JP6967468B2 - 自走式電子機器のドッキング制御方法およびそれに用いる充電台 - Google Patents
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Description
その充電台は、壁際に置かれることを前提にしたものが通常である(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、特許文献2のものは、側面に所定の間隔で第1および第2の基準マーカーを側面に有するドッキングステーションへ、カメラベースの検知システムが設けられた自立走行車両を誘導する。そして、前記検知システムによって提供される前記第1および第2の基準マーカーを含む画像を受信する。画像フレームの底辺から第1の基準マーカーの基準点までの間隔と、前記底辺から第2の基準マーカーの基準点までの間隔とを比較して誘導を行うようにしている。
また、特許文献4のものは、前方に距離センサーと充電端子とを具備する自走式掃除機を、側面に前記距離センサーにて検出可能なマーカー形状と給電端子とを具備する充電台へ自動帰還させる。そのために、前記マーカー形状を検出している状態において前記自走式掃除機と前記充電体が接触したとき、前記充電端子と前記給電端子が接触するようにしている。
例えば自走式掃除機を例に挙げると、充電中は多くの電力を消費する清掃作業は実行できないとしても、掃除機に内蔵されたカメラで室内の様子を撮影し、ネットワークを介してユーザーが持つ携帯型の通信端末(スマートフォン等)に送信することは可能である。また、ユーザーが前記通信端末上でアプリを起動し、ネットワークを介して自走式掃除機に指示を送り、その指示に基づいて自走式掃除機が屋内の電子機器を遠隔操作することも可能である。画像の提供や遠隔操作は、清掃作業に比べると少ない電力消費で処理が行えるからである。
ところが、充電台が壁際や部屋の隅に置かれ状況では、充電中に室内の様子を撮影するのに適した場所とは必ずしもいえない。
さらに、自走式電子機器は所定の方向で充電台とドッキングした状態に限って充電が行われる。充電中に自走式電子機器の向きを変えることはできない。
よって、充電中に室内全体を監視するといったような機能に適した充電台とはいえない。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、何れの方向からでも充電位置へ到達できる充電台へのドッキング制御方法、および充電しながら自走式電子機器が旋回可能な充電台を提供するものである。
(1)自走式電子機器を充電台にドッキングさせる方法であって、前記充電台は、その上で前記自走式電子機器が停止して充電を行う上面と、前記自走式電子機器を充電位置へ導くために、前記上面に配される環状または円状のマーカーとを有し、前記自走式電子機器は、充電可能な電池と、前記上面を走行するとき前記マーカーを検出する、左右一対のマーカーセンサーと、前記マーカーの検出に基づいて前記自走式電子機器を、前記充電位置へ走行させて停止させる本体制御回路とを有し、前記本体制御回路は、左右両方のマーカーセンサーが同時に前記マーカーを検出するように走行方向を調整した後、前記マーカー内へ直進させ、停止させて、充電を行うドッキング制御方法を提供する。
(2)前述のドッキング制御方法に用いられる充電台であって、上面に露出し、環状で前記マーカーと同心であって前記充電位置において定置旋回可能な前記自走式電子機器へ給電を行う給電側電極を備える充電台を提供する。
また、この発明による充電台は、上面に露出し、環状で前記マーカーと同心であって前記充電位置において定置旋回可能な前記自走式電子機器へ給電を行う給電側電極を備えるので、前記自走式電子機器は充電しながら旋回が可能である。
(実施の形態1)
≪自走式電子機器および充電台の構成≫
図1Aおよび図1Bは、この発明のドッキング制御方法に係る自走式電子機器および充電台の一態様を示す説明図である。図2は、図1A、図1Bに示す自走式電子機器および充電台の電気的な構成を示すブロック図である。
図1Aおよび図1Bをはじめとするこの実施形態では、自走式電子機器の具体例として自走式掃除機11を示している。
また、自走式掃除機11は、左右の駆動輪15を同じ方向に回転駆動して、図1Aおよび図1Bに矢印Aで示す方向へ前進する。あるいは、矢印Aと逆方向へ後退する。
