JP6972068B2 - 光電変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換装置に関する。
カメラの自動焦点検出用、カメラの自動露出調整用、放射線検出用等の用途で使用される光電変換装置の中には、数十ミクロン〜数百ミクロン程度の径の大面積のフォトダイオードを有するものがある。このような大面積のフォトダイオードには、飽和電荷量が大きく且つ高速の読み出しが可能であることが望まれている。特許文献1には、フォトダイオード内のポテンシャル分布を工夫することにより高感度化と高速読み出しとを実現するための技術が開示されている。
特開2016−076647号公報
光電変換装置の更なる高感度化のために、出力信号に重畳するノイズを抑制しつつフォトダイオードの飽和電荷量をより高めることが望まれている。
本発明の目的は、飽和電荷量の大きい光電変換部を有する高感度の光電変換装置を提供することにある。
本発明の一観点によれば、光の入射により第1の極性の信号電荷を生じる光電変換部と、前記信号電荷を信号電圧に変換する電荷変換回路と、前記光電変換部から前記電荷変換回路に前記信号電荷を転送する転送トランジスタと、を有し、前記光電変換部は、半導体基板の表面部に設けられ、前記第1の極性のキャリアを多数キャリアとする第1導電型の第1の半導体領域と、前記半導体基板の前記表面部に、前記第1の半導体領域から離間して設けられ、前記第1の極性と異なる第2の極性のキャリアを多数キャリアとする第2導電型の第2の半導体領域及び第3の半導体領域と、前記第2の半導体領域が設けられた深さよりも深い第1の深さに設けられた前記第1導電型の第の半導体領域と、前記第の半導体領域が設けられた深さよりも深い第2の深さに設けられ、平面視において前記第2の半導体領域と重なる前記第2導電型の第の半導体領域と、前記第の半導体領域が設けられた深さよりも深い第3の深さに設けられた前記第1導電型の第の半導体領域と、を有し、前記第1の半導体領域は、前記転送トランジスタに電気的に接続されており、前記第1の半導体領域は、前記第2の半導体領域と前記第3の半導体領域との間に配されており、前記第1の半導体領域、前記第4の半導体領域及び前記第6の半導体領域は、深さ方向に電気的に接続されており、前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域は、平面視において前記第1の半導体領域、前記第2の半導体領域、前記第3の半導体領域及び前記第の半導体領域と重なっている光電変換装置
光電変換装置が提供される。
本発明によれば、飽和電荷量の大きい光電変換部を有する高感度の光電変換装置を実現することができる。
本発明の第1実施形態による光電変換装置の概略構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の光電変換部を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の光電変換部を示す概略断面図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の光電変換部のポテンシャル図である。 本発明の第1実施形態の変形例による光電変換装置の光電変換部を示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態による光電変換装置の光電変換部を示す平面図である。 本発明の第2実施形態による光電変換装置の光電変換部を示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態による撮像システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態による撮像システム及び移動体の構成例を示す図である。 本発明の第5実施形態による放射線撮像システムを示す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による光電変換装置について、図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態による光電変換装置の概略構成を示す回路図である。図2は、本実施形態による光電変換装置の光電変換部の構造を示す平面図である。図3は、本実施形態による光電変換装置の光電変換部の構造を示す概略断面図である。図4は、本実施形態による光電変換装置の光電変換部のポテンシャル図である。
はじめに、本実施形態による光電変換装置の構造について、図1乃至図3を用いて説明する。
本実施形態による光電変換装置100は、図1に示すように、複数の画素10と、走査回路20と、演算増幅器30と、積分容量40と、を有している。
複数の画素10の各々は、光電変換部PDと、転送トランジスタM1と、を有する。光電変換部PDは、例えばフォトダイオードであり、アノードが接地ノードに接続され、カソードが転送トランジスタM1のソースに接続されている。転送トランジスタM1のゲートは、走査回路20に接続されている。転送トランジスタM1のドレインは、複数の画素10に共通の信号出力線12に接続されている。
信号出力線12は、演算増幅器30の反転入力端子(−)に接続されている。演算増幅器30の非反転入力端子(+)には、電圧Vrefが供給される。演算増幅器30の出力端子は、センサ出力線32に接続されている。演算増幅器30の反転入力端子(−)と出力端子との間には、積分容量40が接続されている。
図1では簡略化のため、1本の信号出力線12に接続される3つの画素10を示しているが、1本の信号出力線12に接続される画素10の数は特に限定されるものではない。1本の信号出力線12に接続される画素10の数は、2以下であってもよいし4以上であってもよい。また、複数の信号出力線12の各々に複数の画素10を接続し、2次元画素アレイを構成するようにしてもよい。
光電変換部PDは、入射光をその光量に応じた量の電荷に変換(光電変換)するとともに、生じた電荷を蓄積する。転送トランジスタM1は、オンになることにより光電変換部PDが保持する電荷を信号出力線12に出力する。走査回路20から各々の画素10に順次読み出しパルスを供給することで、各々の画素10の光電変換部PDで生じた電荷を順次信号出力線12に出力することができる。
演算増幅器30は、その反転入力端子と出力端子との間に接続された積分容量40とともに電荷積分型の電荷変換回路を構成している。これにより、光電変換部PDから信号出力線12へと出力された信号電荷は積分容量40で積分され、その電荷の量に応じた信号電圧がセンサ出力線32ヘと出力される。光電変換部PDのカソード側の電位は、信号出力線12への電荷の出力後、すなわち光電変換部PDがリセットされることにより、電圧Vrefに応じた電位となる。
