JP6972504B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
詳しくは、現像剤容器から排出された現像剤は、一旦、貯留部(連結部)に貯留される。貯留部と、サブホッパに設置された搬送ポンプと、の間はフレキシブルなチューブによって接続されている。そして、搬送ポンプが稼働することで、貯留部に貯留された現像剤がチューブを介してサブホッパに向けて搬送される。サブホッパに搬送されて貯留された現像剤は、サブホッパに設置された搬送スクリュが回転駆動されることによって、サブホッパの排出口から排出されて、現像装置に向けて適宜に供給されることになる。そして、適宜に現像剤が供給されて適量の現像剤が収容された現像装置によって、感光体ドラムの表面に形成された潜像が現像されることになる。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はそのプロセスカートリッジ6Yの近傍を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の上方の一端側には、種類が異なる5つの略筒状の現像剤容器としてのトナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sがそれぞれ着脱可能に設置された現像剤補給装置90Y、90M、90C、90K、90S(トナー補給装置)が並設されている。詳しくは、図1に示すように、左方にはカラー用の3色(イエロー、マゼンタ、シアン)に対応したトナー容器32Y、32M、32C(現像剤補給装置90Y、90M、90C)が、最左方からイエロー、マゼンタ、シアンの順に設置されている。そして、その右方には黒色(ブラック)に対応したトナー容器32K(現像剤補給装置90K)が設置され、最右方には特色に対応したトナー容器32S(現像剤補給装置90S)が設置されている。
特に、特色に対応したトナー容器32Sは、その内部に収容されたトナーがすべて消費される前に、ユーザーの用途に応じて、他の種類の特色用のトナー容器32Sに交換される場合が多く、その交換頻度が他のトナー容器32Y、32M、32C、32Kに比べて多くなるため、その交換作業がしやすい最右方の位置に配置されている。
そして、本実施の形態において、このようなトナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sと、現像剤補給装置90Y、90M、90C、90K、90Sと、のそれぞれの並び順(配列)は、可変されないように設定している。
また、カラー用の3つの現像剤補給装置90Y、90M、90Cは、それぞれ、カラー用のトナー容器32Y、32M、32C(現像剤容器)に収容されたカラー(イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー(現像剤)を、カラー用の現像装置5Y、5M、5Cにそれぞれ補給するためのものである。
また、特色用の現像剤補給装置90Sは、特色用のトナー容器32S(現像剤容器)に収容された特色のトナー(現像剤)を、特色用の現像装置5Sに補給するためのものである。
特に、特殊トナーは、黒色トナーやカラートナーとは異なるもので、ユーザーの用途に合わせて公知のクリアトナー(透明トナー、無色トナー、無彩色トナー、ノーピグメントトナーなどである。)、白色トナー、金色トナー、銀色トナーなどを用いることができる。
図1に示すように、5つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6K、6S(現像装置5Y、5M、5C、5K、5S)の基本的な並び順(配列)は、中間転写ベルト8の走行方向上流側から、特色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)、イエロー用のプロセスカートリッジ6Y(現像装置5Y)、マゼンタ用のプロセスカートリッジ6M(現像装置5M)、シアン用のプロセスカートリッジ6C(現像装置5C)、黒色用のプロセスカートリッジ6K(現像装置5K)、となっている。そして、この並び順(配列)は、ユーザーの用途に応じて適宜に変更できるように構成されている。
特に、本実施の形態では、図5(A)、(B)をも参照して、黒色用のプロセスカートリッジ6K(現像装置5K)と、特色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)と、の設置位置を入れ替えることができるように構成されている。
