JP6971110B2 - 被覆粒子粉体の製造方法、ならびに当該被覆粒子粉体および分散媒を含む分散体の製造方法 - Google Patents

被覆粒子粉体の製造方法、ならびに当該被覆粒子粉体および分散媒を含む分散体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は被覆粒子粉体の製造方法、ならびに当該被覆粒子粉体および分散媒を含む分散体の製造方法に関する。
近年、無機物粒子、有機物粒子、金属粒子等の粒子状材料は、研磨用組成物や、高温構造部材をはじめとして、種々の用途で用いられている。例えば、炭化珪素(SiC)等の無機物粒子は、高硬度であり、高温耐熱性、機械的強度、耐衝撃性、耐摩耗性、耐酸化性および耐食性に優れ、熱膨張係数が小さいことから、その応用への期待が大きい。
粒子状材料の応用に際しては、所望の組成物や材料を形成するに当たり、粒子状材料を分散媒やポリマー材料の媒体中に分散して用いることや、セラミックス粒子等の他の材料と混合して用いることが検討されている。また、粒子状材料を含む分散体や混合物、およびこれらより形成される成形体等の機能向上のため、構成粒子の周囲を所望の機能を付与しうる化合物で被覆した上で分散、混合を行うことが検討されている。これより、周囲を所望の機能を付与しうる化合物で被覆した状態で、媒体に対する高い分散性を有し、他の材料との均一な混合が可能である粒子状材料が特に望まれている。
このような技術として、例えば特許文献1には、SiC粉体の表面を、焼成することによって設けられた、厚みが10nm〜500nmのアルミナ等の酸化物被膜によって被覆することで、SiC粉体の絶縁性が向上しうることが開示されている。また、かかるSiC粉体を含むことで、複合組成物の耐熱性、高熱伝導性および高絶縁性が実現しうることが開示されている。
特開2012−106888号公報
しかしながら、特許文献1に係る技術では、媒体中で粉体の十分な分散性が得られない。
したがって、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、媒体に分散させた際の高い分散性を付与しうる被覆粒子粉体を製造する手段を提供することを目的としている。
上記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意研究を積み重ねた。その結果、被覆粒子を含む粉体の製造方法において、適切な原料粒子を選択し、被覆成分の原料として適切な化合物を選択し、かつ、被覆成分の原料と、原料粒子と、水とを含む原料分散体をスプレードライする工程を有することによって、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の上記課題は、以下の手段により解決される;
酸化物、炭化物、窒化物、金属または有機物からなる原料粒子と、水溶性金属塩と、水とを含む原料分散体をスプレードライして粒子集合体(a)を得る工程(A)と、
前記粒子集合体(a)を300℃以上750℃以下の温度で熱処理して粒子集合体(b)を得る工程(B)と、
前記粒子集合体(b)を粉砕することにより、被覆粒子(c)を得る工程(C)と、
を有する、被覆粒子粉体の製造方法。
本発明によれば、媒体に分散させた際の高い分散性を付与しうる被覆粒子粉体を製造する手段が提供される。
原料粒子であるSiC粒子と、本発明の一実施形態に係る被覆粒子粉体と、比較例に係る粉体との粒度分布を表すグラフである。
以下、本発明を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。
本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、本明細書において、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で行う。
<粉体の製造方法>
本発明の一形態は、酸化物、炭化物、窒化物、金属または有機物からなる粒子と、水溶性金属塩と、水とを含む原料分散体をスプレードライして粒子集合体(a)を得る工程(A)と、
前記粒子集合体(a)を300℃以上750℃以下の温度で熱処理して粒子集合体(b)を得る工程(B)と、
前記粒子集合体(b)を粉砕することにより、被覆粒子(c)を得る工程(C)と、
を有する、被覆粒子粉体の製造方法に関する。
本発明者らは、本発明によって上記課題が解決されるメカニズムを以下のように推定している。
特許文献1に記載されたような被覆粒子は、原料粒子と被覆層に含まれる成分(被覆成分)の原料とを分散媒中で混合し、濾過、乾燥後に焼成することによって製造される。かような製造方法では、焼成時に被覆粒子の形成と同時に被覆粒子の凝集が進行することで、凝集体(被覆粒子集合体)を形成する。例えば、特許文献1に係るアルミナ被覆粒子の製造では、焼成時、アルミナ被覆剤前駆体を加熱する際に、SiC粉体を形成する粒子の凝集が進行する。これより、かような製造方法で製造される被覆粒子は、原料粒子と比較して凝集の度合いが大幅に増加し、これに伴い個々の凝集の度合いの差も大きくなるため、粒径のバラツキの増加も顕著となる。かような被覆粒子粉体は、そのまま媒体に分散させる場合はもちろんのこと、粉砕を行った後に媒体に分散させる場合であっても、高い分散性を有する分散体を得ることは困難である。
一方、本発明の一形態に係る製造方法で製造された粉体に含まれる被覆粒子は、被覆層に含まれる成分(被覆成分)の原料として水溶性金属塩を用い、原料粒子と、水溶性金属塩と、水とを含む原料分散体をスプレードライし、熱処理し、粉砕することにより形成される。また、当該方法で形成される被覆層は、被覆成分の原料と原料粒子との組み合わせが最適化されており、かつスプレードライ法にて被覆成分の原料が原料粒子の表面に付着する。そして、当該製造方法では、焼成時に被覆成分の原料である水溶性金属塩の一部が黒鉛等の成分に変化し、この黒鉛等の成分は剥離剤として機能するため、隣接する被覆粒子の被覆層間の結着が大幅に抑制される。また、当該製造方法では、形成される被覆粒子集合体の強度も大幅に低下する。したがって、その後の粒子集合体を粉砕する際に容易に解砕され、原料粒子の低凝集性を維持したまま被覆粒子粉体が製造される。そのため、当該粒子からなる粉体をそのまま媒体に分散させたとしても、高い分散性を有する分散体を得ることができる。
なお、上記メカニズムは推測に基づくものであり、その正誤が本発明の技術的範囲に影響を及ぼすものではない。
本発明の一形態に係る製造方法では、被覆粒子が製造される。
