、上
述した特許文献1、2に開示される従来のディーゼルエンジンに比べて、舶用ディーゼル
エンジン10の規模の小型化を促進できるとともに、エンジン本体1と各過給機との接合
部分に過度に偏った荷重が負荷されないようにバランスよく、エンジン本体1に各過給機
を配置することができる。
具体的には、特許文献1に開示される従来のディーゼルエンジンでは、高圧段過給機お
よび低圧段過給機が、互いにタービンの回転軸方向に対して垂直な方向(すなわち側方)
に離間して並ぶ態様で、冷却器等の関連装置とともにエンジン本体の一側面に配置されて
いる。この場合、これらの各過給機および関連装置(以下、「各過給機等の装置」と適宜
略記する)とエンジン本体との接合部分には、エンジン本体の一側面に過度に偏った荷重
が負荷される虞がある。したがって、各過給機等の装置とエンジン本体との接合を確保す
るためには、これらの接合部分を強固に補強する必要がある。これに起因して、エンジン
本体に対する各過給機等の装置の配置に掛かる手間やコストが増大するという問題が生じ
る。
また、特許文献2に開示される従来のディーゼルエンジンでは、高圧段過給機および低
圧段過給機が、冷却器等の関連装置とともにエンジン本体の幅方向の両端面に各々分かれ
て配置されている。この場合、各過給機等の装置がエンジン本体の幅方向の両端面からは
み出るため、ディーゼルエンジンの幅寸法(例えばエンジン本体の出力軸方向の長さ)が
増大し、これに起因して、ディーゼルエンジンの小型化が困難になるという問題が生じる
。延いては、ディーゼルエンジンを設置する機関室のスペースを広げなければならない虞
があり、この結果、積荷や客室のスペース等、船舶内における機関室以外の重要スペース
を縮減しなければならないリスクがある。
これら従来のディーゼルエンジンに対し、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエン
ジン10では、上述したように、小型化を促進できるとともに、エンジン本体1に各過給
機をバランスよく配置できるため、上記従来のディーゼルエンジンの問題を全て解消する
ことができる。
また、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10では、低圧段過給機13を
中間冷却器15の上方に配置し、高圧段過給機12を冷却器16の上方に配置している。
このため、エンジン本体1から高圧段タービン12aへ排ガスを流通させる配管(排気管
111)の短化を阻害することなく、低圧段過給機13の圧縮機(低圧段圧縮機13b)
から中間冷却器15へ圧縮後の燃焼用ガスを流通させる配管(給気管101)と、高圧段
過給機12の圧縮機(高圧段圧縮機12b)から冷却器16へ圧縮後の燃焼用ガスを流通
させる配管(給気管103)との双方の長さを短化することができる。これにより、高圧
段過給機12、低圧段過給機13、中間冷却器15および冷却器16の各間の配管を簡易
に短く構成することができ、この結果、舶用ディーゼルエンジン10の規模の小型化を簡
易に実現することができる。
また、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10では、高圧段過給機12お
よび低圧段過給機13を、エンジン本体1の排気マニホールド8に比べて高さ方向D11
の下側に配置している。このため、排気マニホールド8と高圧段タービン12aのケーシ
ング内とを連通する排気管111の短化を図るとともに、高圧段過給機12および低圧段
過給機13を、エンジン本体1の上端部からはみ出ないように配置することができる。こ
の結果、舶用ディーゼルエンジン10の高さ寸法(高さ方向D11の長さ)を短くできる
ことから、舶用ディーゼルエンジン10の規模の小型化をより促進することができる。
また、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10では、高圧段タービン12
aから低圧段タービン13aへ排ガスを流通させる流通管が、これらのタービンの回転軸
方向D1に伸縮可能な伸縮管(排気管112)を備えている。このため、当該流通管が高
温の排ガスから受ける熱による伸縮を、伸縮管である排気管112によって吸収すること
ができる。これにより、当該流通管の熱応力による変形および破損を防止することができ
、この結果、当該流通管の長寿命化を図ることができる。
また、本発明の実施形態に係る舶用ディーゼルエンジン10では、低圧段過給機13を
、高圧段過給機12に比べて大型の過給機にしている。このため、燃焼用ガスを段階的に
圧縮する際の圧縮比を簡易に最適化することができ、これにより、燃焼用ガスの過給効率
を高めることができる。
なお、上述した実施形態では、2つの過給機(高圧段過給機12および低圧段過給機1
3)を有する二段式過給機11がエンジン本体1に適用された場合を例示したが、本発明
は、これに限定されるものではない。例えば、エンジン本体1には、複数(2つ以上)の
過給機によって段階的に燃焼用ガスを圧縮する多段式過給機が適用されてもよい。この場
合、多段式過給機を構成する高圧段過給機12および低圧段過給機13のうち、高圧段過
給機12が複数設けられてもよいし、低圧段過給機13が複数設けられてもよいし、これ
らの組み合わせであってもよい。
また、上述した実施形態では、高圧段タービン12aから低圧段タービン13aへ排ガ
スを流通させる流通管の一例として、伸縮管である排気管112と、低圧段タービン13
aのケーシングのガス入側端部となる排気管113とを連結して構成される流通管を例示
したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、当該流通管は伸縮管を備え
