JP6967935B2 - 車両制御装置及び車両制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両が車線を維持するように操舵装置を制御する車線維持制御を実行する車両制御装置及び車両制御方法に関する。
特許文献1では、車線維持支援制御と共にアイドリングストップ制御を適切に実行することができる車両制御装置の提供を目的としている([0005]及び要約)。当該目的を達成するため、特許文献1(要約)の車両制御装置1は、アイドリングストップ制御装置10と、車線維持支援制御装置20とを備える。
アイドリングストップ制御装置10は、車速が所定車速以下である状況下で動作し、操舵に関する所定パラメータが所定条件を満たす場合に、エンジンを停止又は再始動させる。車線維持支援制御装置20は、車速が前記所定車速以下である状況下でも動作し、車線区分標示等の検出結果に応じてアクチュエータ26により操舵力を発生させる。前記所定条件は、車線維持支援制御装置20が所定の動作状態である場合には、それ以外の場合に比べて、前記エンジンが停止され易くなる又は再始動され難くなるように設定される(要約)。
特開2015−093522号公報
上記のように、特許文献1では、車線維持支援制御装置20が所定の動作状態である場合には、それ以外の場合に比べて、アイドリングストップ制御装置10によるエンジンが停止され易くなる又は再始動され難くなるように設定される(要約)。換言すると、特許文献1では、車線維持制御との関係でアイドリングストップ制御を変化させる。
しかしながら、特許文献1では、アイドリングストップ制御以外の制御は、車線維持制御との関係が検討されていない。そのような制御として、例えば、車両の走行中に車両の加速、減速又は操舵に対して一時的に介入することで車両の挙動を変更する一時的介入制御(自動ブレーキ制御等)があり得る。
本発明は、上記のような事情を考慮したものであり、車両の挙動を好適に制御することが可能な車両制御装置及び車両制御方法を提供することを目的する。
本発明に係る車両制御装置は、
撮像部が撮像した周辺画像から車線を認識する車線認識部と、
前記車線認識部により認識された前記車線を車両が維持するように操舵装置を制御する車線維持制御を実行する車線維持制御部と、
前記車両の操舵を制御する操舵制御装置と
を備える車両制御装置であって、
前記車両制御装置は、前記車両の走行中に前記車両の加速、減速及び操舵の少なくとも1つに対して一時的介入を行うことで前記車両の挙動を変更する一時的介入制御を実行する介入制御部をさらに備え、
前記車線維持制御の実行中に、前記介入制御部による前記一時的な介入が行われると、前記車両制御装置は、前記車線維持制御の制御態様を変更し、
前記一時的入が、前記車両の前後方向への一時的な減速介入又は一時的な加速介入である場合に、前記車両制御装置は、前記車線維持制御による操舵を停止し、
前記一時的入が、前記操舵制御装置を介して前記車両の一時的な操舵介入である場合に、前記車線維持制御部は、前記車線維持制御による車線維持操舵指令の出力を継続し、前記操舵制御装置では、前記介入制御部からの一時的操舵指令を、前記車線維持操舵指令よりも優先して用いる
ことを特徴とする。
本発明によれば、車線維持制御の実行中に、介入制御部による一時的な介入が行われると、車線維持制御の制御態様が変更される。これにより、車線維持制御と一時的介入制御の両方が実行状態となった場合に両者の調停を図ることができる。また、本発明によれば、前記一時的入が、前記車両の前後方向への一時的な減速介入又は一時的な加速介入である場合に、前記車両制御装置は、前記車線維持制御による操舵を停止する。これにより、一時的な介入として行われる、前後方向への一時的な減速又は一時的な加速を優先することが可能となる。また、本発明によれば、前記車両制御装置は、前記車両の操舵を制御する操舵制御装置を備える。また、前記一時的入が、前記操舵制御装置を介して前記車両の一時的な操舵介入である場合に、前記車線維持制御部は、前記車線維持制御による車線維持操舵指令の出力を継続し、前記操舵制御装置では、前記介入制御部からの一時的操舵指令を、前記車線維持操舵指令よりも優先して用いる。これにより、車線維持制御部をオン状態に保ちつつ、一時的な操舵介入を優先することが可能となる。
前記車線維持制御は停止寸前の極低速域(例えば、0km/hより大きく且つ10km/h以下の領域)まで実行可能としてもよい。これにより、一時的介入制御が極低速域に実行される制御(例えば、運転者が車両の加減速を操作している際の自動ブレーキ制御)であっても、車線維持制御と一時的介入制御の調停を図ることが可能となる。
前記一時的入が、前記車両の前後方向への一時的な減速介入である場合に、前記車両制御装置は、前記車線維持制御による操舵を停止し、前記一時的な減速介入の後も、前記車線維持制御による操舵の停止を継続してもよい。また、前記一時的入が、前記車両の一時的な操舵介入である場合に、前記車両制御装置は、前記車線維持制御による操舵を一時的に停止し、前記一時的な操舵介入の終了後、前記車線維持制御による操舵を再開してもよい。
これにより、一時的な減速介入を行った場合は運転者の操作による操舵に移行させ、一時的な操舵介入を行った場合はその後に車線維持制御を再開する。従って、一時的な介入の内容に応じて、車線維持制御の再開の要否を区別することが可能となる。
前記一時的介入制御は、前記車両の前方に存在する障害物を回避する障害物回避制御を含んでもよい。また、前記障害物回避制御は、前記障害物との接近度合いに応じて、運転者に対する警報と自動ブレーキを段階的に行ってもよい。前記警報が行われる段階では、前記車両制御装置は、前記車線維持制御の制御指令の利用を維持してもよい。前記自動ブレーキが行われる段階では、前記車両制御装置は、前記車線維持制御の制御指令の利用を停止してもよい。これにより、障害物回避制御が行われる場合であっても、障害物を回避するための自動ブレーキが作動するまでは、車線維持制御を継続することが可能となる。
本発明に係る車両制御方法は、
撮像部が撮像した周辺画像から車線を認識する車線認識ステップと、
