JP6953817B2 - 液体を吐出する装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出する装置に関する。
記録ヘッドからインク等の記録液の液滴を吐出して画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置が知られている。この画像形成装置は記録ヘッドから液滴を吐出するという構造の為、液滴の一部が飛翔中に分離したり、記録媒体へのインク着弾時の跳ね返りなどによって記録媒体に着弾しない液滴としてのインクミストとなる。このインクミストは、機内を飛散し、結果的に画像形成装置の内部に付着したり、外装の隙間を通り機外へ放出される。画像形成装置の内部/外部に付着したインクミストは汚れとなり、ユーザーが触れたときに手指や衣服を汚したり、画像形成装置が設置された周囲を汚すという不具合をもたらす。
さらに、インクミストが画像形成装置内部の反射型や透過型の光学センサや、エンコーダ等に付着して検知精度を低下させるという問題がある。
特許文献1(特開2003−103857公報)には、記録ヘッドの噴射側に対向配置した搬送ベルトを高電圧により帯電させて電界を形成することで搬送ベルトに記録媒体を吸着させて搬送する静電吸着ベルト方式の搬送装置を備えたインクジェット記録装置が開示されている。
しかし、インクミストが帯電した搬送ベルトに吸着されて搬送ベルトを汚損するという問題があった。
本発明は、浮遊液体の回収部材以外の部材、特に浮遊液体を付着させたくない帯電部材への浮遊液体の付着量を大幅に減らすことを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えて往復移動するキャリッジと、前記キャリッジの移動領域に面して配置され、浮遊液体を回収する帯電した回収部材と、陥没されている陥没部を有する搬送ベルトと、前記陥没部に配置され、前記搬送ベルトの前記キャリッジに対向する対向領域を一定の極性に帯電させる帯電部材と、を備えたことを特徴とする。



本発明によれば、浮遊液体の回収部材以外の部材、特に浮遊液体を付着させたくない帯電部材への浮遊液体の付着量を大幅に減らすことができる。
本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置を備えた画像形成装置の一例としてのインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 インクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図である。 インクミストの発生原理について説明する図である。 (a)は静電吸着搬送ベルトの構成図、(b)は静電吸着搬送ベルトにおける交番帯電について説明する図である。 キャリッジの走査領域、即ち印字領域についての説明図である。 静電吸着搬送ベルトの帯電によるインクミストの発生状況についての説明図である。 キャリッジの走査により発生する気流とインクミスト回収部材の配置についての説明図である。 中性インクミストの発生防止対策を備えたインクジェット記録装置の第1の実施形態を示す概略構成説明図である。 中性インクミストの発生防止対策を備えたインクジェット記録装置の第2の実施形態を示す概略構成説明図である。 中性インクミストの発生防止対策を備えたインクジェット記録装置の第3の実施形態を示す概略構成説明図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<画像形成装置の基本構成>
図1は本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置を備えた画像形成装置の一例としてのインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。
本発明では、液体を吐出する装置における浮遊微細液滴としてのインクミストの回収に際して、液体吐出ヘッドとしての記録ヘッドを担持するキャリッジの往復運動によって機内に発生する気流に合わせて、電力が入力されたときに作動して気流中に浮遊しているインクミストを回収するインクミスト回収部材を、適当な数だけ適当な箇所に配置し、キャリッジ、及び記録ヘッドの動作に応じてインクミスト回収部材へ印加する電圧のオンオフ切替え、電圧値、オンオフタイミング等を制御するようにしている。
