JP6965080B2 - 水中油型皮膚化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は水中油型皮膚化粧料に関する。
従来より、日焼け止め効果を目的として、紫外線散乱剤や紫外線吸収剤を含有する皮膚化粧料が知られている。これらの中でも、水中油型の皮膚化粧料はさっぱりとした使用感を有する点で好ましく用いられる。特に広波長域の紫外線からの防御効果を向上するためには、上記皮膚化粧料には紫外線吸収剤を配合することが好ましい。特に、好ましい一態様として、紫外線散乱剤として、酸化チタンと酸化亜鉛を併用することが知られている(特許文献1)。
しかしながら、酸化チタンを配合すると、白浮き(塗布後に皮膚上の皮膚化粧料が白く見える現象)が生じやすくなる。一方、紫外線散乱剤として酸化亜鉛のみを配合する場合には、十分な紫外線防御効果を達成するためには、酸化亜鉛の配合量が多く必要となることから、皮膚化粧料を塗布した肌の軋み感(塗布後の皮膚表面をなでた際に指が引っ掛かるような感触)が強くなり、使用感が低下する問題が生じていた。
さらに、上記紫外線吸収剤は比較的極性の高い油性成分であることが一般的であり、これらを配合すると乳化粒子の粒径が大きくなって経時的に乳化粒子の合一が進みやすくなり、皮膚化粧料の保存安定性が低下する問題が生じていた。
特開2010−222349号公報
本発明の課題は、酸化亜鉛及び紫外線吸収剤を含有していても、軋み感が抑制され、なおかつ安定性に優れた水中油型皮膚化粧料を提供することである。
本発明は、下記成分A、下記成分B、下記成分C、下記成分D及び下記成分Eを含有し、前記成分Aの含有量が9.0質量%以上であり、前記成分Bの含有量が8.0質量%以上である、水中油型皮膚化粧料に関する。
成分A:酸化亜鉛
成分B:紫外線吸収剤
成分C:25℃における動粘度が1.5〜10.0mm/sであるジメチルポリシロキサン
成分D:アクリロイルジメチルタウリン酸塩に由来する構成単位を含むポリマー
成分E:水
本発明の水中油型皮膚化粧料は、酸化亜鉛及び紫外線吸収剤を含有していても、軋み感が抑制され、なおかつ安定性に優れるという効果を奏する。さらに、成分Cが特定の動粘度のものであることにより、なじみの良さにも優れる。
本発明の水中油型皮膚化粧料は、水中油(O/W)型の乳化組成物である。本発明の水中油型皮膚化粧料は、酸化亜鉛;紫外線吸収剤;25℃における動粘度が1.5〜10.0mm/sであるジメチルポリシロキサン;アクリロイルジメチルタウリン酸塩に由来する構成単位を含むポリマー;水を必須成分として含有する。本明細書においては、上記酸化亜鉛を「成分A」、上記紫外線吸収剤を「成分B」、上記25℃における動粘度が1.5〜10.0mm/sであるジメチルポリシロキサンを「成分C」、上記アクリロイルジメチルタウリン酸塩に由来する構成単位を含むポリマーを「成分D」、上記水を「成分E」とそれぞれ称する場合がある。すなわち、本発明の水中油型皮膚化粧料は、成分A、成分B、成分C、成分D及び成分Eを必須成分として含有する。
本発明の水中油型皮膚化粧料は、さらに界面活性剤を含有することが好ましい。本明細書においては、上記界面活性剤を「成分F」と称する場合がある。
本発明の水中油型皮膚化粧料は、成分A〜F以外の成分を含んでもよい。成分A、成分B、成分C、成分D、成分E、成分Fや成分A〜F以外の成分は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
成分Aは酸化亜鉛である。成分Aを含有することにより、本発明の水中油型皮膚化粧料の紫外線防御効果、特に広波長域の紫外線からの防御効果をより一層高める効果が発揮される。成分Aはイソステアリン酸、セバシン酸イソステアリル、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の公知の表面処理剤で処理されたものであってもよい。成分Aは1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の成分Aの含有量は、紫外線防御効果の観点から、9.0質量%以上であり、好ましくは10.0質量%以上であり、一方、軋み感(塗布後の皮膚表面をなでた際に引っ掛かるような感触)や白浮き(塗布後に皮膚上の皮膚化粧料が白く見える現象)を抑制する観点から、好ましくは20.0質量%以下であり、より好ましくは18.0質量%以下であり、更に好ましくは14.0質量%以下である。
成分Bは紫外線吸収剤である。成分Bを配合することにより、水中油型皮膚化粧料の紫外線防御効果が得られ、特に広波長域の紫外線からの防御効果が向上する。成分Bは1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
成分Bとしては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾン−3)等が挙げられる。紫外線防御効果を高め、特に広波長域の紫外線からの防御効果を高める観点から、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及びビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを併用することが好ましい。