認識した前記車線を車両が維持するように操舵装置を制御する車線維持制御を実行する車線維持ステップと
を備える方法であって、
前記車両制御方法は、前記車両の走行中に前記車両の加速、減速及び操舵の少なくとも1つに対して一時的介入を行う一時的介入制御を実行する介入制御ステップをさらに備え、
前記車線維持ステップの実行中に、前記介入制御ステップによる前記一時的な介入が行われると、前記車線維持制御の制御態様を変更し、
前記一時的入が、前記車両の前後方向への一時的な減速介入又は一時的な加速介入である場合に、前記車線維持制御による操舵を停止し、
前記一時的入が、前記車両の操舵を制御する操舵制御装置を介して前記車両の一時的な操舵介入である場合に、前記車線維持制御による車線維持操舵指令の出力を継続し、前記介入制御ステップにおける一時的操舵指令を、前記車線維持操舵指令よりも優先して用いる
ことを特徴とする。
本発明によれば、車両の挙動を好適に制御することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る車両制御装置を含む車両の概略的な構成を示すブロック図である。 第1実施形態の前記車両制御装置の演算装置の各部を示す図である。 第1実施形態における調停制御のフローチャートである。 第2実施形態における車線維持制御のフローチャートである。
A.一実施形態
<A−1.構成>
[A−1−1.全体構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両制御装置38(以下「制御装置38」ともいう。)を含む車両10の概略的な構成を示すブロック図である。車両10(以下「自車10」ともいう。)は、制御装置38に加え、外界センサ20と、車体挙動センサ22と、運転操作センサ24と、通信装置26と、ヒューマン・マシン・インタフェース28(以下「HMI28」という。)と、駆動力生成装置30と、制動装置32と、操舵装置34と、補助拘束装置36とを有する。
[A−1−2.外界センサ20]
外界センサ20は、車両10の外界に関する情報(以下「外界情報Ie」ともいう。)を検出する。外界センサ20には、複数の車外カメラ50(撮像部)と、複数のレーダ52とが含まれる。但し、図1では、車外カメラ50及びレーダ52を1つのみ記載している。
複数の車外カメラ50(以下「カメラ50」ともいう。)は、車両10の周辺(前方、側方及び後方)を撮像した周辺画像Fsに関する画像情報Iimageを出力する。複数のレーダ52は、車両10の周辺(前方、側方及び後方)に送信した電磁波に対する反射波を示すレーダ情報Iradarを出力する。カメラ50及びレーダ52に加えて、LIDAR(Light Detection And Ranging)を設けてもよい。LIDARは、車両10の全方位にレーザーを連続的に発射し、その反射波に基づいて反射点の三次元位置を測定して三次元情報として出力する。
[A−1−3.車体挙動センサ22]
車体挙動センサ22は、車両10(特に車体)の挙動に関する情報(以下「車体挙動情報Ib」ともいう。)を検出する。車体挙動センサ22には、車速センサ60、車輪速センサ62、加速度センサ64及びヨーレートセンサ66が含まれる。車速センサ60は、車両10の車速V[km/h]及び進行方向を検出する。車輪速センサ62は、図示しない各車輪の速度(車輪速Vw)[rpm]を検出する。加速度センサ64は、車両10の加速度G[m/s/s]を検出する。加速度Gは、前後加速度α、横加速度Glat及び上下加速度Gvを含む(一部の方向のみの加速度Gとしてもよい。)。ヨーレートセンサ66は、車両10のヨーレートYr[rad/s]を検出する。
[A−1−4.運転操作センサ24]
運転操作センサ24は、運転者による運転操作に関する情報(以下「運転操作情報Ido」ともいう。)を検出する。運転操作センサ24には、アクセルペダルセンサ70、ブレーキペダルセンサ72、舵角センサ74及び操舵トルクセンサ76が含まれる。アクセルペダルセンサ70は、アクセルペダル80の操作量θap[%]を検出する。ブレーキペダルセンサ72は、ブレーキペダル82の操作量θbp[%]を検出する。舵角センサ74は、ステアリングホイール84の舵角θst[deg]を検出する。操舵トルクセンサ76は、ステアリングホイール84にかかるトルクTst[N・m]を検出する。
[A−1−5.通信装置26]
通信装置26は、外部機器との無線通信を行う。ここでの外部機器には、例えば、図示しない外部サーバが含まれる。なお、本実施形態の通信装置26は、車両10に搭載(又は常時固定)されているものを想定しているが、例えば、携帯電話機又はスマートフォンのように車両10の外部へ持ち運び可能なものであってもよい。
[A−1−6.HMI28]
HMI28(目的地入力部)は、乗員からの操作入力を受け付けると共に、乗員に対して各種情報の提示を、視覚的、聴覚的及び触覚的に行う。HMI28には、運転アシストスイッチ100(以下「運転アシストSW100」ともいう。)と、スピーカ102と、タッチパネル104と、マイクロフォン106と、緊急通報スイッチ108とが含まれる。
運転アシストSW100は、乗員の操作により運転アシストの開始及び終了を指令するためのスイッチである。ここにいう運転アシストは、後述するVSA制御、TCS制御等の運転アシスト制御を用いたアシストである。運転アシストSW100は、1又は複数の運転アシスト制御を区分して別々のスイッチとして構成してもよい。また、運転アシストSW100に加えて又はこれに代えて、その他の方法(マイクロフォン106を介しての音声入力等)により運転アシストの開始又は終了を指令することも可能である。
タッチパネル104は、例えば、液晶パネル又は有機ELパネルを含む。緊急通報スイッチ108は、後述する医療緊急停止(MES:Medical Emergency Stop)制御の開始を指令するスイッチである。
[A−1−7.駆動力生成装置30]
駆動力生成装置30は、走行駆動源としてのエンジン110を有し、車両10の走行駆動力を生成する。走行駆動源は、走行モータ等としてもよい。駆動力生成装置30は、駆動制御部198(図2)により制御される。
[A−1−8.制動装置32]
