JP6962300B2 - 容器とそれを用いた蓋付容器 - Google Patents

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Description

本発明は容器とそれを用いた蓋付容器に関するものであり、例えば、食品等の内容物を出し入れするための開口部が形成された容器と、その容器に開口部を覆うための蓋が設けられた蓋付容器と、に関するものである。
いったん開封しても再封(リクローズ)が可能な蓋付容器として、従来より様々なタイプのものが提案されている。例えば、特許文献1に記載の蓋付容器は、樹脂成形体の容器と樹脂フィルムからなる蓋とを備えている。容器は、上面に開口部を有する収納部と、収納部の上縁から外側に突出するフランジ部と、を有しており、フランジ部には、外周端から径方向に突出した突起が設けられている。蓋の下面には環状の枠体が取り付けられており、枠体には蓋の下面に面した上壁から係合爪が設けられている。枠体は容器と一体に射出成形されており、係合爪の下端と突起とがフィルムを介して連結されている。蓋は枠体の上面及びフランジ部の上面に熱接着されており、開封すると蓋がフランジ部から剥がされて枠体と一体に開かれる。また、蓋を閉じると、係合爪が水平方向に弾性変形して容器の突起と上下方向に係合する。これにより、開封後の蓋付容器を再封することができる。
特表2014−502584号公報
しかしながら、特許文献1に記載の蓋付容器によると、係合爪が水平方向に弾性変形して突起と上下方向に係合するため、薄肉に形成されていると弾性力が弱すぎて、突起に係合しにくくなったり、再封時のクリック感が弱くなったりする。これらの問題を解決するために係合爪の肉厚を大きくすると、蓋付容器のコストアップを招くことになる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、低コストでありながら強いクリック感の得られる安定した再封が可能な蓋付容器とそれに用いる容器を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の容器は、開口部が形成された容器であって、
前記開口部の周縁から外側に突出するように形成された環状の内フランジ部と、
前記内フランジ部の周囲から外側に突出するように形成された環状の外フランジ部と、
前記内フランジ部と前記外フランジ部とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結する複数のフランジ連結部と、を有し、
前記フランジ連結部同士の間にはスリットが周方向に沿って形成されており、
前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部を前記内フランジ部から分離する際のつまみとなる開封タブが、前記外フランジ部に設けられており、
前記開封タブが位置する部分と前記開口部との間に、前記スリットが少なくとも1つ位置し、そのスリットの形成領域の一部に段差が設けられていることを特徴とする。
第2の発明の容器は、上記第1の発明において、前記内フランジ部の外周部分と前記外フランジ部の内周部分とで凹部が形成されており、その凹部内には前記スリットと前記フランジ連結部が配置されていることを特徴とする。
第3の発明の容器は、上記第1又は第2の発明において、前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部が前記内フランジ部から分離されると、前記内フランジ部と前記外フランジ部において、前記開封タブが位置する部分と前記開口部との間のスリットを介して対向する部分で、互いに係合可能な一対の係合部が形成されることを特徴とする。
第4の発明の容器は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記内フランジ部と前記外フランジ部と前記フランジ連結部とが一体的に形成された樹脂成形体であることを特徴とする。
第5の発明の蓋付容器は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明に係る容器と、前記開口部を覆うように前記内フランジ部及び前記外フランジ部に接着された蓋と、を備え、