積分容量40は、MIM型キャパシタなど、電位依存性を持たない容量素子により構成される。これは、信号対出力の線形性を確保するためである。後述するように、光電変換部PDを構成するフォトダイオードのPN接合容量は、大きな電位依存性を持つ。しかしながら、電位依存性を持たない積分容量40を用いて電荷積分回路を構成することにより、フォトダイオードのPN接合容量の電位依存性に関係なく、光電変換部PDから出力される電荷の量に比例した出力電圧をセンサ出力線32に出力することができる。これにより、信号対出力の線形性を確保することができる。
次に、本実施形態による光電変換装置の光電変換部PDの構造について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、光電変換部PDの構成例を示す平面レイアウト図である。図3は、図2のA−A′線断面図である。なお、本明細書において平面視とは、光電変換部PDの各構成要素を半導体基板の表面に平行な面に投影した状態を表すものであり、図2の平面レイアウト図に対応している。
本実施形態においては、信号電荷である第1の極性のキャリアが電子の場合を例に挙げて説明する。この場合、第1の極性のキャリア(電子)を多数キャリアとする半導体領域がN型半導体領域であり、第1の極性と異なる第2の極性のキャリア(ホール)を多数キャリアとする半導体領域がP型半導体領域である。光電変換部PDで生じた信号電荷(電子)は、N型半導体領域に蓄積される。なお、信号電荷は必ずしも電子である必要はなく、ホールであってもよい。この場合、後述する各領域の導電型は逆導電型となる。
本実施形態による光電変換装置の光電変換部PDは、半導体基板110に設けられたPN接合により構成されるフォトダイオードである。半導体基板110は、例えば低不純物濃度のN型(N型)シリコン基板である。光電変換部PDは、図2に示すように、半導体基板110の光電変換部形成領域112に設けられる。
半導体基板110の主表面160側の表面部には、図3に示すように、N型(N型)半導体領域120と、P型半導体領域122と、が設けられている。N型半導体領域120及びP型半導体領域122が設けられた領域よりも深い半導体基板110の第1の深さ162には、N型半導体領域124と、P型半導体領域126と、が設けられている。N型半導体領域124及びP型半導体領域126が設けられた領域よりも深い半導体基板110の第2の深さ164には、P型半導体領域128が設けられている。P型半導体領域128が設けられた領域よりも深い半導体基板110の第3の深さ166には、N型半導体領域130と、P型半導体領域132と、が設けられている。P型半導体領域132が設けられた領域よりも深い半導体基板110の第4の深さ168には、P型半導体領域134が設けられている。P型半導体領域134が設けられた領域よりも深い半導体基板110の第5の深さ170には、P型半導体領域136が設けられている。
P型半導体領域136は、半導体基板110の第5の深さ170よりも浅い領域のN型(N型)半導体領域138と、半導体基板110の第5の深さ170よりも深い領域のN型(N型)半導体領域140とを電気的に分離する役割を有する。別の言い方をすると、P型半導体領域136は、光電変換部PDが光電変換によって信号電荷を生成する深さを規定する。P型半導体領域136よりも浅い領域で生じた電荷(電子)がN型半導体領域120ヘと収集されることにより、信号電荷となる。
P型半導体領域126,132,134は、図2に示すように、平面視における光電変換部形成領域112の内周に沿って環状に設けられている。平面視におけるP型半導体領域126,132,134の配置領域において、P型半導体領域122,126,128,132,134,136は、深さ方向に電気的に接続されている。すなわち、P型半導体領域126,132,134は、P型半導体領域136とともに素子間を分離する分離層としての役割を備える。
N型半導体領域120は、図2に示すように、半導体基板110の表面に平行な第1の方向(図2においてY方向)に延在する細長い矩形状のパターンを有する。N型半導体領域120は、光電変換部形成領域112のY方向の径に近い長さを有する。図2では光電変換部形成領域112に2つのN型半導体領域120を配置しているが、光電変換部形成領域112に配置するN型半導体領域120の数は特に限定されるものではなく、光電変換部形成領域112の大きさや形状に応じて適宜設定することができる。すなわち、N型半導体領域120の数は、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
P型半導体領域122は、N型半導体領域120から離間して設けられている。より具体的には、P型半導体領域122は、N型半導体領域120が設けられた領域と、N型半導体領域120の周囲の一定の範囲と、を除く光電変換部形成領域112の全面に設けられている。P型半導体領域128は、平面視においてP型半導体領域122と重なる領域に設けられている。
N型半導体領域124,130は、2つのN型半導体領域120の各々に対応してそれぞれ設けられている。N型半導体領域124,130の各々は、平面視において、対応するN型半導体領域120と、P型半導体領域122と、P型半導体領域128とに重なっている。具体的には、N型半導体領域124,130の各々は、平面視においてN型半導体領域120と重なる領域に設けられた幹部と、平面視においてP型半導体領域122,128と重なる領域に設けられた複数の枝部142と、を有する。複数の枝部142は、幹部から第1の方向と交差する第2の方向(図2においてX方向)に平行な両方向に櫛歯状に延伸している。枝部142の幅は、幹部から遠ざかるほどに狭くなっている。平面視におけるN型半導体領域120の配置領域において、N型半導体領域120,124,130は、深さ方向に電気的に接続されている。
N型半導体領域120には、コンタクトプラグ等の接続電極152を介して、配線150が接続されている。配線150は、光電変換部PDのカソードと転送トランジスタM1のソースとを接続する配線である。
