JP6961367B2 - 物体の構築方法およびそれに関連する粒子ビームシステム - Google Patents

物体の構築方法およびそれに関連する粒子ビームシステム Download PDF

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Description

本発明は、例えばイオンビームコラムと電子ビームコラムの2つの粒子ビームコラムを含む粒子ビームシステムを用いて物体を構築する方法と、それに関連する粒子ビームシステムに関する。
2つの粒子ビームコラムを含み、その粒子ビームをある物体の共通の作業領域に誘導できる粒子ビームシステムが従来、物体の構築に使用されてきた。そこでは、一方の粒子ビーム、例えばイオンビームまたは電子ビームが、物体の構造を形成するために使用され、他方の粒子ビーム、例えば電子ビーム顕微鏡の電子ビームが、物体の構築プロセスをモニタするために使用される。物体は、その目的のために使用される粒子ビームを物体の複数の箇所に誘導することにより、物体の表面上に材料を堆積させること、または物体から材料を除去することによって構築される。物体の表面上への材料の堆積と物体からの材料の除去は、プロセスガスの供給で支援できる。イオンビームが物体の構築に使用されるプロセスの一例は、TEMラメラとして知られるものの製造であり、これはすなわち、基板、例えば製造中の半導体ウェハから、透過型電子顕微鏡を用いた検査に適した試料を切り取ることである。
粒子ビームを使って物体を構築するためのこのようなプロセスには、数分、数十分、または数時間さえかかる可能性がある。この時間中に、粒子ビームが物体に入射する箇所に関するドリフトが発生するかもしれず、これは製造された構造の精度と再現性に不利な影響を与える。ドリフトはまた、温度変化や、粒子ビームコラムまたはその他の動作中に使用される高電圧の変化により引き起こされることもある。
粒子ビームコラムを使って物体を構築するためのプロセスが他の粒子ビームコラムによってモニタされ、構築プロセスがこのモニタに依存して実行されたとしても、最大限の精度を実現することは不可能であり、それは、2つの粒子ビームコラムの相互に関する位置にもまた機械的ドリフトが発生し、2つの粒子ビームにより生成される粒子ビームが物体に異なる角度で入射することから、一方の粒子ビームコラムを使って製造されたすべての構造が他方の粒子ビームコラムにより最適な方法で観察可能とはかぎらないからである。
米国特許第6,855,938号明細書
したがって、本発明の目的は、より高い精度を可能にする物体の構築方法を提供することである。
本発明の実施形態は、粒子ビームシステムにより物体を構築する方法を提供し、これは2つの粒子ビームコラムを含み、一方の粒子ビームコラムは、材料を堆積させるか、または材料を除去することによって所望のターゲット構造を製造し、所望のターゲット構造の製造中に、構造の上にマークを繰り返し生成するために使用され、他方の粒子ビームコラムは、新たに生成されたマークの位置および/またはそれ以前に生成されたマークの位置を捕捉するために使用される。捕捉されたこれらの位置に基づき、所望のターゲット構造のその後の製造を実行することが可能となる。
マークは、所望のターゲット構造を製造したものと同じ粒子ビームを使って生成されるため、長い工程となりうる所望のターゲット構造の製造プロセス中に、この粒子ビームコラム内に発生するドリフトを検出し、補正することができる。観察に使用される粒子ビームコラムにおけるドリフトまたは、2つの粒子ビームコラムの相互に関する機械的位置決めにおけるドリフトが、これらの方法に与えるマイナスの影響はわずかな程度にすぎず、それは、マークの位置を素早く捕捉でき、その相互に関する位置は、このようなドリフトに関係なく正確に判断できるからである。
本発明の実施形態によれば、物体の構築方法は、基板を第一の粒子ビームコラムおよび第二の粒子ビームコラムの作業領域に配置するステップと、第一の粒子ビームコラムにより生成された第一の粒子ビームを基板の複数の箇所に誘導して、そこに材料を堆積させるか、そこから材料を除去することによって、基板上に所望のターゲット構造を製造するステップと、所望のターゲット構造の製造を繰り返し中断し、第一の粒子ビームを基板上に誘導することによって基板上にマークを生成し、所望のターゲット構造の製造を継続するステップと、第二の粒子ビームコラムにより生成された第二の粒子ビームを基板上のマークへと誘導することによって基板上のマークの位置を捕捉し、プロセス中に基板上に第二の粒子ビームにより生成された粒子または放射を検出するステップと、を含み、第一の粒子ビームコラムにより生成される予定の第一の粒子ビームのビーム偏向は、捕捉されたマークの位置に依存して判断され、それによって第一の粒子ビームが基板の複数の箇所へと誘導される。
