JP6948288B2 - 押し出しラミネート用アンカーコート剤、ラミネートフィルム、及び包装材 - Google Patents

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Description

本発明は、押し出しラミネート用アンカーコート剤、ラミネートフィルム、及び包装材に関する。
フィルム材及びシート材(以下、これらをまとめてフィルム材という。)には、その用途等に応じて、種々の特性が求められることがあり、1種のフィルム材では、要求特性の全てを満足することが困難なことも多い。そのため、複数種のフィルム材等の層を積層して、それぞれの材料の長所を生かしたり、短所を補ったりすることによって、種々の特性を満たした積層体が様々な分野で広く用いられている。
例えば食品、医薬品、及び化粧品等を収容する各種包装容器、並びにフィルム材等の各種包装資材等の包装材には、プラスチックフィルム、紙、布、及び金属箔等から選ばれる複数の層を積層したフィルム状又はシート状の積層体(ラミネートフィルム)が多く用いられている。このラミネートフィルムを製造する際の一つの手法として、プラスチックフィルム等のフィルム材に、溶融状態の樹脂を押し出して樹脂層を形成する、押し出しラミネート法が知られている。
一般的に、押し出しラミネート法によりラミネートフィルム(押し出しラミネートフィルム)を製造する場合、押し出される樹脂が積層される側の材料(被積層材)と、押し出される樹脂で形成される樹脂層との間には、高い接着強度が要求される。そのため、被積層材と、押し出しラミネート法により押し出される樹脂との間には、良好な接着強度を示すように、アンカーコート剤と称される接着助剤が設けられることがある。
押し出しラミネートフィルムの製造に用いられるアンカーコート剤としては、上述した被積層材の種類及び材質等、並びに押し出しラミネートフィルムの用途等に応じて、適したアンカーコート剤が選択され、用いられることが多い。その一方、押し出しラミネート法で押し出される樹脂が積層される、プラスチックフィルムやそれに設けられるインキ層等といった被積層材の幅広い種類及び材質等に適用可能なアンカーコート剤も提案されている。そのようなものとして、例えば特許文献1では、「分子鎖中にカルボキシル基を有する部分酸変性ポリオールと有機ポリイソシアネート化合物を含有してなる押し出しラミネート用アンカーコート剤」に関する発明が開示されている。
特開平5−263060号公報
前述の通り、ラミネートフィルムは、各種包装材に広く用いられており、例えば、袋状の包装材(包装袋)等の場合には、手で包装袋の開封を容易に行うことができる性質(易開封性)が求められることがある。そのため、そのような用途にも適用することが可能なラミネートフィルムとするには、そのラミネートフィルムにおける各層があまり伸びずにラミネートフィルムを手で容易にまっすぐ引き裂くことができる性質(易引き裂き性)が必要となる。この性質は、被積層材、及び押し出される樹脂で形成される樹脂層のみならず、使用するアンカーコート剤によっても影響を受ける。
前述の特許文献1では、複数種の被積層材についてアンカーコート剤を使用して押し出しラミネートフィルムを製造した際に、優れた接着強度を有することをもって、そのアンカーコート剤が被積層材の種類に幅広く適用可能であると評価されている。しかしながら、特許文献1に開示されたアンカーコート剤では、上述した易引き裂き性については考慮されていない。
そこで本発明は、プラスチックフィルム及びインキ層等の幅広い有機材料の被積層材に対して、良好な接着強度及び易引き裂き性を有するラミネートフィルムを得ることが可能な押し出しラミネート用アンカーコート剤を提供しようとするものである。
本発明によれば、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を含有し、前記ポリオール(A)の含有量に対する前記ポリイソシアネート(B)の含有量の比(B/A)は0.5〜2.0であり、前記ポリイソシアネート(B)は、キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)を含み、前記キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)の含有量は、前記ポリイソシアネート(B)の総含有量に対して、30質量%以上である、押し出しラミネート用アンカーコート剤が提供される。
本発明によれば、プラスチックフィルム及びインキ層等の幅広い有機材料の被積層材に対して、良好な接着強度及び易引き裂き性を有するラミネートフィルムを得ることが可能な押し出しラミネート用アンカーコート剤を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
<アンカーコート剤>
本発明者らは、押し出しラミネートにおいて、押し出される樹脂が積層される基材として用いられるプラスチックフィルムや、基材に設けられるインキ層等の種々の有機材料の被積層材に幅広く適用可能なアンカーコート剤を得るために鋭意検討を重ねた。その結果、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを特定比率で含有する場合に、キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)を特定量用いることによって、種々の有機材料の被積層材に良好に適用できるアンカーコート剤が得られることを見出した。
すなわち、本発明の一実施形態の押し出しラミネート用アンカーコート剤(以下、単に「アンカーコート剤」と記載することがある。)は、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を含有する。このアンカーコート剤では、ポリオール(A)の含有量に対するポリイソシアネート(B)の含有量の比(B/A)は0.5〜2.0である。そして、ポリイソシアネート(B)は、キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)を含む。このキシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)の含有量は、ポリイソシアネート(B)の総含有量に対して、30質量%以上である。
アンカーコート剤は、上記構成を有することにより、押し出しラミネート法で押し出される樹脂が積層される基材としての種々のプラスチックフィルムや、基材に設けられる種々のインキ層等の様々な有機材料の被積層材に幅広く適用することが可能である。例えば、このアンカーコート剤を被積層材に設けることによって、被積層材が種々のプラスチックフィルムやインキ層等の様々な有機材料であっても、良好な接着強度及び易引き裂き性を有するラミネートフィルムを得ることが可能である。以下、本発明の一実施形態のアンカーコート剤の成分について説明する。
