JP6950303B2 - 電波干渉解析装置、電波干渉解析方法および電波干渉解析プログラム - Google Patents

電波干渉解析装置、電波干渉解析方法および電波干渉解析プログラム Download PDF

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Description

本発明は、評価対象の対象信号が受ける電波干渉を解析する電波干渉解析装置、電波干渉解析方法および電波干渉解析プログラムに関する。
無線通信周波数の所定の帯域(例えば2.4GHz帯)は、無線LAN、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)等の各種無線規格に使用され、干渉の発生により無線通信が不安定となり受信性能の劣化が生じる。
例えば、各種無線規格が混在するエリアに新たに無線機器を導入設置する場合、設置箇所での干渉状態をパケット誤り率(PER:Packet Error Rate)の推定により求める方法が開示されている。例えば、受信信号のSINR(Signal−to−Interference−plus−Noise Ratio)、電力レベル、パケット信号情報等に基づき、PERを推定する技術が開示されている(例えば、下記特許文献1参照。)。また、重複するエリアの端末が送信する希望波送信成功率と、隠れ端末によるパケット誤り率に基づきPERを推定する技術が開示されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
特開2004−32467号公報 特開2010−103815号公報
しかしながら、従来技術では、PER推定に基づく干渉対策では不十分であった。例えば、同一のSINRであっても干渉となる信号を送信する端末(干渉源)の占有率によってPERは異なる。また、複数の干渉源がある場合に、各干渉源の影響を考慮していない。具体的には、干渉となる信号を送信する端末(干渉源)の情報を把握しておらず、また、干渉源の制御を行ってはいない。このため、従来、干渉対策を行った後においても、所望波に対してどの干渉源がPERの劣化に影響を与えているか不明であり、例えば、新たな無線機器の設置箇所での干渉を効果的に回避できない。
さらに、従来技術では、所望波に対する干渉波の影響度を表示等で効果的に通知することができなかった。例えば、周波数−受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を表示する技術では、干渉波の所望波への影響度や影響の仕方が不明であり、具体的な干渉の回避策は提示されていない。
一つの側面では、本発明は、対象信号に対する干渉状態を適切に提示できることを目的とする。
一つの案では、電波干渉解析装置は、受信点における評価対象の無線機の対象信号に対する複数の干渉源の干渉信号の干渉状態を解析する電波干渉解析装置であって、前記干渉信号と前記対象信号が時間的に重複する確率と、前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率と、に基づき前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率と、をそれぞれ算出し出力する制御部、を備えたことを要件とする。
一つの実施形態によれば、対象信号に対する干渉状態を適切に提示できるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置による干渉対策を説明する図である。 図2は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置の機能を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置のハードウェア構成例を示す図である。 図4は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置が保持する情報の一例を示す図表である。 図5は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置による衝突率の算出を説明する図である。 図6は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置によるPERの算出を説明する図である。 図7は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置によるPERの算出を説明する図である。 図8は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置が行う干渉対策の処理例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態2にかかる電波干渉解析装置の機能を示すブロック図である。 図10は、電波干渉解析装置のパケット検出部によるパケット検出を説明する図である。 図11は、電波干渉解析装置の送信源解析部によるパケットの送信源特定を説明する図である。 図12Aは、実施の形態2にかかる電波干渉解析装置が保持する情報の一例を示す図表である。(その1) 図12Bは、実施の形態2にかかる電波干渉解析装置が保持する情報の一例を示す図表である。(その2) 図13は、実施の形態2にかかる電波干渉解析装置による干渉対策の処理例を示すフローチャートである。 図14は、実施の形態3にかかる電波干渉解析装置の機能を示すブロック図である。 図15は、実施の形態3にかかる電波干渉解析装置が行う電波伝搬シミュレーションを説明する図である。 図16は、実施の形態3にかかる電波干渉解析装置による干渉対策の処理例を示すフローチャートである。 図17は、実施の形態4にかかる電波干渉解析装置による運用チャネルの決定の処理例を示すフローチャートである。 図18は、実施の形態4にかかる電波干渉解析装置による運用チャネルの探索を説明する図表である。 図19は、実施の形態5にかかる電波干渉解析装置による無線システムの最適化処理の例を示すフローチャートである。 図20は、各実施の形態にかかる電波干渉解析装置が算出した干渉波の占有率に応じたPERを示す図表である。 図21は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置の機能を示すブロック図である。 図22は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置による干渉状態の表示例を示す図である。 図23は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置が行う干渉対策の処理例を示すフローチャートである。 図24は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置の表示に基づく干渉対策を説明する図である。 図25は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置の表示に基づく干渉対策後の表示例を示す図である。 図26は、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置による無線システム別の干渉状態の表示例を示す図である。 図27は、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置の表示に基づく干渉対策を説明する図である。 図28は、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置の表示に基づく干渉対策後の表示例を示す図である。 図29Aは、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置が行う干渉対策の処理例を示すフローチャートである。(その1) 図29Bは、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置が行う干渉対策の処理例を示すフローチャートである。(その2) 図30は、実施の形態9にかかる電波干渉解析装置のGUI表示上での操作入力を説明する図である。 図31は、実施の形態9にかかる電波干渉解析装置が行うGUI入力による干渉対策の処理例を示すフローチャートである。 図32は、実施の形態9にかかる電波干渉解析装置が保持する情報の更新例を示す図表である。 図33Aは、実施の形態10にかかる電波干渉解析装置が行うGUI入力による干渉対策の処理例を示すフローチャートである。(その1) 図33Bは、実施の形態10にかかる電波干渉解析装置が行うGUI入力による干渉対策の処理例を示すフローチャートである。(その2)
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置による干渉対策を説明する図である。電波干渉解析装置100は、評価対象Rとしての無線装置を実際に設置した状態で、所定の受信点Pに設置する。受信点Pは、例えば、評価対象Rの対象信号rと、対象信号r以外の干渉源Xの干渉信号xを受信する箇所である。電波干渉解析装置100は、評価対象Rの対象信号rが他の干渉源Xの干渉信号xから受ける干渉状態を判断し、評価対象Rが受ける干渉を軽減するための効果的な対策を具体的に提示する。
そして、電波干渉解析装置100は、評価対象Rから送信される対象信号(所望波)rに対する複数の干渉源X(X1,X2,X3,…)の干渉信号(干渉波)x(x1,x2,x3,…)による干渉状態を判断する。そして、各干渉源Xの干渉波xによる対象信号rのPERをそれぞれ求め、干渉の状態をユーザに提示する。例えば、対象信号rに干渉の影響が高い干渉信号(干渉波)xの干渉源Xを特定してユーザに提示する。
電波干渉解析装置100は、例えば、受信点Pに設置可能な可搬型のノートPC等の端末装置101と、この受信点Pでの通信状態を端末装置101に出力する無線部(ソフトウェア無線機)102と、を含む。無線部102は、対象信号rと、干渉信号xを受信し、これら各情報を端末装置101に出力する。
実施の形態1の電波干渉解析装置100(端末装置101)は、各干渉源Xの干渉信号xによる対象信号rのPERの内訳を解析し、干渉源Xごとに対象信号rが受信失敗する確率を求める。PERは、下記1.および2.に基づき算出する。
1.対象信号rのパケットが干渉源Xiの干渉信号xのパケットに衝突し、受信失敗する確率PERiを下記式(1)により求める。
PERi=衝突率Ri×衝突時ERi(i=1〜干渉源数) …(1)
衝突率Riは、干渉源iの干渉信号xのパケットと、対象信号rのパケットが時間的に重複する確率であり、干渉源iと対象信号rのMAC方式を考慮し、それぞれのパケット長、送信間隔を用いて算出する。
MAC方式として、FDMAやTDMAのように、時間と周波数帯域のチャネルをマッピングするcontention−free方式がある。また、複数のユーザが共有し、競合発生を解決するCSMA/CAのような競合方式(キャリアセンス方式)がある。FDMAはFrequency Division Multiple Access、TDMAはTime Division Multiple Accessの略である。CSMA/CAはCarrier Sense Multiple Access with Collision Avoidanceの略である。
衝突時ERiは、干渉源iの干渉信号xのパケットと、対象信号rのパケットが時間的に重複したときに、対象信号rが受信失敗する確率であり、SINRから算出する。
2.複数nの干渉源X(X1,X2,X3,…Xn)すべての影響を考慮したPERを求める。
いずれかの干渉源Xからの干渉信号xのパケットに衝突し、対象信号rのパケットが受信失敗する確率PERを下記式(2)により求める。
PER=1−(1−PER1)(1−PER2)(1−PER3)…(1−PERn) …(2)
上記により、電波干渉解析装置100は、例えば、図1に示した各干渉源Xの干渉によるPERをそれぞれ求める。この際、各干渉源X(X1,X2,X3)が送信する干渉信号x(送信パケット)により対象信号rが受信失敗する確率(PER1,PER2,PER3)をそれぞれ求める。
そして、電波干渉解析装置100は、複数の干渉源X1〜X3がある場合、効率的に干渉を軽減できる具体的な方法を提示する。提示の一例としては、図1の例の場合、干渉源X3の干渉によるPER(PER3)が3%と最も高い。この場合、電波干渉解析装置100は、干渉源X3が原因となって対象信号rが潰れる(受信失敗する)確率が最も高いため、干渉源X3による干渉が最も影響度が高いことをユーザに提示する。そしてユーザは、干渉源X3を取り除くことが干渉対策として最も効果的であることを把握できるようになる。
