JP6963453B2 - Chip-type piezoelectric device and its manufacturing method - Google Patents
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Description
本開示は、水晶振動子等の圧電デバイス及びその製造方法に関する。 The present disclosure relates to a piezoelectric device such as a crystal oscillator and a method for manufacturing the same.
圧電素子と、他の電子素子とを有する圧電デバイスが知られている(例えば特許文献1)。特許文献1では、水晶素子と、温度センサと、これらをパッケージングするパッケージとを有する水晶振動子が開示されている。特許文献1のパッケージは、水晶素子が収容される第1凹部と、その背面に開口し、温度センサが収容される第2凹部とを有している。
A piezoelectric device having a piezoelectric element and another electronic element is known (for example, Patent Document 1).
圧電素子及び電子素子を好適にパッケージングできる圧電デバイス及びその製造方法が提供されることが望まれる。 It is desired to provide a piezoelectric device capable of suitably packaging a piezoelectric element and an electronic element, and a method for manufacturing the same.
本開示の一態様に係るチップ型圧電デバイスは、圧電素子及び当該圧電素子を空間内に気密封止している保持器を有している圧電振動子と、電子素子と、前記圧電振動子及び前記電子素子が埋設されているとともに、下面から前記圧電振動子の下面及び前記電子素子の下面を露出させている封止部と、前記封止部の下面に重なっている絶縁層と、前記絶縁層の下面に位置しており、前記圧電振動子及び前記電子素子の少なくとも一方に電気的に接続されている外部端子と、を有している。 The chip-type piezoelectric device according to one aspect of the present disclosure includes a piezoelectric element, a piezoelectric vibrator having a cage in which the piezoelectric element is hermetically sealed in space, an electronic element, the piezoelectric vibrator, and the piezoelectric vibrator. A sealing portion in which the electronic element is embedded and the lower surface of the piezoelectric vibrator and the lower surface of the electronic element are exposed from the lower surface, an insulating layer overlapping the lower surface of the sealing portion, and the insulation. It is located on the lower surface of the layer and has an external terminal that is electrically connected to at least one of the piezoelectric vibrator and the electronic element.
一例において、前記電子素子は、前記絶縁層側の表面で温度を検出する温度センサを含んでいる。 In one example, the electronic device includes a temperature sensor that detects a temperature on the surface on the insulating layer side.
一例において、前記電子素子は、前記絶縁層に対向しているとともに前記封止部に埋設されているセンサ基板と、前記センサ基板の前記絶縁層側に位置している、電気的特性が温度に応じて変化する測温部と、を有している。 In one example, the electronic element is located on the sensor substrate facing the insulating layer and embedded in the sealing portion and on the insulating layer side of the sensor substrate, and the electrical characteristics are temperature. It has a temperature measuring unit that changes according to the situation.
一例において、前記電子素子は、前記絶縁層に対向しているとともに前記封止部に埋設されている半導体基板を有しており、前記半導体基板の前記絶縁層側の主面は、ダイオードを構成しているp型領域及びn型領域を含んでいる。 In one example, the electronic element has a semiconductor substrate facing the insulating layer and embedded in the sealing portion, and the main surface of the semiconductor substrate on the insulating layer side constitutes a diode. It contains a p-type region and an n-type region.
本開示の一態様に係るチップ型圧電デバイスの製造方法は、支持体上の複数の第1領域それぞれに、圧電振動子及び電子素子を配置する配置ステップと、前記配置ステップの後に、未硬化状態の封止材を前記支持体上に前記複数の第1領域に亘って供給して硬化させ、これにより、前記複数の第1領域に重なる複数の第2領域を有しているとともに当該複数の第2領域それぞれにおいて前記圧電振動子及び前記電子素子が硬化状態の前記封止材に埋設されているウェハを形成するウェハ形成ステップと、前記封止ステップの後に、前記ウェハから前記支持体を除去する除去ステップと、前記除去ステップの後に、前記ウェハの前記支持体が除去された面に、絶縁層と、前記複数の第2領域の前記圧電振動子及び前記電子素子の少なくとも一方に接続されている複数の導体とを設ける再配線ステップと、前記再配線ステップの後に、前記複数の第2領域を個片化する個片化ステップと、を有している。 The method for manufacturing a chip-type piezoelectric device according to one aspect of the present disclosure includes an arrangement step of arranging a piezoelectric vibrator and an electronic element in each of a plurality of first regions on a support, and an uncured state after the arrangement step. The encapsulant is supplied onto the support over the plurality of first regions and cured, thereby having a plurality of second regions overlapping the plurality of first regions and the plurality of said. A wafer forming step of forming a wafer in which the piezoelectric vibrator and the electronic element are embedded in the encapsulant in a cured state in each of the second regions, and after the encapsulation step, the support is removed from the wafer. After the removal step, the support is removed from the wafer, and the insulating layer is connected to at least one of the piezoelectric vibrator and the electronic element in the plurality of second regions. It has a rewiring step for providing the plurality of conductors, and an individualizing step for individualizing the plurality of second regions after the rewiring step.
上記の構成によれば、圧電素子及び電子素子を好適にパッケージングできる。 According to the above configuration, the piezoelectric element and the electronic element can be suitably packaged.
以下、図面を参照して本開示に係る実施形態について説明する。なお、図面には、便宜的に、D1軸、D2軸及びD3軸からなる直交座標系を付すことがある。実施形態に係るチップ型水晶デバイスは、いずれの方向が上方又は下方として用いられてもよい。ただし、以下では、便宜上、D3軸正側を上方として、又は現に説明している図面の紙面上方を上方として、上面又は下面等の用語を用いることがある。 Hereinafter, embodiments according to the present disclosure will be described with reference to the drawings. For convenience, the drawings may be provided with an orthogonal coordinate system including the D1 axis, the D2 axis, and the D3 axis. The chip-type crystal device according to the embodiment may be used in any direction as upward or downward. However, in the following, for convenience, terms such as the upper surface or the lower surface may be used with the positive side of the D3 axis as the upper side or the upper side of the paper surface of the drawing actually described as the upper side.