なお、本実施形態、及び以下の全ての実施形態では液体を吐出する装置をインクジェット記録装置として説明する。但し、UVインク、可食インク、前処理液等の液体であればどのような液体にも適用可能である。
具体的には、液体とは、記録ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下のなるものが好ましい。
液体吐出ヘッドは、その一例としての記録ヘッドを用いて説明する。
インクミスト回収部材は、略称である回収部材と表現する。
本発明に係る液体を吐出する装置は、インクジェット記録装置のみに適用されるものではなく、あらゆる種類の液体、粉体、粒体等の流体を使用した画像形成装置に適用することができる。
インクジェット記録装置100は、記録媒体である用紙P上に画像を形成する画像形成部101と、画像形成部に用紙Pを供給する給紙部120と、給紙部からの用紙を画像形成部101に搬送する用紙搬送部130と、画像形成部101において画像が記録、形成された用紙Pをストックする排紙トレー等の排紙部140と、を概略備えている。
給紙部120は、用紙Pを積載する用紙トレー121と、用紙積載部から用紙を1枚ずつ分離給送する給紙コロとしての半月コロ123と、半月コロに対向して配置され摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド124を備え、この分離パッドは給紙コロ側に付勢されている。
給紙部120から給紙された用紙を記録ヘッド165の下方側で搬送するための搬送部130は、用紙を静電吸着して搬送するための静電吸着式搬送ベルトとしての搬送ベルト131と、略鉛直上方に送られる用紙を略90°方向転換させて搬送ベルト上に倣わせるための搬送ガイド135と、押さえ部材で搬送ベルト側に付勢された先端加圧コロ136とを備えている。また、搬送ベルト表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ138を備えている。
搬送ベルト131は無端状ベルトであり、搬送ローラ132とテンションローラ133との間に掛け渡されてベルト搬送方向に周回する。帯電ローラ138は、搬送ベルトの表層に接触し、搬送ベルトの回動に従動して回転するように配置されている。
搬送ベルトの移動量は、搬送ローラと同軸上にあるロータリーエンコーダ132aの回転を監視することで管理される。
また、機内には浮遊するインクミストを静電吸着するために帯電される図示しないインクミスト回収部材が配置されている。
さらに、記録ヘッド165で記録された用紙を排紙するための排紙部140は、搬送ベルトから用紙を分離するための分離爪141と、排紙ローラ142とを備え、排紙ローラの下方に排紙トレー143を備えている。
次に、図2はインクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図である。
図2中の点線内部が制御基板の構成要素を示しており、点線外部が制御基板に接続されるユニット、具体的には電源、各種制御対象物、センサ等を示す。
制御基板222は、電源から電力の供給を受ける電源回路を備える。制御基板222は、インクジェット記録装置100に必要な情報の入力及び表示を行なうための操作パネルと接続されている。制御基板では、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介してHOST I/Fで受信する。そして、制御手段としてのCPUは、HOST I/Fに含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、CPUにて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行なってヘッド制御部に画像データを転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROMにフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしても良い。
ヘッド制御部は、記録ヘッドの1行分に相当する画像データ、即ちドットパターンデータを受け取ると、この1行分のドットパターンデータを、クロック信号に同期して、キャリッジにシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をキャリッジに送出する。