ただし、マーカーセンサー17およびマーカー43の態様はこれに限らない。例えば、マーカー43にLED等の発光体(可視光に限らず例えば赤外領域の光を発するものでもよい)を用い、その場合、マーカーセンサー17としてマーカー43からの光を検出する受光素子を用いてもよい。
マーカー43は、単に光を発するだけでなく、光信号を創出し、マーカーセンサー17は、その光信号を検出してもよい。このようにすれば、マーカー43を他からの光(ノイズ)とより確実に識別できるだけでなく、給電通信回路45と本体通信回路27との間の通信をこの光を用いて実現できる。
一方、この実施形態に係る充電台13は、図1Aおよび図1Bに示すように円板形状をしており、扁平な上面41を自走式掃除機11が走行できる。
なお、図1Aおよび図1Bでは、内側から順に給電側正電極51、マーカー43および給電側負電極53が配置されているが、配置の順序は単なる一例に過ぎず、これに限らない。ただし、自走式掃除機11の旋回中心RCが充電位置CPと重なる位置で充電を行う。よって、旋回中心RCが充電位置CPと重なる位置で給電側正電極51と本体側正電極19とが接触し、かつ、給電側負電極53と本体側負電極21とが接触するように配置される。
また、給電側正電極51または給電側負電極53の少なくとも何れかがマーカー43としての機能を兼ねてもよい。
そこで、充電台13は、給電制御回路47(図2参照)を備える。給電制御回路47は、自走式掃除機11が接近した場合に前記電圧を給電側正電極51および給電側負電極53へ出力し、それ以外の場合は前記電圧が出力されないように制御する。
自走式掃除機11の側では、本体通信回路27が給電通信回路45と通信を行うと、本体制御回路25が充電位置CPへ接近したことを認識する。充電制御回路29は、本体側正電極19および本体側負電極21を降下させる。本体側正電極19が給電側正電極51と接触し、本体側負電極21が給電側負電極53と接触したら電池23の充電が開始されるようにするためである。
ここで、本体制御回路25は、CPUを中心に、メモリー、入出力インターフェイス回路等のハードウェアで構成される回路である。前記CPUは、前記メモリーに格納された制御プログラムを実行して処理を行う。
図3に示すように、給電側正電極51および給電側負電極53の上端は、上面41から若干低い位置にある。従って、例えばクリップ等の平らな金属片が給電側正電極51と給電側負電極53との上を跨ぐ位置に落下しても、マーカー43の部分の凸状の部分に金属片が載り、両方の電極に接触して短絡が生じる事態が避けられる。
続いて、自走式掃除機11が充電位置CPへ走行する際の制御について述べる。
この実施形態において、充電台13の上面41は、充電位置CPを中心とする環状のマーカーを有し、自走式掃除機11は、底面の前部に配置された左右のマーカーセンサー17でそのマーカーを検出し、充電位置CPへの走路を決定する。
図4は、図1Aに示す自走式掃除機11が、検出したマーカー43を基準に進行方向を調整し、充電位置CPへ走行する様子を示す説明図である。
図5は、自走式掃除機11が充電位置CPで停止した状態を示す説明図である。
自走式掃除機11が何れの方向から充電台13へ接近しても同様である。図4では、一例として2つの方向から自走式掃除機11が充電台13に接近する場合を示している。図4の紙面に向かって右側下方から自走式掃除機11が充電台13に接近した場合、左右のマーカーセンサー17が同時にマーカー43の外周を検出するように方向を調整すると、自走式掃除機11は矢印A1方向を向く。その方向へ直進すると、旋回中心RCが充電位置CPと重なる点を通る。
なお、図4では、左右のマーカーセンサー17がマーカー43の外周を同時に検出するように方向を調整する態様を示しているが、これに限らず、環状マーカー43の内周を同時に検出するように方向を調整する態様であってもよい。即ち、マーカーの境界部を検出するものであればよい。
旋回中心RCが充電位置CPと重なる点で自走式掃除機11を停止させる手法は、幾つか考えられる。
一つの手法は、図5に示すように、前述した方向調整の基準としたマーカー43と充電位置CPを介して反対側のマーカー43を左マーカーセンサー17Lと右マーカーセンサー17Rの両方が検出したことを契機に自走式掃除機11を停止させるやり方である。旋回中心RCが充電位置CPと重なる点に達すると、左右のマーカーセンサー17が反対側のマーカー43を検出するようにマーカーセンサー17およびマーカー43の配置を定める。
