JP6963731B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
近年、リチウムイオン二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
一般的なリチウムイオン二次電池は、正極と負極とがセパレータを介して積層された電極体を備える。正極は一般的に、正極集電体上に正極活物質層が設けられた構成を有する。負極は一般的に、負極集電体上に負極活物質層が設けられた構成を有する。電極体は、捲回電極体と積層型電極体に大別される。
捲回電極体においては一般に、充電時に金属リチウムが析出することを防止するために、負極活物質層の幅および長さが、正極活物質層よりも大きく設定される。このため、負極活物質層には、正極活物質層に対向する部分(正極対向部分)と正極活物質層に対向していない部分(正極非対向部分)とが存在する。特許文献1では、負極において、対向部と非対向部との間に電位差が生じて電池容量が劣化することを防止するために、捲回電極体の捲き始めおよび/または捲き終わりに位置する負極または正極の非対向部分の少なくとも一部を、電解液に不溶の絶縁性樹脂で被覆することが記載されている。
特開平07−130389号公報
本発明者が鋭意検討した結果、上記従来技術においては、容量劣化の防止に改善の余地があることを見出した。
そこで本発明の目的は、捲回電極体を備えるリチウムイオン二次電池であって、容量劣化が高度に抑制されたリチウムイオン二次電池を提供することにある。
ここに開示されるリチウムイオン二次電池は、正極、負極、およびセパレータが重ね合わされて捲回されている捲回電極体と、非水電解液と、を備える。前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体上に形成された正極活物質層とを備える。前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に形成された負極活物質層とを備える。前記捲回電極体は、第3の極板を備える。前記捲回電極体の捲き始めの端部および捲き終わりの端部の少なくとも一方において、前記負極が、前記捲回電極体の周方向に前記正極よりも伸長することにより、前記負極の前記負極活物質層が、前記正極活物質層と対向していない部分が形成されている。前記第3の極板は、前記セパレータを介して前記負極活物質層の前記正極活物質層と対向していない部分と対向し、かつ前記正極とは接しないように配置されている。
このような構成によれば、捲回電極体を備えるリチウムイオン二次電池であって、容量劣化が高度に抑制されたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を負極側の狭側面からみた模式図である。 上記捲回電極体の捲き始めの端部近傍の構造を示す模式図である。 上記捲回電極体の捲き終わりの端部近傍の構造を示す模式図である。 試験例A〜Cのリチウムイオン二次電池の高温保存時の容量維持率の推移を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けないリチウムイオン二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
また、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
以下、扁平角型のリチウムイオン二次電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1に示すリチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
非水電解液は従来のリチウムイオン二次電池と同様のものを使用可能であり、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が挙げられる。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボナート(VC)、フルオロエチレンカーボナート(FEC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤等の各種添加剤を含み得る。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50および負極シート60には、従来のリチウムイオン二次電池に用いられているものと同様のものを特に制限なく使用することができる。典型的な一態様を以下に示す。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54に含まれる正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
本実施形態においては、図3に示すように、捲回電極体20は、第3の極板80Aおよび80Bを備える。第3の極板80Aは、捲回電極体20の捲き始めの端部に配置されており、第3の極板80Bは、捲回電極体20の捲き終わりの端部に配置されている。以下、第3の極板80Aおよび80Bについて詳細に説明する。
図4に、捲回電極体の捲き始めの端部近傍の構造を模式的に示す。図4では、図面上部の負極60の端部と正極50の端部とにより、捲回電極体20の捲き始めの端部が構成されている。
本実施形態では、負極60の長さは正極50の長さよりも大きい。そのため、捲回電極体20の捲き始めの端部では、負極60は、捲回電極体20の周方向に正極50よりも伸長している。その結果、負極60の負極活物質層64が正極活物質層54と対向していない部分(正極活物質層非対向部分)64aが形成されている。なお、捲回電極体20の周方向は、負極60の長手方向に一致する。
