JP6965323B2 - モータコアの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、モータコアの製造方法に関する。
下記特許文献1に記載された積層鉄心の製造方法では、各々が複数枚の鉄心構成片(鉄心片)からなる複数の鉄心構成ブロック(ブロックコア)が順送金型装置を用いて形成される。各ブロックコアの下面には、複数のかしめ用突起が形成され、各ブロックコアの上面には複数のかしめ用孔が形成される。そして、それら複数のブロックコアが所定角度ずつ回転されて積層(転積)され、モータコアが製造される。これにより、各鉄心片の板厚の偏差を相殺し、モータコアの外形に歪みが生じることを抑制するようにしている。
下記特許文献2に記載されたモータコアの製造方法では、複数枚の電磁鋼板(鉄心片)が積層された第1ブロックコアと、該第1ブロックコアの上方に積層(転積)され、複数の鉄心片が積層された第2ブロックコアとを備えるモータコアが製造される。第1ブロックコアの複数枚の鉄心片のうち最上段の鉄心片と、第2ブロックコアの複数の鉄心片のうち最下段の鉄心片とには、それぞれ、第1ブロックコアと第2ブロックコアとを位置決めするための位置決め凸部および位置決め穴部が設けられている。これにより、積層されたブロックコアの間に段差が生じることを抑制するようにしている。
下記特許文献3に記載された積層鉄心の製造方法では、各々が複数枚の鉄心片からなる複数のブロック鉄心(ブロックコア)が形成され、それら複数のブロックコアが積層(転積)されて積層鉄心が製造される。この積層鉄心では、上側のブロックコアの最下部に位置する鉄心片、及び下側のブロックコアの最上部に位置する鉄心片には、それぞれかしめ用の凹部又は凸部が形成される。そして、それらの凹部又は凸部と嵌合する凸部又は凹部が形成された連結部材が、上下に隣り合うブロックコアの間に配置される。この連結部材により、各ブロックコア同士を仮固定し、各ブロックコアの搬送時における荷崩れなどを防止するようにしている。そして、各ブロックコアを転積して積層鉄心を製造する際に、上記の連結部材を除去するようにしている。
特公平6−3779号公報 特開2018−82533号公報 特開2013−138579号公報
上記特許文献1、2に記載された先行技術では、各ブロックコアの上面又は下面にかしめ用の突起(凸部)が形成されるため、各ブロックコアの上面又は下面が平坦状に形成される場合と比較して、各ブロックコアを次工程に搬送する際などの取り扱いが煩雑になる。この点、上記特許文献3に記載された先行技術では、各ブロックコア同士が連結部材によって仮固定されるので、上記のような取り扱いが容易になる。しかしながら、各ブロックコアに形成された凹部又は凸部と、連結部材に形成された凸部又は凹部とが一度かしめ嵌合された後で連結部材が除去されるので、各ブロックコアの凹部又は凸部に変形や摩耗等が生じる。これらの凹部又は凸部は、各ブロックコアを転積(かしめ積層)する際に再度かしめ嵌合されるものであるため、上記の変形や摩耗等により、かしめ力が弱まる、かしめ力が強すぎる、かしめられない等の問題が生じる。
本発明は上記事実を考慮し、各ブロックコアの取り扱いが容易になり、しかも各ブロックコア同士を積層する際のかしめ力を安定させることができるモータコアの製造方法を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係るモータコアの製造方法は、各々の上面に形成される複数のかしめ凹部と、各々の下面に形成される複数のかしめ凸部とがかしめ嵌合されて積層される複数枚の鉄心片からなるブロックコアを複数備え、当該複数のブロックコアが上下に積層され、下側の前記ブロックコアの上面に存在する前記複数のかしめ凹部と、上側の前記ブロックコアの下面に存在する前記複数のかしめ凸部とがかしめ嵌合されるモータコアの製造方法であって、前記複数枚の鉄心片を積層して各前記ブロックコアを製造すると共に、最下の前記ブロックコア以外の非最下の前記ブロックコアを製造する際に、一又は複数のかしめ孔と複数の非かしめ孔とを形成したピールコア片を前記非最下のブロックコアの下面に積層し、前記非最下のブロックコアの下面に存在する前記複数のかしめ凸部の一部を前記かしめ孔にかしめ嵌合すると共に、残りの一部を前記非かしめ孔にかしめずに挿入するブロックコア製造工程と、前記非最下のブロックコアから前記ピールコア片を剥し、各前記ブロックコアを上下に積層するブロックコア積層工程と、を有している。
なお、請求項1に記載の上下の方向は、請求項1に記載の発明に係るモータコアの製造方法により製造されるモータコアの製品(物)としての方向を便宜的に示すものであり、同製造方向を実施する際の方向や、同製造方法によって製造されるモータコアの使用時の方向とは無関係である。
請求項1に記載のモータコアの製造方法では、各々の上面に形成される複数のかしめ凹部と、各々の下面に形成される複数のかしめ凸部とがかしめ嵌合されて積層される複数枚の鉄心片からなるブロックコアを複数備えるモータコアが製造される。複数のブロックコアは、上下に積層され、下側のブロックコアの上面に存在する複数のかしめ凹部と、上側のブロックコアの下面に存在する複数のかしめ凸部とがかしめ嵌合される。