物体に材料を堆積させ、または物体から材料を除去することは、第一の粒子ビームが誘導される基板の箇所において何れの時点でも行われる。これらの箇所とその時間的連続は、所望のターゲット構造の形状により決まり、例えば事前に設定できる。基板上の所望の箇所に当たるようにするためには、第一の粒子ビームを第一の粒子ビームコラムによって適切に偏向させなければならない。粒子ビームはここで、いずれの所望の箇所においても所定の期間だけ留まり、所望の各箇所から次の所望の箇所へと素早く動くか、飛ぶことができる。粒子ビームはさらに、連続的な偏向によって所望の箇所に移動させることもできる。例えば、粒子ビームコラムのコントローラは、第一の粒子ビームを適当な箇所に誘導するために生成しなければならない基板箇所の座標とビーム偏向との間の関係を定めるテーブルまたは計算ルールを含むことができる。ここで、ビーム偏向は例えば制御電圧もしくは制御電流または、第一の粒子ビームコラムのビーム偏向器に供給されるその他の制御信号により表すことができる。第一の粒子ビームコラムの中で発生するドリフトまたは第一の粒子ビームコラムに関する基板の位置決めにより、正しいビーム偏向に対する必要が生じ、これは、ドリフトを補償するために、第一の粒子ビームが物体の所望の箇所に入射するように生成されるものとする。すでに決定された所望のビーム偏向または直接測定されたビーム偏向のこのような補正は、例えば捕捉されたマークの位置を考慮してドリフトを補償するために決定できる。
例示的実施形態によれば、所望のターゲット構造は3次元構造である。これは、ターゲット構造が表面上で単に2次元的に延びるのではなく、3次元空間内に延びることを意味する。例示的実施形態によれば、本発明の所望のターゲット構造は2つの表面領域を有し、その表面法線の向きには、5°より大きい、特に10°より大きい、特に15°より大きい差がある。
例示的実施形態によれば、方法は、所望のターゲット構造の製造を開始する前に、基板上にマークを生成するステップをさらに含む。それによって、所望のターゲット構造の製造を開始してから所望のターゲット構造の製造の第一の中断および基板へのマークの生成との間に発生するドリフトを捕捉できる。
例示的実施形態によれば、マークは、基板の表面領域に隣接させて生成され、この表面領域の表面法線の向きには5°未満、特に1°未満、および特に0.1°未満の差がある。これは、表面上のマークが全体として2次元構造を有し、その結果、個々のマーク間の距離および、それゆえそれらの位置は、第二の粒子ビームを使って、たとえ前記ビームの基板に入射する角度が第一の粒子ビームの基板に入射する角度と異なっていても、比較的高い精度で測定できる。
例示的実施形態によれば、方法は、基板の表面領域に金属層を堆積させるステップをさらに含み、マークは金属層に生成される。特に薄い金属層は、第一の粒子ビームによって素早く除去してそのようなマークを生成することができ、するとこれは、第二の粒子ビームコラムを使ってその位置を捕捉している間に、高いコントラストを提供する。
例示的実施形態によれば、マークは各々、1本の直線または2本の交差する直線を含む。それゆえ、異なるマーク間の距離は、第二の粒子ビームでそれらを走査することによって簡単に捕捉できる。
例示的実施形態によれば、第一の粒子ビーム装置の主軸と第二の粒子ビーム装置の主軸の相互に関する向きは、10°より大きく、特に20°より大きく、特に30°より大きい。第一の粒子ビームはイオンビーム、特にガリウムイオンビームとすることができ、第二の粒子ビームは電子ビームとすることができ、第二の粒子ビームコラムは、電子顕微鏡の粒子ビームコラムとすることができる。
例示的実施形態によれば、方法は、第二の粒子ビームを基板の、ターゲット構造を製造している領域に誘導することによって、製造中のターゲット構造の瞬間的形状を捕捉するステップと、プロセス中に第二の粒子ビームによって基板上に生成された粒子または放射を検出するステップと、を含み、第一の粒子ビームコラムによって生成される予定であり、前記第一の粒子ビームが基板上の複数の箇所に誘導されるような、第一の粒子ビームのビーム偏向はさらに、製造中のターゲット構造の捕捉された瞬間的形状に依存して判断される。
