JP6962186B2 - 車両用伝動ベルトのベルトエレメント - Google Patents

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Description

本発明は、車両用伝動ベルトのベルトエレメントに関し、特に、製造工程でのベルトエレメント同士の絡まりによる品質の低下を抑制する構造に関するものである。
一対のプーリに巻き掛けられる車両用伝動ベルトにおいて、無端環状の環状リングに沿って厚さ方向に環状に複数個連ねられた台形形状の基体部と、前記基体部の前記伝動ベルトの幅方向中央から突設された連結部を介して前記車両用伝動ベルトの外周側に前記基体部と一体的に連結され、前記車両用伝動ベルトの幅方向については前記基体部よりも短い幅寸法を有するヘッド部とを備える、車両用伝動ベルトのベルトエレメントが知られている。たとえば、特許文献1および特許文献2に記載の無段変速機用ベルトのエレメントがそれである。
特開2011−133015号公報 特開2002−048195号公報
ところで、車両用伝動ベルトのベルトエレメントは、製造工程におけるバレル研磨いわゆるバレル工程によってバリ取りが為される。このバレル工程では、その研磨方法によりたとえば研磨機の研磨槽内でベルトエレメント同士が絡まり合う状態になる場合がある。たとえば第1のベルトエレメントの基体部の厚みに対して第2のベルトエレメントの切欠溝の溝幅が大きい場合には、バレル工程中において、第1のベルトエレメントの基体部が第2のベルトエレメントの切欠溝に嵌め入れられる。さらに、バレル工程における研磨槽の振動に基づき、第2のベルトエレメントが第1のベルトエレメントに対して傾いた状態となると、第1のベルトエレメントの基体部と第2のベルトメレメントの切欠溝との隙間が無くなり、第1のベルトエレメントが第2のベルトエレメントから抜けなくなる。これにより、第1のベルトエレメントと第2のベルトエレメントとが絡まり合う状態となり、ベルトエレメント同士が接触した部分の近傍の研磨がバレル工程で十分に為されずに、ベルトエレメントの品質が低下する可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、製造工程においてベルトエレメント同士が絡まり合うことを抑制する車両用伝動ベルトのベルトエレメントを提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、一対のプーリに巻き掛けられる車両用伝動ベルトにおいて、無端環状の環状リングに沿って厚さ方向に環状に複数個連ねられた台形形状の基体部と、前記基体部の前記車両用伝動ベルトの幅方向中央から突設された連結部を介して前記車両用伝動ベルトの外周側に前記基体部と一体的に連結され、前記車両用伝動ベルトの幅方向については前記基体部よりも短い幅寸法を有するヘッド部とを備える、車両用伝動ベルトのベルトエレメントであって、前記基体部と前記ヘッド部と前記連結部とにより囲まれた切欠溝を備え、前記基体部は、前記ベルトエレメントが相互に搖動する際の支点となる第1エッジと、前記基体部の前記ヘッド部の端よりも外側に位置する部分に形成される第2エッジとを含むエッジを前記車両用伝動ベルトの幅方向に有し、前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記基体部の前記エッジよりも外周側の厚みよりも小さく形成され、前記車両用伝動ベルトの幅方向において、前記基体部に形成された前記第2エッジは、前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分よりも前記ヘッド部側となるように形成されていることにある。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記基体部の前記エッジが形成されている部分において、前記第2エッジ部分の厚みは、前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分の厚みと同じであることにある。
第3発明の要旨とするところは、第1発明または第2発明の発明において、前記切欠溝は、互いに対向する前記基体部の内壁面および前記ヘッド部の内壁面と、前記連結部の内壁面とによって囲まれた前記環状リングの幅方向の一部を収容する空間であり、前記基体部の内壁面と前記連結部の内壁面との間の隅部、および前記ヘッド部の内壁面と前記連結部の内壁面との間の隅部は、R状の切欠によりそれぞれ除去されていることにある。
第4発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明のいずれか1の発明において、前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジから内周側へ向かうほど連続的に小さくなるように形成されており、前記基体部の第2エッジ部分と前記基体部の前記ヘッド部の端より内側に位置するエッジ部分とは、同じ傾斜角であることにある。
