JP6974887B1 - 骨格ブロック構造体、挿入ブロック体の製造方法及び骨格ブロック構造体の製造方法 - Google Patents

骨格ブロック構造体、挿入ブロック体の製造方法及び骨格ブロック構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貯留施設の作製に要するコストの低減及び工期の短縮が可能な、骨格ブロック構造体、挿入ブロック体の製造方法及び骨格ブロック構造体の製造方法を提供する。【解決手段】骨格ブロック構造体は、複数の骨格ブロック10の集合体と、骨格ブロック10の集合体の外周を囲って貯留槽を構成する外周壁と、流入管と、流出管と、貯留槽内を主空間と流出管に連通する副空間とに区画し、主空間から副空間への水の流入を規制する仕切シート61と、仕切シート61で覆われて副空間に挿入された挿入ブロック体60と、を備え、挿入ブロック体60は、外周に板材80(80A〜80E)がネジで固定された挿入ブロック本体70を有し、仕切シート61は、挿入ブロック本体70の外周を覆い板材80(80A〜80E)に固定されている。【選択図】図5

Description

本発明は、ビルあるいは集合住宅、特に団地、学校、病院などにおいて、雨水等を防火用や散水用、あるいは洪水防止用等として使用すべく貯水するための貯留施設、あるいは降水を一時的に貯留施設に蓄えておき少しずつ浸透させる浸透施設に用いられる骨格ブロック構造体、挿入ブロック体の製造方法及び骨格ブロック構造体の製造方法に関する。
昨今では、都市化に伴う土地の被覆により、雨水の地下浸透能力の低下が著しく、道路冠水や施設浸水の被害が多発している。この問題に対処するため、従来から、河川の水や雨水等を地中に貯水する貯水施設に設けられた貯水空間に設置されて、貯留槽を構成する樹脂製の骨格ブロック構造体が知られている。この骨格ブロック構造体は、樹脂製の複数の骨格ブロックを水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層することによって構成される(例えば、特許文献1を参照)。
係る貯水空間においては、周囲から受ける土圧に対処するための強度を確保する必要がある。上述のように、貯水空間内に骨格ブロック構造体を設置することにより、周囲から受ける土圧を骨格ブロック構造体で受け止めることができる。この結果、土圧に対する貯水空間の強度を高めることができる。
特開2008−38457号公報
ところで、上述のように、骨格ブロック構造体が貯水空間に設置されて貯留槽が構成される場合、貯留槽から流出する水の流量を調整するために、貯留槽からの水の流出経路の途中にオリフィス(絞り孔)を設けることが好ましい。更に、雨水等に含まれる石や砂利等の比較的大きな粒子の貯留槽内への流入を抑制するために、貯留槽への水の流入経路の途中に、これらの粒子を事前に捕獲するための流入槽を設けることが好ましい。
従来、このようなオリフィスは、孔部となる開口以外の箇所に対し非常に高い遮水性が求められているため、樹脂製の骨格ブロック構造体によりオリフィスを形成することは難しく、コンクリート等で作製され、樹脂製の骨格ブロック構造体で構成される貯留槽の外部に設置されていた。このため、貯留施設の作製に要するコストの低減及び工期の短縮の観点からは、改善する余地があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、貯留施設の作製に要するコストの低減及び工期の短縮が可能な、骨格ブロック構造体、挿入ブロック体の製造方法及び骨格ブロック構造体の製造方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る骨格ブロック構造体、挿入ブロック体の製造方法及び骨格ブロック構造体の製造方法は、下記(1)〜()を特徴としている。
(1) 貯水空間内に設置され貯留槽を構成する骨格ブロック構造体であって、
前記骨格ブロック構造体は、
水平方向に隣接配置され且つ垂直方向に積層される複数の骨格ブロックからなる骨格ブロックの集合体と、
前記骨格ブロックの集合体の外周を囲って前記貯留槽を構成する外周壁と、
前記貯留槽に水を流入するための流入部と、
前記貯留槽に貯留されている水を流出するための流出部と、
前記貯留槽内を第1の空間と前記流出部に連通する第2の空間とに区画し、前記第1の空間から前記第2の空間への水の流入を規制する仕切シートと、
前記仕切シートで覆われて前記第2の空間に挿入された挿入ブロック体と、
を備え、
前記挿入ブロック体は、外周に板材が固定部材で固定された挿入ブロック本体を有し、前記第1の空間と前記第2の空間とを連通しオリフィスとして機能する開口が形成されており、
前記仕切シートは、前記挿入ブロック本体の外周を覆い前記板材に固定され、前記開口に対応する位置に孔部が形成されており、
前記板材は、前記挿入ブロック本体を構成する各側面において、底辺および左右両側辺に沿った位置、および前記底辺と上辺との間で前記底辺と平行となる位置に配置され、
前記底辺と上辺との間に配置された板材の上端は、前記挿入ブロック本体の上端よりも低い位置とされ、前記挿入ブロック本体の上端近傍に形成される越流堰の開口の下縁となる、
骨格ブロック構造体。
上記(1)の構成の骨格ブロック構造体によれば、仕切シートにより、第1の空間と、流出部に連通する第2の空間とに区画され、仕切シートで覆われた挿入ブロック体が第2の空間に挿入されている。これにより、第2の空間を挿入ブロック体で良好に形成しつつ仕切シートで第1の空間から第2の空間への水の流入を規制することができる。したがって、例えば第2の空間内への水の流入量を制限したり、第2の空間内に移動した水が、流出部を介して貯留槽の外部に流出する流量を制限できる。