前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部が前記内フランジ部から分離されると、前記蓋が前記外フランジ部と共に前記内フランジ部から分離されて、開封状態となることを特徴とする。
本発明によれば、段差により内フランジ部と外フランジ部との効果的な係合が可能になるため、低コストでありながら強いクリック感の得られる安定した再封が可能な蓋付容器とそれに用いる容器を実現することができる。
蓋付容器の一実施の形態を示す組立斜視図。 図1の蓋付容器を示す分解斜視図。 図1の蓋付容器に用いられる容器の一実施の形態を示す上面図。 図3の容器に用いられるフランジ連結構造の第1具体例を示す上面図。 図3の容器に用いられるフランジ連結構造の第2具体例を示す上面図。 図3のD−D’線断面図。 図6のE部を示す拡大断面図。 図3のA−A’線断面図。 図3のB−B’線断面図。 図3のC−C’線断面図。 図1の蓋付容器における開封タブ付近の未開封状態、開封途中状態及び再封状態を示す拡大断面図。 図1の蓋付容器におけるヒンジ部付近の未開封状態及び開封状態を示す上面図。
以下、本発明の実施の形態に係る容器、それを用いた蓋付容器等を、図面を参照しつつ説明する。なお、具体例等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1の組立斜視図と図2の分解斜視図に、一実施の形態に係る蓋付容器10の概略構成を示す。この蓋付容器10は、図2に示すように、内容物を出し入れするための開口部17が形成された容器15と、その開口部17を覆うための蓋20と、を備えている。容器15は、内容物が収納される収納部16と、開口部17の周縁から外側に突出するように形成された環状の内フランジ部30と、内フランジ部30の周囲から外側に突出するように形成された環状の外フランジ部40と、を有している。なお、収納部16に入れる内容物は特に限定されるものではないが、想定される内容物としては、例えば、惣菜,菓子,ナッツ,ドライフルーツ,味噌等の固形状・半固形状の食品類等が挙げられる。
容器15は、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂からなる樹脂成形体であり、射出成形,真空成形等の成形方法によって薄肉に形成されている。蓋20は樹脂フィルムからなっており、片面に熱接着層を有している。その熱接着層によって、内フランジ部30と外フランジ部40の各上面の略全体にわたって蓋20が熱接着される。したがって、内フランジ部30及び外フランジ部40に蓋20を熱接着することにより、内容物の入った収納部16を密封することができる。なお、蓋20は樹脂フィルムに限らず、紙,金属箔等からなる各層を組み合せた多層基材でもよく、熱接着層の代わりに接着剤を用いてもよい。また、ガスバリア性を必要とする場合には、アルミニウム箔層や蒸着フィルム層を蓋20の中間層として備えてもよい。
開口部17,内フランジ部30及び外フランジ部40は、曲線形状の角部分とそれに隣接する2つの直線部分とを有する略矩形を成しており(ここでは略正方形を想定している。)、それらは互いに略相似の関係になっている。その1つの角部分には、開封の際のつまみとなる開封タブ45が縁から外側に突出した形状で外フランジ部40に形成されている。また、開封タブ45が形成されている角部分の対角部分には、開封の際の蓋20の回動中心となる一対のヒンジ部50が内フランジ部30に形成されている。開封タブ45にも蓋20が熱接着されるので、蓋20と共に開封タブ45を持って外フランジ部40を内フランジ部30から分離することにより、蓋付容器10を開封状態にすることができる。
図3に蓋付容器10が未開封状態にあるときの容器15を上面図で示し、容器15に用いられるフランジ連結構造15Aを第1具体例として図4に上面図で示し、容器15に用いられるフランジ連結構造15Bを第2具体例として図5に上面図で示す。図3のD−D’線断面図を図6に示し、図6のE部を拡大して図7に示す。また、図3のA−A’線断面図を図8に示し、図3のB−B’線断面図を図9に示し、図3のC−C’線断面図を図10に示す。なお、図3に示す容器15は、図1及び図2に示す容器15を詳細に示したものである。