(工程(A))
本発明に係る被覆粒子粉体の製造方法は、酸化物、炭化物、窒化物、金属または有機物からなる原料粒子と、水溶性金属塩と、水とを含む原料分散体をスプレードライして、粒子集合体(a)を得る工程(A)を有する。本工程では、スプレードライ法により、被覆成分の原料である水溶性金属塩で被覆された原料粒子を含む粒子集合体(a)が形成されると考えられる。
[原料分散体の準備方法]
原料分散体は、原料粒子と、水溶性金属塩と、水とを含む。
原料粒子と、水溶性金属塩と、水とを含む原料分散体の調製方法としては、特に限定されないが、例えば、原料粒子および水を含む分散体に水溶性金属塩を添加する方法、水溶性金属塩の水溶液に原料粒子を添加する方法、水を含む分散媒に原料粒子および水溶性金属塩を添加する方法、原料粒子および水を含む分散体と水溶性金属塩の水溶液とを混合する方法等が挙げられる。これらの中でも、水溶性金属塩の水溶液に原料粒子を添加する方法が好ましい。
ここで、原料粒子および水を含む分散体および水溶性金属塩の水溶液は、それぞれ市販品でもよいし、合成品でもよい。これらを合成(調製)する場合は、特に制限されず、公知の装置および公知の方法を用いることができる。
[原料粒子]
本発明に係る原料粒子は、製造される被覆粒子粉体に含まれる被覆粒子の原料粒子であり、被覆粒子粉体が有する特性を概ね決定するものである。本発明に係る原料粒子は、酸化物、炭化物、窒化物、金属または有機物からなる。
酸化物からなる粒子としては、特に制限されないが、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、セリア粒子、チタニア粒子、マグネシア粒子、ベリリア粒子等が挙げられる。炭化物からなる粒子としては、特に制限されないが、例えば、炭化ケイ素(SiC)粒子等が挙げられる。窒化物からなる粒子としては、特に制限されないが、例えば、窒化ケイ素(SiN)、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)粒子等が挙げられる。金属からなる粒子としては、特に制限されないが、例えば、ニッケル粒子、銅粒子、銀粒子、金粒子等が挙げられる。有機物からなる粒子としては、特に制限されないが、例えば、ラテックス粒子、ポリスチレン粒子、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子,ポリエステル粒子、ポリイミド粒子、エポキシ粒子、黒鉛粒子等が挙げられる。また、酸化物、炭化物または窒化物からなる粒子としては、酸化窒化物からなる粒子、炭化窒化物からなる粒子等を用いてもよい。これらの中でも、高硬度であり、高温耐熱性、機械的強度、耐衝撃性、耐摩耗性、耐酸化性および耐食性に優れ、熱膨張係数が小さいとの観点から、酸化物、炭化物または窒化物からなる粒子が好ましく、炭化物からなる粒子がより好ましく、SiC粒子がさらに好ましい。
原料粒子の平均一次粒子径は、3000nm以下であることが好ましい。平均一次粒子径がこの範囲であると、被覆粒子粉体を媒体に分散させた際に、より高い分散性を有する分散体が得られる。同様の観点から、原料粒子の平均一次粒子径は、1000nm以下であることがより好ましく、300nm以下であることがさらに好ましい。また、原料粒子の平均一次粒子径は、10nm以上であることが好ましい。平均一次粒子径がこの範囲であると、分散後の再凝集の発生がより抑制され、分散状態がより維持し易くなる。同様の観点から、原料粒子の平均一次粒子径は、50nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることがさらに好ましい。ここで、原料粒子の平均一次粒子径の値は、BET法で3〜5回連続で測定した値から算出した原料粒子の比表面積(SA)の平均値に基づき、原料粒子の真密度の値を使用し、原料粒子の形状が真球であると仮定して算出することができる。原料粒子の比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製のFlow SorbII 2300を用いて行うことができる。なお、測定方法の詳細は実施例に記載する。
原料粒子の平均二次粒子径は、10000nm以下であることが好ましい。平均二次粒子径がこの範囲であると、被覆粒子粉体を媒体に分散させた際に、より高い分散性を有する分散体が得られる。同様の観点から、原料粒子の平均二次粒子径は、5000nm以下であることが好ましく、1500nm以下であることがより好ましい。また、原料粒子の平均二粒子径は、10nm以上であることが好ましい。平均二次粒子径がこの範囲であると、原料粒子の被覆を高効率で行うことができる。同様の観点から、原料粒子の平均二次粒子径は、50nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることがさらに好ましい。ここで、原料粒子の平均二次粒子径の値は、株式会社堀場製作所製の散乱式粒子径分布測定装置LA−950により測定することができる。なお、測定方法の詳細は実施例に記載する。
なお、上記平均二次粒子径は、単一粒子、凝集粒子を問わず、測定時の粒子の存在状態において測定される粒子径を表す。
また、原料粒子は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。市販品としては、特に制限されないが、例えば、株式会社フジミインコーポレーテッド製のGC#40,000、GC8,000S等を用いることができる。
原料粒子は、単独でもまたはこれらの複合物でもまたは2種以上混合して用いてもよい。
原料分散体中の原料粒子の含有量は、特に制限されないが、原料分散体の総質量に対して、10質量%以上が好ましい。原料粒子の含有量がこの範囲であると、被覆粒子粉体の生産効率を向上させることができるからである。同様の観点から、原料粒子の含有量は、原料分散体の総質量に対して、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上が特に好ましい。また、原料分散体中の原料粒子の含有量は、特に制限されないが、原料分散体の総質量に対して、60質量%以下が好ましい。原料粒子の含有量がこの範囲であると、粘度上昇がより抑制され、スプレードライヤ装置中に原料粒子をより安定的に供給することができる。同様の観点から、原料分散体中の原料粒子の含有量は、原料分散体の総質量に対して、55質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。