そして、そのような場合に、特色トナーの種類に応じて、特色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)の並び順(配列)を、中間転写ベルト8の走行方向最上流側から走行方向最下流側に変更した方が良い場合がある。例えば、特色トナーとしてクリアトナーが用いられる場合には、画像の光沢性を向上させる目的で用いられることが多いため、中間転写ベルト8上に最初に1次転写されることが望ましく、図1、図5(A)に示すように、特色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)が中間転写ベルト8の走行方向最上流に配置される。これに対して、特色トナーとして白色トナーが用いられる場合には、白色ではない有色のシートP上に画像を形成する目的で用いられることが多いため、シートP上の最下層に2次転写されることが望ましく、図5(B)に示すように、特色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)が中間転写ベルト8の走行方向最下流に配置される。そして、そのような特色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)の設置位置の変更にともない、黒色用のプロセスカートリッジ6K(現像装置5K)の設置位置が入れ替えられるように変更されることになる。また、これらの入れ替え作業は、画像形成装置100の外装部に設置された表示パネルに表示される操作マニュアルに基いて、ユーザー(又は、サービスマン)によって手動でおこなわれることになる。
このような、黒色用のプロセスカートリッジ6K(現像装置5K)と、特色用のプロセスカートリッジ6S(現像装置5S)と、の配列の変更については、後でさらに詳しく説明する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7Y(書込み装置)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写体としての中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、除電装置との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写する。こうして、中間転写ベルト8上に所望のカラー画像が形成される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、1次転写ローラ(9Y)の1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K、1S上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙ユニット26には、シートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
その後、シートPは、排出経路K2を経由して排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51、現像ローラ51に対向するドクターブレード52、現像剤収容部に配設された2つの搬送スクリュ55と、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56、現像剤収容部にトナー(現像剤)を補給するためのユニット側開口部57、等で構成される。現像ローラ51は、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
現像ローラ51のスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51上を移動する。
なお、本実施の形態では、他の4つの現像剤補給装置(マゼンタ用の現像剤補給装置90M、シアン用の現像剤補給装置90C、黒色用の現像剤補給装置90K、特色用の現像剤補給装置90Sである。)も、使用されるトナーの色(種類)が異なる以外は、イエロー用の現像剤補給装置90Yとほぼ同様の構成となっているため、それらの現像剤補給装置90M、90C、90K、90Sの説明を適宜に省略して、イエロー用の現像剤補給装置90Yのみの説明をおこなうことにする。
なお、図3は、理解を容易にするために、トナー容器32Y、現像剤補給装置90Y、現像装置5Yの配置方向などを変えて図示している。実際には、図3において、トナー容器32Yと現像剤補給装置90Yの一部との長手方向が紙面垂直方向になるように配設されている(図1を参照できる。)。また、チューブ95Y(搬送路)の向きや配置も簡略化して図示している。
詳しくは、トナー容器32Yが装置本体100の設置部31にセットされると、トナー容器32Yのボトル・ギア37が装置本体100の駆動ギア110に噛合するとともに、キャップ受部91のキャップ開閉チャック92によってトナー容器32Yからキャップ34(トナー排出口Cを塞ぐための部材である。)が取り外される。これにより、トナー容器32Yのトナー排出口C(開口部)が開放されて、トナー容器32Y内に収容されたトナーの排出が可能になる。