制動装置32は、ブレーキアクチュエータ120(又は油圧機構)、ブレーキパッド等を有し、車両10の制動力を生成する。制動装置32は、エンジン110によるエンジンブレーキ及び/又は走行モータによる回生ブレーキを制御するものであってもよい。制動装置32は、制動制御部200(図2)により制御される。
[A−1−9.操舵装置34]
操舵装置34は、電動パワーステアリング(EPS)モータ130等を有し、舵角θstを制御する。操舵装置34は、操舵制御部202(図2)により制御される。
[A−1−10.補助拘束装置36]
補助拘束装置36(以下「SRS36」ともいう。)は、接触時に乗員の衝撃を軽減するものであり、エアバッグ140と、図示しないバンパセンサとを有する。
[A−1−11.車両制御装置38]
(A−1−11−1.車両制御装置38の概要)
車両制御装置38は、運転アシストなしに運転者が運転操作を行う場合には、車体挙動センサ22及び運転操作センサ24からの検出値に基づいて、駆動力生成装置30、制動装置32及び操舵装置34を制御する。また、運転アシストスイッチ100がオンにされて運転アシストと共に運転者が運転操作を行う場合には、車両制御装置38は、車体挙動センサ22及び運転操作センサ24に加えて、外界センサ20の検出値に基づいて駆動力生成装置30、制動装置32、操舵装置34及びSRS36を制御する。
図1に示すように、車両制御装置38は、入出力装置150、演算装置152及び記憶装置154を有する。入出力装置150は、車両制御装置38以外の機器(センサ20、22、24等)との入出力を行う。
演算装置152は、中央処理装置(CPU)を含み、各センサ20、22、24、通信装置26、HMI28等からの信号に基づいて演算を行う。そして、演算装置152は、演算結果に基づき、通信装置26、HMI28、駆動力生成装置30、制動装置32及び操舵装置34に対する信号を生成する。演算装置152の詳細については後述する。
記憶装置154は、演算装置152が利用するプログラム及びデータを記憶する。記憶装置154は、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(以下「RAM」という。)を備える。RAMとしては、レジスタ等の揮発性メモリと、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリとを用いることができる。また、記憶装置154は、RAMに加え、リード・オンリー・メモリ(以下「ROM」という。)を有してもよい。
(A−1−11−2.演算装置152)
図2は、第1実施形態の車両制御装置38の演算装置152の各部を示す図である。図2に示すように、車両制御装置38の演算装置152は、外界認識部170と、アダプティブクルーズ制御部172(以下「ACC部172」ともいう。)と、車線維持制御部174と、車体挙動安定化制御部176(以下「VSA制御部176」ともいう。)と、トラクションコントロールシステム制御部178(以下「TCS制御部178」ともいう。)と、アンチブレーキロックシステム制御部180(以下「ABS制御部180」ともいう。)と、電子制御制動力配分システム制御部182(以下「EBD制御部182」ともいう。)と、追突軽減ブレーキシステム制御部184(以下「CMBS制御部184」ともいう。)と、道路逸脱軽減制御部186(以下「RDM制御部186」ともいう。)と、側方接触軽減制御部188(以下「SCM制御部188」ともいう。)と、歩行者事故低減ステアリングシステム制御部190(以下「PCMSS制御部190」ともいう。)と、補助拘束装置制御部192(以下「SRS制御部192」ともいう。)と、医療緊急停止制御部194(以下「MES制御部194」ともいう。)と、調停部196と、駆動制御部198と、制動制御部200と、操舵制御部202とを有する。
上記各部のうちVSA制御部176、TCS制御部178、ABS制御部180、EBD制御部182、CMBS制御部184、RDM制御部186、SCM制御部188、PCMSS制御部190及びMES制御部194は、一時的介入制御を実行する介入制御部210を構成する。
図2では、1つの演算装置152が複数の各部を有しているが、演算装置152に含まれる各部それぞれについて入出力装置150、演算装置152及び記憶装置154を設けてもよい。換言すると、演算装置152内に含まれる各部それぞれについて電子制御装置(ECU)を設けてもよい。
外界認識部170(車線認識部)は、外界センサ20からの外界情報Ie(特に周辺画像Fs)に基づいて、周囲の障害物や走行車線(又はレーンマーク)を認識する。ここでの障害物には、例えば、周辺車(先行車等)、歩行者、自転車、壁、電柱が含まれる。
ACC部172は、アダプティブクルーズ制御(ACC:Adaptive Cruise Control)を実行する。ACCでは、自車10から所定距離前方までに先行車がいない場合、固定車速を目標車速Vtarとして車両10の加減速を制御する。また、ACCでは、自車10から前記所定距離前方までに前記先行車がいる場合、車速Vに応じた前記先行車との目標車間距離を保つように車両10の加減速を制御する。車両10の加減速を制御する際、ACCでは、駆動制御部198及び制動制御部200を介して駆動力生成装置30及び制動装置32を制御する。
第1実施形態のACCでは、減速に対して運転者に違和感を与えないようにするため、許容する減速度(以下「許容減速度」ともいう。)に制限を設けている。隣接レーンから自車10の走行車線に他車が入り込んできた際、ACCの許容減速度を超える減速度が必要となった場合、後述するCMBS制御で先行車との車間距離を制御する。先行車との車間距離が目標車間距離(又はその近傍値)まで広がったら、ACCを再開する。
車線維持制御部174は、車線維持制御を実行する。車線維持制御では、外界認識部170(車線認識部)により認識された走行車線を車両10が維持するように操舵装置34を制御する。換言すると、車線維持制御では、走行車線の幅方向における基準位置(例えば幅方向における走行車線の中央)を自車10が通過するように車両10の操舵を制御する。車両10の操舵を制御する際、車線維持制御部174は、操舵制御部202を介して操舵装置34を制御する。本実施形態の車線維持制御は、極低速域(例えば、0km/hより大きく且つ10km/h以下の領域)から高速域(例えば80km/hより大きく且つ100km/h以下の領域)まで実行される。