このモータコアの製造方法では、ブロックコア製造工程において、複数枚の鉄心片を積層して各ブロックコアを製造する。そして、最下のブロックコア以外の非最下のブロックコアを製造する際には、一又は複数のかしめ孔と複数の非かしめ孔とを形成したピールコア片を、非最下のブロックコアの下面に積層し、非最下のブロックコアの下面に存在する複数のかしめ凸部の一部を上記のかしめ孔にかしめ嵌合すると共に、非最下のブロックコアの下面に存在する複数のかしめ凸部の残りの一部を上記の非かしめ孔にかしめずに挿入する。このようにしてピールコア片が取り付けられた非最下のブロックコアは、下面が平坦状になるため、次のブロックコア積層工程に搬送する際などの取り扱いが容易になる。
そして、次のブロックコア積層工程では、非最下のブロックコアからピールコア片を剥し、各ブロックコアを上下に積層する。この際には、下側のブロックコアの上面に存在する複数のかしめ凹部と、上側のブロックコアの下面に存在する複数のかしめ凸部とをかしめ嵌合させる。上記複数のかしめ凸部の一部は、ピールコア片のかしめ孔にかしめ嵌合されていたものであるが、上記複数のかしめ凸部の残りの一部は、ピールコア片の非かしめ孔にかしめられずに挿入されていたものである。このため、上記残りの一部のかしめ凸部は、かしめ嵌合による変形や摩耗等が生じていない状態で、かしめ凹部にかしめ嵌合される。これにより、各ブロックコア同士を積層する際のかしめ力を安定させることができる
請求項2に記載の発明に係るモータコアの製造方法は、請求項1に記載のモータコアの製造方法において、前記ブロックコア製造工程では、前記最下のブロックコアを製造する際に、複数のかしめ孔を形成したカットコア片を前記最下のブロックコアの下面に積層し、前記最下のブロックコアの下面に存在する前記複数のかしめ凸部を前記カットコア片の前記複数のかしめ孔にかしめ嵌合し、前記ブロックコア積層工程では、前記カットコア片が下面に積層されたままの前記最下のブロックコアの上側に、前記ピールコア片を剥がした前記非最下のブロックコアを積層する。
請求項2に記載のモータコアの製造方法では、ブロックコア製造工程において、最下のブロックコアを製造する際に、複数のかしめ孔を形成したカットコア片を最下のブロックコアの下面に積層し、最下のブロックコアの下面に存在する複数のかしめ凸部をカットコア片の複数のかしめ孔にかしめ嵌合する。このようにしてカットコア片が取り付けられた最下のブロックコアは、下面が平坦状になるため、次のブロックコア積層工程に搬送する際などの取り扱いが容易になる。そして、次のブロックコア積層工程では、カットコア片が下面に積層されたままの最下のブロックコアの上側に、ピールコア片を剥がした非最下のブロックコアを積層する。これにより、かしめ凸部が下面から突出していないモータコアを製造することができる。
請求項3に記載の発明に係るモータコアの製造方法は、請求項1に記載のモータコアの製造方法において、前記ブロックコア製造工程では、前記最下のブロックコアを製造する際に、一又は複数のかしめ孔と複数の非かしめ孔とを形成した最下のピールコア片を前記最下のブロックコアの下面に積層し、前記最下のブロックコアの下面に存在する前記複数のかしめ凸部の一部を前記最下のピールコア片の前記かしめ孔にかしめ嵌合すると共に、残りの一部を前記最下のピールコア片の前記非かしめ孔にかしめずに挿入し、前記ブロックコア積層工程では、前記最下のピールコア片が下面に積層されたままの前記最下のブロックコアの上側に、前記ピールコア片を剥がした前記非最下のブロックコアを積層する。
請求項3に記載のモータコアの製造方法では、ブロックコア製造工程において、最下のブロックコアを製造する際に、一又は複数のかしめ孔と複数の非かしめ孔とを形成した最下のピールコア片を最下のブロックコアの下面に積層し、最下のブロックコアの下面に存在する複数のかしめ凸部の一部を最下のピールコア片のかしめ孔にかしめ嵌合すると共に、最下のブロックコアの下面に存在する複数のかしめ凸部の残りの一部を最下のピールコア片の非かしめ孔にかしめずに挿入する。このようにしてピールコア片が取り付けられた最下のブロックコアは、下面が平坦状になるため、次のブロックコア積層工程に搬送する際などの取り扱いが容易になる。そして、次のブロックコア積層工程では、ピールコア片が下面に積層されたままの最下のブロックコアの上側に、ピールコア片を剥がした非最下のブロックコアを積層する。これにより、かしめ凸部が下面から突出していないモータコアを製造することができる。
請求項4に記載の発明に係るモータコアの製造方法は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のモータコアの製造方法において、前記ブロックコア製造工程では、前記複数枚の鉄心片をその積層方向に貫通する貫通孔を各前記ブロックコアに形成すると共に、前記非最下のブロックコアの下面に積層する前記ピールコア片の上面の一部を前記貫通孔に対向させ、前記ブロックコア積層工程では、前記貫通孔に挿入した挿入具を前記ピールコア片の上面の前記一部に突き当てて前記ピールコア片を前記非最下のブロックコアから剥がす。
請求項4に記載のモータコアの製造方法では、ブロックコア製造工程において、複数枚の鉄心片をその積層方向に貫通する貫通孔を各ブロックコアに形成する。そして、非最下のブロックコアの下面に積層するピールコア片の上面の一部を上記の貫通孔に対向させる。次のブロックコア積層工程では、貫通孔に挿入した挿入具をピールコア片の上面の一部に突き当ててピールコア片を非最下のブロックコアから剥がす。これにより、非最下のブロックコアからピールコア片を剥がす作業が容易になる。
