JP6955474B2 - 重合開始系および極めて反応性の高いオレフィン官能性ポリマーの製造方法 - Google Patents

重合開始系および極めて反応性の高いオレフィン官能性ポリマーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、イソブチレン、またはイソブチレンを含む混合C4ヒドロカルビル供給原料から、極めて反応性の高いオレフィンポリマーを首尾一貫して製造するための方法を対象としており、そこにおいては該ポリマー鎖の少なくとも50モル%が、末端二重結合を有している。
末端に反応性ビニリデンを持つ、Mn=500-3,000のオレフィン系ポリマー(HR-PIB)を製造し得る、イソブチレン(IB)またはイソブチレン(IB)を含有するC4ストリーム(例えば、ラフィネート(Raffinate) 1)をカチオン重合するための触媒系は、高い商業的価値を持つものである。アルコールまたはエーテルとのBF3錯体をベースとする触媒が商業的に使用されているが、これらは、一般的に低温および高度に精製された供給材料を必要とする(US 7,411,104 B2)。同様に、アルミニウムハライドまたはアルキルアルミニウムハライドおよびエーテルからなるルイス酸-ルイス塩基錯体は、ある範囲の媒体において、および様々な補助開始剤と共に開示されている。該開始剤は、主にアルキルハライド、H2O、HClまたはROHである(例えば、Macromolecules, 2010, 43(13), pp 5503-5507;Polymer, 2010, 51, pp 5960-5969)。
入念な供給材料の浄化なしに、連続的な方法を用いて、非極性媒体中で高いモノマー転化率および高いビニリデンを得ることは、達成し難いことであった。ジクロロメタン等の極性媒体中でうまく機能する触媒は、しばしば非極性の飽和炭化水素媒体中では機能しない(Macromolecules, 2012, 45, pp 3318-3325)。
最近強調された進歩の一つは、1または2以上の電子求引性基を持つエーテル(例えば、ビス-2-クロロエチルエーテル、CEE)が、高収率のHR-PIBを与える補助開始剤としてのt-ブチルクロリドの存在下において、アルキルアルミニウムジクロリドがカチオン重合を開始可能とする点において特に有用であったことにある(US 9,156,924 B2)。該電子求引性基の不在下において、ジアルキルエーテルは、該ルイス酸-ルイス塩基錯体が強力過ぎた(高い結合エネルギー)か、あるいはその生成するt-ブチルオキソ二ウムイオンが極めて安定であったかの何れかの理由のために、非極性媒体中での重合を阻害した(Macromolecules, 2014, 47 (6), pp 1959-1965)。これが、重合速度を著しく遅くするために、商業的に価値あるものとはなり得なかった。
適切な結合エネルギーを持つ錯体を用いた場合においてさえ、重合収率および末端ビニリデン含有率が一定ではなく、また該IBおよびIB-含有供給原料の特性に伴って変化する可能性があることが分かった。本出願人は、少量の水の存在が、触媒としてアルキルAlCl2・CEEをおよび開始剤としてアルキルハライドを使用して行われた重合におけるこれらの矛盾を、驚く程に改善することを見出した。本発明の方法は、より広い範囲の供給原料の使用を可能とし、より低コストの方法を与える。水それ自体は通常IBの重合用開始剤として作用し得る(US 2016/0333123 A1)が、補助開始剤としてのアルキルハライドの存在が、その反応を制御し、かつ妥当なモノマーの転化率を得るために必要である。水の量も同様に重要である。典型的には、IBを重合するための開始剤として水が使用される場合、これは、一般的に5〜100、例えば10〜50mMという濃度にて存在する(US 2016/0333123 A1)。しかし、アルキルハライドの存在下で、この量の水は、ビニリデン末端基の選択度における減少を引起す可能性がある。他方において、過度に少ない量の水は、上記所望のHR-PIB生成物に係る一定でない収率および末端ビニリデン含有率を排除しない。
本発明の実行において有用なルイス酸は、式R’AlCl2を持つルイス酸を含み、該式においてR'はヒドロカルビル基、好ましくは1〜12個の炭素原子を持つヒドロカルビル基、より好ましくは1〜12個の炭素を含むアルキル基である。ここにおいて使用されるような用語「ヒドロカルビル」とは、ある化合物の化学基を意味し、該化学基は水素および炭素原子を含み、かつ炭素原子を介して直接該化合物の残部に結合している。該基は、1個または2個以上の炭素および水素以外の原子(「ヘテロ原子」)を含むことができるが、このようなヘテロ原子は、該基の本質的にヒドロカルビル的な性質に影響を与えないことを条件とする。