(チップ型水晶デバイスの全体構成)
図1(a)は、実施形態に係るチップ型水晶デバイス1(以下、「チップ1」ということがある。)の外観を示す天面1a側から見た斜視図である。図1(b)は、チップ1の外観を示す底面1b側から見た斜視図である。
(Overall configuration of chip-type crystal device)
FIG. 1A is a perspective view showing the appearance of the chip-type crystal device 1 (hereinafter, may be referred to as “
チップ1は、例えば、概ね直方体状に形成されている。チップ1の大きさは適宜に設定されてよい。一例を挙げると、平面視における1辺の長さは1mm以上5mm以下であり、厚さは、0.4mm以上2mm以下(ただし、平面視の短辺よりも小さい)である。チップ1の底面1bには、複数(図示の例では4つ)の外部端子3が露出している。チップ1は、例えば、不図示の回路基板に対して底面1bを対向させて配置され、回路基板に設けられたパッドと複数の外部端子3とがはんだ等からなるバンプを介して接合されることにより回路基板に実装される。
The
チップ1は、例えば、温度センサ付水晶振動子として機能するように構成されている。従って、例えば、チップ1は、複数の外部端子3の2つを介して不図示の回路基板に設けられた発振回路と接続され、固有振動を生じることにより一定の周波数の発振信号の生成に寄与する。また、チップ1は、例えば、チップ1の内部の温度に応じた信号強度の電気信号を複数の外部端子3の他の1つ又は2つを介して出力する。なお、当該他の2つの外部端子3の一方は、基準電位が付与されるものであってもよい。
The
チップ1は、例えば、水晶振動子5と、温度センサ130と、これらを封止する封止部9と、水晶振動子5及び温度センサ130と不図示の回路基板とを電気的に接続する再配線層11とを有している。
The
封止部9は、概ね直方体状に形成されており、天面1aと、その反対側に面する平面状の下面9aを有している。水晶振動子5及び温度センサ130は、封止部9の下面9aから下面を露出させつつ封止部9に埋設されている。再配線層11は、下面9aに重なっており、再配線層11の下面に上述の複数の外部端子3を有している。水晶振動子5及び温度センサ130は、再配線層11を介して複数の外部端子3と電気的に接続されている。このように、封止部9及び再配線層11によって、水晶振動子5及び温度センサ130をパッケージングするパッケージが構成されている。
The sealing
(水晶振動子)
図3は、水晶振動子5の構成を示す分解斜視図である。図4は、図3のIV−IV線における断面図である。
(Crystal oscillator)
FIG. 3 is an exploded perspective view showing the configuration of the
水晶振動子5は、水晶素子120と、水晶素子120を気密封止する保持器118とを有している。保持器118は、水晶素子120が収容される凹部K1が形成されているパッケージ110と、凹部K1の開口を塞いで凹部K1内を気密封止する蓋体140とを有している。
The
(水晶振動子のパッケージ)
パッケージ110は、例えば、基板部110aと、基板部110aに重なる枠部110bとを有している。凹部K1は、基板部110aの上面と、枠部110bの内側面とで構成されている。基板部110a及び枠部110bの平面視における形状は例えば矩形である。基板部110a及び枠部110bは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料である絶縁層からなる。基板部110a又は枠部110bは、絶縁層を1層用いたものであっても、絶縁層を複数層積層したものであってもよい。
(Crystal oscillator package)
The
基板部110aの上面には、水晶素子120を接合するための一対の電極パッド111が設けられている。一対の電極パッド111は、基板部110aの一辺に沿うように隣接して設けられている。
A pair of
基板部110aの下面の四隅には、水晶振動子5と他の電子回路とを接続するための一対の第一外部接続用電極端子G1及び一対の第二外部接続用電極端子G2が設けられている。一対の第一外部接続用電極端子G1は、基板部110aの下面の対角に位置するように設けられている。また、第二外部接続用電極端子G2は、第一外部接続用電極端子G1が設けられている対角とは異なる基板部110aの対角に位置するように設けられている。
A pair of first external connection electrode terminals G1 and a pair of second external connection electrode terminals G2 for connecting the
特に図示しないが、基板部110aの表面及び内部には、一対の電極パッド111と、一対の第一外部接続用電極端子G1とを電気的に接続するための配線パターン及びビア導体が設けられている。一対の第二外部接続用電極端子G2は、例えば、電気的に浮遊状態とされ、又は基準電位が付与される。一対の第二外部接続用電極端子G2のいずれか又は双方は、パッケージ110内の不図示のビア導体及び封止用導体パターン112を介して蓋体140と接続されていてもよい。
Although not particularly shown, wiring patterns and via conductors for electrically connecting the pair of
封止用導体パターン112は、枠部110bと蓋体140とを封止部材141を介して接合する際に、封止部材141の濡れ性をよくする役割を果たしている。封止用導体パターン112は、例えばタングステン又はモリブデン等から成る導体パターンの表面にニッケルメッキ及び金メッキを順次施すことによって、例えば10〜25μmの厚みに形成されている。
The sealing
(蓋体)
蓋体140は、例えば、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなる。このような蓋体140は、真空状態にある凹部K1又は窒素ガスなどが充填された凹部K1を気密的に封止するためのものである。具体的には、蓋体140は、所定雰囲気で、パッケージ110の枠部110b上に載置され、枠部110bの封止用導体パターン112と蓋体140の封止部材141とが溶接されるように所定電流を印加してシーム溶接を行うことにより、枠部110bに接合される。
(Cover)
The
封止部材141は、パッケージ110の枠部110b上面に設けられた封止用導体パターン112に相対する蓋体140の箇所に設けられている。封止部材141は、例えば、銀ロウ又は金錫によって設けられている。銀ロウの場合は、その厚みは、10〜20μmである。例えば、成分比率は、銀が72〜85%、銅が15〜28%のものが使用されている。金錫の場合は、その厚みは、10〜40μmである。例えば、成分比率が、金が78〜82%、錫が18〜22%のものが使用されている。
The sealing
(水晶素子)
水晶素子120は、図4に示されているように、導電性接着剤150を介して電極パッド111上に接合されている。水晶素子120は、安定した機械振動と圧電効果により、電子装置等の基準信号を発振する役割を果たしている。
(Crystal element)
As shown in FIG. 4, the
水晶素子120は、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに励振用電極122、接続用電極123及び引き出し電極124を被着させた構造を有している。励振用電極122は、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに金属を所定のパターンで被着・形成したものである。引き出し電極124は、励振用電極122から水晶素板121の短辺に向かって延出されている。接続用電極123は、引き出し電極124と接続されており、水晶素板121の長辺又は短辺に沿った形状で設けられている。
The
本実施形態においては、電極パッド111と接続されている水晶素子120の一端を基板部110aの上面と接続した固定端とし、他端を基板部110aの上面と間を空けた自由端とした片保持構造にて水晶素子120が基板部110a上に固定されている。
