JP6955613B1 - 交通信号制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像装置からの俯瞰画像に基づいて総遅れ台数時間を算出し、最適な切替タイミングの探索、決定を行う。【解決手段】交差点Kに停車することなく進入した最初の後続車両Vk’の直前に、交差点Kに進入した後続車両Vkを最後尾車両Ve2と推定し、後尾車両Ve1から最後尾車両Ve2までの後続車両Vkの数を推定滞留台数Nbとする。停車エリア全体の滞留台数Nは、実測滞留台数Naと推定滞留台数Nbの合計値となり、累積待ち行列台数時間DTは、実測累積待ち行列台数時間DTaと、予想累積待ち行列台数時間DTbとの合計値となる。前回のサイクルの合計累積待ち行列台数時間を算出しておき、次のサイクルの青点灯の途中で、現在のサイクルの黄点灯の切替タイミングを決定し、この切替タイミングで青点灯から黄点灯の切り替えを行う。【選択図】図6

Description

本発明は、道路の交差点において、交通信号灯器を対象として最適な信号制御を行う交通信号制御装置に関するものである。
特許文献1には、交差点を通過する車両をカメラで撮像し、撮像画像から交差点を通過した車両の台数を分岐方向別に計測する分岐方向別計測手段を有する交通量計測装置と、計測された交差点を通過する車両の台数を用いて、信号制御パラメータを決定する信号制御パラメータ決定手段と、この信号制御パラメータ決定手段が決定した信号制御パラメータに基づいて、信号灯器を制御する信号灯器制御手段とを有する信号制御装置が開示されている。
ここで決定される信号制御パラメータは、交差点で交差する主道路、従道路の現示毎に、計測手段により計測される流出台数/流出可能台数から成る青時間利用率に基づいて算出されている。
特開2006−259833号公報
しかし、上述の青時間利用率からの信号制御パラメータの算出処理では、次の信号制御のサイクルにおける数秒単位での赤時間、青時間の延長、短縮を行うような細かな切替タイミングの信号制御パラメータを算出することができない。過去の所定期間分の車両台数を計測し、信号制御パラメータに反映させた場合には、過去の交通量に最適な信号制御パラメータであっても、現在の交通量に最適な信号制御パラメータとはならないことがある。
そこで、次の信号制御のサイクルにおける数秒単位での赤時間、青時間の延長、短縮を行う最適な切替タイミングを決定するために、直近のサイクルにおける現示毎に赤信号点灯時に交差点に滞留する車両数を計測し、滞留車両数及び滞留時間に基づく信号制御パラメータの算出方法を用いている。
しかし、信号灯器近傍に設置する撮像装置では、設置する高さが路面から5.5m程度であるため、この高さから停止線付近の停車エリアに向けて撮像する俯瞰画像を利用した場合には、大型車が後方の車両を遮蔽する現象等が発生することがあるので、実用上の検出可能な距離は交差点から50〜70m程度までに限られる。
従って、これよりも遠い場所に停車した車両については、撮像することができないので、正確な赤信号点灯時の総遅れ台数時間を算出することができず、最適な信号制御パラメータを設定することが困難であるという問題がある。
本発明の目的は、上述の課題を解消し、停止線から所定の距離範囲までしか撮像できない撮像装置からの俯瞰画像であっても、1サイクルにおける赤点灯により滞留する正確な総遅れ台数時間を算出し、最適な切替タイミングの探索、決定を行う交通信号制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る交通信号制御装置は、交差点近傍の所定の高さに設置され、交差する第1及び第2の道路の流入路毎の停止線付近の停車エリアを撮像範囲とする複数の撮像部と、前記第1及び第2の道路に設置した信号灯器とに接続し、前記撮像部毎に入力される撮像データに基づいて、青点灯、黄点灯、赤点灯を1サイクルとする現示テーブルにおける前記第1又は第2の道路の前記信号灯器が前記青点灯から黄点灯に切替わる切替タイミングを算出する交通信号制御装置であって、前記撮像データに基づいて、前記流入路における前記信号灯器が黄信号を点灯後に前記停車エリアに最初の停車した先頭車両が停車してから青信号を点灯後に発車するまでの時間である第1の停車時間と、前記信号灯器が黄信号を点灯後に停車エリアに停車し、映像から判定可能な最後尾の車両である後尾車両が停車してから青信号を点灯後に発車するまでの時間である第2の停車時間と、前記先頭車両から前記後尾車両までの実測滞留台数とを測定し、前記第1及び第2の道路毎に測定される前記第1、第2の停車時間及び前記実測滞留台数に基づいて前記第1及び第2の道路毎の累積待ち行列台数時間を算出し、前記第1及び第2の道路の前記累積待ち行列台数時間の合計値である合計累積待ち行列台数時間に基づいて、前記切替タイミングを決定することを特徴とする。