更に、骨格ブロック構造体を構築している途中で、第2の空間に挿入ブロック体を挿入して設置することにより、仕切シートによって第1の空間からの水の流入が規制された第2の空間を簡単に設けることができる。この結果、越流桝(オリフィス桝)をコンクリートで作製して設置する場合と比べて、コンクリートと同等の遮水性を実現しつつ、貯留施設の作製に要するコストの低減及び工期の短縮が可能となる。
また、挿入ブロック本体に板材を設け、挿入ブロック本体を包んだ仕切シートを板材に固定しているので、単に挿入ブロック本体を仕切シートで包む場合と比べ、高い遮水性を得ることができる。
また、挿入ブロック本体を構成する各側面において、底辺および左右両側辺に沿った位置、および底辺と上辺との間で底辺と平行となる位置に板材が配置されている。これにより、挿入ブロック本体に対して、底辺および左右両側辺に沿った位置、および底辺と上辺との間で底辺と平行となる位置で仕切シートを固定することができ、簡易な構造で高い遮水性を得ることができる。
) 前記板材は樹脂板であり、前記仕切シートは、熱溶着又は接着剤により前記板材に固定されている、
上記(1)に記載の骨格ブロック構造体。
上記()の構成の骨格ブロック構造体によれば、熱溶着又は接着剤によって樹脂板からなる板材に仕切シートを容易にかつ良好に固定することができ、簡易な構造で高い遮水性を得ることができる。
) 前記貯留槽の外周壁は、遮水シートにより覆われており、
前記挿入ブロック体の下端における前記仕切シートと前記遮水シートとの隙間が止水シートにより覆われている、
上記(1)又は(2)に記載の骨格ブロック構造体。
上記()の構成の骨格ブロック構造体によれば、止水シートが、仕切シートと遮水シートとの境界部分を外側から覆っているので、貯留槽内に貯水された際に、水圧により止水シートが仕切シートと遮水シートとを確実に繋ぐようになる。
) 複数の骨格ブロックを、水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して挿入ブロック本体を構成し、
前記挿入ブロック本体の各側面に板材を取り付け、
展開された仕切シートの上に前記挿入ブロック本体を載置し、
前記仕切シートの四方を持ち上げて前記挿入ブロック本体を包み込み、前記板材に固定する、挿入ブロック体の製造方法であって、
前記挿入ブロック体に、オリフィスとして機能する開口を形成し、
前記仕切シートの前記開口に対応する位置に孔部を形成し、
前記板材を、前記挿入ブロック本体を構成する各側面において、底辺および左右両側辺に沿った位置、および前記底辺と上辺との間で前記底辺と平行となる位置に配置し、
前記底辺と上辺との間に配置される板材の上端を、前記挿入ブロック本体の上端よりも低い位置とし、前記挿入ブロック本体の上端近傍に形成される越流堰の開口の下縁とする、
挿入ブロック体の製造方法。
上記()の構成の挿入ブロック体の製造方法によれば、複数の骨格ブロックを、水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して構成した挿入ブロック本体の各側面に板材を取り付け、この挿入ブロック本体を、展開された仕切シートの上に載置し、仕切シートの四方を持ち上げて挿入ブロック本体を包み込んで板材に固定する。これにより、周囲が仕切シートで覆われた挿入ブロック体を容易に製造することができる。
) 貯水空間内に設置され貯留槽を構成する骨格ブロック構造体の製造方法であって、
前記骨格ブロック構造体は、
複数の骨格ブロックを水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して骨格ブロックの集合体を形成し、
前記骨格ブロックの集合体の外周を囲って前記貯留槽を構成する外周壁と、前記貯留槽に水を流入するための流入部と、前記貯留槽に貯留されている水を流出するための流出部と、を形成し、
前記貯留槽内を第1の空間と前記流出部に連通する第2の空間とに区画し、
前記第2の空間に、上記()に記載の方法で製造した挿入ブロック体を挿入する、
ことによって製造される、
骨格ブロック構造体の製造方法。
上記()の構成の骨格ブロック構造体の製造方法によれば、複数の骨格ブロックを水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して骨格ブロックの集合体を形成し、骨格ブロックの集合体の外周を外周壁で囲って貯留槽を構成する。貯留槽に水を流入するための流入部と、貯留槽に貯留されている水を流出するための流出部と、を形成する。貯留槽内を第1の空間と流出部に連通する第2の空間とに区画し、第2の空間に、挿入ブロック本体の周囲が仕切シートで覆われた挿入ブロック体を挿入する。これにより、仕切シートによって第1の空間からの水の流入が規制された第2の空間を備える貯留施設を容易に作製することができ、作製に要する工期を短縮させることができる。
本発明によれば、貯留施設の作製に要するコストの低減及び工期の短縮が可能な骨格ブロック構造体、挿入ブロック体の製造方法及び骨格ブロック構造体の製造方法を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る骨格ブロック構造体の概略上面図である。 図2は、図1のA−A線断面図である。 図3は、骨格ブロック構造体を構成する骨格ブロックの斜視図である。 図4は、仕切シートにより挿入ブロック本体が覆われた挿入ブロック体の斜視図である。 図5は、仕切シートによって挿入ブロック本体を覆う前の挿入ブロック体の斜視図である。 図6は、挿入ブロック本体の側面に組付けられる壁体を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は下面図である。 図7は、板材の壁体への固定構造を説明する図であって、(a)は固定前の斜視図、(b)は固定した状態の斜視図である。 図8は、オリフィス用の板材が固定されたオリフィス用の壁体の斜視図である。 図9は、幅調整用の板材が固定された幅調整用の壁体の斜視図である。 図10は、側部用の板材が固定された壁体の斜視図である。 図11は、越流用の板材が固定された越流用の壁体を示す図であって、(a)は正面側から視た斜視図、(b)は背面側から視た斜視図である。 図12は、異なる高さ寸法の越流用の板材が固定された越流用の壁体を示す図であって、(a)は正面側から視た斜視図、(b)は背面側から視た斜視図である。 図13は、挿入ブロック体の設置構造を示す概略断面図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
