JP6954021B2 - 無人飛行体の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無人飛行体の制御方法に関する。
特許文献1には、「距離や時間などの制約を打ち破り配達できる範囲を広げて利便性を高めた無人飛行体を用いた輸送システムを提供する。」、「電力供給を受けて3次元的な移動が可能な無人飛行体を用いた輸送システムであって、前記無人飛行体は、輸送対象の荷物を収納するコンテナを装着しながら飛行し、該コンテナには前記無人飛行体に供給される電力を蓄えるための蓄電部が設けられ、前記コンテナに設けられた前記蓄電部は、非移動時に中継基地で充電される。」と記載されている。
特許文献2には、「架空電線への接近樹木の点検などを自動的に行うことができる無人飛行体を用いた架空電線点検システムおよび方法を提供する。」、「自律飛行しつつ架空電線の点検箇所まで飛行するための飛行制御系および点検箇所の画像並びに距離測定データを含む各種情報を収集するための情報収集系を備える無人ヘリコプターと、無人ヘリコプターの飛行を制御するとともに無人ヘリコプターからの各種情報を収集して処理する飛行制御・情報収集系を備える管制センターと、無人ヘリコプターの情報収集系により収集された点検箇所の画像および距離測定データから3次元画像を作成し、作成した3次元画像を処理し、処理された3次元画像に基づいて点検箇所の架空電線に異常があるか否かを点検する接近樹木等点検手段と、接近樹木等点検手段における点検に使用される各種データが記憶された記憶装置とを具備する。」と記載されている。
特許文献3には、「架空電線のグランドワイヤに流れる架空電線からの誘導電流をとり出し、直流変換して蓄電池を充電し、蓄電池を電源として利用する。」、「架空電線のグランドワイヤには電流とり出し用としてグランドワイヤを1次巻線とする電流変成器を設け、電流変成器はグランドワイヤに沿って長形状に設け、グランドワイヤに流れる架空電線の誘導電流をとり出す」と記載されている。
特許文献4には、配電線を内挿するコアと、このコアに巻回された二次巻線(一次巻線は、測定対象の配電線が相当)を備えて構成された電源用CTについて記載されている。
特許文献5には、「複数のドローンにより構成されるドローン群に対して、給電ケーブルを用いて複数のドローンに電力の供給を行う」、「ドローン群は、モータ手段を駆動制御することにより飛行姿勢制御を行うことが可能な複数のドローンと、複数のドローンの隣接するドローン同士を接続して、複数のドローンをネットワーク状に接続する有線ケーブルと、複数のドローンの少なくとも1つのドローンに一端が接続される給電ケーブルと、給電ケーブルの他端側に接続され、地上に配置される電力供給手段とを有する。ドローン群では、電力供給手段から給電ケーブルおよび有線ケーブルを通じて、複数のドローンを駆動するための電力が、電力供給手段から各ドローンへと供給される。」と記載されている。
非特許文献1には、送電鉄塔や架空電線などの位置・高さのデータを基に3次元の地図を作り、ドローンの安全飛行を支援する「ドローンハイウェイ構想」について記載されている。
非特許文献2には、架空地線に流れる誘導電流を活用した航空障害灯用電源装置について記載されている。
特開2017−105242号公報 特開2005−265699号公報 特開昭49−95159号公報 特開2004−103791号公報 特開2017−52389号公報 "ITmedia NEWS"、[online]、2017年03月29日 19時35分 公開、「架空電線との衝突防ぐ「ドローンハイウェイ」 東電とゼンリンが共同開発へ」、東京電力ホールディングス ゼンリン、[平成29年9月15日検索]、インターネット〈URL:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1703/29/news146.html〉 "電気学術論文誌B"、「架空地線に流れる誘導電流を活用した航空障害灯用電源装置の開発」、公開日 2008/12/19 、121巻8号、山口 達史, 長沼 修, 松岡 正憲, 高野 誠治, 前崎 恒司, 友永 和之, 中村 浩、一般社団法人 電気学会、光電気 東京電力
特許文献1,2のように輸送システムや架空電線の点検等の業務に無人飛行体(ドローン等)を利用しようとする場合には、蓄電装置(バッテリ)の容量と重量により飛行距離や飛行時間が制限されてしまうことが課題となる。また昨今、非特許文献1に記載されているように、架空電線を「道しるべ」として利用し、ドローンが目的地まで安全かつ確実に飛行できるようにする「ドローンハイウェイ構想」なるものが提案されているが、この場合には長距離飛行時に無人飛行体への電力供給をどのようにして行うかが課題となる。
本発明はこうした背景に鑑みてなされたものであり、飛行距離や飛行時間を確保しつつ安全かつ効率よく飛行させることが可能な無人飛行体の制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明のうちの一つは、推力発生装置と、前記推力発生装置を制御する飛行制御装置と、環の一部を開閉可能な環状のリング体、及び前記リング体に巻回された導電コイルを有する電流発生装置と、前記リング体の前記環の一部を開閉するリング開閉装置と、前記導電コイルに生じる電流に基づく電力を前記推力発生装置又は前記飛行制御装置に供給する電力供給装置と、を備えた無人飛行体の制御方法であって、2つの前記無人飛行体を、一方の前記無人飛行体の前記電力供給装置が他方の前記無人飛行体の前記電力供給装置に電力を供給可能な状態となるようにケーブルを介して電気的に接続し、前記2つの無人飛行体が、前記状態を維持したまま編隊飛行して架空電線に接近するステップ、飛行しつつ夫々の前記リング体の前記環の一部を開いて夫々の前記環の内側に架空電線を収容するステップ、飛行しつつ夫々の前記環の一部を閉じるステップ、及び、前記架空電線を流れる電流の電磁誘導作用により前記導電コイルに生じる電流に基づく前記電力を前記推力発生装置又は前記飛行制御装置に供給するステップ、前記環の内側に前記架空電線を収容した状態で前記架空電線に沿って飛行するステップ、を実行する。