図2は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置の機能を示すブロック図である。電波干渉解析装置100のPER算出にかかる機能を示している。電波干渉解析装置100は、無線電波可視化部201、信号情報保存部202、送信源解析部203、パケット長・送信間隔演算部204を含む。さらに、衝突率Ri演算方法記憶部205、衝突率Ri演算部206、衝突時ERi演算方法記憶部207、衝突時ERi演算部208、PER演算部209を含む。信号情報保存部202は、導入システム情報保存部211、干渉波情報保存部212を含む。
図2の無線電波可視化部201は、図1の無線部(ソフトウェア無線機)102に相当し、図2の無線電波可視化部201以外の機能は、図1の端末装置101が有する機能に相当する。
無線電波可視化部201は、受信点Pでの対象信号rと、干渉信号xの通信状態を所定の観測時間の間、アンテナANTを介した実際の無線電波測定(電測)により取得する。
信号情報保存部202は、無線電波可視化部201が電測で取得した情報を保存する。また、送信源解析部203とパケット長・送信間隔演算部204が求めた評価対象Rと干渉源Xに関する情報(パラメータ)を保存する。
信号情報保存部202の導入システム情報保存部211は、無線電波可視化部201が取得した評価対象Rの対象信号rに関する情報を保存する。干渉波情報保存部212は、無線電波可視化部201が取得した干渉源Xの干渉信号xに関する情報を保存する。
送信源解析部203は、対象信号rと干渉信号xそれぞれの送信源を解析する。この際、対象信号rの情報に基づき評価対象Rを特定し、干渉信号xの情報に基づき各干渉源Xを特定する。例えば、検出したパケットの規格、RSSI、周波数帯域、受信時刻、パケット長等の情報に基づき、対象信号rの評価対象Rと、干渉信号xの干渉源Xとを識別してそれぞれ特定する。
そして、送信源解析部203は、信号情報保存部202の導入システム情報保存部211に対し、評価対象Rの各種情報(パラメータ)を関連付けして保存させる。また、干渉波情報保存部212に対し、干渉源Xの各種情報(パラメータ)を関連付けして保存させる。
パケット長・送信間隔演算部204は、信号情報保存部202に保存された対象信号rと干渉信号xの情報に基づき、これら対象信号rと干渉信号xそれぞれのパケット長と、送信間隔を算出する。この際、対象信号rと干渉信号xは、長さが同じパケットを周期的に送信するものとし、観測時間あたりのパケット長および送信間隔のそれぞれの平均値を算出する。算出したパケット長および送信間隔は、信号情報保存部202の導入システム情報保存部211に対象信号rのパラメータとして保存する。また、信号情報保存部202の干渉波情報保存部212に干渉信号xのパラメータとして保存する。
衝突率Ri演算方法記憶部205は、対象信号rに対して干渉信号xが衝突する衝突率Riを演算するための演算アルゴリズムを記憶する。演算アルゴリズムは、信号情報保存部202の導入システム情報保存部211および干渉波情報保存部212に保存された対象信号rと干渉信号xの各パラメータ(MAC方式、パケット長、送信間隔等)を参照して衝突率Riの演算を実行する。
衝突率Ri演算部206は、対象信号rに対して干渉信号xが衝突する衝突率Riを演算により求める。例えば、衝突率Ri演算方法記憶部205の演算アルゴリズムに基づき、干渉波情報保存部212に保存された対象信号rと干渉信号xの各パラメータ(MAC方式、パケット長、送信間隔等)を参照し衝突率Riを演算する。
衝突時ERi演算方法記憶部207は、対象信号rのパケットが干渉信号xのパケットに時間的に重複したとき対象信号rが受信失敗する確率(衝突時ERi)を演算するための演算アルゴリズムを記憶する。演算アルゴリズムは、信号情報保存部202の導入システム情報保存部211および干渉波情報保存部212に保存された対象信号rと干渉信号xのパラメータ(電波強度、変調方式、検波方式、1パケットのビット長等)を参照して衝突時ERiの演算を実行する。
衝突時ERi演算部208は、対象信号rのパケットが干渉信号xのパケットに時間的に重複したとき対象信号rが受信失敗する確率(衝突時ERi)を演算により求める。例えば、衝突時ERi演算方法記憶部207の演算アルゴリズムに基づき、干渉波情報保存部212に保存された対象信号rと干渉信号xの各パラメータ(電波強度、変調方式、検波方式、1パケットのビット長等)を参照して、衝突時ERiを演算する。
PER演算部209は、衝突率Ri演算部206が求めた衝突率Riと、衝突時ERi演算部208が求めた衝突時ERiに基づき、対象信号rのPERを演算により求める。このPER演算においては、対象信号rに対して各干渉源Xiの干渉によるPERiをそれぞれ求める。この後、PERiを用いて全ての干渉源Xiにより影響を受けたときのPERを求める。求めたPERは、後述する所定のGUI(Graphical User Interface)処理が施されてユーザに提示される。
図3は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置のハードウェア構成例を示す図である。電波干渉解析装置100は、例えば、CPU301、ROM302、RAM303、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)304により構成できる。CPU301は、ROM302に格納されたプログラムを実行し、RAM303を作業エリアとして使用することで、図1および図2に示した端末装置101全体の機能を実現する制御部である。端末装置101は、ノート型のPCに限らず、無線解析を行うボードであってもよい。
また、RFIC304は、対象信号rおよび干渉信号xの電測を実行し、図1および図2に示した無線部(ソフトウェア無線)102の機能を実現する。
図4は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置が保持する情報の一例を示す図表である。図2の信号情報保存部202に記憶保持される情報(パラメータ)の一例を示す。信号情報保存部202の導入システム情報保存部211には、対象信号rの情報として、対象信号rの電力、MAC方式、送信間隔、パケット長を保持する。
また、信号情報保存部202の干渉波情報保存部212には、干渉信号(干渉波)rの情報として、干渉源Xとなる各干渉信号xの電力、MAC方式、送信間隔、パケット長を保持する。図4の例では、干渉源Xごとに異なる通信システムのネットワーク(NW−1,NW−2,NW−n)として記載してある。
(衝突率Riの算出例)
次に、上述したPER算出の過程について具体的に説明する。はじめに、衝突率Riの算出例について説明する。衝突率Riは、衝突率Ri演算部206が下記演算により求める。
衝突率Riは、干渉源Xが干渉信号xを周期的に送信すると仮定し、CSMA/CAの有無を考慮して求める。ここで、干渉信号xのパケット長Li、周期Tiとし、対象信号rのパケット長Lsとする。この場合、対象信号rがある干渉信号xと衝突する確率を下記のCSMA/CAの状態別にそれぞれ求める。なお、電波干渉解析装置100は対象信号rと干渉信号xはいずれも受信できる状態であるとする。
図5は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置による衝突率の算出を説明する図である。
1.対象信号rと干渉信号xがともにCSMA/CAを行わない場合
図5(a)に示すように、対象信号rと干渉信号xがともにCSMA/CAを行わない場合、干渉信号xの周期Ti内で期間t0、およびt1で対象信号rを送信し始めると、対象信号rは干渉信号xと衝突する。この場合、衝突率Riは、(Ls+Li)/Tiとなる。
2.対象信号rのみCSMA/CAを行う場合
図5(b)に示すように、対象信号rのみCSMA/CAを行う場合、対象信号rはCSMA/CAにより、期間t0部分では与干渉の送信タイミングを時間的に後ろにずらすため、衝突しない。但し、期間t1で対象信号rを送信し始めると、対象信号rは干渉信号xと衝突する。この場合、衝突率Riは、Ls/Tiとなる。
3.干渉信号xのみCSMA/CAを行う場合
図5(c)に示すように、干渉信号xのみCSMA/CAを行う場合、干渉信号xのCSMA/CAにより、期間t1の部分で与干渉の送信タイミングを時間的に後ろにずらすため、衝突しない。但し、期間t0で対象信号rを送信し始めると、対象信号rは干渉信号xと衝突する。この場合、衝突率Riは、Li/Tiとなる。
4.対象信号rと干渉信号xがともにCSMA/CAを行う場合
この場合、対象信号rと干渉信号xが互いに干渉回避するため、衝突率Riは0となる。
なお、電波干渉解析装置100は対象信号rと干渉信号xはいずれも受信できない場合、例えば隠れ端末となる場合等には、CSMA/CAの有無にかかわらず衝突率Riを1とすればよい。
上記のパケット長L(Li,Ls)と、送信間隔(周期Ti)は、長さが同じパケットを周期的に送信する前提とし、それぞれの平均値を求める。ここで、電波干渉解析装置100は、所定の観測時間tlistenを有して複数パケットnpacketsを観測する。この際、平均パケット長は、下記式(3)に基づき算出する。
Figure 0006950303
packet_length[k]は、各観測パケットのパケット長である。
また、平均送信間隔(平均周期)は、下記式(4)に基づき算出する。
平均送信間隔=tlisten÷npackets …(4)
(衝突時ERiの算出例)
次に、衝突時ERiの算出例について説明する。衝突時ERi、すなわち、対象信号rと干渉信号xが時間的に重複したときに対象信号rを受信失敗する確率は、衝突時ERi演算部208が下記演算により求める。
衝突時ERiは、下記1.〜3.の算出を順次行い求める。
1.SINRの算出
対象信号rと干渉信号xの電波強度の比から求める。この電波強度の比を用いたSINRの算出は一般的手法である。
2.SINRに基づくBER(Bit Error Rate)の算出
対象信号rの変調方式および検波方式により理論値で求めることができる。例えば、PSK同期検波は下記式(5)に基づきBERを求める。また、FSK遅延検波は下記式(6)に基づきBERを求めることができる。
Figure 0006950303
3.BERに基づく衝突時ERiの算出
1パケットのビット数をnpとし、この1パケット内のncビットが衝突するとき、下記式(7)に基づき衝突時ERiを求める。BER0は衝突していないときのBERである。
Figure 0006950303
図6は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置による衝突ビット数の算出を説明する図である。横軸は時間、縦軸は周波数である。上記の衝突ビット数ncの算出例について説明する。衝突ビット数ncは、下記式(8)に基づき衝突時ERi演算部208が算出する。
衝突ビット数nc=1パケットあたりの衝突時間tc×対象信号rのビットレート[bit/sec] …(8)
1パケットあたりの衝突時間tcは、干渉信号xと対象信号rの送信状態に基づき下記1.〜3.の状態別に求める。
1.干渉信号xの送信間隔<対象信号rのパケット長のとき
この状態は、図6(a)に示す状態に相当する。この場合、1パケットあたりの衝突時間tcは下記式(9)に基づき算出する。
tc=対象信号rのパケット長×干渉信号xの占有率 …(9)
但し、干渉信号xの占有率=干渉信号xのパケット長÷干渉信号xの送信間隔である。
2.対象信号rのパケット長≦干渉信号xの送信間隔、かつ、干渉信号xのパケット長<対象信号rのパケット長のとき
この状態は、図6(b)に示す状態に相当する。この場合、1パケットあたりの衝突時間tcは下記式(10)に基づき算出する。
tc=干渉信号xのパケット長 …(10)
3.対象信号rのパケット長≦干渉信号xのパケット長のとき
この状態は、図6(c)に示す状態に相当する。この場合、1パケットあたりの衝突時間tcは下記式(11)に基づき算出する。
tc=対象信号rのパケット長 …(11)
また、対象信号rのビットレートは、評価対象Rの無線プロトコルで決められた固定値を用いる。
(PERの算出例)
図7は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置によるPERの算出を説明する図である。PERは、上記のように算出した衝突率Riと、衝突時ERiに基づき、PER演算部209が下記演算により求める。
はじめに、図7(a)に示すように、PERi、すなわち、対象信号rと一つの干渉源XiによるPERiを下記式(12)に基づき求める。
PERi=衝突率Ri×衝突時ERi …(12)
次に図7(b)に示すように、干渉源Xiの全て(X1,X2,X3)の影響を考慮したPERを下記式(13)に基づき求める。
Figure 0006950303
上記式(13)は、上記式(2)に相当する。
図8は、実施の形態1にかかる電波干渉解析装置が行う干渉対策の処理例を示すフローチャートである。
はじめに、無線部102(無線電波可視化部201)は、所定の観測時間で電測を行い、各信号、すなわち、対象信号rと干渉信号xそれぞれの電力、MAC方式、送信間隔、パケット長を取得する(ステップS801a,ステップS801b)。