本発明に係る交通信号制御装置によれば、第1又は第2の道路における青信号を点灯させる最短青点灯時間から最長青点灯時間までの間で、本交差点の1サイクルにおける信号待ち時の最小の合計累積待ち行列台数時間となる黄点灯の切替タイミングの探索、決定を行うことで、効率的な交通流制御が可能となり、本交差点における渋滞の発生を予防することができる。
交通信号制御システムのブロック構成図である。 撮像部からの俯瞰映像を簡素化した説明図である。 1流入路の信号灯器の点灯に対する累積待ち行列台数時間の説明図である。 累積待ち行列台数時間の簡易的な算出方法の説明図である。 累積待ち行列台数時間を算出するフローチャート図である。 累積待ち行列台数時間の算出方法の説明図である。 交差点の信号灯器の点灯に対する流入路毎の累積待ち行列台数時間の説明図である。 合計累積待ち行列台数時間と切替タイミングの関係の説明図である。 直近の3サイクル分の評価を示した説明図である。 直近の3サイクル分の評価に基づく切替タイミングを補正するフローチャート図である。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は交差点Kに配置した交通信号制御システムのブロック構成図である。交通信号制御システムは、交差点Kの近傍の信号灯器10を設けた支柱等の所定の高さ、例えば5.5mの高さに設置され、主道路である第1の道路S1の上り下りの流入路S11、S12を撮像方向とする撮像部21、22及び従道路である第2の道路S2の上り下りの流入路S21、S22を撮像方向とする撮像部31、32と、第1の道路S1及び第2の道路S2の車両用の信号灯器11、12と、これらの信号灯器11、12及び撮像部21、22、31、32に接続し、信号灯器11、12の点灯制御等を行う交通信号制御装置40とから構成されている。
主道路、従道路に設置された信号灯器10は、交通信号制御装置40に記憶されている点灯テーブルに従って点灯制御を繰り返している。交差点Kの近傍の電柱等に取り付けられる交通信号制御装置40は、筐体内に信号灯器10及び撮像部20、30と接続する接続部41と、この接続部41と接続し、信号灯器10の点灯制御や画像処理、演算処理を行う制御部42とから構成されている。
制御部42は青点灯G、黄点灯Y、赤点灯Rを1サイクルとする現示テーブルを記憶し、この現示テーブルに従って、接続部41を介して信号灯器10の点灯制御を行う。また、制御部42は第1、第2の道路S1、S2に配置された撮像部20、30から入力される俯瞰映像Fの撮像データに対して、画像処理、演算処理を行い、最適な信号灯器10の切替タイミングTを決定する処理を行う。
この信号制御の最適化処理を、制御部42と別装置の信号制御高度化装置によって行い、この信号制御高度化装置を交通信号制御装置40の筐体内、又は有線、無線による通信を介して外部に設置するようにしてもよい。
図2は撮像部20、30からの俯瞰映像Fを簡素化した説明図であり、矩形で示した図形が車両Vを表している。この俯瞰映像Fから判定可能な撮像範囲は、大型車が後方の普通車を遮蔽する等を考慮すると、停止線Lから70m程度上流の停車エリアArに限定される。
例えば、信号灯器11が黄点灯Yに切り替わると、流入路S11には停止線Lの後方に先頭車両Vfから順に停車が始まり、撮像部21の俯瞰映像Fから識別できる最後尾の車両Vである後尾車両Ve1までの車両Vが、待ち行列を形成する。
更に、図示するように撮像部21の俯瞰映像Fに表示し切れない後尾車両Ve1よりも以遠の停車エリアArには、最後尾車両Ve2までの車両Vが待ち行列を成し、これらが実際に赤点灯R時に滞留する滞留台数Nとなる。