本発明によれば、架空電線を流れる電流の電磁誘導作用により導電コイルに生じる電流に基づく電力を推力発生装置又は飛行制御装置に供給するので、飛行しながら架空電線から電力供給を受けることができ、2つの無人飛行体の飛行距離や飛行時間を延ばすことができる。そのため、例えば、充電ステーション等にアクセスすることなく、2つの無人飛行体を長距離又は長時間にわたって飛行させることができ、送配電設備の点検等の作業を効率よく行うことができる。また蓄電装置(バッテリ)の残量不足や故障により浮力を失った場合や突風が発生した場合にはリング体が架空電線に掛かるため、2つの無人飛行体が落下したり飛行ルートを逸脱してしまうのを防ぐことができ、2つの無人飛行体を安全に飛行させることができる。また一方の無人飛行体の電力が不足する場合は他方の無人飛行体から電力を供給することができる。また複数の無人飛行体を編隊飛行させることで一度に多くの業務を効率よく遂行することができる。このように本発明によれば、飛行距離や飛行時間を確保しつつ安全かつ効率よく無人飛行体を飛行させることができる。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記環の内側に前記架空電線を収容した状態で前記架空電線に沿って飛行している際、前記2つの無人飛行体のうちの一方の前記無人飛行体の推力が失われた場合に、当該無人飛行体を、前記他方の前記無人飛行体が前記ケーブルを介して牽引するステップを更に実行する。
本発明によれば、一方の無人飛行体の推力が失われた場合でも、他方の無人飛行体により飛行を継続することができ、送電設備の点検等の業務を効率よく行うことができる。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記環の内側に前記架空電線を収容した状態で前記架空電線に沿って飛行している際、前記2つの無人飛行体のうちの一方の前記無人飛行体の推力が失われた場合に、前記2つの無人飛行体の夫々の前記リング体の前記環の一部を開いて前記2つの無人飛行体を前記架空電線から離脱させるステップ、及び他方の前記無人飛行体が前記一方の無人飛行体を吊り下げたまま飛行するステップ、更に実行する。
本発明によれば、一方の無人飛行体の推力が失われた場合でも、他方の無人飛行体により一方の無人飛行体を安全に回収することができる。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記2つの前記無人飛行体の夫々は、一方の前記無人飛行体の電力供給装置から他方の前記無人飛行体の前記リング開閉装置に電力を供給する。
本発明によれば、他方の無人飛行体が自身のリング開閉装置に電力を供給できない場合でも、他方の無人飛行体のリング開閉装置に一方の無人飛行体から電力を供給することができる。そのため他方の無人飛行体を架空電線から離脱させることができ、他方の無人飛行体を確実に回収することができる。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記無人飛行体は、周囲を撮影する撮影装置を備え、前記無人飛行体が、前記環の内側に架空電線を収容した状態で飛行しつつ前記架空電線を撮影するステップを更に実行する。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記電流発生装置は、貫通型の変流器を用いて構成される。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記2つの無人飛行体のうちのいずれかは、前記飛行制御装置が設けられる台座部と、前記台座部から当該台座部の外周方向に所定長さで延出し、前記推力発生装置が設けられる複数のアームと、前記台座部の下方に延出して設けられる複数の脚支柱と、を備え、前記電流発生装置は、前記複数の脚支柱によって囲まれる空間に、前記環の一部を下方に向けて設けられる。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記2つの無人飛行体のうちのいずれかは、前記飛行制御装置が設けられる台座部と、前記台座部から当該台座部の外周方向に所定長さで延出し、前記推力発生装置が設けられる複数のアームと、を備え、前記電流発生装置は、前記台座部の上方に前記環の一部を上方に向けて設けられる。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記無人飛行体は、前記飛行制御装置が設けられる台座部と、前記台座部から当該台座部の外周方向に所定長さで延出し、前記推力発生装置が設けられる複数のアームと、前記台座部の下方に延出して設けられる複数の脚支柱と、を備え、前記2つの無人飛行体のうちの一方の前記無人飛行体の前記電流発生装置は、前記複数の脚支柱によって囲まれる空間に、前記環の一部を下方に向けて設けられ、前記2つの無人飛行体のうちの他方の前記無人飛行体の前記電流発生装置は、前記台座部の上方に前記環の一部を上方に向けて設けられる。
本発明によれば、例えば、各無人飛行体の夫々に搭載した撮影装置により広い範囲を撮影することができ、多くの情報を効率よく取得することができる。