アンカーコート剤に含有されるポリオール(A)は、1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有する化合物である。ポリオール(A)には、低分子ポリオール及び高分子ポリオールのいずれも用いることができる。低分子ポリオールとしては、例えば、多価(2価以上の)アルコール等を挙げることができる。高分子ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオール等を挙げることができる。ポリオール(A)は特に限定されず、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール(別名プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、及び1,4−シクロヘキサンジオール等の脂環構造を有するジオール;1,4−ベンゼンメタノール、1,3−ベンゼンメタノール、及び1,4−ジヒドロキシベンゼン等の芳香族ジオール;グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、及びソルビトール等の3価以上の多価アルコール;等を挙げることができる。これらの多価アルコールの1種又は2種以上を用いることができる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価カルボン酸と、多価アルコール又は第2〜3級アミン類との脱水重縮合反応で得られる、ポリエステルポリオール又はポリエステルアミドポリオールが挙げられる。ポリエステルポリオールの製造に用い得る多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロオルソフタル酸、及びナフタレンジカルボン酸;並びにトリメリット酸等のポリカルボン酸;並びにそれらの酸エステル;並びにそれらの酸無水物等が挙げられ、これらのうちの1種以上を用いることができる。ポリエステルポリオールの製造に用い得る多価アルコールとしては、例えば、上述した多価アルコールの具体例等が挙げられ、それらのうちの1種以上を用いることができる。ポリエステルポリオールの製造に用い得る第2〜3級アミン類の具体例としては、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、及びイソホロンジアミン等の低分子アミン化合物等が挙げられ、これらのうちの1種以上を用いることができる。また、ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子アルコール化合物及び低分子アミノアルコール化合物等を開始剤として、ε−カプロラクトン及びγ−バレロラクトン等の環状エステル(ラクトン)モノマーを開環重合して得られるラクトン系ポリエステルポリオールを用いることもできる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、開始剤に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、及びブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド、並びにテトラヒドロフラン等を付加重合(開環重合)させて得られるものが挙げられる。開始剤としては、例えば、上述の多価アルコールのほか、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、及びジエチレントリアミン等の低分子アミン化合物等が使用され得る。ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンジオール(別名ポリエチレングリコール)、ポリオキシプロピレンジオール(別名ポリプロピレングリコール)、ポリオキシプロピレントリオール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ポリテトラエチレングリコール、及びソルビトール系ポリオール等を挙げることができる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、前述の多価アルコールとホスゲンとの脱塩酸反応で得られるもの、低分子アルコール化合物と、ジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、及びジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応で得られるものが挙げられる。
ポリオール(A)の重量平均分子量(Mw)は、5,000〜100,000が好ましく、8,000〜80,000がより好ましく、10,000〜60,000がさらに好ましい。本明細書において、ポリオールのMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算値である。
アンカーコート剤におけるポリオール(A)の含有量は、アンカーコート剤の全固形分質量に対して、10〜80質量%が好ましく、20〜70質量%がより好ましく、30〜60質量%がさらに好ましい。このアンカーコート剤の全固形分中のポリオール(A)の含有量は、アンカーコート剤に含有されるポリオール(A)の固形分の総含有量を意味し、アンカーコート剤が2種以上のポリオール(A)を含有する場合、それら2種以上のポリオール(A)の合計固形分の含有量を意味する。
アンカーコート剤は、ポリオール(A)の含有量(固形分含有量)に対するポリイソシアネート(B)の含有量(固形分含有量)の比(B/A)が0.5〜2.0の範囲において、ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を含有する。上記比(B/A)の範囲において、アンカーコート剤中のポリイソシアネート(B)の含有量は、アンカーコート剤の全固形分質量に対して、10〜80質量%が好ましく、20〜70質量%がより好ましく、30〜60質量%がさらに好ましい。このアンカーコート剤の全固形分中のポリイソシアネート(B)の含有量は、アンカーコート剤に含有されるポリイソシアネート(B)の固形分の総含有量を意味し、アンカーコート剤が2種以上のポリイソシアネート(B)を含有する場合、それら2種以上のポリイソシアネート(B)の合計の含有量を意味する。
本発明者らの予備的実験によって、上記比(B/A)が0.5〜2.0の範囲内であるアンカーコート剤を用いれば、良好な接着強度及び易引き裂き性を有する押し出しラミネートフィルムが得られやすいことが分かった。より良好な接着強度及び易引き裂き性を有する押し出しラミネートフィルムが得られやすい観点から、上記比(B/A)は、0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、また、1.4以下であることが好ましく、1.2以下であることがより好ましい。