請求項5に記載の発明に係るモータコアの製造方法は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のモータコアの製造方法において、前記ブロックコア製造工程では、前記複数のかしめ凹部と前記複数のかしめ凸部とを各前記鉄心片の周方向に並べて各前記鉄心片に形成すると共に、2つの前記かしめ孔と前記複数の非かしめ孔とを前記ピールコア片の周方向に並べて前記ピールコア片に形成する。
請求項5に記載のモータコアの製造方法では、ブロックコア製造工程において、各鉄心片には、複数のかしめ凹部と複数のかしめ凸部とを各鉄心片の周方向に並べて形成する。また、ピールコア片には、ブロックコアの下面に存在する複数のかしめ凸部の一部をかしめ嵌合する2つのかしめ孔と、残りの一部のかしめ凸部をかしめずに挿入する非かしめ孔とを、ピールコア片の周方向に並べて形成する。これにより、次のブロックコア積層工程において、2つのかしめ孔に2つのかしめ凸部をかしめ嵌合させることができるので、1つのかしめ孔と1つのかしめ凸部とのかしめ嵌合のみでピールコア片がブロックコアの下面に保持される場合と比較して、ブロックコアの下面に対するピールコア片の保持力を高めることができる。また、3つ以上のかしめ孔に3つ以上のかしめ凸部がかしめ嵌合される構成と比較して、ブロックコアからピールコア片を剥がす作業が容易になる。
請求項6に記載の発明に係るモータコアの製造方法は、請求項5に記載のモータコアの製造方法において、前記ピールコア片には、前記ピールコア片の厚さ方向から見て前記ピールコア片の中心を介して互いに点対称となる位置に前記2つのかしめ孔を形成する。
請求項6に記載のモータコアの製造方法では、ブロックコアの下面に積層するピールコア片には、ピールコア片の厚さ方向から見てピールコア片の中心を介して互いに点対称となる位置に2つのかしめ孔を形成する。これにより、次のブロックコア積工程において、上記2つのかしめ孔にブロックコアの下面の2つのかしめ凸部をかしめ嵌合させることにより、ブロックコアの下面にピールコア片をバランス良く保持させることができる。
請求項7に記載の発明に係るモータコアの製造方法は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のモータコアの製造方法において、前記ブロックコア製造工程では、前記ブロックコアの下面を構成する前記鉄心片に形成する前記かしめ凸部の数を、前記ブロックコアの上面を構成する前記鉄心片に形成する前記かしめ凹部の数よりも多く設定すると共に、当該多く設定された分の前記かしめ凸部をかしめずに挿入可能な逃げ孔を前記ブロックコアの上面に形成し、前記ブロックコア積層工程では、剥がした前記ピールコア片の前記かしめ孔にかしめ嵌合されていた前記かしめ凸部を前記逃げ孔に挿入する。
請求項7に記載のモータコアの製造方法では、ブロックコア製造工程において、ブロックコアの下面を構成する鉄心片に形成するかしめ凸部の数を、ブロックコアの上面を構成する鉄心片に形成するかしめ凹部の数よりも多く設定する。そして、多く設定された分のかしめ凸部をかしめずに挿入可能な逃げ孔をブロックコアの上面に形成する。次のブロックコア積層工程では、各ブロックコアを積層する際には、ピールコア片のかしめ孔にかしめ嵌合されていたかしめ凸部、すなわちかしめ嵌合により変形や摩耗等が生じたかしめ凸部を、上記の逃げ孔にかしめずに挿入する。これにより、変形や摩耗等が生じたかしめ凸部がかしめ凹部に嵌合されることにより、かしめ力が不安定になることを防止できる。
以上説明したように、本発明に係るモータコアの製造方法では、各ブロックコアの取り扱いが容易になり、しかも各ブロックコア同士を積層する際のかしめ力を安定させることができる。
本発明の第1実施形態に係るモータコアの製造方法によって製造されたロータコアの構成を示す斜視図である。 同ロータコアの製造途中の状態を示す斜視図である。 鉄心片の構成を示す平面図である。 鉄心片の構成を示す側面図である。 カットコア片の構成を示す平面図である。 ピールコア片の構成を示す平面図である。 ブロックコア製造工程に用いられる順送金型装置の構成を示す正面図である。 カットコア片が取り付けられた最下のブロックコアの部分的な構成を示す断面図である。 ピールコア片が取り付けられたブロックコアの部分的な構成を示す断面図である。 ブロックコアからピールコア片を剥がす際の状況を示す斜視図である。 ピールコア片を剥がしたブロックコアを最下のブロックコアの上側に積層する際の状況を示す断面図である。 本発明の第2実施形態において、ピールコア片を剥がしたブロックコアを最下のブロックコアの上側に積層する際の状況を示す断面図である。 ピールコア片の変形例の構成を示す平面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図10を用いて本発明の第1実施形態に係るモータコアの製造方法について説明する。本実施形態に係るモータコアの製造方法は、自動車、家電、その他の産業分野向けモータのモータコア(積層鉄心)を製造するための製造方法である。なお、以下の説明に記載する上下の方向は、本実施形態に係るモータコアの製造方法により製造されるモータコア(一例として、図1に示されるロータコア10参照)の製品としての方向を便宜的に示すものであり、同製造方向を実施する際の方向や、同製造方法によって製造されるモータコアの使用時の方向とは無関係である。