骨格ブロック構造体1は、典型的には、河川の水や雨水等を地中に貯水する貯水施設に設けられた貯水空間に設置されて、貯留槽を構成するために使用される。このような貯水空間は、例えば、地面を掘り下げることで形成された直方体状等の凹部の内表面を内張層で覆うことによって形成される。内張層としては、砂利、不織布、或いは防水シート等が使用され得る。本例では、内張層として遮水シートが使用される。
図1及び図2に示すように、骨格ブロック構造体1は、水平方向に隣接配置され且つ垂直方向に積層される複数の骨格ブロック10からなる骨格ブロック10の集合体の外周を、外周壁20で囲うことで、貯留槽を構成している。
この骨格ブロック構造体1は、貯留槽内が、主空間S1と、流入管(流入部)30に連通する副空間S2と、流出管(流出部)40に連通する副空間S3とに区画されている。流出管40に連通する副空間S3には、越流桝(オリフィス桝)となる後述の挿入ブロック体60が挿入される。
まず、骨格ブロック10の集合体について説明する。樹脂製の骨格ブロック10の集合体を構成する樹脂製の各骨格ブロック10は、例えば、図3に示すように、平面形状が正方形であり且つ互いに平行な上面及び下面を有する平板状の基台11を備える。基台11は、例えば、基台11の正方形状の外枠を構成する外周フレーム12と、外周フレーム12の内側空間にて外周フレーム12と一体に連結された複数のリブ13と、によって構成される。
このため、基台11の上面には、隣接するリブ13で区画された複数の溝部(貫通孔)14が形成されている。この溝部14は、後述する挿入ブロック体60を構成する壁体71の突起部73(図6参照)が嵌合されて、骨格ブロック10に壁体71を連結・固定するために使用される。
基台11には、その上面から立設すると共に先端に近づくほど小径となる円錐台状の複数(典型的には、2つ)の同形の支持体15が形成される。また、基台11の上面には、複数(典型的には、2つ)の同形の嵌合穴16が形成される。
平面視にて、2つの支持体15のそれぞれの中心は、基台11の外周形状である正方形(以下、「外周正方形」と呼ぶ)の一対の対角線のうち一方の対角線上に位置し、2つの嵌合穴16のそれぞれの中心は、外周正方形の一対の対角線のうち他方の対角線上に位置している。平面視にて、2つの支持体15、及び、2つの嵌合穴16は、「2つの支持体15の2つの中心と、2つの嵌合穴16の2つの中心とを四隅とする四角形」が「外周正方形を0.5倍に縮小した正方形」となるように配置されている。
下段の骨格ブロック10に上下を逆さまにした上段の骨格ブロック10を近づけて、上段の骨格ブロック10の支持体15を下段の骨格ブロック10の嵌合穴16に挿入し、且つ、上段の骨格ブロック10の嵌合穴16に下段の骨格ブロック10の支持体15を挿入することによって、上下2段の骨格ブロック10を互いに連結・固定することができる。つまり、上下2段の骨格ブロック10の部分集合体が、骨格ブロック10の集合体における「1つの層」を構成する。
「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」を構成する手法として、主として、以下の2つの手法がある。第1に、上下を逆さまにした上段の各骨格ブロック10を、水平方向に縦横に隣接配置された下段の対応する1つの骨格ブロック10と連結・固定する手法である。第2に、上下を逆さまにした上段の各骨格ブロック10を、水平方向に縦横に隣接配置された下段の対応する4つの骨格ブロック10と連結・固定する手法である(所謂「千鳥配置」とする)。図1及び図2に示す例では、第2の手法によって構成された「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」を5つ積層して得られる、5層の直方体状の骨格ブロック10の集合体が示されている。
水平方向に隣接配置された「骨格ブロック10」同士の連結・固定、並びに、上下方向に積層された「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」同士の連結・固定は、例えば、所定の把持具を用いること、並びに、互いに連結される連結面の一方に設けた嵌合突起部と他方に設けた嵌合凹部とを嵌合すること、等によって達成され得る。上記第2の手法(千鳥配置)によって「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」が構成される場合、水平方向に隣接配置された「骨格ブロック10」同士を連結・固定する手段が不要となる。
次に、外周壁20について説明する。図1及び図2に示す例では、樹脂製の外周壁20が、直方体状の骨格ブロック10の集合体の外周の全体を覆っている。但し、後述する挿入ブロック体60の一側面が、図1に示すように骨格ブロック10の集合体の一側面と一致するように配置される場合には、この側面位置において外周壁20を設けなくてもよい。この樹脂製の外周壁20は、例えば、樹脂製の複数の外周壁ブロックを、骨格ブロック10の集合体の外周の全体を覆うように、水平方向及び垂直方向に縦横に隣接配置することで構成され得る。