有用なルイス塩基は、ジヒドロカルビルエーテルであり、そこにおいて各ヒドロカルビル基は、独立に1〜8個の炭素原子を含むヒドロカルビル基から選択される。該エーテルのヒドロカルビル基は分岐鎖、直鎖または環式であり得る。該エーテルのヒドロカルビル基が、分岐鎖または直鎖である場合、該ヒドロカルビル基は、好ましくはアルキル基、より好ましくは1〜4個の炭素原子を含むアルキル基である。該ジヒドロカルビルエーテルの一方または両方のヒドロカルビル基は電子求引性基、特にハロゲン原子、好ましくは塩素原子で置換されている。
上記ルイス酸およびルイス塩基は、例えば該ルイス酸を、液状の非極性非ハロゲン化脂肪族化合物、および液状の芳香族化合物、例えばベンゼン、クロロベンゼン、トルエンおよびキシレンから選択される溶媒中に溶解して、溶液を形成し、次いで該溶液に該ルイス塩基を添加し、一方で該溶液を攪拌することにより錯化され得る。該錯体は、該溶媒と共に上記重合用媒体に添加することができ、あるいは該溶媒は、該錯体を該重合用媒体に添加する前に除去することができる。好ましくは、該溶媒は非ハロゲン化脂肪族または芳香族溶媒であり、またより好ましくはキシレンまたはトルエンまたは混合C4〜C12直鎖および/または分岐鎖炭化水素(例えば、エクソンモービル社(ExxonMobil Corporation)から入手できるアイソパー(ISOPARTM))、最も好ましくはトルエンまたは混合C4〜C12直鎖および/または分岐鎖炭化水素である。該ルイス酸およびルイス塩基が、キシレンまたはトルエン中で錯化される場合、該ルイス塩基をキシレンまたはトルエン溶媒に溶解して、溶液を形成し、および次に該ルイス塩基溶液に該ルイス酸を添加し、一方で該溶液を攪拌することが好ましい。
上記錯体中のルイス酸対ルイス塩基のモル比は、典型的に約1:1〜約1:8、好ましくは約1:1〜約1:8、より好ましくは約1:1〜約1:6、例えば約1:1〜約1:3(例えば、約1:1.5)の範囲内に維持されるであろう。
「開始剤」は、偶発的な水の存在下または不在の下で、およびプロトントラップの存在下で、重合を開始し得る化合物として定義される。本発明に係る該開始剤(RX)は、ヒドロカルビルR基、好ましくはアルキルまたはアリール-アルキル基およびX基を含み、そこにおいてXに対する該炭素連結基Rは第三、ベンジルまたはアリル、好ましくは第三であり、そのヒドロカルビル基は、安定なカルボカチオン(例えば、t-ブチル+)を形成することができ、および該X基はハライド、好ましくは塩素である。
上記重合用媒体は、実質的にまたは完全に非極性の重合用媒体、例えば飽和および不飽和のC4炭化水素の混合物でなければならない。
本発明の重合法において、上記供給原料は純イソブチレン、またはイソブチレンを含有するC4ヒドロカルビル供給原料、例えばナフサ等の熱分解または接触分解操作から得られるC4留分であり得る。従って、適切な供給原料は、典型的に質量基準で少なくとも10%および100%までのイソブチレン(例えば、該供給材料の全質量を基準として20-50%)を含むであろう。イソブチレンに加えて、工業的に重要な供給原料として使用するのに適した従来のC4留分は、典型的に約5%と約50%との間のブテン-1、約2%と約40%との間のブテン-2、約2%と約60%との間のイソブタン、約2%と約20%との間のn-ブタン、および約0.5%までのブタジエンを含むであろう。ここで、全ての百分率は、全供給材料の質量を基準とする質量基準のものである。イソブチレンを含有する供給原料は、同様に少量の、例えば典型的には10%未満、好ましくは約5%未満、および最も好ましくは1%未満の他のC4以外の重合性オレフィンモノマー、例えばプロパジエン、プロピレンおよびC5オレフィンをも含むことができる。該供給原料は、様々な極性供給材料不純物、例えばアセトン、メタノール、アセトニトリル、プロピオン酸を含む可能性があるが、好ましくは該供給原料が5ppm未満、例えば4ppmまたは3ppmまたは2ppmまたは1ppmまたは0.5ppm未満の極性不純物を含むように精製されるであろう。
ここにおいて使用されるような用語「ポリブテン」とは、イソブチレンのホモポリマーのみならず、イソブチレンと、1または2以上の、従来のC4留分からなる他のC4重合性モノマー並びに5個の炭素原子を含むC4以外のエチレン系不飽和オレフィンモノマーとのコポリマーをも含むように意図されており、但しこのようなコポリマーが、該ポリマーの数平均分子量:
Figure 0006955474
