JP6974836B2 - 一方向プリプレグテープの製造装置と製造方法 - Google Patents
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Description
1)繊維束にかかる張力を低くしても、繊維束の幅方向収縮を抑制してその薄層・広幅状態を維持することができる。
2)必要以上に繊維束に負荷がかからないため、繊維の破損を抑制することができる。
3)繊維の破損に起因したボイドの発生を抑制することができる。
4)低ボイド化によりプリプレグテープの品質・強度を向上することができる。
以上の効果が得られる。
以下、図1を参照して一方向プリプレグテープ製造装置の概略について説明する。図1の製造装置100は箱状の乾燥・固化炉110を備えている。この乾燥・固化炉110は樹脂を固化する乾燥領域を形成するもので、図1の繊維束の搬送経路(供給ロール130から引取ロール160)に向かった左右方向の長さが約6mである。そして、乾燥・固化炉110の下側に、横長矩形状の経路に沿って循環駆動される搬送ベルト120が配設されている。当該搬送ベルト120は、通気性と耐熱性、離型性を有するベルトで構成することができ、例えばガラス基材にフッ素樹脂をコーティングしたファブリックベルトや、スチールネットベルト、不織布ベルト等で構成することができる。尚、この乾燥・固化炉110の長さについては特に限定されず、乾燥温度や生産速度等に応じて適宜変更される。
・第2支持ロール172と中間支持ロール181の距離:0.7m
・中間支持ロール181と182の距離: 0.5m
・中間支持ロール182と183の距離: 0.5m
・中間支持ロール183と184の距離: 1.0m
・中間支持ロール184と185の距離: 0.5m
・中間支持ロール185と186の距離: 0.5m
・中間支持ロール186と187の距離: 1.0m
・中間支持ロール187と188の距離: 0.5m
・中間支持ロール188と189の距離: 0.5m
・中間支持ロール181と第3支持ロール173の距離:0.7m
が可能である。なお、図2において、繊維束Fは上流側のスリット151aに対して上り傾斜で進入する進入角度θで示されている。
乾燥・固化炉110は、任意の加熱源(例えば電気ヒータ)を有する送風機付きの乾燥・固化炉である。炉の温度は樹脂に含まれる溶剤の蒸発温度以上とし、かつ、溶剤の発火温度の2/3以下の温度で加温送風するのが好ましい。この実施形態では170℃の温度で加温送風する。尚、この乾燥・固化炉110の加熱方法については特に限定されず、例えばクォーツヒーターやセラミックヒーターなどを加熱源とした赤外線の輻射熱による加熱方法等も使用することができる。
1)繊維束にかかる張力を低くしても、樹脂の重合収縮に伴う繊維束Fの幅方向収縮を適度に抑制してその薄層・広幅状態を維持することができる。
2)必要以上に繊維束に負荷がかからないため、フィラメント切れによる毛羽立ちといった繊維の破損を抑制することができる。
3)繊維の破損によるボイドの発生を抑制することができる。
4)低ボイド化又はボイドレス化によりプリプレグテープの品質・強度を向上することができる。なお、曲率を漸増させないで一定曲率とした場合であっても、繊維束Fと搬送ベルト120との間に所定の密着力が得られ、当該密着力は繊維束Fが低張力であっても安定的に維持することができる。
一方向プリプレグテープ製造装置100は以上のように構成されている。この製造装置100に、あらかじめ拡繊した繊維束F(厚み[t']と幅[w'])を供給ロール130から供給し、樹脂塗工部150で後述の製造条件でマトリクスとしての熱可塑性樹脂を含浸させる。
次に、本発明の一方向プリプレグテープの性能を確認するため、実施例1〜15と比較例1〜2の複数のプリプレグテープの試作を行った結果について、図5A〜図5Cを参照して説明する。試作に使用した強化繊維と樹脂の種類及び乾燥・固化条件は、比較する試作品間でボイド率や表面品位に優劣が出ないように選定した。但し、図5Cの実施例9、10と比較例1〜2は、搬送ベルトの有無やベルト形状の相違によるテープの性能を比較検討するため、ベルト条件を後述するように設定している。
・スリットダイ151、152に挟み込むシム151b、152bの厚み[t]と吐出口の幅[w]
・繊維束Fに掛かる張力[T]
・スリットダイ151、152の上下間の距離(ダイギャップ)[h]
・水平方向に対する支持ロール間の傾斜角度[θ]
・第2スリットダイ152と搬送ベルト120の第2支持ロール172の軸心までの水平距離[L1]
・塗工ダイについて(図3)
t(μm):10≦t≦200
w(mm): 1.1w'≦w≦1.5w'(w':繊維束Fの幅)
L1(第2スリットダイ152から第2支持ロール172の軸心までの水平距離):0mm<L1≦200mm
θ(第1、2支持ロール171、172間の繊維束Fの搬送路と水平方向とのなす角度):0°<θ≦5°
h(上下のスリットダイ151、152間のダイギャップ):1/2t'≦h≦3t'(t':繊維束Fの厚み)
T(繊維束Fに掛かる張力):0.003cN/本≦T≦0.1cN/本
θ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)
・樹脂粘度:100−200mPa・s
・乾燥温度:170℃
繊維束Fに使用した強化繊維は、
A)Formosa社製の炭素繊維TAIRYFIL−TC36P(総フィラメント数12000本、単糸直径7μm)(以下「強化繊維A」と称す)、
B)三菱ケミカル社製のPYROFIL TR50S15L(総フィラメント数15000本、単糸直径7μm)(以下「強化繊維B」と称す)、
C)三菱ケミカル社製のPYROFIL TRH50 60M(総フィラメント数60000本、単糸直径7μm)(以下「強化繊維C」と称す)
である。またマトリクス樹脂はナガセケムテックス社製の熱溶融エポキシ(主剤:XNR6850V、固化剤:XNH6850V)を主剤100重量部:硬化剤8重量部の割合で混合し、15〜20重量%の溶剤が含まれるものを使用した。
目標とする一方向プリプレグテープの平均厚みは、好ましくは30〜200μm、より好ましくは50μm〜150μmである。平均厚みが下限の30μm以下であると、厚み方向の繊維含有本数が少なく、樹脂含浸した際に繊維割れを起こす。また、平均厚みが上限の200μm以上であると、多数の一方向プリプレグテープ片を積層してシート化する際の積層数が少なく、シートの強化物性のバラつきが大きくなってしまう。