骨格ブロック10の集合体の側面を覆う各外周壁ブロックの高さは、例えば、骨格ブロック10の集合体における「1つの層」の高さと一致している。この場合、図1及び図2に示す例では、5層の直方体状の骨格ブロック10の集合体の側面を覆う外周壁20は、矩形環状に隣接配置された複数の外周壁ブロックからなる1層分の高さの外周壁ブロックの部分集合体を、垂直方向に5つ積層することで構成される。このとき、5つの「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」の各々が順次積層される毎に、その最上位に位置する「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」の周囲を覆うように、1層分の高さの外周壁ブロックの部分集合体を順次積層していくことができる。
図1及び図2に示すように、骨格ブロック構造体1は、更に、貯留槽に水を流入するための流入管30と、貯留槽に貯留されている水を流出するための流出管40とを備える。図1及び図2に示す例では、流入管30が、骨格ブロック10の集合体の一側(図1及び図2では左側)の側面を覆う外周壁20の上端近傍の所定位置にて、外周壁20を貫通するように外周壁20に固定配置される。流出管40は、骨格ブロック10の集合体の他側(図1及び図2では右側)の下端近傍の所定位置にて、後述する挿入ブロック体60に接続されている。流入管30及び流出管40としては、例えば、塩化ビニル製の配管が使用され得る。
図1及び図2に示すように、骨格ブロック構造体1は、更に、貯留槽内を、主空間S1と、流入管30に連通する副空間S2とに区画する流入側仕切壁50を備える。図1及び図2に示す例では、流入側仕切壁50は、上方からみて、一側(図1及び図2では左側)に開口するU字状であって、U字状の一対の開口縁が流入管30の下方に位置する外周壁20の内壁に接続されたU字状の形状を有するように、貯留槽の底壁(即ち、外周壁20における底壁を構成する部分)から立ち上がっている。したがって、副空間S2は、流入管30に連通すると共に、U字状の流入側仕切壁50と外周壁20の一部とで画成された直方体状の空間である。
流入側仕切壁50の上縁は、貯留槽(外周壁20)の上縁より低い位置にある。したがって、流入管30を介して貯留槽に流入する雨水等は、まず、副空間S2へ移動し、雨水等に含まれる比較的大きな粒子が副空間S2の底部に捕獲される。これらの粒子が除去された後の水が、流入側仕切壁50の上縁を越えて、主空間S1に移動して貯留される。このように、副空間S2は、雨水等に含まれる石や砂利等の比較的大きな粒子の主空間S1への流入を抑制するための流入槽として機能し得る。換言すれば、流入槽が、貯留槽の内部に設けられている。
樹脂製の流入側仕切壁50は、例えば、樹脂製の複数の仕切ブロックを、水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層することで構成され得る。仕切ブロックの高さは、例えば、骨格ブロック10の支持体15の高さと略一致している。
図1及び図2に示す例では、平板状に水平方向に隣接配置された下段の骨格ブロック10の部分集合体上に、複数の仕切ブロックを、U字状に並ぶように連結・固定し、この状態にて、下段の骨格ブロック10の部分集合体に、上下を逆さまにした上段の骨格ブロック10の部分集合体を組み付けることで、1層分の高さの流入側仕切壁50が挟持された「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」(=1層)が得られる。このような1層分の高さの流入側仕切壁50が挟持された「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」を垂直方向に4つ積層し、この積層体の上に、仕切ブロックが挟持されない「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」を積層することで、図1及び図2に示すように、上縁が貯留槽の上縁より低い位置にある流入側仕切壁50が得られる。
なお、図1及び図2に示す例では、貯留槽の上壁(外周壁20における上壁を構成する部分)の所定位置にて、副空間S2内を点検するための点検孔21が形成されている。このため、貯留槽における点検孔21の下方領域(即ち、副空間S2内)には、骨格ブロック10が配置されないことにより、点検孔21と貯留槽の底壁(外周壁20における下壁を構成する部分)とを繋ぐ空間23が形成されている。
図1及び図2に示すように、骨格ブロック構造体1は、更に、貯留槽内が、主空間(第1の空間)S1と、この主空間S1とは別の副空間(第2の空間)S3とに区画されている。副空間S3は、上方からみて、貯水槽の流出管40の隣接位置にて、直方体状を有するように設けられており、流出管40は、副空間S3に連通されている。副空間S3は、骨格ブロック構造体1を作製する際に、副空間S3に対応する箇所に骨格ブロック10を配置しないことにより主空間S1と区画されている。副空間S3には、この副空間S3に相当する直方体形状を有する挿入ブロック体60が挿入されている。流出管40側に位置する挿入ブロック体60の側面は、骨格ブロック構造体1の全体を覆う遮水シートと隣接されており、流出管40は、挿入ブロック体60の側面を貫通している。したがって、副空間S3は、流出管40に連通すると共に、挿入ブロック体60で画成された直方体状の空間である。なお、骨格ブロック構造体1の全体を外周壁20で覆った場合には、流出管40側に位置する挿入ブロック体60の側面は、外周壁20の内壁と隣接されるようになる。
