JP6968748B2 - インクジェット式の印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット式の印刷装置に関する。
インクジェット式の印刷装置では、印刷対象物への画像印刷を行わない待機時に、インクジェットヘッドのノズル内のインクが乾燥、増粘することで、ノズルの目詰まりが発生することがある。
インクジェット式の印刷装置では、ノズルの目詰まりを防ぐために、(a)インクジェットヘッドのノズルからのインクの吸引除去と、(b)インクジェットヘッドのノズルからインクを吐出させるフラッシング処理を、定期的に行っている。
これらの処理は、インクジェット式の印刷装置上に設定されたメンテナンス位置に、インクジェットヘッドを移動させたのち、専用の機構を用いて実施される(例えば、特許文献1)。
特開2001−179999号公報
特許文献1のインクジェット式の印刷装置には、ノズル内のインクの乾燥を防ぐと共に、フラッシング処理時に発生するインクミストを回収するための機構が開示されている。
フラッシング処理の際には、ノズルから吐出されたインクが霧状となったインクミストが発生する。このインクミストは、非常に粒径が小さいため飛散しやすい。飛散したインクミストがインクジェットヘッドに付着すると、付着したインクミストがインクの固まりとなって、ノズル抜けなどの画像不良が生じる可能性がある。
この特許文献1に開示された機構は、ゴム製のキャップ部を有している。キャップ部は、矩形形状の底部と、底部の外周縁を全周に亘って囲む壁部と、を有しており、底部には、インクの吸引口が開口している。
特許文献1に開示された機構では、フラッシング処理を行う際に、インクジェットヘッドの下面に周壁部を押しつけた位置にキャップ部を配置して、インクジェットヘッドの下面に、キャップ部で閉じられた空間を形成する。
そして、この閉じられた空間に露出するノズルに対して、上記した(a)、(b)の処理を行うようになっている。
ここで、キャップ部では、インクが持つ表面張力で、周壁部の上端などにインク滴が残ることがある。
このインク滴が乾燥・固化すると、キャップ部をインクジェットヘッドの下面に押し付けた際に隙間が生じてしまう。
そのため、キャップ部にインク滴が残留しないようにすることが求められている。
本発明は、
(1)記録媒体との対向面にノズル孔が開口したインクヘッドと、
弾性材料からなるキャップ部を前記対向面に接触させて、前記対向面における前記ノズル孔が開口する領域を覆うキャッピング機構と、を有するインクジェット式の印刷装置であって、
前記キャップ部は、
前記対向面における前記ノズル孔が開口する領域を囲む環状壁を有しており、
前記環状壁の内周には、前記対向面から離れる方向に延びるスリットが、周方向に複数設けられており、
前記環状壁は、
当該環状壁を前記対向面に接触させた際に鉛直線方向に沿う向きで配置される鉛直部と、
前記対向面に接触する接触部と、を有しており、
前記接触部は、前記対向面に接触する端部側に、当該端部に向かうにつれて、前記環状壁の開口径が広がる向きでテーパ面が設けられており、
前記環状壁では、少なくとも前記テーパ面の領域に前記スリットが設けられており、前記テーパ面に付着したインクが、前記スリットにより前記鉛直部の内周側に誘導されるように構成されていることを特徴とするインクジェット式の印刷装置である。
)前記環状壁において前記スリットの各々は、前記対向面に接触する端部から離間した位置から延びていることを特徴とするものである。
)前記キャップ部は、前記対向面との間に間隔を開けて配置される底部を有しており、
前記環状壁では、前記テーパ面よりも前記底部側にフィルタが内嵌して配置されており、
前記スリットは、前記テーパ面の部分に設けられており、
前記底部には、前記インクの排出口が開口していることを特徴とするものである。
)前記対向面には、前記ノズル孔を前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に複数並べて構成されるノズル列が設けられており、
前記底部の前記副走査方向の長さは、前記ノズル列の前記副走査方向の長さよりも長くなっており、
前記副走査方向における前記底部の一方側は、前記キャップ部を前記対向面に接触させた際に、前記ノズル列の直下から外れた位置に配置され、
前記フィルタでは、前記ノズル列の直下から外れた領域に、前記フィルタを挟んだ底部側と前記対向面側とを連絡させる連絡孔が設けられており、
前記連絡孔と前記排出口は、前記副走査方向における位置をずらして設けられていることを特徴とするものである。
)前記フィルタの前記底部に直交する方向の厚みは、前記副走査方向における一方側から他方側に向かうにつれて厚くなっており、
前記フィルタの前記対向面側の面には、前記副走査方向に沿うガイド溝が、複数設けられていることを特徴とするものである。
本発明によれば、キャップ部でのインク滴の残留を抑制できる。
インクジェット印刷装置を説明する図である。 キャッピング機構を説明する図である。 キャッピング機構を説明する図である。 キャッピング機構のホルダを説明する図である。 キャッピング機構のキャップ部を説明する図である。 キャッピング機構のフィルタを説明する図である。 キャッピング機構の作用を説明する図である。 キャッピング機構の作用を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、インクジェット式の印刷装置(以下、インクジェット印刷装置1と標記する)の場合を例に挙げて説明する。
[インクジェット印刷装置1]
図1は、インクジェット印刷装置1を説明する図であり、図1の(a)は、インクジェット印刷装置1の斜視図であり、図1の(b)は、インクヘッド12(インクジェットヘッド)のノズル面120におけるノズル孔124の並びを説明する模式図である。図1の(c)は、インクジェット印刷装置1の主要部の機能ブロック図である。
なお、図1の(b)では、ノズル面120における複数のノズル孔124と、複数のノズル孔124から構成されるノズル列125の配置であって、インクヘッド12を上方から見た場合における配置が模式的に示されている。