第5発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明のいずれか1の発明において、前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジから内周側へ向かうほど連続的に小さくなるように形成されており、前記基体部の第2エッジ部分は、前記基体部の前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分よりも大きい傾斜角であることにある。
第6発明の要旨とするところは、第1発明から第5発明のいずれか1の発明において、前記エッジの第2エッジ部分は、前記基体部の内壁面からの距離が一定であることにある。
第7発明の要旨とするところは、第1発明から第5発明のいずれか1の発明において、前記エッジの第2エッジ部分は、前記車両用伝動ベルトの幅方向の外側へ向かうほど前記基体部の内壁面に近づくように形成されていることにある。
第8発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明、第6発明、第7発明のいずれか1の発明において、前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジを境にして階段状に小さくなるように形成されていることにある。
第1発明の車両用伝動ベルトのベルトエレメントによれば、前記基体部と前記ヘッド部と前記連結部とにより囲まれた切欠溝を備え、前記基体部には、前記ベルトエレメントが相互に搖動する際の支点となる第1エッジと、前記基体部の前記ヘッド部の端よりも外側に位置する部分に形成される第2エッジとを含むエッジを前記車両用伝動ベルトの幅方向に有している。また、前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記基体部の前記エッジよりも外周側の厚みに比べて小さく形成されている。さらに、前記伝動ベルトの幅方向において、前記基体部に形成された前記第2エッジは、前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分よりも前記ヘッド部側にある。そのため、たとえば車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、前記ベルトエレメントの前記基体部が他のベルトエレメントの切欠溝に嵌め入れられた際に、前記第2エッジおよび前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分が前記ヘッド部から同じ距離にある場合と比べて、前記基体部の前記第2エッジ部分では前記基体部と前記他のベルトエレメントの切欠溝との隙間が大きく確保される。これにより、前記基体部が前記他のベルトエレメントに嵌め入れられた際に、前記基体部は、前記他のベルトエレメントの切欠溝から抜け易くなる。したがって、ベルトエレメントの製造工程において、ベルトエレメント同士の絡まり合いを抑制することができるので、ベルトエレメントに対する研磨が十分に為されるため、車両用伝動ベルトのベルトエレメントの品質の低下を抑制することができる。
第2発明によれば、前記基体部の前記エッジが形成されている部分において、前記第2エッジ部分の厚みは、前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分の厚みと同じである。これにより、ベルトエレメントを前記環状リングに沿って厚さ方向に環状に複数積層して車両用伝動ベルトを形成した際に、前記第2エッジ部分の厚みが前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分の厚みよりも小さい場合と比べて、前記環状リングに接するベルトエレメントの接触面積が大きくなるので、前記環状リングに過大な応力が発生することを抑制できる。
第3発明によれば、前記切欠溝は、互いに対向する前記基体部の内壁面および前記ヘッド部の内壁面と、前記連結部の内壁面とによって囲まれた前記環状リングの幅方向の一部を収容する空間であり、前記基体部の内壁面と前記連結部の内壁面との間の隅部、および前記ヘッド部の内壁面と前記連結部の内壁面との間の隅部は、R状の切欠によりそれぞれ除去されている。そのため、前記基体部と前記連結部との間および前記ヘッド部と前記連結部との間における応力集中が緩和される。これにより、たとえばベルト伝動時に、前記基体部と前記連結部との間および前記ヘッド部と前記連結部との間が応力集中によって破壊されることを抑制することができる。
第4発明によれば、前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジから内周側へ向かうほど連続的に小さくなるように形成されており、前記基体部の前記第2エッジ部分と前記基体部の前記ヘッド部の端より内側に位置するエッジ部分とは、同じ傾斜角である。これにより、前記第2エッジ部分の前記傾斜角が前記ヘッド部の端よりも内側に位置する部分の前記傾斜角よりも小さい場合と比べて、たとえば車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、前記基体部が前記他のベルトエレメントの切欠溝に嵌め入れられた場合に、前記基体部と前記他のベルトエレメントの切欠溝との隙間をより大きく確保することができる。そのため、車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、ベルトエレメント同士の絡まり合いをより抑制することができる。