こうして、N型半導体領域120,124,130,138とP型半導体領域122,128との間のPN接合により、光電変換部PDが構成されている。N型半導体領域124,130は、光電変換部PDで生じた信号電荷を蓄積する電荷蓄積層としての役割を有する。N型半導体領域120は、接続電極152との間のコンタクト抵抗や、N型半導体領域124,130との間の接続抵抗を低減する観点から、N型半導体領域124,130よりも不純物濃度が高いことが好ましい。
なお、図2及び図3には示していないが、P型半導体領域122には固定電圧が供給される。これにより、P型半導体領域122に電気的に接続されるP型半導体領域126,128,132,134,136にも、P型半導体領域122に供給される固定電圧と同じ固定電圧が供給される。以下の説明では簡単化のためこの固定電圧を基準電圧(0V)として説明するが、基準電圧に限定されるものではない。
次に、光電変換部PDの動作について、図2乃至図4を用いて説明する。図4は、光電変換部PDのリセット時のN型半導体領域124及びP型半導体領域126が設けられた第1の深さ162におけるX方向に沿ったポテンシャル図である。
転送トランジスタM1がオンになり光電変換部PDに蓄積されていた電荷が信号出力線12へと出力されると、光電変換部PDのカソード側の電位は電圧Vrefに応じた電位となり、光電変換部PDがリセットされる。
光電変換部PDのリセット電圧となる電圧Vrefは、P型半導体領域122に供給される基準電圧に対して正の電位であり、光電変換部PDのPN接合部にはリセット時に最大で電圧Vrefの大きさの逆バイアス電圧が印加される。この際、N型半導体領域120は不純物濃度が高い中性領域であり、空乏化はあまり生じない。そのため、N型半導体領域120は、どの部分でもほぼ同じ電圧(電圧Vref)となる。これに対し、N型半導体領域124,130は不純物濃度が低いため、リセット時にはそのほぼ全域、特にP型半導体領域122,128と平面視において重なる部分は、空乏化している。すなわち、この重なり部分における空乏化電圧は、電圧Vrefよりも小さい。
空乏化したN型半導体領域124のポテンシャルは、図4に示すように、一定ではなく勾配を有している。これは、平面視におけるN型半導体領域124の枝部142の幅が、平面視においてN型半導体領域120と重なる部分(幹部)から遠ざかるほどに狭くなっていることによる。すなわち、N型半導体領域124の空乏化は半導体基板110の表面に平行な面からのみならず側面からも進行するため、幹部から遠く枝部142の幅がより狭い部分ほどN型半導体領域124の空乏化電圧は小さくなる。その結果、N型半導体領域124において図4に示すようなポテンシャル勾配が生じる。
N型半導体領域130も、N型半導体領域124と同様の幹部と枝部142とを有しており、N型半導体領域124と同様のポテンシャル勾配を有する。ただし、N型半導体領域124とN型半導体領域130とは、平面視においてN型半導体領域120と重なる領域において、N型半導体領域130のポテンシャルがN型半導体領域124のポテンシャルよりも浅くなるように、不純物濃度等が適宜設定される。
P型半導体領域128は、ほとんど空乏化しない場合もありうるが、光電変換部PDのリセット時には少なくともN型半導体領域120の近傍が空乏化している。P型半導体領域122は、半導体基板110の表面部で発生する暗電流を抑制する役割を有しており、光電変換部PDの動作時にあまり空乏化が起こらないような高めの不純物濃度に設定される。
光電変換部PDをこのように構成することで、光電変換部PDのリセット時における容量の大部分は、N型半導体領域120とP型半導体領域122との間のPN接合容量となる。ただし、N型半導体領域120は光電変換部PDの全面積のうちのごく一部を占めているに過ぎず、N型半導体領域120とP型半導体領域122との間のPN接合容量は非常に小さい。
一般に、電荷読み出し時のノイズは、光電変換部PDのリセット時のノイズ、いわゆるkTCノイズが支配的である。kTCノイズは、光電変換部PDのリセット時の容量の1/2乗に比例する。本実施形態による光電変換装置においては、前述のように光電変換部PDのリセット時の容量が小さいため、kTCノイズ、ひいては電荷読み出し時のノイズを抑制することができる。
転送トランジスタM1がオフになり光電変換部PDから信号出力線12への信号読み出し(光電変換部のリセット)が終了すると、光電変換部PDでは入射光により生じた信号電荷の蓄積が開始され、光電変換部PDのカソードの電位が徐々に低下していく。
本実施形態において、光電変換部PDの電荷蓄積層を構成するN型半導体領域120,124,130、特にN型半導体領域124,130の枝部142は、平面視において光電変換部PDの受光面内に密に形成されている。そのため、電荷蓄積層の外側で発生した信号電荷も拡散によって速やかに電荷蓄積層に到達し、蓄積される。したがって、例えば特許文献1に記載のように電荷蓄積層から離れた領域にポテンシャル段差を形成して電荷の移動を促進する必要はなく、製造時のマスク工程を削減して製造コスト、ひいては製品価格を抑えることができる。
電荷蓄積層に蓄積される電荷量が少ないうちは、信号電荷が蓄積されるのはN型半導体領域120とその近傍だけである。電荷蓄積層に蓄積される電荷量がある所定量を超えると、信号電荷はN型半導体領域124,130とP型半導体領域122,128とが平面的に重なる部分にも蓄積されるようになる。
電荷蓄積層の電荷量が飽和電荷量に達したとき、信号電荷はN型半導体領域124,130とP型半導体領域122,128とが平面的に重なる部分の全域に蓄積される。このときの光電変換部PDの容量には、N型半導体領域120とP型半導体領域122との間のPN接合容量に対して、N型半導体領域124,130とP型半導体領域122,128との間のPN接合容量が加わる。N型半導体領域124,130とP型半導体領域122,128とは、図3に示すように近接しているため、単位面積当たりの容量は大きい。また、N型半導体領域120は光電変換部PDの径に近い長さを持ち、このN型半導体領域120に接続して半導体基板110の内部にN型半導体領域124,130が形成されているため、広いPN接合面積を確保することができる。加えて電荷蓄積層は、深さ方向にN型半導体領域124,130からなる2段重ねの構造を有する。したがって、飽和時における光電変換部PDの容量はリセット時における光電変換部PDの容量よりも大幅に大きい値となり、十分な量の飽和信号を得ることができる。
光電変換部PDからの信号読み出しは、転送トランジスタM1をオンにすることにより行う。転送トランジスタM1がオンになることにより、N型半導体領域120の電位は、信号出力線12を通して電圧Vrefに近づいていく。それとともに、電荷蓄積層に蓄積されていた信号電荷はN型半導体領域120の方向に向かって流れ出ていく。