一方向プリプレグテープの厚み及び幅の測定は、デジタルノギス及びマイクロゲージを使用して行った。試作した一方向プリプレグテープ100mあたりランダムに10か所測定し、一方向プリプレグテープの厚み及び幅を平均値として算出した。
[実施例11]
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μm(殆どの比較例・実施例で共通)に拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸させ、Vr60%、Vf40%(殆どの比較例・実施例で共通)の一方向プリプレグテープの製造を目的として試作した。
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を400μm、吐出口の幅[w]を16mmとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の角度[θ]を0°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172の軸心までの水平距離[L1]を260mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を100μm、吐出口の幅[w]を22mmとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の角度[θ]を0°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を260mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
[実施例2]
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を100μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を90kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を0°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を180mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイに挟むシム151b、152bの厚さ[t]を100μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を90kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を180mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
[実施例13]
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を100μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を90kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を0μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を180mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を100μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を90kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を400μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を180mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
[実施例4]
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を50μm、吐出口の幅[w]を22mmとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を110mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
強化繊維Aを使用し、平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂含浸を施し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を50μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を200kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.003cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を110mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
強化繊維Bを使用して、平均幅18mmに拡繊した繊維束Fを使用した以外は実施例4と同様の製造方法で一方向プリプレグテープを製作した。
強化繊維束Bを使用して、平均幅18mmに拡繊した繊維束Fを使用し、繊維束にかかる張力Tを0.06cN/本とした以外は実施例4と同様の製造方法で一方向プリプレグテープを製作した。
強化繊維Cを使用して、平均幅が60mm、平均厚み50μmに拡繊した繊維束Fを使用し、吐出口の幅[w]を72mm、吐出圧[p]を150kPa、繊維束にかかる張力を0.006cN/本とした以外は実施例4と同様の製造方法で一方向プリプレグテープを製作した。
強化繊維Bを使用して、平均幅18mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fを使用し、繊維束にかかる張力Tを0.1cN/本とした以外は実施例4と同様の製造方法で一方向プリプレグテープを製作した。
[比較例1]