[水溶性金属塩]
水溶性金属塩は、本発明に係る製造方法において、製造される被覆粒子粉体に含まれる被覆粒子の被覆層に含まれる被覆成分の原料であり、粉体に所望の機能を付与しうるものである。
水溶性金属塩としては、特に制限されず、原料粒子に対する被覆性、および粉体に付与する機能に応じて、公知の水溶性金属塩を適宜選択して用いることができる。
水溶性金属塩における金属の種類としては、特に制限されないが、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等の第2族元素、アルミニウム、イットリウム、等が挙げられる。これらの中でも、焼結助剤としての機能性付与を行う場合は、アルミニウム、イットリウムが好ましく、アルミニウムがより好ましい。
水溶性金属塩における塩の種類としては、特に制限されないが、例えば、炭酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸の塩や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ナフテン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、没食子酸、メリト酸、ケイ皮酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、アコニット酸、アミノ酸、アントラニル酸、ニトロカルボン酸等のカルボン酸等の有機酸の塩等が挙げられる。これらの中でも、有機酸の塩であることが好ましく、乳酸塩であることがより好ましい。
具体的な水溶性金属塩としては、特に制限されないが、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、乳酸カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウム、乳酸イットリウム等が挙げられる。これらの中でも、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウム、乳酸イットリウム等が好ましく、乳酸アルミニウム、乳酸イットリウムがより好ましく、乳酸アルミニウムがさらに好ましい。また、水溶性金属塩は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。
原料分散体中の水溶性金属塩の含有量は、特に制限されないが、原料分散体の総質量に対して、0.1質量%以上が好ましい。水溶性金属塩の含有量がこの範囲であると、原料粒子を被覆成分でより確実に被覆することができ、被覆成分に由来する機能がより向上する。また、被覆粒子粉体および分散体を含む分散体において、粉体と後述する他の粒子とを併用する場合においてもより凝集が生じ難くなる。よって、より高い分散性を有する分散体を製造することができる。同様の観点から、原料分散体中の水溶性金属塩の含有量は、原料分散体の総質量に対して、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましい。また、原料分散体中の水溶性金属塩の含有量は、特に制限されないが、原料分散体の総質量に対して、50質量%以下が好ましい。水溶性金属塩の含有量がこの範囲であると、ある程度被覆が進むと被覆による得られる効果は一定となるため、水溶性金属塩の添加量を所定量以下とすることで、経済性および生産効率がより向上するからである。同様の観点から、原料分散体中の水溶性金属塩の含有量は、原料分散体の総質量に対して、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましく、20質量%以下がよりさらに好ましく、10質量%以下が特に好ましい。
[分散媒]
原料分散体は、分散媒としての水を含む。水は、原料粒子を分散し、水溶性金属塩を溶解させることで、スプレードライ法を適用可能とする。
水は、不純物をできる限り含有しない水が好ましい。例えば、遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下である水が好ましい。ここで、水の純度は、例えば、イオン交換樹脂を用いる不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって高めることができる。具体的には、水としては、例えば、脱イオン水(イオン交換水)、純水、超純水、蒸留水などを用いることが好ましい。
水に、原料粒子を分散させる手順、方法、および水溶性金属塩を溶解させる手順、方法としては、特に制限されず、公知の手順、方法を用いることができる。
原料分散体は、水以外の分散媒をさらに含んでいてもよい。水以外の分散媒は、各成分の分散または溶解のために、有機溶媒であってもよい。この場合、用いられる有機溶媒としては、水と混和する有機溶媒であるアセトン、アセトニトリル、エタノール、メタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。また、これらの有機溶媒を水と混合せずに用いて、各成分を分散または溶解した後に、水と混合してもよい。これら有機溶媒は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
ここで、分散媒の総質量中の水の含有量は、水溶性金属塩による原料粒子の被覆をより良好に進行させるとの観点から、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることが好ましく、100質量%(水のみ)であることがさらに好ましい(上限100質量%)。
[他の成分]
原料分散体は、本発明の効果を損なわない限り、他の成分を含んでいてもよい。
[スプレードライ法]
スプレードライ法(噴霧乾燥法)は、分散媒(分散液)または溶液を気体雰囲気中に噴出(噴霧)させ、分散媒または溶媒を乾燥させることで、粉体を製造する方法である。スプレードライ法によれば、濃縮、ろ過、粉砕、分級、乾燥という数多くの工程を一挙に瞬間的に行うことができ、容易に粒子集合体を得ることが可能である。なお、本発明においては、スプレードライ法で得られる粒子集合体(a)は、被覆成分の原料である水溶性金属塩によって原料粒子が被覆されてなる粒子の集合体であると考えられる。
原料分散体を噴霧する気体雰囲気を構成する気体としては、特に制限されないが、例えば、大気雰囲気、酸素雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等が挙げられる。