このように構成された現像剤補給装置90Yにおいて、駆動モータ115によって駆動ギア110が駆動されるとトナー容器32Yの容器本体33が所定方向に回転駆動されて、トナー容器32Yのトナー排出口Cからトナーが排出される。トナー容器32Yから排出されたトナーは、落下経路部82を落下して貯留部81に貯留される。貯留部81に貯留されたトナーは、搬送ポンプ60Yが稼働することで、吸引口83から吸引されてチューブ95Yを介して搬送ポンプ60Yからサブホッパ70Yに向けて搬送される。そして、サブホッパ70Yに搬送されたトナーは、垂直方向に延在する搬送管98を介して、現像装置5Y内に補給される。すなわち、トナー容器32Y内のトナーは、図3中の破線矢印方向に搬送されることになる。なお、本実施の形態において、サブホッパ70Yと現像装置5Yとを中継する搬送管98(搬送パイプ)は、チューブ95Yとは異なり、変形しにくい硬質な樹脂材料や金属材料で形成されている。
本実施の形態において、搬送ポンプ60Yは、サブホッパ70Yに一体的に設置されている。
図4を参照して、本実施の形態における搬送ポンプ60Yは、ダイヤフラムポンプ(容積式ポンプ)であって、ダイヤフラム61(ゴム部材)、ケース62、モータ67、回転板68、逆止弁63、64、シール部材65、66(弾性部材)、等で構成されている。このように構成された搬送ポンプ60Yは、比較的小型かつ低コストのものである。
ケース62は、剛性を有する樹脂材料又は金属材料からなり、ポンプ本体の主部(ハウジング)として機能する。ケース62(ポンプ本体)には、内部に向けて現像剤を空気とともに流入するための流入口Aと、内部から現像剤を空気とともに流出するための流出口Bと、が形成されている。
ダイヤフラム61は、親トナー性が低く弾性を有するゴム材料で形成されていて、椀状に形成された部分の内部が容積可変部Wとして機能して、その外周部に起立するようにアーム部61a(その穴部に回転板68の偏心軸68aが嵌合している。)が形成されている。ダイヤフラム61はケース62に対して隙間が生じないように接合されていて、ダイヤフラム61の容積可変部Wと、ケース62の内部と、がポンプ本体の内部において1つの閉空間として形成されている。そして、ポンプ本体61、62は、後述する回転板68(偏心軸68a)の回転にともなうダイヤフラム61の伸縮動作によって、内部の容積を増減させて正圧と負圧とを交互に発生させることになる。
このような構成により、制御部120に制御されてモータ67が駆動されることで、回転板68(偏心軸68a)が回転して、それにともないダイヤフラム61が容積可変部Wの容積を周期的に増減するように伸縮することになる。そして、このようなダイヤフラム61の伸縮動作にともない、ポンプ本体61、62の内部に正圧と負圧とが交互に発生されることになる。
他方、ポンプ本体(ケース62)の流出口Bには、流出側逆止弁64が設置されている。この流出側逆止弁64は、ポンプ本体61、62の内部に負圧が発生したときに流出口Bを閉鎖して、ポンプ本体61、62の内部に正圧が発生したときに流出口Bを開放するものである。流出側逆止弁64は、ポンプ本体61、62の外側から流出口Bに対向するように配設されている。搬送ポンプ60Yにおける流出口Bの側には、サブホッパ70Yが接続されている。
このような構成・動作により、先に図3を用いて説明したように、搬送ポンプ60Yが稼働することで、補給元となる貯留部81の内部に貯留されたトナーが吸引口83から吸引されてチューブ95Yを搬送された後に、サブホッパ70Y内にトナーが搬送されることになる。詳しくは、サブホッパ70Yのホッパ残量センサ76がサブホッパ70内におけるトナー量の不足を検知すると、搬送ポンプ60Y(モータ67)を駆動して、貯留部81からサブホッパ70Yへのトナー補給をおこなう。
なお、搬送ポンプ60Y(モータ67)は、ホッパ残量センサ76がサブホッパ70内におけるトナー量が所定量に達しておらず不足状態を検知したときに、公知のものと同様に、比較的短い周期で間欠的に駆動される。これにより、サブホッパ70Yにおける搬送スクリュ71、72によるトナー搬送量が、搬送ポンプ60Yから供給されるトナー量に追いつかずに、サブホッパ70Yの一部でトナーが滞留する不具合が防止されることになる。
ホッパ残量センサ76は、上述したように、サブホッパ70Y(被補給部)に収容されたトナー(現像剤)が所定量に達していない不足状態を検知する検知手段として機能するものである。
そして、サブホッパ70Y内に補給されたトナーは、補給モータ121によって回転駆動される搬送スクリュ71、72によって、サブホッパ70Y内の第1搬送経路、第2搬送経路の順に搬送されて、その後にサブホッパ70Yから搬送管98を介して現像装置5Y内に補給される。詳しくは、現像装置5Yの濃度検知センサ56が現像剤収容部(搬送スクリュ55による循環経路である。)におけるトナー濃度の不足を検知すると、制御部120による制御によってサブホッパ70Yの搬送スクリュ71、72を回転駆動して、サブホッパ70Yから現像装置5Yへのトナー補給をおこなう。