次に、端末装置101(CPU301)は、PER算出の各処理を実行開始し、はじめに、干渉源Xの数iを初期値1とし、数iに達するまで以下の処理を継続して実行する(ステップS802)。
そして、端末装置101は、対象信号rと干渉源iの干渉信号xiのRSSIにより衝突時ERiを算出する(ステップS803)。また、端末装置101は、対象信号rと干渉源iの干渉信号xのMAC方式、パケット長、送信間隔から衝突率Riを算出する(ステップS804)。ステップS802とステップS803の処理はいずれを先に実行してもよい。
次に、端末装置101は、対象信号rが干渉源iのパケットに衝突し受信失敗する確率PERiを算出する(ステップS805)。PERiは、例えば、上記式(12)に基づき算出する。この際、端末装置101は、例えば、算出したPERiについて、干渉源iにより対象信号rが受信失敗する確率である旨を示して表示出力する(ステップS805a)。
そして、端末装置101は、以上のPERiの算出処理を干渉源の数iだけ継続する(ステップS806)。ステップS806により、干渉源iの数分のPERiが求められた後、端末装置101は、PERiからPERを算出し(ステップS807)、以上の処理を終了する。PERは、例えば、上記式(13)に基づき算出する。この際、端末装置101は、例えば、算出したPERについて、全ての干渉源iのうち、いずれかの干渉源iのパケットに衝突し、対象信号rのパケットが受信失敗する確率PERである旨を示して表示出力する(ステップS807a)。
以上説明した実施の形態1によれば、評価対象の対象信号が複数の干渉源の干渉信号の影響を受けることに対応し、各干渉源別のPERiと、干渉源PERiの全てのPERとをそれぞれ求める。PERiにより各干渉源別の干渉の影響を把握できるようになり、効果的な干渉対策を提示できるようになる。例えば、上述(図1参照)したようにPERiが大きい干渉源を優先して除去する等の干渉対策を提示できるようになる。
また、PERiの算出においては、対象信号と干渉信号の衝突率Riと、衝突時ERiを用いて算出する。衝突率Riは、干渉信号および対象信号のMAC方式、パケット長、送信間隔等を用い、CSMA/CAの有無を判断して算出する。また、衝突時ERiは、SINRに加えて変調方式および検波方式、パケットのビット数等を用いて算出する。このため、既存の技術の如く、単にSINRによりPERを算出するものに比して対象信号のPERiを精度よく算出できるようになる。
例えば、同じSINRであっても、干渉源の占有率によってPERは異なるものであり、この占有率とSINRに基づき正確なPERを求めることができる。これにより、電波干渉解析装置は、各種の通信方式が混在したエリアに新たに導入する無線機が影響を受ける電波状態および干渉対策をユーザに適切に提示できるようになる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2の電波干渉解析装置100は、複数の無線システム(異なるネットワークNW)において、ある一つの無線システムを任意に選択し、この選択した無線システム(ネットワーク)の無線機を評価対象Rとして干渉影響を求める。
実施の形態2では、以下の解析例1.2.に対応できる。
解析例1.既設の無線システムのうち一つを評価対象Rとする。
この場合、評価対象Rとして、導入箇所に設置された無線システム(無線機)の一つを選択し、評価対象R以外の他の無線システム(無線機)を干渉源Xとし、対象信号rのPERを算出する。
解析例2.評価対象Rを導入箇所に設置しない状態で、評価対象Rの干渉影響を求める。
この場合、未設置の評価対象Rに関する情報を入力し、既に導入されている無線システム(無線機)を電測し、対象信号rのPERを算出する。
図9は、実施の形態2にかかる電波干渉解析装置の機能を示すブロック図である。実施の形態1(図2参照)と同じ構成部には同じ符号を付してある。
無線電波可視化部201は、受信点Pでの干渉信号xの通信状態を所定の観測時間の間、アンテナANTを介した実際の無線電波測定(電測)により取得し、干渉信号xに関する情報を干渉波情報保存部212に保存する。送信源解析部203とパケット長・送信間隔演算部204は、干渉信号xに関する情報(パラメータ)として、送信源(干渉源X)の情報、干渉信号xのパケット長および送信間隔を干渉波情報保存部212に保存する。
条件入力部901には、上記の解析例1.2.に応じた情報が入力される。解析例1.の場合、既設の無線システムのうち評価対象RのネットワークNWを指定する情報が入力される。この場合、評価対象Rとして指定したネットワークが例えばNW−1であれば、他の無線システムは干渉源Xとして設定する。
また、解析例2.の場合、新たに導入する評価対象(無線機)Rに関する情報が入力される。すなわち、電測に代わる情報が直接入力される。この場合、信号情報保存部202の導入システム情報保存部211に保存する評価対象Rの情報を条件入力部901から入力する。例えば、ユーザは、条件入力部901から評価対象Rの情報、対象信号rのパケット長および送信間隔等を入力し、導入システム情報保存部211に保存する。
図10は、電波干渉解析装置のパケット検出部によるパケット検出を説明する図である。パケット検出部は、実施の形態1のパケット長・送信間隔演算部204に相当し、一般的なスペクトログラムの機能を有する。
図10に示すスペクトログラムは、横軸が時刻、縦軸が周波数である。パケット検出部(パケット長・送信間隔演算部)204は、電測したパケットの周波数帯域f、パケット長p、スペクトラム形状、プリアンブルの情報、受信時刻、RSSI、等に基づき、受信したパケットの規格を特定する。この実施の形態2では、電測した干渉信号xに対するパケットの規格を特定する。なお、実施の形態1では、電測した対象信号rおよび干渉信号xのパケットの規格を特定する。
図11は、電波干渉解析装置の送信源解析部によるパケットの送信源特定を説明する図である。図11の横軸は時刻、縦軸は周波数である。送信源解析部203は、パケット検出部(パケット長・送信間隔演算部)204が特定したパケットごとの規格の情報に基づき、パケットごとの送信源を特定する。この送信源解析部203の機能についても、一般的なスペクトログラムの機能に相当する。
具体的には、規格、RSSI、周波数帯域が同じパケットは送信源が同じと判断し、各パケットの送信源を特定する。図11の例では、規格、RSSI、周波数帯域に基づいて、パケットP1,P3,P4が同じ送信源(1)と特定する。また、パケットP2,P5が同じ送信源(2)と特定する。また、パケットP6,P7が同じ送信源(3)と特定する。また、パケットP8,P9,P10が同じ送信源(4)と特定する。また、パケットP11,P12が同じ送信源(5)と特定する。また、パケットP13,P14が同じ送信源(6)と特定する。
これにより、電測した対象信号rおよび干渉信号xの各パケットについて送信源を特定できる。
図12A,図12Bは、実施の形態2にかかる電波干渉解析装置が保持する情報の一例を示す図表である。これらの図は解析例2.に対応し、評価対象Rが既に導入設置され評価対象Rを選択することで、他のネットワークを干渉源Xとして特定する。
電波干渉解析装置100は、設置箇所において、複数のネットワークNW−1〜NW−nのパケットを電測し、パラメータ(電力、MAC方式、送信間隔、パケット長等)を取得する。例えば、ユーザ入力により、評価対象RをネットワークがNW−1として指定すると、図12Aに示すように、対象信号rは、NW−1となる。この場合、電波干渉解析装置100は、ネットワークNW−1以外の他のネットワーク(NW−2,NW−3,…,NW−n)が対象信号rに対する干渉信号xとして特定する。
また、評価対象Rが属するネットワークがNW−2の場合、図12Bに示すように、ユーザ入力で対象信号rをNW−2として指定する。この場合、電波干渉解析装置100は、ネットワークNW−2以外の他のネットワーク(NW−1,NW−3,…,NW−n)が対象信号rに対する干渉信号xとして特定する。このように、解析例2.の場合、電波干渉解析装置100に対するユーザ入力により、評価対象Rのネットワークを指定できる。
これら図12A,図12Bに示すように、信号情報保存部202の導入システム情報保存部211には、対象信号rの情報として、対象信号rの電力、MAC方式、送信間隔、パケット長が保存される。そして、評価対象Rが2つの場合(NW−1,NW−2)、それぞれの評価対象Rの対象信号r以外の他のネットワークから受ける干渉信号xの影響を判断できる。すなわち、複数の評価対象Rに対する干渉の影響をそれぞれ判断できる。
また、信号情報保存部202の干渉波情報保存部212には、干渉信号xの情報として、対象信号r以外のネットワーク(干渉源X)の各干渉信号xの電力、MAC方式、送信間隔、パケット長を格納する。
図13は、実施の形態2にかかる電波干渉解析装置による干渉対策の処理例を示すフローチャートである。主に、上記解析例1.に対応して、電波干渉解析装置100がサイトサーベイと、評価対象Rの情報入力により行うPER推定にかかる処理を抽出して示してある。図13の処理では、評価対象Rを未設置の状態で、評価対象Rに関する情報がユーザ入力される。
電波干渉解析装置100は、無線電波可視化部201によるサイトサーベイ、すなわち、電測により干渉信号xに関するパケットの情報を取得し、干渉波情報保存部212に干渉信号xのパラメータ(電力、MAC方式、送信間隔、パケット長等)を格納保持する。
パケット検出部(パケット長・送信間隔演算部)204は、観測スペクトログラムに基づき、検出したパケットの規格、RSSI、周波数帯域、受信時刻、パケット長等を検出する。そして、干渉波情報保存部212に各干渉信号xの情報(図10参照)を保存する(ステップS1301)。また、送信源解析部203は、各干渉信号xの規格、RSSI、周波数帯域、送信間隔、パケット長等により、干渉信号x(各パケット)を送信した各干渉源X(ネットワークの無線機)を特定する(図11参照)。そして、干渉波情報保存部212に各干渉信号xの情報として保存する(ステップS1302)。
また、条件入力部901には、評価対象Rの対象信号rに関する情報(新たに導入する無線機の規格、RSSI、周波数帯域、パケット長等)がユーザ入力される(ステップS1303)。
このユーザ入力により対象信号rが特定され、対象信号r以外の電測された各パケットが干渉信号xとなる。なお、対象信号rに関する情報のユーザ入力後に、ステップS1301,ステップS1302の処理を実行することで、ステップS1301とステップS1302の処理では、干渉信号xに関する処理を実行できる。そして、これら対象信号rと干渉信号xが特定された後、PER演算部209によるPER演算の処理が実行される。PER演算の処理は、実施の形態1(図8参照)と同様である。
このように、実施の形態2によれば、解析例1.に対応して、既設の無線機の一つを評価対象Rに選択することで、他のネットワークを干渉源Xとして、評価対象Rに対する干渉の影響を求めることができる。この際、既設の任意の無線機(ネットワーク)を切り替えて評価対象Rとして、干渉の影響を求めることができる。
また、解析例2.に対応して、評価対象Rの対象信号rに関するパラメータをユーザ入力し、また、電測したパケットについて、干渉信号xを特定することで、対象信号rと干渉信号xとを分離する。この後、対象信号rが干渉信号xの影響を受けた場合のPERを求めることができる。この場合、新たに導入する評価対象Rを導入箇所に実際に設置せずとも、導入箇所に評価対象Rを配置した場合を想定したPERを簡単に求めることができるようになる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3では、評価対象Rおよび干渉源Xをいずれも導入箇所に設置していない状態で、受信点Pにおける対象信号rのPERを算出する。実施の形態3の電波干渉解析装置100は、対象信号rと干渉信号xの情報をいずれもユーザ入力し、電波伝搬シミュレーションにより、対象信号rのPERを算出する。
図14は、実施の形態3にかかる電波干渉解析装置の機能を示すブロック図である。実施の形態2(図9参照)と同じ構成部には同じ符号を付してある。
実施の形態3では、電測を行わないため、無線電波可視化部201(無線部102)を用いずに電波干渉解析装置100は、端末装置101だけで構成できる。端末装置101は、電波伝搬シミュレーション部1401を備え、送信源解析部203とパケット長・送信間隔演算部204は不要にできる。条件入力部901には、ユーザ入力により、干渉源Xの干渉信号xと、評価対象Rの対象信号rに関する情報が入力される。
そして、電波伝搬シミュレーション部1401は、条件入力部901から入力された干渉信号xと対象信号rに関する情報に基づき、干渉信号xと対象信号rに関する電波伝搬をシミュレーションする。この電波伝搬シミュレーション部1401は、一般的なものであり、評価対象Rの導入設置箇所のレイアウトや、既設の無線機(ネットワーク)の情報、導入する評価対象Rの情報等、に基づき干渉信号xと対象信号rに関する電波伝搬をシミュレーションする。