を基準として、典型的に少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも65質量%および最も好ましくは少なくとも80質量%のイソブチレン単位を含むことを条件とする。
本発明の方法において使用される上記ルイス酸-ルイス塩基錯体の量は、該ポリブテンポリマー製品の目標とする
Figure 0006955474
iso-ブテンの転化率およびポリブテンの収率を達成するように、開始剤およびモノマーの濃度、反応時間および温度と共に、調節することができる。上記観点から、該ルイス酸-ルイス塩基錯体は、典型的に、約0.2mM〜約200mM、例えば約1mM〜約200mM、好ましくは約5mM〜約100mM、およびより好ましくは約10mM〜約約50mM、例えば約10mM〜約30mMという、反応混合物1L当たりのルイス酸-ルイス塩基錯体のミリモルによる濃度にて、液相反応混合物中で該ブテンモノマーを接触させるのに十分な量で使用される。
上記開始剤は、典型的には、ルイス酸-ルイス塩基錯体の量からは独立に、約1mM〜約500mM、好ましくは約2mM〜約300mM、およびより好ましくは約2mM〜約200mM、例えば約10mM〜約30mMという、媒体1L当たりの開始剤のミリモルによる濃度にて、上記イソブテンモノマーを含有する液相反応混合物内で使用されるであろう。
水は、上記方法の様々な段階にて添加することができる。それは上記触媒、上記開始剤または上記モノマー自体と共に添加し得る。少量の、トルエン等の芳香族溶媒の存在は、あらゆる脂肪族媒体と比較して、その媒体に対する水の高い溶解度のために、水の添加を容易にすることができる。しかし、過度に多量のトルエンは、結果として望ましからぬ副反応をもたらす可能性がある。該最終的な媒体におけるトルエンの全量は、好ましくは0〜約20%、より好ましくは0〜約15%、例えば0〜約10%である。上記反応に先立って上記供給材料を乾燥するための分子篩またはCaCl2を含むガード床(guard bed)は、適量の水が該反応に添加されることを保証するのに有用であり得る。あるいは、該供給原料の含水率は、上記所望の含水率を与えるのに必要な比で、湿潤および乾燥(乾燥カラムに通されている)供給原料を混合することにより調節し得る。存在する水/該供給原料に添加された水のモル組成は、ビニリデン末端基の選択性における減少を引起すモル濃度未満、例えば供給原料1L当たり10mM未満、好ましくは5mM未満とすべきである。より具体的には、存在する水/該供給原料に添加された水の量は、供給原料1L当たり約0.05mM〜5mM未満、好ましくは約0.1mM〜約3mM、より好ましくは約0.2mM〜約2mM、例えば約0.3mM〜約1mMである。
本発明の別の態様においては、水を上記ルイス酸/ルイス塩基錯体に添加することができ、次いでこれを上記供給原料と接触させる前に、所定期間熟成することができる。この態様において(実施例1参照)、水は、ルイス酸1当量につき約0.02〜約10当量の水、好ましくはルイス酸1当量当たり約0.03〜約0.2(例えば、約0.05〜約0.15)等量の水という量で、該ルイス酸/ルイス塩基錯体に添加し得る。一度水が添加されると、該ルイス酸/ルイス塩基錯体は、該水が該錯体を「活性化」し得るように、該供給原料と接触させる前の所定期間に渡り放置される。活性化時間は、1分〜1日、好ましくは約2分〜約3時間、例えば約5分〜約60分であり得る。好ましくは、活性化の間、該錯体は、約-10℃〜約20℃の温度に維持される。
上記重合反応は、バッチ式または連続式方法として実施することができる。工業的な規模では、該重合反応は、好ましくは連続式に行われる。該連続式方法は、管状反応器、チューブ-束(tube-bundle)反応器またはループ型反応器、または上記反応物質の連続的な循環を伴うチューブまたはチューブ-束反応器内で、または攪拌式タンク反応器(ガラス、炭素鋼またはモネル(Monel)が好ましい)、ポンプアラウンドループ(pump around loop)、プラグフロー型反応器(plugged flow reactor)またはこれらの組合せにおいて実施し得る。
上記重合反応は、環または分枝形性とは対照的に、線状(linear)または連鎖-型重合を誘発するために、上記液相内で行われる。従って、周囲温度の下でガス状の供給材料が使用される場合、その反応圧力を調節しおよび/または該供給材料を不活性溶媒または液状希釈剤に溶解して、その液相中に該供給材料を維持することが好ましい。該供給材料を含む典型的なC4留分は、加圧下で液体であり、また溶媒または希釈剤を必要としない。この方法と共に使用するのに適した典型的な希釈剤は、C3〜C6アルカン、例えばプロパン、ブタン、ペンタンおよびイソブタンを含む。