容器15の収納部16は、図3に示すように、開口部17と略相似の略矩形に形成された底壁18を有している。その底壁18の中央には、図6に示すように上方(開口部17側)に突出した略矩形の突出部19が、収納部16の強度を向上させるために形成されている。そして、収納部16の上部には、前述したように、開口部17の周縁から外側に突出するように環状の内フランジ部30が形成されており、その内フランジ部30の周囲から外側に突出するように環状の外フランジ部40が形成されている。
内フランジ部30と外フランジ部40との境界には、フランジ連結構造15A(図4)又は連結構造15B(図5)が形成されている。フランジ連結構造15Aは、フランジ連結部M1,M2;スリットS0,S1,S2,S3,S4;切り込みC1,C2;ヒンジ部50等で構成されている。フランジ連結構造15Bは、フランジ連結部L1,L2,L3,L4;スリットS0,S1,S2a,S2b,S2c,S3,S4;切り込みC1,C2;ヒンジ部50等で構成されている。
前述したように、内フランジ部30と外フランジ部40は、曲線形状の角部分を有する略矩形を成している。その略矩形における1本の対角線DL1(図3〜図5)上に位置する2つの角部分のうち、一方の角部分の外フランジ部40には開封タブ45が対角線DL1に関して対称な形状に設けられており、他方の角部分の内フランジ部30にはヒンジ部50が対角線DL1に関して対称に一対設けられている。開封タブ45はフランジ連結部M1,M2又はフランジ連結部L1〜L4での破断により外フランジ部40を内フランジ部30から分離する際のつまみとなり、ヒンジ部50はフランジ連結部M1,M2又はフランジ連結部L1〜L4での破断により外フランジ部40を内フランジ部30から分離する際の回動中心となる。なお、開封タブ45には三角形状のリブ42が形成されており、リブ42で開封タブ45を補強するとともに手で持ち易くしている。
容器15は、内フランジ部30及び外フランジ部40と共に、複数のフランジ連結部M1,M2;L1〜L4を有しており、内フランジ部30と外フランジ部40とフランジ連結部M1,M2;L1〜L4とが一体的に形成された樹脂成形体として構成されている。内フランジ部30と外フランジ部40との境界にフランジ連結部M1,M2;L1〜L4を設けるのは、容器15の充填適性等を良くするためである。例えば、フランジ連結部M1,M2;L1〜L4を設けずに内フランジ部30と外フランジ部40とが分離した状態で収納部16に内容物を充填しようとすると、蓋20が容器15から浮いてしまって内容物の充填が困難になる。逆に、内フランジ部30と外フランジ部40とを高い強度で連結してしまうと、蓋付容器10の開封が困難になってしまう。したがって、内フランジ部30と外フランジ部40とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結する際、その強度のバランスを最適化することが必要になる。
フランジ連結構造15A(図4)を構成しているフランジ連結部M1,M2は、マイクロミシン刃(例えば、ピッチ:0.35mmカット×0.23mmノンカット)で形成された直線状のミシン目からなっており、それによって、内フランジ部30と外フランジ部40とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結している。したがって、フランジ連結部M1,M2をマイクロミシン目に沿って手で破断することにより、内フランジ部30と外フランジ部40とを容易に切り離すことが可能である。また、図3,図4等に示すように、フランジ連結部M1は対角線DL2よりも開封タブ45側に位置しており、フランジ連結部M2は対角線DL2よりもヒンジ部50側に位置しているため、内フランジ部30と外フランジ部40との連結は、開口部17の周囲全体として安定したものとなっている。
図4に示すように、フランジ連結部M1,M2同士の間には複数のスリットS0〜S4が周方向に沿って形成されており、フランジ連結部M1,M2とスリットS0〜S4と切り込みC1,C2とが対角線DL1に関して対称に形成されている。つまり、対角線DL1上に位置するスリットS0,S4はそれぞれ1つ設けられており、スリットS1〜S3とフランジ連結部M1,M2と切り込みC1,C2はそれぞれ2つ(すなわち、開封タブ45を通る対角線DL1に関して対称な一対として)設けられている。なお、スリットS0〜S4と切り込みC1,C2は、一般的なトムソン刃で全カットされた状態に形成されている。