なお、以下の説明においては、図1における主走査方向X、副走査方向Y、上下方向を用いて、インクジェット印刷装置1の各構成要素の位置関係を説明する。
インクジェット印刷装置1は、複数のインクヘッド12が搭載されたキャリッジ11を有している。インクジェット印刷装置1においてキャリッジ11は、主走査方向Xに進退移動可能に設けられている。主走査方向Xは、記録媒体10の搬送方向である副走査方向Yに対して直交する方向である。
キャリッジ11では、複数のインクヘッド12が主走査方向Xに並んでいる。各インクヘッド12では、記録媒体10に対向する下面(ノズル面120)に、複数のノズル列125が並んでいる。
ノズル列125は、副走査方向Yに並んだ複数のノズル孔124から構成されており、ノズル列125毎に、吐出するインクの種類が決められている。ノズル列125は、主走査方向Xに間隔をあけて互いに平行に設けられている。
インクジェット印刷装置1では、キャリッジ11が記録媒体10の上方を主走査方向Xに横切る際に、ノズル孔124から記録媒体10に向けてインク滴が吐出される。
インクジェット印刷装置1では、キャリッジ11の主走査方向Xの移動と、記録媒体10の副走査方向Yへの移動とを繰り返すことで、記録媒体10上に、着弾したインク滴から画像を形成する。
インクジェット印刷装置1では、圧力発生室(図示せず)で加圧したインクを、ノズル孔124からインク滴として記録媒体10に向けて吐出させて印刷を行う。
そのため、インクに含まれる溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の不着、気泡の混入などにより、ノズル孔124に目詰まりが発生することがある。
ノズル孔124に目詰まりが発生すると、記録媒体10上に形成される画像に不具合(印刷不良)が生じる。
インクジェット印刷装置1は、ノズル孔の目詰まりを防ぐためのキャッピング機構20を備えている。
図2は、キャッピング機構20を説明する図である。図2では、主走査方向Xで並んだキャッピング機構20のうちの一方のキャッピング機構20の構成要素(ホルダ5、キャップ部3、フィルタ4)を、互いに離間させて示している。
図3は、キャッピング機構20の主要部を説明する図である。図3の(a)は、キャッピング機構20の斜視図である。図3の(b)は、キャッピング機構20の主要部を図3の(a)における面Aで切断した断面図である。図3の(c)は、キャッピング機構20の主要部を図3の(a)における面Bで切断した断面図である。
図2に示すように、キャッピング機構20は、ホルダ5と、キャップ部3と、フィルタ4と、を有している。フィルタ4は、キャップ部3に内嵌して設けられており、キャップ部3は、ホルダ5に内嵌して設けられている。
インクジェット印刷装置1では、インクヘッド12毎に、専用のキャッピング機構20が用意されている。
キャッピング機構20は、弾性材料からなるキャップ部3をインクヘッド12のノズル面120に接触させて、ノズル面120におけるノズル孔124が開口する領域を、キャップ部3で覆うように構成されている。
ここで、キャップ部3は、クリーニング操作時においてインクヘッド12(ノズル面120)との密着性を確保するために、例えばブチルゴム、またはエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等を用いて形成されている。
このキャッピング機構20は、ノズル面120におけるノズル孔124が開口する領域をキャップ部3で覆うことで、(a)キャップ部3を、ノズル孔124内のインクの乾燥を防止する蓋として機能させる。
さらに、キャッピング機構20は、ノズル孔124に目詰まりが生じた場合には、キャップ部3とノズル面120の間に形成した空間Sa内に負圧を発生させて、(b)キャップ部3を、ノズル孔124内の異物を吸引除去するためのアタッチメントとして機能させる。
インクジェット印刷装置1では、ノズル孔124に目詰まりが生じた場合に、ノズル孔124からインクを強制的に排出させるクリーニング操作が実施される。
クリーニング操作は、インクジェット印刷装置1において、長時間の休止後に印刷を再開する場合や、ユーザーが操作パネルのクリーニングスイッチを操作した場合に実行される。
クリーニング操作では、ノズル孔124内に生じた目詰まりを解消するために、ノズル孔124からインクを強制的に排出させる。
さらに、ノズル面120とキャップ部3との間に発生させた負圧により、ノズル孔124内のインクや異物を、ノズル孔124から強制的に排出させたせたのち、ノズル面120の表面を、弾性材料から成るクリーニング部材(図示せず)で払拭する。
なお、インクジェット印刷装置1では、ノズル孔124における目詰まりを防止するために、ノズル孔124から定期的にインクを吐出させるフラッシング操作が実施される。
インクジェット印刷装置1では、キャップ部3をノズル面120に押当てた状態で、クリーニング操作や、フラッシング操作を実施する。
クリーニング操作やフラッシング操作を実施する場合には、キャリッジ11は、当該キャリッジ11の搬送経路上に設定された待避位置(図1の(a)参照)まで移動する。
図1の(a)の場合には、印刷対象物である記録媒体10から、主走査方向Xにおける右側に離れた位置に、待避位置が設定されている。
キャッピング機構20の各々は、キャリッジ11が支持台21の上方の待避位置に配置された際に、対応するインクヘッド12の直下となる位置に設けられている(図1の(a)参照)。
以下、キャッピング機構20の構成要素(ホルダ5、キャップ部3、フィルタ4)を説明する。
支持台21は、キャリッジ11の待避位置の下方に設けられており、この支持台21の上面には、矩形形状の開口部22(図2参照)が設けられている。
開口部22は、対応するインクヘッド12の直下となる位置で開口しており、開口部22の各々には、図示しない昇降機構で支持されたホルダ5が配置されている。
[ホルダ5]