このとき、N型半導体領域120は中性領域を含み低抵抗のため、光電変換部PDからの信号読み出し速度は、主としてN型半導体領域124,130に蓄積されている信号電荷の読み出し速度に律速される。しかしながら、本実施形態では、図4に示したポテンシャル勾配によるドリフト運動によって、N型半導体領域120から離れた場所のN型半導体領域124,130にある信号電荷も速やかに読み出すことができる。また、N型半導体領域124,130は、図2に示したように、N型半導体領域120から光電変換部PDの径の1/4程度の長さしか持たない。したがって、本実施形態の構成によれば、光電変換部PDからの信号読み出し速度を向上することができる。
図5は、本実施形態の変形例による光電変換装置の光電変換部の構造を示す概略断面図である。図5に示した構造は、図3におけるN型半導体領域130を設けず、P型半導体領域128の下部をN型半導体領域138とした構造である。
図5において、N型半導体領域138は、N型半導体領域124よりも不純物濃度が低いN型半導体層である。典型的には、N型半導体領域138は、N型半導体領域140と同じ不純物濃度である。よって、このN型半導体領域138は、N型半導体領域124よりも信号電荷が蓄積されにくく、空乏化しやすくなっている。よって、このN型半導体領域138の部分のPN接合容量は、図3におけるN型半導体領域130の部分のPN接合容量に比べて小さくなる。よって、図5の形態は、図3の形態のようにP型半導体領域128の下部にN型半導体領域130を備える場合に比べて、光電変換部PDのPN接合容量を小さくできる。したがって、光電変換部PDの飽和信号量は減少するが、ノイズをより小さくすることができる。
このように、本実施形態によれば、ノイズが少なく飽和電荷量の大きい光電変換部を有する高感度の光電変換装置を実現することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による光電変換装置について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、本実施形態による光電変換装置の光電変換部の構造を示す平面図である。図7は、本実施形態による光電変換装置の光電変換部の構造を示す概略断面図である。第1実施形態による光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
本実施形態による光電変換装置は、光電変換部PDの構造が異なるほかは、第1実施形態による光電変換装置と同様である。本実施形態による光電変換装置の光電変換部PDは、N型半導体領域124,130の代わりにN型半導体領域144が設けられている点、平面視におけるP型半導体領域126,132,134のレイアウトが異なっている点で、第1実施形態とは異なっている。
すなわち、本実施形態による光電変換装置の光電変換部PDは、図7に示すように、N型半導体領域124,130の代わりに、半導体基板110の第1の深さ162から第3の深さ166に至る領域に設けられたN型半導体領域144を有している。N型半導体領域144は、第1の深さ162及び第3の深さ166において、第1実施形態におけるN型半導体領域124,130と同様の平面レイアウトを有している。すなわち、N型半導体領域144は、第1の深さ162及び第3の深さ166に、平面視においてN型半導体領域120と重なる領域から第2の方向(図6においてX方向)に平行な両方向に櫛歯状に延伸する複数の枝部142を有している。枝部142は、N型半導体領域120と重なる領域に近づくほど幅が広くなるテーパ形状を有している。
なお、第3の深さ166は、本実施形態においては必ずしもP型半導体領域128の最深部よりも深くする必要はない。光電変換部PDに求める飽和電荷量に基づいて、第3の深さ166は変更が可能である。
第1の深さ162において、平面視におけるN型半導体領域144の外縁部は、P型半導体領域126との間の接合部によって規定されている。第2の深さ164において、平面視におけるN型半導体領域144の外縁部は、P型半導体領域128との間の接合部によって規定されている。第3の深さ166において、平面視におけるN型半導体領域144の外縁部は、P型半導体領域132との間の接合部によって規定されている。なお、図6において、平面視におけるP型半導体領域126,132,134のレイアウトは同一であるが、P型半導体領域134のレイアウトは第1実施形態の場合と同一であってもよい。
なお、図6では、P型半導体領域126,132,134が示す一点鎖線の外側にP型半導体領域126,132,134が形成される。図2におけるN型半導体領域124,130が示す点線の内側にN型半導体領域124,130が形成されるのとは異なっている。
N型半導体領域144を形成するためのN型不純物は、P型半導体領域136を形成するためのP型不純物と同様、平面視における光電変換部形成領域112の全体に導入することができる。この場合、N型半導体領域144を構成するN型不純物の濃度を、P型半導体領域126,128,132を構成するP型不純物の濃度よりも低濃度に設定する。このように構成することで、P型半導体領域126,128,132が形成される領域以外の領域がN型半導体領域144となる。
本実施形態においても第1実施形態の場合と同様、光電変換部PDがリセット状態のとき、N型半導体領域144は、平面視においてP型半導体領域122,128と重なる領域の大部分において空乏化する。そして、N型半導体領域144には、平面方向にも深さ方向にも、N型半導体領域120に近づくほどポテンシャルが深くなるようなポテンシャル勾配が形成される。すなわち、本実施形態による光電変換部PDは、リセット時の容量が小さい、すなわち低ノイズである点、大きな飽和信号量を確保できる点で、第1実施形態と同様である。
加えて、本実施形態の光電変換部PDにおいては、以下に説明するように、第1実施形態の光電変換部PDの場合よりも信号読み出し速度を向上することができる。
