[1.情報処理システムの構成]
以下、図面を参照して、本実施形態に係る情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法について説明する。まず、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成について説明する。図1は、本実施形態における情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理システム1は、端末システム2と、サーバ3とを含む。端末システム2およびサーバ3は、インターネットやモバイル通信網等のネットワーク4を介して互いに通信可能である。なお、図1では端末システム2を1つのみ示すが、本実施形態においては、情報処理システム1は、ユーザ毎にそれぞれ設けられる複数の端末システムを含んでいる。本実施形態における情報処理システムは、ユーザが自身の健康管理をゲーム感覚で行うことができるようにするためのものである。
端末システム2は、ユーザの健康管理を行う。詳細は後述するが、端末システム2は、ユーザの睡眠中において、ユーザの健康および/または身体に関する健康情報として、睡眠および疲労に関する情報を算出する。本実施形態においては、端末システム2は、携帯端末5とベース装置6とを有しており、ベース装置6がセンサによって検出した情報に基づいて、携帯端末5が健康情報を算出する(図1参照)。また、端末システム2は、算出結果、および、算出結果に基づく情報(例えばアドバイス等)をユーザに提示する。
本実施形態においては、端末システム2は、ユーザの健康管理にゲーミフィケーションの要素を取り入れるべく、ゲームアプリケーションを実行する。すなわち、端末システム2は、ゲームアプリケーションを実行することによって、上記健康情報をゲーム入力とするゲーム処理を実行する(図1参照)。また、端末システム2は、上記健康情報およびゲーム結果の情報をサーバ3へアップロードする(図1参照)。
サーバ3は、端末システム2からアップロードされた情報を記憶(蓄積とも言える)する。本実施形態においては、サーバ3は、複数の端末システムから、各ユーザに関する情報(例えば、健康情報およびゲーム結果の情報)を取得して記憶する。また、サーバ3は、記憶された情報に基づいて、ネットワークサービスをユーザに対して提供する。サーバ3は、例えば、ユーザの睡眠や疲労の状態に応じた、ネットワークサービスを行うための情報(例えば、サービス情報)を端末システム2へ送信する(図1参照)。サービス情報は、例えば、ユーザに付与される特典(ネットワークサービスにおける特典であってもよいし、上記ゲームアプリケーションにおける特典であってもよい)に関する情報である。また、サービス情報は、ユーザに対するアドバイスの情報、ユーザに対するリコメンド(おすすめ)の情報、ユーザに提供するコンテンツのデータ等であってもよい。また、サーバ3は、必要に応じて(例えば、端末システム2からの要求に応じて)、他のユーザに関する健康情報を端末システム2へ送信してもよい。
以上のように、本実施形態においては、端末システム2において、ユーザの健康情報(具体的には、睡眠・疲労の情報)が算出され、健康情報をゲーム入力とするゲームが実行される。また、サーバ3は、健康情報および/ゲーム結果に基づくネットワークサービスをユーザ(換言すれば、端末システム2)に提供する。
次に、端末システム2の構成の一例について説明する。図2は、端末システム2の詳細な構成の一例を示す図である。図3は、端末システム2の外観の一例を示す図である。図1〜図3に示すように、端末システム2は、携帯端末5と、ベース装置6とを備える。携帯端末5はユーザによって携帯される。ベース装置6は、例えばユーザの自宅に設置される。
本実施形態において、携帯端末5は、携帯型の情報処理装置であり、ベース装置6は、携帯端末5を接続可能なクレードルである。図3に示すように、携帯端末5は、ベース装置6に対して着脱可能に接続することが可能である。また、ベース装置6は携帯端末5に対して充電を行う機能を有しており、携帯端末5とベース装置6とが接続された場合、ベース装置6による携帯端末5に対する充電が可能となる。なお、他の実施形態においては、携帯端末5とベース装置6とは、ケーブルを介して着脱可能に接続される形態であってもよい。
また、携帯端末5とベース装置6との通信方法は任意であり、ケーブルを介した有線通信によって行われてもよいし、電波通信や赤外線通信等の無線通信によって行われてもよい。また、携帯端末5とベース装置6との通信は、両者の間で直接行われる通信方法によって行われてもよいし、LANやインターネット等のネットワークを介する通信方法によって行われてもよい。
まず、本実施形態における携帯端末5の構成について説明する。携帯端末5は、携帯型の情報処理装置であり、本実施形態においては、例えば、携帯電話、スマートフォン、またはタブレット端末等といった多機能デバイスである。すなわち、携帯端末5は、一般的な多機能デバイスが有する各種の機能(例えば、入力機能、出力(表示)機能、情報処理機能、ネットワーク通信機能、通話機能、カメラ機能等)のうちのいくつかを有している。なお、ネットワーク通信機能は、インターネットを介した通信機能、および/または、モバイル通信網を介した通信機能である。携帯端末5は、既製の多機能デバイスに所定の機能をインストールすることで実現されてもよい。本実施形態において、携帯端末5は、上記多機能デバイスとして用いられることに加えて、上記健康情報を算出したり、上記ゲーム処理を実行したりするために用いられる。また、携帯端末5は、例えば腕時計型あるいはメガネ型の端末のように、ユーザに装着可能な情報処理装置(いわゆるウェアラブル端末)であってもよい。
図2に示すように、携帯端末5は通信部10を備える。通信部10は、ネットワーク4に接続して、サーバ3との通信を行う。本実施形態において、通信部10は、モバイル通信網(換言すれば、携帯電話通信網)に接続して通信を行う機能を有する通信モジュールである。例えば、通信部10は、3Gの通信規格、あるいは、4G(LTE(Long Term Evolution)を含む)の通信規格に準拠した通信方式で通信を行う。なお、携帯端末5がサーバ3と通信するための方法は任意であり、例えば、Wi−Fiの認証を受けた通信モジュールによって無線LANを介して通信を行う方法であってもよい。また、携帯端末5は、モバイル通信網を介してサーバ3と通信する機能と、無線LANを介してサーバ3と通信を行う機能との両方を備えていてもよい。
携帯端末5は処理部11を備える。処理部11は、携帯端末5において実行される各種の情報処理を実行する。処理部11は、携帯端末5の各部10,12〜19に接続される。処理部11は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを有する。携帯端末5においては、CPUがメモリを用いて、携帯端末5に記憶された情報処理プログラムを実行することによって上記各種の情報処理が実行される。本実施形態においては、処理部11は、上記情報処理として、上述した健康情報を算出する処理、ゲーム処理、および、サーバ3から受信した情報(例えば上記サービス情報)をユーザに提示する処理等を実行する。また、携帯端末5が多機能デバイスとして動作する場合、処理部11は、各機能を実現するための情報処理を実行する。
携帯端末5は、入出力インターフェースを備え、ユーザが情報を入力したり閲覧したりするための情報処理装置(換言すれば、入出力端末)として機能する。具体的には、携帯端末5は、操作入力部12、ディスプレイ17、および、スピーカ18を備える。操作入力部12は、ユーザによる操作入力を受け付ける任意の入力装置である。本実施形態においては、操作入力部12は、ディスプレイ17上に設けられるタッチパネルと、ボタンとを含む。他の実施形態において、携帯端末5は、操作入力部12として、携帯端末5を動かす操作を検出するためのセンサ(加速度センサやジャイロセンサ)を備えていてもよい。
出力装置の一例であるディスプレイ17は、操作入力部12に対する入力に応じて携帯端末5において生成される各種の画像(例えば、ゲーム画像等)を表示したり、サーバ3から受信されたデータに基づく各種の画像(例えば、ネットワークサービスに関する画像)を表示したりする。出力装置の一例であるスピーカ18は、操作入力部12に対する入力に応じて携帯端末5において生成される各種の音(例えば、ゲーム音等)を出力したり、サーバ3から受信されたデータに基づく各種の音(例えば、ネットワークサービスに関する音声や音楽)を出力したりする。
携帯端末5は、上記健康情報を算出するための情報を検出するセンサを備える。本実施形態においては、携帯端末5は、位置検出部13、および、環境センサ14を備える。
位置検出部13は、携帯端末5の位置を検出する。本実施形態においては、位置検出部13は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を用いて位置を検出する。位置検出部13は、例えばGPS(Global Positioning System)センサ(例えば、GPSモジュール)である。なお、位置検出部13における位置検出方法は任意であり、位置検出部13は、例えばビーコンを用いて位置を検出してもよい。また例えば、位置検出部13は、気圧センサの検出結果に基づいて高度の変化を算出することで、ユーザの高度を示す情報(例えばビルの何階にいるかを示す情報)を算出してもよい。
環境センサ14は、携帯端末5の周囲の環境を検出する。本実施形態においては、環境センサ14は、温度センサおよび湿度センサを含む。なお、他の実施形態においては、環境センサ14として、気圧センサ、照度センサ、騒音センサ、においセンサ等が含まれていてもよい。すなわち、環境センサ14は、温度、湿度、照度、気圧、音、およびにおいのうち少なくとも1つを検知するものであってもよい。また、他の実施形態においては、マイク15が周囲の騒音を検出するための環境センサとして用いられてもよい。
また、携帯端末5は、マイク15を備える。マイク15は、携帯端末5の周囲の音を検出する。マイク15は、健康情報を算出するために用いられてもよい。例えば、携帯端末5は、マイク15によってユーザのいびきの音を検出し、検出結果に基づいて睡眠に関する情報を算出してもよい。なお、マイク15は、携帯端末5に対する音声入力を受け付けるために用いられてもよい。
携帯端末5は、カメラ16を備える。カメラ16は、例えば、携帯端末5においてディスプレイ17が設けられる面と同じ側(すなわち、内側)に設けられる(図3参照)。つまり、カメラ16は、携帯端末5を操作するユーザを撮像することが可能な位置に設けられる。なお、携帯端末5は、カメラ16による撮像画像に基づいてユーザの表情を判別し、ユーザの表情に基づいて疲労度を算出するようにしてもよい。
携帯端末5は、ベース装置6と電気的に接続するためのコネクタ19を備える。本実施形態においては、携帯端末5がベース装置6に装着された場合(図3参照)に、コネクタ19がベース装置6のコネクタ21と接触する。これによって、携帯端末5とベース装置6との通信が可能となる。
なお、携帯端末5は、図示しない電池を備えており、携帯端末5の各部は、電池から供給される電力によって動作する。詳細は後述するが、本実施形態においては、ベース装置6によって携帯端末5の電池を充電することが可能である。
次に、本実施形態におけるベース装置6の構成について説明する。本実施形態においては、ベース装置6は、例えばユーザの寝室に配置され、ユーザの就寝中においてユーザの睡眠に関する生体情報を検出するために用いられる。ここで、生体情報は、ユーザの身体から検出される情報である。本実施形態においては、呼吸、脈拍、および体動が生体情報として検出される。なお、他の実施形態においては、生体情報として検出される情報は任意であり、呼吸、脈拍、および体動のうちのいずれか1つまたは2つが検出されてもよいし、これら3つの情報とは異なる他の情報が検出されてもよい。また、ベース装置6は、就寝中におけるユーザに対してコンテンツ(例えば、ユーザに入眠を促すコンテンツ)や情報(例えば、睡眠に関する評価結果の情報)を提示するために用いられる。
ベース装置6は、携帯端末5を着脱可能に支持する支持部を備える。具体的には、図3に示すように、ベース装置6の筐体(具体的には、支持部)には、携帯端末5の一部の形状に応じた凹部が設けられる。この凹部に携帯端末5が挿入されることによって、携帯端末5がベース装置6に装着される。なお、ベース装置6が携帯端末5を支持するための機構は任意である。
図2に示すように、ベース装置6はコネクタ21を備える。上記凹部に携帯端末5が挿入された場合、携帯端末5のコネクタ19とベース装置6のコネクタ21とが接続される。その結果、携帯端末5とベース装置6との通信が可能となり、ベース装置6による携帯端末5に対する充電が可能となる。
ベース装置6は、生体情報を検出するセンサの一例であるドップラーセンサ24を備える。ドップラーセンサ24は、マイクロ波を発射するとともに、発射したマイクロ波の反射波を受信することによって、発射したマイクロ波の周波数と受信したマイクロ波の周波数との差に基づいて動体を検出する。本実施形態においては、ドップラーセンサ24(より具体的には、出射部24a)は、ベース装置6の前方に向かって電波を照射する(図3参照)。本実施形態においては、ドップラーセンサ24の検出対象はユーザであり、ドップラーセンサ24によってユーザの体動を検出する。詳細は後述するが、検出される生体情報(換言すれば、ドップラーセンサ24の出力波形)に対して周波数分析等の解析を行うことで、体動の他、呼吸および脈拍といった生体情報をさらに算出することができる。
ベース装置6は、外部電源から電力を取得する電力取得部23を備える。本実施形態において、ベース装置6は、図示しない電源コードを介してACアダプタおよび電源プラグに接続(着脱可能でもよい)されている。電源プラグが外部電源のコンセントに接続されることによって、ベース装置6の電力取得部23に電力が供給される。ベース装置6は、電力取得部23によって取得される、外部電源からの電力によって動作する。また、電力取得部23は、供給された電力をコネクタ21を介して携帯端末5へ送ることで携帯端末5の充電を行う。なお、他の実施形態においては、ベース装置6は、電池を有していてもよく、電池に充電された電力を携帯端末5へ送るようにしてもよい。また、本実施形態においては、コネクタを介して電力が供給される態様で充電が行われるが、他の実施形態においては、非接触充電によって電力が供給されてもよい。
ベース装置6は、壁面(天井を含む)やスクリーンに画像を投影するプロジェクタ25を備える。プロジェクタ25は、ベース装置6から離れた面(凹凸があってもよい)に画像を投影することで当該面に画像を表示する任意の表示装置でよい。本実施形態においては、図3に示すように、プロジェクタ25は、投光部(具体的には、レンズ)25aが上方を向くように、すなわち、上方に向かって画像が投影されるようにベース装置6に設けられる。つまり、本実施形態においては、プロジェクタ25は、天井に画像を投影する。本実施形態において、プロジェクタ25は、例えば、ユーザに入眠や覚醒を促す画像(例えば、後述する入眠用コンテンツ等)を表示したり、ユーザが朝に覚醒した時に睡眠の評価結果を示す画像を表示したりしてもよい。
本実施形態においては、ベース装置6は、天井に投影する画像を、必要に応じて、いわゆるプロジェクションマッピングの技術を用いて補正する。すなわち、ベース装置6は、プロジェクタ25の投影面(すなわち、天井)の凹凸および/または色に応じた画像が表示されるように当該画像を補正する。なお、画像の補正方法は従来から用いられている方法であってよい。また、ベース装置6は、画像の補正を行うためのカメラ27を備える。図3に示すように、カメラ27は、プロジェクタ25によって画像が投影される場所を撮像範囲に含むような向きでベース装置6に設けられる。つまり、カメラ27は、プロジェクタ25と同じ方向(すなわち、上方)を向くように設けられる。
また、ベース装置6はスピーカ26を備える。スピーカ26は、例えば、ユーザに入眠や覚醒を促す音(例えば、後述する入眠用コンテンツ等)を出力するために用いられる。
ベース装置6は、ベース装置6の各部23〜27を制御する制御部22を備える。制御部22は、ベース装置6の各部21,23〜27に接続される。制御部22は、ベース装置6において実行される各種の制御処理を実行する。制御部22は、CPUおよびメモリを有する。ベース装置6においては、CPUがメモリを用いて、ベース装置6に記憶された情報処理プログラムを実行することによって上記各種の制御処理が実行される。例えば、制御部22は、電力取得部23を制御することによって、携帯端末5に対する充電動作を制御する。また、制御部22は、ベース装置においてユーザに提示するコンテンツや情報を、プロジェクタ25および/またはスピーカ26に再生させる。また、制御部22は、ドップラーセンサ24によって検出された情報を携帯端末5へ送信する。
なお、ベース装置6は、図2に示す構成に加えて、または代えて、他の構成を備えていてもよい。例えば、ベース装置6は、環境センサ、ディスプレイ、無指向性スピーカ、光源(例えば、照明)、および/または、におい発生装置等を備えていてもよい。なお、ベース装置6が環境センサを備える場合、携帯端末5は環境センサを備えていない構成であってもよい。また、携帯端末5およびベース装置6は、同種の環境センサ(すなわち、同じ情報を検出する環境センサ)を備えていてもよいし、異なる種類の環境センサを備えていてもよい。
次に、サーバ3の構成について説明する。サーバ3は、CPUおよびメモリを有する情報処理装置(すなわち、サーバ装置)を1以上含む。サーバ3においては、CPUがメモリを用いて、サーバ3に記憶された情報処理プログラムを実行することによって各種の情報処理が実行される。例えば、サーバ3においては、携帯端末5から受信した情報を所定の記憶部に記憶する処理、および、当該情報に応じたネットワークサービスを携帯端末5に提供する処理等が実行される。
なお、本明細書では、「サーバ」とは、1つの情報処理装置(すなわち、サーバ装置)を指す他、サーバが複数のサーバ装置によって構成される場合にはサーバ装置群(すなわち、サーバシステム)全体を指す意味である。また、本実施形態においては、サーバ3を一体的な構成として説明するが、サーバ3は、機能および/または役割に応じて分けられた複数のサーバ装置を含む構成であってもよい。例えば、サーバ3は、携帯端末5から取得される健康情報を蓄積するデータサーバと、健康情報に基づいてネットワークサービスを提供するサービスサーバとを含む構成であってもよい。さらに、サーバ3は、上記ネットワークサービスの一環として商品等(「商品等」とは、商品の他に、サービスを含む意味である。以下同様に記載する。)を提供するサービスを行う場合、商品等の提供と課金とを行うショップサーバを含む構成であってもよい。