本発明の他の一つは、上記無人飛行体の制御方法であって、前記電力供給装置は、前記推力発生装置又は前記飛行制御装置に電力を供給する蓄電装置と、前記導電コイルに生じる電流に基づく電力を前記蓄電装置に供給する充電制御装置と、を更に備える。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、飛行距離や飛行時間を確保しつつ無人飛行体を安全かつ効率よく飛行させることができる。
無人飛行体の正面図である。 無人飛行体を正面斜め上方から眺めた斜視図である。 電流発生装置の構造及び原理を説明する図である。 無人飛行体のハードウェア構成(ブロック図)並びに送信機を示す図である。 制御回路が備える機能(ソフトウェア構成)を示す図である。 充電制御装置の構成(ハードウェア構成)を示す図である。 2つの無人飛行体の電力供給装置の接続関係を説明する図である。 自機の充電制御装置と他機の充電制御装置とをケーブルで接続した様子を示す図である。 無人飛行体が飛行しながらリング体の内側に架空電線を収容する手順を説明する図である。 2つの無人飛行体がケーブルで接続された状態のままリング体に架空電線を収容して架空電線に結合している様子を示す図である。 無人飛行体が架空電線の点検を行いつつバッテリを充電している様子を示す図である。 飛行制御処理を説明するフローチャートである。 飛行推力が維持されている無人飛行体が、飛行推力を失って架空電線に吊り下がっている無人飛行体を牽引しつつ飛行を継続する様子を示す図である。 飛行推力が維持されている他方の無人飛行体が、飛行推力を失った無人飛行体を吊り下げて持ち帰る様子を示す図である。 無人飛行体の他の構成を示す図である。 電流発生装置を下部に設けた無人飛行体と電流発生装置を上部に設けた無人飛行体とをケーブルで電気的に接続し、夫々のリング体を架空電線に結合させて両者を編隊飛行させている様子を示す図である。
以下、発明を実施するための形態について説明する。尚、以下の説明において、同一の又は類似する構成について共通の符号を付して説明を省略することがある。
図1及び図2に本発明の一実施形態として説明する無人飛行体3の外観を示している。図1は無人飛行体3の正面図、図2は無人飛行体3を正面斜め上方から眺めた斜視図である。無人飛行体3は、送配電設備の点検(例えば、架空電線、送電鉄塔、電柱等の状態診断(傷、アーク痕、鳥害、接近樹木の有無の確認等))を行う。
無人飛行体3は、例えば、マルチコプタ(バイコプタ(bicopter)トリコプタ(tricopter)、クアッドコプタ(quadcopter)、ヘキサコプタ(hexacopter)、オクトコプタ(octocopter)等)、ヘリコプタ、飛行機、飛行ロボット等である。以下の説明において、無人飛行体3は、遠隔制御による飛行が可能であり、かつ、自律制御機構を備えて自律飛行が可能なクアッドコプタであるものとする。本実施形態では、以下に説明する構成を有する2つの無人飛行体3を編隊飛行させる。
無人飛行体3は、その基本骨格(フレーム)として、台座部31と、台座部31から+y方向を基準として、夫々、45°、135°、225°、315°の角度で水平方向に延出する4つのアーム32と、台座部31の下方(−z方向)に延出して設けられる脚部33(後述の脚支柱331,水平脚332を含む。スキッドとも称される。)と、を備える。アーム32や脚部33は、例えば、筒状(円筒状、角筒状等)やトラス状の部材を用いて構成される。これらは例えば樹脂や金属等を素材として構成される。
台座部31は、上下方向(z軸方向)に複数段の板材を有する構造(本例では上下2段)になっている。脚部33は、台座部31から夫々左右方向(±x軸方向)に開脚しつつ下方に所定長さで延出する2本の脚支柱331と、脚支柱331の下端に固定され水平(y軸方向)に所定長さ(例えば、無人飛行体3の前後方向(y軸方向)の長さ)で延出する水平脚332とを有する。
台座部31の上段には、飛行制御装置250や撮影装置282が設けられている。また台座部31の下段には、バッテリ260(蓄電装置)や後述の充電制御装置82等が設けられている。これらは例えば、両面テープ、面ファスナ、ネジ等を用いて台座部31に固定される。
4つのアーム32の夫々の端部近傍には、その回転軸の方向を上下方向(z軸方向)に向けて動力モータ255(推力発生装置)が設けられている。各動力モータ255の回転軸にはプロペラ271(回転翼)が取り付けられている。各動力モータ255にはモータ制御装置254が接続されている。
台座部31の下方には、台座部31の下段と2本の脚支柱331とで囲まれる空間Sが形成されており、この空間Sに電流発生装置41とリング開閉装置42とが設けられている。
図3は電流発生装置41の構造及び原理を説明する図である。電流発生装置41は、充電制御装置82及びバッテリ260とともに、無人飛行体3の各構成に駆動電力を供給する電力供給装置240を構成する。
同図に示すように、電流発生装置41は、磁性材料からなる環状(リング状)のリング体411と、リング体411に沿って巻回された導電コイル412とを含む。導電コイル412の両端部は充電制御装置82の入力端子に接続される。
リング体411は、その環の内側の孔415に架空電線2を貫通させて収容するように架空電線2に結合する。リング体411が架空電線2に結合した状態では、架空電線2を流れる電流による電磁誘導作用により導電コイル412に電流(誘導電流)が生じ、この電流は充電制御装置82に入力される。
充電制御装置82は、導電コイル412を通じて入力される交流を直流に変換してバッテリ260の充電電流として利用する。尚、このような電流発生装置41の構成は、例えば、既存の貫通型の電源用CT(変流器(Current Transformer))を用いて実現することもできる(例えば、特許文献3,4、非特許文献2を参照)。