ヘッド駆動部は、ROMに格納された駆動波形、即ちヘッド駆動信号のパターンデータ読み取り、駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器、即ちDACを含む波形生成回路及びアンプ等で構成される駆動波形発生回路を含む。
キャリッジ160と呼ばれるヘッド搭載部には、ヘッド制御部からのクロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をヘッド制御部からのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路としてのレベルシフタと、このレベルシフタでオン/オフが制御されるスイッチ手段としてのアナログスイッチアレイ等を含む。そして、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的にキャリッジ内に搭載される記録ヘッドのアクチュエータ手段に印加して記録ヘッドを駆動する。
さらに、CPUはA/D変換するA/D変換器、つまりADCを介してセンサの検知信号を受ける。
主走査、副走査モータ、供給モータ駆動部はCPUからの命令信号により主走査モータ、副走査モータに対し駆動信号を送りモータを励磁することでモータを駆動し、モータの動きをエンコーダセンサで読み取り読み取った結果をCPUにフィードバックすることでモータの回転数を制御している。
副走査モータの駆動に対応して副走査エンコーダ132aから出力されるパルス数によって搬送ベルトの搬送量を管理し、一定の搬送量毎に高圧回路へ制御信号を出力することで、高圧回路で生成する高圧の極性を反転させる。
<実施形態の前提となる事項の説明>
次に、図3によりインクミストの発生原理について説明する。
インクミストの発生の主な原因としては、記録ヘッド165のノズル166からの吐出時の液滴の後端切れによるものと、紙面への着弾後の跳ね返りによるものとを挙げることができる。インクミストの発生時に一様な電界が存在すると、元の液滴が電気的に中性であってもインクミストの電荷の分布は静電誘導の作用により一方向に偏ったものとなる。即ち、搬送ベルト131側が正の電荷を帯びている場合には、液滴の搬送ベルト側部位には負の電荷が誘起され、液滴の搬送ベルトと反対側部位には正の電荷が誘起される。
液滴、即ち主滴から分離するインクミストは正側に帯電した液滴の一部なので、インクミストは正に帯電している。すなわち、インクミストは電気的に中性ではなくなる。従って、インクミストは正に帯電した搬送ベルトに対し斥力が働き、図3の上方向、即ち記録ヘッド側に舞い上がり浮遊することとなる。
次に、図4(a)は静電吸着搬送ベルトの構成図、(b)は静電吸着搬送ベルトにおける交番帯電について説明する図である。
搬送ベルト131は搬送ローラ132が回転することで時計周りに回転すると同時に、帯電ローラ138に高圧の方形波を交互に掛けることにより、搬送ベルト上の絶縁層にプラスとマイナスの電荷が交互に印加され搬送ベルト上に交番電界が形成される(図4(b))。交番電界が形成された搬送ベルト131上に用紙Pが到達すると用紙中の電荷が搬送ベルト上の電界に引き寄せられることにより吸着力を生じる。
図5はキャリッジの走査領域、即ち印字領域についての説明図である。
キャリッジ160は用紙の搬送方向、即ち図5の紙面と直交する方向と直交する方向、即ち図5の紙面の左右方向に移動し、往復に走査する。
図5ではキャリッジ160が中間位置にある状態を示しており、キャリッジは回収部材支持部材としての外装の左右側板167、168の範囲内で左右何れの方向にも移動することができる。一般的にキャリッジには用紙を検知するための反射型光学センサ160aと、エンコーダセンサ160bとが搭載されている。反射型光学センサ160aにより用紙による反射光を検出することで用紙端部を識別し、エンコーダセンサ160bによるカウントで用紙端部からの距離、即ち主走査方向位置を特定する。反射型光学センサで正しく用紙端部を検出するには、用紙を吸着している搬送ベルト表面と検出対象である用紙との間に十分な反射率差が存在していることが必要である。
本例では、インクミスト回収部材を支持する回収部材支持部材を、外装を構成する左右側板167、168として説明したが、外装と関係なく装備される別の部材であってもよい。
なお、走査領域は、印字領域と同等の範囲である。
図6は静電吸着搬送ベルトの帯電によるインクミストの発生状況についての説明図である。