図4は、キャッピング機構20のホルダ5を説明する図である。図4の(a)は、ホルダ5を上方から見た図であり、図4の(b)は、(a)におけるA−A断面図である。
図4に示すように、ホルダ5は、有底の箱状部材であり、開口部22(図2参照)よりも僅かに小さい外形で形成されている。ホルダ5は、開口を上方に向けた状態で設けられており、底壁部50を囲む周壁部51では、長手方向(副走査方向Y)の両側に係止部52、52が設けられている。
係止部52、52は、副走査方向Yにおける周壁部51の一方側と他方側から、周壁部51から離れる方向に延出している。係止部52、52は、副走査方向Yに沿う直線L1上に位置しており、主走査方向Xに沿う直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
図2に示すように、ホルダ5は、クリーニング操作や、フラッシング操作を実施していない待機状態や、ノズル面120に開口するノズル孔124を保護しない状態では、係止部52、52を、支持台21の上面21aに係止させた収納位置に配置される。
図4の(a)に示すように、底壁部50の中央部には、円柱形状のセンタリング用突起501が設けられている。このセンタリング用突起501は、互いに直交する直線L1、L2の交点に位置しており、後記するキャップ部3のセンタリングに用いられる。
ここで、直線L1は、底壁部50の主走査方向Xの中心を通る直線であり、直線L2は、底壁部50の副走査方向Yの中心を通る直線である。
底壁部50では、副走査方向Yにおけるセンタリング用突起501の両側と、主走査方向Xにおける突起の両側に突起504、504が設けられている。
直線L1上に位置する突起504、504は、直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられている。直線L2上に位置する突起504、504は、直線L1を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
底壁部50では、直線L1を挟んだ一方側(図4の(a)における左側)と他方側(図4の(a)における右側)に、円柱形状の突起505、505、505、505が設けられている。
直線L1を挟んだ一方側(図4の(a)における左側)の突起505、505は、直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
直線L1を挟んだ他方側(図4の(a)における右側)の突起505、505は、直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
これら突起505は、後記するキャップ部3の位置決めに加えて、後記するフィルタ4の位置決めにも用いられる突起であり、図4の(b)に示すように、底壁部50からの高さh1は、突起504の高さh2よりも高くなっている(h1>h2)。
さらに、底壁部50では、副走査方向Yにおけるセンタリング用突起501の両側に、排出口502と突起503が設けられている。
図3の(b)に示すように、排出口502は、底壁部50を厚み方向(上下方向)に貫通しており、排出口502は、ポンプが付設された排出管(図示せず)に連絡している。
図4の(a)に示すように、突起503は、紙面手前側に突出する円柱形状の部材であり、この突起503と排出口502は、直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
図3の(b)に示すように、ホルダ5では、周壁部51の内側にキャップ部3が収容されるようになっている。
[キャップ部3]
図5は、キャッピング機構20のキャップ部3を説明する図である。図5の(a)は、キャップ部3を上方から見た図であり、図5の(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、図5の(c)は、キャリッジ11(図1の(a)参照)が待避位置に配置された状態での、キャップ部3と、ノズル列125との位置関係を説明する図である。
図5の(a)、(b)に示すように、キャップ部3は、有底の箱状部材であり、ホルダ5の周壁部51の内側に収容可能な外形で形成されている。
キャップ部3は、開口を上方に向けた状態で設けられており、底壁部30を囲む環状壁31は、主走査方向Xに沿う一対の短辺部311、311と、副走査方向Yに沿う一対の長辺部312、312とを有している。
短辺部311、311は、長辺部312、312の端部同士を接続している。環状壁31は、これら短辺部311、311と長辺部312、312とから、略矩形形状を成す環状に形成されており、周壁部51は、底壁部30の外周を全周に亘って囲んでいる。
底壁部30の中央部には、貫通孔301aを有する筒状のセンタリング用ボス部301が設けられている。センタリング用ボス部301は、互いに直交する直線L1、L2の交点に位置しており、キャップ部3を前記したホルダ5に組み付けると、ホルダ5側のセンタリング用突起501が、貫通孔301aに嵌入するようになっている(図3の(b)参照)。
図3の(b)に示すように、センタリング用ボス部301は、底壁部30の上面30aから上方に僅かに突出している。センタリング用ボス部301は、フィルタ4の下面に当接しており、フィルタ4と底壁部30との間に空間Sbが形成されている。
図5の(a)に示すように、底壁部30では、副走査方向Yにおけるセンタリング用ボス部301の両側と、主走査方向Xにおけるセンタリング用ボス部301の両側に、貫通孔304a、304aを有する筒状のボス部304、304が設けられている。
直線L1上に位置するボス部304、304は、直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられている。直線L2上に位置するボス部304、304は、直線L1を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
これらボス部304、304、304、304は、前記したホルダ5側の突起504、504、504、504(図4の(a)参照)に対応する位置に設けられている。