このように、本実施の形態では、貯留部81Yから搬送ポンプ60Yに至るトナーの搬送路をフレキシブルなチューブ95Yで形成している。そのため、貯留部81Yと搬送ポンプ60Yとの間の空間に種々の部材が設置されている場合であっても、それらの部材を避けるようにチューブ95Yを配回してトナーの搬送路を形成することができる。したがって、トナー容器32Yの設置部31を現像装置5Yから離れた位置に比較的自由にレイアウトすることができる。
先に説明したように、トナー容器32Yは、主として、容器本体33と、そのトナー排出口Cに着脱可能に設けられたキャップ34(栓部材)と、で構成される。
容器本体33の頭部には、容器本体33と一体的に回転するボトル・ギア37と、トナー排出口Cと、が設けられている。ボトル・ギア37は、装置本体100の駆動ギア110と噛合して容器本体33を所定方向に回転駆動するためのものである。また、トナー排出口Cは、容器本体33内に収容された現像剤としてのトナー(粉体)を落下経路部82に向けて排出するためのものである。
容器本体33には、外周面から内周面にかけて、螺旋状の突起33aが設けられている。この螺旋状の突起33aは、容器本体33を回転駆動してトナー排出口Cからトナーを排出するためのものである。
なお、このように構成された容器本体33は、ボトル・ギア37とともにブロー成形にて製造することができる。
キャップ受部91には、トナー容器32Yの着脱動作に連動してキャップ34の開閉動作をおこなうキャップ開閉チャック92や、キャップ開閉チャック92を駆動する開閉駆動部が設けられていて、落下経路部82などとともに、貯留部81Yの一部として設けられている。そして、設置部31上に載置されたトナー容器32Yがキャップ受部91に向けてスライド移動されて、キャップ34がキャップ開閉チャック92の位置に達すると、さらにトナー容器32Yをスライド移動させて押し込む動作に連動して、キャップ開閉チャック92がキャップ34を挟んだ状態でトナー排出口Cからキャップ34を離脱させるように開閉駆動部が稼働する。これにより、トナー容器32Yのトナー排出口Cが開放された状態になって、トナー排出口Cからのトナー排出が可能になる。また、このようなトナー容器32Yの装着動作に連動して、ロック機構が稼働してトナー容器32Yの頭部側が設置部31から取り外されないようにロックされる。このとき、トナー容器32Yは、現像剤補給装置90Y(設置部31)に対して、そのトナー排出口C(頭部)の側が回転可能に固定されて、容器本体33が設置部31上において回転可能に保持されることになる。
また、設置部31(トナー容器受台)に対してトナー容器32Yが離脱されるときには、上述した装着時の動作と逆の動作がおこなわれることになる。
このように、本実施の形態では、トナー容器32Yから排出されたトナーを搬送ポンプ60Yによって直接的に吸引するのではなくて、トナー容器32Yから排出されて貯留部81Yにある程度貯留されたトナーのうち、必要な量だけ搬送ポンプ60Yで吸引するように構成しているため、搬送ポンプ60Yで吸引するトナー量に不足が生じてしまう不具合を確実に軽減することができる。
詳しくは、トナー検知センサ86としては、圧電センサ、透過光センサなどを用いることができる。本実施の形態では、トナー検知センサ86として圧電センサを用いている。トナー検知センサ86の検知面の高さは、吸引口83の上方に堆積されるトナー量(堆積高さ)が狙いの値になるように設定されている。
そして、トナー検知センサ86の検知結果に基いて、制御部120による制御によって、トナー容器32Y(容器本体33)を回転駆動する駆動モータ115の駆動タイミングや駆動時間が制御される。具体的に、トナー検知センサ86によってその位置にトナーがないものと判別された場合には駆動モータ115が所定時間だけ駆動されて、トナー検知センサ86によってその位置にトナーがあるものと判別された場合には駆動モータ115の駆動が停止されることになる。
先に図1等を用いて説明したように、本実施の形態における画像形成装置100には、所定の走行方向(図1の時計方向である。)に走行する中間転写体としての中間転写ベルト8や、中間転写ベルト8(中間転写体)に対向するように中間転写ベルト8の走行方向に沿って並設された複数の像担持体としての感光体ドラム1Y、1M、1C、1K、1S、が設置されている。また、図5に示すように、画像形成装置100には、複数の感光体ドラム(像担持体)に形成された潜像をそれぞれ現像する複数の現像装置5Y、5M、5C、5K、5Sや、現像剤としてのトナーがそれぞれ収容された複数のトナー容器32Y、32M、32C、32K、32S(現像剤容器)が設置されている。