図15は、実施の形態3にかかる電波干渉解析装置が行う電波伝搬シミュレーションを説明する図である。この図15には、評価対象Rを新規導入する場所(部屋1501)の平面図を示す。電波伝搬シミュレーション部1401は、導入先のレイアウトの情報として、電波干渉解析装置100(受信点P)の設置場所と、部屋1501内における干渉源X(既設の無線機等)の設置場所と、評価対象Rの設置場所の情報を用いる。また、部屋1501内に無線電波を遮蔽する遮蔽物Zがあれば、この遮蔽物Zの設置情報についても用いて干渉信号xと対象信号rに関する電波伝搬をシミュレーションする。
図16は、実施の形態3にかかる電波干渉解析装置による干渉対策の処理例を示すフローチャートである。主に、電波干渉解析装置100が条件入力により電波伝搬シミュレーションを行いPER推定する処理を抽出して示してある。
電波干渉解析装置100の条件入力部901には、導入先の部屋1501のレイアウト、既設の(干渉源となる)無線機の規格、新規導入する評価対象R(無線機)の規格等の情報(パラメータ)がユーザ入力される(ステップS1601)。
そして、電波伝搬シミュレーション部1401は、入力されたレイアウト情報、無線機の情報に基づいて、受信点Pにおける各無線機(干渉源X)の干渉信号x、評価対象Rの対象信号rの電波強度をシミュレーションする(ステップS1602)。
また、条件入力部901には、あらかじめ各無線機(干渉源X)の干渉信号x、評価対象Rの対象信号rの情報(規格、周波数、送信間隔、パケット長等)がユーザ入力される(ステップS1603)。
そして、PER演算部209は、電波伝搬シミュレーション部1401が出力する各無線機の受信点Pにおける電波強度と、条件入力部901を介してユーザ入力された各無線機の情報に基づいて、PER演算の処理を実行する。PER演算の処理は、実施の形態1(図8参照)と同様である。
このように、実施の形態3によれば、評価対象Rの対象信号r、および干渉源Xの干渉信号xに関するパラメータ、および評価対象Rの導入箇所のレイアウト情報をユーザ入力し、電波伝搬シミュレーションを行い、受信点Pにおける各信号の受信強度を求める。この後、対象信号rが干渉信号xの影響を受けた場合のPERを求めることができる。そして、実施の形態3によれば、新たに導入する評価対象R、さらには干渉源Xを実際に設置せずとも、導入箇所に評価対象Rおよび干渉源Xを配置した場合を想定したPERを簡単に求めることができるようになる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。上述した実施の形態1〜3によれば、評価対象Rの対象信号rについて、干渉信号xにより影響を受けた場合のPERを得ることができる。実施の形態4は、上述した実施の形態1〜3(例えば、図2,図9、図14)で説明したPER演算部209がPERを求めた後、より適切なチャネル(周波数)を探索する構成である。
図17は、実施の形態4にかかる電波干渉解析装置による運用チャネルの決定の処理例を示すフローチャートである。主に、電波干渉解析装置100のPER演算部209の処理内容を示し、PERに基づき対象信号rの適切な運用チャネルを探索する処理を示している。PER演算部209が行うPER演算自体の処理内容は実施の形態1(図8参照)と同様である。
PER演算部209には、条件入力部901を介したユーザ入力等により、対象信号rの情報と、干渉信号xの情報が入力される。例えば、これら対象信号rおよび干渉信号xのチャネル(周波数)、送信電力等の情報が入力される。
PER演算部209は、入力された対象信号rおよび干渉信号xのチャネル(周波数)の情報に基づいて、対象信号rのチャネル分、以下の処理をループ処理する(ステップS1701)。はじめに、PER演算部209は、入力に対応して対象信号rのチャネルを変更する(ステップS1702)。
そして、PER演算部209は、この対象信号rのチャネルのときのPERを推定する(ステップS1703)。PER演算部209は、このPER推定の処理を対象信号rのチャネル分繰り返し実行する(ステップS1704)。全チャネルの探索を行うことにより、PER演算部209は、対象信号rのPERが要求仕様を満たすチャネルのリストを出力する(ステップS1705)。
図18は、実施の形態4にかかる電波干渉解析装置による運用チャネルの探索を説明する図表である。横軸は対象信号rのチャネル(周波数)、縦軸は対象信号rのPERを示す。
図17の処理により、PER演算部209は、対象信号rについてチャネルを可変させた探索(スキャン)を行い、各チャネルごとのPERを求める(図18の状態)。そして、PER演算部209は、対象信号rの全チャネルのうち運用に適したチャネルを選択する。図18に示す例では、PER演算部209は、PERが低いチャネル(例えば、周波数f1,f2等)が運用に適していると判断し、これら周波数f1、f2のチャネルのリストを出力する。
このように、実施の形態4によれば、評価対象Rの対象信号r、および干渉源Xの干渉信号xの情報に基づき、対象信号rのチャネル(周波数)を可変させて探索することで、対象信号rの運用に適したチャネルをユーザにリスト等で提示することができる。上記処理では、対象信号rのチャネル変更を例に説明したが、これに限らず、対象信号rの送信電力を変更した場合であっても同様にPERを求めることができるようになる。これにより、干渉信号xの影響を考慮して、対象信号rの適切な運用チャネルや送信電力をユーザに提示できるようになる。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5について説明する。実施の形態5では、無線システムの最適化に関し、上述した実施の形態1〜4いずれかの構成に加えて、PER演算部209は、求めたPERに対しユーザが求める条件(目的)に応じて最適なPERを求める構成である。
例えば、新たに導入する評価対象R(無線機)と既設の無線機(干渉源X)のチャネルや電力を変数とした最適化問題により、ユーザの目的に適合した無線システムを提示する。ここで、実施の形態5では、新たに導入する評価対象RのPERと、既設の無線機のPER間のトレードオフを解決する。
(1)例えば、新たに導入する無線機(評価対象R)の性能を最大化する目的の場合、目的関数は「評価対象RのPER」、制約条件は「既設の無線機のPER≦ユーザの要求性能」である。
(2)このほか、新たに導入する無線機(評価対象R)による既設の無線機への影響を最小化する目的の場合、目的関数は「既設の無線機のPER劣化量の合計値」、制約条件は「新たに導入する無線機のPER≧ユーザの要求性能」である。
図19は、実施の形態5にかかる電波干渉解析装置による無線システムの最適化処理の例を示すフローチャートである。主に、電波干渉解析装置100のPER演算部209の処理内容を示し、新規導入の無線機(評価対象R)と、既設の無線機(干渉源X)のPERに基づき目的関数と制約条件の評価に基づき、無線システムを目的に合わせて最適化する処理を示している。PER演算部209が行うPER演算自体の処理内容は実施の形態1(図8参照)と同様である。
はじめに、導入する無線機(評価対象R)と、既設の無線機(干渉源X)について、それぞれ設定したチャネルと、RSSI等をユーザ入力する(ステップS1901)。そして、PER演算部209は、これら評価対象Rと干渉源Xの各無線機のチャネルと、RSSI等に基づきPERを推定する(ステップS1902)。
次に、目的関数と制約条件を評価する(ステップS1903)。この評価は、例えば、上述した(1)、(2)等であり、PER演算部209が出力する評価対象Rと干渉源XのPERに基づきユーザが評価する。これに限らず、PER演算部209がそれぞれのPER値を比較して自動実行することもできる。
次に、PER演算部209は、終了条件をクリアしたか判断する(ステップS1904)。終了条件は、例えば、ユーザが設定した上記(1)、(2)の制約条件である。例えば、勾配降下法などの最適化アルゴリズムを使用して最適解を見つける。このほか、総当たり法により、ユーザが設定した要求性能を満たす全ての解を列挙するほか、最初に見つけた解を出力する。
終了条件をクリアしていなければ(ステップS1904:No)、PER演算部209は、変数の値を変更し(ステップS1905)、ステップS1901の処理に戻る。変数は、上記評価対象Rあるいは干渉源Xのチャネル、RSSI等である。そして、値を変更した変数に関するパラメータ(PER)のみを用いて目的関数を再計算することで計算コストを削減できる。
終了条件をクリアしていれば(ステップS1904:Yes)、PER演算部209は、新規導入した無線機(評価対象R)および既設の無線機(干渉源X)のチャネルとRSSIを出力する(ステップS1906)。
このように、実施の形態5によれば、新たに導入する評価対象R(無線機)と既設の無線機(干渉源X)のチャネルや電力を変数とした最適化問題により、ユーザの目的に適合した無線システムを提示できる。そして、新たに導入する評価対象RのPERと、既設の無線機(干渉源X)のPER間のトレードオフを解決でき、評価対象Rおよび干渉源XそれぞれのPER要求性能を満たした最適な無線システムを提示できるようになる。
(実施の形態6)
次に、実施の形態6について説明する。実施の形態6では、新規導入する無線機(評価対象R)のPER劣化に最も影響を与える干渉源Xを特定し、ユーザに提示する例を説明する。
既存の技術によれば、干渉源Xの情報として、使用周波数、占有率、RSSIの表示は可能である。しかしながら、複数のうちどの干渉源Xが新規導入する無線機(評価対象R)の性能(PER)の劣化に影響しているかを特定できない。これは、複数の干渉源Xそれぞれの周波数、占有率、RSSIが異なるためである。
この点、本願発明によれば、実施の形態1で説明したように、干渉源XiのPERiを算出できる。このPERiは、「複数のうちある干渉源Xiの送信パケットで評価対象Rの対象信号rが受信失敗する確率」を示す。したがって、求めたPERiに基づき、電波干渉解析装置100(PER演算部209)は、PER劣化の影響の大小を明確に提示することができる。
例えば、図1に示したように、複数の各干渉源Xi別のPERiをそれぞれユーザに提示できる。図1の例で説明すると、干渉源X3のPER3が3%と最も値が大きい。これにより、電波干渉解析装置100は、評価対象Rの対象信号rの「PER劣化の一番大きな原因は干渉源X3」である旨をユーザに表示等で提示することができる。これにより、ユーザは、干渉源X3を取り除くことが干渉対策として最も効果的であることを把握できるようになる。なお、「取り除く」とは干渉源X3の配置を撤去することのみを指すものではなく、対象信号rが干渉源X3の干渉信号xによる干渉を避けるために、各種干渉対策を含む。
以上説明した実施の形態1〜6によれば、干渉源Xの占有率とSINRの両方を考慮したPERを算出できる。本願発明では、実施の形態1で説明したように、評価対象の対象信号が複数の干渉源の干渉信号の影響を受けることに対応し、各干渉源別のPERiと、干渉源PERiの全てのPERとをそれぞれ求める。そして、PERiの算出においては、対象信号と干渉信号の衝突率Riと、衝突時ERiを用いて算出する。衝突率Riは、干渉信号および対象信号のMAC方式、パケット長、送信間隔等を用い、CSMA/CAの有無を判断して算出する。また、衝突時ERiは、SINRに加えて変調方式および検波方式、パケットのビット数等を用いて算出する。このため、同じSINRであっても、干渉源の占有率によってPERは異なるが、本願発明によれば、占有率とSINRに基づき正確なPERを求めることができる。
図20は、各実施の形態にかかる電波干渉解析装置が算出した干渉波の占有率に応じたPERを示す図表である。横軸は干渉波(干渉信号x)の占有率、縦軸はPERである。図20のシミュレーションでは、以下の条件を1000回ずつ行い、平均値と四分位数を示す。対象信号rは、BLE(Bluetooth Low Energy):37ch、−71dBm、パケット長;0.2ms、送信間隔:200msである。干渉源Xは、2台のWiFi機器であり、1台は、1ch、−68dBm、パケット長:1.7ms、送信間隔:パケット長÷占有率である。もう1台は、1ch、−55dBm、パケット長:0.28ms(固定)、送信間隔:200ms(固定)とした。
従来のSINRからPERを求める方法の特性線Bは、干渉波(干渉信号x)の占有率にかかわらずPERは所定の一定値である。従来法では、干渉信号xが100%衝突すると仮定しているため、衝突しないパケットが多いほど悲観的な計算結果となる。
これに対し、本願発明によれば、干渉波の占有率(5〜95%)に応じて異なるPERの特性Aを得ることができる。図20の例では、干渉信号の占有率とPERが比例する関係である。そして、占有率とSINRの両方を考慮したPERを求めることで、より正確なPERを求めることができる。
(実施の形態7)
次に、実施の形態7以下の各実施の形態では、上述した実施の形態1〜6により算出したPERを含む情報を用いて干渉源Xによる干渉の影響をユーザに対して効果的に視覚化して提示する構成例について説明する。