本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の成分Bの含有量は、紫外線防御効果を高める観点から、好ましくは5.0質量%以上であり、より好ましくは8.0質量%以上であり、更に好ましくは10.0質量%以上であり、一方、べたつきを抑え、さっぱりとした使用感を確保する観点から、好ましくは25.0質量%以下であり、より好ましくは20.0質量%以下であり、更に好ましくは17.0質量%以下である。成分Bの含有量は、本発明の水中油型皮膚化粧料中に含まれる全ての成分Bの合計量である。
成分Cは、25℃における動粘度が1.5〜10.0mm/sであるジメチルポリシロキサンである。成分Cを含有することにより、軋み感やべたつきを低減するという効果が発揮される。特に、成分Aによる軋み感を低減して使用感を向上する。成分Cの25℃における動粘度は、2.0〜10.0mm/sがより好ましい。成分Cは1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の成分Cの含有量は、軋み感やべたつきを低減する効果の観点から、好ましくは1.0質量%以上であり、より好ましくは2.5質量%以上であり、更に好ましくは3.0質量%以上であり、一方、肌なじみの観点から、好ましくは10.0質量%以下であり、より好ましくは8.0質量%以下であり、更に好ましくは7.0質量%以下である。25℃における動粘度が2.0〜10.0mm/sであるジメチルポリシロキサンの含有量が上記範囲を満たすことがさらに好ましい。成分Cの含有量は、本発明の水中油型皮膚化粧料中に含まれる全ての成分Cの合計量である。
成分Dは、アクリロイルジメチルタウリン酸塩に由来する構成単位(所謂、モノマー単位)を少なくとも含むポリマーである。特定のポリマーである成分Dを使用するにより、本発明の水中油型皮膚化粧料の乳化状態の安定性を向上させることができる。成分Dは1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
上記アクリロイルジメチルタウリン酸塩としては、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム等が挙げられる。成分Dは、アクリロイルジメチルタウリン酸塩以外のモノマー成分に由来する構成単位を含んでいてもよい。アクリロイルジメチルタウリン酸塩以外のモノマー成分としては、例えば、アクリル酸等の(メタ)アクリル酸;アクリル酸ナトリウム等の(メタ)アクリル酸塩;アクリル酸ヒドロキシエチル等の水酸基含有アクリルモノマー;アクリル酸アミド等のアミド基含有アクリルモノマーなどが挙げられる。すなわち、成分Dは、アクリロイルジメチルタウリン酸塩のモノマー単位を含むポリマーである。成分Dとしては、例えば、アクリル酸とアクリロイルジメチルタウリン酸塩とのコポリマー、アクリル酸ヒドロキシエチルとアクリロイルジメチルタウリン酸塩とのコポリマー、アクリル酸とアクリル酸塩とアクリルアミドとアクリロイルジメチルタウリン酸塩とのコポリマーなどが挙げられる。
成分Dとしては、INCI名で「Sodium Acrylate/Sodium Acryloyldimethyl Taurate Copolymer((アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー)」と表記される化合物;INCI名で「Hydroxyethyl Acrylate/Sodium Acryloyldimethyl Taurate Copolymer((アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー)」と表記される化合物等が好ましい。上記の中でも、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーが好ましい。
成分Dの市販品としては、例えば、SIMULGEL EG(商品名、SEPPIC SA社製、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー);SIMULGEL NS(商品名、SEPPIC SA社製、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー)等が挙げられる。
本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の成分Dの含有量は、本発明の水中油型皮膚化粧料を安定化させる観点から、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、一方、被膜感を抑制し、さっぱりとした使用感を確保する観点から、好ましくは3.0質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下であり、更に好ましくは0.9質量%以下である。成分Dの含有量は、本発明の水中油型皮膚化粧料中に含まれる全ての成分Dの合計量である。
成分Eは水である。成分Eは水中油型の乳化系を形成するための媒体としての役割を有する。化粧料を乳化系とすることで、みずみずしさとエモリエント効果が発揮される。
本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の成分Eの含有量は、好ましくは30.0質量%以上であり、より好ましくは40.0質量%以上であり、他の成分を含有させる観点から好ましくは80.0質量%以下であり、より好ましくは70.0質量%以下である。
本発明の水中油型皮膚化粧料は、成分Bや油剤を乳化させて乳化の剤型を形成する観点から、さらに成分Fの界面活性剤を含有することが好ましい。成分Fは1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられるが、ノニオン界面活性剤が好ましい。