信号電荷の読み出しの際、電荷蓄積層内の信号電荷(本実施形態では電子)が移動するのに伴い、P型半導体領域122,128,136中のホールも移動する。一般に、容量を形成する2つの電極間の電圧が変化したとき、両電極に蓄積されている電荷は同じ量が移動するのである。ここで、P型半導体領域122は一般に高濃度であり、低抵抗である。これに対し、P型半導体領域128は、高濃度にするとN型半導体領域144が形成されにくくなるため、高濃度にすることは難しい。また、P型半導体領域136は高エネルギーのイオン注入を用いて深い領域に形成されるが、一般に高エネルギーイオンの注入量を多くすることは難しい。そのため、P型半導体領域128,136は、P型半導体領域122と比較して相対的に低濃度であり高抵抗となる。そのため、第1実施形態においては、P型半導体領域128,136中におけるホールの移動速度が必ずしも十分とは言えず、信号読み出し速度が遅くなる要因となっていた。
これに対し、本実施形態においては、図6及び図7に示すように、P型半導体領域128は、光電変換部形成領域112の大部分の領域においてP型半導体領域126,132と電気的に導通している。また、P型半導体領域136は、光電変換部形成領域112の大部分の領域においてP型半導体領域134と電気的に導通している。したがって、P型半導体領域128中のホールは、P型半導体領域126を通してP型半導体領域122ヘと速やかに移動し、P型半導体領域122から排出される。また、P型半導体領域136中のホールは、P型半導体領域134,132,126を通してP型半導体領域122ヘと速やかに移動し、P型半導体領域122から排出される。
したがって、本実施形態の光電変換部PDにおいては、第1実施形態の場合と比較して、信号読み出し速度を向上することができる。
また、本実施形態の光電変換部PDにおいては、以下に説明するように、第1実施形態の光電変換部PDの場合と比較して製造時のマスク工程を減らすことが可能であり、製造コストの削減、ひいては光電変換装置の低廉化を図ることができる。
すなわち、第1実施形態の光電変換部PDにおいては、図2及び図3に示すように、N型半導体領域124,130とP型半導体領域136とが異なる平面レイアウトを有している。すなわち、光電変換部PDの製造にあたっては、N型半導体領域124,130を形成するためのマスク工程と、P型半導体領域136を形成するためのマスク工程とがそれぞれ必要である。
これに対し、本実施形態の光電変換部PDにおいては、前述のように、N型半導体領域144を構成するN型不純物を、平面視における光電変換部形成領域112の全体に導入することができる。すなわち、N型半導体領域144を形成する際に用いるマスクとP型半導体領域136を形成する際に用いるマスクとに、同じマスクを用いることができる。したがって、光電変換部PDの製造にあたっては、N型半導体領域144とP型半導体領域136とを1回のマスク工程で形成することができ、第1実施形態の場合と比較してマスク工程を1工程減らすことができる。
したがって、本実施形態においては、第1実施形態の場合よりも製造コストを削減することができ、ひいては光電変換装置の低廉化が可能となる。
このように、本実施形態によれば、ノイズが少なく飽和電荷量の大きい光電変換部を有する高感度の光電変換装置を実現することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による撮像システムについて、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。
上記第1及び第2実施形態で述べた光電変換装置100は、種々の撮像システムに適用可能である。適用可能な撮像システムの例としては、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、監視カメラ、複写機、ファックス、携帯電話、車載カメラ、観測衛星などが挙げられる。また、レンズなどの光学系と撮像装置とを備えるカメラモジュールも、撮像システムに含まれる。図8には、これらのうちの一例として、デジタルスチルカメラのブロック図を例示している。
図8に例示した撮像システム200は、撮像装置201、被写体の光学像を撮像装置201に結像させるレンズ202、レンズ202を通過する光量を可変にするための絞り204、レンズ202の保護のためのバリア206を有する。レンズ202及び絞り204は、撮像装置201に光を集光する光学系である。撮像装置201は、第1及び第2実施形態のいずれかで説明した光電変換装置100であって、レンズ202により結像された光学像を画像データに変換する。
撮像システム200は、また、撮像装置201より出力される出力信号の処理を行う信号処理部208を有する。信号処理部208は、撮像装置201が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換を行う。また、信号処理部208はその他、必要に応じて各種の補正、圧縮を行って画像データを出力する動作を行う。信号処理部208の一部であるAD変換部は、撮像装置201が設けられた半導体基板に形成されていてもよいし、撮像装置201とは別の半導体基板に形成されていてもよい。また、撮像装置201と信号処理部208とが同一の半導体基板に形成されていてもよい。
撮像システム200は、更に、画像データを一時的に記憶するためのメモリ部210、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)212を有する。更に撮像システム200は、撮像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体214、記録媒体214に記録又は読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)216を有する。なお、記録媒体214は、撮像システム200に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。
更に撮像システム200は、各種演算とデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御・演算部218、撮像装置201と信号処理部208に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部220を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、撮像システム200は少なくとも撮像装置201と、撮像装置201から出力された出力信号を処理する信号処理部208とを有すればよい。
撮像装置201は、撮像信号を信号処理部208に出力する。信号処理部208は、撮像装置201から出力される撮像信号に対して所定の信号処理を実施し、画像データを出力する。信号処理部208は、撮像信号を用いて、画像を生成する。