内フランジ部30と外フランジ部40が成す略矩形の角部分に設けられているスリットS0,S2,S4のうち、対角線DL1上に位置するスリットS0はコの字に突出した形状、スリットS4は曲線形状をそれぞれ有しており、対角線DL2上に位置するスリットS2は曲線形状を有している。また、フランジ連結部M1とスリットS0との間に位置するスリットS1と、フランジ連結部M2とスリットS4との間に位置するスリットS3は、直線状を成している。
フランジ連結構造15B(図5)において、スリットS0,S1,S2a,S2b,S2c,S3,S4は、容器15を構成する樹脂シートに対し、スリット形状に応じた刃で切り込みを入れることにより形成され、その際の刃止めによりフランジ連結部L1,L2,L3,L4が形成される。フランジ連結部L1〜L4は、内フランジ部30と外フランジ部40とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結している。したがって、フランジ連結部L1〜L4を刃止めに沿って手で破断することにより、内フランジ部30と外フランジ部40とを容易に切り離すことが可能である。
図3,図5等に示すように、フランジ連結部L1,L2は対角線DL2よりも開封タブ45側に位置しており、フランジ連結部L3,L4は対角線DL2よりもヒンジ部50側に位置している。このため、内フランジ部30と外フランジ部40との連結は、開口部17の周囲全体として安定したものとなっている。また、フランジ連結部L1〜L4の幅(言い換えれば、刃止めの距離)は、0.5〜0.8mmが好ましい。0.5〜0.8mmの幅でフランジ連結部L1〜L4を形成することにより、開封の破断のし易さと再封のための係合のし易さとを良好にバランスさせることができる。
フランジ連結構造15A,15Bは、図3等に示すように、内フランジ部30の外周部分と外フランジ部40の内周部分とで形成された凹部35内に配置されている。内フランジ部30には、蓋20の熱接着や内フランジ部30の補強のために、凹部35の内周に沿って突出部31が形成されている。同様に、外フランジ部40には、蓋20の熱接着や外フランジ部40の補強のために、凹部35の外周に沿って突出部41が形成されている。突出部31,41は上方に凸の形状を有しており(図7〜図10)、開口部17と略相似の略矩形を成している(図3)。
開封タブ45が位置する角部分と開口部17との間に位置するスリットS0は(図3〜図5)、その中央のコの字形状の部分が突出部31とリブ42との間に位置しており、スリットS0の両端がスリットS1とつながっている。スリットS0においてスリットS1とつながっている部分は凹部35内に配置されているが、中央のコの字形状の部分は凹部35a内に配置されている(図3,図9,図10)。凹部35aは凹部35よりも深くなっているため、スリットS0の形成領域の一部は段差Δになっている。また、突出部31とリブ42との間では、内フランジ部30と外フランジ部40とがスリットS0を介して対向する部分(後述する係合部33,43)で係合可能となっている。このため、スリットS0の形成領域の一部に設けられている段差Δにより、内フランジ部30と外フランジ部40との引っ掛かりが大きくなって、その係合が安定化されるとともに係合感が強化される。
切り込みC1,C2の2対によって、ヒンジ部50は対角線DL1に関して対称に一対構成されている。このヒンジ部50を中心とする回動により、蓋20及び外フランジ部40の開閉が可能となり、スリットS4の内フランジ部30側に形成されている係合部53(図3)が蓋20を係止することにより開封状態の保持が可能となる。このとき、ヒンジ部50は捻られても容易に塑性変形するため、開封状態は安定的に保持されて、高い利便性が得られる。また切り込みC1,C2は、スリットS3の一端とスリットS4の両端から開口部17側に屈曲して、対角線DL1に対して略垂直に延びている。つまり、対向する2つの切り込みC1,C2は互いに略平行に配されることにより、ヒンジ部50を適度な強さで容易に捻ることを可能としている。