VSA制御部176は、車体挙動安定化(VSA:Vehicle Stability Assist)制御を実行する。VSA制御は、車輪速Vw、横加速度Glat及びヨーレートYrを監視して、旋回時の車体の横すべりを抑制する制御である。横滑りの抑制のため、VSA制御では、制動制御部200を介して制動装置32を制御することで特定の車輪に制動力を加える。また、VSA制御では、駆動制御部198を介して駆動力生成装置30を制御することでエンジン110の出力を下げる。
TCS制御部178は、トラクションコントロールシステム(TCS)制御を実行する。TCS制御は、各車輪の車輪速Vwを監視して、加速時等の車輪空転を防ぐ制御である。車輪の空転を防ぐため、TCS制御では、駆動制御部198を介して駆動力生成装置30を制御することでエンジン110の出力を制限する。また、TCS制御では、制動制御部200を介して制動装置32を制御することで特定の車輪に対して制動力を付与して車輪の回転速度を制限する。
ABS制御部180は、アンチブレーキロックシステム(ABS)制御を実行する。ABS制御は、各車輪の車輪速Vwを監視して、ブレーキ時の車輪ロックを防ぐ制御である。車輪ロックを防ぐため、ABS制御では、制動制御部200を介して制動装置32を制御することで、特定の車輪に対して制動力を付与して車輪の回転速度を制限する。
EBD制御部182は、電子制御制動力配分(EBD:Electronic Brake force Distribution)制御を実行する。EBD制御は、ABS制御に付随するもので、ブレーキ操作を行った際に走行状況に応じて最適な制動力を、各車輪に配分する制御である。
CMBS制御部184は、追突軽減ブレーキシステム(CMBS:Contact Mitigation Brake System)制御を実行する。CMBS制御では、追突のおそれがあることを車両10が判断した場合、警報で運転者に気づかせ追突を避ける操作を促す。ここでの警報は、スピーカ102を介しての警報音の出力、タッチパネル104(又は図示しないメータ)を介しての警告表示が含まれる。加えて、警報には、車両10の減速を目的としない弱い自動ブレーキも含まれ得る。また、CMBS制御では、追突が回避できないと判断した場合は、制動制御部200を介して自動ブレーキを作動させる。
RDM制御部186は、道路逸脱軽減(RDM:Road Departure Mitigation)制御を実行する。RDM制御では、走行車線からの車両10の逸脱を軽減する制御である。RDM制御では、自車10による走行車線からの逸脱を軽減するため、外界認識部170が認識した走行車線の位置を監視する。走行車線から車両10が逸脱すると判定した場合又は逸脱したと判定した場合、RDM制御部186は、操舵制御部202を介して操舵装置34を作動させて、逸脱とは反対方向に舵角θstを変化させる。加えて、RDM制御部186は、制動制御部200を介して制動装置32を作動させて自動ブレーキを作動させる。
SCM制御部188は、側方接触軽減(SCM:Side Contact Mitigation)制御を実行する。SCM制御では、外界認識部170の認識結果に基づいて、車両10の側方に対する障害物(周辺車等)の接近を検出する。そして、障害物の接近を検出した場合、障害物との側方接触を軽減するため、SCM制御部188は、回避方向に舵角θstを変化させるように操舵装置34を制御する。加えて、SCM制御部188は、制動制御部200を介して制動装置32を作動させて自動ブレーキを作動させる。
PCMSS制御部190は、歩行者事故低減ステアリングシステム(PCMSS:Pedestrian Contact Mitigation Steering System)制御を実行する。PCMSS制御では、路側帯の歩行者と走行車線(レーンマーク)の情報を外界認識部170から取得する。自車10が走行車線を外れ、歩行者と接触しそうな際、PCMSS制御部190は、HMI28を介して音と表示で警告する。加えて、PCMSS制御部190は、操舵制御部202を介して操舵装置34を制御して回避操作を支援する。
SRS制御部192は、補助拘束装置(SRS:Supplemental Restraint System)制御を実行する。SRS制御では、バンパセンサにより障害物との接触が検出されると、エアバッグ140を展開させる。
MES制御部194は、医療緊急停止(MES:Medical Emergency Stop)制御を実行する。MES制御では、緊急通報スイッチ108がオンされると、通信装置26を介して外部サーバに対して緊急通報を送信する。
調停部196は、車線維持制御の制御指令と、その他の各部の制御指令を調停して、駆動力生成装置30、制動装置32及び操舵装置34に制御指令を出力する。第1実施形態の調停部196は、車線維持制御の実行中に、介入制御部210による一時的な介入が行われると、車線維持制御の制御態様を変更する(詳細は、図3を参照して後述する。)。
駆動制御部198は、アクセルペダル80の操作量θap又は車両制御装置38の他の部位からの指令に基づいてエンジン110を制御して車両10の走行駆動力を調整する。制動制御部200は、ブレーキペダル82の操作量θbp又は車両制御装置38の他の部位からの指令に基づいてブレーキアクチュエータ120等を作動させて車両10の制動力を制御する。
操舵制御部202(操舵制御装置)は、運転者によるステアリングホイール84の操作又は車両制御装置38の他の部位からの指令に応じてEPSモータ130を制御して、車両10の舵角θst又は操舵を制御する。
上記のように、VSA制御部176、TCS制御部178、ABS制御部180、EBD制御部182、CMBS制御部184、RDM制御部186、SCM制御部188、PCMSS制御部190及びMES制御部194は、一時的介入制御を実行する介入制御部210に含まれる。