上記ルイス酸-ルイス塩基錯体は、典型的には、部分的または完全に溶媒中に溶解させた液体として、あるいは固体として上記反応器に導入される。重合は、好ましくは上記反応温度にて上記C4供給材料を液体状態に維持するのに十分な圧力にて、あるいはより高い圧力にて行われる。上記開始剤は、該ルイス酸-ルイス塩基錯体と共に、液体の状態で、上記モノマー供給材料または上記反応混合物に導入することができ、あるいは好ましくは該ルイス酸-ルイス塩基錯体添加ラインとは異なるラインにより、液体状態で該モノマー供給材料または該反応混合物に導入される。
上記液相反応混合物の温度は、典型的には約-30℃〜約+50℃、好ましくは約-10℃〜約+30℃、より好ましくは約-5℃〜約+20℃、例えば約0℃〜約+15℃となるように、従来の手段により調節して、冷却コストおよび望ましからぬ副反応を最小化する。
上記反応器内での上記触媒の一様な分布を保証するために、該反応器内容物の乱流(レイノルズ数(Reynolds number)>100、好ましくは>1,000)を、混合によりまたは適当なバッフル、例えばバッフルプレートまたは振動式バッフルを用いて、あるいは適切な流動速度が確立されるように、該反応器チューブ断面を特定の寸法とすることにより発生させることができる。
重合すべき上記ブテンの定常状態での滞留時間は、約1〜約300分、例えば2〜約120分、好ましくは約4〜約60分または約5〜約45分(例えば、約6〜約30分)であり得る。
本発明の方法は、典型的に約20%〜約100%まで、好ましくは約50%〜約100%、およびより好ましくは約70%〜約100%、例えば80%〜100%、90%〜100%または95%〜100%の範囲のイソブチレン転化率を達成するようなやり方で実施される。温度制御および触媒供給速度の併用は、約400ダルトン〜約4,000ダルトン、好ましくは約700ダルトン〜約3,000ダルトン、より好ましくは約1,000ダルトン〜約2,500ダルトンという
Figure 0006955474
典型的に約1.1〜約4.0、好ましくは約1.5〜約3.0、という分子量分布(MWD)、50モル%を超え、好ましくは60モル%を超え、より好ましくは70モル%を超え、例えば約80モル%〜約95モル%のエキソ-オレフィン含有率、約20モル%未満、例えば約15モル%未満、好ましくは約10モル%未満、より好ましくは約5モル%未満のテトラ置換オレフィン含有率、およびポリマーの全モル数を基準として約10モル%未満、例えば約5モル%未満、好ましくは約2モル%未満、より好ましくは約1モル%未満の塩素含有率を持つポリブテンの形成を可能とする。
一旦上記ポリマーの目標とする分子量が達成されてしまえば、該ポリマー生成物は、その反応器から排出し、またその重合触媒を失活させかつ該重合を終らせる媒体中に通すことができる。適切な失活用媒体は水、アミン、アルコールおよび苛性アルカリを含む。該ポリイソブチレン生成物は、次に残留するC4炭化水素および低分子量のオリゴマーを留去することにより分離し得る。好ましくは、残留量の触媒を、通常は水または苛性アルカリで洗浄することにより除去する。
商業的に好ましい一態様において(性能、環境上の影響およびコストの観点から)、上記ルイス酸はR'AlCl2(ここで、R'はC1〜C4ヒドロカルビル基である)、具体的にはMeAlCl2、EtAlCl2(EADC)、iso-BuAlCl2またはn-BuAlCl2であり、上記ルイス塩基は塩素化ジヒドロカルビルエーテル(CEE)であり、上記溶媒はアイソパー(ISOPAR)またはトルエンであり、および上記錯体は該ルイス塩基を該溶媒中に溶解させて、溶液を形成し、また次に該ルイス酸を、該錯体中のルイス酸対ルイス塩基のモル比が約1:1〜約1:1.5となるような量で該ルイス塩基溶液に添加することにより形成される。
本発明は、以下の実施例を参照することにより更に理解されるであろう。以下の実施例は、本発明の範囲内のあらゆる可能な態様を列挙するものとして意図されておらず、またそのように解釈されるべきではない。
実施例(結果は表1にまとめた)
実施例1