上記ノニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリンなどが挙げられる。
より具体的には、例えば、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノミリスチン酸ポリエチレングリコール、モノベヘン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノベヘン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ソルビタンなどが挙げられる。
本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の成分Fの含有量は、成分Bを乳化させる乳化特性と安定性の観点から、0.3質量%以上であり、好ましくは1.0質量%以上であり、一方、べたつきを抑制し、さっぱりとした使用感を確保する観点から、5.0質量%以下、好ましくは3.5質量%以下である。成分Fの含有量は、本発明の水中油型皮膚化粧料中に含まれる全ての成分Fの合計量である。
本発明の水中油型皮膚化粧料は、剤形を乳化系とする観点から、さらに油剤を含有することが好ましい。油剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
上記油剤としては、例えば、高級脂肪族アルコール、高級脂肪酸、油脂、炭化水素油、エステル油、シリコーン油、ロウ等が挙げられる。ただし、成分B及び成分Cに該当するものは上記油剤からは除外される。
油剤は、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、イソステアリルアルコール等の炭素数12〜24の1価の分岐鎖脂肪族アルコール;オレイルアルコール等の炭素数12〜22の1価の直鎖不飽和脂肪族アルコール;セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の炭素数12〜22の1価の直鎖飽和脂肪族アルコール;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ポリヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸;ヤシ油、パーム油、水素添加パーム油、アボカド油、ゴマ油、オリーブ油、ククイナッツ油、ブドウ粒子油、サフラワー油、アーモンド油、トウモロコシ油、綿実油、ヒマワリ種子油、ブドウ種子油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ローズヒップ油等の油脂;イソドデカン、イソヘキサデカン、イソヘキサドデカン、オレフィンオリゴマー、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン等の炭化水素油;オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(トリオクタノイン)、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸プロピレングリコール、ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油等のエステル油;ジメチコン等のシリコーン油;ホホバ油、ミツロウ等のロウ等が挙げられる。
本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の油剤の含有量は、エモリエント効果等の機能性の観点から、好ましくは2.0質量%以上であり、より好ましくは3.0質量%以上であり、更に好ましくは5.0質量%以上であり、さっぱりとした使用感を確保する観点から、好ましくは30.0質量%以下であり、より好ましくは25.0質量%以下であり、更に好ましくは20.0質量%以下である。油剤の含有量は、本発明の水中油型皮膚化粧料中に含まれる全ての油剤の合計量である。
本発明の水中油型皮膚化粧料は、さらに上記成分A〜F以外の成分(他の成分)を任意に含有することができる。他の成分としては、例えば、エタノール等の低級アルコール、多価アルコール、粉体、酸化防止剤、防腐剤、香料、着色剤、キレート剤、清涼剤、ビタミン類、中和剤、アミノ酸、pH調整剤、美白剤、抗炎症剤、消臭剤、動植物抽出物、金属イオン封鎖剤、皮膜形成剤などの添加剤などが挙げられる。上記他の成分は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の水中油型皮膚化粧料はエタノールを含有してもよい。本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中のエタノールの含有量は、特に限定されないが、使用感や防腐性の観点から、好ましくは1.0質量%以上であり、より好ましくは2.0質量%以上であり、一方、刺激性や乳化安定性の観点から、好ましくは20.0質量%以下であり、より好ましくは10.0質量%以下である。
本発明の水中油型皮膚化粧料は多価アルコールを含有してもよい。上記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド等が挙げられる。本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の多価アルコールの含有量は、使用感や防腐性の観点から、好ましくは1.0質量%以上であり、より好ましくは2.0質量%以上であり、一方、べたつき抑制の観点から、好ましくは30.0質量%以下であり、より好ましくは20.0質量%以下であり、更に好ましくは10.0質量%以下である。