なお、図1及び図2に示す例では、貯留槽の上壁(外周壁20における上壁を構成する部分)の所定位置にて、副空間S3内を点検するための点検孔22が形成されている。このため、貯留槽における点検孔22の下方領域(即ち、副空間S3内)には、骨格ブロック10が配置されないことにより、点検孔22と貯留槽の底壁(外周壁20における下壁を構成する部分)とを繋ぐ空間24が形成されている。
図2に示すように、挿入ブロック体60には、特に、下端近傍位置にて、オリフィス(貫通した絞り孔、開口ともいう)53が形成されている。即ち、オリフィス53が、貯留槽の内部に設けられている。このため、貯留槽の主空間S1に貯留されている水は、オリフィス53を経由して貯留槽の副空間S3へ移動し、副空間S3へ移動した水が、流出管40を介して貯留槽の外部に流出する。これにより、貯留槽から流出する水の流量がオリフィス53によって調整され得る。
更に、挿入ブロック体60には、特に、上端近傍位置にて、1つ又は複数の越流堰の開口54が形成されている。開口54の総開口面積は、オリフィス53の総開口面積より大きい。これにより、副空間S2から過大な流量の水が主空間S1に流れ込むことで主空間S1に貯留される水が越流しようとする場合に、主空間S1に貯留されている水が、開口54を経由して貯留槽の副空間S3へ容易に移動し、副空間S3へ移動した水が、流出管40を介して貯留槽の外部に流出する。これにより、主空間S1が満水になることが防止される。
上記の骨格ブロック構造体1を貯水施設に設けられた貯水空間(地面に形成された凹部)に設置する場合、典型的には、まず、貯水空間の底面に保護シート及び遮水シートを敷設する。次いで、貯水空間内に骨格ブロック構造体1を組み立てる。
次いで、骨格ブロック10を配置しないことにより主空間S1と区画した副空間S3に挿入ブロック体60を挿入する。このとき、挿入ブロック体60の底面の仕切シート61と貯水空間の底面を覆う遮水シートとを接着あるいは溶着してもよい。
その後、骨格ブロック構造体1の側面及び上面を覆うように、骨格ブロック構造体1に保護シート及び遮水シートを敷設する。その際、流入管30及び流出管40が配置されている箇所では、保護シート及び遮水シートに筒状のジョイント加工を施し、配管接続を確実に行う。そして、最後に、保護シート及び遮水シートで覆われた骨格ブロック構造体1が設置された貯留空間の上部開口が、点検孔21,22の位置を除いて、土砂等によって塞がれる。これにより、貯留施設が完成する。
次に、副空間S3に挿入される挿入ブロック体60について説明する。
図4は、仕切シートにより挿入ブロック本体が覆われた挿入ブロック体の斜視図である。
図4に示すように、挿入ブロック体60は、その外周が仕切シート61によって覆われている。これにより、貯留槽内は、仕切シート61によって主空間S1と流出管(流出部)40に連通する副空間S3とに区画される。
仕切シート61は、その上縁部が、挿入ブロック体60の上端近傍位置における開口54の縁部に配置されている。これにより、挿入ブロック体60は、仕切シート61によって、開口54を除く底面及び周面が覆われて止水され、主空間S1から副空間S3への水の流入が規制される。また、仕切シート61は、オリフィス53に対応する位置に孔部62が形成されており、オリフィス53を通して主空間S1から副空間S3へ水が流入可能とされている。なお、仕切シート61には、流出管40が配置される箇所において、ジョイント加工が施されており、これにより、挿入ブロック体60に対して流出管40が接続されている。
図5は、仕切シートによって挿入ブロック本体を覆う前の挿入ブロック体の斜視図である。
図5に示すように、挿入ブロック体60は、挿入ブロック本体70と、複数の板材80とから構成されている。
挿入ブロック本体70は、複数の骨格ブロック10から構成されており、直方体形状に形成されている。挿入ブロック本体70は、複数の骨格ブロック10を水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層することにより構成されている。具体的には、下段の骨格ブロック10に上下を逆さまにした上段の骨格ブロック10を互いに連結・固定して「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」とする。そして、複数の「上下2段の骨格ブロック10の部分集合体」を積層して挿入ブロック本体70とする。この挿入ブロック本体70は、その側面が、樹脂製の壁体71によって覆われている。
図6〜図12は、挿入ブロック本体の側面に組付けられる各種の壁体及び板材を示す図である。
図6(a)〜(d)に示すように、壁体71は、表裏に貫通する複数の孔部72を有する板状に形成されており、上下2段の骨格ブロック10の間に嵌め込まれる。壁体71は、その高さが、骨格ブロック10の支持体15の高さと略一致している。壁体71の上縁部及び下縁部には、それぞれ、上方及び下方に向けて突出する複数の突起部73が一体に設けられている。このため、壁体71の上縁部の突起部73を上段の骨格ブロック10の溝部14に嵌合させ、壁体71の下縁部の突起部73を下段の骨格ブロック10の溝部14に嵌合させることで、壁体71を上下2段の骨格ブロック10で挟持することができる。壁体71の両側縁部は、挿入ブロック本体70への組付け側に面取り部74を有している。これにより、骨格ブロック10からなる挿入ブロック本体70の角部において、壁体71同士の縁部を干渉させずに突き合わせることが可能となる。
図5に示すように、板材80は、挿入ブロック本体70の側面における所定位置に設けられている。具体的には、板材80は、挿入ブロック本体70を構成する各側面において、底辺および左右両側辺に沿った位置、および底辺と上辺との間で底辺と平行となる位置に配置されている。板材80は、例えば、アクリル板や塩化ビニル板などの樹脂板である。