第3の極板80Aは、負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aと、セパレータ70を介して対向するように配置されている。また、第3の極板80Aは、正極50とは距離を置いて配置されている。すなわち、第3の極板80Aは、正極50とは接しないように配置されている。
好ましくは、第3の極板80Aの一端部の位置が、負極60の端部の位置と、捲回電極体20の周方向において揃っている。すなわち、第3の極板80Aの一端部が、負極60の端部と、同一面上にあるように、第3の極板80Aが配置される。
第3の極板80Aは、通常、固定されている。図示例では、第3の極板80Aは、バインダ90によってセパレータ70と接合されることにより、固定されている。
図5に、捲回電極体の捲き終わりの端部近傍の構造を模式的に示す。図5では、図面下部の負極60の端部と正極50の端部とにより、捲回電極体20の捲き終わりの端部が構成されている。
本実施形態では、負極60の長さを正極50の長さよりも大きい。そのため、捲回電極体20の捲き終わりの端部もまた、負極60は、捲回電極体20の周方向に正極50よりも伸長している。その結果、捲き始めの端部と同様に、負極60の負極活物質層64が正極活物質層54と対向していない部分(正極活物質層非対向部分)64aが形成されている。
第3の極板80Bは、負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aと、セパレータ70を介して対向するように配置されている。また、第3の極板80Bは、正極50とは距離を置いて配置されている。すなわち、第3の極板80Bは、正極50とは接しないように配置されている。
好ましくは、第3の極板80Bの一端部の位置が、負極60の端部の位置と、捲回電極体20の周方向において揃っている。すなわち、第3の極板80Bの一端部が、負極60の端部と、同一面上にあるように、第3の極板80Bが配置される。
第3の極板80Bは、通常、固定されている。図示例では、第3の極板80Bは、セパレータに用いられる多孔性フィルムで構成された袋状体92に収容されている。袋状体92がセパレータに用いられる多孔性フィルムで構成されているため、非水電解液は、袋状体92を通り抜けることができる。袋状体92がバインダ90によってセパレータ70と接合されることにより、第3の極板80Bがセパレータ70に固定されている。
なお、第3の極板80Aおよび80Bの固定方法には特に制限はない。第3の極板80Aのようにバインダ90により固定することが簡便で好ましい。バインダ90に代えて、両面テープ等を用いてもよい。また、第3の極板の素材が、バインダにより接合し難い場合には、第3の極板80Bのように、セパレータに用いられる多孔性フィルムで構成された袋状体92に収容して、袋状体92をセパレータ70に固定することが好ましい。なお、袋状体92のセパレータ70への固定方法は、バインダ90を用いる方法以外にも、両面テープを用いる方法、熱溶着により袋状体92とセパレータ70を接合する方法等を採用することができる。
第3の極板80Aおよび80Bには、非水電解液と反応し難く、かつ金属リチウム基準で3V〜4Vにて電位の変化し難い材料を用いることが好ましい。好適には、第3の極板80Aおよび80Bは、正極50と同じ材料で構成される。あるいは、電位カーブにおいてフラットな領域がより多いことから、第3の極板80Aおよび80Bには、コバルト酸リチウム系の正極材料を用いてもよい。
なお、第3の極板80Aおよび80Bは、正極50および負極60のように電池ケース30の外部に配置される端子と電気的に接続されている構成を有していなくてもよい。
本実施形態によれば、後述の試験結果が示すように、容量劣化を抑制することができる。その理由は、次のように考えられる。
リチウムイオン二次電池において容量劣化は、負極活物質層の長さが正極活物質層よりも大きく設定されることによって、負極活物質層に正極活物質層と対向していない部分(正極活物質層非対向部分)が存在し、負極活物質層のこの正極活物質層非対向部分へのLiイオンの緩和によって生じ得る。本実施形態においては、捲回電極体20の捲き始めの端部および捲き終わりの端部には、上述のような形態で第3の極板80Aおよび80Bが配置されている。そのため、充電時には、従来は、正極50から負極60へLiイオンが移動する際に、Liイオンが負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aにも移動し得るが、本実施形態では、第3の極板80Aおよび80Bによって、Liイオンが負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aに移動し難くなっている。また、第3の極板80Aおよび80Bは、負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aに対向しているため、電池反応を阻害する等の悪影響がほとんどない。さらに、充電時には、正極電位が上がり、負極電位が下がるが、その影響で、負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aの電位も下がる。本実施形態では、第3の極板80Aおよび80Bが負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aと対向している。第3の極板80Aおよび80Bは充電時には電位がほとんど変化しない。そのため、対向する電極間で電位差がなるべく保持されるような作用が働くことにより、第3の極板80Aおよび80Bと、負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aとの間で電位差が変動しにくくなる。このようなことから、負極活物質層64の正極活物質層非対向部分64aへのLiイオンの緩和が抑制され、容量劣化が抑制されるものと考えられる。