無線干渉対策を行うには、以下の情報を効果的に可視化してユーザに提示するGUI(Graphic User Interface)が必要である。情報としては、干渉信号xの情報(無線規格、ch、RSSI、占有率等)、対象信号rの情報(無線規格、ch、RSSI等)、干渉信号xの対象信号rへの影響度、がある。
そして、実施の形態では、各干渉波(干渉信号x)について無線干渉としての影響度を色等で識別して表示するUIを備える。また、RSSI、周波数(ch)別に表示する。また、干渉への影響度を考慮する必要があるRSSIの閾値(RSSI閾値)を描画する。そして、干渉への影響の合計値を表示する。
図21は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置の機能を示すブロック図である。図に示すように、実施の形態7では、上述した各実施の形態(例えば図1)で説明したPER演算にかかる各構成に加えて、GUI出力部2101と、GUI入力部2102と、を含む。なお、図21では、端末装置101の機能の記載を一部省略している。
GUI出力部2101は、PER演算部209が出力するPERの情報を所定のGUIによりユーザに提示(表示出力)する。GUI入力部2102は、GUI出力部2101によってユーザに提示されたPERの情報に基づくユーザ操作を受け付ける。そして、GUI入力部2102は、信号情報保存部202に保存された情報(パラメータ)をユーザ操作に対応して変更する。
図21に示すGUIの表示出力およびユーザ入力に関する機能は、例えば、上記図3に示したハードウェア構成を用いて実現できる。GUI出力部2101、およびGUI入力部2102のGUI表示情報の生成は、図3に記載のCPU301のプログラム実行、またはGUI専用GPU(Graphics Processing Unit)等を用いて実現できる。
GUI出力部2101が生成したGUI表示情報は、CPU301に接続された端末装置101のディスプレイ(不図示)を用いて表示出力できる。また、GUI入力部2102のユーザ入力は、CPU301に接続された端末装置101のキーボードやマウス(不図示)を用いて実現できる。また、ディスプレイとキーボードが一体化されたタッチパッドを用いることもできる。
図22は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置による干渉状態の表示例を示す図である。GUI出力部2101によるディスプレイへの表示画面2201の表示例を示す。横軸は周波数(チャネル)、縦軸はRSSIである。図示のように、評価対象Rの対象信号rと、複数の干渉源Xの干渉信号xについて、それぞれの周波数(帯域)とRSSIの値を組み合わせた所定領域の表示枠で表示する。
図示の例では、各表示枠を網掛け等で記載したが、GUI出力部2101は、対象信号rを各色で段階的に強調表示する。例えば、干渉影響度が高い干渉信号xほど赤で表示し、干渉影響度が低くなるにしたがい橙→黄→緑→水色→青→灰色→黒、等と色を変化させて表示させる。表示枠の強調表示は、色別に限らず、濃淡や点滅等各種態様とすることができる。これにより、対象信号rと各干渉源Xの干渉信号xを区別でき、また、干渉信号xを干渉影響度に対応した色の表示枠で強調表示でき、ユーザが容易に把握できる。
また、GUI出力部2101は、表示画面2201上に、干渉影響計情報2203を表示する。干渉影響計情報2203は、干渉源X全てのPERの合計値である(図示の例では0.90)。
また、GUI出力部2101は、表示画面2201上に、RSSI閾値2204を表示する。RSSI閾値2204は、評価対象Rの対象信号rの規格やRSSIに基づき、所定のRSSI値として表示する。RSSI閾値2204は、干渉信号xがこのRSSI閾値2204よりもレベル(パワー)が高い場合対象信号rのPERに影響を与えることを示す指標として表示する。
図23は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置が行う干渉対策の処理例を示すフローチャートである。ステップS2301〜ステップS2307までの処理は、実施の形態1(図8参照)のステップS801〜ステップS807と同様である。
はじめに、無線部102(無線電波可視化部201)は、所定の観測時間で電測を行い、各信号、すなわち、対象信号rと干渉信号xそれぞれの電力、MAC方式、送信間隔、パケット長を取得する(ステップS2301a,ステップS2301b)。
次に、端末装置101(CPU301)は、PER算出の各処理を実行開始し、はじめに、干渉源Xの数iを初期値1とし、数iに達するまで以下の処理を継続して実行する(ステップS2302)。
そして、端末装置101は、対象信号rと干渉源iの干渉信号xiのRSSIにより衝突時ERiを算出する(ステップS2303)。また、端末装置101は、対象信号rと干渉源iの干渉信号xのMAC方式、パケット長、送信間隔から衝突率Riを算出する(ステップS2304)。ステップS2302とステップS2303の処理はいずれを先に実行してもよい。
次に、端末装置101は、対象信号rが干渉源iのパケットに衝突し受信失敗する確率PERiを算出する(ステップS2305)。PERiは、例えば、上記式(12)に基づき算出する。この際、端末装置101は、例えば、算出したPERiについて、干渉源iにより対象信号rが受信失敗する確率である旨を示して表示出力する(ステップS2305a)。
そして、端末装置101は、以上のPERiの算出処理を干渉源の数iだけ継続する(ステップS2306)。ステップS2306により、干渉源iの数分のPERiが求められた後、端末装置101は、PERiからPERを算出する(ステップS2307)。PERは、例えば、上記式(13)に基づき算出する。この際、端末装置101は、例えば、算出したPERについて、全ての干渉源iのうち、いずれかの干渉源iのパケットに衝突し、対象信号rのパケットが受信失敗する確率PERである旨を示して表示出力する(ステップS2307a)。
次に、GUI出力部2101は、PERiおよびPERの情報に基づき、図22に示したGUIの表示画面2201を表示する(ステップS2308)。この際、端末装置101(CPU301)は、表示画面2201上に、複数の干渉源Xiと対象信号rについて、周波数とRSSIを示す表示枠を表示する。また、干渉影響計情報2203とRSSI閾値2204も表示する。
表示画面2201により、ユーザは、対象信号rに対する干渉の影響度別の干渉源Xを判断できるようになる。例えば、実際にはRSSIが高くても干渉には影響しない干渉信号xもあるが、ユーザは一目でどの干渉信号xが対象信号rに干渉影響を与えているかを強調表示された色別に容易に判断できるようになる。また、周波数(ch)方向の設定変更による作用効果もわかるようになる。
また、RSSI閾値2204より低いRSSIで到来する干渉信号xは干渉の影響としては無視できることになるため、RSSIの値の設定変更、すなわち、対象信号rの送信出力増加を想定したときの効果を一目で容易に判断できるようになる。なお、無線通信の特徴として、あるSINRを境界としてパケット受信成功率は急激に変化する。
そして、GUIの表示画面2201により、ユーザに対して、対象信号rに対する干渉対策を提示できる。表示画面2201上の対象信号rおよび干渉信号xの表示枠の位置に基づき、例えば、ユーザは、対象信号rのch(周波数)変更、あるいは、送信出力を変更させたときの干渉の影響を把握できるようになる。
図24は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置の表示に基づく干渉対策を説明する図である。図24は、図22と同じ表示画面2201である。図24に示す表示画面2201によれば、対象信号rは、隣接するchを含め他のいずれのchにおいても高い影響度の干渉信号x(x4、x5等)が存在していることが表示されている。この場合、ユーザは、対象信号rのch変更による干渉影響低減の効果は低いことが把握できる。
一方、対象信号rの送信出力(RSSI)を少し増加させれば、高い影響度の干渉信号x(x3、x4等)による干渉が抑制可能であることが表示され、ユーザはこれを把握できる。
図24に示す表示画面2201は、対象信号rの評価対象Rを新規導入する場合の干渉影響の判断および対策に用いるに限らない。すなわち、既に設置済みの所定の対象信号rの評価対象Rが他の干渉源Xによる干渉の影響を受けている場合の干渉影響の判断および対策にも用いることができる。
図25は、実施の形態7にかかる電波干渉解析装置の表示に基づく干渉対策後の表示例を示す図である。図24の表示画面2201の表示に基づいて、ユーザが評価対象Rの対象信号rに対する送信出力を増加させるパラメータ変更を行った後の表示画面2201を示す。
GUI入力部2102は、ユーザ入力によるパラメータ入力(送信出力の増加)に基づき、信号情報保存部202に保存されている対象信号rに関するパラメータ(電力)の値を変更する。これにより、電波干渉解析装置100(端末装置101)は、一連のPER演算にかかる処理を実行し(図8参照)、新たなPERを求める。そして、GUI出力部2101は、パラメータ変更後の表示画面2201(図25)を表示する。
図25に示すように、対象信号rの送信電力の増加により、対象信号rの表示枠の表示位置は、増加させた電力分だけRSSIの値が高くなる(図中上方向に移動する)。また、他の複数の干渉信号xは、いずれも表示枠の表示位置は同じ位置であるが、対象信号rの送信電力の増加に基づき、それぞれ干渉影響度が再計算され表示される。
例えば、干渉対策前(図22)で対象信号r近傍で干渉影響が高かった干渉信号x4は、対策後(図25)では、干渉影響度が低く変更して表示されている。また、対象信号rの送信電力の増加に対応してRSSI閾値2204も同様に図の上方に移動して表示され、対応して、干渉信号x4、x5による干渉影響度が低く変更して表示されている。
これにより、ユーザは、対象信号rの送信電力を増加させることで、干渉影響を低減できることを容易に判断できるようになる。図25に示す表示は、電波干渉解析装置100内部のパラメータ変更のみで判断できるものであり、実際に評価対象Rの送信電力を増加させる等の煩わしい操作を行わずに行える。
このように、実施の形態7によれば、評価対象Rの対象信号rに干渉する干渉信号xを考慮して演算したPERに基づき、これら対象信号rと各干渉信号xの周波数(ch)とRSSIを組み合わせた表示枠の表示画面を表示出力しユーザに提示する。これにより、ユーザは、表示画面を見るだけで、対象信号rの干渉影響を低減する対策として、周波数変更、あるいは送信電力変更等のいずれが有効であるかを容易に把握できるようになる。また、周波数や送信電力の変更後の干渉状態をシミュレーションにより再度表示確認できるため、ユーザは、対象信号rの評価対象Rの実際の調整操作を不要にでき、簡単に対策の有効性を確認できるようになる。
(実施の形態8)
実施の形態8では、無線システムが複数ある場合に、それぞれの無線システム(ネットワークNW)視点でGUI表示する構成である。電波干渉解析装置100のGUI表示にかかる基本構成(図21)は、実施の形態7と同様である。
また、電波干渉解析装置100の信号情報保存部202における無線システム(ネットワーク)別の情報保存と、ネットワーク変更に伴うPERの演算処理は、上述した実施の形態(図12A,図12B参照)に相当する。複数の無線システム、すなわち、複数の評価対象Rの対象信号rのPER演算は、ある一つの無線システム(NW−1の評価対象R)と、それ以外の干渉源Xとを切り分けて行う。また、異なる他の一つの無線システム(NW−2の評価対象R)と、それ以外の干渉源Xとを切り分けて行う。
図26は、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置による無線システム別の干渉状態の表示例を示す図である。図26(a)は、ある無線システム(NW−1)視点での表示画面2201を示す。この場合、GUI出力部2101は、ユーザが指定した無線システム(NW−1)の評価対象Rを対象信号r1とし、この対象信号r1以外の無線システムの干渉信号xを全て干渉源Xとした表示画面2201を表示する。
図26(b)は、他の無線システム(NW−2)視点での表示画面2201を示す。この場合、GUI出力部2101は、ユーザが指定した無線システム(NW−2)の評価対象Rを対象信号r2とし、この対象信号r2以外の無線システムの干渉信号xを全て干渉源Xとした表示画面2201を表示する。
図27は、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置の表示に基づく干渉対策を説明する図である。図27は、図26と同じ表示画面2201である。図27(a)に示す無線システム(NW−1)の表示画面2201によれば、対象信号r1は、隣接するchを含め他のいずれのchにおいても高い影響度の干渉信号x(x4、x5等)が存在していることが表示されている。この場合、ユーザは、対象信号r1のch変更による干渉影響低減の効果は低いことが把握できる。