また、別の態様として、前述した方向調整に用いるマーカー43と別のマーカーを用いて旋回中心RCと充電位置CPとが重なる位置を決定するようにしてもよい。
また、左右のマーカーセンサーが同時にマーカー43を検出してから、一定の距離だけ
直進させてから停止させてもよい。
図5に示すように、旋回中心RCと充電位置CPとが重なる位置で、本体側正電極19および本体側負電極21が、充電台13の給電側正電極51および給電側負電極53とそれぞれ接触するように配置されているからである。
さらに、マーカー43の検出と、充電開始の検出の両方を組み合わせてもよい。
図6〜図8は、この実施形態において自走式掃除機11を充電位置CPへ導く制御の流れを示すフローチャートである。フローチャートの各処理の横に、自走式掃除機11が走行する様子を上方から見たイラストで示している。フローチャートを参照してこの実施形態に係るドッキング制御方法を述べる。
図6に示すように、自走式掃除機11の本体制御回路25は、床面上を走行して(ステップS11)清掃作業を行い、清掃作業が終了しあるいは電池の残量がなくなると充電位置CPへの帰還を開始する。
やがて、自走式掃除機11が充電台13へ近づくと、左右何れかのマーカーセンサー17が充電台13に付されたマーカー43を検出する。
右マーカーセンサー17Rがマーカー43を検出しない場合(ステップS13のNo)、続いて本体制御回路25は左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出したか否かを判定する(ステップS25)。左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出した場合(ステップS25のYes)、ルーチンはステップS27へ進む。
左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出しない場合(ステップS25のNo)、ルーチンはステップS11へ戻り、床面を走行しながら左右何れかのマーカーセンサー17によるマーカー43の検出を逐次監視する。
右マーカーセンサー17Rがマーカー43を検出しなくなったら(ステップS17のYes)、本体制御回路25は、自走式掃除機11の後退を停止させた後、少しずつ前進させる(ステップS19)。
左マーカーセンサー17Lが未だマーカー43を検出しない場合(ステップS23のNo)、ルーチンはステップS15へ戻り、上方から見て時計回りの方向へ自走式掃除機11をさらに回転させながら後退させる。
左右のマーカーセンサー17がいずれもマーカー43を検出するまで方向が変わると、前記ステップS23の判定で左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出する。
これは、マーカー43と自走式掃除機11との位置関係が図4に示す状態に対応する。
本体制御回路25は、左右両方のマーカーセンサー17がマーカー43を検出する方向になったら(ステップS23のYes)、自走式掃除機11をマーカー43の内部へ直進させる(図7のステップS41)。
左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出しなくなったら(ステップS29のYes)、本体制御回路25は、自走式掃除機11の後退を停止させた後、少しずつ前進させる(ステップS31)。
右マーカーセンサー17Rが未だマーカー43を検出しない場合(ステップS35のNo)、ルーチンはステップS27へ戻り、上方から見て反時計回りの方向へ自走式掃除機11をさらに回転させながら後退させる。
左右のマーカーセンサー17がいずれもマーカー43を検出するまで方向が変わると、前記ステップS23の判定で左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出する。
これは、マーカー43と自走式掃除機11との位置関係が図4に示す状態に対応する。
本体制御回路25は、左右両方のマーカーセンサー17がマーカー43を検出する方向になったら(ステップS23のYes)、自走式掃除機11をマーカー43の内部へ直進させる(図7のステップS41)。