キャップ部3を前記したホルダ5に組み付けると、ホルダ5側の突起504が、ボス部304の貫通孔304aに嵌入するようになっている(図3の(b)、(c)参照)。
この状態において、前記した突起504の高さh2(図4の(b)参照)は、ボス部304から上方に突出しない高さに設定されている。
さらに、底壁部30では、副走査方向Yにおけるセンタリング用ボス部301の両側に、排出孔302と、貫通孔303とが設けられている。
図5の(b)に示すように、排出孔302と貫通孔303は、底壁部30を厚み方向(上下方向)に貫通しており、排出孔302と貫通孔303は、前記したホルダ5側の排出口502と突起503に対応する位置に設けられている。
キャップ部3を前記したホルダ5に組み付けると、ホルダ5側の突起503が、排出口502に嵌入するようになっている(図3の(b)参照)。この状態において、排出孔302は、ホルダ5側の排出口502を介して、ポンプが付設された排出管(図示せず)に連絡している。
図5の(b)に示すように、副走査方向Yにおいて底壁部30は、排出孔302の位置を境にして、副走査方向Yにおける一方側(図中、左側)と、他方側(図中、右側)の傾斜角度が逆になっている。
底壁部30の上面30aは、底壁部30と短辺部311との交点を基準とした水平線HLからの離間距離(深さDh)が、副走査方向Yで異なっており、排出孔302の部分が最も深くなっている。そして、排出孔302から副走査方向Yに離れて短辺部311、311に近づくにつれて深さDhが浅くなっている。
底壁部30の上面30aに付着したインクが、排出孔302に向けて自重で移動できるようにするためである。
図5の(a)に示すように、底壁部30では、直線L1を挟んだ一方側(図5の(a)における左側)と他方側(図5の(a)における右側)に、貫通孔305aを有する筒状のボス部305、305、305、305が設けられている。
直線L1を挟んだ一方側(図5の(a)における左側)のボス部305、305は、直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
直線L1を挟んだ他方側(図5の(a)における右側)のボス部305、305は、直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられている。
キャップ部3を前記したホルダ5に組み付けると、ホルダ5側の突起505が、ボス部305の貫通孔305aを貫通して、ボス部305よりも上方に突出するようになっている(図3の(c)参照)。
図5の(a)、(b)に示すように、環状壁31では、上端31a側の内周に、テーパ面32が設けられている。テーパ面32は、上端31aに向かうにつれて、環状壁31で囲まれた空間の開口径W1、W2が広くなる向きで傾斜している。
テーパ面32は、環状壁31の上端31aの厚みを薄くして、上端31aにインク滴が残留し難くなるようにするために、設けられている。
断面視において、環状壁31の上端31aは、当該環状壁31(短辺部311、長辺部312)の外周31c(図5の(b)、拡大図参照)よりも外側に位置している。
環状壁31(短辺部311、長辺部312)の内周は、テーパ面32よりも底壁部30側の領域が、後記するフィルタ4の外形に整合する内径の支持壁部となっている。
図5の(b)に示すように、環状壁31は、鉛直線VLにおけるテーパ面32が設けられた領域が、ノズル面120との接触部であり、この接触部(テーパ面32が設けられた領域)から見て底壁部30側の領域が、環状壁31をノズル面120(対向面)に接触させた際に鉛直線VL方向に沿う向きで配置される鉛直部となっている。
テーパ面32は、短辺部311と長辺部312の両方に設けられている。テーパ面32は、環状壁31の周方向の全周に亘って設けられている。
テーパ面32には、底壁部30側に向かうスリット321が設けられている。スリット321は、短辺部311と長辺部312の両方に設けられている。
短辺部311のスリット321と、長辺部312のスリット321は、それぞれ同じ幅Waで形成されている。短辺部311のスリット321と、長辺部312のスリット321は、それぞれ同じ間隔Wbをあけて設けられている。
本実施形態では、スリット321の幅Waと深さWc、スリット321の間隔Wbは、ロータス効果を発揮する最適の幅と間隔で形成されている。
この幅Waと間隔Wbと深さWcの最適値は、インクジェット印刷装置1で用いられるインクの組成に応じて変化する。インクの組成に応じて、インクの表面張力などが変わるからである。
一例として本実施形態では、幅Waは、0.1mm〜0.3mm、深さは、0.03〜0.04mm、間隔Wbは、0.8mm〜1.0mmである。
ロータス効果を発揮する最適値に設定すると、テーパ面32に付着したインクや、インクミストは、テーパ面32に対するぬれ性が低くなって液滴を形成する。
すなわち、テーパ面32に付着したインクやインクミストが、テーパ面32に対して線接触になって、インクとテーパ面32との接触角が大きくなるので、テーパ面32の撥水性が向上する。
これにより、テーパ面32に形成された液滴は、テーパ面32に留まらずに、テーパ面32に沿って底壁部30側の下方に移動するようになっている。
なお、ここで、撥水性を向上させるための形状として、所定間隔で並んだスリット321を例示したが、例えばテーパ面32に梨地模様を設けることで撥水性を向上させるようにしても良い。
テーパ面32のぬれ性が低い場合には、環状壁31に付着したインクが、そのまま固化してしまうことがある。このインクの固化が、環状壁31の上端31a付近で起こると、キャップ部3の環状壁31を、ノズル面120に隙間なく弾性的に圧接させて、キャップ部3とノズル面120との間に、閉じられた空間を形成できなくなる。
上記のように、テーパ面32に、ロータス効果を発揮する微細なスリット321を設けることで、キャップ部3とノズル面120との間に、閉じられた空間を形成できなくなる事態の発生を好適に防止できる。