一方、対象信号r1の送信出力(RSSI)を少し増加させれば、高い影響度の干渉信号x(x3、x4等)による干渉が抑制可能であることが表示され、ユーザはこれを把握できる。
そして、図26(a)の表示画面2201に基づき、ユーザが無線システム(NW−1)の評価対象Rの対象信号r1に対する送信出力を増加させるパラメータ変更を行ったとする。GUI入力部2102は、ユーザ入力によるパラメータ入力(送信出力の増加)に基づき、信号情報保存部202に保存されている無線システム(NW−1)の対象信号r1に関するパラメータ(電力)の値を変更する。これにより、電波干渉解析装置100(端末装置101)は、一連のPER演算にかかる処理を実行し(図8参照)、新たなPERを求める。そして、GUI出力部2101は、パラメータ変更後の表示画面2201(図27(a))を表示する。
図27(a)に示すように、対象信号r1の送信電力の増加により、対象信号r1の表示枠の表示位置は、増加させた電力分だけRSSIの値が高くなる(図中上方向に移動する)。また、他の複数の干渉信号xは、いずれも表示枠の表示位置は同じ位置であるが、対象信号r1の送信電力の増加に基づき、それぞれ干渉影響度が再計算され表示される。
例えば、対策前(図26(a))で対象信号r1近傍で干渉影響が高かった干渉信号x4は、対策後(図27(a))では、干渉影響度が低く変更して表示されている。また、対象信号r1の送信電力の増加に対応してRSSI閾値2204も同様に図の上方に移動して表示され、対応して、干渉信号x4,x6による干渉影響度が低く変更して表示されている。
この後、図27(b)に示すように、表示画面2201を他の無線システム(NW−2)の視点に切り替えたとする。この際、GUI出力部2101は、図27(a)の表示画面の状態を保持して表示する。無線システム(NW−2)の対象信号r2を視点としたとき、上記のようにNW−1の対象信号r1に対して行った変更(送信電力増加)を保持して表示する。
この場合、図27(b)に示すように、NW−2の対象信号r2は、NW−1の対象信号r1に対して行った変更(送信電力増加)による干渉の影響を受けることが示されている。対応して干渉影響計情報2203の値も図26(b)よりも高い値となっている。このように、複数の無線システムの一部に対して行った干渉影響の抑制が他の無線システムに対して干渉影響となることを確認できるようになる。
図28は、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置の表示に基づく干渉対策後の表示例を示す図である。図27(a)、(b)それぞれの表示画面2201の表示に基づいて、ユーザが異なる無線システム(NW−1,NW−2)の対象信号r1、r2のいずれに対しても干渉影響を抑制するパラメータ変更を行った後の表示画面2201を示す。
GUI入力部2102は、ユーザ入力によるパラメータ入力(送信出力の増加等)に基づき、信号情報保存部202に保存されている対象信号rに関するパラメータ(電力)の値を変更する。これにより、電波干渉解析装置100(端末装置101)は、一連のPER演算にかかる処理を実行し(図8参照)、新たなPERを求める。そして、GUI出力部2101は、パラメータ変更後の表示画面2201(図28)を表示する。
図28(a)に示すように、一方の無線システム(NW−1)側の送信電力をやや増加させるパラメータ変更を行ったとする。この際、ユーザは、他の無線システム(NW−2)の対象信号r2に対する影響を軽減できる程度に一方の無線システム(NW−1)側の送信電力をやや増加させたとする。
この場合、表示画面2201上での対象信号r1の表示枠の表示位置は、増加させた電力分だけRSSIの値が高くなる(図27(a)のユーザ操作時より低い位置に移動)。また、他の複数の干渉信号xは、いずれも表示枠の表示位置は同じ位置であるが、対象信号rの送信電力の増加に基づき、それぞれ干渉影響度が再計算され表示される。
この後、図28(b)に示すように、他方の無線システム(NW−2)側の視点に切り替えたとする。この場合の表示画面2201上では、対象信号r2は、一方の無線システム(NW−1)の対象信号r1に対して行った送信電力増加に基づく干渉影響を軽減できる状態であることが示されている。対応して干渉影響計情報2203の値も図27(b)よりも低い値となっている。
このように、複数の無線システム(NW−1,NW−2)のそれぞれの視点で表示画面2201を切り替えることができる。この際、対象信号r1,r2の一方の対象信号r1の送信電力増加等のパラメータ変更によって、他の対象信号r2視点で対象信号r1が新たな干渉源となる場合、その旨をGUIで表示出力できる。これにより、ユーザは、複数の無線システム間で他に干渉影響を与えるか否かをパラメータの変更によるシミュレーションで容易に確認できるようになる。
図29A,図29Bは、実施の形態8にかかる電波干渉解析装置が行う干渉対策の処理例を示すフローチャートである。これらの図において、ステップS2902〜ステップS2909までの処理、およびステップS2912〜ステップS2919までの処理は、それぞれ実施の形態1(図8参照)のステップS801〜ステップS807と同様である。
はじめに、図29Aに示すように、ユーザ入力により、端末装置101は、対象信号をある無線システム(NW−1)の対象信号r1として入力情報を更新する(ステップS2901a)。
以下、無線部102(無線電波可視化部201)による所定の観測時間で電測を行い、各信号、すなわち、対象信号r1と干渉信号xそれぞれのパラメータ(電力、MAC方式、送信間隔、パケット長)を取得する(ステップS2902a,ステップS2902b)。この際、ユーザ入力された対象信号を対象信号r1とし、対象信号r1以外の干渉源Xによる干渉信号を干渉信号xとしてそれぞれパラメータを取得する。
以下、端末装置101(CPU301)は、NW−1の対象信号r1のPER算出の各処理を実行する(ステップS2903〜ステップS2908)。
これにより、GUI出力部2101は、PERiおよびPERの情報に基づき、図26に示したGUIの表示画面2201を表示する(ステップS2909)。この際、端末装置101(CPU301)は、表示画面2201上に、複数の干渉源Xiと対象信号rについて、周波数とRSSIを示す表示枠を表示する。また、干渉影響計情報2203とRSSI閾値2204も表示する。
表示画面2201により、ユーザは、NW−1の対象信号r1に対する干渉の影響度別の干渉源Xを判断できるようになる。そして、ユーザは、対象信号r1に対する干渉抑制のために対象信号r1のch(周波数)変更、あるいは、送信出力の変更を判断できる。この判断に対応して、ユーザが対象信号r1のch(周波数)変更、あるいは、送信出力を変更した場合、ステップS2901aによる入力情報更新を行う。この入力情報の行使音に対応して、変更した対象信号r1のパラメータ(送信電力等)を用いたPER算出の処理が再度行われる(ステップS2903〜ステップS2908の処理)。
そして、GUI出力部2101は、PERiおよびPERの情報に基づき、図27(a)に示したNW−1の対象信号r1の視点でGUIの表示画面2201を表示する(ステップS2909)。
この後、図29Bに示すように、ユーザ入力により、端末装置101は、対象信号をある無線システム(NW−2)の対象信号r2として入力情報を更新する(ステップS2901b)。
以下、無線部102(無線電波可視化部201)による所定の観測時間で電測を行い、各信号、すなわち、対象信号r2と干渉信号xそれぞれのパラメータ(電力、MAC方式、送信間隔、パケット長)を取得する(ステップS2912a,ステップS2912b)。この際、ユーザ入力された対象信号を対象信号r2とし、対象信号r2以外の干渉源Xによる干渉信号を干渉信号xとしてそれぞれパラメータを取得する。また、以前に行ったパラメータ変更、すなわち、対象信号r1に対する送信電力の変更等があれば、対象信号r1に相当する干渉信号xの送信電力は変更後の値が用いられる。
以下、端末装置101(CPU301)は、NW−2の対象信号r2のPER算出の各処理を実行する(ステップS2913〜ステップS2918)。
これにより、GUI出力部2101は、PERiおよびPERの情報に基づき、図27(b)に示したNW−2の対象信号r2の視点でGUIの表示画面2201を表示する(ステップS2919)。
表示画面2201により、ユーザは、NW−2の対象信号r2に対する干渉の影響度別の干渉源Xを判断できるようになる。そして、ユーザは、対象信号r2に対する干渉抑制のために、以前に行った対象信号r1のch(周波数)変更、あるいは、送信出力を変更の適否を判断できる。
ユーザは、図27(b)に示されたNW−2の視点で対象信号r2に対する干渉信号xの影響に基づき、対策を容易に判断できる。例えば、対象信号r1に対する送信出力の変更を再度変更する場合、図29Aに示した入力情報更新(ステップS2901a)により対象信号r1のパラメータを変更して、再度図29A(ステップS2902〜ステップS2909)の処理を実行する。これにより、例えば、図28(b)に示したように、NW−2の対象信号r2がNW−1の対象信号r1の干渉の影響を抑制できるようになる。
このように、実施の形態8によれば、実施の形態7の作用効果に加えて、複数の無線システム(NW−1,NW−2)の対象信号r1,r2の視点での干渉の影響を容易に把握できるようになる。これにより、ある対象信号r1のパラメータ変更が他の対象信号r2に対して新たな干渉影響を与える場合には、これをシミュレーションにより事前にユーザに提示できるようになる。この際、ユーザは、複数の対象信号r1,r2それぞれの評価対象Rの実際の調整操作を不要にでき、簡単に無線システムにおける干渉対策の有効性を確認できるようになる。
(実施の形態9)
実施の形態9では、電波干渉解析装置100上で実施の形態7で説明したGUI表示を行うだけではなく、GUIの表示画面2201上でユーザ操作によるパラメータ入力を行う構成である。対象信号rに対する干渉信号xの干渉によるPER演算の構成は、実施の形態1〜6と同様である。
この実施の形態9は、上述したGUI表示にかかる実施の形態7,8の構成に加えた構成にできる。例えば、GUI出力部2101の表示画面2201上に透明なタッチパネル等で構成されたGUI入力部2102を用いて構成できる。
図30は、実施の形態9にかかる電波干渉解析装置のGUI表示上での操作入力を説明する図である。GUI出力部2101により対象信号rおよび干渉信号xの表示枠がそれぞれ表示されている。この状態で、GUI入力部2102により対象信号rの表示枠の位置をドラッグ操作等で移動させることができる。
図30に示す例では、対象信号rの表示枠を複数の干渉信号xの表示枠に重ならない新たな位置3001に移動させた状態である。この際、GUI入力部2102は、対象信号rについて、新たな位置に対応するパラメータ(周波数と送信電力)を信号情報保存部202に更新記憶する。この際、信号情報保存部202の導入システム情報保存部211に保存してある対象信号rのパラメータ(周波数と送信電力)を更新する。
図31は、実施の形態9にかかる電波干渉解析装置が行うGUI入力による干渉対策の処理例を示すフローチャートである。図31に示す処理は、ユーザが対象信号rに対する干渉対策が所定の要件を満たしたと判断する(ステップS3110:Yes)までの間、ループ処理(ステップS3101〜ステップS3113)を継続する。
この図において、ステップS3102〜ステップS3108までの処理は、実施の形態1(図8参照)のステップS801〜ステップS807と同様である。
電波干渉解析装置100は、ステップS3102以下の処理を実行することで、対象信号rと干渉信号xそれぞれのパラメータ(電力、MAC方式、送信間隔、パケット長)を取得し、対象信号rのPER算出の各処理を実行する。これにより、GUI出力部2101は、PERiおよびPERの情報に基づき、図30に示したGUIの表示画面2201を表示する(ステップS3109)。この際、端末装置101(CPU301)は、表示画面2201上に、複数の干渉源Xiと対象信号rについて、周波数とRSSIを示す表示枠を表示する。また、干渉影響計情報2203とRSSI閾値2204も表示する。
表示画面2201により、ユーザは、対象信号rに対する干渉の影響度別の干渉源Xを判断できるようになる。表示画面2201の表示により、干渉対策が所定の要件を満たしているとユーザが判断した場合には(ステップS3110:Yes)、以上の処理を終了する。
一方、干渉対策が所定の要件を満たしていないとユーザが判断した場合(ステップS3110:No)、干渉対策案をユーザ入力する(ステップS3111)。この際、ユーザは、GUI入力部2102を操作して図30の表示画面2201上で対象信号rのパラメータを変更する。