エチルアルミニウムジクロリド(EADC)・塩素化ジヒドロカルビルエーテル(CEE)錯体を、N2雰囲気のグローブボックス内で製造した。ヘキサン中の適量のEADC(1M)を、1:2のモル比でCEEと混合した。EADCに対して0.075当量のH2Oを含むトルエンを、該錯体に添加して、0.1Mの錯体溶液を形成した。該触媒溶液を、SSシリンジポンプを通して該CSTRに放出した。該開始剤は、もう一つのSSシリンジポンプを通してtBuClのヘキサン溶液として放出した。該供給材料、即ち40%のIBを含有する合成ラフィネート-1を、該CSTRに導入する前に、3AおよびAZ300カラムに通した。該ラフィネート-1供給材料は、ASTM D7423により測定されたものとして0.5ppm未満の極性(酸化(oxygenate))不純物を含んでいた。試薬の初期濃度は、28%というIBの最終定常状態濃度に達する前であって、38分間という3回の滞留時間後に、[H2O]=0.73mM、[EADC]=0.01M、[CEE]=0.02M、[tBuCl]=0.0025Mであった。該反応器内での混合は、回転式1,000rpmインペラーによって与えられた。該反応器内の圧力は、約35,154kg/m2ゲージ圧(50psig)に維持され、また重合温度は4℃であった。該CSTR出口における該反応混合物は、イソプロパノール/水(80/20, v/v)混合物で4℃に冷却された。72%のモノマー転化率が観測され、Mn(GPC)=1,900、PDI=3.1であり、13C NMRにより測定された、エキソ-オレフィン官能度は82%であった。
実施例2 (比較例):
実施例2を、上記EADC・CEE錯体に如何なる水をも添加しなかった点以外、実施例1と同様に実施した。僅かに約1%というIBの転化率が、定常状態において観測された。
実施例3 (比較例)
実施例3を、60分のミニバッチ実験において、実施例1の試薬濃度を用いて実施した。EADC・CEEは1:1.5であり、水が上記供給材料に添加され、[H2O]=0.48mMであり、またtBuCl開始剤は全く添加されなかった。収率は全く観測されなかった。
実施例4 (比較例)
実施例4を、60分のミニバッチ実験において、実施例1の試薬濃度を用いて実施した。EADC・CEEは1:1.5であり、水が上記供給材料に添加され、[H2O]=1.2mMであり、またtBuCl開始剤は全く添加されなかった。6%のIB転化率が観測された。
実施例5
実施例5は、[tBuCl]=0.01Mとした以外、実施例1と同様の方法で行われた。84%のモノマー転化率が観測され、またその最終的なHR PIBはMn=1,315、PDI=2.5、および13C NMRにより決定された79%というエキソ-オレフィン官能度を有していた。
実施例6
実施例6は、実施例5と同様の方法で行ったが、EADCおよびCEE濃度は、2倍に高めた。76%のIB転化率が観測され、またその最終的なHR PIB生成物はMn=1,300、PDI=2.5、および13C NMRにより決定された82%というエキソ-オレフィン含有率を有していた。
実施例7
実施例7は、実施例5と同様の方法で行ったが、EADCおよびCEE濃度は、1/3に下げた。84%のIB転化率が観測され、またその最終的なHR PIB生成物はMn=2,014、PDI=2.9、および13C NMRにより決定された82%というエキソ-オレフィン含有率を有していた。
Figure 0006955474
本発明を例証する目的で、特定の代表的な態様および詳細を与えたが、当業者にとっては、ここに開示されたものからの様々な生成物および方法の変更を、本発明の範囲を逸脱することなしに行い得ることは明白であろう。添付された特許請求の範囲が本発明の範囲を規定する。
あらゆる引用された特許、テスト手順、優先権書類およびその他の引用された書類は、このような資料が本明細書と矛盾しない程度に、また言及によるこのような組入れを許容するあらゆる権限の範囲に対して、言及により完全に組み入れられる。
本発明の特定の特徴は、一連の数値的上限および一連の数値的下限の観点から記載されている。本明細書は、これら限界の任意の組合せによって構成されるあらゆる範囲を開示する。ここに記載された該上限および下限並びに範囲および比の限界は、独立に組合せることができ、またこれら限界の全ての組合せが、特に指定されていない限り、本発明の範囲内に入るものと理解されるべきである。
(付記)
本発明は、以下の事項を含んでいる。
(付記1)
イソブテンまたはイソブテン-含有モノマー供給原料から、少なくとも50モル%のエキソ-オレフィン含有率を持つポリブテンの製造方法であって、該方法が、該イソブテンまたはイソブテン-含有供給原料と、ルイス塩基と錯化されたルイス酸触媒とを、実質的にまたは完全に非極性の重合用媒体内で接触させる工程、および開始剤を用いて該イソブテンまたはイソブテン-含有供給原料の重合を開始させる工程を含み、そこで該ルイス酸触媒は式R'AlCl 2 を持つルイス酸であり、該式においてR'はヒドロカルビル基であり、該ルイス塩基はジヒドロカルビルエーテルであり、そこで各ヒドロカルビル基は、独立に1〜8個の炭素原子を持つヒドロカルビル基から選択され、および該ジヒドロカルビルエーテルのヒドロカルビル基の一つまたは両者が、電子求引性基で置換されており、また該開始剤は式RXを持つ化合物であり、そこでXはハライドであり、Rは安定なカルボカチオンを形成し得るヒドロカルビル基であり、および基Xに対する該炭素連結基Rは、第三、ベンジルまたはアリルであり、該供給原料内の水の量が、供給原料1L当たり約0.05mM〜5mM未満となるように調節されている、前記方法。