強化繊維Aを使用して平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を50μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を200kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を110mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1=θ2=・・・=θ9(0°<θ1〜θ9<1°)の形状とし、糸速(引取速度)を5m/minで実施した。
強化繊維Aを使用して平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を50μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を200kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を110mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ4>0°、θ5=0°、θ6〜θ9<0°)の形状とし、引取速度を5m/minで実施した。
θ1:0.86°、θ2:0.80°、θ3:0.69°、θ4:0.40°、θ5:0.00°、θ6:−0.40°、θ7:−0.69°、θ8:−0.80°、θ9:−0.86°
当該θnの大きさは、図2の樹脂塗工部150のθよりも小さくするのが好ましい。
強化繊維Aを使用して平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を50μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を200kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152から搬送ベルト120の第2支持ロール172までの距離[L1]を110mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の
水平距離[L2]を3.3mm、乾燥・固化炉110内の搬送ベルト120をθ1>θ2>・・・>θ9(θ1〜θ9<0°)の形状とし、糸速(引取速度)を5m/minで実施した。
θ1:−0.01°、θ2:−0.02°、θ3:−0.07°、θ4:−0.15°、θ5:−0.19°、θ6:−0.25°、θ7:−0.27°、θ8:−0.30°、θ9:−0.52°
強化繊維Aを使用して平均幅16mm、平均厚み40μmに拡繊した繊維束Fに樹脂を含浸し、Vr60%、Vf40%の一方向プリプレグテープの製造を目的として製作した。前述した製造方法で一方向プリプレグテープを製作し、スリットダイ151、152に挟むシム151b、152bの厚さ[t]を50μm、吐出口の幅[w]を22mm、吐出圧[p]を200kPaとし、繊維束Fに掛かる張力[T]を0.02cN/本、ダイギャップ[h]を100μm、第1支持ロール171と第2支持ロール172間の進入角度[θ]を1°、第2スリットダイ152の吐出口から第2支持ロール172間の距離[L1]を110mm、第1スリットダイ151と第2スリットダイ152間の水平距離[L2]を3.3mm、乾燥炉内のでの繊維束Fの搬送、乾燥・固化には搬送ベルトを用いずに、糸速(引取速度)を5m/minで実施した。
181〜189:中間支持ロール
171〜176:第1〜第6支持ロール
100:一方向プリプレグテープ製造装置
110:乾燥・固化炉
120:搬送ベルト
130:供給ロール
140:テンションロール
150:樹脂塗工部
151:スリットダイ
151a:扁平スリット
151b:シム
152:スリットダイ
152a:扁平スリット
152b:シム
160:引取ロール
190:水冷ロール
191:案内ロール
Claims (9)
- 強化繊維が一方向に配列されたテープ状繊維束を載せて前記一方向に連続搬送する搬送ベルトと、
連続搬送される前記テープ状繊維束の表面にマトリクスとしての流動状態の樹脂を塗工するスリットダイと、
前記樹脂が塗工・含浸された前記テープ状繊維束を加熱して前記樹脂を固化する乾燥領域とを有するテープ状繊維束用の樹脂含浸固化装置において、
前記乾燥領域における前記搬送ベルトの搬送経路を、前記搬送ベルトの側方から見て前記テープ状繊維束を載せた側が凸となる曲面状にしたことを特徴とする一方向プリプレグテープの製造装置。 - 前記搬送経路の曲面状の曲率が、前記搬送ベルトの搬送方向下流側に向かって漸増することを特徴とする請求項1の製造装置。
- 前記スリットダイが前記乾燥領域の入口側に配設されると共に、当該スリットダイは前記テープ状繊維束の上下両面に塗工する一対のスリットダイで構成されることを特徴とする請求項1又は2の製造装置。
- 前記上下一対のスリットダイが、前記搬送ベルトの搬送方向において所定間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項2の製造装置。
- 前記一対のスリットダイが、搬送方向上流側に前記テープ状繊維束の下面を塗工する下側スリットダイを配置し、搬送方向下流側に前記テープ状繊維束の上面を塗工する上側スリットダイを配置したことを特徴とする請求項4の製造装置。
- 前記乾燥領域が、乾燥炉と、前記搬送ベルトの搬送方向と直角に前記乾燥炉内を水平方向に横断する方向に配設された複数のロールを有し、当該複数のロールによって前記搬送ベルトの前記搬送経路が規定されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項の製造装置。
- 前記樹脂が熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項の製造装置。
- 強化繊維が一方向に配列されたテープ状繊維束を搬送ベルトに載せて前記一方向に連続搬送する工程と、
前記テープ状繊維束の表面にマトリクスとしての流動状態の樹脂を塗工する工程と、
前記樹脂が塗工・含浸された前記テープ状繊維束を、前記搬送ベルトの搬送経路を当該搬送ベルトの側方から見て前記テープ状繊維束を載せた側が凸となる曲面状にした状態で加熱して前記樹脂を乾燥・固化する工程と、を有することを特徴とする一方向プリプレグテープの製造方法。 - 前記樹脂が熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項8の製造方法。
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JP2019072963A (ja) | 2019-05-16 |
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