2つのヒンジ部50の間には、4つのリブ32(図3)が設けられている。リブ32は、内フランジ部30の上面側(蓋20側)に開口するとともに、その裏面側に突出している。また、リブ32の平面形状は、長手方向を容器15の略中心に向かう方向(対角線DL1に対して平行方向)に配した長円に形成されている。このような形状のリブ32を設けることにより、凹部35が上下方向に弾性変形し難くなる。したがって、開封時に凹部35の弾性によるヒンジ部50の降下を防止して、ヒンジ部50を確実に捻ることができる。
図11に、開封タブ45付近の未開封状態(密封状態)、開封途中状態及び再封状態を拡大して示す。図11において、(A)は容器15に蓋20が熱接着された状態の蓋付容器10を示しており、(B)は開封途中の蓋付容器10を示しており、(C)は再封が完了した状態の蓋付容器10を示している。また図12に、ヒンジ部50付近の未開封状態(密封状態)及び開封状態を上面図で示す。図12において、(A)は容器15に蓋20が熱接着された状態の蓋付容器10を示しており、(B)は開封が完了した状態の蓋付容器10を示している。
容器15を蓋20で密封する場合、開口部17(図2,図3)を覆うように蓋20を容器15上に配し、リブ42及び突出部31,41に対して蓋20を押圧しながら加熱する。突出部31が押圧されると、図11(A)に示すように、内フランジ部30の係合部33と外フランジ部40の係合部43とがスリットS0を介して対向した状態から、係合部33が外フランジ部40側へ微少量変位しながら係合部43の下方に移動することになる。上記加熱によって蓋20の熱接着層が溶融し、図11(A)に示すように、突出部31,41及びリブ42の接着部34,44等で、蓋20が内フランジ部30及び外フランジ部40に熱接着される。これにより、内容物の入った収納部16は密封状態となる(図1,図11(A))。なお、熱接着層は蓋20の下面全面に設けられているが、図11では熱接着部分である接着部34,44のみを示している。
蓋付容器10(図1,図11(A))を開封する際には、開封タブ45(図1〜図3,図11(A))を対角線DL1に沿って上方に引っ張る。開封タブ45を上方に引っ張ると、外フランジ部40と共に蓋20が持ち上げられるため、内フランジ部30の突出部31からの接着部34の剥離が始まる(図11(B))。そして、外フランジ部40の係合部43が上方へと移動するとともに、係合部33が元の状態に復帰するまで微少量変位する。開封タブ45の近くでは内フランジ部30と外フランジ部40とを連結せずに、その間をスリットS0,S1で構成しているため、開封をわずかな力で容易に開始することができる。なお、上記のように開封タブ45を通る対角線DL1方向を開封方向とするのが好ましい。対角線DL1に沿って開封タブ45を引っ張るようにすれば、より小さな力で安定した開封を行うことが可能である。
開封タブ45を更に上方に引っ張ると、フランジ連結部M1;L1,L2が破断された後、フランジ連結部M2;L3,L4が破断される。そして、フランジ連結部M1,M2;L1〜L4での破断により外フランジ部40が内フランジ部30から分離されると、前述したように、内フランジ部30と外フランジ部40において、スリットS0を介して対向する部分で、互いに係合可能な一対の係合部33,43が形成される。また、フランジ連結部M2,L4のヒンジ部50側にはスリットS3が配置されているため、フランジ連結部M2,L4の破断による勢いでヒンジ部50まで破断してしまうことを防止することができる。
対角線DL2よりも開封タブ45側で内フランジ部30と外フランジ部40とを連結しているのはフランジ連結部M1;L1,L2のみであり、対角線DL2よりもヒンジ部50側で内フランジ部30の外周部分と外フランジ部40とを連結しているのはフランジ連結部M2;L3,L4のみである。そして、フランジ連結部M1,M2はミシン目からなっており、フランジ連結部L1〜L4は刃止めにより形成されている。したがって、内フランジ部30と外フランジ部40とにおいて、その連結に要する力を大きくしながら破断に要する力を小さくするように、強度のバランスを容易に最適化することが可能である。