そして、後述する累積待ち行列台数時間DTで表される交通情報の算出方法を用いることで、図2に示すように撮像範囲が限られる撮像部20、30であっても、交差点Kの最適な信号制御に必要とされる、交差点Kから上流150〜200mまでの連続する交通情報、つまり、最後尾車両Ve2までの停車エリアArの交通情報を算出することが可能となる。
更に、第1、第2の道路S1、S2の流入路S11、S12、S21、S22の停止線Lから上流150〜200mの各停車エリアArにおいて算出される累積待ち行列台数時間DTに基づいて、第1、第2の道路S1、S2の累積待ち行列台数時間DT1、DT2を算出することができる。
そして、交差点Kの1サイクルにおける総遅れ台数時間に相当する、第1、第2の道路S1、S2の累積待ち行列台数時間DT1、DT2の合計値である合計累積待ち行列台数時間ΣDTに基づいて、第1の道路S1の信号灯器11又は第2の道路S2の信号灯器12の青点灯Gから黄点灯Yに切り替える切替タイミングTの探索、決定を行う。
なお、第1、第2の道路S1、S2の累積待ち行列台数時間DT1、DT2の算出は、流入路S11及び流入路S12、流入路S21及び流入路S22の累積待ち行列台数時間DTの合算により算出するが、必ずしも上下方向の流入路を合算する必要はなく、第1、第2の道路における混雑する方向の流入路S10、S20のみを用いて、合計累積待ち行列台数ΣDTを算出するようにしてもよい。
これは、朝夕ラッシュ時には、第1、第2の道路において、混雑する流入路が決まっていることがあり、例えば混雑する第1の道路S1の流入路S11の累積待ち行列台数時間DT1と、混雑する第2の道路S2の流入路S22との累積待ち行列台数時間DT2とから合計累積待ち行列台数ΣDTを算出するようにしてもよい。
図3は、例えば信号灯器11の点灯に対応する流入路S11の累積待ち行列台数時間DTの説明図である。横軸である時間軸は、現示テーブルに対応しており、白抜きは青点灯G、縦線は黄点灯Y、黒塗りは赤点灯Rを示している。
縦軸は流入路S11の停止線Lからの距離を表しており、各斜線は、各車両Vの走行軌跡を表している。信号灯器11が黄点灯Yに切り替わると、停止線Lを起点として車両Vの停車が始まり、赤点灯Rの点灯時間に渡って行列を成して滞留する。
斜線で表した各車両Vは、赤点灯R時に先行する車両Vの後に停車することで水平状態となり、信号灯器11が青点灯Gに切り替わると共に、停車していた先頭車両Vfから順に発車する。そして、図示する下向きの三角形の面積が累積待ち行列台数時間DTとなる。なお、停止線から70mまでは前述の通り、撮像部20、30から測定可能であるが、70mよりも以遠の停車エリアArについては撮像部20、30から直接、測定することはできない。
図4は、例えば撮像部21からの俯瞰映像Fに基づき、交通信号制御装置40の制御部42によって算出される流入路S11の累積待ち行列台数時間DTの簡易的な算出方法を説明した説明図である。この算出方法は相似形を利用して累積待ち行列台数時間DTの近似値を算出するものである。
先ず、信号灯器11が黄点灯Yに切り替わった後に、最初に停車する先頭車両Vfが停車してから青点灯Gにより発車するまでの停止時間STaを測定する。続いて、信号灯器11が黄点灯Yに切り替わった後に、順次に先頭車両Vfの後に後続する車両Vが滞留し、映像から判定可能な後尾車両Ve1が停車してから青点灯Gにより発車するまでの停止時間STbを測定する。
先頭車両Vfから後尾車両Ve1までに滞留した累積台数である実測滞留台数Naと、停止時間STa及び停止時間STbとに基づいて、停車エリアAr全体の滞留台数Nを予測することができる。
そして、以下の式1により第1の道路S1の一方の流入路である流入路S11の累積待ち行列台数時間DTを算出することが可能である。
累積待ち行列台数時間DT=停止時間STa×N/2…(式1)
このように、相似形を利用することで、撮像範囲よりも以遠も含めた滞留台数Nの近似値を推測することができる。この滞留台数Nの推測は、実測滞留台数Naよりも後方に停車する車両Vの交差点Kへの到着頻度が一定、つまり傾きである累積待ち行列台数Dが一定の割合で増加することを前提としている。実際の後尾車両Ve1以遠の停車エリアArでは、累積待ち行列台数Dが一定の割合で増加するとは限らない。