このように、本実施形態によれば、第1及び第2実施形態による光電変換装置100を適用した撮像システムを実現することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による撮像システム及び移動体について、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態による撮像システム及び移動体の構成を示す図である。
図9(a)は、車載カメラに関する撮像システムの一例を示したものである。撮像システム300は、撮像装置310を有する。撮像装置310は、上記第1及び第2実施形態のいずれかに記載の光電変換装置100である。撮像システム300は、撮像装置310により取得された複数の画像データに対し、画像処理を行う画像処理部312と、撮像システム300により取得された複数の画像データから視差(視差画像の位相差)の算出を行う視差取得部314を有する。また、撮像システム300は、算出された視差に基づいて対象物までの距離を算出する距離取得部316と、算出された距離に基づいて衝突可能性があるか否かを判定する衝突判定部318と、を有する。ここで、視差取得部314や距離取得部316は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段の一例である。すなわち、距離情報とは、視差、デフォーカス量、対象物までの距離等に関する情報である。衝突判定部318はこれらの距離情報のいずれかを用いて、衝突可能性を判定してもよい。距離情報取得手段は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
撮像システム300は車両情報取得装置320と接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの車両情報を取得することができる。また、撮像システム300は、衝突判定部318での判定結果に基づいて、車両に対して制動力を発生させる制御信号を出力する制御装置である制御ECU330が接続されている。また、撮像システム300は、衝突判定部318での判定結果に基づいて、ドライバーへ警報を発する警報装置340とも接続されている。例えば、衝突判定部318の判定結果として衝突可能性が高い場合、制御ECU330はブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置340は音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムなどの画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザに警告を行う。
本実施形態では、車両の周囲、例えば前方又は後方を撮像システム300で撮像する。図9(b)に、車両前方(撮像範囲350)を撮像する場合の撮像システムを示した。車両情報取得装置320が、撮像システム300ないしは撮像装置310に指示を送る。このような構成により、測距の精度をより向上させることができる。
上記では、他の車両と衝突しないように制御する例を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。更に、撮像システムは、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態による放射線撮像システムについて、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態による放射線撮像システムを示す図である。本実施形態では、第1及び第2実施形態で説明した光電変換装置を放射線撮像システムに応用した例を示す。
本実施形態による放射線撮像システムは、図10に示すように、放射線撮像装置6040と、放射線撮像装置6040から出力される信号を処理するイメージプロセッサ6070と、を備える。放射線撮像装置6040は、前述の各実施形態に記載の光電変換装置を、放射線を撮像する装置として構成したものである。X線チューブ(放射線源)6050で発生したX線6060は、患者あるいは被験者6061の胸部6062を透過し、放射線撮像装置6040に入射する。この入射したX線には被験者6061の体内部の情報が含まれている。放射線撮像装置6040は、入射したX線の波長を変換するシンチレータを有する。シンチレータは、典型的にはX線を可視光域の波長の光に変換する。放射線撮像装置6040は、上述した実施形態に記載の光電変換装置を備えており、この光電変換装置には、シンチレータによって波長が変換された可視光が入射する。よって、上記の各実施形態の光電変換装置100では、シンチレータから入射する可視光に対応する信号電荷を、N型半導体領域120が収集することとなる。
イメージプロセッサ(プロセッサ)6070は、放射線撮像装置6040から出力される信号(画像)を処理し、例えば、処理によって得られた画像信号に基づいて制御室のディスプレイ6080に画像を表示させることができる。
また、イメージプロセッサ6070は、処理によって得られた信号を、伝送路6090を介して遠隔地へ転送することができる。これにより、別の場所のドクタールームなどに配置されたディスプレイ6081に画像を表示させたり、光ディスク等の記録媒体に画像を記録したりすることができる。記録媒体は、フィルム6110であってもよく、この場合、フィルムプロセッサ6100がフィルム6110に画像を記録する。
なお、本明細書に記載した光電変換装置は、可視光の像を撮像する撮像システムに応用することもできる。そのような撮像システムは、例えば光電変換装置と、光電変換装置から出力される信号を処理するプロセッサとを備えうる。該プロセッサによる処理は、例えば、画像の形式を変換する処理、画像を圧縮する処理、画像のサイズを変更する処理および画像のコントラストを変更する処理の少なくとも1つを含みうる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を他の実施形態に追加した例や、他の実施形態の一部の構成と置換した例も、本発明の実施形態である。
また、上記第1及び第2実施形態では、N型半導体領域120,124,130により構成される電荷蓄積層を、2つのN型半導体領域120の各々を中心とする2つのブロックに分け、これらブロックを配線150で接続する構成とした。しかしながら、電荷蓄積層は、必ずしも分割する必要はなく、また、3つ以上のブロックに分割するように構成してもよい。電荷蓄積層を構成するブロックの数は、光電変換部形成領域112の大きさや形状等に応じて適宜選択することができる。