それゆえ、所望のターゲット構造の形成をモニタし、例えば第一の粒子ビームのビーム電流の変化または使用されるプロセスガスの圧力の変化により起因しうる、例えば材料が基板上に堆積される速度または材料が基板から除去される速度におけるドリフトを補正することが可能である。
本発明の実施形態を、下記のような図面に基づいて以下に説明する。
2つの粒子ビームコラムを有する粒子ビームシステムを示す。 物体の構築方法のある実施形態を説明するための、基板上に所望のターゲット構造を製造する間の基板の状態を示す。 物体の構築方法のある実施形態において使用可能なマークの配置を示す。
図式的に簡略化された斜視図において、図1は2つの粒子ビームコラムを有する粒子ビームシステム1を示しており、第一の粒子ビームコラム7は、主軸9を有するイオンビームシステムの粒子ビームコラムであり、第二の粒子ビームコラム3は、主軸5を有する電子顕微鏡システムの粒子ビームコラムである。
電子顕微鏡システム3とイオンビームシステム7の主軸5および9は、2つの粒子ビームコラム3、7の共有の作業領域内の箇所11に、例えば45°〜55°の数値とすることできる角度αで交差し、その結果、表面15を有する構築予定の物体13は、イオンビームシステム7の主軸9沿って発せられるイオンビーム17を使って箇所11の領域内で処理されるとともに、電子顕微鏡システム3の主軸5に沿って発せられる電子ビーム19を使って検査されることが可能である。物体を保持するために、図式的に示されているホルダ16が提供され、これは物体13を、電子顕微鏡システムまたはイオンビームシステムからのその距離と、それに関する向きに関して調節できる。
このために、電子顕微鏡システム3は、第一の電子ビーム19を生成するために、電子源21を含み、これはカソード23とアノード27、およびこれら2つの間に配置されたサプレッサ電極25、およびそこから離して配置された引出し電極26を含む。電子顕微鏡システム3は、加速電極27をさらに含み、これはビーム管29の中へと移行して、トロイダルコイル33とヨーク35によって図式的に示されているコリメータ装置31を通って延びる。第一の電子ビームは、コリメータ装置31を通過した後、ピンホール開口37と、第二の電子検出器41の中心穴39を通り、すると、第一の電子ビーム19が電子顕微鏡システム3の対物レンズ43に入る。対物レンズ43は、磁気レンズ45と、第一の電子ビーム19を集束するための静電レンズ47と、を含む。図1の図式的な図において、磁気レンズ45は、トロイダルコイル49と、内部磁極片51と、外部磁極片53と、を含む。静電レンズ47は、ビーム管29の下端55、外部磁極片53の内側下端、および試料上の位置11に向かって円錐状にテーパの付けられたトロイダル電極59によって形成される。図1に図式的に示されている対物レンズ43は、(特許文献1)により詳しく示されている構成を有することができる。
イオンビームシステム7は、引出し電極65と、コリメータ67と、ストッパ69と、偏向電極71と、集光レンズ73と、を含み、これらはイオンビーム17を生成し、それがイオンビームシステム7の筐体75から出る。ホルダ16の縦軸9’は垂直線5’に関して、この例においては粒子ビームの方向5と9との間の角度αに対応する角度だけ傾斜している。しかしながら、方向5’および9’は、粒子ビームの方向5および9と一致している必要はなく、それらが取り囲む角度は粒子ビーム間の角度αとマッチする必要はない。
粒子ビームシステム1は、コントローラ77をさらに含み、これは粒子ビームシステム1の動作を制御する。コントローラ77は、特に、電子ビーム19とイオンビーム17およびイオンビームコラム7のビーム偏向器71と電子ビームコラム3のビーム偏向器(図1では示さず)のオンオフを制御して、イオンビームコラム7または電子ビームコラム3の主軸9、5に関して粒子ビームを偏向することにより、物体13上の共有作業領域内の選択的な箇所にビームを誘導する。コントローラはプログラム可能であり、図2に関して後述するように、物体13の構築方法を実行できる。
物体13は、例えば半導体基板であり、製造中、その中にリソグラフィステップによって構造が提供され、この構造は電子回路の構成要素を形成する。これらの構造は、透過型電子顕微鏡を使って検査されるものと仮定する。この目的のために、基板の所望の場所で材料サンプルを取る必要があり、この材料サンプルは透過型電子顕微鏡を使った検査に適したものである。このようなサンプルは、TEMラメラとも呼ばれ、基板の塊から例えば100nm以下の厚さの薄い立方体の板を切り出し、その後、例えば別の粒子ビームを使って、板の平面で材料を除去することによってさらに薄くされる。この目的のために必要な作業ステップは実質的に、基板13の材料を除去するステップを含み、イオンビームエッチングによって実行され、その中で、イオンビームコラム7により生成されるイオンビーム17が基板13の選択的な箇所に誘導されて、薄板81が基板13から切り離される。次に、マイクロマニピュレータを使って、基板からその薄板81を取り除き、そこに別の作業ステップを提供し、最終的にそれを透過型電子顕微鏡のサンプルホルダに取り付けることができる。