右マーカーセンサー17Rがマーカー43を検出しない場合(ステップS43のNo)、続いて本体制御回路25は左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出したか否かを判定する(ステップS61)。左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出した場合(ステップS61のYes)、ルーチンはステップS63へ進む。
以上のように、この実施形態において本体制御回路25は、左右のマーカーセンサー17が、充電位置CPを介して反対側のマーカー43の内周を検出するようになるまで前進してから停止する。その停止位置で、充電位置CPと旋回中心RCとが重なる(図5参照)。
この実施形態においては、より停止位置の精度を高めるために、本体制御回路25は、以下の処理を実行する。
右マーカーセンサー17Rがマーカー43を検出しなくなったら(ステップS47のYes)、本体制御回路25は、自走式掃除機11の後退を停止させた後、少しずつ前進させる(ステップS49)。
左マーカーセンサー17Lが未だマーカー43を検出しない場合(ステップS53のNo)、ルーチンはステップS45へ戻り、上方から見て反時計回りの方向へ自走式掃除機11をさらに回転させながら後退させる。
左右のマーカーセンサー17がいずれもマーカー43を検出するまで方向が変わると、前記ステップS53の判定で左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出する。
これは、マーカー43と自走式掃除機11との位置関係が図5に示す状態に対応する。
本体制御回路25は、左右両方のマーカーセンサー17がマーカー43を検出するように方向が微調整されたら(ステップS53のYes)、本体制御回路25は、自走式掃除機11をその場で停止させる(図8のステップS55)。そして、充電制御回路29に指示を送り本体側正電極19および本体側負電極21を降下させる。
その後、ルーチンはステップS57へ進む。
左マーカーセンサー17Lがマーカー43を検出しなくなったら(ステップS65のYes)、本体制御回路25は、自走式掃除機11の後退を停止させた後、少しずつ前進させる(ステップS67)。
右マーカーセンサー17Rが未だマーカー43を検出しない場合(ステップS71のNo)、ルーチンはステップS63へ戻り、上方から見て時計回りの方向へ自走式掃除機11をさらに回転させながら後退させる。
左右のマーカーセンサー17がいずれもマーカー43を検出するまで方向が変わると、前記ステップS71の判定で右マーカーセンサー17Rがマーカー43を検出する。
これは、マーカー43と自走式掃除機11との位置関係が図5に示す状態に対応する。
ステップS57で、本体制御回路25は、本体側正電極19および本体側負電極21が給電側正電極51および給電側負電極53とそれぞれ接触して、電池23の充電開始を充電制御回路29が検出したか否かを判定する。
一方、充電が開始されない場合(ステップS57のNo)、本体制御回路25は、自走式掃除機11をわずかに定置旋回させ、あるいはわずかに前後に移動させてみて(ステップS59)、充電開始を充電制御回路29が検出したか否かを判定する(ステップS60)。これは、本体側の電極と給電側の電極との接触がうまくいかない場合に接触不良を改善する方法として有効である。
充電が開始されていれば(ステップS60のYes)、ドッキング制御を終了する。
一方、充電が開始されない場合(ステップS60のNo)、ルーチンはステップS59へ戻り、停止位置の微調整を再度実行する。
以上が、ドッキング制御の流れの一例である。
なお、マーカー43の検出精度が充分に高ければ、図7のステップS45〜S53における微調整の処理、さらに、それに対応する図7のS63〜S71における微調整の処理を省略してもよい。
それに加えて、あるいはそれに代えて、図8のステップS57〜S61の微調整の処理を省略してもよい。
この実施形態では、図1A、図1Bおよび図3〜図5に示す充電台13の変形例について述べる。
図9は、この実施形態に係る充電台13の外観を示す説明図である。図9に示す充電台13は、図4に示す充電台13と比べてマーカー43は同じであるが、充電台13の径が大きい。自走式掃除機11がマーカー43の外周で方向を変える際に、左右の駆動輪15が充電台13の上面を走行するだけの広さを有している。