また、電荷蓄積層を複数のブロックに分割する場合、各ブロックの間に、P型半導体領域126,132,134により構成される分離部を配置するようにしてもよい。このように構成することで、P型半導体領域128,136を低抵抗化することができ、信号読み出し速度を向上することができる。
また、上記第1及び第2実施形態では、電荷蓄積層の枝部142を深さ方向に2段配置する構成としたが、必ずしも複数段配置する必要はなく、また、深さ方向に3段以上配置する構成としてもよい。
また、電荷蓄積層の枝部142を複数段で構成する場合、一部の段を第1実施形態の構成とし、他の段を第2実施形態の構成としてもよい。また、電荷蓄積層の枝部142を複数段で構成する場合、各段を構成する枝部142の平面レイアウトは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、平面視における枝部142の幅を連続的に変化する構成としたが、枝部142の幅は必ずしも連続的に変化している必要はない。平面視における枝部142の幅は、N型半導体領域120と重なる領域に近いほど広がっていればよく、段階的に変化するように構成してもよい。
また、上記第3乃至第5実施形態に示した撮像システムは、本発明の光電変換装置を適用しうる撮像システム例を示したものであり、本発明の光電変換装置を適用可能な撮像システムは図8乃至図10に示した構成に限定されるものではない。
なお、上記実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
M1…転送トランジスタ
PD…光電変換部
10…画素
30…演算増幅器
40…積分容量
100…光電変換装置
110…半導体基板
112…光電変換部形成領域
120,124,130,138,140…N型半導体領域
122,126,128,132,134,136…P型半導体領域
142…枝部

Claims (19)

  1. 光の入射により第1の極性の信号電荷を生じる光電変換部と、
    前記信号電荷を信号電圧に変換する電荷変換回路と、
    前記光電変換部から前記電荷変換回路に前記信号電荷を転送する転送トランジスタと、を有し、
    前記光電変換部は、
    半導体基板の表面部に設けられ、前記第1の極性のキャリアを多数キャリアとする第1導電型の第1の半導体領域と、
    前記半導体基板の前記表面部に、前記第1の半導体領域から離間して設けられ、前記第1の極性と異なる第2の極性のキャリアを多数キャリアとする第2導電型の第2の半導体領域及び第3の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域が設けられた深さよりも深い第1の深さに設けられた前記第1導電型の第の半導体領域と、
    前記第の半導体領域が設けられた深さよりも深い第2の深さに設けられ、平面視において前記第2の半導体領域と重なる前記第2導電型の第の半導体領域と、
    前記第の半導体領域が設けられた深さよりも深い第3の深さに設けられた前記第1導電型の第の半導体領域と、を有し、
    前記第1の半導体領域は、前記転送トランジスタに電気的に接続されており、
    前記第1の半導体領域は、前記第2の半導体領域と前記第3の半導体領域との間に配されており、
    前記第1の半導体領域、前記第4の半導体領域及び前記第6の半導体領域は、深さ方向に電気的に接続されており、
    前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域は、平面視において前記第1の半導体領域、前記第2の半導体領域、前記第3の半導体領域及び前記第の半導体領域と重なっている
    ことを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域は、平面視において前記第1の半導体領域と重なる幹部と、前記幹部から延伸し、平面視において前記第2の半導体領域及び前記第の半導体領域と重なる複数の枝部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 平面視における前記枝部の幅は、前記幹部から遠ざかるほどに狭くなっている
    ことを特徴とする請求項2記載の光電変換装置。
  4. 前記第1の半導体領域は、第1の方向に延在する矩形状のパターンを有し、
    前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域の前記複数の枝部は、前記第1の方向と交差する第2の方向に延在している
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の光電変換装置。
  5. 前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域は、前記幹部において前記第1の半導体領域と電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  6. 前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域の不純物濃度は、前記第1の半導体領域の不純物濃度よりも低い
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  7. 前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域が平面視において前記第2の半導体領域及び前記第の半導体領域と重なる部分は、前記光電変換部のリセット時に空乏化している
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  8. 前記第1の深さに設けられた前記第2導電型の第の半導体領域と、
    前記第3の深さに設けられた前記第2導電型の第の半導体領域と、を更に有し、
    平面視における前記第の半導体領域の外縁部は、前記第の半導体領域と前記第の半導体領域との間の接合部によって規定されており、
    平面視における前記第の半導体領域の外縁部は、前記第の半導体領域と前記第の半導体領域との間の接合部によって規定されている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  9. 光の入射により第1の極性の信号電荷を生じる光電変換部と、
    前記信号電荷を信号電圧に変換する電荷変換回路と、