第5発明によれば、前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジから内周側へ向かうほど連続的に小さくなるように形成され、且つ前記第2エッジ部分の前記傾斜角は、前記ヘッド部の端よりも内側に位置する部分の前記傾斜角よりも大きく形成されている。これにより、前記第2エッジ部分の前記傾斜角が、前記ヘッド部の端よりも内側に位置する部分の前記傾斜角よりも小さい角度である場合または前記ヘッド部の端よりも内側に位置する部分の前記傾斜角と同じ角度である場合と比べて、たとえば車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、前記基体部が前記他のエレメントの切欠溝に嵌め入れられた場合に、前記基体部と前記他のエレメントの切欠溝との隙間をより大きく確保することができる。そのため、車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、ベルトエレメント同士の絡まり合いをより抑制することができる。
第6発明によれば、前記第2エッジは、前記基体部の内壁面からの距離が一定に形成されている。これにより、前記第2エッジが、前記ヘッド部の端よりも内側に位置する部分から前記基体部の端に向かって前記基体部の内壁面からの距離が増減して形成される場合と比べて、前記ヘッド部の端よりも外側に位置する部分における前記エッジが形成されている前記基体部の対向面の面積が小さくなる。そのため、車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、前記基体部が前記他のエレメントの切欠溝に嵌め入れられた場合に、前記基体部と前記他のエレメントの切欠溝との隙間をより大きく確保することができる。
第7発明によれば、前記エッジの前記第2エッジ部分は、前記車両用伝動ベルトの幅方向の外側へ向かうほど前記基体部の内壁面に近づくように形成されている。これにより、たとえば車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、前記基体部が前記他のエレメントの切欠溝に嵌め入れられた際に、前記基体部が前記他のエレメントの切欠溝から抜け易くなる。そのため、車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、ベルトエレメント同士の絡まり合いをより抑制することができる。
第8発明によれば、前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジを境にして階段状に小さくなるように形成されている。これにより、前記基体部の内周側の厚みをより小さくすることができるので、たとえば車両用伝動ベルトのベルトエレメントの製造工程において、前記基体部が前記他のベルトエレメントの切欠溝に嵌め入れられた際に、前記基体部が前記他のベルトエレメントの切欠溝から抜け易くなる。
本発明が適用されたベルト式無段変速機の一例を示す斜視図である。 図1のベルト式無段変速機の車両用伝動ベルトの要部を部分的に拡大して示す拡大図である。 図2のベルトエレメントの正面図である。 図2のベルトエレメントの側面図である。 図4のE部で示す傾斜面の要部を拡大して示す図である。 ベルトエレメントの製造工程において、ベルトエレメントが他のベルトエレメントに嵌め入れられた状態を示す図である。 ベルトエレメントが他のベルトエレメントに嵌め入れられた状態を示す側面図である。 他の実施例における傾斜面の要部を拡大して示す図である。 他の実施例におけるベルトエレメントの正面図である。 他の実施例におけるベルト式無段変速機の車両用伝動ベルトの要部を部分的に拡大して示す図である。 図10のベルトエレメントの正面図である。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、車両用伝動ベルト10用のベルトエレメント30が適用されたベルト式無段変速機12を示す斜視図である。図2は、図1の車両用伝動ベルト10の要部を部分的に拡大して示す斜視図である。図1および図2において、車両用伝動ベルト10(以下、伝動ベルト10という)は、溝幅が可変である断面V字型の溝14を外周部に有して互いに平行な軸心まわりに回転可能に設けられた一対のプーリである駆動側プーリ16いわゆるプライマリプーリ16と従動側プーリ18いわゆるセカンダリプーリ18との間に掛け渡されたベルト式無段変速機12用の圧縮式伝動型の金属ベルトである。駆動側プーリ16は、駆動側回転軸20に固定された固定プーリ16aと、駆動側回転軸20に対して相対回転不能且つ軸方向に移動可能に設けられた可動プーリ16bを備えている。また、従動側プーリ18は、従動側回転軸22に固定された固定プーリ18aと、従動側回転軸22に対して相対回転不能且つ軸方向に移動可能に設けられた可動プーリ18bを備えている。固定プーリ16aと可動プーリ16bとの相対向する面、及び固定プーリ18aと可動プーリ18bとの相対向する面には、径方向外側に向かうほど軸心方向の相対距離が大きくなる一対のシーブ面24がそれぞれ設けられている。溝14は、これら一対のシーブ面24により形成されている。