さらに、充電台13の厚さは、マーカー43からより外側へ行くにつれてより薄くなる形状を有している。即ち、充電台13の外周部分における床面との段差が、図1Aに示す充電台13に比べて小さい。
従って、自走式掃除機11の駆動輪15が充電台13に乗り上がる際の衝撃がより少なく、その衝撃によって充電台13が床面上でズレてしまう可能性がより少ない。
実施の形態1では、給電側電極と本体側電極とが接触することによって電池23への充電が行われる態様を述べた。それに対してこの実施形態では、非接触で充電台13から自走式掃除機11へ充電用の電力が供給される。
図10は、図2に対応するこの実施形態のブロック図である。
本体側受電回路31および非接触給電回路55は、例えば電磁誘導を用いて非接触で電力を供給する回路である。具体的には、例えばQi(チー)規格に従ったワイヤレス給電の方式が挙げられる。
この実施形態において、充電台13側の図示しない環状の誘導コイルは、好ましくは充電位置CPと中心が一致するように配置される。
また、自走式掃除機11側の図示しない環状の誘導コイルは、好ましくは底面近傍にあって旋回中心RCと中心が一致するように配置される。
あるいは、給電台13側の誘導コイルを充電位置CPから所定の距離だけ離して配置し、自走式掃除機11側の誘導コイルを旋回中心RCから同一距離だけ離して配置してもよい。その場合、自走式掃除機11の旋回中心RCと充電台13の充電位置CPとが一致するようにドッキングさせた後、自走式掃除機11を定置旋回させる。そうすると、一周旋回する間に給電側の誘導コイルと受電側の誘導コイルが対向して電池23の充電が行われる位置が存在する。本体制御回路25は、前記位置における電池23への充電を検出して旋回を停止させ、充電を継続させる。
(i)この発明によるドッキング制御方法は、自走式電子機器を充電台にドッキングさせる方法であって、前記充電台は、その上で前記自走式電子機器が停止して充電を行う上面と、前記自走式電子機器を充電位置へ導くために、前記上面に配される環状または円状のマーカーとを有し、前記自走式電子機器は、充電可能な電池と、前記上面を走行するとき前記マーカーを検出する、左右一対のマーカーセンサーと、前記マーカーの検出に基づいて前記自走式電子機器を、前記充電位置へ走行させて停止させる本体制御回路とを有し、前記本体制御回路は、左右両方のマーカーセンサーが同時に前記マーカーを検出するように走行方向を調整した後、マーカー内へ直進させ、停止させて、充電を行うことを特徴とする。
また、充電台は、予め定められた充電位置で自走式電子機器とドッキングすることにより、自走式電子機器が備える電池を充電する。この発明による充電台は、その上を自走式電子機器が走行可能な上面を有している。その上面には、環状のマーカーが付されている。
マーカーは環状または円状であって、左右のマーカーセンサーは、マーカーの外周を同時に検出するかあるいは環状マーカーの内周を同時に検出すると、その前後方向の延長線上にマーカーの中心、即ち充電位置が存在するように配置される。
具体的には、自走式電子機器の旋回中心を通り前後方向に伸びる仮想の中心線に対して、左右対称の位置に左右のマーカーセンサーが配置される。
(ii)前記充電台は、前記自走式電子機器と通信する給電通信回路と、前記自走式電子機器の側への給電を開始および停止する給電制御回路とをさらに有し、前記自走式電子機器は、前記給電通信回路とやりとりする本体通信回路をさらに有し、前記本体制御回路は、前記自走式電子機器が前記充電位置に近接または到達したことの通知を、前記本体通信回路を介して前記充電台の側へ送信し、前記給電制御回路は、前記給電通信回路を介して前記通知を受信すると前記自走式電子機器の側への給電を開始してもよい。
このようにすれば、自走式電子機器が充電台に近接した位置にある場合にのみ給電をおこなうので、自走式電子機器が充電位置にない場合や、充電台から離れた位置へ移動する際に給電を停止して安全を確保できる。
このようにすれば、充電位置で自走式電子機器が定置旋回するので、充電中であっても自走式電子機器を旋回させて向きを変えることができる。
このようにすれば、本体側電極と給電側電極とが接触した位置で停止するので、充電位置で確実に停止させることが可能である。