本実施形態では、短辺部311のスリット321と、長辺部312のスリット321は、それぞれ外周側の端部311a(図5の(a)、拡大図参照)から、環状壁31の内周側に所定の幅Wx(例えば、0.5mm)だけ離間した位置から底壁部30側に延びている。
そのため、環状壁31の上端31a側には、所定の幅Wxを持つ環状領域Rn(図5の(c)、交差させたハッチングを付した領域を参照)が形成されており、キャップ部3を、インクヘッド12のノズル面120に当接させると、キャップ部3の環状壁31が、ノズル面120に隙間なく弾性的に圧接して、キャップ部3とノズル面120との間に、閉じられた空間が形成されるようになっている。
本実施形態では、キャップ部3の環状壁31をノズル面120に圧接させた状態で、環状壁31の内側に、対象となる総てのノズル列125が収容されるようにキャッピング機構20が位置決めされている。
さらに、環状壁31の内側において各ノズル列125は、副走査方向Yにおける一方側に、ノズル孔124のない空白領域Rxが確保されるように、キャッピング機構20が位置決めされている。
[フィルタ4]
図3の(b)に示すように、キャップ部3では、環状壁31の内側に、フィルタ4が内嵌している。
図6は、キャッピング機構20のフィルタ4を説明する図である。図6の(a)は、フィルタ4を上方から見た図であり、図6の(b)は、(a)におけるA−A断面図である。図6の(c)は、(a)における領域Bの拡大図であり、図6の(d)は、(c)におけるC−C断面図である。
図6の(a)に示すように、フィルタ4は、板状の基部40を有している。
平面視において基部40は、矩形形状を成しており、互いに平行な短辺部401、402と、互いに平行な長辺部403、404と、を有している。
基部40は、環状壁31の内側に収容可能な外形で形成されている。
基部40には、位置決め用の貫通孔45aが設けられており、基部40の上面405では、貫通孔45aを囲む筒状のボス部45が、上方に突出して設けられている。
基部40では、主走査方向Xに沿う直線L1方向における一方側(図6の(a)における上側)と、他方側(図6の(a)における下側)に、それぞれ2つずつボス部45が設けられている。
直線L1方向における一方側のボス部45、45と、他方側のボス部45、45は、直線L1に直交する直線L2を挟んで対称となる位置関係で設けられていると共に、それぞれ短辺部401、402寄りの位置に設けられている。
これらボス部45、45、45、45は、前記したホルダ5側の突起505、505、505、505(図4の(a)参照)に対応する位置に設けられている。
フィルタ4をキャップ部3と共にホルダ5に組み付けると、キャップ部3の貫通孔305aを貫通したホルダ5側の突起505が、ボス部45の貫通孔45aに嵌入するようになっている(図3の(c)参照)。
この状態において、突起505の高さh1(図4の(b)参照)は、キャップ部3の環状壁31内に収まる高さに設定されている。
フィルタ4を環状壁31の内側に配置すると、基部40の互いに平行な短辺部401が、環状壁31の短辺部311に接触し、基部40の長辺部403、404が、環状壁31の長辺部312、312に接触した状態で配置される。
基部40の短辺部402は、短辺部311との間に僅かな隙間CLをあけて配置される(図3の(b)参照)。
図6の(a)、(c)に示すように、基部40の短辺部402では、直線L1を挟んで対称となる位置関係で、連絡孔42、42が設けられている。
連絡孔42、42は、短辺部402を半円形状に切り欠いて形成した切欠部であり、連絡孔42、42は、開口を外方に向けて設けられている。連絡孔42、42は、基部40を厚み方向に貫通しており、フィルタ4の厚み方向における一方側(上側)の空間と、他方側(下側)の空間とが、連絡孔42、42を介して連絡している。
図6の(b)に示すように基部40の上面405は、長手方向における一方の短辺部401から他方の短辺部402に向かうにつれて、下面406との離間距離haが小さくなる向きで傾斜している。
そのため、フィルタ4をキャップ部3に組み付けた状態において、フィルタ4の基部40の上面405は、一方側の短辺部401側から他方側の短辺部402側に向かうにつれて高さが低くなる向きで傾斜している。
図6の(a)に示すように、基部40の上面には、当該基部40の長手方向に沿って直線状に延びるガイド溝41が形成されている。
ガイド溝41は、基部40の長手方向の一方側に位置する短辺部401から、他方側に位置する短辺部402まで設けられている。
ガイド溝41は、前記したスリット321と同じ幅Waで形成されており、隣接するガイド溝41、41は、前記したスリット321と同じ間隔Wbをあけて設けられている。
このガイド溝41もまた、前記したロータス効果を発揮する幅Waと間隔Wbと深さWcで形成されている。
そのため、前記したキャップ部3のスリット321に沿って移動して、フィルタ4の上面405に誘導されたインク滴もまた、基部40の上面405に対するぬれ性が低くなる。
前記したように、フィルタ4の基部40の上面405は、一方の短辺部401側から他方の短辺部402側に向かうにつれて高さが低くなる向きで傾斜している。
そのため、フィルタ4の上面405に誘導されたインク滴は、基部40の他方の短辺部402側に移動する。そして、短辺部402に設けた連絡孔42、42と、キャップ部3の短辺部311との間の隙間CL(図3の(b)参照)を通って、キャップ部3の底壁部30側に移動するようになっている。
インクジェット印刷装置1が備えるキャッピング機構20の作用を説明する。
図7および図8は、キャッピング機構20の作用を説明する図である。図7の(a)は、退避位置に配置されたキャリッジ11に向けて、ホルダ5を上昇させている状態を示す図である。図7の(b)は、ホルダ5の傾きを変更している状態を説明する図である。図7の(c)は、ノズル面120に露出するノズル孔124をキャップ部3で覆ったのち、フラッシング操作を行っている状態を示す図である。