(付記2)
R’が1〜12個の炭素を持つアルキル基である、付記1記載の方法。
(付記3)
前記ルイス塩基がジヒドロカルビルエーテルであり、そこで各ヒドロカルビル基が、独立に1〜8個の炭素原子を持つヒドロカルビル基から選択され、かつ該ジヒドロカルビルエーテルのヒドロカルビル基の一方または両者が、塩素原子で置換されている、付記1記載の方法。
(付記4)
前記ルイス塩基がジヒドロカルビルエーテルであり、そこで各ヒドロカルビル基が、独立に1〜4個の炭素原子を持つアルキル基から選択され、かつ該ジヒドロカルビルエーテルの一方または両方のヒドロカルビル基が、塩素原子で置換されている、付記3記載の方法。
(付記5)
前記ルイス酸およびルイス塩基が、液状で非極性の非ハロゲン化脂肪族溶媒または液状の芳香族溶媒から選択される溶媒中で錯化される、付記1記載の方法。
(付記6)
前記溶媒が混合C 4 〜C 12 の直鎖および/または分岐鎖炭化水素、トルエンまたはキシレンである、付記5記載の方法。
(付記7)
前記非極性重合用媒体が飽和C 4 炭化水素、不飽和C 4 炭化水素、およびこれらの混合物から選択される、付記1記載の方法。
(付記8)
前記イソブテンまたはイソブテン-含有供給原料が純イソブテン;約20と50%との間のイソブテン、5%と約50%との間のブテン-1、約2%と約40%との間のブテン-2、約2%と約60%との間のイソブタン、約2%と約20%との間のn-ブタン、および約0.5%までのブタジエンを含有するC 4 製油所留分;および純イソブテンと該C 4 製油所留分との混合物から選択され、該留分における全ての百分率は、該C 4 製油所留分の全質量を基準とする質量基準によるものである、付記1記載の方法。
(付記9)
前記供給原料中の水の量が供給原料1L当たり約0.2〜約2mMの量となるように調節されている、付記1記載の方法。
(付記10)
前記錯体を、約0.2mM〜約200mMという、供給原料1L当たりのルイス酸-ルイス塩基錯体のミリモル濃度にて、前記イソブテンまたはイソブテン-含有供給原料と接触させる、付記1記載の方法。
(付記11)
前記重合法が連続的に行われる、付記1記載の方法。
(付記12)
前記ポリブテン生成物が、少なくとも70モル%のエキソ-オレフィン含有率を持つ、付記1記載の方法。
(付記13)
前記ポリブテン生成物が、約400ダルトン〜約4,000ダルトンという数平均分子量(M n )を持つ、付記1記載の方法。
(付記14)
イソブテンまたはイソブテン-含有モノマー供給原料から、少なくとも50モル%のエキソ-オレフィン含有率を持つポリブテンの製造方法であって、該方法が、該イソブテンまたはイソブテン-含有供給原料と、ルイス塩基と錯化されたルイス酸触媒とを、実質的にまたは完全に非極性の重合用媒体内で接触させる工程、および開始剤を用いて該イソブテンまたはイソブテン-含有供給原料の重合を開始させる工程を含み、そこで該ルイス酸触媒は式R'AlCl 2 を持つルイス酸であり、該式においてR'はヒドロカルビル基であり、該ルイス塩基はジヒドロカルビルエーテルであり、そこで各ヒドロカルビル基は、独立に1〜8個の炭素原子を持つヒドロカルビル基から選択され、かつ該ジヒドロカルビルエーテルのヒドロカルビル基の一つまたは両者が、電子求引性基で置換されており、また該開始剤は式RXを持つ化合物であり、そこでXはハライドであり、Rは安定なカルボカチオンを形成し得るヒドロカルビル基であり、および基Xに対する該炭素連結基Rは、第三、ベンジルまたはアリルであり、ルイス酸1当量当たり約0.02〜約10当量の水が、該供給原料に該ルイス酸/ルイス塩基錯体を導入する前の少なくとも1分にて、該ルイス酸/ルイス塩基錯体に添加される、前記方法。
(付記15)
R’が1〜12個の炭素を持つアルキル基である、付記14記載の方法。
(付記16)
前記ルイス塩基がジヒドロカルビルエーテルであり、そこで各ヒドロカルビル基が、独立に1〜8個の炭素原子を持つヒドロカルビル基から選択され、かつ該ジヒドロカルビルエーテルに係る一方または両方のヒドロカルビル基が塩素原子で置換されている、付記14記載の方法。