このようにすれば、マーカー内に進入した位置と中心を介して反対の側にあるマーカーの外周または内周を検出した位置で停止するので、充電位置で確実に停止できる。
このようにすれば、マーカー43をノイズと確実に識別できるだけでなく、給電通信回路と本体通信回路の間の通信をこの光を用いて実現できる。
このようにすれば、環状電極の中心で自走式電子機器を定置旋回させることで充電中に向きを変えることができる。
このようにすれば、自走式電子機器が充電位置へ走行するために走行方向を調整するときには、自重で充電台が床面からズレることを抑制できる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
41:上面、 43:マーカー、 45:給電通信回路、 47:給電制御回路、 51:給電側正電極、 53:給電側負電極、 55:非接触給電回路、 57:ACアダプタ
Claims (9)
- 自走式電子機器を充電台にドッキングさせる方法であって、
前記充電台は、
その上で前記自走式電子機器が停止して充電を行う上面と、
前記自走式電子機器を充電位置へ導くために、前記上面に配される環状または円状のマーカーとを有し、
前記自走式電子機器は、
充電可能な電池と、
前記上面を走行するとき前記マーカーを検出する、左右一対のマーカーセンサーと、
前記マーカーの検出に基づいて前記自走式電子機器を、前記充電位置へ走行させて停止させる本体制御回路とを有し、
前記本体制御回路は、左右のマーカーセンサーが同時に前記マーカーを検出するように走行方向を調整した後、マーカー内へ直進させ、停止させて、充電を行うドッキング制御方法。 - 前記充電台は、前記自走式電子機器と通信する給電通信回路と、
前記自走式電子機器の側への給電を開始および停止する給電制御回路とをさらに有し、
前記自走式電子機器は、前記給電通信回路とやりとりする本体通信回路をさらに有し、
前記本体制御回路は、前記自走式電子機器が前記充電位置に近接または到達したことの通知を、前記本体通信回路を介して前記充電台の側へ送信し、
前記給電制御回路は、前記給電通信回路を介して前記通知を受信すると前記自走式電子機器の側への給電を開始する請求項1に記載のドッキング制御方法。 - 前記充電台は、前記上面に露出し、かつ環状で前記マーカーと同心の給電側電極を有し、
前記自走式電子機器は、前記充電位置で前記給電側電極と接触する本体側電極を有し、
前記本体制御回路は、マーカー内へ直進させた後、前記本体側電極と前記給電側電極とが接触して前記電池への充電が始まったことを検出したら、前記自走式電子機器を停止させて充電を行う請求項1または2に記載のドッキング制御方法。 - 前記本体制御回路は、マーカー内へ直進させた後、前記マーカーの中心を介して反対の側にあるマーカーを前記マーカーセンサーが検出したら、前記自走式電子機器を停止させて充電を行う請求項1または2に記載のドッキング制御方法。
- 前記自走式電子機器は、定置旋回が可能であり、
前記本体制御回路は、前記自走式電子機器の旋回中心が前記マーカーの中心と重なる位置で停止させるようにして充電を行う請求項1から4の何れか一つに記載のドッキング制御方法。 - 前記マーカーは発光体を用いて構成され、前記マーカーセンサーは前記マーカーからの光を検出し、
前記マーカーは前記給電通信回路として光信号を発し、前記マーカーセンサーは、本体通信回路としてその光信号を検出する請求項2に記載のドッキング制御方法。 - 請求項1または2に記載のドッキング制御方法に用いられる充電台であって、
上面に露出し、環状で前記マーカーと同心であって前記充電位置において定置旋回可能な前記自走式電子機器へ給電を行う給電側電極を備える充電台。 - 請求項3のドッキング制御方法に用いられ、異なる径で同心に配置された複数の環状電極を前記給電側電極として有する充電台。
- 請求項1〜6の何れかのドッキング制御方法に用いられる充電台であって、
前記自走式電子機器は、左右一対の駆動輪を有し、
前記上面は、自走式電子機器の左右何れか一方の前記マーカーセンサーがマーカーを検出した位置で左右何れの駆動輪も前記上面にあって、前記上面上で走行方向を調整する広さを有する扁平形状の充電台。
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