介入制御部210は、車両10の走行中に車両10の加速、減速及び操舵の少なくとも1つに対して一時的に介入することで車両10の挙動を変更する介入制御を実行する。例えば、運転者がアクセルペダル80、ブレーキペダル82及びステアリングホイール84を用いて車両10の加速、減速及び操舵を操作している際の自動ブレーキ制御が介入制御の1つである。一時的介入制御は、極低速域(例えば、0km/hより大きく且つ10km/h以下の領域)でも実行される。
一時的介入制御のうち、VSA制御、TCS制御、ABS制御、EBD制御は、車体挙動を安定させるための広義の車体挙動安定化制御である。なお、VSA制御にTCS制御、ABS制御、EBD制御を包含させてもよい。また、一時的介入制御のうち、CMBS制御、RDM制御、SCM制御及びPCMSS制御は、障害物との接触を回避する回避制御である。
<A−2.調停部196による調停制御>
次に、本実施形態の調停部196が実行する調停制御について説明する。上記のように、調停制御では、車線維持制御の最中に、介入制御部210(VSA制御部176、TCS制御部178等)による一時的介入制御が実行されると、車線維持制御の制御態様を変更する。
図3は、第1実施形態における調停制御のフローチャートである。ステップS11において、調停部196は、車線維持制御が実行中であるか否かを判定する。当該判定は、例えば、演算装置152のプロセス間処理、又はコントローラ・エリア・ネットワーク(CAN)等を介して車線維持制御部174から操舵信号(制御指令)が入力されているか否かにより判定する。或いは、車線維持制御が実行中であるか否かを、調停部196から車線維持制御部174に対して問い合わせてもよい。車線維持制御が実行中である場合(S11:TRUE)、ステップS12に進む。車線維持制御が実行中でない場合(S11:FALSE)、車線維持制御との関係での調停は不要である。その場合、今回の調停制御を終了して、所定時間経過後にステップS11に戻る。
ステップS12において、調停部196は、一時的介入が実行中であるか否かを判定する。ここにいう一時的介入は、車両10の走行中に車両10の加速、減速及び操舵の少なくとも1つに対しての一時的な介入であり、これにより車両10の挙動が変更される。一時的介入としては、VSA制御、TCS制御、ABS制御、EBD制御、CMBS制御、RDM制御、SCM制御及びPCMSS制御のいずれかによる介入が含まれる。
ステップS12の判定は、例えば、演算装置152のプロセス間処理又はCAN等を介して介入制御部210から介入信号(制御指令)が調停部196に入力されているか否かにより判定する。或いは、一時的介入が実行中であるか否かを、調停部196から介入制御部210に対して問い合わせてもよい。
なお、ACCは、先行車との関係で「連続的に」行われる加減速を制御するものである。そのため、ACCによる加減速は、一時的介入に含まれない。また、車線維持制御は、走行車線の走行を維持するために「連続的に」操舵を制御するものである。そのため、車線維持制御による操舵は、一時的介入には含まれない。
一時的介入が実行中である場合(S12:TRUE)、ステップS13に進む。一時的介入が実行中でない場合(S12:FALSE)、ステップS18に進む。
ステップS13において、調停部196は、ステップS12で実行中とした一時的介入が一時的な減速介入であるか否かを判定する。ここにいう一時的な減速介入には、VSA制御、TCS制御、ABS制御、EBD制御による介入(すなわち自動ブレーキ)が含まれる。さらに、一時的な減速介入には、CMBS制御のうち緊急ブレーキ制御が含まれる。なお、CMBS制御のうち警報(警報ブレーキ)が実行されていても、車線維持制御は継続される。また、ACCによる減速は、先行車との関係で連続的に行われる加減速の一部であるため、ここにいう一時的な減速介入に含まれない。
一時的な減速介入が行われている場合(S13:TRUE)、ステップS15に進む。一時的な減速介入が行われていない場合(S13:FALSE)、ステップS14に進む。
ステップS14において、調停部196は、車線維持制御を終了するその他の終了条件が成立したか否かを判定する。ここでのその他の終了条件には、MES制御が実行されていることが含まれる。その他の終了条件が成立した場合(S14:TRUE)、ステップS15に進む。その他の終了条件が成立しない場合(S14:FALSE)、ステップS16に進む。
ステップS13又はS14で「真」(TRUE)であった場合、ステップS15において、調停部196は、車線維持制御の制御指令(車線維持制御部174からの操舵信号)の利用を停止する。換言すると、調停部196は、車線維持制御部174からの操舵信号が入力されても、これを操舵装置34による操舵に反映しない(例えば、操舵信号を無視する)。これにより、例えば、ステップS13で判定した一時的な減速介入を優先することが可能となる。或いは、ステップS14で判定したその他の終了条件を考慮した制御を行うことが可能となる。
ステップS15において制御指令の利用を停止した場合、一時的な減速介入が終了するだけでは、調停部196は、制御指令の利用を再開しない。すなわち、所定の再開条件が成立するまで、調停部196は、制御指令の利用を再開しない。ここでの再開条件は、例えば、運転アシストSW100(又は車線維持制御の実行指令用のスイッチ)が再オンされたことを用いることができる。
ステップS16において、調停部196は、ステップS12で実行中とした一時的介入が一時的な操舵介入であるか否かを判定する。ここにいう一時的な操舵介入には、RDM制御、PCMSS制御、SCM制御による介入(すなわち自動操舵)が含まれる。また、車線維持制御による操舵は、走行車線の走行を維持するために連続的に行われる操舵であるため、ここにいう一時的な操舵介入に含まれない。一時的な操舵介入が行われている場合(S16:TRUE)、ステップS17に進む。一時的な操舵介入が行われていない場合(S16:FALSE)、ステップS18に進む。