リング体411の内側表面は、架空電線2との間の摩擦係数が小さな素材からなる。そのため、無人飛行体3は、リング体411を架空電線2と結合した状態のまま、架空電線2に沿って飛行(移動)することができる。リング体411の形状は必ずしも限定されないが、例えば、環内に収容される架空電線2との間で摩擦が生じにくい形状(例えば、円環状や楕円環状等)とすることが好ましい。
図4に、無人飛行体3のハードウェア構成(ブロック図)並びにユーザが利用する送信機6を示している。同図に示すように、無人飛行体3は、飛行制御装置250、推力発生装置270、電力供給装置240(電流発生装置41、充電制御装置82、バッテリ260)、リング開閉装置42、及び撮影装置282を備える。尚、無人飛行体3の各構成(推力発生装置270、飛行制御装置250、リング開閉装置42、及び撮影装置282)は、電力供給装置240から供給される電力によって動作する。上記各構成への駆動電力の供給は、バッテリ260から行ってもよいし、充電制御装置82から直接行ってもよい。
推力発生装置270は、モータ制御装置254及び動力モータ255を備える。モータ制御装置254(ESC(Electronic Speed Controller)、アンプ等とも称される。)は、例えば、電気抵抗値の大きさの制御やPWM(Pulse Width Modulation)制御によって動力モータ255の回転を制御する。モータ制御装置254は、飛行のための推力を発生する。制御回路251は、各種センサ253から入力される情報に基づき複数の動力モータ255の夫々の回転数を制御することにより、無人飛行体3の動作(姿勢(ピッチ、ロール、ヨー)、移動(前進、後退、左右移動、上昇、下降)等)を制御する。動力モータ255は、電動モータであり、例えば、ブラシレスモータである。尚、推力発生装置270は、エンジン(内燃機関)によるものであってもよい。
飛行制御装置250は、制御回路251、無線通信装置252、各種センサ253、各種インタフェース(以下、各種I/F258と称する。)、及び通信回路259を含む。
制御回路251は、プロセッサ(CPU、MPU等)や記憶装置(RAM、ROM、NVRAM、外部記憶装置等)を含んで構成され、情報処理装置として機能する。制御回路251は、例えば、プロセッサ及び記憶素子が一体的にパッケージングされてマイクロコンピュータ(マイコン)として実現されるものであってもよい。
各種センサ253は、例えば、ジャイロセンサ(角速度センサ)、3軸加速度センサ、気圧センサ、磁気センサ、超音波センサ、深度カメラ(タイムオブフライト(TOF: Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、レーザレーダ(LiDAR: Laser imaging Detection and Ranging)、赤外線深度センサ、超音波センサ等)、GPS信号(GPS:Grobal Positioning System)の受信装置(以下、GPSとも称する。)、感圧センサ、赤外線センサ等である。
ジャイロセンサは、例えば、無人飛行体3の前後左右の傾きや回転の角速度を示す信号を出力する。3軸加速度センサは、例えば、無人飛行体3の加速度(前後左右上下の各方向の加速度)を検出する。気圧センサは、気圧を示す信号を出力する。気圧センサの情報は、例えば、無人飛行体3の高度や昇降速度等を求める際に用いられる。磁気センサは、例えば、無人飛行体3の機軸が現在向いている方位を示す信号を出力する。
超音波センサは、例えば、無人飛行体3と周囲の物体(送配電設備、障害物、地面等)との間の距離を示す信号を出力する。深度カメラは、無人飛行体3の周囲に存在する物体までの距離を示す情報を出力する。
GPS信号の受信装置(GPS)は、無人飛行体3の現在位置を示す情報を出力する。例えば、GPS信号の受信装置(GPS)が受信した、準天頂衛星から送られてくるGPS信号を用いることで、数cm程度の誤差で無人飛行体3の現在位置をリアルタイムに特定することができる。
感圧センサは、例えば、無人飛行体3の脚部33の所定位置に設けられ、無人飛行体3の所定部位が他の物体に接触したことを示す信号を出力する。無人飛行体3は、例えば、感圧センサの信号に基づき自身が送電設備等の外部の物体に接触したことを検知し、物体を回避したり物体から離脱するための飛行制御を行う。
無線通信装置252は、遠隔地に存在する送信機6と直接的又は間接的に無線通信する。無線通信装置252は、送信機6から送られてくる無線信号を受信し、受信した無線信号の内容を制御回路251に入力する。送信機6は、無人飛行体3から送られてくる映像をリアルタイムに表示する映像受信表示装置(FPV(First Persons View)装置等)を備えていてもよい。
各種I/F258は、ユーザからの情報の受け付けやユーザへの情報提供を行うためのインタフェースであり、例えば、プッシュボタン、スイッチ、タッチパネル、LED、スピーカ等を含む。
通信回路259は、無人飛行体3の他の構成(モータ制御装置254、充電制御装置82、リング開閉装置42、撮影装置282等)と通信するための回路(SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter-Integrated Circuit),RS−232CやUSB(Universal Serial Bus)等)により通信する回路等)を含む。
バッテリ260は、例えば、リチウムポリマー二次電池、電気二重層キャパシタ(電気二重層コンデンサ)、リチウムイオン二次電池等である。バッテリ260の端子間電圧は充電制御装置82から制御回路251に通知され、制御回路251は上記端子間電圧に基づきバッテリ260の残量を把握する。