スプレードライ法は、スプレードライヤを用いて行われる。スプレードライヤは、原料分散体をノズルより噴出させ、液滴と気体雰囲気の風(特に熱風)とを混合させることにより乾燥させるものであある。スプレードライヤとしては、市販品を好適に用いることができる。市販品としては、特に制限されないが、例えば、大川原化工機株式会社製 製品名L−8iを用いることができる。
被覆粒子粉体を構成する被覆粒子の粒径は、熱風温度、アトマイザー形状、アトマイザー回転数、熱風排風量、排風温度などのスプレードライヤ運転条件、及びスプレードライヤ供給液の粘度、固形分濃度、原液供給速度などの調整により制御することが可能である。
スプレードライ法の条件は、特に制限されず、公知の条件を用いることができる。ここで、入口温度(風温度)としては、特に制限されないが、200℃以上250℃以下が好ましい。出口温度(排風温度)としては、特に制限されないが、100℃以上140℃以下が好ましい。アトマイザー形状は、特に制限されないが、ディスク型であることが好ましい。アトマイザー回転数は、特に制限されないが、例えば、18000rpm以上28000rpm以下であることが好ましい。また、排風量、スプレードライヤ供給液の粘度、スプレードライヤ供給液の固形分濃度、スプレードライや供給液の供給速度は、原料分散体やスプレードライヤの種類等に応じて適宜調整することができる。
なお、スプレードライ法については、特開2003−11066号公報、特開2017−61737号公報、特開2017−61738号公報、国際公開第2015/199244号等をはじめとする公知文献の記載を適宜参照することができる。
(工程B)
本発明に係る被覆粒子粉体の製造方法は、前記工程(A)で得られた粒子集合体(a)を300℃以上750℃以下の温度で熱処理して粒子集合体(b)を得る工程(B)を有する。本工程では、粒子集合体(a)を熱処理することにより、被覆成分の原料である水溶性金属塩が被覆成分へと変化し、被覆成分が被覆された原料粒子を含む粒子集合体(b)が形成されると考えられる。すなわち、本工程では、被覆粒子が形成される。
熱処理は、特に制限されないが、例えば、黒鉛鞘中で、不活性雰囲気炉等を用いて行うことが好ましい。
熱処理温度は、300℃以上である。熱処理温度が300℃未満であると、被覆成分の原料である水溶性金属塩を被覆成分へと十分に変化させることができず、被覆成分に由来する機能を十分に得ることができない。同様の観点から、熱処理温度は、400℃以上であることが好ましく、500℃以上であることがより好ましく、550℃以上であることがさらに好ましい。また、熱処理温度は、750℃以下である。熱処理温度が750℃超であると、被覆成分の原料である水溶性金属塩の反応が過度に進行し、その生成物により隣接する被覆粒子の凝集が進行して強固な凝集体(粒子集合体)が形成される。そして、後にこの粒子集合体の粉砕を行ったとしても、製造される粉体は、媒体に分散させた際の高い分散性を有さない。同様の観点から、700℃以下であることが好ましく、650℃以下であることがより好ましく、600℃以下であることがさらに好ましい。
熱処理時間は、特に制限されないが、30分以上であることが好ましい。この範囲であると、被覆成分である水溶性金属塩から被覆成分の生成をより十分に行うことができ、被覆成分に由来する機能が向上する。同様の観点から、熱処理時間は、1時間以上であることがより好ましく、3時間以上であることがさらに好ましく、4時間以上であることが特に好ましい。また、熱処理時間は、特に制限されないが、60時間以下であることが好ましい。この範囲であると、生産性がより向上する。同様の観点から、熱処理時間は、36時間以下であることがより好ましく、12時間以下であることがさらに好ましく、9時間以下であることが特に好ましい。
熱処理雰囲気は、特に制限されないが、例えば、大気雰囲気、酸素雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等が挙げられる。これらの中でも、焼成時の原料粒子の酸化を抑制し、原料粒子由来の特性をより高いレベルで維持するとの観点から、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気であることが好ましく、アルゴン雰囲気であることがさらに好ましい。
(工程C)
本発明に係る被覆粒子粉体の製造方法は、前記工程(B)で得られた熱処理後の粒子集合体(b)を粉砕することにより、被覆粒子(c)を得る工程(C)を有する。本工程では、粒子集合体(b)の粉砕を行うことにより、被覆粒子粉体を構成する個々の粒子へと解砕する。
なお、上述した工程(A)および工程(B)を経ずに形成された従来の粒子集合体は、本工程による粉砕を経ても、均一に解砕することが困難であり、従来の粒子集合体から製造される被覆粒子粉体を媒体に分散させても、高い分散性を有する分散体を得ることが困難となる。
粉砕の方法としては、特に制限されないが、例えば、ボールミル、ローラーミル、ジェットミル、ハンマーミル、ピンミル、アトライター等を用いて行う方法が挙げられる。これらの中でも、解砕後の被覆粒子粉体の均一性および当該被覆粒子粉体を媒体に分散させた際の分散性向上の観点から、ボールミルで行うことが好ましい。ボールミルとしては、特に制限されないが、例えば、株式会社テックジャム製 製品名ポットミル回転台 ANZ−10D等が挙げられる。
ボールミルに用いるボールとしては、特に制限されないが、例えば、アルミナボール等が挙げられる。ボールの直径は、特に制限されないが、0.2mm以上20mm以下であることが好ましく、0.5mm以上10mm以下であることが好ましく、1mm以上5mm以下であることがさらに好ましい。
粉砕は、特に制限されないが、粒子集合体(b)を含む分散体の状態で行うことが好ましい。当該分散体の濃度としては、特に制限されないが、分散体の総質量に対して、微粒子集合体(b)の含有量は、1質量%以上60質量%以下であることが好ましく、5質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがさらに好ましい。
また、粉砕条件は、特に制限されないが、室温で行うこと好ましい。粉砕時の回転数は、30rpm以上300rpm以下であることが好ましく、50rpm以上250rpm以下であることがより好ましく、100rpm以上200rpm以下であることがさらに好ましい。粉砕の時間は、特に制限されないが、1時間以上500時間以下であることが好ましく、5時間以上250時間以下であることがより好ましい、10時間以上150時間以下であることがさらに好ましく、20時間以上100時間以下であることが特に好ましい。