ステップS17において、調停部196は、車線維持制御の制御指令(車線維持制御部174からの操舵信号)の利用を一時的に停止する。換言すると、調停部196は、車線維持制御部174からの操舵信号が入力されても、これを操舵装置34による操舵に反映しない(例えば、操舵信号を無視する)。これにより、例えば、ステップS16で判定した一時的な操舵介入を優先することが可能となる。ステップS17において、制御指令の利用を一時的に停止した場合、一時的な操舵介入が終了すると、調停部196は、制御指令の利用を再開する。
ステップS12又はS16で「偽」(FALSE)であった場合、ステップS18で、調停部196は、車線維持制御の制御指令(車線維持制御部174からの操舵信号)を利用する(通常処理)。
<A−3.第1実施形態の効果>
以上のように、第1実施形態によれば、車線維持制御の実行中(図3のS11:TRUE)に、介入制御部210(VSA制御部176、TCS制御部178等)による一時的な介入が行われると(S13:TRUE又はS16:TRUE)、調停部196は、車線維持制御の制御指令の利用を停止又は一時的に停止する(S15、S17)。換言すると、車線維持制御の制御態様を変更する。これにより、車線維持制御と一時的介入制御の両方が実行状態となった場合に両者の調停を図ることができる。
第1実施形態において、車線維持制御は停止寸前の極低速域まで実行可能である。これにより、一時的介入制御(VSA制御、TCS制御等)が極低速域に実行される制御(例えば、運転者が車両10の加減速を操作している際の自動ブレーキ制御)であっても、車線維持制御と一時的介入制御の調停を図ることが可能となる。
第1実施形態において、一時的介入制御(VSA制御等)が、車両10の前後方向への一時的な減速を行う場合に、車両制御装置38(調停部196)は、車線維持制御の制御指令の利用を停止する。換言すると、車線維持制御による操舵を停止する。これにより、一時的な介入として行われる、前後方向への一時的な減速を優先することが可能となる。
第1実施形態において、車両制御装置38は、車両10の操舵を制御する操舵制御部202(操舵制御装置)を備える(図2)。また、一時的介入制御が、操舵制御部202(操舵制御装置)を介して車両10の一時的な操舵介入を行う場合(図3のS16:TRUE)に、車線維持制御部174は、車線維持制御による車線維持操舵指令の出力を継続する。さらに、操舵制御部202は、調停部196を介することで、介入制御部210からの一時的操舵指令を、車線維持操舵指令よりも優先して用いる(S17)。これにより、車線維持制御部174をオン状態に保ちつつ、一時的な操舵介入を優先することが可能となる。
第1実施形態において、一時的介入制御が、車両10の前後方向への一時的な減速介入を行う場合に(図3のS13:TRUE)、車両制御装置38(調停部196)は、車線維持制御による操舵を停止する(S15)。そして、一時的な減速介入の後も、車線維持制御による操舵の停止を継続する。また、一時的介入制御が、車両10の一時的な操舵介入を行う場合に(S16:TRUE)、車両制御装置38(調停部196)は、車線維持制御による操舵を一時的に停止し(S17)、一時的な操舵介入の終了後、車線維持制御による操舵を再開する。
これにより、一時的な減速介入を行った場合は運転者の操作による操舵に移行させ、一時的な操舵介入を行った場合はその後に車線維持制御に再開する。従って、一時的な介入の内容に応じて、車線維持制御の再開の要否を区別することが可能となる。
第1実施形態において、一時的介入制御は、車両10の前方に存在する障害物を回避する障害物回避制御としてのCMBS制御を含む(図3のS13)。また、CMBS制御は、障害物との接近度合いに応じて、運転者に対する警報(弱ブレーキを含む)と自動ブレーキを段階的に行う。さらに、CMBS制御における警報が行われる段階(S12:FALSE)では、車両制御装置38(調停部196)は、車線維持制御の制御指令の利用を維持する(S18)。さらにまた、調停部196は、CMBS制御における自動ブレーキが行われる段階では(S13:TRUE)、車線維持制御の制御指令の利用を停止する(S15)。これにより、CMBS制御が行われる場合であっても、障害物を回避するための自動ブレーキが作動するまでは、車線維持制御を継続することが可能となる。
B.第2実施形態
<B−1.構成(第1実施形態との相違)>
第1実施形態では、車線維持制御と一時的介入制御(VSA制御等)との調停を調停部196が行った(図3)。一方、第2実施形態では、調停部196を省略し、車線維持制御部174が、一時的介入制御(VSA制御等)との調停を行う。すなわち、車線維持制御部174が実行する車線維持制御には、一時的介入制御との調停が含まれる。
第2実施形態の構成は、図1の構成から調停部196が省略されたのみであるため、図示を省略する。以下では、第1実施形態と同様の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
<B−2.車線維持制御部174による車線維持制御>
次に、第2実施形態の車線維持制御部174の車線維持制御について説明する。車線維持制御部174は、自らの車線維持制御の最中に、介入制御部210(VSA制御部176、TCS制御部178等)による一時的な介入が行われると、車線維持制御の制御態様を変更する。
図4は、第2実施形態における車線維持制御のフローチャートである。ステップS21において、車線維持制御部174は、車線維持制御の基本開始条件が成立したか否かを判定する。ここでの基本開始条件は、例えば、運転アシストスイッチ100(又はそのうちの車線維持制御スイッチ)がオンにされたことを用いることができる。或いは、マイクロフォン106を介して車線維持制御の開始指令が入力されたことを開始条件としてもよい。なお、ステップS21の基本開始条件には、後述するステップS22〜S25の条件が含まれない。
基本開始条件が成立すると(S21:TRUE)、ステップS22に進み、基本開始条件が成立しないと(S21:FALSE)、ステップS21を繰り返す。
ステップS22〜S25は、図3のステップS13、S14、S16と同様である。但し、真(TRUE)と偽(FALSE)の意味する内容が両者は反対であることに留意されたい。