伝動ベルト10は、可撓性を有する無端環状の帯鋼が複数枚積層されて成る一対の環状リング26と、それら一対の環状リング26によって挟持されるとともに環状リング26に沿って厚さ方向に環状に複数個連ねられた板状の金属から成る複数のベルトエレメント30(以下、エレメント30という)とを備えている。環状リング26は、たとえば厚さ0.2mm程度の高張力鋼板が輪状にされて内から外へたとえば7層から9層程度層状に重ねられたものである。エレメント30は、たとえば厚さ1.8mm程度の鋼板が打ち抜かれて成形された厚肉板状片で数百個程度備えられている。
図3は、図2のエレメント30の正面図を示し、図4は、エレメント30の側面図を示している。図3に示すように、エレメント30は、幅方向中央の中心線Cに対して左右対称に形成されている。エレメント30は、正面視で台形形状の基体部32と、基体部32の幅方向中央から突設し、ベルト径方向外周側(以下、外周側という)に基体部32と一体的に形成された連結部34と、連結部34を介して基体部32の外周側に連結部34に一体的に形成されたヘッド部36とを備えている。
基体部32の幅方向の両端部38には、一対のシーブ面24に対向しつつ接触する一対の接触面40がそれぞれ形成されている。また、基体部32の厚さ方向において、隣接するエレメント30と対向する対向面42すなわちベルト周方向の対向面42には、中心線Cに対して垂直にエレメント30の幅方向に沿って伸びるエッジ44が形成されている。この対向面42は、エレメント30が厚さ方向に複数積層して車両用伝動ベルト10が形成されて動力が伝達されるベルト伝動時において隣接するエレメント30に対して接触しつつその隣接するエレメント30間で相互に作用する押付力を受ける箇所として設けられている。また、エッジ44は、図1に矢印Y部で示す伝動ベルト10の曲線状の部分において、エレメント30が隣接するエレメント30に対して相対的に搖動する際の支点として機能するロッキングエッジすなわち第1エッジ44aを有している。
図3に示すように、ヘッド部36の幅方向の長さL1および連結部の幅方向のL2は、基体部32の幅方向の長さL3よりも小さく形成されており、さらに連結部34の幅方向の長さL2はヘッド部36の幅方向の長さL1よりも小さく形成されている。
本実施例において、基体部32に形成されているエッジ44では、ヘッド部36の幅方向の端50よりも内側に位置する部分が第1エッジ44aとなっている。また、本実施例では、第1エッジ44aの幅方向の長さL4は、ヘッド部36の長さL1と同じ長さで形成されている。さらに、エッジ44は、ヘッド部36の端50よりも外側に位置する部分、すなわちヘッド部36の長さL1よりも外側に位置する部分のエッジ部分として第2エッジ44bを有している。第2エッジ44bの幅方向の長さL5は、第1エッジ44aの長さL1よりも小さく形成されている。図3に示すように、第1エッジ44aと第2エッジ44bとは基体部32の幅方向に連続的に形成されている。
第1エッジ44aは、基体部32の外周側の端面である内壁面46からの距離が第2エッジ44bと比べて大きくなるように形成されている。すなわち、第2エッジ44bは、第1エッジ44aよりもヘッド部36側に形成されている。第1エッジ44aと第2エッジ44bとは、連続的に形成されているため、図3に示すように、第1エッジ44aと第2エッジ44bとの境に、基体部32の幅方向の端38に向かって内壁面46からの距離が小さくなるように一対の傾斜がそれぞれ形成されており、エッジ44は幅方向に階段状に形成されている。前記一対の傾斜は、第2エッジ44bよりも幅方向の内側すなわち第1エッジ44aの長さL4内にそれぞれ形成されている。図3のD1は、第1エッジ44aの内壁面46からの距離を示し、図3のD2は、第2エッジ44bの内壁面46からの距離を示している。前記傾斜間において、第1エッジ44aの内壁面46からの距離は一定に形成されている。また、第2エッジ44bの内壁面46からの距離は一定に形成されている。内壁面46は、図2に示すように、環状リング26の板面に接触し環状リング26を支持するサドル面として機能する。
エレメント30には、図3に示すように、基体部32とヘッド部36と連結部34とにより囲まれた凹形状の切欠溝48が形成されている。具体的には、切欠溝48は、基体部32の内壁面46と、ヘッド部36の内周側の端面56すなわちヘッド部36の内壁面56と、連結部34の内壁面52とにより囲まれて形成され、環状リング26の幅方向の一部を収容する空間であって、幅方向の外側が開放された凹状の溝である。基体部32の内壁面46と連結部34の内壁面52との間の一対の隅部は、R状の切欠54によって除去されている。また、ヘッド部36の内壁面56と連結部34の内壁面52との間の一対の隅部は、R状の切欠58によって除去されている。