図1に示されるロータコア10は、各々が複数枚(多数枚)の鉄心片16からなり、上下に積層された複数(ここでは4つ)のブロックコア12A、12B、12C、12Dを備えている。ブロックコア12A〜12Cは、本発明における「非最下のブロックコア」に相当し、ブロックコア12Dは、本発明における「最下のブロックコア」に相当する。この最下のブロックコア12Dの下面には、カットコア片24が積層されている。上記のブロックコア12A〜12Dは、何れも軸線方向の寸法が短い円柱状に形成されており、各ブロックコア12A〜12Dの軸心部には、各ブロックコア12A〜12Dを軸線方向に貫通した貫通孔14が形成されている。この貫通孔14は、上記のカットコア片24を貫通している。この貫通孔14には、モータの回転軸(図示省略)が嵌入される構成になっている。以下、上記のブロックコア12A〜12Dを「各ブロックコア12」又は単に「ブロックコア12」と称する場合がある。
上記のロータコア10を製造する際には、先ずブロックコア製造工程において、各ブロックコア12を別々に製造する(図2参照)。その後、ブロックコア積層工程において、各ブロックコア12を上下(軸線方向)に積層する。
上記のブロックコア製造工程において、最下のブロックコア12Dを製造する際には、多数枚の鉄心片16(図3A及び図3B参照)を上下に積層するが、この際には、図4に示されるカットコア片24の上側に、多数枚の鉄心片16を順次積層する。また、ブロックコア製造工程において、非最下のブロックコア12A〜12C(すなわち少なくとも他のブロックコア12の上側に積層されるブロックコア12)を製造する際には、多数枚の鉄心片16を上下に積層するが、この際には、図5に示されるピールコア片30の上側に、多数枚の鉄心片16を順次積層する。
次のブロックコア積層工程では、ブロックコア12A〜12Cの各下面から各ピールコア片30を剥がした後で、それらのブロックコア12A〜12Cを、最下のブロックコア12Dの上側に順次積層する。この際には、例えばブロックコア12A〜12Dを転積する。すなわち、ブロックコア12A〜12Dを所定角度(例えば、90度)ずつ回転させてその積層位相をずらす構成になっている。以下、ロータコア10の上記各構成要素と上記各工程について詳細に説明する。
図3A及び図3Bに示されるように、鉄心片16は、円板状に形成されている。この鉄心片16の材料は、電磁鋼板とされている。鉄心片16の中央部には、円形の貫通孔18が形成されており、各鉄心片16の外周側には、複数(ここでは8つ)のかしめ凹部20と、複数(ここでは8つ)のかしめ凸部22とが形成されている。なお、鉄心片16には、永久磁石が挿入される図示しない磁石挿入孔等も形成されている。上記複数のかしめ凹部20は、鉄心片16の上面に形成されており、複数のかしめ凸部22は、鉄心片16の下面に形成されている。これらのかしめ凹部20及びかしめ凸部22は、例えばVかしめ、半抜きかしめ等によって形成されたものであり、各かしめ凹部20の直下に各かしめ凸部22が位置している。これらのかしめ凹部20及びかしめ凸部22は、一例として、鉄心片16の径方向(ブロックコア12の径方向)を長手とする長尺矩形状をなしており、鉄心片16の周方向(ブロックコア12の周方向)に等間隔に並んで配置されている。このため、鉄心片16の厚さ方向(ブロックコア12の軸線方向)から見て鉄心片16の中心S1(ブロックコア12の中心)を介して互いに点対称となる位置に2つのかしめ凸部22が配置されている。
図4に示されるように、カットコア片24は、一例として、鉄心片16と同径の円板状に形成されている。このカットコア片24の材料は、例えば鉄心片16の材料と同じ電磁鋼板とされている。カットコア片24の中央部には、鉄心片16の貫通孔18と同径の貫通孔26が形成されており、カットコア片24の外周側には、カットコア片24を厚さ方向に貫通した複数(ここでは8つ)のかしめ孔28が形成されている。これらのかしめ孔28は、一例として、カットコア片24の径方向(ブロックコア12の径方向)を長手とする長尺矩形状をなしており、カットコア片24の周方向(ブロックコア12の周方向)に等間隔に並んで配置されている。このため、カットコア片24の厚さ方向(ブロックコア12の軸線方向)から見てカットコア片24の中心S2(ブロックコア12の中心)を介して互いに点対称となる位置に2つのかしめ孔28が配置されている。
図5に示されるように、ピールコア片30は、鉄心片16と同径の円板状に形成されている。このピールコア片30の材料は、例えば、鉄心片16の材料と同じ電磁鋼板とされている。ピールコア片30の中央部には、鉄心片16の貫通孔18のような貫通孔が形成されておらず、ピールコア片30の外周側には、複数(ここでは2つ)のかしめ孔32と、複数(ここでは6つ)の非かしめ孔34とが形成されている。これらのかしめ孔32及び非かしめ孔34は、一例として、ピールコア片30の径方向(ブロックコア12の径方向)を長手とする長尺矩形状をなしており、ピールコア片30の周方向(ブロックコア12の周方向)に等間隔に並んで配置されている。そして、ピールコア片30の厚さ方向(ブロックコア12の軸線方向)から見てピールコア片30の中心S3(ブロックコア12の中心)を介して互いに点対称となる位置に2つのかしめ孔32が配置されている。これらのかしめ孔32は、鉄心片16のかしめ凸部22をかしめ嵌合可能な大きさに形成されており、非かしめ孔34は、鉄心片16のかしめ凸部22をかしめ嵌合不能な大きさ(すなわちかしめ凸部22よりも大きいサイズ)に形成されている。