しかも、フランジ連結部M1,M2は直線状に構成されており、フランジ連結部L1〜L4は微小に構成されているため、フランジ連結部M1,M2の破断に要する力は更に小さくて済み、対角線DL2上の角部分には曲線状のスリットS2が配置されているため、大きな力を要せずにスムーズな開封が可能である。したがって、前述したように内フランジ部30と外フランジ部40との連結が安定化して容器15に対する内容物の充填適性が向上するだけでなく、フランジ連結部M1,M2の破断に要する力が小さくて済むため、開封時の内フランジ部30と外フランジ部40との分離が容易になる。
図11(B)の開封途中状態を経て、フランジ連結部M2の破断が完了すると、図12(B)に示すように、蓋20が外フランジ部40と共に内フランジ部30から分離されて、蓋付容器10は開封状態となる。つまり、外フランジ部40が蓋20と一体に開かれて、ヒンジ部50を中心とする回動の可能な開封状態が保持され、収納部16内の内容物の取り出しが可能となる。このとき、内フランジ部30に対して外フランジ部40が90°を越えるまで回動すると、内フランジ部30の係合部53で蓋20が係止されるため、蓋20の係止状態が保持されて、容器15の開封状態が保持される。
内フランジ部30に一対設けられているヒンジ部50は、それぞれがスリットS3,S4の端から内フランジ部30側に延びるように形成された互いに平行な2本の切り込みC1,C2からなっている。2本の切り込みC1,C2のうち、開口部17の近くに位置する切り込みC2は、開口部17から遠くに位置する切り込みC1よりも短く形成されている(例えば、切り込みC1:3mm,切り込みC2:1.5mm)。開封時のヒンジ部50の捻れにより、ヒンジ部50の切り込みC1側が大きく下がるので、切り込みC1を切り込みC2よりも長くすることにより、開封時の蓋20及び外フランジ部40の回動を円滑に行うことが可能となる。そして、切り込みC1,C2の長さの差が大きいほど、ヒンジ部50の軸方向が対角線DL1に対して垂直方向に近づいてヒンジ部50の捻れの範囲が長くなるため、蓋20の閉じる力が強くなる。その結果、内フランジ部30の係合部53で蓋20が強く係止されて、容器15の開封状態が安定的に保持される。また、ヒンジ部50の強い捻れにより内フランジ部30と外フランジ部40との効果的な係合が可能になるため、安定した再封が可能となる。
ここでは、2本の切り込みC1,C2のサイズ比として2:1を想定しているが、切り込みC2を切り込みC1よりも更に短く形成してもよく、切り込みC2を省略することにより、ヒンジ機能を低減させながらヒンジ部50の強い捻れを得るようにしてもよい。またここでは、スリットS3,S4と切り込みC1,C2とを曲線的につなげることによってヒンジ部50の強度を向上させているが、その曲率を調整することによって、ヒンジ部50の強度と蓋20の閉じる力とを効果的にバランスさせることも可能である。
開封タブ45をつまんで外フランジ部40及び蓋20を再度閉じると、係合部43が上下方向に弾性変形して係合部33を乗り越え、図11(C)に示すように、係合部33に対して上下方向に係合する。これにより、蓋20及び外フランジ部40が内フランジ部30に保持されるため、蓋付容器10の再封が達成される。容器15が薄肉に形成されていても、再封時に内フランジ部30と外フランジ部40とを係合させることができるため、低コストでの再封を実現することができる。また、係合部43は係合部33に対して比較的緩く係止されているが、再封に強い密封を必要としない内容物(軽量物,固形物,半固形物等)であれば、このような緩い係止でも問題のない再封が可能である。
蓋付容器10の再封では、図3及び図10に示すように、スリットS0の形成領域の一部に段差Δが設けられているため、係合部33と係合部43との引っ掛かりが大きくなって、その係合感が強化されるとともに、内フランジ部30と外フランジ部40との効果的な係合が可能になる。したがって、安定した再封が容易に可能になるとともに、係合部33と係合部43との係合によるクリック感(係止時の振動や係止音の発生等)も容易に得ることが可能になる。また、段差Δを大きくするほど係合部33と係合部43との係合が強くなるため、段差Δのサイズで再封の安定性やクリック感を調整することができる。