すなわち、ステップS22において、車線維持制御部174は、一時的介入制御による一時的な減速介入が行われていないか否かを判定する。一時的な減速介入が行われていない場合(S22:TRUE)、ステップS23に進む。一時的な減速介入が行われている場合(S22:FALSE)、ステップS27に進む。
ステップS23において、車線維持制御部174は、車線維持制御を終了するその他の終了条件が不成立であるか否かを判定する。その他の終了条件が不成立である場合(S23:TRUE)、ステップS24に進む。その他の終了条件が成立した場合(S23:FALSE)、ステップS27に進む。
ステップS24において、車線維持制御部174は、一時的介入制御により一時的な操舵介入が行われていないか否かを判定する。一時的な操舵介入が行われていない場合(S24:TRUE)、ステップS25に進む。一時的な操舵介入が行われている場合(S24:FALSE)、ステップS28に進む。
ステップS25において、車線維持制御部174は、自車10の走行車線の走行を維持する車線維持基本制御を実行する。具体的には、ステップS31において、車線維持制御部174は、自車10の走行車線の情報(走行車線情報)を外界認識部170から取得する。ステップS32において、車線維持制御部174は、車速センサ60から車速Vを、舵角センサ74からの舵角θstを取得する。ステップS33において、車両10が走行車線の基準位置を走行するように操舵装置34を制御する(操舵制御)。
ステップS26において、車線維持制御部174は、車線維持制御の通常終了条件が成立したか否かを判定する。通常終了条件としては、例えば、運転アシストスイッチ100(又はそのうちの車線維持制御スイッチ)がオフにされたこと、車両10が電源オフされたこと等を用いることができる。上記ステップS22、S23は、通常終了条件には含めない。
通常終了条件が成立しない場合(S26:FALSE)、ステップS22に戻る。通常終了条件が成立した場合(S26:TRUE)、今回の車線維持制御を終了し、所定時間の経過後にステップS21に戻る。
ステップS22又はS23で「偽」(FALSE)であった場合、ステップS27において、車線維持制御部174は、車線維持制御を終了する。これにより、例えば、ステップS22で判定した一時的な減速介入を優先することが可能となる。或いは、ステップS23で判定したその他の終了条件を考慮した制御を行うことが可能となる。
ステップS27において、車線維持制御を終了した場合、一時的な減速介入が終了するだけでは、車線維持制御部174は、制御指令の利用を再開しない。すなわち、所定の再開条件が成立するまで、調停部196は、制御指令の利用を再開しない。ここでの再開条件は、ステップS21で「真」となること、例えば、運転アシストSW100(又はそのうちの車線維持制御スイッチ)が再オンされたことを含めることができる。
ステップS24で「偽」(FALSE)であった場合、ステップS28において、車線維持制御部174は、車線維持基本制御(S25)を一時停止する。これにより、例えば、ステップS24で判定した一時的な操舵介入を優先することが可能となる。ステップS28の後、ステップS22に戻る。そのため、一時的な操舵介入が終了し、ステップS22、S23、S24が「真」(TRUE)となると、車線維持制御部174は、(乗員による新たなスイッチ操作なしに)車線維持基本制御を再開する(S25)。
<B−3.第2実施形態の効果>
以上のような第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて又はこれに代えて、下記の効果を奏することが可能となる。
第2実施形態によれば、車線維持基本制御(図4のS25)と、一時的介入制御との調停(S22〜S24、S27、S28)とを車線維持制御部174が実行する。このため、これらの制御が、車線維持制御部174で完結し、全体として制御を簡潔にすることが可能となる。
第2実施形態によれば、一時的な減速介入が行われると(図4のS22:FALSE)又はその他の終了条件が成立すると(S23:FALSE)、車線維持制御自体を終了する(S27)。そのため、車線維持制御(又は車線維持基本制御)の再開のためには、例えば、運転アシストスイッチ100(又は車線維持制御をオンオフするための専用スイッチ)を再オンすればよい。この点からも、全体としての制御を簡潔にすることが可能となる。
C.変形例
なお、本発明は、上記各実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す構成を採ることができる。
第1実施形態では、一時的介入制御として、VSA制御、TCS制御、ABS制御、EBD制御、CMBS制御、RDM制御、SCM制御、PCMSS制御及びMES制御を挙げた。しかしながら、例えば、車線維持制御の実行中に、一時的な介入が行われると、車線維持制御の制御態様を変更する点に着目すれば、これに限らない。例えば、上記各制御の1つ又は複数を省略することも可能である。
第1実施形態では、運転者が運転操作をしている際の運転アシストの場面で調停制御(図3)を行った。しかしながら、例えば、車線維持制御の実行中に、一時的な介入が行われると、車線維持制御の制御態様を変更する点に着目すれば、これに限らない。例えば、調停制御は、運転者による運転操作を要さない自動運転にも適用可能である。すなわち、自動運転において車線維持制御が実行中である場合に、一時的介入制御による一時的介入が行われた場合、調停部196は、車線維持制御による操舵を停止又は一時的に停止してもよい。第2実施形態の車線維持制御(図4)についても同様である。
第1実施形態では、車両制御装置38を車両10に設けて調停制御(図3)等を実行することを前提としていた(図1及び図2)。しかしながら、例えば、車線維持制御の実行中に、一時的な介入が行われると、車線維持制御の制御態様を変更する点に着目すれば、これに限らない。例えば、車両制御装置38の一部を車外に設け、通信装置26を介して車両10の動作を制御することも可能である。第2実施形態も同様である。