[2.情報処理システムの動作概要]
次に、情報処理システム1における動作の概要について説明する。本実施形態において、端末システム2は、ユーザが睡眠中の期間(睡眠期間と呼ぶ)において、上記健康情報を算出する。まず、以下において、睡眠期間における端末システム2の動作について説明する。
(2−1:睡眠期間における端末システムの動作)
図4は、睡眠期間における端末システムの動作の流れの一例を示す図である。本実施形態において、ベース装置6は、ユーザの寝室に配置され、より具体的には、ユーザの周囲(例えば、枕元)に配置される。ユーザは、入床時に携帯端末5をベース装置6に装着する。端末システム2は、携帯端末5がベース装置6に装着されたことによって、ユーザが入床したと判別する(すなわち、入床を検知する)(ステップS1)。また、端末システム2は、入床が検知されたことに応じて、ユーザの健康情報を算出するための計測を開始する。詳細は後述するが、本実施形態においては、ベース装置6のドップラーセンサ24の検出結果に基づいて、ユーザの睡眠に関する情報が健康情報として算出される。また、ドップラーセンサ24に加えて環境センサ14によって検出される情報も計測結果として取得される。
なお、本実施形態においては、ベース装置6が携帯端末5を充電する機能を有している。ユーザは、入床時に携帯端末5を充電するべく、携帯端末5をベース装置6に装着することが考えられる。つまり、本実施形態によれば、携帯端末5をベース装置6に装着する動機付けをユーザに与えることができるので、携帯端末5のベース装置6への装着をユーザが忘れる可能性を低減することができる。
入床後、ユーザが入眠すると(換言すれば、睡眠状態に入ると)、端末システム2は、計測結果に基づいて、ユーザが入眠したことを検知する(ステップS2)。端末システム2は、ユーザの入眠を検知した以降も計測を継続し、計測結果に基づいて睡眠中におけるユーザの状態を判別する。また、ユーザの状態に応じて携帯端末5および/またはベース装置6の動作が制御されてもよい。
ユーザが睡眠から覚醒すると、端末システム2は、計測結果に基づいて、ユーザが覚醒したことを検知する(ステップS3)。端末システム2は、ユーザの覚醒を検知すると、睡眠中における計測結果に基づいて健康情報を算出する。さらに、端末システム2は、算出された健康情報に対する評価を行い、評価結果をユーザに提示する。詳細は後述するが、本実施形態においては、健康情報の評価結果は、ゲームアプリにおいて、ゲーム要素として(例えばプレイヤオブジェクトの残機数として)提示される。
ユーザは、上記評価結果を覚醒時に確認し、その後、離床する。ユーザは、離床時に携帯端末5をベース装置6から外す。端末システム2は、携帯端末5がベース装置6から外されたことによって、ユーザが離床したと判別する(すなわち、離床を検知する)(ステップS4)。なお、ユーザの離床は、携帯端末5とベース装置6との着脱状態に基づいて検知されることに代えて(または加えて)、上記計測結果に基づいて検知されてもよい。例えば、端末システム2は、ドップラーセンサの検出範囲内からユーザが存在しなくなったことに応じて、ユーザが離床したと判別するようにしてもよい。
また、端末システム2は、ユーザの覚醒後において健康情報が算出されると、健康情報を算出するための計測を終了する。なお、他の実施形態においては、ユーザが離床したことが検知されたことに応じて、計測が終了されてもよい。
以上のように、本実施形態においては、ユーザは、健康情報を計測する際、入床時に携帯端末5をベース装置6に装着し、離床時に携帯端末5をベース装置6から外すだけでよい。このように、本実施形態においては、ユーザは、端末システム2を用いて少ない手間で健康情報を測定することができる。
(2−2:健康情報の算出方法)
以下、本実施形態における健康情報を算出する方法について説明する。本実施形態においては、端末システム2は、健康情報として、睡眠に関する情報および疲労に関する情報を算出する。より具体的には、端末システム2は、ドップラーセンサ24の検出結果に基づいて睡眠指標および疲労指標を算出する。睡眠指標は、ユーザの睡眠に関する指標であり、例えば、睡眠に関する状態または睡眠の結果を表す指標である。より具体的には、睡眠指標は、例えば、睡眠時間、睡眠潜時、中途覚醒時間、および、睡眠効率等を示す数値である。また、疲労指標は、ユーザの睡眠に関する指標であり、例えば、ユーザの疲労の度合い、または、疲労の状態(例えば、疲労の種類等)を表す指標である。本実施形態においては、疲労指標は、睡眠指標を考慮して算出され、ユーザの疲労度合いを示す数値として算出される。以下、図5を参照して、本実施形態における健康情報の算出方法について詳細に説明する。
図5は、携帯端末5の処理部11において健康情報を算出するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。図5に示すように、処理部11は、波形解析部41と、睡眠算出部42と、自律神経算出部43と、疲労算出部44とを含む。なお、本実施形態においては、健康情報を算出するための構成(図5に示す各部41〜44)は携帯端末5に設けられるものとするが、他の実施形態においては、当該構成の一部または全部がベース装置6に設けられてもよい。
波形解析部41は、ドップラーセンサ24が検出した生体情報(すなわち、出力波形)に基づいて、呼吸、脈拍、および体動をさらなる生体情報として算出する。ここで、従来より、ドップラーセンサ24の出力波形を周波数に応じて分離することによって、呼吸、脈拍、および体動を表す波形を得ることができることが知られている。波形解析部41は、周波数解析等によって出力波形を、呼吸に対応する周波数帯域と、脈拍に対応する周波数帯域と、体動に対応する周波数帯域とに分離し、分離したそれぞれの波形データを出力する。図5に示すように、波形解析部41の出力は、睡眠算出部42および自律神経算出部43にそれぞれ入力される。
睡眠算出部42は、生体情報(本実施形態においては、呼吸、脈拍、および体動)に基づいて各種の睡眠指標を算出する。ここで、従来より、呼吸、脈拍、および体動に基づいて睡眠指標を算出する方法が知られている。本実施形態においては、睡眠算出部42は、以下の情報を示す睡眠指標を算出する。
・入床から入眠までの時間(すなわち、睡眠潜時/入眠潜時)
・覚醒から離床までの時間
・中途覚醒時間
・中途覚醒回数
・中途覚醒のタイミング
・睡眠効率
・総睡眠時間
・睡眠時活動量
・睡眠ステージ
・レム睡眠時間
・ノンレム睡眠時間
・レム睡眠の周期、
・レム睡眠の時間とノンレム睡眠の時間との割合
・睡眠品質
・入眠してから所定時間までの期間における、睡眠が深い状態にある時間の割合
・覚醒時点から所定時間前までの期間における、睡眠が浅い状態にある時間の割合
・理想の入眠タイミングと実際の入眠タイミングとの差
・理想の覚醒タイミングと実際の覚醒タイミングとの差
なお、上記「理想の入眠タイミング」および「理想の覚醒タイミング」は、例えば、ユーザに関する過去の睡眠指標に基づいて算出される。
他の実施形態においては、上記の睡眠指標のうちのいくつかのみが算出されてもよいし、上記の睡眠指標とは異なる種類の睡眠指標が算出されてもよい。例えば、寝返りの回数が睡眠指標として算出されてもよい。寝返りの回数は、ドップラーセンサ24によって検出される体動に基づいて算出(推測とも言う)することができる。
また、睡眠指標は、ドップラーセンサ24以外の他のセンサの出力に基づいて算出されてもよい。例えば、いびきの大きさを示す指標、および/または、睡眠中の環境を示す指標が睡眠指標として算出されてもよい。いびきの大きさは、例えばマイク15によって検出される音に基づいて算出することができる。また、睡眠中の環境を示す指標として、例えば、温度、湿度、照度、気圧等が上記環境センサ14の出力に基づいて算出されてもよい。また、睡眠指標は、カメラ16の検出結果に基づいて算出されてもよい。例えば、カメラ16で撮像されたユーザの画像に基づいて、脈拍および/または体動といった生体情報を算出することが可能である。したがって、睡眠算出部42は、ドップラーセンサ24の検出結果から得られるこれらの生体情報に加えて(または代えて)、カメラ16による撮像画像から得られる生体情報を用いて睡眠指標(および疲労指標)を算出してもよい。
自律神経算出部43は、生体情報に基づいて、自律神経(具体的には、交感神経および副交感神経)の働き度合いを示す指標(自律神経指標と呼ぶ)を算出する。具体的には、生体情報に含まれる脈拍(具体的には、RR間隔)の波形を、最大エントロピー法、フーリエ変換によって周波数解析し、当該波形の高周波成分(約0.15〜0.40[Hz])HFと低周波成分(約0.04〜0.15[Hz])LFとを算出する。ここで、上記高周波成分HFは、副交感神経の働き度合いを示すことが知られており、上記低周波成分LFは、交感神経の働き度合いを示すことが知られている。また、副交感神経の働き度合いと交感神経の働き度合いとの割合によって疲労度を評価できることが知られている(例えば、特開2010−201113号公報参照)。したがって、自律神経算出部43は、自律神経指標として、上記高周波成分HFと低周波成分LFとの割合(LF/HF)を算出する。図5に示すように、自律神経算出部43の出力は、疲労算出部44において入力として用いられる。
疲労算出部44は、上記睡眠指標および自律神経指標に基づいて、疲労度を算出する。なお、本実施形態においては、疲労指標として、疲労の度合い(レベル)を0から100の数値で示す疲労度が算出される。疲労指標の算出方法は任意であるが、例えば以下の方法が考えられる。
第1の方法は、睡眠指標から疲労度を算出する方法である。ここで、睡眠指標は、疲労度との相関があると考えられる。例えば、疲労度が高いと推測される例としては、以下が挙げられる。
・睡眠潜時が長い。
・中途覚醒時間が長い。
・中途覚醒回数が多い。
・睡眠効率が悪い。
・総睡眠時間が短い。
・レム睡眠時間とノンレム睡眠時間とのバランスが悪い(例えば、レム睡眠時間とノンレム睡眠時間との比率が、正常な範囲から外れている)。
したがって、疲労算出部44は、睡眠指標が上記の例に該当すれば疲労度が高くなり、上記の例に該当しなければ疲労度が低くなるように、疲労度を算出する。例えば、疲労算出部44は、上記の各項目について該当するか否かを判定し、該当する数に応じたポイントを計算し、合計のポイントに応じて疲労度を算出するようにしてもよい。このとき、疲労算出部44は、項目毎に重みを付してポイントを計算してもよい。また、各項目について基準値(例えば、総睡眠時間について「6時間」)を設定し、算出された睡眠指標の値が基準値から離れているほどポイントが大きくなるように、ポイントが計算されてもよい。
以上のように、本実施形態においては、生体情報に基づいて、ユーザの睡眠に関する睡眠指標が算出され、睡眠指標に基づいて疲労度が算出される。上記のように、睡眠指標と疲労の度合いとの間には相関があると考えられるので、睡眠指標に基づいて疲労度を算出することによって、疲労度の精度を向上することができる。
第2の方法は、自律神経指標に基づいて疲労度を算出する方法である。上述のように、交感神経と副交感神経との働き度合いのバランス、すなわち、上記の自律神経指標を用いて疲労度を評価できることが知られている。したがって、疲労算出部44は、例えば、自律神経指標の値が基準値から離れるほど疲労度が高くなるように疲労度を算出する。
本実施形態においては、疲労算出部44は、上記第1および第2の方法を用いて疲労度を算出する。具体的には、疲労算出部44は、上記2つの方法でそれぞれ疲労度を算出し、算出された各疲労度に基づいて最終的な疲労度を算出する。疲労算出部44は、例えば、2つの疲労度の平均値を最終的な疲労度としてもよいし、2つのうちどちらかの疲労度に重みを付して最終的な疲労度を算出してもよい。
また、他の実施形態においては、上記2つの方法に加え、次の方法を用いて疲労度が算出されてもよい。すなわち、所定期間(例えば1週間)における睡眠時間に基づいて疲労度を算出する方法が用いられてもよい。ここで、従来より、疲労リスク管理システム(FRMS(Fatigue Risk Management System))において、睡眠時間と労働時間とに基づいて疲労度を算出する手法がある。上記手法において例えば簡易的に労働時間を一定とすることで、睡眠時間(のみ)に基づいて疲労度を算出することができる。
なお、疲労指標の算出方法は任意であり、疲労指標の内容も任意である。他の実施形態においては、疲労指標として、疲労の種類毎に疲労度合いを示す値が算出されてもよい。例えば、他の実施形態においては、疲労指標は、急性疲労の度合いを示す値と、累積疲労の度合いを示す値と、精神疲労の度合いを示す値という3種類の値であってもよい。
本実施形態においては、疲労算出部44は、上記のように算出された疲労度に基づいて元気度を算出する。元気度は、ユーザの健康状態(本実施形態においては、睡眠の状態、および、疲労の度合い)をユーザにとってわかりやすく提示する目的で算出される数値であり、数値が大きいほど良い状態(換言すれば、疲労度が小さい)を表す。元気度の算出方法は任意であり、例えば、元気度は、100から疲労度を減算することによって算出されてもよい。
本実施形態においては、健康情報の評価結果として、上記元気度がユーザに対して提示される。なお、他の実施形態においては、評価結果として、上記の疲労度がユーザに対して提示されてもよいし、上記睡眠指標から算出される快眠度(快眠の度合いを示す数値)がユーザに対して提示されてもよい。これらの元気度、疲労度、および快眠度は、健康情報と言うこともできるし、健康情報の評価結果と言うこともできる。つまり、健康情報は、第1の種類の健康情報(例えば、睡眠指標)に対する評価結果を示す第2の種類の健康情報であってもよい。
上記のように、本実施形態においては、端末システム2は、上記の睡眠指標、疲労指標(すなわち、疲労度)、および元気度を、健康情報として算出する。これらの健康情報のうち一部または全部は、端末システム2からサーバ3へ送信され、サーバ3においてユーザ毎に蓄積される。また、携帯端末5は、算出した健康情報を、自身の記憶部において記憶しておく。
(2−3:ゲーム処理)
次に、端末システム2(具体的には、携帯端末5)で実行されるゲーム処理について説明する。上述のように、本実施形態においては、ユーザは健康情報を簡易な作業で測定することができる。しかし、測定された健康情報の評価結果等(評価結果に基づくアドバイス情報やリコメンド情報であってもよい)をユーザが確認しなければ、健康情報を測定している意味が小さくなってしまい、ユーザの健康の改善にも繋がらない。例えば、健康に対する興味が小さいユーザにとっては、単に評価結果を提示するだけでは面白みがあまり感じられないため、評価結果等に対する興味が次第に薄れていくおそれがある。その結果、ユーザは評価結果等を確認しなくなったり、測定自体を怠ったりする可能性がある。
そこで、本実施形態においては、端末システム2は、健康情報の測定および評価結果等の確認といった行為に対する動機付けをユーザに与えるために、ゲーム処理を実行する。すなわち、端末システム2は、評価結果に基づくゲーム処理を実行し、評価結果に応じたゲーム結果をユーザに提示する。また、本実施形態においては、評価結果に応じてゲームが進行したり、測定に関するユーザの行動(例えば、覚醒、離床、および、入床等)に応じてゲームが進行したりする。このように、本実施形態においては、端末システム2は、健康情報の測定をユーザがゲーム感覚で行うことができるようにする。これによって、上記の行為を継続的に行う動機付けをユーザに与えることができ、ユーザが継続的に上記行為を行うことによって健康改善効果が向上する。以下、図6から図14を参照して、本実施形態におけるゲーム処理の例について説明する。
図6は、本実施形態におけるゲーム処理の流れの一例を示す図である。本実施形態においては、上述のように、ユーザの睡眠中においてはユーザの健康情報を算出するための計測が行われ、ゲーム処理は、主にユーザの覚醒中に実行される。図6においては、ユーザが覚醒してから入眠するまでに実行されるゲーム処理の流れを示している。
(ユーザが覚醒した際の処理)
携帯端末5は、ユーザの覚醒を検知すると、健康情報の評価結果と、評価結果に基づくアドバイスとを表示する(ステップS11)。上述したように、ユーザが覚醒したことに応じて健康情報の評価結果が算出されるので、携帯端末5は、算出された評価結果を示す情報をディスプレイ17に表示する。また、携帯端末5は、評価結果に基づいて生成されるアドバイスを示す情報をディスプレイ17に表示する。
図7は、ユーザの覚醒時に携帯端末に表示されるゲーム画像(覚醒時ゲーム画像と呼ぶ)の一例を示す図である。図7に示す覚醒時ゲーム画像においては、プレイヤオブジェクト51と、評価結果情報52と、アドバイス情報53とが表示される。
プレイヤオブジェクト51は、ユーザ(プレイヤとも言う)による入力(本実施形態においては、健康情報が入力となる)に応じて動作するゲームキャラクタである。図7に示すように、ユーザの覚醒時には、プレイヤオブジェクト51が目覚めた様子を表す画像がディスプレイ17に表示される。
評価結果情報52は、睡眠期間において計測された生体情報に基づいて算出された健康情報の評価結果を示す。上述のように、本実施形態においては、評価結果として元気度(換言すれば、元気度を表す数値)が算出される。ここで、本実施形態においては、評価結果がゲーム要素としてユーザに提示される。すなわち、図7に示すように、元気度を表す数値(図7では“80”)が、プレイヤオブジェクト51の残機数として表示される。なお、評価結果は、任意のゲーム要素として表示されてよく、例えば他の実施形態においては、ゲームにおける、アイテムの数や種類、お金、または、プレイヤオブジェクトのパラメータ(例えば、強さ等)等として評価結果が提示されてもよい。
アドバイス情報53は、健康情報の評価結果に関してユーザに対するアドバイスを示す。アドバイス情報53は、健康情報に基づいて生成される。アドバイス情報53の生成方法は任意であるが、例えば、携帯端末5は、健康情報に関する条件と、提示すべきアドバイスの内容とを関連付けたテーブルを予め記憶しておき、当該テーブルを用いてアドバイスの内容を特定する。すなわち、テーブルに含まれる条件のいずれかを健康情報が満たす場合、携帯端末5は、満たされた条件に関連付けられるアドバイスの内容を示すアドバイス情報を生成して表示する。
上述のように、覚醒時ゲーム画像は、ユーザが覚醒したことに応じて表示される。上述のように、本実施形態においては、ユーザが覚醒したことの判別は、ドップラーセンサ24の検出結果に基づいて算出される睡眠指標を用いて行われる。なお、携帯端末5が目覚まし機能を有する場合には、ユーザが覚醒したことの判別は、目覚ましがユーザによって停止されたことによって行われてもよい。すなわち、携帯端末5は、設定されたアラーム時刻になると、音および/または光によってユーザに対して覚醒を促す通知を行ってもよい。このとき、携帯端末5は、当該通知を停止する操作をユーザが行ったことに応じて、ユーザが覚醒したと判別してもよい。なお、アラーム時刻は、ユーザによって手動で設定されてもよいし、上記睡眠指標に基づいて設定されてもよい。また、他の実施形態においては、携帯端末5は、ユーザが覚醒したタイミングに代えて、アラーム時刻のタイミングで覚醒時ゲーム画像を表示するようにしてもよい。