図2は、イオンビーム17を使って基板13から薄板81を切り離すステップ中の中間段階を示している。薄板81はこの中間段階において部分的に切り離され、これはまず、薄板81の両側から始め、イオンビーム17を使って基板13から材料を除去して溝85を作ることによって行われる。図2に示される中間段階では、薄板81はまだ、その端と溝85の底により基板13の残りの部分とつながったままである。これらの材料のつながりはその後、イオンビームを使って分離でき、その結果、薄板81を完全に切り離し、マイクロマニピュレータより把持して、基板13から取り外すことができる。図2に示されている中間段階では、溝85と、それらの間に配置され、その前端と溝の底によって基板13とつながっている薄板81が、物体13の構築方法における所望のターゲット構造を形成する。ターゲット構造は3次元の範囲を有し、薄板81のx軸方向への範囲は例えば10μmであり、溝85のz方向への深さは例えば5μmであり、基板13の表面83における溝85の各々はy方向に例えば8μmの幅を有する。ターゲット構造の3次元構造はまた、ターゲット構造の表面における、溝85の壁および薄板81の表面等の垂直ベクトル87がなす角度が5°より大きく、特に10°より大きく、特に15°より大きいこという事実からもわかる。
イオンビームによって基板13の材料を除去することによる図2によって示される所望のターゲット構造の製造には、例えば30分等、かなりの時間がかかる。薄板81の厚さは非常に薄く、例えば100nmまたはそれより小さいため、例えば薄板81から意図せず材料が取り除かれて、使えなくなることがないように、イオンビームを基板上の予定の箇所に、相応に高い精度で確実に誘導できるようにしなければならない。イオンビームコラム7と、基板13をイオンビームコラム7に関して保持するホルダの動作中に不可避的に発生するドリフトによって、この必要な精度を保つことがより難しくなる。例えば、このような不可避的に発生するドリフトによって、物体へのイオンビームの入射位置は、5分間で100nm変化する可能性がある。
この理由から、基板13の構築方法では、所望のターゲット構造を製造するためのプロセスを繰り返し中断して、表面領域89の中でターゲット構造の隣にイオンビーム17を使ってマークを生成することが想定されている。すると、電子ビーム顕微鏡3を使ってこれらのマークを検査し、例えば電子ビーム顕微鏡3によって表面領域89の電子顕微鏡画像を取得する。この電子顕微鏡の画像から、マークの相互に関する位置を捕捉でき、すると、所望のターゲット構造を生成するその後のプロセスを、捕捉されたマークの位置に基づいて制御できる。
所望のターゲット構造の製造プロセスを開始する前に、基板13の表面83上の表面領域89に薄い金属層を堆積させることができる。表面領域89の中の金属層のための金属の堆積は、今度はイオンビーム17によって生成でき、これは表面領域89内の個所に体系的に誘導され、同時に適当なプロセスガスが供給される。プロセスガスは、例えばC16Ptとすることができ、これはイオンビームによって励起され、基板13のイオンビームが入射する瞬間箇所に金属プラチナ(Pt)が堆積される。この金属層の厚さは、例えば50nmとすることができる。
表面領域89内の金属層ができたら、金属層に第一のマーク91を設け、これはx方向に延びる長い線の形状を有する。マーク91はイオンビームを使って生成される。
その後、基板13に所望のターゲット構造を製造するプロセスを開始する。所望のターゲット構造を製造するプロセスの継続時間全体と比較して短い、例えば2分後に、所望のターゲット構造を製造するプロセスを中断して、イオンビームによりマーク91を表面領域89に生成し、このマークは、図2に示されている例においては、x軸に延びる短い線であり、マーク91から距離l1だけ離れている。この時点で、2つのマーク91および91が表面領域89に設けられる。その後、電子顕微鏡3を使って表面領域89の電子顕微鏡画像を取得し、画像内で2つのマーク91および91間の位置を測定する。特に、2つのマーク91および91間のy方向の実際の距離l1を測定できる。この距離は、電子ビーム顕微鏡3の座標系で測定される。しかしながら、マーク91および91は、イオンビームコラム7の座標系の中でイオンビームを偏向させることによって生成されたものである。それゆえ、電子顕微鏡画像を評価することにより、マーク91および91の相互に関する位置を、そのマークを生成したシステムから独立したシステムを使って検査することが可能である。2つのマーク91および91の相互からの距離l1の測定結果がマーク形成中にイオンビーム17のビーム偏向から得られた所望の距離と異なる場合、所望のターゲット構造を製造するその後のプロセスで使用されるイオンビーム17の偏向を相応に補正することができる。