図3および図4に示すように、エッジ44が形成されている対向面42と同じ側のヘッド部36の面、すなわちヘッド部36の厚さ方向において隣接するエレメント30と対向する対向面66には、幅方向中央に凸部60が形成されている。ヘッド部36の厚さ方向の他方の対向面68には、エレメント30が厚さ方向に複数積層された際に隣接するエレメント30の凸部60と嵌合可能な凹部62がヘッド部36の幅方向中央に形成されている。ヘッド部36には、凸部60および凹部62が形成された幅方向中央から外側両方向にそれぞれ伸びる押付部64が形成されている。この押付部64は、ベルト伝動時において隣接するエレメント30に対して接触しつつその隣接するエレメント30間で相互に作用する押付力を受けている。図4に示すように、押付部64は、図1の矢印X部で示す伝動ベルト10の直線状の部分においてエレメント間で相互に作用する押付力を受ける面である第1押付面64aおよび第2押付面64bを、ヘッド部36の厚さ方向の一方の対向面66および他方の対向面68にそれぞれ有している。
図4に示すように、ヘッド部36の端50から外側に位置する基体部32の第2エッジ44b部分およびヘッド部36の端50から内側に位置する基体部32の第1エッジ44a部分の厚みTは、それぞれ同じ厚みで形成されている。したがって、基体部32のエッジ44が形成されている部分の厚みT、すなわちサドル面としての内壁面46における厚みTは、均一な厚みとなっている。基体部32の一方の対向面42は、基体部32の他方の対向面70に対して傾斜角を成す傾斜面72を有している。傾斜面72は、エッジ44よりベルト径方向内周側(以下、内周側という)に形成されており、エッジ44から基体部32の内周側に向かって厚さが減少するように形成されている。そのため、図4に示すように、基体部32のエッジ44より内周側の厚みは、基体部32のエッジ44より外周側の厚みTに比べて小さくなるように形成されている。
図5は、図4の一点鎖線で囲まれたE部を拡大して示す図であり、傾斜面72の要部を拡大して示す図である。図4および図5に示すように、第2エッジ44bから傾斜が開始させられる第2傾斜面72bの傾斜開始位置は、第1エッジ44aから傾斜が開始させられる第1傾斜面72aの傾斜開始位置よりも基体部32の内壁面46側すなわちヘッド部36側に位置している。また、本実施例では、基体部32の第1エッジ44aを傾斜開始位置とする部分の第1傾斜面72aを成す第1傾斜角θ1は、基体部32の第2エッジ44bを傾斜開始位置とする部分の第2傾斜面72bを成す第2傾斜角θ2と同じ傾斜角で形成されている。
ところで、エレメント30は、製造工程における打ち抜きにより生じたバリを除去するために、バレル研磨いわゆるバレル工程によってバリ取りが為される。そのバレル工程では、エレメント同士が絡まり合って、バリ取りが十分に行われない場合や意図する形状加工できない場合がある。図6は、エレメント30のバレル工程において、第1のベルトエレメントであるエレメント30が第2のベルトエレメントである他のエレメント80に嵌め入れられた状態を示す図である。図7は、図6の側面図であり、エレメント30の基体部32が他のエレメント80の切欠溝82に嵌め入れられた状態の要部の一部を拡大して示す図である。バレル工程は、一例として、研磨機の研磨槽に充填されたコンパウンドや水中に研磨石および複数のエレメントを投入して、研磨槽に振動を与えることによってエレメントを湿式研磨するものである。したがって、研磨槽に投入された複数のエレメントは研磨槽内を自由に移動する。そのため、エレメント30の幅方向の両端周辺部分、たとえば基体部32のヘッド部36の端50よりも外側に位置する部分の厚みが、他のエレメント80の切欠溝82の溝幅よりも小さくなった場合に、エレメント30の基体部32が他のエレメント80の切欠溝82に嵌め入れられて、エレメント30が他のエレメント80を貫通した状態となる。エレメント30が他のエレメント80に嵌め入れられた状態で、さらにエレメント30および他のエレメント80が自由に移動させられた場合には、図6の一点鎖線に示すように、エレメント30に対して他のエレメント80が傾いた状態になる。エレメント30に対して他のエレメント80が傾いた絡まり状態となると、エレメント30と他のエレメント80とは互いに接触したままバレル研磨が為されるため、互いに接触している部分は十分な研磨が為されずにバリ取りが不十分になりエレメント30の品質の低下に繋がる可能性がある。
図7の一点鎖線は、エレメント30の基体部32に形成された第1エッジ44aを傾斜開始位置とする第1傾斜面72aを示している。エッジ44のヘッド部36の端50よりも外側に位置する第2エッジ44bは、第1エッジ44aよりもヘッド部36側にあるため、図7に示すように、第2傾斜面72bと切欠溝82との隙間は、第1傾斜面72aと切欠溝82との隙間よりも大きく確保されている。すなわち、第2エッジ44b部分は、基体部32のヘッド部36の端50よりも内側に位置する部分すなわち第1エッジ44a部分と比べて、切欠溝82との隙間が大きく確保されている。他のエレメント80と絡まり合い易い部分である第2エッジ44b部分と切欠溝82との隙間を大きく確保することにより、エレメント30は他のエレメント80から抜け易くなる。