このユーザ操作に対応して、端末装置101(CPU301)は、対象信号rのパラメータを変更し、変更後の値を信号情報保存部202に更新保存する(ステップS3112)。以下、端末装置101(CPU301)は、ステップS3102以下の処理を再度実行し、この際、対象信号rについては更新後のパラメータを用いる。
上記処理において、例えば、ステップS3111による干渉対策案として、ユーザが図30に示すように、対象信号rの表示枠を複数の干渉信号xの表示枠に重ならない新たな位置3001に移動させたとする。
この場合、ステップS3112では、端末装置101(CPU301)は、対象信号rのパラメータについて新たな位置3001に対応する新たな周波数と送信電力の値を信号情報保存部202に更新保存する。これにより、ステップS3102以下のシミュレーション処理を再度実行することで、ステップS3109では対象信号rが新たな位置3001に位置したときの周波数と送信電力で干渉状態を表示する。また、干渉影響計情報2203についても新たな値に変更して表示する。
そして、ユーザは、GUI出力部2101の表示画面2201を見て、対象信号rのパラメータ変更で行った後の結果が所定の要件を満たしていると判断すれば(ステップS3110:Yes)、以上の処理を終了できる。
図32は、実施の形態9にかかる電波干渉解析装置が保持する情報の更新例を示す図表である。GUI入力部2102により対象信号rのパラメータ変更を説明する。上述の説明では、GUI入力部2102のドラッグ操作に対応して、周波数と送信電力を更新した。この場合、GUI入力部2102は、信号情報保存部202の導入システム情報保存部211に保存してある対象信号rのパラメータ(周波数と送信電力)を更新する。
図32に示すように、信号情報保存部202に保存する対象信号rのパラメータとしては、電力(送信電力)、MAC方式、送信間隔、パケット長等、がある。したがって、ステップS3111における対策案としては、これら対象信号rのパラメータを一つあるいは複数を組み合わせて変更することができる。
図32の例では、対象信号rの電力と送信間隔を変更する状態が示されている。この場合、例えば、ユーザは、GUI入力部2102の表示画面2201上のドラッグ操作で電力(RSSI)を変更する。また、GUI出力部2101が現在の送信間隔をスライダ表示し、GUI入力部2102によりスライダ操作で送信間隔を変更することができる。このように、複数のパラメータをGUI操作により容易に変更することができる。
以上説明した実施の形態9によれば、実施の形態7によるGUI出力の作用効果に加えて、GUI入力により干渉対策を簡単に行えるようになる。例えば、実施の形態7で説明したGUI出力の表示画面により、対象信号rと各干渉信号xの周波数(ch)とRSSIを組み合わせた表示枠の表示画面を表示出力しユーザに提示する。そして、GUI入力では、表示画面を見て対象信号の表示枠を干渉信号の表示枠に重ならない新たな位置に移動させることで、対象信号の対応するパラメータである周波数変更、あるいは送信電力変更等を同時に行える。さらに、変更したパラメータを用いて再度シミュレーションを実行することができる。これにより、ユーザは、対象信号rの評価対象Rの実際の調整操作を不要にでき、簡単に対策の有効性を確認できるようになる。
(実施の形態10)
実施の形態10は、実施の形態8で説明した複数の無線システム(NW−1,NW−2)のGUI出力と、実施の形態9で説明したGUI入力との組み合わせの構成である。
図33A,図33Bは、実施の形態10にかかる電波干渉解析装置が行う干渉対策の処理例を示すフローチャートである。図33Aにおいて、ステップS3302a〜ステップS3310までの処理は、実施の形態8のステップS2901b〜ステップS2909(図29A)と同様である。また、図33BのステップS3302b〜ステップS3320までの処理は、実施の形態8のステップS2901b〜ステップS2919(図29B)と同様である。また図33Aに示すステップS3301、ステップS3321a〜ステップS3324の処理は、実施の形態9のステップS3101、ステップS3110〜3113(図31)と同様である。
実施の形態10によれば、実施の形態8のGUI出力による複数の無線システム(NW−1,NW−2)の対象信号r1,r2の視点での干渉の影響を容易に把握できる作用効果が得られる。加えて、実施の形態9のGUI入力により干渉対策を簡単に行えるようになる。そして、複数の無線システムの場合に、ある一つの無線システムの対象信号r1のパラメータ変更が他の対象信号r2に対して新たな干渉影響を与える場合等についてもGUI画面上で容易に確認できる。そして、GUI入力による再度のシミュレーションにより事前にユーザに提示できるようになる。
以上説明した各実施の形態によれば、評価対象の対象信号が複数の干渉源の干渉信号の影響を受けることを考慮し、各干渉源別のPERiと、干渉源PERiの全てのPERとをそれぞれ求める。これにより干渉信号xの占有率とSINRを考慮して対象信号のPERをより正確に求めることができる。
例えば、PERiの算出は、対象信号と干渉信号の衝突率Riと、衝突時ERiを用いて算出する。衝突率Riは、干渉信号および対象信号のパラメータとして、MAC方式、パケット長、送信間隔等を用い、CSMA/CAの有無を判断して算出する。また、衝突時ERiは、SINRに加えてパラメータとして、変調方式および検波方式、パケットのビット数等を用いて算出する。これにより、干渉信号xの占有率とSINRの両方を考慮したPERを算出できる。同じSINRであっても、干渉源の占有率によってPERは異なるが、実施の形態によれば、占有率とSINRに基づき正確なPERを求めることができる。また、各干渉源XのPERiが得られるため、対象信号rに対する干渉の影響量を干渉源X毎に具体的に把握できるようになり、効果的な干渉対策が行えるようになる。そして、対象信号rに対してどの干渉信号xがPERの劣化に影響を与えているかを容易に判断でき、例えば、新たな無線機器の導入箇所での干渉を導入以前の段階で事前に解消できる。
また、評価対象Rは、実際に設置するに限らず、対象信号のパラメータを変更することで、シミュレーションすることができる。
また、対象信号rに対する干渉信号xの干渉対策を効果的に行うためのGUIを提供できる。GUIの表示画面として、干渉信号xの無線規格、ch、RSSI、占有率等と、対象信号rの無線規格、ch、RSSI等に基づき、対象信号rと干渉信号xをそれぞれGUI表示する。例えば、GUI出力部は、対象信号rと複数の干渉信号xをそれぞれchとRSSIからなる表示枠で表示する。また、対象信号rに対する干渉の影響度に応じて干渉信号xを色、濃淡、点滅等でGUI表示する。これにより、対象信号rと干渉信号xのそれぞれの通信状態をリアルタイムに表示でき、例えば、対象信号xのchや電力変更等、適切な干渉対策を施すことができるようになる。
また、GUI入力により、干渉対策を行った後の状態をシミュレーションできる。例えば、GUIの表示画面にしたがい、対象信号rの表示枠を干渉信号xの表示枠と重ならない位置に移動するドラッグ操作により、変更した対象信号rのパラメータ(ch、電力)を変更したシミュレーションを再度実行しユーザに提示できる。
これらにより、評価対象Rを新たに導入設置する際に、この評価対象Rの対象信号rが干渉源Xの干渉信号xによって受ける干渉に対する対策を適切に行えるようになる。また、評価対象Rを新たに導入設置するに限らず、既存の特定の無線機(評価対象R)に対する他の干渉源Xによる干渉状態の確認、および干渉抑制の対策も同様に行える。
なお、本実施の形態で説明した電波干渉の解析にかかる方法は、あらかじめ用意された制御プログラムを対象機器(上記電波干渉解析装置)等のコンピュータ(CPU等)が実行することにより実現することができる。本制御プログラムは、磁気ディスク、光ディスク、USB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)受信点における評価対象の無線機の対象信号に対する複数の干渉源の干渉信号の干渉状態を解析する電波干渉解析装置であって、
前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率と、をそれぞれ算出し出力する制御部、
を備えたことを特徴とする電波干渉解析装置。
(付記2)前記制御部は、
前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率を、前記干渉源と前記評価対象が時間的に重複する確率と、前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率と、に基づき算出することを特徴とする付記1に記載の電波干渉解析装置。
(付記3)前記制御部は、
前記干渉源と前記評価対象が時間的に重複する確率を、前記干渉源と前記評価対象それぞれの無線規格、パケット長、送信間隔に基づき算出することを特徴とする付記2に記載の電波干渉解析装置。
(付記4)前記制御部は、
前記干渉源と前記評価対象の無線規格として、前記干渉信号が周期的に送信され、前記干渉信号と前記対象信号のキャリアセンスの有無の情報に基づき、前記干渉源と前記評価対象が時間的に重複する確率を算出することを特徴とする付記3に記載の電波干渉解析装置。
(付記5)前記制御部は、
前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率を、前記対象信号と前記干渉信号の電波強度の比に基づくSINR(Signal−to−Interference−plus−Noise Ratio)を算出し、当該SINRと前記対象信号の無線方式からBER(Bit Error Rate)を算出し、当該BERに基づき、1パケットのビット数のうち衝突する衝突ビット数を算出する、ことで求めることを特徴とする付記2に記載の電波干渉解析装置。
(付記6)前記制御部は、
前記衝突ビット数を、前記干渉信号の送信間隔と、前記対象信号のパケット長の組み合わせ別の衝突時間と、前記対象信号のビットレートに基づき算出することを特徴とする付記5に記載の電波干渉解析装置。
(付記7)前記制御部は、
複数の前記干渉源のうち一つを前記評価対象とする設定時、当該評価対象以外を干渉源として識別し、
前記評価対象の前記対象信号に対する前記干渉源の干渉信号による干渉状態を解析することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記8)前記受信点において所定の観測時間、前記対象信号と前記干渉信号をそれぞれ受信し、前記制御部に出力する無線部を備えたことを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記9)前記制御部は、
前記干渉信号の無線規格、信号強度、周波数帯域に基づき、前記干渉信号別の干渉源を推定することを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記10)前記制御部は、
前記評価対象を導入箇所に設置しない状態で、前記評価対象の前記対象信号の無線規格、電波強度、周波数帯域、パケット長の情報の入力に基づき、前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率とをそれぞれ算出することを特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記11)さらに、電波伝搬シミュレーション部を含み、
前記電波伝搬シミュレーション部は、
前記評価対象および前記干渉源を導入箇所に設置しない状態で、導入箇所のレイアウト、前記評価対象および前記干渉源の無線規格の情報に基づき、前記受信点における前記対象信号および前記干渉信号の電波強度をそれぞれシミュレーション出力し、
前記制御部は、
前記電波伝搬シミュレーション部の出力に基づき、前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率とをそれぞれ算出することを特徴とする付記1〜10のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記12)前記制御部は、
複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率を、前記対象信号の周波数、あるいは電力を変更してそれぞれ算出することを特徴とする付記1〜11のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記13)前記制御部は、
前記評価対象と前記干渉源のそれぞれについて、信号受信が失敗する確率を算出し、前記評価対象と前記干渉源に対して要求する性能および所定の条件を用いた最適化アルゴリズムに基づく演算を行い、前記要求に適合した解を出力することを特徴とする付記1〜12のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記14)前記制御部は、