なお、本実施形態では、捲回電極体20が、2つの第3の極板80Aおよび80Bを備えている場合について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池100は、捲回電極体20が捲き始めの端部に第3の極板80Aのみを備える形態であってよく、捲回電極体20が捲き終わりの端部に第3の極板80Bのみを備える形態であってもよい。後述の試験結果より理解されるように、捲回電極体20が、捲き始めの端部に第3の極板80Aのみを備える場合、および捲回電極体20が、捲き終わりの端部に第3の極板80Bのみを備える場合のいずれであっても、容量劣化抑制効果が発揮される。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池100は、円筒形リチウムイオン二次電池として構成することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用リチウムイオン二次電池の作製>
アルミニウム箔製の正極集電体上に、正極活物質としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3を含有する正極活物質層が形成された、長尺状の正極を用意した。
銅箔製の負極集電体上に、負極活物質として天然黒鉛を含有する負極活物質層が形成された長尺状の負極を用意した。
セパレータとして、PP/PE/PPの三層構造を有する、長尺状のポリオレフィン多孔質シートを2枚用意した。
正極と同じ材料を用いて、極板Aおよび極板Bを用意した。
正極と、負極と、2枚のセパレータとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。このとき、試験例Aにおいては、上述の図5に示す形態で、捲回電極体の捲き終わりの端部に極板Bを配置した。試験例Bにおいては、上述の図4および図5に示す形態で、捲回電極体の捲き始めの端部と捲き終わりの端部に、極板Aおよび極板Bをそれぞれ配置した。試験例Cにおいては、捲回電極体に極板Aおよび極板Bのいずれも配置しなかった。
作製した捲回電極体を、アルミニウム製の角型の電池ケースに収容した。続いて、電池ケースの開口部から非水電解液を注入し、当該開口部を気密に封止して試験例A〜Cのリチウムイオン二次電池を作製した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とをEC:EMC:DMC=3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
上記作製した試験例A〜Cのリチウムイオン二次電池に対し、活性化処理を行った後、放電容量を測定し、これを初期容量とした。
次いで、試験例A〜Cのリチウムイオン二次電池を高温保存環境下において、その容量をモニタリングした。保存した日数に対する容量維持率(初期容量に対する保存後の容量の割合:%)を図6に示す。
図6が示すように、捲回電極体の捲き終わりの端部に極板Bを配置した試験例Aのリチウムイオン二次電池では、極板Aおよび極板Bを配置しなかったリチウムイオン二次電池(従来の一般的な構成のリチウムイオン二次電池)に比べて、容量維持率がかなり高くなった。さらに、捲回電極体の捲き始めの端部に極板Aを配置し、かつ捲回電極体の捲き終わりの端部に極板Bを配置した試験例Bのリチウムイオン二次電池では、容量維持率がさらに高くなった。
以上のことから、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池によれば、容量劣化を抑制できることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
64a 正極活物質層非対向部分
70 セパレータシート(セパレータ)
80A,80B 第3の極板
90 バインダ
92 袋状体
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 正極、負極、およびセパレータが重ね合わされて捲回されている捲回電極体と、
    非水電解液と、
    前記捲回電極体および前記非水電解液を収容する電池ケースと、
    を備えるリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体上に形成された正極活物質層とを備え、
    前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に形成された負極活物質層とを備え、
    前記捲回電極体は、第3の極板を備え、
    前記捲回電極体の捲き始めの端部および捲き終わりの端部の少なくとも一方において、前記負極が、前記捲回電極体の周方向に前記正極よりも伸長することにより、前記負極の前記負極活物質層が、前記正極活物質層と対向していない部分が形成されており、
    前記第3の極板が、前記セパレータを介して前記負極活物質層の前記正極活物質層と対向していない部分と対向し、かつ前記正極とは接しないように配置されており、
    前記第3の極板が、前記正極と同じ材料、またはコバルト酸リチウム系正極材料から構成されており、
    前記第3の極板が、前記電池ケースの外部に配置される端子と電気的に接続されていない、
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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