図7(a)及び(b)に示すように、板材80は、挿入ブロック本体70の壁体71の外面に対して、例えば、タッピングネジなどのネジ(固定部材)82によって固定されている。なお、板材80は、ネジ82に限らず、釘等の他の固定部材によって壁体71に固定してもよい。
図5に示すように、挿入ブロック本体70のオリフィス53が設けられた側面以外の側面における底辺に沿った位置では、四つの底部用の板材80Aが固定されている。これに対して、挿入ブロック本体70のオリフィス53が設けられた側面における底辺に沿った位置では、中央にオリフィス用の板材80Bが設けられ、このオリフィス用の板材80Bの両側に、幅調整用の板材80C、底部用の板材80Aが設けられている。図8に示すように、オリフィス用の板材80Bは、オリフィス孔83を有しており、オリフィス用の壁体71Bに固定されている。オリフィス用の壁体71Bは、例えば、ステンレス等の金属材料から形成されており、樹脂製の壁体71と同一形状に形成されている。図9に示すように、幅調整用の板材80Cは、底部用の板材80Aよりも小さい幅寸法を有しており、幅調整用の壁体71Cに固定されている。幅調整用の壁体71Cは、壁体71よりも小さい幅寸法を有しており、上方及び下方に向けて突出する突起部73が一対ずつ設けられている。
図5に示すように、挿入ブロック本体70の各側面における左右両側辺に沿った位置では、それぞれ側部用の板材80Dが固定されている。図10に示すように、側部用の板材80Dは、底部用の板材80Aよりも小さい幅寸法を有しており、壁体71に対して左側または右側に寄せて固定されている。具体的には、挿入ブロック本体70の側面における左側の辺に沿った位置では、壁体71に対して板材80Dが左側に寄せて固定され、挿入ブロック本体70の側面における右側の辺に沿った位置では、壁体71に対して板材80Dが右側に寄せて固定されている。これにより、挿入ブロック本体70は、その角部において上下方向に沿って板材80Dが配置されている。
図5に示すように、挿入ブロック本体70の各側面の上端近傍における底辺と平行となる位置では、それぞれ越流用の板材(越流堰)80Eが固定されている。この越流用の板材80Eが設けられる挿入ブロック本体70の各側面の上端近傍における底辺と平行となる位置は、具体的には、越流堰の開口54の下縁に沿う位置である。図11(a)及び(b)に示すように、越流用の板材80Eは、底部用の板材80Aよりも小さい高さ寸法を有しており、越流用の壁体71Eに固定されている。越流用の壁体71Eは、壁体71よりも小さい高さ寸法を有している。この越流用の壁体71Eでは、上方へ突出する突起部73が、上方へ延在する延在部75の端部に設けられている。なお、図12(a)及び(b)に示すように、越流用の板材80Eとして、大きな高さ寸法の板材80Eを壁体71Eに固定すれば、越流堰の開口54の下縁を高くし、この開口54を容易に小さくすることができる。また、これとは逆に、越流用の板材80Eとして、小さな高さ寸法の板材80Eを壁体71Eに固定すれば、越流堰の開口54の下縁を低くし、開口54を容易に大きくすることができる。
次に、挿入ブロック本体70の周囲を仕切シート61で覆って挿入ブロック体60とする場合について説明する。
まず、展開した状態の仕切シート61に挿入ブロック本体70を載置する(図5参照)。次に、仕切シート61の四方を把持し、この仕切シート61の四方を持ち上げる。そして、この仕切シート61によって挿入ブロック本体70を包み込み、挿入ブロック本体70の板材80(80A〜80E)に固定する。板材80(80A〜80E)への仕切シート61の固定の仕方としては、接着剤による固定方法または熱溶着による固定方法などがある。なお、仕切シート61をネジや釘等によって板材80(80A〜80E)に固定してもよい。また、仕切シート61によって挿入ブロック本体70を包み込んだ際に、仕切シート61の隣り合う辺同士の重なる部分においては、仕切シート61同士を溶着して固定する。その後、挿入ブロック本体70のオリフィス用の板材80Bに形成されたオリフィス孔83と連通するように、仕切シート61に孔部62をあけ、オリフィス53を形成する。
このように、挿入ブロック本体70の周囲を包むように仕切シート61を挿入ブロック本体70の側面に貼り付けることにより、上面及び越流堰の開口54を除く周囲が仕切シート61によって覆われて止水された挿入ブロック体60が構成される。
この挿入ブロック体60は、前述したように、貯水空間内に骨格ブロック10を配置して骨格ブロック構造体1を設置する際に、骨格ブロック10を配置しないことにより主空間S1と区画した副空間S3に挿入される。このとき、挿入ブロック体60の仕切シート61と貯水空間の底面を覆う遮水シート91とを互いに接着剤によって接着あるいは溶着してもよい。さらに、図13に示すように、挿入ブロック体60の下端における挿入ブロック体60の仕切シート61と遮水シート91との隙間を覆うように、止水シート92を接着剤によって接着する。この止水シート92には、貯水空間内に貯留された水によって水圧が付与される。したがって、この止水シート92は、水圧によって仕切シート61及び遮水シート91に押し付けられることとなり、遮水シート91と仕切シート61との接続を確実にすることができる。
以上、説明したように、本実施形態に係る骨格ブロック構造体1によれば、仕切シート61により、主空間S1と、流出管40に連通する副空間S3とに区画され、仕切シート61で覆われた挿入ブロック体60が副空間S3に挿入されている。これにより、副空間S3を挿入ブロック体60で良好に形成しつつ仕切シート61で主空間S1から副空間S3への水の流入を規制することができる。したがって、例えば副空間S3内への水の流入量を制限したり、副空間S3内に移動した水が、流出管40を介して貯留槽の外部に流出する流量を制限できる。
