JP6962027B2 - 移動車両 - Google Patents
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Description
図1に示すように、車両10は、全方向移動車両である。車両10は、機台20と4つの車輪30,31,32,33を備えている。4つの車輪30,31,32,33は、機台20に設けられている。詳しくは、平面視において機台20の中心に対し90°毎に車輪30,31,32,33が配置されている。各車輪30,31,32,33は、それぞれ全方向車輪であって、具体的にはオムニホイールであり、各車輪30,31,32,33は、全方向に駆動可能に構成された車輪である。即ち、各車輪において、車輪の円周方向において自由回転するローラ(樽型を有する小輪)が複数設けられ、前後・左右に自由に動くことができる。このように構成された車輪を4つ用いて車軸を変動させないで機台を全方向に可動できるようになっている。
駆動回路61によりモータ40が駆動され、このモータ40の駆動により車輪30が駆動される。駆動回路62によりモータ41が駆動され、このモータ41の駆動により車輪31が駆動される。駆動回路63によりモータ42が駆動され、このモータ42の駆動により車輪32が駆動される。駆動回路64によりモータ43が駆動され、このモータ43の駆動により車輪33が駆動される。
全方向移動車両である4輪オムニホイール車両における走行の際の動きとして、並進、旋回、斜行により自由な動作が可能であり、例えば、図15(a),(b),(c),(d),(e)に示すように駆動することができる。図15(a)に示すように、4つの車輪30,31,32,33のうちの車輪30を正転させ、車輪31を逆転させ、車輪32を逆転させ、車輪33を正転させることにより、機台20を前進させることができる。図15(b)に示すように、4つの車輪30,31,32,33のうちの車輪30を停止させ、車輪31を逆転させ、車輪32を停止させ、車輪33を正転させることにより、機台20を斜行させることができる。図15(c)に示すように、4つの車輪30,31,32,33のうちの車輪30を逆転させ、車輪31を逆転させ、車輪32を正転させ、車輪33を正転させることにより、機台20を横行させることができる。図15(d)に示すように、4つの車輪30,31,32,33のうちの車輪30を正転させ、車輪31を正転させ、車輪32を正転させ、車輪33を正転させることにより、機台20を旋回させることができる。
図3において、コントローラ60はステップS100で追尾対象100を登録する。そして、コントローラ60はステップS101で障害物の位置(方向と距離)を検出する。コントローラ60はステップS102で追尾対象の位置(方向と距離)を検出する。コントローラ60はステップS103でポテンシャルの勾配(傾斜)を計算する。この処理において、Y軸方向斥力とX軸方向斥力を計算するが、ポテンシャルの勾配(傾斜)の計算方法が従来と異なる。詳細は後述する。
図4に示すように、障害物1と障害物2の間を通ることで、距離センサ65であるレーザレンジファインダ(LRF)の視界を保ちつつ、障害物1との衝突を避ける。また、障害物1を通過後は、障害物1は検出対象外となり、障害物2との衝突回避と障害物2による視界の妨げを考慮した経路をたどる。このようにして、回避するだけでなく、距離センサ65の視界も確保して移動できる。つまり、制御部としてのコントローラ60は、距離センサ65により検出可能な障害物1,2によって距離センサ65の追尾対象100に対する視野が遮られないように移動経路を生成する。
ポテンシャル法では、平面座標である直交2軸座標において軸毎の成分別に斥力計算を行う。本実施形態では、図4に示すように、車両10から追尾対象100の方向を一つの座標軸であるX軸とし、その垂直方向をもう一つの座標軸であるY軸とする。Y軸方向の斥力Fy10,Fy11(図7参照)の計算は、車両10と追尾対象100を結んだ直線Lcと、障害物の距離L10,L11(図7参照)で行う。X軸方向の斥力Fx10(図7参照)の計算は、車両10と障害物の距離L1(図7参照)で行う。