アンカーコート剤に含有されるポリイソシアネート(B)は、キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)を含む。キシリレンジイソシアネート(XDI)のアダクト体(BX)におけるXDIは、1,2−キシリレンジイソシアネート(o−XDI)、1,3−キシリレンジイソシアネート(m−XDI)、1,4−キシリレンジイソシアネート(p−XDI)のいずれでもよい。これらのなかでは、入手が容易な1,3−キシリレンジイソシアネート(m−XDI)が好ましい。
キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)は、キシリレンジイソシアネートが3官能化したポリイソシアネートである。キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)は、キシリレンジイソシアネートを、例えばトリメチロールプロパン(TMP)及びグリセロール等の3官能の活性水素基含有化合物と反応させることで得ることができる。キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006948288
一般式(1)中、R1は3価の有機基を表し、R2はキシリレン基を表す。R1は、例えば上記活性水素基含有化合物に由来する3価の有機基を挙げることができ、3価の炭化水素基であることが好ましい。また、R2は、1,2−キシリレン基(o−キシリレン基)、1,3−キシリレン基(m−キシリレン基)、又は1,4−キシリレン基(p−キシリレン基)を表し、1,3−キシリレン基が好ましい。なお、1,3−キシリレン基である場合のR2は下記構造式(2)で表すことができる。下記構造式(2)中、*1は一般式(1)中のカルボニル基と結合している窒素原子との結合手を表し、*2は一般式(1)中のイソシアネート基(−NCO)との結合手を表す。
Figure 0006948288
キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)としては、入手の容易さから、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン(TMP)アダクト体が好ましく、1,3−キシリレンジイソシアネートのTMPアダクト体がより好ましい。したがって、一般式(1)中のR1は、下記構造式(3)で表される基であることが好ましい。なお、下記構造式(3)中の*3は一般式(1)中のR1が結合している酸素原子との結合手を表す。
Figure 0006948288
キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)の含有量は、ポリイソシアネート(B)の総含有量に対して、30質量%以上である。このXDIのアダクト体(BX)の含有量は、アンカーコート剤に含有されるポリイソシアネート(B)の固形分に対して占めるXDIのアダクト体(BX)の固形分の含有割合(質量基準の含有割合)である。上記XDIのアダクト体(BX)の含有量は、アンカーコート剤に2種以上のXDIのアダクト体(BX)を含有する場合には、ポリイソシアネート(B)中の2種以上のXDIのアダクト体(BX)の合計の含有量を意味する。また、上記XDIのアダクト体(BX)の含有量は、100質量%であってもよい。したがって、アンカーコート剤に含有されるポリイソシアネート(B)として、XDIのアダクト体(BX)の1種又は2種以上のみが用いられてもよい。
ポリイソシアネート(B)中のXDIのアダクト体(BX)の含有量が、30質量%以上であることにより、様々な有機材料の被積層材について、良好な接着強度及び易引き裂き性を有するラミネートフィルムの製造に寄与し得るアンカーコート剤を得ることができる。そのアンカーコート剤によって、より良好な接着強度を有するラミネートフィルムが得られやすい観点から、上記キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)の含有量は、35質量%以上であることが好ましく、40〜90質量%であることがより好ましく、40〜80質量%であることがさらに好ましい。
アンカーコート剤に用いられるポリイソシアネート(B)は、上述したキシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)とともに、ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)を含むことが好ましい。アンカーコート剤において、キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)及びヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)を併用することにより、様々な有機材料の被積層材に対する接着強度を高めることが可能である。
ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)は、両末端に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)がウレタン結合した構造を有する2官能型プレポリマーである。ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)は、例えば、ジオール(HO−R3−OH)の両末端のヒドロキシ基(−OH)と、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアネート基(−NCO)とを反応させることで得ることができる。具体的には、下記一般式(4)で表されるヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)が好ましい。
Figure 0006948288
一般式(4)中、R3は2価の有機基を表す。R3は、例えば上記ジオールに由来する2価の有機基を挙げることができ、その2価の炭化水素基であることが好ましい。
アンカーコート剤が、XDIのアダクト体(BX)とともにHDI系2官能型ポリイソシアネート(BH)を含有する場合、ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)の含有量(固形分含有量)に対するキシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)の含有量(固形分含有量)の比(BX/BH)は、0.5〜9.0であることが好ましい。これにより、様々な有機材料の被積層材に対する接着強度をより高めることが可能である。この観点から、上記比(BX/BH)は、0.5〜4.0であることがより好ましく、0.6〜3.0であることがさらに好ましい。