このように、本実施例の伝動ベルト10のエレメント30によれば、基体部32とヘッド部36と連結部34とにより囲まれた切欠溝48を備え、基体部32には、エレメント30が相互に搖動する際の支点となる第1エッジ44aと、基体部32のヘッド部36の端50よりも外側に位置する部分に第2エッジ44bとを含むエッジ44を伝動ベルト10の幅方向に有している。また、基体部32は、エッジ44よりも内周側の厚みは、エッジ44よりも外周側の厚みTに比べて小さく形成されている。さらに、伝動ベルト10の幅方向において、基体部32に形成された第2エッジ44bは、ヘッド部36の端50よりも内側に位置するエッジ部分すなわち第1エッジ44aよりもヘッド部36側にある。そのため、たとえば伝動ベルト10のエレメント30の製造工程において、エレメント30の基体部32が他のエレメント80の切欠溝82に嵌め入れられた際に、第2エッジ44bおよび第1エッジ44aがヘッド部36から同じ距離にある場合と比べて、基体部32の第2エッジ44b部分では基体部32と他のエレメント80の切欠溝82との隙間が大きく確保される。これにより、基体部32が他のエレメント80の切欠溝82に嵌め入れられた際に、基体部32は、他のエレメント80の切欠溝82から抜け易くなる。したがって、エレメント30の製造工程において、エレメント同士の絡まり合いを抑制することができるので、エレメント30に対するバレル工程での研磨が十分に為されるため、エレメント30の品質の低下を抑制することができる。
また、本実施例の伝動ベルト10のエレメント30によれば、基体部32のエッジ44が形成されている部分において、第2エッジ44b部分の厚みTは、ヘッド部36の端50よりも内側に位置する部分すなわち第1エッジ44a部分の厚みTと同じである。これにより、エレメント30を環状リング26に沿って厚さ方向に環状に複数積層して伝動ベルト10を形成した際に、第2エッジ44b部分の厚みが第1エッジ44a部分の厚みよりも小さい場合と比べて、環状リング26に接するエレメント30の接触面積が大きくなるので、環状リング26に過大な応力が発生することを抑制できる。
また、本実施例の伝動ベルト10のエレメント30によれば、切欠溝48は、互いに対向する基体部32の内壁面46およびヘッド部36の内壁面56と、連結部34の内壁面52とによって囲まれた環状リング26の幅方向の一部を収容する空間であり、基体部32の内壁面46と連結部34の内壁面52との間の隅部、およびヘッド部36の内壁面56と連結部34の内壁面52との間の隅部は、R状の切欠によって除去されている。そのため、基体部32と連結部34との間およびヘッド部36と連結部34との間における応力集中は緩和される。これにより、たとえばベルト伝動時に、基体部32と連結部34との間およびヘッド部36と連結部34との間が応力集中によって破壊されることを抑制することができる。
また、本実施例の伝動ベルト10のエレメント30によれば、基体部32のエッジ44よりも内周側の厚みは、エッジ44から内周側へ向かうほど連続的に小さくなるように形成されており、基体部32の第2エッジ44b部分の第2傾斜角θ2と第1エッジ44a部分の第1傾斜角θ1とは同じ傾斜角度である。これにより、たとえば伝動ベルト10のエレメント30の製造工程において、基体部32が他のエレメント80の切欠溝82に嵌め入れられた際に、第2傾斜角θ2が第1傾斜角θ1よりも小さい場合と比べて、基体部32と切欠溝82との隙間を大きく確保することができる。そのため、エレメント30の製造工程において、エレメント同士の絡まり合いをより抑制することができる
また、本実施例の車両用伝動ベルト10のエレメント30によれば、第2エッジ44bは、基体部32の内壁面46からの距離が一定に形成されている。これにより、第2エッジ44bが、ヘッド部36の端50よりも内側に位置する部分から基体部32の端38に向かって基体部32の内壁面46からの距離が増減して形成される場合と比べて、第2エッジ44b部分におけるエッジ44が形成されている基体部32の対向面42の面積が小さくなる。そのため、伝動ベルト10のエレメント30の製造工程において、基体部32が他のエレメント80の切欠溝82に嵌め入れられた際に、基体部32と切欠溝82との隙間をより大きく確保することができる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、前述の実施例1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、エレメント100に形成される傾斜面102の要部を拡大して示す図であり、実施例1における図5に相当するものである。図8に示す第2傾斜面102bは、エレメント100の基体部32に形成されているエッジ44のヘッド部36の端50よりも外側に位置する部分である第2エッジ44bから傾斜が開始させられる傾斜面である。図8に示すように、第2エッジ44bから傾斜が開始させられる第2傾斜面102bの傾斜開始位置は、第1エッジ44aから傾斜が開始させられる第1傾斜面72aの傾斜開始位置よりも基体部32の内壁面46側すなわちヘッド部36側に位置している。また、図8に示すように、第2傾斜面102bを成す第2傾斜角θ2は、第1傾斜面72aを成す第1傾斜角θ1よりも大きく形成されている。