また、画像形成装置100には、複数のトナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sにそれぞれ貯留部81Y、81M、81C、81K、81Sを介して間接的に接続されるとともに、複数の現像装置5Y、5M、5C、5K、5Sにそれぞれサブホッパ70Y、70M、70C、70K、70S(搬送ポンプ60Y、60M、60C、60K、60Sが設置されている。)を介して接続された複数のチューブ95Y、95M、95C、95K、95Sが設置されている。複数のチューブ95Y、95M、95C、95K、95Sは、複数のトナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sに収容されたトナーを複数の現像装置5Y、5M、5C、5K、5Sにそれぞれ補給するためのものである。
また、複数のサブホッパ70Y、70M、70C、70K、70Sには、それぞれ、複数の搬送ポンプ60Y、60M、60C、60K、60Sのうち対応する搬送ポンプが一体的に設置されている。複数の搬送ポンプ60Y、60M、60C、60K、60Sは、複数のチューブ95Y、95M、95C、95K、95Sの下流側開口にそれぞれ着脱可能に接続されている。
したがって、複数のトナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sの配列を変更することなく、複数のプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6K、6Sと複数の搬送ポンプ60Y、60M、60C、60K、60Sと複数のサブホッパ70Y、70M、70C、70K、70Sとの接続関係が変更されないように、複数のプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6K、6Sと複数の搬送ポンプ60Y、60M、60C、60K、60Sと複数のサブホッパ70Y、70M、70C、70K、70Sとの走行方向の配列を変更するとともに、複数のチューブ95Y、95M、95C、95K、95Sと複数の搬送ポンプ60Y、60M、60C、60K、60Sとの接続関係が変更されないように複数のチューブ95Y、95M、95C、95K、95Sの配回しを変更することになる。
具体的な入れ替え操作は、5つのトナー容器32Y、32M、32C、32K、32Sの入れ替えをおこなうことなく、特殊用のプロセスカートリッジ6Sとサブホッパ70S(及び、搬送ポンプ60S)と、黒色用のプロセスカートリッジ6Kとサブホッパ70K(及び、搬送ポンプ60K)と、の入れ替えと、特殊用のチューブ95Sと黒色用のチューブ95Kとの配回しの変更と、をおこなう操作となる。
これにより、図5(A)の状態から図5(B)の状態(又は、図5(B)の状態から図5(A)の状態)への現像装置5K、5S(プロセスカートリッジ6K、6S)及びサブホッパ70K、70S(及び、搬送ポンプ60K、60S)の入れ替え作業がおこなわれても、チューブ95K、95Sの長さが足りなくなる不具合が生じないことになる。
詳しくは、図5に示すように、特色用のチューブ95Sと黒色用のチューブ95Kとは、いずれも、現像装置5S、5Kやサブホッパ70S、70Kの入れ替え作業にともなう配回しの変更ができるように、その長さが長く設定されている。そのため、これらのチューブ95K、95Sが、2つのサブホッパ70K、70Sのうち近くに位置するサブホッパ(搬送ポンプ)に接続される場合には、チューブ95S、95Kの長さが余剰になることになる。
これに対して、図5〜図7に示すように、チューブ95S、95Kの一部を座屈させることなく巻き取ることができるように構成されたチューブ収容部108S、108Kを設けることで、チューブ95S、95Kの長さが余剰になることがなく最適な長さに調整されることになる。したがって、チューブ95S、95Kにおけるトナーの搬送性を損なうことなく、チューブ95Sの座屈や絡まりや弛みを防止することができる。
具体的に、特色用のチューブ95Sを巻き取り可能な特色用のチューブ収容部108Sは、特色用の貯留部81Sの近傍に設置されていて、黒色用のチューブ95Kを巻き取り可能な黒色用のチューブ収容部108Kは、黒色用の貯留部81Kの近傍に設置されている。このように、チューブ収容部108S、108Kを、配列が変更されずに固定した位置に設置された貯留部81S、81Kの近傍に設置することで、配列が変更されたサブホッパ70S、70K(搬送ポンプ60S、60K)へのチューブ95S、95Kへの接続が容易になる。
これにより、チューブ95S、95Kは、チューブ収容部108S、108Kにおいて座屈が生じない半径R1(曲率)で巻き取られることになるため、チューブ95S、95Kにおける良好なトナー搬送性が確保されることになる。