上記構成の鉄心片16、カットコア片24及びピールコア片30は、例えば図6に示される順送金型装置40を用いて製造される。この順送金型装置40では、前述したブロック製造工程が実施される。このブロックコア製造工程では、帯状の電磁鋼板(フープ材)ESに対して、前半打抜き工程と、外径打抜き工程と、積層工程とが実施される。
前半打抜き工程では、電磁鋼板ESに対して、各種の打抜き加工が順次施され、鉄心片16、カットコア片24又はピールコア片30における外形を除いた基本形状が形成される。この際、電磁鋼板ESは、順送金型装置40内で間欠移送されながら、上下方向に移動する上型42に取り付けられた複数のパンチ44によって順次打抜き加工が実施される。順送されながら、上下方向に移動する上型42に取り付けられた複数のパンチ44によって間欠打抜き加工が実施される。この打抜き加工の際には、上型42に取り付けられたストリッパ(ストリッパプレート)42Aが下降して電磁鋼板ESを下型46の上面に押し当てる。なお、図6に示される矢印Tは、電磁鋼板ESの送り方向を示している。
前半打抜き工程が完了すると、外形打抜き工程が実施される。この際には、順送金型装置40の上型42に取り付けられた外形打抜きパンチ48によって、鉄心片16、カットコア片24又はピールコア片30の外形が打抜かれる。この外形打抜き工程により鉄心片16、カットコア片24又はピールコア片30が得られると、積層工程が実施される。積層工程では、外形打抜き工程により打抜かれた鉄心片16、カットコア片24又はピールコア片30が、外形打抜きパンチ48の下方で下型46に設けられたスクイズリング50内で順次積層される。これにより、各ブロックコア12が製造される。
具体的には、最下のブロックコア12Dが製造される際には、スクイズリング50内において、カットコア片24の上側に多数枚の鉄心片16が順次積層される。この際には、図7に示されるように、多数枚の鉄心片16のうち最下の鉄心片16の下面に形成された複数のかしめ凸部22が、カットコア片24に形成された複数のかしめ孔28にかしめ嵌合される。またこの際、多数枚の鉄心片16は、各々の上面に形成された複数のかしめ凹部20と、各々の下面に形成された複数のかしめ凸部22とが互いにかしめ嵌合される。これにより、カットコア片24が下面に積層(結合;保持)された最下のブロックコア12Dが製造される。なお、図7、図8及び図10では、図面を見易くする関係から、各ブロックコア12における鉄心片16の数を2枚だけにしている。この点は、後述する第2実施形態に係る図11においても同様である。
上記のようにカットコア片24が下面に積層された最下のブロックコア12Dの軸心部には、当該ブロックコア12D及びカットコア片24を軸線方向に貫通した貫通孔14Dが形成されている。この貫通孔14Dは、この各鉄心片16の中央部に形成された貫通孔18と、カットコア片24の中央部に形成された貫通孔26とによって構成されたものであり、各鉄心片16及びカットコア片24をその積層方向に貫通している。
また、他のブロックコア12A〜12Cが製造される際には、スクイズリング50内において、ピールコア片30の上側に多数枚の鉄心片16が順次積層される。この際には、図8に示されるように、多数枚の鉄心片16のうち最下の鉄心片16の下面に形成された複数のかしめ凸部22のうちの一部(ここでは2つのかしめ凸部22)が、ピールコア片30に形成された2つのかしめ孔32にかしめ嵌合されると共に、上記最下の鉄心片16の下面に形成された複数のかしめ凸部22のうちの残りの一部(ここでは6つのかしめ凸部22)が、ピールコア片30に形成された6つの非かしめ孔34にかしめられずに挿入される。またこの際、多数枚の鉄心片16は、各々の上面に形成された複数のかしめ凹部20と、各々の下面に形成された複数のかしめ凸部22とが互いにかしめ嵌合される。上記が繰り返されることにより、ピールコア片30が下面に積層(結合;保持)されたブロックコア12A〜12Cが製造される。
上記のようにピールコア片30が下面に積層されたブロックコア12A〜12Cの軸心部には、これらのブロックコア12A〜12Cを軸線方向に貫通した貫通孔14A〜14Cが形成さている。これらの貫通孔14A〜14Cは、各鉄心片16の中央部に形成された貫通孔18によって構成されたものであり、各鉄心片16をその積層方向に貫通している。これらの貫通孔14A〜14Cは、ピールコア片30の上面の一部(ここでは中央部)に対して上側から対向して配置される。
上記のようにして製造されたブロックコア12A〜12Dは、順送金型装置40から排出され、次工程のブロックコア積層工程に搬送される。ブロックコア積層工程では、ブロックコア12A〜12Cからピールコア片30を剥す。この際には、図9に示されるように、ブロックコア12A〜12Cの貫通孔14に挿入具52を挿入し、当該挿入具52をピールコア片30の上面の中央部に突き当ててピールコア片30をブロックコア12A〜12Cから剥がす。上記の挿入具52は、一例として棒状に形成されている。