In the present embodiment, one end of the
水晶素板121の固定端側の外周縁は、平面視して、基板部110aの一辺と平行であり、枠部110bの内周縁に近付くように設けられている。このようにすることにより、水晶素子120の実装位置を視覚的によりわかりやすくすることができるので、水晶振動子の生産性を向上させることが可能となる。
The outer peripheral edge of the
ここで、水晶素子120の動作について説明する。水晶素子120は、外部からの交番電圧が接続用電極123から引き出し電極124及び励振用電極122を介して水晶素板121に印加されると、水晶素板121が所定の振動モード及び周波数で励振を起こすようになっている。
Here, the operation of the
ここで、水晶素子120の作製方法について説明する。まず、水晶素子120は、人工水晶体を所定のカットアングルで切断して水晶素板121を得る。次に、水晶素板121の外周部と比べて水晶素板121の中央部が厚くなるように、水晶素板121の外周の厚みを薄くするベベル加工を行う。そして、水晶素板121の両主面にフォトリソグラフィー技術、蒸着技術又はスパッタリング技術によって、金属膜を被着させることにより、励振用電極122、接続用電極123及び引き出し電極124を形成する。このようにして水晶素子120が作製される。なお、主面は、板状部材の最も広い面(すなわち表面及び裏面)を意味する。以下、同様である。
Here, a method of manufacturing the
水晶素子120の基板部110aへの接合方法について説明する。まず、導電性接着剤150は、例えばディスペンサによって電極パッド111上に塗布される。水晶素子120は、導電性接着剤150上に搬送され、導電性接着剤150上に載置される。そして導電性接着剤150は、加熱硬化させることによって、硬化収縮される。水晶素子120は、一対の電極パッド111に接合される。
A method of joining the
導電性接着剤150は、シリコーン樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケル又は鉄のうちのいずれか、或いはこれらの組み合わせを含むものが用いられている。また、バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はビスマレイミド樹脂が用いられる。
The
(温度センサ)
図5(a)は、温度センサ130の外観を示す平面図である。図5(b)は、温度センサ130の半導体基板132の構成を示す平面図である。図5(c)は、図5(a)のVc−Vc線における断面図である。ただし、便宜上、半導体基板132の断面にハッチングは付していない。
(Temperature sensor)
FIG. 5A is a plan view showing the appearance of the
温度センサ130は、ダイオードを含むものであり、アノード端子131b及びカソード端子131aを有している。温度センサ130は、アノード端子131bからカソード端子131aへは電流を流すが、カソード端子131aからアノード端子131bへはほとんど電流を流さない順方向特性を有している。温度センサ130の順方向特性は、温度によって大きく変化する。具体的には、温度センサ130に一定電流を流したときの順方向電圧は、温度変化に対して線形的(直線的)に変化する。この電圧を測定することによって、温度情報を得ることができる。温度情報は、例えば、図示しない電子機器等のメインIC(Integrated Circuit)によって、温度変化に起因する水晶振動子の特性変化の補償に利用される。
The
温度センサ130には、1〜200μAの電流が流れるため、電子機器のマザーボード上に配置された回路が高インピーダンスの場合でも、十分な電流が確保できる。その結果、温度センサ130に電流値が小さいことにより生じるノイズが重畳することを低減することができる。また、温度センサ130の順方向電圧を超えない限り、急激に流れる電流量が大きくなることはないため、温度センサ130の発熱量を低減することができ、水晶素子120の実際の温度との読み取り誤差を小さくすることで、高精度の補正が可能となる。よって、水晶振動子は、水晶素子120の発振周波数に関する温度補償の精度を向上させることができる。
Since a current of 1 to 200 μA flows through the
温度センサ130は、半導体基板132の主面132a上にカソード端子131a及びアノード端子131bが設けられて構成されている。すなわち、温度センサ130は、ベアチップであり、半導体基板132を囲むパッケージを有していない。
The
半導体基板132は、例えば、その全面に亘って概ね一定の厚さを有している。半導体基板132の平面形状は、適宜に設定されてよいが、例えば、概略、矩形(図示の例では長方形)である。カソード端子131a及びアノード端子131bは、矩形の2辺(図示の例では短辺)の互いに対向する方向(D1軸方向)において互いに離間して配置されている。
The
半導体基板132は、主面132a内に、p型半導体からなるp型領域132p、及びn型半導体からなるn型領域132nを有している。より具体的には、半導体基板132は、n型半導体からなるn型層133nと、n型層133nの一部の領域においてn型層133n上に位置している、p型半導体からなるp型層133pとを有している。そして、p型層133pによってp型領域132pが構成され、n型層133nのうちp型層133pの非配置領域によってn型領域132nが構成されている。
The
n型層133n及びp型層133pの厚さは適宜に設定されてよい。図示の例では、n型領域132nにおけるn型層133nの厚さは、半導体基板132の厚さとなっている。p型層133pの厚さは、例えば、半導体基板132の厚さの半分以下となっている。
The thicknesses of the n-
p型層133p及びn型層133nは互いに接しており、pn接合を構成している。p型領域132p上にはアノード端子131bが設けられており、n型領域132n上にはカソード端子131aが設けられている。このようにして、半導体基板132にはダイオード134が構成されている。上記の説明から理解されるように、ダイオード134は、いわゆるプレーナ構造のものである。
The p-
このようなダイオード134の製造方法は、寸法等の具体的な条件を除いて公知の種々の製造方法と同様とされてよい。例えば、まず、複数の半導体基板132が多数個取りされるn型半導体ウェハを用意する。n型半導体ウェハは、例えば、リン(P)又はアンチモン(Sb)等を不純物として含むシリコン(Si)ウェハである。次に、p型領域132pとなる領域にマスクを介してホウ素(B)等の不純物を注入する。次に、適宜な薄膜形成法によってアノード端子131b及びカソード端子131aを形成する。その後、半導体ウェハをダイシングして個片化する。
The manufacturing method of such a
以上のような構成のダイオード134においてアノード端子131b及びカソード端子131aに順方向電圧が印加されると、アノード端子131b及びカソード端子131aが主面132a上に位置していることから、矢印y1で示すように、電流は、主面132a付近において流れやすい。別の観点では、電流は、平面視における、p型領域132p及びn型領域132nの境界部132b(pn接合面)を超えるように流れやすい。
When a forward voltage is applied to the
p型層133pは、n型層133n上に位置しているから、矢印y2で示すように、p型層133pの下面とn型層133nとの境界面133b(pn接合面)を介しても電流は流れることが可能である。ただし、境界面133bが主面132aから離れるほど、アノード端子131bから境界面133bを経由してカソード端子131aへ至る電流の経路は長くなる。ひいては、当該経路の抵抗は増加し、電流は流れにくくなる。
Since the p-
従って、ダイオード134においては、半導体基板132内の種々の部位の温度のうち、主面132aにおける温度がダイオード134の順方向特性に及ぼす影響が大きい。境界面133bの位置の深さによって、境界部132b及び境界面133bが順方向特性に及ぼす相対的な割合は変化するが、主面132aにおける温度が順方向特性に及ぼす影響が大きいという傾向自体に変わりはない。