アンカーコート剤に用いられるポリイソシアネート(B)は、前述のXDIのアダクト体(BX)、及びヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)以外の他のポリイソシアネートを含んでもよい。
他のポリイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、及び脂環族ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物;並びにジイソシアネート化合物のアダクト体(XDIのアダクト体(BX)を除く)、イソシアヌレート体、ビウレット体、及びアロファネート体等を挙げることができる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、及び3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート等を挙げることができる。脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、及びヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等を挙げることができる。脂環族ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)、水素添加トリレンジイソシアネート(水添TDI)、水素添加キシレンジイソシアネート(H6XDI)、及び水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)等を挙げることができる。ジイソシアネート化合物のアダクト体、イソシアヌレート体、ビウレット体、アロファネート体としては、例えば、TDI、HDI、IPDI、及びH6XDIのTMPアダクト体;TDI、HDI、XDI、ペンタメチレンジイソシアネート、IPDI、及びH6XDIのイソシアヌレート体;HDIのビウレット体;HDIのアロファネート体;等を挙げることができる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の一実施形態のアンカーコート剤は、シランカップリング剤をさらに含有することが好ましい。シランカップリング剤を含有するアンカーコート剤によって、被積層材が無機材料である場合にも、良好な接着強度を有するラミネートフィルムが得られやすくなる。この効果は、アンカーコート剤にシランカップリング剤と前述のヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)の両方が含有されている場合に、より奏されやすい。具体的には、そのようなアンカーコート剤によって、被積層材が前述の有機材料である場合に加え、アルミニウム箔等の金属箔、並びにアルミニウム蒸着層及びシリカ蒸着層等の蒸着層等の無機材料である場合にも、良好な接着強度及び易引き裂き性を有するラミネートフィルムが得られやすくなる。
シランカップリング剤としては、1分子中に、反応性を有する基として、アルコキシシリル基と、それ以外の他の官能基とを有するシランカップリング剤を好ましく用いることができる。具体的には、下記一般式(5)で表されるシランカップリング剤がより好ましい。
4−Si(R5)n(OR6)3-n ・・・(5)
一般式(5)中のR4、R5、及びOR6は、Siに結合している基を表す。R4は、酸素原子を含んでいてもよい有機基を表す。R5及びR6は、それぞれ独立に、アルキル基を表し、nは、0、1、又は2を表す。
一般式(5)におけるR4で表される有機基は、このシランカップリング剤を含有するアンカーコート剤と、押し出される樹脂で形成される樹脂層との接着性を高める観点から、上記官能基を含むことが好ましい。したがって、R4としては、官能基を含み、酸素原子を含んでいてもよい有機基が好ましい。具体的には、R4は、官能基として、ビニル基、エポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アミノ基、メルカプト基、ウレイド基、又はイソシアネート基を含むことがより好ましい。これらの官能基の中でも、ビニル基、エポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びアミノ基がより好ましく、エポキシ基、及びアミノ基がさらに好ましい。
一般式(5)におけるR5及びR6で表されるアルキル基としては、炭素原子数1乃至6のアルキル基が好ましく、炭素原子数1乃至3のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がさらに好ましい。また、一般式(5)中のnは、このシランカップリング剤を含有するアンカーコート剤の無機材料に対する接着性を高める観点から、0又は1であることがより好ましく、0であることがさらに好ましい。
一般式(5)で表されるシランカップリング剤としては、例えば、以下の化合物を挙げることができる。ビニル基含有シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、及びビニルトリエトキシシラン等を挙げることができる。エポキシ基含有シランカップリング剤の具体例としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤の具体例としては、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。アミノ基含有シランカップリング剤の具体例としては、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及び3−アミノプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
メルカプト基含有シランカップリング剤の具体例としては、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。ウレイド基含有シランカップリング剤の具体例としては、3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン等を挙げることができる。イソシアネート基含有するシランカップリング剤の具体例としては、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。上述したシランカップリング剤の1種又は2種以上をアンカーコート剤に含有させることができる。