このように、本実施例によれば、エッジ44よりも内周側の基体部32の厚みは、エッジ44から内周側へ向かうほど連続的に小さくなるように形成されている。さらに、基体部32のヘッド部36の端50よりも外側に位置する部分すなわち第2エッジ44bを傾斜開始位置とする第2傾斜面102bを形成する第2傾斜角θ2は、基体部32のヘッド部36の端50よりも内側に位置する部分すなわち第1エッジ44aを傾斜開始位置とする第1傾斜面72aを形成する第1傾斜角θ1よりも大きく形成されている。これにより、第2傾斜角θ2が、第1傾斜角θ1よりも小さく形成された場合または第1傾斜角θ1と同じ角度である場合と比べて、たとえば伝動ベルト10のエレメント100の製造工程において、基体部32が他のエレメント80の切欠溝82に嵌め入れられた際に、基体部32と切欠溝82との隙間を大きく確保することができる。そのため、エレメント100の製造工程において、エレメント同士の絡まり合いをより抑制することができる。
図9は、他の実施例における車両用伝動ベルト10のエレメント200を示す図であり、エレメント200の正面図を示している。図9に示すように、エレメント200の基体部202には、エッジ204が形成されている。エッジ204は、ヘッド部206の幅方向の端210よりも内側に位置する部分の第1エッジ204aと、ヘッド部206の端210よりも外側に位置する部分の第2エッジ204bとにより構成されている。第2エッジ204bは、第1エッジ204aから連続的に形成されるとともに、基体部202の幅方向の端208に向かって基体部202の内周側の端面すなわち基体部202の内壁面212に近づくように傾斜して形成されている。
このように、本実施例によればエッジ204のヘッド部206よりも外側に位置する部分、すなわち第2エッジ204bは、外側へ向かうほど基体部202の内壁面212に近づくように形成されている。これにより、たとえば車両用伝動ベルト10のエレメント200の製造工程において、基体部202が図示しない他のエレメントの切欠溝に嵌め入れられた際に、エレメント200の基体部202が他のエレメントの切欠溝から抜け易くなる。そのため、車両用伝動ベルト10のエレメント200の製造工程において、エレメント同士の絡まり合いをより抑制することができる。
図10は、他の実施例における車両用伝動ベルト10の要部を部分的に拡大して示す図であり、図11は、前記他の実施例における車両用伝動ベルト10のエレメント300の正面図である。図10および図11に示すように、エレメント300の基体部302には、エッジ304が形成されている。基体部302のエッジ304より内周側の厚みは、基体部302のエッジ304より外周側の厚みTに対して小さくなるように形成されている。基体部302の厚さ方向の一方の対向面は、基体部302の厚さ方向の他方の対向面に対して傾斜角を成す傾斜面308を有しており、傾斜面308はエッジ304を傾斜開始位置とする。傾斜面308は、エッジ304から基体部302の内周側に向かって厚みが減少するように形成されている。基体部302には、エッジ304の内周側且つ基体部302の内周側の端面310よりも外周側、すなわちエッジ304と基体部302の外壁面310との間に段差312が設けられている。段差312は、基体部302の幅方向に伸びるように形成され、且つ基体部302の外周側の端面すなわち基体部302の内壁面314からの距離が一定に形成されている。傾斜面308は、エッジ304から段差312が設けられた箇所まで形成されている。基体部302の段差312より内周側の厚みは、基体部302の段差より外周側の厚みより小さくなるように形成されている。したがって、基体部302は、エッジ304を境として、エッジ304よりも内周側の厚みは階段状に小さくなるように形成されている。
このように、本実施例によれば、基体部302のエッジ304よりも内周側の厚みは、エッジ304を境にして階段状に小さくなるように形成されている。これにより、基体部302の内周側の厚みを小さくすることができるので、たとえば車両用伝動ベルト10のエレメント300の製造工程において、基体部302が図示しない他のエレメントの切欠溝に嵌め入れられた際に、基体部302が図示しない切欠溝から抜け易くなる。そのため、車両用伝動ベルト10のエレメント300の製造工程において、エレメント同士の絡まり合いをより抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例においては、エレメント30の製造工程でのバレル工程においてエレメント30と他のエレメント80との絡まり合いが抑制されるが、たとえばエレメント30の製造工程でのバレル工程以外の工程において、エレメント30と他のエレメント80との絡まり合いであっても、その絡まり合いを抑制することができる。
また、前述の実施例においては、第1エッジ44aと第2エッジ44bとの境には傾斜が形成されていたが、必ずしもこれに限らず、たとえば第1エッジ44aと第2エッジ44bとの境に傾斜が形成されていなくてもよい。