Therefore, in the
なお、仮に、p型層133pが半導体基板132の厚さと同等であっても、アノード端子131b及びカソード端子131aが主面132a上に位置していることによって、上記と同様に半導体基板132の下面側(D3軸正側)に流れる電流は小さくなっていくから、主面132aにおける温度が順方向特性に及ぼす影響が大きいという傾向自体に変わりはない。
Even if the p-
従って、ダイオード134は、主面132aを構成するp型領域132p上にアノード端子131bが設けられ、主面132aを構成するn型領域132n上にカソード端子131aが設けられていることにより、表面(主面132a)で温度を検出する(主面132aの温度を検出する)構成となっているといえる。
Therefore, the
p型層133pが薄いほど、境界部132b及び境界面133bの温度は、主面132aの温度に近くなるから、主面132aの温度を精度良く検出することができる。例えば、p型層133pの厚さは、半導体基板132の厚さの1/2以下又は1/5以下とされてよい。
The thinner the p-
なお、p型層133pは、半導体基板132の主面132a側の一部にのみ形成されており、アノード端子131b及びカソード端子131aが主面132a上に位置しているから、半導体基板132のうち、主面132a側の一部にダイオード134が構成されていると捉えられてよい。この観点からも、温度センサ130は、表面(主面132a)で温度を検出するセンサであるといってよい。
The p-
図示の例では、n型半導体ウェハの一部をp型半導体にする態様を例にとったが、p型半導体ウェハの一部をn型半導体にしてもよい。すなわち、ダイオード134は、p型層の一部の領域においてn型層がp型層上に位置し、これにより、主面132a内にp型領域132p及びn型領域132nが構成されてもよい。
In the illustrated example, a mode in which a part of the n-type semiconductor wafer is made into a p-type semiconductor is taken as an example, but a part of the p-type semiconductor wafer may be made into an n-type semiconductor. That is, in the
(封止部)
図1及び図2に戻って、封止部9は、チップ1の外形を再配線層11と共に構成している。封止部9の外形は、例えば、概略、直方体状である。封止部9は、例えば、樹脂によって構成されている。樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂であり、熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂若しくはフェノール樹脂である。樹脂には、当該樹脂よりも熱膨張係数が低い材料により形成された絶縁性粒子からなるフィラーが混入されていてもよい。絶縁性粒子の材料は、例えば、シリカ、アルミナ、フェノール、ポリエチレン、グラスファイバー、グラファイトフィラーである。封止部9の寸法は、チップ1内部の素子(ここでは水晶振動子5及び温度センサ130)の保護及び/又は絶縁等の観点から適宜に設定されてよい。
(Sealing part)
Returning to FIGS. 1 and 2, the sealing
(再配線層)
再配線層11は、概ね一定の厚さの層状に形成されている。その平面形状は、例えば、概ね封止部9の下面9aの平面形状に一致する形状であり、本実施形態では矩形である。再配線層11は、例えば、絶縁層15と、絶縁層15の内部に設けられた複数の接続導体17と、絶縁層15の下面(封止部9とは反対側の面)に設けられた既述の複数の外部端子3とを有している。
(Rewiring layer)
The
絶縁層15は、例えば、絶縁性を有する複数の層が積層されて構成されている。絶縁層15を構成する複数の層は、互いに同一の材料から構成されていてもよいし、互いに異なる材料から構成されていてもよい。また、当該材料は、樹脂等の有機材料であってもよいし、SiO2等の無機材料であってもよいし、無機材料からなるフィラーが混入された樹脂のように、有機材料と無機材料とが混合されたものであってもよい。絶縁層15の厚さ及び絶縁層15を構成する複数の層それぞれの厚さは、チップ1内部の素子(ここでは水晶振動子5及び温度センサ130)の保護及び/又は絶縁等の観点から適宜に設定されてよい。
The insulating
複数の接続導体17は、例えば、水晶振動子5(一対の第一外部接続用電極端子G1)と2つの外部端子3とを接続する2つの接続導体17と、温度センサ130(アノード端子131b及びカソード端子131a)と他の2つの外部端子3とを接続する2つの接続導体17とを含んでいる。
The plurality of connecting
なお、アノード端子131b及びカソード端子131aの一方と接続される外部端子3は、基準電位と接続されていてもよい。別の観点では、温度センサ130の温度に応じた電圧(信号)は、アノード端子131b及びカソード端子131aの他方と接続される外部端子3を介して水晶振動子の外へ出力されてよい。
The
接続導体17は、例えば、符号は付さないが、絶縁層15の少なくとも一部を絶縁層15の厚さ方向に貫通するビア導体、及び絶縁層15の内部で絶縁層15に平行に延びる配線パターンとを含んでいる。なお、チップ1内の電子素子(5、130)の端子と複数の外部端子3との位置関係及び接続関係によっては、上記配線パターンは設けられなくてもよい。この場合、絶縁層15は、一の絶縁性の層から構成されていてもよい。
The connecting
(各部の位置関係)
水晶振動子5は、一対の第一外部接続用電極端子G1及び一対の第二外部接続用電極端子G2を封止部9の下面9aから露出させるようにして封止部9に埋設されている。水晶振動子5のパッケージ110の下面と封止部9の下面9aとは概ね面一である。同様に、温度センサ130は、アノード端子131b及びカソード端子131aを封止部9の下面9aから露出させるようにして封止部9に埋設されている。温度センサ130の半導体基板132の下面と封止部9の下面9aとは概ね面一である。そして、再配線層11は、封止部9の下面9a、水晶振動子5の封止部9から露出している部分及び温度センサ130の封止部9から露出している部分を覆っている。
(Positional relationship of each part)
The
平面視における水晶振動子5と温度センサ130との位置関係及び距離は適宜に設定されてよい。例えば、温度センサ130は、水晶振動子5に対して、水晶振動子5の短手方向(D2軸方向)に位置している。別の観点では、温度センサ130は、水晶振動子5に対して、水晶素子120の固定端と自由端とを結ぶ方向(D1軸方向)に対して直交する方向に位置している。また、例えば、当該短手方向に見て、温度センサ130は、水晶振動子5のD1軸方向における長さの範囲内に収まっている。ただし、温度センサ130は、水晶振動子5に対して水晶振動子5の長手方向に位置するなどしてもよい。
The positional relationship and distance between the
また、例えば、温度センサ130は、平面視したときに、水晶素子120の固定端と自由端とを結ぶ方向において、温度センサ130の中心(図形重心)が、水晶振動子5の中心(図形重心)に対して、固定端側(−D1側)に位置するように配置されている。ただし、温度センサ130は、水晶素子120の固定端と自由端とを結ぶ方向において、その中心が水晶振動子5の中心に一致してもよいし、自由端側に位置してもよい。
Further, for example, in the
また、例えば、温度センサ130は、その短手方向を温度センサ130と水晶振動子5との並び方向(D2軸方向)に合わせるように配置されている。別の観点では、温度センサ130は、アノード端子131b及びカソード端子131aの並び方向を、温度センサ130と水晶振動子5との並び方向に直交させるように配置されている。ただし、温度センサ130は、上記とは90°方向が異なっていてもよい。