(他の工程)
本発明の一形態に係る被覆粒子粉体の製造方法では、工程(A)〜工程(C)以外の他の工程をさらに有していても良い。他の工程としては、特に制限されず被覆粒子の製造分野で適用される公知の工程が選択されうるが、例えば、ろ過工程、分級工程等が挙げられる。
(被覆粒子粉体)
[被覆粒子の構造]
本発明に係る製造方法によって、被覆粒子粉体が製造される。本明細書において被覆粒子とは、原料粒子の少なくとも一部が被覆成分を含む被覆層によって被覆されている粒子を表す。
なお、本明細書において、製造物である被覆粒子粉体とは、複数の被覆粒子、またはこれを含む組成物を表す。本明細書では、便宜上「粉体」との用語を用いているが、当該用語は粉末状(乾燥状態)の物質のみを表すものではなく、分散媒中に分散された状態で存在し、分散媒を揮発させた際に粉末状として得られうる物質をも表すものとする。
すなわち、本発明に係る製造方法において、製造物である被覆粒子粉体は、被覆粒子以外の他の成分を含む場合もありうる。ただし、被覆粒子粉体に含まれうる被覆粒子以外の他の成分は、被覆処理における不可避不純物であることが特に好ましい。本明細書において、被覆処理における不可避不純物とは、例えば、原料粒子や未反応の被覆成分の原料、副生成物、必要に応じて添加されうる反応に用いる試薬、原料由来の不純物等の、被覆粒子の形成に関係して含まれうる成分を表す。なお、被覆処理における不可避不純物には、製造過程および製造後に、機能発現を目的として任意に添加しうる成分は含まないものとする。
被覆粒子粉体中で被覆粒子が占める割合は、被覆粒子粉体の総質量に対して100質量%であることが最も好ましい。ただし、生産効率等を考慮すると、被覆粒子粉体中で被覆粒子を主成分とすることが好ましく、被覆粒子粉体中で被覆粒子が占める割合が80質量%以上であることがより好ましく、90%質量以上であることがさらに好ましく、99質量%以上であることがよりさらに好ましく、99.9質量%以上であることが特に好ましい(上限100質量%)。
なお、被覆粒子粉体は、これに含まれる被覆粒子以外の他の成分の種類によっては、技術的、経済的な観点から、被覆粒子粉体中における被覆粒子の含有量を、定量的に正確に分析し、または他の成分を除去することが難しい場合もありうる。特に、他の成分が不可避不純物である場合は、分析上の特徴が類似する等の事情から、含有量を、定量的に正確に分析し、または他の成分を除去することの難易度は高くなる傾向がある。ただし、この場合であっても、後述する分析方法によって被覆粒子粉体が被覆粒子を含むことが確認される場合は、被覆粒子粉体は、良好な分散媒への分散性を有し、かつ、原料粒子および被覆粒子の特性に由来する所望の特性を有するものとなる。
本発明の一形態に係る被覆粒子粉体は、溶剤(好ましくは水)で洗浄した場合や、分散媒(好ましくは水)中に分散させた状態であっても、被覆粒子としての形態を維持することができることが好ましい。
製造された粒子が被覆層を有することは、走査オージェ電子顕微鏡SAM(Scanning Auger Microscope)であるアルバック製 製品名PHI 710を用いて、測定倍率20000倍、加速電圧10keVとし、測定深度2〜3nmとして、SEM観察を行うとともに、原料粒子のみに含まれる元素(原料粒子がSiC粒子の場合は、例えば、ケイ素元素(Si元素))および被覆層に含まれる被覆成分のみに含まれる元素(すなわち、被覆成分の原料のみに由来する元素であり、例えば、被覆成分が乳酸アルミニウムである場合はアルミニウム元素(Al元素))についてオージェ電子分光法による元素マッピングを行うことにより確認することができる。
ここで、SEM画像で観察される粒子の位置と、原料粒子のみに含まれる元素のオージェ電子像の位置と、被覆層に含まれる被覆成分のみに含まれる(すなわち、被覆成分の原料にのみ由来する)元素のオージェ電子像の位置と、が明確に対応することが確認される場合、原料粒子が被覆成分によって被覆されていると判断することができる。
なお、測定方法の詳細は実施例に記載する。
[被覆粒子の組成]
被覆粒子粉体において、被覆粒子粉体中の水溶性金属塩に由来する金属元素の含有量は、特に制限されないが0.1質量%以上であることが好ましい。被覆粒子粉体中の水溶性金属塩に由来する金属元素の含有量がこの範囲であると、原料粒子の被覆成分を含む被覆層による被覆がより十分となり、被覆層に由来して付与されうる機能をより向上させることができる。同様の観点から、被覆粒子粉体中の水溶性金属塩に由来する金属元素の含有量は、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることがさらに好ましく、3質量%以上であることが特に好ましい。また、被覆粒子粉体中の水溶性金属塩に由来する金属元素の含有量は、特に制限されないが、40質量%以下であることが好ましい。被覆粒子粉体中の水溶性金属塩に由来する金属元素の含有量がこの範囲であると、ある程度被覆が進んでしまえば被覆により得られる効果は一定となるため、経済性および生産効率が向上するからである。同様の観点から、被覆粒子粉体中の水溶性金属塩に由来する金属元素の含有量は、30質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることがさらに好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。被覆粒子粉体中の水溶性金属塩に由来する金属元素の含有量は、蛍光X線分析装置を用いて、XRF法によって、測定することができる。なお、測定方法の詳細は実施例に記載する。
被覆粒子粉体は、被覆層に由来して付与されうる機能が焼結助剤としての機能である場合、焼結をより効率的に行うとの観点から、鉄元素(Fe元素)、ニッケル元素(Ni元素)の含有量がそれぞれ少ないほど好ましい。具体的には、被覆粒子粉体中のFe元素およびNi元素の含有量は、それぞれ、1質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましい(下限0質量%)。被覆粒子粉体中のFe元素およびNi元素の含有量は、蛍光X線分析装置を用いて、XRF法によって、測定することができる。なお、測定方法の詳細は実施例に記載する。