電子顕微鏡画像の評価中、マークの相互に関するこれらの位置だけが評価され、画像中の、例えば電子顕微鏡画像のそれぞれの中心点等の適切な基準点に関するマーク位置は評価されない。電子ビーム顕微鏡内のドリフトは固定された基準点の位置、例えば中心点にしか影響を与えず、電子顕微鏡画像の倍率の不確定の変化が発生しないため、マークの相対位置を評価することにより、電子顕微鏡画像内で発生するイオンビームコラムのドリフトを高い信頼性で確認することが可能となり、このようにして確認された測定値は、電子ビーム顕微鏡のドリフトにより歪められていない。
このような補正を考慮して、所望のターゲット構造の製造方法では続いて、イオンビーム17を使って基板から溝85の領域の材料をさらに除去する。例えば、さらに2分後に、所望のターゲット構造の製造プロセスを再び中断して、表面領域89に別のマーク91を生成し、このマークはマーク91と同様で、x方向に短い線の形態で延びるが、マーク91から距離l2だけ離れている。再び、表面領域89の電子顕微鏡画像を取得し、そこからマーク91および91の位置を測定し、この場合、その後の所望のターゲット構造の製造プロセスのためのイオンビームのビーム偏向に関する現在の補正量を、最後に設けられたマーク91と最初に提供されたマーク91との間の距離l2から得ることができる。その後、所望のターゲット構造のこの製造プロセスを継続し、何度か中断して、その都度、表面領域89に新しいマークを設けて、それらの位置から後のプロセスにおけるイオンビーム偏向のためのその時点で更新された補正量を判断する。
図2に示されている中間段階では、さらに別のマーク91、91、91、および91が表面領域89に設けられ、マーク91が最後に設けられたマークである。
図2において、製造される所望のターゲット構造は薄板81であり、これは後にTEMラメラとなる予定であり、これはx方向に延びるが、y方向には非常に薄くすることが意図される。この理由から、y軸方向にイオンビームを高い精度で位置付けられることが特に重要である。この理由から、マーク91、91、...、は各々、x方向に延びる直線であり、その結果、y方向におけるマークの相互の位置を高い精度で測定できる。しかしながら、異なる形状のマークを使用することも可能である。その一例が図3に示されており、ここでは、各マークの形状は十字形で、それによってマークの2つの独立した方向(x、y)への相互に関する位置を測定することが容易となる。マークには他の形状も使用できる。
図2に関して説明した例において、マーク91、91、...、が最初に設けられたマーク91から設けられる距離l1、l2、...、は均一に増大する。しかしながら、これは必要ではない。所望のターゲット構造の製造プロセスを中断している間に毎回、新しいマークは、最後に設けられるマークが既存のマークの中で識別可能であるかぎり、原則として表面領域89のあらゆる所望の点に生成できる。
前述の例示的実施形態において、2つの溝85は、それらが複数のサイクルで生成され、各サイクルが2つの溝の各々からの材料の除去と別のマーク91の設置を含んでいるとい点で、薄板81の両側で同時に生成される。しかしながら、2つの溝はまた、まず一方の溝を、複数のサイクルの中の各々において前記溝から材料を除去することによって生成し、第一の溝が実質的に完全に生成されるまで別のマークを生成し、その後、第二の溝を同様に生成することにより、1つずつ生成することもできる。ここで、相互から物理的に離れた2つの別の金属層を提供でき、各金属層が1つの溝に割り当てられ、その製造中にマークが前記金属層に設けられる。
1 粒子ビームシステム
3 第二の粒子ビームコラム
7 第一の粒子ビームコラム
13 基板
15 表面
17 イオンビーム
19 第一の電子ビーム
85 溝
89 表面領域
91 マーク

Claims (12)

  1. 物体を構築する方法において、
    基板を第一の粒子ビームコラムおよび第二の粒子ビームコラムの作業領域に配置するステップと、