図5は車両Vの到着頻度が異なる場合にも、より精度良く滞留台数Nを推測し、累積待ち行列台数時間DTを算出するために、制御部42が行う演算処理のフローチャート図であり、図6はその際の累積待ち行列台数時間DTの算出方法を説明した説明図である。
ステップST01では、前述の通りに先頭車両Vf、後尾車両Ve1の停止時間STa、STbを測定する。続いてステップST02では、図6に示すように青点灯Gの切り替え後に先頭車両Vfから後尾車両Ve1までの実測滞留台数Naに対応する車両Vが交差点Kに進入する際に、連続する各車両V間の車両間時間GTsを計測する。更に、これらの車両間時間GTsを平均した平均車両間時間GTs’を算出する。
ステップST03では、後尾車両Ve1に後続する後続車両Vkが交差点Kに進入する際の連続する後続車両Vk間の後続車両間時間GTを測定する。そして、ステップST04では、測定した後続車両間時間GTと平均車両間時間GTs’とを比較して、差分が設定値M以上であるか否かを判定する。
差分が設定値M未満である場合は、ステップST03に戻り、次に交差点Kに進入する後続車両Vkの後続車両間時間GTを計測する計測処理及びステップST04の比較処理を繰り返す。
ステップST04において、差分が設定値M以上となった場合は、ステップST05に移行する。ステップST05に移行時の後続車両間時間GTを後続車両間時間GT’とし、図6に示すように交差点Kに進入した後続車両Vk’は、青点灯Gの切り替え後に滞留台数Nが信号待ちによる過密走行状態で交差点Kへの進入が終了した後に、交差点Kに停車することなく進入した最初の車両Vであると推測することができる。
ステップST05では、交差点Kに進入した後続車両Vk’の直前に、交差点Kに進入した後続車両Vk、つまり後続車つまり後続車両間時間GT’の先頭側の後続車両Vkを最後尾車両Ve2と推定する。
ステップST06では、後尾車両Ve1から最後尾車両Ve2までの後続車両Vkの数を推定滞留台数Nbとし、停車エリアAr全体の滞留台数Nは、実測滞留台数Naと推定滞留台数Nbの合計値となる。
そして、ステップST07において、所定の流入路の累積待ち行列台数時間DTを算出する。この累積待ち行列台数時間DTは、実測累積待ち行列台数時間DTaと、予想累積待ち行列台数時間DTbとの合計値となり、以下の式2により算出することが可能である。
累積待ち行列台数時間DT=(STa+STb)×Na/2+STb×Nb/2…(式2)
このように、式1又は式2を用いて、1サイクルにおける全ての流入路に対して累積待ち行列台数時間DTの算出を行い、合計累積待ち行列台数ΣDTを算出する。
図7は交差点Kにおける信号灯器11、12の点灯に対応する第1、第2の道路S1、S2の上り下りの流入路S11、S12、S21、S22に対応する累積待ち行列台数時間DT11、DT12、DT21、DT22の説明図である。なお、図3、図4、図6では、累積待ち行列台数Dである傾きd11、d12、d21、d22は、理解し易いように直線的に示しているが、実際には、図7に示すように階段状の累積待ち行列台数Dが生成されることになる。
横軸である信号灯器11、12の現示テーブルに示すように、青点灯G、赤点灯Rは第1、第2の道路S1、S2に対して交互に切り替わるので、第1の道路S1の累積待ち行列台数時間DT11、DT12が示す三角形と、第2の道路S2のDT21、DT22が示す三角形とは、時間軸に対して交互に発生することになる。なお、図7においては、累積待ち行列台数時間DTを示す三角形を縦軸の停止線Lを示す0mを起点として、第1、第2の道路S1、S2別に上下対称に表れるように図示している。
図示するように信号灯器12の黄点灯Y2から始まり、青点灯G2が終わるまでを1サイクルとして表している。そして、最初のサイクルCy1が経過し、累積待ち行列台数時間DT1の算出が完了するのは、次のサイクルCy2の信号灯器11の青点灯G1時の図4に示す停止時間STbが測定できた時点、又は図6に示す後続車両間時間GT’が測定できた時点となる。これらの時点に達したときに、最初のサイクルCy1の累積待ち行列台数時間DT11、DT12、DT21、DT22の合計値である合計累積待ち行列台数ΣDTを算出することが可能となる。