上記覚醒時ゲーム画像は、予め定められた所定時間だけ表示される。その後、携帯端末5は、算出された健康情報の簡易表示を行う(ステップS12)。すなわち、携帯端末5は、睡眠期間において計測された生体情報に基づいて算出された健康情報のうち、一部の情報を表示する。なお、ステップS11における覚醒時ゲーム画像から、ステップS12における画像(すなわち、後述する簡易表示画像)への切り替えは、上記のように所定の条件が満たされたことに応じて携帯端末5によって自動的に行われてもよいし、ユーザの指示によって行われてもよい。例えば、携帯端末5は、覚醒時ゲーム画像の表示中にユーザが所定の操作を行ったことに応じて簡易表示画像を表示してもよい。
図8は、健康情報の簡易表示を行う際に表示されるゲーム画像(簡易表示画像と呼ぶ)の一例を示す図である。図8に示す簡易表示画像においては、簡易情報54が表示される。また、簡易表示画像においても覚醒時ゲーム画像(図7参照)と同様、プレイヤオブジェクト51およびアドバイス情報53が表示される。
簡易情報54は、算出された健康情報のうち一部の情報を示す。本実施形態においては、睡眠指標の一例である睡眠時間が簡易情報54によって表示される。なお、簡易情報54が示す内容は任意である。ただし、簡易情報54はユーザが目覚めた直後に提示されるので、本実施形態においては、簡易情報54としてユーザが理解しやすい情報を表示している。すなわち、睡眠時間という睡眠に関する具体的な指標が示されるので、ユーザにとってわかりやすい形で睡眠の測定結果が提示される。なお、他の実施形態においては、携帯端末5は、睡眠時間に代えて(または睡眠時間ともに)、上述した快眠度、および/または、睡眠品質を示す指標等を簡易情報54として表示してもよい。
上記のように、本実施形態においては、ユーザの覚醒が検知されたことに応じて、算出された健康情報の一部をゲーム要素としてユーザに提示する(ステップS11)とともに、当該一部とは異なる(他の実施形態においては、同じ情報であってもよい)健康情報が、健康を表す指標として(本実施形態においては、睡眠指標として)ユーザに提示される(ステップS12)。これによれば、健康情報の提示にゲーム性を持たせることでユーザの興味を引くことができるとともに、ユーザにとってわかりやすい形で健康情報(すなわち、睡眠指標)を提示することができる。さらに、本実施形態においては、健康情報の評価結果を示す情報がゲーム要素としてユーザに提示されるとともに、当該評価結果の元になる(すなわち、評価結果の算出に用いられる)健康の少なくとも一部が、健康を表す指標としてユーザに提示される。したがって、ユーザの興味を引く形で評価結果を提示することができるとともに、評価結果の元になるより詳細な情報をユーザにとってわかりやすい形で提示することができる。なお、ゲーム要素としての評価結果の提示と、健康指標としての健康情報の提示とは、同時に提示されてもよいし、(本実施形態のように)異なるタイミングで提示されてもよい。
なお、本実施形態においては、簡易表示画像に含まれるアドバイス情報53は、覚醒時ゲーム画像に含まれるアドバイス情報53と同じであるが、他の実施形態においては、これら2種類の画像に含まれるアドバイス情報を互いに異なる内容としてもよい。
上記簡易表示は、予め定められた所定時間だけ表示される。その後、携帯端末5は、待機画像(換言すれば、メニュー画像)の表示を行う(ステップS13)。すなわち、携帯端末5は、メニュー画像を含む待機画像をディスプレイ17に表示する。なお、ステップS12における簡易表示画像からステップS13における待機画像への切り替えは、上記のように所定の条件が満たされたことに応じて携帯端末5によって自動的に行われてもよいし、ユーザの指示によって行われてもよい。また、他の実施形態においては、覚醒時ゲーム画像から(簡易表示画像が表示されずに)待機画像が表示されてもよい。また、携帯端末5は、覚醒時ゲーム画像、簡易表示画像、および待機画像をユーザの指示に応じて切り替えるようにしてもよい。
図9は、待機画像の一例を示す図である。図9に示す待機画像においては、メニュー画像55が表示される。また、待機画像においても覚醒時ゲーム画像(図7)および簡易表示画像(図8)と同様、プレイヤオブジェクト51が表示される。
メニュー画像55は、待機画像が表示される状態においてユーザが行うことができる指示を表す。本実施形態においては、メニュー画像55は、詳細表示ボタン56と、ミニゲームボタン57とを含む。詳細表示ボタン56は、算出された健康情報の詳細を表示する指示を行うためのボタンを表す画像である。ミニゲームボタン57は、ミニゲーム(目覚ましゲームとも言う)を開始する指示を行うためのボタンを表す画像である。これらのボタンに対する入力(例えばタッチ入力)を行うことによって、ユーザは、健康情報の詳細表示、および、ミニゲームの実行を携帯端末5に行わせることができる。
待機画像が表示される状態(ステップS13)において、詳細表示ボタン56に対する入力が行われると、携帯端末5は、健康情報の詳細表示を行う(ステップS14)。すなわち、携帯端末5は、上記健康情報の簡易表示よりも詳しい情報を表す詳細表示画像をディスプレイ17に表示する。本実施形態においては、詳細表示画像として、例えば以下に説明する画像が表示される。
図10は、詳細表示画像の一例を示す図である。図10に示す詳細表示画像は、昨晩の睡眠に関する詳細な情報を表している。つまり、図10に示す詳細表示画像は、前回の睡眠期間(典型的には、昨日の晩から今朝までの期間)において計測された生体情報に基づく健康情報の詳細を表している。具体的には、図10においては、横軸が時刻を表し、縦軸が眠りの深さを表すグラフ58が表示されている。グラフ58によって、ユーザは、前回の睡眠期間における眠りの深さの変化を詳細に知ることができる。
また、上記詳細表示画像においては、上記グラフ58に加えて、グラフ58における特徴的な箇所に説明が付されている。例えば、図10に示すように、グラフ58において中途覚醒を示す箇所に「目が覚めています」といった説明を表す画像が付されている。このように、携帯端末5は、睡眠期間(計測期間とも言う)のうちから特徴箇所を睡眠指標に基づいて検出し、検出された特徴箇所に説明画像を付加するようにしてもよい。上記特徴箇所とは、例えば、中途覚醒の箇所であってもよいし、眠りの浅い期間が所定時間以上継続している箇所であってもよい。また、携帯端末5は、特徴箇所と説明とを関連付けたテーブルを記憶しておき、検出された特徴箇所に関連付けられる説明を表す説明画像を、グラフ58上における特徴箇所に対応付けて表示する。
なお、他の実施形態においては、上記説明画像は、環境センサ14によって検出される環境センサ情報を考慮した説明を表してもよい。なお、環境センサ14は、環境センサ情報として、例えば、気温、湿度、および/または、周囲の音を検出する。例えば、上記特徴箇所が検出された場合、携帯端末5は、特徴箇所に対応する時点(あるいは期間)に検出された環境センサ情報を取得し、環境センサ情報に基づいて説明を生成してもよい。例えば、携帯端末5は、気温を取得して、「2時頃に目が覚めています。部屋の気温が低くなっていたことが原因かもしれません。」といった説明を生成して表示してもよい。また例えば、携帯端末5は、周囲の音を取得して、「2時頃に目が覚めています。大きな音がしたことが原因かもしれません。」といった説明を生成して表示してもよい。
図11は、詳細表示画像の他の一例を示す図である。図11に示す詳細表示画像は、最近1週間の睡眠に関する詳細な情報を表す画像の一例である。図11においては、ユーザの最近1週間の快眠度の変化を表す棒グラフ61が表示されている。グラフ61の横軸は日付を表し、縦軸は快眠度を表している。なお、快眠度は、快眠の度合いを示す指標であり、睡眠指標に基づいて算出される。快眠度は、例えば0から100までの数値で、睡眠の質が高い(換言すれば、睡眠の質に対する評価が良い)程大きい値となるように算出される。グラフ61によって、ユーザは、1週間の快眠度の変化を詳細に知ることができる。
また、図11に示す詳細表示画像は、ユーザ自身の快眠度のグラフ61に加えて、他のユーザの快眠度に基づくグラフ62を含む。グラフ62は、複数の他のユーザの快眠度の平均を表す。各グラフ61および62によって、ユーザは、自身の快眠度の変化を知ることができるとともに、他のユーザの快眠度(の平均)、および、自身の快眠度と他のユーザの快眠度との差を知ることができる。
なお、他のユーザの快眠度は、サーバ3に記憶されている。また、サーバ3は、記憶されている他のユーザの快眠度の平均値(例えば、1日毎の平均値)を算出して記憶しておく。携帯端末5は、任意のタイミングで、所望の期間(図11に示す例では、最近1週間)における快眠度の平均値をサーバ3から受信し、受信した情報に基づいてグラフ62を作成して表示する。なお、平均値を算出する対象となるユーザは、ネットワークサービスに登録されているユーザ全体であってもよいし、所定の選択基準を満たすユーザであってもよい。選択基準は、例えば、地域(例えば、国)、年齢、性別、職業等の個人情報に関する基準であってもよい。
本実施形態においては、図10および図11に示したような詳細表示画像が表示される。携帯端末5は、複数種類の詳細表示画像のうちから、ユーザが指定した画像を表示するようにしてもよい。また、詳細表示画像は、上述した簡易表示(ステップS12)で表示されない情報を含む任意の内容でよい。例えば、詳細表示画像は、図10および図11に示した詳細表示画像の他、ユーザの所定期間(例えば、1週間や1月)の快眠度の平均値を表示するものであってもよい。また例えば、詳細表示画像は、現在のユーザの快眠度と、当該ユーザの過去の快眠度との比較を表すものであってもよい。例えば、図11に示すグラフ62に代えて、ユーザ自身の過去の快眠度(例えば、1月前のユーザの快眠度)を表すグラフが表示されてもよい。
また、詳細表示画像は、快眠度以外の情報を表すものであってもよく、例えば、快眠度以外の睡眠指標、疲労指標、および/または、元気度を表すものであってもよい。また、携帯端末5は、健康情報のうち、ユーザによって指定された情報に関する詳細表示画像を生成して表示するようにしてもよい。
上記詳細表示画像が表示される状態において、携帯端末5は、ユーザによって所定の終了指示が行われたことに応じて、待機画像に表示を切り替える(ステップS13)。所定の終了指示は、例えば、詳細表示画像において表示されるメニューボタン59(図10および図11)に対する入力によって行われる。
また、待機画像が表示される状態(ステップS13)において、ミニゲームボタン57に対する入力が行われると、携帯端末5は、ミニゲームを開始する(ステップS15)。ミニゲームは、健康情報(具体的には、元気度)を入力とするゲームとは異なるゲームであり、簡単なゲーム操作や計算等をユーザに行わせるものである。ミニゲームの内容は任意であり、ミニゲームは、例えばパズルゲームであってもよいし、クイズゲームであってもよいし、ユーザに計算を行わせるゲームであってもよい。このようなミニゲームをユーザに行わせることによって、ユーザの目を覚まさせる効果が期待できる。
また、本実施形態においては、携帯端末5は、ミニゲームの結果に基づいて元気度(具体的には、睡眠期間に計測された生体情報に基づいて算出された元気度)を補正する。例えば、携帯端末5は、ミニゲームの結果が悪ければ、目覚めが悪いと判断して、元気度を減少し、ミニゲームの結果が良ければ、目覚めが良いと判断して、元気度を増加するようにしてもよい。このように、本実施形態においては、ミニゲームの結果に基づいて元気度が算出される。また、ミニゲームの結果がゲーム処理に反映される。携帯端末5は、補正後の元気度を示す情報をサーバ3へ送信する。サーバ3は、受信した補正後の元気度を示す情報を記憶する。
また、他の実施形態においては、携帯端末5は、ミニゲームの結果に基づいて元気度を補正することに代えて(またはともに)、ミニゲームの結果をゲーム処理の入力として用いるようにしてもよい。例えば、携帯端末5は、ミニゲームの結果に応じてアイテムをユーザ(換言すれば、プレイヤオブジェクト)に付与し、上記元気度と付与されたアイテムとに基づいてゲーム処理を実行するようにしてもよい。これによっても本実施形態と同様、ミニゲームの結果をゲーム処理に反映することができる。
また、携帯端末5は、ミニゲームを実行することに代えて、または、ミニゲームの実行とともに(換言すれば、ミニゲーム中において)、ユーザに対して質問を行うようにしてもよい。すなわち、携帯端末5は、睡眠および/または疲労の状態に関する質問をユーザに対して行い、ユーザに回答を入力させる。例えば、携帯端末5は、疲労を感じているか、目覚めは良いか、眠気が残っているか等の質問を行い、ユーザの主観に基づく回答を行わせる。このとき、上記の回答がミニゲーム結果として用いられてもよい。これによって、端末システム2は、睡眠および/または疲労に関するユーザの主観評価を取得することができ、主観評価を反映して健康情報を算出することができる。
以上のように、本実施形態においては、ユーザの覚醒時にミニゲームを行うことによって、ユーザの目を覚まさせることができるとともに、ミニゲーム結果に基づいて健康情報を算出(より具体的には、補正)することによって、目覚め後のユーザの状態を反映した健康情報を算出することができる。
なお、他の実施形態においては、携帯端末5は、睡眠期間中に計測された生体情報に基づく健康情報に応じて、ミニゲームの実行をユーザに促すか否かを判定してもよい。例えば、携帯端末5は、上記健康情報に基づいてユーザの目覚めが良いか悪いかを判別する。具体的には、携帯端末5は、ユーザがノンレム睡眠の状態から覚醒した場合には、目覚めが悪いと判別し、ユーザがレム睡眠の状態から覚醒した場合には、目覚めが良いと判別してもよい。そして、ユーザの目覚めが悪いと判別された場合、携帯端末5は、ミニゲームの実行をユーザに促すようにしてもよい。上記の場合、例えば上記待機画像において、携帯端末5は、「今日は目覚めが良くないようです。ミニゲームをやって目を覚ましましょう」といったメッセージを表示するようにしてもよい。一方、ユーザの目覚めが良いと判別された場合、携帯端末5は、ミニゲームの実行をユーザに促さないようにしてもよい。
ミニゲームが終了した場合、または、ミニゲームを終了する指示をユーザが行った場合、携帯端末5は、待機画像に表示を切り替える(ステップS13)。
(ユーザが離床した後の処理)
図6に示すように、携帯端末5は、ユーザの離床を検知すると、上記待機画像の表示を終了し、離床時ゲーム画像を表示する(ステップS16)。図12は、ユーザの離床時に携帯端末に表示される離床時ゲーム画像の一例を示す図である。図12に示す離床時ゲーム画像においては、プレイヤオブジェクト51と、離床時情報64とが表示される。図12に示すように、ユーザの離床時には、プレイヤオブジェクト51が冒険に出発する様子を表す画像がディスプレイ17に表示される。
また、図12に示すように、離床時情報64は、現在(すなわち、離床時)における評価結果(具体的には元気度)を示す。ここで、ユーザの覚醒時に算出された元気度は、上述のミニゲームの結果によって補正される場合がある。この場合、離床時情報64は、補正後の元気度に対応する残機数を示す。上記離床時情報64によって、上記補正後の元気度をユーザに通知することができる。なお、ユーザの覚醒時に算出された元気度が補正されない場合には、離床時情報64は、当該元気度と同じ残機数を示す。なお、離床時ゲーム画像は、現在における評価結果に関するアドバイス情報を含んでいてもよい。
上記離床時ゲーム画像は、予め定められた所定時間だけ表示される。その後、携帯端末5は、待機画像の表示を行う(ステップS17)。すなわち、携帯端末5は、上記ステップS13と同様の待機画像をディスプレイ17に表示する。なお、ステップS16における離床時ゲーム画像から、ステップS17における待機画像への切り替えは、上記のように所定の条件が満たされたことに応じて携帯端末5によって自動的に行われてもよいし、ユーザの指示によって行われてもよい。
ステップS17における待機画像は、ステップS13における待機画像と同様のメニュー画像55を含む。また、ステップS17における待機画像は、冒険中のプレイヤオブジェクト51の様子を表す画像を含む。例えば、プレイヤオブジェクト51が敵と戦っている様子、あるいは、プレイヤオブジェクト51がダンジョンを進んでいる様子を表す画像が表示される。
ステップS17において待機画像が表示される場合も上記ステップS13の場合と同様、携帯端末5は、健康情報の詳細表示、および、ミニゲームの実行を行うための入力を受け付ける。すなわち、詳細表示ボタン56に対する入力が行われると、携帯端末5は、健康情報の詳細表示を行う(ステップS18)。ステップS18の処理はステップS14の処理と同様である。また、ミニゲームボタン57に対する入力が行われると、携帯端末5は、ミニゲームを開始する(ステップS19)。ステップS19の処理はステップS15の処理と同様である。
上記のように、本実施形態においては、ユーザの離床後においても待機画像が表示され、ユーザは、詳細表示を行ったり、ミニゲームを行ったりすることができる。したがって、ユーザは、携帯端末5をベース装置6から外した状態においても、詳細表示およびミニゲームを行うことができる。
ここで、上述のように、ミニゲームは、ユーザの目覚めの状態を判別することを一つの目的として行われるものである。したがって、ユーザが十分に目が覚めた後でミニゲームが実行され、そのミニゲームの結果が元気度に反映されると、ユーザの目覚めの状態が元気度に正しく反映されないおそれがある。