また、前述の実施例においては、第1エッジ44aの長さL4は、ヘッド部36の長さL1と同じ長さで形成されているが、必ずしもこれに限らず、たとえば第1エッジ44aの長さL4は、ヘッド部36の長さL1と異なった長さで形成されていてもよい。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用伝動ベルト
16:プライマリプーリ(駆動側プーリ)
18:セカンダリプーリ(従動側プーリ)
26:環状リング
30、100、200、300:ベルトエレメント
32、202、302:基体部
34:連結部
36、206:ヘッド部
44、204、304:エッジ
44a、204a:第1エッジ
44b、204b:第2エッジ
46、212、314:ヘッド部36の内壁面
48:切欠溝
52:連結部34の内壁面
54、58:R状の切欠
56:基体部32の内壁面
θ1:第1傾斜角
θ2:第2傾斜角

Claims (8)

  1. 一対のプーリに巻き掛けられる車両用伝動ベルトにおいて、無端環状の環状リングに沿って厚さ方向に環状に複数個連ねられた台形形状の基体部と、前記基体部の前記車両用伝動ベルトの幅方向中央から突設された連結部を介して前記車両用伝動ベルトの外周側に前記基体部と一体的に連結され、前記車両用伝動ベルトの幅方向については前記基体部よりも短い幅寸法を有するヘッド部とを備える、車両用伝動ベルトのベルトエレメントであって、
    前記基体部と前記ヘッド部と前記連結部とにより囲まれた切欠溝を備え、
    前記基体部は、前記ベルトエレメントが相互に搖動する際の支点となる第1エッジと、前記基体部の前記ヘッド部の端よりも外側に位置する部分に形成される第2エッジとを含むエッジを前記車両用伝動ベルトの幅方向に有し、
    前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記基体部の前記エッジよりも外周側の厚みよりも小さく形成され、
    前記車両用伝動ベルトの幅方向において、前記第2エッジは、前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分よりも前記ヘッド部側となるように形成されていることを特徴とする車両用伝動ベルトのベルトエレメント。
  2. 前記基体部の前記エッジが形成されている部分において、前記第2エッジ部分の厚みは、前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分の厚みと同じである
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用伝動ベルトのベルトエレメント。
  3. 前記切欠溝は、互いに対向する前記基体部の内壁面および前記ヘッド部の内壁面と、前記連結部の内壁面とによって囲まれた前記環状リングの幅方向の一部を収容する空間であり、前記基体部の内壁面と前記連結部の内壁面との間の隅部、および前記ヘッド部の内壁面と前記連結部の内壁面との間の隅部は、R状の切欠によりそれぞれ除去されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用伝動ベルトのベルトエレメント。
  4. 前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジから内周側へ向かうほど連続的に小さくなるように形成されており、
    前記基体部の前記第2エッジ部分と前記基体部の前記ヘッド部の端より内側に位置するエッジ部分とは、同じ傾斜角である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の車両用伝動ベルトのベルトエレメント。
  5. 前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジから内周側へ向かうほど連続的に小さくなるように形成されており、
    前記基体部の前記第2エッジ部分は、前記基体部の前記ヘッド部の端よりも内側に位置するエッジ部分よりも大きい傾斜角である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の車両用伝動ベルトのベルトエレメント。
  6. 前記第2エッジは、前記基体部の内壁面からの距離が一定である
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1に記載の車両用伝動ベルトのベルトエレメント。
  7. 前記第2エッジは、前記車両用伝動ベルトの幅方向の外側に向かうほど前記基体部の内壁面に近づくように形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1に記載の車両用伝動ベルトのベルトエレメント。
  8. 前記基体部の前記エッジよりも内周側の厚みは、前記エッジを境にして階段状に小さくなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3、6、7のいずれか1に記載の車両用伝動ベルトのベルトエレメント。
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