次いで、カットコア片24が下面に積層されたままの最下のブロックコア12Dの上側に、ピールコア片30を剥がした複数のブロックコア12A〜12Cを順次積層(転積)する(図10参照)。この際には、下側のブロックコア12の上面に存在する複数のかしめ凹部20と、上側のブロックコア12の下面に存在する複数のかしめ凸部22とが互いにかしめ嵌合される。これにより、複数のブロックコア12が互いに軸線方向に結合され、ロータコア10が完成する。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係るモータコアの製造方法では、各々の上面に形成される複数のかしめ凹部20と、各々の下面に形成される複数のかしめ凸部22とがかしめ嵌合されて積層される複数枚の鉄心片16からなるブロックコア12A〜12Dを複数備えるロータコア10が製造される。複数のブロックコア12A〜12Dは、上下に積層され、下側のブロックコア12の上面に存在する複数のかしめ凹部20と、上側のブロックコア12の下面に存在する複数のかしめ凸部22とがかしめ嵌合される。
この製造方法では、ブロックコア製造工程において、複数枚の鉄心片16を積層して各ブロックコア12A〜12Dを製造する。非最下のブロックコア12A〜12Cを製造する際には、複数(ここでは2つ)のかしめ孔32と複数(ここでは6つ)の非かしめ孔34とを形成したピールコア片30を、各ブロックコア12A〜12Cの下面に積層し、各ブロックコア12A〜12Cの下面に存在する複数のかしめ凸部22の一部を上記のかしめ孔32にかしめ嵌合すると共に、各ブロックコア12A〜12Cの下面に存在する複数のかしめ凸部22の残りの一部を上記の非かしめ孔34にかしめずに挿入する。このようにしてピールコア片30が取り付けられた各ブロックコア12A〜12Cは、下面が平坦状(フラット)になるため、次のブロックコア積層工程に搬送する際などの取り扱いが容易になる。
そして、次のブロックコア積層工程では、各ブロックコア12A〜12Cからピールコア片30を剥し、各ブロックコア12A〜12Cを上下に転積する。この際には、下側のブロックコア12の上面に存在する複数のかしめ凹部20と、上側のブロックコア12の下面に存在する複数のかしめ凸部22とをかしめ嵌合させる。上記複数のかしめ凸部22の一部は、ピールコア片30のかしめ孔32にかしめ嵌合されていたものであるが、上記複数のかしめ凸部22の残りの一部は、ピールコア片30の非かしめ孔34にかしめられずに挿入されていたものである。このため、上記残りの一部のかしめ凸部22は、かしめ嵌合による変形や摩耗等が生じていない状態で、かしめ凹部20にかしめ嵌合される。これにより、ブロックコア12A〜12C同士を積層する際のかしめ力を安定させることができる。
また、本実施形態で製造されるロータコア10は、ブロックコア製造工程において、最下のブロックコア12Dを製造する際に、複数のかしめ孔28を形成したカットコア片24を最下のブロックコア12Dの下面に積層し、最下のブロックコア12Dの下面に存在する複数のかしめ凸部22をカットコア片24の複数のかしめ孔28にかしめ嵌合する。このようにしてカットコア片24が取り付けられた最下のブロックコア12Dは、下面が平坦状になるため、次のブロックコア積層工程に搬送する際などの取り扱いが容易になる。そして、次のブロックコア積層工程では、カットコア片24が下面に積層されたままの最下のブロックコア12Dの上側に、ピールコア片30を剥がした複数のブロックコア12A〜12Cを積層する。これにより、かしめ凸部22が下面から突出していないロータコア10を製造することができる。
また、本実施形態では、ブロックコア製造工程において、複数枚の鉄心片16をその積層方向に貫通する貫通孔14A〜14Cを各ブロックコア12A〜12Cに形成する。そして、各ブロックコア12A〜12Cの下面に積層するピールコア片30の上面の一部を上記の貫通孔14A〜14Cに対向させる。次のブロックコア積層工程では、貫通孔14A〜14Cに挿入した挿入具52をピールコア片30の上面の一部に突き当ててピールコア片30をブロックコア12A〜12Cから剥がす。これにより、ブロックコア12A〜12Cからピールコア片30を剥がす作業が容易になる。また、背景技術の欄で説明した特許文献3に記載の先行技術では、連結部材が上下のブロックコアの両方とかしめ連結されるため、連結部材を剥がす作業が容易ではなくなるが、本実施形態では、ブロックコア12A〜12Cの下面のみにピールコア片30がかしめ連結されるため、ピールコア片30を剥がす作業が容易になる。
なお、ブロックコア12A〜12Cの下面にカットコア片24を積層する場合でも、各ブロックコア12A〜12Cの下面を平坦状にすることができる。しかしながら、その場合、ブロックコア12A〜12Cの下面に存在する複数(ここでは8つ)のかしめ凸部22の全てが、カットコア片24に形成された複数(ここでは8つ)のかしめ孔28の全てにかしめ嵌合されることになるため、カットコア片24を各ブロックコア12A〜12Cから剥がすのが容易ではなくなる。この点、本実施形態では、ブロックコア12A〜12Cの下面に存在する複数(ここでは8つ)のかしめ凸部22のうち、ピールコア片30の非かしめ孔34に挿入される複数(ここでは6つ)のかしめ凸部22は、非挿入孔に対してかしめ嵌合されないため、ピールコア片30をブロックコア12A〜12Cから剥がすのが容易になる。その結果、複雑な工程を設けることなく、各ブロックコア12A〜12Dを積層することが可能となる。しかも、本実施形態では、カットコア片24及びピールコア片30以外の鉄心片16は、同一の構成とすることができるので、各ブロックコア12の製造も容易になる。