すなわち、チューブ95S、95Kの両端(補給元に接続される端部と、補給先に接続される端部と、である。)の距離を短くしたいとき(特色では図5(B)のような状態のとき、黒色では図5(A)のような状態のときである。)には、図7(A)に示すように、円筒部108aの内壁に近接するように、芯軸108bの回りを1周するチューブ95S、95Kの輪の大きさを大きくすることになる。これに対して、チューブ95Sの両端の距離を長くしたいとき(特色では図5(A)のような状態のとき、黒色では図5(B)のような状態のときである。)には、図7(B)に示すように、芯軸108bの外壁に近接するように、芯軸108bの回りを1周するチューブ95Sの輪の大きさを小さくすることになる。
これに対して、本実施の形態では、チューブ収容部108S、108Kを設けて、トナー容器32S、32K(貯留部81S、81K)から現像装置5S、5K(サブホッパ70S、70K、搬送ポンプ60S、60K)まで、チューブ95S、95Kに余剰の長さが生じないように、座屈がない状態で巻き取っているため、そのような不具合が生じにくくなる。
図9は、変形例1としてのチューブ収容部108を示す概略斜視図である。
図9に示すように、変形例1におけるチューブ収容部108は、複数のチューブ収容部(特色用のチューブ収容部108Sと、黒色用のチューブ収容部108Kと、である。)が重ねて配置されている。
先に図5を用いて説明したように、特色用のチューブ95Sを長くしたいとき(又は、短くしたいとき)には、黒色用のチューブ95Kを短くしたいとき(又は、長くしたいとき)であるため、2つのチューブ95K、95Sの巻取り状態は、図9のように逆の関係になる。
そして、このように2つのチューブ収容部108S、108Kを重ねて配置した場合には、画像形成装置1を全体的にコンパクト化できるとともに、チューブ95S、95Kの配回しの変更作業や、チューブ収容部108のメンテナンスを比較的容易におこなうことができる。
図10(A)は、変形例2としてのチューブ収容部108S、108Kにおいてチューブ95S、95Kが多く巻き取られた状態を示す図であって、図10(B)は、そのチューブ95S、95Kが少なく巻き取られた状態を示す図である。また、図11は、そのチューブ収容部108S、108Kにおける巻取り機構を示す概略図である。
図10、図11に示すように、変形例1におけるチューブ収容部108S、108Kは、主として、正逆方向に回転可能な回転芯軸108cと、チューブ95S、95Kをガイドする環状のガイド部108dと、で構成されている。
回転芯軸108cは、チューブ95S、95Kに座屈が生じる最大半径R0よりも大きな半径R1´(>R0)で形成されている。また、回転芯軸108cは、チューブ95S、95Kの一部が1巻ごとに回転軸方向に位置をずらして複数巻回可能に形成されている。
ガイド部108dは、その穴部108d1にチューブ95S、95Kが挿通された状態で、回転芯軸108cの回転にともない回転芯軸108cの回転軸方向(図11の上下方向である。)に移動する。
詳しくは、回転芯軸108cの外周面には、螺旋溝108c1が形成されている。そして、この螺旋溝108c1に、ガイド部108dの第1嵌合部108d2が嵌合している。また、チューブ収容部108S、108Kの筐体には、ガイド部108dの第2嵌合部108d3が嵌合して、ガイド部108dが回転芯軸108cとともに回転しないように上下方向に移動可能に保持する溝部108eが、上下方向に延在するように形成されている。
このような構成により、回転芯軸108cが正方向に回転すると、図10(A)に示すように、ガイド部108dが上方に移動しながら、チューブ95S、95Kが、回転芯軸108cに、1巻ごとに巻取り位置が上下にずれながら、重なって巻き取られないように巻き取られることになる。このようなとき、補給元から補給先へのチューブ95S、95Kの長さが短く設定されることになる。
これに対して、回転芯軸108cが逆方向に回転すると、図10(B)に示すように、ガイド部108dが下方に移動しながら、チューブ95S、95Kの回転芯軸108cにおける巻き取りが解除されていくことになる。このようなとき、補給元から補給先へのチューブ95S、95Kの長さが長く設定されることになる。
このように構成した場合には、チューブ95S、95Kの座屈や絡まりや弛みを防止しつつ、チューブ収容部108S、108Kにチューブ95S、95Kをコンパクトに収容することが可能になる。
なお、回転芯軸108cは、手動操作によって回転するように構成してもよいし、自動操作によって回転するように構成してもよい。
また、変形例2においても、変形例1のもののように、2つのチューブ収容部108S、108Kを重ねて配置することができる。
これにより、チューブ95K、95Sが、座屈したり絡まったりしてしまう不具合を生じにくくすることができる。