リング開閉装置42は、リング体411を架空電線2に装着する際にリング体411の開閉制御(リング体411の環の孔415に架空電線2を出し入れするための、リング体411の環の一部に設けられる導入口416の開閉制御)を行うための機構(制御回路251によって制御されるサーボモータ、機械式開閉機構等)を含む。本例ではリング体411は半円状の左右一対の部材からなり、リング開閉装置42は、リング体411を二つ割れさせることによりリング体411の下方側に架空電線2の導入口416を形成する構造である。
撮影装置282は、例えば、カメラ(ビデオカメラやデジタルカメラ)、カメラ制御機構、カメラの撮影方向を一定に保つためのジンバル(Gimbal)(2軸ジンバル、3軸ジンバル等)、地上局と通信するための通信装置等を含む。撮影装置282は、点検対象(架空電線2や送電鉄塔等)である物体の映像を撮影し、撮影した映像(映像データ)を地上局に無線伝送する。尚、地上局では、例えば、無人飛行体3から受信した映像について、画像処理やAI(Artificial Intelligence)による解析等を行って点検対象の状態を把握する。撮影装置282は、撮影した映像(映像データ)を記録媒体に記録(録画)する機能を備えていてもよい。
図5に、制御回路251が備える機能(ソフトウェア構成)を示している。同図に示すように、制御回路251は、姿勢制御部511、操舵制御部512、飛行制御部513、リング開閉装置制御部515、及び撮影装置制御部516を備える。これらの機能は、例えば、制御回路251のプロセッサが、制御回路251の記憶装置に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
また同図に示すように、制御回路251は、地図情報531及び飛行経路532を記憶する。地図情報531は3次元の地図情報を含む。飛行経路532は、出発地点から最終の着陸地点までを結ぶ経路(点検ルートを含む経路)を示す情報を含む。
姿勢制御部511は、各種センサ253から入力される信号に応じてモータ制御装置254(動力モータ255)を制御して無人飛行体3の姿勢制御を行う。
操舵制御部512は、無線通信装置252から入力される信号に応じてモータ制御装置254(動力モータ255)を制御し、無人飛行体3の動作(移動、回転、上昇、下降等)を制御する。
飛行制御部513は、各種センサ253から取得される情報に基づき推力発生装置270を制御して無人飛行体3の自律的な飛行制御を行う。この自律的な飛行制御は、例えば、AI技術を利用して自動又は半自動で行われるものであってもよい。手動制御等の受動的な制御時、飛行制御部513は、無線通信装置252が受信した送信機6からの指示に応じて推力発生装置270を制御することにより無人飛行体3の飛行姿勢や動作を制御する。
飛行制御部513は、各種センサ253から入力される信号(例えば、GPS信号)に基づき、予め設定された飛行経路(出発地点、点検ルート、及び各着陸地点を結ぶ飛行経路)に沿って無人飛行体3を飛行させる。飛行経路は、手動設定されたものでもよいしAI技術等を用いて自動設定されたものでもよい。また飛行制御部513は、各種センサ253から入力される信号に基づき、架空電線2との間の距離を高精度かつリアルタイムに把握する。
リング開閉装置制御部515は、リング開閉装置42の開閉を制御(例えば、リング開閉装置42のサーボモータを制御)する。
撮影装置制御部516は、撮影装置282の動作(撮影の開始や停止、撮影方向、ズーム倍率制御等)を制御する。
図6に図4に示した充電制御装置82の詳細な構成を示している。図4にも示しているように、充電制御装置82は、2つの無人飛行体3が後述する編隊飛行を行う際に他の無人飛行体3(以下、他機とも称する。)の充電制御装置82と通信する機能、及び自機のバッテリ260の電力を他機に供給する機能を備える。図6に示すように、充電制御装置82は、充電制御回路811、及び通信回路812を備える。
図7は2つの無人飛行体3(自機と他機)の電力供給装置240の接続関係を説明する図である。同図に示すように、自機の充電制御装置82と他機の充電制御装置82とは、制御/通信線及び電力供給線を含むケーブル(以下、ケーブルCと称する。)によって電気的に接続されている。本実施形態では、このように2つの無人飛行体3がケーブルCで接続された状態のまま編隊飛行を行う。ケーブルCは、無人飛行体3の飛行制御や姿勢制御に与える影響を抑えるために、柔軟な素材で構成されていることが好ましい。また後述するように、一方の無人飛行体3が障害等により推力を失った場合に他方の無人飛行体3が一方の無人飛行体3を吊り下げることができるよう、ケーブルCは容易に切断しない十分な強度を有するものであることが好ましい。またケーブルCの傷みの軽減やケーブルCが他の物体に接触して他の物体を傷つけてしまうのを防ぐため、ケーブルCは、例えば、蛇腹ホース等のカバーで覆うようにしてもよい。
図6に戻り、充電制御回路811は、自機及び他機のバッテリ260の充電を効率よく行うための回路、自機及び他機のバッテリ260の端子間電圧の監視回路、各種保護回路等を備える。充電制御回路811は、自機又は他機のバッテリ260の端子間電圧を監視しつつ受電電力を自機又は他機のバッテリ260に効率よく供給することにより、自機又は他機のバッテリ260の充電を行う。充電制御回路811は、例えば、CVCC(Constant Voltage. Constant Current)方式の制御を行いつつ自機又は他機のバッテリ260を充電する。充電制御回路811は、電流発生装置41から供給される電力により自機又は他機のバッテリ260を充電する。また充電制御回路811は、自機のバッテリ260の電力により他機のバッテリ260を充電することもできる。
通信回路812は、自機の飛行制御装置250の通信回路259や他機の充電制御装置82と通信する。充電制御回路811は、通信回路812を介して自機又は他機のバッテリ260の情報を制御回路251に伝達する。また充電制御回路811は、通信回路812を介して他機のバッテリ260の端子間電圧を取得する。