Further, for example, the
(チップ型水晶デバイスの製造方法)
図6は、チップ1の製造方法の手順の一例を示すフローチャートである。図7(a)〜図8(c)は、チップ1の製造方法を説明するための断面図である。製造工程は、図7(a)から図8(c)へ順に進む。図9(a)〜図9(d)は、チップ1の製造方法を説明するための斜視図である。
(Manufacturing method of chip type crystal device)
FIG. 6 is a flowchart showing an example of the procedure of the manufacturing method of the
ステップST1、図7(a)及び図9(a)では、支持体51を準備する。支持体51は、例えば、図9(a)に示すように、平坦な上面51aを有する部材であり、例えば、基板状である。その平面形状は適宜なものとされてよい。上面51aは、複数の第1領域51bを有している。各第1領域51bは、チップ1と同等の広さを有している。また、支持体51は、例えば、図7(a)に示すように、樹脂シート53に粘着剤54が塗布されて構成され、不図示の支持具に支持される。なお、支持体51は、不図示の支持具の平坦な上面に接着材若しくは粘着材が塗布されて形成されていてもよい。
In steps ST1, FIG. 7 (a) and FIG. 9 (a), the
なお、図7(a)〜図8(c)では、2つの第1領域51bに相当する部分が図示されている。図9(b)及び図9(d)では、1つの第1領域51bに相当する部分が図示されている。
In addition, in FIGS. 7A to 8C, the portions corresponding to the two
ステップST2、図7(b)及び図9(b)では、支持体51の複数の第1領域51bそれぞれにおいて、支持体51の上面51a上に水晶振動子5及び温度センサ130を配置する。水晶振動子5は、外部端子3側を上面51aに向けて配置される。同様に、温度センサ130は、カソード端子131a及びアノード端子131bを上面51aに向けて配置される。
In steps ST2, 7 (b) and 9 (b), the
ステップST3及び図7(c)では、未硬化状態の封止材55を支持体51上に複数の第1領域51bに亘って供給して硬化させる。これにより、複数の第1領域51bに重なる複数の第2領域57b(図9(c))を有するウェハ57が構成される。複数の第2領域57bそれぞれにおいては、水晶振動子5及び温度センサ130が硬化状態の封止材55に埋設されている。封止材55は、封止部9となるものである。
In step ST3 and FIG. 7 (c), the
封止材55の供給方法は適宜なものとされてよい。例えば、ディスペンサやスクリーン印刷によって液状の封止材55が供給されてもよいし、加熱により液状の封止材55になるシート状成形体が配置されてもよい。
The method of supplying the sealing
封止材55の硬化は、加圧を行いつつ封止材55を加熱することによってなされる。その具体的方法は適宜なものとされてよい。例えば、支持体51を支持する不図示の支持具のヒータによって加熱したり、及び/又は上方からヒータを有する型によって封止材55を押圧してもよい。
The sealing
ステップST4、図8(a)、図9(c)及び図9(d)では、支持体51がウェハ57から除去される。支持体51の除去は、剥離によるものであってもよいし、支持体51を溶融させたり、薬液に溶かしたりすることによって除去するものであってもよい。また、支持体51が除去された面は、適宜に洗浄及び/又は研削若しくは研磨が行われてもよい。
In steps ST4, 8 (a), 9 (c) and 9 (d), the
ステップST5及び図8(b)では、ウェハ57の、支持体51が除去された面に、再配線層11が設けられる。再配線層11の形成には、例えば、アディティブ法又はセミアディティブ法等の公知の方法が用いられてよい。
In step ST5 and FIG. 8B, the
ステップST6及び図8(c)では、ウェハ57をダイシングして個片化する。これにより、チップ1が作製される。なお、ダイシングは、公知の方法によって行われてよく、例えば、ダイシングブレードによって行われてもよいし、レーザによって行われてもよい。
In step ST6 and FIG. 8C, the
以上のとおり、チップ1は、水晶振動子5と、温度センサ130と、封止部9と、絶縁層15と、外部端子3とを有している。水晶振動子5は、水晶素子120及び水晶素子120を空間内(凹部K1内)に気密封止する保持器118(パッケージ110及び蓋体140)を有している。封止部9は、水晶振動子5及び温度センサ130が埋設されているとともに、下面9aから水晶振動子5の下面及び温度センサ130の下面を露出させている。絶縁層15は、封止部9の下面9aに重なっている。外部端子3は、絶縁層15の下面に位置しており、水晶振動子5及び温度センサ130の少なくとも一方に電気的に接続されている。
As described above, the
すなわち、水晶素子120は、直接的には保持器118によって気密封止され、封止部9及び再配線層11によって間接的に気密封止され、その一方で、温度センサ130は、封止部9及び再配線層11によって直接的に気密封止されている。これにより、例えば、振動可能にパッケージングされる必要がある水晶素子120を空間内に配置しつつ、そのような必要がない温度センサ130を簡素にパッケージングすることができる。また、例えば、市販の水晶振動子5を用いて温度センサ付水晶振動子を実現することができる。
That is, the
本実施形態では、電子素子は、絶縁層15側の表面で温度を検出する温度センサ130を含んでいる。
In the present embodiment, the electronic element includes a
ここで、水晶振動子5の外部環境の温度が変化した場合について考える。このような場合、上述のように保持器118、封止部9及び再配線層11によって水晶素子120をパッケージングしている構成においては、外部環境の温度変化は、再配線層11を介して水晶素子120へ伝わりやすい。
Here, consider the case where the temperature of the external environment of the
その理由としては、例えば、以下のものが挙げられる。凹部K1内は真空とされており(厳密には減圧されており)、理論上は、外部環境の温度変化は、水晶素子120の周囲の空間を介しては水晶素子120に伝わらない。または、凹部K1内に気体が封入されていても、気体及びパッケージ110の熱伝導率は相対的に低いから、外部環境の温度変化は、水晶素子120の周囲の空間を介しては水晶素子120に伝わりにくい。一方で、水晶素子120は、基板部110aの上面に実装されている(導電性接着剤150によって基板部110aに接合されている)から、基板部110aの温度変化の影響を受けやすい。そして、基板部110aは、再配線層11に重なっているから、水晶素子120の温度は、再配線層11の温度の影響を受けやすい。また、一般に、導電体(金属)は、絶縁体よりも熱伝導率が高い。一方で、外部端子3から第一外部接続用電極端子G1及び電極パッド111を経由して水晶素子120の励振用電極122まで、導電体の経路が構成されている。これによっても水晶素子120の温度は、再配線層11の温度の影響を受けやすい。
The reasons for this include, for example, the following. The inside of the recess K1 is evacuated (strictly speaking, the pressure is reduced), and theoretically, the temperature change of the external environment is not transmitted to the
一方、絶縁層15(再配線層11)側の主面132aで温度を検出する温度センサ130を用いることによって、本実施形態とは異なり、温度センサのチップ全体で温度を検出する態様に比較して、検出温度が再配線層11(別の観点では基板部110a)の温度に追従しやすくなる。温度センサ130は、再配線層11に直接に当接しているから、一層、検出温度は再配線層11の温度に追従しやすくなる。従って、検出温度が水晶素子120の温度に追従しやすくなり、検出温度に基づく温度補償を高精度に行うことができる。