そこで、本実施形態においては、携帯端末5は、ユーザの離床(あるいは覚醒)から所定時間が経過するまでの間、ミニゲームを実行可能とする。すなわち、携帯端末5は、ユーザの離床(あるいは覚醒)から所定時間が経過した後は、待機画像においてミニゲームボタン57を表示しないようにし、ユーザがミニゲームを実行できないようにする。これによれば、ユーザが十分に目が覚めた後でミニゲームが実行され、そのミニゲームの結果が元気度に反映される可能性を低減することができる。なお、他の実施形態においては、携帯端末5は、ユーザの離床(あるいは覚醒)から所定時間が経過するまでの間は、ミニゲームの結果を元気度に反映させ、当該所定時間の経過後は、ミニゲームの結果を元気度に反映させないようにしてもよい(ただし、ミニゲームの結果をゲーム処理に反映させてもよい)。このとき、当該所定時間が経過した後においてもミニゲームは実行可能であってもよい。これによっても、上記と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、端末システム2は、携帯端末5がベース装置から外されたことに応じてユーザが離床したことを検知した。ここで、ユーザが離床したことの検知方法は任意であり、上記の方法に限らない。例えば、他の実施形態においては、端末システム2は、ベース装置6のドップラーセンサによる検知範囲からユーザが外れたことに応じてユーザが離床したことを検知するようにしてもよい。このとき、携帯端末5とベース装置6とが無線通信可能であるものとし、ベース装置6は、ユーザの離床を検知した旨を携帯端末5へ無線で通知する。上記によれば、携帯端末5は、上記ステップS11〜S15の処理を、携帯端末5をベース装置6から外した状態で実行することができる。なお、この場合、ユーザの離床が検知された後は、携帯端末5は、ミニゲームを実行しない、あるいは、ミニゲームの結果を元気度に反映しないようにしてもよい。
また、他の実施形態においては、携帯端末5は、ユーザが外出したことを検知し、ユーザが外出したことに応じて、上記ステップS16の処理を実行するようにしてもよい。なお、ユーザの外出は、位置検出部13による検出結果に基づいて検知することができる。例えば、ユーザの自宅の位置を携帯端末5に予め登録しておき、携帯端末5は、位置検出部13によって検出される携帯端末5の位置が自宅の位置から所定距離以上離れた場合に、ユーザが外出したと判断してもよい。
(日中における処理)
ユーザが離床した後においては、携帯端末5は、適宜のタイミングで、健康情報(具体的には、元気度)を補正するための各種情報を算出する(ステップS20)。本実施形態においては、算出された各種情報はサーバ3へ送信され、サーバ3によって元気度の補正が行われる。なお、図6においては、上記ステップS17の処理の後でステップS20の処理が実行されるように示されているが、ステップS20の処理が実行されるタイミングはステップS17の前であってもよい。
上記ステップS20の処理で算出される情報は、ユーザの覚醒期間において取得される情報に基づいて算出される。以下では、ステップS20の処理で算出される情報を、覚醒時情報と呼ぶ。本実施形態においては、携帯端末5は、覚醒時情報として、活動情報、環境情報、および、感情情報を算出する。
活動情報は、位置検出部13によって検出される位置情報に基づいて算出される。具体的には、携帯端末5は、ユーザが移動した距離、時間、および/または、移動方法(例えば、徒歩、電車、自動車等)を示す活動情報を上記位置情報に基づいて算出する。また、携帯端末5は、ユーザが訪問した場所を上記位置情報に基づいて特定し、特定された情報から活動情報を算出する。例えば、ユーザが職場に行ったことが特定された場合には、仕事をしたことを示す活動情報が算出される。また例えば、ユーザがマッサージ店に行ったことが特定された場合には、マッサージを受けたことを示す活動情報が算出される。
環境情報は、環境センサ14によって検出される環境センサ情報に基づいて算出される。具体的には、携帯端末5は、環境センサ情報として温度(すなわち、気温)の情報を取得し、取得した情報からユーザの環境を示す環境情報を算出する。例えば、携帯端末5は、ユーザが所定の活動を行っている期間における温度の情報を取得し、当該期間における平均気温を示す環境情報を算出する。なお、上記期間は、上記位置情報および/または活動情報に基づいて特定することができる。例えば、環境情報として、ユーザの移動期間における平均気温を示す情報や、ユーザの活動中(例えば仕事中)における平均気温を示す情報を算出することができる。
感情情報は、カメラ16によって撮像される画像、および/または、マイク15によって検出される音声に基づいて算出される。具体的には、携帯端末5は、カメラ16によってユーザの顔を撮像し、撮像された顔の画像からユーザの表情を判別し、表情からユーザの感情を示す感情情報を算出する。感情情報の具体的な内容は任意である。例えば、感情情報は、喜怒哀楽の4種類の感情のうちいずれかを示すものであってもよいし、4種類の感情についてそれぞれの度合い(重みとも言う)を示すものであってもよいし、単に肯定的な感情であるか否定的な感情であるかを示すものであってもよい。
また、携帯端末5は、マイク15によってユーザの音声を取得し、取得されたユーザの音声からユーザの感情を示す感情情報を算出する。ユーザの音声に基づいて感情を判別する方法は、どのような方法であってもよく、従来における感情判別方法が用いられてもよい。例えば、携帯端末5は、取得された音声信号について、所定の単位区間毎に特徴量(例えば、強度、テンポ、および、抑揚等)を算出し、算出された上記特徴量に基づいて、感情を示す指標を算出する。また、携帯端末5は、感情の種類(例えば、怒り、喜び、および悲しみ)毎にそれぞれ、各特徴量の変化パターンを示すテーブルを記憶しておく。この変化パターンは、実験により(すなわち、実際に複数の被験者から音声を検出して特徴量を算出した結果に基づいて)作成されてもよい。携帯端末5は、各感情の種類について、テーブルにより示される変化パターンと、算出された特徴量の変化とを比較し、比較結果に基づいてユーザの感情を特定する。これによって、特定された感情を示す感情情報が生成される。
以上のようにして算出された覚醒時情報は、携帯端末5によってサーバ3へ送信される。なお、覚醒時情報が送信されるタイミングは任意であり、複数種類の覚醒時情報が算出される場合、携帯端末5はこれらの覚醒時情報をそれぞれ異なるタイミングで送信してよい。また、覚醒時情報が算出される条件は任意であり、場合によっては(条件を満たさない場合には)覚醒時情報が算出されなくてもよい。
サーバ3は、受信した覚醒時情報に基づいて元気度を補正する。なお、本実施形態において補正される対象となる元気度は、ユーザの覚醒時に算出された元気度、または、ミニゲームの結果に基づいて補正された元気度である。サーバ3は、覚醒時情報を用いて、例えば以下のようにして、元気度を補正する。
例えば、受信された活動情報が、ユーザが長時間徒歩で移動したことを示す場合、ユーザの疲労は増加すると考えられる。そのため、この場合、サーバ3は、元気度を減少するように補正する。また例えば、受信された活動情報が、ユーザがマッサージに行ったことを示す場合、ユーザの疲労は減少すると考えられる。そのため、この場合、サーバ3は、元気度を増加するように補正する。なお、元気度を増減させる度合いは、活動情報が示す移動距離(または移動時間)、移動方法、および/または活動内容に応じて変更されてもよい。
また、受信された環境情報が、ユーザにとって快適でないことを示す場合(例えば、移動中における気温が暑すぎる場合)には、ユーザの疲労は増加すると考えられる。そのため、この場合、サーバ3は、元気度を減少するように補正する。
また、受信された感情情報が、肯定的な感情(例えば喜びや楽しみ)を示す場合には、ユーザの疲労は減少すると考えられる。そのため、この場合、サーバ3は、元気度を増加するように補正する。また、受信された感情情報が、否定的な感情(例えば怒りや悲しみ)を示す場合には、ユーザの疲労は増加すると考えられる。そのため、この場合、サーバ3は、元気度を減少するように補正する。
以上のようにして、サーバ3は、ユーザの覚醒中に取得される覚醒時情報(本実施形態においては、活動情報、環境情報、および、感情情報)に基づいて、元気度を補正する。これによって、覚醒中におけるユーザの行動や状況や状態を反映して元気度を算出することができる。本実施形態においては、上記のようにして補正された元気度が、1日の元気度としてユーザに通知される。すなわち、サーバ3は、所定のタイミングで、補正後の元気度を携帯端末5に送信する。所定のタイミングは任意であるが、本実施形態においては、ユーザが入床したことに応じたタイミングである(詳細は後述する)。また、本実施形態においては、上記補正された元気度に基づいてゲーム処理が実行されるので、上記覚醒時情報がゲーム処理に反映されることになる。
なお、他の実施形態においては、上記覚醒時情報に基づく元気度の補正処理は、携帯端末5によって実行されてもよい。このとき、携帯端末5は、補正後の元気度(および上記覚醒時情報)を示す情報をサーバ3へ送信し、サーバ3は、受信した情報を記憶部に記憶してもよい。
なお、ユーザの離床後において、携帯端末5は、待機状態(例えば、携帯端末5のディスプレイ17がオフにされた状態)となったり、上記ゲームアプリケーションとは異なる他のアプリケーションによる画像がディスプレイ17に表示される状態となったりする。これらの状態の場合、ゲーム画像はディスプレイ17に表示されない。ただし、これらの状態において、携帯端末5は、ゲーム画像を表示するための所定の指示入力に応じて、上記ステップS17における待機画像を表示する。このとき、携帯端末5は、その時点での元気度(元気度が補正されている場合には、補正された元気度)をサーバ3から受信し、受信した元気度に対応する残機数を表示するようにしてもよい。このように、携帯端末5は、ユーザの離床後において、補正された元気度を示す情報をユーザの指示に応じて表示するようにしてもよい。これによれば、ユーザに対して現時点での元気度を提示することができる。
(ユーザが入床した際の処理)
図6に示すように、携帯端末5は、ユーザの入床を検知すると、入床時ゲーム画像を表示する(ステップS21)。図13は、ユーザの入床時に携帯端末に表示される入床時ゲーム画像の一例を示す図である。図13に示す入床時ゲーム画像においては、プレイヤオブジェクト51と、離床時情報64とが表示される。図13に示すように、ユーザの離床時には、プレイヤオブジェクト51が冒険から戻った様子を表す画像がディスプレイ17に表示される。
上記入床時ゲーム画像は、予め定められた所定時間だけ表示される。その後、携帯端末5は、その日の冒険のリプレイを表すゲーム画像(リプレイゲーム画像と呼ぶ)を表示する(ステップS22)。なお、ステップS21における入床時ゲーム画像からステップS22におけるリプレイゲーム画像への切り替えは、上記のように所定の条件が満たされたことに応じて携帯端末5によって自動的に行われてもよいし、ユーザの指示によって行われてもよい。
ステップS22において、携帯端末5は、まず、ゲーム結果を示すゲーム結果情報の送信をサーバ3に対して要求する。この要求に応じて、サーバ3は、ゲーム結果情報を携帯端末5へ送信する。このゲーム結果情報は、上述した元気度(すなわち、補正後の元気度)の情報を含む。また、詳細は後述するが、本実施形態においては、ゲーム結果に応じてユーザに特典が付与されることがある。したがって、ゲーム結果情報は、ユーザに対して付与される特典に関する情報を含む。
ゲーム結果情報をサーバ3から受信すると、携帯端末5は、ゲーム結果情報に基づいてリプレイゲーム画像を生成し、ディスプレイ17に表示する。図14は、リプレイゲーム画像の一例を示す図である。図14に示すように、リプレイゲーム画像においては、日中(換言すれば、ユーザの覚醒中)に行われたプレイヤオブジェクト51による冒険のリプレイが表示される。例えば、図14に示すような、プレイヤオブジェクト51が敵キャラクタ65と戦う様子が表示される。なお、リプレイゲーム画像として表示される画像(本実施形態においては、動画)は、上記ステップS17における待機画像として表示された、冒険中の様子を表す画像と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、図14に示すように、リプレイゲーム画像においては、ゲーム結果を示すゲーム結果情報66が表示される。本実施形態においては、ゲーム結果情報66は、ゲーム結果として、敵キャラクタ65に対して与えたダメージ量を示す。ダメージ量は、上記ゲーム結果情報が示す元気度に基づいて算出される。ゲーム結果は、元気度が高いほど良い結果が得られるように算出される。つまり、ユーザの健康情報が良い状態を表しているほど良いゲーム結果が得られることになる。
また、本実施形態においては、ダメージ量は、覚醒時ゲーム画像における残機数と同じ計算方法で算出される。つまり、ダメージ量は、ゲーム要素としての表現の仕方が残機数とは異なるものの、元気度を示す数値としては残機数と同じものである。例えば、ユーザの覚醒時における元気度が80であった場合には、残機数は80であり、入床時の元気度が80であった場合には、ダメージ量も80となる。このように、覚醒時と入床時とで健康情報(具体的には、元気度)として同じ指標を示す値を提示することで、ユーザにとって覚醒期間における健康情報の変化をわかりやすく提示することができる。例えば、覚醒時における残機数が80であり、入床時におけるダメージ量が70であった場合、ユーザは、覚醒期間において元気度が減少した(つまり、疲労が増加した)ことを認識することができる。
なお、他の実施形態においては、上記ゲーム結果情報には、覚醒時情報による元気度の補正値を示す情報が含まれていてもよい。このとき、携帯端末5は、元気度の補正値を表すゲーム要素を表示してもよい。例えば、携帯端末5は、覚醒時における元気度に対応するダメージ量と、上記の補正値に対応するダメージ量とをそれぞれゲーム結果情報66として表示してもよい。
また、他の実施形態においては、睡眠期間に取得された情報(例えば、ドップラーセンサ24による生体情報等)に基づく元気度と、覚醒期間に取得された情報(例えば、覚醒時情報)に基づく元気度とが別個に算出されてもよい。このとき、携帯端末5は、これら2種類の元気度を別個のゲーム要素として表示するようにしてもよい。
また、携帯端末5は、覚醒時情報に応じた(換言すれば、覚醒時情報に対応する補正値に応じた)動作をプレイヤオブジェクト51が行う様子を表すリプレイゲーム画像を表示してもよい。例えば、ユーザが長距離を徒歩で移動したことを表す活動情報が取得された場合には、プレイヤオブジェクト51が長距離を移動する様子を表す画像が表示されてもよく、さらに、残機数が減ったことを示す表示が行われてもよい。また例えば、ユーザが暑い環境にいたことを示す環境情報が取得された場合には、プレイヤオブジェクト51が暑い場所を移動する様子を表す画像が表示されてもよく、さらに、残機数が減ったことを示す表示が行われてもよい。また例えば、肯定的な感情を示す感情情報が取得された場合には、冒険中のプレイヤオブジェクト51の表情が笑顔になり、さらに、残機数が増えたことを示す表示が行われてもよい。
また、他の実施形態においては、携帯端末5は、覚醒時情報に応じた(換言すれば、覚醒時情報に対応する補正値に応じた)アイテムがプレイヤオブジェクト51に付与されることを表すリプレイゲーム画像を表示してもよい。
本実施形態においては、携帯端末5は、ゲーム結果に応じてゲームのストーリーを進行させる。具体的には、本実施形態におけるゲームでは、複数のステージが用意されており、プレイヤオブジェクト51は、現在のステージに登場する敵キャラクタを倒す(換言すれば、所定量のダメージを与える)ことによって、次のステージに進む。したがって、1回以上のゲーム結果による上記ダメージ量の累積値が所定量を超えた場合には、携帯端末5は、プレイヤオブジェクト51が敵キャラクタ65を倒す様子を表すリプレイゲーム画像を表示し、さらに、プレイヤオブジェクト51が次のステージへ進むことを通知する。
また、本実施形態においては、ゲーム結果に応じてユーザに対して特典が付与される場合がある。特典が付与された場合には、図14に示すように、特典が付与された旨を示す情報を含むゲーム結果情報66が表示される。なお、本実施形態においては、上記特典として、ゲーム内において利用可能な(例えば、アイテムを購入することが可能な)コインが付与される。なお、図6には示していないが、本実施形態におけるゲームにおいては、上記コインを使ってアイテムを取得することができるものとする。また、特典は、ゲームに関するもの(例えば、上記コインやアイテム)に限らず、サーバ3によって提供されるネットワークサービスに関する特典であってもよい。例えば、特典は、上記ネットワークサービスにおいて利用可能なポイント、あるいは、上記ネットワークサービスにおいて提供されるコンテンツであってもよい。
サーバ3は、携帯端末5から受信される各種情報(本実施形態においては、健康情報、および、覚醒時情報)に基づいて、特典付与の要否、および、付与する場合には特典の内容を決定する。例えば、サーバ3は、上記各種情報に基づいて算出された元気度に応じて、特典付与の要否および特典の内容を決定する。サーバは、付与される特典に関する特典情報を含むゲーム結果情報を携帯端末5へ送信する。なお、特典情報は、付与される特典を示す情報(例えば、付与されるゲームアイテムを示す情報、あるいは、付与されるポイント数を示す情報)であってもよいし、特典自体の情報(例えば上記コンテンツのデータ)であってもよいし、携帯端末5における特典(例えばコンテンツ)の利用を許可する旨の通知を示す情報であってもよい。このように、特典としてコンテンツを付与するための具体的な方法は任意であり、コンテンツのデータをサーバ3から携帯端末5へ送信する方法であってもよいし、携帯端末5にコンテンツのデータが予め記憶されており、サーバ3からの上記通知に応じて当該コンテンツの利用が許可される(換言すれば、アンロックされる)方法であってもよい。
上記特典情報を含むゲーム結果情報を受信した場合、携帯端末5は、特典情報に基づいて特典を付与する処理を実行する。例えば、携帯端末5は、付与されたアイテムやコインに応じてゲーム処理におけるパラメータ(具体的には、プレイヤオブジェクト51が所持するアイテムやコインを示すパラメータ)を変更したり、上記ネットワークサービスにおいてユーザが有するポイント数のデータを更新したり、コンテンツのデータを所定の記憶部に記憶したりする。
また、図14においては図示しないが、リプレイゲーム画像は、上述のアドバイス情報を含んでいてもよい。例えば、サーバ3は、携帯端末5から受信される各種情報(本実施形態においては、健康情報、および、覚醒時情報)に基づいて、アドバイスの内容を決定し、アドバイス情報を生成する。サーバ3は、生成されたアドバイス情報を含むゲーム結果情報を携帯端末5へ送信する。携帯端末5は、サーバ3から受信したアドバイス情報を含むリプレイゲーム画像を表示する。なお、アドバイス情報の生成は、携帯端末5によって行われてもよい。
上記リプレイゲーム画像は、所定の条件(例えば、予め定められた所定時間だけ表示されたこと)が満たされたことに応じて携帯端末5によって自動的に表示停止されてもよいし、ユーザの指示に応じて表示停止されてもよい。また例えば、上記リプレイゲーム画像は、ユーザが入眠したことに応じて表示停止されてもよい。
なお、上記実施形態においては、端末システム2は、携帯端末5がベース装置に装着されたことに応じてユーザが入床したことを検知した。ここで、ユーザが入床したことの検知方法は任意であり、上記の方法に限らない。例えば、他の実施形態においては、端末システム2は、ベース装置6のドップラーセンサ24による検知範囲にユーザが入ったことに応じてユーザが入床したことを検知するようにしてもよい。