図8に自機の充電制御装置82と他機の充電制御装置82とをケーブルCで接続した様子を示す。尚、一方の無人飛行体3が他方の無人飛行体3の飛行制御や姿勢制御に与える影響を抑えるため、無人飛行体3の飛行中はケーブルCが常時緊張しない状態に維持することが好ましい。例えば、各無人飛行体3が夫々各種センサ253の情報を利用して精密な位置制御を行うことにより、ケーブルCを弛ませた状態で編隊飛行するようにする。
[架空電線との結合]
2つの無人飛行体3は、ケーブルCで接続された状態を維持したまま編隊飛行して架空電線2の上方から架空電線2に近づき、夫々のリング体411の環の孔415に架空電線2を収容して編隊飛行を維持したまま架空電線2と結合する。
図9は、2つの無人飛行体3の夫々が飛行しながらリング体411の内側に架空電線2を収容する手順を説明する図である。無人飛行体3は、まず(a)に示すように、架空電線2に上方から近づく。続いて(b)に示すように、無人飛行体3は、リング体411の環の一部を開いて下降し、リング体411の孔415に架空電線2を収容する。そして無人飛行体3は(c)に示すようにリング体411を閉じて架空電線2と結合する。
図10に示すように、2つの無人飛行体3は、ケーブルCで接続された状態のまま飛行して架空電線2に近づき、リング体411に架空電線2を収容して架空電線2に結合する。
図11に示すように、2つの無人飛行体3は、架空電線2に結合した後、いずれも架空電線2を流れる電流による電磁誘導作用により生じる電流によりバッテリ260を充電しつつ架空電線2が延出する方向に沿って飛行し、架空電線2等の点検(例えば、点検対象である送配電設備や周辺状況の撮影)を行う。
尚、架空電線2に沿った編隊飛行中、2つの無人飛行体3は、夫々各種センサ253から取得される情報に基づき、架空電線2からの離隔距離や他機との間の距離が適正位置になるようにリアルタイムに制御する。
前述したように、リング体411の内側表面は、架空電線2との間の摩擦係数が小さな素材からなるので、2つの無人飛行体3はいずれも架空電線2に沿ってスムーズに移動することができる。尚、このように2つの無人飛行体3が架空電線2に結合した状態において、例えば、バッテリ260の不足や故障により浮力が失われたり突風が吹いた場合でも、リング体411が架空電線2に掛かっているので落下したり飛行ルートを逸脱してしまうようなことはない。
2つの無人飛行体3は、送電鉄塔等の飛行の妨げとなる物体が近づいてくると、夫々図9に示した手順を逆に辿ることによりリング体411を架空電線2の結合を解いて架空電線2から離脱する。
[飛行制御処理]
図12は、ケーブルCで接続された2つの無人飛行体3が、点検のための編隊飛行に際して行う処理(以下、飛行制御処理S1200と称する。)を説明するフローチャートである。以下、同図とともに飛行制御処理S1200について説明する。
同図に示すように、まず出発地において、2つの無人飛行体3は、ユーザの登録操作等により飛行経路532を記憶し(S1211)、地上に設けられている充電設備を利用してバッテリ260の充電(飛行前充電)を行う(S1212)。尚、飛行経路532の設定に際し、ユーザは、編隊飛行中における2つの無人飛行体3の間隔を設定する。
続いて、2つの無人飛行体3は、ケーブルCで接続された状態のまま編隊飛行しつつ出発地を離陸し、飛行経路532に沿って編隊飛行を開始する(S1213)。飛行中、各無人飛行体3は、GPS等の各種センサ253の情報に基づきリアルタイムに自身の現在位置を把握し、架空電線2に接近したか否かを判定する(S1214)。2つの無人飛行体3は、例えば、現在位置と架空電線2までの距離が予め設定された距離以下となった場合に架空電線2に接近したと判定する。
2つの無人飛行体3は、架空電線2に接近したと判定すると(S1214:YES)、図9に示した前述の手順によりリング体411を架空電線2に結合する(S1215)。
続いて、2つの無人飛行体3は、各種センサ253から取得される情報に基づき架空電線2に沿って飛行を開始し、送配電設備の点検(架空電線2の撮影及び撮影した映像(映像データ)の地上局への送信等)を開始する(S1216)。尚、このとき、例えば、2つの無人飛行体3の撮影範囲がなるべく異なる範囲になるように撮影装置282を設定して同時に広範囲を撮影できるようにしておくことで、撮影時間を短縮して効率よく撮影を行うことができる。
尚、飛行中にバッテリ切れや故障等の何らかの異常が生じて無人飛行体3が飛行に必要な推力を失った場合でも、当該無人飛行体3のリング体411は架空電線2に結合したままであるので、当該無人飛行体3は架空電線2に吊り下がった状態となる。
図13に示すように、一方の無人飛行体3に何らかの異常が生じて無人飛行体が飛行に必要な推力を失った場合には、例えば、飛行推力が維持されている他方の無人飛行体3が、架空電線2に吊り下がった一方の無人飛行体3とケーブルCにより接続した状態のまま、一方の無人飛行体3を牽引しつつ飛行を継続することにより、送配電設備の点検等の業務を継続して遂行することができる。またこのような場合には、例えば、他方の無人飛行体3の電力供給装置240がケーブルCを介して一方の無人飛行体3に電力を供給することにより、一方の無人飛行体3を充電して飛行可能な状態に復帰させる(復帰を試みる)ようにしてもよい。
また例えば図14に示すように、このような場合に、他方の無人飛行体3が送配電設備の点検を中止し、リング体411と架空電線2との結合を解除して架空電線2から離脱し、故障した一方の無人飛行体3を吊り下げて着陸場に持ち帰るようにしてもよい。尚、この場合は一方の無人飛行体3についてもリング体411と架空電線2との結合を解除する必要があるが、そのために必要な電力(リング開閉装置42を動かすための電力)や送信機6と通信するための電力(送信機6からリング開閉装置42を遠隔操作することを想定)は、他方の無人飛行体3からケーブルCを介して供給することもできる。