On the other hand, unlike the present embodiment, by using the
また、本実施形態では、温度センサ130は、絶縁層15に対向しているとともに封止部9に埋設されているセンサ基板(半導体基板132)と、センサ基板の絶縁層15側に位置している、電気的特性が温度に応じて変化する測温部(ダイオード134)と、を有している。
Further, in the present embodiment, the
別の観点では、温度センサ130は、絶縁層15に対向しているとともに封止部9に埋設されている半導体基板132を有しており、半導体基板132の絶縁層15側の主面132aは、ダイオード134を構成しているp型領域132p及びn型領域132nを含んでいる。
From another viewpoint, the
すなわち、温度センサ130は、ベアチップ又はWLP(ウェハレベルパッケージ)式のチップ等である。従って、例えば、チップ1の小型化を図ることができる。また、例えば、パッケージングされている場合に比較して、ダイオード134(測温部)は、基板部110aの温度の影響を直接的に受けることになり、温度センサ130の感度が向上する。
That is, the
また、本実施形態に係るチップ1の製造方法は、配置ステップ(ST2)、ウェハ形成ステップ(ST3)、除去ステップ(ST4)、再配線ステップ(ST5)及び個片化ステップ(ST6)を有している。配置ステップは、支持体51上の複数の第1領域51bそれぞれに、水晶振動子5及び電子素子(温度センサ130)を配置する。ウェハ形成ステップは、配置ステップの後に、未硬化状態の封止材55を支持体51上に複数の第1領域51bに亘って供給して硬化させる。これにより、複数の第1領域51bに重なる複数の第2領域57bを有しているとともに複数の第2領域57bそれぞれにおいて水晶振動子5及び温度センサ130が硬化状態の封止材55に埋設されているウェハ57が形成される。除去ステップは、封止ステップの後に、ウェハ57から支持体51を除去する。再配線ステップは、除去ステップの後に、ウェハ57の支持体51が除去された面に、絶縁層15と、複数の第2領域57bの水晶振動子5及び温度センサ130の少なくとも一方に接続されている複数の導体(3及び17)とを設ける。再配線ステップの後に、複数の第2領域57bを個片化する。
Further, the manufacturing method of the
従って、上述したパッケージの構成を有するチップ1をウェハプロセスによって実現することができる。その結果、生産性が向上する。
Therefore, the
(変形例)
以下、温度センサの構成に係る変形例を示す。なお、以下の変形例の説明では、上記の実施形態の構成と共通または類似する構成について、実施形態の構成に付した符号を用い、また、図示や説明を省略することがある。なお、実施形態の構成と対応(類似)する構成については、実施形態の構成と異なる符号を付した場合においても、特に断りがない点は、実施形態の構成と同様とされてよい。
(Modification example)
Hereinafter, a modified example relating to the configuration of the temperature sensor will be shown. In the following description of the modified example, reference numerals attached to the configuration of the embodiment may be used for the configuration common to or similar to the configuration of the above embodiment, and illustration and description may be omitted. It should be noted that the configuration corresponding to (similar to) the configuration of the embodiment may be the same as the configuration of the embodiment in that there is no particular notice even when a reference numeral different from the configuration of the embodiment is assigned.
既に述べたように、実施形態のn型半導体とp型半導体との上下及び/又は左右の位置関係は逆とされてもよい。図10(a)に示す変形例に係る温度センサ203は、そのような変形がなされている。すなわち、この変形例では、p型層133pの一部の領域においてn型層133nが設けられている。なお、以下に説明する種々の変形例においても、n型半導体とp型半導体との上下及び/又は左右の位置関係は逆とされてよい。
As described above, the vertical and / or horizontal positional relationship between the n-type semiconductor and the p-type semiconductor of the embodiment may be reversed. The
また、図10(a)の変形例では、平面視において、n型領域132nとp型領域132pとの境界部132bは、n型領域132nを囲むように形成されている。このように、n型領域132nとp型領域132pは、半導体基板の主面を一定方向に二分する構成でなくてもよい。
Further, in the modified example of FIG. 10A, the
図10(b)の変形例に係る温度センサ205は、いわゆるウェルを有している。図示の例では、p型の半導体基板207にn型のウェル209が形成され、ウェル209内にp型の層210が形成されている。このようなウェルを設ける変形は、実施形態及び他の変形例のいずれに適用されてもよい。
The
図11(a)は、変形例に係る温度センサ211の断面図である。図11(b)は、温度センサ211の半導体基板の構成を示す平面図である。
FIG. 11A is a cross-sectional view of the
温度センサ211は、実施形態と同様に、ダイオード215を含む半導体基板213を有し、半導体基板213が再配線層11に対向するとともに封止部9に埋設される構成である。ただし、温度センサ211は、ベアチップではなく、いわゆるWLP型のチップとして構成されている。
Similar to the embodiment, the
すなわち、温度センサ211は、半導体基板213、アノード端子131b及びカソード端子131a上に再配線層217を有している。再配線層217は、特に符号を付さないが、例えば、絶縁層と導体層とが適宜な数で積層されて構成されており、最上部には端子が露出している。
That is, the
このように再配線層217を設ければ、例えば、アノード端子131b及びカソード端子131aの温度センサ130内における配置位置(ひいてはn型領域132n及びp型領域132pの配置位置)、再配線層11に接合される端子の温度センサ130内における配置位置、並びにこれらの位置関係の設計の自由度が向上する。
When the
従って、例えば、半導体基板132(n型領域132n)の中心にアノード端子131b(p型領域132p)を位置させつつ、半導体基板213の両端を再配線層11に対して接合してよい。
Therefore, for example, both ends of the
本開示に係る技術は、以上の実施形態及び変形例に限定されず、種々の態様で実施されてよい。 The technique according to the present disclosure is not limited to the above embodiments and modifications, and may be implemented in various embodiments.