静電吸着搬送中にプラス(+)に帯電している搬送ベルト131と記録ヘッド165との間の電界により、吐出された主滴としてのインクはベルトの帯電極性とは逆極性(−)に帯電する。その為、図3で説明した通り、正に帯電したインクミストが発生する。
静電吸着式の搬送ベルト131は交番帯電により周期的に極性を変えるため、正帯電の状態と負帯電の状態が交互に生じる。このため、静電吸着式搬送ベルトの極性の変化に応じて、正に帯電したインクミストが発生する状況と、負に帯電したインクミストが発生する状況が交互に出現する。
次に、図7はキャリッジの走査により発生する気流とインクミスト回収部材の配置についての説明図である。
キャリッジの主走査方向の左右両側に夫々位置する側板167、168には夫々インクミスト回収部材200、210が配置されている。各インクミスト回収部材200、210は、夫々対を成す回収電極200a、200b、回収電極210a、210bを備えており、回収電極200a、200b間、回収電極210a、210b間で夫々電界を形成する。
キャリッジ160が空気中を往路方向へ動く過程においては、スリップストリームの原理からキャリッジの移動方向先方、即ち前方にあった空気が、キャリッジが元いた位置、即ち移動方向後方に移動する。このため、キャリッジの移動によって発生する気流はキャリッジの前方、即ち移動方向先方向からキャリッジの後方、即ち移動方向の逆側に流れる気流となる。
このようにインクミストはキャリッジの走査方向への移動によって発生した気流に乗り機内を飛翔する。このように飛翔するインクミストを効率的に回収するため、ミスト回収部材を気流の通り道に配置する。
搬送ベルト131が交番帯電することにより発生した正帯電のインクミストと負帯電のインクミストとは静電気力により引き合って結合し、電気的に中性なインクミストを生成する。中性インクミストは回収部材を帯電させても回収することができず、意図しない場所に中性インクミストが吸着されてしまい、機器の誤動作を引き起こす。
図3乃至図7による以上の説明事項は、搬送ベルトを交番帯電させた場合の問題点等の理解に資するためのものであり、以下に説明する本発明の各実施形態の前提となる比較例である。
<第1の実施形態:中性インクミストの発生防止対策>
図8は中性インクミストの発生防止対策を備えたインクジェット記録装置の第1の実施形態を示す概略構成説明図である。
また、図8は、印字領域手前、かつ搬送ベルトの下側に配置した帯電ローラにより搬送ベルトの帯電極性を同一にし、発生するインクミストの極性を統一する方式について説明する図である。
本実施形態に係るインクジェット記録装置100は、記録ヘッド165を備えて往復移動するキャリッジ160と、キャリッジの移動により生じた気流に対応した位置に配置され、電圧が印加されると浮遊液体を回収するインクミスト回収部材200と、搬送ベルト131と、少なくともキャリッジの印字領域と対向する搬送ベルト側の領域である対向領域Lを一定の極性に帯電させる帯電部材300と、を備えている点が特徴的である。
帯電部材300は、搬送ベルト側の対向領域Lを一定の極性に帯電させることにより、浮遊するインクミストの極性を統一させる機能を有している。
これにより、異極に帯電したインクミストが浮遊することに起因する中性インクミストの発生量を減らし、中性インクミストの付着に起因した機器の誤動作等を防ぐことができる。
本例ではインクミストの極性統一用の帯電部材は帯電ローラ300であり、帯電ローラ300は高圧回路1から電圧を印加されることにより帯電し、接触する搬送ベルト面を帯電ローラと同電位に帯電させる手段である。帯電ローラ300は交番帯電用の帯電ローラ138とは別個のものであり、帯電ローラ138には高圧回路2から電圧が印加される。
本例では、インクミスト極性統一用の帯電ローラ300は、印字領域と対向する対向領域Lの搬送方向上流側、即ち手前側、かつ搬送ベルト131のキャリッジとは反対側、即ち下面側に配置されている。帯電ローラ300により対向領域Lとそれよりも下流側の搬送ベルト部分の帯電極性を同一にすることにより、搬送ベルトの極性により決定されるインクミストの極性を統一することができる。本例における帯電ローラ300により帯電されるのは、図示のように搬送ベルト131の下面側、即ち下層側の帯電層131aである。
回収電極としての回収部材200は例えば搬送ベルト131の搬送方向と直交する方向の両側面に設けられる。なお、回収部材200はキャリッジの搬送方向両側、その他のどのような箇所に配置してもよい。