    前記光電変換部から前記電荷変換回路に前記信号電荷を転送する転送トランジスタと、を有し、
    前記光電変換部は、
    半導体基板の表面部に設けられ、前記第1の極性のキャリアを多数キャリアとする第1導電型の第1の半導体領域と、
    前記半導体基板の前記表面部に、前記第1の半導体領域から離間して設けられ、前記第1の極性と異なる第2の極性のキャリアを多数キャリアとする第2導電型の第2の半導体領域及び第3の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域が設けられた深さよりも深い第1の深さに設けられた前記第1導電型の第の半導体領域と、
    前記第の半導体領域が設けられた深さよりも深い第2の深さに設けられ、平面視において前記第2の半導体領域と重なる前記第2導電型の第の半導体領域と、
    前記第5の半導体領域が設けられた深さよりも深い第3の深さに設けられた前記第1導電型の第の半導体領域と、を有し、
    前記第1の半導体領域は、前記転送トランジスタに電気的に接続されており、
    前記第1の半導体領域は、前記第2の半導体領域と前記第3の半導体領域との間に配されており、
    前記第1の半導体領域、前記第4の半導体領域及び前記第6の半導体領域は、深さ方向に電気的に接続されており、
    前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域は、平面視において前記第1の半導体領域、前記第2の半導体領域、前記第3の半導体領域及び前記第の半導体領域と重なっており、
    前記第1の深さに設けられた前記第2導電型の第の半導体領域と、
    記第3の深さに設けられた前記第2導電型の第の半導体領域と、を更に有し、
    平面視における前記第の半導体領域の外縁部は、前記第の半導体領域と前記第の半導体領域との間の接合部によって規定されており、
    平面視における前記第の半導体領域の外縁部は、前記第の半導体領域と前記第の半導体領域との間の接合部によって規定されている
    ことを特徴とする光電変換装置。
  10. 前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域は、素子間を分離する分離層を構成している
    ことを特徴とする請求項8又は9記載の光電変換装置。
  11. 前記第の半導体領域及び前記第の半導体領域は、前記第1の深さから前記第3の深さに渡って設けられた前記第1導電型の第の半導体領域の一部であり、
    前記第2の深さにおける前記第1導電型の不純物の濃度は、前記第の半導体領域と前記第の半導体領域とにおいて同じである
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  12. 前記第3の深さよりも深い第4の深さに設けられ、平面視において前記光電変換部の形成領域の全体と重なる前記第2導電型の第10の半導体領域を更に有する
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  13. 前記電荷変換回路は、電荷積分型である
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  14. 光の入射により第1の極性の信号電荷を生じる光電変換部と、
    前記信号電荷を信号電圧に変換する電荷変換回路と、
    前記光電変換部から前記電荷変換回路に前記信号電荷を転送する転送トランジスタと、を有し、
    前記光電変換部は、
    半導体基板の表面部に設けられ、前記第1の極性のキャリアを多数キャリアとする第1導電型の第1の半導体領域と、
    前記半導体基板の前記表面部に、前記第1の半導体領域から離間して設けられ、前記第1の極性と異なる第2の極性のキャリアを多数キャリアとする第2導電型の第2の半導体領域及び第3の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域が設けられた深さよりも深い第1の深さに設けられた前記第1導電型の第の半導体領域と、
    前記第の半導体領域が設けられた深さよりも深い第2の深さに設けられ、平面視において前記第2の半導体領域と重なる前記第2導電型の第の半導体領域と、を有し、
    前記第1の半導体領域は、前記転送トランジスタに電気的に接続されており、
    前記第1の半導体領域は、前記第2の半導体領域と前記第3の半導体領域との間に配されており、
    前記第1の半導体領域及び前記第4の半導体領域は、深さ方向に電気的に接続されており、
    前記第の半導体領域は、平面視において前記第1の半導体領域、前記第2の半導体領域、前記第3の半導体領域及び前記第の半導体領域と重なっている
    ことを特徴とする光電変換装置。
  15. 前記光電変換部は、前記半導体基板の前記表面部に設けられた前記第1導電型の第11の半導体領域を更に有し、
    前記第3の半導体領域は、前記第1の半導体領域と前記第11の半導体領域との間に、前記第1の半導体領域及び前記第11の半導体領域から離間して配されている
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  16. 放射線を可視光に変換するシンチレータを更に備え、
    前記光電変換部は、前記シンチレータから入射する前記可視光に基づいて前記信号電荷を生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  17. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光で変換装置から出力される信号を処理する信号処理部と
    を有することを特徴とする撮像システム。
  18. 移動体であって、
    請求項1乃至15のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置からの信号に基づく視差画像から、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする移動体。
  19. 請求項16に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置にて得られた画像信号を処理する制御装置と
    を有することを特徴とする放射線撮像システム。
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