また、本実施形態では、ブロックコア製造工程において、各鉄心片16には、複数のかしめ凹部20と複数のかしめ凸部22とを各鉄心片16の周方向に並べて形成する。また、ピールコア片30には、ブロックコア12A〜12Cの下面に存在する複数のかしめ凸部22の一部をかしめ嵌合する2つのかしめ孔32と、残りの一部のかしめ凸部22をかしめずに挿入する非かしめ孔34とを、ピールコア片30の周方向に並べて形成する。これにより、次のブロックコア積層工程において、2つのかしめ孔32に2つのかしめ凸部22をかしめ嵌合させることができるので、1つのかしめ孔32と1つのかしめ凸部22とのかしめ嵌合のみでピールコア片30がブロックコア12A〜12Cの下面に保持される場合と比較して、ブロックコア12A〜12Cの下面に対するピールコア片30の保持力を高めることができる。また、3つ以上のかしめ孔32に3つ以上のかしめ凸部22がかしめ嵌合される構成と比較して、ブロックコア12A〜12Cからピールコア片30を剥がす作業が容易になる。
しかも、本実施形態では、ブロックコア製造工程において、各鉄心片16の厚さ方向から見て各鉄心片16の中心S1を介して互いに点対称となる位置に2つのかしめ凸部22を形成する。これにより、上記複数の鉄心片16が積層されて製造されるブロックコア12の下面には、各鉄心片16の厚さ方向(ブロックコア12の軸線方向)から見てブロックコア12の中心を介して互いに点対称となる位置に2つのかしめ凸部22が存在することになる。また、ブロックコア12A〜12Cの下面に積層するピールコア片30には、ピールコア片30の軸線方向から見てピールコアの中心S3を介して互いに点対称となる位置に2つのかしめ孔32を形成する。これにより、次のブロックコア積工程において、上記2つのかしめ孔32に上記2つのかしめ凸部22をかしめ嵌合させることにより、ブロックコア12A〜12Cの下面にピールコア片30をバランス良く保持させることができる。
なお、上記第1実施形態では、最下のブロックコア12Dの下面にカットコア片24が積層される構成にしたが、これに限らず、最下のブロックコア12Dの下面にピールコア片30が積層される構成にしてもよい。その場合、最下のブロックコア12Dを製造する際に、一又は複数のかしめ孔32と複数の非かしめ孔34とを形成した最下のピールコア片30を最下のブロックコア12Dの下面に積層し、最下のブロックコア12Dの下面に存在する複数のかしめ凸部22の一部を最下のピールコア片30のかしめ孔32にかしめ嵌合すると共に、最下のブロックコア12Dの下面に存在する複数のかしめ凸部22の残りの一部を最下のピールコア片30の非かしめ孔34にかしめずに挿入する。これにより、上記最下のピールコア片30が取り付けられた最下のブロックコア12Dは、下面が平坦状になるため、次のブロックコア積層工程に搬送する際などの取り扱いが容易になる。そして、次のブロックコア積層工程では、ピールコア片30が下面に積層されたままの最下のブロックコア12Dの上側に、ピールコア片30を剥がした複数のブロックコア12A〜12Cを順次積層する。これにより、かしめ凸部22が下面から突出していないロータコア10を製造することができる。また、ピールコア片30以外の鉄心片16を同一の構成にすることができる。
また、上記第1実施形態では、鉄心片16に8つのかしめ凹部20及び8つのかしめ凸部22を形成し、カットコア片24に8つのかしめ孔28を形成し、ピールコア片30に2つのかしめ孔32及び6つの非かしめ孔34を形成したが、これに限らず、かしめ凹部20、かしめ凸部22、かしめ孔28、かしめ孔32及び非かしめ孔34の数は適宜変更可能である。
<第2の実施形態>
次に、図11を用いて、本発明の第2の実施形態に係るモータコアの製造方法について説明する。第2実施形態に係るモータコアの製造方法は、第1実施形態に係るモータコアの製造方法と基本的に同様とされているが、以下の点が異なっている。
この実施形態に係るモータコアの製造方法では、ブロックコア製造工程において、ブロックコア12の下面を構成する鉄心片16に形成するかしめ凸部22の数を、ブロックコア12の上面を構成する鉄心片16に形成するかしめ凹部20の数よりも多く設定すると共に、当該多く設定された分のかしめ凸部22をかしめずに挿入可能な逃げ孔21をブロックコア12の上面に形成する。次のブロックコア積層工程では、図11に示されるように、剥がしたピールコア片30のかしめ孔32にかしめ嵌合されていたかしめ凸部22、すなわちかしめ孔32へのかしめ嵌合により変形や摩耗等が生じたかしめ凸部22を、上記の逃げ孔21にかしめずに挿入する。これにより、変形や摩耗等が生じたかしめ凸部22がかしめ凹部20に嵌合されることにより、かしめ力が不安定になることを防止できる。つまり、一部のかしめ凸部22に変形や摩耗等が生じたことで、各ブロックコア12の積層の際のかしめ力が強くなりすぎたり、かしめられなくなることを防止できる。
なお、前記各実施形態では、ピールコア片30の厚さ方向(ブロックコア12の軸線方向)から見てピールコア片30の中心S3(ブロックコア12の中心)を介して互いに点対称となる位置に2つのかしめ孔32を配置させた構成にしたが、これに限るものではない。すなわち、例えば図12に示される変形例のように、中心S3を介して互いに点対称とならない位置に2つのかしめ孔32を配置させてもよい。