更に、骨格ブロック構造体1を構築している途中で、副空間S3に挿入ブロック体60を挿入して設置することにより、仕切シート61によって主空間S1からの水の流入が規制された副空間S3を簡単に設けることができる。この結果、越流桝(オリフィス桝)をコンクリートで作製して設置する場合と比べて、貯留施設の作製に要するコストの低減及び工期の短縮が可能となる。
また、挿入ブロック本体70に板材80(80A〜80E)を設け、挿入ブロック本体70を包んだ仕切シート61を板材80(80A〜80E)に固定しているので、単に挿入ブロック本体70を仕切シート61で包む場合と比べ、高い遮水性を得ることができる。
特に、挿入ブロック本体70を構成する各側面において、底辺および左右両側辺に沿った位置、および底辺と上辺との間で底辺と平行となる位置に板材80(80A〜80E)が配置されている。これにより、挿入ブロック本体70に対して、底辺および左右両側辺に沿った位置、および底辺と上辺との間で底辺と平行となる位置で仕切シート61を固定することができ、簡易な構造で高い遮水性を得ることができる。
しかも、熱溶着又は接着剤によって樹脂板からなる板材80(80A〜80E)に仕切シート61を容易にかつ良好に固定することができ、簡易な構造で高い遮水性を得ることができる。
また、本実施形態に係る挿入ブロック体60の製造方法によれば、複数の骨格ブロック10を、水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して構成した挿入ブロック本体70の各側面に板材80(80A〜80E)を取り付け、この挿入ブロック本体70を、展開された仕切シート61の上に載置して、仕切シート61の四方を持ち上げて挿入ブロック本体70を包み込んで板材80(80A〜80E)に固定する。これにより、周囲が仕切シート61で覆われた挿入ブロック体60を容易に製造することができる。
さらに、本実施形態に係る骨格ブロック構造体1の製造方法によれば、複数の骨格ブロック10を水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して骨格ブロック10の集合体を形成し、骨格ブロック10の集合体の外周を外周壁20で囲って貯留槽を構成する。貯留槽に水を流入するための流入管30と、貯留槽に貯留されている水を流出するための流出管40と、を形成する。貯留槽内を主空間S1と流出管40に連通する副空間S3とに区画し、副空間S3に、挿入ブロック本体70の周囲が仕切シート61で覆われた挿入ブロック体60を挿入する。これにより、仕切シート61によって主空間S1からの水の流入が規制された副空間S3を備える貯留施設を容易に作製することができ、作製に要する工期を短縮させることができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、図1においては、オリフィスを構成するための副空間S3は、骨格ブロック構造体1の一側面側に形成されているが、この副空間S3は、骨格ブロック構造体1の任意の位置に形成することができる。つまり、本実施形態に係る挿入ブロック体60は、オリフィスの開口以外の部分において高い遮水性を有しながら軽量であり、且つ、骨格ブロック構造体1は、所望の位置において骨格ブロック10を配置しないのみで副空間S3を形成できるので、オリフィスの設置位置に関する柔軟性が非常に高い。
ここで、上述した本発明の実施形態に係る骨格ブロック構造体、挿入ブロック体の製造方法及び骨格ブロック構造体の製造方法の特徴をそれぞれ以下[1]〜[6]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 貯水空間内に設置され貯留槽を構成する骨格ブロック構造体(1)であって、
前記骨格ブロック構造体(1)は、
水平方向に隣接配置され且つ垂直方向に積層される複数の骨格ブロック(10)からなる骨格ブロック(10)の集合体と、
前記骨格ブロック(10)の集合体の外周を囲って前記貯留槽を構成する外周壁(20)と、
前記貯留槽に水を流入するための流入部(流入管30)と、
前記貯留槽に貯留されている水を流出するための流出部(流出管40)と、
前記貯留槽内を第1の空間(主空間S1)と前記流出部(流出管40)に連通する第2の空間(副空間S3)とに区画し、前記第1の空間(主空間S1)から前記第2の空間(副空間S3)への水の流入を規制する仕切シート(61)と、
前記仕切シート(61)で覆われて前記第2の空間(副空間S3)に挿入された挿入ブロック体(60)と、
を備え、
前記挿入ブロック体(60)は、外周に板材(80A〜80E)が固定部材(ネジ82)で固定された挿入ブロック本体(70)を有し、
前記仕切シート(61)は、前記挿入ブロック本体(70)の外周を覆い前記板材(80A〜80E)に固定された、
骨格ブロック構造体。
[2] 前記板材(80A〜80E)は、前記挿入ブロック本体(70)を構成する各側面において、底辺および左右両側辺に沿った位置、および前記底辺と上辺との間で前記底辺と平行となる位置に配置された、
上記[1]に記載の骨格ブロック構造体。
[3] 前記板材(80A〜80E)は樹脂板であり、前記仕切シート(61)は、熱溶着又は接着剤により前記板材に固定されている、
上記[1]又は[2]に記載の骨格ブロック構造体。
[4] 前記貯留槽の外周壁は、遮水シート(91)により覆われており、
前記挿入ブロック体(60)の下端における前記仕切シート(61)と前記遮水シート(91)との隙間が止水シート(92)により覆われている、