前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率を、複数の干渉源についてそれぞれ算出し、前記確率が最も大きい前記干渉源を特定することを特徴とする付記1〜13のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記15)さらに、GUI(Graphical User Interface)出力部(2101)を含み、
前記GUI出力部は、前記制御部の算出結果を表示することを特徴とする付記1〜14のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記16)前記GUI出力部は、
前記干渉信号の無線規格、周波数、電波強度、占有率と、前記対象信号の無線規格、周波数、電波強度に関する情報を表示出力することを特徴とする付記15に記載の電波干渉解析装置。
(付記17)前記GUI出力部は、
周波数および電波強度の軸の表示画面上に、前記対象信号と複数の前記干渉信号の周波数と電波強度を組み合わせた所定領域の表示枠で表示することを特徴とする付記15または16に記載の電波干渉解析装置。
(付記18)前記GUI出力部は、
さらに、前記表示画面上に、前記対象信号が複数の前記干渉信号によって受ける干渉影響度情報と、前記対象信号の電波強度に対応し、干渉影響を除外できる前記干渉信号を識別するための電波強度閾値と、を表示することを特徴とする付記16または17に記載の電波干渉解析装置。
(付記19)前記GUI表示部は、
前記対象信号に対する干渉の影響度にしたがって、複数の前記干渉信号の前記表示枠を段階的に強調表示することを特徴とする付記17または18に記載の電波干渉解析装置。
(付記20)さらに、GUI入力部を含み、
前記GUI出力部の表示画面に基づくユーザ操作による前記対象信号の前記表示枠の移動時、当該移動量に対応する前記対象信号の周波数と電波強度の値を変更し、
前記制御部に対し、前記干渉状態の解析処理を再度実行させることを特徴とする付記15〜19のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
(付記21)前記GUI出力部と、前記GUI入力部は、タッチパネルで構成され、
前記タッチパネルの前記表示画面上で、前記対象信号の前記表示枠の移動操作に対応し、当該移動方向上の前記対象信号の周波数あるいは電波強度の値を変更することを特徴とする付記20に記載の電波干渉解析装置。
(付記22)前記GUI出力部は、
前記対象信号の前記表示枠の移動操作に対応し、移動操作後の前記対象信号が複数の前記干渉信号によって受ける干渉影響度情報と、前記対象信号の電波強度に対応し、干渉影響を除外できる前記干渉信号を識別するための電波強度閾値と、を更新表示することを特徴とする付記20または21に記載の電波干渉解析装置。
(付記23)前記GUI出力部は、
前記対象信号の前記表示枠の移動操作により、前記電波強度閾値より低い電波強度の前記干渉信号の前記表示枠を、干渉影響がない旨の強調表示に更新することを特徴とする付記22に記載の電波干渉解析装置。
(付記24)受信点における評価対象の無線機の対象信号に対する複数の干渉源の干渉信号の干渉状態を解析する電波干渉解析方法であって、
前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率とをそれぞれ算出し出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする電波干渉解析方法。
(付記25)前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率を、
前記干渉源と前記評価対象が時間的に重複する確率と、
前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率と、
に基づき算出することを特徴とする付記24に記載の電波干渉解析方法。
(付記26)受信点における評価対象の無線機の対象信号に対する複数の干渉源の干渉信号の干渉状態を解析する電波干渉解析プログラムであって、
前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率とをそれぞれ算出し出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする電波干渉解析プログラム。
100 電波干渉解析装置
101 端末装置
102 無線部
201 無線電波可視化部
202 信号情報保存部
203 送信源解析部
204 パケット長・送信間隔演算部
205 衝突率Ri演算方法記憶部
206 衝突率Ri演算部
207 衝突時ERi演算方法記憶部
208 衝突時ERi演算部
209 PER演算部
211 導入システム情報保存部
212 干渉波情報保存部
301 CPU
302 ROM
303 RAM
901 条件入力部
1401 電波伝搬シミュレーション部
2101 GUI出力部
2102 GUI入力部
2201 表示画面
2203 干渉影響計情報
2204 RSSI閾値
P 受信点
R 評価対象
r(r1、r2) 対象信号
X 干渉源
x(xi,x1〜xn) 干渉信号

Claims (16)

  1. 受信点における評価対象の無線機の対象信号に対する複数の干渉源の干渉信号の干渉状態を解析する電波干渉解析装置であって、
    前記干渉信号と前記対象信号が時間的に重複する確率と、前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率と、に基づき前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、
    数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率と、
    それぞれ算出し出力する制御部、
    を備えたことを特徴とする電波干渉解析装置。
  2. 前記制御部は、
    前記干渉信号と前記対象信号が時間的に重複する確率を、前記干渉源の前記干渉信号と前記評価対象の前記対象信号それぞれの無線規格、パケット長、送信間隔に基づき算出することを特徴とする請求項1に記載の電波干渉解析装置。
  3. 前記制御部は、
    前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率を、前記対象信号と前記干渉信号の電波強度の比に基づくSINR(Signal−to−Interference−plus−Noise Ratio)を算出し、当該SINRと前記対象信号の無線方式からBER(Bit Error Rate)を算出し、当該BERに基づき、1パケットのビット数のうち衝突する衝突ビット数を算出する、ことで求めることを特徴とする請求項1に記載の電波干渉解析装置。
  4. 前記制御部は、
    複数の前記干渉源のうち一つを前記評価対象とする設定時、当該評価対象以外を干渉源として識別し、
    前記評価対象の前記対象信号に対する前記干渉源の干渉信号による干渉状態を解析することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  5. 前記受信点において所定の観測時間、前記対象信号と前記干渉信号をそれぞれ受信し、前記制御部に出力する無線部を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  6. 前記制御部は、
    前記干渉信号の無線規格、信号強度、周波数帯域に基づき、前記干渉信号別の干渉源を推定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  7. 前記制御部は、
    前記評価対象を導入箇所に設置しない状態で、前記評価対象の前記対象信号の無線規格、電波強度、周波数帯域、パケット長の情報の入力に基づき、前記干渉信号と前記対象信号が時間的に重複する確率と、前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率と、に基づき前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、
    複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率と、
    をそれぞれ算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  8. さらに、電波伝搬シミュレーション部を含み、
    前記電波伝搬シミュレーション部は、
    前記評価対象および前記干渉源を導入箇所に設置しない状態で、導入箇所のレイアウト、前記評価対象および前記干渉源の無線規格の情報に基づき、前記受信点における前記対象信号および前記干渉信号の電波強度をそれぞれシミュレーション出力し、
    前記制御部は、
    前記電波伝搬シミュレーション部の出力に基づき、前記干渉信号と前記対象信号が時間的に重複する確率と、前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率と、に基づき前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、
    複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率と、
    をそれぞれ算出することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  9. 前記制御部は、
    複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率を、前記対象信号の周波数、あるいは電力を変更してそれぞれ算出することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  10. 前記制御部は、
    前記評価対象と前記干渉源のそれぞれについて、信号受信が失敗する確率を算出し、前記評価対象と前記干渉源に対して要求する性能および所定の条件を用いた最適化アルゴリズムに基づく演算を行い、前記要求に適合した解を出力することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  11. 前記制御部は、
    前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率を、複数の干渉源についてそれぞれ算出し、前記確率が最も大きい前記干渉源を特定することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  12. さらに、GUI(Graphical User Interface)出力部を含み、
    前記GUI出力部は、前記制御部の算出結果を表示することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の電波干渉解析装置。
  13. 前記GUI出力部は、
    前記干渉信号の無線規格、周波数、電波強度、占有率と、前記対象信号の無線規格、周波数、電波強度に関する情報を表示出力することを特徴とする請求項12に記載の電波干渉解析装置。
  14. さらに、GUI入力部を含み、
    前記GUI出力部の表示画面に基づくユーザ操作による前記対象信号の表示枠の移動時、当該移動量に対応する前記対象信号の周波数と電波強度の値を変更し、
    前記制御部に対し、前記干渉状態の解析処理を再度実行させることを特徴とする請求項12または13に記載の電波干渉解析装置。
  15. 受信点における評価対象の無線機の対象信号に対する複数の干渉源の干渉信号の干渉状態を解析する電波干渉解析方法であって、
    前記干渉信号と前記対象信号が時間的に重複する確率と、前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率と、に基づき前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、
    複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率と、
    をそれぞれ算出し出力する処理をコンピュータが実行することを特徴とする電波干渉解析方法。
  16. 受信点における評価対象の無線機の対象信号に対する複数の干渉源の干渉信号の干渉状態を解析する電波干渉解析プログラムであって、
    前記干渉信号と前記対象信号が時間的に重複する確率と、前記時間的に重複したときに前記対象信号が受信失敗する確率と、に基づき前記対象信号が一つの前記干渉信号に衝突し、前記受信点で対象信号が受信失敗する確率と、
    複数の前記干渉源の前記干渉信号のいずれかによって前記受信点で前記対象信号が受信失敗する確率と、
    をそれぞれ算出し出力する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする電波干渉解析プログラム。
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