    前記第一の粒子ビームコラムにより生成された第一の粒子ビームを前記基板の複数の箇所に誘導して、そこに材料を堆積させるか、そこから材料を除去することによって、前記基板上に所望のターゲット構造を製造するステップと、
    前記所望のターゲット構造の製造を繰り返し中断し、前記第一の粒子ビームを前記基板上に誘導することによって前記基板上にマークを生成し、前記所望のターゲット構造の製造を継続するステップと、
    前記第二の粒子ビームコラムにより生成された第二の粒子ビームを前記基板上の前記マークへと誘導することによって前記基板上の前記マークの位置を捕捉し、前記マークの前記位置を補足するプロセス中に前記基板上に前記第二の粒子ビームにより生成された粒子または放射を検出するステップと、
    を含み、
    前記第一の粒子ビームコラムにより生成される予定の前記第一の粒子ビームのビーム偏向は、前記捕捉されたマークの位置に依存して判断され、それによって前記第一の粒子ビームが前記基板の前記複数の箇所へと誘導される方法。
  2. 前記所望のターゲット構造は2つの表面領域を有し、前記2つの表面領域の表面法線の向きには、5°より大きい、特に10°より大きい、特に15°より大きい差がある、請求項1に記載の方法。
  3. 前記所望のターゲット構造の製造を開始する前に、前記基板の上にマークを生成するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記マークは前記基板の表面領域に隣接させて生成され、任意の2つの互いに隣接する前記マークの位置での前記表面領域の表面法線の向きには、5°未満、特に1°未満、および特に0.1°未満の差がある、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. 前記基板の表面領域に金属層を堆積させるステップをさらに含み、前記マークは前記金属層に生成される、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 前記マークは各々、1本の直線または2本の交差する直線を含む、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記第一の粒子ビームコラムの主軸と前記第二の粒子ビームコラムの主軸の相互に関して、10°より大きく、特に20°より大きく、特に30°より大きい角度で向き付けられる、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. 前記基板上の前記マークの位置を捕捉するステップは、少なくとも1対のマークの相互からの距離を測定するステップを含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  9. 前記第二の粒子ビームを前記基板の、前記ターゲット構造を製造している領域に誘導することによって、製造中の前記ターゲット構造の瞬間的形状を捕捉するステップと、前記ターゲット構造の前記瞬間的形状を捕捉するプロセス中に前記第二の粒子ビームによって前記基板上に生成された粒子または放射を検出するステップと、をさらに含み、
    前記第一の粒子ビームコラムによって生成される予定であり、前記第一の粒子ビームが前記基板上の複数の箇所に誘導されるような、前記第一の粒子ビームの前記ビーム偏向はさらに、製造中の前記ターゲット構造の前記捕捉された瞬間的形状に依存して判断される、
    請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
  10. 前記第一の粒子ビームコラムにより生成される前記第一の粒子ビームはイオンビーム、特にガリウムイオンビームであり、前記第二の粒子ビームコラムにより生成される前記第二の粒子ビームは電子ビームである、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記物体がTEMラメラである、請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  12. 第一の粒子ビームコラムと、第二の粒子ビームコラムと、コントローラと、を含む粒子ビームシステムにおいて、
    前記コントローラは、前記粒子ビームシステムを、それが請求項1〜11の何れか1項に記載の方法を実行するように制御するように構成された粒子ビームシステム。
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