また、前記各実施形態において、上下真逆の順序でロータコア10を製造するようにしてもよい。つまり、図2に示される構成の最上部を最下部としてロータコア10の製造を行ってもよい。その場合、製造時にピールコア片30がブロックコア12の上側に配置されるため、ピールコア片30を剥がす作業が一層容易になる。
また、前記各実施形態では、ロータコア10を製造する場合について説明したが、これに限らず、本発明に係るモータコアの製造方法は、モータコアであるステータコアを製造する場合にも適用することができる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 ロータコア(モータコア)
12A〜12C 非最下のブロックコア
12D 最下のブロックコア
14 貫通孔
16 鉄心片
20 かしめ凹部
21 逃げ孔
22 かしめ凸部
24 カットコア片
28 かしめ孔
30 ピールコア片
32 かしめ孔
34 非かしめ孔
52 挿入具

Claims (7)

  1. 各々の上面に形成される複数のかしめ凹部と、各々の下面に形成される複数のかしめ凸部とがかしめ嵌合されて積層される複数枚の鉄心片からなるブロックコアを複数備え、当該複数のブロックコアが上下に積層され、下側の前記ブロックコアの上面に存在する前記複数のかしめ凹部と、上側の前記ブロックコアの下面に存在する前記複数のかしめ凸部とがかしめ嵌合されるモータコアの製造方法であって、
    前記複数枚の鉄心片を積層して各前記ブロックコアを製造すると共に、最下の前記ブロックコア以外の非最下の前記ブロックコアを製造する際に、一又は複数のかしめ孔と複数の非かしめ孔とを形成したピールコア片を前記非最下のブロックコアの下面に積層し、前記非最下のブロックコアの下面に存在する前記複数のかしめ凸部の一部を前記かしめ孔にかしめ嵌合すると共に、残りの一部を前記非かしめ孔にかしめずに挿入するブロックコア製造工程と、
    前記非最下のブロックコアから前記ピールコア片を剥し、各前記ブロックコアを上下に積層するブロックコア積層工程と、
    を有するモータコアの製造方法。
  2. 前記ブロックコア製造工程では、前記最下のブロックコアを製造する際に、複数のかしめ孔を形成したカットコア片を前記最下のブロックコアの下面に積層し、前記最下のブロックコアの下面に存在する前記複数のかしめ凸部を前記カットコア片の前記複数のかしめ孔にかしめ嵌合し、
    前記ブロックコア積層工程では、前記カットコア片が下面に積層されたままの前記最下のブロックコアの上側に、前記ピールコア片を剥がした前記非最下のブロックコアを積層する請求項1に記載のモータコアの製造方法。
  3. 前記ブロックコア製造工程では、前記最下のブロックコアを製造する際に、一又は複数のかしめ孔と複数の非かしめ孔とを形成した最下のピールコア片を前記最下のブロックコアの下面に積層し、前記最下のブロックコアの下面に存在する前記複数のかしめ凸部の一部を前記最下のピールコア片の前記かしめ孔にかしめ嵌合すると共に、残りの一部を前記最下のピールコア片の前記非かしめ孔にかしめずに挿入し、
    前記ブロックコア積層工程では、前記最下のピールコア片が下面に積層されたままの前記最下のブロックコアの上側に、前記ピールコア片を剥がした前記非最下のブロックコアを積層する請求項1に記載のモータコアの製造方法。
  4. 前記ブロックコア製造工程では、前記複数枚の鉄心片をその積層方向に貫通する貫通孔を各前記ブロックコアに形成すると共に、前記非最下のブロックコアの下面に積層する前記ピールコア片の上面の一部を前記貫通孔に対向させ、
    前記ブロックコア積層工程では、前記貫通孔に挿入した挿入具を前記ピールコア片の上面の前記一部に突き当てて前記ピールコア片を前記非最下のブロックコアから剥がす請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のモータコアの製造方法。
  5. 前記ブロックコア製造工程では、前記複数のかしめ凹部と前記複数のかしめ凸部とを各前記鉄心片の周方向に並べて各前記鉄心片に形成すると共に、2つの前記かしめ孔と前記複数の非かしめ孔とを前記ピールコア片の周方向に並べて前記ピールコア片に形成する請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のモータコアの製造方法。
  6. 前記ピールコア片には、前記ピールコア片の厚さ方向から見て前記ピールコア片の中心を介して互いに点対称となる位置に前記2つのかしめ孔を形成する請求項5に記載のモータコアの製造方法。
  7. 前記ブロックコア製造工程では、前記ブロックコアの下面を構成する前記鉄心片に形成する前記かしめ凸部の数を、前記ブロックコアの上面を構成する前記鉄心片に形成する前記かしめ凹部の数よりも多く設定すると共に、当該多く設定された分の前記かしめ凸部をかしめずに挿入可能な逃げ孔を前記ブロックコアの上面に形成し、
    前記ブロックコア積層工程では、剥がした前記ピールコア片の前記かしめ孔にかしめ嵌合されていた前記かしめ凸部を前記逃げ孔に挿入する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のモータコアの製造方法。
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