図8はサイクルCy1の合計累積待ち行列台数時間ΣDTと黄点灯Y1の切替タイミングTの関係を示した説明図である。第1の道路S1の累積待ち行列台数時間DT1は、流入路S11、S12の累積待ち行列台数時間DT11、DT12を合計したものを三角形として示し、第2の道路S2の累積待ち行列台数時間DT2は、流入路S21、S22の累積待ち行列台数時間DT21、DT22を合計したものを三角形として示したものである。
上述のように次のサイクルCy2に入ってから算出した合計累積待ち行列台数時間ΣDTに対して、図7の黄点灯Y1の切替タイミングTを標準切替タイミングT0に設定した場合には、図8に示すように標準切替タイミングT0を中央値として、青点灯G1を短縮する最短の短縮切替タイミングTsから青点灯G1を延長する最長の延長切替タイミングTeまでの間で切替タイミングTを探索することができる。そして、短縮切替タイミングTsから延長切替タイミングTeまでの間の任意の切替タイミングTに対して、累積待ち行列台数時間DT1、DT2を予測することが可能である。
例えば、短縮切替タイミングTsを黄点灯Y1の切替タイミングTとした場合には、ドットで示した最大の三角形である累積待ち行列台数時間DT1と、ドットで示した最小の三角形である累積待ち行列台数時間DT2の合計値が、合計累積待ち行列台数時間ΣDTとなる。
そして、標準切替タイミングT0を基点として、前後の短縮切替タイミングTs、延長切替タイミングTeに移動させた際に、合計累積待ち行列台数時間ΣDTが最も小さくなる切替タイミングTを探索する。
なお、短縮切替タイミングTs及び延長切替タイミングTeの探索可能な時間幅は予め決まっており、青点灯Gの最短青点灯時間Gsから最長青点灯時間Geまでの間で切替タイミングTを決定することになる。
このような直近の1サイクルCy1の合計累積待ち行列台数時間ΣDTに基づく次回のサイクルCy2における切替タイミングTの決定処理の他に、直近の複数のサイクルCy分の合計累積待ち行列台数時間ΣDTに基づく切替タイミングTの決定処理を採用することもできる。
時間経過と共に蓄積される過去の第1の道路S1の累積待ち行列台数時間DT1と、計測される第2の道路S2の実測累積待ち行列台数時間DT2とから、直近の複数回、例えば3サイクルCy分の累積待ち行列台数時間DT1、DT2の傾きd1、d2の平均値である平均傾きd1’、d2’を算出する。
これらの平均傾きd1’、d2’を用いて、標準切替タイミングT0を基点として、前後の短縮切替タイミングTs、延長切替タイミングTeに移動させた際に、合計累積待ち行列台数時間ΣDTが最も小さくなる切替タイミングTを探索して、現在のサイクルCyである次回のサイクルCy2における切替タイミングTを決定することができる。
また、計測された過去のサイクルCyの傾きd1、d2から青点灯G1の延長、短縮を判定することも可能であり、傾きd1の方が傾きd2より大きい場合は青点灯G1の延長処理に該当し、傾きd2の方が傾きd1より大きい場合は青点灯G1の短縮処理に該当することになる。更に、傾きd1、d2が所定の範囲内で近似する場合には、青点灯G1の延長、短縮処理を行わない標準処理と判定する。
これらの延長処理、短縮処理、標準処理の判定を、サイクルCyの合計累積待ち行列台数時間ΣDTが計測される毎に行い、直近の複数サイクルCy分の判定に対する評価を行う。
図9は直近の複数のサイクルCy分、例えば3サイクルCy分の評価を示した説明図であり、ケース1〜ケース7に分類することができる。
ケース1は3回連続で延長と判定され、ケース2は直近2回が延長で、最初が標準と判定され、ケース3は中間が標準で前後が延長と判定されたものである。ケース4は3回連続で短縮と判定され、ケース5は直近2回が短縮で、最初が標準と判定され、ケース6は中間が標準で前後が短縮と判定されたものである。そして、ケース7はケース1〜ケース6に該当しないと判定されたものである。
図10は、図9に示した直近の3サイクル分の評価であるケース1〜ケース7を利用して、次回のサイクルCyの切替タイミングTを補正する処理のフローチャート図である。
図8に示すように例えば、次のサイクルCy2に入ってから測定した1つ前のサイクルCy1時の第1の道路S1の累積待ち行列台数時間DT1の傾きd1−1及び第2の道路S2の累積待ち行列台数時間DT2の傾きd2−1と、2つ前のサイクルCy0時の累積待ち行列台数時間DT1の傾きd1−2及び累積待ち行列台数時間DT2の傾きd2−2と、3つ前のサイクルCy−1の累積待ち行列台数時間DT1の傾きd1−3及び累積待ち行列台数時間DT2の傾きd2−3とを評価する。