上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の骨格ブロック構造体。
[5] 複数の骨格ブロック(10)を、水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して挿入ブロック本体(70)を構成し、
前記挿入ブロック本体(70)の各側面に板材(80A〜80E)を取り付け、
展開された仕切シート(61)の上に前記挿入ブロック本体(70)を載置し、
前記仕切シート(61)の四方を持ち上げて前記挿入ブロック本体(70)を包み込み、前記板材(80A〜80E)に固定する、
挿入ブロック体の製造方法。
[6] 貯水空間内に設置され貯留槽を構成する骨格ブロック構造体(1)の製造方法であって、
前記骨格ブロック構造体(1)は、
複数の骨格ブロック(10)を水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して骨格ブロック(10)の集合体を形成し、
前記骨格ブロック(10)の集合体の外周を囲って前記貯留槽を構成する外周壁(20)と、前記貯留槽に水を流入するための流入部(流入管30)と、前記貯留槽に貯留されている水を流出するための流出部(流出管40)と、を形成し、
前記貯留槽内を第1の空間(主空間S1)と前記流出部(流出管40)に連通する第2の空間(副空間S3)とに区画し、
前記第2の空間(副空間S3)に、上記[5]に記載の方法で製造した挿入ブロック体(60)を挿入する、
ことによって製造される、
骨格ブロック構造体の製造方法。
1 骨格ブロック構造体
10 骨格ブロック
20 外周壁
30 流入管(流入部)
40 流出管(流出部)
60 挿入ブロック体
61 仕切シート
70 挿入ブロック本体
80,80A〜80E 板材
82 ネジ(固定部材)
91 遮水シート
92 止水シート
S1 主空間(第1の空間)
S3 副空間(第2の空間)

Claims (5)

  1. 貯水空間内に設置され貯留槽を構成する骨格ブロック構造体であって、
    前記骨格ブロック構造体は、
    水平方向に隣接配置され且つ垂直方向に積層される複数の骨格ブロックからなる骨格ブロックの集合体と、
    前記骨格ブロックの集合体の外周を囲って前記貯留槽を構成する外周壁と、
    前記貯留槽に水を流入するための流入部と、
    前記貯留槽に貯留されている水を流出するための流出部と、
    前記貯留槽内を第1の空間と前記流出部に連通する第2の空間とに区画し、前記第1の空間から前記第2の空間への水の流入を規制する仕切シートと、
    前記仕切シートで覆われて前記第2の空間に挿入された挿入ブロック体と、
    を備え、
    前記挿入ブロック体は、外周に板材が固定部材で固定された挿入ブロック本体を有し、前記第1の空間と前記第2の空間とを連通しオリフィスとして機能する開口が形成されており、
    前記仕切シートは、前記挿入ブロック本体の外周を覆い前記板材に固定され、前記開口に対応する位置に孔部が形成されており、
    前記板材は、前記挿入ブロック本体を構成する各側面において、底辺および左右両側辺に沿った位置、および前記底辺と上辺との間で前記底辺と平行となる位置に配置され、
    前記底辺と上辺との間に配置された板材の上端は、前記挿入ブロック本体の上端よりも低い位置とされ、前記挿入ブロック本体の上端近傍に形成される越流堰の開口の下縁となる、
    骨格ブロック構造体。
  2. 前記板材は樹脂板であり、前記仕切シートは、熱溶着又は接着剤により前記板材に固定されている、
    請求項1に記載の骨格ブロック構造体。
  3. 前記貯留槽の外周壁は、遮水シートにより覆われており、
    前記挿入ブロック体の下端における前記仕切シートと前記遮水シートとの隙間が止水シートにより覆われている、
    請求項1又は2に記載の骨格ブロック構造体。
  4. 複数の骨格ブロックを、水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して挿入ブロック本体を構成し、
    前記挿入ブロック本体の各側面に板材を取り付け、
    展開された仕切シートの上に前記挿入ブロック本体を載置し、
    前記仕切シートの四方を持ち上げて前記挿入ブロック本体を包み込み、前記板材に固定する、挿入ブロック体の製造方法であって、
    前記挿入ブロック体に、オリフィスとして機能する開口を形成し、
    前記仕切シートの前記開口に対応する位置に孔部を形成し、
    前記板材を、前記挿入ブロック本体を構成する各側面において、底辺および左右両側辺に沿った位置、および前記底辺と上辺との間で前記底辺と平行となる位置に配置し、
    前記底辺と上辺との間に配置される板材の上端を、前記挿入ブロック本体の上端よりも低い位置とし、前記挿入ブロック本体の上端近傍に形成される越流堰の開口の下縁とする、
    挿入ブロック体の製造方法。
  5. 貯水空間内に設置され貯留槽を構成する骨格ブロック構造体の製造方法であって、
    前記骨格ブロック構造体は、
    複数の骨格ブロックを水平方向に隣接配置し且つ垂直方向に積層して骨格ブロックの集合体を形成し、
    前記骨格ブロックの集合体の外周を囲って前記貯留槽を構成する外周壁と、前記貯留槽に水を流入するための流入部と、前記貯留槽に貯留されている水を流出するための流出部と、を形成し、
    前記貯留槽内を第1の空間と前記流出部に連通する第2の空間とに区画し、
    前記第2の空間に、請求項に記載の方法で製造した挿入ブロック体を挿入する、
    ことによって製造される、
    骨格ブロック構造体の製造方法。
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