チップ型圧電デバイスは、温度センサ付水晶振動子に限定されない。換言すれば、圧電振動子とともに封止される電子素子は、温度センサに限定されないいし、圧電体は、水晶に限定されない。 The chip-type piezoelectric device is not limited to a crystal unit with a temperature sensor. In other words, the electronic element sealed together with the piezoelectric vibrator is not limited to the temperature sensor, and the piezoelectric body is not limited to quartz.
例えば、圧電デバイスは、水晶発振器であってもよい。具体的には、例えば、実施形態において、温度センサ130に代えて、水晶素子120に電圧を印加して発振信号を生成する発振回路を含むICが設けられてもよい。ICは、温度センサを含み、温度補償を行ってもよい。なお、発振回路を有するICが設けられる場合、水晶素子120は、外部端子3ではなく、再配線層11の導体を介してICに接続される。ICは、再配線層11の導体を介して外部端子3とも接続される。
For example, the piezoelectric device may be a crystal oscillator. Specifically, for example, in the embodiment, an IC including an oscillation circuit that applies a voltage to the
温度センサは、表面で温度を検出するものに限定されない。例えば、温度センサは、p型層及びn型層が積層的に配置され、その積層方向の両側にアノード端子及びカソード端子を有するものであってもよいし、積層的に配置された複数の抵抗体(サーミスタ)を含み、温度変化に対する抵抗の変化を利用するものであってもよい。 The temperature sensor is not limited to the one that detects the temperature on the surface. For example, the temperature sensor may be one in which a p-type layer and an n-type layer are arranged in a stacked manner and have anode terminals and cathode terminals on both sides in the stacking direction, or a plurality of resistors arranged in a stacked manner. It may include a body (thermistor) and utilize a change in resistance to a change in temperature.
表面で温度を検出する温度センサはダイオードを有するものに限定されない。また、センサ基板と、センサ基板の再配線層11側に位置する測温部とを有する温度センサ(ベアチップ、WLP型チップ又はこれらに類するチップ)も、ダイオードを有するものに限定されない。例えば、温度センサは、適宜な絶縁基板と、絶縁基板の再配線層11側の主面上に配置された抵抗体とを有し、温度変化に対する抵抗の変化を利用するものであってもよい。
The temperature sensor that detects the temperature on the surface is not limited to the one having a diode. Further, the temperature sensor (bare chip, WLP type chip or similar chip) having the sensor board and the temperature measuring unit located on the
ベアチップ、WLP型チップ又はこれらに類するチップにおいて、センサ基板は、側面及び裏面(測温部とは反対側)に絶縁層及び/又は導体層が設けられていてもよい。換言すれば、半導体基板は、必ずしも一部が露出していなくてもよい。 In a bare chip, a WLP type chip, or a similar chip, the sensor substrate may be provided with an insulating layer and / or a conductor layer on the side surface and the back surface (the side opposite to the temperature measuring portion). In other words, the semiconductor substrate does not necessarily have to be partially exposed.
温度センサがダイオードを含むものである場合において、温度センサは、パッケージングされたものであってもよい。この場合でも、例えば、封止部材内で半導体基板を再配線層11側に寄せたり、ダイオードが形成された面を再配線層11側に向けるように封止部材内で半導体基板が配置されたり、封止部材のうち半導体基板と再配線層11との間に位置する部分の熱伝導率を高くしたりして、表面で温度を検出しているといえる構成を実現することは可能である。また、実施形態では、温度センサは、ダイオードを1つのみ含んでいた。ただし、温度センサは、互いに接続された複数のダイオードを含んでいてもよい。
If the temperature sensor includes a diode, the temperature sensor may be packaged. Even in this case, for example, the semiconductor substrate may be moved toward the
ダイオードとして、pn接合を有するものを例示したが、ダイオードは、PINダイオードのようにpn接合以外の接合面(境界部、境界面)を有するものであってもよい。なお、PINダイオードにおいては、p型領域及びn型領域の境界部(境界面)はi型領域(i型層)である。 As the diode, a diode having a pn junction has been exemplified, but the diode may have a junction surface (boundary portion, boundary surface) other than the pn junction such as a PIN diode. In the PIN diode, the boundary portion (boundary surface) of the p-type region and the n-type region is the i-type region (i-type layer).
ダイオードは、他の素子として機能可能な構成であっても構わない。例えば、温度センサは、トランジスタを含み、温度センサの配線又は再配線層11の配線によってベースとコレクタとが短絡されることなどにより、トランジスタの一部がダイオードとして機能してもよい。
The diode may have a configuration capable of functioning as another element. For example, the temperature sensor may include a transistor, and a part of the transistor may function as a diode because the base and the collector are short-circuited by the wiring of the temperature sensor or the wiring of the
ダイオードは、半導体基板の主面にp型領域及びn型領域が形成されるプレーナ構造に限定されず、p型層とn型層とが積層され、その積層方向に電流が流れる構造のものであってもよい。この場合であっても、ダイオードが温度センサ内で基板部側の表面に偏って設けられていれば、基板部側の表面で温度を検出しているといえる。 The diode is not limited to a planar structure in which a p-type region and an n-type region are formed on the main surface of a semiconductor substrate, but has a structure in which a p-type layer and an n-type layer are laminated and a current flows in the stacking direction. There may be. Even in this case, if the diode is provided unevenly on the surface on the substrate side in the temperature sensor, it can be said that the temperature is detected on the surface on the substrate side.
また、ダイオードは、実施形態に示した以外に、適宜な層等を有していてよい。例えば、半導体基板上に位置する酸化膜(例えばSiO2膜)、ゲートリング及びパッシベーション膜等を適宜に有していてもよい。 Further, the diode may have an appropriate layer or the like other than those shown in the embodiment. For example, an oxide film (for example, SiO 2 film), a gate ring, a passivation film, etc. located on the semiconductor substrate may be appropriately provided.