被覆粒子粉体は、分散性の観点から、炭素元素(C元素)を含むことが好ましい。被覆粒子粉体がC元素を含む場合、被覆粒子粉体中のC元素の含有量は、特に制限されないが、被覆粒子粉体の総質量に対して、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。また、被覆粒子粉体中のC元素の含有量は、特に制限されないが、被覆粒子粉体の総質量に対して、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることがさらに好ましく、40質量%以下であることがよりさらに好ましく、30質量%以下であることが特に好ましい。被覆粒子粉体中のC元素の有無および含有量は、赤外吸収法によって、LECO社製 製品名CS−400を用いて測定することができる。なお、測定方法の詳細は実施例に記載する。
被覆粒子粉体は、原料粒子由来の元素および水溶性金属塩に由来する金属元素を含むことが好ましく、Si元素、Al元素、酸素元素(O元素)およびC元素を含むことがより好ましい。被覆粒子粉体中にSi元素およびAl元素が存在することは、上記オージェ分光法またはXRFにより、被覆粒子粉体中にO元素およびC元素が存在することは上述する赤外吸収法によりそれぞれ測定することができる。なお、これらの測定方法の詳細は実施例に記載する。
[平均二次粒子径]
被覆粒子粉体の平均二次粒子径は、2μm(2000nm)以下であることが好ましい。被覆粒子粉体の平均二次粒子径がこの範囲であると、被覆粒子粉体を媒体に分散させた際に、より高い分散性を有する分散体が得られる。同様の観点から、被覆粒子粉体の平均二次粒子径は、1.5μm(1500nm)以下であることがより好ましく、1.5μm(1500nm)未満であることがさらに好ましく、1.0μm(1000nm)以下であることがよりさらに好ましく、500nm以下であることが特に好ましい。また、本発明の一形態に係る製造方法で製造される被覆粒子粉体の平均二次粒子径は、特に制限されないが、10nm以上であることが好ましい。被覆粒子粉体の平均二次粒子径がこの範囲であると、スラリー時の粘度が過度に上昇することなく、ハンドリング性がより良好となる。同様の観点から、被覆粒子粉体の平均二次粒子径は、10nm超であることがより好ましく、20nm以上であることがさらに好ましく、30nm以上であることが特に好ましい。ここで被覆粒子、粉体の平均二次粒子径の値は、測定の適性濃度となるよう被覆粒子粉体を分散媒に分散させた分散体において、株式会社堀場製作所製の散乱式粒子径分布測定装置LA−950により測定することができる。なお、測定方法の詳細は実施例に記載する。
[原料粒子の平均二次粒子径に対する被覆粒子粉体の平均二次粒子径の比率]
被覆粒子粉体における、原料粒子(被覆前粒子)の平均二次粒子径に対する、被覆粒子粉体の平均二次粒子径の比率(以下、原料粒子に対する平均二次粒子径の比率とも称する)は、特に制限されないが、10以下であることが好ましい。この範囲であると、被覆粒子粉体は、原料粒子の高い分散性を高度に維持したまま、または原料粒子の分散性よりも高い分散性を有した状態で生成される。これより、被覆粒子粉体を媒体に分散させた際に、より高い分散性を有する分散体が得られる。同様の観点から、原料粒子に対する平均二次粒子径の比率は、5以下であることがより好ましく、3以下であることがさらに好ましく、2以下であることがよりさらに好ましく、1.5以下であることが特に好ましい。また、被覆粒子粉体における、原料粒子に対する平均二次粒子径の比率は、特に制限されないが、0.1以上であることが好ましい。この範囲であると、被覆粒子の被覆性をより向上させることができる。同様の観点から、原料粒子に対する平均二次粒子径の比率は、0.5以上であることがより好ましく、0.7以上であることがさらに好ましく、0.8以上であることがよりさらに好ましく、0.9以上であることが特に好ましい。
ここで、被覆粒子粉体の平均二次粒子径および原料粒子の平均二次粒子径は、それぞれ上述した方法で求めることができる。
[原料粒子の平均一次粒子径に対する被覆粒子粉体の平均二次粒子径の比率]
被覆粒子粉体において、原料粒子(被覆前粒子)の平均一次粒子径に対する、被覆粒子粉体の平均二次粒子径の比率(以下、原料粒子の平均一次粒子径に対する平均二次粒子径の比率とも称する)は、特に制限されないが、50以下であることが好ましい。この範囲であると、被覆粒子粉体を媒体に分散させた際に、より高い分散性を有する分散体を得ることができる。同様の観点から、原料粒子の平均一次粒子径に対する平均二次粒子径の比率は、20以下であることがより好ましく、10以下であることがさらに好ましく、8以下であることが特に好ましい。また、被覆粒子は、原料粒子に水溶性金属塩が被覆されることを経て形成されると考えられることから、被覆粒子粉体における、原料粒子の平均一次粒子径に対する平均二次粒子径の比率は、通常1超となり、原料粒子の凝集性を考慮した生産効率の観点から、3以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましい。
ここで、被覆粒子粉体の平均二次粒子径および原料粒子の平均一次粒子径は、それぞれ上述した方法で求めることができる。
<分散体の製造方法>
本発明の他の一形態は、本発明の一形態に係る製造方法にて被覆粒子粉体を製造した後、前記被覆粒子粉体と、分散媒とを混合する工程(D)を含む分散体の製造方法に関する。当該製造方法により製造される被覆粒子粉体および分散媒を含む分散体は、高い分散性を有する。
本発明の一形態に係る製造方法で製造される分散体は、特に制限されないが、高い分散性を有することから、高い均一性を有する成形体を形成するための原料や、高い研磨特性を有する研磨用組成物として好ましく用いることができる。
(工程D)
被覆粒子粉体と、分散媒とを混合する方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
[分散媒]
本発明の一形態に係る製造方法で製造される分散体は、分散媒を含む。分散媒は、各成分を分散または溶解させる機能を有する。分散媒は、水を含むことが好ましく、水のみであることがより好ましい。また、分散媒は、各成分の分散または溶解のために、有機溶媒であってもよい。この場合、用いられる有機溶媒としては、水と混和する有機溶媒であるアセトン、アセトニトリル、エタノール、メタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。分散媒は、水と有機溶媒との混合溶媒であってもよい。また、有機溶媒を水と混合せずに用いて、各成分を分散または溶解した後に、水と混合してもよい。これら有機溶媒は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