図12に戻り、点検中、2つの無人飛行体3は、架空電線2に沿って編隊飛行しつつ、架空電線2から離脱するタイミングが到来したか否かをリアルタイムに判定する(S1217)。尚、架空電線2から離脱するタイミングは、例えば、無人飛行体3が障害物(送電鉄塔、難着雪リング、捻れ防止ダンパ等)に接近した場合や、現在位置が予め飛行経路532に設定されている点検対象区間の点検が終了した場合等に到来する。
架空電線2から離脱するタイミングが到来すると(S1217:YES)、2つの無人飛行体3は夫々リング体411を開いて架空電線2から離脱する(S1218)。架空電線2から離脱するタイミングが到来していなければ(S1217:NO)、2つの無人飛行体3はそのまま架空電線2に沿って飛行を続ける。
続いて、2つの無人飛行体3は、帰投のタイミングが到来したか否かを判定する(S1219)。尚、帰投のタイミングは、例えば、予定されていた全ての点検作業が終了した場合や何らかの障害が発生した場合、地上局から帰投指示を受信した場合等に到来する。
帰投のタイミングが到来していなければ(S1219:NO)、処理はS1214に戻り、2つの無人飛行体3は点検のための飛行を続ける。帰投のタイミングが到来していれば(S1219:YES)、処理はS1220に進み、2つの無人飛行体3は帰投のための飛行を開始し(S1220)、着陸地の上空に到達すると着陸のための制御を行って着陸地に着陸する(S1221)。
以上詳細に説明したように、本実施形態の構成及び方法によれば、無人飛行体3は、飛行しながら架空電線2から電力供給を受けることができ、飛行距離や飛行時間を延ばすことができる。そのため、例えば、充電ステーション等にアクセスすることなく、無人飛行体3を長距離又は長時間にわたって飛行させることができ、送配電設備の点検等の作業を効率よく行うことができる。またバッテリ260の残量不足や故障により浮力を失った場合や突風が発生した場合にはリング体411が架空電線2に掛かるので無人飛行体3が落下したり飛行ルートを逸脱してしまうのを防ぐことができ、無人飛行体3を安全に飛行させることができる。このように本実施形態の構成及び方法によれば、飛行距離や飛行時間を確保しつつ安全に無人飛行体3を飛行させることができる。
また本実施形態の構成及び方法を、例えば、架空電線2を「道しるべ」として利用する「ドローンハイウェイ構想」に適用した場合には、架空電線2に沿って飛行しながらバッテリ260を充電することができ、無人飛行体3を効率よく安全に遠方まで飛行させることができる。
また一方の無人飛行体3の電力が不足する場合は他方の無人飛行体3から電力を供給することができる。また複数の無人飛行体3を編隊飛行させることで一度に多くの業務を効率よく遂行することができる。このように本実施形態の構成及び方法によれば、飛行距離や飛行時間を確保しつつ安全かつ効率よく無人飛行体3を飛行させることができる。
ところで、以上の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また上記実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、以上の実施形態では、無人飛行体3は架空電線2の上方から近づいてリング体411を架空電線2に結合する構成であったが、例えば、図15に示すように、電流発生装置41を無人飛行体3の上部に設け、飛行しつつ架空電線2の下方から架空電線2に近づいてリング体411を架空電線2に結合する構成としてもよい。このようにすれば、例えば、架空電線2の下方側から撮影を行うことができる。
また例えば、図16に示すように、電流発生装置41を下部に設けた無人飛行体3と電流発生装置41を上部に設けた無人飛行体3とをケーブルCで電気的に接続し、夫々のリング体411を架空電線2に結合させて両者を編隊飛行させるようにしてもよい。この場合、例えば、両者に搭載した撮影装置282により、架空電線2を異なる方向から撮影することができ、多くの情報を効率よく取得することができる。
また以上の実施形態では、2つの無人飛行体3をケーブルCで連結して編隊飛行させているが、より多くの無人飛行体3をケーブルCで連結して編隊飛行させてもよい。
また上記の各構成、機能部、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、またはICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
上記の各図において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ずしも実装上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。例えば、実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
以上に説明した実施形態における各種機能部の配置形態は一例に過ぎない。各種機能部の配置形態は、ハードウェアやソフトウェアの性能、処理効率、通信効率等の観点から最適な配置形態に変更し得る。
2 架空電線、3 無人飛行体、6 送信機、C ケーブル、41 電流発生装置、42 リング開閉装置、82 充電制御装置、240 電力供給装置、250 飛行制御装置、251 制御回路、260 バッテリ、270 推力発生装置、282 撮影装置、411 リング体、412 導電コイル、415 孔、416 導入口、513 飛行制御部、515 リング開閉装置制御部、811 充電制御回路、812 通信回路、S1200 飛行制御処理