図8の(a)は、ノズル面120に露出するノズル孔124をキャップ部3で覆った状態であって、インクが排出口502から逆流した場合のフィルタ4の効果を説明する図である。図8の(b)は、キャップ部3をノズル面120から下側に離間させた状態を示す図である。図8の(c)は、キャップ部3のテーパ面32におけるスリット321の効果(ロータス効果)を説明する図である。
キャリッジ11が退避位置(図1参照)に到達すると、制御装置2(図1の(c)参照)が、昇降機構25(図1の(c)参照)を制御して、各キャッピング機構20のホルダ5を上昇させる。
この際に、昇降機構25は、副走査方向Yにおけるホルダ5の前側を、後ろ側よりも下方に位置させた状態で、ホルダ5を上昇させる(図7の(a)参照)。
これにより、ホルダ5で支持されたキャップ部3は、傾いた状態で上昇し、キャップ部3は、副走査方向Yにおける後側の上端31aが、ノズル面120に最初に接触する(図7の(b)参照)
続いて、制御装置2は、昇降機構25を制御して、副走査方向Yにおけるホルダ5の前側を上昇させて、副走査方向Yにおけるキャップ部3の前側の上端31aを、ノズル面120に近づける方向に変位させて(図7の(b)参照)、最終的にキャップ部3の上端31a側の環状領域Rnを、全面に亘ってノズル面120に圧接させる(図7の(c)参照)。
副走査方向Yにおける前側と後側の上端31aを同時にノズル面120に接触させる場合よりも、シール性を高めるためである。
これにより、キャップ部3とノズル面120との間に、キャップ部3でシールされた空間Sa、Sbが形成される。この状態で、制御装置2が、図示しない減圧機構を駆動して、排出口502から空間Sa、Sb内の空気を排出させて、空間Sa、Sb内に負圧を発生させる。
そして、空間Sa、Sb内に負圧を発生させた状態で、例えばフラッシング操作を実施する(図7の(c)参照)。
そうすると、フラッシング操作におけるインクの吐出が終了したのち、空間Sa、Sb内が負圧に保たれていることで、各ノズル孔124内に残留するインクが空間Sa側に吸引される。ここで、空間Sa内に吸引されたインクIkは、フィルタ4に衝突する。フィルタ4はインクを通過させない樹脂材料で形成されているので、インクIkは、フィルタ4の上面に付着する。
前記したように、フィルタ4の上面には、副走査方向Yに沿うガイド溝41が形成されており、ガイド溝41の幅Waと間隔Wbと深さWcは、ロータス効果を発揮するように設定されている。
そのため、フィルタ4に付着したインクIkは、フィルタ4とのぬれ性が低いので、インク滴を形成する。
前記したようにフィルタ4は、副走査方向Yにおける前側のほうが、後側よりも下側に位置しているので、インク滴は、自重により、フィルタ4上を副走査方向Yにおける前側(短辺部402)側に移動する。
そうすると、フィルタ4の短辺部402には、連絡孔42、42が設けられており、
この連絡孔42、42により、キャップ部3の短辺部311とフィルタ4との間に、空間Saと空間Sbを連通させる開口部が形成されている。
そのため、フィルタ4の短辺部402に到達したインクは、連絡孔42、42の部分から、フィルタ4の下側の空間Sbに吸入されたのち、排出口502から、ポンプが付設された排出管(図示せず)に排出される。
これにより、ノズル孔124から吸引されたインクIkが空間Sa内で泡立って、ノズル面120に付着することを好適に防止できる。
かかる場合、泡立ったインクがノズル面120に付着すると、インクヘッド12のノズル孔124内のメニスカス(図8の(a)拡大図参照)が壊れてしまうが、本実施形態では、フィルタ4を設けたことで、泡立ったインクがノズル面120に付着し難くしている。そのため、インクヘッド12のノズル孔124内のメニスカスが壊れてしまう事態の発生を好適に防止できるようになっている。
また、フラッシング操作の際に、排出管側から逆流したインクが、排出口502から空間Sb内に流入しても、キャップ部3では、ノズル孔124の直下を外れた空白領域Rxに連絡孔42、42が設けられているので、逆流したインクがノズル面120に直接付着することを好適に防止できる(図8の(a)参照)。
さらに、フラッシング操作の終了後に、キャッピング機構20を下降させると、キャップ部3の上端31a側のテーパ面32にインク滴が付着することがある。
前記したように、テーパ面32にスリット321が設けられており、このスリット321によりロータス効果が発揮されて、テーパ面32に付着したインクや、インクミストは、テーパ面32に対するぬれ性が低くなって液滴を形成する。
これにより、形成された液滴は、テーパ面32に留まらずに、テーパ面32に沿って底壁部30側の下方に移動するようになっている。
テーパ面32のぬれ性が低い場合には、環状壁31に付着したインクが、そのまま固化してしまうことがある。このインクの固化が、環状壁31の上端31a付近で起こると、キャップ部3の環状壁31を、ノズル面120に隙間なく弾性的に圧接させて、キャップ部3とノズル面120との間に、閉じられた空間を形成できなくなる。
テーパ面32にスリット321が設けられていることで、かかる事態の発生を好適に防止できるようになっている。
以上の通り、本実施形態に係るインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(1)インクジェット印刷装置1は、
記録媒体10に対向するノズル面120(対向面)にノズル孔124が開口したインクヘッド12と、
ゴムなどの弾性材料からなるキャップ部3をノズル面120に接触させて、ノズル面120におけるノズル孔124が開口する領域を覆うキャッピング機構20と、
記録媒体10の搬送方向(副走査方向Y)に直交する主走査方向Xに移動可能に設けられていると共に、インクヘッド12が、主走査方向Xに複数並んだキャリッジ11と、を有する。
インクジェット印刷装置1は、キャリッジ11を主走査方向Xに移動させながら、ノズル孔124から吐出させたインクを記録媒体10に着弾させて、記録媒体10に印刷するインクジェット式の印刷装置である。