水は、不純物をできる限り含有しない水が好ましい。例えば、遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下である水が好ましい。ここで、水の純度は、例えば、イオン交換樹脂を用いる不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって高めることができる。具体的には、水としては、例えば、脱イオン水(イオン交換水)、純水、超純水、蒸留水などを用いることが好ましい。
[他の成分]
本発明の一形態に係る製造方法で製造される分散体は、本発明の効果を損なわない限り、他の成分を含んでいてもよい。
他の成分が他の粒子である場合は、当該他の粒子は、特に制限されず、公知の粒子を用いることができる。これらの中でも、本発明の一形態に係る製造方法で製造される粉体と併用する場合に凝集が生じ難く、良好な分散性が維持されるとの観点から、アルミナ、酸化銅、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化スズ、酸化カドミウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム等が好ましい例として挙げられる。
(他の工程)
本発明の一形態に係る分散体の製造方法では、工程(A)〜工程(D)以外の他の工程をさらに有していても良い。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。なお、特記しない限り、「%」および「部」は、それぞれ、「質量%」および「質量部」を意味する。
<粉体の製造>
(粉体1の製造)
水2.64質量部に、水溶性金属塩である乳酸アルミニウム(分子式:Al(C)0.2質量部を添加し、攪拌して混合した後、原料粒子であるSiC粒子1(GC#40,000、株式会社フジミインコーポレーテッド製、粉体)1.88質量部をさらに添加し、プライミクス社製 高速分散機ホモディスパー 2.5型)にて、30分間混合して原料分散体を得た。
次いで、得られた原料分散体を、株式会社大川原化工機株式会社スプレードライヤ 製品名L−8iにて、ディスク回転数23000rpm、入口温度230℃、出口温度130℃で条件で噴霧乾燥して、生成物である粒子集合体(a)を得た。
そして、得られた粒子集合体(a)を、アルゴン雰囲気下、600℃、6時間加熱し、粒子集合体(b)を得た。
その後、得られた粒子集合体(b)55gを500ml容量のポリエチレン容器にいた後、3mmアルミナボールを250mlの嵩になるまで投入し、100mlの水を加えたのちボールミル(株式会社テックジャム製 製品名ポットミル回転台 ANZ−10D)にて回転数200rpmで48時間粉砕して、粉体1を調製した。
(粉体2の製造)
上記粉体1の製造において、粒子集合体(b)の加熱を、大気雰囲気下、500℃で行ったこと以外は同様にして、粉体2を調製した。
(粉体3の製造)
原料粒子であるSiC粒子1(GC#40,000、株式会社フジミインコーポレーテッド製、粉体)の20質量%水分散体を準備した。次いで原料粒子であるSiC粒子1 100質量部に対してアルミン酸ナトリウムを50質量部添加し、攪拌しながらこれを溶解させて、pH13.1の原料分散体を得た。続いて、得られた原料分散体に9.9質量%の硝酸水溶液を添加し、pH11.5とした後、分散体をpH11.5からpH10.6の間で60分間保持させ、その後、9.9質量%の硝酸水溶液をさらに添加してpH10の分散体を得た。そして、分散体に対するSiC粒子の濃度(含有量)が10質量%となるように純水を添加し、粉体を含む分散体を調製した。その後、得られた分散体を105℃で12時間乾燥後、1000℃で4時間焼成して粉体3を調整した。
下記表1に、上記の各粉体の製造に使用した原料についてまとめた。
<粉体の分析>
(組成分析)
上記得られた各粉体について、LECO社製 製品名CS−400を用いて、ムライト鞘に0.10gの試料を計り取り、測定を実施し、O元素の有無および粉体の総質量に対するC元素の含有量(質量%)を確認した。
これらの結果を下記表1に示す。
また、上記得られた粉体1についてはコールドプレスにて圧粉体にし、株式会社島津製作所製の蛍光X線分析装置 LAB CENTER XRF−1700を用いて、蛍光X線(X−ray Fluorescence、XRF)分析法によりSi元素、Al元素、Ni元素およびFe元素の有無、ならびに粉体の総質量に対するAl元素、Fe元素およびNi元素の含有量をさらに確認した。
(構造分析)
上記得られた各粉体について、走査オージェ電子顕微鏡SAM(Scanning Auger Microscope)(アルバック製 製品名PHI 710)を用いて、測定倍率20000倍、加速電圧10keVとし、測定深度2〜3nmとして、SEM観察を行うとともに、Si元素およびAl元素についてオージェ電子分光法による元素マッピングを行った。
ここで、SEM画像で観察される粒子の位置と、原料粒子に含まれる元素であるSi元素のオージェ電子像の位置と、被覆層に含まれる被覆成分中の(すなわち、被覆成分の原料である乳酸アルミニウムに由来する)Al元素のオージェ電子像の位置と、が明確に対応することが確認される場合、SiC粒子がAlを含む被覆成分によって被覆されていると判断した。そして、被覆が確認された場合、被覆粒子(c)が形成され、被覆粒子粉体が製造されたものと判断した。
これらの結果を下記表1に示す。
(原料粒子であるSiC粒子の平均一次粒子径)
SiC粒子の平均一次粒子径(nm)は、約0.2gのSiC粒子について、BET法で3〜5回連続で測定した値から算出したSiC粒子の比表面積(SA)の平均値を基に、SiC粒子の真密度の値を使用し、SiC粒子の形状が真球であると仮定して算出した。
[真密度]