アンカーコート剤がシランカップリング剤を含有する場合、そのシランカップリング剤の含有量(固形分換算の含有量)は、アンカーコート剤の全固形分質量に対して、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、また、0.1質量%以上であることが好ましい。
本発明の一実施形態のアンカーコート剤は、通常、溶剤を含有することができる。アンカーコート剤に含有させる溶剤は特に限定されず、アンカーコート剤が設けられる対象となる被積層材の材質や、アンカーコート剤を用いて製造される押し出しラミネートフィルムの用途等に応じて、使用する溶剤を適宜選択することができる。アンカーコート剤中の溶剤の含有量は特に限定されず、被積層材にアンカーコート剤を設ける際の印刷等の手法に応じて、適当な粘度となるように溶剤の含有量を調節することができる。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、及びシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;トルエン、キシレン、シクロヘキサン、及びメチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、及び酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PM)、テトラヒドロフラン、及びジオキサン等のエーテル系溶剤;メタノール、エタノール、及びイソプロパノール(IPA)等のアルコール系溶剤;並びに水等を挙げることができる。これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用した混合溶剤を用いてもよい。
アンカーコート剤の固形分濃度は特に限定されない。濃縮した(濃厚な)アンカーコート剤を用意しておき、被積層材に塗布する際に上述した溶剤で希釈して使用してもよい。例えば、被積層材に塗布するときのアンカーコート剤の固形分濃度は、5〜20質量%であることが好ましく、7〜15質量%であることがより好ましく、9〜12質量%であることがさらに好ましい。
アンカーコート剤には、目的に応じて、種々の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、顔料、染料、分散剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、架橋剤、無機粒子、紫外線吸収剤、光安定剤、界面活性剤、防腐剤、及び防錆剤等を挙げることができる。これらのような添加剤の1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の一実施形態のアンカーコート剤は、押し出しラミネートに用いられるものであり、押し出しラミネートフィルムを製造するために用いることができる。具体的には、押し出される樹脂が積層される基材として用いられるプラスチックフィルム、及び基材に設けられるインキ層等の被積層材と、押し出しラミネート法により押し出される樹脂で形成される樹脂層との間に、アンカーコート剤を適用することができる。
好適な被積層材としては、前述の通り、押し出しラミネート法で押し出される樹脂が積層される基材として用いられるプラスチックフィルム、及び基材に設けられるインキ層等の有機材料が好適である。例えば、基材上にインキ層が設けられ、そのインキ層が被積層材となる場合、基材としては、プラスチックフィルム以外の材質のフィルム材(例えば紙、布、及び金属箔等)であってもよい。また、アンカーコート剤は、例えば、アルミニウム箔等の金属箔、並びにアルミニウム蒸着層及びシリカ蒸着層等の蒸着層等の無機材料の被積層材に適用されてもよい。その場合、アンカーコート剤に前述のシランカップリング剤を含有させることが好ましい。
被積層材及び基材として好適なプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、及びポリ乳酸等のポリエステルフィルム;低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、及びポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンフィルム;セロファン等のセルロースフィルム;ポリスチレン(PS)フィルム;エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂フィルム;エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂フィルム;ポリアミドフィルム;ポリカーボネートフィルム;ポリイミドフィルム;ポリ塩化ビニルフィルム等を挙げることができる。これらのなかでも、ポリエステルフィルム及びポリアミドフィルムが好ましく、PETフィルム及びナイロンフィルムがより好ましい。
上述のプラスチックフィルムには、例えば、二軸延伸PPフィルム及び無延伸PPフィルム等のように、延伸及び無延伸のいずれのプラスチックフィルムも用いることができる。また、アルミニウム蒸着等の金属蒸着層が設けられたプラスチックフィルムや、アルミナ及びシリカ等の透明蒸着層が設けられたプラスチックフィルム等を用いることもできる。さらに、プラスチックフィルムの表面には、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、溶剤処理、及びコート処理等の各種表面処理、並びに着色インキを用いた印刷等による各種加飾等が施されていてもよい。
被積層材として好適なインキ層を形成するインキとしては、ウレタン樹脂系インキ、アクリル樹脂系インキ、シリコーン樹脂系インキ、アクリルウレタン樹脂系インキ、及びアクリルシリコーン樹脂系インキ等を挙げることができる。インキ層を形成するインキは、1液型インキでもよく、2液硬化型インキでもよい。これらのなかでも、ウレタン樹脂系1液型インキ、及びウレタン樹脂系2液硬化型インキが好ましい。
押し出しラミネートによる樹脂層を形成する樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、及びポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンが好ましい。なかでも、各種ポリエチレンがより好ましく、LLDPEがさらに好ましい。
<ラミネートフィルム>
本発明の一実施形態のラミネートフィルムは、第1の樹脂層と、その第1の樹脂層上に設けられたアンカーコート層と、そのアンカーコート層上に設けられた第2の樹脂層とを備える。このラミネートフィルムにおけるアンカーコート層は、前述の本発明の一実施形態の押し出しラミネート用アンカーコート剤で形成されているものである。