第1実施形態では、演算装置152で用いるソフトウェアは、記憶装置154に予め記録されていたが、これに限らない。例えば、ソフトウェアは、外部(例えば、公衆ネットワークを介して通信可能な外部サーバ)からダウンロードしたもの、又はダウンロードを伴わないいわゆるASP(Application Service Provider)型で実行するものであってもよい。
第1実施形態の調停制御(図3)では、一時的な減速介入が行われているか否かを判定した(S13)。しかしながら、例えば、車線維持制御よりも一時的介入制御を優先する点に着目すれば、これに限らない。例えば、一時的な減速介入が行われているか否かの判定に加えて又はこれに代えて、一時的な加速介入が行われているか否かの判定を行ってもよい。なお、一時的な加速介入には、例えば、自車10の側方に接近している周辺車両がある場合に当該周辺車両を避けるために行う一時的な加速介入が含まれる。なお、上記のように、ACCによる加速は、先行車との関係で連続的に行われる加減速の一部であるため、ここにいう一時的な加速介入に含まれない。第2実施形態も同様である。
第1実施形態では、車線維持制御の制御態様の変更として、車線維持制御の制御指令の利用停止又は一時的な停止を行った(図3のS15、S17)。しかしながら、例えば、車線維持制御の実行中に行われる一時的な介入に伴う車線維持制御の態様変更に着目すれば、これに限らない。例えば、利用の停止(S15)又は利用の一時的停止(S17)のいずれか一方のみを行ってもよい。或いは、車線維持制御による制御指令を完全に無視するのではなく、例えば、制御指令で示される値に0より大きく1より小さい係数を乗算して影響力を小さくすることも可能である。
上記各実施形態では、図3及び図4に示すフローを用いた。しかしながら、例えば、本発明の効果を得られる場合、フローの内容(各ステップの順番)は、これに限らない。例えば、図3のステップS13とステップS14の順番を入れ替えることが可能である。
10…車両 34…操舵装置
38…車両制御装置 50…車外カメラ(撮像部)
170…外界認識部(車線認識部) 174…車線維持制御部
202…操舵制御部(操舵制御装置) 210…介入制御部
Fs…周辺画像

Claims (5)

  1. 撮像部が撮像した周辺画像から車線を認識する車線認識部と、
    前記車線認識部により認識された前記車線を車両が維持するように操舵装置を制御する車線維持制御を実行する車線維持制御部と、
    前記車両の操舵を制御する操舵制御装置と
    を備える車両制御装置であって、
    前記車両制御装置は、前記車両の走行中に前記車両の加速、減速及び操舵の少なくとも1つに対して一時的介入を行うことで前記車両の挙動を変更する一時的介入制御を実行する介入制御部をさらに備え、
    前記車線維持制御の実行中に、前記介入制御部による前記一時的な介入が行われると、前記車両制御装置は、前記車線維持制御の制御態様を変更し、
    前記一時的入が、前記車両の前後方向への一時的な減速介入又は一時的な加速介入である場合に、前記車両制御装置は、前記車線維持制御による操舵を停止し、
    前記一時的入が、前記操舵制御装置を介して前記車両の一時的な操舵介入である場合に、前記車線維持制御部は、前記車線維持制御による車線維持操舵指令の出力を継続し、前記操舵制御装置では、前記介入制御部からの一時的操舵指令を、前記車線維持操舵指令よりも優先して用いる
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両制御装置において、
    前記車線維持制御は停止寸前の極低速域まで実行可能である
    ことを特徴とする車両制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両制御装置において、
    前記一時的入が、前記車両の前後方向への一時的な減速介入である場合に、前記車両制御装置は、前記車線維持制御による操舵を停止し、前記一時的な減速介入の後も、前記車線維持制御による操舵の停止を継続し、
    前記一時的入が、前記車両の一時的な操舵介入である場合に、前記車両制御装置は、前記車線維持制御による操舵を一時的に停止し、前記一時的な操舵介入の終了後、前記車線維持制御による操舵を再開する
    ことを特徴とする車両制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    前記一時的介入制御は、前記車両の前方に存在する障害物を回避する障害物回避制御を含み、
    前記障害物回避制御は、前記障害物との接近度合いに応じて、運転者に対する警報と自動ブレーキを段階的に行い、
    前記警報が行われる段階では、前記車両制御装置は、前記車線維持制御の制御指令の利用を維持し、
    前記自動ブレーキが行われる段階では、前記車両制御装置は、前記車線維持制御の制御指令の利用を停止させる
    ことを特徴とする車両制御装置。
  5. 撮像部が撮像した周辺画像から車線を認識する車線認識ステップと、
    認識した前記車線を車両が維持するように操舵装置を制御する車線維持制御を実行する車線維持ステップと
    を備える車両制御方法であって、
    前記車両制御方法は、前記車両の走行中に前記車両の加速、減速及び操舵の少なくとも1つに対して一時的介入を行う一時的介入制御を実行する介入制御ステップをさらに備え、
    前記車線維持ステップの実行中に、前記介入制御ステップによる前記一時的な介入が行われると、前記車線維持制御の制御態様を変更し、
    前記一時的入が、前記車両の前後方向への一時的な減速介入又は一時的な加速介入である場合に、前記車線維持制御による操舵を停止し、
    前記一時的入が、前記車両の操舵を制御する操舵制御装置を介して前記車両の一時的な操舵介入である場合に、前記車線維持制御による車線維持操舵指令の出力を継続し、前記介入制御ステップにおける一時的操舵指令を、前記車線維持操舵指令よりも優先して用いる
    ことを特徴とする車両制御方法。
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