本実施形態では、制御手段であるCPUが高圧回路1を制御して印字領域の搬送方向上流側に配置した帯電ローラ300からの電界により搬送ベルトの適所を同電位に帯電させることにより、対向領域Lよりも下流側の搬送ベルト部分の帯電極性を正、もしくは負のどちらかに統一する。印字領域内で発生するインクミストの極性はインクノズル166直下の搬送ベルトの極性によって決定される為、帯電ローラ300により搬送ベルトの帯電極性を統一することで機内に発生するインクミストの極性を統一することができる。
それにより中性インクミストの発生を抑制することができるため、回収部材200によるインクミスト回収効率を向上させることができ、結果として機内の意図しない箇所への中性インクミストの付着を防ぐことができる。
この際、回収部材200の帯電極性を対向領域Lの極性(例えば、負)とは逆の極性である正に帯電させることにより、対向領域Lと同極性(負)に帯電するインクミスト(図3参照)を回収部材により効率的に回収することが可能となる。
なお、キャリッジの移動により生じた気流に対応した位置とは、気流が移動する空間、領域全てを含む。例えば、気流に対応した位置とは、キャリッジの移動領域に面する筐体内部、キャリッジの移動領域に面するキャリッジの四面等が含まれる。電圧が印加されると浮遊液体を回収する回収部材とは、電圧の印加により帯電して浮遊液体を吸引、吸着して回収する手段である。
<第2の実施形態:中性インクミストの発生防止対策>
図9は中性インクミストの発生防止対策を備えたインクジェット記録装置の第2の実施形態を示す概略構成説明図である。
図9は、印字領域手前、かつ搬送ベルトの上側に配置した帯電ローラにより搬送ベルトの帯電極性を同一にし、発生するインクミストの極性を統一する方式について説明する図である。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、搬送ベルト131との関係における帯電ローラ300の配置箇所である。具体的には帯電ローラ300を搬送ベルトの上面、即ち印字領域と対向し、且つ記録媒体と接触する面側に配置した点が第1の実施形態と異なっている。本例では、帯電ローラ300が搬送ベルト面上の記録媒体Pの搬送を妨げることがないように、帯電ローラ300が搬送ベルト上面の一部、即ち印字領域との対向領域Lの上流側位置を陥没させた状態で配置されている。このため、陥没部以外の搬送ベルト面はフラットとなっており、記録媒体の搬送に支障が生じることがない。
第1の実施形態のように搬送ベルト131の下面側に配置した帯電ローラ300による帯電方式では、搬送ベルトの下面側の帯電層131aが主たる帯電範囲となる。このため、搬送ベルト131の厚みがある程度大きい場合、この下面側の帯電層131aと、搬送ベルトの上側の帯電層131b、及び記録媒体Pとの間の距離が大きくなり、浮遊するインクミストを充分に帯電させるためには帯電量が不足する可能性がある。
そこで、本実施形態のように搬送ベルト131の上面側に帯電ローラ300を配置して搬送ベルトの上側の帯電層131bを帯電ローラ300と同電位に帯電させる方式にすることで、記録媒体Pとの距離がより近い上側の帯電層131bからの電界により、浮遊するインクミストの帯電量を増やすことが可能となる。
本実施形態では、制御手段であるCPUが高圧回路1を制御して対向領域Lの搬送方向上流側、且つ搬送ベルトの上面側に配置した帯電ローラ300からの電界により搬送ベルトを同電位に帯電させることにより、対向領域Lを含めた下流側の搬送ベルト部分131bの帯電極性を正、もしくは負のどちらかに統一する。帯電ローラ300により搬送ベルトの帯電極性を統一することで機内に発生するインクミストの極性を統一することができる。
それにより中性インクミストの発生を抑制することができるため、回収部材200によるインクミスト回収効率を向上させることができ、結果として機内の意図しない箇所への中性インクミストの付着を防ぐことができる。
<第3の実施形態:中性インクミストの発生防止対策>
図10は中性インクミストの発生防止対策を備えたインクジェット記録装置の第3の実施形態を示す概略構成説明図である。
図10は、印字領域手前、かつ搬送ベルトの下側に配置した帯電ローラに対して昇圧した電圧を印加し、帯電ローラにより搬送ベルトの帯電極性を同一にし、発生するインクミストの極性を統一する方式について説明する図である。
図8の実施形態との相違点は、帯電ローラ300と高圧回路との間に昇圧回路310を介挿した点にある。