真密度(g/cm)は、以下のように測定した。まず、SiC粒子を30gビーカーに入れ、その後純水を70g入れ攪拌を行った。次いで、るつぼにSiC粒子水分散体を固形分(粉体)で約15gとなるように入れ、市販のホットプレートを使用して、約200℃で水分を蒸発させる。さらに、SiC粒子の空隙に残留した水分も除去するために、電気炉(アドバンテック株式会社製、焼成炉)にて300℃で1時間の熱処理を行い、処理後の乾燥SiC粒子を乳鉢で擂り潰す。次に、あらかじめ精密天秤(株式会社エー・アンド・デイ製、GH−202)にて重量を測定した100ml比重瓶(Wa(g))に、上記にて作製した乾燥SiC粒子を10g入れて重量を測定した(Wb(g))後、エタノールを20ml加えて、減圧したデシケータ内で30分間脱気した。その後、比重瓶内をエタノールで満たし、栓をして重量を測定する(Wc(g))。SiC粒子の重量測定を終えた比重瓶は内容物を廃棄し、洗浄後にエタノールで満たし重量を測定する(Wd(g))。これらの重量と測定時のエタノールの温度(t(℃))から、下記式1および下記式2で真密度を算出する。
Figure 0006971110
Figure 0006971110
上記式2中、Sgは、SiC粒子の真密度(g/cm)を表し;
Waは、比重瓶の重量(g)を表し;
Wbは、試料(乾燥SiC粒子)および比重瓶の合計重量(g)を表し;
Wcは、試料(乾燥SiC粒子)、エタノールおよび比重瓶の合計重量(g)を表し;
Wdは、エタノールおよび比重瓶の合計重量(g)を表し;
Ldは、上記式1で求められたエタノールの比重(g/cm)を表す。
[BET比表面積]
BET比表面積(m/g)は、以下のように測定した。まず、SiC粒子を乳鉢で擂り潰し、あらかじめ重量を測定したセル(Wa’(g))にSiC粒子を約0.2g入れて重量を測定した(Wb’(g))後、5分以上、比表面積計(株式会社島津製作所製、flowsorb II 2300)の加温部で180℃に保温した。その後、測定部に装着し、脱気時の吸着面積(A[m])を計測した。当該A値を用いて、下記式3により、比表面積SA[m/g]を求めた。
Figure 0006971110
上記式3中、SAは、SiC粒子のBET比表面積(m/g)を表し;
Aは、脱気時の吸着面積(m)を表し;
Wa’は、セルの重量(g)を表し;
Wb’は、試料(乾燥SiC粒子)およびセルの合計重量(g)を表す。
原料粒子であるSiC粒子の平均一次粒子径を表1に示す。
(平均二次粒子径、粒度分布)
原料粒子である各SiC粒子および上記得られた各粉体を構成する粒子の平均二次粒子径および粒度分布は、株式会社堀場製作所製の散乱式粒子径分布測定装置LA−950により測定した。
ここで、各SiC粒子については、SiC粒子を10質量%水分散体を用いて測定を行った。また、各粉体については、粉体を含む分散体を、それぞれ前記装置で適正濃度と表示されるまで純水で希釈して、測定を行った。
原料粒子である各SiC粒子および上記得られた各粉体の平均二次粒子径を表1に示す。
(媒体中での分散性評価)
原料粒子である各SiC粒子の平均二次粒子径に対する上記得られた各粉体の平均二次粒子径の比率(原料粒子に対する平均二次粒子径の比率)を、分散性の評価の基準として用いた。ここで、原料粒子に対する平均二次粒子径の比率が10以下である場合は、実用上許容される分散性を有するものとする。
また、原料粒子である各SiC粒子の平均一次粒子径に対する上記得られた各粉体の平均二次粒子径の比率(原料粒子の平均一次粒子径に対する平均二次粒子径の比率)も、分散性の評価の基準として確認した。
原料粒子である各SiC粒子および上記得られた各各粉体について、これらの算出結果を表1に示す。
また、原料粒子であるSiC粒子1、実施例に係る粉体1および比較例に係る粉体3の粒度分布を表すグラフを図1に示す。図1において、破線は原料粒子であるSiC粒子1の粒度分布を、実線は粉体1の粒度分布を、一点破線は粉体3の粒度分布をそれぞれ表す。
Figure 0006971110
表1の結果から、本発明に係る実施例の粉体1および粉体2は、媒体に対する分散性が極めて良好であることが確認された。他方、本発明の範囲外である比較例の粉体3は、分散性が著しく劣ることが確認された。
ここで、実施例の粉体1は、実施例の粉体2と比較して、粉体の総質量に対する炭素含有量がより多く、理論値により近い値となっていたことから、原料粒子であるSiC粒子の酸化が抑制され、原料粒子由来の特性がより高いレベルで維持された被覆微粒子粉体であると考えられる。
また、実施例の粉体1は、Si元素、Al元素、O元素を含むこと、および粉体の総質量に対するAl元素の含有量、Fe元素の含有量およびNi元素の含有量は、それぞれ、3.3質量%、0質量%、0質量%であることを確認した。
さらに、本発明に係る実施例の粉体1および粉体2を分散媒である水にそれぞれ分散させた後、水を蒸発させて粉体を取り出した場合であっても、上記と同様の結果が得られた。これより、粉体1および粉体2は、乾燥状態であっても、媒体に分散させた状態であっても、被覆粒子としての形態を維持することができることを確認した。
そして、実施例の粉体1および2を用いて、これらの粉体と、等電点が5以上の他の粒子と、分散媒とを含む分散体を製造した場合、製造される分散体は極めて良好な分散性および高い均一性を実現することができる。

Claims (5)

  1. SiC粒子と、乳酸アルミニウムと、水とを含む原料分散体をスプレードライして粒子集合体(a)を得る工程(A)と、
    前記粒子集合体(a)を300℃以上750℃以下の温度で熱処理して粒子集合体(b)を得る工程(B)と、
    前記粒子集合体(b)を粉砕することにより、被覆粒子(c)を得る工程(C)と、
    を有し、
    前記SiC粒子の平均一次粒子径は、10nm以上3000nm以下であり、
    前記SiC粒子の平均二次粒子径は、10nm以上10000nm以下である、被覆粒子粉体の製造方法。
  2. 前記被覆粒子粉体の平均二次粒子径が2μm以下である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記SiC粒子の平均二次粒子径に対する、前記被覆粒子粉体の平均二次粒子径の比率が10以下である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記SiC粒子の平均一次粒子径に対する、前記被覆粒子粉体の平均二次粒子径の比率が50以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法にて被覆粒子粉体を製造した後、
    前記被覆粒子粉体と、分散媒とを混合する工程(D)を含む分散体の製造方法。
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