ラミネートフィルムにおける第1の樹脂層には、押し出しラミネートにおいて押し出される樹脂が積層される前述の基材を用いることができ、好適には、前述のプラスチックフィルムを用いることができる。第1の樹脂層としては、ポリエステルフィルム及びポリアミドフィルムがさらに好ましい。また、第1の樹脂層としては、押し出しラミネートで押し出される樹脂が積層される側に前述のインキ層が設けられたプラスチックフィルムも好適に用いることができる。第1の樹脂層(基材)の厚さは、5〜500μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましく、10〜60μmであることがさらに好ましい。
ラミネートフィルムにおける第2の樹脂層には、前述の押し出しラミネートにおいて押し出される樹脂を用いることができる。第2の樹脂層としては、ポリオレフィンが好ましく、各種PEがより好ましく、LDPE及びLLDPEがさらに好ましい。第2の樹脂層の厚さは、1〜300μmであることが好ましく、5〜200μmであることがより好ましく、10〜100μmであることがさらに好ましい。
アンカーコート層は、第1の樹脂層に前述のアンカーコート剤を塗布し、乾燥させることで形成することができる。アンカーコート剤の塗布方式としては、例えばグラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、エアナイフコーティング、ワイヤーバーコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、及び浸漬コーティング等を挙げることができる。アンカーコート剤は、押し出しラミネートフィルムを製造する際に用いられる押し出しラミネート設備に付設されているコーター(例えばロールコーター等)によって、塗布されることが好ましい。
アンカーコート剤の塗布量は、特に限定されないが、塗布面の面積に対して、乾燥(固形分)質量で、0.01〜2g/m2であることが好ましく、0.05〜1g/m2であることがより好ましく、0.1〜0.5g/m2であることがさらに好ましい。また、第1の樹脂層に塗布されたアンカーコート剤の乾燥温度は、特に限定されず、例えば、40〜200℃の範囲とすることができる。乾燥時間も特に限定されず、例えば、1〜600秒の範囲とすることができる。アンカーコート層の厚さは、特に限定されず、例えば、0.01〜1μm程度とすることができ、好ましくは0.01〜0.5μm程度とすることができる。
第1の樹脂層に設けられたアンカーコート層への第2の樹脂層の形成は、従来公知の押し出しラミネート法により、行うことができる。この方法では、第2の樹脂層を形成する樹脂(熱可塑性樹脂)を溶融させて、フィルム状に押し出したものを、第1の樹脂層に設けられたアンカーコート層に塗布することで、第2の樹脂層を形成することができる。第1の樹脂層に設けられたアンカーコート層に、第2の樹脂層を形成する樹脂を押し出し、さらにその上に別のプラスチックフィルム等の基材を貼り合わせる方法(いわゆる押し出しサンドイッチラミネート法や押し出しタンデムラミネート法)をとることも可能である。
本発明の一実施形態のラミネートフィルムは、基材としての第1の樹脂層と、押し出しラミネート法により押し出される樹脂で形成される第2の樹脂層との間に、前述のアンカーコート剤で形成されたアンカーコート層を備えることができる。そのため、このラミネートフィルムは、アンカーコート層が設けられる被積層材が、第1の樹脂層(基材)として用い得るプラスチックフィルムや、その基材に設けられたインキ層等の様々な有機材料であっても、良好な接着強度及び易引き裂き性を示すことが可能である。したがって、このラミネートフィルムを包装材に好適に用いることができ、このラミネートフィルムを備える包装材によって、良好な易開封性を有する包装材を得ることが可能である。
<包装材>
本発明の一実施形態の包装材は、上述のラミネートフィルムを備える。そのラミネートフィルムを備える包装材の好適な用途としては、例えば、食品、飲料品、医薬品、医薬部外品、化粧品、洗剤、及び化学薬品等を内容物とする各種包装容器、並びにフィルム及び紙等の各種包装資材等を挙げることができる。包装材が用いられる用途として、さらには、電子部品、電気部品、電気製品、自動車部品、各種のシート及びカード、並びに製品に設けられるラベル及びタグ等を挙げることもできる。包装材の具体的な態様としては、例えば、紙箱、包装紙、包装フィルム、包装ラベル、包装袋、並びにプラスチックケース及びプラスチックボトル等のプラスチック容器等を挙げることができる。これらのなかでも、包装袋がより好ましい。その包装袋の好適な用途としては、例えば、食品用包装袋、医薬品用包装袋、及び化粧品用包装袋等を挙げることができる。
なお、ラミネートフィルム及び包装材は、上述の第1の樹脂層(基材)、第2の樹脂層(押し出される樹脂による樹脂層)、及びアンカーコート層以外の任意の層を備えていてもよい。任意の層としては、前述の第1の樹脂層(基材)に設けられた前述のインキ層(例えば、絵柄層及び着色層等)や、蒸着層、別のプラスチックフィルム等の基材等を挙げることができるが、これらに限定されない。
以上詳述した通り、本発明の一実施形態の押し出しラミネート用アンカーコート剤は、次の構成を採ることが可能である。
[1]ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を含有し、前記ポリオール(A)の含有量に対する前記ポリイソシアネート(B)の含有量の比(B/A)は0.5〜2.0であり、前記ポリイソシアネート(B)は、キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)を含み、前記キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)の含有量は、前記ポリイソシアネート(B)の総含有量に対して、30質量%以上である、押し出しラミネート用アンカーコート剤。
[2]前記キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)の含有量は、前記ポリイソシアネート(B)の総含有量に対して、40〜90質量%である前記[1]に記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤。
[3]前記ポリイソシアネート(B)は、さらにヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)を含む前記[1]又は[2]に記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤。