本例では、印字領域手前、且つ搬送ベルトの下面側に配置する帯電ローラ300に対して、高圧回路1が生成する電圧を昇圧回路310によって上昇させてから印加するという構成を採る。
言い換えれば、本実施形態は、帯電ローラ300に電力を供給する高圧回路を備え、高圧回路と帯電ローラとの間に昇圧回路310を有することを特徴とする。
この構成によれば、ノズル166から射出されたインク滴が第1の実施形態に比べて強く分極する為、それに伴い発生するインクミストの帯電量も第1の実施形態の場合よりも大きくなる。
第3の実施形態の方式のように昇圧が必要な帯電部材、即ち、昇圧を必要とする帯電ローラ300のみの電圧を昇圧回路310によって高める構成にすることで、第1の実施形態のように高圧回路のみによって帯電ローラ300の電圧を高める構成に比してより効率的にミスト帯電量を増やすことが可能となる。
なお、必要に応じて第2の実施形態の帯電ローラ300に対して昇圧した電圧を印加するように構成しても差し支えない。
本実施形態では、帯電ローラ300により搬送ベルトの帯電極性を統一することで機内に発生するインクミストの極性を統一することができる。
それにより中性インクミストの発生を抑制することができるため、回収部材200によるインクミスト回収効率を向上させることができ、結果として機内の意図しない箇所への中性インクミストの付着を防ぐことができる。
<本発明の作用、効果のまとめ>
本発明では、搬送ベルトが印字領域と対向する対向領域の上流側に配置した帯電ローラからの電界により、対向領域、及びそれよりも下流側の搬送ベルト部分の極性を一定に統一する。それにより機内で発生するインクミストの帯電極性を同一にすることができる為、結果として中性ミストの発生を抑制することができる。その結果、回収部材によるインクミスト回収効率を向上させてインクミストを付着させたくない帯電部材への付着量を大幅に減らすことができ、機器の誤動作、故障を防止することができる。
100…インクジェット記録装置(画像形成装置)、101…画像形成部、120…給紙部、124…分離パッド、130…搬送部、130…用紙搬送部、131…搬送ベルト、132…搬送ローラ、132a…ロータリーエンコーダ、133…テンションローラ、135…搬送ガイド、136…先端加圧コロ、138…帯電ローラ、140…排紙部、141…分離爪、142…排紙ローラ、143…排紙トレー、160…キャリッジ、165…記録ヘッド(液体吐出ヘッド)、 167…側板、168…側板、200…インクミスト回収部材(回収部材)、200a、200b…回収電極、210…インクミスト回収部材(回収部材)、210a、210b…回収電極、222…制御基板(制御手段)
特開2003−103857公報

Claims (6)

  1. 液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えて往復移動するキャリッジと、
    前記キャリッジの移動領域に面して配置され、浮遊液体を回収する帯電した回収部材と、
    陥没されている陥没部を有する搬送ベルトと、
    前記陥没部に配置され、前記搬送ベルトの前記キャリッジに対向する対向領域を一定の極性に帯電させる帯電部材と、
    を備えたことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記回収部材は、前記搬送ベルトの前記対向領域の極性とは逆の極性に帯電することを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記回収部材は、前記搬送ベルトの搬送方向と直交する方向の側方に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記帯電部材は、前記搬送ベルトの搬送方向において、前記搬送ベルトの前記対向領域よりも上流側に配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の液体を吐出する装置。
  5. 前記帯電部材に電力を供給する高圧回路を備え、
    前記高圧回路と前記帯電部材との間に昇圧回路を有することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記帯電部材は、帯電ローラであることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の液体を吐出する装置。
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