キャッピング機構20は、インクヘッド12がキャリッジ11の移動範囲内に設定された待機位置(所定位置)に配置されると、ゴムなどの弾性材料からなるキャップ部3をノズル面120に接触させる。
環状壁31の内周には、底壁部30に向かうスリット321が、周方向に複数、好ましくは略全周に亘って設けられている。
このように構成すると、環状壁31とインク滴との間に、スリット321に起因する非接触の領域が形成される。この非接触の領域が形成されることにより、インク滴の表面張力が低下して、インク滴の接触角が大きくなる。その結果、インク滴は環状壁31に留まらずに、重力方向の下側に位置する底壁部30側に移動する。
これにより、キャップ部3において、インクが持つ表面張力で、環状壁31にインク滴が残ることを好適に防止できる。
これにより、残留したインク滴に起因して、キャップ部3をインクヘッド12のノズル面120(下面)に押し付けた際に隙間が生じてしまうことを好適に防止できる。
本実施形態に係るインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(2)環状壁31は、当該環状壁31をノズル面120に接触させた際に、インクジェット印刷装置1の設置状態を基準とした鉛直線方向に沿う向きで配置される鉛直部(鉛直線VLにおけるテーパ面32が設けられた領域:図5の(b)参照)と、
ノズル面120(対向面)に接触する接触部(環状壁31におけるテーパ面32が設けられた領域から見て底壁部30側の領域)と、を有している。
環状壁31の接触部では、ノズル面120に接触する上端31a側に、当該上端31aに向かうにつれて、環状壁31で囲まれた空間の開口径W1、W2が広がる向きでテーパ面32が設けられている。
環状壁31では、少なくともテーパ面32の領域にスリット321が設けられている。テーパ面32に付着したインクが、スリット321により環状壁31(鉛直部)の内周側に誘導される。
環状壁31の内周に付着したインクは、環状壁31が、インクジェット印刷装置1の設置状態を基準とした鉛直線方向に沿う向きで配置されているので、ノズル面120から離れる方向に速やかに移動する。
テーパ面32は鉛直線に対して所定角度傾いた向きで設けられている。そのため、テーパ面32に付着したインクは、環状壁31の内周に付着したインクよりも移動し難くなる。
上記のように構成すると、テーパ面32に設けたスリット321が、テーパ面32に付着したインク滴の底壁部30側への移動を容易にするので、環状壁31では、ノズル面120に接触する環状壁31の上端31a側にインク滴が残留し難くなる。
本実施形態に係るインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(2)環状壁31においてスリット321の各々は、ノズル面120に接触する上端31a(端部)から離間した位置、具体的には、上端31aから環状壁31の内周側に所定の幅Wx(例えば、0.5mm)だけ離間した位置から、ノズル面120から離れる方向に向けて直線状に伸びている。
環状壁31の上端31a側には、所定の幅Wxを持つ環状領域Rnが形成されている。
ノズル面120に接触する上端31aにはスリット321が設けられていないので、スリット321を設けたことによる上端31a側の剛性低下を防止できる。
上端31aの剛性強度が低下すると、キャップ部3をノズル面120に接触させた際に、環状壁31の上端31a側にゆがみなどが生じて、環状壁31の上端31aとノズル面120との間に隙間が生じてしまうことがある。
かかる場合、生じた隙間から、キャップ部3の外部にインクが飛散することがある。上記のように構成したことで、環状壁31の上端31aをノズル面120に隙間なく接触させることができ、キャップ部3とノズル面120との間に閉じられた空間Sa、Sbを確実に形成できるので、インクの飛散を好適に防止できる。
本実施形態に係るインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(4)キャップ部3は、ノズル面120との間に間隔を開けて配置される底壁部30(底部)を有している。
底壁部30は、環状壁31の開口を封止して、キャップ部3を有底筒状にする。
環状壁31では、テーパ面32よりも底壁部30側に、樹脂製のフィルタ4が内嵌して配置されている。
スリット321は、テーパ面32の部分に設けられている。
底壁部30には、インクの排出孔302(排出口)が開口している。
スリット321が、底壁部30まで及んで形成されていると、フィルタ4の外周と環状壁31の内周との間にスリット321に起因する隙間が形成される。
そうすると、排出孔302側からインクが逆流した場合に、逆流したインクが隙間を通って、ノズル面120に付着することがある。かかる場合、ノズル面120に付着したインクが固化して、ノズル孔124の目詰まりを生ずる場合がある。
上記のように構成すると、逆流したインクがノズル面120に直接付着することを好適に防止できるので、かかる事態の発生を好適に防止できる。
本実施形態に係るインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(5)ノズル面120には、ノズル孔124を記録媒体10の搬送方向(副走査方向Y)に複数並べて構成されるノズル列125が、主走査方向Xに間隔をあけて複数設けられている。
底壁部30の副走査方向Yの長さは、ノズル列125の副走査方向Yの長さよりも長い。
副走査方向Yにおける底壁部30の一方側は、キャップ部3をノズル面120に接触させた際に、ノズル列125の直下から副走査方向Yに外れる位置に配置される。
フィルタ4では、ノズル列125の直下から外れた領域に、フィルタ4を挟んだ底壁部30側とノズル面120側とを連絡させる連絡孔42が設けられている。
キャップ部3の排出孔302は、副走査方向Yにおける一方側から他方側にオフセットした位置に設けられて、連絡孔42の位置と排出孔302の位置が、副走査方向Yで位置をずらして設けられている。