ステップST11では、このような直近の3サイクルCy分の評価から、ケース1〜ケース7の何れかの選定を行い、ステップST12では、選定されたケースがケース1〜3に該当するか否かの判定を行う。
ステップST12において、選定されたケースがケース1〜3に該当する場合は、ステップST13に移行し、次のサイクルのサイクルCy2の青点灯G1を延長する延長補正を行う。この延長補正とは、直近のサイクルCy1の切替タイミングTから所定秒数、例えば2秒間、切替タイミングTを延長する補正のことである。サイクルCy2の切替タイミングTを所定時間延長する補正を行った後は、ステップST11に戻る。
ステップST12において、選定されたケースがケース1〜3に該当しない場合は、ステップST14に移行し、選定されたケースがケース4〜6に該当するか否かの判定を行う。
ステップST14において、選定されたケースがケース4〜6に該当する場合は、ステップST15に移行し、次のサイクルのサイクルCy2の青点灯G1を短縮する短縮補正を行う。この短縮補正とは、直近のサイクルCy1の切替タイミングTから所定秒数、例えば2秒間、切替タイミングTを短縮する補正のことである。サイクルCy2の切替タイミングTを所定時間短縮する補正を行った後は、ステップST11に戻る。
ステップST14において、選定されたケースがケース4〜6に該当しない場合には、ステップST16に移行し、ケース7が選定されているとして切替タイミングTの延長補正又は短縮補正を行わず、ステップST11に戻る。
このようなステップST11〜ST16の処理を、1つ前のサイクルCyの第1の道路S1の累積待ち行列台数時間DT1の傾きd1及び第2の道路S2の累積待ち行列台数時間DT2の傾きd2を測定する毎に繰り返すことになる。
なお、次回の切替タイミングTを直近の切替タイミングTから所定時間だけ延長又は短縮する補正処理は、上述のように直近の複数のサイクルCy分の延長処理、短縮処理、標準処理の評価に基づいて行われることを説明したが、直近の1サイクルCyのみによる延長処理、短縮処理、標準処理の判定に基づいて、図10のステップST11〜ST16の処理を同様に行い、次回の切替タイミングTに対して所定時間を延長又は短縮する補正を行うこともできる。
更には、直近の複数回の累積待ち行列台数時間DT1、DT2の平均傾きd1’、d2’に対して、延長処理、短縮処理、標準処理の判定を行い、この判定に基づいて、図10のステップST11〜ST16の処理を同様に行い、次回の切替タイミングTに対して所定時間を延長又は短縮する補正を行うことも可能である。
このようにして、直近である前回のサイクルCy1、又は前回のサイクルCy1を含む複数の直近のサイクルCyの合計累積待ち行列台数時間ΣDTを算出しておき、次のサイクルCy2の青点灯G1の途中で、現在のサイクルCyであるサイクルCy2の黄点灯Y1の切替タイミングTを決定し、この切替タイミングTでサイクルCy2の青点灯G1から黄点灯Y1への切り替えを行う。
直近の1回又は複数回のサイクルCyの合計累積待ち行列台数時間ΣDTに基づく切替タイミングTの算出結果を、現在のサイクルCyであるサイクルCy2の黄点灯Y1の切替タイミングTに採用することで、最適な信号制御を維持することが可能である。そして、この切替タイミングTの探索、決定処理は、次のサイクルCyでの信号制御を開始する度に繰り返し実行される。
なお、上述の実施例では、探索する切替タイミングTを、第1の道路S1の信号灯器11の黄点灯Y1の切替タイミングT1に設定しているが、切替タイミングTを第2の道路S2の信号灯器12の黄点灯Y2の切替タイミングT2に設定することもできる。
このように、交通信号制御装置40を用いることで、1サイクルCyの青点灯G1又はG2の最短青点灯時間Gsから最長青点灯時間Geまでの間で、交差点Kの1サイクルにおける信号待ちの車両Vが最小の合計累積待ち行列台数時間ΣDTとなる黄点灯の切替タイミングT1又はT2の探索、決定を行うことができる。
そして、現在のサイクルCyにおいて、探索、決定した切替タイミングT1又はT2を実行することで、最適な信号制御が可能となる。従って、交差点Kにおける効率的な交通流制御が可能となり、渋滞の発生を予防することができる。