上記の場合、ユーザが入床する前にドップラーセンサ24による検出を開始しておくために、所定の条件が満たされたことに応じて自動的にドップラーセンサ24が検出を開始するようにしてもよい。例えば、携帯端末5とベース装置6とが無線通信可能である場合には、携帯端末5がベース装置6の所定範囲内に入ったことを条件として、ドップラーセンサ24による検出を開始する指示をベース装置6に行うようにしてもよい。なお、携帯端末5がベース装置6の所定範囲内に入ったか否かの判定は、携帯端末5とベース装置6とが近距離の無線通信を行う場合には、携帯端末5の通信範囲内にベース装置6が入ったか否かを判定することによって行われてもよい。また例えば、上記の判定は、位置検出部13によって検出される位置に基づいて、携帯端末5がユーザの自宅に位置するか否かを判定することによって行われてもよい。また、他の実施形態においては、携帯端末5に対してユーザが所定の入力指示を行ったことに応じて、ドップラーセンサ24による検出を開始する指示を携帯端末5がベース装置6に行うようにしてもよい。
また、他の実施形態においては、端末システム2は、入床予想時刻を設定し、入床予想時刻になったことに応じてドップラーセンサ24による検出を開始するようにしてもよい。なお、入床予想時刻は、ユーザによって指定されてもよいし、ユーザに関する過去の入床時刻および/または入眠時刻に基づいて算出されてもよい。例えば、端末システム2は、最近1月の入眠時刻を記憶しておき、最近1月の入眠時刻の平均時刻の所定時間前(例えば1時間前)の時刻を入床予想時刻として設定してもよい。
また、他の実施形態においては、携帯端末5は、ユーザが帰宅したことを検知し、ユーザが帰宅したことに応じて、上記ステップS21の処理を実行するようにしてもよい。なお、ユーザの帰宅を検知する方法は任意であるが、例えば、位置検出部13による検出結果に基づいて検知することができる。具体的には、ユーザの自宅の位置を携帯端末5に予め登録しておき、携帯端末5は、位置検出部13によって検出される携帯端末5の位置が自宅の位置から所定距離以内に入った場合に、ユーザが帰宅したと判断してもよい。また例えば、端末システム2は、ベース装置6のドップラーセンサ24を用いて帰宅を検知してもよい。すなわち、端末システム2は、ドップラーセンサ24を間欠的に(例えば、所定時間に1回の割合で)起動してユーザの存在の有無を判定し、ユーザが存在すると判定された場合にユーザが帰宅したと判断してもよい。また例えば、端末システム2は、ユーザの自宅内における所定の位置に設けられた検知手段(例えばカメラ、または、赤外線センサ等の人感センサ)を有し、当該検知手段による検知結果に基づいてユーザの帰宅を検知してもよい。
以上のように、本実施形態においては、ユーザが入床したことに応じて、プレイヤオブジェクト51が冒険から戻った様子を表す画像が表示され、さらに、冒険のリプレイとその日のゲーム結果(本実施形態においては、敵キャラクタに与えたダメージ量)とを表す画像が表示される。これによって、ユーザの入床時において、その日のユーザの状態および/または行動を反映した元気度をユーザに提示することができる。また、入床時においても覚醒時と同様、元気度がゲーム要素として表示されるので、ユーザは健康情報(本実施形態においては、元気度)の確認をゲーム感覚で行うことができ、毎日の確認を継続的に行う動機付けをユーザに与えることができる。
また、本実施形態においては、ユーザの健康情報がゲーム入力となりゲーム処理が実行される。つまり、ユーザが健康情報を測定することがゲーム入力を行うことになり、ユーザが健康情報を測定しなければ、ゲームが進行しないことになる。これによれば、健康情報の測定をゲーム感覚でユーザに行わせることができるとともに、毎日の測定を継続的に行う動機付けをユーザに与えることができる。
なお、上記ステップS11〜S22の一連の処理においては、適宜のタイミング(ステップS11〜S13、S16,S17,S21,S22)でゲーム画像がディスプレイ17に表示される。ここで、上記タイミングにおいて、携帯端末5が待機状態でディスプレイ17の表示がオフになっていたり、あるいは、ディスプレイ17には上記ゲームアプリケーションとは異なる他のアプリケーションによる画像が表示されていたりする場合がある。この場合、携帯端末5は、すぐにゲーム画像を表示することに代えて、音、表示、および/または振動によってユーザに通知を行うようにしてもよい。また、携帯端末5は、通知を受けたユーザが所定の表示指示入力を行ったことに応じて、ゲーム画像をディスプレイ17に表示するようにしてもよい。
なお、上記実施形態においては、適宜のタイミング(ユーザの覚醒時等)でアドバイス情報がユーザに対して提示された。ここで、他の実施形態においては、端末システム2は、算出された健康情報の内容(例えば、評価結果)を改善するために、アドバイス情報とは異なる情報をユーザに提示するようにしてもよい。すなわち、端末システム2は、アドバイス情報とともに、または、アドバイス情報に代えて、リコメンド情報をユーザに対して提示してもよいし、コンテンツを出力してもよい。リコメンド情報は、算出された健康情報の内容を改善するためにユーザに勧められる商品等を紹介する情報である。上記コンテンツは、算出された健康情報の内容を改善するためにユーザに勧められる音楽および/または映像である。
また、端末システム2は、ユーザが離床する前に表示される画像、および/または、ユーザが入床した後に表示される画像を、携帯端末5のディスプレイ17に表示するとともに(または代えて)、ベース装置6のプロジェクタ25によって投影表示してもよい。これによれば、ユーザは、覚醒時に携帯端末5を手に取らなくても評価結果等を確認することができる。なお、ユーザが離床する前に表示される画像とは、例えば、上記の覚醒時ゲーム画像、簡易表示画像、および/または、待機画像である。ユーザが入床した後に表示される画像とは、例えば、上記入床時ゲーム画像、および/または、リプレイゲーム画像である。
上述のように、携帯端末5は、入床が検知されたことに応じて、ユーザの健康情報を算出するための計測を開始する(ステップS23)。なお、図6においては、上記計測の開始タイミング(ステップS23)は、リプレイゲーム画像の表示(ステップS22)の後として示しているが、計測は、入床に応じた任意のタイミングで開始されてよい。
上記計測が開始されると、端末システム2は、上述のように、計測結果に基づいて睡眠指標を算出する。そして、端末システム2は、睡眠指標が表す睡眠状態に応じた情報処理を実行する(ステップS24)。この情報処理としては、例えば、以下の処理が実行される。
・ユーザの入眠前に入眠用コンテンツ(具体的には、入眠を促す音楽および/または映像)を再生し、ユーザが入眠したことに応じて再生を終了する処理
・ユーザが中途覚醒した場合に現在時刻を表示する処理
・ユーザが覚醒する少し前のタイミングで、覚醒用コンテンツ(具体的には、覚醒を促す音楽および/または映像)の再生を開始する処理
・ユーザの入眠に応じて携帯端末5の状態を変更する(例えば、電源をオフにする、待機状態にする、マナーモードにする等)処理
・ユーザの覚醒に応じて携帯端末5の状態を変更する(例えば、電源をオンにする、マナーモードを解除する等)処理
なお、上記各処理において画像をユーザに提示する場合には、携帯端末5のディスプレイ17が用いられてもよいし、ベース装置6のプロジェクタ25が用いられてもよいし、両方が用いられてもよい。
[3.情報処理システムにおける処理の具体例]
次に、情報処理システムにおいて実行される処理の具体例について説明する。
まず、図15から図18を参照して、端末システム2において実行される処理の具体例について説明する。携帯端末5は、計測処理、覚醒時処理、日中処理、および、入床時処理を実行する。本実施形態においては、これらの各処理は、携帯端末5に記憶されるゲームプログラムを処理部11が実行することによって実行される。なお、他の実施形態においては、これらの各処理の一部(例えば、計測処理)は、ゲームプログラムとは異なる他のプログラムによって実現されてもよい。また、上記各処理は、一部および全部の処理が他の情報処理装置(例えば、ベース装置6および/またはサーバ3)によって実行されてもよいし、携帯端末5と当該他の情報処理装置とが協働することによって実行されてもよい。
計測処理は、主にユーザの睡眠期間において生体情報を計測して健康情報を算出するための処理である。覚醒時処理は、主にユーザが覚醒した際に、健康情報の評価結果(具体的には、元気度)を含むゲーム画像等をユーザに提示するための処理である。日中処理は、主に日中の活動期間(換言すれば、ユーザが離床してから入床するまでの期間)において、上述の覚醒時情報(具体的には、活動情報、環境情報、および、感情情報)を算出するための処理である。入床時処理は、主にユーザが入床した際に、1日の健康情報の評価結果を含むゲーム画像等をユーザに提示するための処理である。このように上記各処理は、大略的には異なる期間において実行されるものであるが、ある期間において各処理のうち2以上の処理が並列的に実行されてもよい。以下、上記各処理について詳細に説明する。
(3−1:計測処理)
図15は、携帯端末5において実行される計測処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施形態において、図15に示す一連の処理は、ユーザが入床したと検知されたこと、すなわち、携帯端末5がベース装置6に装着されたことに応じて開始される。なお、他の実施形態においては、上記一連の処理は、携帯端末5とベース装置6との通信が開始されたことに応じて開始されてもよいし、ユーザが携帯端末5またはベース装置6に対して所定の開始操作を行ったことに応じて開始されてもよい。
なお、本出願において、図面に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。また、本明細書では、上記フローチャートの各ステップの処理を各装置(具体的には、携帯端末5、ベース装置6、および、サーバ3)のCPUが実行するものとして説明するが、上記フローチャートにおける一部のステップの処理を、CPU以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよい。
計測処理においては、まずステップS31において、携帯端末5は、開始時処理を実行する。開始時処理は、図15に示す一連の処理の開始に応じて(本実施形態では、ベース装置6に携帯端末5が装着されたことに応じて)実行される処理である。本実施形態においては、開始時処理として、検出開始処理および再生開始処理が実行される(詳細は後述する)。
上記検出開始処理において、携帯端末5は、健康情報を算出するための生体情報を検出するセンサ(すなわち、ドップラーセンサ24)による検出を開始する。すなわち、携帯端末5の処理部11は、ベース装置6に対して、検出動作を開始する旨の指示を行う。この指示に応じて、ベース装置6の制御部22は、ドップラーセンサ24に検出動作を開始させる。
また、上記再生開始処理において、携帯端末5は、入眠用コンテンツの再生を開始する。すなわち、処理部11は、予め記憶されている入眠用コンテンツを読み出し、ディスプレイ17および/またはスピーカを用いて入眠用コンテンツを再生する。なお、端末システム2において再生されるコンテンツ(すなわち、入眠時コンテンツや覚醒用コンテンツ)は、ベース装置6に記憶されていてもよいし、携帯端末5に記憶されていてもよいし、外部装置(例えばサーバ3)から携帯端末5を介して取得されてもよい。
また、ステップS31の開始時処理が実行される際に(換言すれば、携帯端末5がベース装置6に装着されたことに応じて)、ベース装置6は、充電開始処理を実行する。充電開始処理において、ベース装置6は、携帯端末5に対する充電を開始する。具体的には、制御部22は、充電を開始する旨の指示を電力取得部23に対して行う。この指示に応じて、電力取得部23は、外部電源から供給される電力を、コネクタ21を介して携帯端末5へ供給する。なお、ベース装置6は、外部電源に接続された状態(すなわち、電源プラグがコンセントに接続された状態)であるとする。なお、ベース装置6は、携帯端末5の電池残量を確認し、電池残量が所定量以下であることを条件として充電動作を開始するようにしてもよい。充電動作は、携帯端末5の電池が容量まで充電されたことに応じて終了する。
なお、他の実施形態においては、開始時処理として実行される処理は任意であり、上記3つの処理(すなわち、検出開始処理、再生開始処理、充電開始処理)のうちいずれか1つまたは2つの処理が実行されてもよいし、上記3つの処理とは異なる他の処理が実行されてもよいし、開始時処理が実行されなくてもよい。
上記ステップS31の処理の後、以下に説明するステップS32〜S38の処理が、睡眠期間中において繰り返し実行される。なお、本実施形態においては、ステップS32〜S38の処理ループは、所定時間に1回の割合で実行される。
ステップS32において、携帯端末5は、ドップラーセンサ24の検出結果(すなわち、生体情報)を取得する。上記ステップS31の検出開始処理によって検出動作を開始したドップラーセンサ24は、検出結果(具体的には、出力波形)を制御部22へ出力する。制御部22は、検出結果を携帯端末5へ送信する。これによって、ドップラーセンサ24の検出結果が携帯端末5に取得される。なお、制御部22は、ドップラーセンサ24の検出結果の情報をそのまま携帯端末5へ送信してもよいし、検出結果に何らかの加工(例えば、検出結果の信号に含まれるノイズを除去する処理や、上記睡眠指標を算出する処理等)を行って携帯端末5へ送信してもよい。
ステップS33において、携帯端末5は、睡眠情報(例えば、各種睡眠指標)を算出する。すなわち、処理部11は、ステップS32で取得された検出結果(例えば、生体情報)に基づいて、各種睡眠指標を算出する。睡眠指標の算出は、上述の“(2−2:健康情報の算出方法)”で述べた方法によって行われる。なお、ステップS33においては、処理部11は、後述するステップS34およびS35においてユーザの睡眠状態を判別するために用いられる情報(すなわち、睡眠指標)を算出すればよい。ステップS33においては、処理部11は、睡眠期間が終了した時点でなければ算出できない睡眠指標(例えば、総睡眠時間)、疲労情報(換言すれば、疲労度)、および、元気度を算出しなくてもよい。
ステップS34において、携帯端末5は、ユーザの睡眠状態に応じた情報処理を実行する(図6に示すステップS24)。すなわち、処理部11は、上記ステップS24と同様に、ユーザの睡眠状態が所定の状態となったか否かを判定する。そして、所定の状態となったと判定された場合、携帯端末5(およびベース装置6)の動作、動作モード、および/または、設定が制御される。
ステップS35において、携帯端末5は、ユーザが覚醒したか否かを判定する。すなわち、処理部11は、ステップS32で取得される生体情報、および/または、ステップS33で算出される睡眠指標に基づいて、ユーザが覚醒したか否かを判定する。ユーザが覚醒したと判定された場合、ステップS36〜S38の一連の処理が実行される。一方、ユーザが覚醒していないと判定された場合、ステップS36〜S38の一連の処理がスキップされてステップS32の処理が再度実行される。すなわち、ユーザが覚醒したと判定されるまで、ステップS32〜S35の一連の処理が繰り返し実行される。
ステップS36において、携帯端末5は、睡眠期間中に取得された情報(具体的には、生体情報)に基づいて健康情報を算出する。健康情報は、上述した“(2−2:健康情報の算出方法)”で述べた方法によって算出される。本実施形態においては、ステップS36において、処理部11はまず、ステップS32で取得された生体情報に基づいて自律神経指標を算出する。また、処理部11は、睡眠期間中には算出することができない睡眠指標(例えば、総睡眠時間等)を、ステップS32で取得された生体情報に基づいて算出する。さらに、処理部11は、各種の睡眠指標と自律神経指標とに基づいて疲労度および元気度を算出する。以上によって、睡眠指標と疲労指標とを含む健康情報が算出される。
ステップS37において、携帯端末5は、ステップS36で算出された健康情報をサーバ3へ送信する。すなわち、処理部11は、算出された健康情報を通信部10によってサーバ3へ送信する。これによって、1回の睡眠期間に対する健康情報がサーバ3へ送信され、サーバ3において保存されることになる。このように、本実施形態においては、携帯端末5は、送信すべき情報を自動的にサーバ3へ送信する。つまり、ユーザが指示を行わなくても、サーバ3へ情報がアップロードされる。
上記ステップS37の後、携帯端末5は、計測処理を終了する。このとき、携帯端末5の処理部11は、ベース装置6に対して、検出動作を停止する旨の指示を行う。この指示に応じて、ベース装置6の制御部22は、ドップラーセンサ24に検出動作を停止させる。
なお、本実施形態においては、上記睡眠期間中において、何らかの理由で携帯端末5がベース装置6から外された場合(例えば、ユーザが寝返りをうった際に携帯端末5に当たってしまった場合)、ベース装置6は、ドップラーセンサ24の検出結果を携帯端末5へ送信することができない。この場合、ベース装置6は、携帯端末5へ送信することができなかった検出結果のデータを自身の記憶部(例えば、メモリ等)に記憶しておく。そして、次に携帯端末5がベース装置6に装着されたことに応じて、ベース装置6は、記憶部に記憶されている検出結果のデータを携帯端末5へ送信する。上記データを受信した携帯端末5は、検出結果に基づいて睡眠指標を算出する(ステップS33)。なお、携帯端末5は、このとき算出された睡眠指標に基づく制御処理(ステップS34)を実行しなくてよい。このとき算出された睡眠指標は、過去の検出結果に基づくものであるからである。
また、算出された睡眠指標に基づいて、ユーザが覚醒していると判定された場合(ステップS35の判定結果が肯定となる場合)、携帯端末5は、上記ステップS36〜S38の処理を実行する。このように、ユーザの睡眠中に携帯端末5がベース装置6から外された場合であっても、次に携帯端末5がベース装置6に装着されると、健康情報が算出されてサーバ3へ送信される。したがって、例えば、ユーザが覚醒した時に、携帯端末5がベース装置6から外れていたことに気づいた場合には、ユーザは、携帯端末5をベース装置6に装着するとよい。これによって、端末システム2は、健康情報を算出してサーバ3へ送信することができる。
なお、他の実施形態において、携帯端末5とベース装置6とが無線通信可能である場合には、携帯端末5がベース装置6から外れた場合であっても、上記ステップS32〜S35の処理を継続して実行することができる。
(3−2:覚醒時処理)