なお、本願明細書等において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち少なくとも1つと、像担持体と、が一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、複数のチューブ95Y、95M、95C、95K、95Sが、複数の現像装置5Y、5M、5C、5K、5Sにそれぞれサブホッパ70Y、70M、70C、70K、70S(搬送ポンプ60Y、60M、60C、60K、60Sが設置されている。)を介して接続されるように構成した。これに対して、複数のチューブ95Y、95M、95C、95K、95Sが、複数の現像装置5Y、5M、5C、5K、5Sにそれぞれ直接的に接続されるように構成することもできる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
5Y、5M、5C、5K、5S 現像装置、
6Y、6M、6C、6K、6S プロセスカートリッジ、
8 中間転写ベルト(中間転写体)、
32Y、32M、32C、32K、32S トナー容器(現像剤容器)、
60Y、60M、60C、60K、60S 搬送ポンプ、
70Y、70M、70C、70K、70S サブホッパ(被補給部)、
81Y、81M、81C、81K、81S 貯留部、
90Y、90M、90C、90K、90S 現像剤補給装置、
95Y、95M、95C、95K、95S チューブ(搬送路)、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)、
108、108K、108S チューブ収容部(搬送路収容部)、
108a 円筒部、 108b 芯軸、
108c 回転芯軸、
108c1 螺旋溝、
108d ガイド部、
108d1 穴部、 108d2 第1嵌合部、 108d3 第2嵌合部、
108e 溝部。
Claims (9)
- 複数の像担持体に形成された潜像をそれぞれ現像する複数の現像装置と、
現像剤がそれぞれ収容された複数の現像剤容器と、
前記複数の現像剤容器にそれぞれ直接的又は間接的に接続されるとともに、前記複数の現像装置にそれぞれ直接的又は間接的に接続された複数のチューブと、
前記複数のチューブのうち少なくとも1つのチューブの一部を巻き取り可能に構成されたチューブ収容部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記チューブ収容部は、前記チューブに座屈が生じる最大半径よりも大きな半径で前記チューブを巻き取るように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記チューブ収容部は、
前記チューブの一部が収容される円筒部と、
前記円筒部の中心から偏心した位置に内設されるとともに、前記チューブに座屈が生じる最大半径よりも大きな半径で形成されて、前記チューブの一部が略1周分だけ巻回される芯軸と、
を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記チューブ収容部は、
前記チューブに座屈が生じる最大半径よりも大きな半径で形成されるとともに、前記チューブの一部が1巻ごとに位置をずらして複数巻回可能に形成されて、正逆方向に回転可能な回転芯軸と、
前記チューブが挿通されて、前記回転芯軸の回転にともない前記回転芯軸の回転軸方向に移動するガイド部と、
を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。 - 所定の走行方向に走行する中間転写体を備え、
前記複数の像担持体は、前記中間転写体に対向するように前記走行方向に沿って並設され、
前記複数の現像剤容器の配列を変更することなく、前記複数の現像装置の前記走行方向の配列を変更するとともに、前記複数のチューブと前記複数の現像装置との接続関係が変更されないように前記複数の搬送路の配回しを変更することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記チューブ収容部は、前記複数のチューブのうち配回しが変更されるチューブごとにそれぞれ設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 複数の前記チューブ収容部が重ねて配置されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記複数のチューブは、それぞれ、搬送ポンプが設置されたサブホッパを介して前記現像装置に接続されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記複数のチューブは、それぞれ、貯留部を介して前記現像剤容器に接続されたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
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