連絡孔42が、ノズル列125の直下から外れた領域(空白領域Rx)に設けられていることで、排出孔302から逆流したインクが、連絡孔42に速やかに流入することを好適に防止できる。また、逆流したインクが、連絡孔42を通過した場合であっても、通過した直後のインクが、ノズル面120に直接付着することを好適に防止できる。
本実施形態に係るインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(6)フィルタ4の厚みは、副走査方向Yにおける一方側から他方側に向かうにつれて厚くなっている。
フィルタ4のノズル面120側の上面405には、副走査方向Yに沿うガイド溝41が、主走査方向Xに間隔をあけて複数設けられている。
このように構成すると、ノズル面120とキャップ部3との間の空間Sa、Sbに負圧を発生させて、ノズル孔124内のインクを空間Sa、Sb側に吸引した際に、ノズル孔124から吸引されたインクは、ガイド溝41に沿って、ノズル列125の直下から外れた領域に速やかに誘導される。また、フラッシング操作時に、ノズル孔124から吐出されたインクもまた、ノズル列125の直下から外れた領域に速やかに誘導される。
ノズル孔124から吸引されたインクや、ノズル孔124から吐出されたインクが、フィルタ4に衝突した際に泡立った場合であっても、インクが、ノズル列125の直下から外れた領域に速やかに誘導されるので、ノズル面120に付着する事態の発生を好適に防止できる。
また、フィルタ4を挟んだ一方側の空間Saと他方側の空間Sbとの圧力差により、インクに泡立ちが生じた場合であっても、フィルタ4が介在することにより、泡立ったインクのノズル面120への付着を抑制できる。
本願発明は、上記した実施の形態の態様に限定されるものではなく、本願発明の技術的な思想の範囲内で適宜変更可能である。
1 インクジェット印刷装置
2 制御装置
20 キャッピング機構
21 支持台
22 開口部
25 昇降機構
3 キャップ部
30 底壁部
30a 上面
301 センタリング用ボス部
301a 貫通孔
302 排出孔
303 貫通孔
304、305 ボス部
304a、305a 貫通孔
31 環状壁
31a 上端
31c 外周
311 短辺部
311a 端部
312 長辺部
32 テーパ面
321 スリット
4 フィルタ
40 基部
401、402 短辺部
403、404 長辺部
405 上面
406 下面
41 ガイド溝
42 連絡孔
45 ボス部
45a 貫通孔
5 ホルダ
50 底壁部
501 センタリング用突起
502 排出口
503、504、505 突起
51 周壁部
52 係止部
10 記録媒体
11 キャリッジ
12 インクヘッド
120 ノズル面
124 ノズル孔
125 ノズル列
CL 隙間
Ik インク(インク滴)
L1、L2 直線
Rn 環状領域
Rx 空白領域
Sa、Sb 空間
W1、W2 開口径
Wa 幅(スリットの幅)
Wb 間隔(スリットの間隔)
Wc 深さ(スリットの深さ)
Wx 幅
X 主走査方向
Y 副走査方向
ha 離間距離

Claims (5)

  1. 記録媒体との対向面にノズル孔が開口したインクヘッドと、
    弾性材料からなるキャップ部を前記対向面に接触させて、前記対向面における前記ノズル孔が開口する領域を覆うキャッピング機構と、を有するインクジェット式の印刷装置であって、
    前記キャップ部は、
    前記対向面における前記ノズル孔が開口する領域を囲む環状壁を有しており、
    前記環状壁の内周には、前記環状壁を前記対向面に接触させた際に前記対向面から離れる方向に延びるスリットが、周方向に複数設けられており、
    前記環状壁は、当該環状壁を前記対向面に接触させた際に鉛直線方向に沿う向きで配置される鉛直部と、
    前記対向面に接触する接触部と、を有しており、
    前記接触部は、前記対向面に接触する端部側に、当該端部に向かうにつれて、前記環状壁の開口径が広がる向きでテーパ面が設けられており、
    前記環状壁では、少なくとも前記テーパ面の領域に前記スリットが設けられており、前記テーパ面に付着したインクが、前記スリットにより前記鉛直部の内周側に誘導されるように構成されていることを特徴とするインクジェット式の印刷装置。
  2. 前記環状壁において前記スリットの各々は、前記環状壁の前記対向面に接触する端部より離間した位置から延びていることを特徴とする請求項に記載のインクジェット式の印刷装置。
  3. 前記キャップ部は、前記対向面との間に間隔を開けて配置される底部を有しており、
    前記環状壁では、前記テーパ面よりも前記底部側にフィルタが内嵌して配置されており、
    前記スリットは、前記テーパ面の部分に設けられており、
    前記底部には、インクの排出口が開口していることを特徴とする請求項または請求項に記載のインクジェット式の印刷装置。
  4. 前記対向面には、前記ノズル孔を前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に複数並べて構成されるノズル列が設けられており、
    前記底部の前記副走査方向の長さは、前記ノズル列の前記副走査方向の長さよりも長くなっており、
    前記副走査方向における前記底部の一方側は、前記キャップ部を前記対向面に接触させた際に、前記ノズル列の直下から外れた位置に配置され、
    前記フィルタでは、前記ノズル列の直下から外れた領域に、前記フィルタを挟んだ底部側と前記対向面側とを連絡させる連絡孔が設けられており、
    前記連絡孔と前記排出口は、前記副走査方向における位置をずらして設けられていることを特徴とする請求項に記載のインクジェット式の印刷装置。
  5. 前記フィルタの前記底部に直交する方向の厚みは、前記副走査方向における一方側から他方側に向かうにつれて厚くなっており、
    前記フィルタの前記対向面側の面には、前記副走査方向に沿うガイド溝が、複数設けられていることを特徴とする請求項に記載のインクジェット式の印刷装置。
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