(付記17)
前記ルイス塩基がジヒドロカルビルエーテルであり、そこで各ヒドロカルビル基が、独立に1〜4個の炭素原子を持つアルキル基から選択され、かつ該ジヒドロカルビルエーテルに係る一方または両方のヒドロカルビル基が塩素原子で置換されている、付記16記載の方法。
(付記18)
前記ルイス酸およびルイス塩基が、液状で非極性の非ハロゲン化脂肪族溶媒または液状の芳香族溶媒から選択される溶媒中で錯化される、付記14記載の方法。
(付記19)
前記溶媒が、混合C 4 〜C 12 直鎖および/または分岐鎖炭化水素、トルエンまたはキシレンである、付記18記載の方法。
(付記20)
前記非極性の重合用媒体が、飽和C 4 炭化水素、不飽和C 4 炭化水素、およびこれらの混合物から選択される、付記14記載の方法。
(付記21)
前記イソブテンまたはイソブテン-含有供給原料が純イソブテン;約20と50%との間のイソブテン、5%と約50%との間のブテン-1、約2%と約40%との間のブテン-2、約2%と約60%との間のイソブタン、約2%と約20%との間のn-ブタン、および約0.5%までのブタジエンを含有するC 4 製油所留分;および純イソブテンと該C 4 製油所留分との混合物から選択され、該製油所留分における全ての百分率は、該C 4 製油所留分の全質量を基準とする質量基準のものである、付記14記載の方法。
(付記22)
ルイス酸1当量当たり約0.03〜約0.2当量の水が、前記供給原料への前記ルイス酸/ルイス塩基錯体の導入前の少なくとも1分にて、該ルイス酸/ルイス塩基錯体に添加される、付記14記載の方法。
(付記23)
前記錯体を、約0.2mM〜約200mMという供給原料1L当たりのルイス酸-ルイス塩基錯体に係るミリモル濃度にて、前記イソブテンまたはイソブテン-含有供給原料と接触させる、付記14記載の方法。
(付記24)
前記重合法が連続的に行われる、付記14記載の方法。
(付記25)
前記ポリブテン生成物が少なくとも70モル%というエキソ-オレフィン含有率を持つ、付記14記載の方法。
(付記26)
前記ポリブテン生成物が、約400ダルトン〜約4,000ダルトンという数平均分子量(M n )を持つ、付記14記載の方法。

Claims (24)

  1. イソブテン−含有モノマー供給原料から、少なくとも50モル%のエキソ−オレフィン含有率を持つポリブテンを製造する方法であって、前記イソブテン−含有供給原料と、ルイス塩基と複合されたルイス酸触媒とを、実質的にまたは完全に非極性の重合用媒体内で接触させる工程と、開始剤を用いて前記イソブテン−含有供給原料の重合を開始させる工程と、を含み、前記ルイス酸触媒は式R’AlCl2を持つルイス酸であり、ここで、R’はヒドロカルビル基であり、前記ルイス塩基は、各ヒドロカルビル基が独立に1〜8個の炭素原子を持つヒドロカルビル基から選択されるジヒドロカルビルエーテルであり、前記ジヒドロカルビルエーテルのヒドロカルビル基の一つまたは両者が、電子求引性基で置換されており、前記開始剤は式RXを持つ化合物であり、ここで、Xはハライドであり、Rは安定なカルボカチオンを形成し得るヒドロカルビル基であり、基Rは、三級、ベンジルまたはアリルであり、前記供給原料内の水の量が、供給原料1L当たり0.05mM〜5mM未満となるように調節されており、
    前記イソブテン−含有供給原料が、20%〜50%のイソブテン、5%〜50%のブテン−1、2%〜40%のブテン−2、2%〜60%のイソブタン、2%〜20%のn−ブタン、および0.5%までのブタジエンを含有するC4精製留分であって、ここで、全ての百分率は、前記C4精製留分の全質量を基準とする質量基準によるものであるC4精製留分;および純イソブテンと前記C4精製留分との混合物から選択される、前記方法。
  2. R’が1〜12個の炭素を持つアルキル基である、請求項1記載の方法。
  3. 前記ルイス塩基がジヒドロカルビルエーテルであり、ここで、各ヒドロカルビル基が、独立に1〜8個の炭素原子を持つヒドロカルビル基から選択され、かつ前記ジヒドロカルビルエーテルのヒドロカルビル基の一方または両者が、塩素原子で置換されている、請求項1記載の方法。
  4. 前記ルイス塩基がジヒドロカルビルエーテルであり、ここで、各ヒドロカルビル基が、独立に1〜4個の炭素原子を持つアルキル基から選択され、かつ前記ジヒドロカルビルエーテルの一方または両方のヒドロカルビル基が、塩素原子で置換されている、請求項3記載の方法。
  5. 前記ルイス酸およびルイス塩基が、液状で非極性の非ハロゲン化脂肪族溶媒または液状の芳香族溶媒から選択される溶媒中で複合される、請求項1記載の方法。