Claims (10)

  1. 推力発生装置と、
    前記推力発生装置を制御する飛行制御装置と、
    環の一部を開閉可能な環状のリング体、及び前記リング体に巻回された導電コイルを有する電流発生装置と、
    前記リング体の前記環の一部を開閉するリング開閉装置と、
    前記導電コイルに生じる電流に基づく電力を前記推力発生装置又は前記飛行制御装置に供給する電力供給装置と、
    を備えた無人飛行体の制御方法であって、
    2つの前記無人飛行体を、一方の前記無人飛行体の前記電力供給装置が他方の前記無人飛行体の前記電力供給装置に電力を供給可能な状態となるようにケーブルを介して電気的に接続し、
    前記2つの無人飛行体が、
    前記状態を維持したまま編隊飛行して架空電線に接近するステップ、
    飛行しつつ夫々の前記リング体の前記環の一部を開いて夫々の前記環の内側に架空電線を収容するステップ、
    飛行しつつ夫々の前記環の一部を閉じるステップ、及び、
    前記架空電線を流れる電流の電磁誘導作用により前記導電コイルに生じる電流に基づく前記電力を前記推力発生装置又は前記飛行制御装置に供給するステップ、
    前記環の内側に前記架空電線を収容した状態で前記架空電線に沿って飛行するステップ、
    を実行する、無人飛行体の制御方法。
  2. 請求項1に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記環の内側に前記架空電線を収容した状態で前記架空電線に沿って飛行している際、前記2つの無人飛行体のうちの一方の前記無人飛行体の推力が失われた場合に、当該無人飛行体を、前記他方の前記無人飛行体が前記ケーブルを介して牽引するステップを更に実行する、
    無人飛行体の制御方法。
  3. 請求項1に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記環の内側に前記架空電線を収容した状態で前記架空電線に沿って飛行している際、前記2つの無人飛行体のうちの一方の前記無人飛行体の推力が失われた場合に、前記2つの無人飛行体の夫々の前記リング体の前記環の一部を開いて前記2つの無人飛行体を前記架空電線から離脱させるステップ、及び
    他方の前記無人飛行体が前記一方の無人飛行体を吊り下げたまま飛行するステップ、
    を更に実行する、無人飛行体の制御方法。
  4. 請求項1に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記2つの前記無人飛行体の夫々は、一方の前記無人飛行体の電力供給装置から他方の前記無人飛行体の前記リング開閉装置に電力を供給する、
    無人飛行体の制御方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記無人飛行体は、周囲を撮影する撮影装置を備え、
    前記無人飛行体が、前記環の内側に架空電線を収容した状態で飛行しつつ前記架空電線を撮影するステップを更に実行する、
    無人飛行体の制御方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記電流発生装置は、貫通型の変流器を用いて構成される、
    無人飛行体の制御方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記2つの無人飛行体のうちのいずれかは、
    前記飛行制御装置が設けられる台座部と、
    前記台座部から当該台座部の外周方向に所定長さで延出し、前記推力発生装置が設けられる複数のアームと、
    前記台座部の下方に延出して設けられる複数の脚支柱と、
    を備え、
    前記電流発生装置は、前記複数の脚支柱によって囲まれる空間に、前記環の一部を下方に向けて設けられる、
    無人飛行体の制御方法。
  8. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記2つの無人飛行体のうちのいずれかは、
    前記飛行制御装置が設けられる台座部と、
    前記台座部から当該台座部の外周方向に所定長さで延出し、前記推力発生装置が設けられる複数のアームと、
    を備え、
    前記電流発生装置は、前記台座部の上方に前記環の一部を上方に向けて設けられる、
    無人飛行体の制御方法。
  9. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記無人飛行体は、
    前記飛行制御装置が設けられる台座部と、
    前記台座部から当該台座部の外周方向に所定長さで延出し、前記推力発生装置が設けられる複数のアームと、
    前記台座部の下方に延出して設けられる複数の脚支柱と、
    を備え、
    前記2つの無人飛行体のうちの一方の前記無人飛行体の前記電流発生装置は、前記複数の脚支柱によって囲まれる空間に、前記環の一部を下方に向けて設けられ、
    前記2つの無人飛行体のうちの他方の前記無人飛行体の前記電流発生装置は、前記台座部の上方に前記環の一部を上方に向けて設けられる、
    無人飛行体の制御方法。
  10. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無人飛行体の制御方法であって、
    前記電力供給装置は、
    前記推力発生装置又は前記飛行制御装置に電力を供給する蓄電装置と、
    前記導電コイルに生じる電流に基づく電力を前記蓄電装置に供給する充電制御装置と、
    を更に備える、
    無人飛行体の制御方法。
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