図16は、携帯端末5において実行される覚醒時処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施形態において、図16に示す一連の処理は、ユーザが覚醒したことが検知されたこと(ステップS35でYes)に応じて開始される。
覚醒時処理においては、まずステップS40において、携帯端末5は、上述の覚醒時ゲーム画像を表示する(図6に示すステップS11)。なお、ステップS40の前に、処理部11は、上記計測処理(図15)におけるステップS36の処理において、健康情報の評価結果(具体的には、元気度)を算出しておく。処理部11は、算出された健康情報に基づいて覚醒時ゲーム画像を生成し、ディスプレイ17に表示する。上記覚醒時ゲーム画像の表示から所定時間が経過すると、ステップS41の処理が実行される。
ステップS41において、携帯端末5は、上述した簡易表示画像を表示する(図6に示すステップS12)。すなわち、処理部11は、上記ステップS36の処理で算出された健康情報に基づいて簡易表示画像を生成し、ディスプレイ17に表示する。上記簡易表示画像の表示から所定時間が経過すると、ステップS42の処理が実行される。
ステップS42において、携帯端末5は、上述した待機画像を表示する(図6に示すステップS13)。すなわち、処理部11は、予め用意された待機画像をディスプレイ17に表示する。
ステップS43において、携帯端末5は、詳細表示を行うか否かを判定する。すなわち、処理部11は、上記待機画像の表示中において、詳細表示を行う旨の指示入力(例えば、上記詳細表示ボタン56に対する入力)が行われたか否かを判定する。ステップS43の判定結果が肯定である場合、ステップS44の処理が実行される。一方、ステップS43の判定結果が否定である場合、ステップS45の処理が実行される。
ステップS44において、携帯端末5は、詳細表示処理を実行する(図6に示すステップS14)。詳細表示処理においては、処理部11は、上記ステップS36の処理で算出された健康情報に基づいて各種の詳細表示画像(図10および図11)を作成し、ディスプレイ17に表示する。また、詳細表示画像の内容によっては、処理部11は、携帯端末5に記憶されている過去の健康情報を読み出し、当該健康情報に基づいて詳細表示画像を作成してもよい。また、処理部11は、他のユーザの健康情報をサーバ3から受信し、当該健康情報に基づいて詳細表示画像を作成してもよい。上記ステップS44の処理は、ユーザによって所定の終了指示の入力(例えば、メニューボタン59に対する入力)が行われたことに応じて終了し、その後、ステップS42の処理が再度実行される。
一方、ステップS45において、携帯端末5は、ミニゲームを実行するか否かを判定する。すなわち、処理部11は、上記待機画像の表示中において、ミニゲームの実行を行う旨の指示入力(例えば、上記ミニゲームボタン57に対する入力)が行われたか否かを判定する。ステップS45の判定結果が肯定である場合、ステップS46およびS47の処理が実行される。一方、ステップS45の判定結果が否定である場合、後述するステップS48の処理が実行される。
ステップS46において、携帯端末5は、ミニゲームを実行する(図6に示すステップS15)。すなわち、処理部11は、ユーザによるゲーム入力を受け付け、ゲーム入力に応じてミニゲーム処理を実行し、ミニゲームの結果を表すゲーム画像をディスプレイ17に表示する。ミニゲームが終了した場合、または、ミニゲームを終了する指示をユーザが行った場合、ステップS46の処理は終了し、その後、ステップS47の処理が実行される。
ステップS47において、携帯端末5は、ミニゲーム結果に基づいて元気度を補正し、補正後の元気度をサーバ3へ送信する。すなわち、処理部11は、ステップS46におけるミニゲームの結果に基づいて、上記ステップ36で算出された元気度を補正する。さらに、処理部11は、補正された元気度を示す情報を通信部10によってサーバ3へ送信する。ステップS47の後、ステップS42の処理が再度実行される。
一方、ステップS48において、携帯端末5は、ユーザが離床したか否かを判定する。すなわち、処理部11は、携帯端末5がベース装置6から外されたか否かを判定する。ステップS48の判定結果が肯定である場合、ステップS49の処理が実行される。一方、ステップS48の判定結果が否定である場合、ステップS43の処理が再度実行される。つまり、この場合、待機画像の表示が継続して行われる。
ステップS49において、携帯端末5は、上述の離床時ゲーム画像を表示する。すなわち、処理部11は、上記ステップS36または上記ステップS47の処理で算出された健康情報(具体的には、元気度)に基づいて離床時ゲーム画像を生成し、ディスプレイ17に表示する。上記離床時ゲーム画像の表示から所定時間が経過すると、携帯端末5は、図16に示す一連の覚醒時処理を終了する。
(3−3:日中処理)
図17は、携帯端末5において実行される日中処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施形態において、図17に示す一連の処理は、上記覚醒時処理(図16)が終了したことに応じて開始される(換言すれば、覚醒時処理に続いて実行される)。
ステップS50において、携帯端末5は、健康情報(具体的には、元気度)を補正するための覚醒時情報を算出するか否か(換言すれば、覚醒時情報を算出するタイミングが到来したか否か)を判定する。すなわち、処理部11は、各種の覚醒時情報のいずれかを算出する条件が満たされたか否かの判定処理を行う。この判定処理の具体的な内容は任意であるが、本実施形態においては、次の方法で判定処理が行われる。
活動情報について、処理部11は、活動情報を算出する条件が満たされたか否かを判定する。この算出条件は任意であるが、本実施形態においては、ユーザの移動が終了したこと(第1条件とする)、および、活動情報を算出する場所にユーザが滞在したこと(第2条件とする)が用いられる。第1条件および第2条件のいずれか一方が満たされた場合、活動情報を算出する条件が満たされたと判定される。
上記第1条件が満たされたか否かは、例えば、位置情報により示される検出位置が、ある場所から移動した後、所定時間以上(例えば、10分以上)別の場所に停止したか否かによって判定することができる。
また、上記第2条件が満たされたか否かは、次のようにして判定される。すなわち、処理部11はまず、検出位置が、予め登録された場所に所定時間以上(例えば、15分以上)とどまっていた後で移動を開始したか否かを判定する。所定時間以上とどまっていない、または、移動を開始していないと判定された場合、処理部11は、第2条件が満たされてないと判定する。なお、上記「予め登録された場所」は、例えば、ユーザの自宅あるいは職場といった、ユーザに関する場所でもよいし、スポーツジム、レストラン、あるいは映画館といった施設でもよい。この場所にユーザが滞在したと判定された場合、活動情報が算出される。
環境情報について、処理部11は、環境情報を算出する条件が満たされたか否かを判定する。本実施形態においては、上記活動情報が算出されるタイミングで環境情報が算出されるものとする。したがって、処理部11は、上記判定を、活動情報が算出されたか否かによって行う。
感情情報について、処理部11は、感情情報を算出する条件が満たされたか否かを判定する。本実施形態においては、例えば、感情情報を算出する条件として以下の条件が設定される。
・ユーザの音声または画像が検出される期間(例えば、所定の長さ以上の期間)が終了したこと
・ユーザが携帯端末5による通話を終了したこと
・予め設定された所定のイベント期間が終了したこと
なお、ユーザの音声/画像は、予めユーザの音声/画像のデータを携帯端末5に登録しておき、マイク15によって検出される音声/画像と、登録された音声/画像とを比較することで特定することができる。また、所定のイベント期間とは、例えば、携帯端末5にスケジュールとして登録されている情報(例えば、会議等)に基づいて特定することができる。
上記ステップS50において、処理部11は、覚醒時情報を算出するための情報(具体的には、位置情報、環境センサ情報、カメラ16による撮像画像の情報、および、マイク15による検出音の情報)を取得し、取得した情報に基づいて上記の判定処理を行う。上記ステップS50の判定結果が肯定である場合、ステップS51の処理が実行される。一方、上記ステップS50の判定結果が否定である場合、ステップS51の処理がスキップされてステップS52の処理が実行される。
ステップS51において、携帯端末5は、各種の覚醒時情報のうち、算出する条件が満たされた情報について算出処理を行う。そして、携帯端末5は、算出された情報をサーバ3へ送信する。具体的には、ステップS50において活動情報に関する条件が満たされた場合、処理部11は、位置情報に基づいて活動情報を算出する。また、ステップS50において環境情報に関する条件が満たされた場合、処理部11は、環境センサ情報に基づいて環境情報を算出する。また、ステップS50において感情情報に関する条件が満たされた場合、処理部11は、カメラ16によって撮像される画像、および/または、マイク15によって検出される音声に基づいて感情情報を算出する。そして、処理部11は、算出された情報を通信部10によってサーバ3へ送信する。ステップS51の次にステップS52の処理を実行する。
ステップS52において、携帯端末5は、待機画像を表示するか否かを判定する。すなわち、処理部11は、待機画像の表示タイミング(すなわち、上述のステップS49による離床時ゲーム画像の表示開始から所定時間が経過したタイミング)が到来したか否か、および、ゲーム画像を表示するための所定の指示入力があったか否かを判定する。そして、上記表示タイミングが到来したと判定された場合、または、上記指示入力があったと判定された場合、処理部11は待機画像を表示すると判断し、ステップS53の処理を実行する。一方、上記表示タイミングが到来していないと判定され、かつ、上記指示入力がないと判定された場合、処理部11は待機画像を表示しないと判断し、後述するステップS56の処理を実行する。
ステップS53において、携帯端末5は、ユーザが離床してから所定時間が経過したか否かを判定する。すなわち、処理部11は、上述のステップS48における判定結果が肯定となってから所定時間が経過したか否かを判定する。ステップS53の判定結果が肯定である場合、ステップS54の処理が実行される。一方、ステップS53の判定結果が否定である場合、ステップS55の処理が実行される。
ステップS54において、携帯端末5は、ミニゲームの実行が不可能な待機画像を表示する(図6に示すステップS17)。すなわち、処理部11は、ミニゲームボタン57を含まない待機画像をディスプレイ17に表示する。この待機画像が表示される場合、ユーザは、ミニゲームを実行することができない。ステップS54の後、ステップS56の処理が実行される。
ステップS55において、携帯端末5は、ミニゲームの実行が可能な待機画像を表示する(図6に示すステップS17)。すなわち、処理部11は、ミニゲームボタン57を含む待機画像(図9)をディスプレイ17に表示する。この待機画像が表示される場合、ユーザは、ミニゲームを実行することができる。ステップS55の後、ステップS56の処理が実行される。
ステップS56において、携帯端末5は、詳細表示を行うか否かを判定する。ステップS56における判定処理は、ステップS43における判定処理と同じである。なお、ステップS56の処理時において待機画像が表示されていない場合には、詳細表示を行わないと判定される。ステップS56の判定結果が肯定である場合、ステップS57の処理が実行される。一方、ステップS56の判定結果が否定である場合、ステップS58の処理が実行される。
ステップS57において、携帯端末5は、詳細表示処理を実行する(図6に示すステップS18)。ステップS57における詳細表示処理は、ステップS44における詳細表示処理と同じである。上記ステップS57の処理は、ユーザによって所定の終了指示の入力(具体的には、メニューボタン59に対する入力)が行われたことに応じて終了し、その後、ステップS53の処理が再度実行される。
ステップS58において、携帯端末5は、ミニゲームを実行するか否かを判定する。ステップS58における判定処理は、ステップS45における判定処理と同じである。なお、ステップS58の処理時において待機画像が表示されていない場合には、ミニゲームを行わないと判定される。ステップS58の判定結果が肯定である場合、ステップS59の処理が実行される。一方、ステップS58の判定結果が否定である場合、ステップS61の処理が実行される。
ステップS59において、携帯端末5は、ミニゲームを実行する(図6に示すステップS19)。ステップS59におけるミニゲーム処理は、ステップS46におけるミニゲーム処理と同じである。
続くステップS60において、携帯端末5は、ミニゲーム結果に基づいて元気度を補正し、補正後の元気度をサーバ3へ送信する。ステップS60における処理は、ステップS47における処理と同じである。ステップS60の次にステップS61の処理が実行される。
ステップS61において、携帯端末5は、ユーザが入床したか否かを判定する。すなわち、処理部11は、携帯端末5がベース装置6に装着されたか否かを判定する。ステップS61の判定結果が否定である場合、ステップS50の処理が再度実行される。そして、ユーザが入床したと判定されるまで、ステップS50〜S61の一連の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS61の判定結果が肯定である場合、処理部11は、図17に示す日中処理を終了する。
(3−4:入床時処理)
図18は、携帯端末5において実行される入床時処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施形態において、図18に示す一連の処理は、ユーザが入床したことが検知されたこと(ステップS61でYes)に応じて開始される。
入床時処理においては、まずステップS71において、携帯端末5は、ゲーム結果(具体的には、今日一日の元気度に基づくゲーム結果)を示すゲーム結果情報の送信をサーバ3に対して要求する。これに応じて、サーバ3は、当該ユーザに関するゲーム結果情報を携帯端末5へ送信する。処理部11は、サーバ3から送信されてくるゲーム結果情報を、通信部10を介して受信し、携帯端末5の記憶部に記憶する。
続くステップS72において、携帯端末5は、上述の入床時ゲーム画像を表示する(図6に示すステップS21)。すなわち、処理部11は、予め用意された入床時ゲーム画像をディスプレイ17に表示する。上記入床時ゲーム画像の表示から所定時間が経過すると、ステップS73の処理が実行される。
ステップS73において、携帯端末5は、上述のリプレイゲーム画像を表示する(図6に示すステップS22)。すなわち、処理部11は、サーバ3から通信部10を介して受信したゲーム結果情報に基づいて入床時ゲーム画像を生成し、ディスプレイ17に表示する(図14参照)。これによって、1日の元気度に基づくゲーム結果がユーザに提示されるとともに、場合によってはユーザに特典が付与される。ステップS73においてリプレイゲーム画像の動画再生の終了から所定時間が経過すると、携帯端末5は、図18に示す入床時処理を終了する。
(3−5:サーバにおける処理)
次に、図19を参照して、サーバ3において実行される処理の具体例について説明する。上述のように、携帯端末5は、健康情報等をサーバ3へ送信する。サーバ3は、受信した情報に基づいてユーザの健康を評価(すなわち、元気度を補正)したり、評価結果に応じたネットワークサービスを提供したりする。以下、サーバ3において実行される処理の詳細について説明する。
図19は、サーバにおいて実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図19に示すフローチャートは、携帯端末5の状態によらず(例えば、ユーザの覚醒期間であるか睡眠期間であるかによらず)、継続的に実行される。
まずステップS81において、サーバ3は、携帯端末5から情報を受信したか否かを判定する。上述のように、携帯端末5は、適宜のタイミングで各種情報をサーバ3へ送信する。ここで、サーバ3が携帯端末5から受信する情報は、例えば、ステップS37で送信される健康情報や、ステップS47またはS60で送信される健康情報(具体的には、補正後の元気度)や、ステップS51で算出された覚醒時情報(ここでは、活動情報、環境情報、および、感情情報)等である。上記各種情報がサーバ3において受信されると、ステップS81の判定結果が肯定となる。一方、上記各種情報がサーバ3において受信されない場合、ステップS81の判定結果が否定となる。ステップS81の判定結果が肯定となる場合、ステップS82の処理が実行される。一方、ステップS81の判定結果が否定となる場合、ステップS82の処理がスキップされて、後述するステップS83の処理が実行される。
ステップS82において、サーバ3は、携帯端末5から受信した情報をユーザ毎に記憶(蓄積とも言う)する。すなわち、サーバ3の処理部(具体的には、CPU)は、ユーザに関する各種情報を示すユーザデータを、受信した情報を含むように更新する。ここで、サーバ3において記憶されるユーザデータについて説明する。
図20は、本実施形態におけるサーバにおいて記憶されるユーザデータのデータ構成の一例を示す図である。図20には、1人のユーザについてサーバ3に記憶されるユーザデータを示している。図示しないが、サーバ3は、ネットワークサービスにおける各ユーザについてそれぞれ、図20に示すユーザデータと同様のデータを所定の記憶部に記憶している。
図20に示すように、ユーザデータは、ユーザ識別データ、ユーザ状態データ、ゲームデータ、および、特典データを含む。サーバ3においては、これら5種類のデータの組がユーザ毎に蓄積される。なお、ユーザデータは、これら4種類のデータ以外に他のデータを含んでいてもよいし、これら4種類のデータのうちの一部のデータを含んでいなくてもよい。他の実施形態においては、ユーザデータは、例えば、ユーザの嗜好を示す嗜好データを含んでいてもよい。また、ユーザデータは、ユーザ状態データに加えて、ユーザ状態データが表す情報を算出するために用いられた情報(例えば、上述した位置情報や環境センサ情報等)が記憶されてもよい。
ユーザ識別データは、ユーザを識別するための識別情報(例えば、IDやパスワード等)を示すデータである。本実施形態においては、ユーザに対するネットワークサービスを開始する際に実行される所定の登録処理において、上記識別情報が設定され、設定された識別情報を示すユーザ識別データがサーバ3に記憶される。また、本実施形態においては、携帯端末5は、サーバ3へ情報を送信する場合、当該情報に上記識別情報を含めてサーバ3へ送信する。サーバ3は、受信した情報に含まれる識別情報に基づいて、送信元のユーザを特定する。