10、11、12 信号灯器
20、21、22、30、31、32 撮像部
40 交通信号制御装置
Ar 停車エリア
Cy、Cy1、Cy2 サイクル
DT、DT1、DT2、DTa、DTb 累積待ち行列台数時間
G、G1、G2 青点灯
Ge 最長青点灯時間
Gs 最短青点灯時間
GTs’ 平均車両間時間
GT、GT’ 後続車両間時間
K 交差点
L 停止線
M 設定値
N 滞留台数
Na 実測滞留台数
Nb 推定滞留台数
S1 第1の道路
S2 第2の道路
S10、S11、S12、S20、S21、S22 流入路

Claims (6)

  1. 交差点近傍の所定の高さに設置され、交差する第1及び第2の道路の流入路毎の停止線付近の停車エリアを撮像範囲とする複数の撮像部と、前記第1及び第2の道路に設置した信号灯器とに接続し、前記撮像部毎に入力される撮像データに基づいて、青点灯、黄点灯、赤点灯を1サイクルとする現示テーブルにおける前記第1又は第2の道路の前記信号灯器が前記青点灯から黄点灯に切替わる切替タイミングを算出する交通信号制御装置であって、
    前記撮像データに基づいて、前記流入路における前記信号灯器が黄信号を点灯後に前記停車エリアに最初の停車した先頭車両が停車してから青信号を点灯後に発車するまでの時間である第1の停車時間と、前記信号灯器が黄信号を点灯後に停車エリアに停車し、映像から判定可能な最後尾の車両である後尾車両が停車してから青信号を点灯後に発車するまでの時間である第2の停車時間と、前記先頭車両から前記後尾車両までの実測滞留台数とを測定し、
    前記第1及び第2の道路毎に測定される前記第1、第2の停車時間及び前記実測滞留台数に基づいて前記第1及び第2の道路毎の累積待ち行列台数時間を算出し、
    前記第1及び第2の道路の前記累積待ち行列台数時間の合計値である合計累積待ち行列台数時間に基づいて、前記切替タイミングを決定することを特徴とする交通信号制御装置。
  2. 前記撮像データに基づいて、前記実測滞留台数に対応する車両が前記交差点に進入する際に測定される各車両間の車両間時間と、前記後尾車両に後続する後続車両が前記交差点に進入する際に測定される各後続車両間の後続車両間時間とに基づいて、前記停車エリアの最後尾車両を推定し、
    前記累積待ち行列台数時間は、前記第1、第2の停車時間、前記実測滞留台数、及び前記後尾車両から前記最後尾車両までの推定滞留台数に基づいて、算出されることを特徴とする請求項1に記載の交通信号制御装置。
  3. 前記車両間時間に基づいて平均車両間時間を算出し、該平均車両間時間と、前記後続車両間時間とを比較し、差分が設定値以上の場合には、前記差分が設定値以上であった前記後続車両間時間の先頭側の前記後続車両を、前記最後尾車両であると推定することを特徴とする請求項2に記載の交通信号制御装置。
  4. 前記第1及び第2の道路の前記累積待ち行列台数時間は、前記第1及び第2の道路の上下方向の前記流入路毎に算出した前記累積待ち行列台数時間の合計値であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の交通信号制御装置。
  5. 前記第1又は第2の道路の前記信号灯器の前記青点灯が最短青点灯時間から最長青点灯時間までの間で、直近の1サイクル又は直近の複数のサイクルの前記第1及び第2の道路毎の前記累積待ち行列台数時間に基づく前記合計累積待ち行列台数時間が最小となる前記切替タイミングを探索し、次のサイクルである現在のサイクルに対する前記切替タイミングとして、決定することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の交通信号制御装置。
  6. 直近の1サイクル又は直近の複数のサイクルの前記第1及び第2の道路毎の前記累積待ち行列台数時間に対して延長処理、短縮処理、標準処理の判定をサイクル毎に行い、該判定に基づいて次のサイクルである現在のサイクルの前記切替タイミングを、前記直近の1サイクルの前記切替タイミングから補正して決定することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の交通信号制御装置。
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