ていなくてもよく、この場合、高圧段タービン12aのケーシング12dのガス出口部に
排気管113のガス入口部を連結してもよい。また、当該流通管は、2つの排気管112
、113によって構成されるものに限定されず、単一の排気管によって構成されるもので
あってもよいし、複数(2つ以上)の排気管によって構成されるものであってもよい。
さらに、上述した実施形態では、上記流通管における高圧段タービン12a側の配管を
伸縮管としていたが、本発明は、これに限定されない。本発明において、上記流通管にお
ける低圧段タービン13a側の配管(例えば排気管113)を伸縮管としてもよい。
また、上述した実施形態では、エンジン本体1からの排ガスを高圧段タービン12aへ
流通させる排気管111のガス入口部が、排気マニホールド8に連結されていたが、本発
明は、これに限定されるものではない。例えば、排気管111のガス入口部は、排気マニ
ホールド8を介さずに、エンジン本体1の各シリンダに連結されてもよい。この場合、エ
ンジン本体1は、排気マニホールド8を備えていなくてもよい。
また、上述した実施形態では、外部から吸入した空気(新気)を燃焼用ガスとしていた
が、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、エンジン本体1からの排ガスの
一部をエンジン本体1に再循環するEGRシステムをさらに備えるようにし、このEGR
システムによる再循環ガスと外部からの空気との混合ガスを燃焼用ガスとしてもよい。
また、上述した実施形態により本発明が限定されるものではなく、上述した各構成要素
を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。その他、上述した実施形態に基づ
いて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇
に含まれる。
1 エンジン本体
2 台板
3 架構
4 シリンダジャケット
5 シリンダライナ
6 シリンダカバー
7 掃気トランク
8 排気マニホールド
10 舶用ディーゼルエンジン
11 二段式過給機
12 高圧段過給機
12a 高圧段タービン
12b 高圧段圧縮機
12c、13c 回転軸
12d ケーシング
13 低圧段過給機
13a 低圧段タービン
13b 低圧段圧縮機
13d タービンノズル
14 サイレンサ
15 中間冷却器
16 冷却器
101、102、103 給気管
111、112、113、114 排気管
C1、C2 中心軸
D1 回転軸方向
D2 出力軸方向
D11 高さ方向
D12 幅方向

Claims (8)

  1. 燃料を燃焼させて出力軸から船舶の推進力を出力するエンジン本体と、
    前記エンジン本体から排出された排ガスを受けて回転するラジアルタービンを有する第1の過給機と、
    前記ラジアルタービンの回転軸方向について前記ラジアルタービンと対向するように配置され、前記ラジアルタービンから送出された前記排ガスを受けて回転する軸流タービンを有する第2の過給機と、
    前記ラジアルタービンと前記軸流タービンとの間に配置され、前記ラジアルタービンから前記軸流タービンへ前記排ガスを流通させる流通管と、
    前記第2の過給機の圧縮機によって圧縮された燃焼用ガスを冷却する第1の冷却器と、
    前記第1の過給機の圧縮機によってさらに圧縮された前記燃焼用ガスを冷却する第2の冷却器と、
    を備え
    前記エンジン本体は、排気マニホールドを備え、
    前記第1の冷却器および前記第2の冷却器は、前記エンジン本体の前記出力軸の長手方向に並んで配置され、
    前記第1の過給機、前記第2の過給機および前記流通管は、前記エンジン本体の高さ方向について、前記排気マニホールドと前記第1の冷却器および前記第2の冷却器との間に配置されていることを特徴とする舶用ディーゼルエンジン。
  2. 前記エンジン本体から前記ラジアルタービンに向かって前記ラジアルタービンの径方向に前記排ガスを排出する排気管を備えることを特徴とする請求項1に記載の舶用ディーゼルエンジン。
  3. 前記ラジアルタービンの回転軸と前記軸流タービンの回転軸とは、同一軸上に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の舶用ディーゼルエンジン。
  4. 前記ラジアルタービンの回転軸と前記軸流タービンの回転軸とは、前記エンジン本体の前記出力軸に対して平行であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の舶用ディーゼルエンジン。
  5. 前記第2の過給機は前記第1の冷却器の上方に配置され、前記第1の過給機は前記第2の冷却器の上方に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の舶用ディーゼルエンジン。
  6. 前記第1の過給機および前記第2の過給機は、前記排気マニホールドに比べて、前記エンジン本体の高さ方向の下側に配置されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の舶用ディーゼルエンジン。
  7. 前記流通管は、前記回転軸方向に伸縮可能な伸縮管を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の舶用ディーゼルエンジン。
  8. 前記第2の過給機は、前記第1の過給機に比べて大型の過給機であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の舶用ディーゼルエンジン。
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