ユーザ状態データは、ユーザの各種の状態を示すデータである。本実施形態においては、ユーザ状態データは、上記健康情報を示すデータ、活動情報を示すデータ、環境情報を示すデータ、および、感情情報を示すデータを含む。これら4つのデータは、それぞれ、これまでに取得された情報のうちの複数の情報を含む。すなわち、本実施形態においては、上記4つのデータは、例えば、最新のものから過去に所定の保存期間(例えば、1年)に取得された情報を示す。したがって、上記ステップS81で情報が受信された場合、ステップS82において、サーバ3は、受信された情報を含む内容となるように、上記4つのデータのうちで、当該受信された情報に対応するデータを更新する。なお、サーバ3は、上記4つのデータに関する上記保存期間は同じであるとするが、上記4つのデータに関する上記保存期間の長さは任意であり、それぞれ異なっていてもよい。
ゲームデータは、健康情報を入力とするゲーム処理に関する情報を示すデータであり、ゲーム結果を示すデータ等を含む。また、ゲームデータは、上述のミニゲームに関する情報(例えば、ミニゲームの結果の情報)を示すデータを含んでいてもよい。
特典データは、ユーザに対して付与された特典を示すデータである。特典データは、例えば、これまでにユーザに付与された特典の履歴を示すデータである。
図19の説明に戻り、ステップS83において、サーバ3は、元気度を補正するか否かを判定する。すなわち、サーバ3の処理部は、最後に実行されたステップS81で受信した情報が、覚醒時情報であるか否かを判定する。ステップS83の判定結果が肯定である場合、ステップS84の処理が実行される。一方、ステップS83の判定結果が否定である場合、ステップS84の処理がスキップされ、後述するステップS85の処理が実行される。
ステップS84において、サーバ3は、ステップS81で受信した情報に基づいて元気度を補正する。すなわち、サーバ3の処理部は、上述の“(日中における処理)”で述べた方法によって、上記受信した情報に基づいて元気度を補正する。ステップS84の次にステップS85の処理が実行される。
ステップS85において、サーバ3は、ゲーム結果情報を送信する旨の要求が携帯端末5からあったか否かを判定する。ステップS85の判定結果が肯定である場合、ステップS86の処理が実行される。一方、ステップS85の判定結果が否定である場合、ステップS86およびS87の処理がスキップされ、上記ステップS81の処理が再度実行される。
ステップS86において、サーバ3は、ステップS81で受信した情報に基づいて、必要に応じてユーザに特典を付与する。すなわち、サーバ3の処理部は、現時点の元気度に基づいて、特典を付与するか否か、および、特典を付与する場合には特典の内容を決定する。なお、現時点の元気度とは、今日1日において最終的に算出された元気度である。具体的には、現時点の元気度は、本日にステップS84の処理が実行された場合は、最後に実行されたステップS84の処理で補正された元気度であり、本日にステップS84の処理が実行されていない場合は、上記ステップS81の処理で最後に受信した情報が示す元気度である。
続くステップS87において、サーバ3は、ステップS85における要求を送信した携帯端末5へ上述のゲーム結果情報を送信する。すなわち、サーバ3の処理部は、現時点の元気度を示す情報と、上記ステップS87で付与された特典を示す情報とを含むゲーム結果情報を生成し、携帯端末5へ送信する。ステップS87の次に、ステップS81の処理が再度実行される。
上記のように、本実施形態においては、元気度を補正するための各種の覚醒時情報が受信されたことに応じて、元気度を補正する処理(ステップS84)が実行され、ゲーム結果情報を送信する旨の要求が携帯端末5からあったことに応じて、特典を付与する処理(ステップS86)の処理が実行された。ここで、上記ステップS84の処理が実行されるタイミング、および、上記ステップS85の処理が実行されるタイミングは任意である。例えば、他の実施形態においては、上記要求があったことに応じて、上記ステップS84の処理が実行されてもよい。また、覚醒時情報が受信されたことに応じて、上記ステップS85の処理が実行されてもよい。
サーバ3は、以上に説明したステップS81〜S87の一連の処理を繰り返し実行する。なお、サーバ3は、ネットワークサービスを受ける複数のユーザが持つ各携帯端末を対象として、上記ステップS81〜S87の一連の処理を実行する。
以上において、図15から図19を参照して、携帯端末5およびサーバ3において実行される主な情報処理について説明した。ここで、携帯端末5およびサーバ3は、図15から図19に示す各処理に限らず、他の情報処理を実行してもよい。例えば、サーバ3は、上述したネットワークサービスを提供するためのウェブサイトを管理してもよい。ユーザは、このウェブサイトに携帯端末5を用いてアクセスすることによって、サーバ3による評価結果を閲覧したり、サーバ3から提示されるリコメンド情報に関する商品等の購入を行ったりすることができる。このとき、携帯端末5は、上記ウェブサイトに対する各種の要求を行うための入力を受け付け、受け付けた入力に応じた処理を実行する。この要求とは、例えば、ウェブサイトにログインする要求、ウェブサイト内のウェブページ(例えば、評価結果を示すページ、および、商品等の購入を行うページを含む)を閲覧する要求、ならびに、商品等を購入する要求等である。また、サーバ3は、携帯端末5からの要求に応じた処理を実行する。例えば、上記要求がウェブサイトへのログインの要求である場合、サーバ3は、ログイン用の画像(具体的には、ウェブページ)の情報を携帯端末5へ送信する。また例えば、上記要求がウェブページの取得の要求である場合、サーバ3は、当該ウェブページの情報を携帯端末5へ送信する。
[4.本実施形態の作用効果]
(睡眠状態に連動してアプリケーションの処理が実行される点に関する作用効果)
上記実施形態においては、アプリケーション(具体的には、ゲームアプリケーション)を実行する情報処理システム1は、ユーザの睡眠に関する情報を算出するためのユーザ情報を取得する(ステップS32)。また、情報処理システム1は、取得されたユーザ情報に基づいて、ユーザの睡眠に関する状態を判別する(ステップS33,S35,S48,S61)。
ここで、「ユーザの睡眠に関する状態」とは、例えば、覚醒(中途覚醒を含む)および入眠といったユーザの睡眠状態であってもよいし、入床および離床といった、睡眠前後におけるユーザの状態であってもよい。したがって、上記「ユーザ情報」は、ユーザの睡眠状態を算出することができる情報であってもよいし、睡眠前後におけるユーザの状態を算出することができる情報であってもよい。すなわち、ユーザ情報は、ドップラーセンサ24によって検出される情報(具体的には生体情報)であってもよいし、携帯端末5とベース装置6との着脱状態を示す情報であってもよい。また、「ユーザの睡眠に関する状態」は、上記のようなユーザの動作(例えば、覚醒、入眠、入床、および離床等)に関する状態であってもよいし、睡眠に関する評価に関する状態(例えば、上述の元気度が所定の条件を満たした状態、より具体的には、敵キャラクタへのダメージの累積値が所定量を超えるような元気度が算出された状態)であってもよい。
また、上記情報処理システム1は、アプリケーションにおける所定の情報処理を、ユーザの睡眠に関する状態に連動させて実行する。ここで、「情報処理をユーザの睡眠に関する状態に連動させて実行する」とは、ユーザの睡眠に関する状態が所定の状態となったことに応じて情報処理を実行する、または、ユーザの睡眠に関する状態が所定の条件を満たしたことに応じて情報処理を実行することを意味する。なお、上記実施形態においては、「情報処理をユーザの睡眠に関する状態に連動させて実行する」ことは、ユーザの睡眠に関する状態が所定の状態となったこと(または、ユーザの睡眠に関する状態が所定の条件を満たしたこと)に応じて、自動的に情報処理を実行すること、あるいは、リアルタイムに情報処理を実行することによって実現される。
また、「情報処理をユーザの睡眠に関する状態に連動させて実行する」場合において、状態と情報処理の内容とに関連性があってもよいし、状態の結果と情報処理の結果とに関連性があってもよい。例えば、前者の例として、上記実施形態においては、ユーザの睡眠に関する状態に応じた動作をプレイヤオブジェクトに行わせる情報処理が実行される。すなわち、上記実施形態においては、ユーザの覚醒、離床、および入床に応じた動作をプレイヤオブジェクト51が行う様子を表す画像を表示する処理が実行される(図6に示すステップS11,S16,S21)。また、後者の例として、上記実施形態においては、ユーザの睡眠に関する状態に対して良い評価結果が得られたことに応じて良いゲーム結果が得られるように情報処理が実行される。すなわち、上記実施形態においては、ユーザ睡眠に関する状態に対する評価結果(具体的には、ゲーム結果)に応じて、ゲームのストーリーを進行させる処理が実行される(図6に示すステップS22)。
上記によれば、ユーザの睡眠に関する状態に連動させて情報処理システム1が情報処理を実行するので、ユーザは、当該情報処理を行わせるための操作を行わなくてもよい。これによれば、情報処理システム1におけるユーザの操作を簡略化することができる。したがって、ユーザの利便性を向上することができる。
なお、上記実施形態においては、情報処理システム1は、ユーザの状態が所定の状態となったことが判別されたことに応じて自動的に上記所定の情報処理の実行を開始する。また、情報処理システム1は、所定の期間においてユーザ情報をリアルタイムに逐次取得し(ステップS32)、取得されたユーザ情報に基づいて、ユーザの睡眠に関する状態を逐次判別し(ステップS33,S36)、ユーザの状態が所定の状態となったことが判別されたことに応じて所定の情報処理の実行を開始する(ステップS40,S49,S72)。上記によれば、ユーザの状態が所定の状態となったことに応じてリアルタイムに所定の情報処理が実行される。なお、上記所定の期間は、上記実施形態においては、ユーザが入床してから離床するまでの期間であるが、任意の期間でよい。例えば、他の実施形態においては、所定の期間は、ユーザが入床または入眠してから覚醒するまでの期間であってもよいし、ユーザによって指示された期間であってもよい。
ここで、本明細書において「自動的に」とは、「ユーザの操作(または指示)が無くても」という意味である。つまり、「自動的に情報処理を実行する」とは、当該情報処理を実行する(より具体的には、実行を開始させる)ための操作または指示をユーザが行う必要が無いことを意味する。なお、「自動的に」とは、何らの操作(または指示)をユーザに対して要求しないことを意味するものではない。例えば、情報処理システム1は、上記所定の情報処理の実行が開始される旨の通知をユーザに対して行い、当該所定の情報処理を実行しない旨のユーザ指示が通知から所定時間以内に行われなかった場合には、上記所定の情報処理を実行するようにしてもよい。あるいは、情報処理システム1は、上記所定の情報処理の実行開始時または実行中において、当該情報処理において用いられる所定の情報の入力をユーザに対して要求してもよい。
また、本明細書において「リアルタイムに」とは、厳密に即時性を有する意味に限定されない。例えば、情報処理システム1は、ユーザ情報がセンサ等によって検出されてから、数秒から十数秒程度経過した後に当該ユーザ情報を取得してもよい。また、情報処理システム1は、ユーザの状態が所定の状態となってから数秒から十数秒程度経過した後に所定の情報処理を実行してもよい。
上記実施形態においては、情報処理システム1は、ユーザの睡眠および/または疲労に関する健康情報をユーザ情報に基づいて算出し(ステップS33,S36)、健康情報をアプリケーションに対する入力として用いて上記所定の情報処理を実行する(ステップS40,S72,S73)。これによれば、健康情報に基づく情報処理を、ユーザが指示操作を行わなくても実行することができる。
また、情報処理システム1は、アプリケーションに登場するオブジェクト(プレイヤキャラクタ)に関するパラメータを健康情報に基づいて決定して上記所定の情報処理を実行する(ステップS40,)。これによれば、健康情報に基づいてオブジェクトのパラメータが変化するので、ユーザの健康状態がオブジェクトの状態に反映されることになる。これによって、健康情報に対する興味をユーザに持たせることができ、健康情報を確認する動機付けをユーザに与えることができる。なお、アプリケーションは、上記実施形態においてはゲームアプリケーションであるとしたが、他の実施形態においては、ゲームに限らず任意のアプリケーションであってよい。また、パラメータは、上記実施形態においてはプレイヤオブジェクトの残機数や敵キャラクタへのダメージ量を示すものであったが、パラメータが示す内容は任意である。
また、情報処理システム1は、所定の情報処理として、ゲームアプリケーションにおける所定のゲーム処理(上記実施形態においては、敵キャラクタへのダメージ量を算出する処理)を健康情報に基づいて実行する。これによれば、健康情報の測定および確認といった行為をユーザはゲーム感覚で行うことができるので、これらの行為を継続的に行う動機付けをユーザに与えることができる。
また、情報処理システム1は、健康情報に基づいて、当該健康情報が示す内容(上記実施形態においては、元気度)を改善するためのアドバイス情報および/またはリコメンド情報を生成してユーザに提示する(図7,図8、ステップS40)。これによれば、ユーザに対して有用な情報を提示することができる。また、上記実施形態においては、アドバイス情報および/またはリコメンド情報の提示は、ゲームアプリケーションにおいて(すなわち、ゲーム中において)行われる。これによれば、ゲーム中においてこれらの情報を提示することによって、これらの情報の確認を継続的に行う動機付けをユーザに与えることができる。
上記実施形態においては、情報処理システム1は、上記所定の情報処理として、次の処理を実行する。
・ゲームのストーリーを進行させる処理
・ユーザの健康情報に基づくゲームパラメータ(具体的には、残機数や敵キャラクタへのダメージ量)を用いたゲーム処理
・ゲームにおける特典(アイテム等)を付与する処理
以上によれば、健康情報を反映したゲーム入力によって上記所定の処理としてゲーム処理が実行される。したがって、ユーザは健康情報の測定や確認といった行為をゲーム感覚で行うことができ、これらの行為を継続的に行う動機付けをユーザに与えることができる。
上記実施形態においては、情報処理システム1は、ユーザが覚醒したこと(他の実施形態においては、ユーザが離床したことであってもよい。)を判別し、ユーザが覚醒したと判別されたことに応じて、所定の覚醒時ゲーム(すなわち、ミニゲーム)の実行を開始する指示入力の受け付けを開始し(図9参照)、当該指示入力があった場合、ユーザの操作入力に基づいて覚醒時ゲーム処理を実行する(ステップS15,S19,S46,S59)。これによれば、情報処理システム1は、覚醒時ゲームをユーザに行わせることができ、覚醒時ゲームのプレイによってユーザに目を覚まさせる効果が期待できる。
また、情報処理システム1は、上記覚醒時ゲームが実行された場合、覚醒時ゲームの結果を健康情報に反映させる(ステップS47)。これによれば、情報処理システム1は、覚醒後のユーザの状態を反映して健康情報を算出することができる。
また、情報処理システム1は、ユーザが覚醒した(他の実施形態においては、ユーザが離床したことであってもよい。)と判別された時点から所定期間以内であることを条件として、覚醒時ゲームの結果を健康情報に反映させる(ステップS53,S55)。これによれば、ユーザの覚醒後の状態が正しく反映されずに健康情報が算出される可能性を低減することができる。
なお、他の実施形態においては、情報処理システム1は、ユーザが覚醒または離床したと判別された時点から所定期間以内であることを条件として、覚醒時ゲームの実行を開始する指示入力を受け付けるようにしてもよい。これによれば、覚醒時ゲームは、覚醒または離床してからの所定期間内に開始することが可能となる。つまり、ユーザは、覚醒時ゲームをプレイしたければ、眠くても目を覚まして覚醒時ゲームを開始することになる。したがって、上記によれば、目を覚ます動機付けをユーザに与えることができる。また、覚醒時ゲームをプレイすること自体によっても、ユーザの目を覚ます効果を期待することができる。なお、上記所定期間は、例えば、上記時点から所定時間が経過するまでの期間であってもよいし、上記時点からユーザが所定の状態となるまでの期間であってもよい。具体的には、上記所定期間は、ユーザが覚醒したと判別された時点から、ユーザが離床したと判別された時点までの期間であってもよい。また、上記所定期間は、ユーザが覚醒または離床したと判別された時点から、ユーザが自宅を出発したことが検出された時点までの期間であってもよい。
また、情報処理システム1は、健康情報と覚醒時ゲームの結果とに基づくゲーム処理(例えば、ゲーム進行に関するゲーム処理)を実行する(ステップS73)。これによれば、複数のゲーム入力によってゲームの興趣性を向上することができ、ひいては、健康情報の測定や確認といった行為を継続的に行う動機付けをユーザに対してより強く与えることができる。
また、情報処理システム1は、覚醒時ゲーム処理において行われるユーザの入力と、ユーザの睡眠に関する状態とに基づいて、当該ユーザの疲労に関する情報(上記実施形態においては、元気度)を算出する(ステップS47)。これによれば、覚醒後のユーザの状態を反映して、疲労に関する情報を算出することができる。なお、「覚醒時ゲーム処理において行われるユーザの入力」とは、上記実施形態のような、覚醒時ゲームにおけるゲーム操作の入力であってもよいし、覚醒時ゲーム中におけるアンケートに対するユーザによる回答の入力であってもよい。
上記実施形態においては、情報処理システム1は、センサ(具体的には、ドップラーセンサ24)および表示装置(具体的には、ディスプレイ17)を備える携帯端末5と、携帯端末5とネットワークを介して通信可能なサーバ3とを備える。ここで、携帯端末5は、センサからセンサ情報を取得し、上記所定の情報処理の結果を表す画像を表示装置に表示する。また、サーバ3は、ユーザの睡眠に関する状態に基づくデータを蓄積する(図20)。これによれば、ユーザは、携帯端末5を用いて所定の情報処理の結果を確認することができるとともに、上記データをサーバ3において保存しておくことができる。
(睡眠状態に基づいてゲーム処理が進行される点に関する作用効果)
上記実施形態においては、ゲームのアプリケーションを実行する情報処理システム1は、ユーザの睡眠に関する情報を算出するためのユーザ情報を取得する(ステップS32)。また、情報処理システム1は、取得されたユーザ情報に基づいて、ユーザの睡眠および/または疲労に関する健康情報を算出する(ステップS36,S47,S84)。情報処理システム1は、ゲームのアプリケーションにおけるゲーム進行を健康情報に基づいて制御する(ステップS40,S42,S49,S54,S55,S72,S73)。上記によれば、ユーザが健康情報の測定を行うことによって、ゲームが進行する。これによって、健康情報の測定をゲーム感覚でプレイヤに行わせることができ、健康情報の測定や確認を継続的に行う動機付けをユーザに与えることができる。