圧電振動子及び/又は電子素子(温度センサ)は、天面が封止部の天面から露出していてもよい。また、封止部は、天面及び/又は側面が、互いに異なる材料からなる多層構造とされていてもよい。例えば、封止部は、その内面及び/又は外面の一部又は全部に、封止部の内部を構成する材料とは異なる材料からなるフィルムを含んでいてもよい。再配線層は、外部端子上に、又は外部端子としてバンプを有していてもよい。 The top surface of the piezoelectric vibrator and / or the electronic element (temperature sensor) may be exposed from the top surface of the sealing portion. Further, the sealing portion may have a multilayer structure in which the top surface and / or the side surface are made of different materials. For example, the sealing portion may include a film made of a material different from the material constituting the inside of the sealing portion on a part or all of the inner surface and / or the outer surface thereof. The rewiring layer may have bumps on or as external terminals.
1…チップ型水晶デバイス(チップ型圧電デバイス)、3…外部端子、5…水晶振動子(圧電振動子)、9…封止部、15…絶縁層、118…保持器、120…水晶素子(圧電素子)、130…温度センサ(電子素子)。 1 ... Chip type crystal device (chip type piezoelectric device), 3 ... External terminal, 5 ... Crystal oscillator (piezoelectric oscillator), 9 ... Sealing part, 15 ... Insulation layer, 118 ... Cage, 120 ... Crystal element (120 ... Crystal element ( Piezoelectric element), 130 ... Temperature sensor (electronic element).
Claims (4)
電子素子と、
前記圧電振動子及び前記電子素子が埋設されているとともに、前記圧電振動子の下面及び前記電子素子の下面を覆っていない封止部と、
前記封止部の下面、前記圧電振動子の下面の一部及び前記電子素子の下面の一部に重なっている絶縁層と、
前記絶縁層の下面に位置しており、前記圧電振動子及び前記電子素子の少なくとも一方に電気的に接続されている外部端子と、
を有しており、
前記電子素子は、前記絶縁層側の表面のみで温度を検出する温度センサを含んでいる
チップ型圧電デバイス。 A piezoelectric element and a piezoelectric vibrator having a cage that airtightly seals the piezoelectric element in space.
With electronic devices
A sealing portion in which the piezoelectric vibrator and the electronic element are embedded and which does not cover the lower surface of the piezoelectric vibrator and the lower surface of the electronic element.
An insulating layer that overlaps the lower surface of the sealing portion, a part of the lower surface of the piezoelectric vibrator, and a part of the lower surface of the electronic element.
An external terminal located on the lower surface of the insulating layer and electrically connected to at least one of the piezoelectric vibrator and the electronic element.
Have and
The electronic element is a chip-type piezoelectric device including a temperature sensor that detects a temperature only on the surface on the insulating layer side.
電子素子と、
前記圧電振動子及び前記電子素子が埋設されているとともに、前記圧電振動子の下面及び前記電子素子の下面を覆っていない封止部と、
前記封止部の下面、前記圧電振動子の下面の一部及び前記電子素子の下面の一部に重なっている絶縁層と、
前記絶縁層の下面に位置しており、前記圧電振動子及び前記電子素子の少なくとも一方に電気的に接続されている外部端子と、
を有しており、
前記電子素子は、
前記絶縁層に対向しているとともに前記封止部に埋設されているセンサ基板と、
前記センサ基板の前記絶縁層側のみに位置している、電気的特性が温度に応じて変化する測温部と、を有している
チップ型圧電デバイス。 A piezoelectric element and a piezoelectric vibrator having a cage that airtightly seals the piezoelectric element in space.
With electronic devices
A sealing portion in which the piezoelectric vibrator and the electronic element are embedded and which does not cover the lower surface of the piezoelectric vibrator and the lower surface of the electronic element.
An insulating layer that overlaps the lower surface of the sealing portion, a part of the lower surface of the piezoelectric vibrator, and a part of the lower surface of the electronic element.
An external terminal located on the lower surface of the insulating layer and electrically connected to at least one of the piezoelectric vibrator and the electronic element.
Have and
The electronic element is
A sensor substrate facing the insulating layer and embedded in the sealing portion,
A chip-type piezoelectric device having a temperature measuring unit whose electrical characteristics change according to temperature, which is located only on the insulating layer side of the sensor substrate.
前記半導体基板の前記絶縁層側の主面は、ダイオードを構成しているp型領域及びn型領域を含んでいる
請求項1又は2に記載のチップ型圧電デバイス。 The electronic element has a semiconductor substrate facing the insulating layer and embedded in the sealing portion.
The chip-type piezoelectric device according to claim 1 or 2, wherein the main surface of the semiconductor substrate on the insulating layer side includes a p-type region and an n-type region constituting a diode.
支持体上の複数の第1領域それぞれに、前記圧電振動子及び前記電子素子を配置する配置ステップと、
前記配置ステップの後に、前記封止部となる未硬化状態の封止材を、前記支持体上に前記複数の第1領域に亘って供給して硬化させ、これにより、前記複数の第1領域に重なる複数の第2領域を有しているとともに当該複数の第2領域それぞれにおいて前記圧電振動子及び前記電子素子が硬化状態の前記封止材に埋設されているウェハを形成するウェハ形成ステップと、
前記ウェハ形成ステップの後に、前記ウェハから前記支持体を除去する除去ステップと、
前記除去ステップの後に、前記ウェハの前記支持体が除去された面に、前記絶縁層と、前記複数の第2領域の前記圧電振動子及び前記電子素子の少なくとも一方に接続されている前記外部端子を含む複数の導体とを設ける再配線ステップと、
前記再配線ステップの後に、前記複数の第2領域を個片化する個片化ステップと、
を有しているチップ型圧電デバイスの製造方法。 The method for manufacturing a chip-type piezoelectric device according to any one of claims 1 to 3.
An arrangement step of arranging the piezoelectric vibrator and the electronic element in each of the plurality of first regions on the support, and
After the arrangement step, the uncured sealing material to be the sealing portion is supplied onto the support over the plurality of first regions and cured, whereby the plurality of first regions are obtained. A wafer forming step of forming a wafer having a plurality of second regions overlapping with each other and having the piezoelectric vibrator and the electronic element embedded in the sealing material in a cured state in each of the plurality of second regions. ,
After the wafer formation step, a removal step of removing the support from the wafer,
After the removal step, the external terminal connected to the insulating layer, the piezoelectric vibrator in the plurality of second regions, and at least one of the electronic elements on the surface from which the support has been removed from the wafer. With a rewiring step to provide multiple conductors, including
After the rewiring step, an individualization step for individualizing the plurality of second regions, and an individualization step.
A method for manufacturing a chip-type piezoelectric device having the above.
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