[4]前記ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(BH)の含有量に対する前記キシリレンジイソシアネートのアダクト体(BX)の含有量の比(BX/BH)が、0.5〜9.0である前記[3]に記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤。
[5]シランカップリング剤をさらに含有する前記[1]〜[4]のいずれかに記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤。
また、本発明の一実施形態の押し出しラミネート用アンカーコート剤を用いることによって、以下のラミネートフィルム、及び包装材を提供することも可能である。
[6]第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層上に設けられたアンカーコート層と、前記アンカーコート層上に設けられた第2の樹脂層と、を備え、前記アンカーコート層は、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤で形成されている、ラミネートフィルム。
[7]前記[6]に記載のラミネートフィルムを備える包装材。
以下、試験例を挙げて、本発明の一実施形態の押し出しラミネート用アンカーコート剤、ラミネートフィルム、及び包装材をさらに具体的に説明するが、それらは以下の試験例に限定されるものではない。なお、以下の文中において、「部」及び「%」との記載は、特に断らない限り、質量基準(それぞれ「質量部」及び「質量%」)である。
(試験例1〜17)
押し出しラミネート用アンカーコート剤の成分として、以下に示すポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、及びシランカップリング剤等を使用した。
[ポリオール(A)]
固形分が62.5%、25℃での粘度が1500〜3000mPa・sの範囲、水酸基価が10〜20mgKOH/gの範囲、Mwが10000〜30000の範囲のポリエステルポリオール
[ポリイソシアネート(B)]
・ポリイソシアネート(BX):キシリレンジイソシアネート(XDI)のアダクト体(商品名「タケネート D−110N」、三井化学社製、固形分:75%、NCO%:11.5%、粘度:500mPa・s/25℃)
・ポリイソシアネート(BH):ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系2官能型ポリイソシアネート(商品名「デュラネート D101」、旭化成社製、固形分:100%、NCO%:19.7%、粘度:500mPa・s/25℃)
[カップリング剤]
・一般式(5)で表されるシランカップリング剤
<アンカーコート剤の調製>
各試験例において、後記表1及び表2の上段に示す成分(単位:部)を混合し、十分に撹拌して、各アンカーコート剤(以下、「AC剤」と記載することがある。)を調製した。ここで、表1及び表2の上段に示すAC剤成分において、ポリオール、ポリイソシアネート、及びシランカップリング剤の量は、固形分換算の量を表す。また、表1及び表2の中段には、AC剤中、ポリオール(A)の含有量に対するポリイソシアネート(B)の含有量の比(B/A)、ポリイソシアネート(B)の総含有量に対するXDIのアダクト体(BX)の含有量の割合(BX/B×100)、並びにHDI系2官能型ポリイソシアネート(BH)の含有量に対するXDIのアダクト体(BX)の含有量の比(BX/BH)を示す。
<ラミネートフィルムの作製>
各アンカーコート剤を用いて、溶融押し出しラミネート法(溶融押し出しサンドイッチラミネート法)により、以下に述べる積層構成を有するラミネートフィルムを作製した。具体的には、押し出しラミネート設備を用いて、以下に述べる積層構成における被積層材の一方の表面全体に、AC剤を塗布量0.3g(乾燥質量)/m2で塗布した後、乾燥炉(温度80℃)にて酢酸エチルを蒸発させてAC剤を乾燥させ、アンカーコート層を形成した。次いで、アンカーコート層(以下、「AC層」と記載することがある。)に、溶融状態の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を、別のLLDPEフィルムで挟み込むようにフィルム状に押し出して、AC層と上記LLDPEフィルムとの間に厚さ50μmのLLDPE層を形成し、ラミネートフィルム(幅1m、長さ2m)を得た。
[積層構成]
・積層構成L1:被積層材がナイロンフィルム(商品名「ハーデンフィルム N1102」、東洋紡社製、厚さ15μm)であり、この被積層材(ナイロンフィルム)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
・積層構成L2:被積層材が、上記ナイロンフィルムにベタ印刷で設けられた白インキ層I1であり、この被積層材(白インキ層I1)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
・積層構成L3:被積層材が、上記ナイロンフィルムにベタ印刷で設けられた白インキ層I2であり、この被積層材(白インキ層I2)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
・積層構成L4:被積層材がPETフィルム(商品名「東洋紡エステルフィルム E5102」、東洋紡社製、厚さ12μm)であり、この被積層材(PETフィルム)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
・積層構成L5:被積層材が、上記PETフィルムにベタ印刷で設けられた白インキ層I1であり、この被積層材(白インキ層I1)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
・積層構成L6:被積層材が、上記PETフィルムにベタ印刷で設けられた白インキ層I2であり、この被積層材(白インキ層I2)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
・積層構成L7:被積層材が透明シリカ蒸着PETフィルム(商品名「テックバリア VX」、三菱ケミカル社製、厚さ12μm)における透明シリカ蒸着層であり、この被積層材(透明シリカ蒸着層)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
・積層構成L8:被積層材が、上記透明シリカ蒸着PETフィルムにおける透明シリカ蒸着層にベタ印刷で設けられた白インキ層I3であり、この被積層材(白インキ層I3)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