本発明の水中油型皮膚化粧料は、白浮きを防止する観点から、酸化チタンを含有しないか、又は、本発明の水中油型皮膚化粧料100質量%中の酸化チタンの含有量が1.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以下である。
本発明の水中油型皮膚化粧料のpHは、例えば、25℃において、好ましくは4.5〜9.5、より好ましくは5.0〜9.0である。
本発明の水中油型皮膚化粧料としては、例えば、日焼け止め化粧料、スキンケア化粧料、化粧下地、BBクリーム、スカルプケア化粧料、ボディケア化粧料などが挙げられる。本発明の水中油型皮膚化粧料は、例えば、化粧品、医薬部外品、医薬品、雑貨のいずれであってもよい。
本発明の水中油型皮膚化粧料を適用する部位としては、顔(例えば、額、目元、目じり、頬、口元等)、腕、肘、手の甲、指先、足、膝、かかと、首、脇、背中などが挙げられる。
本発明の水中油型皮膚化粧料を調製する方法としては、上記各構成成分を混合し、公知の方法、例えばホモミキサーを用いて攪拌する方法等が挙げられる。
本発明の水中油型皮膚化粧料は、紫外線散乱剤である酸化亜鉛(成分A)と紫外線吸収剤(成分B)とを含有する。これにより、特に広波長域の紫外線に対する防御効果を発揮しうる。しかし、成分Aを比較的多量に配合する場合には、皮膚化粧料を塗布した後の肌に軋み感が生じて、使用感が低下する問題があった。また、紫外線吸収剤は、一般的に極性の高い油剤であるため、界面活性剤が油−水界面に分配されにくく、乳化が困難となる問題があった。
これに対して、本発明においては、特定の動粘度のジメチルポリシロキサン(成分C)を配合することにより、べたつきを抑えながら、成分Aによる軋み感を低減し、使用感を優れたものとしている。
さらに、比較的大きな疎水基であるアクリロイルジメチルタウリン酸塩をモノマー成分とするアクリルポリマー(成分D)を併用することにより、ポリマー同士が架橋し、さらに油滴と相互作用することにより、乳化安定性を高めていると推定される。
本発明は、これらの効果により、成分A及び成分Bを含む化粧料の使用感と乳化安定性を高いレベルで両立することに成功した。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。なお、表中の各成分の配合量及び含有量は純分に換算した量であり、特記しない限り「質量%」を表す。
実施例1〜13、比較例1〜3及び参考例1(水中油型皮膚化粧料の調製)
下記の表に記した組成に従い、常法に従って、実施例及び比較例の各水中油型化粧料を次のようにして調製した。ただし、実施例2、4、8及び12は参考例である。
実施例1〜13の水中油型皮膚化粧料は乳液状であり、その25℃のpHは8.0〜9.0であった。
実施例、比較例、参考例及び処方例における主な原料の詳細は次の通りである。
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル:商品名「ユビナールMC 80」、BASF社製
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル:商品名「ユビナール A Plus Granular」、BASF社製
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン:商品名「Tinosorb S」、BASF社製
ジメチルポリシロキサン(1.5mm/s):商品名「SH200 C Fluid 1.5CS」、東レ・ダウコーニング社製、25℃における動粘度=1.5mm/s
ジメチルポリシロキサン(2mm/s):商品名「SH200 C Fluid 2CS」、東レ・ダウコーニング社製、25℃における動粘度=2mm/s
ジメチルポリシロキサン(5mm/s):商品名「SH200 C Fluid 5CS」、東レ・ダウコーニング社製、25℃における動粘度=5mm/s
ジメチルポリシロキサン(10mm/s):商品名「SH200 C Fluid 10CS」、東レ・ダウコーニング社製、25℃における動粘度=10mm/s
ジメチルポリシロキサン(20mm/s):商品名「SH200 C Fluid 20CS」、東レ・ダウコーニング社製、25℃における動粘度=20mm/s
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(E.O.100):商品名「HCO−100」、日光ケミカルズ社製、HLB=16.5
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(E.O.20):商品名「レオドールTW−O120V」、花王社製、HLB=15.0
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(E.O.20):商品名「レオドールTW−S120V」、花王社製、HLB=14.9
1,3−BG:1,3−ブチレングリコール
セスキイソステアリン酸ソルビタン:商品名「コスモール182V」、日清製油社製
(評価試験1:安定性の評価)