  6. 前記溶媒が、混合C4〜C12直鎖および/または分岐鎖炭化水素、トルエンまたはキシレンである、請求項5記載の方法。
  7. 前記非極性重合用媒体が飽和C4炭化水素、不飽和C4炭化水素、およびこれらの混合物から選択される、請求項1記載の方法。
  8. 前記供給原料中の水の量が供給原料1L当たり0.2〜2mMの量となるように調節されている、請求項1記載の方法。
  9. 前記複合体を、0.2mM〜200mMという、供給原料1L当たりのルイス酸−ルイス塩基複合体のミリモル濃度にて、前記イソブテン−含有供給原料と接触させる、請求項1記載の方法。
  10. 前記重合が連続的に行われる、請求項1記載の方法。
  11. 前記ポリブテン生成物が、少なくとも70モル%のエキソ−オレフィン含有率を持つ、請求項1記載の方法。
  12. 前記ポリブテン生成物が、400ダルトン〜4,000ダルトンの数平均分子量(Mn)を持つ、請求項1記載の方法。
  13. イソブテン−含有モノマー供給原料から、少なくとも50モル%のエキソ−オレフィン含有率を持つポリブテンを製造する方法であって、前記イソブテン−含有供給原料と、ルイス塩基に複合されたルイス酸触媒とを、実質的にまたは完全に非極性の重合用媒体内で接触させる工程と、開始剤を用いて前記イソブテン−含有供給原料の重合を開始させる工程とを含み、前記ルイス酸触媒は式R’AlCl2を持つルイス酸であり、ここで、R’はヒドロカルビル基であり、前記ルイス塩基は、各ヒドロカルビル基が独立に1〜8個の炭素原子を持つヒドロカルビル基から選択されるジヒドロカルビルエーテルであり、かつ前記ジヒドロカルビルエーテルのヒドロカルビル基の一つまたは両者が、電子求引性基で置換されており、前記開始剤は式RXを持つ化合物であり、ここで、Xはハライドであり、Rは安定なカルボカチオンを形成し得るヒドロカルビル基であり、基Rは、三級、ベンジルまたはアリルであり、ルイス酸1当量当たり0.02〜10当量の水が、前記供給原料に前記ルイス酸/ルイス塩基複合体を導入する少なくとも1分前に、前記ルイス酸/ルイス塩基複合体に添加され、
    前記イソブテン−含有供給原料が、20%〜50%のイソブテン、5%〜50%のブテン−1、2%〜40%のブテン−2、2%〜60%のイソブタン、2%〜20%のn−ブタン、および0.5%までのブタジエンを含有するC4精製留分であって、全ての百分率は、前記C4精製留分の全質量を基準とする質量基準によるものであるC4精製留分;および純イソブテンと前記C4精製留分との混合物から選択される、前記方法。
  14. R’が1〜12個の炭素を持つアルキル基である、請求項13記載の方法。
  15. 前記ルイス塩基がジヒドロカルビルエーテルであり、ここで、各ヒドロカルビル基が、独立に1〜8個の炭素原子を持つヒドロカルビル基から選択され、かつ前記ジヒドロカルビルエーテルの一方または両方のヒドロカルビル基が塩素原子で置換されている、請求項13記載の方法。
  16. 前記ルイス塩基がジヒドロカルビルエーテルであり、ここで、各ヒドロカルビル基が、独立に1〜4個の炭素原子を持つアルキル基から選択され、かつ前記ジヒドロカルビルエーテルの一方または両方のヒドロカルビル基が塩素原子で置換されている、請求項15記載の方法。
  17. 前記ルイス酸およびルイス塩基が、液状で非極性の非ハロゲン化脂肪族溶媒または液状の芳香族溶媒から選択される溶媒中で複合される、請求項13記載の方法。
  18. 前記溶媒が、混合C4〜C12直鎖および/または分岐鎖炭化水素、トルエンまたはキシレンである、請求項17記載の方法。
  19. 前記非極性の重合用媒体が、飽和C4炭化水素、不飽和C4炭化水素、およびこれらの混合物から選択される、請求項13記載の方法。
  20. ルイス酸1当量当たり0.03〜0.2当量の水が、前記供給原料に前記ルイス酸/ルイス塩基複合体を導入する少なくとも1分前に、前記ルイス酸/ルイス塩基複合体に添加される、請求項13記載の方法。
  21. 前記複合体を、0.2mM〜200mMという供給原料1L当たりのルイス酸−ルイス塩基複合体のミリモル濃度にて、前記イソブテン−含有供給原料と接触させる、請求項13記載の方法。
  22. 前記重合が連続的に行われる、請求項13記載の方法。
  23. 前記ポリブテン生成物が少なくとも70モル%というエキソ−オレフィン含有率を持つ、請求項13記載の方法。
  24. 前記ポリブテン生成物が、400ダルトン〜4,000ダルトンの数平均分子量(Mn)を持つ、請求項13記載の方法。
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