なお、「ゲーム進行を健康情報に基づいて制御する」とは、上記実施形態のように、健康情報に応じてプレイヤオブジェクトに動作を行わせる(例えば、ユーザの覚醒に応じてプレイヤオブジェクトが目を覚まし、ユーザの離床に応じてプレイヤオブジェクトが冒険に出発する)ことであってもよいし、ゲームのアプリケーションにおけるゲームのストーリーの進行(例えば、プレイヤオブジェクトが次のステージに進むこと)を健康情報に基づいて制御することであってもよい。また、「ゲーム進行を健康情報に基づいて制御する」とは、ゲームのアプリケーションに登場するオブジェクトのパラメータを健康情報に応じて成長させることであってもよい。例えば、携帯端末5は、上記ステップS36で算出された元気度が所定値以上である場合(つまり、元気度が所定の基準よりも高い場合)、プレイヤオブジェクトのあるパラメータを増加するようにしてもよい。これによって、元気度が良い結果であることが継続されることによって、プレイヤオブジェクトが次第に成長していくことになる。
情報処理システム1は、所定の条件を満たす健康情報が算出されたことに応じて自動的にゲーム進行を制御する。例えば、上記実施形態においては、ユーザが覚醒したことを示す健康情報が算出されたことに応じて、プレイヤオブジェクトが目を覚ます。また例えば、上記実施形態においては、敵キャラクタに対するダメージ量が所定量を超えるような元気度が算出されたことに応じて、プレイヤオブジェクトは次のステージに進む。これによれば、ユーザにゲーム操作を行わせなくてもゲームが進行するので、ゲームの進行(換言すれば、健康情報の測定)をユーザにとって継続しやすくすることができる。
[5.変形例]
(健康情報の評価に関する変形例)
上記実施形態においては、健康情報の評価結果は、本日に算出された健康情報(換言すれば、最後の睡眠期間以降に算出された健康情報)に基づいて算出された。ここで、他の実施形態においては、健康情報の評価結果は、本日に算出された健康情報に加えて、当該ユーザの過去の健康情報に基づいて算出されてもよい。
例えば、携帯端末5は、ステップS36で新たに算出された元気度(すなわち、本日に算出された元気度)と、過去の元気度とに基づいて、評価結果を算出してもよい。具体的には、携帯端末5は、本日に算出された元気度が、過去の元気度(例えば、先月の元気度の平均値)よりも所定の基準以上(例えば、5ポイント以上)改善しているか否かを判定し、判定結果を評価結果としてもよい。なお、評価結果は、新たな健康情報に基づく数値(例えば、本日の元気度)と、過去の健康情報に基づく数値(例えば、先月の元気度の平均値)との差分に基づくものであってもよい。
以上より、情報処理システム1は、複数回のユーザの睡眠期間(換言すれば、毎日の睡眠期間)においてユーザ情報(具体的には)を取得し、複数回のユーザの睡眠期間のそれぞれについて、ユーザ情報に基づいて健康情報をそれぞれ算出する。また、情報処理システム1は、最新の睡眠期間(すなわち、今朝の睡眠期間)に関する健康情報と、当該睡眠期間よりも前の睡眠期間に関する健康情報に基づく情報との比較結果に基づいて評価を行う。これによれば、ユーザの過去の健康情報に基づいて評価を行うことができ、例えば、ユーザの健康情報が改善しているか否かに基づいて評価を行うことができる。また、健康情報が改善しているか否かをユーザに確認させることによって、健康を改善する意欲をユーザにより強く与えることができる。
また、他の実施形態においては、健康情報の評価結果は、携帯端末5のユーザに関する健康情報と、他のユーザに関する健康情報とに基づいて算出されてもよい。例えば、携帯端末5は、他のユーザの元気度の平均値をサーバ3から取得し、取得した平均値と、ステップS36で算出された元気度(すなわち、携帯端末5のユーザに関する元気度)とに基づいて評価結果を算出してもよい。なお、評価結果を算出するための対象となるユーザは、任意である。例えば、対象となるユーザは、ネットワークサービスに登録されているユーザ全体であってもよいし、所定の選択基準を満たすユーザであってもよい。選択基準は、例えば、地域(例えば、国)、年齢、性別、職業等の個人情報に関する基準であってもよい。
以上のように、情報処理システム1は、複数のユーザに関する健康情報を記憶する記憶部(サーバ3における記憶部)にアクセス可能である。情報処理システム1は、ユーザの端末システム2において算出された、当該ユーザに関する健康情報と、上記記憶部に記憶される他のユーザに関する健康情報との比較結果に基づいて、評価を行ってもよい。これによれば、他のユーザの健康情報に基づいて評価を行うことができ、例えば、他のユーザに比べて携帯端末5のユーザが良い評価であるか否かに基づいて評価を行うことができる。また、他のユーザとの比較結果をユーザに確認させることによって、健康を改善する意欲をユーザにより強く与えることができる。
また、上記のような、過去の健康情報を反映した評価結果、および/または、他のユーザに関する健康情報を反映した評価結果が算出される場合においても、上記実施形態と同様、評価結果に基づいてゲーム処理が実行されてもよい。すなわち、携帯端末5は、評価結果を表すゲーム要素がユーザに対して提示してもよいし、評価結果に応じてゲームを進行させるようにしてもよい。
なお、携帯端末5は、過去の健康情報(および/または、他のユーザに関する健康情報)を反映した第1の評価結果と、当該健康情報を反映しない第2の評価結果(すなわち、本日に算出された、携帯端末5のユーザに関する健康情報)とをそれぞれ算出してもよい。このとき、携帯端末5は、第1の評価結果を表すゲーム要素と、第2の評価結果を表すゲーム要素とをユーザに提示するようにしてもよい。これによれば、2種類の評価結果をわかりやすくユーザに提示することができる。
図21は、上記実施形態の変形例において表示されるゲーム画像の一例を示す図である。図21は、図7に示す覚醒時ゲーム画像の変形例を示している。図21に示す変形例において、携帯端末5は、本日に算出された健康情報の元気度が、過去の元気度に基づく情報(例えば、先月の元気度の平均値)よりも所定の基準以上改善しているか否かを判定する。そして、元気度が改善していると判定される場合、携帯端末5は、健康情報が改善したことによるボーナスとして残機数を追加する。この場合、図21に示すように、携帯端末5は、本日に算出された元気度に対応する残機数(図21においては“80”)に加えて、上記ボーナスとして追加される残機数(図21においては“5”)を表示する。なお、元気度が改善していないと判定される場合、携帯端末5は、上記ボーナスによる残機数の追加を行わない。この場合、ボーナスの残機数は表示されない。上記によれば、ユーザ自身の元気度と、改善によるボーナスとをわかりやすくユーザに提示することができる。
なお、上記第1の評価結果を表すゲーム要素と、第2の評価結果を表すゲーム要素とは、上記の残機数のように同種のゲーム要素であってもよいし、異なる種類のゲーム要素であってもよい。例えば、携帯端末5は、第1の評価結果に応じて付与されるアイテムをゲーム画像において表示し、第2の評価結果を表す残機数をゲーム画像において表示してもよい。また、上記2種類のゲーム要素は、同時に表示されてもよいし、異なるタイミングで表示されてもよい。
(複数の健康情報を反映した表示に関する変形例)
上記実施形態の変形例においては、携帯端末5は、ゲーム画像を表示する際、算出された複数種類の健康情報(睡眠指標および疲労指標等)を反映したオブジェクトの画像を表示するようにしてもよい。例えば、上記実施形態においては、健康情報として複数種類の睡眠指標が算出されるので、携帯端末5は、そのうちのいくつかの睡眠指標のそれぞれに応じて、プレイヤオブジェクト51の色、形状、および/または模様等を変化させるようにしてもよい。具体的には、睡眠指標として、睡眠時間、中途覚醒回数、および快眠度を用いる場合、覚醒時ゲーム画像におけるプレイヤオブジェクト51の表情が睡眠時間に応じて変化し、プレイヤオブジェクト51の髪型が中途覚醒回数に応じて変化し、プレイヤオブジェクト51の服装が快眠度に応じて変化してもよい。より具体的には、携帯端末5は、睡眠時間が理想的な値であるほどプレイヤオブジェクト51の表情が明るくなり、中途覚醒回数が多いほどプレイヤオブジェクト51の寝ぐせがひどくなり、快眠度が高いほど明るい色の服装となるようにしてもよい。
以上のように、情報処理システム1は、アプリケーションにおいて、複数の健康情報(例えば、複数種類の睡眠指標)のそれぞれに応じて内容が変化する画像を生成して所定の表示装置(ここでは、ディスプレイ17)に表示するようにしてもよい。これによれば、複数の健康情報の測定結果をユーザが直感的に把握しやすい方法で提示することができる。
また、情報処理システム1は、ユーザが覚醒または離床したと判別されたことに応じて自動的に上記画像を表示装置に表示してもよい。例えば、携帯端末5は、上記実施形態における覚醒時ゲーム画像および/または離床時ゲーム画像において、本変形例におけるプレイヤオブジェクト51を表示するようにしてもよい。ここで、覚醒または離床した時点では、ユーザは目が覚めたばかりであるので、例えば複数の健康情報を表す各数値をユーザに提示しても、ユーザにとって理解しにくいおそれがある。これに対して、本変形例によれば、上記のような画像を提示することによって、今朝の健康情報の算出結果を大まかに把握することができる。
また、情報処理システム1は、アプリケーションに登場する所定のオブジェクトに関する第1の種類の表示態様を、複数の健康情報のうちの第1の健康情報に応じて変更し、当該オブジェクトに関する第2の種類の表示態様を、当該複数の健康情報のうちの第2の健康情報に応じて変更する。なお、「オブジェクトの表示態様を変更する」とは、例えば、当該オブジェクトの全部または一部に関する色、形、大きさ、および/または模様を変更すること、ならびに、当該オブジェクトの数を変更することを含む意味である。上記によれば、あるオブジェクトについて表示態様が変更されるので、ユーザは当該オブジェクトを見ることで、自身の健康情報の算出結果を知ることができる。
なお、上記所定のオブジェクトは、1つのオブジェクトである必要は無く、情報処理システム1は、同種の複数のオブジェクトについて表示態様を変更してもよい。図22は、上記実施形態の変形例において表示される画像の一例を示す図である。図22に示す例においては、熱帯魚を育成するアプリケーションが情報処理システム1において実行され、図22に示す画像がディスプレイ17に表示される。上記の例においては、情報処理システム1は、複数の健康情報のそれぞれに応じて、健康情報に対応する熱帯魚の数を変化させる。例えば、携帯端末5は、睡眠時間が理想的な値であるほど第1の魚オブジェクト71の数を多くし、中途覚醒回数が多いほど第2の魚オブジェクト72の数を多くし、快眠度が高いほど第2の魚オブジェクト73の数を多くしてもよい。これによれば、ユーザは、各魚オブジェクトの数によって各睡眠指標の善し悪しを認識することができるとともに、魚オブジェクトの全体数によって健康情報(具体的には、睡眠)の善し悪しを認識することができる。
また、情報処理システム1は、異なる種類の画像(オブジェクトの画像であってもよいし、背景画像であってもよい)について表示態様を変更してもよい。例えば、図22に示す例において、情報処理システム1は、第1の健康情報に応じて魚オブジェクトの表示態様を変更するとともに、(第1の健康情報とは異なる)第2の健康情報に応じて、水草の量、水草の大きさ、および/または、水の透明度等の表示態様を変更してもよい。
(他のユーザの端末との通信に関する変形例)
他の実施形態において、端末システム2は、ユーザの睡眠に関する状態(例えば、覚醒、入眠、入床、および離床等)に応じて、他のユーザの携帯端末(他ユーザ端末と呼ぶ)に対して通知を行うようにしてもよい。例えば、携帯端末5は、通知先となる他ユーザ端末を予め登録しておき、ユーザが覚醒または離床したことに応じて、ユーザが目覚めたことを他ユーザ端末へ通知してもよい。あるいは、携帯端末5は、ユーザが入眠または入床したことに応じて、ユーザが就寝したことを他ユーザ端末へ通知してもよい。これによれば、ユーザの睡眠に関する状態を他のユーザ(例えば、家族や友人)に自動的に通知することができる。なお、携帯端末5から他ユーザ端末への通知は、サーバ3を介して行われてもよいし、サーバ3を介さずに行われてもよい。
また、他の実施形態において、端末システム2は、ユーザの睡眠に関する状態を示す情報をサーバ3へ送信してもよい。すなわち、サーバ3は、ネットワークサービスにおける各ユーザの睡眠に関する状態を示す情報を各端末システムから受信し、記憶するようにしてもよい。このとき、サーバ3は、端末システム2に対して、他のユーザの睡眠に関する状態に基づく情報を提供してもよい。端末システム2は、サーバ3において予めフレンドとして登録されている他のユーザに関する情報をサーバ3から取得し、取得した情報をユーザに提示してもよい。これによって、端末システム2のユーザは、フレンドとして登録されている他のユーザの現在の状態(例えば、就寝中か、それとも、起きているか等)を知ることができる。また、サーバ3は、不特定多数の他のユーザの状態に基づく情報を、端末システム2へ提供するようにしてもよい。例えば、サーバ3は、特定の地域におけるユーザのうちで起きているユーザの割合を示す情報を端末システム2へ送信するようにしてもよい。これによれば、ユーザは、複数の他のユーザがどのような状態であるかを知ることができる。
上記のような他のユーザの睡眠に関する状態を示す情報は、ゲームアプリケーションにおいて提示されてもよい。このとき、上記実施形態のプレイヤオブジェクト51の状態(または行動)によって、ユーザの状態が表されてもよい。例えば、ユーザが睡眠中の状態である場合には、プレイヤオブジェクト51が眠っている様子を表すゲーム画像が、他のユーザの携帯端末に表示されてもよい。
(アプリケーションに関する変形例)
上記実施形態においては、端末システム2においてゲームアプリケーションが実行される場合を例として説明したが、端末システム2において実行されるアプリケーションの種類はゲームに限らず、任意である。また、ゲームアプリケーションが実行される場合、ゲームのジャンルや内容は任意である。端末システム2は、例えば次のようなゲームにおいて、健康情報に基づいてゲーム進行を制御してもよい。
・ペットを育てるゲームにおいて、ユーザの健康情報に基づいてペットが成長する(ペットのパラメータが変化する)。
・レストランを経営するゲームにおいて、ユーザの健康情報に基づいてレストランが大きくなる(店舗が大きくなったり、メニューが増えたりする)。健康情報に基づいて実際のレシピがユーザに付与されてもよい。
・旅行をするゲームにおいて、健康情報に応じてマイレージのポイントが貯まり、遠くへ旅行できるようになる。
・畑や牧場や庭を作成するゲームにおいて、健康情報に応じて動物や植物が成長する。
(情報処理システム1に含まれる各装置の機能に関する変形例)
上記実施形態においては、ベース装置6、携帯端末5、およびサーバ3によって、情報処理システム1における各処理が実行された。ここで、情報処理システム1における各処理は、上記3つの構成(ベース装置6、携帯端末5、およびサーバ3)のいずれで実行されてもよい。
ベース装置6は、センサによって検出された情報を携帯端末5へ送信したが、他の実施形態においては、検出された情報から算出される情報を送信してもよい。例えば、ベース装置6は、呼吸および/または体動の生体情報を算出して携帯端末5へ送信してもよいし、睡眠指標を算出して携帯端末5へ送信してもよいし、健康情報(評価結果を含む)を算出して携帯端末5へ送信してもよい。
また、携帯端末5は、ベース装置6から受信した情報、および/または、自身で検出した情報をそのままサーバ3へ送信してもよいし、これらの情報から算出される情報をサーバ3へ送信してもよい。いずれの場合であっても、サーバ3は、携帯端末5から受信した情報に基づいて健康情報を算出してもよい。
なお、上記実施形態のように、複数種類の健康情報が算出されたり、複数種類の評価が行われたりする場合には、複数種類の健康情報(評価結果を含む)のうちのいくつかの健康情報については携帯端末5で算出され、残りの健康情報についてはサーバ3で算出されてもよい。
また、他の実施形態においては、ベース装置6は、携帯端末5を介さずにサーバ3と通信を行ってもよい。例えば、ベース装置6は、携帯端末5と同様に、ネットワーク4を介してサーバ3と通信を行う機能を有していてもよい。このとき、ベース装置6は、自身で検出した情報を直接サーバ3へ送信してもよいし、携帯端末5とサーバ3との両方へ送信してもよい。また、ベース装置6がサーバ3と通信可能である場合、携帯端末5は、ベース装置6からサーバ3を介して情報を取得してもよい。すなわち、携帯端末5は、ベース装置6からの情報を取得する場合、ベース装置6からサーバ3へ送信された情報をサーバ3から取得するようにしてもよい。
(センサに関する変形例)
上記実施形態においては、ユーザの生体情報を取得するためのセンサは、ユーザに対して接触しない状態で当該ユーザの生体情報を検出するセンサである。つまり、本実施形態におけるセンサは、非接触型(かつ非装着型)のセンサ(具体的には、ドップラーセンサ)である。上記センサは、検出対象となるユーザの周辺に配置される。これによって、ユーザは、センサによる検出動作を気にする必要がないので、検出によるユーザの負担を軽減することができる。また、センサが非装着型である場合には、例えばユーザがセンサを装着し忘れることによって検出が行われないといった問題が生じない。
なお、非接触型(かつ非装着型)のセンサは、上述したドップラーセンサ24に限らない。すなわち、上記実施形態においては、ドップラーセンサ24は、検出対象に向けて電波を送出するとともに反射波を受信し、受信結果に基づいて(受信波のドップラー現象に基づいて検出対象の動きを分析することにより)生体情報を出力する。他の実施形態においては、これに限らず、例えば、上記非接触型のセンサは、検出対象に向けて電波(または音波)を送出するとともに、反射波を受信し、受信した結果(受信波)に基づいて生体情報を出力してもよい。具体的には、センサは、受信波に基づいて検出対象の像を取得して、当該像情報から検出対象の動きを分析して生体情報を出力してもよい。また、非接触型のセンサは、電波の代わりに超音波等の所定の検出波を用いるセンサであってもよい。また、非接触型のセンサは、ユーザの周辺に配置される撮像手段(カメラ)であってもよい。つまり、検出対象を離れた場所からカメラが撮影し、情報処理システムは、撮影された像から検出対象の動きを分析して生体情報を出力してもよい。