図11において、障害物との衝突を避ける経路を生成するが、障害物に近づいてきたら回避行動を実行して障害物によって視界を遮られる経路を生成する。つまり、図11において障害物は図11において左へ移動し、車両10は図11において上に移動しており、Y軸方向斥力Fy20,Fy21等が生じるが斥力が弱く車両10が障害物に接近していき、障害物で距離センサの視界が遮られると車両(と障害物)が停止する。即ち、追尾対象100を見失って車両10が止まる。
図12において、障害物との衝突を避ける経路を生成する。また、より先行して回避行動を実行して障害物によって視界を遮られないように経路を生成する。つまり、障害物は図12において左に移動し、車両10は図12において上に移動しており、Y軸方向斥力Fy30,Fy31,Fy32,Fy33等が生じて車両10が障害物に接近すると左側に大きく迂回するような追尾経路で移動して、障害物で距離センサの視界が遮られることなく目標位置へ移動できる。
(1)移動車両10の構成として、車輪30〜33と、センサとしての距離センサ65と、制御部としてのコントローラ60を有し、距離センサ65の計測結果に基づいてコントローラ60により車輪30〜33を駆動制御して距離センサ65より検出した追尾対象100を追尾する。距離センサ65は、追尾対象100の位置を検出するとともに移動時の障害物の位置を検出し、コントローラ60は、距離センサ65により検出可能な障害物によって距離センサ65の追尾対象100に対する視野が遮られないように移動経路を生成する。よって、距離センサ65で追尾対象100を見失わないようにすることができる(障害物による視界の妨げを防ぐ経路を生成することができる)。
図16及び図17においては、図4に比べ障害物1,2に加えて、大きな障害物3が車両10に対し距離が近い場所に位置している状況を示している。図16ではX軸方向斥力の計算対象を障害物3のみとしている。図17ではX軸方向斥力の計算対象を障害物1,2としている。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ コントローラ60において、車両10と追尾対象100とを結ぶ軸方向の斥力(X軸方向斥力)を、車両10との距離が最も近い障害物に対してのみ計算して移動経路を生成するようにしたが、これに代わり次のようにしてもよい。
○ 全方向移動車両はオムニホイール方式以外のものを用いてもよく、例えば、メカナムホイール方式やオムニボール方式の全方向移動車両を用いてもよい。
Claims (5)
- 車輪と、センサと、制御部を有し、前記センサの計測結果に基づいて前記制御部により前記車輪を駆動制御して前記センサより検出した追尾対象を追尾する移動車両であって、
前記車輪は、全方向に駆動可能に構成された複数の全方向車輪であり、
前記センサは、前記全方向車輪が設けられた機台に装着され、前記追尾対象の位置を検出するとともに移動時の障害物の位置を検出し、
前記制御部は、前記センサにより複数の障害物が検出された場合に、前記移動車両と前記追尾対象とを結ぶ直線の左右に位置する前記障害物のうちから当該直線に近い左右1つずつの障害物を選定し、前記選定された障害物について、前記直線に対する垂直線における前記直線と前記障害物との距離が近いほど大きくなる垂直線方向の斥力を計算し、計算された前記垂直線方向の斥力に応じて決定されるポテンシャルの勾配を進行方向として前記障害物を回避する移動経路を生成するとともに、前記全方向車輪を制御して、常に前記センサの検出方向である正面で前記追尾対象が捉えられるように前記機台を旋回させながら前記機台を前記移動経路に沿って前進させることを特徴とする移動車両。 - 前記制御部は、前記移動車両と前記追尾対象とを結ぶ軸方向の斥力を、前記移動車両との距離が最も近い障害物に対してのみ計算して前記移動経路を生成することを特徴とする請求項1に記載の移動車両。
- 前記制御部は、前記移動車両と前記追尾対象とを結ぶ軸方向の斥力を、前記移動車両との距離が予め定めた範囲内の複数の障害物に対して計算して前記移動経路を生成することを特徴とする請求項1に記載の移動車両。
- 前記制御部は、前記移動車両と前記追尾対象とを結ぶ軸方向の斥力を、前記センサにより検出した全ての障害物に対して計算して前記移動経路を生成することを特徴とする請求項1に記載の移動車両。
- 前記センサは、レーザレンジファインダであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動車両。
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