各実施例及び比較例の水中油型皮膚化粧料約100gを広口のガラス瓶(所謂マヨネーズ瓶)に充填し、密封した状態で、恒温槽中で40℃の条件下、4週間保管した。保管後の各水中油型皮膚化粧料を室温(25℃)の条件に戻した後、ガラス瓶中の各水中油型皮膚化粧料の外観を目視にて観察した。さらに、各水中油型皮膚化粧料をガラス板に塗り伸ばし、均一性を観察した。上記観察より、各水中油型皮膚化粧料の安定性を下記の基準で安定性を評価した。
○(良好):外観観察で分離が全く見られず、塗り伸ばした際にも均一であった。
△(使用可能):外観観察では分離が見られないが、塗り伸ばした際に僅かに斑が見られた。
×(不良):外観観察で分離が見られた。
(評価試験2:なじみの評価)
各実施例及び比較例の水中油型皮膚化粧料を前腕内側部に塗布し、塗布部上を往復するように手でなでることによりなじませ、下記の基準でなじみの良さの有無を評価した。なお、本評価では、塗布中に、塗布部の水中油型皮膚化粧料による滑りが感じられなくなり、皮膚上から水中油型皮膚化粧料がなくなったように感じた場合に、「なじむ」と評価した。
○(良好):5往復以下でなじむと感じた。
△(使用可能):5往復を超え、10往復以下でなじむと感じた。
×(不良):10往復でもなじむと感じなかった。
(評価試験3:使用感(軋み・べたつき)の評価)
各実施例及び比較例の水中油型皮膚化粧料を前腕内側部に塗布しなじませた直後に、水中油型皮膚化粧料の塗布部を手でなでるように触り、下記の基準で軋み・べたつきの有無を評価した。
○(良好):塗布部が滑らかであり、粘着による抵抗及び引っ掛かりが感じられなかった。
△(使用可能):粘着による抵抗又は引っ掛かりをわずかに感じるものの、手を滑らせることは十分に可能であった。
×(不良):手を滑らせることが困難となるくらい、粘着による抵抗又は引っ掛かりが強かった。
専門評価員3人が評価を行った。なお、顔でも評価を行ったところ、同様の結果が得られた。
Figure 0006965080
Figure 0006965080
上記表より、本発明の組成を満足する実施例の皮膚化粧料は、安定性、なじみの良さ及び使用感の点で優れた効果を有することが分かった。
一方、所定の動粘度を有さないジメチルポリシロキサンを用いた場合、なじみの良さの点に劣っていた(比較例1)。さらに、成分Cを含まない場合、なじみの良さの点に加えて使用感の点も劣っていた。成分Dを含まない場合、安定性の点で劣っていた。なお、参考例1は成分A及び成分Cを配合しなかった例であるが、成分Aを配合していないことから十分な紫外線防御効果は期待できないが、成分Aに起因する軋み、べたつきの低下が生じず成分Cを配合しなくとも使用感に問題はなかった。
さらに、以下に、本発明の水中油型皮膚化粧料の処方例を示す。
処方例1(日焼け止め化粧料)
(質量%)
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 10.0
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 2.0
POE−100硬化ヒマシ油 3.0
モノステアリン酸PEG−150 0.2
(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー 0.6
水 45.8
疎水化処理酸化亜鉛 12.0
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.5
ジメチコン 2.0
軽質流動イソパラフィン 15.0
2−エチルヘキサン酸セチル 5.0
メチルパラベン 0.3
フェノキシエタノール 0.3
オクトキシグリセリン 0.1
メントール 0.1
香料 0.1
合計 100(質量%)
処方例2(ボディケア化粧料)
(質量%)
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 10.0
ポリソルベート60 2.0
(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー 0.5
水 41.1
疎水化処理酸化亜鉛 9.0
オクテニルコハク酸トウモロコシデンプンAl 5.0
オレイン酸ソルビタン 1.5
ジメチコン 5.0
流動パラフィン 15.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5.0
メチルパラベン 0.3
フェノキシエタノール 0.3
オクトキシグリセリン 0.1
メントール 0.1
香料 0.1
エタノール 5.0
合計 100(質量%)
本発明の水中油型皮膚化粧料は、疎水性が高い紫外線吸収剤を高配合できた組成物なので、日焼け止め化粧料や日焼け止め機能を有する化粧下地剤、さらにはボディケア化粧料として好適に使用することができる。

Claims (2)

  1. 下記成分A、下記成分B、下記成分C、下記成分D及び下記成分Eを含有し、前記成分Aの含有量が9.0質量%以上であり、前記成分Bの含有量が8.0質量%以上であり、前記成分Cの含有量が1.0〜10.0質量%であり、前記成分Dの含有量が0.1〜0.9質量%である、水中油型皮膚化粧料。
    成分A:酸化亜鉛
    成分B:紫外線吸収剤
    成分C:25℃における動粘度が2〜5mm/sであるジメチルポリシロキサン
    成分D:アクリロイルジメチルタウリン酸塩に由来する構成単位を含むポリマー
    成分E:水
  2. 成分Dが(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーである、請求項1に記載の水中油型皮膚化粧料。
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