フランジ連結構造15A(図4)を用いた場合、フランジ連結部M1,M2での破断により、ミシン目に対応した破断形状が形成される。再封時には、内フランジ部30と外フランジ部40との横方向の相対位置に微少なズレが生じるため、ミシン目の破断部分の凹凸が上下方向に重なって係合することになる。したがって、フランジ連結部M1,M2として形成されているミシン目の破断部分により、内フランジ部30と外フランジ部40との効果的な係合が可能になるため、より確実で安定した再封が可能となる。
再封後の開封を行う際には、開封時と同様、開封タブ45をつまんで引っ張ればよい。係合部33,43やフランジ連結部M1,M2;L1〜L4での破断部分は、開封タブ45を通る対角線DL1に関して対称に位置することになるため、対角線DL1に沿って開封タブ45を引っ張るようにすれば、再封後の開封をより安定的に行うことが可能である。
前述したように、開封タブ45が位置する部分と開口部17との間にスリットS0を形成し、そのスリットS0の形成領域の一部に段差Δを設けると、内フランジ部30と外フランジ部40との効果的な係合とその係合感の強化が可能になる。したがって、容器15の薄肉化による低コスト化が可能であって、強いクリック感の得られる安定した再封が可能な蓋付容器10を実現することができる。
10 蓋付容器
15 容器
15A,15B フランジ連結構造
16 収納部
17 開口部
18 底壁
19 突出部
20 蓋
30 内フランジ部
31 突出部
32 リブ
33 係合部
34 接着部
35,35a 凹部
40 外フランジ部
41 突出部
42 リブ
43 係合部
44 接着部
45 開封タブ
50 ヒンジ部
53 係合部
Δ 段差
S0,S1,S2,S2a,S2b,S2c,S3,S4 スリット
C1,C2 切り込み
L1,L2,L3,L4 フランジ連結部(刃止め)
M1,M2 フランジ連結部(ミシン目)
DL1,DL2 対角線

Claims (5)

  1. 開口部が形成された容器であって、
    前記開口部の周縁から外側に突出するように形成された環状の内フランジ部と、
    前記内フランジ部の周囲から外側に突出するように形成された環状の外フランジ部と、
    前記内フランジ部と前記外フランジ部とを、その間の周方向に沿って破断可能に連結する複数のフランジ連結部と、を有し、
    前記フランジ連結部同士の間にはスリットが周方向に沿って形成されており、
    前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部を前記内フランジ部から分離する際のつまみとなる開封タブが、前記外フランジ部に設けられており、
    前記内フランジ部の外周部分と前記外フランジ部の内周部分の間に前記スリットが配される凹部を設け、
    前記凹部の端は、段差の上端に接続し、前記段差の下端が前記凹部よりも低くなっており、
    前記開封タブが位置する部分と前記開口部との間に、前記スリットが少なくとも1つ位置し、そのスリットは、前記凹部内から前記段差の前記上端を通って前記段差の前記下端を通り、更に前記内フランジ部と前記開封タブとの間を通ることを特徴とする容器。
  2. 前記凹部内には前記フランジ連結部が配置されていることを特徴とする請求項1記載の容器。
  3. 前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部が前記内フランジ部から分離されると、前記内フランジ部と前記外フランジ部において、前記開封タブが位置する部分と前記開口部との間のスリットを介して対向する部分で、互いに係合可能な一対の係合部が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の容器。
  4. 前記内フランジ部と前記外フランジ部と前記フランジ連結部とが一体的に形成された樹脂成形体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器と、前記開口部を覆うように前記内フランジ部及び前記外フランジ部に接着された蓋と、を備え、
    前記フランジ連結部での破断により前記外フランジ部が前記内フランジ部から分離されると、前記蓋が前記外フランジ部と共に前記内フランジ部から分離されて、開封状態となることを特徴とする蓋付容器。
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