・積層構成L9:被積層材が、上記PETフィルムに接着剤層を介してドライラミネートされたアルミニウム箔(厚さ7μm)であり、この被積層材(アルミニウム箔)にAC層を介してLLDPE層及びLLDPEフィルムが積層された構成である。
なお、上記積層構成における白インキ層I1、I2、及びI3には、それぞれ、以下の白インキを使用した。
・白インキ層I1:1液型ウレタン系インキ(ウレタン樹脂8.5部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂3.0部、セルロースアセテートブチレート(CAB)樹脂0.4部、酢酸エチル22.0部、MEK25.0部、IPA5.5部、PM1.5部、分散剤0.1部、及び酸化チタン34.0部を配合した1液型ウレタン系インキ)
・白インキ層I2:2液型ウレタン系インキ(上記1液型ウレタン系インキ100部に、硬化剤(ヘキサメチレンジイソシアネート30質量%、及び酢酸エチル70質量%を含む)5部を配合した2液型ウレタン系インキ)
・白インキ層I3:3液型ウレタン系インキ(上記2液型ウレタン系インキ105部に、シランカップリング剤溶液(上記シランカップリング剤10質量%、酢酸エチル70質量%、及びIPA20質量%を含む)5部を配合した3液型ウレタン系インキ)
得られたラミネートフィルムについて、以下に述べる通り、接着強度試験、耐煮沸性試験、及び易引き裂き性試験を行った。それらの結果を後記表1及び表2に示す。
(接着強度試験)
得られた各ラミネートフィルムから、幅15mm及び長さ100mmの長方形状に切断した試料を採取し、接着強度測定用試料として、T型剥離試験用試料を作製した。この各T型剥離試験用試料について、引張試験機(商品名「テンシロン RTG−1225」、エー・アンド・デイ社製)を用いて、引張速度300mm/minの条件でT型剥離試験を行い、試料における被積層材とLLDPE層との間の接着強度(T型剥離強度)を測定した。
(耐煮沸試験後の接着強度試験)
得られた各ラミネートフィルムから、幅100mm及び長さ150mmの長方形状に切断したラミネートフィルムを1枚採取した。そのラミネートフィルムを、LLDPEフィルムを内側にして長さ方向に半分に折って重ね合わせ、隣り合う2辺に沿った縁(端から10mmの領域)をヒートシールして、開口を有するシール袋を作製した。そのシール袋の開口から、市販の食酢、サラダ油、及びケチャップを1/1/1の質量比で混合したモデル食品10gを袋内に充填した後、開口を上記同様にヒートシールし、モデル食品入りの3方シール袋を作製した。このモデル食品入りのシール袋を95℃の熱水中に30分間入れた後、シール袋からモデル食品を取り出した。モデル食品が取り出されたシール袋から、上記接着強度試験と同様の方法で、接着強度測定用試料として、T型剥離試験用試料を作製し、この各T型剥離試験用試料について、接着強度(T型剥離強度)を測定した。
(易引き裂き性試験)
耐煮沸性試験で用いたシール袋において、モデル食品を充填しなかったこと以外は同様の方法で3方シール袋を作製した。このシール袋における隣り合う2辺に沿ったシール部分のそれぞれに1箇所ずつ(計2箇所)に引き裂き用の切れ目線を入れ、横裂き及び縦裂きを行った際の易引き裂き性を、以下の評価基準にしたがって、5段階の点数で評価した。なお、横裂きは、切れ目線の上端縁を持って、切れ目線を中心に左右方向に引っ張るように引き裂くこと(股裂きとも称される)であり、縦裂きは、切れ目線の上端縁を持って、切れ目線から前後に引きちぎるように下方に向かって直線的に引き裂くことである。
5点:横裂き及び縦裂きのいずれの場合もシール袋を綺麗に引き裂くことができた。
4点:横裂き及び縦裂きのいずれの場合もシール袋を引き裂くことができたが、引き裂きの途中でゆっくり引き裂いた場合にLLDPE層の僅かな伸びが観られた。
3点:横裂き及び縦裂きのいずれの場合もLLDPE層の伸びが観られたが、シール袋を引き裂くことはできた。
2点:横裂き及び縦裂きのいずれの場合もLLDPE層の伸びが観られ、シール袋の引き裂き困難であったが、強く力を加えるとシール袋を引き裂くことができた。
1点:横裂き及び縦裂きのいずれもの場合もLLDPE層の伸びが観られ、強く力を加えてもシール袋を引き裂くことができなかった。
Figure 0006948288
Figure 0006948288
試験例1〜13のアンカーコート剤を用いた場合は、試験例14〜17のアンカーコート剤を用いた場合に比べて、プラスチックフィルム及びインキ層等の幅広い有機材料の被積層材に対して、良好な接着強度及び易引き裂き性を有するラミネートフィルムが得られたことが認められた。

Claims (6)

  1. ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)を含有し、
    前記ポリオール(A)の重量平均分子量は10,000〜100,000であり、
    前記ポリオール(A)の含有量に対する前記ポリイソシアネート(B)の含有量の比(B/A)は0.8〜1.2であり、
    前記ポリイソシアネート(B)は、キシリレンジイソシアネートのアダクト体(B、及びヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(B を含み、
    前記キシリレンジイソシアネートのアダクト体(B)の含有量は、前記ポリイソシアネート(B)の総含有量に対して、30質量%以上である、押し出しラミネート用アンカーコート剤。
  2. 前記キシリレンジイソシアネートのアダクト体(B)の含有量は、前記ポリイソシアネート(B)の総含有量に対して、40〜90質量%である請求項1に記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤。
  3. 前記ヘキサメチレンジイソシアネート系2官能型ポリイソシアネート(B)の含有量に対する前記キシリレンジイソシアネートのアダクト体(B)の含有量の比(B/B)が、0.5〜9.0である請求項1又は2に記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤。
  4. シランカップリング剤をさらに含有する請求項1〜のいずれか1項に記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤。
  5. 第1の樹脂層と、
    前記第1の樹脂層上に設けられたアンカーコート層と、
    前記アンカーコート層上に設けられた第2の樹脂層と、を備え、
    前記アンカーコート層は、請求項1〜のいずれか1項に記載の押し出しラミネート用アンカーコート剤で形成されている、ラミネートフィルム。
  6. 請求項に記載のラミネートフィルムを備える包装材。
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